宿屋
魔法使い「勇者様?朝ですよ?」
勇者「ん……あ、はい」
魔法使い「ほらほら、顔を洗って来てください」
勇者「はい」
魔法使い(勇者とはいえ、普段はやっぱり16歳の少年って感じね)
魔法使い「……あ、そうだ。ゴミ箱の片付けしとかないと。ここの宿屋、ゴミは自主処分なのよね」
魔法使い「えっと……ん?」
魔法使い(丸まった塵紙が……)
魔法使い「……(クンクン」
魔法使い「―――なんだろう?変な匂い……」
元スレ
魔法使い「勇者様のゴミ箱からいい匂いがする」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1318808460/
魔法使い「……(クンクン」
魔法使い「……癖になりそうな……でも、なんか鼻にツンとくる……生臭さ……」
僧侶「魔法使いさん?」
魔法使い「あ、おはようございます」
戦士「なにやってんだ?」
魔法使い「ああ、勇者様の部屋のゴミを片付けていたところよ」
僧侶「そうですか」
戦士「……で、その丸まったティッシュはなんだ?」
魔法使い「えっと……さぁ?」
戦士「早く捨てちまえよ」
魔法使い「そうですね」
僧侶「では、参りましょうか」
戦士「だな」
魔法使い「……」
僧侶「魔法使いさん?」
魔法使い「あ、ごめん。いこっか」
戦士「おう」
一階 レストラン
勇者「ふう……お腹いっぱい」
僧侶「勇者様、お口周りが汚れていますよ?」
勇者「じ、自分で拭けるよ……」
僧侶「ダメです。じっとしていてください」
勇者「ん……」
戦士「僧侶は勇者のお姉さんみたいだな」
魔法使い「ええ、そうね」
僧侶「お、お姉さんだなんて……」
街
勇者「じゃあ、買い物をしてから出発しようか」
僧侶「そうですね」
戦士「んじゃ、俺は武器の調達にでもいこうかなぁ」
勇者「あ、じゃあ僕も」
僧侶「勇者様」
勇者「え?なにかな?」
魔法使い「雑貨品も多くなります。こちらにも男手があると助かるのですが」
勇者「あ……そっか……」
戦士「俺のことは気にスンナって」
勇者「う、うん……」
魔法使い「さ、行きましょう」
僧侶「こちらです」
勇者「じゃあ、また後でね?」
戦士「おう」
道具屋
店主「いらっしゃい」
僧侶「えーと……」
勇者「……」
魔法使い「勇者様?」
勇者「え?なにかな?」
魔法使い「なにかお気に召さないことでも?」
勇者「あ、いや、戦士は大丈夫かなって……」
魔法使い「彼女は我々と違って力もありますから、一人でも大丈夫ですって」
勇者「うん……そ、そうだね……」
僧侶「―――買えました。行きましょう」
街 入口
戦士「……」
勇者「せんしー!!」
戦士「おっと……なんだよ、いきなり抱きつかれた驚くだろ?」
勇者「重くなかった?」
戦士「これぐらい軽いって」
僧侶(勇者様って、やっぱり戦士さんのことが……)
魔法使い「武器を新調したの?」
戦士「ああ。俺はお前らと違って呪文がつかえないからな。武器でカバーするしかねえんだよ」
僧侶「……それでいつも私たちのお財布は温まりませんが」
戦士「そ、それは悪いと思ってる……」
勇者「き、気にしなくていいから!!戦士はみんなのことをいつも守ってくれてるんだし!」
戦士「そう言ってくれて嬉しいぜ。うりうり」
勇者「あぅぅ……そんなに頭を撫でないで……」
魔法使い「ふふ、さ。行きましょう」
街道
勇者「それでさ、街の人だと思ったらそいつが魔物で、驚いちゃったよ」
戦士「あはは、勇者はほんとにドジだな」
僧侶「……」
魔法使い「ここから北に向かえば……明日の昼には街に着きそうね」
僧侶「あの……」
魔法使い「なに?」
僧侶「最近、お二人の仲が良すぎると思いませんか?」
魔法使い「え?」
勇者「あはは」
戦士「わらうとこじゃねー」
魔法使い「いいことじゃない」
僧侶「……いや、そうですけど」
魔法使い「……?」
夜 夜営
戦士「じゃあ、僧侶頼む」
僧侶「はい……ニフラム!!」
魔法使い「……よし。周囲から魔物の気配が消えたようね」
勇者「じゃあ、僕は向こうで寝るよ」
僧侶「あ、勇者様。たまには私たちと褥を共にしませんか?」
勇者「え!?」
戦士「こら。思春期にそんなことをいうもんじゃない」
魔法使い「そうね。勇者様だって困るわよ?」
僧侶「そ、そうですか……?」
勇者「折角の誘いだけど、そこの線引きはきちんとしておかないと。王様からも仲間内での色恋沙汰は絶対にダメだって言われてるし」
僧侶「……わかりました」
戦士「じゃあ、おやすみ」
魔法使い「おやすみなさい」
勇者「おやすみ」
27 : 以下、名... - 2011/10/17(月) 09:42:57.07 /w+XzeNVO 9/81
>>16
ニフラムじゃなくてトヘロスじゃね?
28 : 以下、名... - 2011/10/17(月) 09:45:34.75 E7Wt16Ux0 10/81
>>27
あ、そうだな
深夜
魔法使い「―――お手洗い」
戦士「……気を付けてな」
魔法使い「……いつも見張り、ありがとう」
戦士「役に立てるのはこういうところだけだからな」
魔法使い「……ふぅ」
魔法使い「すっきりした」
魔法使い「……」
魔法使い「勇者様は大丈夫かな……?」
魔法使い「ちょっとだけ様子を見に行ってみよう……」
魔法使い「……」
勇者「………」
魔法使い(どうやら寝てるみたい)
勇者「………せ……ん……せ……し……はぁ……はぁ……」
魔法使い「……?」
魔法使い(今微かに声が……)
勇者「…………せ、んし…………」
魔法使い(魘されてるのかな……?)
勇者「……うっ」
魔法使い「……」
勇者「ふぅ………」
魔法使い(あ、起きた)
勇者「……はぁ……生殺しだ……」
魔法使い(あ、今、何かを捨てた……ティッシュ……?)
勇者「寝よう……」
魔法使い(なにしてたんだろう……?)
