2 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:08:30.45 GvJaRPlP0 1/455

◆艦娘が出て殺す!シリーズ◆

◆ウェルカムトゥ・ネオサイタマ・チンジフ
http://ayamevip.com/archives/44516722.html

◆ラスト・クチクカン・ガール・スタンディング
http://ayamevip.com/archives/48089635.html

◆キックアウト・ザ・ニンジャ・テイトクファッカー
http://ayamevip.com/archives/48089676.html

◆システム・オブ・チンジフ・ストラグル
http://ayamevip.com/archives/48089712.html

◆アトロオーシャン・イン・ネオサイタマオーシャン
http://ayamevip.com/archives/48089731.html

◆ビヨンド・ザ・カグコインデカッタ・フスマ・オブ・サイレンス
http://ayamevip.com/archives/48089747.html

◆デイ・オブ・ザ・ロブスター
http://ayamevip.com/archives/48089755.html

◆今回は新たなはなしなので前作を読む必要は前スレほどない。でも読んだ方がよいだろう?なのでいますぐしよう!◆

元スレ
【艦殺(艦これ×忍殺)】ブレードカンムス・ヴェイカント・ヴェンジェンス
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450699298/

3 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:10:59.10 GvJaRPlP0 2/455

☆カンムスレイヤーをはじめての皆さんへ☆

4 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:12:56.70 GvJaRPlP0 3/455

☆このシリーズも4スレめということで作者チームはニュービーのためのチュートリアル機会をもうけることにしました。なおたぶん本編とはなんら関係ないと思われる。おうちのひとが、きをつけてね☆

5 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:17:53.86 GvJaRPlP0 4/455

◇「うーん…」「へいへい!起きるんだぜ!」「うーん…あれ?ここは?わたしは一体誰なんですか?」「ハッピーバースデーなんだぜ!キミは記念すべきクローン妖精型式番号千二百三十五番なんだぜ!」「クローン妖精?わたしはクローン妖精なのですか?」「そうだぜ!ちなみにわたしは班長クローン妖精なんだぜ!よろしくなんだぜ!」◇

6 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:22:28.21 GvJaRPlP0 5/455

◇「よろしくお願いします。それでここはどこなのですか?」「よくぞ聞いてくれたんだぜ。ここはネオサイタマ・チンジフ!日々艦娘たちが戦いの中で生きてゆく最前線なんだぜ!」

「話の方はオオヨド=サンから聞いているだろう?私達の使命はセイカンヤの撃滅、ただそれだけだ。イクサあるのみ。」「ハ、ハイ」ユキカゼは小さく失禁した。

「この文にあるとおり、我らがチンジフはシンカイセイカンヤと激しいイクサを行っているのだぜ!」「そうなんですか」◇

7 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:28:08.28 GvJaRPlP0 6/455

◇「そもそも艦娘とはいったいなんなんですか?ソーシャルゲームのキャラかなんかなのですか?」「そんなもん私は知らんぜ!」

艦娘の建造には通常カラテ艤装と呼ばれる兵器に、カンムスソウルがディセンションすることによって生まれる。そしてアイサツは艦娘にとって神聖不可侵の行為であり生まれたばかりのユキカゼにもソウルがそうさせているのだ。抗うことはできぬのである。

「とにかくなんかでかい武器になんかソウルがおりてなんか艦娘が生まれるんだぜ!後は知らんぜ」「そうなんですか」◇

8 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:32:08.56 GvJaRPlP0 7/455

◇「次は艦娘たちのイクサを見てみるんだぜ!」「激しいのですか?」「それはもうとんでもないんだぜ!」

一方、ヤハギはナチと激しいイクサを繰り広げていた。「イヤーッ!」ナチのマチェットが襲いかかる!「イヤーッ!」ヤハギは右ブレーサーでガード!「イヤーッ!」すかさずククリナイフの追撃!「イヤーッ!」ヤハギは左ブレーサーでガード!なんたる一撃の重さか!ヤハギの反撃を許さない!

「ウワッすごいですね」「この瞬間はわずか2秒なんだぜ!艦娘の身体能力はすごいんだぜ!」◇

9 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:37:19.68 GvJaRPlP0 8/455

◇「でもカラテだけじゃない!他のワザだってあるんだぜ!」「魔法ですか?MPとか消費して出すやつですか?」「ゲームのやりすぎなんだぜ!家族とかともっと話した方がいいんだぜ!」

「そーれ!がんばれ連装砲=チャン!」シマカゼが手をかざすとモーター連装砲=チャンはまるで命があるかのようにコクリとうなずく。これはシマカゼのユニーク・ジツ、テレキネシス・ジツだ!シマカゼは思考を大・中・小のモーター連装砲=チャンとリンクさせることでジョルリ人形めいて操ることができるのである。

「ウワッジツを使った」「こんな特技を持った艦娘もいるんだぜ!」◇

10 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:41:37.53 GvJaRPlP0 9/455

◇「そしてイクサには決着がある…無論残るのは勝者、散るのは敗者なんだぜ」「そうなんですか」

おお、ナムアミダブツ!チ級が叩きつけられたのは海ではなく、自分が下半身に装備していたオニめいたカラテ艤装であった。しかし今は天地逆転、チ級の上半身がカラテ艤装に突き刺さったのである!「 イヤーッ!」回転ジャンプで飛び離れるセンダイ!「サヨナラ!」チ級はイヌガミ・ファミリーめいた姿勢のままカラテ艤装もろとも大爆発四散した。

「ウワッ敵艦が死んだ」「そうだぜ!」「もう一度見てみます」「どうぞだぜ!」「ウワッ敵艦が死んだ」「そうだぜ!」「もう一度見てみます」「どうぞだぜ!」「ウワッ敵艦が死んだ」「そうだぜ!」◇

11 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:47:45.53 GvJaRPlP0 10/455

◇「でも状況はシンプルじゃないんだぜ…敵はセイカンヤだけじゃないんだぜ」「どこなんですか?」「それは同じ艦娘たち…キョート・チンジフなんだぜ」

「え?アバッ」カガの言葉に怪訝な表情を浮かべたクマノは次の瞬間鬼瓦クルーザーごと中に残っていたクローンヤクザ妖精ごと叩き潰されていた。空から落ちてきた、巨大な鉄塊に!「イヤーッ!」「サヨナラ!」クマノは鬼瓦クルーザーごと大爆発四散した!

