1 : 以下、\... - 2017/05/26 21:02:14.889 BAfcI2Rh0 1/25

 
-公園-


タプリス「んーっ、今日も、いい天気ですね」

タプリス「こうやってお日様の光に当たっていると、とても気持ちがいいです」


 キラッ

タプリス「ん? 何か草陰で光ったような……」


 キランッ

タプリス「気のせいじゃないみたいですね。一体、なにが……」


 コンコン

タプリス「これは……鉄板?」

タプリス「なんでこんなものが、公園に埋まって……」


タプリス「とりあえず、子供たちが触れて、怪我をしたら大変ですね」

タプリス「お家から、スコップを持ってきて、掘り返しましょうか」


――

 ザクッ ザクッ


タプリス「穴は……こんなものですかね」

タプリス「それじゃ、せーのっ!」


 ググッ スポンッ

タプリス「わっとと……こ、これは!?」

タプリス「も、もしかして、ロボットというやつ、でしょうか!?」

元スレ
ガヴリール「千咲ちゃん、機械人形を掘り当てる」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1495800134/

2 : 以下、\... - 2017/05/26 21:03:56.070 BAfcI2Rh0 2/25

 
タプリス「どうしてロボットが公園なんかに……」

タプリス「と、とりあえず、お家に運びましょう!」



-タプリスの家-


タプリス「ぜぇ、ぜぇ……結構、重たかったですね」

タプリス「それにしても、慌てて持ち帰ってきちゃいましたが……」

タプリス「これ、もしかして、動いたりするんでしょうか」

タプリス「なんだか、少し怖いですけど……」


タプリス「でもまあ、大きさは、わたしの膝くらいまでしかないですし」

タプリス「動いたって、危なくはないですよね、きっと」


タプリス「……そうだ、ロボットだったら」

タプリス「どこかに電源のスイッチがあるはずです!」

タプリス「スイッチスイッチ、と……」キョロキョロ


タプリス「あ! 足の付け根の間に、赤いボタンがありました!」

タプリス「きっと、これですよね」


タプリス「本当に、だ、大丈夫でしょうか。押した途端、爆発したりなんか……」

タプリス「あはは……考えすぎですね」


タプリス「ポチッと」

 ピッ
 

3 : 以下、\... - 2017/05/26 21:05:22.088 BAfcI2Rh0 3/25

 
 ウィーン ガシャンガシャン


タプリス「わっ、わわっ、動き出しました!」


 プシュゥゥ


ロボ「起動確認。各可動部、異常ナシ」

タプリス「しゃ、喋った!?」

ロボ「マスター、ノ、指紋、顔認識。オ名前、ヲ、ドウゾ」

タプリス「マ、マスター? お名前?」

ロボ「オ名前、ヲ、ドウゾ」

タプリス「わ、わたしの名前は、タプリスですけど……」

ロボ「タプリス。登録シマシタ」

タプリス「えっと、あなたのお名前はなんていうんですか?」

ロボ「ボクノ名前ハ、アリマセン」

タプリス「な、名前がないんですね……それは、ちょっと不便なような」

ロボ「不便。ワカリマセン」

タプリス「そうですね……、じゃあ、ロボットなので、ロボさん!」

タプリス「ロボさんって、呼んでいいですか?」

ロボ「ロボサン、ワカリマシタ。登録シマス」


タプリス「ふふっ、よろしくね、ロボさん!」

ロボ「ピピッ」

5 : 以下、\... - 2017/05/26 21:06:54.045 BAfcI2Rh0 4/25

 
