ほむ「見てしまったのね」
元スレ
あんこ「ポチッとな、なんだこれ……」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1300930911/
あん「なんなんだあれ」
ほむ「なんなんだ、じゃないわ。他人の家のものを勝手に弄らないで頂戴」
あん「まあ、いいじゃねーか」
ほむ「はぁ……。まあいいわ、見てしまったものは仕方ない」
ほむ「全て話してあげる」
ほむ「この世界の真実を教えてあげるわ」
あん「真実って、いきなり大きく出たな」
ほむ「この世界はアニメの中の世界なのよ」
あん「あん? 何わけの分からねえこと言ってやがる」
ほむ「さっき映像を見たでしょう?」
ほむ「あれはこの世界がアニメとして放送されていた映像よ」
あん「アニメとかちょっと漫画の読み過ぎじゃねーか?」
ほむ「もう一度見てみなさい」
一話上映中
あん「これただのホームビデオじゃねーのかよ」
(舞台はさやかのソウルジャムが放り投げられた後です)
あん「あ、QBだ。殺したい」
ほむ「まったくね」
あん「こいつさやかのし、親友の子だよな」
ほむ「(なぜどもったのかしら……)そうね」
あん「つーか、なんで寝室の映像がこんな所にあるんだ、盗撮かよ」
あん(こいつマジやべー)
あん「お前ほんとコミュ障なんだな」
ほむ「うるさいわね」
あん「もうちょっと愛想良くできねえのかよ」
ほむ「あなただけは言われたくないわ。それと黙って見なさい」
あん「あ、さやかだ(可愛い……)」
あん「消化器とかマジさやか可愛いな」
ほむ「あなたどうかしてるわ(まどかのほうが万倍可愛いわ)」
あん「ぐえ、マミの野郎じゃねーか」
ほむ「……」
あん「なんだ、お前も苦手なのな」
ほむ「……」イラッ
二話上映中
あん「また寝室かよ……それとQB殺したい」
ほむ「まったくだわ」
あん(盗撮のことはスルーかよ)
あん「よし! いまださやかの親友のど元から突き刺せ」
ほむ「インキュベータはいくら殺しても無駄よ」
あん「?」
ほむ「スタイリッシュ巴マミね」
あん「ウゼェ、ちょーウゼェ」
あん「ティロ(笑)フィナーレ(笑)」
ほむ「そんなに、笑ったら、失礼、よ」
あん「このまどかとかいう子、あれだなメルヘ」
ほむ「それ以上言ってはいけないわ」
あん「あ、ああわかったからその拳銃を下ろしてくれ……」
三話上映中
あん「おい、この男だれだ」
ほむ「上條恭介よ」
あん「へーそー、こいつが」
あん「あとで殺そう」
あん「またまた寝室かよ、一回は映さないと気がすまないのか」
ほむ「あって悪いことなんて何一つ無いでしょう」
あん「こいつこえー」
あん「お前やっぱコミュ障だな」
ほむ「知ってるわよ……それくらい」
あん「ご、ごめん」
あん「お前あっさり捕まったな」
ほむ「仕方ないでしょう、まだ変身してなかったのよ」
あん「マミと対峙するってのに無防備だなおい」
ほむ「……」
あん「マミの奴勧誘激しいな、宗教家とかになればよかったのに」
ほむ(近いわ……巴マミ!)
