向日葵「すみません、仰る意味がよくわかりませんが」
あかり「だーかーらー、朝起きたら入れ替わってたって言ってるじゃん!! なんでわかんないんだよ!!」
向日葵「えぇっと、赤座さん。そんな無理して櫻子に付き合うことないんですのよ?」
あかり「無理とかじゃなくてっ!? もう、おっぱいばかりに栄養がいって頭に回ってないんじゃないのか!!」
向日葵「なっ!? あ、赤座さん!?」
元スレ
向日葵「はい?櫻子と赤座さんが入れ替わった?」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1504399325/
櫻子「それが本当なんだよぉ、向日葵ちゃん…」
向日葵「向日葵ちゃん!? 櫻子、貴方この暑さでついに頭が沸騰しておかしくなったんじゃ!?」
あかり「なんだとー!! おかしいのは向日葵のおっぱいだけだろっ!!」
向日葵「なんですって!!…ふぅ、すみません。ちょっと落ち着かせてください」
あかり「よし、いいだろう。十分に落ち着きたまえ!!」
向日葵「なぜ偉そうに…ふぅ、深呼吸深呼吸…」
向日葵「にわか信じ難いですが…本当に2人が入れ替わってしまったと…」
あかり「何度もそう言ってんじゃん。頭悪いなー」
向日葵「…ふん!!」ドガ
あかり「いったぁっ!?」アタマオサエル
櫻子「あかりの体ぁ!?」
向日葵「はっ!? も、申し訳ありません!? 普段櫻子にやる癖で」
あかり「私ならいいのかよっ!!」
向日葵「貴方は普段から変なことばかり言うからでしょ!!」
あかり「にゃにをー!!」ムキ-
櫻子「さ、櫻子ちゃん、落ち着いて、話が進まないよぉ!!」
向日葵(それにしても赤座さんが入ってる櫻子、あまりにも違和感まみれで蕁麻疹が…)ゾクッ
向日葵「コホン。話を戻しますが朝起きたらもう入れ替わってたと」
櫻子「うん、そうなんだぁ。朝起きたら櫻子ちゃんの部屋でびっくりしたよぉ。…櫻子ちゃんのお姉ちゃんと花子ちゃんに迷惑かけちゃうし…」ズ-ン
あかり「あー、大丈夫大丈夫だって。ねーちゃんや花子だって普段から私に迷惑かけてるんだし、こんんな時くらい迷惑かけてもいいって」
向日葵「いつも迷惑をかけているのは貴方でしょう」ハァ-
向日葵「そう言う櫻子の方はどうでしたの?」
あかり「へ、私? へへーん、私はカンッペキにあかりちゃんを演じたからね!!」
櫻子「わぁ、すごい櫻子ちゃん」パチパチハクシュ
あかり「あかりちゃんの演技ならこの女優の櫻子様にお任せー。怪しまれてないと思うよっ!!」
向日葵「本当でしょうか?」
一方その頃、とある大学の図書室
ともこ「よいっしょ、赤座さん、頼まれてた系統の本は集めたわ」
あかね「ありがとう、そこに置いといてくれるかしら」パラパラ
ともこ「それにしてもオカルト本から医療系の本、果てには小説まで…一体何を調べているの?」
あかね「ふふふ…ちょっと気になることがあって」パラパラ
あかね(今朝のあかりはあかりではなかったわ、いつもより天真爛漫というか元気というか落ち着きがないというか…)
あかね(それに『ねーちゃん、お団子結んでー』っていつもならありえないものね)
あかね(ただ…)
あかね「…あのあかりも可愛かったわ」ボソ
ともこ「あら、今何か言った?」
あかね「いいえ、なんでもないわ」
あかり「というか、今もう放課後だぞ!! 向日葵は今まで気づかなかったのかよ」
向日葵「…そりゃ、変だと思いましたが櫻子が突拍子もなく変なことをするのはいつものことなので…」
あかり「誰が変だー!! 変なのは向日葵のおっぱいだけだろっ!!」
向日葵「それ以上赤座さんの口で下品なことを言わないでくれません?」