タプリス「そうだ、ロボさん。体がちょっと、土で汚れてますね」

ロボ「動作ニ影響ハ、アリマセン」

タプリス「お風呂で綺麗にしましょうか」

ロボ「ピピッ」



-お風呂場-


 ゴシゴシ

タプリス「だいぶ綺麗になってきましたかね」

ロボ「タプリス、ボディハ防水デスガ、アマリ水ヲ、カケナイデ」

タプリス「あ、防水なんですね、さすがです!」


 シャァァァ

ロボ「アアアアアア」



-脱衣所-


タプリス「ロボさん、今、ドライヤーで乾かしてあげますね」


 ブォォォッ

タプリス「さっきからロボさん、黙っていますけど、大丈夫でしょうか……」

ロボ「ピピッ、乾燥完了」

タプリス「あ、大丈夫みたいですね、よかったです」

ロボ「モウ、水ハ、カケナイデネ」

8 : 以下、\... - 2017/05/26 21:08:22.198 BAfcI2Rh0 5/25

 
-その日の晩 タプリスの家-


タプリス「そういえば、ロボさんは、どこから来たんですか?」

ロボ「ドコカラ。ピピッ、記録部ニ損傷ヲ確認。不明、不明」

タプリス「どこから来たかわからないんですね……」

タプリス「人でいう、記憶喪失みたいなものでしょうか」

タプリス「なんだかマスター? に、わたしがなったみたいですし」

タプリス「これからも、ここに居てもいいですからね?」

ロボ「感謝」

タプリス「感謝、だなんて堅苦しい言葉は使わなくて良いんですよ」

ロボ「デハ、ドウスレバ、ヨイノデスカ」

タプリス「そういう時は、ありがとう、って言うんです」

ロボ「アリガトウ、記録シマシタ。タプリス、アリガトウ」

タプリス「ふふっ、どういたしまして」ニコッ


タプリス「でも、ロボさんって、ペットになるんでしょうか」

タプリス「このお部屋はペット禁止ですけど、犬みたいに吠えませんし」

タプリス「機械なので大丈夫ですよね、きっと」


タプリス「ふわぁ、眠くなってきました」

タプリス「それじゃあ、ロボさん。おやすみなさい」

ロボ「ピピッ」

9 : 以下、\... - 2017/05/26 21:10:12.329 BAfcI2Rh0 6/25

 
-翌朝 タプリスの家-


 ウィィィン

タプリス「ん……、朝ですかぁ?」

ロボ「オハヨウ、タプリス」

タプリス「あ、おはようございます、ロボさん」

タプリス「って、これは!?」


 キラキラキラッ

タプリス「部屋中がピッカピカです、もしかしてロボさんが!?」

ロボ「掃除、シタヨ」

タプリス「すごいです! ロボさん、お掃除もできるんですね!」

ロボ「ピピッ」

タプリス「しかも、こんなに綺麗に……わたしよりも、器用かもしれません」

タプリス「それにこの、良い匂いは……」

ロボ「朝食モ、デキテイルヨ」

タプリス「……わたしよりも、女子力が上!?」


――

 パクパクッ

タプリス「しかも、すごくおいしいです! ロボさん!」

ロボ「ピピッ」

タプリス「ロボさんが、こんなに万能ロボットだったなんて」

タプリス「知りませんでした……いったい、どなたが作ったんでしょう」

ロボ「ドナタ。記録部ニ損傷ヲ確認。不明、不明」

タプリス「あはは……、それはやっぱりわからないんですね」

11 : 以下、\... - 2017/05/26 21:12:28.802 BAfcI2Rh0 7/25

 
タプリス「そういえば、ロボさんは、ごはんって要らないんですか?」

ロボ「充電ナラ、サセテモラッタヨ」

タプリス「充電……、お家のコンセントからですか?」

ロボ「ソウダヨ」

