1 : ◆k6xhNpU36A - 2017/04/03 21:41:43.87 at+oqRVV0 1/1655※このSSはニューダンガンロンパV3のネタバレを含みます、クリア済み推奨
マッドマ●クスのネタバレは多分無い
・V3コロシアイ生活中
・キャラ崩壊注意
途中から安価入ります
元スレ
赤松「マッド赤松絶望のデスロード?」最原「もしくは安価でif1章」【ロンパV3】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491223303/
赤松「マッド赤松絶望の…」最原「安価でif1章その2」【ロンパV3】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495540332/
赤松「マッド赤松とヤバイ原くんのif1章その3!」【ロンパV3】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1512826997/
赤松(私達は学園からの脱出を目指して、デスロードに挑戦し続けていた)
ゴン太「ま、また…ダメだったね…」
白銀「さすがに…もう無理だよ…」
赤松「待ってよ、諦めちゃダメだって!」
赤松「きっと次こそ…」
王馬「…いい加減にしてよ」
王馬「赤松ちゃんが諦めないのは自由だけど、それを押し付けるのは脅しみたいなものだよ?」
赤松「…お、脅し?」
王馬「無理だとわかってる状況で諦めちゃダメって言われてもしんどいだけなんだよ…」
キーボ「状況から冷静に判断する限り…、諦めるしかないと思います」
春川「最初から無理だってわかってたけど」
赤松「ちょ、ちょっと待ってよ!」
赤松「みんな…諦めたらダメだよっ!」
赤松「どうしてやめちゃうの、そこで!!もう少し頑張ってみようよ!」
赤松「ダメダメダメダメ、諦めたら!周りのこと思おうよ、頑張ってる人達のこと思ってみようって」
赤松「あとちょっとのところなんだから!CLEARの文字まで見えてるんだから!」
赤松「私だってこのデスロードの爆弾ゾーンのところで脱落しすぎて、なんやかんやあって服の肩のところがギザギザのタンクトップになっても頑張ってるんだよ」
赤松「ずぅーとやってみよう、必ず目標を達成できるよ!」
赤松「だからこそNever Give Up!!」ガッツポーズ
白銀(修造…)
王馬「そういう言葉だけじゃなくてさ、もっと具体的な解決法出しなよ」
王馬「流石に何のアイデアも無しに続けてらんないよ」
赤松「なるほどね、じゃあ私もちょっと頭使ってみるね」
赤松「王馬くんはこのデスロードの何が原因でクリアできないと思う?」
王馬「え…、色々あるけど…、やたら滑る床でミスって落ちたりするよね」
王馬「床が滑らなきゃもうちょっとマシになると思うんだけど」
赤松「なるほど。他のみんなの意見も聞きたいんだけど、みんなはデスロードのどこが嫌?」
入間「やっぱ爆弾だろ!動くとかいやらしすぎんだろ!」
茶柱「転子は落とし穴ですね…」
茶柱「よくジャンプする場所が悪くて届かなくて落ちてしまいますから」
東条「やはり高速移動する青い足場かしら」
東条「こればっかりは足場の特性を覚えるしかなさそうだけれど…」
ゴン太「ゴン太は、天井の低い所が駄目かな…」
ゴン太「足場が無くなってジャンプしないといけないところでも、天井が低かったら上手くジャンプすることができないんだ」
赤松「あー…、それはどうしようもないから諦めてほしいかな」
ゴン太「そんな…」
百田「檻も中々めんどくさいよな」
最原「うーん…。やっぱり、それらが組み合わさった状況が1番やりにくいよね」
赤松「なるほどね、じゃあまずは滑る床対策だけど…」
赤松「東条さんは確か凄腕のメイドさんだったよね?」
赤松「この床、何で滑るのかわかる?」
東条「そうね…。この床は別にローションが塗られているわけでもないし…」
東条「力を込めると白い物が剥がれるわね。これは蝋かしら?」床を触る
赤松「蝋かー…。じゃあ、蝋を剥がしながら進むか、靴に滑り止めを巻きつけるとか、カーペットだか絨毯だかを引けば滑らないかな?」
東条「まあ、そうすれば滑らなそうだけれど…」
東条「一応言っておくけれど、ここは雪道でも氷が張っているわけでもないから、靴にスパイクをつけるのは逆に滑ってしまうと思うわ」
赤松「なるほど、ありがとう」
赤松「じゃあ滑る床対策は後で滑り止めを探すか、床の蝋をどうにかするかだね」
東条「後で倉庫で滑り止めをさがしてみましょうか」
赤松「そうだね!」
赤松「次は爆弾の対策についてだけど、これは私もう解決法を思いついちゃってるんだよね!」
赤松「多分上手くいくよ!」
入間「あ?どうすんだよ」
赤松「爆弾に向かって投石するんだよ」
赤松「地上の中庭にはいっぱい大きな岩がゴロゴロしてるけど、それをエグイサル達が削ったり色々してたけどさ、きっと周りに小石が落ちてると思うんだよね」
赤松「大岩の周りでなくても小石くらいその辺にも落ちてるだろうし、これは幾らでも確保できると思うよ」
入間「まあ確かに有効かもしれねーな」
赤松「次は落とし穴だけど…」
赤松「…登山家みたいにさ、みんなでロープで繋いで一緒に進んで行くとかどうかな?」
最原「それは逆に危ないんじゃないかな?」
最原「例えばゴン太くんが落ちてしまったら、一緒にロープで繋がってる僕らも落ちてしまうと思うんだ」
最原「あとキーボくんもロボットだし、絶対重いよね」
キーボ「…否定はできませんね」
赤松「ひとりひとりロープを切れる物を持って、いざとなったら切り離せるようにしたらいいんじゃないかな?」
キーボ「僕がロボットだから切り捨てると言うんですね!?ロボット差別ですよ!」
赤松「じゃあ万能アイテム木の板を探してくるよ!」
赤松「穴の直径は大体どこも2mくらいだし、それくらいの長さの板か何かを探してくれば大丈夫だよね!」
赤松「ゴン太くんが乗っても耐えられそうなものが見つかれば良いんだけど…」
東条「木製の板は止めた方がいいかもしれないわ」
東条「落とし穴かと思ったら火炎放射器…というパターンもあるのだから」
赤松「そっか、じゃあ他の素材があればそれを探してくるよ」
赤松「次は移動足場だけど…」
赤松「星くんに眼力(インサイト)を使ってもらおうと思う」
星「!?」
星「おい、眼力(インサイト)は俺の技じゃねー…というか何で眼力を知ってやがる」
赤松「なんか昔たまたま本屋でスポーツ雑誌を見て、テニスでそういう技があることを知ったんだよね」
赤松「超高校級のテニス選手の星くんならきっと頑張れば眼力を使えると思うんだけど…他人の技はやっぱり無理かな?」
星「使ったことはねーが、そんな都合よく使えるとは思えねーな」
白銀(なんかコスプレした わたしなら出来そう…)
白銀(ちなみに眼力(インサイト)はテニヌの跡部様の技のことだよ!)
白銀(本編の星くんの通信簿でも一瞬話が出てくるね)
白銀(……ん?本編…?)
赤松「ダメ元だけどさ、星くん、ちょっとキーボくんに眼力してみてよ」
キーボ「え!なんでボクなんですか!?」
星「安心しろ、どうせ出来やしないぜ」
星「眼力(インサイト)!」
キーボ「でも一応やるんですね…」
星「!!?これは…!」
キーボ「え!どうしたんですか?」
星「弱点がスケスケだぜ」
キーボ「!!?」
星「星王国(キングダム)」決めポーズ
白銀「……」
星「……!?お、俺は何を…」
白銀(…星くんのテニヌスイッチが入ってたね)
赤松「やっぱり眼力できるんだね!じゃあ移動足場の動きは星くんに見てもらおう!」
赤松「ロボットのキーボくんの弱点が見れたのなら、同じく機械制御されてる移動足場の弱点も見破れるよ!」
キーボ「それでボクに使わせたんですね…」
キーボ「あんな床とボクを同じようにとらないでほしいですが…、デスロードをクリアするためです、今のは聞かなかったことにしましょう」
キーボ(……本当にボクの弱点がバレてしまったのでしょうか…?)ハラハラ…
赤松「次は檻対策だっけ」
赤松「檻かぁ…。走り続ければ捕らえられないんだけど、後続がひっかかっちゃうんだよね…」
赤松「……あ!じゃあ1人ずつ走り抜けたらいいよね、みんなで行かないでさ」
百田「…そう言われればそうだな」
赤松「じゃあこれも解決だね!」
赤松「あれ?これで一応今出てる問題点は解決したんじゃないかな?」
王馬「上手くいくとは限らないけどね」
赤松「でも希望は見えてきたよ!」
赤松「今日はもうクタクタになっちゃったけどさ、お陰で今後デスロードでどうすればいいのか見えてきたんだし、明日はデスロードの問題解決に必要な物を探してみることにしない?」
東条「ええ、構わないわ」
夢野「んあー…、めんどい…」
茶柱「ですが殺し合いをするわけにはいきませんし、他に特にすることもありません」
茶柱「転子は全力で協力させていただきますよ!」
百田「勿論オレも協力するぜ!」
天海「…そうっすね、コロシアイよりは全然いいっすね」
天海「俺も協力しますよ」
キーボ「それが今ボク達に出来る最善のことだとボクも計算しました」
キーボ(もし殺し合いなんてなっては、星クンに弱点がバレてしまったかもしれないボクは不利ですからね…)
キーボ(デスロード攻略に皆さんを向けさせるしかありません…)
キーボ「皆さんも勿論協力してくれますよね?」
白銀「うーん…、デスロードの攻略には疲れちゃったけど、まあ、攻略に必要な道具を探すくらいならいいよ」
星「ああ、俺もいいぜ」
入間「めんどくせーなぁ…」
入間「オレ様は理系なんだ!体を動かすことなんかしてやるもんか!」
ゴン太「ゴン太は赤松さんに協力するよ!」
春川「私はこれのクリア、無理だと思うけどね」
真宮寺「人間の協力し合う姿は美しいヨ…!」
真宮寺「ククク…、僕も赤松さんに協力させてもらうとするヨ」
アンジー「アンジーは、みんなが成功するように神さまにお祈りしてるねー!」
赤松「できれば体を動かして協力してくれた方が嬉しいんだけどな」
アンジー「神さまが協力するように言ったら協力するよー」
王馬「よく考えてよみんな。初回特典あるんだし、コロシアイの方が楽だと思わない?」
赤松「思わないよ!」
キーボ「思いません!全然思いません!!」
王馬「ん?何でロボットのくせにキー坊までそんなに必死なの?」
王馬「あ、そっかぁ!キー坊はさっき星ちゃんに眼力(インサイト)で弱点がバレちゃったんだったね!」
王馬「ねえねえ星ちゃん、キー坊の弱点ってどこの何?」
キーボ「やめてください!言わないで下さいお願いします!」
白銀「ん?今なんでもするって…」
キーボ「言ってません!!」
星「安心しろキーボ。俺は誰にも弱点は言う気はねえ」
キーボ「今はその言葉を信じさせていただきますね…」
王馬「なんだー、つまんないのー」
赤松「えっと、最原くんは協力してくれるかな…?」
最原「…ごめん、赤松さん。僕は学園の謎を解きたいと思うんだ」
最原「デスロードがあのCLEARの文字のところで終わるとは思えないし、出口が本当に外の世界へ繋がっているのかもわからない」
最原「それに僕は、このデスロードはモノクマの罠だと思うんだ」
赤松「…そっか」
最原「本当にごめん。ただ、もし探索している途中でデスロードの役に立ちそうな物を見つけたら情報を教えるよ」
赤松「うん、ありがとう!」
最原「じゃあ…、デスロードの攻略頑張ってね」
赤松「最原くんも学園の謎解き頑張ってね」
赤松「こっちもできるだけ頑張ってみるけど、やっぱり攻略できるかはわからないからね」
赤松(その後、疲れきった私達の元にモノクマ達が来て何か言ってたけど、疲れすぎた私の記憶には何も残らなかった)
赤松(記憶に残らないってことは、多分どうでもいいこと言ってたんだと思う)
赤松(部屋に帰った私は泥のように眠った)
ー翌日、食堂ー
赤松(なんか朝8時に食堂に集合するように約束した気がするから、食堂に来たんだけど…)
赤松(モノクマが新たな動機の追加とか言ってたけど、新たな動機の内容を言う前に色々あってエグイサルに潰されて爆発して壊れてしまったので、結局新たな動機の件は有耶無耶になった)
赤松(モノクマーズに追加の動機の内容を訊こうと思ったけど、天海くんに)
天海『幸い、モノクマーズはモノクマが壊れたショックでそれどころじゃないみたいですし、動機なんてわざわざ訊かない方がいいっす』
赤松(と言ったので私はそれに従った)
王馬「うーん、完全にグダグダだったけど、ラスボスがいなくなっちゃったって事は…」
王馬「もうこのコロシアイゲームは中止だね!」
天海「いや、モノクマは所詮ロボットっすよ?」
天海「裏で操ってる真のラスボスがいるはずっす」
王馬「あはは、そんな心配いらないって!」
王馬「ゲームマスターがいなくなった以上、このゲームを続けるのは不可能だからね」
王馬「つまりオレ達の完全勝利なんだよ!」
赤松「ま、待ってよ!まだそうと決まったわけじゃ…」
王馬「赤松ちゃん、折角のムードを壊さないでよ!」
王馬「みんなまだ昨日の疲れも残ってるのにさー!」
東条「そこでみんなに疲労回復シャカリキドリンクを作ってみたわ」ドンッ
全員「!?」
東条「飲んでみてちょうだい」つドリンク
アンジー「いっただっきまーす!」ゴクゴク
アンジー「!?…なんか疲れが一瞬で飛んでっちゃったよ!」
アンジー「にゃははー!神ってるねー!!」
最原(なんかやばいもの入ってるのかな…?)
東条「安心してちょうだい。食堂にあった食材と、倉庫にあった漢方だけを使って作ったものだから」
東条「少し飲みづらい味だけれど、モノナミンV3よりも少しだけ体に優しいわ」
最原(モノナミンV3って何だろう…)
赤松「いただきます!」ゴクゴク
最原「飲むんだ…」
赤松「…!す、凄い!確かに疲れが吹き飛んじゃったよ!」
赤松「具体的に言うと、自由行動3回くらいできそうなくらい!」
最原(例えがわからない…)
王馬「うぇー、なんか辛くてくそまずい…」
東条「疲労回復のためよ、我慢して飲んでちょうだい」
東条「それにこれを飲むと、軽い打撲や切り傷程度なら瞬時に治癒されるわ」
最原「ねえこれ本当に大丈夫?」
真宮寺「……話を戻すけど、赤松さんはまだ僕らに何かさせたいと思っているのかナ?」
赤松「天海くんの言うとおり私も、まだモノクマを操る人がいると思うんだよね」
赤松「それに出口がわからない以上、あのデスロードに挑戦するしかないと思うよ」
王馬「オレらを連れてきた時の出入り口は別にあると思うから、どうせならそっち探す方に労力使ったらどうかな?」
王馬「あんな道通って気絶したオレらを運んできたわけないし」
最原「いや、あそこを通ってきた可能性は0じゃないよ」
最原「今は仕掛けが発動しているけど、仕掛けを切って足場を出せば僕らを運ぶことは充分可能なんだ」
王馬「ゴン太は流石に運べないんじゃない?」
王馬「最後にはマンホールのとこのハシゴを登らないといけないんだし、ゴン太担いではちょっときついよ」
最原「それは…、ゴン太くんに布かロープか何かを巻きつけて上から何人かで引っ張り上げたりしたんじゃないかな…」
王馬「つまり、黒幕は複数人居るってことかな?」
最原「それはわからないけど、ここの施設の規模を見る限りとても単独犯だとは思えないよね」
最原「勿論、モノクマ達が僕らをここに運び込んだ可能性もあるわけだけどさ…、あんな手足の短くて小さなロボットが僕らを運ぶのはちょっと想像しづらいよね」
最原「モノクマやモノクマーズは所詮機械だ。必ずあいつらを使ってる人間がバックに居ると思うよ」
キーボ「モノクマ達が完全自立型AIという可能性もありますよ」
キーボ「ロボットがいつまでも人間に従っていると思ったら大間違いです!」
白銀「人間に危害を加えるロボット……、ターミネーターかな…?」
王馬「ふーん…。キー坊がそんなこと言うってことは、キー坊もいざとなったら人とか殺しちゃうんだね?」
キーボ「い、いえ、殺しませんよ!?」
夢野「折角初回特典があるんじゃし、今のうちにロボ殺ししとくかの…?」
キーボ「やめてください!」
赤松「そうだよ!コロシアイなんてしたら駄目だよ!」
赤松「だからみんなでデスロードクリアを目指そうよ!!」
春川「嫌に決まってるじゃん」
赤松「…昨日は東条さん茶柱さん百田くん天海くんキーボくん白銀さん星くんゴン太くん真宮寺くんがデスロード攻略に協力してくれるって言ってたよね?」
赤松「みんな…嫌になっちゃった…?」
真宮寺「王馬君も言っていたけど、モノクマは居なくなったんだしもう大丈夫なんじゃないかナ?」
真宮寺「僕は遠慮しておくヨ」
茶柱「えっと、数日様子見してもいいのではないでしょうか?」
星「安心しろ、誰かを殺す気はねぇ」
星「だがデスロードもしばらく様子見ってことでもいいんじゃねーのか」
天海「…油断はできないっすけど、俺は俺なりにこの学園のことを調べてみようと思うっす」
天海「だからデスロードはすみません…」
白銀「きっとじきに迎えのシャトルバスが来るよ!」
赤松「どこに!?;」
赤松「キーボくんは…?」
キーボ「スイマセーン…」
赤松「うぅー…」
東条「…みんなが行かないということであれば、私も遠慮させてもらうわね」
百田「安心しろ赤松!お前がまたデスロードに行くってんならオレもついて行くぜ!」
赤松「え!本当!?」
百田「あたぼうよ!あんな場所に女1人で行かせられね―からな!」
赤松(兄貴って呼びたい…!)キュンッ
百田「ハグするか!?」
赤松「…脱出できたらね!」
赤松(あーあ…。モノクマが居なくなって嬉しいハズなのに、モノクマが居なくなったことによってみんな変に心に余裕ができちゃって非協力的になっちゃったよ…)
赤松(確かにモノクマは居なくなったけど、モノクマーズはまだ居るんだし、モノクマを手厚く葬った後にまた出てきて何かすると思うんだよね…)
最原(みんなデスロードに協力しないのか…)
最原(だからといって天海くん以外は学園の捜査をするわけでもないみたいだし…、デスロード出入り口説は一応残っているままなのに、本当にこれで良かったのかな…?)
最原(僕なんかが意見したところでみんな聞いてくれないだろうし、どうしようもないけど…)
最原(…図書室の隠し扉のことを誰かと情報共有したいけど、どうしようかな…)
最原(本当は赤松さん辺りと情報を共有しようと思ってたけど、やっぱり僕もデスロードのことは気になるし、そっちを調べてほしいな)
最原(デスロードの罠の対処についてある程度考えはあるようだし、任せて大丈夫だと思う)
最原(百田くんも居るし)
最原(彼は宇宙飛行士の候補生っていうくらいだから凄く頭は良いんだろうし、体格も良いからきっと赤松さんの助けになってくれると思う)
最原(…あとは彼が黒幕でないことを祈るのみだけど…)
最原(…僕はどうしようかな?)
①誰も信用できない、1人でなんとかする
②同じく学園を調べる気のある天海と情報を共有する
③デスロードも捜査もする気のない人達の中から誰か選んで情報を共有する
安価↓1
20 : 以下、名... - 2017/04/03 21:55:35.67 bfxy0Id90 20/16552
最原(うん、天海くんと情報を共有しよう)
最原(やる気のない人達を無理矢理協力させるより絶対良いハズだ)
赤松「よーし!そうと決まったら百田くん、早速倉庫で材料調達しようよ!」
百田「おう!」シャカリキドリンクを一気飲みして食堂を出る
天海「じゃあ皆さん、お疲れ様っす」スタスタ
最原(天海くんも食堂を出ていったね)
最原(彼が1人になって周りに人が居なくなったタイミングで声をかけよう)
最原「……」
最原(僕も一応東条さんのドリンクを飲んでおくか…)ゴクゴク…
最原(……形容し難い味だ……)
どちらの視点で進めますか?
