ラフィエル「ふぁぁ……おはようございま……」
ラフィエル「……!!」
ツルッツルッ
ラフィエル「尻毛が……ない……!?」
ラフィエル「そんな……私の尻毛が……」
ラフィエル「まさか寝てる間にガヴちゃんが剃った……?」
ラフィエル「いえありえません……」
ラフィエル「いくらなんでもこんな毛根すら根絶したかのようなつるつるなど……」
元スレ
ラフィエル「それは失われた尻毛を取り戻す物語」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1501175085/
ラフィエル「一体なにが……」
ラフィエル「あ、れ……!?私の尻毛スタイリング剤が……なくなって……」
ラフィエル「いえ、普通の毛髪用になってます!!」
ラフィエル「流石にこんなところまで手の込んだこと……」
ラフィエル「とりあえず尻毛なくなった、なう……っと」ポチポチ
ラフィエル「……え」
ラフィエル「なんで”しりげ”で変換できなかったんでしょう……」
ラフィエル「……なっ!私の尻毛自撮り垢のメディア欄が……!!」
ラフィエル「今まで撮ったお尻の画像から尻毛が綺麗さっぱりなくなってます!?」
ラフィエル「まさか……」
ラフィエル「尻毛人形も、尻毛ミサンガも、尻毛占い器も、なにもかもが……」
ラフィエル「辞書にも尻毛という単語が載ってない……?」
ラフィエル「検索しても1件もヒットしない……一体なぜ……」
ラフィエル「もしかして尻毛は存在していなかった?」
ラフィエル「本当はもともと尻毛なんてものは存在せず、そういった記憶を植え付けられただけ……?」
ラフィエル「……そんなわけありません!」
ラフィエル「尻毛と共に過ごしてきた日々は間違いなく本物です」
ラフィエル「なにより!私の肛門が尻毛のもっさり感を覚えています!」
そしてラフィエルは飛び出した。尻毛を取り戻すため、当てのない冒険がいま始まる――!
STAGE 1 尻毛を求めて
ラフィエル「しかし……誰も尻毛を知らない……」
ラフィエル「尻毛自撮り垢のフォロワーさんに聞いても尻毛のことを知らないみたいでしたし……」
ラフィエル「どうやら尻毛の存在が人々の記憶ごとこの世界から消えてしまったみたいですね」
ラフィエル「うーん当てもないですし……こうなったらヤケクソです!」
ラフィエル「尻毛!尻毛ー!誰か!尻毛を知りませんか!?」
ラフィエル「尻毛!尻毛ー!!」
ラフィエル「はぁ……はぁ……何言ってるんでしょう……馬鹿では?」
ラフィエル「……馬鹿ですね!」
ガヴリール「うるさいなぁ……」
ラフィエル「あっ!ガヴちゃん!私の親友のガヴちゃんじゃないですか!」
ガヴリール「……その友情も今のラフィエルを見て脆く崩れ去りそうになってるぞ」
ラフィエル「ひどいです!」
ガヴリール「酷いのはお前の行動だろ!」
ラフィエル「ひぃっ鋭いツッコミに心が痛いです」
ガヴリール「朝から大声で……こちとら3日不眠の完徹明けで死にそうだってのに……」
ラフィエル「相変わらずゲームで大変そうですね……」
ラフィエル「って今はそれどころじゃないんです!」
ラフィエル「ガヴちゃんは尻毛のこと覚えてますか!?」
ガヴリール「ああ、知ってるよ」
ラフィエル「ガヴちゃん!!」
ガヴリール「伝統工芸だよな。たしか蒜山高原の切り絵細工だったか」
ラフィエル「なんですかそれ……」
ガヴリール「んー?それ以外になんかあったかな」
ラフィエル「お尻から生えてる毛で、臭くてもさもさで最高にクールな体毛です!!」
ガヴリール「尻から毛は生えないでしょ」
ラフィエル「やっぱり覚えてないじゃないですか!!」
ラフィエル「ガヴちゃん……お互いの尻毛を結び合って永遠の友情を誓ったじゃないですか……」
ガヴリール「何がなんだか」
ラフィエル「こうなったら方法はひとつ」
ラフィエル「頭を叩いてでも思い出させるしかありません!」
ガヴリール「ちょぉっ!」
ラフィエル「ガヴちゃん覚悟!」
…………
……
ガヴリール「きゅう……」
ラフィエル「どうですかガヴちゃん!尻毛のこと思い出しましたか!?」
ガヴリール「……しり……」
ラフィエル「ガヴちゃん!」
ガヴリール「しりかげる……」ガクッ
ラフィエル「違います!!!!」
ガヴリール「うぼぁー……zzz」
ラフィエル「うーん……ガヴちゃんは知らない……」
ラフィエル「天使は記憶の喪失から免れるかと思いましたが、そうではないみたいですね……」
ヴィーネ「あ、ラフィ」
ラフィエル「ヴィーネさん!ちょうど良かったです!尻毛を覚えてますか!?」
ヴィーネ「しりげ?」
ラフィエル「あう、ダメですか……」
ヴィーネ「しりげって?」
ラフィエル「お尻から生える毛のことです」