戦士「おかえり」
魔法使い「あ、うん」
戦士「どうした?」
魔法使い「え?」
戦士「なんか難しい顔してたけど?」
魔法使い「あ、えっと……」
戦士「ん?」
魔法使い「勇者様が何かをしてて……」
戦士「勇者が?どんなこと?」
魔法使い「よくわからなかったんだけど……なんだか魘されてて……で、なにを捨てて」
戦士「はぁ?本当によくわかんないな」
魔法使い「あ、でもティッシュを丸めたやつぽっかったわ」
戦士「ティッシュ……そういえば今朝の宿でもそれがあったんだよな?」
魔法使い「ええ」
戦士「勇者のやつ、なにやってんだ?」
魔法使い「うーん……」
戦士「今朝のティッシュってなんか変だったのか?」
魔法使い「異臭がしてたわね」
戦士「どんな?」
魔法使い「鼻腔を突くような生臭い匂い」
戦士「……もしかして」
魔法使い「なに?」
戦士「―――呪文の練習じゃないか?」
魔法使い「あ、なるほど」
魔法使い「あ、でも、そんな呪文の練習法なんてあったかな……?」
戦士「どうでもいいから、早いとこ寝とけよ」
魔法使い「ええ。わかったわ」
戦士「俺ももう寝るわ……」
魔法使い「でも、すぐにまた見張りをしてくれるんでしょ?」
戦士「……いいだろ、別に」
魔法使い「ふふ……体だけは壊さないようにね?」
戦士「……ああ」
魔法使い「おやすみ」
戦士「おやすみ」
翌朝
魔法使い「勇者様、朝ですよ」
勇者「あ、はい……」
魔法使い「ほら、早く支度をしてくださいね?」
勇者「わかった……」
魔法使い(寝ぼけた顔が愛らしくていいわ……)
魔法使い「さて、寝袋をたたんじゃいますか」
魔法使い「……ん?」
魔法使い「あー、勇者様ったら……ゴミをこんなところに捨てて……」
魔法使い「……(クンクン」
魔法使い(生臭い……昨日、宿屋で見つけたティッシュと同じものだ……)
魔法使い「これ……なんだろう?」
魔法使い「……(クンクン」
魔法使い「……くさっ」
僧侶「はい、勇者様、タオルです」
勇者「ありがとう」
僧侶「いえ」
戦士「よし、こんなもんか」
勇者「いつもごめんね、戦士?」
戦士「荷物持ちは任せとけって」
勇者「うん……」
僧侶「さ、勇者様。行きましょう」
勇者「そうだね」
戦士「いくかー!!」
魔法使い(どうしよう……気になったからこの丸まったティッシュを回収してしまった……)
魔法使い(手が臭い……)
街道
僧侶「それでですね、ザキというのは死の言葉を相手に聞かせるところから始まるんです」
勇者「へえ……」
魔法使い「……」
戦士「……ん?」
魔法使い「……」
戦士「なあ」
魔法使い「なにかしら?」
戦士「なんか臭わないか?」
魔法使い「……え?」
戦士「なんだろうな……なんか、一瞬だけ変な匂いが混じるっていうか……」
魔法使い「……これじゃない?」
戦士「なんだそれ?丸まったティッシュだな」
魔法使い「……嗅ぐ?」
戦士「………………くさっ」
魔法使い「なんだと思う?」
戦士「……これが勇者が捨てたってやつか?」
魔法使い「ええ、そうよ」
戦士「広げてみたか?」
魔法使い「いいえ。でも、なんだか湿ってるのよね」
戦士「湿ってるのか?」
魔法使い「ええ……何かの液体を染み込ませてあるみたいね」
戦士「液体か……そんな呪文があるのか?」
魔法使い「液体……うーん……ヒャド……?」
戦士「でもそれは氷だろ?溶けてもただの水じゃないのか?」
魔法使い「そうね。ただ、魔力の氷だから溶けることはまずないけど」
戦士「じゃあ、なんだよ、これ?」
魔法使い「見当もつかないわよ」
戦士「……(クンクン」
魔法使い「……(クンクン」
戦士「臭いな」
魔法使い「でも、癖になる匂いじゃない?」
戦士「分かる」
魔法使い「そうよね?」
戦士「なんだろうな。嗅ぎたくないけど、嗅がずにはいられないというか……(クンクン」
魔法使い「そうそう。勝手に鼻を近づけてるみたいな……(クンクン」
僧侶「お二人とも?」
勇者「何をやってるの?」
戦士「おぉぉ!?」
魔法使い「な、なんでもありませんよ?おほほほ」
勇者「……?」
僧侶「変なお二人ですね」
戦士「おい、これどうするんだ?」
魔法使い「次の街に着いたら少し調べてみるわ」
街
僧侶「着きましたね」
魔法使い「戦士さん」
戦士「分かってるって。―――勇者」
勇者「え!?なに!?」
戦士「今から俺と街の散策にいこうぜ!」
勇者「うん!!いくいく!!」
戦士「じゃあ、ほら」
勇者「え……?」
戦士「手、繋いでいこうぜ。ここ結構広いし、迷子になったら大変だからな」
勇者「こ、子供扱いしないでよ!!」
戦士「いーから、いくぞ!」
勇者「あ……もう……」
僧侶「………」
魔法使い「さてと、宿を確保しますか」
僧侶「あの!!」
魔法使い「はい?」
僧侶「なな、なんで戦士さんと勇者様が……!?」
魔法使い「まあ、たまには」
僧侶「そ、そんな……」
魔法使い「それに僧侶さんには手伝って欲しいことがあるの」
僧侶「え……?」
魔法使い「これ、嗅いでくれる?」
僧侶「丸めたティッシュですか……?」
魔法使い「いいから」
僧侶「……(クンクン」
魔法使い「どうかしら?」
僧侶「………くさっ」
魔法使い「なんだか、分かる?」
僧侶「なんですか……これ?まるで雨上がりの草むらから発生するような生臭さです……」
魔法使い「その例えはよくわかんないけど」
僧侶「魔法の玉のような化学兵器ですか?」
魔法使い「それは分からないわ。だから、今からこれがなんなのか調べようと思うの」
僧侶「ところで、それはどこで?」
魔法使い「勇者様が捨てたものなの」
僧侶「勇者様が……?」
魔法使い「ええ。勇者様が何かを試みようとしているのは、間違いないと思うの」
僧侶「呪文の実験……いや、新しい道具の精製……?」
魔法使い「私たちに何も言ってくれないから、きっと隠したいことだと思う。でも、それは私たちの間に軋轢を生んでしまう」
僧侶「そうですね……何を隠されているのか気になります」
魔法使い「だから、今からこのティッシュに包まれている液体を調査してみるの。アナタも力を貸して」
僧侶「わかりました。そういうことでしたら、がんばります」