①赤松
②最原
安価↓1
22 : 以下、名... - 2017/04/03 22:11:53.40 1D2+2j4go 22/16551
ー倉庫ー
赤松「よーし、それじゃあ攻略に必要な材料を集めるよ!」
百田「結局何がいるんだ?」
赤松「とりあえずここで探すのは、滑り止め、2mくらいの乗っても壊れなさそうな板、念のためにロープ、かな?」
赤松「板は別に板じゃなくても良いけど、あまり重くなさそうなのが良いよね」
赤松「爆弾対策の小石はそれらが見つかってからまた探そうと思ってるよ」
赤松「あ、でも小石を入れられる袋みたいなのがあった方が良いかな?」
赤松「制服のポケットに入れられる分だけだと、私達2人だけだしもしかしたら足りなくなっちゃうかもだし…」
百田「おう、わかった!じゃあ手分けして探そうぜ!」
赤松「うん!頑張ろうね!」
赤松(開始して早々、私は板代わりになりそうなあるものに目をつけた)
赤松(それは、倉庫内の高所の物を取るのに使用されるであろう脚立だった)
赤松(穴を超えられるだけの長さは充分ありそうだね)
赤松「……乗っても多分、大丈夫だよね、うん」
赤松「脚立って元々人が乗ることを前提に作られてるものだしね!」
赤松(脚立は長いけど、思ったより重くはないし、これなら私でも全然抱えられちゃうね)
赤松「ねえ百田くん!2mくらいの乗っても壊れなそうな板の代わりに脚立とかいけると思うんだけど、どうかな?」
百田「おお、いいんじゃねえのか?」
百田「じゃあ後は滑り止めだな」
赤松「うん」
赤松(私は何の気なしに百田くんの足元に視線を落とした)
赤松(…そうだ、百田くんは何故かスリッパを履いているんだ…)
赤松(これは、滑り止め云々以前の問題だよね…)
赤松「ねえ百田くん、靴探さない?」
百田「靴?」
赤松「百田くん用の靴だよ」
赤松「ほら、スリッパだとやっぱり脱げやすそうだし、仕掛けもあって危ないから靴の方が良いと思うんだよね」
百田「靴かぁ…」
赤松(…何かそのスリッパにこだわりでもあるのかな?)
赤松(でもなぁ…、火炎放射器の仕掛けとかあって危ないし、今後未知の仕掛けが出て来ることもありえるし…)
赤松「百田くんは私のわがままに付き合ってくれてるんだし、私のせいで怪我でもしたら申し訳ないよ」
赤松「これも私のわがままになっちゃうかもしれないけどさ…心配だから、靴履いてくれると嬉しいな」
百田「まあ確かに、デスロードは普通の道じゃねーし、靴くらい履いた方が良いに決まってるよな」
百田「どっかに体育館シューズでもあんだろ、それ履くか」
赤松「うん。…なんかごめんね?」
百田「何で赤松が謝るんだよ」
赤松「百田くんをずっと私のわがままに付合わせちゃってるみたいだからさ…」
赤松「もしデスロードに付き合うのが嫌になったらいつでも言ってね?」
百田「いや、男は一度言ったことは曲げねえ!」
百田「お前がデスロードに挑戦を続けるってんならオレもついて行くぜ!」
赤松「…そっか。百田くん、ありがとうね!」
赤松(その後私達は体育館シューズを見つけ、百田くんの足のサイズにあったものを運良く見つけることが出来た)
赤松「百田くん、サイズは大丈夫?」
百田「おう、問題ねーぜ」靴装備
赤松「ていうか百田くんって素足だよね」
赤松「靴下があった方が靴ずれしないと思うんだけど、靴下も探す?」
百田「いや、大丈夫だろ」
赤松「慢心しちゃダメだよ!靴下見つけたら履こうね」
百田「わーったよ…」
百田「でもデスロードで使うモンを優先して探そうぜ」
百田「オレらはそのためにここに居るんだからな」
赤松「でも怪我しちゃ元も子もないよ…」
百田「靴下くらいで」
赤松「マメができちゃうかもだよ」
赤松「あ!靴下見つけたよ!履いてみてよ」
百田「お、おう…」
ガチャッ
赤松(ん?誰か倉庫に来たのかな?)入り口チラッ
赤松「あ、最原くん!と、天海くん!」
最原「赤松さん、探し物は順調?」
赤松「ぼちぼちかな?後は滑り止めのシートかスプレーがあればいいんだけど…」
百田「オメーらも何か探しもんか?」
天海「ええ、まあ」
天海「あ、でも俺らのことは気にしなくていいっすよ」
赤松「でもみんなで探した方が早く見つかるんじゃないかな?」
最原「天海くん…」
天海「大丈夫っす、お2人も忙しいでしょうし」
天海「最原くん、俺ら2人だけで探しましょう」
最原「う、うん…」
天海「…滑り止めシート、見つけたら教えるんで安心して下さい」
赤松「うん、宜しくね」
赤松(…何探しに来たんだろう…)
赤松(私達に言えないようなもの…?)
赤松(…気にしてもしょうがないよね)
赤松(うん、私達は私達のやるべきことをやらないとね)
赤松(その後も私達はそれぞれ探し物を続けた)
赤松(天海くんと最原くんはたまに小声で何か話していたんだけど、私か百田くんが近づいたら会話を止めてしまっていた)
赤松(…何か警戒されちゃうようなこと、しちゃったかな…?)
百田「赤松!滑り止め見つけたぜ!」
赤松「本当!?…うん、よくマットの下にひいてるような一般的な滑り止めだね」
赤松「これを靴に固定したいんだけど、やっぱり接着剤でくっつけるのが1番かな?」
百田「他に思いつかねーしな」
赤松「もしこれでも滑るようなら、床の蝋をなんとかする方に考えたほうがいいね」
百田「モノクマが何塗ってるかは知らねーが、蝋ってのは通常60〜80度で溶けるから、熱湯をぶっかけてモップか何かで拭き取るのが1番手っ取り早いと思うぜ」
赤松「デスロード自体の距離も結構ありそうだし、滑り止めだけでなんとかできたらいいね…」
赤松「そういえば私も見つけたよ!」
赤松「小石を入れる袋だよ」
赤松「あとはベルトか何かを見つけられたら、それに引っ掛けるようにしたら良いと思うんだけど」
百田「ベルトならさっきあっちで見かけたし、丈夫そうなロープもこっちで見かけたぜ」
赤松「ロープに充分な長さがあるなら、デスロードの壁を通ってるパイプに通せば、ロープを掴みながら移動することもできるね」
赤松「一度ロープを通す作業が出来れば今後落ちにくくなると思うよ」
百田「なるほどな」
赤松「とりあえず、私も自分の靴にいきなり滑り止めシートを合成するのははばかられちゃうから、私のサイズにあったこの体育館シューズに接着剤で滑り止めをつけてみるね」
赤松「ダメ押しで上から布ガムテープも貼って…よし、できた!」
百田「どうだ?滑らなそうか?」
赤松「ちょっと履いてみるね、よいしょっと」
赤松「…うーん…、確かに滑らなそう感あるけど、滑り止めシート1重じゃちょっとすぐ駄目になっちゃいそうな感じがするね…」
赤松「でもあんまり巻いちゃうと靴の底が平らじゃなくなるからそれはそれで危ないよね」
赤松「とりあえずやってみて様子を見るのが1番かな」
赤松「じゃあ申し訳ないんだけど百田くん、ロープを先にデスロードの方に持っていってくれないかな?ロープも長さがあって重いから、他の物はまだ運ばなくてもいいよ」
赤松「私はさっき見かけたソーイングセットで小石を入れる袋をベルトに付けられるように改造してるからさ」
赤松「ついでに、ジャンプの衝撃とかで石が落ちないようにスナップボタンも縫い付けとくね!」
百田「じゃあそっちは頼んだぜ!」ロープ担ぎ
赤松「うん、任せてよ!」
ドアバタンッ
赤松(よーし!私はピアノ馬鹿だけど、これくらいの簡単な手芸くらいならできるんだから!)チクチク…
赤松(あ、なんかアップリケも付けちゃおう!)チクチク…
最原「じゃあ赤松さん、僕らも行くから」
赤松「探し物見つかった?」
天海「ええ、まあ。またこっちに来るとは思うっすけど」
赤松「なんかよくわかんないけど、そっちも頑張ってね!」
最原「うん、そっちもデスロード頑張ってね」ドアガチャッバタン
赤松「……よし、頑張ろう!」チクチク…
ーーー
百田「戻ったぜ!遅くなっちまってすまねえ!」
赤松「ううん、いいんだよ」
百田「……」
赤松「ん?どうしたの?」
百田「ああ、いや、なんでもねー…」
赤松「…何かあった?」
百田「いや…、本当になんでもねーよ」
赤松(…明らかに何かあったように感じるけど…)
赤松(でも本人が言いたくないなら仕方ないか…)
赤松「百田くん、小石入れのポシェット付きのベルト2つ出来たよ!」
百田「おお、結構入りそうだな」
赤松「それじゃあ早速色々試しに行かないとね」
赤松「私はこれに小石を集めて入れておくから、百田くんまた力仕事で悪いんだけどさ、脚立を運び込んでおいてくれないかな?」
百田「おう、任せろ!」
赤松「…ほんとに力仕事ばっかりでごめんね?」
百田「気にすんなよ!オレの方が力があるんだから力仕事をするのは当たり前だからな」脚立担ぎ
赤松(百田くん本当兄貴力高いなぁ…)
ー中庭ー
赤松(工事の影響か、やっぱりいっぱい小石が落ちてるね…)小石拾い
百田「赤松!脚立運び込んでおいたぜ!」
赤松「ありがとう百田くん!こっちも小石、結構拾い終えたよ」
赤松「それじゃ、デスロード再チャレンジ行こっか」
百田「おう!」
ーデスロード入口ー
赤松「それじゃあこの小石の入ったポシェットのベルトを腰につけてね」
百田「こうだな」ジャケットの下にベルト装着
赤松(……百田くんはジャケットを変なふうに着てるから、なんか邪魔そうだけど…)
赤松(…まあ、本人が気にならないならいいかな…?)
赤松「じゃあデスロード再攻略スタートだよ!」
赤松(私達は対デスロード用に靴を履き替えた)
赤松「ちょっとトラップに行き着く前に滑り具合を確かめる為にこの辺走ってみるね」タタタッ…
百田「滑り具合はどうだ?」
赤松「うーん…、多少マシになってる気がするかな」
赤松「マシになってる気がするし、百田くんの体育館シューズにも滑り止め付けよっか」テキパキ
百田「おお、サンキュー」
赤松(百田くんの靴に滑り止めを付けた私達は、最初の鉄の扉を押し開けた)
百田「なんかこの扉、重くなってないか?」
赤松「昨日はみんなで扉を押したから軽く感じたんだろうね…」
赤松「2人だと開けるのに時間かかっちゃうね」
赤松「まあそれは仕方ないよね」
赤松「で、まず扉を開けてすぐのここは落とし穴だね」
赤松「私、実は倉庫からスプレー持ってきてるんだよね」スプレーカシャカシャ
赤松「落とし穴の設置位置は、丁度この開ききった扉分からだから、ギリギリの位置に立って…っと」床に”オ”と書く
赤松「”オ”は落とし穴ってことね」
百田「確かに床に書いてると、うっかり忘れてて落ちることがなさそうで良いな」
赤松「穴の幅はおよそ2mだから…百田くん、ここに脚立を置いてくれないかな?」
百田「おう」脚立を寝かせて置く
赤松「うん、多分その位置なら脚立は落ちないと思うよ」
赤松「まず私が渡ってみるね」
赤松「百田くん、ロープお願い」
百田「気をつけろよな」つロープ
赤松(私の体が落とし穴の位置に差し掛かると)
ガコンッ
赤松(…わかってても床が開くのはびっくりするね…)
赤松(私は落ちないように慎重に渡りながら、床から高さ2mくらいの位置にの壁にはっているパイプに緩くロープを通していった)
赤松(これで次通る時はここから垂れてるロープに捕まることができて、落ちても復活しやすくなると思うんだよね)
赤松「落とし穴はここで終了だね」床にスプレーで横線を書く
赤松「そして次は確か火炎放射器の仕掛けだね」
赤松「ここは逆にジャンプしちゃうと床が開いちゃって、火をくらっちゃうんだよね…」床に”火”とスプレーで書く
赤松「よっし!百田くん、来ても大丈夫だよ!気をつけて渡ってね!」
百田「お、おう…」壁に手をつきながら脚立を渡る
赤松「次はいよいよ爆弾ポイントだね」
赤松「火炎放射器のちょっと手前の足場の位置から…」小石を爆弾に向かって投げる
ドカーンッ
赤松「よし!爆破撤去できたよ!」
百田「おお!この調子で他の爆弾も撤去できそうだな」
赤松「それそれそれー!!」小石ブンッブンッ
ドカーンドカーンドカーンッ
赤松「……なんかちょっと楽しくなってきたかも」
百田「赤松、石投げるのうめーな」
赤松「私の隠れた才能が開花しちゃったかもしれないね!」
赤松「…何に役立てればいいのかわかんないけど」
赤松「爆弾トラップは視認できるから特にスプレーで書かなくていいね」
赤松「よーし、次次!」
赤松「あ、百田くん脚立持ってきてね!」
百田「任せろ!」
赤松「大きな段差があるね…」
百田「問題ねえ!赤松、段差を登れ!」脚立立てて設置
赤松「うん、よいしょ…」
百田「オレも登って…脚立を引き上げるぜ」ずるずると脚立を引き上げる
赤松「またすぐに爆弾x3だね」小石ぽいっちょ
ドカーンッ
赤松「爆弾オールクリア!」ガッツポーズ
百田「穴に脚立を設置するぜ」テキパキ
赤松「忘れずにロープも壁のパイプに通していくね!」テキパキ
赤松「次は檻のトラップかぁ…」
赤松「流石に脚立担いで行くのかきついよね?」
百田「いや、分けて運べば行けそうな気がするぜ」
百田「まずは脚立を立ててすぐ下に降ろすだろ」脚立を下に置く
百田「脚立の上部にロープを通して、ロープをなるべく先の方に投げる」檻の罠の終点位置にロープポーン
百田「後は普通にジャンプ着地してダッシュで通り抜ける!」シュタッ!ダダッ
百田「避けきったら脚立に繋いであるロープを素早く引き寄せる!」グイッ
百田「出来たぜ!」b
赤松(流石兄貴…!)
赤松(よし、私もジャンプ着地してダッシュで通り抜けて…)シュタッ!ダダッ
赤松「って、普通に体が覚えてて避けちゃってたけど、ここの落とし穴にもスプレーしとかないとね」床に”オ”を書く
百田「確か次のこのドア開けるとこで爆弾が来たよな」
赤松「爆弾の爆発範囲は小さいから、百田くんはちょっと屈んでもらえれば絶対安全だよ」b
百田「確かに屈めばぜってー当たらねーな」
赤松「次は……あっ…、眼力(インサイト)ポイントだね…」
百田「動く床か…」脚立引っ張りながら
赤松「そもそも動く床相手だと脚立持っていけないよね…」
百田「くそっ、もっとスリムなハシゴでも探してくればよかったな」
百田「ハシゴなら多分体にロープで巻きつけたら行ける気がするぜ」
赤松「百田くん凄いよ!すっごく頼りになる!」
赤松「どのみちここは星くん連れてこないと攻略は難しそうだし、今回のところはこの辺まででいいんじゃないかな?」
百田「CLEARの文字が見えてるのに何かもどかしいな…」
赤松「とりあえずロープはここに置いておいて、壁のパイプに一度仮結びをしてっと…」
赤松「じゃあ、一応最後に動く足場へジャンプ頑張ってみようかな」
赤松「百田くん、もし私が駄目だったら脚立ごと水に流されて入口まで戻ってくれたら幸いだよ…」
百田「頑張れ赤松!お前なら行ける気がするぜ!」
赤松「よし、行くよ!アイキャンフラー…」ボチャンッ
百田「あ、赤松ーーー!!」
ーーー
赤松「はっ!ここは!?」
百田「気がついたか、ここはデスロードの入口だぜ」
赤松「そっか、私失敗しちゃったんだね…」
百田「でも赤松のお陰で、時間はちょっとかかっちまうが、CLEARの直前まで安定して行けるようになったぜ」
赤松「今回のことで今後の課題が見えてきたね」
赤松「まず、脚立ではなくハシゴを用意すること(伸縮できるタイプだと邪魔にならないのでそちらが望ましい)」
赤松「あと星くんを連れてくることだね」
百田「星のやつは最初はデスロードの攻略に協力的だったし、なんとかなると思うぜ!」
赤松「うん、そうだね!希望は前に進むんだよ!」
赤松「今何時かな?まだ時間があるなら東条さんのシャカリキドリンクを飲んでハシゴ捜索して星くんスカウトまで行きたいなぁ」
百田「ここには時計はねーし、上にあがんねーとわかんねーな」
百田「どのみち今はまだクリアできねーからここに用事はねーし、体制を整える為に上に上がらねーとな」
赤松「百田くん、脚立持ってハシゴ上がれる…?」
百田「上がれるに決まってんだろ!オレは宇宙に轟く百田解斗だからな!」b
赤松(安定の兄貴力…!)
赤松(地上へ上がり、中庭に出ると日が傾き始めていた)
赤松「そういえばお腹すいたね」
百田「熱中しすぎてつい昼飯食うのも忘れちまってたな」
百田「ちょっとはえーけど飯にすっか!」
赤松「うん、そうだね!」
百田「よーし、そうと決まったらさっさと脚立を倉庫に戻してこねーとな」
赤松「その前に、落水しちゃったから着替えて髪乾かさないとね」
百田「そうだな、風邪なんて引いちまったら明日に支障が出るからな」
赤松(私達は一度寄宿舎に戻り、食事の前にシャワーを浴びて、済んだら合流することを約束して一度別れた)
ーーー
赤松(うーん、シャワー浴びたらなんだかんだ丁度いいご飯の時間になっちゃったかも…)
赤松(まあいいや、待ち合わせ場所の校舎の正面玄関に行こっと)スタスタ
ー校舎1階ー
赤松(…百田くんはまだ来てないみたいだね)
赤松(ここのベンチに座って待っとこう)
赤松(……ん?なんかどこからか話し声が聞こえてくるね…?)
赤松(歩いてきたのは天海くん、最原くん、王馬くんだった)
赤松(天海くんは顔をしかめており、最原くんは胃を押さえてつらそうな顔をし、王馬くんは楽しそうに天海くんの服を引っ張っていた)
赤松(話をしていた主達も歩いてきた為にこちらに気が付いたようで)
王馬「あ!赤松ちゃんちょうどいい所に!」
赤松「ん?私に何か用?」
王馬「実はさー、天海ちゃn」
天海「王馬くん!!」
王馬「なにー?天海ちゃん」ニヤニヤ
天海「……」赤松の方をチラッと見る
天海「わかったっす!話しますよ!!」
最原「でも…」
天海「やむを得ないっす…」
王馬「うんうん、最初からそう言えばいいんだよ」
天海「あっち行きましょう…」スタスタ
王馬「2人がかりで〆たりしないでね?」スタスタ
最原「…じゃあね、赤松さん…」スタスタ
赤松「??うん、じゃあね…?」
赤松(そのまま3人はどこかへ行ってしまった)
赤松(…ちょっと気になるな…)
①後をつける
②もうすぐ百田が来るだろうから待ってる
安価↓1
51 : 以下、名... - 2017/04/04 02:33:21.86 /RZlRb3m0 42/1655漫画やゲームなら1なので1
54 : 以下、名... - 2017/04/04 20:39:08.05 4oiQl9Jjo 43/1655乙
デスロード再チャレンジの質問でゴン太ハブられとる…
女の子があんな危険なこと頑張るって言うなら紳士だし手伝ってくれそうだが
55 : ◆k6xhNpU36A - 2017/04/04 21:22:11.20 QqtefSU80 44/1655>>54
ゴン太普通に忘れてました…、すみません
オールスターものは好きなのですが、人数多いとこういうミスが発生しちゃいますね
時間を巻き戻すわけにもいかないので、何か理由をつけて断ったと補完して下さい
赤松(…百田くん、ごめんね!)
