ラフィ「サターニャさん♪」
サターニャ「………」
ラフィ「?サターニャさん?」
サターニャ「………」ガタッ
ラフィ「もー、どこ行くんですか?お昼ご飯、一緒に食べましょう♪」
サターニャ「………」スタスタスタ
ラフィ「……」
ラフィ(……何かあったんでしょうか?)
的な
元スレ
サターニャ「ラフィエルを無視したらどうなるか」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1491753229/
ラフィ「……待ってくださいよ、サターニャさ~ん」
サターニャ「………チッ」
ラフィ「」ビクッ
ラフィ「………え?」
サターニャ「………」スタスタスタ
ラフィ「え、その、あの……」
ラフィ「………」シュン
みたいな
ラフィ「……ど、どうしたんでしょう」
ラフィ「あんなサターニャさん、今まで見たことも……」
ラフィ「まさか、また魔界通販で変な薬を…?」
ラフィ「そ、そうですよ。そうに違いないです」
ラフィ「確かに私はたくさんサターニャさんを弄りましたが、サターニャさんも楽しそうではあったじゃないですか」
ラフィ「……だから」
ラフィ「サターニャさんに、嫌われたなんてことは……」
ラフィ「………」ジワ
【放課後】
ラフィ(昼休みは結局会えませんでしたが……放課後なら、教室に行けば一緒に帰れます!)
ラフィ(さて、ガヴちゃんたちの教室につきましたね……)
サターニャ「いい加減にしなさいよガヴリール!」
ガヴ「負けたんだからそれ相応の対価は払えよ。このメロンパンはもう私のものだ」
サターニャ「今日帰ってそれを食べるのが一日の楽しみだったのよ!!」
ヴィーネ「こらこら、ガヴもあまりいじめないの」
ラフィ「何やら面白そうなことになってるみたいですね~」
ガヴ「あ、ラフィ」
ヴィーネ「ラフィ。ガヴ止めてやって。さすがにサターニャが可哀想で…」
サターニャ「…………」
サターニャ「やっぱいいわ。あげるわよそれ」
ラフィ「え……?」
ガヴ「……?お、おう。そうか」
サターニャ「帰りましょ。今日は見たい番組があるのよ」
ヴィーネ「?え、ええ。そうね」
ラフィ「…サターニャさんがそう言うなら、私たちも帰りましょうか」
ガヴ「ああ、そうだな」
ヴィーネ「………?」
ラフィ(……やはりいつもの様子が違う)
ラフィ「サターニャさん、今日はいつもと雰囲気が違いますね」
ガヴ「そうか?いつもと大して変わんないだろ」
ラフィ「そんなことないですよ。今日のサターニャさんは……大悪魔!ってオーラがします!」
サターニャ「………」
ラフィ「………」
ラフィ(……あれ?)
ヴィーネ「そうね、さっき自分から折れたの見て、サターニャも成長したなって思ったわ」
サターニャ「ふふん、当然でしょ?大悪魔となれば、ガヴリールになんて構ってあげられなくなるからね!」
ガヴ「んだそれ、ムカつくな」
サターニャ「なーっはっはっは!負け惜しみにしか聞こえないわよ!」
ガヴ「やっぱこいつなんも変わってねぇだろ……」
ラフィ「………」
サターニャ「全く、ガヴリールってば今日も昼休みのときに――」
ガヴ「お前が馬鹿なのが悪いんだろ――」
ヴィーネ「まぁまぁ、2人とも――」
ラフィ(……偶然、ですよね?)