あかり「お前が言わせてんだろ!!」
向日葵「そうですわ、むしろ赤座さんが授業中に寝ていたことの方が驚きましたから」
櫻子「櫻子ちゃんっ!?」ガ-ン
あかり「あははは…、いやー、あかりちゃん寝ててもバレないからいいね!!」
櫻子「褒められた気がしないんだけどっ!?」
向日葵「申し訳ございません、赤座さん。櫻子に代わって謝っておきます」
櫻子「い、いいよぉ。こ、こうなったのは櫻子ちゃんのせいでもないんだし仕方ないよぉ」
向日葵「ですが、このままだと赤座さんの内申点が地の底まで下がっていきますわ」
あかり「おぉ!!」
向日葵「…どうしたんですの、急に?」
あかり「いやー、向日葵が私に頭下げてるみたいで良いなーって」
向日葵「貴方はこの非常時に何を考えてますの!!」
ギャギャ-
ナンダトオッパイ ナンデスッテ-
櫻子「なんだかあかりと向日葵ちゃんが喧嘩してるみたいで不気味だよぉ…」
ーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
向日葵「申し訳ございません。少々取り乱しました…それで、これからどうするおつもりで?」
向日葵「戻るあてがある…とは思えませんし。だからと言ってこのままのなのは私の精神衛生上にもよろしくはないので」
あかり「なんで向日葵のせーしんえーせいじょうと関係してんだよ」
向日葵「赤座さんと喧嘩してるように見えるのもそうですし、赤座さんの櫻子もちょっと…」
あかり「はぁ? なんであかりちゃんと向日葵が喧嘩すんの?」
櫻子「ほ、ほら、今櫻子ちゃんはあかりだからだよ」
あかり「あっ、そっか」
向日葵「とにかくどうするおつもりで?」
櫻子「えぇっとね、櫻子ちゃんとも話したけどこういうのってお話の中によくあるよね」
向日葵「そうですわね」
櫻子「でも、そういうのって階段から落ちるとか雷に当たるとかそういうのばかりだから、戻る前に大怪我しちゃうよね」
あかり「前にみんなで観に行ったやつだと彗星とかもあったよね。あのすげー絵のキレイなやつ!!」
櫻子「うん、だけどそれも彗星なんてわからないし…だから、明日まで待ってみようかなって」
あかり「そうそう、朝起きたら案外夢だったかもしれないし」
向日葵「まぁ、確かに今はそれが1番かもしれませんわね…」
櫻子「だから今日のところはこのままでいようってことになったんだ」
あかり「そういうこと、わかったか、向日葵!!」
向日葵「赤座さんがそれで良いなら、良いのですが…今日はそれぞれの家に帰る予定で?」
櫻子「うっ、そ、それは…あかりじゃ櫻子ちゃんを演じる自信ないよぉ」
あかり「え、自分の家に帰らないの?」
向日葵「事情を知らない撫子さん達が赤座さんが櫻子のように振舞っていたら混乱するでしょう」
あかり「そうかなー、ねーちゃん達バカだから案外気づかなかったり!!」
向日葵「それは貴方だけですわ」
向日葵「思うのですが、何も隠すことはないのでは?」
櫻子「え?」
向日葵「戻ればそれで良いですし、戻らない場合に事情を知ってれば協力してくれるでしょうし」
あかり「おぉ!! 確かに!!」
向日葵「取り敢えず、撫子さんや花子ちゃん、それと赤座さんのお姉さんには事情を説明しても良いかと」
櫻子「でも、信じてくれるかなぁ?」
向日葵「赤座さんのお姉さんはなんとも言えませんが…この赤座さんや櫻子を見れば、知ってる人は信じると思いますわ」
あかり「これも私の人徳のおかげだなっ!!」
向日葵「えぇ、貴方の人徳のなさのおかげですわね」
あかり「よしよし、もっと褒めて良いぞー」
櫻子「褒められてないよっ!?」
大室家
あかり「ただいまー!!」
櫻子「櫻子ちゃん!? 今の櫻子ちゃんはあかりだから!!」