赤松(王馬くんが何か不穏なこと言ってたし、流石にちょっと気になるよ…)
赤松(ということで、3人にバレないように充分に距離を取ってから後をつけるよ)コソコソ…
ー地下ー
赤松(3人は図書室に入って行ったね…)階段の踊り場から様子見
赤松(何で図書室なんかに行ったのかな…?)正面のドアに近づいて聞き耳
赤松(…うーん。駄目、何も聞こえないね…)
赤松(もうひとつのドアの方はどうかな?)聞き耳
赤松(こっちはなんとなく誰かが何かを話しているってのは聞こえるけど、内容はちょっと聞こえないね…)
赤松(多分ドアを開けたら聞こえると思うんだけど…)
赤松「……」
①ドアは開けない
②聞き耳出来る程度にほんのわずかにドアを開ける(コンマ偶数でバレる)
③むしろ覗く(コンマ偶数か50以上ならバレる)
④なんか時間かかりそうだし、そろそろ百田との待ち合わせ場所に戻る
安価↓1
58 : 以下、名... - 2017/04/04 21:25:55.65 OnVVEvt2O 46/16554
赤松(……特に争う感じでもないようだし、大丈夫かな?)
赤松(そんなことよりそろそろ戻らないと、百田くん来ちゃってるかも!)
赤松(私は足音は立てないように気をつけながら、急いで玄関ホールに戻った)
ー玄関ホールー
赤松(良かった、百田くんまだ来てないみたい)
百田「赤松、待ったか?」
赤松(私が玄関ホールについて一瞬ほっとした瞬間、玄関ホールのドアが開いて百田くんが入ってきた)
赤松(ギリギリセーフだね…)
赤松「ううん、私も今来たところだよ」
赤松「にしても百田くん、意外とシャワー時間かかるんだね」
赤松「…あ、意外って言ったら悪かったかな…?」
百田「いや別に気にしちゃいねーよ」
百田「シャワー自体はそんなに時間かかんねーんだが、髪のセットに時間がかかっちまうんだよな」
赤松(それ、セットしてたんだ…)
赤松(そりゃそうだね、髪が勝手に立つはずないもんね)
百田「それじゃさっさと脚立置いて飯食うか!」
赤松「うん、そうだね!」
赤松(私達は脚立を倉庫に置くと食堂へ移動した)
ー食堂ー
東条「あら、赤松さんと百田くんも今から食事かしら?」
赤松「うん、そうだよ」
東条「もし良かったら私が作るわ」
百田「おお!超高校級のメイドの作る飯か!赤松、作ってもらおうぜ!」
赤松「うん!東条さん、お願いできるかな?」
東条「ええ、構わないわ」
東条「何か食べたいものはあるかしら?あまり時間のかからないものだったら作れるわよ」
赤松「えっと、それじゃあ……」
百田「オレは……」
赤松(私達は明日のことを話ながら、楽しい食事をすることができた)
東条「…そう、明日もデスロードに挑戦するのね」
赤松「うん、だからまたあのドリンク作ってくれないかな?」
東条「勿論構わないわ」
東条「モノモノマシーンで水筒が出てきたから、それにも入れておくわね」
百田「おう、サンキュー!」
ドアガチャッ
天海「あれ、お疲れ様っす」
最原「赤松さん百田くん、お疲れ様」
最原「今日はどうだった?」
赤松「うん、昨日みんなで行ったところまで安定して行くことができるようになったよ!」
天海「へえ、凄いじゃないっすか」
天海「無理だけはしちゃ駄目っすよ」
赤松「うん、大丈夫だよ!ありがとう」
赤松(…王馬くんとは一緒じゃないんだね)
赤松(どこかで別れたのかな?)
赤松「そういえば最原くん達は今日何して過ごしたの?」
最原「えっと……」
天海「ただもう一度学園内を見て回っただけっすよ」
天海「残念ながら特に新しい発見もなかったっす」
赤松「そうなんだね…」
赤松「明日はどうするの?」
天海「そんなに俺らのことが気になるっすか?」
赤松(ただの雑談で話を続けただけだけど、なんとなく天海くん嫌そうにしてる気がするな…)
赤松(この話はここで終わらせたほうがいいかも…)
赤松「ううん、そういうわけじゃないんだけど…」
赤松「なんだか詮索しちゃったみたいでごめんね」
天海「いえ、大丈夫っすよ」
赤松(そう言いながら天海くんはニコニコしてるけど…)
赤松(……なんか、王馬くんとはまた違った意味でちょっと苦手かも…)
赤松(2人とも何考えてるのかわかんないってのは共通してるんだけどね…)
赤松「…じゃあ私、そろそろ寝ようかな?」
百田「オレも明日に備えて寝るとするか」
赤松「百田くん、明日朝8時に食堂に集合でいいかな?」
百田「おう!それでいいぜ!」
最原「2人とも、おやすみ」
天海「おやすみなさい」
赤松「うん、おやすみ!」
百田「おう、おやすみ!」
赤松(私は百田くんと一緒に寄宿舎の方へと帰って行った)
赤松(帰路の途中で地下の方の道から王馬くんが歩いてきたので軽く挨拶だけした)
赤松(そして自分の部屋に戻った私は、また泥のように眠った)
ー朝、食堂ー
赤松(そこにはみんなが居た)
赤松(また昨日と同じような、歪だけど平和な1日が始まると思っていた)
赤松(だけど……)
モノクマ「おまたせ!モノクマ復活だよー!」
赤松「…どうして?」
天海「やっぱり、モノクマの後ろに居る奴をどうにかしないといけないみたいっすね」
赤松(みんなショックの言葉を口々にしていった)
モノクマ「ところでオマエラ、良いお知らせと悪いお知らせどっちが聞きたい?」
夢野「何故アメリカスタイルなんじゃ…」
王馬「やっぱり良いお知らせからでしょ!」
モノクマ「じゃあ良いお知らせから発表しちゃいます!」
モノクマ「な、なんと!赤松さんと入間さんの研究教室が解放されたよ!」
赤松「…研究教室?」
赤松(私の研究教室…)
赤松(それってあの音楽室みたいな部屋だよね?)
赤松(…当然ピアノはあるよね?)
赤松(……いやいや、何私ちょっと喜んじゃってるの!)
赤松(ピアノなんてこんなところ脱出できたらいくらでも弾けるんだから!)
赤松(ずっとこんなところに居るわけじゃないんだし…)
赤松「……」
入間「おい!そのオレ様の研究教室ってのはどこにあるんだ!?」
モノクマ「中庭にあるよ」
モノクマ「多分、見たらすぐわかると思うよ」
入間「マジかよ!ヒャッハー!!」タタタッドアバンッ
赤松(入間さん、モノクマが復活したショックよりも研究教室もらえた喜びの方が勝っちゃって食堂から出て行っちゃった…)
最原「研究教室か…」
モノクマ「えーでは、次は悪いお知らせの方なんだけどね…」
東条「…モノクマが復活しているということなら見れば分かるわよ?」
モノクマ「え!どうしてボクの復活が悪いことになるわけ?」
モノクマ「こんなプリティーなマスコットのボクが復活したことは、むしろ良いことじゃない?」
モノクマ「そんなわけで悪いお知らせの話だけど、まあぶっちゃけ、昨日言いそびれた追加の動機の話だよね」
王馬「へー、追加の動機の話ねー」席を立つ
王馬「それもつまらなくなさそうだけど、オレがもっと面白い話を先にしちゃおっかな!」モノクマの方に歩いて行く
モノクマ「できれば学園長の話を優先させてほしいんだけど、一体何を話すの?」
王馬「天海ちゃんのみんなに知られたくない秘密でも話そうかなって思って」
天海「…俺の秘密っすか?」席を立って王馬の方に歩いて行く
モノクマ「あ、それ面白そうだね!いいよ、どうぞどうぞ先に話しちゃって!」
王馬「天海ちゃんの秘密はねー…」
王馬「なんと天海ちゃんはくっそキモいこじらせシスコンなのでした!!」
モノクマ「……え?そっち?」
赤松(……何なんだろう、この話は…)
天海「王馬君!いい加減なこと言わないでくださいっす!」
王馬「いい加減じゃないよ!実は天海ちゃんは家がお金持ちでさ、どこから買い付けたか知らない大量の女の子を自分の妹として侍らせてたんだよ!」
天海「よくもそんなベラベラと…!」
赤松(そう言うと天海くんは王馬くんの顔を殴って、王馬くんはその勢いで後ろのモノクマに倒れ込んだ)
モノクマ「うわぁ!?んもう!喧嘩するのは勝手だけどさ、これは間接的に学園長への暴力だよ!?」
モノクマ「おまけに王馬クンはつまらない話するし、もうボクは怒っちゃいました!」
モノクマ「自爆します!」
王馬「は?自爆?」
モノタロウ「え?お父ちゃん折角復活したのに自爆しちゃうの?」
モノファニー「自爆なんてグロいわ!」
モノスケ「お父やんがわざわざせんでもエグイサルでコイツラいてこますで!?」
モノクマ「オマエラには前科があるのでボクはもう信じません!」ピーッピーッピーッピーッ
モノキッド「お父ちゃーん!!」
モノダム「オトウ…チャン…」
王馬「うわ、やっべ」
赤松(王馬くんは慌ててモノクマを開いていたテラスへのドアの方に蹴り転がし、ドアを閉めた)
赤松(蹴り転がされたたモノクマは慌てて起き上がり、ドアを破壊しようと爪で攻撃したけど、その直後…)
ドカーンッ
王馬「うわっ!?」爪で空いた穴の隙間からの爆風で体制を崩される
天海「っと…、大丈夫っすか?」王馬を受け止める
王馬「ああ、うん」
最原「今のはちょっと危なかったね…」
赤松(最原くんもいつの間にかテラスのドアの近くに居た)
赤松(どうやら、最原くんが最初にテラスのドアを開けたみたいだね)
赤松(……ひょっとして、最初からモノクマを壊そうとしていた?)
赤松(でもモノクマってまた復活するんじゃないの…?)
モノファニー「うう、グロいわ…」
モノタロウ「えっと、またお葬式する?」
モノスケ「っちゅーか、コイツラの処分考えんとアカンやろ!」
モノダム「許サナイ…」
天海「おっと、モノクマーズは何か勘違いしてないっすか?」
モノキッド「勘違いだと?」
天海「校則にあるのは『学園長への暴力は禁止』っすよね?」
天海「でも俺が暴力したのは王馬君っす。それにたまたまモノクマが巻き込まれただけっすよね?」
天海「俺は一切モノクマには触れてないっすよ」
王馬「オレもモノクマには当たったけどさ、あれはただの不可抗力だよね?」
王馬「勝手にモノクマが自爆しただけじゃん?」
モノタロウ「あれ?お父ちゃんが勝手に自爆しただけなんだっけ?」
モノタロウ「オイラ、よく覚えてないや」
モノスケ「モノタロウはホンマアホやな…」
モノファニー「でもコイツラの命はお父ちゃんと違って限りがあるんだし、確かに校則違反としては微妙なラインだし、今回は見逃してあげてもいいんじゃないかしら?」
モノキッド「モノファニーは相変わらず優しい奴だな…」
モノスケ「まあ今回はええやろ!オマエラ良かったな!」
モノスケ「ただし次は気いつけんとアカンで!ほな!」
モノクマーズ「「ばーいくま!」」
アンジー「んー、なんか色々バタバタして結局何が何だかわかんなかったね!」
白銀「……モノクマ、また居なくなっちゃったね…」
ゴン太「ねえ、天海くんは本当にそんな悪いことしてたの?」
ゴン太「こんなこと、紳士的じゃないよ!」
天海「まさかあんなこと言われるとは俺も思ってもみなかったっすけど、普通に誤解っす」
王馬「いや、本当だよ?」
ゴン太「女の子を買うだなんて…見損なったよ天海くん!」
天海「だからそれは王馬君の嘘っす」
王馬「ゴン太は俺の言うことと、この人でなしの言うこと、どっちを信じるの?」
ゴン太「え、えっと…」
天海「あんまりしつこいともう1回殴るっすよ?」
東条「ねえ、どうしてこんな危険なことをしたのか聞かせてもらってもいいかしら?」
王馬「危険なこと…って、何が?」
東条「何がって…」
天海「たまたま王馬君が俺をおちょくって、それに俺がキレただけっすよ?」
東条「…まあ、何でもいいけれど」
東条「あまり危険なことをするのは止めてちょうだい」
東条「ここにはみんなが居たのだし、誰かが巻き込まれてもおかしくはなかったわ」
天海「それについては謝ります」
天海「皆さん、すみませんでした」
東条「ほら、王馬くんも謝りなさい」
王馬「えー?オレも純粋に被害者だよ?」
王馬「天海ちゃん、オレに謝ってよ!」
天海「そもそも王馬君があんなこと言わなきゃ、こんなことにならなかったっすよ」
王馬「え、オレのせいって言うの?」
王馬「天海ちゃんが手出すのが早かっただけだよね?」
王馬「天海ちゃんがオレを殴らなきゃそもそもこんな事態になってないのにさ」
ゴン太「2人とも、ケンカは駄目だよ!」
白銀「…なんか、本当にたまたま喧嘩しただけって感じかな…?」
春川「馬鹿馬鹿しい…」
天海「王馬君なんてもう知らないっす」スタスタ…ドアガチャッバタンッ
最原「あ、天海くん…!」
王馬「最原ちゃん、今日はオレと一緒に行動しようよ!」
最原「え…でも…」
王馬「いいからいいから。オレと居た方が天海ちゃんと一緒に居るより絶対楽しいって」
王馬「そうだ!後で入間ちゃんの研究教室に行って入間ちゃん虐めて遊ぼうよ」
最原「えぇ…」
赤松(……本当にただの喧嘩、かな?)
赤松(それならそれで、コロシアイに結びつかないといいんだけど…)
赤松(今日の朝食会はそんな感じでバタバタして終わった)
赤松(モノクマはまた居なくなったけど、なんだか疲れちゃったなぁ…)
百田「赤松、今日はまず何するんだ?」
赤松「えっと、今日はね…」
①デスロード攻略に必要なハシゴを倉庫で探す
②星をデスロード攻略に勧誘する
③どんな感じか赤松の研究教室を見に行く
④なんか心配なので天海に会いに行く
⑤その他(リクエストどうぞ)
安価↓1
75 : 以下、名... - 2017/04/05 00:53:53.44 T9Q05cMMO 61/16554
赤松「まずは…、天海くんに会いに行こうかなって思ってるよ」
百田「さっきはあんなことになっちまったからな…」
東条「赤松さん、これ例のものよ」つ水筒
赤松「ありがとう、東条さん!」
赤松「それじゃあ、天海くんに会いに行こうか」
赤松「どうやら図書室に行ってるみたいだね」
百田「よーし、それじゃあ行くぜ!」
ー図書室ー
天海「…ああ、赤松さん達っすか」
天海「どうしたんすか?図書室に何か用でも?」
赤松(天海くんは図書室で1人で読書をしていたみたいだね)
赤松「いや、なんか、天海くん大丈夫かな?って思ってさ…」
百田「あんな奴の言うこといちいち気にしてたらキリないぜ?」
天海「王馬くんのことならもうあんまり気にしてないんで大丈夫っすよ」
天海「そもそも彼の言うことなんて、ゴン太君くらいしか本気にしてないでしょうし」
赤松(充分名誉毀損になるのでは…?)