商店
戦士「何か食べるか?」
勇者「えっと……じゃあ、このバニラアイス棒を」
店員「20Gでーす」
戦士「はい」
店員「どうも」
勇者「ふふ、美味しいね(ペロペロ」
戦士「ふぉーふぁな」
勇者「もう、そんな一気に咥えこんだら溶けて垂れちゃうよ?」
戦士「ふぁいふぉーふ……あ」
勇者「あ……」
戦士「やば……溶けて胸に垂れちゃったぜ……ベトベトしてきもちわりー」
勇者「う………ぐ………」
戦士「ん?どうした?顔、赤いぞ?」
勇者「な、なんでもない!!ほ、ほら、これで早く拭いて!!」
宿屋
魔法使い「では、まずは……(クンクン」
僧侶「……(クンカクンカ」
魔法使い「うーん、嗅げば嗅ぐほど謎が深まる臭気ね」
僧侶「ですね」
魔法使い「それにもう乾いてしまって、湿り気もなくなってしまったわ」
僧侶「白いティッシュがなんか変色してますね」
魔法使い「ええ。それにこのパリパリした感じ……なんなの?」
僧侶「……」
魔法使い「……」
僧侶「他にはなかったんですか?」
魔法使い「生憎、今日はこれだけしか回収できなかったわ」
僧侶「ともかく……(クンクン」
魔法使い「……(クンクン」
勇者「うぅ……」
戦士「あ、勇者勇者。向こうに変な店があるぜ。行くか?」
勇者「変な店……?」
路地裏 謎の店
店主「いらっしゃい……」
戦士「なんか不思議な本がいっぱいあるな」
勇者「なんだろう……」
戦士「どれどれ……」
勇者「―――でよう!!」
戦士「だ、だな……」
店主「―――未成年がきちゃいかんよ?」
勇者「す、すいません!!」
戦士「悪かった!!」
店主「全く……」
宿屋
魔法使い「魔力の反応もなし」
僧侶「魔物の体液というわけでもありませんね」
魔法使い「じゃあ、これって……(クンクン」
僧侶「なんでしょうね……(クンクン」
魔法使い「くさっ……やはりこれだけではなんとも言えないわね」
僧侶「そうですね。もっとサンプルがあればいいのですが」
魔法使い「じゃあ、また明日の朝に勇者様のゴミ箱を漁ってみましょうか」
僧侶「でも、今日もまた実験するかどうか……」
魔法使い「まあ、しなければしないでもいいわ」
僧侶「それもそうですね。しないことに越したことはありませんね」
魔法使い「さてと、これはこの袋に入れておきましょう」
僧侶「いつ回収したか日付もつけておいたほうがいいのでは?」
魔法使い「そうね。そうしましょう」
夜 宿
戦士「じゃあ、今日はもう寝るか」
勇者「う、うん……おやすみ」
僧侶「はい」
魔法使い「また明日」
勇者(今日は戦士とのデートが……頭から離れそうにない)
戦士「―――で、どうだった?」
魔法使い「ごめんなさい。まだ詳しいことは分かっていないの」
戦士「そうか」
僧侶「でも、明日またサンプルが取れたら調査するから」
戦士「おお、そうか」
魔法使い「たくさんあればいいんだけどね」
翌朝
魔法使い「……」
勇者「すぅ……すぅ……」
魔法使い(ゴミ箱は……あったあった)
魔法使い「……?!!?」
魔法使い(す、すごい……1、2、3……5個もあるわ!!)
魔法使い(まさか、研究は順調に進んでいるというわけ?)
魔法使い「……(クンクン」
魔法使い(す、すごい……臭気……頭がクラクラする……)
魔法使い(とりあえず全て回収しとかないと……)
勇者「ん……おはよう」
魔法使い「……あ!はい!おはようございます!」
勇者「いつも起こしてくれてありがとう……」
魔法使い「いえ。さ、早く顔を洗って来てください」
勇者「はい……」
戦士「どうだった?」
魔法使い「じゃーん」
戦士「う……?!」
魔法使い「新鮮なうちに調べてみるわ。戦士さんは勇者様の相手を」
戦士「あ、ああ。でも、どうすりゃいいんだ?」
魔法使い「そうですね……また、お二人でどこかに出かけてください」
戦士「朝の散歩ってわけか。よし、わかった」
魔法使い「お願いしますよ?」
戦士「任せとけって。一時間ぐらいでいいか?」
魔法使い「ええ」
戦士「じゃあ、勇者誘ってくる」
魔法使い「お願い」
僧侶「―――おはようございます……あ、なんですか、それ?」
魔法使い「どーぞ♪」
僧侶「―――くっさ!?」
魔法使い「まだ十分に湿ってるわ。早く調べましょう」
僧侶「え、ええ……(クンカクンカ」
魔法使い「……(クンクン」
僧侶「おぇ……でも、すごい……」
魔法使い「目に来る匂いだけど……不思議と嫌じゃないわ」
僧侶「ますます気になりますね」
魔法使い「ええ。早く解析してみましょう」
勇者「―――散歩!?」
戦士「あ、ああ……ダメかな?」
勇者「い、いいけど……どうして?」
戦士「それは……えっと……あの……」
勇者「………」
戦士「……な、なんでもいいだろ!ほ、ほら!行こうぜ!!」
勇者(あ……戦士……もしかして……僕のことが……?)
戦士「いやー、朝はきもちいいなぁ!!」
勇者「うん」
戦士「ま、適当にぶらぶらしようぜ」
勇者「せ、戦士!」
戦士「ん?」
勇者「えっと……あの、その……」
戦士「なんだよ?」
勇者「僕も……戦士のこと好きだから」
戦士「……おう!俺も好きだぜ?」
勇者「……」
戦士「そんなの今更じゃねーか?」
勇者「そ、そうなんだ……でも……王様から……」
戦士「王様なんて関係ねえだろ?―――誰が誰を好きなのかなんてな!」
勇者「戦士……うん!そうだよね!!」
戦士「おう!そうだぜ!!」
魔法使い「……はぁ」
僧侶「何も分かりませんね……(クンクン」
僧侶「―――うぇ」
魔法使い「そうね」
僧侶「一体、この液体は……?」
魔法使い「勇者様に直接聞いた方がいいかもしれないわね」
僧侶「ですが、教えてくれるでしょうか?」
魔法使い「うーん……」
僧侶「……」
戦士「―――帰ったぞ!」
勇者「ただいま」
魔法使い「これはまた今度ね」
僧侶「そうですね……(クンクン」
僧侶「おぇ」
街道
勇者「戦士、荷物少し持つよ」
戦士「いいよ。俺にやらせてくれ」
勇者「いいから」
戦士「そ、そうか?」
僧侶「……」
魔法使い(魔法の液体……この匂い……は!!まさか魔物払いの効果がある聖水の類では?!)