あん「お、魔女だ」
あん「うわあ、なんつーグロい死に方してんだよさやかの前で(怯えるさやかも可愛い)」
ほむ「……(まどか可愛い)」
あん「QB死ね」
ほむ「まったくだわ」
あん「その必要はないわ」
ほむ「真似しないで頂戴」
あん「いや、ちょっとかっこいいと思って」
ほむ「そ、そうかしら」
四話上映中
あん「おい」
ほむ「何かしら」
あん「上條とかいう奴どんだけ屑なんだよ」
ほむ「興味ないわ」
あん「緑髪の奴がまどかに腹パンしたぞ」
ほむ「…………そうね」
あん「まどか伸び過ぎだろ……大丈夫かよこれ」
ほむ(伸びたまどかも可愛いわ)
あん「さやか来た! さやか来た! さやか来た!」
ほむ「興奮しすぎよ」
あん「やべーちょー可愛い」
あん「やべーちょーかっこいい」
あん「あ」
あん「あたしじゃねーか、また盗撮かよ」
あん「……」
あん「どういう事だおい、バリバリカメラ目線じゃねーか」
ほむ「そうね」
あん「こんなもん撮られた覚えねーぞ」
ほむ「だから初めから言ってるでしょう。この世界はアニメの世界なのよ」
五話上映中
あん「ここまで見て思ったんだけどさ」
ほむ「?」
あん「これどう見てもさやかマギカだよな」
あん「タイトル間違ってるだろ」
ほむ「そんな事はないわ」
ほむ「まどかが一番可愛いのだからこれでいいのよ」
あん「さやかだってか、かわ、可愛いじゃねーか」
ほむ「どもって言うようでは主役なんて任せられないわ」
ほむ「まどかは可愛い一番可愛いわ」
ほむ「朗らかな優しさの中に凛々しさもあって」
あん(凛々しい?)
ほむ「まどかかわいいよまどか」
あん(お、まどかのシーンだ)
ほむ「まどか可愛いかわっかわわわ、あぅぅ」
あん「面と向かって言えねえなら、あたしと変わらねーじゃねーか」
あん「さやかにくっついてるんじゃねえよQB死ね」
ほむ「まったくだわ」
あん「あたしだ。すげー喧嘩腰だな……」
あん「素直になれよあたし、本当は寂しいくせに」
あん「ごめんなさやか、血が出てる所をぺろぺろしてやりたい」
ほむ(急に吹っ切れて来たわね……)
あん「それには及ばないわ」
ほむ「……」
あん「それには及ばないわ」
ほむ「……」ギリッ
あん「それには及ば」
ほむ「真似しないで頂戴」
あん「いやかっこいいとおも」
ほむ「思ってもいないことを言っていると美樹さやかに嫌われるわよ」
あん「!?」
六話上映中
あん「イライラしてるさやかも可愛いなあ」
ほむ「怯えているまどかの方が可愛いわ」
ほむ「ポニーテールのまどかこそ世界の真理ね」
あん「あたしもポニテだぞ」
ほむ「あら、そう」
あん「さやかには上條じゃなくてあたしを見て欲しいんだけど」
あん「どうすりゃいいんだ」
ほむ「少なくともこの時みたいに人の心を逆なでするような方法ではないわ」
あん「あ、ソウルジェル捨てた。まどか許すまじ」
ほむ「黙りなさい」
あん「お前のこのポーズなんだよ。緊迫シーンなはずなのに笑ったぞ」
ほむ「恥ずかしいから蒸し返さないで頂戴」
あん『こいつ死んでるじゃねーか』
あん「さやか死んでるじゃねーか……」
あん「お前この時めちゃくちゃ頑張ってたんだな。そしてQB死ね」
ほむ「まったくだわ」
あん「さやか生き返った。ありがとう」
ほむ「ほむん」
あん「で、これがつい先日の話だったわけだけど」
ほむ「そうね」
あん「ここからはあたしたちの行動がアニメになるわけなのか?」
ほむ「違うわ、まだ続きがあるのよ」
あん「いやいや、おかしいだろ。なんで未来が決まってるんだよ」
ほむ「あるものはあるのだから仕方がないわ」
ほむ「今から続きを流すわ」
七話上映中
あん「開幕QB死ね」
ほむ「まったくだわ」