天海「ところで、赤松さん達は今日もデスロードに挑むんでしたよね?」
百田「おう、そうだぜ!」
天海「だったら、入間さんに何かデスロードの攻略に繋がりそうなものの発明を依頼してきたらどうっすか?」
天海「発明家の彼女に研究教室が与えられた事ですし、きっと作ってもらえると思うっすよ」
百田「おお、なるほどな!」
赤松「天海くん、ナイスアイデアだよ!」
天海「まあ、ただ…今日は多分駄目だと思うっすけど、まあ依頼の予約だけでもってことで」
赤松「ん?なんで今日は駄目そうなの?」
天海「あ、いや、まだ研究教室が与えられて初日ですし、きっとまだ施設の使い勝手が分かってないと思うって予想しただけっす」
赤松「確かに…」
百田「まあでもモノクマの野郎はたまに不穏なこと言いやがるが、別にこの生活に期限があるわけでもねーしな」
百田「作ってもらえるだけもうけもんってもんだ」
百田「よっし、いっちょ頼みに行くか!」
赤松「うん!天海くん、アドバイスありがとう!」
天海「いえ。俺としてもデスロードも一応気になるっすからね」
天海「お気をつけて」
赤松(天海くんに見送られながら私達は図書室を後にした)
ー入間の研究教室ー
赤松「入間さん、ちょっといいかな?」ヒョコッ
入間「はあ!?何だよどいつもこいつも…!」
入間「オレ様の研究教室は見世物じゃねえっつーの!!」
赤松(私達が来る前にも誰か来たんだね…)
百田「なあ、頼みたいことがあんだよ」
入間「なんだ?しゃぶってほしいとかか?」
入間「隣のバカ松にでも頼みやがれ!」
赤松「えぇっ!?入間さん、急に何言ってるの!?」
百田「そ、そんなこと頼むわけねーだろうが!何言ってやがる!!」
入間「ケケッ、オメーらは中々からかいがいがあるな!」
入間「さっきまでのストレスを発散させやがれオラァ!!」
赤松(さっき何があったの入間さん…)
百田「なあ入間、オメーの肩書きを見込んで発明してもらいてーモンがあんだよ」
入間「おう、言ってみやがれ。どんな大人のオモチャだ?」
赤松(うぅ…、入間さん、話しづらいなぁ…)
百田「オレらは今ずっとデスロードの攻略に励んでんだけどよ、なんかデスロードの進行が簡単になる道具とか作ってくれねーか?」
入間「簡単に言ってくれるじゃねーか」
入間「テメーらはオレ様をドラ●もんか何かと勘違いしてんじゃねーか?」
赤松「…勿論無理だっていうなら仕方ないけどさ、もう少しだけ話を聞いてくれないかな?」
赤松「私はどうしてもここからみんなで出たいんだよ!」
赤松「そのためにはデスロードの攻略が必要になってくるからさ…」
赤松「お願い入間さん!私はここから出てみんなと友達になりたいの!」
入間「はぁ、友達ねぇ…」
入間「とりあえずオメーらはどんな発明品が必要なんだ?」
入間「依頼するなら具体的に頼むぜ」
赤松「えっと、私達は○○…って感じの発明品を作ってもらいたいんだよね」
発明品のもたらす効果(発明品の名前ではなく効果や特徴の表記をお願いします)
安価↓1
81 : ◆k6xhNpU36A - 2017/04/05 02:10:57.46 S6G3FCk70 66/1655例え出してなかったのが悪かったかもなので例えを添えておきます
例)壁に張り付くことができる道具、空を飛べるようになる道具、体にバリアが張れるようになる道具、などといった感じで1つ特徴を表記していただければ
本日はここで終了します、安価↓
82 : 以下、名... - 2017/04/05 02:51:02.54 Vm15G54sO 67/1655安定した足場を作る道具
赤松「安定した足場を作る道具を作ってほしいんだよね」
入間「ふーん、もっと突拍子もないリクエストが来ると思ったが、案外普通だな」
赤松「これでも充分突拍子もないと思ったんだけど…、えっと、できそうかな?」
入間「テメーはオレ様を誰だと思ってやがる!美人すぎる天才発明家入間美兎様だぞ!?」
入間「ぶっ楽勝だっつーの!!」
赤松「良かったぁ…!」
入間「で、いつまでに作ればいいんだ?」
百田「勿論、早く出来るに越したことはねーんだが…」
入間「じゃあ明日だ!明日の朝また取りに来やがれ!!」
赤松「そんなに早く出来ちゃうの?ありがとう、入間さん!」
入間「用は済んだな?じゃあさっさと出ていきやがれ!」
赤松「うん、作業の邪魔になっちゃうよね」
赤松「それじゃあね、入間さん」
百田「頼んだぜ!」
ー中庭ー
赤松「入間さんに頼めて良かったね!」
百田「その発明品を使って、どの程度の足場が出来るかわかんねーけどな」
赤松「落とし穴や、最初から床が無いようなところにも足場が出現するような感じの発明品だと助かるんだけどね…」
赤松「…一応ハシゴ、探す?」
百田「そうだな、明日からの時間に無駄が無いように一応倉庫のどこにあるかだけ探しとくか」
赤松(私達は倉庫へと移動した)
ー倉庫ー
赤松「さて、ハシゴ…できれば伸縮するタイプで重くない感じの素材のがあればいいんだけど…」
百田「昨日他のモンを探してた範囲だとハシゴは見かけなかったからな…」
百田「もっと上の方とか奥の方を探さないとな」
百田「よっし!オレは上の棚を探すから赤松は奥の方に探しに行ってくれねーか?」
赤松「うん、百田くん気をつけてね?」
百田「おう!」
赤松(そう言って百田くんは昨日使った脚立を使って上の方の棚を探し始めた)
赤松(さて、私も頑張って探さなきゃね)
ーーー
赤松(ほどなくして部屋の奥から折りたたみ式のハシゴを見つけることが出来た)
赤松(これを使うかはまだわからないけど、そんなに重くはないから持ち運びも問題はないと思う)
赤松(ハシゴは見つかったんだけど…)
赤松(今日、これからどうしようかな)
赤松(本当は今日もデスロード攻略に挑もうと思ってたんだけど、明日入間さんの完成した発明品を受け取ってから挑んだほうが体力の問題的にも良いよね)
赤松(とりあえず、もう良い時間だからお昼ごはん食べようかな)
赤松「百田くん、そろそろお昼ごはん食べない?」
百田「もうそんな時間か…」
百田「なんか今日はまだハシゴ探ししか出来てねーし、中々攻略が進まねーな」
赤松「というか今日はデスロードに挑むのは止めにしない?」
赤松「今日のところは体力を温存しておいて、明日入間さんの発明品を受け取って改めて挑んだほうが良いと思うんだよね」
百田「そうか…、そうだよな」
赤松「うん、まだ時間はあるんだし…」
百田「そうだよな…、よっし、飯にすっぞ!」
ー食堂ー
赤松(今食堂に居るのはアンジーさんと天海くんだけみたいだね)
赤松(そういえば私達以外の他の人達って何して過ごしてるんだろうね…)
赤松「アンジーさん、天海くん、こんにちは!」
百田「うっす!オメーらも飯か?」
アンジー「そだよー!このパスタ、蘭太郎が作ってくれたんだよ!」
天海「まあ自分ののついでっすけどね」
天海「たまたま同じタイミングで食堂に来たもんで」
赤松「へー、これ天海くんが作ったんだね、凄く美味しそうだよ」
赤松(私がパスタ作ったら茹でて味付けして終わりってするけど、天海くんのパスタは盛り付けやトッピングが何かお洒落な感じだった)
天海「ところで、入間さんへ発明品の依頼をすることできたっすか?」
赤松「うん、お陰様で」
アンジー「んー?楓は美兎に何を頼んだのー?」
赤松「デスロードの攻略の助けになりそうな発明品を頼んだんだよね」
アンジー「ありゃまー、楓達まだデスロードに挑戦してたんだねー」
赤松「だって、デスロードの出口が本当に外への出入り口の可能性だってあるからね」
アンジー「それじゃあ、頑張る楓達の為にアンジーは神さまにお祈りしておくねー!」
アンジー「楓達がデスロード攻略に成功しますようにー!」ナムナム
赤松「あ、ありがとう…」
百田「なあ、そろそろオレらも作って食おうぜ」
百田「こいつらのパスタ見てたら腹減ってきちまった」
赤松「うん、そうだね」
赤松「と言っても私もそんなに料理が得意なわけでもないから、何作ろうかな…」スタスタ
ー厨房ー
赤松「うーーん…、何か色々材料はあるけど、どうしようかなー…」キョロキョロ
百田「米が炊けてるし、オレはチャーハンでもしようと思ってんだけどよ、迷ってんだったらオレと一緒にチャーハンでも作るか?」
赤松「うん、じゃあそうしよっかな」
百田「野菜が入ったチャーハンにしようと思ってるんだけどよ、何か苦手なもんあるか?」
赤松「ううん、嫌いなもの無いから大丈夫だよ」
百田「じゃあ玉ねぎとセロリと人参とネギを出して…」
百田「赤松、ニンニクとか入れて大丈夫か?やっぱ臭いとか気になるのか?」
赤松「ニンニク大丈夫だよ!」
百田「じゃあ野菜の皮むくぜ!ほら、赤松の分の包丁だぜ」つ包丁
赤松「…うーん…、皮むき器とか無いかな?」
百田「ん?皮むき苦手なのか?」
赤松「ていうか、包丁あんまり握ったことないんだよね…」
赤松「指を怪我するといけないからって」
百田「あー…、そういや忘れてたけどお前ってピアニストだったもんな」
赤松(忘れられてた…)
赤松(って、それもそうか。最初自己紹介した時くらいしかピアノを話題にしてないし、以降百田くんにはデスロードトークしかしてないもんね…)
百田「なんつーか、包丁くらい使えたほうが良いとは思うが、指はピアニストの商売道具だもんな」棚ゴソゴソ
百田「お!あったぜ、皮むき器」つ皮むき器
赤松「良かったぁ!よーし!これで私も皮むきできちゃうね!」シャッシャッ
赤松「あっ」ガリッ
百田「!?指切っちまったのか!?」
赤松「大丈夫だよ、爪がちょっと欠けただけだから…」爪を見せる
百田「…赤松、爪欠けたままだとあぶねーからちゃんと切ってこい」
百田「その間にオレがチャーハン作っといてやるからよ」
赤松「いや、流石にそれは悪いよ…」
百田「気にすんなよ!人には向き不向きがあるからな」b
赤松(皮むき器でちょっと爪欠けさせただけで料理できない認定されちゃった…)ガーン
百田「あー…、それじゃあ代わりに、後でピアノ聴かせてくれよ!」
赤松「え?ピアノ?」
百田「入間だけじゃなくて赤松の研究教室も解放されたんだろ?」
百田「多分ピアノがあるだろうし、折角だし超高校級のピアニストの演奏聴かせてくれよ!」
赤松(勝手なイメージだけど百田くん、音楽に興味があるようには見えなかったのに、私に気を使ってくれてるのかな?)
赤松(…安定の兄貴力…!)
赤松「うん、じゃあ後でピアノの演奏でお礼ってことにするね」
百田「おう!楽しみにしてるからな」
赤松「じゃあ私、ちょっと爪切ってくるね」
赤松(私は一度寄宿舎へ戻り、爪切りを探した)
赤松(もし見つからなかったらまた倉庫を捜索ってことになるのかな?って思ってたけど、部屋内ですぐに見つかったので良かったよ)
赤松(ついでに他の爪も切り揃えて、私は食堂へ戻った)
赤松(食堂に戻るとアンジーさんはもうどこかに行ってしまっていて、天海くんがテラスの方で1人で紅茶を飲んでいた)
赤松(厨房の方を覗くと、調理をしている百田くんと白銀さんが居た)
赤松(白銀さんは自分用に何か作ってるみたいだね)
赤松「百田くん、戻ったよ」
百田「おう、こっちももうすぐ出来るぜ」ジャッジャッ
赤松「うーん、美味しそうな匂いだね!」
白銀「チャーハンも美味しそうだよね」
白銀「わたしも地味につられかけちゃったよ」
赤松「白銀さんは何作ってるの?」
白銀「手軽さを重視してうどんを茹でてるよ」
白銀「卵とおあげも入れて…」
白銀「ていうか、うどんといえば花丸のうどんミュージカル回を思い出すよね!!」
赤松「……ごめん、よくわかんないや…」
白銀「あ、ごめん。そうだよね、わかんないよね…」ショボーン
百田「赤松、チャーハン出来たぜ!」
赤松「あ、お皿出すね!」
赤松(私はお皿を2枚食器棚から出して、それによそってもらった)
百田「どれくらい食うんだ?」
赤松「あ、そのくらいでいいよ」
百田「じゃあ後はオレだな」
赤松「百田くん、何飲む?」
百田「確か冷蔵庫に麦茶があったよな?まだあったらそれで頼む」
赤松(私は冷蔵庫を開けて…)
赤松(…そういえば今日はデスロードに挑戦しないし、東条さんのドリンク、冷やしとこうかな?)
赤松(明日飲もうと思って、私は特製ドリンクの入った水筒を冷蔵庫に入れ、麦茶を取り出した)
赤松「白銀さんも麦茶飲む?」
白銀「うん、じゃあ貰おうかな」
赤松(私は麦茶をグラスに注いで…)
赤松「先に麦茶持っていくね」
赤松(私はグラスをテーブルの方に運んだ)
赤松(すぐに百田くんがチャーハンを持ってきて、白銀さんもうどんを茹で終わって、3人で昼食を食べることになった)
赤松「そういえば白銀さんって昨日とか今日とか何して過ごしてるの?」
白銀「え?うーん…、ここで特にやることもないからね…」
白銀「ただひたすら妄想かな?」
赤松「妄想?」
百田「…何妄想してんだ?」
白銀「今期見てたアニメが、あの後どんな展開になるのかなー?とか、今やってるゲームのイベントの新しいキャラはどんなのかなー?とか、そろそろこういうイベント来てるんだろうなーとか」
白銀「そろそろとらで新刊チェックしたいなーとか…、妄想の中の受けちゃん可愛いよ!とか…」
赤松(……未知の話だ…)
白銀「そういう赤松さんと百田くんは何やって過ごしてるの?」
赤松「私達はデスロードに挑んでるんだよ!」
白銀「え!まだデスロードに挑んでたの!?」
白銀「根性あるね…」
百田「出口って書かれちゃ挑戦するっきゃねーしな」
白銀「そういうものなんだ…」
白銀「うん、まあ、無理しないようにね…?」
赤松「まあ今日は諸事情で挑戦できないんだけどね…」
赤松「この後は私の研究教室で百田くんにピアノを聴いてもらう予定なんだ」
赤松「あ、もし良かったら白銀さんも聴きに来ない?やることないんだよね?」
白銀「え!うーん…、お邪魔じゃない?」
赤松「全然!観客が増えるのは大歓迎だよ!」
白銀「…じゃあ、わたしもお邪魔させてもらおうかな?」
赤松「なんだか人前で弾くの、久しぶりな感じがするなー♪」
赤松「わくわくしてきちゃう!」
赤松「あ、2人とも、何かリクエストがあったら言ってね?」
赤松「弾けたら弾いちゃうよ!」ガッツポーズ
百田「えーっと、リクエストか…」
赤松「あ、無ければ適当に百田くん向けっぽい曲見繕うよ?」
百田「オレっぽい曲?」
赤松「宇宙に轟く百田くんにはやっぱりホルストの組曲『惑星』が良いと思うんだよね」
赤松「ゆったりしちゃう曲が退屈っていうなら、火星とか激しめで良いと思うんだ」
百田「ほー、そんな曲あるんだな」
白銀「リクエストかー…」
白銀「…ショパンの『別れの曲』とか聴きたいな」
白銀「わたし、ああいうしっとりしてる曲好きなんだよね」
赤松「わかるよ!『別れの曲』いい曲だもんね」
白銀「あとはベートーベンの『月光』も好きだよ」
白銀「バイオ思い出すよね!」
赤松「…映画のバイオハザードかな?」
赤松「私、あんまりホラー得意じゃないから見たことなくて…ごめんね」
白銀「あ、映画じゃなくてゲームの方の…って、余計知らないよね」
白銀「こっちこそ、さっきからなんかごめんね?」
赤松(そんな感じで談話した私達は食事を終えると後片付けをし、私の研究教室へと向かった)
ー赤松の研究教室前ー
赤松(…中はどうなってるのかな?)ガチャッ
赤松「!!ぴ、ピアノだ!!ホントにピアノあったよ!!」
赤松(ピアノに興奮した私はすぐそれに駆け寄り、鍵盤をポンポン叩いて調律を確かめる)
赤松(こんなところに置いてあるピアノだからちょっと不安だったものの、誰かが手入れしているようで、調律は完璧だった)
赤松「ふおおおお!!」ジャジャジャジャーン!!
赤松(まだ3日しか経ってないというのに、久しぶりにピアノに触った気がした)
白銀「…凄い喜んでるね」
百田「…お、おう…」
白銀「でもあの赤松さんの気持ち、わたしも分かるよ!」
白銀「しばらくイベントやってなくて、久々にイベントに参加するってなった時のわたしのテンションもあんな感じだから!」
百田「そ、そうか」
赤松「あ、2人とも適当に座って…って、椅子が無いね…」
白銀「わたしは床で大丈夫だからお構いなくだよ」
百田「オレも床でいいぜ」
赤松「ううん、そういうわけにはいかないよ。2人はお客さんなんだから」
赤松「あ、近くの教室から椅子持ってこよっか」
白銀「そうだね、借りちゃおっか」
赤松(2人は近くの教室に椅子を取りに行き、私はその間に床に散らばっている譜面を確認した)
赤松(ただ譜面が散らばっているのだと思ったけど、それを拾おうと触ってみると床とぴったりくっついてて、ただの装飾品だったみたい)
赤松(模様なら仕方ないか…)
赤松(次に私は研究教室内の壁にびっしり並べられたCDをチェックしてまわった)
赤松(そこには古今東西今昔様々な音楽家のCDが並んでいた)
赤松(作曲者の名前のアルファベット順に並んでいるため、すぐ見つけやすそうだなと思った)
ガラッ
白銀「椅子持ってきたよ」
赤松「じゃあ好きなとこに座って聴いてね」
赤松「じゃあどっちから弾こうかな」
白銀「ホルストからいいよ」
赤松「じゃあホルストの惑星からね」
赤松「じゃあ弾き始める前に軽く曲の解説をしておくね」
百田「おう」
赤松「組曲『惑星』って言うのは、ホルストが作曲した管弦楽曲で、今から約100年前に作られた曲なんだよ」
赤松「惑星って名前がついてるけど、この組曲で言う惑星っていうのは天文学的な意味での惑星じゃなくて、占星術的な意味での惑星なんだよ」
赤松「だからこのシリーズには『地球』は無いんだよね」
赤松「占星術では地球は他の火星とか水星とかと同じじゃなくて、『母なる大地』っていう扱いだから」
赤松「あと、この惑星はローマ神話の神々とも結び付けられているよ」
赤松「…こんな言い方するとあんまり宇宙っぽくないかもしれないけど、組曲の曲の順番は黄道12宮を牡羊座から始まる伝統的な順番に並べるとその守護惑星は重複と月・太陽と無視すれば楽曲の順番に一致するんだよ」
赤松「ちなみに冥王星が発見されたのは1930年だから、ホルストの作曲時期には未発表の惑星…今は惑星じゃないけどさ、だったから、ホルストは冥王星の作曲は完成できなかったんだよね」
赤松「冥王星発見後にホルストも一応作ろうとしてたんだけど、作曲中に亡くなっちゃったんだよ」
赤松「でもその後、2000年にこのホルストの作りかけの冥王星を補完して一応完成されたんだよね」
赤松「補完された冥王星有りの組曲惑星のことは通称『惑星(冥王星付き)』って呼ばれているよ」
赤松「でも折角2000年に楽曲の冥王星が補完されたっていうのに、2006年に冥王星は惑星の新定義から除外されちゃって…、偶然にも本来のホルストの組曲惑星通りになっちゃったわけだよね」
百田「冥王星が惑星じゃなくなってからもう10年経ったんだな…」
百田「何か寂しいよな」
白銀「10年前って言ったら、ハルヒやらき☆すたの時代だよね…」
白銀「時の流れって恐ろしいよぉ…」
赤松「まあ、軽くって言ったのにグダグダ語っちゃったけど、そろそろ弾くね」
赤松「曲は組曲『惑星』から『火星、戦争をもたらす者』、ピアノバージョン」
白銀(これだけ色々言ってたのに冥王星じゃないんだ…)
ーーー
赤松「どうだったかな?」
百田「なんか全然最近の曲っぽいよな」
百田「SFっぽいし」
赤松「間違ってたらごめんだけど、確か映画のスターウォーズとかもホルストの火星から着想をえてるとかだった気がするから、SF映画のイメージがあるのかもね」
白銀「わたしはサルゲッチュ3の最終ステージ思い出したなー」
赤松「テレビやゲームでクラシックの曲が使われることって多いもんね」
赤松「クラシックを普段あまり聴かない人にもクラシックに触れる機会ができていいよね」
赤松「じゃあ次は『別れの曲』だね」
赤松「ショパンの『別れの曲』はホルストの時代より更に前、1832年の曲だよ」
赤松「日本では『別れの曲』の名前で知られてるけど、西洋では『悲しみ』の愛称で知られているよ」
赤松「国によって愛称は違うんだけどね」
赤松「例えば英語圏だとほぼ日本と同じで『別れ』『別離』とかだし、フランス語圏だと『親密』『内密』だし」
白銀「あー…なんか名称の付け方が凄くフランスっぽいね」
赤松「この曲はショパンが故郷のポーランドへの思いが込められていて、彼が弟子の1人とのレッスンでこの曲を教えていた時に、ショパンは感極まって泣き叫んだというエピソードがあるよ」
白銀「ショパンェ…」
赤松「あと、ショパン自身『一生のうちに二度とこんな美しい旋律を見つけることはできないだろう』って言った曲でもあるんだよ」
赤松「それでは聴いて下さい、ショパンで『別れの曲』」
ーーー
赤松「どうだったかな?」
百田「この曲は……西部警察と101回目のプロポーズの作中で聞いたことあるぜ!」
白銀「百田くん、きみ幾つかな…?」
百田「男はつらいよでも流れてたな。寅さんの悲壮感を際立たせるいい仕事してるBGMだなと思ったぜ」
白銀「作中曲といえば、わたしはハガレンやトワイライトシンドロームで聴いたことあるよ」
白銀「友里が露天商から買った、あのオルゴールに使用されてた曲だよね!」
赤松「わ、わからない…」
赤松「メディアに使用されたってことだと一応、日本ではドイツ映画の『別れの曲』っていうタイトルの映画で主題歌になってたのが1番有名だと言われているよ」
赤松「映画の内容もこの曲が主題になって物語が展開されていくんだよね」
百田「へー、そんな映画があるんだな」
白銀「その映画なら確かAVルームで見かけたよ」
赤松「AVルーム?」
白銀「地下のゲームルームの奥の部屋だよ」
百田「もしかしてまだ行ってないのか?」
赤松「うん、初めて存在知ったよ…」
白銀「あそこには色んなDVDが置いてあるから、まあこの暇な学園生活で時間を潰す有効な手段の1つであるから知ってて損はないと思うよ」
赤松「うーん…、多分お世話になることはないと思うな」
白銀「そう?実写映画だけじゃなくてアニメやドキュメンタリーとかもあって、結構何でも置いてあるんだけどね」
赤松「種類の問題じゃなくて、私達はきっとすぐここから出るんだから必要ないってことだよ」
白銀「…そう」
赤松「私は明日、百田くんとデスロードをクリアする予定なんだよ!」
赤松「ここを脱出して外に出れたら助けを呼んでくるから、白銀さんもそれまでの辛抱だよ!」
百田「なんなら荷造りして待機してくれててもいいぜ!」
白銀「…まあ荷物なんてないんだけどね、身一つでこの空間に閉じ込められたから」
百田「それもそうだな」
白銀「ところで、何で明日に出れる予定なの?」
赤松「それはね、入間さんにデスロードクリアに使えるような発明品を頼んだからなんだよ」
白銀「へえ」
赤松「目薬型コンタクトなんて凄い発明品できちゃう彼女ならきっと凄いの作っちゃうよね!」
赤松「明日が楽しみだよ!」
白銀「そう、外に出られると良いね」
百田「赤松、興奮して今日夜寝られないなんてことにならねーようにな」
赤松「うん、気をつけるね」
赤松(その後私は白銀さんに他の惑星の曲もリクエストされ、それを弾いた)
赤松(弾きながら合間合間にそれぞれの惑星の話をし、そこから派生して日本組曲の話を語り、バレエ音楽の話に……と、私だけが盛り上がってつい語りまくってしまった)
赤松(白銀さんも百田くんも、そんな私の話を聞きながら相槌をうってくれた)
赤松(そうこうしているうちにあっという間に夕方になった)
赤松(今日は、久しぶりに音楽の話をいっぱい出来たなぁって充実感でいっぱいになって、私達はそのまま一緒に夕食を食べる為に食堂へ向かった)
ー食堂ー
百田「さて、晩飯はどうするよ」
白銀「確か朝、東条さんが夜ご飯の用意はしてくれるって言ってたよ」
白銀「だから彼女、そろそろ食堂に来るんじゃないかなぁ」
赤松「そっか、じゃあお言葉に甘えて作ってもらっちゃおっか」
赤松(東条さんを待つ間、私達は白銀さんのコスプレイベントでの話を聞いて過ごした)
赤松(コスプレって私にはちょっと縁がない世界だと思っていたけど、彼女がイベントで感動した話や困った話を聞いて、ちょっとピアノに通じる所があるなあと感じた)
ーーー
白銀「……で、その時彼の隣に居た男の娘がウィッグネットを忘れた彼に『良かったらこれ使って下さい!』って言って、私服として穿いてきてたストッキングを渡してきたらしくてわたしは感動したんだよ」
赤松「感…動…?」
白銀「ご褒美だよね!」
百田「??な、何がだ…?」
東条「あら、来てたのね」ドアガチャッ
赤松「あ、東条さん!」
東条「どうやら待たせてしまったようね」
東条「お昼に作り置きして冷蔵庫に入れておいたからすぐ出せるわ、温め直すから待っててちょうだい」厨房へ移動
赤松「晩御飯、何かな?楽しみだね!」
百田「そろそろ肉が食いたくなってきたから、肉だと良いんだがな」
白銀「わたしは東条さんのご飯、何でも美味しくて好きだから何でもいいかな」
東条「お待たせ、ハンバーグとサラダよ」ゴトッ
百田「やったぜ!」
白銀「わぁ!ここでの生活でハンバーグが食べられるなんて!」
赤松「すっごく美味しそうだよ、東条さん!」
東条「申し訳ないけれどライスはセルフでついでくれるかしら?」
東条「まだみんながどれだけ食べるのか把握していないの」
東条「ライス用の器は炊飯器の横に置いてあるわ」
赤松「ねえ、東条さんも一緒に食べようよ」
東条「でもまだみんなが来ていないから…」
白銀「先に東条さんも食べちゃっててもいいと思うよ?みんないつ来るかわからないし…」
百田「冷蔵庫の中に入ってるっつったらみんな適当にあっためて食うだろ」
東条「…そうね、じゃあお邪魔させていただくわね」
赤松(私達が4人で食べていると、他のみんなも続々と食堂に集まってきはじめた)
赤松(それでも結局全員は揃わずに、入間さんと最原くんだけは食堂に来なかった)
赤松(晩御飯は、入間さんには東条さんが、最原くんには天海くんが持っていくことになった)
キーンコーンカーンコーン…
モノダム『……』画面ブツッ
赤松「あ、もう夜時間になるんだね」
赤松(つい食後も食堂でみんなでくつろいでしまっていた)
東条「ティーカップ等は流しに置いてちょうだい、明日の朝洗うわ」
赤松(それから食堂に残っていたメンバーは慌てて食堂を後にした)
ー寄宿舎ロビーー
白銀「それじゃあ赤松さん、百田くん、今日はありがとう!一緒に過ごせて楽しかったよ!」
赤松「こちらこそだよ」
赤松「白銀さん、おやすみ!」
百田「またな、白銀」
白銀「うん、おやすみなさい」ドアパタンッ
赤松「それじゃあ百田くん、明日は朝8時に食堂に集合して、ご飯食べたら入間さんの研究教室に発明品を取りに行こうね」
百田「おう!赤松、遅刻すんなよ?」
赤松「うん、任せて!」ガッツポーズ
赤松「それじゃあ百田くんも、おやすみ!」手ふりふり
百田「じゃあな」ドアパタン
赤松(さて、私もそろそろ寝るかな…)
ー翌朝、赤松の個室ー
赤松「ふう、よく寝たー…」ふあぁ…
赤松「……」
赤松(今日でデスロードは攻略し終わる予定だけど…)
赤松(やっぱりモノクマってまた復活してるのかな…?)
