安価でオリジナル百合SS【短編】(1)
安価でオリジナル百合SS【短編】(2)
では、次の話にいきます
世界観の設定をします
ただし>>270に書いたとおり、前回の世界観、つまり現代日常は指定できません
①異能力現代(現代ベース+魔法が使えます)
②異世界ファンタジー(よくある中世ファンタジー、剣と魔法の世界で、魔物も出てきます)
③近未来(ロボットや銃が出てきます)
④その他
④その他の場合、できるだけ具体的にどのような世界観なのか書いてください
ただし、二次創作になりかねないので「ポケモンの世界」や「ドラクエの世界」など具体的な作品名はなしです
世界観の説明で「○○のような世界」と分かりやすくするためなら取り入れます
安価↓~↓3までの中で最もコンマの大きいものを採用
00は100として扱います
484 : 以下、名... - 2017/04/20 07:51:26.53 5l0OIyEK0 471/8021
485 : 以下、名... - 2017/04/20 07:55:46.83 qVGQS+qXO 472/8022
486 : 以下、名... - 2017/04/20 08:28:48.86 FuXJVsNYO 473/8021
異能力現代の世界でいきます
次の世界観の設定時の安価から異能力現代は外され、代わりに現代日常が復活します
次の主人公の属性安価↓
使用不可属性
女、ドM、幼女、耳年増、委員長、小説家、病弱、教師、幽霊、その他SF関連の現代ではありえない属性
主人公の使える能力安価↓↓
特徴とは別モノです
R-18になりそうなものや分かりにくい能力の場合は安価下とします
488 : 以下、名... - 2017/04/20 09:38:12.96 FuXJVsNYO 475/802お嬢様
489 : 以下、名... - 2017/04/20 09:41:11.05 V/hH0059O 476/802ありとあらゆるものを破壊・想像する能力
あまりに強すぎて持て余している
490 : 以下、名... - 2017/04/20 09:42:29.66 V/hH0059O 477/802想像→創造
主人公はお嬢様、能力は「ありとあらゆるものを破壊·創造する能力」です
主人公の特徴を3つ
安価↓
安価↓↓
安価↓3
492 : 以下、名... - 2017/04/20 09:50:03.51 I45yk3d4O 479/802金髪碧眼とかいうありがちな容姿
493 : 以下、名... - 2017/04/20 09:54:18.11 G9dXvb33O 480/802能力のチートさ故に現世を達観している
494 : 以下、名... - 2017/04/20 09:58:11.96 kj3qN/xmO 481/802手の届かないものに対して異常に執着する
お嬢様は金髪碧眼で、その能力の強さ故に達観しているところがあるが、手の届かないものに対して異常に執着する一面のある人物となりました
世界観が変わり勝手がわからないのでヒロインは1人でいきます
ヒロインの属性安価↓
使用不可属性
女、ドM、幼女、耳年増、委員長、小説家、病弱、教師、幽霊、お嬢様、その他SF関連の現代ではありえない属性
ヒロインの使える能力安価↓↓
主人公と同じくR-18、分かりにくい等の安価は安価下とします
496 : 以下、名... - 2017/04/20 10:15:47.68 m6VbgeCxO 483/802幼馴染
497 : 以下、名... - 2017/04/20 10:17:42.31 zAkMii24O 484/802自身に干渉する全ての能力を打ち消す
ヒロインは幼馴染、能力は「自身に干渉する全ての能力を打ち消す」です
幼馴染の特徴を3つ
安価↓
安価↓↓
安価↓3
500 : 以下、名... - 2017/04/20 10:27:20.53 zAkMii24O 487/802能力は後天的に発現、3年前の出来事。6年間お嬢様とは離れ離れだったが再会を果たす
執着する性格と達観してる設定が噛み合わなさそうなので
501 : 以下、名... - 2017/04/20 10:31:40.11 fedvEd9YO 488/802才色兼備の超人。努力の賜物
502 : 以下、名... - 2017/04/20 10:40:07.19 rYQQR0JVO 489/802親しい相手にもですます口調で話す
すみません、夜勤明けで眠すぎて今まで寝ておりました
幼馴染はかつてお嬢様と仲良しだったが6年前に離れ離れに
別れたその3年後に幼馴染の能力が発現、さらに3年後に再会
努力の人で才色兼備の超人、親しい人にもですます口調で話す人物となりました
それと、教師と幽霊編で安価の連取りについて書きましたが、ここからは特にルールは設けないことにします
さすがにR-18系の安価などは最安価しますが、自由に安価を取ってもらっていいです
ただ、あまりに連続で取りすぎてるなと思ったら他の人のためにも自重してくれると嬉しいです
最後に、世界観の詳しい設定も安価で決めていきます
この異能力現代では同性愛は認められている? いない?
能力者の敵はどんなもの?(別の能力者なのか、なんらかの魔物なのか。魔物の場合それはどんな存在なのか)
この世界独自のルールはあるか?あるとしたらそれはどんなものか?(特殊な階級制度や、能力者は特別な学校に入れられる等。なくても構いません)
上から順に
安価↓
安価↓3
安価↓5
何か他にも決めたほうがいいものがあればレスお願いします
506 : 以下、名... - 2017/04/20 19:44:44.85 YnWxxPuMO 491/802わりとそこらへんは寛容な世界
508 : 以下、名... - 2017/04/20 19:48:39.70 jRADbS5pO 492/802力が全ての殺伐とした世界
509 : 以下、名... - 2017/04/20 19:56:01.92 adcqMglg0 493/802魔界の妖魔の軍勢が人間界に攻め寄せている、主人公であるお嬢様がチート能力でその軍勢を食い止めており
人間界ではお嬢様の事を英雄と崇められている
510 : 以下、名... - 2017/04/20 19:58:16.68 nmKu6zjO0 494/802安価↑
レスがズレてますが>>508を世界独自のルールとして採用してもいいでしょうか?
安価↓で決めます
採用なら採用と、不採用なら新たなルールを書いてください
512 : 以下、名... - 2017/04/20 20:28:23.37 nmKu6zjO0 496/802北斗の拳のようなイカレタ時代なのではないでしょうか、
ズレてるというのはレスの意図が外れてるっていう意味ではなく、安価で指定したレスの位置から手前に外れてるということです
>>508を採用する場合は、能力主義で弱者には厳しい世界になります
これ以上設定でぐだぐだするのもよくないので次で決めます
>>508のルールでよければ採用と、別のルールがよければ新しいルールを書いてください
安価↓
514 : 以下、名... - 2017/04/20 20:47:54.81 adcqMglg0 498/802不採用、力で虐げているのは侵略者の妖魔側で捕らえた人間を奴隷のように働かせている
515 : 以下、名... - 2017/04/20 20:48:51.13 UevKCUDeO 499/802安価ズレてないように見えるけど
516 : 以下、名... - 2017/04/20 21:40:28.62 5l0OIyEK0 500/802下3と下5が逆になってるっしょ内容的に
安価下
ごめんなさい、安価取り直ししすぎてなんかめちゃくちゃになってしまいました
同性愛には寛容で、敵は魔界から侵略を計る妖魔軍、人間側は助け合っているが、妖魔に捕らえられてしまった場合は妖魔軍に従う(通常は奴隷にされる)世界となります
明日から(日付けまたいだので今日ですが)書き始めていきます
519 : 以下、名... - 2017/04/21 01:12:10.47 jvZInm4lO 502/802sageの後の謎のスペースのおかげで二刀流バレバレで草
521 : 以下、名... - 2017/04/21 01:20:27.88 watS9IjeO 503/802こいつ安価ほとんどとってるな
教師幽霊編なんか8割くらい全部こいつの安価
522 : 以下、名... - 2017/04/21 01:22:03.92 po0vKGeq0 504/802何かこういうやりたい放題野郎他のスレでも見た気がする。自由安価になるとほんと酷くなって呆れるわ
523 : 以下、名... - 2017/04/21 01:27:09.88 U+Uwnzs+O 505/802たまに文末に読点つけるのも見分けポイントな
さて実質一人の安価で世界観と敵の設定独り占めされた訳だがここから>>1がどう捌くか見ものだな
幼馴染(数十年前に突如空に空いた大きな黒い穴。『妖魔洞(ヨウマドウ)』と呼ばれるそれは魔界と人間界とを繋ぎ、魔界からの侵略者を送り続けている)ペラペラ
幼馴染(妖魔に対抗できる人間は少なくないが、中でも強力な能力者には前線の街で被害を食い止めるために戦ってもらう)ペラペラ
幼馴染「……か」パタン
ガタン ゴトン
ガタン ゴトン
幼馴染(6年前……私の友達はその能力のせいで前線の街に連れて行かれました)
幼馴染(気高く美しく、それでいて優しかったあの子……)
幼馴染(待っていてください、今度は私が街に呼ばれる番のようですから……)
ガタン ゴトン
ガタン ゴトン
幼馴染(それにしても……これが前線で戦う人を送る設備なのですか?)
幼馴染(申し訳程度の作戦概略が書かれた本、大きく揺れる車体……というかトラックの荷台、備え付けの固いイスに、薄っぺらなクッション)
幼馴染(お尻が痛いです……)
ブロロロロロ…… キイッ
ガチャッ
運転手「降りていいぞ」
幼馴染「あ、はい」スタッ
運転手「ここが前線の街の入り口だ。妖魔を通さないようわざと入り組んだ造りになってるが……おい!」
見張り「はっ!」
運転手「こいつがまずは街の中へ案内してくれる。はぐれないようについていけ」
幼馴染「分かりました。ありがとうございます」ペコッ
運転手「じゃあな、死ぬなよお嬢さん!」
バタン ブロロロロロロロ……
幼馴染(お嬢さん……か)
見張り「では、こちらへどうぞ」
幼馴染「はい」テクテク
見張り「歩きながらですが、一応説明させていただきますね。今から向かうのは>>安価↓です。そこでは現在>>安価↓↓が行われています」
向かう場所は何の施設かをお願いします
529 : 以下、名... - 2017/04/21 02:16:32.66 po0vKGeq0 508/802指令本部
530 : 以下、名... - 2017/04/21 02:20:48.82 rEMM3HNMO 509/802作戦の確認
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
幼馴染「ここが……」
見張り「はい、司令本部となります。私はここまでしか入れないので、ここで失礼いたします」
幼馴染「はい、ありがとうございました」ペコッ
ギイ……
幼馴染「えっと……」キョロキョロ
幼馴染(お部屋がたくさんある……)
ガードマン「どうなさいました?」
幼馴染「あ、あの……私今日初めてこの街に来た能力者で、でもどこに向かえばいいのか……」
ガードマン「そうでしたか、それならこちらのお部屋です」
コンコンッ
ガードマン「失礼いたします」
お嬢様(作戦の確認がなんだ……どうせいつもと同じ……)
お嬢様(妖魔の出現を目視で確認し次第現場へ急行、ただちに妖魔を殲滅する。会話が可能な妖魔であれば捕らえること)
お嬢様(何度聞いたか分からない作戦だ)
お嬢様(作戦なんて立てたって、結局のところ現場でなるようになるだけなのにね……)
コンコンッ
司令官「誰だ?」
ガードマン「失礼いたします」
???「初めまして」ペコッ
ガードマン「新人の能力者ということでお連れいたしました。間違いありませんか?」
司令官「ああ、君も新人か……てっきりもうみんな集まっているのかと思って説明を始めていたよ」
司令官「とりあえず今日はそこの椅子に座っていてくれ、後で話をするから」
司令官「いいね、幼馴染さん」
お嬢様「!?」ガタッ
幼馴染「はい、分かりました」
お嬢様(幼馴染……?)
司令官「どうした、お嬢様。そんな焦った顔なんてらしくもない」
幼馴染(え……? お嬢……様?)
お嬢様「失礼しました。作戦の確認を続けてください」ストッ
司令官「ああ、じゃあ作戦の確認を続ける」
司令官「まずは妖魔洞だが、現在は落ち着いている。次に妖魔洞が大きく開き妖魔の軍がやってくるのは早くても一週間後だ」
司令官「だが、軍と呼ぶほどの量でなくても妖魔洞を抜けてくる妖魔はいる。気は抜かないように」
司令官「もし妖魔の出現を確認した場合、目視で落下地点を計測、ただちに現場へ向かう。会話ができる妖魔は捕らえるが、基本的に殲滅すること。全滅を司令本部が確認した時点で帰還命令を出す」
司令官「ただし、お嬢様以外はできるだけ1人で妖魔と向き合うな。気を抜けばこちらが死ぬかもしれないんだ。できれば2人、可能ならば3人以上で現場へ向かえ」
司令官「今は充分に休息をとり、次の戦いに備えること。以上だ」
ガタガタッ
司令官「どうした、お嬢様。もう解散だぞ」
お嬢様「いえ、私ももう少し残ります」
司令官「そうか、お前が残りたいなら構わないが……新人への説明だぞ?」
お嬢様「いいから始めてください。皆さんがお待ちです」
司令官「あ、ああ……」
司令官「では新人の皆さん、改めてよろしく。私は司令官だ。主にここで作戦の伝達を行っている」
司令官「君たちにはこれから何度も一緒に戦ってもらうことになる。仲良くなるための第一歩として君たちの名前と能力を確認しておこうか」
司令官「今日一日で全部で4人……か」
司令官「えっと、幼馴染さんは『自身に干渉する全ての能力を打ち消す』……なるほど」
幼馴染「はい、よろしくお願いしますね」ペコッ
司令官「>>安価↓さんは『>>安価↓↓』で」
司令官「>>安価↓3さんは『>>安価↓4』……」
司令官「>>安価↓5さんは『>>安価↓6』だね」
名前と言っていますが、安価内容は人名ではなく属性でお願いします
『』の中の安価は能力でお願いします
能力のところに属性のレスがきたりして再安価にする場合、埋まらなかったところをもう一度こちらで指示するので、安価下や間違ったのでやり直し等のレスは控えてください
536 : 以下、名... - 2017/04/21 08:27:28.44 po0vKGeq0 514/802ツンデレ
537 : 以下、名... - 2017/04/21 08:28:17.63 VCyT9X4YO 515/802死んでも生き返る
538 : 以下、名... - 2017/04/21 08:30:07.81 8HJmy/puO 516/802ダウナー 男
メイン以外なら男ダメっすかね。だめなら女にしといて
539 : 以下、名... - 2017/04/21 08:41:20.94 2/1vf53P0 517/802正義感が強い人、お嬢様の事を信頼しており人類最後の希望と敬っている 能力【お嬢様信奉者】
540 : 以下、名... - 2017/04/21 08:42:26.70 D62MSzStO 518/802なにちゃっかり性格まで書いてんだよこいつ
好き勝手すんなカス
安価下
541 : 以下、名... - 2017/04/21 08:48:03.59 YDYGOpDzO 519/802自己中も住み着いたし何かしらルール決めないとどんどん私物化されてくと思うで
安価はヤンデレ
542 : 以下、名... - 2017/04/21 09:35:22.35 po0vKGeq0 520/802人いないので
感情を暴走させる能力
ダウナー男の能力のみ再安価します
さすがにお嬢様信奉では戦えないので…
あ、主人公とヒロイン以外は男ありです
それと、能力以外を書かれても採用しません
安価で指定した内容のものだけをレスから汲み取って採用します
ではダウナー男の能力安価↓
544 : 以下、名... - 2017/04/21 09:45:35.17 P1Jv/ThVO 522/802相手を無条件に信用させる力
司令官「ツンデレさんは『死んでも生き返る』で」
司令官「ダウナーさんは『相手を無条件に信用させる力』……」
司令官「ヤンデレさんは『感情を暴走させる能力』だね」
司令官「じゃあ皆からも一言ずつ何か言ってもらおうかな。自己紹介でも、妖魔に対して思っていることでも、誰かに質問でもなんでもいい。幼馴染さんから順にお願いするよ」
幼馴染「>>安価↓」
ツンデレ「>>安価↓↓」
ダウナー「>>安価↓3」
ヤンデレ「>>安価↓4」
546 : 以下、名... - 2017/04/21 12:39:58.95 aQSI17CvO 524/802お嬢様のお力になりたいと思っています
547 : 以下、名... - 2017/04/21 12:49:07.53 zcUBAH6cO 525/802お嬢様ねぇ…もっと働いてくれないかしら。その気になれば全滅させることだって容易いでしょうに
548 : 以下、名... - 2017/04/21 12:58:25.98 214+U3wM0 526/802お嬢様は人類の希望だよ、正直お嬢様が居なければ人類は一ヶ月で妖魔に滅ぼされるか、奴隷されていた事だろう
549 : 以下、名... - 2017/04/21 14:13:59.51 ylxoQJP00 527/802幼馴染お嬢様の力になるのは良いけどお嬢様足を引っ張らないようにね、
ダウナーも言ってるけどお嬢様の死はイコール人類の敗北を意味してるんだからね
550 : 以下、名... - 2017/04/21 14:24:10.17 cPjFWQ4NO 528/802だからお前はもっとバレずに連取しろよ
551 : 以下、名... - 2017/04/21 14:29:56.06 YzPep8iIO 529/802こいつ何度も注意されても懲りないから無駄だぞ
552 : 以下、名... - 2017/04/21 14:39:17.79 UbO0zWMCO 530/802(ぶっちゃけ人いないし好きにやらせていいんでないの)
553 : 以下、名... - 2017/04/21 14:40:24.25 L+xgAVJdO 531/802こいつがいるから人いなくなったんじゃないか?
554 : 以下、名... - 2017/04/21 14:51:09.93 7AX9ml1vo 532/802そもそも>>546-549が
同一人物である証拠
って一体何なのさ?
555 : 以下、名... - 2017/04/21 14:55:45.42 UbO0zWMCO 533/802>>547は分からんが>>548-549は怪しいかな
読点の使い方だったり所々助詞が抜けてたり
幼馴染「私は、お嬢様のお力になりたいと思っています」
ツンデレ「お嬢様ねぇ……もっと働いてくれないかしら。その気になれば妖魔を全滅させることだって容易いでしょうに」
ダウナー「お嬢様は人類の希望だよ……。正直お嬢様がいなければ人類は一ヶ月で妖魔に滅ぼされるか、奴隷にされていた事だろうね……」
ヤンデレ「幼馴染、お嬢様の力になるのは良いけれど、お嬢様の足を引っ張らないようにね。ダウナーも言ってるけどお嬢様の死はイコール人類の敗北を意味してるんだからね」
お嬢様「皆さん中々言ってくれますね。自己紹介もせずに私のことばかり……」
司令官「いやいや、これはこれで面白いメンツが揃ったと思うよ」
司令官「さて……一通り紹介が終わったところで君たちの仕事を教えよう」
司令官「まずは幼馴染さん、ツンデレさんだが……君たちの仕事は他の人達の盾となることだ」
司令官「幼馴染さんの能力は魔力による自身の肉体へのダメージが無効化される。他の人の前に立ちその身をもってみんなを守ってくれ」
司令官「ツンデレさんの能力は、ダメージが関係ない。まさに皆を守るのにうってつけの能力だ」
ツンデレ「やっぱね……」
ツンデレ(ダメージが関係ないわけじゃないし、痛いものは痛いんだけど……)
幼馴染「この能力で呼ばれた以上覚悟はしていましたが……やはり壁役ですか」
司令官「ヤンデレさんの能力はやや実験的な意味合いもあるが、妖魔に対して発動してもらう。本能とほど近い関係にある感情に働きかけることで、妖魔の動きを簡略ができるかもしれない。例えば、怒りを暴走させてまっすぐこちらに向かうことしか考えられなくしたりね」
ヤンデレ「わかったわ」
司令官「そしてダウナーさん、君の能力があれば我々はより作戦を発展させることができる。無条件で向こうがこちらを信用してくれるならば、話ができる妖魔からいろいろな話を聞くことができるんだ。頼りにしているぞ」
ダウナー「ああ……まあ頑張りますよ……」
司令官「よし、じゃあ今日はここまでだ。次の作戦指令が来た場合、絶対に先行はするな。他の者と合流してから妖魔との戦いに臨むこと。いいな」
四人「はい!」
司令官「君たちにはホテルの各部屋が割り当てられているから、そこで好きに過ごしてくれていい。もし街の様子が気になるなら街を出歩いても構わない。ただし妖魔には気をつけること。じゃあ解散だ」
お嬢様のこのあとの行動安価↓
558 : 以下、名... - 2017/04/21 15:39:18.52 UbO0zWMCO 536/802気まぐれで使い魔的なのを創造する
お嬢様(幼馴染を捕まえて話を聞こうと思ったけどさっさと出ていってしまった……)
お嬢様(暇だし使い魔みたいなのでも創ろうかしら)
お嬢様(えっと……)スッ
ぽんっ!
お嬢様(出てきた……)
ばさっばさっばさっ
お嬢様(そこそこな大きさの鳥……ワシ? タカ? わかんないな)
お嬢様「お前、喋れるか?」
使い魔「>>安価↓」
喋れなければ「がー」でもなんでもいいです
560 : 以下、名... - 2017/04/21 16:26:13.42 /ZWCl6b/O 538/802そのようなこと、聞くまでもなく分かっていますでしょうに。そのようにお創りになったのはお嬢様でしょう
使い魔「そのようなこと、聞くまでもなく分かっていますでしょうに。そのようにお創りになったのはお嬢様でしょう」
お嬢様「うわ、こんな喋り方でイメージして創ったかしら。……まあいいわ」
お嬢様「幼馴染っていう子に会いたいのだけど、探せるかしら? この辺りのホテルって言ったら中心街の噴水近くのあれだけだから多分そこなのだけど」
使い魔「ええ、お任せください。ひとまずホテルを、もしいなければホテルを中心に街を少々探索して参ります」
お嬢様「頼んだわよ」
ばささっ
お嬢様「幼馴染……」
幼馴染はどこで見つかった?
安価↓
563 : 以下、名... - 2017/04/21 20:13:29.60 +ZFiyKfU0 540/802ホテルのロビー
ホテルのロビー
お嬢様(いた……)
幼馴染「あ……!」タタッ
幼馴染「お嬢様! お嬢様ですよね!」
お嬢様「……あなた、本当に私の知ってる幼馴染なの? 同名の別人とかじゃなく?」
幼馴染「本当にあなたと昔仲良かった幼馴染ですよ」
お嬢様「だって私の知ってるあなたは能力者じゃないわ。なんの力もない一般人だったハズ」
幼馴染「それ6年も前の話ですよ。私も3年前に能力者になれたんです!」
お嬢様「でも……」
幼馴染「んー……あの、街を案内してくださいませんか? 歩きながら話せば、もしかしたら昔の私にそっくりなところを見つけられるかもしれませんし」
お嬢様「……そうね。ロビーにいたってことは出かけようとしていたんでしょうし……。そうでなくてもあなたは新人だもの、この街に詳しくなって損はないわ」
お嬢様「街にいる人はほとんどが能力者。平時は普通に商売をしたりして過ごしているわ」テクテク
お嬢様「ただし、妖魔が出現したらお店は即座に閉店。戦いを専門とする私達のサポートに回るの」テクテク
お嬢様「それとこの街は、降り立った妖魔に判断をつきにくくさせるために、わざと似たような色や形の家を建てているの。でも細かな違いはあるし、その内に迷わないで歩き回れるようになるわ」テクテク
お嬢様「……聞いてる?」
幼馴染「お嬢様ー! このお店はなんですかー!?」キラキラ
お嬢様「……はあ」
幼馴染が見つけたお店は?(店内に入ります)
安価↓
566 : 以下、名... - 2017/04/21 21:06:47.09 po0vKGeq0 543/802珈琲店
カランカラン……
お嬢様「外見からじゃ分からないけど、中はしっかりとした珈琲店よ」
幼馴染「たくさん種類があるんですね……」
お嬢様「せっかくだし一杯ぐらいいただいていきましょうか。マスター、オリジナルブレンドを2つお願いします」
マスター「承知いたしました」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
マスター「オリジナルブレンドでございます」
コトっ
幼馴染「いただきます……」ズッ
お嬢様「んく……ふう、美味しい」
幼馴染「~~~っ」
幼馴染(に、苦いっ!! 苦いですっ!!)