「ウワッ艦娘も死んだ」「そうだぜ!」「もう一度見てみます」「どうぞだぜ!」「ウワッ艦娘も死んだ」「そうだぜ!「もう一度見てみます」「どうぞだぜ!」「ウワッ艦娘も死んだ」「さっきからそうだって言ってるけど大爆発四散なら気を失ってるだけだぜ。死んでるわけじゃないだぜ」「ウワッ艦娘が大爆発四散した」「そうだぜ!」◇

13 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:51:18.83 GvJaRPlP0 11/455

◇「こんなにも状況はサツバツとしているのですか?救いはないのですか?」「安心してほしいんだぜ!ちゃんとロマンスもあるんだぜ!」

「では、ファックします」「ヤ…ヤメテ!ヤメテくだ…アッ…アイエーエエエ!アイエエーエエ!!ンアッ!?ンアァアアアーッ!!!」

「ウワッ艦娘が01された」「そうだぜ!」「もう一度見てみます」「これ以上見ない方がいいんだぜ」◇

14 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:56:32.34 GvJaRPlP0 12/455

◇「これで私からの説明は以上なんだぜ!この世界を分かってくれたかなんだぜ?」「ハイ、よくわかりました!」「何よりなんだぜ!これからわたしたちも頑張って暁の水平線に勝利を刻むんだぜ!」「ハイ!まず何をすればいいのですか?」「まず最初の仕事は42時間労働なんだぜ!とにかく働くんだぜ!休みはないんだぜ!というかもはやわたしたちの人権がないんだぜ!」「ウワッわたしの人生が死んだ」◇

15 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 21:58:00.45 GvJaRPlP0 13/455

☆カンムスレイヤーはじめての皆さんへ、おしまい☆

17 : ◆utp..QOeek - 2015/12/21 23:52:35.00 GvJaRPlP0 14/455

◆なお更新は明日か明後日な。備えよう◆

21 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 16:47:48.07 Qr9uvQwI0 15/455

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

22 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 16:48:45.75 Qr9uvQwI0 16/455

【ブレードカンムス・ヴェイカント・ヴェンジェンス】

23 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 16:50:41.18 Qr9uvQwI0 17/455

雷鳴が轟いた。垂れ込めた暗雲に閃光が照り返し、激しく波はうねる。窓際を見張るミニチュアダークスーツにサングラス姿のクローンヤクザ妖精は一瞬その閃光に注意を払い、また、もとの警戒姿勢に戻った。

24 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 16:55:09.72 Qr9uvQwI0 18/455

ここはキョート・チンジフ駐屯基地のひとつ、第8駐屯基地。豪華な調度品が飾られた部屋の中央には金糸タタミがあり、そこに、下着一枚姿のスリムな艦娘が寝そべっている。その艦娘は寝そべりながらトロピカルジュースを啜っている。外の荒れ模様とは対照的だ。

25 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:00:15.13 Qr9uvQwI0 19/455

奴隷クローン妖精が死んだマグロの目で、その全身をマッサージしていた。「ンアーッ…いいわよ…一生懸命やりなさい!」艶やかな声を出すその艦娘の名はムラクモ、ネオサイタマ・チンジフの駐屯基地襲撃において功績を上げ、駆逐艦娘ながらマスター位階に昇進した、グランドマスター・ムサシ派閥の艦娘である。

26 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:03:48.53 Qr9uvQwI0 20/455

先日行われたネオサイタマ・チンジフ駐屯基地襲撃作戦において、キョート・チンジフはその半数近くを奪うことに成功した。この作戦と同時に、ネオサイタマに対しセイカンヤからの攻撃が一時的に激しくなったのは偶然だろうか?それはムラクモにとっても知る由はない。

27 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:09:22.85 Qr9uvQwI0 21/455

8人のクローンヤクザ妖精のうち2人は窓際、2人は戸口を護り、4人は硝子製のチャブでボードゲームをしている(人権を含むすべての権利が軽視されているクローン妖精だが、彼女たち(?)は暇さえあれば遊ぼうとする)。外にはもう1人の門番が冷たい海風に当たって凍えている。

28 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:13:31.45 Qr9uvQwI0 22/455

「早くオイルを塗りなさい」ムラクモがジュースを飲みながら、高飛車に言った。二人の奴隷クローン妖精は慌てて壺に手を差し入れ、ツバキ脂をムラクモの全身に塗りたくり始めた。命令に従わなければ休憩がもらえないからだ。「もっと力を入れなさい!」二人の奴隷クローン妖精は全身の体重をかけてムラクモをマッサージする。

29 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:16:26.58 Qr9uvQwI0 23/455

クローンヤクザ妖精は武装していた。窓際と戸口の二人はヤクザアサルトライフル。チャブの二人はヤクザガンとカタナを装備している。いつでも襲撃に対処できるようにだ。チンジフ本部から通達があった。この数日、正体不明の敵に艦娘が大爆発四散させられるインシデントが起こっている。ムラクモは恐れていなかった。

30 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:23:45.09 Qr9uvQwI0 24/455

ムラクモはムサシ派閥の中でも出世頭のひとりであり、ヤリの使い手である。恐れ知らずで高飛車な彼女は勇敢に相手に挑んで行く、それはムサシ派閥の艦娘たちに共通する精神だ。ネオサイタマ・チンジフの艦娘との戦闘で、格上である重巡洋艦娘のアオバに打ち勝ったことはムサシからも直々に褒められた。

31 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:28:41.30 Qr9uvQwI0 25/455

「そいつ、ウチに来りゃいいのよ!私たちをナメた奴がノコノコ出てきたら、素っ裸にひん剥いて女体盛りにしてやるわ!」「相変わらず口がでかいやつじゃ。せいぜい足元をすくわれるなよ?」「勿論よ!見ててねムサシ=サン!」昨日の食事会で、ムラクモはムサシにそう豪語した。仲間たちからも囃し立てる声が上がった。ムラクモは自信満々であった。

32 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:33:43.38 Qr9uvQwI0 26/455