ヴィーネ「いや、お尻から毛は生えないでしょ?授業で習わなかった?」
ラフィエル「……ええと。どういう内容でしたっけ?」
ヴィーネ「ええと……確かお尻の穴の周りには一切毛根が存在しないって」
ラフィエル「……なぜですか?」
ヴィーネ「え、教科書にはそうとしか書いてなかったと思うけど……」
ラフィエル「教科書を見せてもらってもいいですか?」
ヴィーネ「え、ええ。いいけど……」
ラフィエル「……」
ラフィエル(肛門周りに毛は生えない、という記載だけ。なぜ毛根がないのかという理由は触れられていない)
ラフィエル(……)ポチポチ
ラフィエル(それらしい文献は検索してもでてきませんね)
ラフィエル(この騒動について、記憶と尻毛の存在そのものが消えたこの騒動……)
ラフィエル(もしくは、もともと尻毛自体存在せず私にだけ尻毛の記憶が埋め込まれた)
ラフィエル(あるいは私が尻毛の存在しない世界に移動してしまった……そういう可能性も考えていましたが)
ラフィエル(これはおそらく尻毛の存在と記憶が消された、で確定ですね)
ラフィエル(元々尻毛が存在しない世界であるならば、今の時代そういった文献も存在するはず)
ラフィエル(尻毛に関する情報だけ消され、尻毛が生えないことに関する情報は補えきれなかった)
ヴィーネ「ラフィ?」
ラフィエル「ありがとうございました♪うーん、それじゃあ尻毛は絶対に生えないんですねー……」
ヴィーネ「魔界の育毛剤なら生えるかも知れないけどね。でもそんなところに生やす必要あるのかしら」
ラフィエル「魔界!?」
ラフィエル(そう、そうですよ!魔界通販!いかにも魔界通販ならこんなことが起こりそうじゃないですか!)
ラフィエル(そして……サターニャさんならやりかねません!)
ラフィエル「なるほどぉ……でしたら魔界通販なんかで手に入れられそうですね!」
ヴィーネ「そうかもしれないわね」
ラフィエル「ならサターニャさんにちょっとお願いしてみますね」
ヴィーネ「えっ、お尻に毛を生やすの!?」
ラフィエル「はい♪」
ヴィーネ「ま、まあ趣味は人それぞれだからあまり口出ししないけど……」
ヴィーネ「でもサターニャならいないわよ?」
ラフィエル「へ?」
ヴィーネ「今魔界に帰省中だもの」
ラフィエル(うーん……困りました。魔界にいるのでは……」
ラフィエル(騒動の張本人に電話しても戻ってくるかどうか……)
ラフィエル(というか私から逃げるために帰省したという可能性もありますし)
ラフィエル「あの、ヴィーネさん。なんとか魔界に忍び込む方法を考えたいのですが」
ヴィーネ「そこまでするの?」
ラフィエル「はい」
ヴィーネ(真剣な表情……どうしてそこまでしてお尻に毛を生やしたいの……?)
ヴィーネ(でも……きっと何か深い理由があるはず……)
ヴィーネ「わ、わかったわ」
ヴィーネ「どう、かしら」
ラフィエル「可愛らしい角に羽ですね~」
ヴィーネ「サターニャが作った輪っかよりは精巧に作れたと思うわ」
ラフィエル(まあできることと言ったらコスプレぐらいですよねー)
ヴィーネ「見た目は完全に悪魔よ!……中身も」ボソッ
ラフィエル「どういう意味ですかー?」ニコニコ
ヴィーネ「そういうところが……」
ヴィーネ「まあ、とにかく行ってみましょう」
舞台は魔界へ……!
STAGE 2 羅刹四鬼
ゲート
受付「此度帰還せし旅人……名を白羽……ムゥ?」
ラフィエル(ここが魔界の入り口……初めてきましたがこれは……)
受付「英訳すると……ホワイトウィング……貴様、天使だな……?」ジロ
ラフィエル(うぐ、早速バレました。ですが……ここで引くわけにはいきません!)
ラフィエル「だとしたら……なんですか?」ゴゴゴ
受付「ひっ!このオーラは大悪魔様!しししっ失礼しました!!」
受付「どうぞお通りくださいませぇええええ!!」
ラフィエル「……はい♪」
ヴィーネ(……)
ヴィーネ「ここがサターニャの家よ」
ラフィエル「胡桃沢洋菓子店……」
ヴィーネ「サターニャの両親はパティシエなの」
ラフィエル「なるほど……確かにケーキの飾り付け出来てたましたしね」
ヴィーネ「とりあえず入りましょう」
カランカラン
サタ弟「いらっしゃいませ」
ラフィエル「あっ……かわいい……」
ヴィーネ「こんにちは。サターニャいる?」
サタ弟「姉ならちょっと大変なことに……」
ラフィエル「あの、この子は?」
ヴィーネ「サターニャの弟さん」
ラフィエル「弟さんですかぁ……♪」
サタ弟「……っ」ドキッ
ヴィーネ「ラフィ、今はサターニャに用があるんでしょ」
ラフィエル「ああ、そうでした」
ヴィーネ「ところで大変なことって?」
サタ弟「今空き地で暴れてると思います」
ヴィーネ「暴れ!?」
ラフィエル(……やはり、サターニャさん!)