お嬢様「……くすっ」
お嬢様「マスター、お砂糖とミルクを持ってきていただけますか?」
マスター「どうぞ」スッスッ
幼馴染「あひがとうごあいまふ……」グスッ
お嬢様「確かに幼馴染は苦いのが大の苦手だったわね。ごめんなさい、試すような真似をして」
幼馴染「いえ……平気です」サラサラサラサラサラサラ
幼馴染「それより、どうです? 幼馴染って信じてくれました?」ダバーーーーッ
お嬢様「平気な人はそんなに砂糖とミルクをいれないわ」
お嬢様「まあ……あなたが幼馴染だって言うのは信じることにする」
お嬢様「私にくっついて遊んでたと思ったら急に別のことに興味が移るし、しかも失敗してもすぐに見栄を張るのも昔のままだもの」
幼馴染「う、嬉しくありませんけど……信じてくれたならよかったです」
幼馴染「……んくっ」
幼馴染(……これなら飲める)ホッ
幼馴染「あの、普段は何をして過ごすんですか?」
お嬢様「基本的には自由よ。いつでも妖魔に対抗できるようにはしておくけど」
お嬢様「前線の街だから時間を決めて学校を開いて授業をすることもできないし、妖魔洞がどういうものなのかまだ詳しく分かっていない以上、こっちから仕掛けることもできないから」
お嬢様「ちなみにだけど、私は本を読んだりしてるわね」
幼馴染「へー……」
幼馴染(自由って言われると何をしていいか困りますね……)
お嬢様「やることがないんだったら>>安価↓でもどう?」
570 : 以下、名... - 2017/04/22 01:02:59.71 TMD+38SiO 547/802町巡り
幼馴染「街巡りですか、いいかもしれませんね」
幼馴染「それじゃあ明日も案内お願いしますね、お嬢様」
お嬢様「ん?」
幼馴染「やはり勉強はしたいですし、図書館とかがあればいいんですが……」
お嬢様「ち、ちょっと待って。私が案内するの?」
幼馴染「あれ、違いました? 私まだまだ街のこと分かりませんし、てっきり2人で回ってくれるものだと……」
お嬢様「……まあ、やることがあるわけではないからいいけど」
幼馴染「よかった。そう言ってもらえて嬉しいです」
幼馴染「せっかく6年ぶりに会えたんですから、たくさん遊びましょうね!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
お嬢様の家
お嬢様(無駄に強化された外壁、妖魔を迎撃するトラップ、けたたましい警報……私が死んだら人間にとって痛手なのは分かるけど、家をこんなにしなくてもいいのに)
お嬢様(どうせならホテルで幼馴染ともっとお話ししたかった……)
使い魔「お嬢様、ずいぶんとその幼馴染とやらに関心があるようですが、彼女は何者なのですか?」
お嬢様「昔の知り合いよ。久しぶりに会ったから懐かしんでるだけ」
お嬢様(どうせ……)
お嬢様(そうだ、どうせ彼女も妖魔にやられてしまう)
お嬢様(私以外の弱い能力者はみんなやられていった。死ぬまではいかなくても、大怪我を負ってリタイアだ)
お嬢様(あまり彼女に肩入れしすぎない方がいいわね。どうせ別れることになるんだし……)
使い魔「知り合いの方でしたか。明日も会うようですし、どうぞ仲良くなさってください」
お嬢様「……」
お嬢様(まあ、街巡りくらいならいいかしら……)
翌日お嬢様は幼馴染をどこへ連れて行く?
安価↓
574 : 以下、名... - 2017/04/22 02:07:29.24 MRgqqktPO 550/802中央通り
お嬢様「この一番大きい通りが中央通り」
お嬢様「お店もいろいろあるし、妖魔が出てきたときに通るのもほとんどここ。まずはこの通りをしっかり見て覚えなさい」
幼馴染「はい」キョロキョロ
お嬢様「それと言っておくと、裏道に抜けようとするとトラップが発動するから注意すること」
お嬢様「どこにどんなトラップがあるのかは司令部で確認できるから、妖魔との戦いで役立てなさい」
幼馴染「あの……」
お嬢様「なに?」
幼馴染「なんでそんなに離れて歩いているんですか? 昨日はもう少し近かったような……」
お嬢様「……」
お嬢様「あなたに期待していないからよ」プイッ
幼馴染「へ……?」
お嬢様「聞こえなかった? 期待してないって言ったのよ」
幼馴染「聞こえましたけど……期待してないことがなんで離れて歩くことになるのか分からなくて」
お嬢様「すぐにあなたも妖魔との戦いで傷ついて帰ることになるから……だから余計な馴れ合いや期待は不要なの」
幼馴染「そんなの……!」
お嬢様「『やってみなくちゃわからない』って……今まで何人もの新人がそう言っては消えていったわ」
お嬢様「自分の力を引き上げる能力者は、その筋力を過信してより力の強い妖魔に一撃で葬られ」
お嬢様「空を飛べる能力者は、上空から地上の妖魔を一掃しようとして空に浮く別の妖魔に不意打ちされ」
お嬢様「自己回復の能力者と遠距離攻撃の能力者のコンビは、より遠くから狙撃され、しかも向こうの回復の方が早かったため撤退」
お嬢様「それでもみんな来たばかりの頃は『自分は他の能力者と違う。自分ならずっと戦える』って言ってたわ」
お嬢様「でも、みんな遅かれ早かれ私に頼り切りになって、その内自分の能力よりも私に助けられるだけの戦い方を選び始めて……」
お嬢様「私だって万能ではないからいつだってすぐに駆けつけられる訳じゃないのにね」
幼馴染「だったら……」
幼馴染「だったら期待してくれなんて言いません」
幼馴染「私はあなたを助けるための盾になるために来たんです。あなたに助けてもらいに来たんじゃありませんから」
お嬢様「へえ……。そんなことを言うのはあなたが初めてよ」
幼馴染「それよりも! ここらへんで何かオススメのお店とかないんですか!?」
お嬢様「……あなた自由ね……ついさっきまで真面目な話をしていたハズだけど」
幼馴染「だってそんなの今すぐにどうこうできるワケじゃないですし……」
幼馴染「次の妖魔の出現のときに証明すれば充分じゃないですか?」
お嬢様「それもそう……かしら」
お嬢様「じゃあ>>安価↓に連れて行ってあげる」
578 : 以下、名... - 2017/04/22 22:17:17.86 1gRN2dCjO 554/802この町では有名な絶景ポイント
579 : 以下、名... - 2017/04/22 22:17:50.96 5X//Oyah0 555/802司令官より緊急司令が出た、突如妖魔が付近で出没しらしい位置が近いので至急向かって欲しい、と連絡が入る
580 : 以下、名... - 2017/04/22 22:20:00.58 tCYf1gAmO 556/802>>579
お前もう安価取るなよ。セリフ安価なのもわからないのか?
581 : 以下、名... - 2017/04/22 22:25:17.69 GN6gY2/xO 557/802だからこいつは他所にも湧いてる荒らしだって言ってるじゃん
周りをイライラさせて楽しんでるんだろうし構わない事が一番の対策になると思うぞ
582 : 以下、名... - 2017/04/22 22:29:10.84 MfpDgvWLO 558/802でも無視していたら前みたく根こそぎ安価とられていく一方だからなあ
583 : 以下、名... - 2017/04/22 22:36:04.16 CWwzExv1O 559/802Rの某スレもおそらく同一人物に滅茶苦茶にされたからなぁ……特定次第その日は全レス無視でいいんじゃない。まともな安価とってくれるようになればそれに越したことはないけど
このまま放置するのは>>1の勝手だけどただでさえ少ない人が余計に離れていく事に繋がるとは思う
お嬢様「絶景といっても街を一望できるだけだけど……」
幼馴染「すごい高い……塔? ビル?」
お嬢様「監視や狙撃のためだけに高く建てただけの建物。監視員が常に妖魔洞を見張ってるけど、一言断れば入れるわ」
幼馴染「え、エレベーターがある……」
お嬢様「エレベーターガール? そんなのはいないわよ」
幼馴染「そうじゃなくて、エレベーターがついてるんですねって意味です」
お嬢様「そりゃこの高さを階段では厳しいもの。現代ならではの文明の利器ね」
ウイーーーーーー……ン
お嬢様「こっちよ。山から流れてくる川がキレイに見えるの」テクテク
幼馴染「わあ……!」
お嬢様「妖魔洞は逆側だし、こっちから見えるのは私もお気に入りの景色なの」
幼馴染「私も気に入りました……本当にキレイ……」
お嬢様「監視員さん、次の詳しい妖魔出現の日付けは分かるかしら」
監視員「そうですね……昨日に比べて穴は拡大傾向にあります。この調子だとあと5日が安全圏でしょう。それ以降はいつ出てきてもおかしくありません」
お嬢様「そう……あと5日もあるのね」
幼馴染「5日……」
お嬢様「そういうわけで残り5日も暇になったけど……」
幼馴染「……残りの日数は鍛錬に費やそうと思います」
お嬢様「鍛錬?」
幼馴染「はい。少しでも能力を使いこなせるようになって生存率を上げたいので」
お嬢様「……そんな事を言う人も初めてだわ」
幼馴染「え?」
お嬢様「今まで見てきた能力者は、私を含めてその能力に頼り切りだから……能力を強くすることなんて考えたこともなかった」
幼馴染「もったいない……私、他の人にも話してみますね。お嬢様もよかったら能力の練習をしてみてください」
お嬢様「え、ええ……」
翌日お嬢様はどうする?
①1人で鍛錬
②ホテルに行って幼馴染達と鍛錬
③その他(自由安価)
安価↓↓
セリフ安価で別の人から何かされる、何か起きる
自主的行動の安価で他人の行動を指定する、指定された人物に予期しないハプニングが起きる
等のこちらの指定にそぐわない安価は採用しません
また、
セリフ安価で発言内容+相手の反応
行動安価で行動内容+それによって起きた結果
などを安価に書かれても+以降のものは採用しません
指定した内容の部分のみを採用して書かせていただきます
587 : 以下、名... - 2017/04/23 00:07:56.14 wIS+54gP0 563/8022
幼馴染「あ、お嬢様!」
お嬢様「おはよう、幼馴染」
ダウナー「お、お嬢様!?」
お嬢様「あら、新人の方たちみんな集まっていたのね」
ツンデレ「まあねー、幼馴染がどうしてもってうるさくてさ」
ヤンデレ「練習したってどうなるものでもないと思うけどね」
幼馴染「まあまあ、せっかく集まったんですから皆さんで特訓しましょう!」オー!
幼馴染「……どこか使える場所ってありますか?」
お嬢様「……はあ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
空き家ーー
お嬢様「ここなら周りに人もいないし、多少は何しても大丈夫よ」
幼馴染「わあ……こんな広いのに空き家なんですねえ……もったいない」
ツンデレ「それで、特訓ったって何するのよ?」
幼馴染「まずは皆さんの能力で何ができるか調べます。それをどう応用できるか考えてみましょう」
ツンデレ「ええ? それならアタシパスさせてくれない? 能力テストのためにボコられるとか嫌だし」
幼馴染「そ、それもそうですね……じゃあ、とりあえず皆さんの能力の詳細を教えてください」
ツンデレ「アタシの能力は『死んでも生き返る』っていうよりは『超異常回復力』って言う方が正しいわね」
ツンデレ「例えば心臓が止まったとしても、しっかり休ませてもらえれば一日もせずにまた動き出すし」
ツンデレ「体中の血が抜けても、多少寝ればほとんど回復する」
ツンデレ「今までで一番酷かったのは、体半分を失っても生き返ったことかな。さすがに何ヶ月もかかったけど、完全に絶命はしなかった」
ツンデレ「でも痛みは感じる……ってとこかな。ほんとは痛いのだいっきらいなんだけど、こういう能力だしさ。盾役はやれるだけやらせてもらうよ」
ダウナー「僕の能力はそのまんまさ……『相手に無条件で自分のことを信じさせる』……それだけの能力」
ダウナー「必要なのは相手と目を合わせること……それさえできればもう相手とは友達みたいなものだよ……」
ダウナー「戦闘には使えない能力だけれど、補助なら任せてくれ……」
ヤンデレ「ワタシの能力は『感情を暴走させる』。これもその名前のままよ」
ヤンデレ「こちらから相手が見えてさえいれば、その相手に意識を向けるだけで感情を暴走させられるわ」
ヤンデレ「ただし、狙った感情を暴走させられるわけじゃないわ。今までの経験だけど、能力を掛けたときに相手の一番表に出てた感情が暴走するハズ」
ヤンデレ「少しでも怒っていれば怒りで周りが見えなくなるし、少しでも悲しんでいれば突然大泣きを始めたり……っていう具合にね」
幼馴染「私の能力は『自身に干渉する全ての能力を打ち消す』……です」
幼馴染「身につけてる衣服までなら私の能力でガードできるので、他の人の前に立って敵の攻撃を防げます」
幼馴染「物理的なダメージには耐性がないので、それはどうにか避けることになると思います」
お嬢様「……で、結局どう特訓するのかしら?」
幼馴染「え? 次はお嬢様の番ですよ? 能力の説明の……」
お嬢様「わ、私もするの? まあいいけれど……」
お嬢様「私の能力はご存知の通り『ありとあらゆるものを破壊·創造できる』こと」
お嬢様「指を指して意識を集中させれば能力が発現するわ。こんな感じに……」スッ
ぽんっ
お嬢様「ただの的を創って……」スッ
ボンッ!
お嬢様「こうして破壊できる」
お嬢様「分かりやすいでしょ?」
幼馴染「なるほどなるほど……」
ダウナー「少し実験してみようか……」グイッ
お嬢様「!!」
幼馴染「へ?」
幼馴染(か、顔ちか……)
ピタッ
ダウナー「駄目だな……本当に効かないみたいだ……」スッ
お嬢様(な、なにアイツ……幼馴染にあんなに顔近づけて……)モヤモヤ
ヤンデレ「……ほんとね。私の能力も効かないわ」
幼馴染「え、あ……そう、そうなんです! ほんとに効かないんですよ!」
幼馴染「これが範囲拡大とかできればより使い勝手がよくなりますし、メカニズムが分かれば、もしかしたら能力の吸収や反転ができるかもしれないんです!」
幼馴染「それで、皆さんの能力についてなんですが……」
幼馴染「ツンデレさんはその能力を別の人や物に流し込めるようになれば、一気に回復が手堅くなります」
幼馴染「ダウナーさんは目を合わせる必要がなくなれば、戦闘に出て敵の無力化を図ることもできます。もしくは、信じさせる能力そのものを強化できれば、妖魔を仲間として使役できるかもしれません」
幼馴染「ヤンデレさんは、狙った感情を暴走させられるようになれば一気に強力な能力になります。どの感情がどの本能的な行動に直結するのかも知れればもっと使い勝手がよくなるはずです」
幼馴染「お嬢様は今のままでも充分強いですが、標的の増加や、手軽かつ強力な武器を創れるようになればもっと楽に戦えるようになると思います」
幼馴染「……こんなところでしょうか」
ツンデレ「なるほどね……」
ダウナー「確かに言われればその通りだが……」
お嬢様「でも、発現した能力が後になって進化するだなんて私は今まで聞いたこともないわ」
ヤンデレ「やるだけ無駄じゃない?」
幼馴染「そうかもしれませんが、やらないよりはマシです」
幼馴染「黙って妖魔との戦いを迎えるのは得策ではないと思いますよ」
ツンデレ「じゃあアタシがやるだけやってみよっか? えっと……この木の棒でいいか」
ボキッ
ツンデレ「両手に持って……」
ズズ……
ツンデレ「お……おお……? くっつけくっつけ……!」
ズズ……パッ
ツンデレ「どうだ?」
ヤンデレ「木の繊維が繋がってるようには見える」プラーン
ダウナー「成功とは言い難い……」
ツンデレ「いやいや、大成功だろ! 意識すれば物でも直るって分かったんだから!」
幼馴染「でも、この回復スピードだと直すよりも拾い直した方が早いですよね」
ツンデレ「ははっ、言ってろ。あと5日ですごいスピードアップしてやるからな」
幼馴染「期待してますよ! ツンデレさん!」
ツンデレ「い、言っとくけどアンタのためじゃねーからな。この能力で世界を守るために練習するんだ」ツーン
お嬢様「私もやるだけやるけど、やっぱり5日というのは短すぎると思うわ。せいぜい1人強化できれば万々歳よ」
幼馴染「1人でも構いません。千里の道も一歩から、ですよ」
5日後、結果は?
強化に成功した人数安価↓コンマ二桁
01~10:0人
11~60:1人
61~80:2人
81~90:3人
91~00、ゾロ目:5人全員
0人以外の場合、誰がどんな強化をしたか安価↓↓から成功した人数分のレスが安価
1レスにつき1人指定、被った場合は安価下
元の能力からあまりに外れていなければ、どんな進化をしたかも書いてくれれば採用します
何も書かれていない場合はほぼ>>592->>593の強化予想の通りになります
595 : 以下、名... - 2017/04/23 15:02:35.69 TmDnlapzO 571/802お嬢様の能力が曖昧すぎてよくわからん
お嬢様 概念的なものまで破壊創造ができるようになる(同時に2つが限度)
596 : 以下、名... - 2017/04/23 15:08:27.41 U8S2uZkHO 572/802ツンデレ
再生速度大幅アップ
幼馴染「最初に能力が上手くいきかけたツンデレさんと、お嬢様の能力が強化できましたね」
ツンデレ「最初に言ったとおりにスピードアップできたぞ。私に対する物理ダメージももちろんだし、壊れた物体も拾い直すのとそう変わらないスピードで直せるようになった」
お嬢様「私のはパワーアップというよりはやらなかっただけね。やってみたらできたし」
幼馴染「お嬢様のその……概念的なもの? っていうのは何なんですか?」
お嬢様「上手い言い方が見つからないのよ。今までは目に見える物体にしか使えなかったけど、相手の思考そのものをコントロールできるようになった……って言えばいいのかしら」
お嬢様「あと、集中すれば同時に2つまで能力を発現させられるようになったわ」
幼馴染「またチートっぷりが加速してますね……」
お嬢様「訓練というのも悪くないわね。これなら妖魔をもっと楽に倒せそう」
幼馴染「そういえば妖魔! まだ妖魔は来てないんですか!?」
お嬢様「妖魔が来るタイミングは完全には読めないのよ。妖魔洞が開ききっても、出てくる可能性が高いだけで100%ではないから」
ダウナー「来ないにこしたことはないけどね……」
妖魔洞から妖魔軍は……
①来た
②来なかった
599 : 以下、名... - 2017/04/23 19:32:20.94 j2vFx/bM0 574/8021
ジリリリリリリリリリ!!
幼馴染「な、なに!?」
司令官『司令部より連絡! 妖魔軍およそ20が妖魔洞より出現! 街中心から西におよそ1kmの地点を中心に次々に降り立っている!』
お嬢様「来たわね……幼馴染、ツンデレ、行くわよ」
ダウナー「僕は司令部に向かうよ……頑張ってね……」
ヤンデレ「私は能力を使いこなせる自信がないし、まずはみんなの後ろからついていくわ」
お嬢様「ツンデレ、あなたには盾を創って渡しておくわ。壊れたら自分で直しなさい」ポンッ
ツンデレ「サンキュー、お嬢様。しっかり守ってやるから攻撃は任せるぞ」
お嬢様「幼馴染、あなたにはこの使い魔を付けておくから。周囲の警戒は任せたわ」
使い魔「よろしくお願いしますね、幼馴染様」バサバサ
幼馴染「了解です。行きましょう!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
妖魔「グルルルル……」
幼馴染「見るからに妖魔ですね……黒い皮膚、赤い目、もれだす妖気……」
お嬢様「下がって」スッ
ボンッ
幼馴染「わ、わーお……容赦ない……」
お嬢様「容赦なんかしてたらこっちが死ぬわよ。ほら、警戒して」
幼馴染「はい!」
ツンデレ「こっち! 二体来てる!」
ボンッ ボンッ
お嬢様「他は?」
使い魔「後ろですお嬢様!」
幼馴染「くっ……」バッ
妖魔「モエツキロ!」ボウッ
幼馴染「おおおおおおおおおお!!」ググッ
妖魔「ナニ!?」
お嬢様「ナイスよ、幼馴染」スッ
幼馴染「待ってくださいお嬢様! ソイツは捕縛対象です!」
お嬢様「!」
ぽんっ
妖魔「ナッ……クソ! ホドケネエ! ナンダコノロープハ!!」ジタバタ
ツンデレ「他の人たちも制圧できてるみたいね……ふう」
お嬢様「気は抜かないで。まだ殲滅完了の連絡が来てないわ」
妖魔「オ……」
幼馴染「あそこです!」
妖魔「オオオオオオオオオオオ……」
幼馴染「え……泣いてる……?」
幼馴染「ほ、捕縛しましょうお嬢様!」
お嬢様「そうね……」スッ
ぽんっ
司令官『お嬢様、君の周りに動かない妖魔が二体いる。それを消せば今回の襲撃は終わりだ』
お嬢様「その二体は捕縛した二体と思われます。連れて司令本部へ行きますね」
司令官『そうか、よくやった。暴れ出さないよう慎重にな』
お嬢様「はい」
司令官『全員に告ぐ。今回の全ての妖魔の内二体の捕縛に成功。その他は殲滅された。各自休息を取ること』
ツンデレ「これで終わり……か」
お嬢様「私達は本部に向かうわよ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ヤンデレ「ワタシの能力は上手く発動したみたいね」
幼馴染「やっぱりさっきの妖魔はヤンデレさんのおかげだったんですね」
妖魔「ウ……ウゥ……」グスグス
ヤンデレ「見たところ悲しみの感情にあたるものはあるみたいね。……能力を解除するわよ」
妖魔「ウ……? ガ……ガアアアアアア!!」
ボンッ
お嬢様「会話ができない妖魔でも感情はある……。なるほどね」
ツンデレ「さすがに目の前で命がなくなるのは、敵とは言え見てて気持ちのいいものじゃないな……」
お嬢様「そんな甘いこと言ってると代わりにあなたが死ぬことになるわよ」
ツンデレ「わ、わかってるよ……」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
司令官「おお、君たち戻ってきたか。早速だがダウナー君、妖魔から何か聞けるか試してみてくれ」
ダウナー「了解です……」
妖魔「オレハナニモリョウカイシテナイゾ! ハナシヤガレ!」
ダウナー「妖魔君……僕の目を見てくれ……僕は君に危害を加えたりしないからさ……」
妖魔「……」
妖魔「……イイゼ。オマエハシンヨウデキソウダ」
妖魔「ホカノヤツハクルナヨ。ヘヤニハオレタチダケダ」
司令官「……分かったよ。じゃあ、あの空き部屋を使ってくれ」
ダウナー「これはビデオカメラだが……録画もなしかい?」
妖魔「ナシダネ。オマエニダケハナスンダ」
ダウナー「そうか……」ピッピッ
ダウナー「電源は切った……。もし信用できなければ、これを砕いてくれてもいい」
妖魔「イイヨ。オマエノコトバハシンジテヤル」
ダウナー「そうか、ありがとう」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
部屋の外ーー
司令官「ビデオカメラが1つだけのハズもないのにな……。部屋のいたる所に隠しカメラを仕掛けておいてよかったよ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ダウナー「じゃあ、いくつか質問させてもらうよ……」
妖魔から聞き出せた情報を3つ
安価↓
安価↓↓
安価↓3
606 : 以下、名... - 2017/04/23 23:55:00.16 j2vFx/bM0 581/802魔界から人間界の征服の為に近く大規模な攻勢に出るらしい、
607 : 以下、名... - 2017/04/23 23:55:07.95 ApFwgS6hO 582/802本当は襲いたくないけどボスの命令で仕方なくやってること
608 : 以下、名... - 2017/04/23 23:55:52.29 i8hvU70k0 583/802妖魔のボスは人間の能力者に操られている
ダウナー「まずはそうだな……君たちが侵略を繰り返すのはなぜなんだ? 僕を助けると思って答えてくれ……」
妖魔「ボスノメイレイダヨ。オレタチダッテホントハヤリタクナインダ」
ダウナー「そうか……侵略の計画とかっていうのは立ててたりするのかい?」
妖魔「アア……。ソノウチ、タイリョウノヨウマガセメテクルハズダゼ」
ダウナー「じゃあそうだな……ボスは何を考えているんだ? 侵略して何がしたいんだ?」
妖魔「ワカラン。ワカランガ……。オレノミマチガイデナケレバ、ボスハニンゲンニオドサレテイ……」
ボンッ!