向日葵「説明する前にそんなことしたら混乱するでしょう!?」
あかり「あっ、そうだった」
花子「えぇっと…おかえりだし? あかりお姉さん?」
向日葵「ほら、現に花子ちゃんが混乱してるじゃありませんか」
花子(え? あかりお姉さんってこんなこんな人だっけ? なんだか櫻子みたいだし…)
花子「あ、あのいらっしゃい、ひま姉に…あかりお姉さん?」
向日葵「あのですね、花子ちゃん実を言うとですね」
あかり「はぁ、疲れた。さぁどうぞどうぞ、上がってあかりちゃん」
櫻子「え、えぇっと…でも」
花子「え、え、あかりお姉さん!?」
あかり「ほら、向日葵も早くあがれよ。花子、お茶とお菓子よろしくー…ん?」カタツカマレル
向日葵「人が一生懸命説明しようとしてる時に…櫻子ぉぉぉぉ!!!」ゴンッ
あかり「いたぁっ!?」
櫻子「あかりがぁ!?」ガ-ン
花子「…カオスだし」
数分後
カクカクシカジカデスワ
撫子「…それで私が帰ってきたら玄関でひま子と赤座さんが言い争ってて、花子が櫻子に怯えてたんだ」
向日葵「お見苦しいところをおみせてして申し訳ございません…////」
花子「本当に怖かったし…櫻子が怖く思えたのは初めてだし」ガクガク
あかり「おぉ、この煎餅いいやつじゃんうめー!!」バリバリ
撫子「確かに姿は違うけど櫻子っぽいね…」
櫻子「こんな非常識な話ですけど、し、信じてくれますか…?」
撫子「……」
櫻子「あ、あの撫子お姉さん?」
撫子「…あっ、ごめん普段なら見れない礼儀正しい櫻子に意識が飛んでたよ」
あかり「はっ、私はいつだって礼儀正しいだろ!!」バリバリ ゴックン
向日葵「だったら食べるか話すかどちらかにしなさいな」
撫子(…朝の幼児退行した櫻子は別人だったのか。まぁ考えてみりゃそりゃそうだよね)
撫子(中身が変わるだけでこうも変わるものか…朝の櫻子)
撫子「…可愛かったな」ボソ
櫻子「へ、なんか言いました?」
撫子「ん、なんでもないよ。それと赤座あかりさん…」スクッ
櫻子「はい?」
撫子「うちの櫻子が迷惑をかけて申し訳ございませんでした」ドゲザ-
櫻子「えぇぇぇぇぇ!?」
撫子「櫻子に身体を盗られ、あの子が他の人を演じるほど器用にできてるわけありません。絶対に何か学校で迷惑かけられたでしょうから、妹に代わって私が謝罪します」ゲザ-
櫻子「あ、あの頭をあげてください。そんな、迷惑なんてことは…」
あかり「そうだよ、私が迷惑かけるわけないじゃん!!」
向日葵「他人の体で授業中寝てたくせに、寝言は寝て言いなさい」
花子「櫻子最低だし…」
撫子「本当に…誠に申し訳ございません。もはや弁解の余地もありません。踏まれようが文句は言えません」ゲゲザ-
櫻子「わわわわわっ!? わかりましたからもういいですからぁ!?」
撫子「ごめんね。驚かせちゃって…でも何かあったらすぐに言ってよ。遠慮なんかしないで」スタ
櫻子「はい、よろしくお願いします!!」
櫻子「それに迷惑なんて…」チラッ
あかり「なんかねーちゃん、いつもと違って優しくね?」
花子「撫子お姉ちゃんは櫻子以外には基本優しいし」
あかり「はぁ!? そんな差別だよ、さーベーつー!!」
花子「だったら撫子姉ちゃんやひま子に迷惑かけるなし!!」
撫子「あれでもそう言える?」
櫻子「あ、ははは…」
あかり「ちぇっ、あかりちゃんばっかり。本物の大室櫻子は私なんだからね!! もっと姉を敬えー!!」
花子「むしろ偽物の方が良かったし。それに今は遺伝子レベルまで別人だから他人だし」
向日葵「まぁまぁ、落ち着いて。…この後ですが、赤座さんのお姉さんにも説明を…」
撫子「あっ、いいよ。それ私が説明しにいくよ」
向日葵「ですが…」
