ヴィーネ「今日も暑いわねー」
ラフィエル「そうですねー……冷たいものでも食べたいですね」
サターニャ「ここらへんにそんな感じの店ってあったかしら?」
ガヴリール「あっづ……」
ヴィーネ「ガヴ、知ってる?」
ガヴリール「知らねえ……」
ラフィエル「あ、そういえば」
サターニャ「どうしたの?ラフィエル」
ラフィエル「この近くの海の家、最近なかなか評判がいいらしいですよ?」
ガヴリール「え、こんな暑いのにそんなとこまで……」
ヴィーネ「あっ、聞いたことある!特徴的な店員さんがいるのよね?」
サターニャ「なにそれ! 楽しそう! 行ってみましょー!?」
ヴィーネ「じゃあ出発ね!」
ラフィエル「楽しみです!」
ガヴリール「きっしょ……」
元スレ
イカ娘「いらっしゃいませでげそ!」ガヴリール「うわっ!? 化け物だ!?」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1508762670/
サターニャ「へえ、雰囲気あるわね」
ヴィーネ「よかった、お客さん少ないみたいね」
ラフィエル「海水浴している人もいないようですね……暑すぎて?」
ガヴリール「あぢぃ……」
千鶴「いらっしゃいませー」
ヴィーネ「何にしようかしら……」
ガヴリール「メニュー見してヴィーネ」
ヴィーネ「待って……あっ、これ美味しそう! あっでもこれも……」
ガヴリール「……」
ラフィエル「サターニャさんはもう決まりましたか?」
サターニャ「うん! 決まった!」
ガヴリール「すみません、注文いいっすか?」
栄子「はいよー」
ヴィーネ「ええっと、焼きそばと……」
ラフィエル「アイスコーヒーを。シロップと、ミルクは少な目でお願いします」
ガヴリール「かき氷。コーラ味で」
サターニャ「イカスミパスタをもらうわ!」
栄子「はいよ、ちょっと待っててくださいねー」
ヴィーネ「はいっ!」ワクワク
『イカ娘、イカスミパスタ一丁』
『ええー、今日はなんだか多くないか?』
『まだ出るだろ?』
『出ないことは無いでげそが…』
ガヴリール(出るってなんだ……?)
ヴィーネ「♪」
ラフィエル「楽しみですね、ヴィーネさんっ」
サターニャ「暑いわねー」
ガヴリール「つかお前らさあ、こんな暑いのにパスタとか正気か?」
ヴィーネ「海の家のレベルを知るには、焼きそばが一番指標になるのよ?」
ガヴリール(食いたいもん食えばいいだろ)
ラフィエル(どこ情報ですか)
ガヴリール「……サターニャは聞くまでもないな」
サターニャ「黒くてかっこいいし」
ラフィエル「でしょうねー」
イカ娘「お待たせしたでげそ!」
かちゃ、かちゃ
ガヴリール(ん? 今なんか髪の毛動いてたように見えたが)
サターニャ「いただきまーす!」モグモグ
サターニャ「なんだか味が薄いわね……この黒いのって足せるの?」
イカ娘「大丈夫でげそ」
サターニャ「お願いするわ!」
イカ娘「了解したでげそ……うぇっ」びちびちゃっ
ガヴリール「!?」
ヴィーネ「!?」
ラフィエル「!?」
サターニャ「 」ポカーン
イカ娘「? どうかしたでげそか?」
ガヴリール「……え、もう一回やって」
イカ娘「いいでげそが……うぇ」
びちびちゃびちょっ
ガヴリール「 」ポカーン
ガヴリール「なんだこの化け物!?!?!?!?」
イカ娘「いきなり人を化け物呼ばわりとはいい度胸じゃないか!?」
