ガヴリール(inハニエル)「ん……ふぁぁ……よく寝た……ってまだ2時か。もう一眠り……」
ガヴリール「……」
ガヴリール「あ?なんか……違和感が……髪が……いやそれ以前になんか身体小さくないか?」
ガヴリール「……おいおいおい」
ガヴリール「なーんでハニエルが鏡の中にいるんですかねぇ……」
ガヴリール「なにがどうなって……」
元スレ
ガヴリール「妹の身体と入れ替わっただと……?」 ハニエル「わーい!ガヴお姉ちゃんと入れ替わったー!」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1490088446/
昨日
ガヴリール「お姉ちゃんが来ること自体びっくりしたけどまさかハニエルまでついてくるとは……」
ガヴリール「知人に挨拶してくるから面倒見てろって言われてもなぁ……」
ハニエル「おねーちゃんこれ何?」
ガヴリール「それはパソコン。私にとってと~っても大事なものだ」
ハニエル「へ~……」
ガヴリール「あまり触るな。ジュースとかお菓子とか勝手に食べてていいから。人間界のおやつうまいぞー」
ハニエル「ほんと!?」
現在
ガヴリール(inハニエル)「あの時食べたなんかが悪かったんだ……」
ガヴリール「原因は……サターニャが持ってきた暗黒鍋セットだろうなぁ……」
ガヴリール「私の身体がない……もしハニエルが入り込んでるのだとしたらあいつ出歩きやがったな……」
ガヴリール「スマホも鍵も持たずに……迷子になってたらやばいな……探しに行かないと」
ガヴリール「特にお姉ちゃんにバレたらめっちゃ怒られるだろうし……」
ガヴリール「急がないとっ……!」
ガヴリール「といってもなぁ……あいつにとって人間界はどこも魅力的だろうし行きそうなところなんて絞れないぞ」
ガヴリール「……まずは知人に当たるか。ハニエルより先にヴィーネ達に会っておいたほうが面倒が起こらなそうだし」
ガヴリール「ただ……お姉ちゃんには会わないようにしないと」
ガヴリール「くそーぅ面倒なことになったぞ……」
……
ガヴリール「ということでヴィーネの家に来たわけだが……」
ガヴリール「どう説明すれば……まあ信じさせるのは容易いか」
ピンポーン
ガチャッ
ヴィーネ「はーい……?あら……?」
ガヴリール(inハニエル)「私だ。ガヴリールだ。訳あってこの姿になった。色々助けて欲しい」
ヴィーネ「……え?ええええええええ!?」
ガヴリール「やっぱ信じられないか?」
ヴィーネ「いや、わざわざガヴを名乗る幼女なんていないし……その仕草態度がガヴを物語ってるわ」
ガヴリール「理解が早くて助かる」
ガヴリール「というわけなんだ」
ヴィーネ「ふーん……妹さんの身体なんだぁ……」ジロジロ
ガヴリール「なんだよ……気持ち悪いな」
ヴィーネ「だって……ねぇ……?元々小さかったガヴがもーっと小さくなって……♪」ナデナデ
ガヴリール「気安く妹の身体にさわんな!」
ヴィーネ「そんなこと言わずに~ね、ねっお姉ちゃんって呼んでみて?」
ガヴリール「呼ぶか!それどころじゃないんだよ!!」
ガヴリール「目が覚めたら私の身体がなかったんだ。多分一人で出かけたんだと思う」
ガヴリール「見知らぬ土地でケータイとか持たずに一人でだぞ!?確実に迷子になってるだろ!」
ヴィーネ「た、確かに……」
ガヴリール「それで妹を探すの手伝ってほしいんだよ。妹は私の身体に入ってるはずだから見分けはつくはずだ」
ヴィーネ「わかったわ。サターニャやラフィにも連絡しておきましょう」
ガヴリール「ぐぬぬ……あいつらにからかわれるのは癪だが妹のためだ……やむなし」
数十分後
サターニャ「へーこれがガヴリールねぇ……♪」ナデナデ
ラフィエル「うふふ、可愛らしいですよね。前々から目をつけてたんですよ」ナデナデ
ガヴリール「撫でるな!つーかお前今とんでもないこと言ったな!?」
ヴィーネ「気持ちはわかるけど今はハニエルちゃん探しが先よ」
ガヴリール「わかるなよ!!」
ラフィエル「報酬はハニガヴちゃん1日撫で回し権でいいですか?」
ガヴリール「もうなんでもいいから早く探してくれ……」
駅
ラフィエル「ハニエルちゃーん。ハニエルちゃーん」
ラフィエル「うーんいませんねー」
ラフィエル「ガヴちゃんの身体だと体力的にもそう遠くへはいけないと思うのですが」
