女「だから、女の子のアドレス消して」
男「いや、そう言われても…」
女「私以外の女のアドレスがあるとか考えられない」
男「でも、仕事の関係で必要なんだよ」
女「アドレス覚えたらいいじゃない」
男「無茶言うなよ。小さい部署だけど20人近くはいるんだぞ」
女「でも、ここから浮気されたらと思うと…」
男「泣くなよ。…じゃあ、アドレスなくても連絡取りあえる方法考えてくれよ。そしたら消してやるから。」
女「…わかった」
元スレ
女「ケータイに入ってる女の子のアドレス消して」 男「はい?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1331984688/
~翌日~
女「考えてみた」
男「言ってみて」
女「めーりんぐりすとっていうのに登録したらいいんじゃないかな。そうしたら個別のアドレスがなくてもメールが送れるらしい」
男「それは知ってるけど、個別に送りたい時はどうしたらいいの?」
女「…」
女「情報共有するのが仲良くなるための秘訣」
男「そんな自信満々に言われても…」
女「なによ。周りに見られたら困ることでも連絡してるの?」
男「個人的に相談されることもあると思うんだけど…」
女「やっぱり浮」
男「わかったよ、明日提案してくるから。続きは明日話そう、な」
女「絶対だからね」
~翌日~
男「提案してきた」
女「どうだった?」
男「まず、メーリングリスト作るのはもともとそのつもりだったらしい」
女「うん」
男「次に、女の子全員に理由を話してアドレス消していいか尋ねてまわった」
女「そうしたら?」
男「別に構わないって言ってくれた(白い目で見られたけど)」
女「じやあ、消そう」
男「そこまで輝いた顔で見られるとは思わなかった。でも、自分で消すのは何となく気が引けるから女が消して」
女「うん、じゃあケータイ貸して」
男「はい」
女「アドレス全削除」
男「これで気が済んだでしょ…て、何で全部消してるの」
女「どれが女の子のアドレスかわからない」
男「だいたい名前でわかるでしょ」
女「もしかしたらっていうのもあるから油断ならない」
男「それにそんなことしたら『女』のアドレスも消えちゃうじゃん」
女「これで私のアドレスが1番最初に登録される」
男「(そこまでうれしそうな顔されたら怒れないじゃん)」
男「まあ、いいか。また、登録すればいいし」
女「そうそう」
男「君が言っちゃいけないよ」
~別の日~
女「何で昨日連絡してくれなかったの」
男「だって昨日家に帰ってきたの夜の12時過ぎてたんだぞ。そんな遅くに電話できないよ」
女「私待ってたのに」
男「本当に?」
女「この目の下のくまが証拠。いつかかってくるかわからないから朝まで寝ずに待ってたのに」
男「…ごめん、次からは何時になっても電話するから」
女「絶対だからね」
~翌日~
男「残業が長引いてまた12時過ぎてしまった」
男「本当に起きてるのかな?」
男「まあ、数回コールして出なかったら切ればいいか」
トゥルルル
女「もしもし、お仕事お疲れ様」
男「早すぎだろ」
女「何か言った?」
男「いや、何も。それよりお前今まで何してたんだ」
女「特に何もしてないよ。携帯に入ってるあなたの写真眺めてたら電話がかかってきた」
男「それっていつから?」
女「9時くらいからかな」
男「…いつも思うけどお前ってすごいよな」
女「? ありがとう」
:
:
男「俺、明日早いからもう切ってもいいか?」
女「切る前にいつもの言ってくれたらいいよ」
男「愛してるよ」
女「♪ 私も愛してるよ」
男「ああ。じゃあ、また明日な」
女「うん、また明日」
男「ふう。…なんだかんだで俺、やっぱりあいつのこと好きだな」
~また、別の日~
