サターニャ「皆、食べ物は持ってきた?」
ヴィーネ「一応持ってきてはみたけれど」
ラフィエル「食べたことのないものを持ち寄るという会なんですよね?」
サターニャ「そう、ゲテモノを皆で食べようという会よ」
ラフィエル「え」
ガヴリール「私は家から適当に持ってきた」
サターニャ「ということでまずは私よ!」
元スレ
サターニャ「食事会をするわよ!」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1491399067/
サターニャ「じゃーん、サルミアッキ!」
サターニャ「下界一まずい飴と呼ばれているらしいわ」
サターニャ「こんなの見たことないでしょ? あんた達」
ガヴリール「定番だな」
ヴィーネ「食べたことはないけどね」
ラフィエル「ゲテモノ界のエースですね」
サターニャ「あれ!? 反応薄くない!?」
ガヴリール「クラスに一人はサルミアッキとか百味ビーンズとか配り歩いてる奴いるよな」
サターニャ「ほ、ほらとりあえず食べてみましょうよ」
サターニャ「思ってたのと違う味かもしれないじゃない」
ヴィーネ「そこまで言うなら……」
サターニャ「はい」コロン
ガヴリール「黒いな」
ヴィーネ「あんまり飴って感じはしないわね」
ラフィエル「どちらかというとハードグミのような感じですね」
ガヴリール「なんか臭いぞこれ」
ヴィーネ「排気ガスみたいな匂い……」
ラフィエル「とりあえずせーので食べてみましょうか」
「せーの!」パクッ
ガヴリール「ぐ……」
ガヴリール「確かに不味いが」
ヴィーネ「食べられないって程ではない……?」
ラフィエル「体に悪そうなしょっぱさですね」
ガヴリール「何が辛いってこれめちゃくちゃ臭いな」
サターニャ「そう? 結構美味しいんじゃない?」
ヴィーネ「サターニャってどんな物なら美味しくないと感じるのかしら」
ガヴリール「ぐ、噛んだら歯にひっついて地獄だこれ」
ヴィーネ「だんだん気持ち悪くなってきた……」
ラフィエル「甘みを感じようとすると若干感じることができますけど」
ラフィエル「塩漬けにしたゴムみたいな味で現実に引き戻されますね」
ガヴリール「下界一まずいの名は伊達じゃないな」
サターニャ「皆食べないなら全部食べちゃうわよ?」
ガヴリール「おう、食え食え」
ガヴリール「あと食ってるときは臭いから近寄らないでくれ」
ガヴリール「次は私だな」
ヴィーネ「せめて食べられるものにしてね?」
ガヴリール「私をなんだと思ってるんだ」
ガヴリール「私は……これだ!」ジャーン
ラフィエル「グミ……ですか?」
サターニャ「普通のグミにしか見えないけど」
ヴィーネ「あんたまさかその辺にあった適当なもの持ってきたんじゃないでしょうね」
サターニャ「それともイベントの趣旨を理解できなかったわけ?」
ガヴリール「お前と一緒にすんな」
ガヴリール「賞味期限をよく見てみろ」
ヴィーネ「賞味期限?」ピラ
ラフィエル「三年前……」
ヴィーネ「これ食べて大丈夫なの?」
ガヴリール「消費期限じゃないから大丈夫だよ」
ラフィエル「限度があると思いますが……」
サターニャ「とりあえず開けてみましょうよ」
サターニャ「カビてたり腐ってたら流石に食べないわよ」
ピリピリ
ヴィーネ「見た目は普通みたいね」
ガヴリール「じゃあ食べられるな」
ラフィエル「なんとなくサルミアッキより体に悪そうですね」
サターニャ「なんか表面がザラザラしてるけど」
サターニャ「もともとこうなの?」
ガヴリール「え? どうだったかな……」
サターニャ「なにそれ怖い」
「せーの!」パクッ
ヴィーネ「うっなにこれ」グニ
ヴィーネ「全然弾力がない」
ラフィエル「歯にくっつきますね」
ガヴリール「なんか昔より甘くなった気がする」
サターニャ「賞味期限が切れてると知らなければ普通に食べられるわね」
ガヴリール「あまりインパクトがなかったな」
ヴィーネ「次は私かしら」
ヴィーネ「今持ってくるわね」タッタッタ
ガヴリール「持ってくるものなのか」
ヴィーネ「お待たせ」タッタッタ
ラフィエル「お肉ですね」
サターニャ「普通の料理に見えるんだけど」
ヴィーネ「これカエルの肉なのよ」
ラフィエル「ひっ」アトズサリ
サターニャ「あ、ふふん」ニヤリ
サターニャ「ほらラフィエル、ちゃんと食べましょうよ」
