ガヴリール「ごちそうさまー」
ヴィーネ「お粗末様でした。眠くなる前にお風呂入っちゃいなさいよ?」
ガヴリール「甘いなヴィーネ、夜は私の時間だぞ?」
ガヴリール「ネトゲで鍛えた夜更かしの腕、今こそ見せてやろう」ガサガサ
ヴィーネ「見せんでよろしい」
ガヴリール「ま、間違いなくヴィーネが先に寝ちゃうだろうしね」ドン
ヴィーネ「というか、いつの間に人の家に隠してたのよこのゲーム機……」
……
元スレ
【ガヴドロ】ガヴリール「これ、やってみなよ」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1501314288/
……
ガヴリール「……」ポチポチ
ヴィーネ「……」ジ-
ガヴリール「……ヴィーネ、とっくに寝る時間なんじゃないの?」
ヴィーネ「なんかゲーム見てたら目が冴えちゃった」
ヴィーネ「どうせ明日は休みだし……夜更かしの腕とやらを見てようかなって」
ガヴリール「私が言い出したことだけど、それって楽しいのか……?」
ヴィーネ「ええ、普段ゲームすること無いからね」
ヴィーネ「見てるだけでも新鮮よ」
ガヴリール「そんなもんかねえ……あんま無理はするなよ」
ヴィーネ「ふふ、無理なんかしてないわよ」クスッ
ガヴリール「ならさ」
ガヴリール「良い機会だし……これ、やってみなよ」
ヴィーネ「なになに……あら、可愛らしい絵のゲームね」
ヴィーネ「ガヴがこういうのやるなんて、なんか意外」
ガヴリール「たまにはね。お気に召した?」
ヴィーネ「そうね……ちょっとやってみようかしら」
ガヴリール「(しめた)」
ガヴリール「夜更かしなんて貴重な悪魔的行為だし、今日くらいは堪能していってよ」
ヴィーネ「私の家なんだけどね……」
ガヴリール「ここが電源で、ここを押すとディスクが出てだな」カチカチ
ヴィーネ「へー……本当に何も知らなかったわ」
ガヴリール「壊されても嫌だし、セットは任せておけ」
ヴィーネ「悪いわね、お願いできる?」
ガヴリール「(よっしゃ)」パッケ-ジパカッ
ガヴリール「(……くくっ、予想通り)」
ガヴリール「(中 身 が 違 う)」
ガヴリール「(私は面倒臭がりだからディスクを元のパッケージに戻さないタイプでね)」
ガヴリール「(当然中身はシャッフルされるわけだ)」
ガヴリール「(もっとも、目当ての物をすぐ取れるよう、どこに何を入れたかしっかり記憶してはいるけどな)」
ガヴリール「(じゃあ、楽しんでくれよ……?)」
ヴィーネ「あ、点いたわ」
ヴィーネ「わー……最近のゲームのグラフィックって凄いわね」
ヴィーネ「のどかな街並み……ちょっと憧れるかも」
ヴィーネ「でもなんというか、リアルすぎないかしら……?」
ヴィーネ「さっき見たキャラクターはもっとデフォルメされてたような……」
ヴィーネ「この人とか、なんか映画みたいだし……」
グシャア
ヴィーネ「!?」
ウワアアア タスケテクレ- イヤダイヤダァァ
ヴィーネ「っ……!」プルプル
タイトルバ-ン
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「ガヴ」
ヴィーネ「タイトル違うんだけど」
ガヴリール「(オープニングは飛ばさない派だったか……しまった)」
ガヴリール「まあ……やってみよ?」
ヴィーネ「何よこれ……! 幸せそうな島民達が一夜で壊滅状態じゃない……!」
ガヴリール「それを調査するのが目的のゲームなんだよ」
ガヴリール「原因を突き止めないと、さらに被害が広がるかもね?」
ヴィーネ「ぐぐっ……! くう……」
ヴィーネ「……やればいいんでしょ、一人残らず助けてあげるんだから」
ガヴリール「(私が言えたことじゃないけど、こいつも結構のめり込むタイプだよな)」
ヴィーネ「(なんて言ったはいいけど……)」
カツ カツ カツ
ヴィーネ「(自分の足音しか聞こえないこの静寂……)」
ヴィーネ「(そしてほんの少し遠くも見えないこの暗さ、怖くてたまらない……)」
ガヴリール「ま、アドバイスくらいはするからさ」
ヴィーネ「頼りにしてるからね……」
ガヴリール「ん、そこ右行きな。光源が手に入るから少しマシになるぞ」
ヴィーネ「ほ、ほんと? じゃあ右から……」
ヴィーネ「ほんとだ……ランプが落ちてる」
灯を点けますか?