ラフィエル「ヴィーネさん!空き地はどこですか!?」
ヴィーネ「ええと……」
ヴィーネ「あの丘の向こうに……」
ラフィエル「……!!」
サターニャ「……あら、ヴィネット。……ラフィエル!?」
サターニャ「なんで天使がここにいるのよ!?」
ラフィエル「サターニャさん……その髪……」
サターニャ「あ、気がついた?」
ラフィエル「超ロングヘアーのサターニャさんも素敵です!!」
サターニャ「ふっ、当然ね。魅惑のカリスマデビルはどんな髪型も似合うのよ」
ラフィエル「……それは置いといて。サターニャさん……何か企んでますね?」
サターニャ「!」
ラフィエル「髪を伸ばしただけではないですよね?」
サターニャ「フッ……流石ラフィエル。よく気がついたわね」
ラフィエル(やはり!サターニャさんが尻毛を!!)
サターニャ「気がついたのなら……生かしては帰さないわ!!」ズモモモ
ラフィエル「髪の毛が……更に伸び……!?」
サターニャ「髪の毛だけじゃないわよ。体毛なら自由自在に操れる!」
サターニャ「これぞ魔界通販で手に入れた秘薬!羅刹四鬼DX!」
ヴィーネ「ひぃぃいっ!気持ち悪!!」
サターニャ「なーっはっはっはっ!」
ラフィエル「くっ……天使の矢すら弾く体毛なんて聞いたことないですよ……!」
サターニャ「まだまだぁ!」
ヴィーネ「なんか……もんじゃら……」
ラフィエル(くっ……全身から体毛が生え、巧みに操ることで攻撃と防御を両立!)
ラフィエル(まるで隙がありません……!)
サターニャ「手も足も出ないようね!ラフィエル!」
ラフィエル「……っ」
ヴィーネ「ねえ、もうその辺にしたら?」
サターニャ「止めないでヴィネット。これは仕返しなの!!」
ヴィーネ「ああ……そう……」
ガガガガガガガガガッ
ラフィエル(絶え間ない体毛による連続攻撃!)
ラフィエル(体毛は体のほぼ全てから生えているが故に360度全てに攻撃可能!)
ラフィエル(そしてそれは即ち……360度全てに対して防御も可能!)
サターニャ「終わりね……。今楽にしてあげる」ズモモモ
ラフィエル(……いえ。一箇所だけ死角がありました)
ラフィエル(サターニャさんの視界に映らず、尚且つ体毛の生えていない部分が!!)
ラフィエル(そう……お尻の穴!!)
サターニャ「喰らいなさい!スーパーサタニキアエクストラバージンハイパーウルトラ……」
ラフィエル「……」コソコソ
サターニャ「デンジャラスミラクルエクストリームデモンズアンリミテッドマーベラス……」
ラフィエル(お尻の穴めがけて……)シュッ
サターニャ「ギガントカオスフル――」
ズブゥ!
