エルヴィン「大洗は多国籍だからな」
カエサル「どこからどう選ぶのも自由だ」
左衛門佐「そして全国優勝校」
おりょう「是非ともそれに相応しい楽曲がいい」
エルヴィン「ちなみに、他校はどんな曲を使ってるんだ?」
おりょう「聖グロリアーナは『ブリティッシュ・グレナディアーズ』ぜよ」
元スレ
おりょう「我々もテーマソングが欲しいぜよ」左衛門佐「うむ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1365075584/
エルヴィン「日本人も聞いたことがある曲だな」
カエサル「直訳だと英国擲弾兵」
左衛門佐「その心は」
エルヴィン「戦車の『せ』の字も出てこない」
左衛門佐「なんと」
おりょう「18世紀の曲やき」
カエサル「まぁ本当はグレナディアガーズ。近衛歩兵第一連隊のことだ」
左衛門佐「精鋭部隊だな」
エルヴィン「サンダースはどうだ?」
カエサル「2曲あるな。まずは『リパブリック賛歌』」
おりょう「某家電量販店で有名ぜよ」
左衛門佐「替え歌もいろいろあるな」
カエサル「もう1つが『アメリカ野砲隊マーチ』だな」
エルヴィン「待て」
左衛門佐「どうした?」
エルヴィン「『陸軍は進んで行く』ではなかったのか?」
カエサル「確かに米陸軍の公式軍歌でそれっぽいが、それは50年代に入ってからだ」
左衛門佐「似てるのはこの曲の原曲である『ケーソンは進んで行く』を中間部に入れたからだな」
おりょう「日本で言えば『軍艦行進曲』中の『海ゆかば』ぜよ」
エルヴィン「この曲を知っている人がどれだけいるのか……」
カエサル「しかも今回は主部を削って序奏から中間部に繋いだうえに、繰り返したから勘違いした人も多いだろう」
優花里「何してるんですか?」ヒョコ
エルヴィン「おお! グデーリアンではないか」
カエサル「実は、我らにもテーマソングがあってもいいのではと話していたところだ」
おりょう「今は他校の曲の復習をしてたぜよ」
優花里「面白そうですねそれ」
左衛門佐「一緒にどうだ」
優花里「はい!」
おりょう「次はプラウダぜよ」
エルヴィン「やっぱりというか、なんというか、『カチューシャ』だ」
優花里「本当は恋人を故郷に残して戦う兵士といった歌詞ですが」
左衛門佐「隣にいるな」
優花里「というより上ですけど」
おりょう「いつも一緒ぜよ」
カエサル「某動画サイトにはノンナさんのカチューシャ10時間ループがあるらしい」
おりょう「恐ろしいぜよ」
カエサル「15万回再生だった」
左衛門佐「聞いたのか!?」
エルヴィン「もう1つが『ポーリュシカ・ポーレ』」
優花里「これもいろんな歌詞や替え歌がありますよね」
おりょう「一部交響曲からっとた詞もあるけんど、全体的な歌詞の意味は赤軍万歳ぜよ」
カエサル「ずいぶん端折ったな」
左衛門佐「そして最後が黒森峰か」
優花里「そうですね」
カエサル「ん? なにか忘れてないか?」
エルヴィン「何をだ?」
おりょう「アンツィオ…」
一同「それだ!」
優花里「でもアンツィオは……」
カエサル「ああ……」
左衛門佐「3秒だな」
エルヴィン「はっきり言ってやるな」
おりょう「もし、もし聞くことがあるとすれば」
カエサル「『ドゥーチェ、ドゥーチェ、ドゥーチェ!』」
エルヴィン「だな」
左衛門佐「はい、次」
優花里「黒森峰ですね」
カエサル「まず、我々が開始早々奇襲を受けたときの曲が」
エルヴィン「『エーリカ』だ」
ハルトマン「呼んだ?」ヒョコ
左衛門佐「いいや」
ハルトマン「あそ」
優花里「今の誰ですか?」
おりょう「さあ?」
エルヴィン「内容はほぼカチューシャだ」
カエサル「故郷に残してきた恋人を想う感じだな」
優花里「メロディーが特徴的ですね」
左衛門佐「そして有名な『パンツァーリート』だ」
エルヴィン「格好いい名前だが、日本語にすれば戦車の歌」
おりょう「捻りがないぜよ」
カエサル「軍歌なんてこんなものだ」
左衛門佐「1~5番まであるが5番で兵士が死ぬ」
カエサル「軍歌なんてそんなもんだ」
優花里「これの面白いところはしっかり戦術も書いてるんですよね」