僧侶「あの……」
魔法使い「どうかした?」
僧侶「二人が更に仲良くなっているような気がするのですが」
戦士「勇者は優しいな」
勇者「いや……だって……」
戦士「なんだよ、顔赤くして。変な奴だな」
魔法使い「そうかしら?」
僧侶「そうですよ……。どんどん差が広がっている気がする……」
魔物「グルルルルル……!!」
戦士「魔物か……よおし……」
勇者「いくよ、みんな!!」
僧侶「はい!!」
魔法使い(よし、この勇者様の聖水を試してみましょう)
戦士「おりゃー!!」
魔物「ぎゃ!?」
勇者「せい!!」
魔物「ぐぉ!?」
僧侶「バギマ!!」
魔物「ひゃぎ!?」
魔法使い「聖水」
魔物「くっせえええええええええ!!!!!!」
戦士「あ、逃げた」
勇者「なにしたの!?」
魔法使い(やはり……)
僧侶「雄叫びをあげていきましたけど……」
戦士「すげえ勢いだったな」
勇者「今、なにかしたの?」
魔法使い「え……えと……」
勇者「……?」
魔法使い(もしかしたら私達を驚かせようとしてくれているのかもしれないし……ここは隠しておいたほうが無難かも)
魔法使い「いえ。魔物は聖水に弱いですから」
勇者「ああ、聖水を嗅がせたの?」
魔法使い「まあ、そんなところです」
勇者「なーんだ」
僧侶「……実際は?」
魔法使い「これ」
僧侶「ぐっ……!?」
魔法使い「勇者様は恐らく魔物払いの薬品を精製しているに違いないわ」
僧侶「これが……?」
魔法使い「この異臭、そして先ほどの効果を見たでしょう?」
僧侶「勇者様の聖水というわけですか……?」
魔法使い「まず間違いないでしょうね」
僧侶「なるほど……言われてみば神々しい匂いかもしれません」
魔法使い「おそらく将来的にはこれを体に吹き掛けたり、塗りつけたりするんじゃないかしら?」
僧侶「え……」
魔法使い「そうじゃないと一々嗅がせないといけないでしょ?」
僧侶「そうですね……でも……(クンクン」
僧侶「くさ」
魔法使い「この病みつきになる匂いも計算されているんだわ」
僧侶「おお。流石は勇者様ですね」
戦士「そろそろ行こうぜ」
勇者「早くー」
魔法使い「あ、はい!」
森 川辺
戦士「はぁ……ちょっとこの辺で休憩しようぜ」
勇者「お疲れ様」
戦士「いいっていいって」
僧侶「うーん……ふう」
魔法使い(ですが私たちに隠している理由がいまいちよくわからないわね)
魔法使い(何かあるの……?精製の方法に問題とか……?)
戦士「よし、なんか汗かいたし水浴びでもすっかな!」
勇者「ええ!?」
僧侶「水浴びですか……悪くないですね」
魔法使い「あ、じゃあ私も」
勇者「えぇぇ?!」
戦士「勇者、悪いけど少し見張りを頼めるか?」
勇者「う、うん……」
僧侶「では向こうの岩場に行きましょう」
岩場
戦士「やっほーい♪」
僧侶「うわっぷ!?―――もう、戦士さん!もう少し落ち着いてくださいよ」
戦士「背泳ぎー!!」
僧侶「……」
魔法使い「冷たくてきもちいいわね♪」
僧侶「ですね」
戦士「あー生き返るなぁ」
魔法使い「あとで勇者様にも入ってもらったほうがいいわね」
僧侶「ですね」
戦士「やっほー♪」
勇者「……」
勇者「戦士……戦士が……向こうに……いる……」
勇者「………」
勇者「こ、ここからなら」
勇者「……」
勇者(すこしだけ……)
戦士「ふう……ん?」
魔法使い「どうかした?」
戦士「いや。あー、疲れた。ちょっと休むか」
僧侶「あはは」
魔法使い「……」
僧侶「どうしたんですか?」
魔法使い「いや、あの聖水について考えていたの。どうやって精製しているのか……勇者様は特殊な道具など持っていないし」
僧侶「それもそうですね」
勇者「はぁ……はぁ……」
勇者「戦士の……おしり……いい……胸も……はぁ……はぁ……」
勇者「……うっ」
勇者「……お、おさまらない……」
勇者「も、もういっかい……」
勇者「はぁ……はぁ……」
戦士「聖水ってなんだ?」
魔法使い「あのティッシュに染み込んでいた液体のことよ」
戦士「ああ。あれって聖水だったのか?」
魔法使い「ええ」
僧侶「効果は実証済みです」
戦士「いつの間に?」
魔法使い「さっき魔物が逃げていったでしょ?」
戦士「ああ、あれってそういうことだったのか?」
勇者「はぁ……はぁ……うっ!」
勇者「………」
勇者「はぁ……はぁ……」
魔法使い「―――勇者様、すいませんでした」
勇者「あ……うん」
僧侶「勇者様も水浴びしてきてください」
戦士「気持ちいいぜ?―――お?」
勇者「そうなんだ。じゃあ、行ってくるよ」
魔法使い「ごゆっくり」
僧侶「はい」
勇者「ありがとう」
戦士「……?」
魔法使い「戦士?」
僧侶「足元を睨んでどうしたんですか?なにか踏みました?」
戦士「あ、ああ……なんか白くて粘っこい液体が足の裏に……きもちわりい」
魔法使い「魔物の唾液では?」
僧侶「まさか。こんな近くにいたなら勇者様が気付くはずですよ」
戦士「なんだこれ……?拭いとくか」
魔法使い「……ちょっと待って」
戦士「ん?」
魔法使い「……(クンクン」
僧侶「どうしたんですか?」
魔法使い「……嗅いでみて」
戦士「なんだよ……(クンクン」
僧侶「……(クンクン」
戦士「……くせえ」
僧侶「この匂いは……聖水?」
魔法使い「……ええ」
戦士「こんな粘液なのかよ?」