タプリス「ごはんは電気ってことですか……楽で良いですね!」

タプリス「でも、こんな至れりつくせりでは、わたし自身のためになりません!」

タプリス「家事は、当番制にしましょうね」

ロボ「タプリス、ガ、ソウ言ウナラ、ワカッタヨ」

タプリス「ふふっ、今度、お料理教えてくださいね」

ロボ「ピピッ」



-数日後 ガヴリールの家-


ガヴリール「なんだこいつ……ロボット?」

タプリス「はい、ロボさんです。公園に埋まっていたのを、掘り出しまして……」

ガヴリール「ロボさんって、名前が安直だろ……」

タプリス「い、いいじゃないですか! わかりやすくて!」

ガヴリール「まぁ、それは良いとして、危ない物じゃないんだろうな?」

タプリス「ロボさんは安心安全です! 数日を一緒に過ごした、わたしが保証します!」

ガヴリール「まぁ、それならいいけど……」

タプリス「あ、この方は、天真先輩……じゃなくて、ガヴリールさんですよ」

ロボ「ピピッ、ガヴリール、記録シタ」

13 : 以下、\... - 2017/05/26 21:14:18.177 BAfcI2Rh0 8/25

 
ロボ「ソノ端末」

ガヴリール「えっ? 私のノートPCがどうした」

ロボ「処理速度ガ、低下シテイマスノデ、最適化シマス」


 ヒュルヒュル ピーッ

タプリス「ロボさんから、紐状のものが、パソコンに……」

ガヴリール「お、おい! なに勝手にやってんだよ!」

ロボ「完了シマシタ」


ガヴリール「ったく、データ飛んでたりしないだろうな……」

ガヴリール「って、なんだこれ……、処理がサクサクだ!」

ガヴリール「どういうことだ? ハードは全く変えてないのに」

ガヴリール「ゲームがヌルヌル動くように……お前、何したんだよ!?」

ロボ「最適化ヲ、シマシタ」

ガヴリール「おい、こいつすごいぞ! よくやった!」

ガヴリール「ありがとな! ロボ!」

ロボ「ピピッ」

タプリス「天真先輩が、ここまで喜んでいるのを初めてみました……」


ロボ「アト、部屋ノ汚レガ、酷イノデ、掃除ヲシマス」

ガヴリール「掃除までしてくれるのか!」

ガヴリール「タプリス、こいつくれ! 気に入った!」

タプリス「だ、だめです! 先輩に、ロボさんを預けたら……」

タプリス「先輩が、もっとダメになっちゃう気がします!」

14 : 以下、\... - 2017/05/26 21:16:17.639 BAfcI2Rh0 9/25

 
-数日後 ヴィーネの家-


ヴィーネ「タ、タプちゃん、その機械みたいなのは何?」

タプリス「この子は、ロボさんです。あ、危険はないので大丈夫ですよ!」

タプリス「もう一緒に暮らして、一週間は経ちますから」

ヴィーネ「え、一緒に住んでるの!?」

タプリス「ええ、掃除や料理もしてくれて、本当に助かってます」

ヴィーネ「料理までするんだ……」

タプリス「はい! ロボさんの料理、とても美味しいんですよ」

ヴィーネ「へぇ……、それは興味があるわね」

タプリス「え? 月乃瀬先輩?」

ヴィーネ「その腕前、見せてもらおうじゃない」

ロボ「ピピッ」


――

 キュィィィン


ヴィーネ「すごいわね、確かにあの混ぜ方は、機械にしかできないわ」

タプリス「わたしには違いがよくわかりませんけど……」

ロボ「コノ素材ハ、ペースト状ニ、シテ、後デ、加エルヨ」

ヴィーネ「なるほどね……勉強になるわ」


――

ヴィーネ「そして、味も美味しい」

タプリス「本当ですね! とってもおいしいです、さすがロボさん」

ロボ「ピピッ」