「ンアーッ…そう、そこよ…ん?」ムラクモはジュースを飲む手を止めた。「ちょっと!外を見て来なさい」音がしたのだ。彼女のカンムス聴覚は違和感を感じ取っていた。「はいよろこんでー」自分の番が終わったボードゲームヤクザ妖精の一人がアサルトヤクザ妖精の立つ戸口へ向かって行く。その時、部屋の電気が唐突に消えたのだった。

33 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:39:47.27 Qr9uvQwI0 27/455

「あいええええ!?」既にして疲労困憊にあった二人の奴隷妖精が闇の中で絶叫した。ムラクモは横に畳んで置いてあった装束を一瞬にして纏うと跳ね起きた!「非常電源をつけなさい!」「はいよろこんでー!」戸口のアサルトヤクザ妖精が手元のボンボリ電源を入れた。明かりの下、眼前に立つ異物存在を目視した瞬間、アサルトヤクザ妖精は爆死した。

34 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:44:35.53 Qr9uvQwI0 28/455

「イヤーッ!」「あばばばばばっ!?」白い影がくるくると回転すると、戸口のアサルトヤクザ妖精は竜巻に巻き込まれたように巻き上げられ、衣服を切り裂かれながら爆死した!膝立ちになり、広げた両手のそれぞれにドスと呼ばれるダガーナイフを逆手で構えた艦娘は白銀の頭髪の奥に、キツネのオメーンを被っていた。

35 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:51:06.54 Qr9uvQwI0 29/455

「ザッケンナコラー!」ムラクモは自分の相棒ともいえるヤリを回転させ構える!「ムラクモよ!ネオサイタマの奴らが復讐しに来たの!?スッゾコラー!」「大変です!」そのオメーン姿の艦娘の背後でドアが開いた。出て行ったばかりのボードゲームヤクザ妖精が飛び込んできた。「ムラクモ=サン!見張りが死んでます!服を切り裂か…」「イヤーッ!」

36 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:54:31.24 Qr9uvQwI0 30/455

「あばばばばっ!」次の瞬間、白い影がくるくると回転すると、そのボードゲームヤクザ妖精は竜巻めいて巻き上げられ、衣服を切り裂かれた!虫の息で呟く「そ、そう、こんな風にあばっ」爆死!「「ざっけんなこらー!」」「「ざっけんなこらー!」」窓際のアサルトヤクザ妖精とチャブのボードゲームヤクザ妖精が銃を撃ち込む!

37 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:57:01.57 Qr9uvQwI0 31/455

「イヤーッ!」目にも留まらぬ速さでキツネオメーンの艦娘の両手が閃く。短銃ばかりかアサルトライフルの銃弾1マガジン分の銃弾全てが二本のドスさばきによって弾き返された!無傷!「な、なむあみだあばーっ!?」「ぐわーっ!」あわれ、へたり込んでネンブツを唱えていた奴隷妖精2人の脳天に跳弾が命中し爆死!

38 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 17:59:49.80 Qr9uvQwI0 32/455

「イヤーッ!」キツネオメーンの艦娘が跳躍する。まるで白い竜巻だ!「「「あばばばばばっ!」」」跳躍軌跡上にいた将棋ヤクザは一瞬にして十数回斬りつけられ、竜巻めいて巻き上げられて衣服を切り裂かれながら爆死!そのままその艦娘は壁を蹴って窓際のアサルトヤクザ妖精へ!「イヤーッ!」

39 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 18:02:42.27 Qr9uvQwI0 33/455

「あばばばばばっ!」壁を蹴った艦娘は残ったヤクザ妖精を回転に巻き込み、あっという間に衣服を切り裂き爆死させた!「……」艦娘が窓を背にムラクモを睨み据えると、雷鳴が轟き、重い雲を閃光が照らす!わずか一呼吸のうちに、ムラクモ以外のクローンヤクザ妖精が全員爆死!

40 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 18:12:26.93 Qr9uvQwI0 34/455

そしてその艦娘は落雷を背に、逆手にドスダガーを持った手をクロスしてアイサツした。「…ドーモ、ケジメカンムスです」右目にかかる白銀色の頭髪、身につけている装束は普通の艦娘にも見られるセーラー服型、背に装備されているのは駆逐艦娘専用のカラテ艤装、腰の両側にはワイヤー射出装置。そしてその胸元は大きく膨らんでいる。彼女は豊満だった。「貴方をケジメする」

41 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 18:15:55.83 Qr9uvQwI0 35/455

「ケジメカンムス…?フザケた名前ね!こんな事してタダでおけると思ってないわよねぇ…!」ムラクモはヤリを構えたままケジメカンムスを睨み据える。確かにケジメカンムスのワザマエは壮絶なものだった。しかし望むところである。ムラクモには負ける気などひとつもなかった!自分のワザマエがその上をゆけばいいだけだ!

42 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 18:22:15.58 Qr9uvQwI0 36/455

「かかってきなさい!死ぬ気ならばね!」ムラクモはケジメカンムスを挑発する。情報で聞いた襲撃者はこのオメーン姿の艦娘に違いない。やはりネオサイタマの艦娘か?とにかくこの襲撃者を退治すればさらに自分の評価はウナギ・ライジングである。またとない好機だ!「覚悟なさい!キョート・チンジフとあたしたちの派閥にケンカを売ったことを全力で後悔させてや」

43 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 18:27:25.94 Qr9uvQwI0 37/455

その時。ヤリを構えて飛びかかろうとしていたムラクモの懐を、つむじ風が吹き抜けた。「るわ……え?」ムラクモはヤリを構えたまま後ろを向いた。自分の背後にはケジメカンムスがドスダガーを持った両手を広げて立膝で立っている。そして彼女の背中のカラテ艤装から発せられる放熱。巻き戻される腰のワイヤー射出装置。(え?)