サターニャ「……ぇ、え? イカ……イカスミって……? え? 私、またズレ……」
ラフィエル「ぁー……ああ、はい。大丈夫ですよ、サターニャさん。はい。おそらくサターニャさんが今は正しいです」
ヴィーネ「……えっと、問題無いのよね? これが正解なのよね? 出し物かなにかよね?」
渚「どうかしたんですか?」
イカ娘「なぎさ!」
サターニャ「イカスミが、イカスミが……イカスミ……?」
渚「……? あ、ああ……なるほど」
イカ娘「ぇっ、えっ……?」
栄子「どうかしたかー?」
渚「イカスミパスタの提供後のイカスミの追加についてですね」
栄子「あー……」
イカ娘「な、なんでげそ栄子まで!? わ、私はただイカスミを……イカスミを……」
ガヴリール「いや、イカスミが口から出るってどういうことだよ!」
ヴィーネ「出し物か何かですよね? こんな非科学的な……」
サターニャ「わわわ……」
ラフィエル「……」
ラフィエル(カオスですね)
栄子「あちゃあ……だから裏で吐かせてたのに……」
栄子「実はですね……お客さん……」
栄子「こいつはイカ的なアレで、イカっぽい機能があるんだよ」
栄子「触手が動いたり、光ったり……」
イカ娘「ちょ、待たないか!私はれっきとしたイカでげそ! イカっぽいとかイカ的なアレとかやめてくれないか!?」
栄子「その一つとしてイカスミ吐くし、触手は便利だから使ってるんだけどな」
渚「……」
ガヴリール「は、はあ……?」
イカ娘「そもそも私は、海を汚す人間をこらしめるために地上を侵略する侵略者でげそ! こんなところでっ……」
ガヴリール「な、何を言ってるんだこいつは……!?」
ヴィーネ「!?」
栄子「うぅん……そりゃそうだよな……」
渚「……!」
渚(この人たちは、もしかしたら稀に見る一般の価値観の持ち主では……!?)
ヴィーネ「まあ、私達も人間じゃないし、信じれないこともないけどね」
ガヴリール「いや、まあ、そうだけど……」
渚(やっぱりこの国はもう終わりだ)
イカ娘「……お主らは何を言ってるんでげそ?」
ラフィエル「実は私達、天使と」
サターニャ「悪魔なのよ!」
ヴィーネ「ええ!」
ガヴリール「まあな」
イカ娘「……こ、こやつらは何を言ってるんでげそ……!?」
栄子「わからん……! こいつらヤバイぞ……!」
渚(ツッコミを入れる勇気が無い……)
千鶴「どうしたのー?」
栄子「姉貴!」
ガヴリール「ああ、そうだ。本題に戻ろう」
サターニャ「こ、このイカスミなんだけど!」
千鶴「ああ、イカ娘ちゃんのやつね。どうかしましたか?」
ヴィーネ「あら? 結構オープン」
サターニャ「あんなの食べる気無くなっちゃうわよ! どうしてくれるのよ!」
ガヴリール「いや、クレームって訳じゃないけど、流石にあれ見て食おうとは思わないな……こっちの食欲もちょっとアレだし……」
栄子「まあな……」
イカ娘「聞いていれば、なんなんでげそ! 人のイカスミを汚いものみたいに!!」
ガヴリール「いやさすがに汚ぇよビジュアル的に」
イカ娘「汚くなんか無いでげそ!! 私から言えばイカスミが出ないお主らの方がおかしいんじゃないか!? いきなり悪魔とか天使とか、非科学的でげそ!!」
栄子「お前が言うかよ」
サターニャ「はああ!? は、はああああー!?!?」
ラフィエル「……」
ラフィエル(これは……期待できそうですね)
ラフィエル(胸が踊ります!!)