[はい] [いいえ]
ヴィーネ「まあ、[はい]よね」ポチッ
バ-ン
血 塗 れ の 顔 面 ド ア ッ プ
ヴィーネ「わぎゃああああぁぁぁぅ!!」ビック-ン
ガヴリール「(眼福)」
ヴィーネ「ががががガヴ……! あんた……!」
ガヴリール「光源手に入れるには避けられないイベントなんだけど」
ヴィーネ「せめて教えてくれたってぇ……」
ガヴリール「こういうのは教えちゃ風情が無いんだよ」
ヴィーネ「ふう……確かに視界は良くなったけど」
ヴィーネ「進めど進めど何も……」
オオ…
ヴィーネ「ひ!?」
ヴィーネ「ななな、なんか呻き声みたいなのが……!」
ガヴリール「銃構えときな」
ヴィーネ「そ、そんな急に言われても……! って」
ウオオ…
ヴィーネ「ひいい!? なんか生えて……!」
ガヴリール「寄生して操る……今回の問題の一因、かな?」
ガヴリール「それより一旦退いて立て直した方が良いんじゃないか?」
ヴィーネ「そ、そうね! 動きは遅いし横に逃げれば……!」ポチポチ
ヴィーネ「なんでくるくる回るの!!」クルクル
ガヴリール「(ここだけ操作性が変わるんだよな)」
ヴィーネ「助けてぇ! 助けてガヴぅ!」グシャア
R.I.P
ヴィーネ「」
ガヴリール「戦場では冷静さを失ったやつから死んでいくぞ」
Death:1
ガヴリール「セーブポイント近くて良かったじゃん」
ヴィーネ「そんなのどうでもいいわよ……」
ヴィーネ「うう……もうそろそろであいつが」
オオ…
ヴィーネ「来た……! 今度は簡単にはやられないんだから!」ポチポチ
ヴィーネ「……って弾が出ないんだけど!」
ガヴリール「おっかしいな、リロードはしてるし……あっ」
ガヴリール「ヴィーネ。R1で射撃な」
ヴィーネ「R1ってどれよ!!」グシャア
R.I.P
ガヴリール「右上のそれだな」
ヴィーネ「……ゲームって◯ボタンで攻撃出来るものじゃないの……?」グスッ
ガヴリール「どんな偏見だよ」
Death:2
ヴィーネ「こーなーいーでーー!!」ガンガンガン
ァァ…
ヴィーネ「や……やったわ! 遂に……!」
ガヴリール「おーすごいすごい」パチパチ
ガヴリール「(無駄撃ちしすぎで弾がヤバい)」
ヴィーネ「……この敵も元はこの島の住人だったのかしら」
ヴィーネ「他にどうしようもないとはいえ、人の命を……」
ガヴリール「そんな気にするもんでも無いだろうに」
ヴィーネ「見た目がリアルだからかな、どうしても……ね」
ガヴリール「……お前悪魔向いてないなってつくづく思うよ」
ヴィーネ「自覚してます……」
……
ガヴリール「雑魚相手とはいえスルーしすぎじゃないか?」
ヴィーネ「死にたくないからね……時間掛けてでも安全に行かせてもらうわよ」カチカチ
ガヴリール「おー言うねえ」
ガヴリール「(ん? あいつは……)」
ガヴリール「ヴィーネヴィーネ」
ヴィーネ「どうしたの?」
ガヴリール「囲まれてるぞ」
ヴィーネ「う、嘘!? 声も聞こえなかったのに!」
ガヴリール「イベント戦闘ってやつだな、全部倒すまで先には進めないよ」
ヴィーネ「そんな……」
ガヴリール「一体一体は遅いし逃げ回りつつ今まで通りやるだけさ」
