サターニャ「暇ね。またガヴリールの所にでも行って遊んでもらおうかしら」
ピーポーモ デーボーモ エンジョーモヒックルメテハイ ハッピーナンデモイインジャナイ?フッフー
サターニャ「電話? 誰からかしら?」
サターニャ「あ、もしもしお父様?」
サターニャ「え!? お母さまが倒れた!?」
元スレ
【ガヴドロ】サターニャ「え!? お母さまが倒れた!?」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1497790425/
サターニャ「…………」ポカーン
ラフィ「サターニャさん、朝から元気ないですね。一体どうしたんですか?」
ヴィーネ「サターニャのお母さんが倒れたんだって。ショックで元気をなくしているのよ」
ガヴ「おい、サターニャ!」
サターニャ「へ?」
ガヴ「悪魔も天使も死ぬときは死ぬんだ!! そんなに落ち込んでたらお母さんが天国で悲しむぞ!!」
ヴィーネ「ガヴ、サターニャのお母さんは生きてるわよ!!」
ガヴ「え!?」
サターニャ「うっ……うぅ~~」ポロポロ
ガヴ「悪い事言ったな……」
ラフィ「ガヴちゃん、謝って下さい」
ガヴ「サターニャ、すまん。てっきり死んだと思ってたんだ。本当に悪かった」
サターニャ「いいのよ。全然気にしてないわ」ポロポロ
ヴィーネの家
ピンポーン
ヴィーネ「はーい。今出ます」
ガチャ
サターニャ「あがっていい?」
ヴィーネ「いいわよ」
サターニャ「お邪魔します」
ヴィーネ「お行儀いいわね。今日は何しに来たの?」
サターニャ「一人でいると不安で、寂しくて、頼れる人がヴィネットしかいなかったのよ」
ヴィーネ「ああ……」
サターニャ「迷惑かしら?」
ヴィーネ「全然迷惑なんかじゃないわよ。何かする? トランプ持ってこようか?」
サターニャ「何もしたくない」
ヴィーネ「もう、サターニャ元気出してっ! 今日は私の事をお母さんだと思っていいのよ」
サターニャ「お母様……」
ヴィーネ「うっ! (サターニャにお母さんは禁句だったかしら)」
サターニャ「お母様ぁ」ペタ
ヴィーネ「ん? どうしたのサターニャ」
サターニャ「あのね、耳がかゆいの。耳かきしてくれる?」
ヴィーネ「いいわよ。今、綿棒持ってくるからね」
サターニャ「ありがとう、お母様」
ヴィーネ「(ふぅ。とりあえず大丈夫そうね。でも、サターニャが甘えん坊だったなんてちょっと意外)」
ヴィーネ「ほら、私の膝に頭乗せて」
サターニャ「はい」ペタ
ヴィーネ「耳かき気持ちいい?」
サターニャ「気持ちいい」
ヴィーネ「よいしょっ。大きいの取れたわよ。ほら」
サターニャ「ふぁー。大きいわね、これで耳もすっきりしたわ」
ヴィーネ「そう良かったわね」
サターニャ「ねぇ、ヴィネット、もう一つして欲しい事があるんだけどいい?」
ヴィーネ「いいわよ、何でも言って」
ギュ
ヴィーネ「ん?」
サターニャ「ずっと抱き着いてていい?」
ヴィーネ「いいわよ。いくらでも、甘えてきてね」
サターニャ「ヴィネット大好きっ!」
ヴィーネ「ありがと、眠くなったら寝ていいからね」
サターニャ「うんっ!」
サターニャ「すーすー……zzz ん? いい匂い……何かしら?」
ヴィーネ「もうすぐご飯出来るからね、もうちょっと寝てていいわよ」
サターニャ「何作ってるの? お味噌汁?」
ヴィーネ「そうよ。肉じゃがとほうれん草のお浸しももうすぐ出来るからね」
サターニャ「和食ね。美味しそう」
ヴィーネ「寝てていいのよ」
サターニャ「早く食べさせて!」
ヴィーネ「はいはい、今持って行くから座っててね」
サターニャ「はーい」
ヴィーネ「出来たわよ。さぁ食べて」
サターニャ「いただきます!!」モグモグ
ヴィーネ「美味しい?」
サターニャ「すっごく美味しい! ヴィネットの料理は舞天一ね」