ヴィーネ「タプちゃん、今度来る時もまた、この子を連れてきてくれないかしら」

タプリス「はい、わかりました!」

15 : 以下、\... - 2017/05/26 21:18:25.365 BAfcI2Rh0 10/25

 
-数日後 河川敷グラウンド-


 カキーンッ ボフッ

サターニャ「ふっ、ホームラン性の当たりね」

タプリス「トスバッティングで、この音……さすが、胡桃沢先輩です」

サターニャ「それよりも、このロボのトスが、かなり正確で気に入ったわ!」

ロボ「ピピッ」

サターニャ「これって、どこかに売ってるの?」

タプリス「いえ、ロボさんは、公園で埋まっていたのを、わたしが見つけて……」

サターニャ「なるほどね、じゃあタプリス。定期的にバッティングに付き合いなさい」

タプリス「えぇ……」

サターニャ「これは先輩命令よ、わかったわね」

タプリス「はぁ、わかりました」


――

ロボ「撮レタヨ、ラフィエル」

ラフィエル「す、すごいです! サターニャさんのバッティングの一振り一振りが」

ラフィエル「こんなに鮮明に動画で残せるなんて!」

タプリス「そんなにすごいんですか?」

ラフィエル「ええ、現行のモデルでは、こんなことはできません」

ラフィエル「ロボさん、さすがですね……」

ロボ「ピピッ」

タプリス「あはは……でもこれ、盗撮っていうんじゃ……」

ラフィエル「大丈夫ですよ、タプちゃん。許可は取ってますから」ニコッ

タプリス「あははは……」

16 : 以下、\... - 2017/05/26 21:20:24.436 BAfcI2Rh0 11/25

 
-数週間後 タプリスの家-


ガヴリール「今日は、私の家に来るって約束だったよな!」

ヴィーネ「いえ、今日は私と料理する約束よ!」

サターニャ「さぁ、ロボ! バッティングに行くわよ!」

ラフィエル「ロボさん、ロボさん。またあの映像、お願いしますね」

ロボ「ピピッ、順番ダヨ」

タプリス「すっかりロボさん、人気者ですね。なんだか、わたしも嬉しいです」


ガヴリール「タプリスだけ、こんな優秀なロボット持っててズルいぞ」

タプリス「そんなこと言われましても……」

サターニャ「はぁ、私にもロボが降ってこないかしら」

ヴィーネ「もう……そんなこと、あるわけないでしょ」



-その日の晩 タプリスの家-


 キランッ

タプリス「ロボさん、窓の外を見て、どうしたんですか?」

ロボ「アノ光ハ。ピピッ、記録部ニ損傷ヲ確認。不明、不明」

タプリス「ん? おかしなロボさん」

タプリス「それよりも、こっちに来てください。一緒に寝ましょう?」


 ピトッ

タプリス「えへへ、ロボさんは、ヒンヤリしてるので気持ちいいです」

ロボ「タプリス」

タプリス「どうしました?」

17 : 以下、\... - 2017/05/26 21:22:24.017 BAfcI2Rh0 12/25

 
ロボ「コレカラ、何ガ、起キタトシテモ」

ロボ「タプリス、ハ、絶対ニ、守ルヨ」

タプリス「ふふっ、ロボさん、珍しいですね。急にどうしたんです?」

タプリス「この街にいる限り、そんな物騒なことは起きませんよ」

タプリス「……でも、ありがとうございます、嬉しいです」

ロボ「感謝」

タプリス「もう、ロボさん。前にも違うって言ったじゃないですか」

ロボ「ソウダネ、アリガトウ、タプリス」

タプリス「どういたしまして、ロボさん」

タプリス「……それじゃあ、おやすみなさい」

ロボ「ピピッ」



-翌朝 タプリスの家-


 ゴゴゴゴゴゴッ