ヴィーネ「簡単に言ってくれるわね……」
ヴィーネ「というかこの敵……今までと違わない?」
ガヴリール「この集団の長みたいなもんだな」
ヴィーネ「勘弁してよ……さらに不安要素が……」
ガヴリール「特に動きが早いわけでもないし扱いは変わらないよ」
ヴィーネ「あ、でもほんとだ……動きは鈍いわね」ヒラリ
ガヴリール「さっきに比べたらなかなか上手くなったじゃん、あとそいつだけだぞ」
ヴィーネ「ん……なんか大人しくなったみたい……?」
ガヴリール「ダウンだな、倒しちゃいないが攻撃チャンスだぞ」
ヴィーネ「! なら今のうちに……!」ガンガンガンガン
ガヴリール「いいね、効いてるぞ」
ガヴリール「ただそろそろ退いてもいいかもな」
ヴィーネ「いや、この間に少しでもダメージを……!」
ガヴリール「欲張ったな」
ヴィーネ「え?」ガシィ
ヴィーネ「あ、あれ? いつの間に」ゴキボキグシュ
R.I.P
ヴィーネ「」
ヴィーネ「……即死?」
ガヴリール「動きが遅いとは言ったが、食らっても平気とは言ってないぞ」
ヴィーネ「そんなぁ……」
ガヴリール「ちなみに死んだからこの集団全部やり直しな」
ヴィーネ「そんなぁぁ……」グスン
Death:3
……
ヴィーネ「ほっ……なんとかなったみたい」
ガヴリール「とんでもなく遠距離からちまちま攻撃してな」
ガヴリール「さてはさっきの即死がトラウマになったろ」
ヴィーネ「嫌にもなるわよあんなの……」
ヴィーネ「今のところ敵の気配は……」ガシャン
ヴィーネ「へ!?」シャキ-ン
ガヴリール「ああ、しゃがむといいよ」
ヴィーネ「どうやって!?」スパア
R.I.P
ヴィーネ「……あはは」
ヴィーネ「こんなのどうすればいいのよ……」ウルウル
ガヴリール「所謂QTEってやつだな」
ガヴリール「画面に出たボタンを押せばいいだけなんだけど、油断してる時に来ると意外と引っ掛かるんだこれが」
ヴィーネ「誰よこんなの考えたの……」グスグス
Death:4
ヴィーネ「ここは逃げた方が……!」
ヴィーネ「まだよ、まだ行けるわ」
ガヴリール「(流石に慣れ始めたな)」
ガヴリール「(まだまだ見れたもんじゃないけど……もう雑魚じゃ相手にならないだろう)」
ガヴリール「(何か面白いことは……)」
ヴィーネ「この調子で進むわよ! 今なら何が来たって……」
ガッシャ-ン
ヴィーネ「てええええぇぇぇぇああ!!」ビクウウ
ガヴリール「うおっ」
ガヴリール「(そういえばここで窓破って登場だったか)」
ガヴリール「(といっても雑魚だし……驚かすだけって感じ……)」チラッ
ヴィーネ「あぅ……ううぅ……」プルプル
ヴィーネ「嫌……助け……」グシャア
R.I.P
ガヴリール「(えらい素直にやられたな)」
ガヴリール「ヴィーネ……そんなビックリ系苦手なの?」
ヴィーネ「苦手に決まってるじゃない……」グスグス
Death:5
ガヴリール「(グロさもあるけど、単純に驚かされるのがダメっぽいな)」
ヴィーネ「ううぅぅ……」カタカタ
ガヴリール「(あれから何も無い曲がり角で5分近く立ち往生してるし……)」
ヴィーネ「ううぅぅ……!」トコトコ
ガヴリール「(お、行くか?)」