ヴィーネ「ありがとう。私も食べるわね、いただきます」
サターニャ「ねぇ、ヴィネット」
ヴィーネ「ん? なあに?」
サターニャ「今日ここに泊まっていいかしら? 昨日から不安であんまり眠れないのよ……」
ヴィーネ「いいわよ。後でお布団引いてあげるからね」
サターニャ「あと……なるべくなら隣で寝て欲しいわ。お布団二枚あるかしら?」
ヴィーネ「あると思うけど……後で探してみるわ。あったら一緒に寝てあげるわね」
サターニャ「ヴィネット! 私ヴィネットと友達で良かったわ!!」
ヴィーネ「私もよ。サターニャが友達で良かったわ」
ヴィーネ「さぁ、ご飯も食べ終わったし、お風呂入りましょう」
サターニャ「一緒に入っていい?」
ヴィーネ「いいけど、狭いわよ」
サターニャ「いい! 一緒に入りたい!!」
ヴィーネ「分かった。お茶碗かたずけてから行くから先に入ってて」
サターニャ「絶対に来てね!!」
ヴィーネ「はいはい」
お風呂場
サターニャ「ヴィネット、頭洗って!」
ヴィーネ「いいわよ。ほら、頭下げて」
サターニャ「はい」
ヴィーネ「じゃあ、頭洗うわね」シャカシャカシャカ
サターニャ「気持ちいい」
ヴィーネ「どこかかゆい所はある?」シャカシャカシャカ
サターニャ「前の方」
ヴィーネ「ここ?」シャカシャカシャカ
サターニャ「そう、そこ」
ヴィーネ「洗い終わったから流すわね。目つぶって」
サターニャ「ええ」バシャー
ヴィーネ「はい、終り。先に上がってていいわよ」
サターニャ「えーヴィネットが上がるまで待つわ」
ヴィーネ「そう? なら浴槽に入ってて」
サターニャ「はーい」
ヴィーネ「お風呂気持ち良かったわね」
サターニャ「ねぇ、ヴィネット」
ヴィーネ「なに?」
サターニャ「また、耳かきしてもらった時みたいに膝枕してもらっていい?」
ヴィーネ「いいけど、お風呂上がりにすぐ横になったら寝癖付くわ」
サターニャ「いいのよ、明日直せばいいじゃない」
ヴィーネ「それもそうね。さぁ、ここに来て」
サターニャ「ヴィネット……」
ヴィーネ「うふふ」
サターニャ「私ね、お母様が倒れてからずっと不安だったの」
ヴィーネ「そう、でもどうして魔界で看病してあげなかったの?」
サターニャ「しようとしたんだけどね、お母様がサタニキアは地上で頑張りなさい、私は大丈夫だからって言われたの」
ヴィーネ「お母さんの様子どうだった?」
サターニャ「元気がなかったわ。私とっても心配なの。お母様に何かあったら私……私……」
ヴィーネ「大丈夫よ。次何かあったら私もついて行ってあげるからね。私が付いてるわ、安心して」ギュ
サターニャ「ヴィネット……」
ヴィーネ「ん?」
サターニャ「何か安心したら眠くなっちゃった」
ヴィーネ「なら、ちょっと早いけど寝ましょうか。歯磨きに行きましょう」
サターニャ「ええ」
ヴィーネ「ちゃんと一本一本丁寧に磨いた?」
サターニャ「うんっ!」
ヴィーネ「どれどれ、ちゃんと磨けてるか確認してあげるからお口開けて」
サターニャ「あーん」
ヴィーネ「ふんふん」
サターニャ「ほお(どう)」
ヴィーネ「最後に私が仕上げ磨きしてあげるからね」
サターニャ「ヴィネットは親切ね」
ヴィーネ「やるわよ」シャカシャカシャカ
サターニャ「あん……」
ヴィーネ「綺麗に磨いてあげるからね」シャカシャカシャカ
サターニャ「んぅ……」
ヴィーネ「はい、お終い。口漱いで」
クチュクチュペッ
サターニャ「なんだか口の中がすっきりしたわ」
ヴィーネ「良かったわね。ほら、寝るわよ。一緒に布団まで行きましょう」
サターニャ「おんぶしてっ!」
ヴィーネ「ええ……」
サターニャ「駄目……かしら?」
ヴィーネ「ほら、私の背中に掴まって」
サターニャ「ヴィネットっ……!」
ヴィーネ「今日、私はサターニャのお母さんなんだから好きなだけ甘えなさい」