僧侶「つまり私たちが水浴びしている間に勇者様は聖水の精製を?」
魔法使い「そう考えるのが妥当ね」
戦士「わざわざ隠れてか?」
魔法使い「……どうしてなのかしらね?」
戦士「あ、見ろよ。ここにも聖水っぽい液があるぞ」
僧侶「こっちにも」
魔法使い「どうしてこんなに飛散しているのかしら……?」
僧侶「……うわぁ、見てください。こんなにも粘り気がありますよ?」
戦士「おお、すげえ糸をひいてるな」
魔法使い「これはかなり新鮮な聖水ってことね」
僧侶「あ、この小瓶に集めてみますか?」
魔法使い「そうね。出来るだけ集めてみましょう」
戦士「わかった」
勇者「……」
勇者「戦士の裸……」
勇者「あ……また……」
勇者「……はぁ……はぁ……はぁ……み、水のなかで……だせば……!」
勇者「……うっ!」
僧侶「ふう」
戦士「ま、こんなもんか」
魔法使い「この白濁液の成分って一体……?」
戦士「なあ、思ったんだけど」
魔法使い「なに?」
戦士「勇者のやつ、今まさに精製してんじゃねえの?」
僧侶「……!?」
魔法使い「なるほど……覗いてみる?」
僧侶「ダメです!!それは……えっと……もし勇者様が裸だったら……!!」
戦士「ラッキーで、いいじゃん?」
僧侶「な?!―――ダメです!!淑女としての慎みを!!」
魔法使い「まあまあ、でも気になるでしょ?」
僧侶「ま、まあ……聖水の精製に関して僧侶の身としては知っておきたいですね」
戦士「決まりだな」
魔法使い「ええ。行きましょう。―――レムオル!」
魔法使い「……」
僧侶「いつも思うんですけど、自分だけが透明になってないんじゃないかって、不安になりません?」
戦士「あーわかる」
魔法使い「静かに」
勇者「……ふう」
僧侶「わわっ?!」
戦士「しっ」
勇者「……ん?」
僧侶「……」
勇者「気の所為か」
魔法使い「大丈夫よ。陰部は見えてないわ」
僧侶「で、でも……裸じゃないですか……」
戦士「そりゃそうだろ」
魔法使い「……聖水を精製しているようにはみえないわね」
戦士「だな……もう材料が尽きたんじゃないか?」
魔法使い「確かにあれだけ飛散しているところをみると、かなり大量に作ろうとして暴発したのかも」
僧侶「暴発……でも、なんの音もしませんでしたよ?」
戦士「聖水だから爆発音とはしないんじゃないか?」
魔法使い「……どうやらなにもするつもりはなさそうね」
戦士「退くか」
僧侶「勇者様に悪いですし」
魔法使い「そうね」
戦士「……」
勇者「……戦士は王のことなど関係ないっていってくれた……」
勇者「うん……決めた」
勇者「戦士に想いを……伝える」
勇者「お待たせ」
戦士「よお」
魔法使い「じゃあ、行きましょうか」
勇者「あ、その前に……戦士、ちょっといい?」
戦士「ん?なんだ?」
僧侶「どうかしたんですか?」
勇者「あ、ごめん。少し待ってて」
魔法使い「ええ」
僧侶「二人だけで?」
勇者「ごめん。どうしても戦士だけに言いたいことがあるんだ」
戦士「俺だけにか?」
僧侶「……まさか」
魔法使い「まあ、ごゆっくり」
勇者「ありがとう」
戦士「……」
魔法使い「さてと、今のうちにこの液体を……」
僧侶「まさか……まさか……!!」
魔法使い「顕微鏡は……確か、ここに……」
僧侶「魔法使いさん!!どうしたらいいですか!?!」
魔法使い「あったあった。―――何が?」
僧侶「あの二人……きっと……」
魔法使い「うーん……ピントが合わない……」
僧侶「愛を確かめ合うのではないでしょうか!?」
魔法使い「どうなのかしらね……おぉ!?」
僧侶「どうかしました?」
魔法使い「オタマジャクシみたいなのがいっぱいいる。みんな動いてないけど」
僧侶「は?どういうことです?」
魔法使い「うーん……聖水の原材料が全くわからないわね……成分は……」
僧侶「はぁ……勇者様……」
魔法使い「タンパク質が多い……弱アルカリ性……?なんなの、これ?!調べれば調べるほど意味が不可解になっていくわ!!」
勇者「……」
戦士「勇者、どうしたんだよ。二人に聞かれたくない話なのかよ?」
勇者「戦士、僕のこと好きだって言ってくれたよね?」
戦士「え、ああ」
勇者「じゃあ……あの……」
戦士「……?」
勇者「この旅が終わったら……僕と結婚してほしい」
戦士「……へ?」
魔法使い「むー……」
僧侶「何かわかりましたか?」
魔法使い「ダメね……でも、これ聖水なのよね?」
僧侶「じゃないんですか?」
魔法使い「ねえ、飲んでみない?」
僧侶「ええ!?」
魔法使い「人体に影響がないか調べてみないと」
勇者「……」
戦士「結婚って……なんで?」
勇者「なんでって……それは……」
戦士「悪いけど、俺はお前と結婚する気なんてないぜ?」
勇者「え……!?」
戦士「だって―――」
僧侶「でも、聖水は体にふりかけるものですよ?」
魔法使い「聖水は神聖な場所でとれた水のことでしょ?」
僧侶「そうですけど……」
魔法使い「ね、少しだけでいいから」
僧侶「い、いや、でも……色的に口にしたくないですし、落ちていたものですから……衛生的に」
魔法使い「あ、じゃあ、少し温めてみる?」
僧侶「え?」
魔法使い「ホット牛乳みたいになるんじゃない?」
戦士「裏でこそこそするような奴とは一緒になれないからな」
勇者「……!?!?」
勇者(ま、まさか……覗いていたのがばれている!?)