撫子「ひま子も家のことしないとダメでしょ? それにこれでも一応櫻子の姉だからね」
あかり「そうそう、向日葵は私の部屋でも掃除しとけ」
向日葵「それは自分でやりなさい」
撫子「とにかく、楓ちゃんも待ってるだろうし後は任せて。ここまでありがとう」
向日葵「…はい、では後はお願いします」ペコ
櫻子「向日葵ちゃん、色々とありがとう。すごい助かったよぉ」
向日葵「このくらいなんてことありませんわ。明日、戻ってるといいですね」
櫻子「うん…そうだね」
ーーーー
ーーーーーー
ーーーーーーーーー
赤座家
あかり「よっし、あかりちゃんの家に到着!! インターホン押しちゃっていい?」
櫻子「うん、いいよぉ。多分お姉ちゃんは帰ってると思うから」
撫子「あかりちゃんの家、ご両親はどうしてるの? 今いるのかな?」
櫻子「あっ、そう言えば今日遅くまで出かけるって言ってました」
撫子「じゃあ、お姉さんしかいないのか。両親にはなんて説明したらいいかわからないしそっちの方が都合がいいけど」
ピンボ-ンピンボ-ンピンボ-ンピンボ-ンピンボ-ンピンボ-ンピンボ-ンピンボ-ンピンボ-ンピンボ-ン
あかり「おーい、ただいまー!!」
櫻子「まさかの連打!?」
撫子「こら、迷惑でしょうし止めな」
あかり「あっごめんごめん。友達の家に来るとテンション上がるじゃん!!」
撫子「…状況わかってるの?」ハァ
ガチャ…
あかね「あら、お帰りなさい。あかり、今日は朝から随分と元気ね」ウフフ
あかり「いやー、朝からついつい気分が良くて」
あかね「そう、まるで別人みたいね」フフフ
あかり「そうかな。あはは」
撫子(櫻子の奴、別人だってことバレてるね。これは…)
撫子(赤座さんのお姉さんも明らかに不審がってるし)
あかね「あら、そちらの方々は?」
櫻子「えぇっと…お姉…ちゃん…」
あかね「…!?」ズキュ-ン
あかね(何かしら今のは!? 今この子からあかりの気配を感じたわ)ドキドキ
あかね(あかりの愛おしさをここまで表現してるなんて、まさか…?)ドキドキ
撫子「あの、お話があるんでいいでしょうか?」
カクカクシカジカフムフム
あかね「そう、つまり入れ替わってたということね」
撫子「そうみたいです…おかしいのは気づいてたみたいですが…」
あかね「えぇ、普段のあかりと違うのはすぐにわかったわ。でも、まさか入れ替わりなんて」チラ
あかり「あかりちゃん、このクッキーすごく美味しいよ!! あかりちゃんのお姉ちゃんって料理上手なんだね」
櫻子「えへへ、私も好きなんだぁ。お姉ちゃんが作ったクッキー」
あかね撫子「「はぁ…かわいいわぁ(なぁ)」」
あかねあかね撫子「「ん?」」
撫子「そう言えば櫻子、あんたさっき煎餅食べたでしょ。あまり食べると夕飯たべれなくなるよ」
あかり「えー、いいじゃん。このくらい大丈夫だって。心配性だなー、ねーちゃんは」
撫子「それに人の体なんだし、ちょっとは気にしなさい」
櫻子「だ、大丈夫ですよ。あかりも櫻子ちゃんの体でクッキー食べてるし…」
あかり「あかりちゃん、ありがとうっ!!」ガバッ
櫻子「うわっ!? きゅ、急に抱きついたらびっくりしちゃうよぉ」
撫子「はぁ、ごめんねあかりちゃん。それと、すみません赤座さん」ペコ
あかね「うふふ、私は大丈夫よ。櫻子ちゃん…だったわね。そんなに気に入ったなら今度また作ってあげるわ」
あかり「えっ、本当ですか!! わーいわーい!!」
あかね(はぁ…こっちのあかりもいいわ…)
あかね(あかりには悪いことはわかってる、けどもう少しこのあかりを見ていたいわ)
撫子(こっちの櫻子をもっと見ていたい…だけど、あかりちゃんに悪いし…)
あかね撫子((何か方法が…ん?))
