(教室)
京子「よー千歳、今日誕生日なんだって?」
結衣「おめでとう、池田さん」
千歳「わぁ、二人ともウチの誕生日覚えててくれたんやぁ」
綾乃「・・・」
元スレ
【ゆるゆり】千歳「今日はウチの誕生日やぁ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1489147078/
京子「ってなわけで、ほい、誕生日プレゼント」
結衣「これは私から」
千歳「わぁ、わざわざありがとうなぁ」
綾乃「・・・」
京子「ん?どうしたの綾乃?」
綾乃「あ、いえ別に」
千歳「ねぇねぇ、開けて見てええ?」
京子「もちろん」
結衣「気に入ってくれるかな」
千歳「わぁ、外国のクッキーと紅茶のセット?お洒落やなぁ」
綾乃「・・・」スッ
千歳「あれ、綾乃ちゃんどこ行くの?」
綾乃「ん?いえちょっと・・・」
千歳「綾乃ちゃん、どうしたんやろ?」
京子「さー、トイレじゃない?それより、良かった。喜んでもらえて」
結衣「そうだね」
京子「紅白饅頭にしようか迷ったんだけどさ」
結衣「誕生日に紅白饅頭ってどうなんだ」
京子「綾乃からの誕生日プレゼントって何だった?」
千歳「あ、まだ貰ってないんや」
京子「ふーん、そうなんだ?」
結衣「杉浦さんからのの誕生日プレゼント、何だろうね」
京子「現金1万円とかだったら嬉しいよねー」
結衣「嫌すぎるだろそんな誕生日プレゼント」
千歳「もう、歳納さん。そんなわけないやんかー」
京子「それとも、すっかり忘れちゃってたりしてー」
結衣「さすがにそれはないだろ」
千歳「あ、あはは、もしそうやったら悲しいなぁ」
―――
――
―
(生徒会室)
櫻子「池田先輩、お誕生日おめでとうございます!」
向日葵「おめでとうございます、池田先輩」
千歳「二人とも、ありがとうなぁ。綾乃ちゃんも。誕生会まで開いてくれて」
綾乃「・・・」
櫻子「これ、私たちからのプレゼントです!」
向日葵「気に入ってもらえるかどうか、わかりませんけれど・・・」
千歳「わぁ、文房具セット?ホンマ嬉しいわぁ」
綾乃「・・・」スッ
千歳「あれ?綾乃ちゃんどこ行くん?」
綾乃「ん?ああいえ、ちょっとね」
千歳「さっきからどうしたんやろなぁ、綾乃ちゃん」
櫻子「ん?杉浦先輩がどうかしたんですか?」
向日葵「何か気になる事でもあるんですか?」
千歳「それが、誕生日プレゼントの話になるたびにどっかに行ってしもうて」
櫻子「杉浦先輩が?」
向日葵「どうしたんでしょう」
櫻子「・・・あ、私わかっちゃったかも」
千歳「ん?」
向日葵「何がですの?」
櫻子「杉浦先輩、きっと池田先輩の誕生日忘れてたんです!」
向日葵「何をバカなこと言ってるんですの櫻子」
千歳「そ、それはないと思うなぁ」
櫻子「だって池田先輩、杉浦先輩から誕生日プレゼント貰いました?」
千歳「い、いや?まだやけど」
櫻子「ほら、そうじゃありませんか」
櫻子「きっと、誕生日プレゼント買い忘れて気まずくて逃げてるんです!」
向日葵「櫻子!」
千歳「あ、あはは・・・。たぶん違うと思うけどなぁ」
ガラ
綾乃「ただいま」
千歳「あ、綾乃ちゃん」
綾乃「ごめんなさいね、ちょっと用事を思い出して・・・」