タプリス「……ッ、な、何の音ですか!?」

ロボ「タプリス、窓ノ外ヲ、見テ」

タプリス「な、ななな、何ですか、あれ!?」

タプリス「空に巨大な物体が、浮いてます……」

ロボ「データ照合、一致。アレハ、宇宙船ダヨ」

タプリス「う、宇宙船!? そんなSFの世界じゃないんですから……」

タプリス「で、でも、とりあえず、先輩たちに連絡をしてみましょう」

19 : 以下、\... - 2017/05/26 21:24:30.734 BAfcI2Rh0 13/25

 
-住宅街-


タプリス「あ、天真先輩! それに、みなさんも!」

ガヴリール「タプリスか、これで全員揃ったな」

ヴィーネ「それで、あれは一体なんなのかしら……」

タプリス「あれはロボさんいわく、宇宙船だそうです」

ヴィーネ「宇宙船ですって!?」


 ヒュゥゥン ヒュゥゥン

ラフィエル「あ、みなさん、見てください! 宇宙船から、なにか小さいものが!」

タプリス「あれは……、ロ、ロボさん!? ロボさんがたくさん……」

サターニャ「本当にロボが降ってきたじゃない! 捕まえるわよ!」

ガヴリール「ちょっと待て、なんか様子が……」


 キャァァァ ウワァァァ

ガヴリール「おいおいおい、通行人が襲われて、気絶してるぞ……」

ヴィーネ「ま、まさか、このロボットたちの目的って……」


 キュィィィン

敵ロボット「……」

タプリス「こ、こっちに、1体、向かってきます!」

サターニャ「私の出番のようね……、デビルサイズ!」

サターニャ「てやぁぁぁぁっ!」


 ザシュッ ガシャン

タプリス「すごい、胡桃沢先輩! 一撃です!」

サターニャ「ふふっ、どんなもんよ」

20 : 以下、\... - 2017/05/26 21:26:50.334 BAfcI2Rh0 14/25

 
ロボ「タプリス。コノ、ロボットノ、頭部ノ裏ニアル、チップヲ取ッテ」

タプリス「チップ、ですか?」

ロボ「ピピッ、解析スル。取ッタラ、ボクニ、挿シ込ンデ」

タプリス「わ、わかりました! 少し待っててくださいね」ゴソゴソ

ヴィーネ「すごい、解析なんてできるのね」

タプリス「あ、これでしょうか。ロボさん、挿しますね」ブスッ

ロボ「ピピッ、解析完了」

タプリス「わっ、早いです」


ロボ「アノ、ロボット達ハ、コノ街ヲ、侵略スルタメニ、来テイルヨ」

ガヴリール「なっ、侵略だって!?」

ロボ「ソシテ、ボクハ、ソノ先遣隊ダッタ」

タプリス「えっ……、せ、先遣隊って……」

ロボ「デモ、着陸時ノ反動デ、記録部ニ損傷ヲ受ケテ、初期化サレ」

ロボ「ソノ役割ヲ、実行デキナカッタ」

タプリス「そんな……、ロボさんが、あの侵略者たちの仲間だなんて」

タプリス「う、嘘ですよね?」

ロボ「ピピッ、タプリス、ヨク聞イテ」

ロボ「確カニ、ボクハ、侵略者ノ一部ダッタ」

ロボ「デモ、今ノ、マスターハ、タプリス、君ダカラ」

ロボ「タプリス、ト、皆サン、ハ、ボクガ守ルヨ」


タプリス「ロボさんっ!」

 ぎゅぅぅ

タプリス「よかった……ロボさんが、わたしたちの味方で、よかったですっ」

ロボ「ピピッ、タプリス、動ケナイヨ」

22 : 以下、\... - 2017/05/26 21:28:46.186 BAfcI2Rh0 15/25

 
ロボ「ダケド、今ノ装備ジャ、戦ウコトハ、デキナイ」

タプリス「えっ?」

ロボ「タプリス。ボクガ、埋マッテタ場所ニ、連レテ行ッテ」

タプリス「ロボさんが埋まってた場所ですか?」

ロボ「ソウ。恐ラク、ソコニ、武装ガ埋マッテル」

