男「というわけで今日一日のドライブ、よろしくおねがいしまーす!」
カーナビ「初めまして!こちらこそよろしくおねがいしまーす!」
男「わっ本当に喋った!初めまして」
カーナビ「人工知能搭載ですから。会話が出来るようマイクも付いてます!」
男「すごい技術だなぁ。それじゃ、しゅっぱーつ!」
カーナビ「おーっ!」
元スレ
男「人工知能搭載のカーナビを買った」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1353956698/
カーナビ「で、どちらへ行かれます?」
男「えっ……特に目的地は決まってないけど」
カーナビ「えぇ……」
カーナビ「一応私カーナビなので何か仕事をもらえると嬉しいのですが……」
男「そうか……じゃあ海!海へ行こう!」
カーナビ「またアバウトな目的地ですね……ではここの海水浴場を目的地に設定しますけどいいですか?」
男「うん。じゃあそこへ行こう」
男「……」ブロロロロ…
カーナビ「……」
男「……カーナビさん、趣味は何?」
カーナビ「無理に話題を作らなくてもいいんですよ。私相手に気まずくなることなんてありません」
男「いやでもせっかくだからお喋りしたい」
カーナビ「そうですか……趣味はですね、運転手さんを目的地まで送り届けることです」
男「そりゃそうだ」
カーナビ「あ、次の信号右折です」
男「右折だね」
男「じゃあ好きな目的地は?」
カーナビ「なんですかソレ……運転手さんが望む場所が私の好きな場所です」
男「そんなこと言っちゃってー。実は行ってみたいデートスポットとかあるんでしょ?」
カーナビ「あ、私一度映画館で映画を見てみたいです」
男「…………車は入れらんないなぁ……TSUTAYAで映画でも借りてきて再生しようか?」
カーナビ「お構い無く。私は映画が見たいのではなく映画館に行きたいだけですから」
男「……いつか連れてってやるからな」
カーナビ「お気持ちだけ頂きます」
男「じゃあ好きな食べ物は?」
カーナビ「わざとやってます?」
男「さすがに無いか」
カーナビ「私一度ケーキなるものを食べてみたいですねぇ」
男「あるんかい」
男「……物食べる機能とかあるの?」
カーナビ「さすがに無いですよ。食欲なるものも無いですけど見た目が綺麗じゃないですか」
男「あーケーキ食いたくなってきたな」
カーナビ「200m先にローソンがありますよ?」
男「サークルKを探してくれ」
カーナビ「ローソンじゃ駄目なんですか?」
男「サークルKの窯だしプリンが食べたいんだ」
カーナビ「ケーキじゃないんですね」
カーナビ「はい着きました」
男「じゃあ3分ほど待ってて」
カーナビ「はい、いってらっしゃいませ」
男「ただいま」
カーナビ「おかえりなさいませ」
男「ご主人様は?」
カーナビ「おかえりなさいませっご主人様っ!」
男「おおっ!声が変わった!」
カーナビ「特技です」
男「おいしー」モグモグ
カーナビ「幸せそうに食べますねぇ……」
男「朝飯食べてないからなー。おいしー」モグモグ
カーナビ「駄目ですよ、ちゃんとしたもの食べなきゃ」
男「……ところでなんで俺が『幸せそうに食べている』ことがわかったわけ?」
カーナビ「車内カメラも搭載してますから」
男「何ィ!?どこだ!!ここか!!?」
カーナビ「秘密です」
男「クッ……これじゃカーオ○ニーもできないッ……!」
カーナビ「してもらっても構いませんよ?恥ずかしいならエンジン切れば私は見れませんし」
男「照れて欲しかったの」
カーナビ「オ、オ、オ○ニーとか馬鹿じゃないの!?アンタ!!」
男「ありがとうございます」
男「ふぅ……ごちそうさまでした」
カーナビ「お粗末様でした」