櫻子「そうですよね。うっかりど忘れする事って誰でもありますよね」
綾乃「え?何の話?」
向日葵「櫻子、ちょっと・・・」
―――
――
―
櫻子「それじゃ、お先に失礼しまーす」
向日葵「失礼しますわ」
千歳「二人とも、今日はありがとうなぁ」
綾乃「お疲れ様でした、大室さんに古谷さん」
千歳(・・・はぁ、誕生会は楽しかったけど)
千歳(結局、帰る時間になってもうた)
千歳(・・・綾乃ちゃん、結局、プレゼント忘れてたのかなぁ)
千歳(忘れたなら忘れたでええのに、一言くらい・・・)
綾乃「・・・千歳」
千歳「ん?なぁに綾乃ちゃん」
綾乃「はいこれ。誕生日プレゼント」
千歳「え・・・?」
千歳「な、何やぁ綾乃ちゃん、用意しとったの?ウチ、てっきり・・」
綾乃「ん?てっきり何?」
千歳「あ、ううん、何でも。開けて見てええ?」
綾乃「もちろんよ」
千歳「わぁ、これって・・・」
千歳「チョコレートやん!」
綾乃「ええ。千歳、家で禁止されてて仲々食べられないんでしょ?」
千歳「嬉しいわぁ~、好物なのにめったに食べられへんからなぁ」
千歳「綾乃ちゃん、早速一つ食べてええ?」
綾乃「・・・ええ、いいわよ」
千歳「うん!美味しいわぁ~」
千歳「甘くって、とろけるわぁ~」
千歳「はぁ~・・・ええわぁ・・・」ポワーン・・・
綾乃「・・・」
綾乃(千歳は、チョコレートを食べると酔う性格・・・)
綾乃(だから普段はチョコを禁止されている)
綾乃(そして、酔っ払った千歳は・・・)
千歳「・・・ふぅ、何やら体が」
千歳「熱なって来たなぁ~」
綾乃(きっ、来たわね!)
千歳「綾乃ちゃん、綾乃ちゃんて・・・」トローン・・・
千歳「ホンマ、カワイイ顔しとるなぁ~」
綾乃(酔った千歳は、普段の抑圧から解放されて誰かれ構わずキスをするようになる・・・)
千歳「ねぇ、綾乃ちゃん?」
千歳「チューして、えーえ?」
綾乃「・・・」
綾乃「・・・ええ」
綾乃「いいわよ」
千歳「ホンマに?嬉しいなぁ」
千歳「綾乃ちゃんにキスできるなんて、ウチ幸せやぁ~」
綾乃(くぅ~、ガマンよ、ガマン・・・)
綾乃(お世話になってる千歳だもの、誕生日くらいは解放させてあげるのよ・・・)
千歳「じゃあ、いくで?」
千歳「綾乃ちゃん、目、つぶって?」
綾乃「ちょ、ちょっと恥かしいわよ千歳」
千歳「そうなん?目、開けてた方が恥かしない?」
千歳「まぁ、ええけど。なら見つめ合ったままで・・・はぁ~」
綾乃「くっ、この酔っ払いは・・・!」
綾乃「わ、わかったからほら!目つぶるからちゃっちゃとやっちゃって!」
千歳「もう、綾乃ちゃんはムードがないなぁ」
千歳「まぁええわ。じゃあ、いくで?」
千歳「んっ・・・」
綾乃「んーっ!」
―――
――
―
千歳「・・・はっ!?」
千歳「何や、記憶が途切れて・・・?」
綾乃「・・・」
千歳「あ、綾乃ちゃん!?どうしたんや?」
千歳「燃え尽きたみたいに真っ白になっとるで!?」
綾乃「・・・千歳。どう?チョコはおいしかった・・・?」
千歳「え?ああ、おいしかったで。何か記憶がボンヤリしとるけど」
綾乃「そう、良かったわ・・・。とにかく・・・」
綾乃「お誕生日おめでとう、千歳・・・」
千歳「あ、ありがとなぁ、綾乃ちゃん」
終わり