あかね(……)メデアイズ
撫子(……)ウナズク
あかね「ねぇ、あかりに櫻子ちゃん」
櫻子「なぁに、お姉ちゃん?」
あかり「はい、なんですか?」
あかね「あのね、この入れ替わりがいつまで続く変わらない。そうよね」
撫子「でも、明日には戻ってるかもしれない。そこでさっき話したんだけど」
あかり「は? 話してたっけ?」
撫子「とにかく今日はそれぞれの体の家で泊まった方がいいんじゃないかってね」
櫻子「それってあかりが櫻子ちゃんの家に帰るってことでぉ?」
あかり「ってことはここで泊まるのか!! 今日食事当番だったしラッキーじゃん!!」
撫子「…やらなかった分は戻った時まとめてやってもらうけどね」
あかり「えぇー、そんなー…」ガクッ
あかね「明日様子を見てこれからのことをもう一度決めましょう。その時はお互いの両親にも相談してみるのが1番だと思うの」
櫻子「うーん、櫻子ちゃんの家にあかりが行っても大丈夫かなぁ…」
撫子「大丈夫だよ。大したおもてなしもできないけど…歓迎するよ」
櫻子「ありがとうございます。撫子お姉さん!!」ニコォ
撫子「おぉ…(眩しい笑顔…これは癖になるね)」
あかね「うふふ、すっかり仲良しさんみたいね」
櫻子「あ、お姉ちゃん、あかり行ってくるね」
あかね「えぇ、いってらっしゃい。だけど、何かあったらすぐに電話していいのよ」
櫻子「心配性だよぉ、結衣ちゃんの家にだって何度も泊まってるんだからっ!!」
あかね「そうだったわね」
あかね(あかりと離れるのは辛いわ…だけど、今日だけ今日だけはこの天真爛漫な天使のための許して、あかり)
撫子「櫻子、赤座さんに迷惑かけちゃダメだよ」
あかり「大丈夫だって、私が迷惑かけるわけないじゃん、花子じゃあるまいし」
撫子「花子の方が安心できるんだけど…」ハァ
あかね「ふふふ、大丈夫よ心配しないで、今日よろしくね櫻子ちゃん」
あかり「はい、よろしくお願いします!!」
大室家
撫子「ただいま」
櫻子「お邪魔しまーす」
花子「おかえりだし…えぇっと、櫻子とあかりお姉さんどっちですか?」
櫻子「あかりだよ、花子ちゃん」
撫子「ということで今日はあかりちゃんが櫻子の代わりに家で過ごすことになったから」
櫻子「櫻子ちゃんじゃなくてごめんね、あかりじゃ櫻子ちゃんの代わりになれないしガッカリだと思うけど…」
花子「気にしなくていいし…むしろ櫻子が帰ってきた方ががっかりしたし」
櫻子「それは言い過ぎなんじゃ…」
花子「とにかくあかりお姉さんで良かったし。櫻子がいてもうるさいだけだし」
撫子「あかりちゃんの家にいる櫻子がちょっと心配だけどね。絶対迷惑かけてるだろうし」
櫻子(櫻子ちゃん、散々言われてるよぉ…「
赤座家
あかり「へっくしゅん!!」
あかね「あら、大丈夫、櫻子ちゃん」
あかり「大丈夫大丈夫!!このくらいへっちゃらですよ!!」
あかり「きっとねーちゃんや花子が大室家を支えてた私がいないから、寂しくて噂してただけですって。きっと!!」
あかね「うふふ、そうね」
あかね(このあかりもかわいいぃわ)
撫子「それじゃ、私は夕飯の準備するからあかりちゃんはゆっくりと休んでな」
櫻子「あ、あの…」
撫子「ん?」
櫻子「あかりもお手伝いしてもいいですか? あまり料理は上手じゃないですけど…」
撫子「………あっ、ごめん。まず櫻子の口からは出ない言葉だろうからちょっと意識が飛んでたよ」
櫻子「そこまでっ!?」
撫子「でもあかりちゃんはお客さんみたいなものだし、そんな遠慮しなくてもいいんだよ」
花子「そうだし、あかりお姉ちゃんは休んでてください…。撫子お姉ちゃんと2人で準備しますから」