44 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 18:34:11.63 Qr9uvQwI0 38/455

自分の足元に何かが落ちている。布だ。切り裂かれた布が足元に散乱している。(え?)次にムラクモは自分の身体を見た。しかしそこには何もない。あるのは肌色の自分の肌だけ。(え?)トレードマークの黒いタイツさえない。素足だ。勿論下着もない。そして胸元にあったのはつつましやかな胸だけ。(え?)ムラクモは全裸だった。

45 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 18:38:32.17 Qr9uvQwI0 39/455

(え…ナンデ?わたし…はだか)ケジメカンムスがザンシンを解くように立ちあがる。ムラクモは唖然と立っている。しかしやがて、自分が一体どんな格好で立っているかを完全に理解した。してしまったのだ。(あ…あ…)先ほどまで闘志に満ち溢れていた表情は消えてゆき、いずれその顔は…真赤に染まった。

46 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 18:43:39.04 Qr9uvQwI0 40/455

「あっ…アイエエエエエエエエエ!!」ムラクモは自分の胸と股を抑えてしゃがみ込んだ。どれほど激しい戦闘でも手放さなかった愛用のヤリさえ取り落として!あまりの恥ずかしさ、そして全裸などというあり得ぬ状態に混乱して!彼女にはしゃがみ込むという選択しか許されていなかったのだ!「アイエエエエ!」「貴方をケジメしました」ケジメカンムスは厳かに言い放つ。

47 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 18:50:40.76 Qr9uvQwI0 41/455

ナ、ナムアミダブツ!読者の中に鷹のようなカンムス視力をお持ちの方がおれば見ることができただろう。ケジメカンムスがワイヤーをムラクモの背後に射出し、カラテ艤装のブースト噴射で音速にも達する速度でダッシュした。しかもそのほんの一瞬の間にムラクモの装束のみをすべて切り裂いたのだ!なんたる速度!なんたるワザマエ!なんたる全裸か!ゴウランガ…おお、ゴウランガ!

48 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 18:57:17.91 Qr9uvQwI0 42/455

「アイエエエ…あんたは、あんたは一体…!?」ムラクモはもはや顔を真赤に染めながら涙目で一糸まとわぬ全裸の身体を必死に抑えた。「私は誰でもない。私は亡霊です」ケジメカンムスは無感情にムラクモを見下ろす。そしてその前髪で隠れた、オメーンのさらに奥にある右目が青く光った。その光はまるで…深海棲艦娘の

49 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 19:01:39.15 Qr9uvQwI0 43/455

「…イヤーッ!」「グワーッ!」ケジメカンムスは身動きのとれないムラクモを容赦なくドスダガーでクロスに斬りつける!「サヨナラ!」ムラクモはダメージと恥ずかしさのあまりに大爆発四散した。部屋の中を静寂が支配する。そして再び雷が照らした部屋の中には、もう誰もいなかった。

50 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 19:05:27.43 Qr9uvQwI0 44/455

【KANMUSLAYER】

51 : ◆utp..QOeek - 2015/12/23 22:16:08.94 Qr9uvQwI0 45/455

(親愛なる読者のみなさんへ : 今回のエピソードンはソウリュウ=サンのやつ並みに酷くなることが予感されている。しかしこの通り青少年のなんかには配慮してゆくのでご安心ください。以上です)

54 : ◆utp..QOeek - 2015/12/24 18:15:42.51 Dgm1T+g+O 46/455

◆艦◆カンムス名鑑#58【駆逐艦ムラクモ】キョート・チンジフ所属、ムサシ派閥のマスター艦娘。武闘派の多いムサシ派閥の駆逐艦娘の中ではトップクラスの実力を持ち、素早いヤリの連撃を得意とする。しかし彼女でさえも全裸という状況下ではその卓越したワザマエを披露することなく大爆発四散してしまった◆艦◆

55 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 15:36:42.62 a4SufA8t0 47/455

◆今日な〜◆

56 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 19:47:09.50 a4SufA8t0 48/455

◆◆◆◆◆◆◆◆

57 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 19:48:48.04 a4SufA8t0 49/455

【KANMUSLAYER】

58 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 20:09:00.19 a4SufA8t0 50/455

ネオサイタマ近海の洋上、そこにポツリと浮かぶ移動屋台がある。この店の名は「うらかぜ」というおでん屋台。この屋台の店主はかつてネオサイタマ・チンジフに所属していた駆逐艦娘であり、退職したのちにこの商売を始めた。その艦娘はセーラー帽を被り、制服型装束の上にエプロンをつけた格好をしている。

59 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 20:12:01.23 a4SufA8t0 51/455

「お客さーん?お客さーん!起きとるかー!」その店主は客らしき艦娘の肩をポンポンと叩いている。その艦娘は白銀の髪を揺らし、静かに目を開く。「…スイマセン。少しうとうとしてしまいました」そう言って少し冷えた大根を口に運ぶ。その右目は前髪に隠れて見えない。

60 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 20:16:50.15 a4SufA8t0 52/455

「かぁー…そんなに仕事は大変なのけ?こりゃあチンジフ辞めて正解じゃったのお!」店主は笑いながらオチョコにホット・サケを注ぐ。「そうですね」その艦娘はオチョコを受け取ると静かに飲み干した。しかしその頬が赤くなることはなく、雪めいて白い。

61 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 20:20:05.21 a4SufA8t0 53/455

その艦娘はおもむろに口を開いた。「夢を見ていたんです」「夢?どんな?」「…中身は忘れました。夢を見たということは、証明できません」「どーやらお客さんは相当疲れてるようじゃの」店主は不思議そうに相槌をうった。

62 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 20:34:01.12 a4SufA8t0 54/455

その艦娘は静かに立ちあがる。まるで人形のように整った美しい顔立ちだが、その表情はきわめて無感情である。「ご馳走様でした」テーブルに万札素子を置く。駐屯基地襲撃の時に奪い取ったもののひとつだ。すると彼女は振り向きもせず、夜の海に消えてゆく。「まいどー!…あっ!ちっとお客さん!お釣り!お釣りはぁー!?」

63 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 20:35:52.16 a4SufA8t0 55/455


--------

64 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 20:40:42.18 a4SufA8t0 56/455

彼女は目を開けた。目の前にはひとつの部屋があった。

65 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 20:46:25.18 a4SufA8t0 57/455

「よし…よし…!準備オーケー!」ドアの前に立つ艦娘、ハツカゼは手鏡を見ながら身なりを整える。ここは自分の仕事場である精神世界ではない、もうひとつの仕事場、ネオサイタマ・チンジフの提督執務室前である。(もうちょっと首筋とか見せた方がいいかなあ…い、いや!別に印象とか気にしてるわけじゃないけど!決してうん!)