千鶴「……」
イカ娘「大体、人間じゃないと言う割に人間の文化に染まっているじゃないか!」
イカ娘「何の目的で潜んでるのかは知らないでげそが、全うな侵略者であるこの私を前にお主らが歯向かう権利も資格も無いんでげそ!」
千鶴「自分の普段を知られてないからってとんでもなく上からね」
栄子「全部ブーメラン刺さってるな」
渚「というか、まず会話の内容からおかしくないですか?」
ガヴリール「……おい」
イカ娘「……なんでげそかー」ドヤ顔
ガヴリール「侵略者がどの程度のもんか知らないが、やたらと上から目線だな、気に入った」
ガヴリール「……勝負だッ!!」
イカ娘「受けて立つでげそ!!!」
サターニャ「私もいるわよ!!!!」
ヴィーネ「ねえ、流れがよくわかんないんだけど、なにこれ」
ラフィエル「面白いことになりそうですね!!」
千鶴「じゃあ、ルールを説明するわよー」
千鶴「四人ずつのチームで攻守に別れ、鬼ごっこをしてもらいます」
千鶴「反則は怪我をさせなければ何でもあり! 」
千鶴「制限時間は十分、一人でも残ってれば勝ちです」
千鶴「解説及び審査員は私、相沢千鶴と━……」
悟郎「嵐山悟郎です! よろしゃっす!」
千鶴「じゃあ、選手紹介を! ご自分でどうぞー」
栄子「自分でやんのかよそういうの!……え、ーと……相沢栄子です」
渚「斎藤渚です。……これは何の意味が……」
たける「相沢たけるです。……何で僕が……?」
イカ娘「海からの使者、イカ娘でげそ! 私の力を見せてやろうじゃないか!」
千鶴「ではお次はお客様チームー」
ヴィーネ「月乃瀬=ヴィネット=エイプリルです。その、お互い大変みたいですね……」
ラフィエル「白羽=ラフィエル=エイントワーズです。よろしくお願いしまっす♪」
ガヴリール「天真=ガヴリール=ホワイトだ。覚悟しろ侵略者とやら」
サターニャ「そうよ! 覚悟なさい!」
千鶴「……」にこにこ
サターニャ「……?」
サターニャ(なんか、なんか……雰囲気が誰かに似てるような……)
ラフィエル「サターニャさーん♪」
サターニャ「っ!?」ビクッ
ラフィエル「今は自己紹介ですよー♪」
サターニャ「く、胡桃沢=サタニキア=マクドウェルよ! よ、よろしく……」
ラフィエル「ふふ♪」
千鶴「自己紹介ありがとうございまーす♪では次は━……」
千鶴「まずは、海の家れもんチームが鬼をやっていただきましょう!」
千鶴「一分数えるので、その間にお客様チームは逃げてください!」
千鶴「その間海の家チームは動かないこと!」
千鶴「では……スタート!!」
悟郎「おいイカ。一体これはどういうことだよ」
イカ娘「奴らが私に喧嘩を売ったのでげそ!!」
悟郎「いや違う、なんで俺までこんな茶番に付き合わないといけないんだ? 俺関係無いだろ」
イカ娘「黙ってカウントするでげそ。大体、何でかなんて自分が一番わかってるんじゃないでげそか?」
悟郎「はあ? 大体俺だって暇じゃな」
千鶴「たまには楽しいわよね、こういうのも」
悟郎「そっすね! 選手の皆様にはどんな勝負を見せていただけるのか楽しみであります!」
栄子「コロコロ変わるな……」
イカ娘「単純な男でげそ……」
栄子「かったりー……渚ちゃん、ごめんねなんか」
渚「あ……いえ。にしても……」
イカ娘「……」キリッ
たける「……」キリッ
渚「このゲーム、こっちに有利すぎませんか? 触手が禁止されてないんだし、イカの人だけでも勝てるような気が……」
栄子「……確かに」
栄子(イカ娘には触手があるし、リーチもスピードも並じゃない。そんなこと姉貴はわかってるはずなのに……)
栄子「何故……?」
千鶴「すたーと!」
イカ娘「……栄子、たける、渚」
渚「なっ、なんですか!?」
栄子「あ?」
たける「何? イカ姉ちゃん」
イカ娘「私は時間ギリギリまで動かないでげそ。捕まえてくるでげそ」
栄子「はあ? 何言って」
たける「うん! 行こ! 栄子姉ちゃん!」
栄子「ええー……」
渚「まあ、それはいいんじゃないですか? 単に、お客さんとの交流ができるって考えれば」
栄子「ええー……じゃあ行くかー……」
ヴィーネ「始まったわね……!」
ヴィーネ「……動き出したわ! ラフィ、どうやって逃げる!?」
ラフィエル「……? ヴィーネさん、何だか楽しんで……」
ヴィーネ「きゃっ! こっち来るわよ! 二手に別れて撹乱しましょ!」
ラフィエル「え、あ、はい」
ラフィエル(ノリノリじゃないですか)
ヴィーネ「捕まらないでね! また会いましょう!」
ラフィエル「勿論です、ヴィーネさんこそ逃げ切りましょうねっ!」
ヴィーネ「ええ!」
ラフィエル(……もしかして大人数で遊ぶことが珍しくて楽しくてしょうがない……とか?)