ダウナー「……!! 誰か! 誰か来てくれ! 妖魔が突然……!」
ツンデレ「どいて! ああ……くそっ! こんなにめちゃくちゃに爆発されちゃあアタシにも……!」
司令官「なんてことだ……せっかく有益な情報が聞き出せそうだったのに……」
ヤンデレ「今の爆発って……」
司令官「まさか……」
お嬢様「なに、みんなして私のこと見てるけど……。まさか私を疑ってるのかしら?」
幼馴染「そんな……お嬢様はそんなことしません!」
司令官「……もういい。君たちは帰って休んでくれ。あとの作戦は私達司令部で考える」
ツンデレ「お嬢様……ウソ、だよね……」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ホテルーー
ダウナー「あの場で分かったのは『近いうちに大規模な侵略が予定されていること』『妖魔はボスの命令によって侵略を計っていること』『そのボスは人間に操られている可能性があること』の3つだ……」
ヤンデレ「そしてそのボスを操っている人間というのは……」
お嬢様「…………」
ツンデレ「お嬢様……ではないことは確かだな」
幼馴染「はい。私達は訓練の過程で『モニター越しではお嬢様の能力が発現しない』ことを知ってますから」
ツンデレ「遠隔で破壊できれば引き篭もり戦法が使えるー、とか言って実験してよかったな」
お嬢様「あなたたち……私がこうなることを見越してわざとモニター越しでは能力が使えないと思い込ませてるとか考えないの?」
幼馴染「そんなめんどくさいことをしなくても、本当に裏切り者ならあの場で妖魔を破壊してるハズですよ。……それに、私本当にお嬢様のことを信じてますから」
ヤンデレ「大規模な侵略っていうのがいつか分かればいいんだけど」
ダウナー「妖魔洞はまだ拡大し続けてるし……おそらく街全域に広がるつもりなんじゃないかな……」
ツンデレ「街全域……そんなのしのぎきれるワケないじゃん!」
幼馴染「どうにかしてこの五人で凌ぐ算段を考えましょう。他の能力者の方たちはすでにお嬢様を裏切り者と考えているはずですから」
お嬢様「それは得策ではないわね。この場合私をさっさと切り捨てて司令部に従うべきよ」
幼馴染「この場の五人にはあの妖魔を爆発させて殺すことは不可能です。逆に言えば、私達が知らない能力者が司令部に紛れ込んでいて、その人が妖魔と通じている可能性が高い」
幼馴染「それなら五人で協力した方が妖魔に作戦が漏れたりすることはないはずですから」
ツンデレ「賛成。それに他の能力者ってなんかお嬢様におんぶにだっこされてるみたいで気に入らないんだよな」
ダウナー「そうだね……お嬢様を守り続けられれば僕達が負けるようなことはないだろうし……」
ヤンデレ「穴が広がるまで時間もあるし、訓練するのも悪くないんじゃない?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
監視員「妖魔洞が街を覆うまでの日数……ですか?」
幼馴染「はい。計算できますか?」
監視員「できますが……。それよりも妖魔洞がすでに危険域まで広がっている方が気になります。このままだとまたいつ妖魔が来てもおかしくない大きさなので……」
幼馴染「それは……妖魔の言葉を信じるなら、大規模な侵略をするため……かと」
監視員「なるほど……司令部からの噂は聞いていましたが本当なんですね。……分かりました。妖魔洞に街が覆われるまでの日数を算出します」
幼馴染「よろしくお願いします」ペコッ
妖魔洞が街を覆うまでの日数安価↓コンマ1桁×3(0は10とする)
それまでの日数で五人がすること
安価↓↓からその下5レスくらいまで(自由安価)
日数が長いほど、自由安価で指定した行動の成功率や効果が高まります
一日で終わるような行動を指定してもいいです
613 : 以下、名... - 2017/04/24 20:23:27.28 iwW6VJS20 588/802妖魔のボスを操ってるらしい黒幕の人間が誰かを調査する
614 : 以下、名... - 2017/04/24 20:25:56.58 OtUmumfcO 589/802裏切り者の目星をつける
615 : 以下、名... - 2017/04/24 22:44:17.64 iwW6VJS20 590/802人居ないので連投します、時間余れば幼馴染とデートする
616 : 以下、名... - 2017/04/24 23:06:36.09 k/hMV/RlO 591/802一人が取りすぎというか、一人しか積極的にとる人がいないよねっていう
617 : 以下、名... - 2017/04/24 23:30:25.90 6BjLRxPpO 592/802スレの最初から居座られてるからなあ
こんなんじゃ人集まらないだろ
うーん……自分はSS初心者なので上手い解決法が見つからないのですが、どうにかしていろんな人に安価を取ってもらう方法ってないものでしょうか
619 : 以下、名... - 2017/04/25 00:08:35.46 QDYU86/g0 594/802まだスレ読んでないんだけど、「短編」ってのは大嘘なの?
620 : 以下、名... - 2017/04/25 00:13:44.76 cWjaTugGO 595/802人いないのわかってるのに範囲安価1~5なんてしたら間違いなく流れ止まると思う
621 : 以下、名... - 2017/04/25 00:16:30.34 BVx1cPn6O 596/802心機一転で新しいスレでやり直したら?多分どうあがいても荒らしが居座ってるめんど臭いスレってイメージを払拭できないと思うの。次スレはもうすこしそこらへんの対策しっかりとして
622 : 以下、名... - 2017/04/25 00:16:51.03 Ty0PKbLW0 597/802人居ないなら人居ないで開き直って、安価取りの時も下1~5とかじゃなくて下1~2くらいにしといた方が良いんじゃないでしょうか
>>619
一応すでに4つ書き終わっていて、今は5つ目です
1つ目から順に
>>12->>76
>>91->>127
>>146->>261
>>292->>480
>>527から現在
のレスがそれぞれ別々の話となっています
>>620 >>622
いろんな人の安価を採用しようと思いましたが上手くいかなかったようです
次からは連続しての安価は多くても3つくらいに抑えようと思います
>>621
スレも残り1/3程まできたので、せっかくだしこのスレで続けたいと思います
できるだけ自由に安価を取り合えるスレにしたかったのですが、あまりに制限をかけなさすぎても面白くない安価になることが分かりました
次スレは>>1に突飛な安価の禁止や連取りについてなどの文をまとめて書こうと思います
とりあえず>>613->>615を使って続きを書いていきます
625 : 以下、名... - 2017/04/25 00:40:45.53 kySx6TT80 600/802まぁ、無理せずにな
幼馴染「残り24日……だそうです」
ツンデレ「そこそこあるのね」
お嬢様「そうね。今までは長くても一週間に一度は襲撃が来てたし、それに比べると非常に長いわ」
ダウナー「能力の特訓よりは、裏切り者の目星をつける方が先決だね……」
ヤンデレ「そんなに残り日数あるなら司令部の人たちに片っ端からカマかけてみればいいんじゃない?」
お嬢様「さすがに全員は無理。というより、1人怪しい人に心当たりがあるわ」
幼馴染「そ、その人って……」
お嬢様「私がここに来る前から司令部にいて、尚且つ全ての能力者を1つの街に集められ、私たちに行動を指示できる人間……」
お嬢様「……司令官」
お嬢様「アイツがおそらく裏切り者よ」
幼馴染「あ、あの人が……」
ダウナー「……だろうね。そもそも今まで妖魔を連れて来れなかったのもおかしい話だ……」
お嬢様「今までは喋る妖魔か確認する前に司令官から攻撃命令がきてたからね。これは妖魔から話を聞き出せないようにするため」
幼馴染「じゃあ今までの能力者がみんなやられたのって……」
お嬢様「あの人が能力者を呼んだんだから、それを上回る妖魔を用意できたって不思議じゃないわ」
ヤンデレ「妖魔に対抗できる能力者を呼んでおいてわざと能力者を潰すなんて……」
お嬢様「私の勘が正しければ、20日もあればどこかでボロを出すわ。何人も闇雲に探るよりも、1人に絞った方がいいと思うけど」
ツンデレ「賛成だけどその前にさ……司令官って何かの能力者なのか?」
お嬢様「……聞いたことはないわね」
ヤンデレ「まさか無能力で司令官になれるワケもないしね……司令官の能力も探らないと」
幼馴染「では、交代で司令官さんを見張りましょう。もし司令官さんに感づかれた場合はカマをかけます」
お嬢様「とりあえず私が行って、司令官に『周りは気にするものではないという概念』を創ってくるわ。これで私達みたいな尾行の初心者でもなんとかなるでしょう」
ダウナー「じゃあ僕達でこれからの順番や時間配分を決めようか……」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
一日後ーー
ツンデレ「特に変な行動はなし……か」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
五日後ーー
ダウナー「よく妖魔洞を気にしてたよ……もしかしたら本当に黒かもね……」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
十日後ーー
ヤンデレ「数匹の妖魔の侵略があった後、司令官直々に現場に向かったわ。遠くて声は聞こえなかったけど、妖魔と会話してたとみて間違いないわね」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
十五日後ーー
幼馴染「司令官が出たあとの部屋に侵入したところ、妖魔による侵略計画の紙が何枚も見つかりました。間違いありません。黒です」
幼馴染「『部屋から出たら鍵はかけるものという概念』を破壊してもらっておいて良かった……」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
二十日後ーー
お嬢様「あの人自ら私達にボロを出してもらおうと思ったけど……。もういいでしょう。直接司令官を問い詰めるわ」
お嬢様「司令官」スッ
お嬢様(ここで『隠し事は隠すものという概念』を破壊する)
司令官「……君か」
お嬢様「露骨に嫌そうな顔をされますね。私が何かしましたか?」
司令官「本人には言いたくないが……私は君が裏切り者ではないかと疑っている。裏切り者相手にまともに取り合いたくはないからね」
お嬢様「そうですか……。私はあなたが裏切り者なのではないかと疑っているのですが」
司令官「ほう……私にあの妖魔が爆発させられたかね?」
お嬢様「なら教えていただきたい。あなたの能力が何なのか……」
司令官「そういえば誰にも言ったことはなかったね……」
司令官「私の能力は『私の指示を聞いたものに絶対に遂行させる能力』……司令部向きの能力だろ?」
お嬢様「それはまたとてつもない能力をお持ちで……。もしあの場で妖魔に爆弾を持たせていて『自爆しろ』と命令できたのなら、私に疑いをかけた上で妖魔の口封じができますよね?」
お嬢様「私達が妖魔を引き渡したあと、ダウナー君だけでなくあなたにも妖魔と接触するチャンスはあったハズです」
司令官「くくっ……分かってるじゃないか……。もういいか……」
司令官「そうさ、私が妖魔と通じている人間だよ」
司令官「あと5日でこの世界は妖魔が蔓延ることになる。そうなれば世界のトップは実質私だ」
司令官「昔から思っていたよ……この能力さえあれば私は世界全てを支配できるんじゃないかとね……」
司令官「だがな、この世界は国ごとに別れてるせいで世界のトップというものが存在しないんだよ」
司令官「そこで、ボスを頂点にして完全な支配体制のできている妖魔にこの世界を支配させ、その上で私がボスを裏から支配する。そうすることで世界のトップになろうと思ったんだ」
司令官「最初は私が妖魔に捕らえられたところから始まりだ。といっても、目の前に来た妖魔に『私をボスの元へ連れて行け』と命令しただけだがね」
司令官「ボスにも『洗いざらい話す』ように司令を与えた……」
司令官「するとどうだ、今の妖魔を率いているボスは人間と戦う気はないじゃないか。戦いたい妖魔が勝手に穴を通って人間界に繰り出しているとまで言いやがる」
司令官「そこで私がときどき出向いてやって、妖魔のボスに『人間界に妖魔を送り出し続ける』命令を下してるんだ」
司令官「しかし君の存在が邪魔だった。6年前に街にやってきてから一度たりとも怪我も負わないんだからな」
司令官「何度も手を変え品を変え君を襲わせたが、ことごとく凌がれたね」
司令官「それに君の仲間がどんどん君の家を改造するせいで、家にいる君に攻撃もできやしなかった。家から出て防御の弱い家に行けと命令するのは流石に他の奴らに不審がられるから、それもできなくてね」
司令官「私が直接君を始末しようにも、君は最初から勘づいていたようだし……」
お嬢様「そりゃ怪しいですよ。なんで私だけは1人で妖魔と戦っても文句を言われないかって考えれば、当然「死んでほしいから」という結論にたどり着きます」
司令官「私の能力は全て聞き終わるまで発動しないからね……。そして、言葉が短すぎても発動しない。もし君に何か言おうとも、君が私に指を向ける方が早い程度にはね」
司令官「『動くな』と命令して効けばいいんだが……肝心なところで使い勝手が悪い能力だよ、全く」
司令官「しかも現場の勝手な判断で妖魔を連れ帰ってくるし……あの幼馴染とかいう奴を街に呼んだのは間違いだったな」
司令官「だがまあ、最後の新人の能力ももう測り終えた。私に対抗できるのはもはや君だけだ」
お嬢様「私がそれまで裏切り者を放っておくとでも?」スッ…
ボンッ!
妖魔「ア……アグ……」ドサッ
司令官「危ない危ない……。君の能力は指を指したその延長線上に障害物があれば防げるからね」
お嬢様「妖魔を盾に……本当に悪趣味ね」
司令官「残り5日、私は妖魔洞に篭もるとするよ。さあ、飛行妖魔よ『私を掴んで、落とさないよう妖魔洞まで連れて行け』」
妖魔「ギ……」ガシッ
ボワンッ
バサッバサッ
お嬢様「くっ……げほっげほっ! け、煙……!? ごほっ……これじゃあ狙いがつけれないわ」
幼馴染「お嬢様!」タタッ
幼馴染「無事でしたか!? ケガとかしてませんか!?」ベタベタ
お嬢様「大丈夫よ。念のために隠れてもらってたけど心配なかったみたいね」
幼馴染「最後に煙吸ってましたけどそれは大丈夫なんですか!?」サスサス
お嬢様「心配しすぎ……」
幼馴染「心配ですよ! だって私お嬢様のこと大好きですもん!」
お嬢様「は……?」
幼馴染「よかったあ……ほんとになんともないんですね……」ギュー
お嬢様「いやちょっと待って、好きってなに?」
幼馴染「え? 好きは好きですよ? ラブですよ?」
お嬢様「あまりに突然すぎて訳がわからないのだけれど」
幼馴染「昔「大きくなったら結婚しよう」って……」
お嬢様「そんな子供の頃の戯言……」
幼馴染「そ、そんな……お嬢様は私のこと嫌いになったんですか……?」
お嬢様「その言い方はズルいわ……。嫌いになるわけないでしょう」
幼馴染「で、ですよね。よかったー」
お嬢様「……幼馴染」
幼馴染「はい?」
お嬢様「デートしましょうか」
幼馴染「な、なななな……!!」
お嬢様「嫌かしら?」
幼馴染「嫌なんかじゃないです! いきたいです! デート!」
お嬢様「そう、それならよかったわ」
デートプラン安価↓
①レストランでご飯を食べさせ合いっこ
②ホテルでおしゃべり
③雑貨屋でプレゼント探し
④その他(自由安価)
634 : 以下、名... - 2017/04/26 08:10:55.00 7Qu7oUQQ0 609/8021
レストランーー
幼馴染「わ……すごそうな料理がたくさん……」
お嬢様「気にすることないわ。裏切り者が私じゃなく司令官と知って、申し訳ないからタダで食べてくれって言われたから」
幼馴染「私もタダでいいんですか?」
お嬢様「もちろん。話は通しておいたから、気負わないでたくさん食べなさい」
幼馴染「やたっ、いただきます!」
幼馴染「~♪」モグモグ
幼馴染「もぐもぐ」
お嬢様「……」ジー
幼馴染「……もぐ」
お嬢様「……」ジー
幼馴染「……ごくん」
お嬢様「……」ジー
幼馴染「あの、お嬢様?」
お嬢様「なあに?」
幼馴染「そんなに見つめられると食べにくいんですが……。お嬢様は食べないんですか?」
お嬢様「私はいいのよ。あなたが美味しそうに食べてるのを見るだけで楽しいもの」
幼馴染「えー……もったいないですよ」
幼馴染「……!」ピコーン
幼馴染「はい、あーん!」
お嬢様「うぇ!? え、あ……あーん」
幼馴染「美味しいですか?」ニコニコ
お嬢様「んぐ……。美味しいわよ、そりゃ。レストランの料理だしね」カアアア
幼馴染「ほうひへばおじょうひゃま」モグモグ
お嬢様「飲み込んでから喋りなさいよ」
幼馴染「ごくん。そういえばお嬢様」
お嬢様「なに?」
幼馴染「なんで私がこの街に来たとき、私が幼馴染って信じてくれなかったんですか?」
お嬢様「んー……6年も前のことだったし、幼馴染が変わりすぎてたからかしら」
幼馴染「変わってますか? そんなつもりはないんですが……」
お嬢様「私の知ってる幼馴染は能力なんて持ってなくて、気弱で私にひっつきっぱなしで、そのくせ私の能力を怖がらなくて」
お嬢様「なのに今のあなたは私を守れるくらいの能力を身に着けて、私を街のあちこちに引っ張り回すし……あ、私の能力を怖がらないのは変わってないわね」
お嬢様「あと、とっても美人になった。昔はもっとお芋みたいな女の子だったのにね」ニコッ
幼馴染「!」ドキッ
幼馴染「お、お嬢様は変わってませんよ。昔からお綺麗です」カアアア
お嬢様「あ、ありがとう……」カア…
幼馴染「…………」ドキドキ
お嬢様「…………」ドキドキ
幼馴染「あ、あのっ」
お嬢様「は、はいっ!?」ドキッ
幼馴染「お嬢様からも「あーん」ってされたい……です」
お嬢様「う……す、スプーンよこしなさい」
幼馴染「はい」
お嬢様「……あ」
お嬢様「あー……ん」
幼馴染「あむっ」
幼馴染「……さっきより美味しい、です。えへへ……」
お嬢様「そ、そう……それはよかったわね」ドキドキ
幼馴染「は、はいっ」ズイッ
お嬢様「?」
幼馴染「お返しです。私も、お嬢様に……」
お嬢様「私はさっきしてもらったからいいわよ」
幼馴染「だってお嬢様こうでもしなきゃ食べてくれないんですもん……」シュン
お嬢様「わ、分かったわよ。分かったからそんなに落ち込まないで、ね?」
幼馴染「……!」パアッ
幼馴染「はい、あーん!」
お嬢様「あ、あーん」パクッ
幼馴染「次、またお嬢様からお願いします」
お嬢様「あーもー……分かったわよ。食べさせればいいんでしょ?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
幼馴染「お腹いっぱいです……」
お嬢様(結局全部食べさせ合いっこするハメになったわ……)ケフッ
ダウナー「僕達に全く気づかず終始イチャイチャしてたね……」
ツンデレ「別にいいんじゃないの。あの二人が攻めと守りでコンビネーション高めてくれれば負けはないわけだし」
ヤンデレ「覗きはその辺にして貴方達も食べときなさいよ。体力はつけといて損はないんだからね」モグモグ
その後……
①五日後の決戦へ
②翌日ホテルでおしゃべりする
③翌日雑貨屋でプレゼントを探す
④翌日改めてデートする(自由安価。デート内容を指定)
安価↓
641 : 以下、名... - 2017/04/27 22:02:57.58 szyF3A6a0 615/802④屋内プールで遊び
642 : 以下、名... - 2017/04/27 22:16:22.00 7ryZWadpO 616/802変に短編になるよう意識してるせいなのか何なのか知らんけど急展開感凄いというか恋に発展するまでの描写が少し不自然に感じる
無理に短編に拘らなくてもいいから描写しっかり書いて欲しいかなぁと
>>642
超展開とか急展開が多すぎますね
できるだけ短くまとめたいのもあるんですが、単に描写の仕方が下手くそなんだと思います
頑張って上手く書けるようにしていきますので、ダメなところはどんどん指摘してもらえるとありがたいです
翌日ーー
パシャパシャ
ツンデレ「街の中にこんなところもあったのね」
ヤンデレ「中々快適。50メートルプール丸々入ってるなんてすごいわね」
お嬢様「この街が妖魔に襲われる前の名残よ。取り壊すのももったいないから残してるだけだと思うけど」
幼馴染「ダウナーさんは泳がないんですかー?」
ダウナー「僕はいいよ……。泳ぐよりも本を読んでる方が好きだし……。でも僕一人でいると妖魔に不意打ちされると死んでしまうかもしれないから、恥ずかしい話だけど守ってもらう意味でもここにいさせてもらうけどね……」
幼馴染「もったいない……」
ツンデレ「ヤンデレー、奥まで競争しよー」
ヤンデレ「いいわよ。負けないからね」
ツンデレ「負けたら後でジュース奢ってよ。よーいドン!」バシャバシャ
ヤンデレ「そっちこそ!」バシャバシャ
バシャバシャ
バシャバシャ……
幼馴染「二人とも行っちゃった……」
お嬢様「ね、ねえ幼馴染……」
幼馴染「あ、はい。なんですか?」
お嬢様「私泳げないのだけど……泳ぎ方教えてくれない?」
幼馴染「意外な弱点ですね」
お嬢様「今までは泳ぐ機会がなかっただけよ。私の能力なら水中の妖魔も遠くから倒せるし」
幼馴染「じゃあビート板創って、それで練習しましょうか」
お嬢様「え……。あの手を引っ張るやつがやりたいのだけど」
幼馴染「あ、あれですか……。分かりました、いいですよ」
幼馴染「はい、じゃあ手を乗っけてください」
ギュッ
お嬢様「こうでいいの?」
幼馴染「…………」ポー
お嬢様「? 幼馴染?」
幼馴染「はっ! ご、ごめんなさい! なんか向かい合わせに手を握ったら変に意識しちゃって……!」カアアア
お嬢様「! そ、そういうことは言わなくていいの! ほら、練習手伝ってよ」
幼馴染「は、はい!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
お嬢様「浮いてるだけでも楽しいものね」プカプカ
幼馴染「あきらめましたね……」
お嬢様「…………」プカプカ
お嬢様(幼馴染は私のことを好きと言ってくれたけど、私は幼馴染をどう思ってるのかしら)
お嬢様(私からは確か好きだとかは言ってないはずだけど……)
お嬢様(結婚の約束とかも生きるのに必死で忘れてたし……)
お嬢様(……私には幼馴染を好きになる資格があるのかしら……)
幼馴染「……? お嬢様、そろそろ出ましょうよ」
お嬢様「あ……ええ、今行くわ」チャプチャプ
その後……
①四日後の決戦へ
②翌日ホテルでおしゃべりする
③翌日雑貨屋でプレゼントを探す
④翌日改めてデートする(自由安価。デート内容を指定)
安価↓
646 : 以下、名... - 2017/04/29 03:25:14.60 z6FXPGF5O 620/8024 レゴランドでデート
翌日ーー
幼馴染「こ、ここは……」
お嬢様「他の街のものとは全然違うけれど、私たちはレゴランドと呼んでるわ」
お嬢様「まあ戦闘の拠点にテーマパークを作るのは流石に難しいし、空き家にレゴを詰め込んだだけのものだけど」
幼馴染「なんでこの空き家はこんなにレゴがいっぱいあるんですか?」
お嬢様「元の住人の趣味……。ケガをして離脱した人なんだけど「私がその街にいた証拠を残しておいてくれ」って言うから、レゴブロックを捨てないで残してるの」
幼馴染「へー……レゴかー、懐かしいですね」
お嬢様「そうね。あなたはよくこんな感じのおもちゃで遊んでいた気がするわ」
幼馴染「なにかつくる度にお嬢様に見せてましたね」
幼馴染「よし、せっかくだから遊びましょう、お嬢様」カチャカチャ
お嬢様「私はあなたが遊んでるのを見てるだけでいいわ。何か創るなら能力で事足りるもの」
幼馴染「まま、そう言わずお嬢様もレゴで何かつくってみましょう」
お嬢様「あ、ちょっと押さないで……もう、分かったから」
幼馴染「じゃじゃーん! ティアラができましたよ!」
お嬢様「器用ね、幼馴染」カチャカチャ
幼馴染「お嬢様は何を作ってるんですか?」
お嬢様「……イヌ」
幼馴染「イヌ……ですか」
幼馴染(足がどうみても8つくらいある……)
お嬢様「だめね。やっぱり私は能力で作る方が性に合ってるわ」ポイッ
幼馴染「もったいない……」
幼馴染「あ、お嬢様。こっち向いてください」
お嬢様「?」クルッ
ぽすっ
幼馴染「うーん……やっぱりレゴのティアラは似合いませんね。取っちゃいましょうか」
お嬢様「ま、待って……っ」
お嬢様「これ、もらってもいい……?」
幼馴染「……お嬢様にレゴは似合いませんよ」
お嬢様「そう……よね。おもちゃだもの」
幼馴染「お嬢様には本物の冠の方が似合います」
幼馴染「……って言ってもこの街にはティアラを売ってるようなお店なんてありませんけどね」
お嬢様「じゃあ……」
お嬢様「じゃあ、最後の戦いが終わったら私に似合うアクセサリーを見繕ってちょうだい」
お嬢様(私は幼馴染が好きなのかは分からないけど……でも……)
幼馴染「ええ、お任せください! 世界を救うヒロインに、最高にお似合いのティアラを見つけてみせますから!」
お嬢様(私のことを好きでいてくれる幼馴染のことを大切にしたいと思ってる……それは間違いないわ)
その後……
①三日後の決戦へ
②翌日ホテルでおしゃべりする
③翌日雑貨屋でプレゼントを探す
④翌日改めてデートする(自由安価。デート内容を指定)
安価↓
650 : 以下、名... - 2017/04/30 07:52:39.80 PReYHWf2O 624/8022
翌日ーー
お嬢様「ここで寝泊まりしてるのね」
幼馴染「いいところですよ。すぐに出撃できるようにって2階の部屋を使わせてもらってるんです」
お嬢様「まあ高いところの部屋にいたら、それだけ外に出るまで時間がかかるものね」
幼馴染「ささ、お嬢様。そんなところに立ってないでお座りください」
お嬢様「ええ、失礼するわね」ストン
幼馴染「お嬢様って、私達が来る前は何をしていたんですか?」ストン
お嬢様「そうねえ……前も言ったけど、本を読んだりして過ごすことが多かったかしら」
幼馴染「最初のころは?」
お嬢様「私がこの街に来てから最初の頃ってことかしら。そうね……」
お嬢様「とにかく毎日妖魔が来てたから、戦うのに必死だったわ」
幼馴染「毎日……ですか?」
お嬢様「ええ。今でこそ監視員のおかげで何日後に来るのか検討がつくようになったけど5、6年前は毎日のように妖魔の襲撃があったわ」
お嬢様「戦い方も分からなかったから、死なないように立ち回るので精一杯だった」
お嬢様「何回か帰りたいとも思ったわ。でも、妖魔と戦うためにはこの街に残ってないといけないから我慢してた」
お嬢様「その内自分の能力の強力さに気づいて妖魔を楽に倒せるようになると、途端につまらなくなったわ」
お嬢様「自分のできることは強力であっても万能ではない。目の前でも人は死ぬし、この街にいる限り楽しいことも特にない……なんてね」
お嬢様「そうなると帰りたいとも思わなくなったし、故郷について考えることもなくなっていった。考えたって無駄だものね」
幼馴染「なんだか達観してるんですね……お嬢様は」
お嬢様「そんなんじゃないわ。生きる上で無駄なことに気がついただけ」
お嬢様(そう、無駄なこと……だったけど)
幼馴染「でももう無駄なんかじゃありませんよ。この戦いに勝てば妖魔は来なくなりますし、それに故郷にだって帰れますから!」ニコッ
お嬢様「ええ、そうね」
お嬢様(あなたがこの街での生活を楽しくしてくれた。戦いを終わらせるきっかけをくれた)
お嬢様(……だから私はこの戦いに絶対に勝ってみせる)
お嬢様「そういうあなたはここに来る前は何をしてたのかしら」
幼馴染「私は……そうですね、お嬢様のためにできることはないかずっと考えてました」
幼馴染「司令部になら能力がなくても入れるんじゃないかって考えて必死に勉強したり、お嬢様を守れる能力がほしいって願いながら修行してたり……」
幼馴染「それで気づいたら能力を無効化できるようになってましたね」
お嬢様「気づいたらって……ふふっ、ほんとにあなたは私のことが好きなのね」
幼馴染「好きですよ。……でもお嬢様は私のこと忘れてましたよね」
お嬢様「う……だって能力を持ってなかったあなたにまた会えるなんて思ってなかったし、それなら早く忘れた方がいいと思って故郷から持ってきたものはほとんど捨てたもの」
幼馴染「え……捨てちゃったんですか?」
お嬢様「そうね……写真とか見ても辛くなるだけだったし……意を決して捨ててしまったわ」
幼馴染「だ、だったら……!」
ガサゴソ
幼馴染「お嬢様、これ……」
お嬢様「……指輪?」
幼馴染「昔「結婚しよう」って言ったときにあげようとしたんですけど、恥ずかしくなって渡せなくて……」
幼馴染「ここに来る前に持ってきたんです。おもちゃの指輪で、リングの内側のスイッチを押すと宝石が光るんですよ。LEDで無駄に明るいんです」カチッ ピカー
幼馴染「おもちゃの光る指輪で、しかもサイズも子供の頃のものだからすごく小さいんですけど……」
幼馴染「昔の思い出のものがないなら、この指輪を受け取ってくれませんか……?」
お嬢様「え、えっと……」
お嬢様(これを受け取るっていうことは、結婚を了承することになるのかしら……)
お嬢様(考えすぎ? ただの昔の思い出としてくれるだけ……?)