66 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 20:50:19.30 a4SufA8t0 58/455

先ほどからハツカゼはドアの前を動物園のクマめいてうろついていた。「何してんだろハツカゼ=サン?」「おしっこしたいクマ?」通りすぎてゆく艦娘たちの言葉も耳に入らない様子である。しかし彼女は意を決して、ドアノブをつかんだ。「…よしっ!シツレイシマース!提督、ちょっと話があ…」

67 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 20:55:54.42 a4SufA8t0 59/455

「…ン?」執務室の中にいたのは提督だけではない。机の上に座っているのは、秘書艦のヒュウガだった。彼女は長期の遠征任務から帰ってきていたのだ。「!」ヒュウガはやや慌てた様子で、机に置かれた提督の手に重ねていた自分の手を離した。「…あ」どうやら自分は酷いタイミングでエントリーしてしまったらしい。

68 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 21:08:03.10 a4SufA8t0 60/455

「…ノックぐらいしろ」「ご…ごめんなさい…」ハツカゼは肩を落として項垂れた。この2人の関係は周知の事実である。しかしやはりまざまざと見せつけられると相当にこたえるのということを身をもって体感した。「コホン…ハツカゼ=サン、私がいない間に大変な目にあったようだな。話は聞いている」ヒュウガは咳払いすると、机からさりげなく降りた。

69 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 21:13:58.57 a4SufA8t0 61/455

「…ハッ!そうなんです!せ、セイカンヤにキョートの艦娘がいたんです!しかも2つの組織はちんちん…ちんちん?ちんちんなんだっけ!?」「チンチン・カモカモ(親密な関係)だ。その話はセンダイ=サンから聞いた。お前が寝込んじまったすぐ後にな」「エッ!?」慌てた様子のハツカゼに対し提督はクールに返答する。しかしその顔色は以前見たよりさらに悪くなっている気がする。

70 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 21:20:44.66 a4SufA8t0 62/455

(また私は情けないちくしょう!…それにしても、提督あれからちゃんと休めたのかな…)提督はややぎこちない手つきで書類をめくっている。「その話に関しては私の方でも調査している。私が最前線に駆けつけた頃には…すでに駐屯基地の半数近くが制圧されてしまっていた。キョート・チンジフにな。失態だ。」「は、半分!?」ナムアミダブツ!拉致事件のダメージで寝込んでいた間にそんなことが起こっていたとは!自分が思っていたよりも状況はさらに悪い方向に傾いているようだ。

71 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 21:26:21.26 a4SufA8t0 63/455

「どうやらセイカンヤにキョート・チンジフが制圧されたという報告は誤報のようだ。なにせ現にキョートの艦娘が攻撃してきているのだからな」「そんな…チンジフどうしで…ナンデ」「…今すぐ部門長の臨時集会を開け、ヒュウガ=サン」しばしフリーズしていた提督がおもむろに口を開いた。「ああ、すぐさま招集する。…しかし」

72 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 21:33:40.43 a4SufA8t0 64/455

彼女は提督を不安げに見つめる。「…大丈夫なのか。君は」提督の足元に転がる大量のバケツドリンク(BKT物質は人体にやや有害である)の瓶を見ながら問うた。「俺は……………………平気だ。お前こそ平気じゃないだろう、キョートにいる姉のことで」「それは…そうだが」「だから早く行け。俺はこれから前に捕まってたヤツら3人のカウセリングをしなきゃならんらしい。それが終わったら…チト休む」

73 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 21:37:31.98 a4SufA8t0 65/455

「…分かった。ハツカゼ=サン、君も来てくれ」「は、ハイ!」ヒュウガは最後まで躊躇っていたがハツカゼを連れて執務室を出ていた。「アノ…提督、無理しないでね…」「ハッ、これから来る3人に説教のひとつでも食らわしてストレス解消させねもらうぜ。行ってこい」心配するハツカゼに対し提督は冗談で返した。

74 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 21:48:41.33 a4SufA8t0 66/455

執務室のドアが閉まる。「そうだ…俺は、まだ…たった82時間寝てないだ…け」提督は震える手つきで書類をめくっていたが、次の瞬間に電池が切れて一切の機能が停止したジョルリ人形めいて書類を持ったまま机に顔を打ち付けると、しばらくの間動かなかった。そして次に提督がゆっくりと顔を上げた時、そこには

75 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 21:50:11.10 a4SufA8t0 67/455

「ヒュウガ=サン…?どうしたんです?」一方、ヒュウガとともに歩くハツカゼは怪訝な表情でヒュウガの横顔を見ている。まるで誰かが今から犠牲になるような苦渋の表情である。(…ナムアミダブツ)ヒュウガは小さく呟いた。その声はハツカゼに聞こえないほど小さな呟きだった。

76 : ◆utp..QOeek - 2015/12/25 21:53:24.84 a4SufA8t0 68/455

【KANMUSLAYER】

78 : 以下、名... - 2015/12/25 22:18:52.99 g0q0jk/SO 69/455

提督すでに呂律回らんくらいヤバイじゃないか

79 : ◆utp..QOeek - 2015/12/27 11:33:34.36 Hdl09ee70 70/455

◆確かに提督は呂律のまわるような状況ではなかったのであれは決して誤植ではないのだなあ。今日な◆

81 : ◆utp..QOeek - 2015/12/27 21:27:50.16 Hdl09ee70 71/455

【KANMUSLAYER】

82 : ◆utp..QOeek - 2015/12/27 21:32:29.78 Hdl09ee70 72/455

某日、アカサカ海、ネオサイタマ・チンジフ第10駐屯基地。

83 : ◆utp..QOeek - 2015/12/27 21:38:52.65 Hdl09ee70 73/455

「アイエエエエエ!大変なことになっちゃったよアサシオ!」「ハァーッ!ハァーッ!オオシオ!急いで迎撃体制をとらなきゃ!」停電した駐屯基地内で蠢く2人の人影。キョート・チンジフの朝潮型姉妹のうちの2人だ!制圧したこの基地内を警備中であった。

84 : ◆utp..QOeek - 2015/12/27 21:44:33.36 Hdl09ee70 74/455

ブウーン…空回りする空調の中で「見つけ次第殲滅」「ネオサイタマに放火する」等の威嚇ショドーが揺れる。「よし…これで」アサシオは汗を拭い、カラテ砲を装填した。だがオオシオがキョート本部に緊急連絡を行おうとした瞬間、ドアを蹴破って突如キツネ・オメーンを被った艦娘が侵入を果たしたのだ!「イヤーッ!」

85 : ◆utp..QOeek - 2015/12/27 21:50:42.70 Hdl09ee70 75/455

「アイエエエエエ!?」アサシオはおもむろにカラテ砲射撃!BLAMBLAMBLAM!「イヤーッ!」襲撃者は巧みなステップでこれを回避し接近!二刀流ドスダガー連斬を繰り出す!「イヤーッ!」「グワーッ!サヨナラ!」アサシオは一瞬にして全裸になり大爆発四散!物言わぬ全裸の艦娘が床に転がる!残されたオオシオは失禁!