ラフィエル(……こっちにくる)
ラフィエル「まあいいです! やるからにはがんばりますよー♪」
たける「捕まえてやるぞー!」
たける(逃げない……?やる気が無いのかな……)
たける「だったら━━」
ラフィエル「確かこのルール」
ラフィエル「怪我をさせなければどんなことをしても良いのでしたよね」
どざあっ!!
たける「……これは……落とし穴っ!?」
ラフィエル「ふふふ♪何でもありなんて楽しめそうですね♪」
たける「うぅ……痛い……」
ラフィエル「っ! 大丈夫ですかっ……!? 申し訳ありませんっ、怪我をさせるつもりなんてっ……」
ぱしっ
たける「えへへ、タッチ!」
ラフィエル「な……」
たける「ごめんねお姉ちゃん! でも何でもありだったらこれもしょうがないよね! へへ」
ラフィエル「捕まっちゃいましたね……うふふ♪」
千鶴「白羽さん、あうと!」
ガヴリール「……ラフィが捕まったか」
ガヴリール「……まあいい、私が捕まる心配はまずないから私達の勝ちだ」
ヴィーネ「ガヴ、アンタ何してんの? そんな……」
ヴィーネ「土から顔だけ出して埋まっちゃって」
ガヴリール「気を付けろ、そこらへんはクラゲとか仕込んでるから踏むとキツいぞ」
ヴィーネ「はあ……? まあ、まともに楽しみなさいよ?」
ガヴリール「待て、そっちには小石固定してつまづかせて転けた先くらいのとこに青虫ばら蒔いてる」
ヴィーネ「……」
ガヴリール「因みに私は今、投げて使えるように捕まえたフナムシを大っ量に握り締めている」
ヴィーネ「ぎゃあああああ!? きったな!? エンガチョ! エンガチョ!」
ガヴリール「待て! さすがに嘘だ! 持ってるのはただの水風船だって!!」
ヴィーネ「きゃあああぁぁぁ……」
ガヴリール「待てって! 嘘だって!!」
サターニャ「……来たわね」
栄子「たけるがやる気だしな、悪いが捕まえさせてもらう」
サターニャ「貴女に出来るとでも?」
栄子「悪いけど、運動は得意な方なんだ。姉貴ほどじゃないがな」
サターニャ「あらそう……」
ダァンっ!!
栄子「特に、瞬発力とかなッ!!」
サターニャ(一瞬でこの距離を詰めてきた……ッ!!? 三メートル程もあるこの距離を、この足場でッ)
栄子「タッ……」
すかっ
栄子「なにっ……!」
サターニャ「こっちよ」
肩とんとんっ
栄子「!?」
栄子(バカな、速すぎる……! 目で追うのがやっとだった!!)
サターニャ「競技が単純な身体力勝負でよかったわ。この勝負は━……」
サターニャ「ずっと、サタニキアタイムよ」
ダァアアアアンッ!