ヴィーネ「……」ピタッ
ヴィーネ「ううぅぅ……!」バック
ガヴリール「」イラッ
ガヴリール「あーもう!」
ガヴリール「貸してみろ」パシッ
ヴィーネ「が、ガヴ……?」
ガヴリール「ここはなんも無いし」トトト
ガヴリール「何かあるたびに」ガガガン
ガヴリール「いちいち驚きすぎなんだよ……」サクサク
ヴィーネ「わ……(すごい……)」
……
……
ヴィーネ「ごめんね……ガヴ」
ガヴリール「なんでヴィーネが謝るのさ、元はと言えば無理にやらせた私のせいだし」
ガヴリール「ちょっと悪ふざけが過ぎたわ、こっちこそ悪かった」
ヴィーネ「ううん……なんだかんだ楽しかった」
ヴィーネ「それに、たくさんの敵を軽く倒していくガヴを見て、ちょっとかっこいいなって思っちゃった」
ガヴリール「頼りにされてるねえ……私」
ヴィーネ「うん。こんなの一人じゃ始めることすら出来なかっただろうし」
ヴィーネ「ガヴが隣で見ててくれたから……だから出来たんだと思う」
ガヴリール「……途中リタイアだけどな」
ヴィーネ「そうね……やっぱり私はもっと可愛らしいゲームがいいな」
ガヴリール「……」
ガヴリール「ヴィーネが言ってたやつ」
ヴィーネ「?」
ガヴリール「さっきヴィーネがやりたいって言ってたやつ、一緒にやろうよ」
ガヴリール「そこまでやり込んでないから頼りになるかはわからないし」
ガヴリール「あまり面白くもなかったけど……雰囲気は悪くないはずさ」
ヴィーネ「……! そうね、一緒に……!」
グシャア
ギャアアアアア
ヴィーネ「やぁぁぁぁぁぁっ!?」ダキッ
R.I.P
ガヴリール「あ……残党いたのか」
ヴィーネ「ガヴ……ガヴぅ……!」ギュウウ
ガヴリール「はいはい、大丈夫ですよっと」ナデナデ
ガヴリール「(やわらか……)」
Death:6
……
ガヴリール「やっと7面クリア、ヴィーネやるじゃん……っと」
ガヴリール「ヴィーネ?」
ヴィーネ「……」ウツラウツラ
ガヴリール「(……やっぱ無理してたんじゃん)」
ヴィーネ「……ガヴ……」ダキ
ガヴリール「おいおい、こんなところで寝たら風邪引くぞ」
ヴィーネ「……」ス-ス-
ガヴリール「ったく……私の力で運べるか……?」グッ
ガヴリール「うぐぐぐぐ……! 重ぉ……!」プルプル
……
……
ガヴリール「はぁっ……はぁっ……」ポフッ
ガヴリール「(疲れた……こんな距離で……)」
ヴィーネ「……」ス-ス-
ガヴリール「頑張ってる中、お姫様は完全にお休みだしさ」ナデナデ
ガヴリール「(……ま)」
ガヴリール「(たまには頼られるのも、悪くない……か……)」
ガヴリール「……」ス-ス-
ス- ス-
おわり
25 : 以下、\... - 2017/07/29 17:03:40.999 RtLquUPn0NIKU 29/30ゲームの元ネタなに?
42 : 以下、\... - 2017/07/29 17:22:20.435 8UlDIILo0NIKU 30/30数多くの支援ありがとうございました
>>25
バイオがホラーゲーム演出の基盤となっているところがあるのでところどころにそれっぽい場面こそ入ってますが、特に何かのゲームというわけでは無かったりします