戦士「……でも、そうだな。ちゃんと話してくれるなら考えてやってもいいかなぁ」
勇者「……」
戦士「俺は正直なやつが好きだ」
勇者「……ご、ごめんなさい」
戦士「……」
魔法使い「メラ」
僧侶「うええ……なんか変色してきましたよ?」
魔法使い「よし。こんなもんでしょ。はい」
僧侶「ほ、ほんとに飲むんですか?」
魔法使い「おねがい」
僧侶「……」
魔法使い「……いっき、いっき」
勇者「……出来心で……その」
戦士「……?悪いことだったのか?」
勇者「え?」
戦士「だから言えなかったのか?」
勇者「そ、それは……だって……最低のことだから……」
戦士「最低……そうだったのか……」
勇者「うん……」
戦士「なら、もうしちゃだめだ。……でも、何やってたんだ?」
魔法使い「ほら」
僧侶「……ん!」
魔法使い「おお」
僧侶「おぇ……まずい……くさ、い……」
魔法使い「ああ、口端から垂れてる垂れてる」
僧侶「うわ……あ」
魔法使い「あらら。服についちゃったわね」
勇者「な、なにしてたって……!?」
戦士「うん」
勇者「えと……それは……」
戦士(そんなに聖水の作り方は言いたくないのか……一体どうやって……)
勇者(自慰行為にふけっていたなんて……言えるわけ……でも……言わないと……戦士は俺のことを嫌いに……)
戦士「言えないのか?」
勇者「……」
戦士「……」
魔法使い「どんな味だった?」
僧侶「……よくわかりません」
魔法使い「そう。でも、体に異変はない?」
僧侶「ないですね……」
魔法使い「無害は無害か……あ、じゃあ、次は体にふりかけてみない?」
僧侶「これをですか!?」
魔法使い「どれだけ魔物に効果があるのか試してみたいの」
戦士「まあ、言えないなら無理に―――」
勇者「き、君のことを想って……な、慰めてたんだ!!」
戦士「……慰めてた?」
勇者「う、うん……」
戦士「どういうことだ?」
勇者「それは……だから…………ニー……だよ」
戦士「え?なんて?」
勇者「だから……オ……ニー……をして」
戦士「なんだよ。何をしてたんだ?」
勇者「だから!!―――オ○ニーをしてたんだ!!」
戦士「!?」
魔法使い「そーれ!」
僧侶「うぇぇ……くさい……きもちわるぃ……」
魔法使い「さ、魔物に近づいてみましょう」
僧侶「この匂い、とれるかなぁ……癖になるけど……」
勇者「うぅ……」
戦士「……で、オ○ニーってなんだ?」
勇者「!?」
戦士「悪い。俺、頭悪くてそういう最近の言葉には疎いんだよな」
勇者「……」
戦士「オ○ニーって悪いことなのか?」
勇者「あ、えと……そういうわけじゃ、ないけど……」
戦士「そのオ○ニーをすることであれが作られてたわけか……なるほど」
勇者「……?」
戦士「なあ、悪いことなのはわかったんだけど……どうしてもきになるから、そのオ○ニーってやつをしてくれないか?」
勇者「!?!?」
魔法使い「……あ、いたわ」
魔物「ぐるるるる」
僧侶「……」
魔物「くっせーーーーー!!!!!」
戦士「たのむ!」
勇者「……わ、わかっていってるんだよね……?」
戦士「ああ。分かってる。勇者にさせることじゃないってことは。でも、どうしても見たいんだ」
勇者(もしかして……い、今なら……)
戦士(やっぱ悪いことだから人には見せたくないのか……?)
勇者「……じゃあ、手伝ってくれる?」
戦士「え……お、おお!!いいぜ!!やるやる!!」
勇者「じゃあ、まずは―――」
戦士「おぉぉぉ!?!!?な、なにズボンを下ろしてんだよ!?」
魔法使い「よし、次ね」
魔物「ガルルルルル」
僧侶「はぁ……」
魔物「―――おええぇえぇえええええ!!!!!!」
魔法使い「すごい……効果覿面じゃない」
僧侶「お風呂にはいりたい……髪がパリパリになってきた……」
勇者「……ここを握って」
戦士「えっと……わ、わかった……か、固いな……」
勇者「そのまま、ゆっくり……手を動かして……」
戦士「こ、こうか……?」
勇者「ん……そ、そう……いい、よ……はぁ……♪」
戦士(なんだ……?まさか、ここから聖水が出るのか?)
戦士(勇者はしょんべんだけじゃなくて聖水も出るのか……?)
魔法使い「よし。魔物に対しての効果は確認できたわね」
僧侶「ええ……すごい効果ですね」
魔法使い「……(クンクン」
僧侶「……」
魔法使い「……すごい匂いね。人間でこれだけ不快に思うから魔物の嗅覚ならあの反応は当然かも」
僧侶「……(クンクン」
僧侶「……なんだか慣れてきちゃいました」
勇者「んっ……あっ……はぁ……♪」
戦士「……(シコシコ」
勇者「あ……だ、めだ……で、でる……♪」
戦士「お……マジか」
勇者「あ……く……戦士!!口、あけて!!」
戦士「え……こ、こうか?―――あーん」
勇者「くはっ……♪」
戦士「んぐっ……!?!?」
魔法使い「そういえば直接精液を飲んだわよね?」
僧侶「はい」
魔法使い「……あ、また魔物が来たわ。試してみましょう」
僧侶「何をですか?」
魔法使い「―――をしてくれる?」
僧侶「そ、それは……?!」
魔法使い「聖水をふりかけるだけで魔物が逃走するのだったら、口臭を吹きつけたらきっと倒せると思うの」
勇者「はぁ……はぁ……はぁ……」
戦士「うぇぇ……ドロドロが顔や胸に……きもちわりぃ……」
勇者「戦士……エロいね……」
戦士「これがお前が隠していたことだったんだな……」
勇者「うん……ごめん、今拭くから」
戦士「いいよ。効果が切れるまでこのままでいい」
勇者「え……効果?」
戦士「この匂い……悪くないな」
勇者「戦士……はぁ……はぁ……」
戦士「……おいおい。また大きくなってきたぞ?また出すのか?」
魔物「グルルルルル!!」
魔法使い「まずは動きをとめないと。―――足元にヒャド!!」
魔物「がぁ!?」
僧侶「す、すいません……はぁぁぁぁ~」
魔物「おぉぉぉおおおおおぎぃぃぃぃぃぃいいいいやあぁあああああああ!!!!!!!」
勇者「あっ……あっ!」
戦士「ん!?」
勇者「はぁ……はぁ……」
戦士「またいっぱい出したな」
