サターニャの部屋
サターニャ「で、なんでアンタ達は私の部屋でケンカしてんのよ?」
ラフィエル「聞いてくださいサターニャさん!タプちゃんたら、ガヴちゃんの事を1番好きなのは自分だとか言うんですよ!」
サターニャ「へぇ、そうなの」
タプリス「事実を言ったまでです!白羽先輩はいっつも天真先輩と一緒だから有り難みを忘れてるんです!だから1番好きなのは私なんです!」
サターニャ「なるほどなるほど」
ラフィエル「サターニャさん!」
タプリス「胡桃沢先輩!」
サターニャ「なによ」
ラフィエル「ガヴちゃんを半分こする道具出してください!」
元スレ
タプリス「天真先輩は私の物です!」ラフィエル「ガヴちゃんは渡しません!」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1491920747/
タプリス「えぇ⁉白羽先輩、さすがに胡桃沢先輩でもそんな道具は持って無いですって!」
ラフィエル「タプちゃん!サターニャさんを甘く見てはいけませんよ!魔界通販を極めたサターニャさんなら大抵の道具は出せます!ね?」
サターニャ「いや、まぁ、あるけど……」
タプリス「あるんですか⁉やったー!」
ラフィエル「自分で言っておいてアレですが、なんでそんな道具持ってるんですか……?」
サターニャ「いいじゃないの別に!」
サターニャ「これが『善悪分離機』よ!」
ラフィエル「善悪ぅ?」
タプリス「分離機ぃ?」
サターニャ「天使の心を身体ごと善と悪に分けて、己の心の醜さを見せつける道具……らしいんだけど」
ラフィエル「?」
サターニャ「ガヴリールにもラフィエルにも効果無いなーって、買ってから気づいた」
タプリス「なるほど」
ラフィエル「⁉」
タプリス「つまりその道具を使えば、綺麗な天真先輩と駄天した天真先輩に分かれるって訳ですね!」
ラフィエル「素敵ですサターニャさん!」
サターニャ「ま、まぁね!この大悪魔、胡桃沢=サタ」
ラフィエル「早く使いましょう!行きますよ、タプちゃん!」
タプリス「はいっ!」
サターニャ「ちょっと聞きなさいよ⁉」
ガヴの部屋
ラフィエル「お邪魔します!」
タプリス「します!」
ガヴリール「うおっ、なんだお前ら、珍しい組み合わせだな?」ビクッ
ラフィエル「タプちゃん!」
タプリス「はい!」ガシッ
ガヴリール「え、ちょっとタプリス、お前なにすんだよ⁉」
タプリス「暴れないでくだ、あっ、天真先輩いい匂い……」ウットリ
ラフィエル「あ!タプちゃんズルい!」
タプリス「いいから白羽先輩は善悪分離機を!」
ガヴリール「は⁉分離機って何だよ⁉つーかタプリス!お前力強いな!」バタバタ
ラフィエル「ガヴちゃん、駄天した事で筋力が低下しているんですね!」
タプリス「あぁ、非力な天真先輩もかわいい……」ガッシリ
ガヴリール「おい、その注射器はなんだ!マジでシャレになんないぞ⁉おい!」
ラフィエル「えーい」
ガヴリール「あっ」プスッ
タプリス「やりましたね!」
ガヴリール「あが、あがが……」ピー!
タプリス「天真先輩の頭から湯気が!」
ラフィエル「湯気が人の形に!」
もくもくもく…
ガヴリール(善)「……えっ⁉私、どうなったんですか⁉」バーン!
タプリス「や、やりましたよ!」
ラフィエル「綺麗なガヴちゃん爆誕ですね!」
ガヴリール(悪)「おい、お前らちょっと座れ」バーン!
