あやめ速報-SSまとめ-

ヴィーネ「ちょっとガヴ！」ﾕｻﾕｻ

ガヴリール「んが……zzz」

ヴィーネ「おーきーなーさーいー！」ﾕｻﾕｻ

ガヴリール「んん……なんだよぉ……ヴィーネ？」

ヴィーネ「ようやく起きたのね、ほら、早く支度しなさい」

ガヴリール「……あれ、何か約束してたっけ？」

ヴィーネ「一週間前、デートの約束したじゃない！」

ガヴリール「そうだっけ……ん？」

ガヴリール「デート？」

ヴィーネ「デート」

ガヴリール「誰と誰が？」

ヴィーネ「ガヴと私が」

ガヴリール「んんん？？？」

ガヴリール「ちょちょちょっと待ってよ！」

ヴィーネ「なによ」

ガヴリール「なんで私とヴィーネがデートするんだよ！」

ガヴリール「そもそも一週間前に約束した覚えもないぞ！？」

ヴィーネ「ひどい……！」

ヴィーネ「約束したのに、楽しみにしてたのに……」ｸﾞｽｯ

ガヴリール「ちょっ、泣くなって」

ガヴリール「でもさ、本当に約束した覚えがないんだ」

ガヴリール「だからさ、ヴィーネ、どんな風に約束したのか教えてくれないか？」

ヴィーネ「うん……」ｺｸｯ

-回想-

ヴィーネ「今は朝の5時ね」

ヴィーネ「いつもガヴは4時くらいまでゲームをしてるはずだから、ついさっき寝入ったはず」

ヴィーネ「……お邪魔します」ｶﾞﾁｬ

ガヴリール「ぐぅ……zzz」

ヴィーネ「やっぱり寝てるわね」

ヴィーネ「ガヴー」ﾎﾞｿｯ

ガヴリール「zzz」

ヴィーネ「来週デートするわよー」ﾎﾞｿｯ

ガヴリール「zzz」

ヴィーネ「沈黙は肯定ってことよね」ﾎﾞｿｯ

ガヴリール「zzz」

ヴィーネ「それじゃあ来週の日曜日、朝6時にガヴの家に迎えにいくわね」ﾎﾞｿｯ

ガヴリール「zzz」

ヴィーネ「それじゃあね、ガヴ」ﾁｭｯ

-回想終わり-

ヴィーネ「って感じで約束したじゃない！」

ガヴリール「はあああああああああああ！？」

ガヴリール「さっきヴィーネを慰めて損した気分だよ！！！」

ガヴリール「何だよこれ！」

ガヴリール「こんな約束無効だろ！！！」

ガヴリール「ていうか、何どさくさに紛れて……ちゅ、ちゅーなんてしてるんだよ！」

ヴィーネ「キスと言ってもほっぺによ？」

ガヴリール「ほっぺとか関係ないだろ！」

ガヴリール「ヴィ、ヴィーネのえっち！」

ヴィーネ「はぁ……ガヴ、ちょっと落ち着いたら？」

ガヴリール「誰のせいだよ！」

ヴィーネ「まあいいわ」

ヴィーネ「それより早く支度しなさいよ、どんどん遅くなっちゃうでしょ」

ガヴリール「今の話の流れでなんで私が行くと思ってるんだよ！」

ヴィーネ「え？」ｷｮﾄﾝ

ガヴリール「え、じゃねーよ！」

ガヴリール「ともかく私は行かないからな」

ガヴリール「まだ6時じゃないか、私は寝る」

ヴィーネ「ガヴ、そんな我儘許さないわよ！」

ガヴリール「ふんだ」ﾊﾟｱｱｱｱｱｱｱｯ

ヴィーネ「ベッドの周りに結界！？」

ガヴリール「残念だったな、ヴィーネ」

ガヴリール「私は今日は一日ベッドから絶対出ない」

ガヴリール「そう決めたんだ」

ヴィーネ「ガヴ！……痛っ！」ﾊﾞﾁｯ

ガヴリール「忌々しいが、姉ちゃんとの修行で私の天使力は跳ね上がってるからな」

ガヴリール「ほぼ全盛期の天使学校主席の力、甘く見るなよ」

ガヴリール「今の私の結界なら、ヴィーネ程度じゃ傷を付けることすらできないぞ」

ガヴリール「ほら、私は寝るんだ、怪我したくなければとっとと家に帰るんだな」ｺﾞﾛﾝ

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「ガヴは今日一日ベッドから出ないのよね」

ガヴリール「ああ」

ヴィーネ「ふーん」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

ガヴリール「無駄だ、ヴィーネ」

ガヴリール「お前のフォークごときじゃ」ﾊﾟｷｨｨﾝｯ

ガヴリール「……え？」

ガヴリール「わ、私の結界が！？」

ヴィーネ「ガヴ」

ガヴリール「ひぃっ！？」ｶﾞｸｶﾞｸ

ガヴリール「来るな！ヴィーネ！」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

ガヴリール「わ、私は今日一日ベッドから出ないって決めたんだ！」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

ガヴリール「だから……！」

ヴィーネ「いいのよ、ガヴ」

ヴィーネ「ベッドから出なくて」

ガヴリール「え……？」

ガヴリール「そ、そうか、ヴィーネ、わかってくれたんだな」

ガヴリール「それじゃあ私は寝るからヴィーネは家に……ってヴィーネさん、どうしてベッドの上に」

ヴィーネ「んー？」ｶﾞｼｯ

ガヴリール「なんで私の手首を掴んで」

ヴィーネ「ガヴは一日ベッドにいるんでしょ？」

ヴィーネ「だから、デートは諦めるわ」

ヴィーネ「その代わり、ね」ﾆｺｯ

ガヴリール「ひっ……！」ｶﾞｸｶﾞｸ

ヴィーネ「あと18時間、たっぷり、たーっぷりベッドの上で可愛がってあげるわね、ガヴ」

終われ