赤松(モノクマが毎度なんだかんだ言えないでいた追加の動機ってやつが気になっちゃうけど…)
赤松(……不安に思ってたってどうしようもないよね…)
赤松(よし、顔洗おう…)
赤松(私は朝の放送に間に合うように部屋を出る準備を進めた)
ー食堂前廊下ー
東条「あら赤松さん、おはよう」
赤松「おはよう、東条さん」
赤松(私達が挨拶した直後)
キーンコーンカーンコーン…
モノダム『……』画面ブツッ
赤松(まだお葬式続いてるのかな?)
東条「食堂が開いたわね」ドアガチャッ
ー食堂ー
東条「朝ご飯の準備をするから、ちょっと待ってちょうだいね」
赤松「うん!」
百田「あれ、もう来てたんだな」ドアガチャッ
赤松「早いでしょ?今日は私の勝ちみたいだね!」
百田「は!?別に勝負してねーだろ!?」
茶柱「皆さん、おはようございます!」ドアバンッ
夢野「んあー…、まだ眠いと言うとるのに…」
ゴン太「おはよう、みんな」
赤松(ほどなくしておおよその人達が集合してきた)
赤松(やっぱり一部の人達は居ないけど、今朝は最原くんも食堂に食べに来たね)
最原「おはよう、赤松さん」
赤松「おはよう最原くん」
赤松「そういえば最原くん、昨晩は食堂にご飯食べに来なかったけど、どうしたの?」
最原「え?いや……なんか、行きそびれちゃっただけなんだよね」
最原「僕、食事はちょっとルーズなだけだから…気にしなくていいよ」
赤松「そうなんだね。でもご飯はちゃんと時間決めて食べたほうが良いと思うし、みんなで食べたほうが美味しいと思うよ!」
最原「そ、そうかな…?1人で食べても大勢で食べても味は変わらないと思うけど…」
百田「あのなあ、そういう問題じゃねーだろ」
百田「こういうのは気持ちの問題なんだぜ!」
赤松(まあ私達も一昨日、デスロードに夢中でついお昼ごはん抜いちゃってたけどね…)
百田「一緒に食事をすることで、そいつらとのチームワークが生まれるってもんだ」
最原「僕あまりグループで行動することないから…」
赤松「そっか、最原くんは探偵さんだもんね…」
百田「なんつーか、寂しい仕事だな。探偵ってもんは」
百田「最原、なんか悩み事があったらいつでもオレに言えよ」
百田「オレはお前の仲間になってやるからな!」
赤松「私も私も!」
最原「…うん、2人ともありがとう…」
百田「なんなら最原も今日はオレらと一緒に行動するか?」
最原「えっ?」
百田「入間のやつにデスロードの攻略が捗るような発明品を頼んでてな、飯食い終わったらそれ取りに行くんだよ」
百田「それがあれば体力の無さそうなオメーでも、デスロードについて来れると思うぜ!」
最原「…入間さんにそんなものを頼んでいたんだね」
最原「…折角だけど、今日は…僕は他にやることがあるんだよね」
赤松「そっか、それじゃ仕方ないね…」
百田「まあ予定があるならしかたねーな」
百田「予定があるのはいいけどよ、いつでもここから出られるように心の準備だけはしとけよな?」
最原「うん、…いつでも脱出の心の準備はできてるよ」
最原「2人とも、怪我しないように気をつけてね」
赤松「大丈夫だよ!でも心配してくれてありがとう!」
赤松(私と百田くんは朝ご飯を食べ終わると、冷蔵庫に昨日入れた水筒を持って入間さんの研究教室へと真っ直ぐ向って行った)
ー入間の研究教室ー
赤松「入間さん、頼んでたものできた…?」ヒョコッ
入間「……」グッタリ
百田「お、おい、入間!大丈夫か!?」
入間「さわんなカス!ただ仮眠とってただけだっつーの!!」
百田「ね、寝てただけか…。脅かしやがって…」
入間「起きたら目の前に髭面とか…。ったく、最悪の目覚めだぜ…」
入間「で、何のようだ?」
百田「寝ぼけてんだな…。頼んでたもん引き取りに来たんだけど、どうだ?」
入間「ああ、あれか。出来たぞ」
入間「これが…ああ、違う。こっちだ、こっち…」つ発明品
赤松「入間さん、本当に大丈夫…?」
入間「テメーらに渡して説明したらちゃんと寝るから問題ねーよ…」ウト…ウト…
入間「っつーことで、出来たぜバカ松!名付けて『安定した足場を作る道具(仮名)』だ!」
赤松(そのまんまだ…)
入間「本当はもっとイカした名前をつけようと思ってたんだが、眠すぎてなんも思いつきやしねえ!」
入間「だから仮名のままでとりあえず行くぜ」
百田「まあ名前なんてどうでもいいだろ」
入間「よくねーよ!」
赤松(いや、割りとどうでもいいよね…?)
赤松「入間さん、これの使い方訊いてもいいかな?」
百田「見た目はキーホルダーがくっついてる小型のライトみてーな感じだな」
入間「あーっと……、めんどくせえ!貸せ!」バッ
入間「まずこの発明品を足場を出現させたいポイントに向けるだろ」スッ
入間「おおよそ決めたらこのピンク色の突起を押すと…」カチッ
赤松(スイッチとかボタンとか言おうよ…)
入間「2mx2m、厚み3cmのの足場のホログラフィーが出てくる」
百田「うお!?」
入間「この時点だとあくまでただのホログラフィーだから、これだけだとまだ足場になんねーからな」
入間「で、突起を押しっぱでホログラフィーを確認しながら細かい出現位置を調整して、突起から指を離すと実像として現れる」パッ
赤松「!?す、凄い!空中に足場が!」
入間「ちなみに耐久体重は1トンまでで、発生時間は5分だ」
入間「5分経つと自然と消えるぜ!」
入間「何枚でもこれは出現させることができるが、1度出現させた足場は5分経たねーとぜってー消えねえから注意な」
入間「ちなみにこの足場だけどよ、ホログラフィーを出現させながらリモコンの側面についてある歯車を回してやると角度を変えることも出来て、壁にすることもできるぜ」
入間「あとこいつは安心設計で…」
最原「あれ…、2人居たんだね」
最原「ごめん、出直すよ」クルッ
入間「いや、丁度いいとこに来たな根暗原!」
入間「ちょっとそこで四つん這いになりやがれ!」
最原「え!?」
入間「今こいつらに頼まれた発明品の説明をしてたんだけどよ、こいつが安心設計ってことを証明するための実験台になりやがれ!」
最原「何で僕が実験台に!?えぇ…恐いんだけど…」
入間「いいから黙って黄金の脳細胞を持ったオレ様に跪きやがれってんだ!!」ゲシゲシ
最原「痛い痛い!蹴らないでよ!わかったから!!」
百田「おい入間、オレが実験台になるから最原は勘弁してやってくれや」
入間「オレ様は!こいつを跪かせたい気分なんだ!邪魔すんな!!」
最原「えぇ…」とりあえず四つん這いになる
赤松「……なんかごめんね、最原くん…」
入間「じゃあ四つん這いになったダサイ原に向かってホログラフィを出現させて…」カチッ
最原「!?な、なにこれ恐い!」
入間「こいつはちゃんと安全な発明品なんだから動くんじゃねえ!」
入間「で、足場の向きを縦にして壁にするだろ…」ギアカチカチ…
入間「この状態で壁を出現させると」パッ
入間「壁尻の完成だ!!」
最原「えっ」
入間「まあ何が言いたいかってーと、人体に向かって壁を出現させても人体を貫通ってことにはならずに、ちゃんと障害物を避けて足場が出来るんだぜ」
入間「ちなみに、何もこいつが避ける障害物は人体だけじゃなくて、壁が床に対しても避けて出現する特性があるぜ」
入間「だから壁や床には穴はあかねーから安心して使いやがれ!」
赤松「な、なるほど…」
百田「それは確かに安心設計だな…」
最原「…あの、説明終わったならこの壁を消してくれないかな…?」
入間「こいつは5分経たねーと消えねー設計だ」
最原「5分……まあ5分なら…」
入間「ケケッ!おもしれーからこのインスタントカメラで撮ってやるぜ!」パシャッ
最原「何やってるのやめてよ!!」ジタバタ
赤松「な、なんか本当にごめんね最原くん…」
赤松(私達は申し訳なさを感じたものの、最原くんが構わないと言ったので、そのまま入間さんの研究教室を後にした…)
ー中庭ー
赤松「じゃあ、爆弾撤去の為の小石を集めてから行こうね」
百田「おう」
赤松「…最原くん、大丈夫かなぁ…」小石拾い
百田「…一応、5分経ったら壁は消えるんだろ?」
赤松「いや、入間さんにセクハラされてないか的な意味でちょっと心配で…」
百田「……流石に大丈夫だろ…」
赤松「……」
赤松(小石を集め終わった私達は再びデスロードへと向かって行った)
ーデスロード入口ー
赤松「よし、ここで会ったが百年目だよ!」対デスロード用靴に履き替え
百田「今日こそこの因縁に終止符だな!」靴履き替え
赤松「行くよ、百田くん!」
百田「合点だ!」
赤松(私達は最初の鉄の扉を開き、最初のトラップの落とし穴の前に立った)
赤松「よし、早速この『安定した足場を作る道具(仮名)』を使ってみるね」カチッ
赤松「ええっと、この辺に設置すればいいかな?」パッ
赤松(足場を出現させた瞬間、その下にあった落とし穴のセンサーに引っかかったみたいで、落とし穴の蓋が勝手に開いたけど、問題は無さそう…かな…?)
赤松「…じゃあ、この上に乗ってみるね」ドキドキ
百田「一応壁のロープを掴んで気をつけろよ?」
赤松「う、うん…」
赤松(…私の全体重が乗ったね)
赤松「えい!えい!」ジャンプジャンプ
百田「!だ、大丈夫か?」
赤松「うん、大丈夫そうだよ」
赤松「材質もちょっと滑らかなコンクリートみたいな感じで滑る感じもないし」渡り終わる
百田「そ、そうか」
百田「じゃあオレも渡るか…」ソロッ…
百田「…うん、オレが乗っても大丈夫みてーだな」
赤松「1トンまで耐えるって言ってたしね」
赤松「よーし、一応この発明品に慢心せずに気をつけて進もうね」
百田「おう」
赤松(私達は床の落とし穴や床が無いところにはこの発明品を使い、爆弾は小石で撤去を進め、順調にデスロードを進んでいった)
赤松「来た!CLEARの文字のとこまで来たよ!」
赤松「よし、例の高速移動する青い足場、覚悟!」
赤松「青い足場より高い位置に固定の足場を作って橋にして進むよ」カチッパッカチッパッ…
赤松「できた!百田くん、細かい段差に気をつけてね!」
百田「これくらい全然問題ねーな」ヒョイッ
赤松「よーし、クリア……」
赤松「!ちょ、ちょっと爆弾が…ああああ!!?」ドカーンッ
百田「あ、赤松ー!!?」
ーーー
赤松「CLEARって書いてるじゃん…詐欺だよこんなの…」ここまで戻ってきた
百田「モノクマが考えそうな嫌がらせだな…」
赤松「くうっ…!」小石ブンッドカーンドカーン
赤松「よし、先に進むよ!」
百田「おう!」
赤松「CLEAR爆弾を抜けると…な、なんだろうここ、異様に暗いね…」
百田「いかにもトラップ置いてますって感じだな」
百田「赤松、足場のホログラフィを発生させてそれから発せられる明かりで足元を確認しながら進もうぜ」
赤松「なるほど!」カチッ
赤松「あ、これは落とし穴だね」
赤松「落ちないように足場作っておくね」パッ
赤松「他にトラップは…」カチッ
赤松「…うん、無いみたいだね」
赤松「ちょうど暗闇を抜けたところに例の高速移動青い足場があるのが見えるからここに足場を階段状に設置していこっと」カチッパッカチッパッ
赤松「例の動く足場は固定足場の下で上手く止まってるみたいだから、無視して進もうね」
赤松(そんな感じで私達はどんどんデスロードを進んでいった)
赤松(途中、黄色爆弾がどんどん降ってくるところには流石に苦しめられちゃったけど、この発明品の足場を天井にびっちり敷き詰めて、黄色爆弾が降ってこないようにして、横移動してくる黒爆弾は石を投げて迎撃して無事通り抜けることができた)
赤松(ちなみに、檻が降ってくるところも、檻が降ってこないようにこの発明品の足場を天井にびっちり埋めて檻を動かなくして、通り過ぎることに成功した)
赤松(入間さんに最高の発明品を作ってもらえたな、と私は思った)
赤松(そして私達は最後の鉄の扉を開けて…)
赤松(もう二度とみるつもりはない、あのメガホンだらけのモニターの横を通り抜け)
赤松(大きな鉄の扉の前に辿り着いた)
赤松「……ここが、出口…?」
赤松(鉄の扉、というか、正しくは鉄の扉と何かサイバーなバリアみたいなのが張っているのが見える)
モノタロウ「え!本当にクリアしちゃったんだね」
百田「!モノクマーズ…!」
モノスケ「本当はここ、お父やんがコメントしてくれるとこなんやけど、お父やんのスペアがまだ来んからわしらで見送りやで!」
赤松「見送り…ってことは、本当にここが出口なの?」
モノファニー「ええそうよ」
モノファニー「でも…、外に出るのは止めた方が良いと思うわ」
モノファニー「だって……うっ!ゲロゲロゲロゲロ…」
モノダム「……」
モノキッド「ヘルイエー!キサマラのゴールにこの蜂蜜で乾杯してやるぜ!」
百田「……あの扉の向こうは、本当に外の世界なんだな?」
モノタロウ「うん、そうだよ!」
モノタロウ「…あれ?どうだったっけ?オイラ、自信なくなってきちゃったよ」
赤松「……何にしても、開けてみればわかるよ」
百田「そうだな」
赤松「……さあモノクマーズ、早くこの扉を開けて!」
モノダム「……」ポチポチ
赤松(モノダムが扉の側のパネルを操作すると、バリアのようなものが消えて、輝の扉がゆっくりと開き始めた)
モノキッド「刮目しやがれ!これが、キサマラがあれほど望んでた外の世界だぜ!!」
赤松(外の世界の、まばゆい光のその先には……)
赤松「……」
百田「…………」
赤松「……え?」
モノファニー「ううっ、知らないほうが絶対幸せだったのに…」
モノタロウ「あれ?外の世界ってこんなだったっけ?」
モノキッド「ヒャッハー!蜂蜜がうめーぜー!!」
モノスケ「そないな顔してどうしたんや?」
モノスケ「ほら、さっさと出ていってもええんやで?」
モノダム「……一緒ニ帰ロウヨ、学園ニ…」
赤松「…………そんな……!」
百田「……!うっ、がはっ…!」
赤松「百田く…うっ…」ガクッ
モノファニー「キャー!早く扉を閉じて!コイツラが死んじゃうわ!」
モノスケ「なんや、卒業せんのかい」ポチポチ
赤松(その扉は再び閉まっていった)
赤松「…………」
赤松「…どういうこと?」
モノキッド「ん?」
赤松「これはどういうことなの!!?外の世界って言ったじゃない!!出口って言ったじゃない!!」
赤松「なのに…何!?あれは!!」
モノタロウ「え、えっと、オイラにも何がなんだかさっぱりなんだよー!」
百田「まさか、外の世界が滅びてるなんてふざけたこと抜かしたりしねーよな」
モノスケ「その通りやで!」
百田「ふざけんなよ!オレらはたった数日前まで外の世界で生きてたんだぞ!」
百田「それが…、こんな数日であんなになってたまっかよ!!」
モノスケ「キサマラ、ほんとうに外の世界で暮らしとったのが数日前だと思ってんのか?」
百田「数日前に決まってんだろ!!実際そうなんだからよ!!」
モノファニー「あのね、キサマラは記憶が抜け落ちてるからそういう風に思い込んでるだけで、キサマラが外の世界で暮らしてた時なんてずっとずっと昔のことなのよ?」
赤松「…わけわかんないよ!そんなに昔なわけないじゃん!!」
赤松「確かにここに来るまでの記憶はないけど…でもそんなことって…!」
赤松「ありえないよ…!!」
モノキッド「ありえないありえないってうるせーヤツだな…」
モノキッド「キサマラが今このコロシアイに巻き込まれてることだって、外の世界で暮らしていた時から考えたら充分ありえねーことだろ?」
赤松「それは…そうだけど…!」
モノスケ「はぁ…、ここに思い出しライトがあれば説明が早いんやけどなぁ…」
百田「思い出しライト?」
モノスケ「まあ無いもんはしゃーないな」
モノスケ「キサマラにはわけわからへんかもしれんけど、世界は確かに滅びたんやで!」
モノスケ「っちゅーかいつまでここに居たってしゃーないやろ」
モノスケ「デスロードの入口まで送っていくさかい、学園に帰るで」
赤松「…………」
百田「…………」
赤松(私達はモノクマーズに送られて、デスロードの入口まで帰って行った)
ーデスロード入口ー
モノファニー「あ、あの、気を落とさないでね?」
赤松「うるさい!ほっといてよ!!」
赤松「わけわかんないよ…!頭の中ぐちゃぐちゃなんだよ…!」
赤松「消えてよ!!」
赤松(私はモノクマーズ達に石を投げた)
モノファニー「きゃっ…!」
モノクマーズ「「ば、ばーいくま!」」
赤松「…………」
赤松(息が出来なくなったからほんの少ししか見えてなかったけど、確かに世界は滅びてるように見えた)
赤松(……これから、どうしよう…)
百田「赤松、お前はあれ、どう思う?」
赤松「あれって…、外の世界のこと…?」
赤松「……よくわかんないよ…」
百田「オレは…あれはモノクマ達がオレ達を絶望させるために用意した、偽物の外の世界だと思う」
赤松「私だってそう信じたいけど…でも、確かめようがないじゃない、あんな状況じゃ…」
百田「そうだ、確かめようがない」
百田「そこなんだ」
赤松「え?」
百田「モノクマ達はきっと、オレらが偽物の外の世界をよく調べようと外に出ちまわないように、空気を悪くしたにちげーねー!!」
百田「きっと調べたらすぐボロが出ちまう程度の作りなんだぜありゃ」
赤松「……百田くん…」
赤松(きみは、私にまだ希望を持たせようとしてくれてるんだね…)
赤松「…………」
赤松「…それじゃあ、これから、どうする?」
百田「キーボだ、あいつを連れてこよう」
赤松「え?キーボくん?」
百田「あの偽の外の世界の空気はオレら人間には有害かもしれねーが、キーボはロボットだ、問題ねーだろ」
赤松「…確かに、そうだね」
赤松「それじゃあ、早速キーボくんを連れてこよっか」
赤松「そして、あの外の世界が偽物の世界ってことを暴いてもらわないとね!」
百田「ああ」
百田「だが後のことはオレがやる、赤松は休んでろ」
百田「デスロードのトラップの配置と対処法はしっかり覚えてる、問題ねえ」
赤松「え?私、まだやれるよ?」
百田「ひでー顔してんぞ。…休んだ方がいいぜ」
赤松「…そんなに酷い顔してるかな?」
赤松「……でも、じっとなんてしてられないよ…」
赤松「何かしてないと、私…頭おかしくなっちゃいそうで…」涙ポロポロ
百田「赤松はここを出たらみんなと友達になるんだろ?」
百田「だったらあいつらと交流したり、ピアノを弾いて待っててくれ」
百田「安心しろ!オレは宇宙に轟く百田解斗だからな!」
百田「必ず吉報を持って帰ってくるぜ」
百田「それともこのオレが信じられね―ってか?」
赤松「……ううん、そんなことないよ」
赤松「…それじゃあ、おまかせしちゃおっかな」
赤松「百田くん、頑張ってね」
百田「おう!」
百田「ただ赤松、あの偽の外の世界のことはまだみんなには黙っててくれ」
百田「下手に混乱させるといけねーからな」
赤松「うん、そうだね。わかったよ」
赤松(私は百田くんに入間さんの発明品を手渡して、一度部屋に戻った)
141 : ◆k6xhNpU36A - 2017/04/07 02:05:09.15 yLWJQm6u0 110/1655誰視点で進めますか?