サターニャ「に゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
ヴィーネ「うわ……完璧なまでのクリティカル……」
ラフィエル「ふぅ……」
ラフィエル「さあ、白状してもらいますよ」
サターニャ「まって……お尻痛い……」
ラフィエル「どうしてこんなことをしたんですか?」
サターニャ「もう少し待って……シャレにならないくらい痛い……」
ラフィエル「どうして!尻毛をこの世界から消したんですか!?」
サターニャ「……へ?」
ラフィエル「え?」
サターニャ「?」
ヴィーネ「?」
ラフィエル「え、サターニャさんが尻毛を消したんじゃ……その、魔界通販の道具で」
サターニャ「いや、私はこの育毛剤を使っただけだけど……」
サターニャ「……ええと、つまり元々この世界では尻に毛が生えていて?」
サターニャ「いきなりその尻毛とかいうのが消滅、人々から記憶も失われた、と……」
ラフィエル「……」コクコク
サターニャ「いや、流石にそういうのは魔界通販の道具じゃ無理よ」
ラフィエル「そうなんですか?」
サターニャ「私、魔界通販の商品は全てチェックしてるの」
ヴィーネ「す、すごいわね」
サターニャ「でもそんな……何かを概念ごと消すなんてできるわけないわ」
ラフィエル「そう、ですかぁ……」
ラフィエル(魔界通販は関係なかった……)
ラフィエル(ですがこれではまた振り出しに戻ってしまいます……)
サターニャ「これからどうするの?」
ラフィエル「んー……とりあえず次は天界にでも行ってみますかねー……」
サターニャ「ま、頑張りなさい」
ラフィエル「はい!」
ヴィーネ「私も応援してるわ」
ラフィエル「ありがとうございますっ」
サターニャ「その前に……」
ラフィエル「?」
サターニャ「家まで運んで。お尻痛くて立てない」
ラフィエル「あ、はい」
胡桃沢家
サターニャ「助かったわ……」
ラフィエル「いえ、私がクリティカルショットをお見舞いしたせいなので……」
ヴィーネ「ほんと大丈夫……?」
サターニャ「なんとか……」
ラフィエル「……本当は介抱したいのですが、私は天界に向かわなければなりません」
ラフィエル「これで失礼しますね」
サターニャ「あ、ついでにそのゴミ持っていってくれない?」
ラフィエル「これですか?」
サターニャ「ええ。あとついでにその薬も一緒に捨ててもらえる?」
ラフィエル「え、この育毛剤捨てちゃうんですか?」
サターニャ「だってもう必要ないもの」
サターニャ「飽きたし」
ラフィエル「……でしたら私が貰ってもいいですか?」
サターニャ「え、まあ、欲しいならあげるけど」
ヴィーネ「もしかしてそれで尻毛を生やすつもり?」
ラフィエル「はい」
サターニャ「無理よ。さっき全身から毛を生やしたけど、目とか口、足の裏みたいに絶対に毛が生えないところからは生えないわ」
ラフィエル「天使だったらなにか効果が変わるかも知れないですし」
ラフィエル「物は試しにということで!」
サターニャ「まあ、止めはしないけどね……」
ラフィエル「では私は行きますね!ヴィーネさん、サターニャさんをお願いします!」
ヴィーネ「ええ」
舞台は天界へ……天界での展開はいかに!?」
STAGE 3 尻毛の尾を掴め
天界
ラフィエル「さて……魔界で、悪魔が使った場合とは異なる効果が生まれるでしょうか……」ゴクッ
ラフィエル「……これは!」
シュパパパパパパパッ!
ラフィエル「針のような毛を射出できます!」
ラフィエル「これはこれで……すごいです!」
ラフィエル「……ですが」
ラフィエル「結局尻からは毛が生えませんねぇ」
ラフィエル「うーん……やはり尻毛が概念ごと消滅してるから、でしょうか」
ラフィエル(さて、天界で知り合いに、と思い学校に来てみましたが)
「白羽先輩!」「白羽先輩~!」「白羽先輩ー!!」
ラフィエル(私を尻毛先輩と呼ぶ子が一人もいない……)
ラフィエル(この異変は天界にまで広まっているようですね……)
タプリス「白羽せんぱーい」
ラフィエル「うふふ……あのー尻毛を覚えている方はいませんか?」
「尻毛?」「尻毛……?」「シリゲ……切り絵細工の……」
ラフィエル(うーん……ダメそうですね……」
タプリス「あ……」
ラフィエル「タプちゃん!?何か知ってるんですか!?」
タプリス「ええと……白羽先輩のところの執事の方がたしかそんなことを……」
ラフィエル(マルティエルが!?)
ラフィエル「タプちゃん!本当ですか!?」
タプリス「は、はいっ。しりげ、って言ってたと思います……」
ラフィエル「ありがとうございます!」
ラフィエル(マルティエルが……尻毛を……!?)
ラフィエル(いえ、もしかしたらまだどこかの切り絵細工のことかもしれませんが!)
ラフィエル(もしかしたら、マルティエルなら……マルティエルなら!)
ラフィエル(マルティエルは……私の尻毛コレクター)
ラフィエル(私が10歳の頃から生え始めた薄い尻毛から……様々な尻毛を集めるコレクター!)
ラフィエル(マルティエルなら……本物の尻毛を覚えているかもしれません!!)
白羽邸
ラフィエル「マルティエル……ッ!?」
ドドドドドドドドッ!
ラフィエル(これは……白羽邸の迎撃システム!)
ラフィエル(私を……敵と認識している……!?)
ラフィエル「はぁああああッ!」
シュパパパパパパパッ
ラフィエル(あの育毛剤を飲んでいたお陰で助かりました)
ラフィエル(……どうして、私を敵と……)
ラフィエル(まさか……マルティエル……?)
ラフィエル「毛髪ミサイル!」
ドドドドドッ
ラフィエル「乳毛弾ッ!」
ドンッ
ラフィエル「すね毛Oレンジ爆撃!」
ドドドドドドドスコスコスコ!
ラフィエル(はぁ……あと少しで……司令塔!)
ラフィエル(あと少しで……!)
キィィィイイン...
ラフィエル(ッ!?後ろ……!)
ラフィエル「アイギスアナル……あっ!」
ラフィエル(しまった……今尻毛が使えない――!)