ラフィ(会話に、ちょっとした空白を感じたのは……)
ラフィ「………」
ガヴ「んじゃ、私ここだから」
ヴィーネ「私もこっちだから。じゃーね」
サターニャ「ばいばーい、2人とも」
ラフィ「さようなら。また学校で」
サターニャ「………」
ラフィ「……あの、サターニャさん?」
サターニャ「………」
ラフィ「えーっと……そうだ。サターニャさん、欲しいものあります?」
サターニャ「………」
ラフィ「……じゃあ、何か私にして欲しいこととか……」
サターニャ「………」
ラフィ「……サターニャさん、歩くの速いですね」
サターニャ「………」
ラフィ「……こっち、見てくださいよ」
サターニャ「………」
ラフィ「……っ」
ラフィ(私の家……)
サターニャ「………」スタスタスタ
ラフィ「さ、サターニャさん!さようなら!」
サターニャ「………」
ラフィ「………」
ラフィ「……うぅっ、ぐすっ」
ラフィ「……このままではいけませんっ」
ラフィ「サターニャさんの身に何があったのか……どうして私だけを無視するのか……」
ラフィ「ちゃんと確かめないと…!」
ラフィ(透明化)「……この術を使うのは初めてですね」
ラフィ「今の私の天使力だと、どれほど時間が継続するか不確定なので、今まで使うのを避けていましたが……」
ラフィ「きっと大丈夫でしょう。この前練習をしたときは、数時間は持ちましたし……」
ラフィ「神足通でサターニャさんのおうちに潜入しますよ……」
サターニャ「あはははっ、面白いわねこの番組!」
ラフィ(……さて、サターニャさんのおうちに着きましたが……)
ラフィ(見たところ、変わった様子はないですね。では、少し家探しを……)
ラフィ(……通帳を見ますが、最近は魔界通販での買い物をしていない?)
ラフィ(おかしいです。なら、このサターニャさんは、なぜ……)
犬「わんっ、わんわわんっ!」
ラフィ「きゃ!?い、犬……?」
ラフィ(そうでした、人間以外には効かないんです、これ……!)
サターニャ「どうしたの、犬。突然そんなに吠え出して……」
ラフィ(……っ!ま、まずいまずいっ、サターニャさんが―――)
25 : 以下、\... - 2017/04/10 01:40:52.795 5zOffCpi0.net 12/27人間…?
27 : 以下、\... - 2017/04/10 01:41:50.438 E2G+wRoZ0.net 13/27>>25 素で間違えた。
人間じゃなくて人間もしくは悪魔もしくは天使です
サターニャ「…………」
ラフィ(…………)
ラフィ(……気付いた、みたいですね。天使の術は、精神状態に左右されますから……)
ラフィ「さ、サターニャ、さん」
サターニャ「………」ハァー
ラフィ「………っ!?」ビクッ
サターニャ「………」スタスタスタ
ラフィ「………え、え?」
ラフィ(……今の、何ですか?)
ラフィ(呆れ……?)
サターニャ「あ、そろそろ時間ね!」ピッ
魔界通販『さて、本日もやって参りました!魔界通販のお時間です!』
ラフィ「サターニャ、さん……」
魔界通販『本日ご紹介する商品は―――』
ラフィ「サターニャさん!!」ピッ
魔界通販『バス』プツン
サターニャ「………」
ラフィ「……ぁ」
ラフィ(……馬鹿ですか、私は)
ラフィ(こんなことをしても、ますます嫌われるだけ……)
サターニャ「………チッ」
ラフィ「」ビクッ
サターニャ「……ガヴの家に泊まりに行こうかしら」ボソッ
ラフィ「………!!」
サターニャ「この前やらせてもらったゲームも、まだクリアしてないし……」
ラフィ(……知らない、そんなこと…)
サターニャ「そうと決まれば、早速電話で……」