あん「あ、あたしりんご持ってる(今日取ってきた奴か)」
あん「わわわ、首絞めてる。わたしってホント馬鹿」
ほむ「本人を前にすると素直になれないのね、わかるわ」
あん「つーかこの緑なんなんだよ、この前からうろチョロして」
ほむ「煩わしいわね」
あん「さやかを泣かせたぞおい。こいつもリスト入り決定だ」
ほむ「でも貴女にとっては好都合なんじゃないかしら」
あん「いや、さやかを泣かせた事のほうが許せねえ」
ほむ「ほむん」
ほむ「真っ黒でも可愛いわまどか」
あん「おお、ここで助太刀で好感度アップだ! イヤッホゥ」
あん「って、あれ、えっどうしてこうなった……」
あん「ううぅ、さやかの血の涙ペロペロしたい」
八話上映中
あん「さやかの蔑んだ目がすごい、すごくいい……かも」
ほむ「ちょっとわからないわ」
あん「まどかなんて格好だよ、笑った」
ほむ「……」
あん「六話のお前といい勝負してるぞ」
ほむ(まどかと一緒ならそれはそれでいいわね)
あん「お前の家不法侵入されてるぞQB死ね」
ほむ「まったくだわ。そのままブッ挿せばよかったのよ」
あん「お前さやかに鞭打ちすぎだろ、ちょっとは優しくしろよ」
ほむ「コミュ障で悪かったわね」
あん「ご、ごめん」
あん「まったく、あたしが止めなかったら大変なことに」
あん「って、あああああぁぁぁぁああぁぁ」
あん「さやかあああああああああああ」
あん「真っ黒じゃねーか、それでも可愛い」
あん「QB穴だらけじゃねーか、ざまぁ」
ほむ「この程度造作も無いわ」
あん「まどか明らかに引いてるだろ、ちょっとは考えろよ」
ほむ「ほむぅ」
あん「QBまた出てきやがった……キメェ、ちょーキメェ」
あん「っと、あたしとさやかだ。ちょっとドキドキするな」
あん「……な、なんじゃこりゃあ」
九話上映中
あん「……」
ほむ「あれは美樹さやか、だったものよ」
あん「わかってるよ、外から見たら誰だってわかる」
あん『親友なんだぞ!』
あん「いいなあ親友、あたしもさやかの親友になりたい」
ほむ「意外と冷静なのね」
あん「なっちまったもんは仕方ないだろ。もとに戻せるかも知れないし」
あん「今悩んだってそれこそ仕方がないさ」
ほむ「ほむん」
あん「まどか病んでるじゃねーか」
ほむ「このまどかは普通の女子中学生なのよ、これが普通だわ」
あん「えん、えんとろ? え? なんだって?」
ほむ「エントロピーよ」
あん「で、そのエン何とかって何なんだよ」
ほむ「今のQBの説明でわからなかったらどうにも出来ないわ」
あん「クソッ、小卒だからって馬鹿にしやがって……」グスッ
あん「あんな姿になってもさやかは可愛いと思う」
ほむ「そうかしら」
あん「ほら、リボンだって赤くて可愛いぞ」
ほむ「あれはまどかのパクリよ」
あん「ほんとだ……でも可愛いのは本当だろ」
ほむ「そうかしら」
あん「自爆した、自爆したぞあたし」
ほむ「そうね」
あん「あたしでも多分同じことしただろうな」
ほむ「自殺願望でもあるのかしら」
あん「ちげーよ、なんつーか無理心中みたいで」
あん「家族みたいな、そんな感覚っていうか」
ほむ「わけがわからないわ」
ほむ「ほむん」
あん「よしQBを殺しに行こう」
ほむ「まったくだわ」
十話上映中
あん「これお前かよ」
ほむ「……そうよ」
あん「メガネっこだったんだな」
ほむ「ほむぅ」
あん「さやかにメガネか……ありだな」
あん「お前もまどかもキャラ変わりすぎじゃないか?」
ほむ「これが本来のまどかよ」
ほむ「私の憧れた、ね」
あん「ふうん(さやかをもっと出せよ)」
あん「マミの野郎また死んだぞ」
ほむ「巴マミはワルプルギスの夜で生き残る事は出来ないのよ」
