あやめ速報-SSまとめ-

ガヴ「……」ﾊﾟｼｬ

ガヴ「ま……どうせ嘘だろうけど暇だしアップしてやるか……」

男「ありがとう！すごくかわいいね！これウェブマネーの番号だよ」

ガヴ「え？まさか本当にウェブマネーくれるとはな」

ガヴ「金ももらったし画像すぐ消すか……」

ガヴ「ん？何だこの返信の数……。あ、他のやつらも見えるわけか」

ガヴ「何々……美人？超かわいい？綺麗な髪だね？」

ガヴ「……何だ適当に言って……」

ガヴ「別にうれしくも何ともないっての……」

ガヴ「私はネトゲの情報交換にSNSやってるだけだしな……。バカバカしい……」

ガヴ「お。今回はいいねが62もついてる」

ガヴ「胸の開きが大きい服を着たからか？」

ガヴ「次買う服はもっと胸が開いてるのにしよう」

ガヴ「いや待て。光の位置を変えれば影がついて強調できないか？」

ガヴ「でもあんまり露骨に胸をアピールするのは痛いか」

ガヴ「となるとちょっとだるそうな感じで暇つぶしに撮った感を出していくか」

宅配お兄さん「天馬さんですね！ハンコか名前お願いします！」

ガヴ「はい。ペン貸してください」ｻﾗｻﾗ

宅配お兄さん「ではお荷物どうぞ！あっしたー！」ﾊﾞﾀﾝ

ガヴ「よし。開けてみるか。どれどれ」

ガヴ「これが自撮り棒か。ネタじゃなくて本当に使えるのか？」

ガヴ「先にスマホをつけて……撮ると」ﾊﾟｼｬ

ガヴ「おお、いい感じだな。ん？これ上手くやれば彼氏といるリア充なフリとかも……」

ガヴ「でも彼氏といるのは男にとってうれしくないか？」

ガヴ「でも女友達といるのはいいよな。ヴィーネとか顔もいいし今度さりげなく一緒に写真とろう」

ガヴ「ヴィーネーラフィー。ちょっと来て」

ヴィーネ「どうしたの？」

ラフィ「ガヴちゃんから呼ぶなんて珍しいですね～」

ガヴ「ん。これあげる」

ラフィ「これは……スターバックスのラテですか？」

ヴィーネ「どうしたのガヴ！？あんたがこんな高いのくれるなんておかしくない！？」

ガヴ「あ、いや。その、一応友達だし」

ヴィーネ「ガヴ……！あんたもいいとこあるわね！見直しちゃった！」

ガヴ「う、うん。じゃ、写真一緒に撮ろ」

ラフィ「写真？珍しいですね～」

ヴィーネ「まあいいんじゃない？ピース！！」

ガヴ「いいね558！？やばいな……成功だ」

ガヴ「スタバ効果もあいまっておしゃれでイケてるかわいい女子高生に見えたんだろうな」

ガヴ「返信の通知も鳴りやまない……その友達紹介して？こういうのは返信しない」

ガヴ「あんまり返信すると私の価値下がるし。できるだけ可愛い人とかかっこいい人には返信する」

ガヴ「ん？これは……名前が大悪魔様……」

ガヴ「誰だこの頭悪そうな名前は」

ガヴ「返信内容は……あんたの正体知ってるわ……は？」

ガヴ「大悪魔様……まさかあいつじゃ……」

ガヴ「ま、まずいな。この垢じゃいいね稼ぐために良い子キャラだし……」

ガヴ「普段の私と違うと明日学校でバカにされたり……」

ガヴ「まずい！まずい！どうしよう」

ガヴ「やっぱりヴィーネ達の顔にモザイク入れるべきだった」

ガヴ「ハ！勝手にアップしたこともヴィーネ達にバラされたら……」

ガヴ「落ち着け。深呼吸だ。落ち着け」ﾊﾞｸﾊﾞｸ

ガヴ「まだ大丈夫だ。もしこの大悪魔があいつならなんとかできる」

ガヴ「バカだからな。頭が切れて腹黒いラフィじゃなくてよかった」

ガヴ「よし、メッセージを送るか。まずは本当にそうか確かめるか」

ガヴ「あなたはS？……と」ｶﾀｶﾀ

S「いかにも！私こそが大悪魔サタニキアマクドウェルよ！あんた天馬ガブリールよね！」

ガヴ「は？実名？は？は？」

ガヴ「こいつ本当にバカだな。いや本当に……くっそ……！」

ガヴ「とにかくサターニャに早く電話して返信を消させないと……」ｐｒｒｒ　ｐｒｒｒｒ

ガヴ「ん？他のやつからまた返信……天馬さんっていうの？……待て待て待て！」ﾊﾞｸﾊﾞｸ

ガヴ「早く！早く！」ｐｒｒｒｒｒ　ｐｒｒｒｒ

サターニャ「ん？ガブリール？そうそう！この天にゃんって名前のアカウント？あんたので……」

ガヴ「殺すぞ！！！いいから早く消せ！さっきの返信消せ！」

サターニャ「な、何よ、そんな意気込んで。何で消さなきゃいけないのよ」

ガヴ「お前実名ネットにさらすとやばいんだよ！大悪魔になれなくなるぞ！」

サターニャ「え！？それはまずいわよ！消す消す！」

ガヴ「分かったなら早くしろ！」

サターニャ「わ、分かったからせかさないでって。あれ？これどうやって消すの？」

ガヴ「お前ほんとにほんとにバカだな！！」

