男「んー……むにゃむにゃ」
幼馴染「ほらー早く起きてー」
男「あと4時間……」
幼馴染「聞いたことないよ!?普通あと5分~とか言うでしょ!」
幼馴染「あ…でも男はちょっとアブノーマルなところがあるから……」
幼馴染「そこをわざと変な返答にすることで俺は普通じゃないんだぜって言う意思表示をして…
男「ZZZZZZZZZZZ…」
元スレ
幼馴染「男ー朝だよー起きないとキスだよー」
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1286663101/
男「ZZZZZ…」
幼馴染「それで男はそこいらのヤツらとは俺は違うんだぜってことをあたしに分からせて…」
男「………」
幼馴染「きゃー、別にあたしはいつもの男もちょっといつもと違う男も好きっていうか~…」
男「おい」
幼馴染「っていうか別に変に作らなくてもあたしは男が好きだしぃ~」
男「……おい、アホ」
幼馴染「あら?」
男「どけ、重い」
幼馴染「え~嘘…ちょっと痩せたのに…」
男「300gだけな」
幼馴染「なんで知ってるの!?」
男「昨日脱衣所で叫んでた」
幼馴染「ありゃ……」
男「いいからどけ、着替える」
幼馴染「はいはい…そんな言い方しなくてもー」スッ
男「……………」
幼馴染「…?どうしたの?」
男「着替える」
幼馴染「あ~はいはい、手伝ってほしいのね」
男「ちげえよ!部屋から出ていけよ!」
幼馴染「ありゃ……」
キッチン
幼馴染「もー朝だけは弱いんだよねー…男は…」
トントントン
男「あらためておはよう…」
幼馴染「おはよー、もうちょっとまってねー朝ごはんできるから」
男「うん、あ」
幼馴染「?」
男「朝だし、簡単なものでいいよ?わざわざいろいろ作らなくても…」
幼馴染「いいのいいのー今日は早く起きちゃったしねー」
男「毎朝言ってるぞそれ…手抜いていいって言ってんのに」
幼馴染「お料理って楽しいんだも~ん、別にいいじゃない」
男「ん~……」
男「はぁ……」
幼馴染「いっただきまー!ってどうしたの?」
男「いや……」
幼馴染「嫌いなものあった?ん~ないはずなんだけど……」
男「いやないんだけど…やっぱここまでしなくてもいいんじゃないか?ほんとにパンだけとか…」
幼馴染「男はあたしの楽しみを奪う気なの!?」
男「違うけど……わざわざ朝も早く起きなくても済むし…」
幼馴染「気にしない気にしないー朝はしっかり食べないとねー」
男「(朝っぱらから作りすぎだっての……)」
男「いただきます・・・・・・」
通学路
幼馴染「あ、男」
男「ん?」
幼馴染「おべんと」スッ
男「あ、ありがとう」
幼馴染「寒くなってきたねー」
男「そうだなぁ~…あっという間に寒くなったな……」
幼馴染「さてここで問題です!」
男「?」
幼馴染「秋と言えば!なんでしょうか!」
男「? 食欲とかスポーツとか読書とかってことか?」
幼馴染「わかってないねー……」
男「え?」
幼馴染「秋と言えば!テスト!」
男「ああ……」
俺は男、 ある高校へ通う 男子高校生
んで俺を起こし、朝飯を作り、弁当を作ってくれたこの女が幼馴染
俺たちは幼なじみであり長い間一緒に過ごしてきた親友である
まあよくいる(?)ただの男女だ
さっき幼馴染が言ったテストというのはただの学力テストではないのだ
俺達の世界……
今じゃ世間では普通になったこの世界
昔はありえない世界だった
数百年前
あることが起こった
それは【魔導】の発見
人間は今まで魔法というのは非日常的な存在であり
ファンタジーのものと思っていた
しかし真実は違っていた
人間は、最初から魔法力というのを持っており
潜在的に魔力を持っていることがわかったのだ
世界は魔法の研究を始め、完全な魔導の復活を夢見て
様々な発展をしていった
そして数十年前
魔導が当たり前になるほどまで発展したこの世界は
生活を魔導の力で補う世界へと変わっていった
家事、仕事、勉学………
世界は豊かな世界へと変わった
しかしデメリットもある
犯罪の増加…能力を持った悪しき人間たちの悪行、悪事それは以前よりも遥かに
危険なものへと変わっていった
そしてわかったことがもう一つ
人間は魔導の力を潜在的に持つと先ほど言ったが
例外もある
それが幼馴染だ
魔導の力を持たない者
昔の本来であった人間の姿
今は魔導を持つのが当たり前
しかし幼馴染は…魔力を持たなかった………
だから家事、仕事、勉学
魔力のサポートなしで今まで生きている
まあサポートなしじゃ生きていけないという世界ではないので問題はないのだが………
俺はこれがどうも引っかかる
小さい頃からずっと過ごしてきて
こいつのことはなんでも分かるつもりだ
しかしこいつの魔力のことについては全くわからない
本人に聞くと使い方がわからないだの、別に魔力なくてもいいしーとまるで他人事……
幼馴染と俺は親元を離れ魔法学校へと通う
俺は自身が持つ魔力のさらなる向上
幼馴染は自分の魔力を生み出すこと(本人談)
幼馴染の両親は有名な強力な魔道士の人だ
なのに娘のこいつが魔力0なんておかしい……
確かに、魔導について分かっていないことはまだ数多くあるが……
一般論からしておかしすぎる…
幼馴染「男?」
男「ん?」
幼馴染「どうしたのそんな顔をしかめて」
男「いや…お前の魔力のことについてな…」
幼馴染「またー?」
男「お前自分のことなんだぞ?」
男「なのに他人事のように…」
幼馴染「別に魔力がないから確かに不便だよ~?だけど生活できないってわけじゃないし…」
男「何が原因なんだろうな」
幼馴染「そのうちひょこっと魔法使えるようになるんじゃないかなぁ~!あはは~」
男「…………………」
男友「よっお二人さん」
男「よぅ…男友…」
幼馴染「おはよう!!」
男友「幼馴染の元気さ…けだるそうな男…まさかお前ら!」
男「アホ……」
幼馴染「え?なにが?」
男「気にするな…」
男友「あ、そうそう魔力テスト今日になったらしいぜ」
男「?なんで?」
幼馴染「え~!!!!」
男友「知らね~なんせ突然で俺もビックリだからな」
男「まあ仕方ないか…」
男友「どうせ俺は下の下の魔力だからよ!」
幼馴染「あたしなんてあるならともかく……」
男友「なんか…ごめん…」
幼馴染は、魔力を持たない
男友は、下の下と言いつつ上の下ほどの強い魔力を持っている
俺はというと……
自分ではあんまり言いたくないんだが…
学校では最強の魔力を持つ男ということになってる…
生徒だけでなく、教師よりも上の魔力そんなヤツがなぜ学校にいるかということだが……
幼馴染の謎を解き明かしたいからだ
なにか学校にある書物を漁れば…
俺は自分の魔法学校には秘密裏に禁断の図書館というものがあることを知っている
今まで何度も、忍び込もうとしたのだが…強い結界が張ってあって入るどころか近寄ることもできない
狂疾
モブ「今日魔力テストがあるんでしょう?」
モブ2「らしいよー」
男友「突然の魔力テスト…教室もこの話で持ちきりだな」
男「何かあったんだろうか……」
幼馴染「むぅ~!!!!!」グググググググ
男「何やってんだお前」
幼馴染「精神統一とかしてれば魔力発生するかも!」
男「やめとけ………」
男友「お前は?準備体操みたいなのは?」
男「お前わかってて言ってるだろ…」
男友「ハッハッハ!!!そうだよな!準備体操なんてしてあったまっちまったら校舎が吹き飛んじまう!
男「ぐっ……」
アナウンス「2-Aの男君、校長室へ来て下さい」
男「ゲッ……」
男友「あちゃあ~魔力テストだしなw仕方ないw行って来いよ」
幼馴染「男、校長にいつも何されてるの?」
男「言いたくない……」
男友「この魔法学校最強の男も校長の魔力だけには勝てないんだよな~!」
男「とりあえず行ってくる……はぁ」
男友「グッドラ~ック♪」
幼馴染「いってらっしゃ~い!」
男「ハァ……」トボトボ
校長室前
(左手をかざしてください)
男「…」スッ
(2-A 男 認証しました、お入りください)
ガチャ
男「失礼し………っ!!!!」
ガキィィィィィン!!!!!!!!!!!!!
校長「おお!受け止めたね!」
ガシャン ガシャン
男「まだ目が覚めてないんです…当たったら死んでますよ…?」
校長「まあまあいいじゃないか~あははー」
男「それで?なんかようですか?」
校長「君の友人に、無能力の女の子がいたね?」
男「幼馴染ですか?」
校長「うむ……どうやらあの子は……」
男「何なんですか!?」
校長「まだわからんことだが……神魔時代の生ける兵器……」
男「兵器!?」
校長「まだ力を発するきっかけは出来ていないだろうが…」
男「それって……マインドブレイクじゃ…」
校長「おお、よく勉強しているね」
校長「すべての魔力を無に帰す…魔法」
男「なんで幼馴染が…」
校長「それはわからん」
男「それが発動したら……?」
校長「存在しなくなる、ようするに魔法のなかった時代に戻る」
男「え、それだけなら別に…」
校長「問題が1つある」
男「!?」
校長「魔法がなくなるとは簡単に言うとだが…マインドブレイクが発動すると…すべての人間の魔力がおそらく暴走」
男「暴走!?」
校長「人間が持つ魔力をマインドブレイクが吸収する」
校長「しかし人は吸収されないように抵抗するだろう。」
校長「しかしマインドブレイクの魔力に人間風情の魔力が打ち勝つことなどありえない」
男「抵抗する力で魔力が?」
校長「そう」
校長「まだこれは仮定だ」
校長「そしてこれは誰にも他言は許されぬ」
校長「当然本人にもだ」
男「俺はどうすれば」
校長「君には、幼馴染クンを守ることだ」
男「守る?」
校長「マインドブレイクの情報が漏れた……」
男「なっ!!!」
校長「すまない……君がいつも行く禁断の図書館があるね?」
男「(バレてたのか)」
校長「あそこが昨夜、何者かに侵入されマインドブレイクの書物が盗まれた」
男「それってかなりヤバイんじゃ…」
校長「我々は早急に魔力テストを行ない、幼馴染クンを守れる能力者を集める結論に至った」
男「その一人がまず俺か…」
校長「君は本校最強の魔道士でありながら、幼馴染くんとも同居していて仲がいい」
校長「テストの必要はないと満場一致だったよ」
男「んじゃあまず俺は何をしたら?」
校長「まずは君は魔力テストの結果を待ちたまえ」
校長「そして幼馴染クンを護衛する人物を選び護衛をする」
校長「決して幼馴染くんには悟られてはならん…」
男「でも、いくら強いヤツが護衛に決まってもいきなりひっつくようになったら…」
校長「大丈夫だ、その時はうまくクラスや授業を護衛の人間を近づけるようにする」
男「はぁ…そうですか…」
教室
男「ただいま…」
幼馴染「おかえり~どうしたの?」
男「いや……(こいつがマインドブレイク)」
幼馴染「???」
男「禁断の図書館バレてた…やめなさいって…」
幼馴染「まだ行ってたの!?」あんだけやめなさいっていったのに…」
男友「お、帰ってたか」
男「ああ…」
男友「まあとりあえずはそれくらいのことでよかったじゃないか」
男「そうだけどな…」
アナウンス校長「男くーん、ちょっと校長室来てちょ」
男「また!?」
幼馴染「校長に好かれてるねぇ~」
男友「まあ見た目はアウトだが年齢はセーフだからなああの校長は」
男「何が言いたい?」
男友「あー言うのなんて言うんだっけか?ロリババ……」
バチチチチチチチ
アナウンス校長「不快な言葉が聞こえそうになったので♪」
男友「………」ガクガクガク
男「とりあえずもっかいいってくるよ…」
校長室前
校長「おっきたね」
男「今度はなんすか…」
校長「一人決まったよ」
男「え、まだ魔力テストは始まって…」
後輩「はじめまして!」ペコリ
男「どうも……」
校長「この子は君の一つ下の学年の子だが、魔力は強力でまあ女の子だし大丈夫かなーって」
男「ちょっとそんな単純に決めてもらっちゃ困ります!」
校長「後輩クンちょっと見せてあげなさい」
ブゥゥーーーン
男「?」
校長「私が作った魔障壁だ、壊してみなさい後輩クン」
後輩「え…ハ、ハイ…」
男「(こんな小さい子に高等魔術の障壁を壊すことなんて…)
後輩「…………」シュゥゥゥゥゥ
男「!!!!!」
男「(なんて集中力と魔力だ…まるでブレがない……)」
後輩「……!はぁっ!!!!」
カッ!!!!ズズゥゥゥーーーン………
校長「見てくれたかい?」
男「校長…この子…」
校長「気に入ってくれたかな?フフ…」
後輩「校長センセー…」
校長「いいのいいの、君の魔力を男くんに見せることだけだから!」
男「すごいな…集中力と魔力を練る丁寧さは完全に負けたよ…」
後輩「いえっ…私は……」ポッ
男「?」
校長「フフッ、とりあえず魔力テストが終わるまではここにいて時間を潰してもらうよ」
後輩&男「…はぁ…」
数時間後
校長「………ええっと…」
後輩「男先輩……」ガシッ
男「ちょっと…後輩さん…校長これは…」
男友「え?なんで俺ここにいるの?」
女「?」
校長「うちの生徒ってこんな出来の悪い子が多かったの?」
男「いや…基準が厳しすぎる…」
後輩「……っ」コクッ
校長「まあいい、再び一から話をする、集まってくれ」
……………
校長「と、いうわけだ」
男友「へぇ~幼馴染がねぇ~」
女「私、幼馴染さんと面識がないんですが」
後輩「私もです…」
男「それは大丈夫なんだって」
男友「よーするにだ、マインドブレイクの力を持つ幼馴染を護衛すればいいってことだよな?」
男「まあそうなるね」
女「めんどうですね………」
後輩「私でよければお力添えします…!」ガシッ
男「後輩さん…とりあえずしがみつくのやめて……」
数日後
幼馴染「変な話だよねー…いきなりクラス替えだなんて」
男「(校長のバカ!!!校長のバカ!!!!何が大丈夫だ!!!)」
男「そ、そうだなぁ~アハハハ…」
幼馴染「???」
女「おはようございます」
男「あ、おはよう、女さん」
幼馴染「!? 知り合いなの?」
男「ああ、顔見知り程度だけど」
女「困っているところを助けてもらったのです」
幼馴染「困っているところ?」
女「木に登っておりれなくなったところを」
男「(校長のバカ!校長のバカ!!!!!)