優花里「2番で重装甲を盾に友軍に先駆け敵陣に切り込む」
優花里「4番で障害物があれば、この場合地雷や、敵陣地ですね」
優花里「その場合は迂回して誰にも見つからない道を進む」
エルヴィン「曲自体は民謡の『ルイスカの歌』を使っているからいわば替え歌に近いな」
おりょう「陸自音楽隊の十八番でもあるぜよ」
左衛門佐「ざっとこんなものか」
カエサル「ようやく本題だな」
おりょう「いざ、我らのテーマソングぜよ」
優花里「なにがいいでしょう」
エルヴィン「私とグデーリアンの『雪の進軍』は……」
左衛門佐「なんか違う」
エルヴィン「うぅ…」グス
優花里「『勇猛戦車隊に捧ぐる歌』なんてどうでしょう」
カエサル「たしかに日本では珍しく前向きな歌詞でいいんだが……」
おりょう「毎回『全日本全日本』って大洗には三式と八九式しか日本の戦車はないぜよ」
左衛門佐「知波単学園とかぶりそうだな」
優花里「『新日本陸軍』もそうですね」
エルヴィン「それに今あるのは基本的にはドイツ戦車だ」
カエサル「やはりドイツの曲だろう」
左衛門佐「うむ」
おりょう「ぜよ」
優花里「ああ……なんとなく分かりました」
優花里「最初から決まってた感じですね」
エルヴィン「さすがはグデーリアン! 分かってくれるか!」
おりょう「ではせーので言うぜよ」
左衛門佐「よし……せーのっ」
カエサル・おりょう「『突撃砲の歌』(ぜよ)」
エルヴィン・左衛門佐「『突撃砲行進曲』」
一同「おい!」
エルヴィン「行進曲のほうが軽快でいいだろう!」
おりょう「軽快枠はサンダースのシャーマン中隊に取られてるぜよ」
左衛門佐「歌詞にしてもこっちの方が救世主という感じがしてだな」
カエサル「はっはっはっは……」
エルヴィン「何が可笑しい!」
カエサル「Wenn der Kampf um den Sieg am wildesten braust Panzer voran! Voran!」
左衛門佐「ど、どうした急に」
カエサル「分からないか!? 突撃砲の歌には我らが合い言葉」
カエサル「パンツァー・フォーが入っている!!!」ドンッ
エルヴィン「違う単語だ馬鹿」
カエサル「なっ……『vor-an』じゃないのか」ズーン
エルヴィン「『vo-ran』だ」
エルヴィン「隊長の『vor』は空間、時間、順序的な意味での『前』」
エルヴィン「他にも意味があるが、隊長が使っているのは副詞的用法で『(空間的な)前へ』だ」
エルヴィン「ちなみに『voran』は『先頭に立って』『先んじて』『~より勝って』そして命令形で『前へ』になる」
左衛門佐「こいつこんなに頭いいキャラだっけ?」
おりょう「さあ?」
優花里「あの、というより、うちに突撃砲は1輌しかないんですけど……」
エルヴィン「細かいことは気にするな」
一同「おい!」
カエサル「しかし、そうなると難しいな」
おりょう「ヘタに選択肢が多いと逆に困るぜよ」
左衛門佐「う~む……」
みほ「あーそれ懐かしー」
華「幼稚園の頃歌ってましたわ」
沙織「パパからもらったクラーリネット♪」
麻子「やったなそんなの」
華「とっても大事にしてたのにー♪」
みほ「あはは、そうそう」
優花里「あ、西住殿ですよ」
左衛門佐「ふむ、隊長の意見も仰ぐべきか」
エルヴィン「隊長!」
みほ「オ パキャマラド パキャマラド パオパオ パパパ♪」ニコニコ
一同「た、玉葱の歌ー!!!!!!」
みほ「えっなに? どうしたのみんな?」
カエサル「い、いや……なんでもない」
みほ「? 変なの」
おりょう「隊長はそういうのが好みであったか」
優花里「まぁなんとなく大洗っぽいですけど」
左衛門佐「戦車の『せ』の字どころか玉葱の『た』しか出てこないぞ」
エルヴィン「玉葱大好きソングだからな……」
カエサル「待て」
左衛門佐「何か思うことでも?」
カエサル「これは『あんまりくだらない事やってると次からコレを流すよ』という警告かも知れない」
優花里「に、西住殿に限ってそんな…」
おりょう「しかし、あの笑顔は怖いぜよ」
一同「……」ヒソヒソ
エルヴィン「大洗のテーマソングは……」
一同「『戦車道行進曲!パンツァーフォー!』(ぜよ)」
おわり