ラフィエル「悪い方のガヴちゃんも気がつきましたね!」
ガヴリール(悪)「誰が悪い方だ殺すぞ」
タプリス「~という訳なんです!」
ラフィエル「ナイス事情説明です、タプちゃん!」
ガヴリール(善)「事情は分かりました……しかし、私の意思を無視するのは天使として良くないと思います!」
ガヴリール(悪)「そうだぞ、普通に犯罪だぞ死ねよ」
ラフィエル「それじゃタプちゃん!タプちゃんはどっちのガヴちゃんを貰いますか?」
タプリス「え⁉私から選んで良いんですか⁉」
ラフィエル「えぇ、タプちゃんは可愛い後輩ですからね!」
タプリス「わぁ!白羽先輩も大好きです!」
ガヴリール「「おい聞けよ」」
タプリス「えーと、それじゃあ……あぁ悩みますね!」
タプリス「もちろん綺麗な天真先輩も素敵なんですが、綺麗な天真先輩を前にした事で逆に駄天真先輩の魅力が強調されると言いますか」
ガヴリール(悪)「誰が駄天真先輩だ」
タプリス「……綺麗な天真先輩!いただきます!」
ガヴリール(善)「私ですか⁉」
ラフィエル「あぁ、やっぱりそちらのガヴちゃんを選びましたか」
タプリス「……え?」
ラフィエル「いえ、大丈夫ですよ?昔っぽいガヴちゃん、かわいいですもんね」
タプリス「あの、白羽先輩……?」
ラフィエル「今のガヴちゃんも良い、みたいなことも言ってましたもんね?ちゃんと今のガヴちゃんも好きなんだーって言い訳してましたもんね?」
タプリス「あ、あぅ」
ラフィエル「でも結局、綺麗なガヴちゃんを選ぶ……ま、その程度の愛でも別に構いませんけど」
タプリス「天真先輩!白羽先輩がいじめます~!」ダキッ
ガヴリール(善)「タプリス!しっかりして!ほら、いい子いい子」ナデナデ
タプリス「えへへへ」ギュー
ガヴリール(悪)「おい何だこれ」
ラフィエル「さて、私はこっちのガヴちゃんをいただきますね」
ガヴリール(悪)「いただくなよ!つーか私達、元に戻るんだよな?」
ガヴリール(善)「そうでした!元に戻らないと困ります!」
タプリス「え?困りますか?」
ガヴリール(善)「……?」
ガヴリール(善)「……!」
ガヴリール(善)「困らないですね!」
ガヴリール(悪)「いや困るわ」
ガヴリール(善)「でも悪い私、よく考えてください」
ガヴリール(悪)「なんだよ……いや待て、悪い私とかやめろよ私」
ガヴリール(善)「私が善行を積めば仕送りが増えるんですよ?それは悪い私だって嬉しいでしょ?」
ガヴリール(悪)「ぐっ、それはそうだが……あ、そもそも2人なんだから生活費も倍になるじゃん!意味ねーよ!あっぶね!」
ラフィエル「それは問題ありませんよ!悪いガヴちゃん!」
ガヴリール(悪)「お前もその呼び方やめろ!」
ラフィエル「私が悪いガヴちゃんを養います!それで生活費問題は解決しますよ!」
ガヴリール(悪)「……ほう」
タプリス「決まりですね!」
ラフィエル「それじゃ、悪いガヴちゃんは私が連れ帰って飼いますね」
ガヴリール(善)「はい!私はこのままこの部屋で生活しようと思います!」
タプリス「えぇ⁉この汚い部屋でですか⁉」
ガヴリール(善)「過去の私が犯した過ちを正すのが、新たに生まれた私の最初の善行なんですよ!タプリス!」
ガヴリール(悪)「おいマジでお前ら死ねよもう」
その後 ガヴの部屋
ガヴリール(善)「さて、まずは掃除から始めましょう!」
タプリス「お手伝いします!天真先輩!」
ガヴリール(善)「いいんですか?」
タプリス「もちろんです!」
ガヴリール(善)「ふふっ、頼もしい後輩を持って、私は幸せですね♪」ニコッ
タプリス「はぅっ/////」
ガヴリール(善)「ふぅ、だいぶ綺麗になりましたね!」
タプリス「はいっ!で、でも、天真先輩の方が綺麗、ですよ……な、なんちゃって!あは、あはは」
ガヴリール(善)「もうっ、タプリスったら~」ニコッ
タプリス「あ、あぁ、なんて、幸福感……!」ビクンビクン
ガヴリール(善)「あっ!もうこんな時間!どうしますかタプリス、今日は」
タプリス「泊まります!泊まらせてください!」
ガヴリール(善)「はいはい、それじゃ一緒に晩御飯、作りましょう?」
タプリス「はいっ!」
ラフィエルの部屋
ガヴリール(悪)「それで?私を飼うとか本気なのかよ?」