勇者「う、うん……」
戦士「そんなにぶっかけなくても、一回でよくないか?」
勇者「ご、ごめん」
戦士「まあ、いいけど」
魔法使い「流石ね。精液の匂いは」
僧侶「はぁ……これ、ホントに聖水なんでしょうか?魔物がのたうちまわって死にましたよ?」
魔法使い「聖水ってそんなものじゃないの?」
僧侶「まあ、そうかもしれませんが」
魔法使い「さてと、精液の効果は実証できたし、そろそろ戻りましょうか」
僧侶「はい」
僧侶「……あれ?せいえき?」
勇者「ふう……ありがとう……気持ちよかったよ」
戦士「へえ、聖水を出すと気持ちいいのか?」
勇者「精水?……精液じゃなくて?」
戦士「聖液っていうのか?ああ、確かにそっちのほうが合ってるな」
勇者「合ってる……?」
戦士「じゃ、みんなのところにいくか」
勇者「え!?そのまま!?」
僧侶「あの……せいえきって?聖水じゃないんですか?」
魔法使い「え……?あー、あれよ。水って感じがしないから聖なる液体で略して聖液ってこと」
僧侶「なるほど。たしかにこれは聖水って感じじゃないですもんね」
魔法使い「でしょ?!」
僧侶「ネーミングセンスありますね」
魔法使い「まあね」
戦士「おーい!!」
魔法使い「話は終わったの?」
勇者「あ、ちょ!?」
戦士「ああ、終わったぜ?」
僧侶「……あれ?戦士さん、なんかとろとろになってません?」
戦士「おう!聖液を直にかけてもらったからな」
魔法使い「直に?」
僧侶「へえ、じゃあ、きっと魔物に対してはすごい効果があるんでしょうね」
戦士「ああ、このままこの森をつっきろうぜ」
僧侶「はい……あ、口の中にも聖液を?」
戦士「ああ」
僧侶「なら口臭攻撃ができますよ。魔物が悶絶して死にます」
戦士「マジか!!やっほー♪ついに俺にも特殊攻撃が身についたってことか!!」
魔法使い「おめでとう、戦士」
戦士「サンキュ!」
魔物「……!!!」
勇者「……魔物だ!!」
戦士「僧侶、試したいから頼む!!」
僧侶「はい!―――ボミオス!!」
魔物「ぐえええええ!!!!くっすぇえええええ!!!!!」
戦士「ふっふっふっふ……はぁぁぁぁ~」
魔物「ぺぐりゃぐはぁああぁああああぁあああ!!!!!!!!」
戦士「おお、すっげえな、これ」
勇者「う、うん……」
僧侶「ところで、この聖液はどのように精製されているんですか?」
魔法使い「……」
勇者「あ、えと……」
戦士「それは秘密だ、な?」
勇者「う、うん……」
僧侶「そ、そんな!?―――まさか……愛する二人だけの……!?」
宿
勇者「え……?」
戦士「この容器にできるだけ多くの聖液を溜めとこうぜ」
勇者「こ、これに?」
僧侶「それいいですね。勇者様に一々、精製してもらうのも手間ですし」
魔法使い「一リットルは入りそうね」
戦士「少量であれだけの威力があるんだ。これだけ貯めとけば魔王の城まで持つだろう」
勇者「それはそうかもしれないけど」
僧侶「この先の戦闘も楽になりますもんね」
戦士「ああ。聖液さえあれば無敵だ」
勇者「……」
魔法使い「はい。にんにく」
勇者「……」
魔法使い「……食べなさい?」
勇者「……バリバリ……もぐもぐ……」
翌朝
戦士「―――僧侶!!」
僧侶「どうしたんですか?!」
戦士「勇者が死んじまった!!生き返らせてくれ!!」
僧侶「ええ!?何があったんですか!?」
戦士「わかんねえけど、聖液を出してるときに急に……!!」
僧侶「わ、わかりました!!」
戦士「こっちだ!!」
魔法使い「……ふわぁぁぁ」
魔法使い「……しばらくこの街に滞在することになりそうね」
僧侶「うわぁぁ!!勇者様!!なんてお姿で亡くなって……!!何故、容器に陰部を突っ込んだまま……!?」
戦士「精製途中だったんだ……」
僧侶「……教えてください。聖液はどのようにして……?」
戦士「ああ、実は―――」
勇者「う……」
僧侶「勇者様!!」
戦士「大丈夫か!?」
勇者「あ、れ……僕は……?」
戦士「聖液を出している時に意識をうしなったんだ」
僧侶「命を削るものだったのですね。―――考えてみればあれほどの威力のあるもの。なんの代償もないわけが……」
戦士「悪かった。俺も無限に出る物だとばっかり」
勇者「あ……いいんだ……大丈夫」
僧侶「勇者様、聖液はゆっくり出していきましょう?」
戦士「だな」
勇者「う、うん……あ、どれくらい溜まったっけ?」
戦士「丁度、5分の1ぐらいだな」
僧侶「結構、いきましたね」
戦士「ああ、すごかったぜ。最後の方なんて勇者、叫んでたからな。正直、かっこよかったぜ?」
勇者「……」
数日後 朝
戦士「―――僧侶!!」
僧侶「わかりました!!」
魔法使い「……滞在してから数日……ふわぁぁぁ。そろそろ精液が溜まったかしら?」
僧侶「ザオリク!!」
勇者「―――うぅ……」
戦士「勇者、見ろ。もう満タンになったぜ!!」
勇者「そ……そうだね……」
僧侶「これだけあれば魔王もいちころですよ」
勇者「う……うん」
戦士「10回死んだ甲斐があったな!!」
勇者「……」
僧侶「では、早速出発しましょう」
戦士「だな!」
勇者「……」
街道
戦士「じゃあ、ちょっとつけてみるか」
僧侶「ですね。魔法使いさんはどうします?」
魔法使い「精液は貴重だから、遠慮しておくわ。一人だけでいいんじゃない?」
戦士「じゃあ、俺がつけてもいいか?」
僧侶「はい。構いません」
戦士「んじゃ……」
戦士「ゴクッ……ゴクッ……」
戦士「ぶっはぁ……よし!」
魔法使い「あ、魔物よ!」
魔物「グルルルル!!」
戦士「やるか?!」
魔物「――――くせええええええええ!!!!!」
戦士「はっはっは!!勇者の力、思い知ったか!!!」
勇者「……」
数日後 街
戦士「魔王の城が目前だな」
僧侶「ですね……でも」
戦士「困ったな……聖液の色が濁ってきやがった」
僧侶「あれだけ乳白色だったものが……泥水のような色に」
戦士「時間がたち過ぎて浄化の力が抜けちまったのか?」
僧侶「勇者様、どうなんですか?」
勇者「……」
魔法使い「飲むのは危険ね。多分、腐ってるわ」