サターニャ「あ、消えたわよ。バカとは何よー！私は大悪……」

ガヴ「こんなやつと電話なんてしてる暇はない！早く対処しないと……」

ガヴ「って、他のやつがもう7人もさっきのバカ返信に対して返信してる……」

ガヴ「あ……でもガヴリールってとこで他のゲームのハンドルネームとかと思われてる……よかった……」

ガヴ「いや待て。でもバカなあいつのことだしヴィーネ達に言うつもりじゃ……！早くもう一度電話を……！」ｐｒｒｒ　ｐｒｒｒｒ

ガヴ「出ない。ひょっとしてもう寝やがったか？ほんとにバカだな。どうしよう……」

ガヴ「さて学校についたがけど……あいつはまだ来てないか」

ヴィーネ「ガヴどうしたの？なんか怖い顔になってるけど」

ガヴ「そ、そんなことないよ」

ヴィーネ「ふーん？」

ガヴ（まずはあいつが来たらすぐに近寄ってこのメロンパンで口止めをする）

ガヴ（お堅いヴィーネのことだ。ネットに顔を勝手にさらしたなんて言えば何を言われるか）

ガヴ（ドア付近でスマホをいじるフリをして、来たらすぐ呼びとめ……）

サターニャ「あー！！ガヴリール！！昨日はよくも！！それにヴィーネ達と遊びに行ってる写真あげてたし！！！！！私も誘ってよ！」

ガヴリール「お前さあ……もうわざとやってるんじゃないか」

サターニャ「？？？何かよく分からないけど私だってその……い、一応ともだ……いいから次は誘いなさいよ！！！」

ヴィーネ「ど、どうしたの？落ち着きなさいって。ガヴはこれでも友達想いなんだから」

ヴィーネ「前もラテをおごってくれたのよ♪」

ガヴリール「待て。待て。もう皆しゃべらないで？頼むから」

サターニャ「ラテ！？あ！あのSNSに上げられてた写真のときのことね！」

ヴィーネ「え？SNSに画像……はあ！？ガヴ私の画像勝手にネットに晒したの！？」

ガヴ「……！……ああ。晒したよ？え？何かまずかった？」

ガヴ「今どき誰でもSNSにくらい顔晒すよ。うん、普通普通！」

ヴィーネ「……そういう人もいるかもだけど普通は本人に許可とるでしょ？」

ヴィーネ「それに私はそういうのやだし。何よりガヴがそういう子だとは思わなかった」

ヴィーネ「あのときおごってくれたのも写真とろうって言ったのもそれのためだったのね。へー」

ガヴ「あ、いや、わ、悪かったって？ごめんごめん。消すから。すぐ消すからさ」

サターニャ「ん？でもガヴリールって最近かなりネットじゃ有名でいろんなところに金髪超美少女だーって画像まとめられてるわよ？」

サターニャ「ほら！ヴィネットの画像もあるわ！私も大悪魔様としてのらないかしら！」

ヴィーネ「……。もういいよ」

ガヴ「だ、大丈夫だって。ヴィーネも可愛いって言ってくれてたんだぞ？叩かれたりはしてな……」

ヴィーネ「近づかないで？あともう話しかけないでねー」

ガヴ「やっと放課後か……。あ、ヴィーネも帰り支度してる……」

ガヴ「ヴィ、ヴィーネー今日は悪かっ……」

ヴィーネ「……」ｽﾀｽﾀ

男子A「お、天使にゃんさんだ！」

男子B「バカお前聞こえるぞｗｗｗ」

女子１「天馬さんってそういう趣味あったんだねー。服装もコスプレみたいなのしてたよｗ」ﾋｿﾋｿ

ガヴ「……」

ガヴ宅



ガヴ「……」ﾊﾞﾀﾝ

ガヴ「くっそ！くっそ！！どいつもこいつもバカばっか……あああああああああ！！！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ガヴ「でも一番バカなのは私だ……自撮りなんてするんじゃなかった……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ガヴ「もうこんな趣味やめ……ん？」

ガヴ「通知か……昨日のコスプレに対する返信か……すっごいかわいいです。いつも画像楽しみに待ってます……か」

ガヴ「……。もうどうにでもなれ……」ﾊﾟｼｬ

ガヴ「アップするか……」

ガヴ「早速返信が……涙流してどうしたんですか？困ったことあれば相談乗りますよ！……か」

ガヴ「くそ……くそ……ああああああああんん」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

サターニャ「ガヴリールのやつもう1週間も学校来てないわね。何かあったのかしら？」

ヴィーネ「さー。また卑劣なことでもしてるんじゃない」



ガヴ宅

ガヴリール「やめなきゃ……やめなきゃ……もう2日はやめれた。後は学校に行くだけ……」

ガヴリール「行ってどうするんだよ……。もう行ってもバカにされるかいじめられるだけだし……」

ガヴリール「……」ﾊﾟｼｬ


おわり