あん「まどかも死んだぞ」
ほむ「ほむぅ」
あん「QB死ね」
ほむ「まったくだわ」
ほむ「……」
あん「お前……」
あん「そうか、お前も人のために願ったんだな……あたしと同じだったんだ」
ほむ「違うわ、そうじゃない」
ほむ「私は結局のところ自分自身の為に契約したのよ……」
あん「時間が戻った」
ほむ「そうね」
あん「痛い子だなお前。つーかクラスメイトには内緒じゃなかったのかよ」
ほむ「浮かれていたのよ、忘れなさい」
あん「あの爆弾自作かよ、こえー」
ほむ「あの程度ならお手のものだわ」
あん「銃はヤクザからパクってたのか、時間停止ってすげえ便利だな」
ほむ「まどかのパンツも覗き放題よ」
あん「また死んだぞおい」
あん「マミの奴もいつの間にか居なくなってるし」
ほむ「ほむぅ」
ほむ「またやり直しよ」
あん「ひどい顔だな」
ほむ「まどかが二度も死んだのよ、あんな顔にもなるわ」
あん「さやかだって二回死んでるけどな」
あん「おいさやかを悪く言うのはやめてくれ」
ほむ「まだ何も言ってないわ」
あん「そもそもお前が好感度上げてないのが悪いんじゃないか」
あん「もっと仲良くなってから打ち明けるべきだろ」
ほむ「ぐうの音も出ないわね」
あん「ほらぁさやか魔女になってるし」
ほむ「それは私のせいじゃないわ」
あん「やっぱり上條と緑は潰しておくべきだな」
あん「また失敗かよ」
ほむ「……」
あん「なんだよこの展開、残酷過ぎじゃねえか」
あん「まどかも酷なお願いしてくるし」
ほむ「まどかを悪く言わないで頂戴」
ほむ「結局のところ」
ほむ「結局のところまどかを助けると言いながら」
ほむ「何度もまどかが死ぬところを見届けてきたわ」
ほむ「助けるどころか何度も死なせて」
ほむ「つまるところ私の自己満足なのよ」
ほむ「私の願いは、残酷な結末を何度もまどかに突きつけた」
ほむ「まどかを傷つけているのは他でもない私だったのよ」
あん「あんまり自分を責めるなよ」
あん「今までお前がしてきたことは間違いだった、だったらどうした」
あん「これから正していけばいいじゃないか」
あん「今のお前は独りじゃない、私が手伝ってやるよ」
あん「そのためにあたしと手を組んだんだろ、仲間じゃないか」
あん「避けられない未来なんて無い、そんなものあたしがぶち破ってやるよ」
ほむ「佐倉杏子……」
ほむ「ありがとう」
あん「で、続きは?」
ほむ「え?」
あん「いや、だから十一話」
ほむ「そ、それは……」
あん「あれで終わりじゃないだろ、なんにも解決してないじゃないか」
あん「しかも十話って普通ワンクール全十二話だろ」
ほむ「……無いわ」
あん「う、嘘……だろ?」
ほむ「無いものは無いのよ」
ほむ「現実世界で大災害が起きたわ」
あん「どういう事だおい……」
ほむ「たくさんの人が死んだのよ」
あん「アニメなんて流してる場合じゃないってことか」
ほむ「正確には違うけれど、概ねそういうことよ」
あん「なんてこった……」
ほむ「私が何度目かの時間遡行をしているときに見つけたこのVTR」
ほむ「きっと現実世界とどこかで繋がっているはず」
ほむ「私はその裂け目を見つけて現実世界へ行くわ」
あん「おい、まさか」
ほむ「ちょっと世界を救ってくるわ」
ほむ「そして十一話、十二話をこの手に」
ほむ「戻ってきたら、会議をしましょう」
あん「会議? いったい何のだ」
ほむ「もちろん互いの想い人を攻略するための会議よ」
あん「ああ、そいつはいい」
ほむ「じゃあ、行ってくるわね杏子」
あん「頑張れよ、ほむら」
閉ざされた扉を開けて未来を描くために私は行く
津波「さあ来いほむら」
ほむ「うおおおおおおおおお」
ほむらの爆弾が日本を救うと信じて
完