女「幼馴染さんは男さんと同居しているのですか」
幼馴染「そうなんだぁ~、男のお世話大変だよ~」
女「若い男女が一つ屋根の下……間違いが起こらなければいいですね」
男「女さん!?」
幼馴染「え~男間違いだらけだよ~?」
男「幼馴染!?お前何言って!?」
女「そうなのですか」
幼馴染「昨日お風呂掃除の登板だったのに私ってずっと言いはるんだから!」
幼馴染「自分の当番の日くらい覚えてよねぇ~!」
男「そ、そっちか……はい…」
幼馴染「しかも男があたしに襲いかかるなんて甲斐性はないもんねー!」
男「…ぐっ…」
男友「おや、みなさんお揃いで」
男「あ、男友おはよう」
男友「おはようさん」
女「おはようございます」
幼馴染「おはよう~」
男友「いきなりクラス替えとはどういう事だろうな?」
男「そ、そうだな…」
女「それは幼馴染さんと護衛のために校長が」
男「女さん!!!!??」
女「…失礼しました」
幼馴染「え?どうしたの?」
男「いや!なんでもないよー!幼馴染!今日の弁当は何だ?」
幼馴染「珍しいなぁ~そんなこと聞いてくるなんて…えっとねぇ~…」
男「(はぁ…助かった…)」
男友「仲が良いことで~♪」
???「遅刻遅刻~!」
???「遅刻しちゃう~!ほっ!」
ドカッ
男「っぐっは!」
バターーーーーーン
幼馴染「大丈夫!?男!」
男友「なんかちっこい女の子が飛んできたが…」
???「あっ!男さん!」
男「ん?後輩さんか…」
後輩「すいません…校長がこうやれって…」
幼馴染「校長が…?」
校長「(΄◉◞౪◟◉‵)b グッ!」
男「くっそ!!!あの顔腹立つ!すっごい腹立つ!」
バチチ!
男友「こら!魔法使うな!」
教師「と、いうわけで」
男「なぁ…ここ前にやったよな…」
男友「幼馴染に合わせてるんだろ…」
男「いいのだろうか…」
男友「単位免除なんだからいいだろ…」
女「zzz」
後輩「………」カリカリカリ
幼馴染「ほぇ~知らなかった~……そうなんだぁ~…」カリカリ
数日後 帰路
男「情報が漏れて数日が経つがまだ動きはないな…」ボソボソ
男友「嵐の前の静けさってヤツだよ…」
後輩「私最近お菓子づくりにはまってて…」
幼馴染「そうなんだぁ~!今度一緒に作ろっか!
女「すみません」
男「どうかした?女さん」
女「おしっこしたいんですが」
男友&男&幼馴染&後輩「…………………」
男「トイレ行きたいって言おうね…?」
女「はい、トイレに行っておしっこしたいです」
男「幼馴染…つれてってあげて…どっか近いとこ…」
幼馴染「ほいほいー」
幼馴染「女ちゃんダメだよー?人がいる前で堂々とあんなこと言っちゃ…」
女「そうなのですか…」
幼馴染「とりあえず私は外にいるからねー」
女「はい、ありがとうございます」
???「ニヤリ……」
男友「なぁ…幼馴染ちゃんとはぐれていいのか?」
男「トイレ行くくらいだろ?」大丈夫だろ」
後輩「でも一応護衛ですから行かないとまずいんじゃ…」
男「んじゃあ行きますか?」
スタスタスタスタ
幼馴染「もう女ちゃんって案外世間知らずなところあるんだなぁ…」
???「………」
幼馴染「あ、ごめんなさい」
???「幼馴染…間違いない…」
幼馴染「え?」
???「マインドブレイクの女……終末世界への第一歩……」
幼馴染「どこかで会ったことありましたっけ?」
???「マインドブレイクを使わせるにはこいつが必要だな…」
幼馴染「マインドブレイク…?」
???「知らないのか……まあいい一緒にきてもらおうか」
幼馴染「いや、私は友達と一緒で…」
???「生きていれば問題ないだろう……」
スッ
バチチ……
幼馴染「えっ……?」
女「すみません、おまたせしまs…」
女「幼馴染…?」
女「おかしいですね…」
女「!?」
女「これは幼馴染のカバン…」
女「まさか…!」
女「男たちを呼ばなければ……」ブウゥゥゥン
男「っ!!!強い魔力…これは女か!」
男友「どうした!」
後輩「女さんの魔力がこちらです!」
男「女さん!」
男友「幼馴染は!」
後輩「どこですか!?」
女「すまない…トイレに入っている間に…」
男「くそ…!」
男友「とりあえず探すぞ!」
後輩「私は女さんと!」
男「俺はこっちへ、男友は向こうだ!」
男友「了解!」
男「クソが…!!!上等だよ幼馴染に手だしたら…!!!殺す…!」ブウゥゥゥゥゥゥゥゥン
後輩「(男さん…凄い魔力……)」
女「行くぞ…!」
後輩「あっ!はい!」
男友「ほほぉう男の幼馴染に手を出すなんていい度胸だねぇ!見つけたらただじゃ置かないよ!」
幼馴染「はぁっ…はぁっ…!」タッタッタッタ
幼馴染「(なんなのよあいつ…!)」
???「ちぃっ…」
幼馴染「(マインドブレイク?あたし…魔力ないよ…)」
???「隠れても無駄だ」
幼馴染「(あたしには魔力がないんだから…)」
???「教えてやろう…お前は魔力ゼロの人間ではない」
幼馴染「!?(え……)」
???「お前は世界の無に帰すことのできる魔力を持っている、正しくはお前の体に眠る能力がな」
幼馴染「(無に帰す…?)」
???「マインドブレイク…全ての魔力を吸収しつくし魔力を暴走させその膨大な魔力で世界を崩壊させる…」
幼馴染「(あたしが…?そんな能力を…!?)
???「我々はマインドブレイクを使い…世界を崩壊させ…新たに世界を作り出し神となること…」
???「マインドブレイクは魔力を持つ人間の魔力を強制的に吸い出し魔力を貯めこみその魔力で…フフフフ…」
幼馴染「(そんな事したらあんたたちまで…)」
???「フフ…私たちはどうなるか?そんなことは心配することはない 私たちにはあのお方がいる」
幼馴染「あのお方…!?」
???「そう……」
幼馴染「!」
???「新世界の神のもとに生きる選ばれた人間…」
幼馴染「(見つかっ…)」
???「手荒な真似はしたくなかっt…!」
「残念だったな…」
???「バカ…な…こいつの魔力を感じ取ることは…できない…はずじゃ」
「ヘッ…よく考えてみろ…」
幼馴染「……この声は…」
「このアホを探すのもそうだがな…まずは目の前を危険を取り除くが先だ…」
???「そうか…ワタシの魔力を感じ取り…」
幼馴染「男ぉ!!!」
男「幼馴染…ちょっと目ェつぶってろ…」
幼馴染「えっ…うん…」
男「こいつに手を出したこと…後悔しやがれ…」ビリビリ
???「ひっ…(ま…魔力が強すぎr…」
グチャ
ブシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
ウーウー
校長「お手柄だねぇ~」
男友「俺の出番はなしかよ~」
後輩「す…すごかったですねさっきの魔力…」
女「すまない…男…」
男「いや、いいって こいつこうやって無事なんだし」
幼馴染「怖かった……」ギュッ
男友「ラブラブだねぇ…」
男「あ?」ビリビリ
男友「すまん…」
幼馴染「校長…あの………あたしって…」
校長「…うん…まさかこんなに早く話さなきゃいけなくなるとはね……」
-----------------。
幼馴染「あたしがそんな能力を…」
男「俺達はお前の護衛のために作られたチームだ」
男友「黙ってるってのが一番辛いがな」
男「もちろん女さんや後輩さんもだ」
女「私はめんどうだと最初は感じていましたが…今回のことで気を改めました。命をかけてあなたを全力で守ります幼馴染」
幼馴染「ありがとう…女さん」
後輩「私も!皆さんとは学年が違ったり頼りない部分がありますがしっかりやるときはやりますよ!」
幼馴染「ありがとう後輩ちゃん♪」
後輩「はいっ♪」
魔導警察「男さん、いいでしょうか?」
男「あ、はい。皆は先に帰ってくれ 俺が帰るまではみんなでうちにいてくれ」
男友「わかったぜ、早く帰ってこいよ!」
男「ああ。」
幼馴染「あ…あの…男…」
男「ああん?」
幼馴染「ありがとう…」
男「気にすんな!これからはいつも俺の世話をしてもらってるお礼ってことで」なでなで
幼馴染「う、うん……ほんとありがとう」ギュッ
男「お、おい…」
後輩「むぅ~」プクー
取調室
男「あいつは…なんなんですか?」
魔導警察「我々にもわかりません……我々だけでは荷が重すぎます…」
校長「男くん!」
男「あ、校長!」
校長「こっちこっち!」
男「?」
校長「このたびの件はお見事だったね!」
男「いえ…」
校長「だけどこれはもしかするとかなりまずいかもしれないね」
男「それって…」
校長「うん…これから時間は大丈夫かな?」
男「幼馴染はあいつらに頼んであるので大丈夫ですが…?」
校長「来てもらいたいところがある」
男「…!」
ブロロロロロ
校長「これから行くところは、他言無用だよ」
男「最近秘密がよく出来ますね…あんまり秘密はつくりたくない主義なんですが…そうもいかないんでしょうね」
校長「事態が事態だからね、ボクたちだけで何でも動かしていい問題じゃない」
男「それもそうですね…世界の終わり…ですもんね…」
男「それにしてもさっきの男…黒いローブを着ていかにも怪しいやつでしたが…誰も気づかないって…」
校長「魔導のある世界だよ…男くん…人払いや不可視の魔術なんて朝飯前なハズさ」
男「…そうですよね…」
キッ
校長「着いたよ…」
男「ここは……!」
男「超魔術研究所!?」
校長「ここは…危険な魔法の分析や封印等色々やってる…」
男「もちろん幼馴染の魔法も…」
校長「いや…研究なんて言葉じゃ生ぬるすぎるんだ…」
男「え・・・」
校長「魔法の力が膨大すぎるんだ」
男「それじゃあ!」
校長「この研究所では…異世界を作る研究をしている」
男「異世界!?そんなことが…」
校長「うん…かなりムズかしいことだ…膨大な魔力そしてそのバランスを保つ力にプロテクトを掛けるためのさらなる力…力…力…」
男「いたちごっこか…」
校長「こんなにも早く刺客を送り込んでくることが誤算だった……」
男「………」
校長「これからさらに刺客が送り込まれる可能性が高い。いや100%来るだろう」
男「……はい」
校長「君は守ってあげられるかい?」
男「…守らなきゃ…世界を終わらせるわけにはいかない…」
男「なにより幼馴染は危ない目にあってるんです 絶対に守ります」
校長「そうか…よかったよ…君に護衛を頼んで」
男「ただ…校長に恨んでることがあります…」
校長「…なんだい?」
男「こんな状況に陥る前に幼馴染のことを教えて欲しかった……そうしたら…」
校長「禁断の図書館なんて近づかなかったのに?」
男「はい……いくら強い結界でもなんども攻撃を続ければ弱っていく可能性がある…」
校長「…………君は…まさか………」
男「俺が禁断の図書館に行っていなければもしかしたら結界が壊れることはなかったかもしれない!」
校長「…男くん………残念だけど…」
男「…?」
校長「あの結界は張ったその日に壊そうとすれば壊せるモノだったと思う」