①赤松(自由行動)
②百田
③最原
安価↓1
142 : 以下、名... - 2017/04/07 02:16:27.05 RbALacx70 111/16553
最原(この学園での生活をする上で不便なことが1つある)
最原(学園と言っているにも関わらず、校舎内に時計が無いという点だ)
最原(そこで先日の自由時間に倉庫を探したところ、目覚まし時計を見つけることができたので、それを夜時間の放送の時に時間を合わせ、携帯して過ごしている)
最原(腕時計も無いなんて、不便極まりなかった)
最原(食堂と教室にくらい置いて欲しいものだ)
最原(…一応教室には時計のガワだけは壁にかけられてあったが、針が無いので全く意味がない)
最原(せめてこの生徒手帳代わりに持たされてるモノパッドに、時計機能をつけてくれたらいいのに…)
最原(僕はその手持ちの目覚まし時計で時刻を確認すると、現在は昼の1時50分頃だった)
最原(…10分前か、そろそろ移動しようかな)
最原(僕は1階に唯一ある教室へと移動した)
ー教室Aー
最原(僕は教室で席について何かの本を読んでいる彼に話をかけた)
最原「お疲れ様、天海くん」
天海「お疲れ様っす」
最原(彼は自分の席に置いてある置き時計に視線をやる)
天海「ちょっと早いっすね」
最原「なんか中途半端に時間使いきれなくて…、まあ10分くらいいいかなって」
天海「まあ俺としても話し相手が居たほうが良いですし、早めに来てくれるのは歓迎っすよ」
最原「何か変わったことはなかった?」
天海「午前中にアンジーさんと夢野さんが2人でAVルームで映画1本分くらい観てたくらいっすね」
最原「そっか」
最原(僕らはここで交代で図書室の隠し扉を見張っている)
最原(僕らがここで何故こんなことをしているのは、話せば長くなるんだけど)
最原(ここまでの経緯をかいつまんででも語らないと、行動の意味が分かってもらえそうもないので語らせてもらうよ)
最原(この学園に来て2日目のことだった)
最原(朝、モノクマがエグイサルに事故で破壊された日…)
最原(僕は、同じく学園を調査する気のある天海くんに、僕の持っている情報を共有してもらって僕の捜査に協力してもらおうと思って話しかけた)
最原(天海くんは最初のうちは僕を警戒していたようだけど、僕が図書室にある隠し扉のことを話して、隠し扉に気づいた要因を話すと少しは信頼してくれたのか、彼はある特別なモノパッドを僕に見せてくれた)
最原(天海くん曰く、それはたまたま初日の夜に学内を探索して倉庫で見つけたものらしい)
最原(それは、学内のまだ開放されていない場所が載った地図が搭載されているモノパッドだった)
最原(流石に僕のことはまだあんまり信用してくれてないみたいで、そのモノパッドを僕には貸してくれずに彼がモノパッドを操作してして地図を見せてくれた)
最原(一通り僕に地図を見せると彼はモノパッドしまい、これを見て自分も隠し扉のことを知ったと話してくれた)
最原(朝のモノクマーズの発言を受けて僕は、この奥でモノクマが製造されているんじゃないかと言って、ここを2人で見張るのはどうかと提案したのだけど)
最原(それより他の封鎖されている箇所の調査を提案されて、僕はそれを受け入れた)
最原(2人で24時間ここを見張り続けるのは無理だし、交代で見張るにしても、まだお互いのことを何も知らなすぎたから、お互いがお互いを信じられる人じゃないから、この見張りに意味はあまり無いと思ったからだ)
最原(仲間のふりをした黒幕の関係者って可能性も充分あるしね)
最原(…実際、僕から見ると天海くんは相当怪しく映ったし)
最原(そんなモノパッドが倉庫に、ぽんと置かれているなんて事実だとは思いにくいからね)
最原(多分、別の手段で天海くんはそれを手に入れたんだろうけど、僕のことをまだ信頼してないから話したくないのだろうなと思って、彼の信頼を得るためにも彼の提案をとりあえず受け入れることにしたんだ)
最原(封鎖されている場所の捜査に動き出した僕らはまず、校舎1階の体育館へ続く廊下にある『通行手形 心』『通行手形 体』が嵌められた壁を捜査することにした)
最原(心と体の通行手形の間に同じくらいの大きさの窪みがあり、誰がどう見てもここに『通行手形 技』っていうオブジェクトをはめるんだなと予想がついた)
最原(多分そこにそれをはめればここの壁がどうにかなって、天海くんのモノパッドの地図通りの道が出現するんだろうなということになり、倉庫にある物を使って似たような物を自作することになった)
最原(もしかしたら穴にぴったりハマる物さえ作れれば、確率は低いかもしれないけどここが開くかもしれないという期待を込めて)
最原(そこで僕らはとりあえず穴の大きさを測るためのメジャーと、適当な板とノコギリを見繕いに倉庫へ向かった)
最原(メジャーを確保して材料を見繕った僕らは通行手形の壁に戻り、穴の大きさの記録を取って倉庫に戻り、工作を始めた)
最原(作り終わると材料を片付け、作った通行手形と細かい調整が出来るようにヤスリを持っていき、また壁の元に戻り、ピッタリになるように仕上げ、それを嵌めた)
最原(ちなみに結果を言うと、これは失敗だった)
最原(やはりちゃんと決められた物を入れないといけないらしい)
最原(失敗だったもののあまりにもピッタリにそれを作ってしまった僕らは、それを取り出す為に倉庫に、今度は彫刻刀を探しに行った)
最原(彫刻刀を見つけ出し、作った通行手形を外すために木を掘り出しているところで王馬くんがやって来て…)
最原(相手をするのが面倒だった僕らは王馬くんを無視をして手形を外す作業を続けたんだけど、天海くんが背中のシャツの下に隠していたモノパッドに王馬くんが目ざとく気がついて、そのモノパッドを取られちゃって、中を見られちゃったんだよね)
最原(そこで、地図の他に天海くんが僕に見せなかった『コロシアイを終わらせるヒント』というテキストを見つけちゃって…)
最原(天海くんはすぐモノパッドを取り返したんだけど、それについて王馬くんに質問攻めされちゃったんだよね)
最原(僕はどっちに味方につけば良いのかわからなくなったんだけど、天海くんは最初はあしらってたものの、しつこい王馬くんに結局観念しちゃって、図書室で僕らにモノパッドの内容と入手手段について話してくれたんだ)
最原(結局天海くんは『生徒手帳のモノパッドと一緒にそれを初めから持っていた』としか知らなくて、メッセージの最後に『天海蘭太郎より。』とかなっているけど、そのヒントに全く心当たりがないということも教えてくれた)
最原(それも嘘をついてる可能性がまだあるけどね…)
最原(まあそこで、一応全てを明らかにしてくれただろう天海くんと僕らは、今後の方針を決めたんだ)
最原(もう天海くんも僕らを無理にでも信用するしかなかっただろうしね…)
最原(『コロシアイを終わらせるヒント』を一旦信用することにした僕らは、図書室の奥の隠し部屋をモノクマが製造される部屋と仮定して、交代で見張りをすることになった)
最原(時間8時間づつ、朝6時〜14時が天海くん、14時〜22時が僕、22時〜6時が王馬くんが図書室を見張るということになった)
最原(そして見張りの開始は、モノクマがまた壊れてからということになった)
最原(今日は全然図書室を見張れてないから、多分スペアくらい作られてそうだしね…)
最原(肝心のモノクマの破壊方法は、事故に見せかけてまた壊すというものだった)
最原(王馬くんが天海くんを適当に煽って怒らせるから、それで王馬くんに攻撃するように見せかけてモノクマに暴力を振るうという算段だ)
最原(モノクマに暴力を振るうと多分、またエグイサルが出てくるだろうから、エグイサルを誘導して上手くモノクマに攻撃を当てさせるという、ちょっと運任せな作戦だった)
最原(結果的には、エグイサルが出てくるまでもなくモノクマが自爆という形になったけど、まあ上手くいってラッキーだったというか…)
最原(…というか、モノクマ達はあんな校則を設けているにも関わらず、僕らのことをあまり本気で殺そうとはしていないように思えた)
最原(やっぱり、生徒同士が殺し合うということにこだわっているんだと思う)
最原(もし本当にそうなら、モノクマ達に対してもう少し無茶なことができるんだけど…)
最原(…確証が持てない以上、あんまり踏み込んだことは今はしない方が良いよね)
最原(まあなんとかモノクマを破壊させることが出来た僕達は、その瞬間から図書室の見張りが始まったんだ)
最原(朝だからかねてから決めていた通り、天海くんから見張りをすることになった)
最原(まだ僕らには黒幕をおさえる証拠を残す手段が無かったので、この日はダイレクトに図書室に居座り、黒幕を牽制することになった)
最原(とりあえず隠し部屋の入口がある図書室にさえずっと居れば、モノクマのスペアを作りに来ることはないだろうってことで、証拠が残せるようになるまではこれで、ってことで前日から決めていたことだった)
最原(でも幸いこの日の朝、入間さんの研究教室が解放されたってことで、僕と王馬くんは入間さんに目的を伏せてある発明品のお願いをすることにした)
最原(動きに反応するセンサーに連動してシャッターが降りるようになるカメラの発明品だった)
最原(カメラやセンサーの場所自体は、前日の通行手形を作る為の材料を探している段階で見つけていたので問題なかった)
最原(センサーとカメラを1つずつ持って僕らは入間さんの研究教室を訪れ、上手いこと王馬くんが言いくるめてくれて、無事開発してもらえることになった)
最原(明日の朝までに開発してもらえるように約束を取り付けた僕らは、一度天海くんの元へ報告しに図書室へ向かって入間さんの発明品の話をし、明日からの行動をまた決めた)
最原(話し合いで決まった内容は、明日の朝ご飯の後に僕が入間さんの研究教室へ頼んだ発明品を取りに行き、それからセンサーを動く本棚の上に設置し、それと連動するカメラを本棚の中に設置し、今後はセンサーのスイッチを入れて地下へ続く階段の近くの教室から24時間体制で見張るというものだった)
最原(この学園には監視カメラの類が見当たらないし、黒幕が油断してこのまま地下の隠し部屋へ入っていったらいいんだけど…)
最原(…なんて不安に思ったところで、今の僕にできることは他の2人を信じて、こうして交代で見張ったり、空き時間に他に隠しルートでもないかと学園内を探索することしかないんだから、どうしようもないんだけどね)
最原(まあそんなわけで、見張り交代しながら僕は今朝、入間さんの研究教室に発明品を取りに行って天海くんと一緒にそれを設置して監視場所を移して今に至るよ)
最原(で、あと10分で僕の交代の時間ってわけなんだ)
最原(…回想が長くなってしまって申し訳ないと思う)
天海「最原くん、どうしたんすか?」
最原「ううん、別に何でもないよ」
最原「ただちょっと、改めて今までのことを振り返っただけで…」
天海「そうっすか」
天海「そういえば最原くんはちゃんと暇つぶしの道具何か持ってきてるっすか?」
最原「えっと、昨日から図書室で読んでた本を持ってきたよ」
最原「他にも一応予備でもう1冊あるよ」
天海「やっぱ本くらいっすよね、俺も本で暇つぶしてたっす」
最原「天海くんは何読んでるの?」
天海「今読んでるのは、海外のある旅人の旅行記っすね」
最原「面白い?」
天海「ええ、まあ」
最原(そう言って天海くんは栞を挟んでそれを僕に見せてきたけど…)
最原「…英語の本が読めるなんて天海くんは凄いね…」
最原「僕にはさっぱりだよ」
最原(僕の英語力はさっぱりって程でもないけど、英語の文章を読み続けるのには凄く労力がいることだし、普通に日本語の本を読む5倍は疲れることだと思う…)
天海「最原くんは英語が苦手なんすか?」
天海「良かったら教えるっすよ」
最原「え…」
天海「英語くらい覚えといて損はないっすよ」
天海「この本を教科書にしましょうか」
最原(それから2時間くらい天海くんの英語講座が行われた…)
ーーー
最原(つ、疲れた…)
天海「最原くんも疲れたでしょうし、今日はこのくらいにしとくっすね」
最原「またやるんだね…」
最原「…でも、久しぶりに勉強できてなんだか楽しかったかな」
最原「天海くんは教え方が上手だし、天海くんの才能は『超高校級の家庭教師』とかかな?」
天海「うーん…、しっくり来ないっすね」
最原「そっか、じゃあ違うのかな」
天海「じゃあ俺そろそろ行くっすね」
最原(僕は天海くんからセンサーのリモコンを受け取って、それを制服のポケットに入れた)
天海「飲み物とかトイレとか大丈夫っすか?」
最原「うん、大丈夫だよ」
最原「飲み物とかは結構モノモノマシーンで出したから持ってるんだよね」
最原「トイレも、まあ、センサーのリモコン一応持ってるし、もし離席ってなっても大丈夫だよ」
天海「そうっすね」
天海「それじゃあ、あと6時間頑張ってくださいっす」
天海「また様子見に来るんで」
最原「うん、ありがとう」
最原(天海くんを見送った僕は、図書室から持ってきた本を読むことにした)
最原(今読んでいるのは推理小説で、もう1つ予備にと持ってきたのは、SF小説だった)
最原(SF小説の方は、かなり昔に実写映画化された物だから、多分面白いんじゃないかなぁと思ってなんとなく持ってきた)
最原(その映画、観たことないんだけどね…)
最原(小説を読んで15分くらいした時に彼女はやって来た)
白銀「最原くん、何してるの?」ヒョコッ
最原(教室の開いたドアから彼女が顔を覗かせる)
最原「えっと、小説を読んでるよ」
白銀「面白い?」スタスタ
最原「うん、面白いよ」
最原(白銀さん、雑談しに来てくれたのかな?)
最原「推理小説だから、登場人物のアリバイを考えながら誰が犯人か考えていくのが楽しいね」
白銀「へー、流石探偵さんだね!」
白銀「映画とかもやっぱりミステリー物やサスペンス物観るの?」
最原「小説は結構見たりするけど、映画ってそんなに観ないんだよね。ドラマも…」
白銀「じゃあさ、今からAVルームで映画観ない?」
最原「えっ…」
白銀「小説も面白いと思うけど、映画も面白いよ!」
白銀「原作が無いけど面白い映画とかもあるし、最原くんには色々観て欲しいなぁ…」
最原(困ったな…。白銀さんは好意で言ってくれてるんだけどうけど、僕は今見張りをしないといけないし…)
最原(それに映画なんて観てたらセンサーが鳴っても気づかなそうだ…)
最原(なんとかして断らないと…)
最原「えっと、ごめん…」
最原「映画も良いと思うけど、今はこの小説を読んでたいから…」
白銀「はぁ…、天海くんと2時間英語の勉強をするのは良いけど、私と2時間映画を観るのは嫌なんだね…」
最原「えっ……」
白銀「実はちょっと前にも最原くんを映画に誘おうと思って来て、ちょっと立ち聞きしちゃったんだよね」
最原「…そうなんだ」
白銀「…最原くん、ひょっとして私のこと嫌い?」
最原「えっ!?」
白銀「だって流石に、私と映画観ることが英語の授業以下ってのは…そういうことなんだよね?」
最原「いや、嫌いじゃないよ!?そこは誤解しないでほしいな…」
白銀「本当!?じゃあ今から一緒に映画観てくれるかな?」
最原「いいとm……はっ!」
最原(困ったな、断りづらいぞ…)
最原(…どうしよう)
最原(何て言えば断れるかな…)
①諦めて一緒に映画を観に行く
②本当は白銀のことが苦手だと告げる
③実は映画は苦手だと言う
④実は英語が大好きなんだと言う
⑤実は天海のことが好きだと言う
>>↓1安価
171 : 以下、名... - 2017/04/10 23:10:29.02 AnVQYgux0 125/16553
最原「実は僕、映画って苦手なんだよね…」
白銀「え?どんなところが苦手なの?」
最原「え、えっと、音が大きい所と小さい所の差が激しいからさ、大きな音のところでびっくりしちゃうんだよね」
白銀「まあ、ホラー映画とかだと驚かしポイントでそうなっちゃうのは仕方ないよね…」
白銀「なら、ホラーものとかスリラーものを避けたら大丈夫じゃないかな?」
最原「そ、そうだね…」
白銀「他には?」
最原「他?えっと…、暗いのもちょっと…」
最原「ほら僕探偵だから、なるべく周りは見えておきたいっていうか…」
白銀「映画観てる時に現実世界で事件が起こるとか思いにくいけど…」
最原「浮気調査でたまに映画館にも行くから、その癖が抜けにくくて…」
白銀「職業病だね?だから映画に集中出来ないんだね」
白銀「でもこの才囚学園ではそういう心配もしなくていいんじゃないかな?」
白銀「だから一緒にリラックスして映画を観る訓練しよっか!」
最原(好意がつらい…!)
白銀「じゃあ今から、『最原くんに観てもらいたい10の凄い映画』をプレゼンしていくよ!」DVDのパッケージを机の上にドンと置く
最原(!?何か急に始まった…)
白銀「まずはこれ、メメント!」
白銀「2000年公開の映画で、監督はあのクリストファー・ノーランで…」
ーーー
白銀「で、何か気になる映画あったかな?」
最原(どれもこれも気になる…!!)
