サターニャ「つくもがみ、つくもがみシールよ」
サターニャ「これも魔界通販で買ったわ!」
サターニャ「えーと……使い方は……」
ナレーション「九十九神シールは貼ればたちまち道具に魂を宿す便利グッズのパチモノである!1枚定価120円!」
サターニャ「貼るだけなのね、随分かんたんじゃない」
サターニャ「何に貼ろうかしら……」
元スレ
サターニャ「九十九神シールを買ったわ!!」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1492614329/
サターニャ「犬に貼ったら喋るのかしら……」
犬「」ハッ!
サターニャ「ほら犬こっちにきなさーい」
犬「断るでござる!」ダダダー
サターニャ「どっか行っちゃった……」
サターニャ「まあいいわ!あのくまのぬいぐるみでよしとしましょう!」
サターニャ「あ、くまのぬいぐるみ…悪魔のぬいぐるみなんちゃって」
サターニャ「どうせ貼るんだし何か面白いことしましょうか」
サターニャ「ぬいぐるみといえば……」
サターニャ「ひとりかくれんぼ!!降霊術の一種ね」
サターニャ「降霊術……なんて悪魔的響きなのかしら……」
サターニャ「よーしじゃあこのくまのぬいぐるみの腹を切って……」
サターニャ「えーと……何入れるんだっけ?」
サターニャ「食べ物よねえーと……メロンパンでいいわね」
サターニャ「よしまるまる一個入れてやったわ!」
サターニャ「他は……髪の毛だったかしら?」
サターニャ「これは一本でいいわ」
サターニャ「あとはお腹を閉じて……」
サターニャ「シールを貼ると……」
サターニャ「よいしょっ……」ペタッ
ぬいぐるみ「」ペッカー
サターニャ「おー」
ぬいぐるみ「私を召喚したこと褒めてやろう」
サターニャ「おー!ほんとに喋ったわ!」
ぬいぐるみ「なに、驚くことはない……私がこれぐらいできなくてなんとする」
サターニャ「な、なんか渋いわね……」
ぬいぐるみ「人は外見によらんというだろう」
サターニャ「あなたは元々人ではないのだけどね」
ぬいぐるみ「はーはっはっは!!これは一本取られたわ!!」
サターニャ「テンション高いわねー」
ぬいぐるみ「気に入った!汝、名をなんと?」
サターニャ「サタニキアよ、胡桃沢=サタニキア=マクドエル」
ぬいぐるみ「サタニキア……?とても面白い名をしている」
サターニャ「で!お願いがあるのよ!」
ぬいぐるみ「願いか……よかろう……こちらも相応の物を頂くのだ、一つぐらい聞いてやらねばならんな」
サターニャ「一緒に遊ぶわよ!」
ぬいぐるみ「その程度でいいのか?」
サターニャ「その為に貼ってあげたんだから」
ぬいぐるみ「ふふっ…そうかそうか欲がないのだな」
サターニャ「そういえばあなたの名前はなんていうのよ」
ぬいぐるみ「そうだな……プーと……」
サターニャ「……プーさん?」
ぬいぐるみ「はーはっはっは!!そうだな!プーとでも呼ぶが良い!」
サターニャ「え?ちがうの?」
ぬいぐるみ「いやいや間違ってはいない……」
サターニャ「ならプーさん!かくれんぼしましょ!」
ぬいぐるみ「かくれんぼか……昔やったことがあるな」
サターニャ「そうなの?渋いこといいながら可愛いことやってるのね」
ぬいぐるみ「かわいい……?まあ私はいつも鬼であったが」
サターニャ「なによそれかわいそうねー嫌われてたんじゃない?」
ぬいぐるみ「はーはっはっは!!嫌われてないわけがなかろうが!」
サターニャ「な、なるほど……開き直ったのね……」
ぬいぐるみ「嫌われているからこそ探しがいがあるというもの」
サターニャ「ひねくれてるわねー」
ぬいぐるみ「くくく……私に見けられ、目と目があったときの顔といったら……」
サターニャ「……辛かったのね」
ぬいぐるみ「まあいい…それで私が鬼をすればいいのか?」
サターニャ「いやさっきの話を聞いてそんなことさせるほど鬼じゃないわ」
ぬいぐるみ「なら私が隠れるのか?」
サターニャ「そうねそうなるわ」
ぬいぐるみ「隠れるのはうまくできるかわからんぞ?」
サターニャ「うーん……そうねじゃあ練習よ練習」
サターニャ「私が百数える内に何処かに隠れるのよ」
ぬいぐるみ「相わかった」
サターニャ「あ!家の中でよ!」
ぬいぐるみ「わかっている、それにこの体では外に出られないではないか」
サターニャ「それもそうねじゃあ始めるわよー」
ぬいぐるみ「うむ」
サターニャ「ひゃーく!もーいーかい!」
サターニャ「さて探しましょうか」
サターニャ「そういえばひとりかくれんぼって見つけたら包丁で刺すのよね」
サターニャ「包丁は物騒だし私の悪魔のフォークでいいわね」
サターニャ「隠れるのは初めてみたいだしベットの下でしょうねー」
サターニャ「……本当にいたわ」
ぬいぐるみ「む……」
サターニャ「単純なところに隠れるのねー」
ぬいぐるみ「見つからないと思ったのだが……」
サターニャ「まあいいわここで刺すのよね」
ぬいぐるみ「致し方ないな」
サターニャ「……」
ぬいぐるみ「ん?どうした?」
サターニャ「やっぱりやめましょうさっき練習って言ったし」
ぬいぐるみ「そうかでは今度は私が鬼か」
サターニャ「そうねじゃあ隠れるわー」
サターニャ「テキトーなところに隠れたけどプーさん見つけられるかしら」
サターニャ「……」
トットットットッ……
サターニャ「……」
………………
サターニャ「行ったわね」
ぬいぐるみ「ん?」
サターニャ「あ、見つかった」
ぬいぐるみ「ふむ」
サターニャ「声出したのがいけなかったわね」
ぬいぐるみ「そうだなでは刺すとするか」
サターニャ「刺す……?」
シュッ!