お嬢様(だとしても、幼馴染が私を好きという証拠を受け取ることになるのよね……)ゴクリ
おもちゃの指輪を……
①受け取る
②受け取らない
安価↓
655 : 以下、名... - 2017/05/01 09:24:26.43 yS8myUcFO 629/8021
お嬢様「確かに小さいわね」ヒョイ
お嬢様「……でもま、貰っておくわ」
幼馴染「……! はい、どうぞ!」
お嬢様「今はまだあなたの気持ちに応えることはできないけど……」
お嬢様「きっと昔の気持ちを思い出してみせるから。それまで待っていてちょうだい」
幼馴染「……はい! 待ってます!」
その後……
①二日後の決戦へ
②翌日雑貨屋でプレゼントを探す
③翌日改めてデートする(自由安価。デート内容を指定)
安価↓
657 : 以下、名... - 2017/05/01 16:40:26.45 7VoKjCQgo 631/8022
翌日ーー
お嬢様「何か気に入ったのがあったら言ってちょうだい。買ってあげるわ」
幼馴染「えっ……と」
幼馴染「なんで前線の街に雑貨屋なんかがあるんですか。しかも高いですよ、ここ」
お嬢様「前線の街だからって、娯楽がなければ退屈で仕方ないわ。ここはそういう退屈を紛らわせたい人が来るの」
幼馴染「じゃあなんでこんなところに連れて来たんでしょうか。私、退屈はしてませんよ?」
お嬢様「昨日のお返し……っていうのは少なからずあるけど、それよりもあなたに何かあげたいからよ」
お嬢様「明日になればこの街から離れることになるから、最後にこの街にいた証をプレゼントしたいの」
幼馴染「プレゼント……」
幼馴染「……じゃあ、これが欲しいです」
幼馴染が選んだもの
①香水
②花の髪飾り
③イヤリング
④その他(自由安価)
安価↓
659 : 以下、名... - 2017/05/02 21:11:10.06 CLJCtXIt0 633/8023
チャリーン
店員「お買上げありがとうございました」
お嬢様「イヤリング? 耳に穴あけたりするの?」
幼馴染「いえ、これは磁石で耳たぶを挟んで固定するんです。それと……はい」
お嬢様「? 私にくれるの?」
幼馴染「はい。この街にいた証なら、お嬢様だって持ってていいハズですよね?」
お嬢様「あなたへのプレゼントのつもりだったけど……ありがたく受け取っておくわ」
幼馴染「私は右耳につけるので……」ゴソゴソ
お嬢様「ペアものだし、私は左耳につけるわね」ゴソゴソ
キラッ
お嬢様「似合ってるわよ、幼馴染」
幼馴染「お嬢様こそ、お似合いですよ」
お嬢様「いよいよ明日ね……」
幼馴染「はい。……死なないでくださいね」
お嬢様「私は死なないわよ。私よりもあなたたちの方が心配だわ」
幼馴染「大丈夫ですよ。心配無用です」
お嬢様「監視員いわく、夜中の襲撃の可能性は低いそうよ。ゆっくり休んで、明日しっかり動けるようにね」
幼馴染「はい。……では、また明日」ペコッ
お嬢様「ええ、また明日」クルッ
幼馴染「…………っ」グッ
幼馴染「お嬢様っ!」
お嬢様「? なあに、幼馴染ーー」クルッ
チュウ……
お嬢様「……!」
幼馴染「……っは」プハ
幼馴染「……嫌だったらごめんなさい……。でも、明日で最後だと思ったらしたくてたまらなくなって……!」
お嬢様「……あなたにそんなに想われて、私はほんとに幸せ者ね」
お嬢様「明日の戦い、負けるわけがないでしょ」ナデナデ
お嬢様「だからそんな泣きそうな顔しないで? また明日も明後日も会いましょうよ」
幼馴染「は、はい……!」グスグス
翌朝ーー
お嬢様「うっ……」ブルッ
お嬢様「寒い……? 急に冷え込んだわね……」カーテンシャー
お嬢様「わ、窓も結露してるし……街中全部が霧に包まれてる」
お嬢様「霧……に……」
お嬢様「ま、まさか……!!」
ジリリリリリリリリリ!!
『司令部より連絡! 妖魔軍が街全域にわたり次々と降り立っている! 落下地点の詳細な場所は霧により視認による確認不可! また、妖魔軍の詳細な数も確認不可!』
『仲間との合流を最優先にし、司令部へ向かうこと! 霧が晴れるまで司令部を拠点として籠城戦を行う!』
『幸いにも上空は晴れだ。霧が晴れるまではそう時間がかからないと思われる』
お嬢様「この霧は間違いなく妖魔軍の仕業……。それも……」
お嬢様「私を殺すための策略……」
ホテルのロビー
幼馴染「すごい霧ですね……」
ツンデレ「ダウナーとヤンデレは私達の間にいてね。司令部に向かうから」
ツンデレ「さて、剣と盾を持って……と」ガシャガシャ
ダウナー「ツンデレさんが先頭、僕達が真ん中で、幼馴染さんが最後尾だね……」
ヤンデレ「正直守られてばかりで情けないけど……頼むわね。ツンデレ、幼馴染」
ツンデレ「任せなさい。……さ、行くわよ」
ギイ……
妖魔「グルル……」キョロキョロ
ダウナー「早速いるね……」
幼馴染「殺しちゃ駄目ですよ。向こうだって司令官さんに逆らえないで来てるだけなんですから……」コソコソ
ツンデレ「わかってるわよ……ふっ!」ゴッ
妖魔「!? ……キュー……」ドサッ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
お嬢様「さて……私には何個か選択肢があるわね」
お嬢様「まず1つ、このままここから動かないこと」
お嬢様「霧だけが敵の策だとは思えない……むしろ二重三重に用意してる可能性が高いわ。すると、下手に外に打って出るよりも霧が晴れるまででも篭ってるほうが有利と言える」
お嬢様「2つめに、司令部へと向かうこと」
お嬢様「さっきは篭もるのが有利と言ったけど、この場所はもちろん司令官にはバレてる。それに、この家の間取りや仕掛けもアイツなら知ってるハズ。となると、ここに黙っているのは得策ではないわ」
お嬢様「3つめ、幼馴染のところへ向かうこと」
お嬢様「回り道にはなるけど、一人で向かうよりは多人数の方が周りを気にしながら進めるわ。安全性を取るなら守り合うのが一番だし……」
お嬢様「ただ、すれ違いになると最悪ね。時間がかかる上に一人で司令部に向かうことになるわ」
お嬢様「あとは監視塔に登ったり、どこか裏道で待ち構えて妖魔を捕らえたりもできるけれど……」
お嬢様「さあ、どうしようかしら」
①そのまま家に篭もる
②司令部に向かう
③ホテルに向かう
④その他(自由安価)
安価↓
665 : 以下、名... - 2017/05/02 21:50:26.39 CLJCtXIt0 639/8022
お嬢様「幼馴染たちもきっと司令部に向かってるわよね」
お嬢様「となると、司令部に向かいつつ合流できたらラッキー程度の気持ちで行きましょうか」
お嬢様「使い魔、後ろの監視は頼むわよ」
使い魔「お任せくださいませ、お嬢様」
ガチャッ
妖魔A「キヒッ……」ウロウロ
妖魔B「グルウ……!」
妖魔C「ガウッ!」
お嬢様「やっぱり多いわね……」スッ
ぽんっ ぽんっ
ぽんっ ぽんっ
使い魔「お見事です、お嬢様。視認できる範囲全ての敵の行動不能を確認しました」
お嬢様「動けないように腕とか足をロープで縛ってるだけだけどね。さ、司令部に向かうわよ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
幼馴染「! 路地に走ってください!」
大型妖魔「グルウウウウ……!!」ズシンズシン
ツンデレ「ちっ」タタタッ
ダウナー「あんなに大きな妖魔もいるんだね……とりあえずここでやり過ごそう」
大型妖魔「グルウ……!!」ズシンズシン
ヤンデレ「あの方角、司令部に向かってる……?」
ツンデレ「だろうな。司令部が重要拠点ってのは司令官なら分かるだろうし、妖魔を大量に向かわせてるのかもしれない」
ダウナー「それにあのまま直接向かわれると、僕らは遠回りすることになるね……。あいつより遅くつけばそれだけ司令部が危険になるわけだし……」
ツンデレ「かといってあいつの横を通り過ぎようにも、そんなことしたら気づかれるに決まってる」
幼馴染「じ、じゃあ……」
幼馴染「じゃあ私が囮になります!」
幼馴染「私が囮になってる間に、真っ直ぐ司令部へ向かってください!」
ヤンデレ「そんなの駄目……と言いたいところだけど、それが最善かしらね」
ダウナー「身を守れるのはツンデレさんか幼馴染さんだけだし、他人を守りながらとなると幼馴染さんには先頭は難しい……」
ツンデレ「……悪い、やってくれるか? 幼馴染」
幼馴染「はい、もとより私が発案者ですからね。……さ、走る準備しておいてください」タタッ
大型妖魔「グルウ……!!」ズシンズシン
幼馴染(とりあえずこの石ころで……!)
幼馴染「やい! そこの妖魔!」ヒュッ
コツン
大型妖魔「グルウ……?」クルッ
幼馴染「わ、私が相手です!」
大型妖魔「グオオオオオオ!!」ビリビリ
幼馴染「ひっ……」グッ
幼馴染「こ、怖くなんかないです! こっちですよ、妖魔さん!」ダダッ
大型妖魔「グルオオオ!!」ズシンズシン
ツンデレ「よし、走るぞ!」ダダッ
幼馴染(この霧の中なら、全力で走ればすぐに撒けるはず……あの妖魔は足も早くないし……)ハッハッ
大型妖魔「グルル……!!」ズシンズシン
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
お嬢様「ちっ、流石に数が多いわね」
ぽんっ ぽんっ
お嬢様「私が司令部へ向かう道のりに上手いこと配置されてる感じ……司令官の仕業ね」
使い魔「お嬢様、そこの角に二体います」コソコソ
お嬢様「…………」スッ
ぽんっ ぽんっ
妖魔D「グア……!?」ジタバタ
お嬢様「さ、そろそろ司令部ね」
使い魔「……こちらに近づいてくる人影がありますね」
ツンデレ「お、お嬢様! 無事だったのね!」タタッ
お嬢様「あなたたち無事だったのね。良かったわ」
ダウナー「ああ……でも、幼馴染さんが僕らの囮になってるんだ」
ヤンデレ「ごめんなさい、あの場ではそうするしかなくて……。助けてあげて……!」
お嬢様「幼馴染のことだし、自分から言い出したんでしょう。あなたたちが気に病むことじゃないわ。それより、どの辺りで別れたの?」
ツンデレ「確かコーヒー店の裏の路地に隠れたからその辺りだと思う」
お嬢様「分かったわ。司令部にはこれからたくさん妖魔が来ると思うけど、負けちゃだめよ」
ツンデレ「私達以外にも能力者はいるしなんとかなるだろ。早く幼馴染を助けに行ってやってくれ」
お嬢様「ええ」タタッ
お嬢様「ここで別れたのよね……だとすると、司令部とは逆方向に行ったはず」タタッ
お嬢様「こっち……に……?」
キラッ
使い魔「……? お嬢様、それは……」
お嬢様「……」ヒョイ
使い魔「イヤリング……ですか?」
お嬢様「昨日、私があの子にプレゼントしたものよ」
使い魔「まさか……」
お嬢様「いえ、やられた訳ではなさそう。この周辺に争った様子はないし、耳から外れた後で妖魔に踏み潰されたんだと思うわ」
お嬢様「なんにせよ、この辺りにいたのは間違いないはず。探すわよ」
大型妖魔「……」キョロキョロ
幼馴染(なんとか空き家に逃げ込んで撒けましたが……完全にこの辺りに隠れてるのはバレてますね……)
幼馴染(このまま窓から覗いて様子を伺いましょう……)
幼馴染「……!」
お嬢様「……」キョロキョロ
幼馴染(お、お嬢様……!? まずい、どっちも気がついてないけど、どうにかしてお嬢様に知らせないと……!)
幼馴染(あ……そうだ!)カチッ
ピカッ
お嬢様「うっ……なにこの光……?」キョロキョロ
お嬢様「あっ!」
お嬢様(幼馴染が窓からおもちゃの指輪を光らせてたのね。よかった、無事で……)
大型妖魔「グ……! グルオオオオオオオオオオ!!!」ブンッ
幼馴染「ーーえ?」
ゴシャッ!
お嬢様「!!!」
使い魔「お嬢様! 巨大な妖魔でーー」
ボンッ!
大型妖魔「グ!?」ドサッ
お嬢様「幼馴染! 幼馴染!」ダッ
お嬢様「ガレキが……!」スッ
ボンッ ボンッ
幼馴染「う……お嬢……様」
お嬢様「ああ、嘘……嘘……」
幼馴染「私は……平気です……から」
お嬢様「だって、血が……!」
お嬢様「そうだ、私の能力でケガしたところを塞げば……」スッ
ポシュウ……
お嬢様「な、なんで? なんで効かないの!?」
幼馴染「あはは……こんな時にも……私の能力は発動するん……ですね」
使い魔「お嬢様! お嬢様の能力じゃ幼馴染さんは治りません! 一刻も早く司令官を倒して治療されないと……!」
司令官「そうだね……早く私を倒さなくちゃ」
お嬢様「! ど、どこだ司令官!」バッ
司令官は……
①この場にいる
②この場にいない
安価↓
673 : 以下、名... - 2017/05/02 23:07:28.72 CLJCtXIt0 647/8022
司令官「君たちの団結力とやらには感服するよ。どれだけ攻めても司令部が落ちない」
司令官「司令部から街全域に私の声を届けようと思ったんだがな……参ったよ」
司令官「そこでひとまず君だけにターゲットを絞ることにした。スピーカーやビデオを持った妖魔が君の周りに30体ほどいる」
司令官「私はもちろん遠くから見てるよ。さて……私の声はしっかり聞こえているようだし……」
お嬢様(それだけ聞ければ十分……耳栓を創って……)スッ
ぽんっ ぽんっ
司令官「『ーーーーーーーー』」
お嬢様(妖魔をたくさん配置しようが数に限りはある。片っ端から壊せばいい)スッ
妖魔「ーー!!」ヒュンッ
お嬢様(あった! スピーカーだ!)
ボンッ
妖魔「ーー」ダダッ
お嬢様(私の横を通り抜けていった? まさか!?)バッ
幼馴染「ーー!」ググッ
ボンッ
お嬢様「はあっ……はあっ……ギリギリセーフ……」
お嬢様(スピーカーを壊しに歩き回りたいけれど、そうすると幼馴染が狙われてしまう……いやらしい作戦ね)
お嬢様「使い魔、司令部に行ってこの状況を伝えてきてちょうだい。できるだけ早くね」
使い魔「ーーーー」パタパタ
お嬢様(声は聞こえないけど、飛んでいったってことは理解したってことよね)スッ
ぽんっ
お嬢様(よし、いくらか冷静になれたわ。まずは幼馴染を私ごと壁で囲って、包帯やガーゼを創る)
ぽんっ ぽんっ
お嬢様(能力が聞かなくても、私の能力で創り出した物体なら消えないハズだから……)ギュッギュッ
お嬢様(これで止血はできた……)
お嬢様(30体って言ってたわね……増援が来る前に少しでも減らしておかないと)
お嬢様(さ、幼馴染の周りにバリケードを創ったうえで壁を壊して……)スッ
ぽんっ
ボンッ!