男「!?」
校長「それだけの力の持ち主だ…」
男「…あの結界を…」
校長「男くん…君は自分の力を過信しすぎている部分があるみたいだね」
男「………………」
校長「自分を圧倒的に負かす人物にまだ会っていないから無理もないが…」
校長「上には上がいる…覚えておくといい」
男「はい……」
校長「帰ろうか…」
男宅 ガチャッ
男「ただいま」
幼馴染「おかえり!」
女「お邪魔しているよ」
後輩「先輩遅いです!」
男友「おいおい、もうちょっとハーレムを楽しませてくれよっ」
男「ハハッ」
女「男も帰ってきたことだし私は帰るよ」
後輩「私も帰りますぅ~」
男友「俺も帰るかな…」
幼馴染「皆またあしたね!」
バタン
ガバッ
男「!?」
幼馴染「……………」ぶるぶる」
男「幼馴染………」
幼馴染「怖かった…あの時…」
男「…ああ、だろうな」
幼馴染「男が助けに来てくれたとき安心した…」
男「ああ、もう大丈夫なんだって…」
男(校長「男くん…君は自分の力を過信しすぎている部分があるみたいだね」)
男「次回はそうもいかないかもしれないぞ…?」
幼馴染「男なら大丈夫でしょう!?」
男「上には上がいる」
幼馴染「むぅ~………」
男「腹へった!」
幼馴染「はいは~い……」
男の部屋
男「……あの結界を…簡単に破壊する魔道士……」
男「上には上がいる………」
男「……そいつが幼馴染を狙っている………」
男「勝てるのかな……」
男「いや…守るんだ…絶対に……何があっても……」
幼馴染「……男………」
俺は全魔法学校トップの魔力を持つ男
ある日幼馴染は、マインドブレイク(魔力打ち消し)の力を持つ魔女ということがわかった
校長からの依頼で幼馴染を護衛することになった
俺と男友と後輩と女……
敵の正体はまだ分かっていない
ただわかったことは
【世界を終わらせ新たな世界を作りその世界の神になる】
バカげた話だ
そいつらから幼馴染を守るために幼馴染にくっついているわけだったのだが……
幼馴染「男ー朝だよー起きないとキスだよー」
男「やれるもんならやってみろ………」
幼馴染「んじゃあ~」
男「俺が悪かった」ガバッ
幼馴染「つまんなーい!」
男「はぁ……」
初めて幼馴染が襲われてから数日後…俺は普通の生活をしていた
家の中ではだが……
家から1歩でも出ればいつものみんなで遊ぶという名の護衛というか何と言うか…
そんな時後輩からある提案が
後輩「旅行に行きませんか?」
男友「唐突だなw」
幼馴染「どこに~?」
後輩「寒いから南の島にでも!」
男「金はないぞ~」
後輩「あ、大丈夫です!私の別荘を使えば!」
男「お前金持ちなのか…」
後輩「お金持ちっていうか…あちこちに家買ってるだけで…」
男「それが金持ちって言うんだよ!!!!!」
後輩「ひぇっ…………」
女「ひどいではないか男、後輩が涙目になっているぞ?」
幼馴染「あ~いけないんだ~女の子泣かした~」
男友「いけないんだーwwwwwwwwいけないんだーwwwwwwwwwwwwwwwww」
男「うぜぇ……」
南の島……
唐突な後輩の発案により俺は此処にいるわけなのだが……
男「おっうぇ…」
幼馴染「大丈夫~?」サスサス
男友「魔法学校最強の男くんは船が弱点とはね~」
女「情けないな、男」
後輩「あぅ~…大丈夫ですか先輩……」
男「気にすんな……男友」
男友「どうした?」
男「死ね」
男友「!?」
幼馴染「上陸!」
男友「すっげぇ~イイトコだな!」
女「海で泳ぎたいのだが……」
後輩「まあまあとにかく荷物を何とかしましょう!」
男「おうぇーおうぇー」
幼馴染「もう…大丈夫…?」サスサス
男「悪い幼馴染…」
ブロロロロロロ
後輩「あっきましたね!」
キッ
校長「やっほー」
全員「………………」
校長「皆してなんでって顔しないでよ……」
後輩家別荘
校長「いやーうちの学校ってさー後輩ちゃんちの恩恵を受けてるのよー
後輩「いえいえ…」
校長「んで後輩ちゃんちのお父様と仲良くさせてもらっててねー」
男「(ロリコンか…)」
男友「((ロリコンだな)」
幼馴染「(ロリコンね)」
女「(幼児性愛者か…)」
後輩「なんでか知らないんですけどお父さんって校長センセーのこと大好きなんですよー♪」
幼馴染「んじゃああたし達は海に行ってくるね」
男友「男はいかないのか?」
男「まだ無理…」
女「それじゃあ私と後輩と男友で行ってくる」
後輩「何かあったら携帯に!」
男「ああ……」
校長「あたしは男くんと此処にいるよ~」
ワイワイガヤガヤ……
男「おっうぇ……」
校長「車大丈夫なのにねー……」
男「結構いるよこういう人………」
海
幼馴染「わー!綺麗~!!!!」
男友「おお!すっごいな…」
女「………」
後輩「んじゃあ泳ぎますか!!!」
男友「お~!!!」
幼馴染「きゃっふううううう!」
女「すまない」
幼馴染「?」
後輩「ふぇ?」
男友「どうしたんだ?」
女「実はあの…私……」
幼馴染「どうしたの?」
女「げ…いんだ……」
男友「泳げない…とか…?」
女「!」
後輩「大丈夫ですよー!泳ぐっていってもそこまで深いところには行きませんから!」
女「……く」
幼馴染「んじゃあ女ちゃんの泳ぐ練習も兼ねて遊ぼう!」
後輩「賛成です!」
男友「別に泳げなくたって生きていけないわけじゃないからな!」
女「すまない…」
別荘
校長「大丈夫かい?男くん」
男「ええ…だいぶ楽になってきました」
校長「それで…護衛の状況はどうだい?」
男「ここにくるまで……特に問題はなかったです。」
校長「そうか…それは問題だね」
男「はい……おかしいですからね」
校長「さすが男くんも気づかないわけがないねッ!」
男「海で何も無いといいんですが……」
男「この状態で行って足手まといになるわけにはいかないので…」
校長「ふ~む…」
男「別荘の方に何かあるってことも有り得ますので…確率的には向こうのが危ないですがね」
校長「まあねー」
???「くくっ…あれがマインドブレイクとその愉快な仲間たちか?」
???2「そうみたいですね……まだ子供じゃないですか…」
???「マインドブレイクは生かしておくとして他の連中は?」
???2「殺せとのことです。」
???「わ~お、子供を殺るのはあんま好まないんだけど」
???2「我らの組織のお偉いさんの命令ですからね」
???「いつ行く?」
???2「まだ準備に手間取ってるみたいなんで…まあ夜くらいですかね…」
???「それまでは待機か…」
???2「泳ぎますか?」
???「フフフ…冗談だろう?」
???2「当たり前です♪」
夕方
男「ん……」
校長「おや?起きたようだね」
男「なぜ僕の横で寝ているんですか」
校長「いいじゃないか~教え子の寝顔を見ることくらい」
男「校長には教えられてないんですが」
校長「手厳しいねー」
男「あいつらは?」
校長「まだみたいだね」
校長「まあもうすぐ帰って来るだろうけどね」
男「そうですか…」
校長「でさ」
男「?」
校長「男くんはさー、幼馴染ちゃんとはどこまで行ったの?」
男「ぶっ!」
海
女「あぷっ…ぷはっ」
後輩「そうです!そんな感じです!」
幼馴染「女ちゃん運動神経いいからねー」
男友「なんで泳げないのかはわからんがな…」
女「昔、溺れてな…それから水が怖くてな……」
男友「なるほど…」
後輩「女さんらしからぬ普通さ…」
女「???」
幼馴染「みんな帰り始めたね」
男友「俺達も帰るか?」
女「そうだな」
後輩「それじゃあ帰りましょう!」
???「ターゲット達動き出すな…」
???2「みたいですね」
???「準備は?」
???2「完璧です」
???「予定より少し早いが行くぞ」
???2「はーい…」
バシュッバシュッ
男友「なんで女ってこんな着替えに時間がかかるもんかな~…」
???「では…我らが…」
男友「!!!!」
???2「相手になって差し上げましょうか?」
男友「おまえらは…!」
???「フフッご存知のようだね」
???2「まあどうせ君はすぐ死ぬんだし名乗らなくていいよね♪」
男友「ふざけんな!」
???「フフッまあ良いではないかサン」
サン「ですが!」
???「俺は、少し退屈なんだよ…暇が潰せないとね」
男友「ふざけたことばっかり言いやがって!!」バチチチチチ
???「フフフ…サン、手を出すなよ?こいつは俺がやる……」スッ
男友「…!(こいつ…ただもんじゃねえ…)」
???「サン、お前は女たちのところへ向かえ」
サン「…くっ…わかりました…」
バシュッ
男友「待ちやがれ!」ダッ
シュッ
???「目の前の敵を放っておいて何をしている?」
男友「くっ」バッ
???「自己紹介と行こう、俺はカイ…あのお方の意思を受けここに来た」
男友「狙いは幼馴染か!」
カイ「そう…マインドブレイカー…あの小娘を使って世界はふたたび始まるのだ…」
男友「お前らに何の得がある!世界が崩壊したらどうなるか分かっているだろう!?」
カイ「フ…このような腐りきった世界など必要ない…魔導の力が見つかってから数百年…」
カイ「何か変わったことはあるか?」
男友「豊かな世界になったじゃないか!」
カイ「大きな力を持った者はそれなりの代償を必要とする……」
カイ「貴様は、この数百年で人口がどれだけ減ったか知っているか?」
男友「…!!!!!」
カイ「魔導…確かに人々の生活は表側では豊かになったと言われるが…」
カイ「それと同時に失われた命も多かったこと…魔導による軍事力の飛躍的な増幅…」
カイ「俺の住んでいた国は魔導のさらなる発展のために動いた軍事大国によって滅ぼされた」
男友「なっ……」
カイ「小さな国だった…傭兵業を生業とする国だったが無益な殺生はしない主義の国民だった…」
カイ「そんな国でも幸せはあったのだ……」
男友「自分の国を滅ぼされたからって世界を終わりにしていいことではないだろう!」
カイ「お前にはわかるか?ゴミクズのように大切な人を殺されるのを見せられる俺の気持ちが」
男友「…………」
カイ「戦意を失い……命乞いを耳にもせず……惨殺されていく」
カイ「俺は誓ったのだ……こんな世界にした魔導を許さぬと…そしてその力を持つ自分を…」
男友「……その痛みがわかるお前が…なぜこんなことをする!」
カイ「フッ…当時の軍事大国のヤツらの言葉を借りてこの場でその言葉を使わせてもらおう」
カイ「知ったことか」
男友「っく!」バチチチチチチ
ダッ
バキィィィィィ!!!!!
カイ「俺はもう戻れないのだ……ここまで来てしまった以上……」
男友「(片手で…止められた!?)」
カイ「わかってくれ…少年よ……俺はもう過去を改めることはできないのだ…」
カイ「この世界が終わるその前に…この生命も…捨て去るつもりだ…それまでは…!倒れるわけにはいかんのだ!!!」
ブウウウゥーーーーーーン…!