男「あ、今日電話するの忘れてた」
男「明日、休みだからってだらだらしてたらもう深夜2時か」
男「電話どうしようかな。あいつのことだから起きててくれてるかな?」
ピンポーン
男「こんな夜中に誰だ?」
ガチャ
男「えっ、鍵かけたはずだけど」
ブチン
男「今のってチェーン切られた音?」
ダダダ
男「えっ、何?かなり怖いんですけど」
女「さみしかったよー」
男「女!…まあ、予想は出来てましたけどね」
女「何で早く電話してくれないの?」
男「ちょっとだらだらしてたらこんな時間になっちゃって。でも、今から電話しようとしてたんだぞ」
男「それより、お前こんな時間にどうしたんだ?というよりどうやって来たんだ?」
女「歩いてきた」
男「電車で1時間はかかるんだけど」
女「2時間くらいで来れたよ」
男「やっぱりすごいね」
女「家で電話待ってようかと思ったけど、明日休みだって思いだしたら居てもたってもいられなくて来ちゃった」
男「うれしいけど夜中に女性が一人で歩くのは危ないからやめましょう」
女「でも、」
男「でも、じゃあないの。返事は?」
女「…はい」
男「(言い過ぎたかな)」
男「疲れただろ。風呂沸かしてやるから入れよ」
女「…ありがとう」
男「後、これ」
女「鍵…」
男「いまさら渡してないの思い出した。合鍵渡しとくから来る時はもっと早くから来い」
男「それに毎回鍵壊されたら困る」
女「う……え…」
男「泣くなよ」
男「風呂沸いたぞ」
女「ありがとう」
男「俺が入った後だからなんか浮いてても気にするなよ」
女「男が入った後の残り湯?」
男「飲むなよ」
女「…や、やだな~飲むわけないじゃん」
男「こっち見て言いなさい」
女「呑みません」
男「それじゃ否定してるのと一緒だよ」
女「うー、別にいいじゃん飲んだって」
男「開き直ったってだめなものはだめ」
女「わかったよ、飲みません」
男「よろしい、きっちり温まってこい」
女「よく考えれば、男に抱かれてると思えば飲むの勿体ないもんね」
男「早く行け」
:
:
男「まったく浴槽のお湯全部飲んで倒れたの忘れたのかあいつは」
女「ありがとう、良いお湯だったよ」
男「変なことしてないだろうな」
女「してないよ。まあ、2,3回…」
男「2,3回何?何したんだ、お前」
女「そんなことよりもう寝よう。疲れちゃった」
男「すっごい気になるけど、しょうがないか。時間も遅いしお前は歩いて来てくれたしな」
:
:
女「もう寝た?」
男「いや、まだ」
女「今日は突然来てごめんね」
男「お前のすることにはもう慣れたよ」
女「…何で男は私と付き合ってくれてるの?」
男「何だよ、突然?」
女「良いから答えて」
男「…俺のことをまっすぐ愛してくれるから」
男「アドレス消してとか困る事も言うけど俺のことを想って言ってくれてるんだしな」
男「愛されてるって思えるから許せるんだよ」
男「でも、これからは無茶言うのもほどほどにしてくれたら…」
女「う…う…」
男「…お前、今日よく泣くな」
女「今日は良いことが多いからだよ」
男「じゃあ、もう一つ良いこと」
女「えっ」
チュ
女「あ」
男「もう話は終わり。早く寝よう」
女「…ふふふ」
女「ふふふふ」
男「怖いよ」
女「ひどい。でも、今日は許してあげる」
女「愛してるよ」
男「俺も愛してるよ」
~数年後~
男「俺なんかで良いのか?」
女「うん、男じゃなきゃ嫌」
女「一生大事にしてよね。じゃないと…」
男「わかってるよ」
:
神父「では、誓いの口づけを」
女「あの時と同じくらいどきどきしてる」
男「泣くなよ」
チュ
女「ふふ、もうこれで離れることはないね」
男「ああ。これで心配事はなくなったしこれからは携帯に女の子のアドレス登録しても良いか?」
女「それはだめ」
終わり