ドォォォンッ
ラフィエル「あぐぅっ……!」
ラフィエル「お尻がっ……痛い……っ」
ラフィエル「ですが……こんなところで……負けません……!!」
ラフィエル「はあぁああああああああ!!」
…………
……
ラフィエル「はあ……はあ……」
マルティエル「来ましたか」
ラフィエル「まるっ……ティエル…………!」
ラフィエル「まさかとは思いますが……マルティエルが黒幕なんですか!?」
マルティエル「随分とボロボロみたいですが」
ラフィエル「答えなさい。この世界から尻毛を消すつもりなんですか!?」
マルティエル「……」
ラフィエル「なんとか言ってください!」
マルティエル「断ります」
ラフィエル「ッ!?」
マルティエル「ごちゃごちゃと説明する義理はありません……」
マルティエル「お嬢様。あなたが本当に尻毛を愛しているのならば……」
マルティエル「その愛!力で示してもらいましょう!」
執事との激突――!!
STAGE 4 最後の一本
ラフィエル「乳毛ライフル……!」
マルティエル「乳毛ライフルは威力こそあれど……照準を定めるのが遅いですよ」
ラフィエル「ッ!?」
マルティエル「おっぱいミサイル――」
ドドドドドドッ
ラフィエル「くっ……!」
ラフィエル(マルティエルって……こんなに強かったんですか!?)
ラフィエル「くっ……毛髪機銃!」
ダダダダダダダダッ
マルティエル「お嬢様の毛髪は連射性に優れていますが……」
ラフィエル「効いてない……!?」
マルティエル「威力は低い」
ラフィエル「……ッ」
マルティエル「私はお嬢様の体毛の性質は全て把握しています」
マルティエル「生半可な毛では……私には勝てませんよ。お嬢様」
ラフィエル「くぅ……!」
ラフィエル(やはり……尻毛がないと……私はっ……!)
シュンッ
ラフィエル(髪の毛も……違うんです)
ズルンッ
ラフィエル(乳首の毛も……胸毛も……)
ダダダダッ
ラフィエル(腕毛もしっくり来ません……)
ドドドドドッ
ラフィエル(すね毛もやっぱりダメです……)
ラフィエル(やっぱり……尻毛じゃないとだめなんです……)
ラフィエル(私は……尻毛じゃないとっ……!)
ラフィエル「私は……ッ!」
ラフィエル「尻毛じゃないと……ダメなんですぅぅぅうう!!!」
キィィィイイインッ!
マルティエル「むっ……これは……エア尻毛」
ドォォォォンッ!!
ラフィエル「……お尻から……何かでました!?」
マルティエル「それはエア毛……」
ラフィエル「エア毛……?」
マルティエル「体毛への愛によって生まれる……愛の力で形成された架空の毛」
マルティエル「それは……体毛への愛の形とも言えるでしょう」
ラフィエル「……愛の、形」
マルティエル「ですが……」
マルティエル「まだです。まだその程度では……任せられません」
マルティエル「もし……お嬢様の愛がその程度だったのなら」
マルティエル「お嬢様はもう二度と尻毛を手にすることはできません」
ラフィエル「二度と……?」
マルティエル「その通り。着替えのときにも、排便後のときにも、お風呂の中でも!」
マルティエル「その都度尻毛をもさもさすることはできなくなります!」
ラフィエル「そんなの……嫌ですっ……!」
マルティエル「ならば――私を超えて更にその上の次元を!」
マルティエル「突破してもらいます、お嬢様!」
ラフィエル「……ッ!はい!」
マルティエル「移動要塞―東海道中エア尻毛」
マルティエル「発進」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
ラフィエル「……」スッ
ラフィエル(マルティエル……あなたの全力に、私の全力ぶつけます)
グパッ!
ラフィエル「ターゲット……ロックオン」
ピピッ
ラフィエル「主砲……エア尻毛!」
ラフィエル「テェッ!!」
ドドドドドドドドドドッ!!
ラフィエル「はぁあああああああ!!!」
マルティエル「私のエア尻毛の鎧はその程度の尻毛砲では傷一つ付きませんよ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ラフィエル「まだ……まだです……!!」
ドドドドドドドドドドドッ!!
マルティエル「その程度ですか?その程度では……失います……!」
マルティエル「その愛すらも!!」
ラフィエル「ッ!!」
ラフィエル(失う……?そんなの……嫌です……!)