サターニャ「ななな、なにするのよ!」
ぬいぐるみ「鬼が見つけたら刺すのだろう?」
サターニャ「それは一人かくれんぼで……」
ぬいぐるみ「私を召喚したのだどちらにしても魂はいただく」
サターニャ「そ、そんな……」
ぬいぐるみ「では……」
サターニャ「」ゴクリ…
ガヴリール「ちょっとまったあぁぁ!!」
サターニャ「ガヴリール!?」
ラフィエル「私もいますよ!」
ぬいぐるみ「邪魔が入ったか」
ガヴリール「なんだかとてつもない邪悪な気配を感じて神足通で馳せ参じた!」
ラフィエル「サターニャさん!私もいますよ!」
サターニャ「助かったわ!ガヴリール!」
ラフィエル「むー!」
ぬいぐるみ「まあこれは贄が増えたと喜ぶべきか」
ガヴリール「で、あのぬいぐるみが悪魔か!」
ラフィエル「かわいいですねー」
サターニャ「見かけによらず強いわよ!」
ぬいぐるみ「くくく……この大悪魔にかわいいとは……」
ガヴリール「なんだあいつサターニャみたいなやつだな」
ラフィエル「かわいいですねー」
ガヴリール「大悪魔だなんだかしらないけどその体で攻撃受けたらひとたまりもないだろ!」
ぬいぐるみ「それがどうした?貴様らの攻撃が当たるとでも?」
ガヴリール「この天使の弓があればお前なんて一瞬で浄化だ!」
ラフィエル「ガ、ガヴちゃん…水をさすようで悪いんですが本当に当たるんですか?」
ガヴリール「ゲームでは最近DEXを重点的に上げてるから大丈夫大丈夫」
ラフィエル「え、それ大丈夫なんですか?」
ガヴリール「よーし、いくぞー」キリキリ
ラフィエル「ガヴちゃんファイトです!」
ぬいぐるみ「くくく……まだ勝てるとでも思っているのか……」
ガヴリール「あぁ…手が……」プルプル
ぬいぐるみ「くくく……やってみろ放った瞬間絶望に変わるだろう」
ガヴリール「あっ……」パシュ
ガキィイン!!
ガヴリール「なっ!私の矢が謎のバリアで防がれた!?」
ラフィエル「ダークハンドのガードみたいな靄が出て……」
サターニャ「なに解説してるのよ!」
ぬいぐるみ「だから当たらないと……」
ガヴリール「なら物理だ!」
ラフィエル「はい!ガヴちゃんバットです!」
ガヴリール「うりゃー!」
ぬいぐるみ「無駄だとわからせてやろう!」
ピッキーン
ガヴリール「な!か、からだが……」
サターニャ「うごかない……」
ラフィエル「あー辛い体勢で止まりましたー」
ぬいぐるみ「くくく……この私に小娘共で挑んだのが間違いだったな」
ガヴリール「くっそ!指一つうごかねえ!」
ぬいぐるみ「私の力を使ってでもまだ抗えるか……流石は天使といったところか」
ラフィエル「あー、背中がー、つってー、あー」
ぬいぐるみ「だがこのプート・サタナキアの贄となるがいい!」
ガヴリール「だ、だれだ……」
ラフィエル「プートってかわいいですね」
ぬいぐるみ「だが……」
サターニャ「うぅ……」
ぬいぐるみ「まずはこいつからだ!」シャキーン
ガヴリール「サターニャ!!」
ラフィエル「サターニャさん!」
シュババババ
犬「グルルルゥ!ワンワン!!」ガヴゥ!
ぬいぐるみ「なァ!」
ブチィブチッ!グシャグシャァ!!ウマッウマッ…
サターニャ「……?」
ガヴリール「あ、動ける」
ラフィエル「こ、こしがー」
ガヴリール「じゃない!サターニャの犬がぬいぐるみを見るも無残な姿に!!」
サターニャ「さ、さすがわたしのつ、つかいま!よ、よ、よくやったわ!!」ガクガク
犬「」ウマッウマッ……
ガヴリール「結局何が原因だったんだ」
ラフィエル「これですかね」
サターニャ「あ、」
ガヴリール「また変なものを買って……」
ラフィエル「召喚、あるいは降霊術か何かですかね?」
ガヴリール「なるほど…だけどパチモンだから召喚したけど実体がなくて魂を欲したのかな?」
ラフィエル「わかりませんけどどのみち召喚した際には生贄が必要でしょう」
ガヴリール「って言うことで今後一切の魔界通販の利用を禁ずる」
サターニャ「な゛!?」
ガヴリール「そりゃそうだろこんな大事になったんだから」
ラフィエル「サターニャさん、めっ!ですよ!」
サターニャ「うぅ……わかったわよ……」
ガヴリール「よーし……」
ラフィエル「めっ!」
そ の 頃 ヴ ィ ネ ッ ト は ! !
ヴィーネ「明日はガヴの誕生日!」
ヴィーネ「なにをして驚かせようかなー……」
ヴィーネ「プレゼントはこれ!くまのぬいぐるみ!」
ヴィーネ「……あ、くまのぬいぐるみ」
ヴィーネ「なんちゃって」
おわり