お嬢様(バトルスタートよ)キッ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ツンデレ「司令部に来る妖魔が減ってきたわね……」
ピリリリ
監視員『霧が薄くなりつつあります! このままだとあと20分程で霧が晴れるものと思われます!』
ダウナー「ふむ……20分後に司令部が落ちてなければこの戦い勝てそうだね……」
使い魔「ツンデレさん! ダウナーさん!」バサバサ
ツンデレ「お嬢様の……使い魔?」
使い魔「コーヒー店近くの空き家で幼馴染さんが大怪我を負ってしまい、それをお嬢様が庇いながら戦っています! 敵が多く増援が欲しいとのことで……」
ツンデレ「なるほど。ならアタシが行くよ」
ツンデレ「でも司令部だってギリギリだし、アタシ一人しかいけないけどね」
ヤンデレ「大丈夫よ。ここはなんとか守るからツンデレは早くお嬢様のところへ」
ツンデレ「ああ。使い魔、案内してくれ!」
使い魔「はい。ただ、向こうでは司令官の声が聞こえるので耳栓をつけてくださいね」
ツンデレ「オッケー。耳栓ね」
ツンデレが到着したとき状況は……
①ほぼ全ての妖魔が気絶
②半分程の妖魔が気絶
③ほとんど倒せずお嬢様は防戦一方
678 : 以下、名... - 2017/05/03 07:43:54.09 4AkF5HwE0 651/8021
ツンデレ「…………」
使い魔「ーー」バサバサ
お嬢様「ふう」スポッ
お嬢様「ほら、ツンデレも耳栓外しなさいよ」スポッ
ツンデレ「全滅させたの?」
お嬢様「あなたが来るのが遅かったからね」
司令官「ちっ! 離せ!」ジタバタ
お嬢様「……はあ」
お嬢様「真打ち登場ね」クルッ
ツンデレ「……なんで妖魔に縛られてるんだ?」
司令官「ダウナーの野郎が妖魔に耳栓つけさせた上で私のところまで送り返してきやがったんだよ」
妖魔「ダウナー、シンヨウデキル。シレイカン、ヨワイ」
司令官「もういいよ……私にはもう打つ手がない」
司令官「これだけやって駄目なら無理だ。手下の妖魔もいやしないしな……」
ツンデレ「妖魔は強いよ。ただ、お前が馬鹿みたいに攻めることしか考えてないから勝てただけであって……」
お嬢様「そうね。今までにも私を殺すチャンスくらいいくらでもあったはずなのに私が生きてるのがいい証拠」
ツンデレ「あんたは能力こそ司令部向きだろうが、実が伴ってなかったな。……さて」テクテク
お嬢様「ツンデレ、ちょっと待って」スッ
ツンデレ「?」ピタッ
司令官「『ツンデレ、その武器でお嬢様をーー』もがっ!?」ポンッ
お嬢様「念のためにさるぐつわを噛ませておきましょう」
ツンデレ「お、おお……よし、立て司令官」グイグイ
司令官「んぐうー!」
ツンデレ「よし、私もついてくから司令部に戻るぞ、妖魔」
妖魔「リョウカイ」テクテク
ボンッ
お嬢様「幼馴染、大丈夫? 私に寄りかかれるかしら」
幼馴染「……はい、なん……とか」ズリ…
お嬢様「よいしょ」ヒョイッ
お嬢様「このままおんぶして行くけど、どこか痛くなったら言ってね。すぐどこかで休憩するから」
幼馴染「……」ギュッ
幼馴染(私がお嬢様を守るためにこの街に来たのに、結局守られることになっちゃったな……)
幼馴染「……ぐすっ」
お嬢様「泣くなら私の肩のところで拭いていいからね、幼馴染」
お嬢様「あと、あなたが指輪で教えてくれなかったら私は今死んでたかもしれないわ。……だから、お礼を言っておく」
お嬢様「助けてくれてありがとう、幼馴染」
幼馴染「うっ……うう~~~……!」グスグス
幼馴染「お嬢様大好きです~~~!」
お嬢様「はいはい、傷に響くんだから大人しくしてなさいって」フフッ
テクテク
お嬢様(あなたが大型妖魔にやられた時、言いしれない恐怖を感じた……。この世から大切な人がいなくなってしまうとあんな気持ちになるのね)
お嬢様(きっともう私もあなたのことが……)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ダウナー「戻ってきたね……」
ツンデレ「ほんとにこれで全部終わりなのか?」テクテク
司令官「んぐ……!」
ヤンデレ「司令官は捕まえた。妖魔もどんどん帰っていくし、向こうにはもう攻めてくる理由もないハズ」
ダウナー「ツンデレ、まさか君が戦闘職になるなんてね……。お疲れ様……」
ツンデレ「回復役のハズだったんだけどね……。ま、能力も使いようってわけじゃない?」
お嬢様「私の目の前では一回も戦わなかったけどね」テクテク
ツンデレ「うぐ、それを言われると弱い……」
ヤンデレ「お嬢様も無事だったのね。良かったわ」
お嬢様「私は無事だけど幼馴染が……」
監視員「ケガ人ですか。一度中へ運ばせていただきますね」
ガードマン「他に負傷者は?」
ツンデレ「いないわ。私達はほとんど無傷」
ガードマン「それは何よりです。でも、もし休んでてどこか痛むようならすぐに医務室へ来てくださいね」
ヤンデレ「ええ、ありがとう」
ホテルのロビー
お嬢様「最後はあっさりだったけれど、あれはダウナーのお陰ね。ありがとう」
ダウナー「やれることをやっただけだよ……。でも、人類の希望であるお嬢様にそう言われると嬉しいな……」
お嬢様「もう私は希望でもなんでもないわよ。戦いは終わったもの、私の能力がなくても人類はどうにかやっていけるわ」
ヤンデレ「ツンデレも前衛で戦闘を頑張ってたわよね。剣と盾が壊れるたびに修復してすごい勢いで戦ってたわ」
ツンデレ「必死に戦っただけだよ。それに、私の能力が効けばあの場で幼馴染を救えたのにさ……不甲斐ないよ」
お嬢様「それでも皆は戦ってくれたあなたに感謝してるはず。胸を張りなさい、ツンデレ」
ツンデレ「……おう」ポリポリ
ヤンデレ「…………」
ダウナー「どうしたんだいヤンデレさん……浮かない顔をして……」
ヤンデレ「勝てたのは嬉しいんだけど……最後の戦いなのに活躍できなかったから……」
お嬢様「……確かにね。ヤンデレの活躍はまだ聞いてないわ」
ツンデレ「ヤンデレの能力は難しいからな。でも司令部に回って後方支援してくれたのは大きいだろ」
ヤンデレ「せっかくこの能力を買われてこの街に来たんだもの、この能力で貢献したかったわ」
お嬢様「そうね……ヤンデレ。だったらお願いがあるんだけどーー」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
幼馴染「ん……」モゾ
ガードマン「おお! 起きましたか! 体はどこか痛みますか?」
幼馴染「あ、ガードマンさん……んー……」
幼馴染「だるさはありますけど、痛みはほとんどないです」
ガードマン「それは良かった。今医者を呼んできますから、お待ちください」タッタッタ…
幼馴染(あれだけの大きさの妖魔から攻撃されましたが、ケガは大したことなかったみたいですね。ほとんど傷が残ってません)
幼馴染(……このケガが治れば故郷に帰れるんですね……)
ガチャッ
医者「やあ、幼馴染くん。君の回復スピードには正直驚いたよ。もう大分ケガもよくなってるんじゃないかな」
幼馴染「あ、お医者さん。私のケガってどんなものだったんでしょうか」
医者「脇腹が大きく切れて出血が酷かったけれど、止血がしっかりしてたおかげで大したことなかったんだ。それに、他はどこも奇跡的に軽い打ち身だけだったしね」
幼馴染「見た目ほどは酷くなかった訳ですね。よかったー……」
医者「空き家にあったカーテンやベッドが上手いことクッションになったみたいだね。ほんとに無事でよかったよ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ホテルのロビー
ツンデレ「お、来た来た!」
お嬢様「幼馴染……!」
ヤンデレ「退院おめでとう」
ダウナー「元気そうで何よりだよ、幼馴染さん……」
幼馴染「皆さんお出迎えありがとうございます。お陰様で全快いたしました!」
ヤンデレ「私達の作戦のせいで……ほんとにごめんなさい」
幼馴染「謝るのはなしですよ。今こうして無事なんですから、作戦は大成功です」
お嬢様「幼馴染……」クイクイ
幼馴染「はい、なんですかお嬢様?」
お嬢様「今まで言えなくてごめんなさい」
お嬢様「私、あなたのことが好き。大好きよ」
ツンデレダウナーヤンデレ「!!」
ツンデレ「お邪魔虫は引っ込もうか……」ソソクサ
ダウナー「だね……」ソソクサ
幼馴染「と、突然ですね……」ドキドキ
ヤンデレ「ほんとに言うとはね……」コソコソ
ツンデレ「ん、ああ。あのときの頼みごとか」コソコソ
ダウナー「たしか活躍できなかったって言うヤンデレさんにお嬢様が言ったのは……」コソコソ
ヤンデレ「私の能力で、お嬢様の感情を暴走させてほしい」
ヤンデレ「……正確には、退院したら幼馴染に告白したいけど、どうも気恥ずかしいから感情を暴走させて告白したい。幼馴染を愛しいって思う感情を暴走させれば告白できると思う。……ね」
ツンデレ「ひゃー……暴走したら人目もはばからずに告白しちゃうもんなんだな……」
ヤンデレ「あら」
ヤンデレ「私お嬢様に能力はかけてないわよ」
ダウナー「え……? でもお嬢様は……」
ヤンデレ「お嬢様は能力をかけられたと思い込んで告白してるだけよ。あれは正真正銘のお嬢様の言葉ってワケ」
ヤンデレ「活躍したいのもあるけど、恋心を操るのはナンセンスよね」
ツンデレ「ヤンデレ……ナイス判断」グッ
お嬢様「私ね、あなたが妖魔に攻撃されたとき死んでしまったと一瞬思ったの」
お嬢様「そしてあなたに会えなくなると思った瞬間、怖くなった。今まで一人で生きてきたようなものなのに、あなたがいないことに耐えられなかった」
お嬢様「でも、あなたが生きているのを見つけて心底ホッとした。その時に「私は幼馴染が好きなんだ」って自覚したの」
お嬢様「だから……私とこれからも一緒にいてほしい……。もう妖魔はいなくなってしまったけど、私があなたのことを守るから」
幼馴染「好きな人に好きって言ってもらえるのってすごく嬉しいんですね……」
幼馴染「……こちらこそ、これからも私と一緒にいてほしいです、お嬢様」
お嬢様「それじゃあ……帰りましょうか。私達の故郷に」ギュッ
幼馴染「はい! 早く帰ってみんなに伝えましょう!」ギュッ
ツンデレ「終わったみたいね。ヒューヒュー♪」
幼馴染「やっとお嬢様が振り向いてくれましたよ。えへへ」
ダウナー「僕達も帰ろうか……」
ヤンデレ「街の入り口に車が停まってるそうだから、そこでお別れね」
ツンデレ「私達以外の人はほとんど自分たちの故郷に帰っていったから……残ってるのは私達かこの街に残る人くらいだ」テクテク
ヤンデレ「早くしないと迎えの車もなくなっちゃうわね……」テクテク
幼馴染「あれ……お嬢様? 立ち止まってどうしたんですか?」
お嬢様「私、6年もこの街にいたのよね……長かったわ。……今さら妖魔と戦わない生活ができるかしら」
ツンデレ「大丈夫大丈夫、その内普通の生活に慣れるって。さ、早く街の入り口に向かおう!」グイグイ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
運転手「俺の車に乗るのは幼馴染とお嬢様だけだな?」
ヤンデレ「ええ、私達は真逆の方角だから」
ツンデレ「元気でね、お嬢様、幼馴染」
お嬢様「そっちこそね」
ダウナー「また会えるといいね……」
幼馴染「会おうと思えばいつだって会えますよ。だからさよならじゃなくて……」
ツンデレ「ああ、またな!」
幼馴染「はい、また会いましょうね!」
運転手「うし、じゃあそろそろ乗ってくれ。早速出発するぞ!」
幼馴染「う……このトラックお尻が痛くなるんですよね……」ヨイショ
お嬢様「ほら、これ敷きなさい」ポンッ
幼馴染「わ、クッションですか! ありがとうございます!」モフッ
運転手「さあ、行くぞ! 目的地は……」
お嬢様「もちろん……」
幼馴染「決まってます!」
お嬢様幼馴染「「私達の故郷へ!」」
お嬢様と幼馴染編 おしまい!
いかがだったでしょうか
暗い感想で申し訳ありませんが、正直全然面白くできた自信がないです…
お嬢様設定も幼馴染設定もほとんど活かせず、しかも中途半端にファンタジーを交えたせいで設定がガバガバになりました
妖魔との戦いがあったせいでお嬢様達にスポットがあまり当たらなかったような気がします
あ、暗くなっちゃいましたが投げ出したりはしません
次はもっと面白くなるよう努力しますので、また付き合っていただけると幸いです
次はまた別の二人を書いていきます
今から寝るところなので、先に世界観の安価だけとっておきます
次は異能力現代以外の世界観で安価をとります
では、次の話にいきます
世界観の設定からいきます
①現代日常(現代日本を舞台に、魔法も魔物もないお話です)
②異世界ファンタジー(よくある中世ファンタジー、剣と魔法の世界で、魔物も出てきます)
③近未来(ロボットや銃が出てきます)
④その他
④その他の場合、できるだけ具体的にどのような世界観なのか書いてください
ただし、二次創作になりかねないので「ポケモンの世界」や「ドラクエの世界」など具体的な作品名はなしです
世界観の説明で「○○のような世界」と分かりやすくするためなら取り入れます
安価↓~↓3までの中で最もコンマの大きいものを採用
00は100として扱います
691 : 以下、名... - 2017/05/04 08:31:41.11 Ec6XFm4v0 664/8022
692 : 以下、名... - 2017/05/04 10:05:26.79 GTlfFGjC0 665/8024,西暦3000年未来の世界
693 : 以下、名... - 2017/05/04 12:11:36.42 WS4lxow40 666/8022
西暦3000年の未来の世界でいきます
まず先に世界観の細かい設定を決めていきたいと思います
·人類の生活圏はどこか?(地球か宇宙空間か別の星か)
·同性間でも子を設けることは可能か?また、同性愛に対する理解度は?
·ロボット工学の発達度は?(命令に忠実なロボットしか作れないのか、人工知能を搭載したほぼ人間のようなロボットが作れるのか)
上から安価↓、安価↓3、安価↓5です
それ以外のレスでも、世界観に反映できそうなものがあれば採用していきます
695 : 以下、名... - 2017/05/04 17:36:02.93 LbuRPelA0 668/802宇宙に進出して宇宙人とも交友を持っている、さらにタイムトラベラーの技術が発達してタイムパトロール(時間警察)
などの組織もある、
696 : 以下、名... - 2017/05/04 20:30:01.49 L7Q+6GBZO 669/802生活圏は宇宙。
同性同士の子も産める他、同性の恋愛に対しても割と寛容な社会。だが反対派も勿論存在し、最近は過激派の活動も目立ってきている。
ロボットは人工知能を備えた物も造られるが、基本的には特定の動作を行うだけのロボットが多い。
697 : 以下、名... - 2017/05/04 20:42:28.66 3iKuoiagO 670/802↑+さらっと片方が性転換するケースも多いので物好きという感想を持たれることもある
#単性生殖の宇宙人もいるだろうし開拓時代にはとにかく数を増やさないといけないしで抵抗はなさそうよね
698 : 以下、名... - 2017/05/04 21:45:47.96 p1akNHANO 671/802生活圏は宇宙へと広がっており同性同士でも子供を作ることが可能
ロボット技術は発展しており、人工の心を持ったアンドロイドが地球、宇宙を問わず活躍している
699 : 以下、名... - 2017/05/04 21:53:09.90 Ec6XFm4v0 672/802完全な人工知能を作ることはできるが倫理的な問題でタブーとされている(違法ではあるがいることにはいる)
人間は宇宙空間に進出し、ラグランジュポイントに建設されたスペースコロニー郡で生活している
地球にももちろん住んでいる人はいる
同性間でも子供を成せるため、同性愛に対してほとんどの人が賛成である
中にはきちんと男と女とで子をつくるべきだと言う反対派もおり、過激な人たちによる抗議活動も行われることがある
様々なレベルの知能のロボットがおり、大多数は単純な作業用ロボットだが、中には高性能な人工知能を搭載したロボットもいる
非常に高性能な人工知能を作ることは可能だが、論理的、倫理的、人類への危険性などから作ることは忌避されている
非常に科学力が発展しているため、タイムトラベルも可能
こんなところでしょうか
では次の主人公を決めていきます
次の主人公の属性安価↓
使用不可属性
女、ドM、幼女、耳年増、委員長、小説家、病弱、教師、幽霊、お嬢様、幼馴染、その他ファンタジー関連のこの世界観そぐわない属性
主人公の生活している場所安価↓↓
地球、コロニー、別の惑星、コロニー以外の宇宙機関などで指定をお願いします
701 : 以下、名... - 2017/05/04 22:36:08.27 LTMrnO8eO 674/802サイボーグ
702 : 以下、名... - 2017/05/04 22:39:24.48 VTLjhV7D0 675/802タイムパトロールの隊員
主人公の生活している場所を再安価します
的外れな安価が来た場合安価を下にずらすので、明らかに再安価だなと思ったらその時点で書き込んでくれてOKです
では主人公の生活している場所安価↓
704 : 以下、名... - 2017/05/04 23:00:53.72 Ec6XFm4v0 677/802月
では主人公サイボーグの特徴3つ
安価↓
安価↓↓
安価↓3
707 : 以下、名... - 2017/05/04 23:03:56.74 VTLjhV7D0 679/802ロケットパンチが撃てる
708 : 以下、名... - 2017/05/04 23:12:33.02 unetuGVgO 680/802余命3ヶ月
709 : 以下、名... - 2017/05/04 23:15:28.05 Ec6XFm4v0 681/80225××年に作られたものだが400年以上もの間休眠していた。かつての人類の科学技術を研究するための貴重なサンプルとして各組織から目をつけられている
サイボーグは2500年代に作られたものだが400年以上もの間休眠していた
かつての人類の科学技術を研究するための貴重なサンプルとして各組織から目をつけられている
寿命3ヶ月で、ロケットパンチが撃てる設定となりました
ついでヒロインの人数
1人か2人のどちらかでお願いします
2人の場合、どちらからの好感度もすごく高い場合のみハーレムエンドが可能です
通常は最終的にどちらか1人を選ぶことになります
では人数を安価↓
711 : 以下、名... - 2017/05/04 23:21:12.81 VTLjhV7D0 683/8022
ヒロインは2人でいきます
ヒロインその1の属性安価↓
ヒロインその2の属性安価↓↓
使用不可属性
女、ドM、幼女、耳年増、委員長、小説家、病弱、教師、幽霊、お嬢様、幼馴染、サイボーグ、その他ファンタジー関連のこの世界観にそぐわない属性
713 : 以下、名... - 2017/05/04 23:24:30.99 Ec6XFm4v0 685/802科学者
714 : 以下、名... - 2017/05/04 23:24:42.05 VTLjhV7D0 686/802タイムパトロール
715 : 以下、名... - 2017/05/04 23:25:35.22 unetuGVgO 687/802一人で連取しまくってるけどいいのかいな
前見たくなっても知らんぞ
716 : 以下、名... - 2017/05/04 23:26:53.85 KgCKLDcxO 688/802もう私物化されてるようなもんだしここ
安価はいろんな人に取ってほしいですがもう半分くらい諦めてます
もし自重してくれるなら安価の取り過ぎは控えてもらえると嬉しいです
タイムパトロールは名前が長いのでタイパトと縮めます
科学者の特徴3つ
安価↓
安価↓↓
安価↓3
タイパトの特徴3つ
安価↓5
安価↓6
安価↓7
718 : 以下、名... - 2017/05/04 23:53:18.63 VTLjhV7D0 690/802天才科学者
719 : 以下、名... - 2017/05/05 13:23:39.16 Y1HfUT+a0 691/802お嬢様言葉を喋る
720 : 以下、名... - 2017/05/05 15:01:18.01 EXlWQQis0 692/802人居ないので連投しますね、容姿端麗で長い金髪で胸は巨乳
721 : 以下、名... - 2017/05/05 15:21:08.03 /Nud1qysO 693/802踏み台
722 : 以下、名... - 2017/05/05 15:31:28.51 1Jbr1dZGO 694/802運動神経がいい
723 : 以下、名... - 2017/05/05 19:21:18.86 Sc85IBSA0 695/802正義感が強く、優しい
724 : 以下、名... - 2017/05/05 21:44:49.55 vyy3bvnS0 696/802射撃の名手
科学者は天才、口調はお嬢様言葉で、容姿端麗金髪ロングの巨乳
タイパトは運動神経がよく射撃の名手で、正義感が強く優しい
それぞれこのようになりました
それとサイボーグの名前表記をボーグにします
では始めていきます
科学者「…………」カタカタ
【起動システムオールグリーン】
【周囲に危険物なし】
【起動します】
【………………】
【カプセルロック解除完了】
科学者「これでよろしいはずですわ……」コツコツ
ボーグ「…………」ムクッ
ボーグ(体システムに異常なし)グッグッ
科学者「ごきげんよう、サイボーグ様」
ボーグ「あなたは……?」
科学者「私(わたくし)、科学者というものですわ。どうぞお見知りおきを」
ボーグ「科学者ですね。初めまして」
科学者「サイボーグ様はご自分が何者で、ここがどこだかお分かりになりますか?」
ボーグ「私は……ボーグ。ここは保管所…間違いありませんか?」
科学者「ええ、現状把握に問題はないみたいですわね。安心いたしました」
バチッ!
バチバチバチッ!
科学者「!? ドアが……」
シュー……
タイパト「ふう……そこまでです、手を上げてその場から動かないでください」チャキッ
科学者「タイムパトロール……? なぜそんなものがここに来たのかしら?」
タイパト「貴女こそ知らない訳ではないはずです」
タイパト「そこのサイボーグは500年近く前に造られた、言わば『生きる時代証拠』……」
タイパト「過去やこれからの未来に大きな影響を与えかねない危険なサイボーグなのですよ。よって、タイムパトロールがその身柄を拘束しに来ました」
ボーグ「科学者、私は説明を求めます」
科学者「後にしてくださる? 私もあの人と話し合わなくちゃいけないみたい……」
タイパト「私には貴女と話すことなどありません。大人しくそこのサイボーグをこちらへ渡してください」
科学者「……はあ。貴女、お名前は?」
タイパト「名乗る義理はありません。私は組織の末端、私がすること話すことすべてがタイムパトロールの行動だと思ってください」
ボーグ「タイムパトロール、私は説明を求めます。説明もなしに貴女へついていく判断は不可能です」
タイパト「……分かりました、一度説明いたします」
科学者「まずあなたがタイムパトロールの方という証拠を見たいのですけれど」
タイパト「タイムパトロールの身分カードです。これで証拠になりますよね」
科学者「もちろんなりますわ、タイパト様」
タイパト「な、なぜ私の名を!?」
ボーグ「タイパト。身分カードに名前を確認しました」
科学者「そういうことですわ。仕事に熱心なのはいいことですが、騙されないようになさって?」
タイパト「うぐ……。そ、それよりも説明です」
タイパト「ボーグ、今は西暦3000年です。貴女は2500年に造られ、その数十年後……」
ボーグ「それは理解しています。私は26世紀にコールドスリープにかけられたサイボーグですが、もはやアンドロイドとほぼ変わりありません」
ボーグ「サイボーグとは生物に機械の体を付けたもの、俗に言う義手や義足·人工臓器がそれに該当します。アンドロイドとは機械の体に人工知能を搭載したものであり、サイボーグが人間ベースであるのに対しアンドロイドは純粋な機械により構成された人造人間です」
ボーグ「私の体は脳以外のすべてが機械によって構成されており、その機械による刺激を機械的にしか判別できません」
ボーグ「私はもはや500年前の記憶以外全てを数字やプログラムによってしか処理することができないのです」
ボーグ「私がコールドスリープから目覚めた場合はその時代の者に協力するよう言われていますが……」
タイパト「なら! 私についてきてください! それがこの時代にとってもっとも有益なことです!」
科学者「いいえ、私についてきてくださいませ。ボーグ様を目覚めさせたのも私ですわ。私には貴女の記憶が必要なの」
ボーグ「判断しかねます。現状どちらについていくか情報が不足しています」
科学者「でも、ここに残ってもボーグ様には何もできませんわ。どちらかにはついてきていただかないと……」
ボーグ「それなら……」
ボーグはこの後どうする?
①科学者についていく
②タイパトについていく
③もう少し二人の話を聞く
④その他(自由安価)
安価↓
731 : 以下、名... - 2017/05/06 00:53:06.16 U+zGhsTWO 702/8023
ボーグ「もう少し両者の私を連れ出したい理由をお聞かせください」
科学者「私は500年前のテクノロジーや記録に興味があるのです。ボーグ様のお体や、見ていた景色……温故知新というとても古い言葉があるように、これからの科学に役立つことがあるはずですわ」
タイパト「そんな個人的な理由で貴重な時間証人を渡すことはできません!」
タイパト「仮にこのサイボーグが過去において非常に重要な人物であった場合、その記憶は漏洩してはならない秘密を含んでいる可能性があります」
タイパト「であればこそ、タイムパトロールがしっかりと監査しなければなりません!」
科学者「そうですわね……。重要人物の可能性は高いはずですわ。2500年といえば私達にとってはずいぶんな過去です。しかし当時においてはここまでのサイボーグを造ることは難しかったはず……」
科学者「ましてや脳以外全てサイボーグだなんて現代でも聞いたことがありませんの。現代の科学力では、体の6割……いえ、良くて7割を人工体に替えるので精一杯。それ以上は機械同士の干渉による誤作動の危険性が高いためにサイボーグ化できないのですわ」
タイパト「重要人物である可能性が高いのであればなおさらこちらへ引き渡していただきたい」
科学者「そちらへ渡したとして……貴女方がボーグ様に乱暴をしないとは限りませんことよ。それに、全ての情報を聞き出した後で廃棄処分だなんてこともあるかもしれませんわ」
タイパト「そんなことはしません! それに、タイムパトロールには時間証人を保護する責務があります。絶対に乱暴に扱ったりしません! それにそれに……あ、貴女だって今言ったことをしないとも限らないじゃないですか!」
科学者「私はボーグ様のためにメンテナンスも解析もできますわ。その体の働きを見たいんですもの、乱暴にはいたしません。お約束いたします」
科学者「それに、タイムパトロールには黒い噂がいくつもありますわ。表向きは健全であってもあれだけの巨大組織……内部に何を目論んでいる輩が紛れ込んでいるか分かりませんわよ」
タイパト「じ、時代証人を無理やり連れて行くようなことがあればそれは重大な時空犯罪ですよ……?」
科学者「それはつまり自らの意思で来てくだされば構わないということですわね? 脅しもお上手ではないのね、タイパト様」
タイパト「ぐぬぬ……」
タイパト「わ、私はこういう話し合いが苦手なんです! そろそろボーグさんに決めていただきたい!」
ボーグ「議論が平行線であることを認めました。結論を言います」
ボーグはこの後どうする?