ラフィ「サターニャさん!!」
ラフィ「ごめんなさい、私が悪かったです!今まで散々いじめてきたのは謝ります!サターニャさんが可愛くて、ついつい調子に乗ってしまって……悪気はないんです!」
ラフィ「だから、お願いします……」
ラフィ「嫌わないでください……もう、サターニャさんをいじめたりなんかしませんから。ストーキングもやめますから……」
サターニャ「………」
ラフィ「サターニャ、さん……」
サターニャ「……あ、もしもしガヴ?今からアンタの家行っていい?」
ラフィ「………」
サターニャ「……ばーか。何変なこと言ってんのよ。ゲームやりに行くだけよ」
ラフィ「………」
サターニャ「っ!?う、うっさい!ばーかばーか!!」
ラフィ「…………」
サターニャ「……もう。じゃ、行くわね?」
サターニャ「犬ー、お留守番よろしく」
犬「きゃん!」
サターニャ「あっ、メロンパンは食べちゃダメよ!いい子にしてたらもっといいものあげるから!!」
犬「くぅん」
ラフィ「………………………………」
【ガヴリール家】
ガヴ「どうだった?」
サターニャ「最っ高に面白かったわ!!」
ガヴ「そうだろそうだろ。私も盗聴しながら笑いが止まらなかったよ」
サターニャ「最初にアンタから話を聞かされた時には、そんなに上手くいくものかと思ってたけど……」
ガヴ「いい演技だったぞー。さすが私が仕込んだだけのことはあるな」
サターニャ「アンタもアンタで白々しかったわよね。……ていうか、素直に意外。ガヴリールって結構行動力あるわよね」
ガヴ「ネトゲがサーバーメンテ中で暇だったんだよ」
サターニャ「そんな理由だったの!?」
サターニャ「それにしても、あのラフィエルがねぇ……」
ガヴ「『だから、お願いします。嫌わないでください……』だもんな」
サターニャ「あははっ、いい気味よ!散々私を弄んだ罰だわ!」
ガヴ「実際どうなんだ?ラフィのこと」
サターニャ「……まぁ、別に嫌いじゃないわよ」
ガヴ「嫌いじゃない、ねぇ」ニヤニヤ
サターニャ「何を言いたいのよっ!!」
ガヴ「その割にはこの作戦妙に乗り気だったよなお前」
サターニャ「まぁね。……なんていうか、今までのラフィエルって考えてることよくわかんなかったから」
サターニャ「あと、ラフィエルにいいように扱われるのは、若干ムカついてた部分もあるし……」
ガヴ「ふーん」
サターニャ「ま、これでラフィエルの弱味も握れたし、大成功ね!ガヴはなんでこの作戦を思いついたの?」
ガヴ「あいつん家って天界でも有数の金持ちでさ。小さい頃からずっと屋敷の中で、英才教育を叩き込まれて育ったんだ」
サターニャ「……それで?」
ガヴ「その教育方針がまたスパルタでさ。早いとこ家を継いでもらうため、幼いアイツにとにかく自立を促した」
ガヴ「私が出会った頃……小学生の頃には、アイツ普通に大人と経済の話とかしてたなぁ」
サターニャ「………」
ガヴ「そんなわけで、ラフィって誰かに頼ることに慣れてないんだよ。ずっと誰かの上に立って生きてきたからな。対等な関係ってのが掴めない」
ガヴ「でもラフィも天使である以上は、人との関係に飢えてるわけでさ。サターニャはラフィにとって、久々に心から信頼できる友だちだったわけだ」
ガヴ「ヴィーネや私とも仲良くはしてくれてるけど、やっぱりある程度のラインは引いてるように思うし」
ガヴ「だからそこ突いてやれば、ラフィの面白いとこ見れるんじゃないかって……サターニャ、どこ行くんだ?」
サターニャ「………帰る」
ガヴ「…そっか、また明日な」
サターニャ「うん。また明日」
サターニャ「………っ、あぁ、もう!」
サターニャ「なんでこんな気持ちにならないといけないのよ……!元はといえばあいつが私を弄ぶのが悪いんでしょ!?」