男友「おれだって世界を終わりにさせるわけにはいかねえんだよ!!!」
男友「俺だって大切なヤツらがいる!」
男友「簡単にそれを奪われるわけにもいかないんだ!」
男友「たとえ…俺が死んでも…あいつらだけは笑っていて欲しいんだ…!」
カイ「少年よ…どうやら俺達は戦わなければいけない運命のようだ…」
男友「そのようだな…」
カイ「俺の能力は……水を操る能力…ここは海岸…これがどういう事かわかるな…?」
ザザァァァァァァァー…
男友「ヘッ!ちょうどいいハンデだぜ!」
カイ「少年よ……戦うならば本気で殺すつもりでこい…!」
男友「上等だ!」
カッ!!!
ゴゴゴゴゴゴゴ………
カイ「ほう…土の力か……面白い…!」
カイ「土と水……植物と水との関係のように二つがお互いを高め合った属性が今戦おうとしている…」
男友「今までありえない組み合わせだったな…!まさかその二つが潰し合うなんてよ!」
カイ「少年…最後に問おう…」
男友「…なんだよ」
カイ「お前にとって大切なものとは何だ…?」
ザザザァァァァァァァ!!!!
男友「そうだなぁ…!泳げない友達のために泳ぐのを教えたり、船酔いの友達をいたわってやったり、みんなのために海に連れてきてくれたり、大切な女を守るために全力を尽くしてやることかなぁ!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴ
カイ「そうか…残念だな…俺は違うところで少年と出会いたかったよ」ダッ!!
男友「俺も同じ気持だぜ!!!」ダダッ!!
ドーーーーン!!!
ググググッ
男友「だっりゃあ!!!!」
ズゴッ!!!!
カイ「ふんっ!」
バシャアッ
男友「アースゴーレム!!!」パンッ グッ!
ゴゴゴゴゴゴ
ゴーレム「ウオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォ!!!!!」
カイ「さすがマインドブレイカーの護衛…召喚までも使うとはな…」
カイ「クククク…おもしろい!おもしろいぞ!少年!」
カイ「さあ!戦いの時間だ!リヴァイアサン!」
ズズズズズーーン………!!
リヴァイアサン「ギャアアアアアオオオオオオオォォォォ!!!!」
カイ「少年!俺は、今までの戦いで一番面白いぞ!」ヒュン ガガガガ
男友「それは…っどうもっ!」ガガガガガ
ガキィィィン!
スタッ
カイ「ただ殺しあうだけの戦いばかりであったが…」
スタッ
男友「ふんっ…戦わねーのが一番だと思わねーか?」
カイ「戦う理由がはっきりしている…少年にも迷いがない…!とてもいい!」
男友「そりゃあよかったですね!」シュバッ!
ヒュンッ
ズズズズズウウゥゥーン…
カイ「サンを手伝わねばならんのでな!全力で行くぞ!」
男友「へっ!んじゃあ俺も!!」
カイ「フフッ面白い子だ!」
男友「でりゃああああああああ!!!!!!!」
カイ「うおおおおおおおおおお!!!!!!!」
カッ
ズガアアアアアアァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
……………………………………
男友「はぁっ…はぁっ…」
カイ「ふぅっ…ふぅっ……」
男友「っく………」ドサッ
カイ「フフフフフ……甘かったな…君はまだ実戦経験が足りなかったようだな……」
男友「っへ…へへっ……」
カイ「む?なにがおかしい……おかしくなったか…?……っぐ」ガクッ
男友「へっ…やったぜ……」
カイ「少年…何を……」
男友「ただ…今ま……でぶつかり合ってた……だけだと思うか…?」
カイ「グッ……フッ…そうか…魔力を…俺の体に……」
男友「お前にも…はぁっ……はぁ…大切な人がいれば……もっといい……はぁっ…戦いができていたかもな…」
カイ「フッ…少年…やはり君は実戦経験が足りな…い…」バタッ…
リヴァイアサン「ギャアアアアアオオオオォォゥ!!!!」
男友「くそ………ゴーレムが間に合わな………」
………………………
男友「………?」
校長「あらら~派手にやられてるねぇ~」
男友「校…長…?」
校長「こんな強い魔力同士がぶつかり合って気づかないわけがないでしょう…」
男友「ヤ…ヤツは…」
校長「大丈夫、気を失っているだけだと思う…でもどうして命までは…?」
男友「そいつ…根っからの悪ってわけじゃなさそうだから……」
校長「……はぁ……もしかしたら殺されてたかもなのよ?」
男友「ヘヘッ…結果論…っすよ………」ガクッ…
校長「…やっぱりこの子たちを護衛に当てて正解ね…」
カイ「………………………」
校長「…わかったでしょう?この子達の…根性と強さを…」
校長「男くん…そっちは頼んだわよ………」
女「今日はありがとう」
幼馴染「気にしないでよ~友達じゃない♪」
後輩「そうですよ!もっと困ったことがあればいってくださいね?」
女「本当に感謝している」
幼馴染「男友くんすっごい待たせちゃってるね」
後輩「早く行かないと怒られちゃいますね…」
女「そうだな…早く行こう」
サン「残念だけどそのコ死んでるかもよ?」
幼馴染&後輩&女「!!!!!!!!!」
女「誰だっ!?」
サン「そんな怖い顔しないでよ…」スゥッ…
後輩「幼馴染さんっ!下がってください!」
女「何者だ?」
サン「ふふっ♪マインドブレイカーはどの子かな~?あ、いたいた~♪」
後輩「その声…女性…?」
女「………」
サン「う~ん2人かぁ~……まあ大丈夫だよねー…」
女「お前は誰だ…?」
サン「うふふ…私?私は…そうね~…誰でしょうか?」バッ
ヒュヒュン!!!!!
後輩「っ!」キュイーン!
ズガガガガガ!!!!
サン「わ~お♪とっさに障壁張るなんてやるじゃ~ん おもしろくなりそうだね♪」
サン「黙ってマインドブレイカー…渡してもらえるかな…?」
女「拒否すれば…?」
サン「う~ん…そうねー…ちょ~っと痛い目見ちゃうかなぁ~?」
女「後輩…」
後輩「ひゃっひゃい!」
女「私がなんとかする、あなたは幼馴染を連れて逃げて」
後輩「でも一人じゃ!」
女「お願い」
後輩「女さん………」
女「私は一度誓ったんだ、命をかけて全力で幼馴染を守るって…」
幼馴染「女さん……」
幼馴染「ダメ…」
女「っ!」
後輩「幼馴染さん!?」
幼馴染「大事な友達が危険な目にあっているのに自分だけ安全なところに隠れていることなんてできない」
女「幼馴染…」
幼馴染「私は信じてるよ?二人が絶対守ってくれること!遠くなんかに逃げなくても私を守ってくれること!」
サン「あのさぁ…友情語り合うのはいいんだけど~あたし急いでんだよね~…」
サン「もう二人でも一人でもいいからさぁ~かかってきなよ?」
女「………上等だ…」
後輩「上等ですっ…」
幼馴染「女さん…後輩ちゃん…!」
サン「あたしの風は……アンタ達のキレーな肌を切り裂く鋭利な刃物…」
サン「お嫁に行けなくなっても知らないよ?」
サン「まあ…生きて帰れないけどねえ!」ヒュヒュヒュヒュヒュヒュン!!!!!
女「行くぞっ後輩!」
後輩「はいっ!
幼馴染「お願い…!絶対に負けないで…!」
女「あいつは風…」
後輩「物理的攻撃ですね…」
女「ここは海岸……潮風をも操ることができる…能力者はかなりの魔力だ…行けそうか?後輩…」
後輩「なんとか…頑張ってみます…!」
女「私は闇の魔法…確か…後輩は理魔法だったな…」
後輩「はい…有利な戦いですね」
女「1体2だ…しかし気は抜くな…」
後輩「はいっ…」
女「暗くなるまでまだ少し時間がある…暗くなれば闇の魔法は絶対的に有利…持久戦にもなりそうだ」
後輩「はい…」
女「へばるなよ?」
後輩「実践は初めてですが…頑張ります…!」
サン「アハハハハハハハハハハハハ!!!!!馬鹿ばっかりで困っちゃうなぁ~?しっぽを巻いて逃げたほうがいいっていうのに」
サン「あたしの風でバラバラに切り刻んでやるよ!!!!」
サン「1体2だからって勝てるとか思ってないよねぇ~?」
ドンッ!!!!
女「っ!!!(なんて集中力…!戦いの場でここまでの集中力…)」
後輩「(この人…戦いに慣れてる…!)」
サン「あたしが殺してきた人間は一人や二人じゃないよ?」
サン「たかが魔法学校の優等生くらいで本業のあたしに楯突くとは…」
サン「イラついてくる…」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
女「行くぞ!」
後輩「はいっ!」
サン「いでよっ!ストームドラゴン!」シュゥゥゥゥ
後輩「召喚魔法!?」
女「数は…同じになったか……」
女「だが想定の範囲内だ…」
後輩「もぉ~!もっとちゃんと勉強しておけばよかったぁ~!!ファイアー!!!!」ボゥッ!
女「……っ」ブゥゥゥーン
後輩「はぁ!」ブゥーーーーン!
ストームドラゴン「ギャオオオオオオオゥゥゥゥ!!!!!!!!!」
ドガーーーーン!!!!
後輩「雄叫びだけで相殺した!?」
女「生半可な魔法ではドラゴンに効くはずがない!本気で行け!」ブウゥゥゥゥーン
女「シャドーフレア!!!!」
ギュウウウウウウオオオウウウウウ
サン「あははっ!面白い闘いになりそうだねっ!」
サン「まぁあの有名な魔法学校の優等生さんたちだ…魔力だけは強いみたいだけど…」
サン「戦い方が分かっていないんじゃあ…使えないのと一緒だよ!」
サン「ストームビッグバン!」
シュルルルルルルルル
後輩「空気が圧縮されていく!」
女「後輩!危ない!」ダッ
後輩「っ!!ストームバリア!」シュルルルル
サン「へぇ~逆回転の風の障壁か、頭は切れるようだね」
サン「でも仲間の女の子はどうかな…?」
女「…くっ!」
スパッ
女「っぐ…!」
後輩「女さん!」
後輩「大丈夫ですか!?」
女「ああ、大丈夫…少しダメージを受けたようだがまだいける」
サン「当たり前だよ~手加減したんだもーん…そんなんでダウンされちゃああたしが困っちゃう♪」
女「お前はドラゴンだ…私はあいつをやる…!」
後輩「はいっ…!」
幼馴染「女さん…後輩ちゃん…!(お願い…無事で終わって…!)」
女「私が相手だ」
サン「ほーう?まあいいやあの小娘よりもあんたの方が骨がありそうだ…ジュルリ…」ペロ
女「手加減はしない…」
サン「目付きが変わったね…あたしも本気で行こう…」スッ
女「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
サン「くくっ…(なかなかの魔力だね…)」
女「ダークファイア!」ボボボボボ
サン「芸がないね!」シュルルルルルル
ボボボボボボボン
女「…!」タタッ
サン「みえてるよ!」
女「はぁっ!」ガンッ!!
ピキィィィン!!!!
サン「あんた良かったね…斬られるってそこまで痛みを感じないんだよ…?」
女「!?(受け止められてる!)」シュバッ
サン「もう遅い」スッ
女「なっ…」
サン「フフッ」
シュルルルルルルル
女「風の刃が…!」
ズババババババババババ
女「くぅう!!!」
サン「フフフフ…どう?あたしの風、痛くないでしょう?」
サン「切られてることに気づかずに体力を奪われて、いつの間にか立てないほどのダメージを与え…」
サン「最後にイターい攻撃でトドメを刺すのがあたしのやり方」
女「くぅっ…」ポタッポタッ
後輩「女さん!」
女「目の前の敵に集中しろ!」
後輩「…!はっはい!」ビクッ
後輩「私が女さんをサポートしなきゃ…実戦経験はないけど…あたしだって校長センセーに認められて…!」
後輩「幼馴染さんの護衛役になれたんだから!!!!!」
後輩「メガファイアー!!!!!」ジュウウウウウウウウ
後輩「でやあ!」ゴウウゥゥゥゥゥゥ
ストームドラゴン「ギャオオオオオゥゥゥ!!!!」
ボーーーーーーーーン
後輩「やった!!!!!」
モクモクモクモク
ストームドラゴン「ギャオオオオオオオゥゥゥゥゥ!!!!」ヒュヒュヒュヒュン!!!!