①科学者についていく
②タイパトについていく
③一日交代でついていく(先に科学者)
④その他(自由安価)
安価↓
734 : 以下、名... - 2017/05/06 10:29:20.00 HdFvLuMs0 705/8022
ボーグ「私はタイムパトロールへ行くことを選択します」
タイパト「……! やった!」
タイパト「へへん、どうですか! 私の説得の勝ちですよ!」ドヤア
科学者「あら……」
科学者「まあいいですわ。それなら私もタイムパトロールについていきますので」
科学者「まさか時間証人の第一発見者である私を無視するなんてできませんわよね?」
タイパト「うぐ……その通りです……」
科学者「しかし……なぜ私ではなくタイパト様についていかれようと思われたのですか?」
ボーグ「科学者についていく選択をした場合、タイムパトロールから無理に私を奪ったと容易に嘘を付くことが可能です」
ボーグ「であれば、ここは大人しくタイパトに従い、私を目覚めさせた科学者を危険から引き離すのが合理的だと判断いたしました」
科学者「くすくす……タイパト様の説得というよりはタイムパトロールが危険と判断なされたみたいですわよ?」
タイパト「むむ……! いや、そんな挑発には乗りませんよ。私はこのサイボーグを手に入れられれば良いのです」
タイパト「ではタイムパトロールの本部コロニーへと移動します。表にスペーススキッパーを用意してあるので向かいましょう」テクテク
科学者「スキッパーなんて古風なものに乗ってる方がまだいたのですか。もう2、300年くらい前の産物ではなくて?」
タイパト「そ、そうですよ。悪いですか? 貧乏なせいでスキッパーしか買えなかったんですよ」
科学者「そんなもので何時間もかけていくよりは、私の船で行きましょう?」
タイパト「こ、個人所有の船……!? 貴女何者ですか!?」
科学者「ただの科学者ですわ。ちょっと名の知れただけのただのの科学者……」
科学者「ま、私のことはいいではありませんの。早くスキッパーを載せて出発致しましょう」
タイパト「はいはい……」テクテク
カチッ シュー……
ボーグ「500年前に比べ、科学の進歩が著しいのですね」
ボーグ「私の記憶には、空に浮くバイクや、昔のUFOそっくりな形の船は存在しませんでした」
タイパト「これでも私のスキッパーはとても旧式なんですよ。精々秒速20kmがいいところで、どこに行くにも時間がかかるんですから」
ボーグ「秒速20km……月から地球までおよそ5時間20分……とてつもない速さですね。人体に影響はないのですか?」
タイパト「スキッパーがプロテクターで全体を覆っていますし、周囲の危険物情報は半径3万5000kmの範囲をリアルタイムで処理しぶつからないようにできますから事故で死亡することは少ないです」
タイパト「目的地の設定をすれば自動運転もできますので、小型スキッパーといえども中で寝たりぐらいの自由はありますよ」
科学者「私の船はさらにその5倍くらい強力と思っていただいて構いませんわ」
科学者「中でお話もできますし、まずは出発いたしましょう」ピッピッ
タイパト「くっ……自慢ばっかり……」
ガションッ
シュー……
ゴオオオオ……
ボーグ「到着までどの程度かかりますか?」
科学者「月の辺境でしたので、ここからなら30分近くかかりますわ」
タイパト「さ、さんじゅっぷん……」
タイパト「ここまで2時間もかけてきた私って……」ブツブツ
ボーグ「私は残り時間で西暦3000年の世界について情報を得たい。質疑応答に協力願えますか?」
タイパト「も、もちろん。答えられることなら」
科学者「私もお答えいたしますわ。なんでもお聞きになってください」
ボーグ「>>安価↓」
科学者 or タイパト「>>安価↓3」
質問とそれに対する回答をお願いします
回答者は回答に合いそうな人物をこちらで選びます
738 : 以下、名... - 2017/05/07 11:22:17.11 cHLfHkCy0 709/802そう言えばこの前未来人が白亜紀で恐竜を捕まえて闇のマーケット売りさばいていたて言う、恐竜の密貿易事件合ったてニュースでやってたわね、
回答が難しそうな質問がきましたので回答をこちらでも考えます
安価↓で、回答を任せると書いてくれればこちらで回答を、それっぽい回答が来ればそれを採用とします
740 : 以下、名... - 2017/05/07 15:15:25.82 toVFRkvVO 711/802任せる
ボーグ「私がコールドスリープにかけられる前、未来人が白亜紀で恐竜を捕まえて闇のマーケットで売りさばいていたという、恐竜の密貿易事件があったとテレビでやっていた」
ボーグ「タイパト、こういうことを防ぐのはあなたの管轄ではないのか」
タイパト「え、ええ……??」
科学者「くすくす……ボーグ様、現代の情報が欲しいのではなくって?」
ボーグ「確かに西暦3000年現在どうなっているかは気になる。しかし、今はこの疑問を解決するのが先と判断した」
タイパト「で、でもそんな事件私聞いたことない……」アセアセ
科学者「500年前のタイムパトロールの黒い噂……かもしれませんわね? くすくす……」
タイパト「そ、そんな!? いやでも……まさかそんな……」ブツブツ
科学者「くすくす……」
ボーグ「科学者、くすくす笑いが先程から増加傾向にあります。どうしましたか?」
科学者「くすくす……だってこの方が面白くて」
タイパト「え、えっ? 私? まさかからかってたんですか!?」
科学者「タイムパトロールが事件を防いだとして、なぜそれがテレビなどで流れていたのでしょう」
科学者「タイムパトロールならば事件が起こる前に阻止し、そもそも『無かった事』にできるはずですわ」
タイパト「た、確かに……」
ボーグ「であれば、私が見たものは?」
科学者「これは完全に予想ですが……おそらくアニメかドラマか何かではないでしょうか」
科学者「いわゆるフィクションですわ。タイムパトロールは普段このようなことをしてますよ、という宣伝も兼ねていたのかもしれませんわね」
ボーグ「理解した」
タイパト「ほっ……」
タイパト「と、当然ですよね。タイムパトロールがそんなことを見過ごすハズがありません」
タイパト「というよりタイムパトロールでシャレにならないレベルの冗談を言うのはやめてください!」
科学者「さ、ボーグ様、他に聞きたいことなどありませんの?」
タイパト「無視しないで!」
ボーグ「>>安価↓」
特になければタイムパトロール本部に到着します
質問があればまたこちらで考えて回答します
743 : 以下、名... - 2017/05/07 18:46:19.13 8DyVakYlo 714/802ハンバーグ食べたい
ボーグ「ハンバーグ食べたい」
タイパト「へ?」
科学者「あはっ、あははは! もう無理ですわ、ボーグ様面白すぎます! あははは!」
タイパト「突然なにごとですかボーグさん!」
ボーグ「体内エネルギーの低下を認めます。……端的に言えばお腹がすきました」
ボーグ「人間の食べ物からエネルギーを得、それにより活動時間を伸ばすことが可能です」
科学者「な、なるほどね……。それにしても急に「ハンバーグ食べたい」って……ふふっ」
タイパト「食事なら携帯食料がありますが……」
科学者「ハンバーグが食べたいのですわよね? レトルトのものでよければすぐに準備できますわ」
ボーグ「宇宙食は美味しくないと聞きますが」
科学者「ご心配いりませんわ。人間が宇宙で生活するようになって真っ先に取り掛かったのは他あろう食事の改善ですもの。これから長きに渡って生活していく上で、美味しくないものだけというのは困りますものね」
科学者「今は宇宙でも設備があれば美味しく料理もできますわ」
ボーグ「であれば早急にハンバーグをいただきたい」
科学者「ええ、ご用意いたしますわ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ボーグ「エネルギー充填完了」
タイパト「すごい食べっぷりでしたね」
科学者「お粗末さまでした」
ボーグ「そろそろ到着でしょうか」
科学者「あ、ほらお話をなさる前に口の周りをお拭きになって……」フキフキ
ボーグ「もごもご……」
タイパト「そうですね。今から入場者用のドックを開けてもらうよう連絡を入れます」ピッピッ
ピリリッ
タイパト「えっと……10番ドックが使用可能だそうです」
科学者「かしこまりましたわ。では今から着陸体制に入りますので、そちらにおかけください」
ボーグ「了解」ストッ
タイパト「よいしょ」ストッ
シュー……
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ガシュー……ゴウン……
スタッ スタッ
科学者「到着ですわ」スタッ
ボーグ「……」クラッ
ボーグ「パフォーマンスの低下を認めます」
タイパト「……あ」
科学者「スーツを着せるのを忘れてましたわね」
科学者「ボーグ様、重力の違う星やコロニーに移動すると人体はすぐには適応できません。そこで私たちは肌着としてパワードスーツを着込んでいるのですが……」
ボーグ「サイボーグで助かりました。出力を上げることで対処可能です」ググッ
ボーグ「……ご心配おかけしました。行動可能です」
科学者「ごめんなさい、完全に失念していましたわ」
タイパト「私からも謝ります。急いで中に入って使い捨てのスーツを貰いましょう」
ボーグ「了解。どこに向かえばよろしいですか」
ボーグたちはどこに向かう?
①監視室へ
②コンピュータールームへ
③休憩室へ
④その他(自由安価)
安価↓
また、行き先で誰と出会った?(自由安価)
安価↓↓
747 : 以下、名... - 2017/05/07 22:02:40.31 xffoLIwZo 718/8022
748 : 以下、名... - 2017/05/07 22:10:39.73 qrGCrWXT0 719/802タイムパトロールの隊長
ウイーン
隊長「おお、タイパト。早速連れてきたのか」
タイパト「はい。500年前のサイボーグを連れてきました。重要な時間証人と思われます」
ボーグ「タイパト、この人は?」
タイパト「私の上司、隊長さんです」
ボーグ「隊長、タイパトの上司と認識しました」
タイパト「ひとまずボーグさんにスーツを貸し与えたいのですが、空きはありますか?」
隊長「それならロッカー室の中に何着か予備があったはずだ。持っていっていいぞ」
科学者「なら……」スッ
隊長「? この方は……」
タイパト「ええと、時間証人の第一発見者です。発見当時の状況など教えてもらおうと思って連れてきました」
科学者「科学者と言うものですわ。お見知りおきを」ペコッ
科学者「それより、タイパト様にスーツを取りに行ってもらってる間に、そこのコンピューターにボーグ様を繋いでもよろしいでしょうか」
隊長「……流石にそれは許可できんな。サイボーグからの情報入手は我々が秘密裏に行うものだ。一般人においそれとやらせるわけにはいかんよ」
ボーグ「私の記憶には重要なものなどありません。500年前の地球の様々な土地の風景があるだけです」
ボーグ「もし許されるのなら私を起こしてくれた科学者には見てほしい」
隊長「ぐ……時間証人本人に言われるとなあ……」
隊長「だが……駄目だな。最大限譲歩しても、こちらが確認し終わってから問題なければ見せる、という形になる。過去の映像証拠というのはそれだけ慎重に扱わなければならないのだ。分かってくれ」
ボーグ「問題ありません。科学者、しばしお待ちください。すぐに貴女の見たがっていた地球の景色を、過去の情報を見せます」
科学者「ありがとうございます、ボーグ様。では私は……」
タイパト「では私がロッカールームに行くついでに休憩室に案内します」
隊長「ああ、頼む。解析が終わったら私が君達を呼びに行こう」
隊長「タイパト、君は休憩室で科学者さんをもてなしてやってくれ」
タイパト「はい、了解しました」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
タイパト「ここが休憩室です。ロッカールームに行ってくるのでしばらくお待ちください」
科学者「ええ、かしこまりましたわ」カリカリ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
タイパト「スーツをボーグさんに届けてきました。今のところ特に異常はないみたいです」
科学者「そうですの。それはなによりですわ」カリカリ
科学者「……」カリカリ
タイパト「……あの」
科学者「何かしら?」カリカリ
タイパト「さっきから何を書き留めているんですか?」
科学者「ボーグ様がどのようなものなのか、今までの情報をまとめてるだけですわ」
タイパト「というと……表情はほとんど動かなかったり、実はご飯を食べるのは好きだったり……とかですか?」
科学者「そうですわ。さらに言わせてもらえば、機動時に確認した情報から察するに彼女はロケットパンチを打てますの」
タイパト「ろけっとぱんち……」
科学者「うふふ、夢が広がりますわね」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ウイーン
隊長「科学者さん、タイパト、解析が終わったぞ」
タイパト「お疲れ様です、隊長」
科学者「お疲れ様ですわ。ボーグ様のデータはどうでしたの?」
隊長「中にあったデータは……」
①本当に風景の景色ばかりだった。貴女にも見せよう
②データの損害が激しく、データ形式も古いせいで見ることができなかった
③何か重要そうなデータがあったが、ロックされており見ることができなかった
④その他(事由安価)
安価↓
752 : 以下、名... - 2017/05/08 10:28:29.02 zjELfLaQO 723/8021
隊長「ボーグ君がモニターに映せるようしてくれた。どれも綺麗な景色ばかりだよ」
科学者「まあ……本当にお綺麗ね……」
ボーグ「500年前は地球上のどこだろうとすぐに行くことができた。あの頃の人類は皆地球の様々な自然や建造物を見に行くことが普通だった」
タイパト「いいなあ……。500年前の地球ってこんなに綺麗だったんですね……」
ボーグ「……私には特別な景色には思えない」
隊長「今は地球にも簡単には行けないし、それが500年前の綺麗な地球ともなれば尚更見ることはできないからな。ボーグ君、君は恵まれているよ」
ボーグ「……綺麗な地球とは? 今は地球は汚いのか? それと、地球に簡単には行けないとはどういうことなのか……質問ばかりだが教えてほしい」
隊長「ああ、そうだね。ちょうど500年程前に地球からほとんどの人類が脱出したんだ」
ボーグ「それは知っている。私がコールドスリープにかけられたのも月に送られてからだった」
ボーグ「ただ、その頃は今のようなコロニーはほとんどなかったと記憶している」
隊長「500年前に発生した人類の大移動……その頃は月への移民が圧倒的だった。今も地球に残っているのは僅かな人類やロボット、そのロボットのメンテナンスをする技工士ぐらいなものさ」
隊長「そうなった原因は……君ならギリギリまで地球に残っていたし、分かるはずだ」
ボーグ「それは……」
①第三次世界大戦の勃発
②人口増加に伴う住居確保の問題
③ロボットの反逆
安価↓
754 : 以下、名... - 2017/05/08 21:26:55.22 7AsIIbol0 725/8021
ボーグ「世界中を巻き込んだ戦争が起きたため。間違いありませんか?」
隊長「ああ。今は第三次世界大戦と呼ばれているよ」
タイパト「世界平和のための全世界パレードが起きようとしていた時、国籍不明のテロリストによる史上最悪の爆発事件が発生」
タイパト「ロシアの赤の広場、中国の天安門広場、アメリカのホワイトハウス、インドのタージマハル……ありとあらゆる場所にたくさんの人が集まっていました」
タイパト「中でも特に人の集まっていたホワイトハウス前でのパレード……そこにパレード用の2500年式新型高圧ガスを積んだタンクローリーが突っ込み横転、爆発。死者、怪我人ともに数万を軽く越えたと伝わります」
タイパト「それを皮切りに、爆発の原因の国を見つけようと国ごとに裏切り、疑い、糾弾し、やがてありとあらゆる核や爆弾を互いに撃ち合うことになった」
科学者「戦争が始まった時点で退避可能な一般人は一気に月への移民を開始いたしました。戦争に従事する方や移民するお金もない方だけが地球にお残りになり、月へ移民した方たちは戦争の集結を待っていましたわ」
科学者「しかしテロリストの国は見つからず、核を撃ち合ったあとになってやっと月で平和条約が締結されましたの」
科学者「それからは地球はボロボロで住める地域も非常に限られ戻ることもできず……月で研究が進んだ反重力装置で宇宙空間にコロニーを作りそこに住むことに至った……というわけですわ」
ボーグ「なるほど。第三次世界大戦により地球は前のような綺麗さを失ったのですね」
隊長「ああ。もし君がテロリストの関係者だったり、逆にパレードを企画した政府の人間だったりしたらそれこそとてつもない重要な時間証人だったんだが……」
隊長「500年前は地球の交通インフラも整備されていたようだし、この景色を見るかぎりはただの一般人と取れるよ」
ボーグ「そういえば私の500年前のことを話していませんでしたね」
科学者「確かにそうですわね。気になりますわ、ボーグ様の昔話」
タイパト「そ、それなら後で別室で伺わないと。もし重要なことを知っているなら外部に漏れたら困ります」
隊長「そうだね。でも今日はここまでにして、また後日話を聞かせてもらおう。まだ目覚めたばかりの方を拘束し続けるのは望ましいことではないし……」
タイパト「では私が自分の寮に連れ帰って、明日からも面倒を見ます」
科学者「あら、それなら私にもできましてよ。私の自宅に呼んで、明日からいろいろなコロニーや惑星を案内しますわ」
ボーグ「また言い合いが始まってしまいました」
隊長「また?」
ボーグ「先程も同じようにどちらについていくか議論をしていました。こうなると私が結論を出さないと決まらないようです」
科学者「私とですわ!」
タイパト「いいえ私とです!」
ボーグはどちらについていくか
①科学者
②タイパト
③タイムパトロール本部に残る
④科学者とタイパトどちらにも案内を頼む(休息はタイムパトロール本部)
安価↓
757 : 以下、名... - 2017/05/09 09:37:04.32 a8YccRaJ0 728/8022
ボーグ「タイパト、よろしくお願いします」
タイパト「……! は、はい! 任せてください!」
科学者「く……! 私の方がボーグ様のことを大切にしてみせますのに……!」
タイパト「貴女は恩着せがましすぎるんですよ。ボーグさんだって人間なんですから迷惑なら嫌がります」ベー
科学者「なんですって……!」
隊長「こら、重要な発見者にその態度はいかんぞ」
科学者「別に構いませんわ。出会ったときからタイパト様とは今ひとつそりが合わないだけですの」ツーン
隊長「まあまあ落ち着いて。とりあえず一週間ほど好きに過ごしてもらおう。その後でまたタイパト君について来てもらえるかな」
ボーグ「はい、了解しました」
隊長「よし。次に来たときはいろいろ話を聞かせてもらうから、そのつもりで頼むよ」
ボーグ「はい」
タイパト「さ、行きましょうか、ボーグさん」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ボーグ「ここがタイパトの自宅なのですね」
タイパト「自宅じゃなくて寮の自室ですね。狭いですが空いているベットがあるのでそちらを使ってください」
ボーグ「了解しました」
タイパト「それじゃあまずお風呂に入りましょうか。今日は言い争ってばかりで疲れてしまいました」
タイパト「えっと、ここでスーツと服を脱いでください」
タイパト「それと申し訳ありませんが、替えの服は私のものを着てください。明日になったら新しい服を買いに行きましょう」
ボーグ「サイズに問題ないことを確認しました。胸囲、背丈ともにほぼ同じなためタイパトの服を着ることが可能です」ヌギヌギ
ふるんっ
タイパト「…………」ポーッ
ボーグ「……タイパトに脈拍、呼吸ともに異常が見られるがどうしたのか」
タイパト「あ、す、すみません。あまりに綺麗な肌だったので見惚れてしまって……」
ボーグ「これは人工肌ではあるが、本物の肌との合致率は90%を超えます。褒められれば過去の技術者も喜ぶと思われます」
タイパト「あの、その、今のボーグさんの姿っていうのは元の姿に似せているんですか?」
ボーグ「出来る限り忠実に再現してもらっています。サイボーグ体が完成した後で鏡を見ましたが、元の自分と変わりなく見えました」ヌギヌギ パサッ
タイパト「そ、そうですか……」ドキドキ
ボーグ「私は先に風呂に浸かることにします。タイパトも早く来てください」
カポーン……
ボーグ「……」シャー…
タイパト(こうしてるとただの人間にしか見えないんだけどなあ……。すっごい美人さんだし、プロポーションもすごい良くて……)ポーッ
タイパト(でも……コンピューターに繋がれてるとき、首の後ろと右手からなんかのコード? みたいなのが伸びてたし、やっぱり機械なんだな……)
タイパト(機械……あっ)
タイパト「ぼ、ボーグさん! サイボーグがお風呂に入っていいんですか!?」
ボーグ「問題ありません。皮膚には防水撥水性能があり、体内には水が入らないようになっています」
ボーグ「むしろ皮膚は汚れがつきやすい素材なため、定期的に汚れを落とすことで相手に与える清潔感を上げることが可能です」
タイパト「な、なるほど……」
ボーグ「しかし……生殖機能などない私になぜ胸や陰部まで取り付けてあるのかは甚だ疑問です。洗うには邪魔で、丁寧に扱わないとならないというのはやはり手間です」ムニムニ
タイパト「それは……あれですよ、男の人はやっぱり女性のそういう部分に惹かれますから、無いよりは断然いいはずです」
ボーグ「なるほど、疑問が一つ解消されました」キュッキュッ
ボーグ「身体を洗い終わった。湯船に浸かりたいため詰めてほしい」
ざぶん
タイパト「…………」ジー
ボーグ「……? どこか汚れが落ちていない箇所がありますか?」
タイパト「あ、いえ。綺麗になってますよ」
ボーグ「ならよかった。もし私の体が気になるなら、話せることは話しますが……」
タイパト「え、えっとじゃあ……」
①胸を触ってみたい
②ロケットパンチが見たい
③キスしてみたい
④その他(自由安価)
安価↓
761 : 以下、名... - 2017/05/09 20:43:38.74 261zGoxFo 732/8022
タイパト「ロケットパンチが見たい……です」
ボーグ「可能ですが、ここで体を分離させてしまうと故障の危険性があります。お風呂から上がってからで構いませんか?」
タイパト「あ、はい! そうですよね。機械体をお風呂で露出させるのは危ないですよね」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
タイパト「私の洋服がこんなに似合うとは……。スタイルがいいとお得ですね……」ガクッ
ボーグ「お褒めにあずかり光栄です。しかしタイパトのお洋服もお似合いですよ」
タイパト「あ、ありがとうございます……」ウウ…
ボーグ「では、ロケットパンチを発射します」スッ
ボーグ「何か目標を指定してくれれば狙い撃ちも可能ですが」
タイパト「あ、待ってください。部屋の中だと危険ですから廊下でやりましょう」
ボーグ「はい」ガチャッ
タイパト「えっと……」キョロキョロ
タイパト「じゃああの廊下の端の観葉植物の幹に当ててみてください」
ボーグ「了解」スッ
ボシュッ!