ラフィエル「飼う、というのはつい本音が出てしまっただけですよ~」
ガヴリール(悪)「なお悪いわ」
ラフィエル「私はただ、ガヴちゃんと仲良くしたいだけなんですよ?」
ガヴリール(悪)「ま、それは信じてるけどさ」
ラフィエル「けど?」
ガヴリール(悪)「ちょっと強引」
ラフィエル「うふふ、強引なのは嫌いですか?」
ガヴリール(悪)「さぁね」
ガヴリール(悪)「でもま、私が2人共学校に行くわけにもいかないし、表向きは更生した事にして、私はネトゲ三昧ってのが理想かな」
ラフィエル「むー、それじゃ私が満足できませんよ!」
ガヴリール(悪)「満足って、私と何する気だよ……」
ラフィエル「ナニする気でしょうねー?」
ガヴリール(悪)「そういや、あの注射ってサターニャの魔界通販だろ?サターニャはどうしたの?」
ラフィエル「ガヴちゃーん?今は私と2人きりなんですよ?たとえサターニャさんでも、他の人の話題は禁止です!」
ガヴリール(悪)「どんなテンションだよ、お前は……ははっ」
ラフィエル「うふふ♪」
ガヴの部屋
タプリス「ごちそうさまでした!天真先輩の手料理、とっても美味しかったです!」
ガヴリール(善)「ふふっ、タプリスが手伝ってくれたお陰ですよ」
タプリス「えへへ、せんぱぁ~い♥」
ガヴリール(善)「あっ、もう、タプリスったら甘えん坊なんだから~♪」
タプリス「……せ、先輩!」
ガヴリール(善)「はい?」
タプリス「い、一緒に!お風呂入りませう!」
ガヴリール(善)「……んー」
タプリス「……」ドキドキ
ガヴリール(善)「入っちゃおっかな?」
タプリス「フゥー!!!!!」
タプリス「洗いっこしましょう!」
ガヴリール(善)「はいはい、それじゃお風呂に行きましょうねー?」
タプリス「はーい!!!!!」
ラフィエルの部屋
ラフィエル「どうでした?私の料理」
ガヴリール(悪)「うん、美味かった」
ラフィエル「うふふ、ありがとうございます♪」
ガヴリール(悪)「さーてと、腹も膨れたしネトゲしてから寝るか」
ラフィエル「ガヴちゃん!お風呂入らないとダメですよ!」
ガヴリール(悪)「えー?めーんーどーい~!」
ラフィエル「私が洗ってあげますから、ね?」
ガヴリール(悪)「……ま、それなら良し」
ラフィエル「うふふ♥」
ガヴの部屋
タプリス「いいお湯でしたぁ……」ハァハァ
ガヴリール(善)「タプリス⁉顔が真っ赤ですよ⁉のぼせたんじゃないですか⁉」
タプリス「え、えへへ、天真先輩にぃ、のぼせちゃいましたぁ……」ダキッ
ガヴリール(善)「あっ、もう!そういうのは、服を着てからですよ?」
タプリス「服を着たらヤっていいんですか⁉」
ガヴリール(善)「はい?」
ラフィエルの部屋
ガヴリール(悪)「お風呂サンキュー、ラフィエル~」
ラフィエル「いえ、うふふ、私こそ、うふふふ、ありがとうございます♥」
ガヴリール(悪)「鼻血止まった?」
ラフィエル「えぇ、大丈夫みたいです、うふふ♥」
ガヴリール(悪)「さてと、そんじゃ寝るか」
ラフィエル「あ、じゃあ私のベッドで一緒に」
ガヴリール(悪)「狭くないか?」
ラフィエル「ダブルベッドなので!」
ガヴリール(悪)「オゥ」
ガヴリール(悪)(それから、私達の奇妙な共同生活はしばらく続いた)
ガヴリール(善)(いくらラフィとタプリスとはいえ、そのうち元に戻してくれるだろうと考えていたのですが、どうやらその考えは甘かったようです)
ガヴリール(悪)(痺れを切らした私はラフィの部屋から出ようとしたのだが、あの野郎、結界なんて張ってやがった)
ガヴリール(善)(いくらか自由に動けた私は、なんとかサターニャさんと接触する事に成功しました……それは、分離してから2週間後の事でした)
まち子の部屋
サターニャ「ここなら奴らも気づかないはずよ……手短に、要件は?」
ガヴリール(善)「私達をこんな風にした魔界通販の商品、確か善悪分離機と呼んでいました……元に戻る方法を知りたいのです」
サターニャ「OK、元に戻る方法……それは簡単よ」
ガヴリール(善)「やった!」
サターニャ「ただし、ラフィエルの結界を破れればの話だけどね」
ガヴリール(善)「⁉」