後輩「きゃあああああああ!!!!!」ズガガガガガガガガガ
女「後輩……!」
サン「いいの?人の心配してて…?」
女「……っ!」スッ
サン「今度はこっちから行くよ!」
シュルルルルルルルル
サン「この数の刃を全部避けきれるかな?」
女「クッなんて数だ…!」
サン「風の刃よ!あたしに楯突いたあのバカ女を切り刻んでやんな!」
サン「テラストーム!!!!」
女「避けきれない!!!(かと言ってガードは…!)」
女「くっ…]ゴゴゴゴゴゴゴ
女「ダークバリア!」ブウウゥゥゥゥン
サン「あははははははははは!防御してるだけじゃあたしには勝てないよ!」
女「くっこのままでは………」
サン「アハハハハハハハハハハ!!!!!!」
女「っ!この刃……!そうか!」
サン「ほらほら~早く反撃してくんないとーバリア解けちゃうよぉ~?」
女「はぁっ!」バリーン!
サン「自分からバリアを解いた!?」
女「はああああああああぁぁぁ……………」
スパパパパパパパ
サン「バカかあいつ!刃を喰らいながら詠唱してやがる!」
女「ダークホール!!!!」
ズズズズズズズズ
サン「!?…闇の穴に自分を引きずり込んでいる…!」
サン「ワープか!追いかけろ!!!」
ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュン!!!!!!!
女「(やはりそうか…!)」
女「(ヤツの刃は自分の意志で動かしているのではない!)」
女「(まるで子分のように命令しなければいけないのか)」
女「(口頭では命令の限界がある、そこを突いて…!)」
サン「くそ!どこだあのアマ!」
女「ここだ!」
サン「なっ…いつの間に後ろに!」
女「闇の魔術は相手の意表を突くのが基本でな」
ヒュヒュン
サン「くっそ!」
ヒュヒュヒュヒュヒュン
女「それよりも…お前の放った刃がこちらに向かっているが大丈夫か…?フフッ…」」
サン「くっ……このままでは…!消えろ…!」
スゥッ…スッ……スッ…
女「(かかった!)」
女「私がさっき詠唱したのはダークホールの呪文だけじゃないんだよ!」
サン「くぅっ…!」
女「ダークメガフレア…!」
カッ!!!!!!
ズッズゥーーーン!!!
サン「(ばっ馬鹿な……この魔法は…!)」
女「莫大な威力だが、詠唱に時間がかかるところが弱点だった…それが強みになるとはな」
サン「ふざけやがっ……貴様も巻き添えに…!」
女「…私の任務は命をかけて全力で幼馴染を守ることだ…」
サン「くそがぁっ……」
女「(男…後輩…男友…幼馴染の事頼んだぞ………)」
後輩「女さああああああああああああああん!!!!!!!!!!!!!!!!いやああああああああああああ!!!!!!!!!!」
後輩「女さん!!!!!!」
モクモクモクモクモクモクモクモク…………
後輩「女さん!!!!??」
シュウウウウウウウウウウウ
サン「………………………………」
幼馴染「女…さん…?」
幼馴染「嘘…でしょう…?」
後輩「女…さん…」
幼馴染「………い……いやあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」
後輩「……女…さん…嘘でしょう…?」ガクッ
幼馴染「いや…いやあっ…いやぁっ…!」
………………………………
???「諦めるのは…まだ…はやい……」
後輩「え…………」
幼馴染「この声は………」
シュウウウウウウウウウウウウウ
モクモクモクモクモクモクモクモクモク…………………
幼馴染「だ…誰…?」
男「ハハッ…間に合った……よな………?」ブウウゥゥゥゥゥゥゥン
後輩「先輩!!!!!!」
幼馴染「男ぉ!!!!」
男「はぁっ………」スゥッ……
女「男…君は………」
男「勝手に何死のうとしてやがる……お前の仕事はまだ始まったばかりだろうが!」
女「ふっ…そうだったな…」
幼馴染「女さん!」ズザザザザ
後輩「女さん!」スタッ
男「とっさに飛び込んで障壁を張ったけど…後輩みたいにあんなに早く詠唱は無理だったな…すまん少しダメージが残っちまった…」
女「ふっ………助けられたな…男…」
幼馴染「すごいっ!すごいよ男ぉ!」
後輩「あの規模の爆発を守れるだけのレベルの障壁をとっさに作れただけ凄いです……」ポッ
男「合格かな?ハハッ」
女「ふっ………十分合格点だ…」
男「そりゃあどうも」ニコッ
後輩「どうしてここが!?」
男「強い魔力がぶつかり合っているのを感じ取ったんだ」
男「校長と一緒にきている最中に男友が誰かと戦闘をしていて校長はこっちはいいから女たちをって言うから…」
後輩「間一髪でしたね……」
幼馴染「危なかった…」
男「あいつは?」
女「やつは…」
男「お前はいいから…しゃべんな…」
女「むぅ…」
男「幼馴染、女を頼む」
幼馴染「う、うん……」
男「…………」スタスタスタ……
サン「く…くそ……」
男「残念だったな…?」
サン「貴様は……ふっ……どちらにしろ……私に……勝機は……なかったのだな………」
男「それにしても、もったいないなぁ~強いのにさ……」
サン「フンッ…早く…………っぐ……殺したら…どうだ…?」
男「殺さない」
サン「なっ…」
男「俺の親友もそうしたみたいだしな」
サン「どういうことだ…私は闘いに負けた…!我らが負けたということは……!」
男「それはお前らの常識だろう?」
サン「…!」
男「俺達の戦いだ、俺達の好きにさせろよ、な?」
サン「い………意味のわからん連中だ……」
男「な?それでいいだろう?」
女「私もこうして生きている、それに君の言うことにはどちらにしろ私は逆らえん」
後輩「私も…先輩がいいのなら…」
幼馴染「私も……みんなが言うなら」
男「ほら、決まっちゃった」
サン「くっ…………私を愚弄する気か…」
男「ん?あんた綺麗な顔立ちしてるな」
サン「なっ!!!」
男「もったいないなぁ~強いし綺麗だし……もったいない…」
サン「なななななな何を言って……」カァッ
男「まあいいや…とりあえず運ぶぞー…」
サン「おっおい!私に気安く触るな!」ジタバタ
男「はいはい暴れない……」ギュッ
サン「………うっ…」
別荘
男友「う………」
男「気がついたか………」
カイ「少年、大丈夫か?」
男友「てってめえ!っく!」ズキッ
男「大丈夫だ、戦ったお前が一番分かってるだろ?」
カイ「少年、君は強い しかもさらに強くなる いずれ私など赤子の手をひねるようなくらいにな
男友「それまでに殺そうって魂胆か!このやろ!…いてて…」
カイ「そんなことはない、俺は今一度考えたのだ。本当にこれでいいのかと」
男「ってなわけでだな……」
カイ「少年…俺は君に二度も救われたのだ…」
男友「む~……」
男「この人達はある組織の幹部だそうだ…」
男友「組織…?」
男「そう…幼馴染の魔力で世界を終わりにしようとしている危ない組織のな…」
カイ「うむ……そろそろサンも目覚める頃だ…皆がそろったら全てをお話しよう」
男友「あ…ああ…(絶対こいつら俺たちを騙そうとしてるぜ…)」
男「俺もまだ詳しくは聞いていないんだ とにかくは動けるようになるまで安静にしてろ いいな?」
男友「わ…わかったよ…」
???「おっおい!!!!お…男とやらはいるか!」
男「はぁい~?」
サン「あ………」
カイ「おお、サンかどうした?」
男友「ん?誰だ?」
カイ「私の相棒だ、同じ組織に属している」
男友「んじゃあマズイじゃねえか!!なんでこんなとこにいるんだよ!」
男「まあまあいいじゃない カイさんが生きててサンだけが死ぬっておかしいだろう?」
サン「す、すまなかった…」
男友「え……(逆に素直に謝られると困るな…)」
男「それで?どうかした?サン 俺に用があるみたいだけど…何かあった?」
サン「ちょ…ちょっと来てくれ…」
男「?」
サン「さっきはすまなかった…」
男「え?」
サン「いや!あれだ…その…私をだきかかえようとしたときに…」
男「ああ、大丈夫だよ 暴れるって言う力でもなかったし 気にしてないから サンの体調は?」
サン「りょ…良好だ……」
男「そうか、それならよかった サンは女の子だし基本的に幼馴染達と一緒だけど…」
サン「え………」
男「どうした?なんかマズイことでもあるのか?」
サン「男と一緒にいるのはだめなのか!?」
男「ダメってことはないけど…まあ寝る部屋とか……当然のごとくお風呂は…」
サン「一緒ではだめなのか!?」
男「ええ!?」
男「ど、どうしたんだサン」
サン「私の質問に答えろ!」
男「え、いや一緒って別に俺はだめじゃないけど…他のみんながなんていうか…」
サン「では他の奴らがいいと言えばいいのだな!?」
男「え…いやそういうわけでは……」
男「(どうしたんだこいつ…)」
サン「では私は他のものに聞いてくる」
スタスタスタスタ
男「え…お、おい……サン…」
男「え?なにこれ……」
男「ん~?どうしたんだサンのヤツ…」
男「いきなり一緒にいようだなんて…」
男「そんなに抱き抱えられたのが嫌だったのかな…」
男「あとで謝っておくか…」
女「おや?男じゃないか」
男「ああ女か…体調はどうだ?」
女「大丈夫だ、猛攻して普通に歩けているし魔力も大体は戻った」
女「あとは一晩寝ればいつもどおりだ
男「そうかそれならよかった」
女「そ、それでだな男…」
男「ん?」
女「先程は本当に助かった…」
男「あ、ああ…全くダメージを受けないっていうのが良かったんだが…俺の力不足で…」
女「い、いや助けてもらっただけで十分だ…そ、それでな……さっきあの私を守るときにだな…抱き寄せ……」
男「ん?」
女「な、なんでもない!忘れてくれ…!」あたふた…
男「なんだよ 気になるだろ?」
女「そ、その…障壁を張るときに私に抱きついただろう…?」
男「あ……で、でもあれはだって仕方がなく!」
女「そ、そうではない……男性に抱き寄せられるというのは恥ずかしながら初めてだったもので…」
男「あ、ああ……ごめん…なんか」
女「お、怒ってはいないのだ!……ただ……なかなかいいものだな…と冷静に考えたら…」ボソボソ
男「??? なんだって?」
女「なんでもない!忘れてくれ!」スタスタスタ…
男「なんだ?どうしたんだ?女まで…」
後輩「先輩?」
男「うわあ!」
後輩「きゃあ!」
男「す…すまん」
後輩「すみません…いきなり話しかけて…どうかしたんですか?」
男「いや、なんか女とサンのヤツがおかしいんだが…」
後輩「おかしい?」
男「うん…なんかボソボソと話す感じでよくわからないんだけど…」
後輩「そういえばふたりとも気がついてから男先輩の話ばっかりしてますね~…」
男「そうなのか?」
後輩「私もよくわからないんですけど…なんか独り言を発していて突然ニヤニヤしだして自分を自分で抱きしめるっていう仕草を…」
後輩「女さんだったらまだいいんですけど…サンさんだと…一応敵だったわけですから…」
男「ああ……そうか……う~ん…でもカイさんは普通だからそんなことはないと思うんだけどな…」
後輩「ん~そうですね…万が一なんかあれば男さんがいますし!」
男「いや二人共強いからな……油断したらあっという間にやられちゃいそうだ…」
後輩「大丈夫ですよ♪あ、もうちょっとでご飯なのでカイさんや男友さんに知らせてあげてくださいね」
男「ああ、わかった」
後輩「それじゃあ」スタスタスタスタスタ
男「二人共頭でも打ったのかな…」
幼馴染「男~」
男「お、幼馴染か 闘いで巻き添え食らってないか?」
幼馴染「大丈夫だよ~このとおりピンピンしてるよ!」
男「それなら良かったんだけど」
幼馴染「あ、そうそう」
男「ん?」
幼馴染「さっきサンちゃんに会ってね、突然男と一緒でもいいかって聞かれたんだけど…どういうことなのかな?」
男「え?いやさっきなんか俺もサンに突然一緒にいたいんだって言われて俺もワケがわからん」
幼馴染「ふ~ん……なんかお風呂とか寝るところが一緒がいいって言ってたんだけど~」ジト~
男「俺も訳がわからないんだって!突然変なことを言うヤツだなぁって思ってて!」
幼馴染「ふぅ~~ん………」ジトー
男「そのジト目やめてもらってもいいですか…」
男「まあとにかく適当に返事をしといてくれよ……」
幼馴染「まあ私はいいんじゃない?って返事しちゃったんだけどねー…」