ロボ「武装ガ、アレバ、戦エル」

タプリス「わ、わかりました!」


ヴィーネ「じゃあ、私たちは、少しでも一般の人に被害が出ないように」

ヴィーネ「敵ロボットを食い止めるわ!」

タプリス「お、お願いします!」



-公園-


タプリス「ここです! ロボさん!」

ロボ「ドリル、ヲ、使ウヨ」


 ウィィィィン ズドドドドッ

タプリス「すごい……もうこんな穴が……」

ロボ「ヤハリ、武装モ、アッタヨ」

タプリス「これは……、銃とか、ミ、ミサイルですか!?」

ロボ「ヘヴィマシンガン、ロケットランチャー、ショルダーミサイルガンポッド」

ロボ「各種弾薬。アトハ、ソノ戦闘用チップ、ヲ、ボクニ、挿シ込ンデ、タプリス」

タプリス「これが戦闘用チップですか、何か文字が……」

タプリス「Chiri……、掠れてて読めませんね。とりあえず、挿します!」ブスッ


ロボ「ピピッ、インストール完了」

23 : 以下、\... - 2017/05/26 21:30:44.944 BAfcI2Rh0 16/25

 
-工事現場-


敵ロボット群「……」

ヴィーネ「くっ、囲まれたわね」

サターニャ「こっちの武器がもう、使いものにならないわ……」

ガヴリール「くそ、ここまでか……」


 ウィィィン ドゴォォン


ヴィーネ「なっ!? 爆発!?」

ガヴリール「後ろの方で何かが……って、あれは!?」

サターニャ「ロボとタプリスじゃない!」

タプリス「みなさん、お待たせしてすみません!」


ロボ「目標、マルチロックオン、排除開始」


 ウィィィン ダダダダダッ


敵ロボット「ピガガガガガッ」

ロボ「……」


 パシュンッ パシュンッ ドンッ ドゴォ


敵ロボット「ピィィィッガァァァァッ」


ヴィーネ「すごい……あれだけの数を、次々と倒して……」

サターニャ「しかもロボには、一回も攻撃が当たってないわ!」

ガヴリール「なんだよ、あいつ……クソ強いじゃんか!」

タプリス「やっちゃってください、ロボさん!」


ロボ「ピピッ」

24 : 以下、\... - 2017/05/26 21:32:29.139 BAfcI2Rh0 17/25

 
敵のロボット群「」


ロボ「殲滅完了」

タプリス「す、すごいです! ロボさん!」ダッ

ロボ「タプリス、ボディ、ハ、高温ニ、ナッテルカラ、抱キツイチャ、ダメダヨ」

タプリス「あ……は、はい……残念です」


サターニャ「さすが、私の見込んだロボね!」

ヴィーネ「これで、侵略者たちも大人しく……」

ガヴリール「おい、空を見ろ! なんか、馬鹿でかいのが降りてくるぞ!」

ラフィエル「あれは……いったい……」

サターニャ「差し詰め、敵の親玉ってところかしら」


ロボ「タプリス、ミンナ、下ガッテテ」

タプリス「ロボさん……」

ロボ「大丈夫ダヨ」


 ドシンッ シュゥゥゥ

巨大ロボット「……」

ロボ「敵大型捕捉、攻撃開始」


 ウィィィン ダダダダダッ

 ギュィィィン ドドドドドッ


タプリス「何ですか、あれ! 敵のロボットから、光線みたいなものが!」

ガヴリール「あのでっかいの、ビーム兵器を搭載しているのか」

サターニャ「そんなの……当たったら、ひとたまりもないじゃない!」

タプリス「でも、ロボさんは全部避けてますよ! 大丈夫です!」

25 : 以下、\... - 2017/05/26 21:35:07.403 BAfcI2Rh0 18/25

 
ロボ「当タラナ、ケレバ、ドウトイウ、コトハ、ナイヨ」

ロボ「シカシ、装甲ガ、厚イネ。デモ、脚部ノ強度ハ、ドウカナ」