タイパト「おお!」
ガツッ
ボーグ「命中確認」
タイパト「おおー!」パチパチ
タイパト「ほんとに狙ったところに当たるんですね」
ボーグ「距離や角度、ガスの噴射パワーを計算すれば、あとは狙いをつけて発射するだけです。機械にとって計算は非常に簡単なことなので、狙い撃ちは造作もありません」
ボーグ「しかし疑問があります」ヒョイ
ボーグ「私は貴女達にロケットパンチの説明をしていないはずですが、なぜ知っていたのですか?」ガチンッ
タイパト(あ、手ってしっかりはめ直せるんだ……)
タイパト「えっと、科学者さんが起動のときに機能を確認したと。それでロケットパンチのことを知っていたようです」
ボーグ「なるほど、疑問が解決しました」
ボーグ「であれば、私の活動限界が3ヶ月しかないこともご存知ですね」
タイパト「ん???」
タイパト「今、なんて?」
ボーグ「私の活動限界は3ヶ月です」
タイパト「へ……?」
タイパト「なん……え……何、それ……?」
ボーグ「その反応を見るに、科学者は貴女には伝えていないようですね」
タイパト「聞いてない……です」
ボーグ「……廊下で話すことでもありませんね。自室へ戻りましょう」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
タイパト「さっき言ったのは本当のことなんですか……?」
ボーグ「はい。紛れもない事実です」
ボーグ「過去のサイボーグ実験は大成功と言えます。現に私はほぼ人間と変わりなく過ごせています」
ボーグ「ただし、代わりにパーツに持久性を持たせたり、大量生産することができませんでした。その前に第三次世界大戦が起こったために、コールドスリープが優先されたためです」
タイパト「パーツが脆かったり、換えがないから活動できないんですよね……」
タイパト「だったら……だったら新しく作り直してもらえばいいんですよ! 今の技術力ならそれくらい……!」
ボーグ「不可能です。先程科学者が仰っていました」
科学者『ましてや脳以外全てサイボーグだなんて現代でも聞いたことがありませんの。現代の科学力では、体の6割……いえ、良くて7割を人工体に替えるので精一杯。それ以上は機械同士の干渉による誤作動の危険性が高いためにサイボーグ化できないのですわ』
タイパト「あ……!」
タイパト「で、でもどうにかして……」
ボーグ「可能なのは私の記憶を全て電気信号として外部に出力し、それを記録したメモリーを用意すること。そして私の活動を記録し、それを人口知能に学習させ、メモリーと人口知能を同じアンドロイド体へと移すことくらいです」
タイパト「…………」
タイパト「待ってください……」ボソッ
ボーグ「はい」
タイパト「だったら、貴女はなぜコールドスリープにかけられたのですか……」
ボーグ「…………」
タイパト「たった3ヶ月長生きしたいだけならサイボーグになる必要もないし、コールドスリープなんて大掛かりなこともする必要がありません」
ボーグ「貴女はもっと頭が悪いと思っていました。認識を改めます」
タイパト「なっ! そ、そりゃあドジでノロマで今回の作戦も無理言って参加しましたけど……」
タイパト「って私のことはいいんです! それよりなんで貴女はそこまでして長生きしているのですか!」
ボーグ「分かりました、予定よりも早いですが話します」
タイパト「予定……?」
ボーグ「一週間後に隊長との話し合いの場は確定しています。そのときに告げるつもりでした。しかし誰かに多少早く打ち明けても問題はないと判断します」
タイパト「な、なるほど……。それで、貴女が長生きする理由とは……」
ボーグ「『第三次世界大戦の阻止』……そのためです」
タイパト「え、ええ!!? 第三次世界大戦の阻止……って……え?」
タイパト「そ、阻止もなにももう過去に起こった事じゃないですか……!」
ボーグ「はい。これは2500年当時のの政府が打った博打です」
ボーグ「2500年当時には既にタイムワープの原型ができていましたが、今のように安定した動作のできる代物ではなかったのです」
ボーグ「よって、地球に住むことができなくなる前に月へと移動しコールドスリープをすることになったのです」
タイパト「なら、なんで生身じゃないんですか!」
ボーグ「人体は長期間眠ることに耐えられません。中には生身でコールドスリープにかけられた者もいますが、それらは比較的短期間で取り出されているはずです」
ボーグ「重力下であれば同じ箇所に体重がかけられ続け、皮膚の壊死が起こります。無重力下では筋肉や骨が衰え、起き上がることが不可能になります。よって、数百年間コールドスリープにかけられているのは私のようなサイボーグ、もしくは当時のアンドロイドだけなのです」
タイパト「…………っ」
ボーグ「パレードで爆発事故が起きた後、もはや世界戦争は避けられないと悟った政府が未来に賭けたのです」
ボーグ「『コールドスリープを隠して遠い未来に発見されるようにし、そして発見されたその時代にはタイムワープ技術が確立している。そうなれば未来人と協力して過去に来ることが可能である』と」
ボーグ「それならばたとえ3ヶ月の稼働時間であってもタイムワープさえできれば、過去に戻りパレードの爆発事故を未然に防ぐことができる。それが私がたった3ヶ月の命を得た理由です」
タイパト「なるほど……合点がいきました」
ボーグ「何がでしょうか」
タイパト「ほんの数週間前、至るところからコールドスリープにかけられたサイボーグやアンドロイドが見つかりました。正直なぜこんなに多く見つかったのか分かりませんでしたが……」
タイパト「それらは全部、第三次世界大戦を防ぐために未来に残されていたんですね」
ボーグ「全部、とは言いませんがほぼすべてがそうでしょう」
タイパト「現在、時間証人の可能性を見出したタイムパトロールは多数の隊員を動員し、その全てを回収する大掛かりな作戦に出ています」
タイパト「分かっていたのはコールドスリープにかけられている場所と、そのサイボーグやアンドロイドの名前や顔写真だけでした。アンドロイド達がコールドスリープした目的なんて誰も分かっていなかったはずです」
タイパト「ですが、今日本部でコンピュータールームに向かうまでや、休憩室で待っている間、ほとんど隊員を見かけませんでした。多分、タイムパトロールの上層部はすでにアンドロイド達の目的を知って、その対策に追われていたのだと思うのですが……」
ボーグ「なるほど、それで初対面にも関わらず、私を一目見てサイボーグだと確信したのですね」
タイパト「え、あ……はい、その通りです」
ボーグ「アンドロイドの対策というのも気になりますが……」
ボーグ「他にもまだ知りたいことがあります」
ボーグ「貴女は正直タイムパトロールの中でも下っ端で、コロニー間を移動するにも時間がかかります。なぜこの作戦に参加することができたのですか?」
タイパト「それは……」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
隊長『以上が作戦の概要となる。重要な時間証人の可能性が高いアンドロイドには私や、私の同僚……つまり佐官クラスが当たる』
隊長『数が膨大なため、君たち隊員にも飛び回ってもらうことになる。いいな?』
隊員達『はいっ!!』
隊長『では個別にどの時間証人を回収するか指示を出すが……その前に、タイパト』
タイパト『はい!』
隊長『君は……今回の作戦では……その』
隊員A『仕事ないんじゃねえの……?』コショコショ
隊員B『しっ。あの子に聞こえたらどうすんのよ……!』コショコショ
タイパト『……っ』
タイパト『隊長! 私に、この月の裏側にあるサイボーグの回収をさせてください!』
隊長『ん? あ、ああ……! そう、それだよ! 君にはそれを回収に行ってほしいんだ!』
隊員C『隊長ヘタったぞ……』コショコショ
隊員D『ちげえよ、隊長の優しさ……ってか、お人好しな部分が出ただけだって』コショコショ
隊員E『それより月の裏側って……』コショコショ
隊員F『あんななにもないど田舎に自分から回収に行くとか、自分のこと分かってきたんじゃない? あははっ』コショコショ
隊員G『月の裏側に置かれてるサイボーグなんて絶対にどうでもいい時間証人に決まってるよな……』コショコショ
タイパト(あの時……聞こえるように陰口を言われても全く気になりませんでした)
タイパト(月の裏側のサイボーグ……名前はボーグさん……)
タイパト(顔写真を見ただけで、私はその美しさに目を奪われていました)
タイパト(一目惚れが本当にあるなんて、ましてや自分がするだなんて今までは全く思ったことがありませんでした)
タイパト(でも、作戦決行までの数週間、日に日にボーグさんに会いたい気持ちが抑えられなくなり、それで完全に自覚しました)
タイパト(……私はサイボーグに恋をしているのだと)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
タイパト「それは、私がこのままじゃ駄目だと思って隊長に直訴したからですよ」ニコッ
タイパト(半分本当で、半分ウソです)
ボーグ「なるほど、タイムパトロールに貢献したかったのですね」
タイパト(ボーグさんは本当に景色だけしか見ていないようですし、貴重なことは貴重だけれど、大発見というほどの手柄ではありません)
タイパト(このレベルのアンドロイドなら他にも色んな隊員が見つけてくるでしょう。やはり月の裏側のサイボーグはハズレ……といったら失礼ですが、予想通りだったようです。ボーグさんには悟られないようにしないといけませんね)
タイパト「500年前の綺麗な地球の映像を見つけることができたんです。これは十分な貢献度ですよ!」
ボーグ「そうですか、それはなによりです。私も目覚めたかいがありました」ニコッ
タイパト「へ?」ドキッ
タイパト「ぼ、ボーグさん……わ、笑った……?」
ボーグ「私だって嬉しければ笑います。感情というものは脳に依るので、その処理もできます」
タイパト「でも今までは一回も……」
ボーグ「嬉しければ、です。今までは特に喜びを感じることがなかっただけですよ」
タイパト「食事やお風呂は?」
ボーグ「美味しかったし気持ちよかったですが、それまでです。私の脳波を測定して表情を変えるのですが、反応しなかったということは私にとってはあまり感情の揺れ動くものではなかったということです」
タイパト(それって本気で私の手柄を喜んでくれたということでしょうか……)ドキドキ
タイパト(ああ……)
タイパト(私に笑いかけてくれるボーグさんがなんであとたった3ヶ月で死ななければならないんですか……!)
ボーグ「話しすぎましたね。そろそろ睡眠をとりましょう」
タイパト「あ、は、はい!」
もぞもぞ
ボーグ「タイパト、聞こえますか」
タイパト「はい、聞こえますよ」
ボーグ「明日からの予定はどうなっていますか」
タイパト「そうですね……まずはお洋服の調達と……」
①色んなところにデート
②科学者にボーグの寿命を相談
③第三次世界大戦について調査
安価↓
772 : 以下、名... - 2017/05/10 08:33:30.66 b9hN9fVb0 743/8021
タイパト(ボーグさんの体のことは気になりますが、まずは現代にも慣れてもらわないとですよね)
タイパト「いろいろなところに行きたいと思います。せっかくですから現代の娯楽を楽しんでください」
ボーグ「了解しました。では、体を休息モードにし睡眠に入ります」
タイパト「はい、おやすみなさい」
タイパト(どんなところに行こうかな……楽しみだな……)ウトウト
タイパト「…………すぅ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
タイパト「ん……」パチッ
タイパト「ふあ……」テクテク
タイパト(朝ごはんを食べたら、まずは洋服を買いに行きましょう。それまでは私の服で我慢してもらって……)
タイパト(時間証人の保護のためですから、多少多く使っても経費で落とせるはずです)チラッ
ボーグ「…………」
タイパト(まだ寝てるんですね。今は6時半……7時ちょうどに起きるんでしょうか)
タイパト(…………っ)ゴクリ
タイパト(貴女が長生きする方法、きっと見つけてみせます)
タイパト(だから……ごめんなさい)
ちゅっ……
タイパト(寝ている貴女にキスするくらいは……許してください)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
もぐもぐ
ボーグ「今日はどちらに?」
タイパト「まずは貴女の服を買いに行きます。経費が使えるので、遠慮しないでください」
ボーグ「了解しました」
タイパト「その後は……そうですね、ボーグさんが気になったところに行ってみましょうか」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
タイパト「と言う訳でショッピングモールの入ったコロニーに来たのですが……」
タイパト「ボーグさんはどんな服装が好きとかありますか? このコロニーの中には大抵の種類の服屋がありますけど」
ボーグ「動きが制限されないものが好ましいです」
タイパト「確かにコールドスリープから目覚めたときは薄いシャツに短パンでしたね」
タイパト「動きやすいというと……」
①タンクトップにキュロットスカート
②上下ジャージ
③半袖Tシャツにノースリーブブラウス、短パンとスパッツ
④その他(自由安価)
安価↓
775 : 以下、名... - 2017/05/11 13:23:28.03 w7SwsShX0 746/8024 ゴスロリ衣装、赤いドレス
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ボーグ「着てみました。似合いますか?」
タイパト(やばいやばいやばい……完全に趣味に走ったのに冗談ともとられずに着てしまった……!)
タイパト(似合いすぎでしょう! どこのお嬢様ですか! お人形さんですか!?)
ボーグ「タイパト?」ズイッ
タイパト「ひぇい!? あ、に、似合ってますよ!」
ボーグ「それは良かった。しかしこれだとコードの接続などに不便を感じます」
タイパト「ロケットパンチもいざというときに撃てないともったいないですよね。袖無しのにしますか?」
ボーグ「そうします」ヌギヌギ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ボーグ「多少走りにくさはありますが、問題ないレベルです」
タイパト「っ!」ドキッ
タイパト(ボーグさんの、し、白い肌が……!)ドキドキ
ボーグ「衣服は調達できました。次はどこへいきますか?」
タイパト「あ、えっと、ボーグさんの行きたいところに。何か気になるものはありませんか?」
ボーグ「そうですね……」
①スポーツに興味がある
②食事に興味がある
③コンピューターに興味がある
安価↓
777 : 以下、名... - 2017/05/11 17:37:35.12 eJjAkFiQo 748/8022
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
タイパト「ボーグさん、よく食べますね」
ボーグ「食事は多く摂っておいて損はありません」モグモグ
タイパト「それもそうですね。今の食事は500年前と比べてどうですか?」
ボーグ「ほぼ遜色のないレベルです」
タイパト「お野菜もお肉も専用のコロニーで作ってますからね」
ボーグ「ただ……」
タイパト「ただ?」
ボーグ「魚料理がないのは少し悲しいです」
タイパト「昔の地球にはたくさんいたらしいですね」
タイパト「今のところ地球と同じ成分の海水を持つ星というのはさすがに見つかっていません」
タイパト「養殖ものの魚といえども、今はめでたい場などでしか食べられない高級品なんですよ」
ボーグ「残念です」モグモグ
タイパト「いつか食べられるといいですね」モグモグ
タイパト「……あ、美味しい」
①一週間後へ
②一週間の間に何かイベント(何が起きたか自由指定)
安価↓
779 : 以下、名... - 2017/05/13 15:34:36.61 Ev4RLH7T0 750/8021
一週間後スペーススキッパーにてーー
ゴオオオオォォォ……
タイパト「今日でちょうど一週間ですね」
ボーグ「隊長に会いに行き、過去の話をするのですね」
タイパト「そうです。多分大したことは聞かれないと思いますが、あまり変なことは言わないようにお願いします」
ボーグ「了解しました」
タイパト「さ、もうじき付きますからスーツを中に着ておいてください」
ボーグ「はい」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
タイパト「つきましたよ。早速中に入りましょうか」
ウイーン
科学者「お待ちしておりましたわ、ボーグ様、タイパト様」ニコニコ
タイパト「げ」
ボーグ「お久しぶりです、科学者」
科学者「一週間ぶりですわね」
隊長「よく来てくれたね、ボーグ君。それに……科学者さんも」
科学者「隊長様、お久しぶりですわ」ペコリ
隊長「それじゃあ早速だけど奥の部屋に行こうか。そこで時間証人であるボーグ君と、その第一発見者である科学者さんに話を聞くから」
科学者「了解いたしましたわ」キョロキョロ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ウイーン
隊長「さて、ここから先は別々の部屋に行ってもらうよ」
科学者「お待ちになってくださる?」
隊長「ん、なにかな?」
科学者「私に聞くことはどうせ「発見時どのような状況だったか」「どのようにして発見したか」を聞いて終わりでしょう」
隊長「そう、だね……」
科学者「この場で言わせていただきますが、私、ボーグ様を起こす前にコンピューターに繋がれた状態のボーグ様のことをいろいろと調べましたの」
科学者「ボーグ様が嘘の証言をするとは限りませんわ。どうせなら私達同時に話を聞いた方がよろしくてよ」
隊長「む……それが事実なら確かにそうだが……」
ボーグ「私もその方がいいと判断します。相互に話し合うことで、より発言の信憑性を高めることができます」
タイパト「あ、私が保護していた一週間の間は一度も科学者さんと会っていません。何か共謀している可能性は低いと思います」
隊長「それもそうだな……。部屋も少ないし、詰め込むようで悪いが同時に話を聞かせてもらおう」
科学者「了解いたしましたわ」
証人室内ーー
隊長「さて、君たちの話を聞くのは私が引き受けることとなった。よろしく頼む」
科学者「はい」
ボーグ「よろしくお願いします」
隊長(起動できる状態のサイボーグをタイパトが見つけてきたことが驚きだが、どうせこのボーグ君は他と同じ「ハズレ」だろう。あまり有益な情報は聞き出せないだろうな。手短に済ませよう)
隊長「では、いくつかの質問にまとめるよ」
①発見時の状況を詳しく
②発見に至る経緯を詳しく
③ボーグの地球での生活を詳しく
④ボーグの地球での役割を詳しく
⑤コールドスリープされた理由は?
⑥サイボーグ体の機能は?
⑦その他(関係ありそうなことで自由安価)
安価↓
安価↓↓
安価↓3
784 : 以下、名... - 2017/05/13 18:17:19.54 NUrFAaU00 755/802タイムパトロールに追われている、時間犯罪者のアジトの奥深く金庫の中から発見された
意図が伝わってないようなので再安価します
1~7の中から質問を3つ選んでください
人がいないようなので安価も1つにします
安価↓(>>783の中から3つ(⑦のその他は1つまで))
786 : 以下、名... - 2017/05/14 01:27:02.64 UKMGSHq00 757/8025
質問をもう二つ
安価↓
進まなくなったので、本当に申し訳ないのですがこの話はここで終わって新しい話に移ろうと思います
その前に
·今考えてるオチまで投下してから次に移る
·ここで話を終わらせて、すぐに次に移る
だとどちらがいいでしょうか
スレが大分長くなったために新しい読者が増えないようで、完全にスレが止まってしまいました
このままオチまで書き溜めてから投下し、その後でこのスレはHTML化依頼を出そうと思います
多分すぐに安価百合SSのスレを建て直すので、建て直したときは改めて参加よろしくお願いします
790 : 以下、名... - 2017/05/17 11:23:40.77 eZaYSrBZ0 761/802おつん
791 : 以下、名... - 2017/05/17 11:27:14.61 eZaYSrBZ0 762/802なんかお嬢様とサイボーグは世界観の安価が独特すぎて安価スレとして参加するモチベ下がったのはあった。特に最後
書き溜め終わりました
長くなりますが投下していきます
>>791
次からは現代かファンタジーの2つでいこうと思います
世界観に説明が必要だと百合が二の次になってしまうことが分かりました
隊長「そうだな……「なんで科学者さんがボーグ君を見つけることができたのか」「ボーグ君は地球でどんな仕事をしていたのか」「ボーグ君のコールドスリープにかけられた理由は何か」このあたりを教えてほしい」
ボーグ「私が先に話します。私の地球での仕事は「技術者」でした。仕事内容としては、ロボットの企画·製造に当たります」
ボーグ「そして、コールドスリープにかけられた理由は「第三次世界大戦の阻止」のためです。私の話はこれだけです」
隊長「ふむ……」
隊長「やはり他のアンドロイドと同じだな。他の者たちも「第三次世界大戦を阻止するため」にコールドスリープにかけられていたそうだ」
隊長「ボーグ君の話は分かったが……科学者さんは?」
科学者「私がボーグ様を見つけた理由は……簡単に言えば知っていたから、ですわね」
隊長「それはまたなぜ?」
科学者「私、ほんの数週間前までタイムパトロールのメンバーでしたの」
隊長「……! ほ、ほう……それはすごい話だが、私は君を見たことがないぞ」
科学者「私の仕事はコンピューター関係。そのせいでほとんど部屋に篭っておりましたもの、あなたのような現場に出向く方とはお会いしたことがありませんわ」
科学者「だからこそ、私はボーグ様の情報を知っていた。だからボーグ様を見つけることができたのですわ」
隊長「なぜ辞めたのだ?」
科学者「それはもう関係のない話ではなくて? 今はボーグ様との出会いを聞かれる場でしたわよね」
隊長「いいから話すんだ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
タイパト「なんかガラスの向こうの雰囲気が悪くなってるような……」ハラハラ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
科学者「……はあ」
科学者「……私の住んでいた星が一月前に壊滅しましたの。機密ガスを積んだ宇宙船がルートを間違えたという不幸な事故でしたわ」
科学者「私はタイムパトロール本部にいてもちろん無事でしたわ。だから事故を阻止するためにタイムマシンを使わせてほしいと同僚に話しても「過去改変は犯罪」の一点張り」
科学者「生きる気力を無くした私は、死んだようにコンピューターに向かいましたわ。……そして、過去の政府の隠されたデータにたどり着いてしまった」
科学者「そこに書かれていたのは「現在地球全域で起こっている戦争を防ぐため、未来へ託す」と言った内容の文章でしたの」
科学者「そこには何体ものアンドロイドやサイボーグのデータもありましたわ」
隊長「!! アンドロイド達を見つけたのは君だったのか……」
科学者「ええ。そして彼らアンドロイドに協力し、500年前の戦争を防ごう。そう思ったのですわ」
科学者「そうすれば不幸な事故は起こらなくなる。星がなくなった事実そのものが無くなる。宇宙に進出した事実がなくなる! そのために枷となるタイムパトロールを辞めたのです!」
科学者「話すことは以上ですわ。ボーグ様、過去改変に行きましょう」スッ
隊長「……待ってくれ」
隊長「科学者さん、話を聞いてくれないか」
科学者「……なんですの?」ギロッ
隊長「それと……」カチッ
隊長『タイパト、聞こえるか?』
タイパト「え? あ、はい! 聞こえます!」
隊長『話がある。こっちの部屋に来てくれ』
タイパト「? はい……」テクテク
ウイーン
科学者「……」ギロッ
タイパト「ひっ」
隊長「……」
隊長「タイパト、君はボーグ君の過去改変をどう思う?」
タイパト「え? えっと……『過去改変は犯罪です。それが例え誰がなんの目的のためにするものであっても』」
隊長「タイムパトロールの規則はいい。君の本音を聞かせてくれ」
タイパト「ボーグさんの過去改変……」チラッ
ボーグ「……」
タイパト「私は……ボーグさんの過去改変を手伝いたいです」
タイパト(ボーグさんのためなら……それが本当にボーグさんのしたいことなら……!)
隊長「……そうか」
タイパト「!! わ、私タイムパトロールクビですかね……?」
隊長「いや、私も同じ意見だよ。第三次世界大戦は防ぐべきだ」
タイパト科学者「!!」
隊長「私は……この3人と1体とで過去改変を行いたいと思う」
タイパト「か、可能なんですか……?」
タイパト「過去に行ったとしても本当に防げるのかどうか……だって爆発がどう起こったかなんて分かりませんよね?」
隊長「それに関しては大丈夫だ。あの時のパレードは歴史的イベントになる予定だった。動画はいくらでも残っているよ」
隊長「爆発の前の動画を見ればいくらでも防ぐ手立ては見つかるさ」
科学者「ですが、タイムマシンはどのようにして使うのですか? 管理室からと、タイムマシンルームの前の扉を一斉に操作しなければタイムマシンルームには入れませんわよ」
隊長「管理室の操作は私がしよう。君たちはタイムマシンルームに向かうんだ」
ボーグ「……あの」
ボーグ「この場で話してもあまり進展はないと思われます。この部屋に長時間いることで誰かが不審に思う可能性もあります」
隊長「それもそう、だな……」
隊長「この部屋の録画は私の部屋にしかいかないようになっているが、念のためフェイクの尋問を撮っておこう」
科学者「そうですわね」
タイパト「じゃあ私、外に出てますね」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
科学者の家ーー
科学者「ここなら誰かに聞かれる心配もありませんわ」
ボーグ「みなさん、本当によろしいのですか?」
ボーグ「私に協力することはすなわち時間犯罪を犯すということ。貴女達にメリットがあるとは思えません」
隊長「メリットか……」
科学者「それならありますわ」
科学者「貴女が昔見た地球、あれを救えますことよ」
ボーグ「そうですか。あの地球を……」
ボーグ「貴女達に協力してもらえるのなら、私も協力は惜しみません。過去改変に全力を注ぎます」
隊長「よし、決意が固まったところで作戦会議といこう」
隊長「……と言いたいところだが、私に3ヶ月ほどほしい」
ボーグ「それは不可能です。私に残された活動時間はコールドスリープから目覚めた時点より3ヶ月。残りは2ヶ月と23日しかありません」
隊長「そ……そうか……」
タイパト「3ヶ月でなにをする予定なんですか?」
隊長「見つかったアンドロイドに協力を仰ごうと思ったんだ。しかし、数があまりに膨大で1ヶ月やそこらで捌ける量じゃない」
科学者「私が見つけたアンドロイドを水増ししてタイムパトロールにお教えしましたもの。あの情報の中には何もないハズレのポイントも何百とありますわ」
科学者「ただ……ハズレの含まれていない正確なデータなら私が持っていますわ」
隊長「……! そ、そうか! それならもっと短く済むぞ!」
ボーグ「いちいち決めていては埒があきません。私に作戦の概要を決めさせてください」
科学者「頼もしいですわ、ボーグ様。何か考えがありまして?」
ボーグ「まず、作戦は2ヶ月後。それだけあれば私達に協力してくれるアンドロイドを増やせます。
ボーグ「さらにアンドロイドの偽情報を増やし本部からできるだけ人を離します」
ボーグ「作戦日当日もできるだけ人を少なくし、奇襲をかけます」
ボーグ「隊長が管理室についたら作戦開始です。私達はアンドロイドをできるだけ連れ、タイムマシン室に向かいます」
ボーグ「タイムマシンは何基ありますか?」
隊長「今は全部で5基だな」
ボーグ「では、その内1つを残し他は破壊します。そして私が過去に行き、第三次世界大戦を防ぐ」
ボーグ「非常に簡単にですが、これが作戦の概要になると思います」
タイパト(その後、細かな作戦がいくつもたてられました)
タイパト(正確なルート決め、タイムマシンの破壊に必要な火薬の調達、そして、作戦を絶対に悟られないよう振る舞うこと)
タイパト(2ヶ月の間で準備することは膨大でした。アンドロイドの捜索や、ボーグさんの状態の維持……)
タイパト(できる限りの手を打った2ヶ月後、ついにその日はやってきました)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
2ヶ月後、タイムパトロール本部ーー
隊長『管理室前、準備OKだ』
ボーグ「…………入り口内部に熱源反応なし。突入を開始します」
ウイーン……
タイパト(ボーグさんの作戦により、仲間に引き入れるアンドロイドは無線機能のないアナログタイプのものだけとなりました。そして、アンドロイドの数はたったの4つだけ)
タイパト(作戦が漏れることが最悪だから、その可能性を少しでも減らすため……)
アンドロイド「タイパト、イキマショウ」
タイパト「……はい、突入します……!」
科学者「固くなりすぎですわ、タイパト様。できるだけ自然に……ですわよ」
タイパト「は、はい……!」ギクシャク
ボーグ「タイパト」
ぎゅっ
タイパト(はえ? だ、抱きしめられてる……?)