幼馴染「なんか男が言い出したのかと思って尋問しようとしたんだけど…」
幼馴染「その様子じゃサンちゃんが突然言い出したみたいね」
男「下心なんてあるかぁ!」
幼馴染「あ、そうそうリビングに集合だってよー」
男「わかった、男友たち呼んですぐ行く」
幼馴染「そんじゃねー」
男「ああ」
スタスタスタスタスタスタ
男友部屋
男「おーい」
男友「んあ?」
カイ「おおどうした、男くん」
男「リビング集合~」
カイ「あいわかった」
男友「んじゃ行くかぁ~」
スタスタスタ
リビング
男「すまんお待たせ」
幼馴染「あ、きたきた」
後輩「すきなところに座ってください!」
サン「男!私の隣に座るといい!」
女「何を言っている、私の隣りに座るのが一番いい」
男友「モテモテだな男」
男「もっかい眠るか?」
男友「すいません」
カイ「では俺は適当に座るとしよう
男友「俺もどこでもいいや」
男「俺は……」
女&サン「…………」ジトー
男「……幼馴染の隣でいいやハハッ…」
女&サン「チッ…………」
カイ「それでだな…俺達の組織の話だが…」
サン「そう、あたしたちの組織の話」
男「組織ってのは何者なんだ?」
サン「この国の人間なら誰も知っているところよ」
カイ「俺達の組織を動かすのは…」
カイ「政府だ」
男「なっ!」
男友「政府だと?」
幼馴染「どうして…?」
女「魔導をさらに昇華させる…」
後輩「でも魔導はこの世から無くなるんじゃ…」
女「なんとなくだがわかっていた…」
女「魔力が魔力に吸収されてしまうだけで、魔導自体がなくなるわけではない」
女「ようするに魔導を人間から奪うことでその膨大な魔力を独占し その魔力を使い世界を征服する……」
幼馴染「でも魔力が暴走して…!」
女「恐らく魔力の暴走も想定の範囲内…」
男「どういうことだ?」
女「膨大な魔力を止めるにはさらに膨大な魔力でしか止められない 強い魔力を使うには相応に体力も必要だ…使っただけで死んでしまうような魔法も世の中にはある…」
女「マインドブレイクの力に抵抗して魔力が暴走した場合、多数の強力な能力者が力を合わせマインドブレイクの暴走を止めるだろう」
男「よーするに…その使えば死んでしまうような魔法を使わせて死なせることで……」
女「それだけでも強力な能力者はいなくなる…」
男友「つまりはただの能力者狩りじゃねえか!」
後輩「どうして政府はそんなことを?」
カイ「手に負えなくなっているのだ…」
男「魔法に…?」
サン「そうだ…カイから聞いただろう?魔導が見つかってから数百年の話を」
カイ「軍事力の莫大な増幅…犯罪者の増加……世界は何もしなくても破滅へと向かっている」
男「政府の打開策がそれって…」
幼馴染「ひどすぎる……」
男「そんな漫画に書いたようなふざけた政府が…」
カイ「実際に俺たちに命令を下したのだ」
サン「魔導を止めろ…人間には扱うには荷が重すぎる力だ、とな」
男「お前達がそれを知っていたってことはわかってて…」
カイ「私は大切なモノを魔導に奪われた 手を掛けたのは軍事国家の奴らであったがそもそもは魔導の力が引き起こした問題であるゆえに…」
サン「私たちはもう守るものはないのだ……自分の身すらも守る必要もない……」
カイ「この世界で生きるには」
サン「色々なものを失いすぎたのだ」
男「カイ……サン……」
カイ「だから私たちはマインドブレイカー…幼馴染…君を狙ってやってきたのだ」
幼馴染「カイさん……」
サン「だがお前達と戦ってわかった」
カイ「この世界は、まだ救う余地があると…」
カイ「まだ破滅に向かうには早過ぎると」
カイ「君たち少年少女を見て思ったのだ……」
サン「この世界には…まだ希望が残されていると」
サン「お前達が…希望の光なんだ…!」
後輩「私たちが………」
女「希望の光……」
男「でも待て……政府を相手にするにはいささか戦力が…!」
男友「いくら希望の光って言ったってほんとに小さな光だぜ!」
カイ「俺達は、君たちに微力ながら力を貸そう」
サン「もう出来ることなどないと思っていたものが出来たのだ」
カイ「君たちと」
サン「まだ破滅に向かうには早過ぎる世界だ」
男「カイ…………サン……」
男友「でも相手は政府だぞ!?」
女「簡単に倒せる相手じゃない」
幼馴染「そうだよ!そんな危険な目に合わせるわけには!」
後輩「でも…私たちじゃないと…」
校長「あたしは大丈夫だと思うよ」
!?
男「校長……今までどこへ」
校長「ごめんね、ちょっとね」
校長「あたしにはできると思う。この世界を救うこと」
男「しかしこの人数じゃ!」
校長「あたしが認めた能力者だよ?」
男「っ!?」
校長「あたしが認めた能力者なの、だからできるの」
後輩「センセー…」
女「……私は…やるぞ…」
男「女!?」
女「私は誓ったのだ、命をかけて全力で幼馴染を守る」
女「今でもその思いは変わっていない」
後輩「私もです……」
男「お前まで…」
後輩「私も今日誓ったんです…校長センセーに認められて皆さんと出会って…」
後輩「カイさんやサンさんみたいに大切なモノを失いたくない…」
幼馴染「私は…戦うことができない……みんながこうして私のために戦ってくれているのに…私はただみんなが無事でいることを祈ることしか…私…賛成できないよ…」
男友「確かにそうだけどさ…でもさ大切なモノには変わりないだろ?」
幼馴染「男友くん…」
男友「そもそも友達を守るってあたりまえだろ?」
男友「わかった…俺も戦うぜ」
男友「どっちみち根元からブッツリへし折ってやらなきゃこの事態は変わらない」
男友「いずれ敵の正体がわかったら潰しに行かなきゃならなかったんだ」
男「お前……」
校長「どうだい?男くん?」
男「………………」
幼馴染「危ないことはやめて……男…」
男「ごめん幼馴染…」
幼馴染「男…!」
男「ごめんな、幼馴染これだけは譲れない」
男「お前を泣かす奴らや悲しませる奴らは俺が許さない
幼馴染「でも死んじゃうかもしれないんだよ!?!?」
男「それでもだ」
校長「この子はあたしが護衛をお願いする前から幼馴染ちゃんのためなら何でもするって子だったからねぇ」
幼馴染「……それじゃあ…せめて私を連れてって…」
男「アホか?敵陣に一番つれてっちゃいけないヤツ連れてってどうする?」
幼馴染「いや」
男友「どの道俺らが敵陣に踏み込んで全滅すりゃあ終わりだ」
女「私もそう思う」
後輩「はい…私もそう思います」
男「わかったよ…」
???「アハハーなんかおはなししてるところごめんねー」
全員「!!?」
???「おやおや…裏切り者も一緒か…」
男「だれだ!!!」
???「そう目くじらを立てないでおくれよ男くん」
カイ「この声は………リク……」
女「姿を見せろ!」
???「残念だけどこれは僕の魔法で君たちに話しかけさせてもらっているんだ」
男友「ってことは今までの会話も筒抜けか…」
???「まあそういうことになるね~」
???「話は聞かせてもらったよ、どうやらマインドブレイカーを連れてきてくれるようだね」
男「ふざけんな!」
男友「てめえらぶっ潰しにいくんだよ!!!」
???「まあ口ではなんとでも言えるからねぇ~」
リク「君たちの歓迎パーティーだけど…僕も用意させてもらうよ」
リク「1週間後、君たちを待ってる」
リク「当然みんなで来るんだよね?」
リク「しっかり歓迎させてもらうよ」
サン「…………」ガタガタガタガタガタ
男「サン…!どうした…!?」
サン「ヤツには手を出しちゃいけない……」
男「サンに何をした!」
リク「僕は何もしていないよ?ただ彼女にはわかるんだろうね」
リク「僕を相手にしてはいけないってことだよ」
リク「とにかく、1週間後君たちを待っている」
リク「それじゃあね!」
男「ヤツは一体…」
カイ「名前はリク………世界崩壊のマインドブレイカーを連れて来いと命令した張本人だ」
サン「ヤツだけは…手を出してはいけない…」
男友「怯え方が異常だが……」
カイ「昔、サンはリクに刃向かって半殺しにされたことがある…」
女「!?」
カイ「その時のヤツの戦いは残虐的、かつ非人道的であり…さらに」
後輩「……さらに…?」
カイ「苦しみを与えるものだったらしい」
男「肉体的なものと精神的なダメージを植えつけるものだったようだな…」
サン「ヤツだけは…ダメだ…今度は本当に殺される…!!!」
幼馴染「サンちゃん落ち着いて…」ギュッ
サン「………はぁ…はぁ…」ガタガタ…
男の部屋
男「サンがあそこまで怯える……リク…」
男「どんなヤツなんだ……」
コンコン
男「はい?」
サン「私だ」
男「?」ガチャッ
サン「約束通り来たぞ」
男「おまさっき…大丈夫なのか?」
サン「大丈夫じゃないからこそ頼む………」
男「え"…………」
サン「私と一緒は嫌か…?」
男「いやいやそういうわけじゃなくだな?」
男「若い男女が同じ部屋で何やってんだって話になるだろうし
サン「私は男とならそういうことしてもいいがするか?」スルッ
男「脱がんでいい!!!」バッ
サン「そうか……」
男「どうしたんだよ、突然…」
サン「実はな………さっきお前に抱き寄せられたときにだな…」
男「…え」
サン「ど、どうやらお前に…心を奪われてしまったようだ……」
男「ええええええええ!?」
サン「わ…私は今まで戦いのみで生きてきた!なのにお前のように敗者に情けをかけるような奴は初めてで…」
男「で、でも……」
サン「お前は優しい男だし…女や幼馴染や後輩もお前のことを慕っている…」
サン「つまりは信頼のおけるような器なのだろう」
サン「つまりはだな……私はお前が好きなのだ……」
サン「不器用な私はこんな事しかできん…」
男「いや…あのな…サン……突然こんなことしないでいいんだぞ?」
サン「え?」
男「なんかお前は勘違いしているぞ?」
サン「心を許したものには体を捧げるのが普通と…」
男「違うってwそんなことしなくていいんだよw」
サン「じゃあ私はどうすれば…」
男「う~ん…普通に部屋に帰ればいいんじゃないかな?」
サン「そ、それはいやだ1ほら!こうして枕まで持ってきているのだぞ!」ズイッ
男「いや…そんな枕突きつけられても……わかったから……」
サン「とにかく!私は部屋には帰らん!」
男「一緒にいればいいんだよな?」
サン「そう言って貴様はそこのソファーで寝るつもりだな?」
男「あたりまえだろう?」
サン「許さん」ヒュヒュン
スパパパパ
男「ああ!なんてことを!後輩の家のものなのに!」
サン「そこのベッドで私と一緒に眠るのだ」
男「顔赤いぞ」
サン「くぅぅ!うるさいぞ!!!」
深夜
男「どうしてもこうなってしまった……」
サン「男よ、なぜこちらを向いてくれないのだ」
男「向こうを向いたら色々とアレだからだ」
サン「そうか」モゾモゾ
サン「んじゃあこちらから行くまでだ」モゾモゾ
男「んなああああああああああああああああああ」
サン「そんなにいやか…」しょぼん
男「嫌じゃないけど!倫理的にどうかとさっきから俺は自問自答しているわけで!」
サン「お互いに了承したのだからいいのではないか?」
男「…ぐ…了承させられたの間違いじゃ…」
サン「結局は自分が悪いではないか」
サン「顔赤いぞ」
男「うるせえええええええええええええええええ………」
ーーーーーーーーーーーーーーー……………。
翌朝
後輩「大丈夫ですか?凄いくまですが…」
男「聞くな」
男友「ハハハ!サンが夜這い仕掛けたんだって!」
女「!!!!!!!!!!!!」
幼馴染「!!!!!!!!!」
男「だから誤解を招くことを言うな…」
女「じゃあ本当かどうか今日は私とだな」
幼馴染「じゃあ明日は私ね」
後輩「その次私行きますねー」
男「くんじゃねえ!」
……………………。
一週間後
校長「この時が来たね」
男「来てしまいましたね」
男友「最後の戦いか…早かったな…」
女「これですべてが終わる…」
後輩「これで…私の世界がどうなるかが決まるんですね……」
カイ「君たちとは短い付き合いだが……君たちとならなんだか奴にも勝てるようなそんな気がするよ」
サン「同感…」
幼馴染「うん……私もがんばらなきゃ…!」
男「みんなで帰るんだ………!!いいな!」
男友「もちろんだぜ!