渚「きゃっ……あれは!?」
たける「砂がすごく高いとこまで上がってる……」
渚「あんなに早いんですか……」
たける「栄子姉ちゃんは勿論すごいけど、それが……あんな……」
栄子「くっぐ、……! こ、らああ! まっ、てええええええ!!!」
サターニャ「んなあああああっははははは!!! まだついてこれてるのね! 誇りに思いなさあい! んなーっはっはっは!!!」
栄子「へぐっ、ぁっ、ぐぉらあああああ!!!!」
サターニャ「んなーっはっはっは!!!!」
渚「あそこまでの差が……!」
栄子「待てこらああああ!!!」
サターニャ「にゃああああひぇっはははは!!!! 楽しすぎない!? 何これー!!」
栄子「くっ、そっ、勝てな……」
ガヴリール「……。」
栄子「……」
よた、よた
ガヴリール「……」
栄子「んがっ」がくんっ
ガヴリール「あっ」
ブチィ
栄子「え、なん……?」
栄子(服になんか変な汁が……)
栄子「くっせ……」
栄子「……?」
栄子(青虫か? え、これ、え、つまり)
栄子「ぎゃあああああ!?!?!?」
栄子「おい、お前、これ知って……」
ガヴリール「……」サッ
栄子「てめえかああああああああ!!!!!!」
ガヴリール「お、おいそれ以上近寄るな! あぶな……」
どぶあっ!!!!ベチョ
ガヴリール「クラゲ付き落とし穴が……」
栄子「あああああ!? んだこれええええええええ!!!」
ガヴリール「あっあっあっ……」
ガヴリール(やべえ! 逃げろ!!)
ぐいっ。
ガヴリール(捕まれた!?)
栄子「……おい」
ガヴリール「ひっ!?」
栄子「お前か?」
ガヴリール「えっ、いや、その、ちが」
栄子「この野郎!!!!!」
ガヴリール「な、ちょ、おい待て、青虫なんか持ってどうするつも」
ベチョオッ!!
ガヴリール「があああああああ!!!!」
栄子「おらああああああああ!!!!!!!」
千鶴「……えーと、天真さんあうとー」
千鶴「残り時間はあとわずかでーす!」
ヴィーネ「何やってるんだか……」
渚「ですよねー……」
ヴィーネ「きゃ!? ま、待って! 十……五秒だけ!」
渚「いいですよ、いーち、にー……」
ヴィーネ「ちょ、待ってよー! 数え始めるの合図してよー!」
渚「あはは、ごめんなさい。じゃー今から数えますね、いーち、にー……」
ヴィーネ「よーし、じゃあ逃げないと……」
パァン!!
ヴィーネ「えっ……?」
渚「しーい、ごー……え?」
千鶴「月乃瀬さん、あうと!」
『にやり』
サターニャ「ふん、残り時間もあとわずか。これで私の勝ちは決定……」
サターニャ「ッ!?」
ざっ
ずざああああ!
サターニャ(飛び退いて避けれたけど……何これ、何これー!?)
かくん、シュウウウウ……ッ!
サターニャ(はやっ……ぃ!)
パァン!!!
千鶴「胡桃沢さん。アウト!」
サターニャ「クッ……!」
ざっ
イカ娘「所詮その程度でげそね」
サターニャ「まさか、まさか本当に……貴女は人間じゃ、ないというの……!?」
イカ娘「ふん……まあ、人間にしてはよくできていた方でげそね」
イカ娘「さあ、次は私の逃げる番でげそ」
イカ娘「せいぜい頑張るでげそねぇ……ふふ、はっはっはー!」
サターニャ「……ッ!」ギリッ
千鶴「さて、"一回"オモテでは先攻、お客様チームがポイントを得られずでした」
悟郎「ですねー……やはり、触手のアドバンテージが大きすぎるのでは?」
千鶴「……ふふ」にこっ
悟郎「……?」
千鶴「さて、では後攻海の家チーム。一人でも逃げ切れば勝利です、頑張ってください!」
悟郎「是非、奮闘お願いします!」
悟郎(……ん?)
悟郎(……"一回オモテ"?)
サターニャ「と、いうことで作戦を立てましょう」
ガヴリール「ああ。奴ら手強いぞ」
ヴィーネ「くっさ……ねえ、ガヴ? この臭い……」
ラフィエル「何でもありのルール。利用しない手は無いですね」
ガヴリール「ああ。正しいやり方で勝つなんて甘い」
ヴィーネ「え、ちょ、ほんとに言ってるの? ラフィまで」
ラフィエル「戦略を立てて」
サターニャ「使えるものは使い果たし」
ガヴリール「何をしても勝つ!!」
ヴィーネ「ええー……楽しくしましょうよ……」
渚「……」
渚「はじまった……」
渚(どうにかして盛り上げなければ!)