ラフィエル「それに財布は持ってないみたいですし電車は使えないはず。そもそも切符の買い方すらわからないはずです」
ラフィエル「ただハニエルちゃんは早寝早起きちゃんですからねー……朝早くから動いていたら歩きでも結構遠くまでいけるかもしれません」
ラフィエル「空を飛べば屋外にいる場合はすぐにわかりますが……そんなことするわけにもいかないですし……」
ラフィエル「想像以上に厄介ですよこれは……」
サターニャ宅前
サターニャ「いい?この匂いよ。この匂いを覚えるのよ」
犬「ハッハッハッ」
サターニャ「どう?」
犬「ワオンッ!!」タッタッタッ
サターニャ「見つけたのね!流石私の使い魔だわ!」タッタッタッ
犬「ワンッ!」
サターニャ「でかした……わ?」
「焼き立てメロンパンいかがですかー」
サターニャ「ってちがーう!!あ、でも1つくださーい!」
商店街
ヴィーネ「ハニエルちゃーん?いたら返事してー!」
ヴィーネ「うーん……美味しそうな匂いに誘われて……と思ったんだけど……」
ヴィーネ「マスターさんもガヴは見かけてないっていうし……」
ヴィーネ「まさかもうこの街の外にでたんじゃ……?」
ヴィーネ「ハニエルちゃん交番とか理解できるのかしら……?」
ヴィーネ「もし悪い人についていったりしてたら……」ゾッ
ヴィーネ「大変……っ!!ハニエルちゃーん!ハニエルちゃーん!!!」
学校付近
ガヴリール「ハニエルー!どこだー!?」タッタッタッ
ガヴリール「それにしてもっ……若い身体はいいな……!めちゃくちゃ走れるじゃん!」タッタッタッ
ガヴリール「小さいくせに私よりスタミナあるとか生意気だぞ!」タッタッタッ
ガヴリール「おーいハニエルー!」
ガヴリール「ん……学校か……あいつそういえば学校に憧れてたな……」
ガヴリール「ハニエルー!ハニエルー!いたら出てこい!今ならゲンコツ一発で済ませてやるから!」
ガヴリール「ハニエルー!」
見知らぬ男「ふへっへへへ……お嬢ちゃんかわいいねぇ……何年生かなぁ……?お姉ちゃんを探してるのかなぁ?」
ガヴリール「ひえっ……なんかやばいの来た」ダッ
見知らぬ男「逃げないでよぉお~www」タッタッタッ
ピュルルルルルルルルルルルwwwwwwwwwwwwwwwwww
見知らぬ男「ゲッ」
「なんだなんだ?」「いたいけな女の子の近くに醜いチビデブのハゲがいるぞ」「なにがあったぴゅる~?」「簀巻にしてやれ!」
ガヴリール(ヴィーネに言われて防犯ブザー持っておいて正解だった……ひとまず逃げよう)
ガヴリール「ふぅ……逃げ切ったか……」
ガヴリール「くそぉ……無駄に疲れた……」」
ヴィーネ「ガヴ!そっちはどうだった?」
ガヴリール「見りゃわかるだろ……見つかんなかったよ……」ギュッ
ヴィーネ「ガヴ!?」
ガヴリール「ちょっと休ませて……」
ヴィーネ(きゃあああああ!!!!!///)
ヴィーネ(はっ!いけないいけないっ)
ヴィーネ「それにしてもどうしたのよそんなに息切らして……」
ガヴリール「不審者に追いかけられて……いやーヴィーネのお陰で助かったわ。これすげー役に立った」
ガヴリール「……にしてもなんで防犯ブザーなんて持ってたんだ?」
ヴィーネ「え?あ、ええと……たまたまよたまたま!」
ヴィーネ(ガヴに小学生のコスプレさせる機会が来た時用なんて口が裂けても言えない……)
ヴィーネ「……って不審者!?」
ガヴリール「うん……」
ヴィーネ「まさかハニエルちゃんも……」
ガヴリール「おいおいおいやめろよ……」
ヴィーネ「で、でも……一応警察に通報しておいたほうがいいんじゃ……」
ガヴリール「この体でどう説明すれば……。姉が行方不明?朝いなくなってたから?取り合ってもらえるかよ」
ガヴリール「それに妹と入れ替わってることなんて信じてもらえるわけがないだろ」
ヴィーネ「う、うーん……たしかに……」
犬「ワンッワンッ」
ヴィーネ「あら、この子は……」
サターニャ「ヴィネットに食いついちゃったかぁ……」
ガヴリール「あーだめだったみたいだな……私の匂いを覚えさせようとしたんだが」
ガヴリール「やっぱり訓練してないとそううまくはいかないか……」
サターニャ「でもこの子とっても美味しいメロンパンの移動販売車見つけたのよ!」
ヴィーネ「なにしてんのよ……」
ガヴリール「お前あとでお仕置きな」
サターニャ「そんなっ」ガーン
ラフィエル「あらーみなさん集合してますねー……」タッタッタッ
ガヴリール「ラフィ!」