サターニャ「どんな事情があったかなんて知らないわ!私はただ、されたことの仕返しをしただけ……!」
サターニャ「……うぐっ、ぐすっ……泣いちゃ、泣いちゃダメ!!だって私悪くないもん!!」
サターニャ「……まだ、ラフィエルは私の家にいるかしら……」
サターニャ「とりあえず、電話してみるわ……!」
prrrrr(→ラフィエルの携帯)
ガチャリ
サターニャ「あ、ラフィエル!?今どこ!?」
ラフィ「わん」
サターニャ「」
【サターニャの家】
サターニャ「………」
ラフィ「わんわん」
犬「………クゥン」
サターニャ「………何やってんの、ラフィエル……」
ラフィ「……わんわん」
犬「……きゃんきゃんきゃん!」
サターニャ「あ、お留守番ありがと。はいこれ、ガヴリールの家からかっさらってきたベビースター」
犬「きゃいんきゃいんwwwwww」ハグハグハグハグ
ラフィ「…………」
ラフィ「わん!わん!わん!」
サターニャ「………何よ、もう。何なのよ……」
ラフィ「……わふ、わふ」ポロポロ
ラフィ「…うぅ、ぐす、ふぇえええん……」
サターニャ「ちょっとラフィエル……泣かないでよ」
ラフィ「……わん、わん……」
サターニャ「犬のマネはいいから!何のつもりよそれ!!」
ラフィ「………だって、犬になれば……」
ラフィ「サターニャさんは私を無視しないし、お留守番のご褒美もくれるんです…」
サターニャ「…………あ~」
サターニャ(面倒くさい……のに、なんでこんなに心が痛むのよ……)
サターニャ「………」ポン
ラフィ(……ぁ、頭……)
サターニャ「……ごめんなさい。ちょっとした悪戯心だったのよ。別にアンタのこと嫌ってるわけじゃないわ」ナデナデ
ラフィ「………!」
ラフィ「……ぅうっ、ぐすっ、ぅあ、ぁあああああああん!」
サターニャ「ちょ、ちょっと、泣かないでって言ったじゃない!!」
ラフィ「よがっだぁあああ……ザダーニャざぁあああぁあぁあああん………」
サターニャ「ああ、もう!今日はこの服で寝るつもりだったのに……!」
ラフィ「ぅううううぅうううあああん……」
サターニャ「……ったく」ナデナデ
サターニャ「調子狂うじゃない……」
ラフィ「………すぅ、すぅ」
サターニャ「勝手に押し入って、勝手に泣いて、勝手に寝て……ホント自分勝手」
サターニャ(……でも、なんだか、嫌いじゃない)
サターニャ(あれが、ラフィエルなりの愛情表現だってわかったせいもあるけど……)
サターニャ(……まぁいいや。とにかく、ラフィエルはベッドに寝かせて、私は床で……)
ガシッ
ラフィ「………ぃかないで、サターニャさん……むにゃむにゃ……」
サターニャ「…………シングルに二人は狭いんじゃなかったの………?」
ーーーー
ガヴ「で、この顛末と」
ラフィ「サターニャさ~ん♡」スリスリ
サターニャ「ああ、もう!鬱陶しいわよ!ちょっとは離れて……!」
ラフィ「うふふ……サターニャさんが構ってくれます!嬉しい!」ピョンピョン
ヴィーネ「…………ナニコレ」
ガヴ「……まぁ、すぐに元に戻んだろ。たぶん、ラフィとサターニャはあの関係くらいが丁度いいんだ」
ラフィ「サターニャさんサターニャさん!頭なでなでしてください!なでなで!!」
サターニャ「ああ、もう、なんなのよーー!!!」
サターニャ(ラフィエルを無視したらどうなるか……)
サターニャ(正解は、イヌになる、だった……)
サターニャ(それも、めちゃくちゃ甘えん坊な……)
サターニャ(しんどい)
58 : 以下、\... - 2017/04/10 02:54:41.016 E2G+wRoZ0.net 27/27寝ます。おやすみなさい…