ラフィエル(あの思い出が……!)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ラフィ尻毛「ガヴ尻毛ちゃ~ん」
ガヴ尻毛「ラフィ尻毛っ……だめだよぅ……」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ヴィーネ「ほら、ラフィ。尻毛もちゃんとお手入れしなきゃ」
ラフィ尻毛「あついっあついよぅ><」
ラフィエル「尻毛にヘアアイロンは上級者すぎますぅ><」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
サターニャ「はー!ラフィエルの尻毛茶漬けは美味しいわね!」
ラフィエル「うふふ、おかわりはいくらでもありますから」
ラフィ尻毛「サターニャ様に食べられるなら本望です///」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
タプリス「尻毛せんぱい!」
ラフィエル「うふふ、おはようございます。タプちゃん♪」
ラフィ尻毛「おはよう!」
ラフィエル「マルティエル~!お尻に毛がはえました~!」
マルティエル「可愛らしい尻毛ですね。記念に取っておきましょう」
~~~~~~
ラフィエル(失うなんて……絶対に……嫌です!!!)
パァァァァァア!!
マルティエル「……!」
ラフィエル「私は絶対に……尻毛を手放しません!」
ラフィエル「私だけの愛ではありませんっ……!」
ラフィエル「みんなの尻毛の愛を……私は!」
ラフィエル「取り戻すんです!!!」
ドドドドドドドドドドドッ!!!
マルティエル「……お嬢様」
パリィンッ!
マルティエル「エア尻毛の鎧が。ふふ……お嬢様――」
ドォンッ...
ラフィエル「はぁ……はぁ……!」
マルティエル「お嬢様の愛、しかと受け止めました」
マルティエル「今のお嬢様になら任せられます」
ラフィエル「……」
マルティエル「今回の件、黒幕は私ではありません」
ラフィエル「やはり」
マルティエル「人々の記憶から……世界から尻毛を消すほどの力の持ち主」
マルティエル「S.ブレイカー……」
マルティエル「白羽家総力を持ってしても敵わないかもしれない相手です」
ラフィエル「そんなに強大な相手が……」
マルティエル「ですが、今のお嬢様なら……もしかしたら」
ラフィエル「マルティエル……?」
マルティエル「お嬢様、これを」
ラフィエル「これは……尻毛!」
マルティエル「お嬢様がくれた尻毛。この世界で最後の一本です」
ラフィエル「この尻毛が……最後の一本……」
マルティエル「大丈夫です。お嬢様が奴に勝てば世界は元に戻ります」
ラフィエル「でしたら……私、やります!」
マルティエル「お嬢様」
ラフィエル「世界の尻毛を……尻毛を愛する人たちの記憶を…‥」
ラフィエル「私の愛で復活させます!」
マルティエル「はい。任せました」
そして舞台は……空の彼方へ!
STAGE FINAL 希望と尻毛を紡いで
空の果て
ラフィエル「……」
???「また一人……尻毛に闘争本能を掻き立てられた獣が来ましたね」
ラフィエル「あなたは……ガヴちゃん!?」
ガヴリール「いいえ。この体はちょうど眠っていたため依代にしたに過ぎません」
ラフィエル「……あなたが、黒幕なんですか?」
ガヴリール「黒幕とは失礼ですね」
ガヴリール「私は世界の秩序を守るために働いているだけです」
ラフィエル「世界の秩序……ですか?それと尻毛に一体何の関係が」
ガヴリール「人々に幸せをもたらし世界中に幸福を広めるもさもさの縮れ毛」
ガヴリール「それが本来の縮れ毛の務め」
ガヴリール「ですが尻毛はその域を超えてしまいました」
ガヴリール「行き過ぎた魅力はやがて争いの種となり」
ガヴリール「世界に恐怖と悲しみを染み渡らせることになります」
ラフィエル「尻毛が……争いを生む……?」
ガヴリール「ですから今ここで尻毛は封印されなければなりません」
ラフィエル「そんなことありません!」
ラフィエル「尻毛だって幸せを与えてくれます!」
ラフィエル「毎日尻毛と触れ合って」
ラフィエル「些細ですがそれが一日の幸せで」
ラフィエル「撫でる度に、引っ張る度に、嗅ぐ度に、食べる度に……」
ラフィエル「幸せな……ふわふわとした、言葉に表しにくい……でもなんだか……
ラフィエル「そう、ですね……温かいものに包まれるんです」
ラフィエル「それがとても嬉しくて私は生きているんです」
ラフィエル「尻毛ななくなってしまえば……そんな私の幸せもなくなってしまう」
ラフィエル「ですから……私は私の幸せを守るために……あなたと戦います!」
ラフィエル「あなたに勝って……尻毛が幸せの縮れ毛だってことを教えてあげます!」
ガヴリール「結局争いとなるのですね……それが尻毛の呪いとも認められずに」
ガヴリール「私は尻毛六神の一人。尻毛ブレイカー」
ガヴリール「神であるこの私に戦いを挑んだ愚かさを……身をもって味わいなさい」
ラフィエル「エア尻毛!」
ダダダダダダダダダダッ!
ガヴリール「盾縮れ!」
ラフィエル「なっ……縮れ毛で盾を……」
ガヴリール「その程度ですか?」
ラフィエル「……もちろん、この程度ではないですよ」
ラフィエル「同軸機銃エア尻毛!」
ダダダダダダダダダダッ!!!