櫻子「でもあかりは今櫻子ちゃんだから、お客さんじゃなくて姉妹ですよね? ダメ…ですか?」
撫子「…わかった。それじゃ3人で作ろうか」
櫻子「いいんですか?」
撫子「今はあかりちゃんは妹だからね、妹の頼みは断れないよ」
櫻子「ありがとうございます!! あかり、頑張ります!!」
撫子「それじゃ、急いで準備しちゃおうか」
撫子「あかりちゃんは何か食べたいものある?」
櫻子「なんでも大丈夫です。あっ、辛いものはちょっと…」
撫子「だから遠慮しなくてもいいよ。食べたいもの言ってよ」
櫻子「それじゃ、オムライスでも…いいですか?」
撫子「うん、オムライスだね。花子もそれで大丈夫?」
花子「あかりお姉さんが食べたいならそれでいいし」
櫻子「ありがとう、花子ちゃん」ニコッ ナデナデ
花子「べ、別に大したことしてないです////」
花子(この櫻子は反則だし…///)
料理中
櫻子「ふんふふふ~ん」
花子(見た目は櫻子だけど、あかりお姉さんだから別人に感じるし…)
櫻子「うぅ…うぅ…」シクシク
花子(急に泣き出した!?)
花子「あかりお姉さん、どうしたんですか!?」
櫻子「え、あ、えぇっとね…」タマネギキッテルヨォ
花子「あっ、玉ねぎ…」
櫻子「えへへ、玉ねぎが目にしみちゃって。涙が出ちゃったよぉ」
花子「変わりましょうか?」
櫻子「え、大丈夫だよぉ!! 今はあかりが花子ちゃんのお姉ちゃんだもん。だから、あかりに任せてっ!!」
花子「そうですか…」
花子(櫻子と一緒で目が離せないのは一緒だけど…)
櫻子「あっ、そうだ花子ちゃん」
花子「はい?なんですか?」
櫻子「そう喋り方だよぉ!!」
花子「え? 」
櫻子「いつも櫻子ちゃんに話すような話し方でもいいよぉ、花子ちゃんさっきから無理してるでしょ?」
花子「無理はしてないですけど、でも櫻子と同じだとあかりお姉さんに失礼ですし」
櫻子「大丈夫だよぉ。それに今はあかりが花子ちゃんのお姉ちゃんなんだからねぇ」
撫子「だってさ、あかりちゃんがこう言ってるからいいんじゃない?」
花子(そういえば撫子姉ちゃんもいつの間に赤座さんからあかりちゃんになってるし…)
花子「わかったし。それじゃこれからは櫻子に話すように喋るし」
櫻子「わぁい、ありがとうっ」ダキ
花子「うわぁっ!? 急に抱きつかないで欲しいし////」
撫子(妹たちが可愛い)
赤座家 夕食中
あかね「はっ!?」
あかり「もぐもぐ…ふぇ、どうしたんですか?」パクパクモグモグ
あかね「いいえ、今あかりの波動を感じて」
あかり「あかりちゃん? え、どこかにいるの?」
あかね「いいえ、なんでもないわ。それよりも、美味しい?」
あかり「すげー美味いですっ!! 羨ましいなぁ、あかりちゃんいつもこんな美味しいの食べてるなんて」ムシャムシャ
あかね「いいえ、今日は櫻子ちゃんが来たから張り切っただけ。気に入ってくれて良かったわ」
あかり「ごっくん…ごちそうさまでした!!」
あかね「お粗末様。それじゃ片付けちゃうから櫻子ちゃんは休んでて」
あかり「いいんですか!! ねーちゃんなら食べたものくらい片付けろーっていつも言うんですよ」
あかり「しかも花子も一緒になって言って来ますし。あかりちゃんのおねーさんみたいな優しいねーちゃんが欲しかったな」
あかね「そんな事言われると照れちゃうわ。でもお姉さんや妹さんは櫻子ちゃんのためを思って言ってると思うわ」
あかり「そうですか?」
あかね「えぇ、大人になった時、何も出来ないんじゃ困っちゃうじゃない。だからね、それは2人の愛情よ、きっと」
あかね(ただ妹にも言われるのはちょっとどうかしら?)
