ガヴ「…本当にゼルエル姉さんなのか…?」
ゼルエル「そうだぞ、ガヴリール…今ネトゲのイベント中なんだから邪魔しないでくれ…」
ガヴ「…嘘だろ…なんで…」
元スレ
ガヴ「ゼルエル姉さんが堕天した…」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1492683515/
ハニエル「お姉ちゃん、学校もやめたんだってー」
ガヴ「え…本当かよ、ゼルエル姉さん!」
ゼルエル「ネトゲの邪魔だから黙っててくれないか…さもなくば…」
ガヴ「わかったよ…」
ガヴ「ということがあったんだ…」
ラフィ「そうですかぁそうですかー(これは面白そうですよ!)」ニコニコ
ガヴ「…どうしたものか…」ハァ
ガヴ「ただいま…(まあ誰もいないんだけどな)」
ゼルエル「お帰り、ガヴリール…」カチカチ
ガヴ「ゼルエル姉さん!?なんでここに?」
ゼルエル「ああ、母さんと父さんに追い出されてな」
ガヴ「何故…」
ゼルエル「ネトゲばかりしてて怠けてたのがしゃくに障ったんだろうな」
ガヴ「ええ…(この人、本当にゼルエル姉さんですか…?神様、私を試していませんか…)」
ゼルエル「お前も早く始めろ…対戦相手が雑魚しかいなくて困ってたところだ…」
ガヴ「…こうみると私の生活って…」
ゼルエル「早くしろ…」
ガヴ「は、はい!」
ゼルエル「さあ、私のスピードについてこれるかな…」
ガヴ「は、早い…(相当やりこんでるな…)」
ゼルエル「この三週間寝ずにネトゲだけをやり続けた私の実力を舐めてもらっては困る!」
ガヴ「私も負けないよ!」
ガヴ「はぁ、つかれたー」
ゼルエル「なかなかやるな…」
ガヴ「負けちゃったけどね…」
ゼルエル「いや、あのミスさえなければ私が負けていただろう…実力は五分五分さ…」
ガヴ「…(姉さんなりの優しさは残ってるのか…?)」
ゼルエル「腹減ったなー」チラ
ガヴ「わかったよ…作ればいいんでしょ…何が食べたいの?姉さん」
ゼルエル「お前が子供の頃に作ってくれたアレが食いたいな…アレ」
ガヴ「わかったよ…アレだな材料ないから買ってくるよ…」
ゼルエル「おお、その間に私はネトゲして待ってるぞ」
ガヴ「…」
ガヴ「はぁ…ええと、アレの材料は…」
サターニャ「あら、ガヴリール…こんなところで会うとは奇遇ね…」
ガヴ「おっ、あったあった…」
サターニャ「ちょっと!無視しないでよ!」
ガヴ「ええ、面倒くさいな…ただでさえ…いやなんでもない」
サターニャ「?」
ガヴ「急ぐからまた今度な」
サターニャ「あ、ちょっと!」
ゼルエル「ネトゲとはここまで心の隙間を埋めてくれる素晴らしい者だったのだな…もっと早く気づけば良かったな…」
タプリス「天真先輩!遊びにきましたよーってあれ?」
ゼルエル「おお…タプリス…だったよな?」
タプリス「はい…でもなんでお姉さんがここに?」
ゼルエル「天使として国を救うことを繰り返していたら、親に追い出されてな…」
タプリス「どういうことですか…」
ガヴ「ただいま…」
タプリス「あ、天真先輩!お帰りなさい!」
ガヴ「なんだタプリスも来てたのか…多めに買ってきてよかったよ…」
タプリス「何をですか?」
ガヴ「夕飯の材料だよ」
タプリス「えっ、今日は天真先輩の手料理が食べられるんですか!」パァァ