ガヴリール「む、一点集中ですか」
ガヴリール「羽縮れ」
シュンッ
ラフィエル「縮れ毛で空を飛ぶなんて……ですが私は天使。空は私のホーム!」
ラフィエル「空中戦では負けません!」
ラフィエル「空中での私は爆撃機」
ラフィエル「空を駆け風を切り裂き恐怖の音色を奏でるはジェリコのラッパ!」
キィィィイイイン!!
ガヴリール「む……急降下ですか」
ラフィエル「エア尻毛急降下爆撃!!」
ラフィエル(迫りくる尻とエア尻毛の弾幕に慄け!)
ガヴリール「螺旋縮れ!八重毛!」
ガガガガガガガッ
ラフィエル「ッ!?私の急降下爆撃が……押し負けっ……!!」
ラフィエル(そんな……明らかに高度も速度も私が上!)
ラフィエル(空戦エネルギーでは圧倒しているはず……なのに!!)
ガヴリール「あなたの体毛でまともな攻撃力を持つのはエア尻毛のみ」
ガヴリール「その銃口は肛門たった一つ」
ラフィエル(緊急回避っ……だめですっ……私は胸が重いから機動力は……!)
ガヴリール「そこを潰してしまえば……あなたはただの鳥になる」
ズブゥゥゥウ!!!
ラフィエル「ん゛お゛ぉ゛お゛お゛お゛!!!」
ガガガガガガガガガガガガガッ
ガヴリール「神への不敬は永遠オムツ生活で許しましょう」
ラフィエル(このままでは……お尻の穴が壊れてしまいますぅううううう!!)
ラフィエル(こうなったら……必殺!)
ブブゥゥゥウウウウウウウウ!!!
ガヴリール「くさっ……!?」
ガヴリール「くっ……オナラの力で空に逃げましたか……」
ラフィエル「はぁっ……はぁっ……!」
タタタタタタッ!
ガヴリール「まだエア尻毛が……仕留めきれられなかったみたいですね」
ガヴリール「ですが……もう逃しませんよ」
ドドドドドドッ!!
ダダダダダンッ
…………
……
ラフィエル「はぁ……はぁ……」
ガヴリール「たかが獣の分際で手こずらせてくれますね」
ラフィエル「尻毛への愛が私の力になっているんです!」
ガヴリール「尻毛への愛……ですか」
ガヴリール「その愛が大きすぎたが故に、私の記憶封印も効果がなかった……」
ガヴリール「ですが」
ガヴリール「今、ここで直接封印すればどうでしょうか?」
ラフィエル「!」
ガヴリール「何も恐れることはありません」
ガヴリール「尻毛を忘れようとも、他の縮れ毛で幸せを見つければいいのですから」
ラフィエル「いや……そんなの……尻毛のことを忘れるなんて……!」
ガヴリール「封印」
カッ!!
ラフィエル「……!?」
ガヴリール「封印が……できない……?」
ラフィエル「マルティエルに託された尻毛が……光ってる……?」
ラフィ尻毛「諦めちゃだめ!」
ラフィエル「尻毛……!?」
ガヴリール「その光……まさか」
ラフィ尻毛「あなたの奇跡です!」
ラフィエル「尻毛……」
ラフィ尻毛「ラフィエル。今のあなたならできます!」
ラフィ尻毛「あなただけじゃなく、世界中の愛を受け止め力にすることがっ!」
ラフィエル「世界中の愛を……」
ラフィ尻毛「そうですっ。みんなの愛が集まれば力は無限大になりますっ!」
ガヴリール「そんなものそう簡単に集まるはず……」
…………
ヴィーネ「I LOVE 尻毛!」
サターニャ「I LOVE 尻毛!」
マルティエル「I LOVE お嬢様!」
有象無象「「「WE LOVE 尻毛!!!」」」
ガヴリール「なっ!?」
ラフィエル「愛が……集まってきます!」
ラフィ尻毛「あなたが尻毛を通じて紡いた絆です!」
ガヴリール「ばかな……ありえません!」
ラフィ尻毛「ラフィエル!あなたの心が私への愛で溢れているのなら!」
ラフィ尻毛「私達を、全てから守ろうというのなら!」
ラフィ尻毛「私はあなたの力になります!」
ラフィエル「尻毛……私は……」
ラフィエル「あなたを愛しています!」
ラフィエル「狂おしいほど愛してやまないこの気持ち!」
ラフィエル「心から止め処なく無限に溢れ出てきます!」
ラフィ尻毛「じゃあ……私に集まった世界中の心、その無限の愛で受け止められますね?」
ラフィエル「もちろんです……」
ラフィエル「いただきます!」
カッ!