あかり「うーん、そうなのかなぁ?」
あかり「よしっ!! それじゃ、私が片付けします!!」
あかね「そんな、いいのよ」
あかり「大丈夫ですっ!! すごい美味しいご飯も作ってくれましたし、これくらいしないと!!」
あかり「えぇっと、これはどこに片せば…」ミギミテヒダリミテ
あかね「それじゃ2人で片しましょうか。そっちの方が早く終わるわ」
櫻子「はいっ!!」
あかね「そうだ、櫻子ちゃん」
あかり「なんですか?」
あかね「あかりちゃんのおねーさんっていうのは他人行儀だし、せっかく今は姉妹なんだから…」
あかね「いつも家で呼んでるように"ねーちゃん"って呼んだ方がいいんじゃないかしら?」
あかね「ほら、話し方もそんな気を使わず、いつも通りでいいのよ」
あかり「確かにっ!! 」
あかり「それじゃ、ねーちゃん一緒に片付けちゃおうよっ!!」
あかね「ぐはっ!?」バタンッ
あかり「え、なんで!?」
あかね「…だ、大丈夫…よ…ちょ、ちょっと…目眩がした…だけ…だか、ら」
あかね(ねーちゃん呼びで砕けた話し方のあかり…ちょっと心臓に悪かったわ…がくっ)
あかり「ねーちゃああああああん!?」
大室家
櫻子「はぁ、気持ち良かったぁ」ホカホカ
花子「いいお湯だったし」ホカホカ
撫子「おかえり、お風呂どうだった?」
櫻子「えへへ、花子ちゃんと色々とお話しできて良かったです。櫻子ちゃんのこととか」
花子「ちょ、あかりお姉さん、それは言わないでほしいし////」
櫻子「あっ、ごめん。えへへ」
花子「まったくだっし。あかりお姉さんだから話したのに////」
撫子「へー…」
撫子(何があったかわからないけど、結構距離は縮まったみたいだね)
櫻子「あっ、そうだ!?」
撫子「どうしたの、急に?」
櫻子「今日宿題が出てたの忘れてたんですよぉ。やらないと櫻子ちゃんに悪いですもんね」
撫子「いや、悪くはないと…」
櫻子「今すぐやれば9時には終わるよね? よぉし、頑張らないと!!」
撫子「…あかりちゃんは櫻子の代わりに宿題してるけど…櫻子はしてると思う?」
花子「絶対に忘れてると思うし」
櫻子「仕方ない。後で電話しておこうか…」ハァ
赤座家 9時近く
あかり「お、終わったぁ…」グッタリ
あかね「お疲れ様、頑張ったわね」
あかり「ちくしょー、撫子ねーちゃんめぇ…まさか宿題をするように電話してくるなんて…」
あかり「そりゃ、あかりちゃんには迷惑かけられないけどさ、何も電話してこなくても…ふぁぁ…」
あかね「あら、もうこんな時間ね」
あかり「こんな時間ってまだ9時、じゃ…」ウトウト
あかね「あかりは普段から9時ごろには寝ちゃうから、きっとあかりの体が眠くなっちゃったのね」
あかり「そ、そんなぁ…見たいテレビと…あったの、にぃ…ぐぅ…」ウトウト コクン
あかね「無理しちゃダメよ。ってもう寝ちゃったみたいね」
あかね「ふふふふふふふ、仕方ないわね仕方ないことよ。あかりをベッドまで運んだらたまたま私も眠くなったたまたまあかりのベッドでたまたま一緒に寝ただけだから」ヨイショ
あかり「ぐぅーぐぅー」
あかね「今日は色々といい日だったわ珍しいあかりも見れて、言いくるめ…色々わからないことがあるからって一緒にお風呂に入れたし」
あかね「状況が状況だから楽しんじゃダメだけど、今日くらいいいわよね?」
あかね「おやすみ、櫻子ちゃん」
大室家 撫子部屋
コンコン
撫子「ん、どうぞ」
櫻子「ごめんなさい、こんな時間に」