ゼルエル「言っておくがお前の分はない…可愛い妹の手料理は私が全部いただく…」
タプリス「…ヒグッヒッグ」
ガヴ「おい姉さん、後輩を泣かすなよ…大丈夫だ、タプリス…お前の分もあるぞ」
タプリス「本当ですか…?」ナミダメウワメヅカイ
ガヴ「ああ、本当だ…」
タプリス「やったー!」
ガヴ「ったく世話の焼ける後輩と姉さんだな…」
ゼルエル「すまん…」
ガヴ「ほい、おまちどー」
タプリス「うわぁ…これは…美味しそうですね…」
ゼルエル「流石私の妹だ」
ガヴ「今のあんたに誉められてもちっとも嬉しくない」
タプリス「この豚の角煮…脂身はトロリと心地よく溶けて、肉は柔らかく味がしっかりと染みています…」ハムハム
ゼルエル「味付けも醤油ベースながら濃すぎず薄すぎず絶妙に調味料が調合されてるな…」バクバク
ガヴ「そこまで誉められると嬉しいな…」エヘヘ…
ガヴ「ぷわぁ…食った食った」
タプリス「すっかりご馳走になっちゃいました…」
ゼルエル「腕を上げたなガヴリール…さて、ネトゲでもするか…」
ガヴ「じゃあ片付けるとするか…」
タプリス「あっ、私も手伝いますよ!」
ガヴ「おう、ありがとうタプリス」
タプリス「天真先輩…お姉さんどうしちゃったんですか?」ガチャガチャ
ガヴ「見事な堕天ぶりだろ…?」ゴシュゴシュ
タプリス「はい…前のお姉さんとは大違いですよね…」ジャーー
ガヴ「ネトゲにはまってああなるのはな…」シャーー
タプリス「人のこと言える立場ですか…先輩は」キュッキュッ
ガヴ「反省してるよ…」シュッシュッ
タプリス「今日は色々とありがとうございました!」
ガヴ「おう、気をつけて帰れよー」
タプリス「また会いましょうね、天真先輩!」
ガヴ「じゃあな…」
バタン
ガヴ「姉さん、見送りくらいしたらどうだ?」
ゼルエル「ネトゲをする暇を削ってまでやることじゃないだろ…」
ガヴ「そうか…」ドタバタ
ゼルエル「そのドタバタやめてくれないか…気が散る」
ガヴ「部屋の掃除してるんだから仕方ないだろ…明日までの宿題も探さなくちゃいけないし…」
ゼルエル「お前が宿題とは珍しいな…サボってしまえ」
ガヴ「そうはいかないよ、姉さん…」
ゼルエル「ネトゲの方が楽しいし、ためになるぞ」
ガヴ「私は気付いたんだ…」
ゼルエル「なににだ?」
ガヴ「ゼルエル姉さんがネトゲに夢中な姿を見てて…ダメな奴…見習ってはいけない奴…そういったものに見えたんだ」
ゼルエル「…」
ガヴ「そして、下界に下りてきてからの私の生活と重ねて気付いた…私はなんと愚かだったのかと…」
ゼルエル「それで…?」
ガヴ「だから私はネトゲからは足を洗うよ…」
ゼルエル「そうか…お前の決めたことならしょうがない…」
ガヴ「作業を再開してもいいかな?ゼルエル姉さん…」
ゼルエル「トイレにでも籠もってネトゲをするさ…」
ガヴ「(トイレに籠もってまでやりたいほど末期だったのか…ゼルエル姉さんはもう戻れないかもしれないな…)」
ゼルエル「(ガヴリールに迷惑をかけてしまっただろうか…後で謝った方が良いか…)」
ガヴ「(よし、決めた…私がゼルエル姉さんの面倒をみてやろう…姉のサポートをするのは妹の務めだ…)」
翌日
ヴィーネ「そんなことがあったの…ガヴも大変ね…」
サターニャ「あ、ガヴリール!昨日はよくもスルーしてくれたわねー!」
ヴィーネ「ちょっと、今ガヴはそれどころじゃないのよ…?」