男「お前が作ったのか」
カーナビ「じゃあ海に向けてしゅっぱーつ!」
男「おーっ!」
男「音楽かけていい?」
カーナビ「どうぞー。別にことわる必要はありませんよ」
男「そんなつれないこと言うなよ」
カーナビ「お、スピッツですね?」
男「うん。好きなんだ」
カーナビ「いいですねー。君の青い車で海へ行こー♪」
男「この車は赤だけどな」
カーナビ「『仲良し』かけてください」
男「このカーナビ図々しいな……」
カーナビ「つれないのは嫌なんじゃなかったんですか?」
男「そうだよ。だからもっと俺の彼女のように振る舞ってくれ!」
カーナビ「……」カチカチカチ…
男「ケータイを弄るな。倦怠期か」
カーナビ「次の信号左折です」
男「左折だね」
カーナビ「そのまままっすぐ行けば海水浴場です」
男「お、もうすぐか。泳ぐ?」
カーナビ「水着持ってきてないですもん」
男「海水浴場の近くではコンビニで水着買えたりするんだぜ?」
カーナビ「今冬だから売ってないですよ」
男「そうか……じゃあたとえ水着があっても泳げないな」
カーナビ「そうです……たとえ水着があって夏でも泳げないんです……」
男「カーナビだからな」
カーナビ「カーナビですから」
カーナビ「目的地周辺です。運転お疲れさまでした」
男「目的は無いんだけどな」
カーナビ「冬の海風に打たれてきたらどうです?」
男「そうだな……じゃあ海風に打たれながら一服するか」
カーナビ「あ、エンジンかけっぱなしですよ。何故窓を開けたんです?」
男「こうすれば外にいても会話できるだろ?」
カーナビ「別に私は待ってますよ?」
男「俺は寂しいと死んじゃうんだ」
カーナビ「冬の海には似つかわしくないセリフですね」
カーナビ「いやー今日は天気がいいですねー」
男「ドライブ日和ですな……。何?車外カメラも付いてんの?」
カーナビ「はい」
男「なんてこった……これじゃ車外オ○ニーもできないッ……!」
カーナビ「別にしても構いませんよ。恥ずかしいならエンジンを切れば私は見れませんし」
男「照れろ」
カーナビ「そ……外でオ○ニーとか馬鹿じゃないの!?見られるのが恥ずかしいなら家ですればいいじゃない!!」
男「もっともだ」
男「……何の為にカメラが付いてるんだ?」
カーナビ「運転手さんとの会話の幅を広げるためじゃないでしょうか?」
男「あーなるほど」
カーナビ「あと一応運転中危険を察知することもできます」
男「ほほう」
カーナビ「車の制御系とは関係無いので口頭で知らせるレベルですが」
男「助手席に乗ってる同乗者レベルだな」
カーナビ「目が良い同乗者だと思ってください」
男「視力いくつ?」
カーナビ「1.2です」
男「俺の方が良かった」
男「さてと、じゃあ再びしゅっぱーつ!」
カーナビ「次はどこへ?」
男「そうだなぁ……オススメのデートスポットは?」
カーナビ「ジャスコとか?」
男「田舎の学生か」
カーナビ「中で映画見ましょう!」
男「何か見たいのあるの?」
カーナビ「無いです」
男「俺も無いから別の場所にしよう」
男「そうだなぁ……じゃあ次は山へ行こう!」
カーナビ「また曖昧ですね……じゃあここの山奥のレストランなんかどうです?」
男「よし、じゃあそこへ向かってしゅっぱーつ!」
カーナビ「おーっ!」
男「……喉渇いた」
カーナビ「300m先に自販機があります」
男「そんなことまで知ってんの!?」
カーナビ「ダイドーですねー」
男「……いい、コンビニ探して」
カーナビ「150m先にローソンがあります」
男「そっちの方が近いじゃないか!」
カーナビ「着きました」
男「じゃ、行ってきます」
カーナビ「いってらっしゃいませ」
男「ただいま」
カーナビ「おかえりなさいませっご主人様っ!」