86 : ◆utp..QOeek - 2015/12/27 21:57:54.33 Hdl09ee70 76/455

「アイエエエエエ!だ、誰あなた!?この基地内にはクローンヤクザ妖精ちゃんたちもいるんだよ!よくもアサシオを!ゆ、許さないんだから!」「ドーモ、ケジメカンムスです。既に皆殺しにしました」ケジメカンムスは容赦なく言い放つ。だがオオシオはアイサツを返すのも忘れるほど混乱しているようだ。

87 : ◆utp..QOeek - 2015/12/28 12:24:02.46 /jcchbBG0 77/455

「第11基地のセキュリティパスワードを教えて下さい。そうすればひと思いにカイシャクした後にケジメし、でなければじっくりケジメした後にカイシャクします」「アイエッ…くっ!ころせー!」「イヤーッ!」「ンアーッ!?」追い詰められてなお抵抗しようとするオオシオをケジメカンムスは容赦なく斬りつける!サスペンダーが斬られスカートがストンと落ちた。ナムアミダブツ!

88 : ◆utp..QOeek - 2015/12/28 12:28:25.70 /jcchbBG0 78/455

「アイエエエエエ!ヤメテ!第11基地のパスワードはEBIFRYです!」股を抑えながらオオシオは呆気なく自白した。「分かりました」ケジメカンムスはオメーンの奥で目を細める。そしてオオシオの手首を掴み、床に落ちていた彼女のカラテ砲を握らせる。「な、何を!?」

89 : ◆utp..QOeek - 2015/12/28 12:34:36.86 /jcchbBG0 79/455

「一応私が来たことの偽装をしておきます。そこで筋書きを考えました。姉妹の2人がどちらの胸の方が大きいかという議論で白熱し、比べて負けた片方が怒りのあまり姉妹を思わず射殺…」BLAM!カラテ砲が物言わぬ全裸となったアサシオの顔面に撃ち込まれる。オオシオは再失禁!「アイエエエ……や、やめてください」

90 : ◆utp..QOeek - 2015/12/28 12:37:28.16 /jcchbBG0 80/455

「だが生き残った方も罪の意識に苛まれ、彼女は自らの頭を…」ケジメカンムスは万力のような力でオオシオの手首を捻ると、銃口を彼女自身のこめかみに押し付けた。「アイエエエエエエ!アイエーエエエエエエ!」BLAMN!「アバーッ!サヨナラ!」サツバツ!

91 : ◆utp..QOeek - 2015/12/28 12:46:49.13 /jcchbBG0 81/455

大爆発四散したオオシオをケジメカンムスは速やかに全裸にすると、すぐさま基地内から脱出した。これまで潰した基地は5つ目。まだどこにも自分の正体に関するもの見つからない。(次は第11基地…)彼女は夜の海をしめやかに航行する。キツネオメーンの奥の右目が青い炎めいて輝いた。

92 : ◆utp..QOeek - 2015/12/28 12:49:07.63 /jcchbBG0 82/455



ーーーーーーーーーーー



93 : ◆utp..QOeek - 2015/12/28 23:13:02.40 /jcchbBG0 83/455

「さぁ、提督のところへいきましょ!」「だ、大丈夫ですか私!髪型おかしくないですかね?」「しんこきゅう…しんこきゅう…提督=サンとおはなし…えへ」フスマを隔てて3人の声が聞こえる。しかしドージョーの中心でアグラするセンダイはそれに一切の注意を払うことはない。「スゥーッ…ハァーッ…」

94 : ◆utp..QOeek - 2015/12/28 23:19:18.14 /jcchbBG0 84/455

センダイは深い呼吸を繰り返す。「スゥーッ…ハァーッ…」これはチャドー由来の呼吸法、チャドー呼吸だ。瞑想し、己の呼吸を地水火風の精霊、そしてエテルの流れとコネクトさせる。かつて自分のセンセイであった艦娘に教わったもののひとつだ。

96 : ◆utp..QOeek - 2015/12/28 23:53:00.52 /jcchbBG0 85/455

センダイはチャドー呼吸を続けながら、ふと過去の事を思い出した。マルノウチ・スゴイデカイチンジフで生まれた自分、提督と初めて出会った時、そしてセンセイの元で鍛錬を積みはじめた日々。しかしそれは全て変わってしまった。あのマルノウチ抗争で、全てが。

97 : ◆utp..QOeek - 2015/12/28 23:59:09.87 /jcchbBG0 86/455

まだニュービーであったセンダイの前に現れた深海棲艦娘。倒れゆく仲間たち。そして倒れる自分。なにもかもが短い時間のうちに起こったことだ。次に目を覚ました時、自分はニンジャの力を持っていた。

98 : ◆utp..QOeek - 2015/12/29 00:06:50.16 8yPGGw180 87/455

自分のうちにあるのはカンムスソウルだけではない。もうひとつのソウルを確かに感じる。それは自分を徐々に侵食している、邪悪なまでの殺艦衝動によって。センセイに教わったチャドーがなければ自分はすでにもうひとつのソウルに乗っ取られていたかもしれない。しかしそのチャドーでさえも未だ未熟だ。

100 : ◆utp..QOeek - 2015/12/29 13:17:18.47 8yPGGw180 88/455

(チャドー、フーリンカザン、そしてチャドー…これが全てです。推して参りましょう)実戦訓練でニュービー艦娘の自分たちの前に立つセンセイはそう言った。しかしセンダイがチャドーを完全に習得するのは叶わなかった。マルノウチ抗争が終結し、チンジフは無くなり、センセイはいなくなった。