渚「……」
渚「……あれ……?」
渚(スタート地点に、もう誰も……)
ざっ。
ぱしぃっ!!
渚「ッ!?」
ガヴリール「悪いな……タッチだ」
渚「なっ……いつの間にっ……!」
渚(スタートして私の後ろに回り込む程の時間は経ってなかったはずなのに……どうやって!?)
ガヴリール「……次は……っ」
千鶴「渚ちゃん、あうと!」
イカ娘「……さあ、くるでげそ」
イカ娘「……格の違いを、見せつけてやろうじゃないか!!」
栄子「……あの一発で我慢できるかああああああ!!!」
栄子「ぼこぼこにしてやるからな!!」
千鶴「大変緊張感のある戦いですね、悟郎さん」
悟郎「えっ!? え、ああ。はい。というか、ゲームやめてリアルバトルに発展してる奴いますけど」
千鶴「まあまあ。怪我はしてませんし」
悟郎「あれなら怪我の方がマシそうですが!?」
千鶴「決着はどうなるのかしらね」
栄子「……来たか」
ヴィーネ「え、えと……」
栄子「あの金髪はどうした?」
ヴィーネ「え? 多分あっちの方に……」
栄子「頼む、見逃してくれ」
ヴィーネ「え? いや、別にいいですけど、どうして……」
栄子「奴だけはこのゲーム中に後悔させてやる!!!」
ヴィーネ「なるほど、やってやってください」
栄子「ありがとう! やってやらあああああああああ!!」
だだだ…
ヴィーネ「……」
ヴィーネ(もう諦めよう。盛り上げるとかそんな場合じゃないかもしれない)
ラフィエル「さて、私は……あら?」
たける「……」トボトボ
ラフィエル「……?」
とっとっとっ、
ラフィエル「逃げないんですかー?」
たける「……あ……うん」
ラフィエル「何故……」
たける「だって、皆、なんか全然楽しそうじゃないし……」
たける「折角みんなで遊べると思ったのに……」
たける「こんな……」
ラフィエル「っ!」
たける「……」
ラフィエル「申し訳ありません。たける君……でしたか?」
ラフィエル(みなさんが面白可笑しい姿を見せてくれると思って煽ってみましたが……少しやり過ぎたようですね)
ラフィエル「私に任せてください。きっと正しい形にしてみせます」
イカ娘「……来たでげそね」
サターニャ「待たせたわね」
イカ娘「……ッ」
サターニャ「……私が」
サターニャ「私は、負けないわ!」
イカ娘「……いいでげそ」
イカ娘「正々堂々、受けて立とうじゃないか!」
………
栄子「よう」
ガヴリール「……ッ」
栄子「私に喧嘩を売ったことを後悔させてやるぜ」
栄子「くらげと青虫。落とし穴とよくもやってくれたな!」
ガヴリール「……不本意だったが、しょうがないな」
ガヴリール「今回は罠なんかは無い。私だって頭に青虫を刷り込まれたんだ」
ガヴリール「加減はしない」
……
悟郎「勝つのはどちらか」
悟郎「海の家チームが逃げ切り、勝利を得るのか」
千鶴「はたまた捕まり、延長戦にもつれ込むのか!」
ヴィーネ(え、延長戦!?)
悟郎(は!? 延長戦!?)
千鶴「今……戦いの時」
千鶴「遂に、決着です!!」
イカ娘「っ!」
サターニャ「っ……」
サターニャ(触手……触手!? を伸ばして私を先に縛り上げるつもりね!)
サターニャ「甘いわ!」
イカ娘「なっ……!」
イカ娘(触手の上を走って……! 早苗か千鶴並でげそ!)