サターニャ「折角ヴィネットが料理してくれたんだから」
ラフィエル「そ、そうですね……」
ヴィーネ「ラフィ、カエル嫌いだった?」
ラフィエル「あまり得意ではありませんね……」
ガヴリール「調理してあるんだし大丈夫だろ」
「せーの!」パクッ
ラフィエル「せ、せー……の」パグ
ガヴリール「うん、美味い」モグ
サターニャ「普通のお肉ね」
ヴィーネ「鶏肉みたいとは言うけれど本当ね」
ラフィエル「むぅ……」
サターニャ「ちょっとラフィエル真っ青じゃない!」
ヴィーネ「無理しないで出して来ていいのよ!」
ラフィエル「ひぇっひゃふヴぃーひぇふぁんがふふへふへ……」モゴモゴ
サターニャ「何言ってるかわからないわよ!」
ガヴリール「おいおい無理すんなって」
ラフィエル「……」タッタッタ
ペッ
ラフィエル「すいません……」
ラフィエル「味は美味しかったのですがカエルだと思うとどうしても拒否反応が……」
サターニャ「本当に苦手なのね……」
ガヴリール「さて、最後はラフィか」
ラフィエル「あー……」
ラフィエル「それなんですが実は……」
ラフィエル「サターニャさんが食べたことのないものって言ってたので」
ラフィエル「食べ物を持ってくるとは思わなくてー……」
ヴィーネ「え、じゃあ何を持ってきたの?」
ラフィエル「これです」
ガヴリール「シャンプーと……」
サターニャ「入浴剤……?」
ラフィエル「流石にこれは食べられませんよね」
ガヴリール「いや、そうでもないかもしれん」
ガヴリール「下界には飲シャンと言ってシャンプーを飲む文化がある」
ヴィーネ「シャンプーって飲んで大丈夫なの?」
ガヴリール「聞いた話によると」
ガヴリール「飲んだ後に水を飲んで薄めればなんとか」
サターニャ「ここに来て強敵が現れたわね」
ラフィエル「飲むのは決定なんですね」
ヴィーネ「入浴剤は?」
ガヴリール「流石に食べるっていうのは聞いたことがないな」
ガヴリール「だからこそ、私たちが開拓するべきなんじゃないだろうか」
ガヴリール「下界に文化を与えるのが天使の役目だ」
ヴィーネ「なんでやる気になってるの……」
サターニャ「まずはシャンプーから行きましょうか」
ラフィエル「あー……なんで持ってきてしまったのでしょう……」
ヴィーネ「なんでガヴとサターニャはこんなにやる気になってるのかしらね」
ガヴリール「一本飲むのはやばいからスプーン一杯だ」
「せーの!」ゴク
ヴィーネ「最初口に入れた感じはひんやりして少ししょっぱいけれど」
ラフィエル「すぐに苦味に変わりますね」
サターニャ「うっなんか喉がヒリヒリする」
ガヴリール「こんなもん飲めるか!」
ヴィーネ「はい皆すぐ水で薄めるわよ」
ゴクゴクゴクゴク
ガヴリール「いや、これはとんでもないな」
サターニャ「これを飲む文化があるなんて下界は思っていたよりも恐ろしいところのようね」
ラフィエル「残ってるのは入浴剤ですが……」
ヴィーネ「これも食べるの?」
ガヴリール「嫌ならやめてもいいんだぞ」
ガヴリール「私は行く」
サターニャ「ふん、流石は私のライバル」
サターニャ「受けて立とうじゃない」
ヴィーネ「えー……」
ラフィエル「遠慮したいところですが持ってきたのは私ですし」
ラフィエル「最期までお供します」
ヴィーネ「もう、食べればいいんでしょ食べれば」
ヴィーネ「でも小さい欠片だけよ」
ヴィーネ「体に異常があったらちゃんと病院に行きなさいよ」
ガヴリール「よし……いくぞ」
「せーの!」パクッ
サターニャ「しょっぱい」シュワシュワ
ガヴリール「泡出るなこれ」シュワシュワ
ヴィーネ「でもしょっぱいだけね」シュワシュワ
ラフィエル「心なしか口の中がヒリヒリする気もしますけど」シュワシュワ
サターニャ「さて、第一回食事会はこれで終了ね」
ガヴリール「第二回なんてやらねーよ」
ヴィーネ「やっぱり普段食べないものは食べない方がいいわね」
ラフィエル「そうですねー」
サターニャ「なんだかんだ言ってどれも美味しかったけどね」
ガヴリール「やっぱりお前一回病院行った方がいいんじゃないか?」
完
23 : か ◆aDRXZRX9R2 - 2017/04/05 22:40:16.780 XzR5RxJT0.net 23/23ラフィにカエルの肉を食べさせたかっただけですがカエルの肉は食べたことがないのでよくわかりませんでした