ラフィエル「給食によくでる奴ですね」
ヴィーネ「なにそれ」
ガヴリール「魔界の給食には出なかったのか」
ラフィエル「小さいエビを乾燥させたものですよ」
ヴィーネ「へー」
ヴィーネ「体によさそうね」
元スレ
ガヴリール「シュリンプうめえ」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1492322765/
ガヴリール「給食に出てきたものってたまに無性に食べたくなるんだよな」
ヴィーネ「なんかわかるかも」
ラフィエル「魔界ではどんな給食が出ていたんですか?」
ヴィーネ「うーん、揚げパンとか」
ガヴリール「定番だな」
ヴィーネ「地獄のマグマで揚げたパンデモニウム」
ガヴリール「定番じゃなかった」
ラフィエル「パンデモニウムって都市ですよね?」
ヴィーネ「元はそうなんだけど」
ヴィーネ「地名が料理の名前になることって結構あるでしょ?」
ヴィーネ「そういうことよ」
ヴィーネ「でも天界の給食は美味しそうね」
サターニャ(なんで私が会話に混ざってないのよ)
サターニャ(で、何の話……?)
ガヴリール「シュリンプうめえ」
ヴィーネ「シュリンプいいわね」
ラフィエル「シュリンプですね」
サターニャ(シュリン……プ?)
サターニャ(なによそれ?)
サターニャ(調べてみましょう)スマホ
サターニャ(なんだっけ)
サターニャ(確か……)
サターニャ(そうだ、シュリンクね)
サターニャ(えーと)
サターニャ(書店に陳列されている書籍に、立ち読み防止や汚れの防止のためにかけられている透明のフィルムのこと?)
サターニャ(あぁ漫画とかについてるあのビニールのことね)
サターニャ(それの何がいいのかしら……)
サターニャ(でも私だけ良さがわからないなんて悔しいし)
サターニャ(なんとしても良さをわからないと……)
◆本屋
サターニャ「これよね」サワサワ
サターニャ「すべすべして、しわになっているところはざらざらしていて」
サターニャ「飽きない感触ね」
サターニャ「でもこれが良さの全てなのかしら」
委員長「あれ、胡桃沢さん」
サターニャ「委員長!」
サターニャ「どうしたの? 本でも見に来たの?」
委員長「私ここでバイトしてるの」
サターニャ「へー、そうだったの」
委員長「胡桃沢さんは何を探しに来たの?」
サターニャ「ねえ委員長」
サターニャ「シュリンクの良さってなに?」
委員長「シュリンクの良さ……?」
委員長「ちょっと何を言ってるかわからないかも」
委員長「じゃあ胡桃沢さんもしてみる?」
サターニャ「いいの!?」
委員長「シュリンクくらいならまあいいんじゃないかな」
◆
委員長「このフィルムに本を入れて」
委員長「この機械を通すと」ガー
委員長「出来上がり」
サターニャ「おおー!」
サターニャ「私も! 私もやりたい!」
委員長「はい、売り物だから丁寧にね」
サターニャ「わかってるわ」
サターニャ「これをこうして……」
サターニャ「機械に通す」ガー
サターニャ「出来た!」
委員長「胡桃沢さん上手ね」
サターニャ「ふふん、まあね」
委員長「それで、シュリンクの良さはわかった?」
サターニャ「え?」
サターニャ「……」
サターニャ「もちろんよ!」
委員長「助けになったなら良かった」
サターニャ「う、うん」
◆
サターニャ「なによ、ガヴリール達はあんなのを楽しんでるわけ?」
サターニャ「天使の娯楽も堕ちたものね」
サターニャ「でもこれで明日はあいつらの会話に混ざれるわ」
◆
ヴィーネ「また食べてるの?」
ガヴリール「買いだめしちゃったから」
ガヴリール「皆の分も持ってきた」
ラフィエル「ありがとうございますガヴちゃん」
サターニャ「あんたたち!」
ガヴリール「なんだこいつ」
サターニャ「あんたたちが楽しんでるシュリンクってのを私も試してみたんだけど」
ガヴリール「は? 何言って」
ラフィエル「サターニャさん、詳しく」
サターニャ「ビニールがピチッとくっつくのは見ていて気持ちのいいわよね」
ラフィエル「」プクゥ
ヴィーネ「えーと……?」
サターニャ「でもね」
サターニャ「一つだけ教えてあげるわ」
サターニャ「この中で一番シュリンクが上手なのは」
サターニャ「この、胡桃沢=サタニキア=マクドウェル様よ!」
ガヴリール「まあなんだ」
ガヴリール「とりあえずこれでも食って落ち着け」
サターニャ「なによこれ」
サターニャ「乾燥したエビ?」
ラフィエル「美味しいですよ」
ヴィーネ「体にもよさそうだしね」
サターニャ「ふーん」パク
サターニャ「なにこれ美味しい!」
ラフィエル「気に入っていただけてよかったです」
ガヴリール「100円な」
サターニャ「え!? お金取るの!?」
完