サターニャ「まずはラフィエルに囚われたもう1人のガヴリールを助けだして、そして……」ゴニョゴニョ
ガヴリール(善)「……⁉」
サターニャ「……できる?ま、ノーとは言えないわよね」
ガヴリール(善)「……はい」
まち子「天真さん!胡桃沢さん!奴らに気づかれた!早く逃げて!」
サターニャ「くっ、早すぎる……!」
ガヴリール(善)「サターニャさん、本当にありがとうございました」
サターニャ「はっ!あんたに礼を言われる日が来るなんてね……でも、礼は無事に戻れたら、でしょ?」
ガヴリール(善)「はい!」
ドア「ドンドンドンドン!!!!」
サターニャ「さ、いきなさい!」
ガヴリール(善)「……ご武運を!神足通!」バシュン
まち子「なんだこれ」
ラフィエルの部屋の前
ガヴリール(善)「ふぅ、まずはラフィの結界」
ドア「バチッ!」
ガヴリール(善)「!」ビリッ
ガヴリール(善)「確かに強力な結界……でも、主席時代の天使力を取り戻した私なら」
ガヴリール(善)「戦友(とも)の思いを背負った私なら!はっ!」
ドア「バリッ!」
ドア「」シーン
ガヴリール(善)「やった!」
ラフィエルの部屋
ガヴリール(善)「私!無事ですか⁉」
ガヴリール(悪)「私ぃ~!来るの待ってたんだぞ~!」ダキッ
ガヴリール(善)「あっ!もう、そんな泣きそうな顔して……ラフィに酷いことされなかった?」ナデナデ
ガヴリール(悪)「ううん、めっちゃ優しかった」
ガヴリール(善)「まぁ、だと思ってたけど」
ガヴリール(悪)「でも、もうこんな生活うんざりだ!私は自由が欲しい!」
ガヴリール(善)「元に戻ったらちゃんと天使らしい行い、しますか?」
ガヴリール(悪)「え、それじゃ、戻る方法分かったのか⁉」
ガヴリール(善)「規則正しい生活、できますか?」
ガヴリール(悪)「で、できる!するから!早く戻ろう!ね!」
ガヴリール(善)「はいはい、それで戻る方法なんですが」
ガヴリール(悪)「うん?」
ガヴリール(善)「/////」
ガヴリール(善)「ごにょごにょ/////」
ガヴリール(悪)「……⁉」
ガヴリール(悪)「マジかよ……え、サターニャの嘘とか」
ガヴリール(善)「あの時のサターニャさんの目は、誰よりも正直者の目でした」
ガヴリール(悪)「あの時って何があったんだよ……」
ガヴリール(善)「やりますか、やりませんか」
ガヴリール(悪)「やらなきゃ戻れないんだろ⁉やるよ、やりゃいいんだろ⁉」
ガヴリール(悪)「で、ディープキス……やってやるよ!どうせ自分自身なんだからな!なんてコトないぜ!」
ガヴリール(善)「や、優しく、してね?」
ガヴリール(悪)「なっ、こいつ、天使かよ……!」
ガヴリール(善)「天使でしょ!私も、アナタも!」
ガヴリール(悪)「……いくぞ」
ガヴリール(善)「……はい」
ガヴリール(善)(あわわ、顔が近い……あれ?)
ガヴリール(悪)(うわ、この私の髪、綺麗だなぁ……ん?)
ガヴリール(善)(ラフィの匂いがする)
ガヴリール(悪)(これタプリスの匂いだよな)
ガヴリール(善)「……」
ガヴリール(悪)「……」
ガヴリール(悪)「タプリスとの生活は楽しかったか?」
ガヴリール(善)「はい、とても……ラフィとの生活は?」
ガヴリール(悪)「悪くなかったよ」
ガヴリール(善)「……戻りましょう」
ガヴリール(悪)「……ああ」
ガヴリール「「……んっ」」
―――
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その後 ラフィエルの部屋
タプリス「でも、もったいなかったですよね!せっかくの綺麗な天真先輩が!」
ラフィエル「タプちゃんたら、またそんなこと言って~」
タプリス「だってほら、この写真見てくださいよ!これは今の駄天真先輩じゃ出せない魅力ですよ⁉」
ラフィエル「くっ、確かに……しかし、ほら!この写真!どうです⁉」
タプリス「ふぇっ⁉こ、こんな姿、綺麗な天真先輩は見せてくれませんでした!」
ラフィエル「……ふぅ、やっぱり、全部ひっくるめてガヴちゃんなんですよね!」
タプリス「はいっ!天真先輩はオンリーワンの最高の先輩です!」
ガヴリール「おいこら、良い話っぽくしても駄目だぞ?」
サターニャ「とほほ~!」
おわり