サターニャ「ヴィネットはどうしてそんなに優しいの?」
ヴィーネ「子供にやさしくないお母さんなんている?」
サターニャ「今日のヴィネットはなんでもはいはいって言ってくれるから、甘え過ぎちゃった」
ヴィーネ「甘えていいのよ。ほら、ベッドに着いた」
サターニャ「寝るまでずっと抱っこしててね」
ヴィーネ「はいはい。おやすみサターニャ」
サターニャ「おやすみヴィネット」
ヴィーネ「……」トントン
サターニャ「すーすーzzz」
ヴィーネ「早っ! すぐ寝たわね。」
サターニャ「zzz」
ヴィーネ「サターニャ、安心して。あなたがどんなに甘えてきても私は受け入れてあげるわ。だって私たち魔界からの友達……でしょ」
翌朝
サターニャ「zzz」
ヴィーネ「…きなさい」ユサユサ
サターニャ「zzz」
ヴィーネ「起きなさい」ユサユサ
サターニャ「ん? もう朝?」
ヴィーネ「そうよ。起きなさい」
サターニャ「起こして」
ヴィーネ「よいしょっ!」グィ
サターニャ「うんしょっと」
ヴィーネ「ご飯出来てるわよ」
サターニャ「何作ったの?」
ヴィーネ「お雑炊と焼き魚」
サターニャ「食べたい食べたい!!」
ヴィーネ「はいはい。まずはお席に着きましょうね」
サターニャ「はーいっ!」
ヴィーネ「ご飯美味しかったわね」
サターニャ「ごちそうさまでした!」
ヴィーネ「ご飯食べ終わったし、歯磨こうか」
サターニャ「その前にちょっといい?」
ヴィーネ「ん? 何?」
サターニャ「甘えさせて!!」ギュ
ヴィーネ「遅刻しない程度にね」ナデナデ
サターニャ「ヴィネット大好きぃ!!」スリスリ
ヴィーネ「サターニャ、髪が乱れちゃうわ」
サターニャ「ヴィネットに直してもらうから平気よ!!」スリスリ
ヴィーネ「ねぇ、サターニャ……」
サターニャ「なに?」
ヴィーネ「いえ、何でもないわ。もうそろそろ歯磨きましょう」
サターニャ「はーい!」
サターニャ「仕上げ磨きもしてもらったし、髪も直してもらったし、準備万端ねっ!! 学校行きましょう!!!」
ヴィーネ「……サターニャ、昨日より元気になったんじゃない?」
サターニャ「そう? 私はいつも元気よっ!!」
ヴィーネ「そうよ。昨日なんて全然元気なくて、私心配してたのよ」
サターニャ「ヴィネットのおかげよ!! ヴィネットが居なかったら私は……」
ヴィーネ「サターニャ……」
ピーポーモ デーボーモ エンジョーモヒックルメテハイ ハッピーナンデモイインジャナイ?フッフー
サターニャ「あ、私だわ」
サターニャ「あ、お父様!? お母様はどうだったの?」
ヴィーネ「!?」
サターニャ「え? ただの貧血だった?」
ヴィーネ「ふぅ」
サターニャ「ええ、ええ。良かったぁ」
ピ
ヴィーネ「サターニャのお母さんどうだったの?」
サターニャ「鉄分取れば治るんだって。大きな病気とかじゃなくて良かったぁ」
ヴィーネ「本当ね。本当に良かったわ……」
サターニャ「これで今夜から安心して眠れるわっ!」
ヴィーネ「昨晩は安心して眠れなかったの?」
サターニャ「一人で、よ。ヴィネットに迷惑かけずに眠れるわね」
ヴィーネ「その事なんだけどさ……サターニャ」
サターニャ「なに? でも、もうそろそろ出ないと遅刻しちゃうわよ」
ヴィーネ「あのね、大事な話なの」
サターニャ「ん?」
ヴィーネ「ねぇ、サターニャ……。私の子供にならない?」
サターニャ「え!?」
ヴィーネ「サターニャを甘やかしたり、お世話してる内に楽しくなってきちゃってね……。出来るならずっと私の家で過ごしてくれると嬉しいんだけど……駄目……かな?」
サターニャ「ちょうど私ももう少しだけ甘えたかったのよっ! もう少しだけ甘えてていいの?」
ヴィーネ「いいわよっ!! 思いっきり甘えてね!」
サターニャ「うんっ!
完