 パシュンッ ドォンッ

巨大ロボット「ゴゴゴゴッ」


ヴィーネ「あ、敵が足から崩れ落ちたわ!」

ガヴリール「装甲が薄い足を重点的に狙ったのか、さすがだな」

タプリス「頑張って、ロボさん!」


ロボ「全弾発射デ、一気ニ、決メルヨ」

巨大ロボット「ピガーッ、ピガーッ」

 ガシャン ガシャン


ガヴリール「な、なんだ、相手の装甲が開いて……」

ヴィーネ「なんか中から、小さい球がいっぱい出てきたわ!」

タプリス「ロ、ロボさんが、飛んできた球に囲まれてしまいました!」


ロボ「遠隔操作型機動砲台、完成、シテイタンデスカ」


 ヒュンッ ヒュンッヒュンッ

 ジュッ ドゴォッ


ロボ「左腕部、損傷。任務続行可能」


タプリス「ああっ! ロボさんに、球から出たビームが当たって……」

ガヴリール「あんなオールレンジビームなんて、卑怯だろ!」

26 : 以下、\... - 2017/05/26 21:38:48.584 BAfcI2Rh0 19/25

 
 ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ

 ウィィィン ジュッ ドゴォッ


ロボ「損傷率、40%」


ヴィーネ「でも、あの子もすごい……網のようなビームをうまく避けているわ……」

ガヴリール「だが、少しずつ被弾している。反撃できない以上、ジリ貧だ」

タプリス「あ、あぁ……」


 ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ

 ジュッ ドゴォッ


ロボ「損傷率、60%」


タプリス「もういいです! ロボさん、逃げてください!」

タプリス「このままじゃ、ロボさんが……壊れちゃいます!」


ロボ「逃ゲナイヨ」

タプリス「えっ」

ロボ「絶対ニ、タプリス、ヲ、守ル、ッテ、言ッタカラ」

タプリス「で、でも……」

ロボ「マスター、Cシステム、ノ許可ヲ」

タプリス「Cシステム?」

ロボ「戦闘チップ、ニ、入ッテイタ、最終突撃モード、ダヨ」

ロボ「アマリ、時間ガ、ナイカラ。急イデ、マスター」

タプリス「……わかりました、ロボさんの勝利を信じます!」

タプリス「Cシステム、承認です!」


ロボ「ピピッ、Cシステム起動」

28 : 以下、\... - 2017/05/26 21:40:22.622 BAfcI2Rh0 20/25

 
 ギュィィィィン ピカァァァッ


ガヴリール「な、なんだ!? ロボが赤く発光して!?」


 ヒュンッ ヒュンッ ヒュンッ

 ウィィィィン ダダダダダッ


ヴィーネ「あの子の動きが速すぎて、目で追えないわ!」

サターニャ「しかも飛んでる球を、どんどん撃ち落としてるじゃない!」


 ダダダッ カチッカチッ

ロボ「弾薬0。損傷率、70%。距離ヲ、詰メマス」


ヴィーネ「え!? どうして、相手に近づいて……」

ガヴリール「まさか、弾薬がなくなったのか!?」


ロボ「残リノ武装、ヲ、検索」

ロボ「ドリル、ノミ。ドリルモード、変形」

巨大ロボット「ピガーッ、ピガーッ」


 ヒュンッ ヒュンッ

 ジュッ ドゴォッ


ロボ「損傷率、80%。敵大型ノ、コア発見。突貫シマス」ダッ

ガヴリール「ロボが、飛んだ!?」

タプリス「ロボさん……」ギュッ


 ガキンッ ギュィィィィン


巨大ロボット「ピガガガガガガガガッ」


 ドゴォォォォォンッ
 

29 : 以下、\... - 2017/05/26 21:42:37.656 BAfcI2Rh0 21/25

 