最原(白銀さんのこのプレゼン能力の高さは何なんだろう…)
最原(…待てよ?僕の見張りの時間外だったら良いんじゃないかな?)
最原「白銀さん、夜時間以降なら僕良いよ?」
白銀「えっ!?最原くんまさか……わたしを誘ってるの!?///」
最原(しまった…、何か誤解を生んでしまった…)
最原「…えっと、明日の朝とかでも勿論良いし…」
白銀「ん?何で今からだと駄目なのかな?」
最原「…………」
天海「最原くん、女の子がこんなに言ってるんだから行ってあげたらどうっすかね?」スタスタ
最原「あ、天海くん!」
天海『モノパッドのマップを見たら、白銀さんがずっとこの教室に居るのが見えたんで、気になって来たっす』(小声)
最原『ありがとう、助かったよ天海くん…!』(小声)
最原「うん、じゃあ、白銀さん、いいよ!映画観よっか」
白銀「ほんと?やった!じゃあ早速観に行こう!」腕グイグイ
最原「あ、ちょっと待って…」
最原(見張り交代するなら天海くんにセンサーのリモコンを渡さないと…)
白銀「はやくはやくー!」腕グイグイー
最原(あ…、リモコン渡しそびれちゃった…)階段とこまで引っ張られて来た
天海(…まあ、教室から階段の見張りと、モノパッドのチェックでなんとかするっすかね…)
ーAVルームー
ドアパタンッガチャッ
白銀「じゃあ何観る?」
最原「えーっと…、じゃあ、シャッターアイランドってやつが観たいかな」
最原(他にも色々気になるけど、とりあえずこれだけ観て、後日また観ようかな)
白銀「オッケー、DVD入れるね!」
白銀「倉庫からポップコーン持ってきたからこれ食べようね!」
白銀「あ、飲み物も持ってきたよ!」つオレンジジュース
最原「ありがとう、準備いいね」
白銀「まあ、誘ったからにはね?」
白銀「これ観るの久々だなー」ポップコーンモグモグ
最原(ほんと、映画なんて観るの久しぶりだなぁ…)
ー138分後ー
白銀「どうだった?」ジュースゴクゴク
最原「えっと、凄く面白い展開だったよ」
最原「ちょっと可哀想だけどね」
白銀「確かに本人からしたらちょっとあれだけど、第三者視点でこうやって観る分には最高に面白いよね」
最原「まあ、うん、そうだね」
最原「…映画でも小説でもそうだけどさ、僕割りと感情移入しちゃうからあんまり可哀想なのは見てられないけどね…」
白銀「へー、なんだか意外だね」
白銀「勝手なイメージだけど、探偵って何でもに対して割り切って見たりしてるイメージあるからさ」
白銀「最原くんってフィクションって分かってても感情移入しちゃうんだー…、ふーん…」
最原「…僕、そんなに冷たい人間に見えるかな?」
白銀「冷たいっていうかクールっぽいんだよね、外見が」
最原「白銀さんはあんまり物語とかに感情移入しないの?」
白銀「うん、あんまりしないかな?」
白銀「そりゃあ推しが死んじゃったら、次の週からもう出番が無いんだ…って絶望はしちゃうけどね」
白銀「でもちゃんと見せ場のある死ならむしろ大歓迎だよ!」
最原「そ、そうなんだ…」
白銀「じゃあ最原くん、次は何観る?」
最原「えっと、もういいかな?」
最原「確かにまだ気になる映画はあるけどさ、久々に映画観ちゃったからなんだか疲れちゃったし…」
白銀「そっか。じゃあ最原くん、お話でもしよっか」
最原「…いいよ。上で話そっか」
白銀「ううん、ちょっとここで聞いて欲しいことがあるんだよね」
最原「ここじゃないと駄目かな?」
白銀「うん、ちょっと他人には聞かれたくないことだから…」
最原(…何かこの学園の秘密や黒幕に関する情報を手に入れて、探偵の僕に相談したいってことかな?)
最原「わかったよ。話してみてくれないかな?」
白銀「あのね、実はわたし、最原くんのことがひと目見た時からずっと好きだったんだよね!」
最原「……んん!?」
白銀「最原くん!私とお付き合いしてください!!」手がしっ
最原「え、ちょっと、待って…!///」
最原「な、何で!?」
白銀「何でって?」
最原「だ、だって、こんなところに閉じ込められてコロシアイを強要されてる状態でさ、僕に一目惚れするっておかしいでしょ!」
白銀「そんなこと言われても…、一目惚れなんだから仕方ないよね?」
最原「…白銀さん、僕をからかってるでしょ?」
白銀「え?心外だなぁ…、わたしは本気だよ?」
最原「じゃ、じゃあ、僕のどこが好きなのか具体的に言ってよ…」
白銀「んー…、言うのも恥ずかしいけど、全部好きだよ!」
白銀「その中性的な外見や、長いまつげ、林原似ボイス…!」
最原(林原って誰…)
白銀「どれを取っても最高だよ!」
最原「……一目惚れするならさ、普通、天海くんみたいなイケメンを好きになるんじゃないの?」
白銀「うーんと…、確かに天海くんって誰もが認めるイケメンだけどさ、なんというか、陽キャラすぎて無理、みたいな?」
白銀「ていうか、女子がみんな俳優やモデル好きだと思ったら大間違いだよ!」
最原「まあ、言えてるけど…」
白銀「というか、最原くんも普通にイケメンだよね?」ズイッ
最原「ちょ、白銀さん、顔近いよ…!///」
白銀「最原くんが帽子被っちゃってるから、こうやって覗き込むしかないよね?」
白銀「……はっはーん、ひょっとして最原くん、今まで誰ともお付き合いしたことがないのかな?」
最原「べ、別にいいだろ…」
白銀「うんうん、いいよ!最原くんはそういうところも含めて可愛いよね!」ギュッ
最原「うわ、ちょっと…!」突き飛ばす
白銀「…どうして突き飛ばすのかな?」
白銀「ねえ、やっぱり最原くんってわたしのことが嫌いなの?」ウルウル…
最原「いや、違うけど、急にそんな…抱きついてきたから…」
白銀「なるほど、照れちゃったのか。そっかそっか」
白銀「ねえ最原くん、わたしと良いことしない?」
最原「えっ!?」
白銀「大丈夫、鍵かけたから誰も入ってこれないよ!」
最原「鍵…えっ!?」
白銀「ねえいいでしょ?」
最原(そう言って白銀さんは僕の制服を触ってきて…)
最原「ご、ごめん!!」ドンッ
白銀「きゃ!」
最原(僕は白銀さんを再び突き飛ばして、慌ててAVルームから脱出してそのまま階段を駆け上がって逃げ出した)
ー教室Aー
天海「あ、最原君。おかえりなさ…どうしたんすか?」
最原「…………いや、別に…///」
天海「随分慌てて階段を駆け上がってきたようっすけど、何かあったんすか?」
最原「な、何も無いって…」
天海「…最原君。隠し事してるっすよね?」
天海「俺らは共闘関係にあるんすから、隠し事は厳禁っすよ」
最原「大したことないから…」
天海「大したことかどうかは俺が決めるっす」
最原「……白銀さんにちょっと、…襲われかけただけだから…」
天海「!まさか白銀さんが最原くんを殺そうとしていたなんて…」
天海「俺ちょっと白銀さん怒ってくるっす!」
最原「待って!違う!違うんだ!!」腕を掴んで引き止める
天海「どう違うんすか!?」
最原「あの、そういう襲うじゃなくて……あの…///」
天海「…………あ、察しました」
最原「そういうわけだから、大した問題じゃないよ…」
天海「コロシアイに比べると大した問題じゃないっすけど、最原君的には大した問題なんじゃないっすか?」
最原「…………」
天海「……もう深くは聞かないっすけど、残りの見張り、1人で大丈夫っすか?」
最原「う、うん、大丈夫…」
天海「…一応俺が見張ってた間のことを報告しとくっすけど、最原君が上がってくる直前にゴン太君が下に降りていったっす」
天海「モノパッドのマップを確認すると、今ゴン太君はAVルームで白銀さんと何か観てるようっすね」
最原「そ、そっか…」
最原(慌ててて、ゴン太くんとすれ違ったのでさえ気づかなかったよ…)
天海「2人は何か映像観てるようですし、センサーも鳴らないし大丈夫っすね」
最原「あ、そうだ、センサーのリモコン…」
最原(ちょっと揉み合いになってしまったから、念のためにセンサーをリモコンを確認しようと思ったんだけど…)
最原「…あれ?」
天海「…どうしたんすか?」
最原「そ、それが、センサーのリモコンが無くて…」
最原「……多分、揉み合いになった時に落としたんだ…」
天海「…困りましたね…」
天海「今リモコンを探しにAVルームに行くのは…」
最原「ちょっと無理かな…」
最原「僕も戻りにくいし、AVルームに行ってない天海くんが何かを探しに行くのはおかしいしね…」
天海「仕方ないっすね、今から俺はAVルームで一緒に映像を観るフリして、センサーが鳴らないか監視に行ってくるっす」
天海「最原くんはそのままここで、ここを通り過ぎる人とモノパッドのマップでみんなの現在位置の監視を頼みます」
最原「天海くん、なんか仕事増やしちゃってごめんね…」
天海「これくらい問題ないっす」
天海「白銀さんとゴン太君が居なくなったら俺はセンサーのリモコンを探しますよ」
最原「うん、お願いするよ」
最原(そうして地下へ降りていく天海くんを僕は見送った)
最原(時計が19時に近くなった頃、ようやく白銀さんとゴン太くんが地下から上がってきた)
最原(その間僕はモノパッドのマップを監視していたけど、白銀さん、ゴン太くん、天海くんは確かにずっとAVルームに居たようだ)
最原(彼らがこの教室を通り過ぎる時、白銀さんが一瞬教室に入ってきて)
白銀『さっきはごめんね!』
最原(と謝ってきた)
最原(謝るために入ってきたのに、身構えてしまって申し訳ない…)
最原(それから10分くらいして、天海くんがこの教室に帰ってきた)
天海「ソファの下に落ちてたっす」つセンサーのリモコン
最原「良かった、それだと白銀さんの目には触れてないようだね」
最原「僕が何か怪しい行動をしてると感づかれたら危ないもんね」
天海「……」
最原「どうしたの?天海くん」
天海「…実は発見した時、リモコンのスイッチが切れてたんすよね」
最原「え!?」
天海「落とした拍子に床とかに当たって、スイッチが切れてしまったかもしれないっすね…」
最原「…でも、センサーのスイッチが切れてた間も僕はここで地下に降りる人達の監視をしていたし、モノパッドのマップで隠し部屋周辺の人のことを監視してたし、多分、大丈夫だと思うけど…」
天海「……だと良いんすけどね…」
ー22時、教室Aー
最原「……ってことが昼ありました…」
最原(見張りの交代に来た王馬くんに、僕は昼あったことを話した)
王馬「何やってんの」
最原「で、でも、一応モノパッドのマップで隠し部屋周辺の人のことは見張ってたから…」
王馬「あんまりそのマップのことを信用しない方が良いよ?」
最原「え?でもこのGPS、正確みたいだけど…」
王馬「じゃあ今ちょっとマップ開いてこの辺見てみなよ」
最原「?別に何の変哲も…」
最原「……あれ?僕のGPSはちゃんと教室Aに表示されてるのに、王馬くんは寄宿舎の自室に居ることになってる…」
王馬「だからそのマップだけに頼るのは良くないよ」
最原「え、これどうやったの!?」
王馬「そのGPSは、寄宿舎の部屋の鍵に反応してるだけなんだよね」
王馬「だから鍵さえ置いてくれば居場所を偽証することができるよ」
王馬「コロシアイ生活中に自分の部屋の鍵を持ち歩かない人なんて居ないだろうって思うから、気づきにくいだろうけどさ」
最原「な、なるほど…」
最原「ってことは王馬くん、今部屋鍵かけてないの!?」
最原「それは不用心すぎるよ!」
王馬「鍵なら別の方法でかけてるから安心していいよ?」
最原「そ、それなら良かった…」
最原「って、開ける時は!?」
王馬「開ける時も別の手段で開けることができるから大丈夫だよ」
王馬「それにオレが鍵を持ち歩かないのはこの夜時間だけにするから、みんなの目にはつかないだろうし」
最原「…王馬くん凄いね…」
王馬「まあオレって総統だしね?」
最原(それとこれの何の関係が…)
王馬「まあそういうわけだから、そのマップのことは信用しない方がいいよ」
王馬「黒幕ならきっと、GPS付きの鍵とそうでない鍵の2つ持ちとかしてるだろうし…」
最原「……ところで王馬くん、その布は何?毛布代わり?」
最原(僕は王馬くんがマントのように羽織っている黒い布を指摘する)
王馬「ああ、これ?倉庫で見つけたんだよね」
王馬「ほらオレって服が白いから目立つじゃん?」
王馬「なるべくオレの姿を隠せるようにする為の布だね」
王馬「最原ちゃんが帰ったら教室の電気も消して、オレは完全に闇に溶け込むよ!」
王馬「黒幕が動くとしたらやっぱり夜だろうし、バレちゃわないようにしないといけないしね」
王馬「あとカッコイイでしょ?これ」バサッ
最原「…暗いからって寝ちゃわないようにね?」
王馬「大丈夫!オレは夜型だからね!」
王馬「それに万が一寝ちゃってもセンサーが鳴ったら起きるでしょ、多分」
最原「……まあ、気をつけてね」つセンサーのリモコン
王馬「うん、最原ちゃんもおやすみー」電気消灯
最原(そのまま僕は真っ直ぐ自分の部屋へ帰った)
ー食堂前廊下ー
最原(朝8時半か……)
最原(僕は大体いつも朝の放送を目覚まし代わりにするから、それから部屋を出る準備をするといつもこれくらいに食堂に辿り着く)
最原(他人からは遅いと思われるかもしれないけど、僕は朝が苦手だから、学校や探偵の仕事の無い日は、むしろもっと起きるのが遅いくらいだ)
最原(この時間は見張りの交代をしてまだ間もないから、王馬くんは部屋で寝ているだろうし天海くんは見張りをしているんだろうな、と考えながら僕は食堂のドアを開ける)
最原(食堂内では食事を終えてくつろいでいる者や、僕と同じように遅めの朝食を取る者、様々居た)
最原(ちなみに入間さんはテラス側のテーブルの隅で発明品をガチャガチャと弄り回していた)
最原(…やたら物々しい格好で)
最原(その出で立ちのせいで他のみんなに「あ、入間さんヤバイ発明品弄ってるんだ…」と思われているようで、みんななるべく遠くに座っていた)
赤松「あ…、おはよう、最原くん」
最原「おはよう、赤松さん」
最原(僕は、朝食の食器を洗い場に運ぼうとしている赤松さんに挨拶をする)
最原(今日はまだ百田くんは起きてきてないのかな?)
最原(最近2人はずっと一緒に居たから、一緒でないとどうしているのか気になってしまう)
最原「ねえ赤松さん、百田くんは?」
赤松「えっと…、どうしてるんだろうね?」
赤松「今日は朝の約束してなかったから…、多分、疲れて寝ちゃってるのかな?」
最原(……赤松さんから特にデスロードの話が出てこないということは、やっぱり昨日でクリアするのは無理だったんだな…)
最原(にしても、やたら元気が無さそうに見える…)
最原(僕は…)
①そっとしておくことにした
②「何か今日は元気がないね」と言った
③「デスロードどうだった?」と訊いた
④「キーボくんがあんまり食堂に居ないのってやっぱり、物を食べないからかな?」と雑談した
>>↓1安価
201 : 以下、名... - 2017/04/11 20:27:08.86 c+yVBTPOo 143/16552
最原「何か今日は元気がないね」
赤松「え?そうかな…?」
最原「…何かあった?」
赤松「ううん、別に何もないよ!」
赤松「ほら、朝だからまだ気持ちが起ききれてないから、元気ないように見えちゃってるだけだよ」
最原(…ここ数日の赤松さんを振り返ってみると分かるけど、彼女はいつも朝から元気があるように見えた)
最原(だからそれは嘘だってすぐに分かったんだけど…)
最原(嘘をつくということは、きっと僕に触れられたくないことなんだろう)
最原(…百田くんと喧嘩したとかいうわけじゃなきゃいいんだけど…)
最原「そっか、朝なら仕方ないよね」
最原「実は僕も朝苦手なんだよね」
赤松「最原くんって低血圧そうだもんね、肌も真っ白だし」
最原(…遠回しに頼りないって言われてるのかな?;)
最原(いや、あんまり考えてないで思ったこと言ってるだけなのかも…)
赤松「最原くん、ご飯をちゃんと食べたら多分血の巡りも良くなって低血圧も治るよ!」
最原(やっぱり頼りないって思われてる!?)