ラフィエル「こちらもだめでしたー……。一応最寄り駅と周辺の駅で聞き込みしてみたんですが」
ヴィーネ「まさか……街の外……?それか本当に誘拐……!?」
ガヴリール「やめろ!まだそうと決まったわけじゃないだろ!」
ラフィエル「そうですよ。ハニエルちゃんも常に動いてたら発見しにくいですし……運が悪いだけですよ……」
サターニャ「でもそろそろ見つけないと……もう夕方、すぐに暗くなるわよ」
ガヴリール「そうなったらいよいよ危ないよな……」
ガヴリール「ハニエル……」
ガヴリール「もし……もし本当に誘拐されてたらっ……」ウルウル
ラフィエル「だ、大丈夫ですよ!神のご加護が……」
ガヴリール(うぅ……お姉ちゃんに正直に電話するか……?)スッ
ガヴリール「っ!電話……!?」
ヴィーネ「誰から……?」
ガヴリール「委員長から……」
ピッ
ハニエル(inガヴリール)『もしもし!おねーちゃん!?』
ガヴリール「ハニエル!?今お前どこにいるんだ!?」
ハニエル『おねーちゃんの学校!』
ガヴリール「はぁああ!?」
舞天高校 調理室
ガヴリール「まさか委員長のところにいたなんて……それにだいぶ前から……サイレントにしてたから着信に気づかなかった……」
まち子「玄関締められる前に気づいてもらえてよかったわ」
ガヴリール「くそぉ……一度学校に来たのに不審者のせいで逃げたから……」
ヴィーネ「なるほど……ハニエルちゃんが学校で迷子になってたところで部活中の委員長に拾われていろいろごちそうになってたってことね……」
ハニエル「とってもおいしかった!」
まち子「今日の天真さん様子がとってもおかしかったというか……土曜日なのに学校に来るんだもの。それにケータイ持ってないっていうから一応掛けてみたの」
まち子「……ねえ、まだ何が起こってるのか完全に理解しきれてないんだけど……その、天真さんの妹さんと入れ替わってる……ってことなの?」
ガヴリール「そういうこと」
まち子「そんなこと起こるわけ……」
ガヴリール「ほら、よくあるだろ頭ぶつけて入れ替わる的なやつ。それだよそれ」
ガヴリール(本当はサターニャのせいだろうけど)
まち子「で、でも……」
ガヴリール「この天真爛漫な子と私、どっちが委員長の知るガヴリールっぽいよ」
まち子「それは……う、うーん信じるしかないみたいね……」
ガヴリール「だろ」
ラフィエル(ガヴちゃんならではの独特の雰囲気がありますからね♪)
ヴィーネ(ふだんのガヴって……)
上野「それにしても……」
田中「かわいいね……!天真さん!」ギュッ
ガヴリール「なっ!?やめろ!」
上野「パフェ作ってあげるから撫で撫でさせて~」
田中「私も私も!」
ガヴリール「まじか!?少しだけだぞ」
まち子「前から思ってたけど二人共適応力高くない!?」
ヴィーネ(ちょちょちょっ何よそれ……!私だってご飯いつもつくってあげてるのにぃ……!)
ヴィーネ「わ、私も作るから私にも撫でさせて!」
ラフィエル「あらあら。お料理バトル勃発ですねーそれなら私も参加しますかね~♪」
サターニャ「な、そ、それなら私だって黙ってないわよ!キュイジニール胡桃沢様のお出ましよ!委員長!アシストしなさい!」
委員長「え、ええっ!?」
ガヴリール「よかったなハニエル。今日は晩御飯たらふく食えるぞ」
ハニエル「やったーっ」
…………
……
ガヴリール「あー食った食った……」
ハニエル「おいしかったね!」
ガヴリール「ボディタッチ地獄はきつかったけどな……」
ハニエル「あははっでも楽しかったよ!」
ガヴリール「……そうか。でも、もう一人で出歩くなよ」
ハニエル「うんっ。……ねえお姉ちゃんおんぶしてっ」
ガヴリール「無茶言うな今お前の身体なんだぞ。歩け」
ハニエル「ちぇー」
ハニエル「ついたーっ」
ガヴリール「さてと鍵鍵……」
ガヴリール「ん……なんだこの禍々しい圧迫感は……?」チラ
ゼルエル「……」ゴゴゴゴゴゴ ※名前は予想
ガヴリール「げ……!?あ、あーそっかお姉ちゃん合鍵なんて持ってないもんね……でもそれなら連絡くらい……」チラ
ケータイ『不在着信12件あるぞ』
ガヴリール「まじか!!あ、あのぅ……いつから家の前に……?」
ゼルエル「少し……頭冷やそうか」ゴゴゴゴ
ガヴリール「ひっ!?ごっ、ごめんなさぁあああああい!!」
ハニエル「ごめんなさいゼルお姉ちゃああああああん!!!!」
おしまい