ガヴリール「……っ!この力……私と同等……」
ラフィエル「あなたが尻毛の破壊者なら……」
ラフィエル「私は尻毛の守護者になります」
ガヴリール「尻毛ガーディアン……神の力が宿ったんですね」
ガヴリール「しかし!私は尻毛ブレイカー!たとえ同じ神が相手であろうと!」
ガヴリール「世界のためにここで尻毛は終わらせなければなりません!!」
ラフィエル「終わらせません!絶対に!!」
ラフィエル「私達の愛!ありったけぶつけてあげます!!」
ラフィエル「はぁああああああ!!」
もっさぁぁぁ...
ガヴリール「リアル尻毛を取り戻しましたか……しかし」
ガヴリール「尻毛ガーディアン!あなたの力は結局は守護の力!」
ガヴリール「守ることしかできないあなたに……破壊者は倒せない!!」
キュィィイイイイイインッ!!!
ガヴリール「喰らいなさい!ギガド○ルブレイク!!」
ラフィエル「アイギスアナル!」
銀ッ
ガヴリール「私の最強の矛が……!私の全てを貫く矛が!!」
ラフィエル「私の尻毛は全てを防ぐ最強の尻毛です」
ラフィエル「その程度のドリル……今まで受けてきたどの攻撃よりも弱いです!」
ガヴリール「……ッッッッ!!」
ガガガガガガガガガガッ!
ラフィエル(この程度……屁でもありません!)
ラフィエル(ガヴちゃんやヴィーネさん、サターニャさんのと比べればこんなもの!)
ラフィエル「プリンよりも柔らかいです!!」
ガキンッ!!
ガヴリール「私の螺旋縮れが……!」
ラフィエル「最強の防御力は時として最強の攻撃力となる」
ラフィエル「とあるヒーローのヴィブラニウムの盾のように」
ラフィエル「あるいはとあるデビルハンターのロイヤルガードスタイルのように」
ガヴリール「……ッ」
ガヴリール「何れ世界は……尻毛で滅ぶというのにどうして……」
ラフィエル「そんなこと私がさせません」
ガヴリール「たかが獣がなにを……」
ガヴリール「いえ……今のあなたは尻毛を守りし者、尻毛ガーディアンでしたか」
ガヴリール「世界の愛を受け止めたあなたがガーディアンとして尻毛を見守るのであれば」
ガヴリール「私の心配は杞憂に終わるのかもしれませんね」
ラフィエル「はい。絶対に尻毛を争いの種なんかにさせません」
ガヴリール「……」
ガヴリール「私は、我が子を封印せずに済むんですね」
ラフィエル「我が子……?」
ガヴリール「……私はブレイカーでありクリエイター」
ラフィエル「……!」
ガヴリール「世界に尻毛の幸せを」
ガヴリール「それが永遠に続くことを」
ラフィエル「約束します♪」
ガヴリール「ありがとう」
Epilogue 君の尻毛に乾杯
ラフィエル宅
ガヴリール「んん……」
ラフィエル「あ、おはようございます。ガヴちゃん♪」
ガヴリール「おは……あれ……なんか記憶が……」
ラフィエル「ゲームで疲れてるみたいですね~」
ガヴリール「……なにかに憑かれてる気はしたが」
ラフィエル「ふふっ……♪」
ガヴリール「……?」
ヴィーネ「あ、ガヴ起きたんだ」
ガヴリール「ヴィーネ……いたのか」
サターニャ「私もいるわよ」
ガヴリール「……今日はどうしたんだ?」
ヴィーネ「ラフィがお家に招待してくれて。ガヴもいるからって」
サターニャ「私も誘われたわ」
ガヴリール「ふーん……ラフィが家に招くとか珍しいな。というか初めてきたし」
ラフィエル「私は皆さんのお宅にお邪魔する側なので……今日は思い切ってお招きしてみました」
ガヴリール「ふーん……」
ラフィエル「ガヴちゃん、ヴィーネさん、サターニャさん。私達は……ずっと友達ですよね」
ガヴリール「……どうしたんだよいきなり」
ヴィーネ「当たり前でしょ。ずっと、友達どころか親友!」
サターニャ「ま、ガヴリールはライバルだけど!」
ラフィエル「ふふ……よかった」
ラフィエル「あの、皆さん。トモ尻毛をブチりませんか?」
ガヴリール「……ああ、いいよ」
ヴィーネ「うん。せっかくだし……ブチろっか」
サターニャ「……まあ、みんながやるっていうならやってあげなくもないけどっ」
ヌギヌギッ もっさもっさ
ラフィエル「この友情が永遠に続くことを願って」
ブチッ ブチッ ブチッ ブチッ ブチッ ブチッ ブチッ ブチッ ブチッ ブチッ ブチッ ブチッ
ガヴリール「痛た……」
ヴィーネ「やっぱり3本は痛いわ……」
サターニャ「こ、こんなの大したことないけどね!」
ラフィエル「これからもよろしくおねがいしますね。みなさん♪」
S.ブレイカー(あなた達の絆はその尻毛と共に結ばれ、これからずっと紡がれる)
S.ブレイカー(ありがとう……尻毛を愛してくれて――)
(尻毛→)~完~(←尻毛)