戦士「どうする?」
僧侶「もう一度、貯め直しますか?」
勇者「……!?!?」
魔法使い「そうね。そうしてみたら?―――はい、にんにく」
戦士「よし、勇者!早速、精製するぞ!!」
勇者「や、やめ……て……い、や……」
一ヶ月後 宿
僧侶「―――ザオリク!!」
勇者「―――うぅ……」
戦士「よし。なんか今回は時間がかかったな」
僧侶「はい。勇者様も20回以上亡くなりましたし」
魔法使い「まあ、いいじゃない。魔王は目前。準備は万全にしとかないとね?」
戦士「それもそうだな」
僧侶「そういえば、この腐った聖液はどうします?捨てます?」
魔法使い「捨てるのはもったいないわね。何かにつかえるかもしれないし、持っておきましょう」
戦士「うし!!勇者も生き返ったし、魔王の城にいくか!!」
僧侶「はい!がんばります!!」
魔法使い「ええ。世界の平和を取り戻すのよ!!」
戦士・僧侶・魔法使い「おー!!」
勇者「……」
魔王城内
魔物「ぎゃぁあああああくっせーーーーー!!!!!」
戦士「わはははははは!!!どけどけー!!勇者様がお通りだぜぇぇ!!!」
魔物「おえぇぇぇえええええ!?!!?」
僧侶「すごいです!上級クラスの魔物まで逃げ出してますよ!!」
魔法使い「ええ。まさか、勇者様の精液がここまでとはね……」
魔物「ぐぞぉぉぉぉ!!!がぁあぁああ!!!!」
戦士「お、骨があるやつがいたな。―――はぁぁぁぁ~」
魔物「ぺぎゃあああああぐりょおああああああああ!!!!!!!」
戦士「よっしゃ!この聖液の口臭には勝てないみたいだな!!」
僧侶「この勢いで魔王のところまで一気に行きましょう!!」
戦士「まかせろ!!」
魔法使い「楽でいいわー♪」
勇者「……」
魔王城 謁見の間
魔王「―――よく来たな」
僧侶「あれが……魔王!!」
戦士「ふん。この聖液の力があれば―――」
魔王「甘いな。我の鼻は洗濯バサミで封じている。そのような臭いなど通じんぞ!!」
戦士「きたねえ真似を……!!」
僧侶「そ、そんな……!!」
魔王「くくく……口呼吸しかできんのが口惜しいが、これで貴様らの勝機は完全に潰えた!!」
戦士「くっ……?!」
魔王「すーはー……さあ!!闇へと消えろ!!光の者たちよ!!」
魔法使い「―――ふふ。これがなにかわかるかしら、魔王さん?」
魔王「な、なんだ……その汚水は……?」
魔法使い「二か月近く熟成された勇者様の精液よ?」
魔王「なんだと……?」
勇者「……」
魔法使い「さて、これをどうするか、わかる?」
魔王「ま、さか……!!」
魔法使い「次に口をあけたときが最後よ?」
魔王「……!??」
魔法使い「さあ、口も鼻も封じられた魔王さん。今度は皮膚呼吸でもしてみる?」
魔王「………っ!!」
魔法使い「……さあ、魔王さんはどれくらい呼吸をとめられるのかしら?」
魔王「――――――――ぶっはぁ!!!」
魔法使い「……今だ!!―――精液ボトルよ、魔王の口内へ!!ルーラ!!」
魔王「―――ごぶっ!?!?がぶぅ!!?!?ごぺぇ!?!?!?」
戦士「勇者の腐った聖液が、魔王の中に!?」
魔王「―――ぐっぇぜぜぜぜええぇええええええええ!!!!!!!!!」
僧侶「……効いた!?」
魔王「………わ、我がたお、れても……第二、第三の……ま、おうが……ぐほっ!?!」
勇者「……勝った」
勇者の故郷 城
王「よくやったぞ、勇者よ!!そして、勇者のために尽力してくれた者たちにも十分な褒美を授けよう!!」
戦士「はは!!」
僧侶「ありがとうございます!!」
魔法使い「ありがたき幸せ」
勇者「……」
王「うむ。これほど嬉しいことはない!!今宵は宴だ!!」
兵士「はい!!」
王「お前たちも是非とも参加してくれ」
戦士「やったー!!」
僧侶「やっと、終わったんですね」
戦士「ああ!!そうだ!俺たちは勝ったんだ!!」
魔法使い「……長かったわね。感慨深いわ」
勇者「……」
王城 中庭
勇者「……」
戦士「……勇者」
勇者「……?」
戦士「終わったな」
勇者「……(コクッ」
戦士「な、なあ……あの話……なんだけど……」
勇者「……?」
戦士「ほ、ほら……旅が終わったら……結婚するって……お、俺……勇者となら……」
勇者「…………」
戦士「結婚しても……いいなって……」
勇者「……な」
戦士「え?」
勇者「――――しゃべんな!!くっせぇんだよ!!!」
戦士「……」
勇者「誰がてめえとなんか結婚するか!!!」
戦士「え……」
勇者「―――魔法使い」
魔法使い「はい」
勇者「君だけだ……俺のことを本当に想ってくれていたのは。今回の旅で良くわかったよ」
魔法使い「さあ、いきましょう?」
勇者「ああ」
戦士「え……あの……」
勇者「精液飲んで、なにが聖なる力だ。馬鹿じゃねーの?」
魔法使い「学のない人はこれだから、嫌です」
戦士「そ、そんな……勇者!!待ってくれ!!ゆうしゃぁぁぁぁぁ!!!!!」
勇者「幸せになろうな、魔法使い?」
魔法使い「はい……もちろん……愛しています、勇者様」
魔法使い(―――計画通り)
END
226 : 以下、名... - 2011/10/17(月) 15:31:32.06 s65Oul5Z0 78/81
>>127辺りの誤字?で路線変更したよね絶対 乙
228 : 以下、名... - 2011/10/17(月) 15:34:23.22 E7Wt16Ux0 79/81
>>226
確かにあの誤字のせいで魔法使いが黒くなりすぎたのは認める
でもこのendは予定通り
232 : 以下、名... - 2011/10/17(月) 15:37:06.90 s65Oul5Z0 80/81
予定通りだったのかストーリー根本からいじったのかと思ったわ
てことは初めから魔法使いは知ってたんだな
234 : 以下、名... - 2011/10/17(月) 15:41:32.69 E7Wt16Ux0 81/81
>>232
白状すると魔法使いだけが途中で気付く予定だった
誤字の所為で展開がマッハになった
みんなありがとう乙でした