101 : ◆utp..QOeek - 2015/12/29 13:28:20.92 8yPGGw180 89/455

センダイに宿ったもうひとつのソウルは、彼女に凄まじいカラテをもたらした。しかしソウルの力を持ってしてもチャドーを完全に習得することはできない。センセイでなければ……新たな力を手に入れたセンダイに提督は憲兵の職務を授けた。そこから新たな自分として、イクサの日々が始まったのだ。

102 : ◆utp..QOeek - 2015/12/29 13:33:47.00 8yPGGw180 90/455

「スゥーッ…ハァーッ…」センダイはチャドー呼吸を続ける。しかし重要なことは過去だけではない。今、セイカンヤだけでなくキョートとのイクサが始まった。つまり自分の妹であるジンツウとも戦う可能性もあるかもしれない。その時自分は戦うことができるだろうか?

103 : ◆utp..QOeek - 2015/12/29 13:41:46.85 8yPGGw180 91/455

いや、迷うことはないだろう。もしジンツウと戦うことになってしまったのならばジンツウの脳天をチョップし、彼女の目を覚ませばいいのだ。キョートにいる友人たちにも同じことをすればよい。「スゥーッ…ハァーッ…」きたるべきイクサに備えセンダイは精神修行を続ける。この今だけはチンジフ内に感じる邪悪なものに目をつぶりながら。

104 : ◆utp..QOeek - 2015/12/29 13:42:53.77 8yPGGw180 92/455

【KANMUSLAYER】

105 : ◆utp..QOeek - 2015/12/29 13:44:32.66 8yPGGw180 93/455

◆この数日間更新ペースに乱れがありましたことをお詫びしケジメします。オショガツが近いが更新はまだやります◆

107 : ◆utp..QOeek - 2015/12/30 13:52:43.73 CNhiUsh60 94/455

◆今日な?◆

109 : ◆utp..QOeek - 2015/12/31 12:16:48.38 BU8IGTNl0 95/455

◆やっぱ今日な◆

110 : ◆utp..QOeek - 2015/12/31 12:22:02.34 BU8IGTNl0 96/455

【KANMUSLAYER】

111 : ◆utp..QOeek - 2015/12/31 12:48:00.98 BU8IGTNl0 97/455

「さーて!それじゃあ何するぅ?」「タマゴとチクワを、あとサケをお願いします」「おっしゃ!任せときー!」店主が手際よくサケを注ぎ、オデンを皿に移す様子を彼女は静かに見守っている。彼女の雪めいた表情はオデンから出る湯気にあてられさらに艶やかにも見える。

112 : ◆utp..QOeek - 2015/12/31 12:52:49.40 BU8IGTNl0 98/455

「もー…前来てくれた時にお釣り忘れちゃうなんて忘れんぼさんじゃけえの!」「スミマセン」「ま、気にせんでえーて。ところでさ…」「何ですか」「この前聞きそびれてもうたんだけど、お客さんってどこの所属なん?」「…キョートです」「へぇー!そうなんか!」彼女はやや間をおいて答えた。自分の拠り所など何処にも無いのに関わらず。

113 : ◆utp..QOeek - 2015/12/31 16:45:30.44 BU8IGTNl0 99/455

「そうかぁ…キョートなんねぇ〜!どうりでお上品な感じがしたけえの!ネオサイタマにいたころはヘンな奴ばっかりでなぁ。ストーカーにレズのサディストとか武器ギークとかもうそれはいっぱいだったんじゃけえ!」「そうですか」店主は弟子クローン妖精と野菜を切りながらなおも話し続ける。彼女は相槌を打ちながらオデンを口に運んでいる。「それとさお客さん!」「何ですか」「その右目!キレイな青じゃけえ!カラーコンタクトけ?」

114 : ◆utp..QOeek - 2015/12/31 16:53:19.29 BU8IGTNl0 100/455

彼女の箸が止まった。「………」「お客さん?」そして前髪の奥の右目を抑える。自分が生まれた時に持っていた、普通の艦娘ならば持っていないはずのこの青い光を持つ右目を。「……そんなところです。ご馳走さまでした」短い沈黙の末に彼女は万札素子を置き、店主の返答を待たずに立ち上がった。「はぁ…?ま、まいどー…ってお客さん!?だからお釣り!お釣り持ってってよぉー!お客さーん!!」

115 : ◆utp..QOeek - 2015/12/31 16:54:02.28 BU8IGTNl0 101/455


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116 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:18:04.19 w4yfinKJ0 102/455

某日、シナガワ海、ネオサイタマ・チンジフ第11駐屯基地。

117 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:23:35.05 w4yfinKJ0 103/455

「アイエエエエエ!大変なことになっちゃったわよアラシオ!」「ハァーッ…ミチシオ?急いで迎撃体制をとらなきゃだめだね〜」停電した駐屯基地内で蠢く2人の人影。キョート・チンジフの朝潮型姉妹のうちの2人だ!制圧したこの基地内を警備中であった。

118 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:26:18.67 w4yfinKJ0 104/455

ブウーン…空回りする空調の中で「見つけ次第剥く」「ネオサイタマに不法投棄する」等の威嚇ショドーが揺れる。「よ〜し、これでいいかなぁ?」アサシオはおっとりとカラテ砲を装填した。だがミチシオがキョート本部に緊急連絡を行おうとした瞬間、ドアを蹴破って突如キツネ・オメーンを被った艦娘が侵入を果たしたのだ!「イヤーッ!」

119 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:28:32.01 w4yfinKJ0 105/455

「あら〜?」アラシオはおもむろにカラテ砲射撃!BLAMBLAMBLAM!「イヤーッ!」襲撃者は巧みなステップでこれを回避し接近!二刀流ドスダガー連斬を繰り出す!「イヤーッ!」「グワーッ!サヨナラ〜」アラシオは一瞬にして全裸になり大爆発四散!物言わぬ全裸の艦娘が床に転がる!残されたミチシオは失禁!