ラフィ「(これはおもしろいものを聞いてしまいました!)」
放課後
ゼルエル「あー、ネトゲ楽しいな…」
ラフィ「こんにちはー」
ゼルエル「あれ、ラフィエルじゃないか、何の用だ」
ラフィ「いえ、ゼルエルさんが下界にいらしてるとききまして、これを下界土産としてこれを差し上げようと思って…」ニコニコ
ゼルエル「こ…これは…」
ガヴ「ただいまー」
ラフィ「あら、ガヴちゃん」
ガヴ「なんだラフィ来てたのか…」
ラフィ「いえーもう帰りますー」ニコニコ
ガヴ「そうなのか…じゃあな…」
ラフィ「…お姉さんの面倒みてあげてくださいね」プクク
ガヴ「?」
ガヴ「どういう意味なんだろう…」
ゼルエル「おお、ガヴリールおかえりぃー!」ヒッグ
ガヴ「うわっ、酒くさいぞ姉さん…」
ゼルエル「ふぇ?しょんなほとよりー、フェトゲしようぜガヴリール!」
ガヴ「言ったでしょう、私はもうネトゲはいないって」
ゼルエル「うえーん、ガヴリールが虐めるよぉ!」
ガヴ「ええ…」
ガヴ「はあ…仕方ない、一回だけだからな…」
ゼルエル「やったー!」
ガヴ「はぁ…どうしてこんなことになったんだ…」
ゼルエル「ほぉし!いくほー!」
ガヴ「一回だけだからな!絶対に」
ゼルエル「レリィー!ファイホ!」
ゼルエル「やっぱりガヴリールは強いなぁ…流石わらしのいほうとだ!」
ガヴ「…口より先に手を動かしてよ…このままじゃ私の一人勝ちになっちゃうよ…」
ゼルエル「ほうふぁな!本気をみせてやらぁ!」ヒッグ
ガヴ「…(ん?あそこに転がってるのはウイスキーボンボン…ラフィの奴…)」
ゼルエル「うわぁ…負けちゃったあー!」
ガヴ「…(あれで勝てない訳がない…)姉さんも十分に強かったよ…」
ゼルエル「そう?じゃあ、頭撫でてよぉ~」
ガヴ「えっ…(ああ、姉さんは酔ってるんだ…してあげようか…)しょうがない姉さんだなあ!ほれ」ヨシヨシナデナデ
ゼルエル「ありがとう、ガヴリール…」エヘヘ…
ゼルエル「ガヴリール…」
ガヴ「なに、ゼルエル姉さん?」
ゼルエル「気持ち悪いとか思わないで聞いてほしいらが…」
ガヴ「?」
ゼルエル「…うう、眠いよーちょっと膝貸してくれー」
ガヴ「それが聞いてほしいこと?」
ゼルエル「違うぞーとにかく膝枕してくれなきゃ泣くぞー」ジトー
ガヴ「はいはい、来ていいよ」ポンポン
ゼルエル「うにゃー」バタン
ガヴ「(意外と…重いぞ…)」
ゼルエル「でだな、ガヴリール…お前に言いたかったのはな……………………………………………」
ガヴ「えっ…」//
ゼルエル「それだけだ………」
ガヴ「ゼルエル姉さん、寝ちゃったよ…酒が入ってるとはいえ、ここまで素直になるものなんだな…///」
ゼルエルの耳元に顔を
ガヴ「私も…です、ゼルエル姉さん…」///
ゼルエル「フッ…」
ガヴ「え?」
ゼルエル「スウスウ…」
ガヴ「気のせいですよね…私が一生面倒みてあげます…ずっと一緒ですよ、ゼルエル姉さん…」
おわり
43 : 以下、\... - 2017/04/20 20:40:24.666 1u1fRqsDp.net 30/31堕天じゃなくて駄目とか駄菓子の駄天な
45 : 以下、\... - 2017/04/20 20:43:46.201 kpOLNZD/0.net 31/31>>43
次から気をつける