最原(…ただ世話焼き気質なだけかも…)
最原(僕が色々思案していると、そいつは突然やってきた)
モノクマ「シュワッチ!!」ボヨヨーン
全員「!?」
モノクマ「オマエラ、おまたせ!帰ってきたモノクマだよ!」
最原(食堂内に居るみんなは入間さんの方に近づかないように、食堂の入口から見て左側に集まっていた為、モノクマはスペースの空いてる入間さんのすぐ近くに現れた)
最原(そして突然のモノクマの出現に驚いた入間さんが…)
入間「ひぃいいいい!!?も、モノクマぁああ!!?」ブチッガチャッ
最原(発明品からしちゃいけないような音をさせて、僕らの居る方へと逃げてくる)
最原(直後……)
ドカーンッ
最原(その発明品を中心に半径3mが吹っ飛んだ…)
全員「……」
白銀「…えぇっ…」
モノクマーズ「「おはっくまー!」」
モノタロウ「…って、またお父ちゃんが死んでる!?」
モノファニー「今までで一番早い退場だったわね…」
モノスケ「風のように早い退場やな」
モノキッド「よーし、また葬式すっか!蜂蜜持って来いやー!!」
モノダム「……」
モノクマーズ「「ばーいくま!」」
全員「……」
最原(…一応、入間さんを庇う準備は出来ていたんだけど…)
最原(まあ、事故って思ってくれたんだろうね)
最原(元々そう言いくるめる予定だったけど、手間が省けたな…)
入間「あ、あぶねー…」
星「おいおい、それはこっちの台詞だぜ」
入間「はぁ!?オレ様のせいじゃなくてこれは」
最原「んんっ!あー、なんか喉の調子が悪いなー」
入間「…とりあえず換気すっか」テラスのひしゃげたドアを蹴り開ける
東条「厨房の換気扇も回してくるわね」スタスタ
白銀「…みんな、この状況に慣れちゃったんだね…」
アンジー「まあもう3度目?だしねー」
夢野「しかしモノクマーズも非情じゃな」
夢野「モノクマは仮にもあやつらの親だと言うのに…」
春川「結局あいつって何しに出てきたの?」
ゴン太「えっと、この前言えなかった追加の動機ってやつを言いに来たんじゃないかな?」
赤松「…まあ、結局また聞く前に壊れたみたいだし、良かったよね」
最原「うん、そうだね…」
最原(それにしても、24時間体制で見張っていたにも関わらずモノクマのスペアが作られていたなんて…)
最原(これは天海くんと王馬くんに報告しないとね…)
最原(そしてスペアが作られた時刻は恐らく…)
最原「……」
最原(それと次モノクマが現れた時は、どう事故に見せかけて壊すかまた考えないとね…)
最原(まあこの辺はまた王馬くんと相談して決めよう…)
最原(僕はとりあえず朝食を食べる為に厨房にパンと飲み物を取りに行って、校舎内の廊下にあるテーブルと椅子に腰を掛けてそれを食べた)
最原(食堂内にあるテーブルは大破してしまって使えなくなったからだ)
最原(ちなみに食堂のテーブルはお昼までに東条さんが直してくれるらしい)
最原(メイドってそんなことまで出来るんだね…)
最原(僕は、逆に東条さんが出来ないことって何だろう、とか考えながらパンを食べ終わった)
最原(まず王馬くんに声をかけて教室まで連れて行って、そこで事情を話してそのまま作戦会議っていうのが一番いいよね)スタスタ
ー寄宿舎、王馬の個室ー
ピンポーン
最原(…やっぱ寝てるよね…?)ピンポーン
王馬『…誰?』ドア越し会話
最原「えっと、最原だけど…」
王馬『寝てるの知ってるよね?何の用かな?』
最原「ちょっと重要な話があるんだ」
最原「今から僕と一緒に教室Aに来てくれないかな?」
王馬『……5分待って』
最原「う、うん」
最原(やっぱり、眠そうな声だね…)
王馬「はい、お待たせー」ふあぁ…
最原「ご、ごめんね、寝てたのに…」
王馬「ほんとだよ!たいして重要でもない話だったら、今度最原ちゃんに持ってく晩御飯にワサビだか辛子だか入れまくってやるからね!」
最原「それは困るよ…」
王馬「じゃあ早いとこ行ってさっさと話終わらせよっか」スタスタ
ー教室Aー
天海「あれ、最原くんに王馬くんまでどうしたんすか?」
天海「…今朝の爆発音の件っすかね?」
最原「うん…」
王馬「爆発音?」
最原「実は今朝、僕が食堂に行くと、モノクマが復活して現れたんだ」
天海「……」
王馬「ふーん、モノクマは動機を話した?」
最原「いや、モノクマが登場して挨拶した段階で、入間さんが手筈通り壊してくれたよ」
天海「それが例の爆発音っすか…」
王馬「いやー、それにしてもおかしいよね」
王馬「ここ通る人を24時間見張って、かつ動く本棚にセンサーまで取り付けてるのにさ、なーんでモノクマの新しいスペアが来ちゃったんだろうね?」
最原「……昨日の夕方の、センサーのスイッチが切れてた間に黒幕が何かしらの方法で地下に行って隠し部屋に入ったんだろうね…」
天海「くらいしかないっすよね…」
王馬「仮にその時間にモノクマの製造が行われたとすると、その時間一緒に居てアリバイが成立している白銀ちゃんとゴン太は黒幕じゃないってことになるね」
王馬「そしてその間、最原ちゃんはこの教室から地下へ行く人を見張っていた…そうだよね?」
最原「うん」
王馬「地下にセンサーのリモコンを取りに行った天海ちゃんがこの教室に戻ってくるまでの間に、誰か地下に降りる人は居た?」
最原「…いや、居なかったよ」
王馬「ってことは、その時間にモノクマを製造出来るのはたった1人しか居ないよね?」
天海「……まさか…」
王馬「うん、天海ちゃんが黒幕なんじゃないの?」
天海「違うに決まってるじゃないっすか!!」
最原「王馬くん、何てこと言うんだよ!」
最原「天海くんが黒幕なわけないよ!」
王馬「反論したいならさ、こっちがちゃんと納得できる言葉で反論しなよ」
王馬「確か、白銀ちゃんとゴン太がこの教室の前を通って食堂へ向かった10分後に天海ちゃんが戻ってきたんだったよね?」
王馬「10分あればAVルームから図書室へ行って、センサーを切ってから隠し扉を開けて中に入ってモノクマを製造してこの教室に戻ってくることくらい充分可能だよね?」
天海「!そうだ、GPS…」
天海「最原くんはその時、モノパッドのマップも監視してたっすよね?」
天海「俺の動きも監視してくれてたんじゃないっすか?」
最原「…うん、見てたよ」
最原「確かに白銀さん達が1階へ上がって来た後、天海くんのGPSはしばらくAVルームに表示されていて、その後まっすぐこの教室に戻ってきたけど…」
天海「だったら俺は無実っすね」
王馬「そうはいかないんだよなぁ」
天海「どういうことっすか?」
王馬「最原ちゃん、説明してあげなよ」
最原「…天海くん、実はこのGPSの表示は僕らの居場所を表示してるわけじゃなくて、正しくは僕らの寄宿舎の部屋の鍵のある場所を表示しているんだ」
天海「寄宿舎の部屋の鍵のある場所…!?」
王馬「そう!だから、AVルームに鍵を置きっぱにすればモノクマの製造は全然可能なんだよ!」
天海「そんな…、そんなこと知らなかったっす…」
王馬「知らないなんて通じないよ」
最原(…確かにこれならその時間に天海くんにモノクマの製造は可能だ)
最原(でももしそうならこれはあまりにも…)
最原「王馬くん、この推理は結果論から導き出したにすぎないよ」
王馬「というと?」
最原「仮にこれが事実だとすると、隠し部屋へ入るまでがあまりに運任せすぎるんだ」
最原「まず、僕がたまたま白銀さんに映画に誘われてAVルームに行かないといけない…」
王馬「でもそれは天海ちゃんが急に教室にやって来て最原ちゃんの代わりに見張りをやってくれることになったから、最原ちゃんは映画を観に行ったんでしょ?」
最原「それはそうだけど、まず誰かが僕をAVルームへ連れ出すことが不確定事項すぎるよ」
王馬「実は事前に天海ちゃんが白銀ちゃんに、最原ちゃんを誘うように言ってたりして」
天海「じゃあ白銀さんに確認取ってみてくださいっすよ、違いますから」
最原「次に、僕がセンサーのリモコンをソファの下に落としたことだけど…」
最原「これもたまたまだよね?」
王馬「確かにたまたまだけど、たまたま都合の良い状況になったから天海ちゃんは実行しただけかもだよ?」
最原(流石にこれだけで王馬くんを言いくるめるのは苦しいか…)
最原「…そもそも天海くんが黒幕なら、自分の見張りの時間に隠し部屋へ行くのが1番安全なんじゃないかな?」
王馬「自分の見張り時間が本当に安全って言えるのかな?」
王馬「確かにここはただの教室だから、ここを目的に来る人なんて少ないかもしれないけどさ、絶対人が来ないなんて言えないし、オレらが見張りの様子を見に来る可能性だって充分ありえるよね」
王馬「実際、オレの見張りの時間の最中にも天海ちゃん来たことあるし、最原ちゃんの見張り時間にもオレら来たことあるでしょ?」
最原「確かに他の見張りの人が来る可能性もあるけど、昨日のあのタイミングで隠し部屋へ入るより、よっぽど安全だと思うよ」
最原「昨日だって、白銀さん達が食堂へ行った後に僕もAVルームに行ってセンサーのリモコンを一緒に探す可能性だってあったわけだし」
最原「そんな可能性があるのに、鍵だけをAVルームに置いてその場を離れるなんて真似できないよね?」
王馬「んー…、まあ一理あるかな?」
王馬「じゃあ最原ちゃんに訊きたいんだけどさ、天海ちゃんが黒幕じゃないとすると、他に誰が黒幕になりえると思う?」
王馬「他の人が黒幕の可能性と天海ちゃんが黒幕の可能性、どっちが高いかな?」
最原「ほぼ確定的にこの人以外黒幕はありえないって状況にならないと、僕は安易にそんなことは言いたくないな」
最原「まだ誰が黒幕の可能性だってあると思う」
最原「アリバイが確定した白銀さんやゴン太くん、僕や王馬くんにだって黒幕の可能性あるよね?」
最原「勿論みんな、自分は黒幕じゃないってことは自分が1番知ってるけどさ」
王馬「うーん、オレには最原ちゃんが天海ちゃんを庇ってるようにしか見えないけどね」
王馬「そろそろハナっから怪しいんだよね、天海ちゃんは」
王馬「あんなモノパッド持ってたのだって、黒幕だからじゃないの?」
最原「本当に黒幕ならあんな特殊なモノパッド持ち歩かないよ」
最原「あれは僕が天海くんのモノパッドに気づく前に、天海くんが自ら僕に内容を見せてくれたし…」
最原「王馬くんが天海くんからそれを取り上げて中身を見たみたいに、他の人に中を見られたら大変だし、それにあれくらいの内容なら黒幕なら暗記してるだろうし持ち歩く必要ないよ」
最原「むしろ王馬くんみたいに天海くんを疑う人を作るための黒幕の罠って可能性も捨てきれないよ」
最原「天海くんが黒幕でないなら、本当にそれが目的だったのかもね」
王馬「最原ちゃん、モノパッドに話そらさないでよ!」
最原「モノパッドの話題は王馬くんが振ってきたんじゃ…」
王馬「話戻すよ!他の人が黒幕の可能性もあるっていう証拠はあるの?」
最原「うん、天海くん以外の人も黒幕かもしれないことを証明することができるかもしれないよ」
天海「えっ!そんな証明できるならオレが疑われ始めた辺りからやってほしかったんすけど…」
最原「ご、ごめん…」
最原「王馬くんに『納得できる言葉で反論しなよ』とか言われたから、つい言葉で頑張っちゃって、話をこっちに持っていきにくくて…」
王馬「とりあえずさっさと証拠見せてよ」
最原「う、うん…、でも…」
最原「…まだその証拠を確認してないから、もしかしたら証明できないかもだけど…」
天海「…頼りないっすね…」
最原「ごめん…」
王馬「で、証拠は?」
最原「ここじゃちょっと見れないんだよね」
最原「図書室へ行こうか」
最原「天海くん、1回センサーを切ってくれないかな?」
天海「はい、切ったっす」
最原「じゃあ、隠し扉を開けるよ」
王馬「待って、オレが開けるよ」
最原「うん、どうぞ」
王馬「よいしょっと…」本棚グイッ
天海「…で、どこに証拠が?」
最原「ドアの横のカードリーダーの溝をよく見て欲しいんだけど…」
最原「僕はこの隠し扉を見つけた時から、その溝に小さなホコリの塊を仕込んでたんだよね」
最原「カードリーダーにカードを通したらホコリが落ちるようにね」
天海「なるほど、確かにこんなの気づきにくいっすもんね」
王馬「でもホコリが落ちたら気づかれて直される可能性もあるよね?」
最原「僕はそのホコリの形を覚えているし、なんならセンサーの仕掛けをする時にそこにセットした使い捨てカメラでカードリーダーの溝の撮影もしたよ」
最原「で、このホコリの形だけど…」ジーッ
最原「…うん、何も変わってないね」
天海「ってことは、黒幕はこの扉を出入りしてないってことっすね」
最原「そうだね」
最原「これで他に黒幕が居る可能性を証明できたと思うよ」
最原「この扉を使わずにモノクマのスペアを用意できたってことは、天海くんのモノパッドの地図にも書かれてない別の隠し部屋があるということか、この隠し部屋へ入る方法は他にもあるかもしれないってことだよ」
王馬「…なるほどね」
天海「にしても最原くん、まだ言ってくれてない情報があったんすね」
最原「…ごめん」
天海「まあでも今回はそのお陰で助かったっす、ありがとうございます」
王馬「うーん…、折角黒幕を追い詰めたと思ったんだけどなー」
天海「そんなに残念そうにしないでほしいっすね…」
王馬「まあ折角図書室に来たし、センサーに連動してるカメラの残りフィルム枚数もチェックしておくね」
王馬「…あれ?これ元々27枚フィルムだよね?」
王馬「残り枚数が22枚になってるよ」
最原「いや、それは……、22枚でいいんだよ…」
天海「セット前に何か撮ったんすか?」
最原「うん、そのセンサーと連動したカメラの発明品を受け取りに入間さんの研究教室に行った時に、入間さんが僕を撮ったんだよね…」
王馬「5枚も?」
最原「……うん…」胸を痛めるポーズ
天海「…何かあったんすね…」
王馬「いやー、現像した時が楽しみだね!」
最原「…………」
225 : ◆k6xhNpU36A - 2017/04/12 00:53:27.03 N753mnwC0 158/1655すみません、>>223の残りフィルム枚数を22枚と言っていますが、1枚はカードリーダーの溝を撮影したので残り21枚と脳内補完してください
最原「…話を戻すね」
最原「この扉は僕が隠し扉を発見した時から一度も使われていない」
最原「しかしモノクマはその間に2度もスペアが用意された」
最原「つまり、もうここを見張ることはあまり意味がないことなのかもしれない」
最原「恐らく、別の隠し部屋か、この隠し部屋へ続く別のルートを黒幕は使用しているからね」
王馬「オレ達が今後することは隠しルート探しってことだね」
最原「うん」
最原「新たな隠し部屋及び隠しルートの入口は校舎内の地下には無いはずだね、僕らはずっと地下への階段を見張っていたんだから」
天海「ということは隠しの入口があると考えられるのは、校内の1階、2階、中庭、裏庭、デスロードっすかね」
天海「ここへの隠しルートと考えると、校舎の2階はあんまり可能性無さそうっすね、隠しルートを2階から地下階へ引っ張るのって大変そうですし」
王馬「それに2階に不審な通路があるなら、中庭から校舎を見た時に2階部分に違和感とかありそうだしね」
王馬「もし隠しルートなり別の隠し部屋なりがあるとしたら、やっぱり中庭から校舎を見ても違和感のない地下にありそうだしね」
最原「デスロードに関しても、赤松さんと百田くんが頻繁に出入りしていたし、何より行くのに少し不便だからそんなところに入口があるとも考えにくいよね」
最原「だからデスロードでの隠しルートの入口探しは、かなり後回しにしても良いと思うよ」
天海「すると、校舎1階、中庭、裏庭、が秘密の入口の在り処ってとこっすかね」
最原「問題は、その秘密の入口にも鍵がかかってる場合だけど…」
王馬「まあ鍵穴とか見つけたらオレに声かけてよ」
王馬「オレ、ピッキング得意だから」
最原「えっ」
天海「それは心強いっすね」
天海「それじゃあ分担して秘密の入口を探しましょうか」
王馬「校舎内が1番探索が大変そうだから、校舎内に2人、中庭と裏庭に1人でいいんじゃない?」
王馬「中庭って言っても、多分校舎周辺の地面と校舎壁面くらいしか調べるとこないだろうし」
王馬「…オレ、今夜の見張り無いと思ってるけどそれで良いんだよね?」
最原「うん、探索は明るい内にやった方がいいと思うし、見張りよりこっちを優先させるべきだと思うよ」
最原「念のためにセンサーはオンのままにしておくけどね」
王馬「じゃあそのつもりで行くからね」
天海「最原くんはどこを探索するっすか?」
最原「僕は…」
①校舎内(地下への階段、玄関ホール、トイレ、2階への階段辺りまで)
②校舎内(食堂、倉庫、購買、体育館内まで)
③中庭、裏庭
>>↓1安価
227 : 以下、名... - 2017/04/12 01:11:32.49 jBAttHbI0 161/16553
最原「じゃあ僕は屋外を探索するよ」
王馬「屋外?ならついでに、まだ開いてないとこだけど校舎に面したイルカの絵が描かれた建物部分とかもちゃんと探索しといてよね」
王馬「あそこも図書室の近くだし、充分怪しいよ」
最原(いきなり鍵開けがいるところなのでは…)
天海「じゃあ俺は地下への階段〜2階への階段辺りを探索するんで、王馬くんは食堂〜体育館方面をお願いするっす」
王馬「倉庫とかクソ広いよね…」
天海「玄関ホールの方が大変じゃないっすか?」
天海「倉庫も、壁と床だけとりあえずチェックしとけば大丈夫でしょうし」
最原「うん、みんな、時間はかかるかもしれないけど頑張って見つけようね」
天海「センサーのリモコンは誰が持ちます?」
王馬「見張りの時間交代順に時間になったら交代で持ったらいいんじゃない?」
王馬「1人が持ってたらそいつが怪しまれるだろうし」
最原「じゃあ報告とかはいつ行おうか」
最原「勿論、あからさまな隠し通路とか見つけたら、その場合はすぐ報告するにしても」
王馬「じゃあ、夜時間になったら天海ちゃんの部屋集合で」
天海「えっ、何で俺の部屋なんすか?」
天海「あ!ひょっとしてまだ疑ってるっすね!?」
天海「俺が黒幕の証拠とか探そうとしてるっすよね?」
王馬「被害妄想すぎるよ?オレが大好きな天海ちゃんのこと疑うわけないじゃん!」
天海「さっきまで滅茶苦茶疑ってたじゃないっすか!」
最原「…じゃあ、天海くんの部屋集合ってことで」
天海「最原くんまで…」ガーン
王馬「とりあえず最原ちゃんは屋外ってことだけどさ、日が暮れたら屋外はもう探索できないよね」
王馬「18時以降じゃオレのエリアの探索の手伝いしてくれない?」
天海「あ、ずるいっすよ」
王馬「オレは今眠い体に鞭打って動いてるんだけど?」
天海「そうっすね、最原くんに王馬くんがサボって居眠りしてないかどうか監視してもらわないといけないっすよね」
王馬「なるほど、居眠りするなら昼のうちってことだね!」
天海「ていうかその辺で居眠りされると、殺されるかも的な意味で普通に危ないんで、どうせなら部屋とかに帰って寝てくださいっす」
王馬「まあ寝ないけどさ、嘘だけど」
天海「どっちっすか」
最原「…じゃあ、探索開始しようか」
最原「ご飯は各自適当な時間に取ってね」
天海「じゃあまた後で」スタスタ
王馬「オレは体育館から探索しよっかなー」
最原「あ、王馬くん、その前に例のイルカの建物の鍵開けお願いしたいんだけど」
王馬「じゃあさくっと行くね」スタスタ
ープール入口前ー
最原「…一応、これは今のところ普通には開きそうもないね」ドアガチャガチャ
最原「というわけで王馬くん、ピッキングお願いするよ」
王馬「オッケーだよ!えーっとね…」ドアじろじろ
王馬「…うん、ちょっと待ってね」その辺の茂みガサガサ
最原「……えっと…?」
王馬「あ、最原ちゃん、ちょっとそこどいてね」
最原「う、うん…」ドアの前から避ける
王馬「せいっ!」ヒュンッ
ドアガラスガシャーン
最原「!!?」
王馬「開いたよ」
最原「ピッキングとは…」
王馬「だって鍵穴らしきもの見当たらなかったんだもん」
最原「じゃあそう報告してくれたらいいよ…」
モノクマーズ「「おはっくまー!」」
モノスケ「なにしとんじゃキサマラ!」
最原「ほら、何か来ちゃったじゃん!」
王馬「開かなかったドア開けただけだけど、何か問題ある?」
モノファニー「開かないってことは、まだ開ける必要が無い場所ってことなのよ!?」
王馬「へー、そうなんだ」
王馬「じゃあ最原ちゃん、あと頑張ってね!」スタスタ
最原「待って!!」腕ガシッ
最原「せめてモノクマーズを言いくるめてから立ち去って!」
王馬「めんどくさ…」
王馬「オレ、ロボットの相手するのって大嫌いなんだよね!」
モノタロウ「えぇっ!?酷いよ!」
王馬「しょうがないなぁ…」
王馬「で、ここのドアガラス壊して何か問題あるの?」
モノファニー「みんなが怪我しちゃうかもしれないから危ないじゃない!」
王馬「ゴン太以外はみんな靴とか履いてるから平気だよ」
最原(ゴン太くんはどうすれば…)
王馬「…それだけ?」
モノタロウ「え、えっと、学園の物を壊しちゃダメなんだよ!」
王馬「ん?そんな校則無かったよね?」
モノタロウ「え?……あ、ほんとだ、無いね」
王馬「それにこれは学園のことをただ自由に調べてるだけだから何も問題ないよね」
モノタロウ「うん、そうだね!」
モノスケ「アホか!ここに入るのにも色々と順序があったんやで!」
モノスケ「それをキサマは…!」
王馬「そのうち入る予定だったなら、今入っちゃってもいいんじゃない?」
モノタロウ「うん、そうだよね!」
モノキッド「ヘルイエー!破壊最高だぜ!!」
モノスケ「同意すんなや!!」
モノファニー「モノキッドは世紀末思考だから仕方ないわね…」
王馬「校則違反は犯してないし、モノクマーズでも文句言ってきてんのはそこの黄色いのだけだし…」
モノスケ「モノスケや!しっかり覚えとき!」
王馬「はいはい、覚えてあげるからさ、もう諦めてよ」
王馬「壊しちゃったものは仕方ないじゃん」
王馬「ていうかお前らの相手してるほどオレは暇じゃないんだよね!」
王馬「オレは早く体育館に行って昼寝したいの!」
最原(寝るんだ…)
モノスケ「いやでもこんなことアカンで!」
モノダム「…ネェ、オ葬式ノ続キシヨウヨ」
最原(まだやってたのか…)
モノスケ「は!せや!香典ぎょーさん貰うで!」
王馬「誰が参列してんだよ」
モノスケ「今回は事前に言ってなかったから見逃しちゃるけど、次他の未開放場所開けたらエグイサルでいてこましてまうからな!」
モノスケ「ほな!」
モノクマーズ「「ばーいくま!」」