女「ここで死んじゃいけない」
後輩「未来の為に!」
男「行くぞっ!」
リク「…くく…きたね…君たちは…本当に馬鹿だ……」
ガタッ……ゴゴゴゴゴゴ………
男「…ここが…奴のいる……魔法殿……」
女「この最上階に奴はいる…!」
後輩「がんばりますっ…!」
カイ「っ!早速来たぞ…」
サン「面倒だな…」
男友「全員掛かってきやがれ!!!」
ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!
幼馴染「みんな…必ず無事でいて…!」
リク「見つけた……」ドスッ
幼馴染「…っ!」ガクッ
男「…!幼馴染!」
リク「安心しろ…気を失っているだけだ 死んでしまっては元も子もないからな」
リク「最上階で待っているぞ!」
リク「フハハハハハハハハ!!!!!!」
カイ「男!君は先に行くんだ!全員でここにいても仕方ない!」ガガガ
男「しかし!!!!」
サン「カイの言うとおりだ!奴は私達が一緒に行っても勝てる相手ではない!」ズバッ!!!
男友「悔しいけどよ~!一番つええのはお前だからなぁ!」ゴゴーン!!!!!!
後輩「幼馴染さんのことお願いします!」ボーーン!!!
男「…わかった!絶対あとから来いよ!」
女「(男…やはり君は幼馴染のことを…)」ブゥゥーン ズゴッ!!!!
魔法殿
男「………静かだな…」カツカツカツカツ
男「下では男友たちが頑張ってくれてる…!」
男「俺ができることをやらなきゃ…」
男「幼馴染……絶対…お前を助けてやるからな…!」ゴゴゴ……
リク「美しい…君のような年端もいかない少女が……世界を崩壊させるマインドブレイカーとは思えないね……」
リク「君には…世界のために犠牲になってもらうよ…」
リク「フフフフフフ………」
校長「あの子達大丈夫かな~…」
モブ教師「校長は行かなくてよろしいのですか?」
校長「え?ボク?行かないよーだって見せ場ないもん」
モブ教師「ですがやはり彼らには荷が重すぎたのでは…」
校長「大丈夫だよ、なんてったって僕のお気に入りの生徒たちだしね!」
モブ教師「はぁ・・・・・・」
男「なっげえな…こんなバカでかくなくてもいいじゃんよ…」
男「って言ってる間に…?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
男「最上階への扉か…」
男「この向こうに……」
男「幼馴染と…俺の敵がいる…!!!!」
ギギギギギギギギギギ………
男友「くっそが!キリがねえ!」
カイ「少年!」
男友「なんだよ!って言うかそろそろ名前覚えろよな!」
カイ「フッそんなツッコミをかましている余裕があるのならまだイケそうだな…?」
男友「んで!なんだよ!呼んだだけとか気持ちわりいこと言ったら敵と一緒になぎ払うぞ!」
カイ「このままでは俺達がよくても彼女たちの体力が…」
女「はぁっ!」ボボボボン
後輩「くぅっ!ハァハァ…」ボーーン
サン「はああああ!!!」ズババババババ
男友「どうしろってんだ!」
カイ「君とならできる…」
男友「何がだよ!」
カイ「複合魔術だ!!!!!」
男友「複合魔術…!?」
男友「あれは双子とか!魔力の極近い人間同士じゃできないはずだろ!?」ドゴン!
カイ「まれにだが……優れたコンビネーション能力を持つ能力者同士が共鳴しあうと放つことができると聞いたことがある…」ズバッ
男友「詠唱時間もねえぞ!」
カイ「その間は彼女たちに時間稼ぎをしてもらうんだ!このままじゃあそのチャンスはなくなるぞ!」
女「くぅっ…!」ズバッ
ドサッ
男友「女ァ!!!!」
女「大丈夫だ…!グッ…!」
後輩「女さん!」スタッ
女「すまない…」
サン「アンタ達…やっぱまだまだね!」
女「うるさい…!まだ叩ける!!!!」
後輩「カイさん達の合体魔術にはすこし時間がかかります!」
女「それまでだな…」
サン「あたしは余裕だよ!!!」
女「私だって行ける!」
男友「練習なんて1つもしてないんだぞ!」
カイ「大丈夫だ、少年!いや男友くん!君となら絶対にできる!絶対だ…!」
男友「くそが…!上等じゃねえか!やってやるぜ!」
カイ「位置につけ!」
男友「はいよっ!」
カイ「手を私に!」
男友「ほらよっ」スッ
カイ「悲しみに揺れる母なる水よ…!リヴァイアサン!」
男友「怒りに震える父なる大地よ…!アースゴーレム!」
カイ&男友「相乗しその力を…今ここに解き放て!」
キュイイィィィィン!!!!!!!!!!
カイ&男友「合体魔術!」
ザザザザザァァァァァーゴゴゴゴゴゴゴゴ………!
男「…………」
リク「おや?一人かい?」
男「幼馴染はどこだ」
リク「僕の質問に答えず質問とは……」
男「幼な馴染みはどこだと聞いている」
リク「彼女ならそこさ」
男「!」
男「そいつに何をしている!」
リク「なぁに、より深い眠りに入ってもらっているだけさ」
リク「これから始まる戦いに支障が出ないようにね…フフフ」
男「ふっざけんな!!!」バチチチチチチ
リク「おっと……」ガシッ
男「(なっ素手で…!)」
リク「やはり、魔法学校の最強の能力者だ……」
男「………くっ…8これが上には上って奴か…!)」
リク「おかげで手がしびれてしまったよ」
リク「君の属性は雷かな…?」
男「…………」
リク「実に芸がない…属性など…華がない……」
リク「僕の前ではすべてが無、効果が無いのさ」
リク「僕の能力に属性なんてものはない、あるとすれば無という属性さ」
男「無…だと…?」
リク「こんなこともできるよ…?」バチチチチチチ
男「あの技は俺の今の…!」
リク「はぁっ!!!」
ギュウウオォゥ!
男「なっ…!(速い…!)」
サッ
ドゴォォーーン
男「(威力も俺よりも上だ…!)」
リク「僕は属性を全てを扱える…だから無さ」
リク「いちいち属性にとらわれないのさ」
リク「正しく言うと僕の能力は【五行思想】」
男「五行思想……?」
リク「そう…土…水…炎…金…木……」
リク「理魔法の上位版って感じかな…」
男「なんて奴だ…!」
男「五行思想……」
男「(聞いたことがある…土・水・木・炎・金)すべてを自分で作り出し自分の意のままにできる力だと…)」
男「そんな奴が実際にいるとは…」
リク「驚いているようだね」
リク「ボクは1つにはこだわらない」
男「理論上最強の能力…」
リク「どうやら君は、魔力の強いただの電気使いってとこだね」
男「ふんっ…!試してみるか?さっきのが本気だと思うなよ…?」
リク「フフフフフフ…全魔法学校トップの男くんの力…見せてくれよ?」
男「上等だよ……」ジジッジジジジジジジジ
ザザァー……ズズン……
男友「…………」
カイ「…………」
後輩「す…すごい……」
女「あれだけの人数を……」
サン「さすがのあたしもびっくりだね……」
男友「っく……」ガクッ
カイ「……はぁっはぁっ…俺も君も著しく魔力を消費したみたいだね……」
男友「まさかぶっつけ本番で出来るとはな…」
カイ「君なら出来ると信じていた、そして君も俺を信じてくれた、その結果だよ」
男友「へっお見通しってワケかい…」
サン「っていうか!!!!あんたたち!下手したら!あたしたちまで巻き添え食らうじゃないのよ!」
女「サンがとっさに風の魔術で私たちを浮かせてくれたおかげで助かったが…」
後輩「あんな魔力の凝縮された魔術を食らったら一溜まりもないですね…」
カイ「すまん…」
男友「そうだ…!男は!」
女「先を急ごう!」
サン「行くよっ!」
男友「お、おう…!」
後輩「大丈夫ですか…?今治癒魔法を…」
男友「大丈夫だ…!それは男に使ってやってくれ」
後輩「え…」
男友「…嫌な予感がするんだ…親友が今大変なことになってるのが…………行くぞ!
タタタタタタタタタタ
男「ぐっ…!」ドサッ
リク「ハハハハ、どうしたんだい?もう終わりなのかい?」
男「く…くそが…」ググッ…
リク「所詮、魔法学校のトップと言ってもただのガキ!」
リク「五行思想には勝てないんだよ!」
リク「ヒャーハッハッハッハッハ!!!!!!」
男「うるっせえ…!」
リク「ハッハッハ………ん?」
男「どうせ五行思想がなきゃなんにもできねえじゃねえか……」
リク「ふっ…何を言ってる?そんな君も電気を使わなければ何にもできないじゃないガッ!?」
バキィッ
男「ごちゃごちゃうるせえよ……」
リク「馬鹿な…!この僕が奴の動きが捕らえられないはずがない…」
男「てめぇ…ぜってえ許さねえ……」
リク「なっ…」
男「世界を崩壊させるだの言いやがって……多くの人間を傷つけて…」
リク「傷つける!?ハッ1知ったことか!俺には関係ない!理想に近づくためには犠牲は仕方ないことだろう!」
男「仕方ねえだァ?てめえそれで何度罪もない人間を使ってきやがった…!?」
リク「知らないね!僕には関係なふべっ!!!!」
ガッ
男「ククッ…今まで、どうやら無傷で戦ってきた人間がたった二発のパンチでそこまでダメージを受けるかね?」
男「これだからもやしっ子は嫌だねえ…」
リク「きっ貴様…!」
リク「許さん!絶対に許さん!貴様…最高の苦しみ与えて殺してやる…!」
男「やれるもんならやってみろ…!」
リク「フンッ!」パンッ!ギュオオォォゥ………
男「(魔力が凝縮されていく……)」
リク「ではこれからは僕の本気を見せてあげるよ!」
ブウウウウゥゥゥウゥン
リク「フフッ……」ゴクリ…
男「「!?(なっ…手に凝縮した魔力を食った…!?)」
リク「僕はこうして凝縮された魔力を"食べる"ことで肉体を飛躍的にパワーアップさせる…」
ヒュンッ
男「がっ…!!!!!!!」
リク「見えなかっただろう…?瞬発力…筋力はもちろん動体視力…反射神経…すべての感覚を研ぎ澄ませれる……」
リク「アハハハハハハハハ!!!!!」
ガッ!ガッ!ガッ!ガッ!
リク「この僕をもやしっこと言った罰だ!どうだそのもやしっ子にボコボコにされる気分は!」
男「ぐっ…うっ…ううっ……ぐはっ…」
リク「もういいよ…君の相手はもう飽きた……」
男「グッ…」フラフラ
リク「………」ニヤッ
グググググググ
ジュウウウウウウウウウウウ
リク「この五行思想の力の一つ…金の力で作ったこの剣…君をこれでこれから斬り刻んでいくことにするよ」
男「上等だ…!やれよ…!」
リク「言われなくても……やってやるよおぉ!!!!!!!!!!!!!」
シュバッ!
ザクッ
男「…………?」
男友「ぐっ……!」
男「男友!お前…!」
男友「間…一髪……」ガクッ
男「お…おい…!男友…!」
リク「なんだ……残念…コバエに邪魔されちゃったね……でも次は外さないよ………っ!」
ボーーーーン!!!!!
男「!」
後輩「男さんは私たちが守ります!」
女「………っ」コクッ
サン「リク…もうあたしはあんたのやり方にはついていけない!」
リク「サン…きさまぁっ!!!!」
カイ「俺も同じだ…リク……」
リク「カイ……キサマもか……フフッフフフハハハハハハハハハ」
全員「!?」
リク「どうせ貴様らももう用無しだ!探す手間が省けた!全員ここで血祭りに上げてやる!!!!」
女「後輩!まずは男の手当を!」
後輩「はいっ!」ジュウウウウウウ
男「すまない後輩…」
後輩「いえ……(傷が深い…意識を失ってもおかしくないのに…)」
サン「今度は負けない……あたしには守るものが出来た…」
カイ「リク…俺達は……守らねばならないものがある……それを奪おうとするのなら……容赦はしない…」
リク「テメエらコバエがいきがってんじゃねエよ!!!!」
リク「俺に勝てると思ってんのかぁ!!!!!???」ジュウウウウウウ
リク「へへっ………」ゴクリ……
カイ「くるぞ…!」
サン「はいっ!」
カイ「ふんっ」ジュウウウ
ザバァ!