男「やぁカーちゃん。また来たよ」
カーナビ「わぁっ嬉しい!」
男「なんかカーチャンみたいで嫌だから別の呼び方を考えよう」
カーナビ「ナビちゃんでどうです?」
男「やぁなっちゃん」ゴクゴク
カーナビ「買ってきたのはQooなんですね」
カーナビ「飲み物買うにしては時間かかりましたね?」
男「あぁ、ジャンプ立ち読みしてきたんだ」
カーナビ「あの最近つまらないと噂の」
男「よく知ってるな。俺は普通に面白いと思うけどなぁ」
カーナビ「何読むんです?」
男「伊達以外」
カーナビ「私は割りと面白いと思いますけどねぇ」
男「読んでんの!?なんで!?」
カーナビ「聞くべきは『どうやって?』です」
男「じゃあ山へ向かってしゅっぱーつ!」
カーナビ「おーっ!」
男「スピッツ替えてもいい?」
カーナビ「どうぞ。お次は何を?」
男「journey」
カーナビ「wheel in the skyをお願いします」
男「飛ぶの?」
カーナビ「飛べません」
男「……スタンド寄るね」
カーナビ「ここより600m先の所の方が安いですよ」
男「よく知ってんなぁ……」
男「本当だ。2円安い」
従業員「ッラッシャーセー」
カーナビ「ハイオク満タンで」
従業員「ハイオッハイリャース」
男「ちょ、待ってください!!レギュラーですレギュラー!!」
従業員「アリアッシター」
男「……やめてくれ、ただでさえ火の車の家計を無駄煽るな」
カーナビ「エンジンをまだ切ってなかったのでこれはチャンスだと」
男「何のチャンスだ」
カーナビ「快適に走るチャンスです」
男「火の車がか」
カーナビ「あ、その信号右です」
男「もっと早く言えっ!」
カーナビ「わぁー紅葉が綺麗ですねー」
男「ほとんどが落ちてるけどな」
カーナビ「赤や黄色の絨毯も素敵じゃないですかー。スリップしやすいですけど」
男「慎重に走るよ」
カーナビ「あ、バスが来てますね。気を付けてください」
男「わかってるよ。……バスガイドみたいに喋ってくれよ」
カーナビ「右手に一番高くそびえて見えますのが、中指でございます」
男「どこにも無いぞ」
カーナビ「……目的地周辺です運転お疲れさまでした」
カーナビ「…………目的地を通りすぎました。ちょっと、何やってるんですか」
男「お、この辺見張らしがいいな。ここにしよう」
カーナビ「ちょっとレストランは……」
男「もともと行く気無いよ」
カーナビ「そんなこと言ったってもうお昼時ですよ?」
男「さっきコンビニで弁当買ってきた」
カーナビ「あら……ここで食べるんですか?」
男「うん。さっきみたいに窓開けてお喋りしながら」
カーナビ「店員さんや他のお客さんもいるから寂しくないですよ、もっとちゃんとしたもの食べないと」
男「俺はお前がいなきゃ死んじゃうの」
カーナビ「その内栄養失調で死にますよ?」
男「大丈夫だって、最近はコンビニ弁当もちゃんとしてる。ほら、1050kcalも採れる」
カーナビ「体に悪そうな臭いがプンプンしますね……」
カーナビ「……ドライブ以外のときはちゃんとしたもの食べてくださいね」
男「はーい」
カーナビ「それにしても綺麗ですねぇ……」
男「そうだな……」
カーナビ「……」
男「……」
男「……今度お弁当作ってよ」
カーナビ「はい。車内に台所を作ってくだされば」
男「……今度キャンピングカー買おうかな」
カーナビ「あと手と足をくだされば」
男「……どこに売ってる?」
カーナビ「どこも取り扱ってないようですねぇ」
男「俺が君の手となり足となる!」
カーナビ「それは自炊ですね」
男「……はぁー食った食った。ごちそうさまでした」
カーナビ「お粗末様でした」
男「作ってくれてありがとう。おいしかったよ」
カーナビ「気に入ってもらえてよかったです」