ボーグ「ハグには人を安心させる効果があるといいます。落ち着きましたか?」
タイパト「……はい、もう大丈夫です」
第一タイムマシン室前ーー
科学者「監視がいますわね……それも3人も」コソコソ
タイパト「……やりますか」スクッ
タイパト「ハック用アンドロイドさん、監視カメラ映像の偽装をお願いします」
ハック「ハイ」カチッ
てくてく
タイパト「……どうも」
監視1「? 隊員がなんでこんなところに? 今日は何も予定はないハズだが……」
タイパト「緊急の予定です。入らせてもらっても?」
監視2「確認する、少しまっていてくれ」ピッピッ
タイパト「…………ふー……」スッ
バンッ ビリリッ!
監視3「が……!?」ドサッ
監視1「き、貴様なにを!」チャキッ
バンッ バンッ!
監視1「ぁ……! ぐ……!?」バタッ
監視2「ぎ……でん、げき……!?」ガクッ
タイパト「すいません、少しの間だけ気絶していてください……」
タイパト「通信アンドロイドさん、お願いします」
アンドロイド「ハイ」
通信器『おい、どうした? タイムマシンに何か異常でもあったか?』
アンドロイド「『いえ、問題ありません。操作ミスにより通信してしまったようです』」
通信器『そうか、それならいい。次は気をつけてくれよ』
アンドロイド「『了解』」ブツッ
タイパト「……おみごとです」
アンドロイド「声紋ヲ解析シ、ソレヲデータトシタダケデス。私ニハゾウサモアリマセン」
タイパト「それで、えっと……」
科学者「『通信先の管理室に何人いるか』ですわ」
アンドロイド「管理室ニハ4人。奇襲ヲ掛ケレバ隊長達ダケデ制圧デキマス」
科学者「聞こえまして?」
隊長『ああ。それじゃあやってくるよ』ブツッ
隊長「さあ行くぞ、戦闘用アンドロイドさん」
戦闘「アア」
ガァンッ!!
監視員1「!? て、てきしゅぶっ!?」ゴッ
戦闘「……」ジャキッ
戦闘「制圧開始」
バンッ! バンッ! バンッ!
監視員2「ひっ……ぐあっ!」
監視員3「うがっ!?」
監視員4「っ!? ……!!」
戦闘「……」
隊長「とんでもないな……よし、彼らは縛っておこう」イソイソ
監視員5「はぁ……はぁ……」コソコソ
監視員(お、俺には気付いてない……俺が倒すしかない……!!)
監視員5「手をあげーー!!」バッ
バァンッ!!
監視員5「あ……え……?」ガクンッ
戦闘「……制圧完了」
隊長「びっ……くりしたあ……。まだ5人目がいたのか」シバリアゲー
戦闘「奥ニ隠レテイタ。通信アンドロイドニハ探レナカッタヨウダ」
隊長「……よし、完了だ」
ガチャッ
隊長『タイパト、こちらは制圧完了した。いつでも扉を開けられるぞ』
タイパト「ほっ……。向こうは上手くいったみたいですね」
ボーグ「そのようです。しかしこのままではいずれ異変はバレてしまうでしょう。素早い作戦行動を要求します」
科学者「では早速扉を……」ピッピッ
タイパト「隊長、No.1のタイムマシン室オープンをお願いします」
隊長『了解だ』
ガコン!
シュー……
タイパト「この制御室を抜けて……」
ウイーン
タイパト「これが1つめのタイムマシンです」
アンドロイド「デハ、健闘ヲ祈リマス」
タイパト「はい、ここはよろしくお願いします」
タイパト(作戦はこうだ)
タイパト(No.1~No.4のタイムマシンに、それぞれ通信アンドロイド、ハックアンドロイド、探査アンドロイド、そして私が当たり、No.5のタイムマシンにボーグさんと科学者さんが向かう)
タイパト(科学者さんがタイムマシンの設定を行い、準備完了した時点で私達は持ち場のタイムマシンを破壊して撤退する)
タイパト(そしてボーグさんのタイムワープを確認し、最後のタイムマシンも破壊)
タイパト(これでタイムパトロールは誰一人として過去改変を止めることは出来なくなる……ハズだ)
隊長『No.2の扉を解除した』
ハック「デハ、頑張ッテクダサイ。私ハココデ……」
タイパト「はい。ハック用アンドロイドさんも、後でよろしくお願いしますね」
隊員A「いたぞ!!」
科学者「とうとう来ましたわね……」
隊員B「タイムマシン室に向かわせるな! 最悪殺しても構わない!」
隊員C「おお!」
タイパト「こっちです!」
タイパト(本部の地図は脳に叩き込んである! 何度か角を曲がれば撒けるハズ……!)
ダダダッ
隊員D「どこに行った!?」
隊員E「こっちには来てない! 向こうだ!」
ダダダダダ……
タイパト「今です、行きましょう……!」
No.3タイムマシン室ーー
タイパト「では貴女はここで。後でタイミングは連絡します」
探査「……ウン」
科学者「探査に能力を使ってるんだから、あまり話しかけちゃいけませんわよ。オーバーヒートなんてシャレになりませんもの」
タイパト「そうでした……では、行きましょう」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ダダダダダッ
隊員F「一体どこに……」
隊員G「いいから探せ! 過去改変は絶対にさせるな!」
タイパト「どんどん増えますね……」コソコソ
科学者「外に行ってた人が帰って来てるからかしら?」コソコソ
ボーグ「その可能性は高いです。より素早い作戦行動が求められます」コソコソ
タイパト「ではこっちに……」コソコソ
タイパト(この先の職員通路に入ればNo.4らすぐそこです)
タイパト(この角を曲がってーー)クルッ
隊員H「!!」
タイパト(しまっ……こんなところにも隊員が……!)
バァンッ!
タイパト「ぐ……っ!!」
隊員H「は、はは……やった! 犯罪者を止めた!!」
隊員H「やった! やったぞんぐぅあ!!?」ゴロンゴロン
科学者「邪魔ですわ!!」ビリリッ
ボーグ「はあ……はあ……」
タイパト「あ、あれ……? 私、撃たれてない……?」
ボーグ「タイパト……怪我は……?」
タイパト「私は……大丈夫です」
科学者「ああもう! ボーグ様、なんてことを……!!」
ボーグ「左腕が動かなくなっただけです。作戦に支障はありません」
タイパト「え……」
タイパト(ボーグさんの左腕から火花が……)
タイパト「そ、それ……私を庇って……!?」
ボーグ「先に進みましょう。止まっている時間はありません」テクテク
科学者「……分かりましたわ。ここで何を言っても直せる訳じゃありませんし」テクテク
タイパト「あ、あ……! 待って、待ってください……!」フラフラ
No.4タイムマシン室前ーー
うう…… いてえ……
か、体が……
戦闘「ヨウ、遅カッタナ」
ボーグ「これはあなたが?」
戦闘「コールドスリープニカケラレタ時ハ、モウ戦ウ事ナンテ無イト思ッタガ……ソウデモナカッタナ」
科学者「警備を倒してくれたのはありがたいことですわ。ですが、隊長様はどうなさってるのかしら?」
戦闘「彼奴ガ俺ヲ送ッタノサ。籠城スルダケナラナントカナル、トカ言ッテナ」
戦闘「タダマア、管理室ニ人ガ行クノモ困ルカラ、色々ト暴レテキテヤッタゼ。今頃皆シテ俺ノ事探シテルンジャネエカナ」
科学者「なるほど……ということは」
戦闘「アア、此処ハ俺ニ任セロ。タイパト、アンタハ二人ニ付イテイケ」
科学者「それじゃあロック解除を……」ピッピッ
隊長『戦闘用アンドロイドはついたか? 私は無事だ、そのまま戦闘用アンドロイドにNo.4の手伝いをさせてやってくれ』
科学者「ええ、了解いたしましたわ」
ガコン!!
シュー……
戦闘「ジャアナ、サッサトツケヨ」
ボーグ「……行きましょう、タイパト、科学者」
No.5タイムマシン室へ繋がる通路ーー
タイパト「……」トボトボ
科学者「いつまで辛気臭い顔をしてるんですの?」
タイパト「だって、私のせいでボーグさんが……」
ボーグ「私はサイボーグです。よってこれは怪我ではなく故障であり、直す設備があればすぐに修理可能です」
ボーグ「貴女が気に病むことはありません」
科学者「そうですわ、タイパト様。あまり気にしすぎても作戦に支障が出ますことよ」
科学者「それよりも……」チラッ
ボーグ「?」
科学者「あんなに早くタイパト様を庇えたことの方が私は気になりますわね」
タイパト「何か変なことでもありましたか?」
科学者「ボーグ様が機械である以上「反射」と呼ばれる行動は取れないハズ。しかし、あのときのボーグ様の動きは機械に可能なスピードではなかった……」
ボーグ「それは……よく分かりません。気がついた時にはタイパトを庇っていました」
科学者「! ふふ、ふふふふ……」クスクス
科学者「分かりましたわ。なるほどなるほど……くすくす」
タイパト「……?」
科学者「おっと、着きましたわね」
科学者「ここも戦闘用アンドロイド様が綺麗に掃除してくれてますわね」ピッピッ
隊長『着いたな? では最後のタイムマシン知ってるの扉を開ける』
ガコン!!
シュー……
タイパト「ここが……」
ボーグ「奥の部屋へ行きます。科学者、設定と起動は頼みました」
科学者「その前に……こちらのコンピューターに接続してくださる?」
ボーグ「? はい」
カチッ
科学者「ボーグ様を見つけたとき、とんでもないものも同時に見てしまいました」
科学者「500年前の記憶の一部……。あのテロの真実ですわ」
タイパト「!?」
ボーグ「……」
科学者「即座に外部出力が不可能なようにロックをかけましたわ。でなければ今頃、危険なサイボーグとして処分されていたでしょう」
ボーグ「それで最初にここで見せた映像にはあの時の景色がなかったのですね」
タイパト「真実って……」
科学者「その前にロックを解除しましょう。見れば分かりますものね」
ボーグ「では、解除をお願いします」
科学者「少し時間がいりますわね……。できる限り解除の可能性が低いロックをかけましたの。パスワードや指紋、声紋ではないものですわ」
タイパト「なんでそんなめんどくさいことを……」
科学者「見られて困るデータだから、ですわ。本当にそれくらい大変なものなのですわよ」
ボーグ「それで、解除方法は?」
科学者「ボーグ様の脈拍、心拍数等をある数値以上まで上げること……ですわ。まあサイボーグ体ですので、それに当たる循環器と体温の上昇などで判断してますわ」
タイパト「?」
科学者「簡単に言えば、ボーグ様に恋をさせる訳ですわね。3ヶ月じゃおいそれと破れないロックですわ」
タイパト「ど、どうやって解除するんですか!?」
科学者「その気になれば、今繋げているコンピューターから命令を送れますわよ。でも……」
ぎゅっ
ボーグ「……科学者?」
科学者「私で試してみましょうか」
ボーグ「科学者、何を……」
ちゅっ
ビー
科学者「……駄目、ですわね」
タイパト「なっ、なっ……!」カアアア
科学者「くす、次はタイパト様の番ですわ」
タイパト「いや、そんな、き、急にキスだなんて、ボーグさんも困るでしょうし……」
科学者「タイパト様、貴女ボーグ様のこと好きですわよね?」
タイパト「!? な、なぁ……!!」
科学者「見てれば分かりますわ。こんなチャンスもうないのですことよ?」
タイパト「……!!」
タイパト「や、やります……!」
タイパト「ごめんなさい、ボーグさん。嫌なら言ってください……」
ぎゅっ
タイパト「……だいすきです、ボーグさん」
ちゅっ……
…………
ピポンッ
科学者「まあ♡ ロックが解除できましたわ」
タイパト「え……ええ!?」
ボーグ「……サイボーグになってもこんな感情を抱けるのですね」
タイパト「ぼ、ボーグさん……」
ボーグ「タイパト、私も好きです。大好きです!」
科学者「あらあらまあまあ……」
科学者「せっかくのいい雰囲気のところ申し訳ありませんが、早速データの方を見ましょう」カチカチッ
タイパト「……////」
ボーグ「…………」ソワソワ
科学者(恥ずかしがってますけれど、手は繋いでますわね……)
科学者「さ、これが問題のデータですわ。隊長様も見えておりますか?」
隊長『ああ。こっちの画面にも映ってるぞ』
科学者「では再生……っと」
カチッ
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
わいわい がやがや
わいわい がやがや
過去ボーグ『…………』テクテク
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
タイパト「ほんとにたくさん人が集まってたんですね」
ボーグ「はい。この時立っていたのはパレードの範囲外ですが、それでも歩道や公園などにたくさんの人が集まっていました」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ガードマン『搬入口にトラックが来ますー! 皆さんここは通らないでくださーい!』
過去ボーグ『おっと……完全に裏口まで来ちゃった』
過去ボーグ『引き返して出店でなんか買おっと♪』
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
科学者「砕けた喋り方でしたのですわね……」
ボーグ「はい。口調の変化は機械体に体が馴染んでいる証でもあります」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ぽーんぽーん
過去ボーグ『ボール……?』
女の子『あーん、待ってー!』
過去ボーグ『!! あ、危な……!』
トレーラーの運転手『!!!!!』
ギャリギャリギャリギャリ!!!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
隊長『なるほどな……』
ボーグ「私は目の前であの事故の発生を目撃しました。これはその瞬間です」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ゴッ!!
ドカアアアアアアァァァァ…………ンンン……!!
過去ボーグ『ぁ……ぐ……!』
医者?『しっかり! 大丈夫!? 意識はありまして!?』ユサユサ
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ボーグ「……ここからは皆さんがよく知る映像だと思います。阿鼻叫喚の地獄絵図。知らず生まれた架空のテロリストへの攻撃」
タイパト「こんな……たったこんなことで地球はめちゃくちゃになったんですか……?」
科学者「でも、その発生場所も正確な時間も知っている方がいる」
ボーグ「はい。私があのボールを止めるだけで、世界は救われます」
隊長『……頼むぞ、ボーグ君』
ウイーン
???「そうはいかんな……」
科学者「!?」
ガッ!
科学者「ぐっ……!?」ドサッ
タイパト「ほ、本部長!!?」
本部長「誰だね君は。服装を見る限りタイムパトロールのようだが……」
タイパト「……タイムパトロール隊員、名はタイパトと言います」
本部長「タイムパトロールが時間犯罪に手を貸す……か。重罪だな」スッ
ボーグ「タイパトに手を出すな!」バッ
バァン!!
ボーグ「!?」ガクンッ
タイパト「ボーグさん!!」
ボーグ「ぐ……!」ビリリッ
本部長「本当に機械体なのか……これはしばらく機械の活動にバグを与える電磁ガンだ。お前は少し眠っていろ」
本部長「さて……」
本部長「なぜタイムパトロールが時間犯罪に手を貸す?」
タイパト「そ、それが正しいことだと思ったからです!」
本部長「正しい訳があるか!! 過去改変は世界を巻き込む大罪だぞ!?」
タイパト「だからといって救える人を救わないのは間違っています!!」
本部長「ふん……君はタイムパトロールには向いてなかったようだな」
本部長「……死ね」
ゴッ!
タイパト「ぐうっ……!」ズザッ
ボーグ「タイパトっ」ボソボソ
タイパト(! 今の攻撃でボーグさんの近くまで吹き飛ばされたのか……!)
ボーグ「ロケットパンチを撃ちます。手伝ってください」ボソボソ
タイパト「え……ど、どうすれば……?」
ボーグ「タイパトが私の腕を担いで狙いを定めてください。出力全開で私が撃ちます」ボソボソ
ボーグ「外したらおしまいです……チャンスは一回、やれますか?」ボソボソ
タイパト「……はいっ」
ズリ……
本部長「おや? 機械を担いで何ごとかな? 心中でもする気か?」
ボーグ「…………すぅ」
タイパト「…………はぁ」
ぐぐっ……
ぴたっ
ボーグ「いい狙いです、タイパト」
ゴウッ!
本部長「!?」
ゴッッッ!!
本部長「ロケット……パンチ……?」フラッ
ドサッ……
タイパト「……狙って、撃つだけ。銃と一緒ですね」
ボーグ「おみごとです、タイパト」
タイパト「あ、そうだ科学者さんは!? 大丈夫ですか!?」
科学者「ええ、なんとか……」ググ…
タイパト「念のため縛って……」
科学者「ボーグ様のバグも取れましたわ」
ボーグ「活動に問題ありません」
タイパト「それじゃあ、最後の仕事ですね」
科学者「では、奥の部屋へ……」
ウイーン……
科学者「隊長様、アンドロイド様達に連絡をお願いしますわ」
隊長『……ああ』
隊長『司令、アンドロイド達は速やかに爆弾を設置し退避すること』
ボーグ「これで3分後にはこのタイムマシンだけになります」
タイパト「ボーグさん、これ……」スッ
タイパト「最終起動装置です。外側からでもタイムマシンの起動はできますが……」
科学者「最後はボーグ様がお決めになってくださいませ。ここで止めても誰も咎めませんわ」
ボーグ「…………」
ボーグ(ずっと考えていた事があります)
ボーグ(もし過去を変えた場合、この世界はどうなるのか……)
ボーグ(消えるのであれば、私はこの二人を見捨てることになる)
ボーグ(もし消えずとも、ここまでやってしまった以上厳罰は避けられない……)
ボーグ(本当に過去を変えることが正しいのでしょうか)
科学者「私は設定だけはしておきますわ。準備がよろしければタイパト様も制御室まで戻ってくださいませ」
ウイーン
タイパト「ボーグさん……」
ボーグ「タイパト。もし過去を変えたとして……この世界が消えるとしたら、それは正しいことなのでしょうか」
タイパト「それは……分かりません。消えた世界の観測は誰にも不可能です」
タイパト「でも」
ちゅっ
タイパト「貴女の記憶に私が残ってさえいれば、私は幸せです」
ボーグ「…………っ」
ぎゅっ
ボーグ「タイパト……もっと早くこの気持ちに気づけていればよかった……」ポロポロ
タイパト「え……ボーグさん、泣いてる……?」
ボーグ「悲しいです……! どうしようもなく……!」
ボーグ「こんなに好きなのに……あと1ヶ月もせずに私の活動は止まってしまうなんて……」
タイパト「……」
タイパト「過去の技術者に伝えましょう。当時の地球の技術でできているのであれば、直してもらえるはずです」
タイパト「そして、また500年経ったら会いましょう。ね?」
ボーグ「……はい゛……!」ポロポロ
ウイーン
科学者「もうよろしいのですか?」
タイパト「はい」
科学者「では……」カチカチ
科学者『ボーグ様、聞こえまして?』
ボーグ「はい、聞こえます」
科学者『こちらは準備完了いたしましたわ。後はお好きなタイミングで手元のスイッチを押してくださいませ』
ボーグ「……はい」
科学者『そうだ、過去に行っても私のことも忘れないでくださいましね?』
ボーグ「もちろんです」
ボーグ(このスイッチを押せば、2500年に跳べる)
ボーグ(でも、この世界はなかったことにはならない)
ボーグ(私が忘れることなく過ごし、そしていつかきっとタイパトや科学者と再会する……)
ボーグ(だからこれは別れにはならない)
ボーグ「科学者、ありがとうございます」
科学者「くすくす、どういたしまして」
ボーグ「タイパト、大好きです」
タイパト「私も、大好きですよ」
すっ……
タイパト「では、いつかまた会いましょう」
カチッ……
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆◆◆◆
わいわい がやがや
わいわい がやがや
ボーグ(本当に過去に跳べた……!)
過去ボーグ「…………」テクテク
ボーグ「!」ササッ
ボーグ(念のために自分には会わないようにしましょう)コソコソ
過去ボーグ「ーーー!」クルッ
ボーグ(引き返して来ました……ということは……)
ぽーんぽーん
ボーグ「!」
女の子「あーん、待ってー!」
ぱしっ
女の子「わー! おねーさんありがとー!」
ボーグ「道路の近くでボール遊びするのは危険ですからね。気をつけてください」
女の子「うん!」タタッ
女の子「アンドロイドさん、いくよー!」シュッ
ぱしっ!
ボーグ「……あの」
女の子「ん?」
ボーグ「ずいぶんお上手ですね。アンドロイドの構えたところにピッタリ投げてました」
女の子「簡単だよー! 狙って、投げる! てっぽうでもなんでも一緒だよ!」
ボーグ「!!」
ボーグ(この子はまさか……タイパトの……?)
女の子「っておねーさん怪我してる! 大丈夫!?」
ボーグ「え、ああこれは……」
???「見せてもらえる?」
ボーグ「は、はい?」
医者?「あなたアンドロイド……じゃありませんわね」
ボーグ「私はサイボーグです。アンドロイドではありません」
ボーグ(この喋り方、雰囲気……まさか科学者……?)
医者?「なら好都合ですわ。私、ロボット工学の専門家ですの」
医者?「サイボーグにも興味がありますし……どうですこと?」
ボーグ「お願いします。できれば全身の検査も頼みたいです」
医者?「全身? 全身サイボーグなんて聞いたこともありませんわよ。くすくす、面白いものを見つけてしまいましたわ」
過去ボーグ「聞き捨てならないわね」
医者?「あら? 同じ顔……」
ボーグ(しまった……!)
過去ボーグ「私もロボット工学の技術者よ。そんな興味本位の専門家よりは丁寧に直してあげますけど」
過去ボーグ「……ってあれ? 私の顔?」
ボーグ(こうなったらこの場で言うしか……)
ボーグ「…………あの」
ボーグ「皆さんにお話があります」
過去ボーグ「皆さんって?」
女の子「私も入ってるの?」
医者?「くすくす……何かしら?」
ボーグ「少し長く話してしまうかもしれません。でも、聞いてほしいのです」
医者?「サイボーグがこんなに繊細な顔をできるのですわね……いいですわよ、私は聞きますわ」
過去ボーグ「私も聞く。なんで同じ顔なのか気になるし」
女の子「いいよー! お父さんもお母さんもお祭りに行っちゃってつまんないし!」
ボーグ「……良かった。じゃあ話しますね」
ボーグ「これは500年後のお話なのですが……」
ボーグと科学者とタイパト編 おしまい!
いかがだったでしょうか
安価で進んでいた段階でややタイパトからの好感度が高かったのでタイパトエンド?となりました
安価スレで安価を取らない暴挙に出ましたが、とりあえず終わりまではこぎつけました
このスレではこの二人で終わりとします
ここまで読んでいただきありがとうございました
831 : 以下、名... - 2017/05/20 15:45:33.25 NQpCocLy0 802/802おつ