リク「おっらぁ!」
カイ「ぐっ…」
サン「カイさん!……っ」ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュン!!!!
リク「芸がない奴らだ!」
ズバッ
サン「くぅっ…!」
男「サン!カイ!」ガバッ
後輩「先輩まだ傷の手当が!」
男「もういい!」
後輩「でも」
男「あいつは俺が倒す…!」
リク「ひゃはははははははははは」
リク「弱いねえ!俺を殺せるくらい強い奴はいねえのかよ!」
男「………もやし………俺が相手だ…」
リク「フフ…やっと君か…さあ殺させてくれ…?」
男「負けるわけには行かねえんだよ…!!!!」
男「てめえは俺の大切人たちを傷つけた…」
リク「ひゃはっ!まさか大切なヤツらを思う力とか言うふざけたもんで俺に勝てると思ってんのか!」
リク「ククククク!!!本当に楽しませてくれるとともに……」
リク「イラつくやろうだぜ!!!!!!!!!!!!!!!
男「……くっ…(傷がやはり深いか…)」
リク「だあああああああああああああああああああ」
男「はああああああああ…!」バチバチバチバチバチバチ
ガッ
………………
男「ぐっ……」ドサッ……
リク「クククククククククひゃーはっはっはっっは!!!!」
リク「弱い!弱いんだよ!五行思想の俺に勝てるわけがねえんだよ!」
女「くっ!」ボン!
リク「ああん…?」
女「もうやめろ……」
リク「うるせぇ…引っ込んでろ…」
ザクッ
女「あ……グッ……」ドサッ…
後輩「女さん!」
リク「ちびも残ってたか……お前も死ね」ビュン
後輩「……!」
カッ!!!!!!!!!!!!
リク「っ! な…なんだ!」
男「……!あ、あれは…!」
リク「マインドブレイカー…!?」
リク「いったいどうしたというんだ!」
幼馴染「もうやめて……」
リク「バカな!奴は昏睡状態に陥れたはず!目が覚めるなどありえない!!!」
男「幼馴染……」
スタスタ
幼馴染「男……」ギュッ
男「…幼馴染…お前は俺が絶対に守るから…!」
幼馴染「うん……わかった…信じる…」
パァァァァァァァァ!!!!!!!!
リク「な…何が起きたというのだ…!!!!」
男「……………」バチバチバチバチバチ
ジュウウウウウ
リク「バ……バカな…これほどの魔力を1人の人間が……」
男「幼馴染は俺が守る……」バチチチチチチチチチチチチ
リク「ふ…ふざけるな!!!!」
男「……………」
ガキィィィーーーーン!!!!!!!!!!!!!!
バラバラバラバラ
リク「バカな…俺の凝縮した魔力で作った剣が…受け止めもせずに砕けただと…」
男「てめえは絶対に許さねえ…」
リク「ま…まさか…マインドブレイカーの魔力を……あ…あの魔力を…」ザッザッ…
男「…………」スタスタ
リク「こ…こいつが…取り込んだ…だと………!?」ザッザッ
リク「く…来るな………」ザッザッ
男「お前は多くの人々を巻き込んだ…」ジュウウウウウウウウウ
リク「傷がみるみる…ふさがって…」
リク「貴様は一体……」ザッザッザッ
男「……俺か?俺は…」スタスタスタスタ
リク「く…くるんじゃない…(ま…魔力がさらに…!膨れ上がる…!)」
後輩「す…すごい……先輩の魔力と幼馴染さんの魔力がシンクロしている…!!!」
後輩「す…すごすぎる………先輩…私ですら今の男さんの魔力はあまりにも大きすぎて……恐怖が……」ガタガタガタ
男「俺は幼馴染の親友だ…」ドンッ!!!!!!!!!!
後輩「(ま…魔力がまだ大きくなるの……?)」
男「幼馴染は頼みもしないのに朝から豪勢な朝飯を作って」
男「毎朝、俺を起こし…」
男「船酔いしたら…面倒を見てくれる」
男「俺を信用してくれて………俺のことを支えてくれる」
ゴゴゴゴゴゴゴ
ジュウウウウウウウウウウウウウ
ブウウウゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!!!!!!
男「たった一人の俺の幼なじみだ」
リク「す…凄まじすぎる……もはや勝てる相手じゃ……」ガタガタガタガタガタガタガタガタ
男「その幼馴染を不安にさせたり、悲しませたり傷つけたお前を俺は絶対に許さない」
ギュウウウウウウウウウウウウウン
男「死ねやあああああああああああ!!!!!」
カッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ドッズーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!
ドカーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!
…………………………………
後輩「………!!!!!」
後輩「…う…嘘……………」
後輩が目を開けて見た先には リクがいた場所に
底の見えない大きすぎる穴がそこには空いていた
そしてその穴の上には、未だあふれる魔力をまとった男が浮いていた
後輩「…………す…すごい………あれだけの魔力を放ってまだあふれるほどの魔力を……」
男「…………」
ヒューーーー…スタ…バタッ……
後輩「男さん!」
男「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
後輩「しっかりしてください!!!!男さん!!!!」
………………………。
男「う…………」
後輩「あ、気が付きました!?」
男「ここは……」
後輩「病院です!」
男「俺は………」
後輩「リクとの戦いで意識を失っていたんです」
男「そうか……」
後輩「はい!男さんは幼馴染さんの能力でシンクロして…!」
男「幼馴染の能力?」
後輩「覚えてらっしゃらないんですか?」
男「………?」
後輩「あ、まあ……ゆっくりでいいですから………」
男「皆は?」
後輩「カイさんは軽傷で済んでます、サンさんと男友さんと女さんはリクの魔力で作られた件でつけられた傷がひどいですが命に別状はないそうです意識もあります」
男「幼馴染は?」
後輩「幼馴染さんなんですが……」
男「やばいのか…?」
後輩「生まれて今まで魔力を使ったことがないのと…マインドブレイクの魔力が強すぎてコントロールが出来ずその反動でまだ意識は戻っていません……」
男「………」
後輩「ですが…命には別状はないみたいです……
男「そうか……ありがとう…」
後輩「男さん…リクとの戦いから2週間も眠り続けていたんですよ…?」
男「2週間も…!?」
後輩「はい…膨大な魔力を幼馴染さんから男さんの体に流れ続け…」
後輩「その魔力に耐えられなくなって貴方は倒れたんです」
男「よく覚えていないんだ…」
後輩「無理もないです…意識がなくなるほどの痛みがする傷を負っていても意識がはっきりしていたんですから…」
男「あの時は必死だったからな…」
後輩「もしかしたら死んじゃうところだったんですよ?」
男「でもまぁ今こうして生きているわけだしw」
後輩「そうですけど……」
男「結果論だよ結果論w」
後輩「もう………心配したんですから…」
男友「お…元気そうだな…親友!」
男「お前も元気そうじゃねえか…歩けるだなんてずるいぞ?親友?」
男友「ヘヘッまあなーあと少しでアウトだったらしいんだけどよ…」
男友「不思議なことに何かの魔力が働いていて応急処置みたいなのをしてくれたみたいなんだよ」
男友「多分幼馴染の魔力だと思うけどな」
後輩「どうやら幼馴染さんは確かにマインドブレイクの力を持っていましたが」
後輩「世界の終わりの本当の危機にしか発動しないらしいんです」
男「それじゃああの時の魔力は?」
男友「お前が幼馴染を守りたいっていう気持ちと同じのが幼馴染にも働いたんじゃねーの?」
後輩「私もそう思います♪」
女「やあ」
男「女!女も大丈夫か?」
女「一時はどうなるかと思ったが……今はこうして普通に歩けている」
女「君のおかげだ、男」
男「俺じゃないよ。幼馴染の魔力のおかげだ」
女「む、そうなのか」
後輩「幼馴染さんと男さんの魔力がシンクロしたんです 他人同士なのに…」
男友「体外で魔力を合体させる合体魔法とは違うからなーシンクロは」
男友「全然理由がわからねえよ」
カイ「失礼するよ」
サン「失礼します」
男「カイ!サン!」
カイ「お手柄だったな男くん」
サン「さすがだ、あのリクを…震え上がらせて倒したそうじゃないか」
男「幼馴染のおかげだ あいつが力を貸してくれたおかげで」
カイ「幼馴染くんのことだが…まだ意識は戻らないらしい…」
サン「話によると、魔力のことだし…一概にどうなるかはわからないんだって」
男「そうか……」
男友「まあとりあえず幼馴染以外の皆とは顔を合わせることが出来たし明日、幼馴染のところへいってみるか?」
男「そうだな…」
翌日
色々思い出してきた
突然幼馴染が光って……俺を抱きしめた瞬間
あたたかいものに包まれる感覚がした
その時の俺はすっごい気分が良くて
でもリクを絶対に倒さなきゃならないていう気持ちもあって
まあとにかくすっごい魔力をまとっていたらしい
俺は全くそんな感じはなあったんだが…
とにかくこの件は一件落着と言いたいところだが
幼馴染がまだ目を覚ましていない……
死んではいないらしいが……
せっかくまもってやったのに膨大な魔力の反動で植物人間だなんて冗談じゃないぞ…
男「幼馴染……」
幼馴染「…………」
ピッピッピッピッピッピ
男「早く目を覚ませよ…」
男「何のために守ってやったのかわかんねーじゃねえか…」
男「人を起こすのはお前の仕事だろう…?」
男「なんで俺が起こしてやんなきゃいけねーんだよ……」
男「早く家に帰ろうぜ…?」
男「お前の作った飯が食いたいよ……」
男「お前に…また起こされる生活に戻りたいよ……」
男「こんな不安な気持ちになりながら人を起こすのなんて初めてだ…!」
男「幼馴染……絶対目を覚ますよな…」ギュッ
男「いつか目を覚ましてくれるよな…!」
男「またいつものように俺を起こしてくれよ…!」
男「寝起きの悪い俺にいつも言ってくれるあのセリフで起こしてくれる生活に戻ろうぜ…?」
男「幼馴染………俺………お前がいないとダメダメなんだよ」
男「またあの言葉で起こしてくれよ……」
男「男ー…朝だよ…って…グスッ…起きないと…くっ…」
男「起きないと…キスするよーって……言ってくれよ…」
ピピッピッピ!
男「…………!」
男「幼馴染…!」ギュッ
幼馴染「……………」
男「幼馴染!起きろ!朝だぞ!起きないとキスするぞ!グスッ…」
幼馴染「お……と……………こ……」
男「!」
男「幼馴染!」
幼馴染「その……セリ……フ…わたしの……なんだ…か…ら……」
男「幼馴染……!!」
幼馴染「おと…こ…?」
幼馴染「どうして…泣いてるの………?」
幼馴染「泣かないで…男…………」
医師「信じられません……奇跡としか言いようがない…」
男「幼馴染は…?」
医師「今まで我々の言葉には何も反応をしなかったのですが……」
男「俺が声を掛けたから…………?」
医師「そうとしか考えられない………」
医師「君は一体…………」
男「へへっ!俺は…魔法学校の最強の能力者ですよ!」
医師「君には能力以外の特別な力があるようだね」
医師「それも幼馴染くんだけに有効な力が」ニコッ
男「当たり前です!」
男「俺は幼馴染を昔から守ってきましたから!」
男「これからも守っていくんです!」
男「どんな奴が相手でもね!」
数週間後
男「んー……むにゃむにゃ」
幼馴染「ほらー早く起きてー」
男「あと5時間……」
幼馴染「なんか前に同じこと聞いたよ!?」
幼馴染「あ…でも男はちょっとアブノーマルなところがあるから……」
幼馴染「そこをわざと変な返答にすることで俺は普通じゃないんだぜって言う意思表示をして…
男「ZZZZZZZZZZZ…」
幼馴染「男ー朝だよー起きないとキスするよー」
男「できるもんならしてみろ……」
幼馴染「きゃっふううう!」ガバッ
男「んむうううううう!!!!!!!!」
ちゅううううううううううううう
幼馴染「ほら!朝ごはんもできてるし!今日も学校行くよ!」
男「……俺って…幸せものだな……」ボケー
幼馴染「わたしって幸せものだよね~♪」
~ 完 ~