タプリス「天真先輩、遊びに来ましたよ!今日はお土産もあるんですよ…?」
…シーーーン…
タプリス「天真先輩?」
タプリス「あれ…留守なんでしょうか…ここは白羽先輩に作ってもらった合い鍵で…」ガチャ
タプリス「あれ?…何も…ありませんよ…?…」
タプリス「…いつもはゴミ袋が積んであったり…うーん…部屋を間違えるはずありませんし、お引っ越しでもしたのでしょうか…?でもそれも考えにくいような…とりあえず皆さんに聞いてみましょう…!」
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タプリス「みなさーん…!」
ラフィ「あら、タプちゃん…」
ヴィーネ「…千咲ちゃん、そんなに慌ててどうしたの?」
タプリス「…実は天真先輩がどこにいるかを探しててですね…」
ラフィ「天真…先輩…?」
ヴィーネ「誰よそれ?」
ラフィ「…さあ…私も知りませんが…」
タプリス「えっ」
タプリス「天真=ガヴリール=ホワイト先輩ですよ?」
ラフィ「…うーん、やっぱり知らないと思いますが…」
ヴィーネ「私も知らないわ…サターニャなら知ってるんじゃない?」
タプリス「…仕方ありません…あの悪魔に聞いてくるしかないみたいですね…お二人ともありがとうございましたー」
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サターニャ「ガヴリール…?」
タプリス「そうです…あなたが堕天させた…」
サターニャ「…さあ?覚えてないけど?」
タプリス「また空振りですか…仕方ありません…お姉さんやハニエルちゃんに聞いてくるしかありません…ありがとうございましたー!」
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ゼルエル「ガヴリール…?家にそんな妹はいないが…ハニエル、知っているか?」
ハニエル「ううん、知らないよ…私のお姉ちゃんはゼルエルお姉ちゃんだけだもん!」
ゼルエル「だそうだ…」
タプリス「そんな…ありがとう…ございました…」
バタン
ゼルエル(変な天使もいるものだな)
タプリス「天真先輩の存在が跡形もなく消えてしまいました…残ったのはこの合い鍵だけですか…でもこれは天真先輩がいた証拠にはなりません…」
ポツポツ
タプリス「あっ、雨が降ってきました…でも傘持ってないです…急いで帰らねば…!!」
ザーザーザーザー
タプリス「…結局、家につく前に本降りになってしまいました…仕方ないので潰れた駄菓子屋の前で雨宿りしますか…」
ピカゴロドーン
タプリス「…雷もなってきましたし…雨も…強くなってきてるみたいです…そういえば…前に天真先輩が傘に入れてくれたことがありましたね…もう天真先輩には会えないんでしょうか…」ウルウル
タプリス「…なんだか眠くなってきました…雨も止みそうにないですし…一休みしますか…」
…タプリス…タプリス…!
タプリス「…ん…誰ですか…?」メコスコス
ガヴ「…誰って…人の膝を枕にしておいて、その台詞はないだろ…?」
タプリス「…天真先輩…?」
ガヴ「…そうだよ、当たり前だろ…」
タプリス「本当の本当に天真先輩なんですよね…?」
ガヴ「だから当たり前だろ?私は私だろ…私がラフィになったり、お前になったりしないだろ?」
タプリス「…グスッグスッ」
ガヴ「うわっ、なに泣いてんだよ…」
タプリス「だってだって…」ヒグッヒグッ
ガヴ「…ハァ…仕方ない奴だな…」ナデナデ
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ラフィ「じゃあ、それからタプちゃんが離れないんですね?」
ガヴ「そうなんだよ…肩が痛くて仕方ないよ…」
タプリス「だってこうしておかないと天真先輩どこかに行ってしまいそうですから…」
ヴィーネ「…でもそこまで後輩に懐かれるのはちょっと羨ましいかも」
ラフィ「そうですよー、ガヴちゃんとタプちゃん、とってもお似合いですよー」ニコニコ
ガヴ「…お前…絶対楽しんでるだろ…」
ラフィ「さあー」ニコニコ
サターニャ「…まるでコアラみたいね!木にぶら下がるコアラ…木だなんて惨めねガヴリール…!」ナーハッハッハッ
ガヴ「…すげえ腹立つこいつ…」
タプリス「…わっ、天真先輩…喧嘩はだめですよ?」
ガヴ「わかってるよ…」ハァ…
タプリス(…でも天真先輩と一緒にいれるのはとても幸せです…大好きです天真先輩…!)
おわり