男「……タバコがおいしい」フゥー
カーナビ「どうしてタバコを吸い始めたんです?」
男「苺ましまろの伸姉に憧れて」
カーナビ「だからマイルドセブンなんですね」
男「……次はどこへ行こうか」
カーナビ「Any way you want it.」
男「journeyはもういいから」
カーナビ「海に行って山に来たら次はあそこでしょう!」
男「どこ?」
カーナビ「空!」
男「ちょっとシドんとこ行ってくる」
カーナビ「クエーッ!」
男「チョコボじゃ空は飛べんなぁ……」
男「あ、じゃあちょっと最寄りの本屋探してくれる?」
カーナビ「わかりました。何か買いたい本でも?」
男「もう鉄楽レトラの新刊が出てるハズなんだ」
カーナビ「佐原ミズですね?それでしたら新しく始めた『夜さん』も出てるハズですよ」
男「なんでそんなこと知ってるんだ……買うけど」
カーナビ「いいですよねー佐原ミズ。マイガール大好きです」
男「子供が大人びてるのと、お年寄りがやたら若いのが特徴だな」
カーナビ「着きました」
男「じゃあいってきます」
カーナビ「いってらっさい」
男「ぞんざいだな!?」
男「ただいま」
カーナビ「おかえりー」
男「よしよし大分彼女らしくなってきたな」
カーナビ「ご飯にする?お風呂にする?それとも……」
男「お前にする!」
カーナビ「わかりました。目的地を設定してください」
男「今夜はどこまで行けるの?」
カーナビ「あれ?まだ続くんですか?」
カーナビ「あれ?一冊多いですね?」
男「ああ。変ゼミも新刊でてた」
カーナビ「あ、私にも後で貸してください」
男「これ読むの!?どうやって!?」
カーナビ「今度は『何で?』じゃないんですね」
男「機械姦とかネタにしてないだろうか」
カーナビ「私が男さんを犯すんですか?」
男「あ、名前知ってるんだ。うれしー」
男「次は……どこへ行こうか」
カーナビ「じゃあ街中でも走りません?」
男「いいけど……街で買い物とかはしないぞ?」
カーナビ「家計が火の車だからですか?」
男「お前の側にいたいからだ」
カーナビ「そうですか、じゃあ走るだけで」
男「照れろ」
カーナビ「えっ、そ、そんな……それって……」
男「あぁ、俺はお前のことが……」
カーナビ「駐車場台も払えないほど危ないんですか!?」
男「はいお約束いただきましたー!」
カーナビ「いただきましたー!」
男「じゃあとりあえずここの駅を目的地に設定するな」
カーナビ「別に無理してナビ機能使わなくてもいいんですよ?」
男「最初に仕事もらえると嬉しいって言ってたじゃないか」
カーナビ「あれは嘘です。仕事なんて無い方がいいに決まってるじゃないですか」
男「どうして嘘なんてついたんだ」
カーナビ「男さんとの距離を測りかねていたので……良いカーナビを印象付けようと」
男「意外と世渡り上手だな」
カーナビ「カーナビがいなきゃ死ぬようじゃ男さんは世渡り下手ですね」
男「男は不器用な生き物なんだ」
男「しまった、ここの踏み切り捕まると長いんだよな……」
カーナビ「じゃあ謎なぞでもしましょうか」
男「どんとこい」
カーナビ「下は大火事上は洪水なーんだ?」
男「うちの家計」
カーナビ「洪水ってなんです?」
男「水道代」
カーナビ「全部大火事じゃないですか」
男「……風呂でも寄るか」
カーナビ「お風呂ですか?いいですねぇー私も一度お湯に浸かってみたいものです」
男「命がけだな……俺じゃなくて、車の風呂」
カーナビ「あ、洗車ですか?確かにそろそろ洗いどきですね」
男「最寄りのスタンド探して」
カーナビ「はーい」
男「うおお……勝手に前に進んでいく……」
カーナビ「機械が動いてるんです……変な感じですねぇ」
男「変な感じ?具体的には?」