イカ娘「上等じゃないか!」
サターニャ(確かに、この状態じゃ避けるのは困難……なんてね)
サターニャ「舐めないでくれるかしら!!」
イカ娘「!?」
イカ娘(二弾ジャンプ!? ますます早苗か千鶴並の身体能力じゃないか!?)
サターニャ「はあああああっ!!!」
ズドオオオオオオオン!!!
ガヴリール「……いくぞっ!」
栄子(こいつにさっきの奴ほどの身体能力があるようには見えない)
栄子(なら)
栄子(あの自信は、どこから……!?)
栄子「!?」
栄子(消え……)
ガヴリール「こっちだよ!!」
栄子「……ッ!!」
栄子(回り込まれた!? いつの間に……だが)
栄子「せあっ!」
ずざあっ!
ガヴリール「なっ……!?」
ガヴリール(神速通のスピードを……見切られただと!?)
ガヴリール「てめぇ……!」
栄子「なんだ今のは……っ、お前、まさか本当に……!」
ガヴリール「はああああっ!!」
ガヴリール(距離を詰める……っ)
タタタタタッ!
栄子(おそっ!?)
栄子(ただ、またあの瞬間移動をされることを警戒しなければ……!)
ガヴリール(……)ゴソゴソ
栄子「……ッ!!」
パァンー!!!!
栄子「ぐぁああああっ!!!?」
栄子(これはっ……水風船!!)
栄子「目がッ……!」
ガヴリール「今のうちだ……はああああっ!」
栄子「なっ……めるなああああ!」
ずざあっ!!
ガヴリール「なっ……砂を蹴って……!?」
栄子「……ふう」
ガヴリール「なら、しょうがねえ!! 奥の手だ!」
ぶんっ
栄子「何を……」
栄子(水風船か、手で払いつつ砂を蹴って目潰しを……)
ガヴリール(バカめ!! 催涙スプレー入りだ!!)
ばしゃあっ
ずざあっ!!
栄子「!?!?!? 目があああああああああああああ!!!!」
ガヴリール「ぐぁああああ! 砂が目にぃぃぃぃぃいいいい!!」
イカ娘「はあっ!!」
ドォン!!
サターニャ「せぇっ!」
サターニャ(さっきの飛び掛かりは避けられた……)
サターニャ(ならば、今度は……!)
サターニャ「これ……知ってるかしら?」
カチャリッ
イカ娘「……! 銃……!!?」
イカ娘「な、そんなの危険じゃないか! 人に向けちゃだめでげそ!!」
サターニャ「ふふふ、それでこそ悪魔、それでこそ悪魔的行為……!」
イカ娘「……」ゴクリッ
イカ娘(ただの銃じゃないにしても、当たったら脳が弾ける弾とか、消滅する弾とか……ひええええ……!)
イカ娘「そ、その銃はただの銃なんでげそか!?」
サターニャ「ふっ、ふふふ、違うわ!」
イカ娘「なっ!! ただの銃じゃない!? なんでそんな危険な物を!!」
渚「ただの銃でもめちゃくちゃ危険ですよね」
ヴィーネ「ごもっとも」
サターニャ「この銃の名前は、44口径リボルバーマグナム・デビルパイソン……」
サターニャ「効果は」
サターニャ「受けてから知るといいわ!」
イカ娘「……っ」ビクビク
イカ娘(「脳が弾ける弾を撃ってしまいそうデェス……」)
イカ娘(「パシュウン、海の家が消えた!」)
イカ娘(「なあーはっはっは! この銃に撃たれるとね! 一生エビが食べられなくなるのよ!」)
イカ娘「ひ……」
イカ娘「なんとしてでも、避けるでげそッ!!」
ダァン!!
イカ娘「ひぇっ!」
サターニャ「よく避けたわね! まだまだ!!」
ダァン!
ダァンダァンダァン!!
イカ娘「ひ、いぇやぁぁぁぁぁ!!!!!」
イカ娘(海の家! カウンターに避難でげそ!!)
サターニャ「あっ……逃がさないわよ!!」
……
ガチャアン!!
パリィン!!
ドドドドドドドッ!!!
……
栄子「オラァ!」
ずざああああっ!