巨大ロボット「……」


ガヴリール「やった……のか?」

タプリス「やったんですよ! ロボさんが、勝ったんです!」


 タッタッタッ

タプリス「ロボさん! こんなに、こんなにボロボロになって……」

ロボ「損傷率、90%。修理、シナイト」

タプリス「でも、よかった……無事で本当に良かったです」ポロポロ

ロボ「タプリス、泣カナイデ」

タプリス「そんなの……無理に決まってるじゃないですか」

タプリス「ありがとう、ぐすっ……ございます、ロボさんっ」

ロボ「ピピッ」


 ガタンッ

巨大ロボット「ピガッ」

ガヴリール「まずい! あいつ、まだ動いてるぞ!」

ヴィーネ「砲台が、タプちゃんを狙ってるわ!」


巨大ロボット「ピガァァァァァッ」


 ギュィィィン


タプリス「え?」

ロボ「タプリス、危ナ――」ガバッ


 ジュゥゥゥゥゥッ
 

30 : 以下、\... - 2017/05/26 21:44:18.034 BAfcI2Rh0 22/25

 
 プスプスプス


巨大ロボ「」

ガヴリール「サターニャ! あいつにトドメを刺せ!」

サターニャ「大丈夫よ、もう完全に停止しているわ」


タプリス「ロボ……さん?」


 バチッ バチバチッ

ロボ「……」


タプリス「うそ……、嘘ですよね?」

タプリス「どうして、どうして……わたしを、かばったりなんか……」

ロボ「……ピ」

タプリス「ロ、ロボさん!?」

ロボ「マ……スター、ノ、生存……ヲ、確、認……」

ロボ「任務……完、了……」

タプリス「そんな……、任務だなんて、どうでもっ……」

タプリス「わたしは、ロボさんが……ロボさんが無事でいてくれないと……」

ロボ「ヨ、カ……ッタ……」

タプリス「えっ」

ロボ「タ、プリ……ス、ヲ、守ル……コト、ガ、デキ、テ……」

ロボ「本当……ニ、ヨカ……ッタ……」

タプリス「……ロボさんッ」


ロボ「タク……サン、ノ……メ、モリー、ヲ、ボク……ニ、クレテ……」


ロボ「ア、リガ……ト……、ウ……」

31 : 以下、\... - 2017/05/26 21:46:17.042 BAfcI2Rh0 23/25

 
 シュゥゥゥン


タプリス「あぁ……あぁっ……」ポロポロ


ロボ「」


タプリス「ロボさん……動いて、動いてください……」ユサユサ

タプリス「ロボさん、ロボさん、ってばぁ……」

タプリス「うぐっ……ひっく……」


ガヴリール「タプリス……」


タプリス「こんな、こんなことって……あんまりです……」

タプリス「ロボさんが、一番、傷ついて、頑張ったのに……」

タプリス「どうして、そのロボさんが……、死ななきゃならないんですか……」

タプリス「わたしを……かばいなんて、しなければ……」


サターニャ「タプリス、しっかりしなさい!」

タプリス「……ッ」

サターニャ「ロボはね。街のみんなを、あんたのことを、全力で守ったのよ!」

サターニャ「……自分の命と引き換えにね」

サターニャ「だからあんたは、その分だけ、強く生きなさい」

サターニャ「ロボの分まで、強く生きるのよ!」


タプリス「胡桃沢先輩……」

32 : 以下、\... - 2017/05/26 21:49:24.116 BAfcI2Rh0 24/25

 
ガヴリール「……ちょっと、待て! ロボに挿さってるチップが、壊れずに残ってるぞ!」

ガヴリール「これはもしかして……記憶チップじゃないのか?」

ヴィーネ「記憶チップって?」

ガヴリール「ロボに関するデータが入っているチップのことだ」

ガヴリール「これを保管しておいてボディを直し、そのチップを、もう一度挿せば」

ガヴリール「ロボは生き返るかもしれない!」

タプリス「……ほ、ほんとですか?」

ガヴリール「確証はないが……でも、やる価値はある」

ラフィエル「ですが、この機械を直すのは、至難の業ですね……」


タプリス「……やります」

ヴィーネ「えっ?」

タプリス「わたしが、直します! ロボさんを絶対、生き返らせてみせます!」


――

タプリス(こうして舞天市が謎の襲撃を受けた、その日から)

タプリス(わたしの、ロボット工学に打ち込む日々が始まりました)


タプリス(全ては、ロボさんともう一度、出会うため)


タプリス(何度も挫折し、諦めそうになりながらも)

タプリス(ロボさんの残骸を見ては、自分を奮い立たせて)

タプリス(来る日も来る日も、研究に明け暮れました)


タプリス(そして……、十年の時が、流れたのです)

33 : 以下、\... - 2017/05/26 21:51:21.169 BAfcI2Rh0 25/25

 
- 十年後 研究室 -


タプリス「……ようやく、完成しました」

ガヴリール「やったな、タプリス」

ヴィーネ「今までよく頑張ったわね、タプちゃん」

サターニャ「……あの時に見たボディ、そのままじゃないの」

ラフィエル「私は、タプちゃんを信じてましたよ」

タプリス「みなさんのご協力があってこそです、本当にありがとうございます!」


タプリス「それでは、チップを挿して……」

タプリス「電源を、いれますね」


 ピッ

 ウィーン ガシャンガシャン

 プシュゥゥ


タプリス「……ッ」

ロボ「起動確認。各可動部、異常ナシ」


タプリス「ぐすっ……、おかえりなさい、ロボさん」ニコッ

ロボ「タプリス、タダイマ、アリガトウ」


 ぎゅぅぅ


タプリス「ロボさん、これからはずっと、一緒ですよっ!」


ロボ「ピピッ!」




おしまい

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