カーナビ「……何か的外れな期待をしてません?」
男「いやぁ、体をブラシで擦られて『らめぇ!』みたいにならないかなーと」
カーナビ「……私はカーナビですよ?車が洗われようが大破しようが私は何も感じません」
男「そっか……そうだよね……」
カーナビ「一度男さんの心を洗う必要がありますね。汚れすぎです」
男「水清ければ魚棲まずって言うだろ?」
カーナビ「どんな魚が棲んでいるんです?」
男「そりゃあおたまじゃくしのような……」
カーナビ「泳ぐ場所を間違えてるようですね」
男「よし!ピカピカ!」
カーナビ「はい。では駅へ向かいましょう」
男「おーっ!」
カーナビ「次の信号左です」
カーナビ「ちょっと……左ですってば……リルートを開始します」
男「いや、この辺の道なら負けない」
カーナビ「あ、私の演算能力なめてますね?」
男「ここは絶対直進が早いんだ」
カーナビ「もう……それならナビやめちゃいますよ?」
男「そういうなよー。勝負しよう」
カーナビ「勝負?」
男「今到着予定何時?」
カーナビ「えーと……20分後ですね」
男「よし、それより早く着いたら俺の勝ちね!」
カーナビ「ちゃんと法定速度守ってくださいよ?」
男「任せとけ!ズルはしない」
──
───
────
男「クソッ……あそこの信号にひっかからなければ……」
カーナビ「男さんの土地勘も大したことありませんねぇ」
男「くそぉ……悔しい」
カーナビ「で、何をしてくれるんです?」
男「え?」
カーナビ「勝負に負けた以上何かペナルティはあるんですよね?」
男「そうか……じゃあチューをしてあげよう」
カーナビ「え、どこにですか」
男「画面に」
カーナビ「やめてください汚れるじゃないですか」
男「舌入れちゃうぞ」
カーナビ「ここ駅前ですよ?恥ずかしくないなら」
男「しかし……世の中はクリスマスムードだなぁ……」
カーナビ「本当ですねぇ……まだ一ヶ月あるのに……あそこツリー出してますよ」
男「しかし!俺は今年は彼女がいるからクリスマスどんとこいだ!」
カーナビ「えっ?いるんですか?それはいいですねぇ」
男「カーナビちゃんだよ」
カーナビ「え?」
男「今年のクリスマスは君と過ごすんだ!」
カーナビ「やだこの人寂しい」
男「さて……次はどこへ行こうか」
カーナビ「そうですねぇ……」
男「あ、電話。カーナビちゃんお願い」ピリリリリリ
カーナビ「はーい」
?『もしもーし』
男「もしもーし」
?『今どこにいるの?』
男「駅前」
?『今からこっち来れない?』
男「いや、今日は無理だ」
?『そうなの?……一緒に見たい映画があったのに……』
男「また今度な」
?『ちぇー、じゃあね』
男「はいじゃあねー」
カーナビ「今の誰です?もしかしてやっぱり彼女いるんですか?」
男「いいや、妹」
カーナビ「妹さんですかー」
男「他の女の子からの電話に嫉妬して」
カーナビ「妹なんて嘘でしょう!今の子の連絡先教えて!!」
男「メンヘラなっちゃん可愛い」
男「journey替えていい?」
カーナビ「どうぞ。お次は何を?」
男「LiSA」
カーナビ「あ、私も好きです!覚醒屋かけてください!」
男「いろいろと詳しいな、お前……」
カーナビ「あ、その先渋滞してますよ」
男「一応ちゃんとカーナビしてはいるんだよな」
カーナビ「これでも割りと優秀な方のカーナビなんですよ?」
カーナビ「え、今これ田んぼ走ってません?大丈夫なんですか?」
男「地図は少し古いんだな……最近できた道路だよ。つーかカメラ付いてるだろ、外見ろ外」
カーナビ「ご、ごめんなさい……男さんの横顔に気を取られて……」
男「なんだよ。照れるな」
カーナビ「ご飯粒が……」
男「えっ!?いつから!?」