撫子「こんな時間って…まだ9時ちょっと過ぎたくらいで遅くはないよ」
櫻子「あかりはいつも9時には寝ちゃうから、それで今日は全然眠くなくて…」
撫子「今は櫻子の体だから、きっと眠くならないんだよ。あの子結構遅くまで起きてるから
その癖、朝は起きるの遅くてひま子にも迷惑かけてるけど」
櫻子「ははは…。でこんな時間まで起きないから何をすればいいかわからなくて」
撫子「花子は寝ちゃったし、それでここに来たんだ。いいよ」
櫻子「いいんですかぁ!!」
撫子「もちろん。あかりちゃんだって話したくて来たんでしょ?」
櫻子「はい。まだ撫子お姉さんときちんと話してないことを思い出して」
撫子「私もだよ。あかりちゃんのこと、色々と知りたいし、おいで」
櫻子「うんっ!!」
ーーーー
ーーーーーー
ーーーーーーーー
櫻子「すぅーすぅー…」
撫子「寝ちゃったか…。ふぅ、ごらく部とか櫻子のこととか本当に楽しそうに話して…」
撫子「なんだか、昔の櫻子を思い出して懐かしかったかな…」
撫子「部屋まで運ぶのもあれだし…ここでもいいよね」ナデナテ
櫻子「…えへへへぇ」
撫子「おやすみ、あかりちゃん」
翌日
櫻子「うわっ!?」トガッ
撫子「いたっ!?」ケラレル
櫻子「へ? なんでねーちゃんがここにいるの? あれ、私昨日はあかりちゃんの家にいたよね? なんか寝てる間誰かに抱きつかれてる気がしたけど…」
撫子「その反応…櫻子だね」
櫻子「はぁ、当たり前じゃん!! どこからどう見ても…って」
櫻子「戻ってる!?」
撫子「はぁ…戻っちゃったね」
櫻子「ため息ついた!? 酷くねっ!?」
撫子「いいから、花子にも報告してきな。花子も櫻子のこと待ってたから」
櫻子「え、ははぁーん、花子のやつ、私がいなくてさみしくなったかー、可愛いいやつめ…よぉーし!!」ドタドタ
バタ-ン
ハナコ,サクラコサマガモドッタゾ-
モドッテコナクテイイシ,アカリオネエサンガヨカッタシ
ヒドツ!?
撫子「はぁ…戻った瞬間騒動しい…」
数ヶ月後
向日葵「楓、それではいってきますね。ってあら?」
櫻子「…おはよう」
向日葵「……櫻子がこの時間に迎えに来てるということは…赤座さんですわね」
櫻子「うん。今日はあかりだよぉ」
あの騒動の後戻った2人は数日後また入れ替わっておりました
それからというもの、何日かおきに入れ替わったりして
慌ただしい日々を送る2人…
向日葵「本当になんなんでしょうね? まさか彗星が落ちてくるってことはないですわよね」
櫻子「それはないと思うよぉ」
向日葵「今朝はどうでしたの?」
櫻子「今日は櫻子ちゃんだったけど撫子お姉ちゃんや花子ちゃんが協力してくれて助かったよぉ」
最も当事者たちが楽しんでいるような気がして
危機感が全く感じられない日々が続いていますが
向日葵「急ぎましょう。赤座さん、早く櫻子を迎えに行かないと」
向日葵「あかねさんは櫻子に甘いですから遅刻してしまいますわよ!!」タタタタッ
櫻子「うぇっ!? ちょ、ちょっと待ってよぉ!?」タタタッ
櫻子「向日葵ちゃああああん!?」
まぁ、日々変わる2人を観察するには面白いですし
私もこんな日々を楽しんでいますので、人のことは言えませんが。
おわり
57 : 以下、名... - 2017/09/05 22:37:17 Ry50yklE 54/54最後の方力尽きて駆け足になった
とりあえず終わり
おまけが投稿されました
向日葵「はい?櫻子と赤座さんが入れ替わった?」【おまけ】