千鶴「……」バシュッ
悟郎(……栄子の蹴った砂が千鶴さんに!)
悟郎「ち、千鶴さん!」
ガヴリール「それぇえええい!!」
ばしゃあっ!
悟郎(金髪の投げた水風船……インク入りか!? が千鶴さんにっ!!)
千鶴「……ふふ、幾らルールがルールとは言え、やり過ぎじゃないかしらね?」
ラフィエル(私は人間界で初めて、真の意味の地獄を見ました)
ラフィエル(千鶴さんとやらが笑いながら、全員を見渡して。そして、一歩を踏み出し……)
ラフィエル(私が目で追えたのは、ここまででした)
ラフィエル(四人が一瞬で空中へと浮き上がり)
ラフィエル(次の瞬間、海から大きな水しぶきが4つ、あがったのです)
ラフィエル(そして、今……)
ラフィエル(連帯責任として皆で謝っています)
ヴィーネ「止められず申し訳ありませんでした!! わっ、私はっ、私は何をすれば……!」
ラフィエル「私の友達が壊してしまったものは弁償します……。申し訳ございません……」
渚「にしても凄かったですね……」
たける「あはは……」
千鶴「……」にこにこ
ガヴリール「ひっ!?」
サターニャ「っ!!」
栄子「!!」
イカ娘「んなぁっ!」
ラフィエル(目を向けられただけであの慌てよう。とりあえずガヴちゃんとサターニャさんにはトラウマが増えてしまったようです)
千鶴「大丈夫よ、怒っていないから」
イカ娘「本当でげそか!?」
栄子「イカ娘! 逸るな死ぬぞ!」
カタァン!!
イカ娘「ひぇっ……ボウルが地面にめり込ん……なんて力でげそ……!」
千鶴「イカ娘ちゃんと栄子ちゃんは、後で話があるから……」
千鶴「黙って、おいてね?」
栄子「……はい……」
イカ娘「ひぇっ……ぇ、ぇ……」ビクビクガクガク
千鶴「それで、お客様の四人……いえ。お客様だった、四人と呼ぼうかしら?」
ガヴリール「過去形……そうか」
ガヴリール「殺されるのか……」
サターニャ「やめなさいよ縁起でもない!!?」
栄子(……とりあえず私たち、殺されるな)アキラメ
イカ娘「最後にエビが食べたいでげそ……一つ……一つだけ……」ガクガクブルブル
千鶴「強制はできないけど、あなたたち二人」
ガヴリール「……」
サターニャ「……」
千鶴「うちでバイト、してもらおうかしらね」
ガヴリール「!」
サターニャ「殺されないの!?」
千鶴「殺さないわよ、でももちろん、タダ働きだからね?」
サターニャ「! やる! やるわ!」
ガヴリール「はっ、はい! や、やらせてくr……やらせてください!!」
ガヴリール「……ああ、生きてるって、生きられるって幸せだな……」
サターニャ「ええ、メロンパン……もう食べられないのかと……」
ラフィエル(と、いうことで)
ラフィエル(二人は海の家れもんで、働くことになりました)
ラフィエル(夏はまだまだ長いです)
ラフィエル(今度、ヴィーネさんと一緒に行くことになりました)
ラフィエル(今からとても楽しみですね!)
千鶴「……できたわよー」にこにこ
ガヴリール「……栄子、これ四番テーブルに頼む!」
栄子「任せろガヴリール、すまん、一番手前の座敷の注文取ってきてくれ!」
ガヴリール「よし、任せろ!」
……
サターニャ「イカ娘、今大丈夫?」
イカ娘「なんでげそ? サターニャ」
サターニャ「注文が入ったわ……えっと」
イカ娘「任せるでげそ! いくつでげそか?」
サターニャ「えっとね……イカスミパスタ3つ!」
-end-
70 : 以下、5... - 2017/10/23(月) 23:14:16.415 HM54767n0 50/50読んでいただきありがとうございました
支援レスなど、ありがとうございます
お粗末な出来で申し訳ありませんでした!!