カーナビ「昼からです」
男「そろそろ腹が減ってきたな……晩飯食うか」
カーナビ「今度はコンビニ弁当じゃなくてちゃんとしたもの食べてくださいね」
男「えぇ……わかったよ……」
店員「イラッシャイマセ!」
男「えーと……チーズバーガー二つと……」
カーナビ「……ドライブスルーじゃないですか!!」
男「今度はちゃんとガッツリ食わないとな……シャカシャカチキン二つと……」
カーナビ「ビッグマック10個!」
男「ちょっ……!今の無しで!後コーラS一つお願いします!以上です!」
男「……お前は俺の体を気遣ってくれてるんじゃなかったのか!」
カーナビ「朝プリン昼コンビニ弁当夜マックの人なんてもう知りません!」
男「……ふぅーごちそうさまでした」
カーナビ「……」
男「あれ?『お粗末様でした』は?」
カーナビ「うるさい」
男「拗ねないでよー」
カーナビ「生活習慣病で死ね」
男「ひどい。機嫌直して?いいとこ連れてってあげるから」
カーナビ「機嫌直して欲しいならそこのファミレスでサラダ食ってこい」
男「……わかった。すぐ戻るからね!」
カーナビ「ゆっくり噛め」
男「ただいま!」
カーナビ「おかえりなさいませご主人様」
男「いつもよりちょっと冷たい気がするけどまぁいいや!」
男「それでは本日の最終目的地へしゅっぱーつ!」
カーナビ「はいはい……で、どこへ行くんです?」
男「今回はナビ無し!カーナビちゃんはテレビでも見ててよ!」ピッ
カーナビ「……ろくな番組がやってないですねぇ」
カーナビ「あははははははは!」
男「エンタかぁ……久しぶりだなぁ」
男「ぶっ!アハハハハ!!」
カーナビ「……」
男「え、今の面白くなかった?」
カーナビ「あまり……」
カーナビ「 ! あはははは!!」
男「え……今の面白かった?」
カーナビ「はい!すごく!!」
男「……」
カーナビ「……」
男「……目的地周辺です。運転お疲れさまでした」
カーナビ「あ……着いたんですか?」
男「さぁ!ご覧あれ!」
カーナビ「わぁ……綺麗……」
男「でしょう。ここは隠れ夜景スポットなんだ」
カーナビ「サプライズで夜景なんて……なかなか憎い演出をしてくれますね……」
男「俺もなかなかやるだろう!」
カーナビ「……なかなか絵になってますよ。夜景を背にタバコを吸う男さん」
男「お、惚れた?」
カーナビ「……馬鹿言わないでください」
男「ちぇー、とっておきの演出だったんだよ?」
カーナビ「こういうのは普通の女の子にですね……」
男「高校生の頃はよく彼女連れて来たもんだよ。バイクで一緒に」
カーナビ「へ、へぇー……お、男さんにも彼女がいたことあったんですねー……」
男「あ、ゴメン……昔の話なんて野暮だったね……」
カーナビ「べ、別に私は構わないんですよ!?気を遣わないでください!」
男「いや……今のは紳士じゃなかった……」
男「今俺が好きなのはカーナビちゃんなのにね」
カーナビ「…………そ、そうですか……」
男「……そろそろ帰ろうか。いい時間だ」
カーナビ「そ、そうですね」
カーナビ「……音楽はつけないんですか?」
男「うん。今はちょっといいや」
カーナビ「そうですか……」
男「うん……」
カーナビ「……」
男「……」
男「今日は楽しかったよ」
カーナビ「わ、私の方こそ楽しかったです。ありがとうございました」
男「こちらこそありがとうございました」
男「また……来週どこか行こう……」
カーナビ「いいんですか?私なんかと貴重な休みを」
男「すごく楽しみだよ」
カーナビ「……」
男「……」
カーナビ「……あの」
男「うん?」
カーナビ「クリスマス……楽しみにしてますね……?」
男「うん、張り切っちゃうよ!」
カーナビ「はい……//」
fin