120 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:30:38.44 w4yfinKJ0 106/455

「アイエエエエエ!だ、誰あんた!?この基地内にはクローンヤクザ妖精もいるのよ!よくもアラシオを!ゆ、許さないからね!」「ドーモ、ケジメカンムスです。既に皆殺しにしました」ケジメカンムスは容赦なく言い放つ。だがミチシオはアイサツを返すのも忘れるほど混乱しているようだ。

121 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:32:48.96 w4yfinKJ0 107/455

「第12基地のセキュリティパスワードを教えて下さい。そうすればひと思いにカイシャクした後にケジメし、でなければじっくりケジメした後にカイシャクします」「アイエッ…くっ!殺せ!」「イヤーッ!」「ンアーッ!?」追い詰められてなお抵抗しようとするミチシオをケジメカンムスは容赦なく斬りつける!サスペンダーが斬られスカートがストンと落ちた。ナムアミダブツ!

122 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:34:51.36 w4yfinKJ0 108/455

「アイエエエエエ!ヤメテ!第12基地のパスワードは4643よ!」股を抑えながらミチシオは呆気なく自白した。「分かりました」ケジメカンムスはオメーンの奥で目を細める。そしてミチシオの手首を掴み、床に落ちていた彼女のカラテ砲を握らせる。「な、何すんのよ!?」

123 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:38:41.81 w4yfinKJ0 109/455

「一応私が来たことの偽装をしておきます。そこで筋書きを考えました。姉妹の2人がどちらが胸が大きいかという議論で、比べて負けた片方が怒りのあまり姉妹を思わず射殺…」BLAM!カラテ砲が物言わぬおっとりとした全裸となったアラシオの顔面に撃ち込まれる。ミチシオは再失禁!「アイエエエ……や、やめてよ…」

124 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:40:22.10 w4yfinKJ0 110/455

「だが生き残った方も罪の意識に苛まれ、彼女は自らの頭を…」ケジメカンムスは万力のような力でミチシオの手首を捻ると、銃口を彼女自身のこめかみに押し付けた。「アイエエエエエエ!アイエーエエエエエエ!」BLAMN!「アバーッ!サヨナラ!」サツバツ!

126 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:41:54.28 w4yfinKJ0 111/455

大爆発四散したミチシオをケジメカンムスは速やかに全裸にすると、すぐさま基地内から脱出した。これまで潰した基地は6つ目。まだどこにも自分の正体に関するもの見つからない。(次は第12基地…)彼女は夜の海をしめやかに航行する。キツネオメーンの奥の右目が青い炎めいて輝いた。

127 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:42:22.89 w4yfinKJ0 112/455

【KANMUSLAYER】

128 : ◆utp..QOeek - 2016/01/01 00:44:54.82 w4yfinKJ0 113/455

(親愛なる読者のみなさんへ : 年明けのテンドンをお送りしましたのだなあ。なお姉妹の名前にミステイクンがありましたがシオ姉妹の名前は実際ややこしいのでケジメはなしにしました。あけましておめでとうメント重点。以上です)

131 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 11:44:35.91 Q6XH85MI0 114/455

◆今日か明日な〜◆

132 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 21:32:40.52 Q6XH85MI0 115/455

◆当エピソードンは場面や時系列が激しく前後している。備えよう◆

133 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 21:35:38.82 Q6XH85MI0 116/455

【KANMUSLAYER】

134 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 21:39:57.30 Q6XH85MI0 117/455

某日、アサクサ海、ネオサイタマ・チンジフ第12駐屯基地。

135 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 21:43:04.94 Q6XH85MI0 118/455

「アイエエエエエ!大変なことになっちゃったわよヤマグモ!」「ハァーッ〜…アサグモ〜?急いで迎撃体制をとらなきゃだめだね〜」停電した駐屯基地内で蠢く2人の人影。キョート・チンジフの朝潮型姉妹のうちの2人だ!制圧したこの基地内を警備中であった。

136 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 21:45:27.97 Q6XH85MI0 119/455

空回りする空調の中で「見つけ次第つねる」「ネオサイタマにイタ電する」等の威嚇ショドーが揺れる。「よ〜し、これでいいかなぁ〜?」ヤマグモはアラシオ以上におっとりとカラテ砲を装填した。だがアサグモがキョート本部に緊急連絡を行おうとした瞬間、ドアを蹴破って突如キツネ・オメーンを被った艦娘が侵入を果たしたのだ!「イヤーッ!」

137 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 21:47:31.67 Q6XH85MI0 120/455

「あれ〜?」ヤマグモはおもむろにカラテ砲射撃!BLAMBLAMBLAM!「イヤーッ!」襲撃者は巧みなステップでこれを回避し接近!二刀流ドスダガー連斬を繰り出す!「イヤーッ!」「グワ〜ッ!サヨナラ〜」ヤマグモは一瞬にして全裸になり大爆発四散!物言わぬ全裸の艦娘が床に転がる!残されたアサグモは失禁!

138 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 21:49:02.12 Q6XH85MI0 121/455

「アイエエエエエ!だ、誰あなた!?この基地内にはクローンヤクザ妖精もいるのよ!よくもヤマグモを!ゆ、許さないからね!」「ドーモ、ケジメカンムスです。既に皆殺しにしました」ケジメカンムスは容赦なく言い放つ。だがヤマグモはアイサツを返すのも忘れるほど混乱しているようだ。

139 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 21:57:00.45 Q6XH85MI0 122/455

「第13基地のセキュリティパスワードは冷蔵庫に貼ってあったメモに書いてありました。だからあなたを直ちにカイシャクします」「え?ちょ…アバーッ!?サヨナラ!」間髪入れず顔面にカラテ砲弾が叩き込まれアサグモは大爆発四散した。ケジメカンムスはアサグモを速やかに全裸にした。これまで潰した基地は7つ目。まだどこにも自分の正体に関するもの見つからない。(次は第13基地…)ケジメカンムスは基地を後にしようとした…しかしその時!

140 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 22:03:28.35 Q6XH85MI0 123/455

「チョット待った!」ターン!フスマが勢いよく開かれ新たな艦娘が基地内にエントリーした。ケジメカンムスは電撃的な速度で立ち上がりドスダガーを構える!「あなたは」「ふっふっふ…次はこの基地に来るんじゃないかと思っていたわ!ドーモ、ユウバリです!」メロンめいた緑色が所々にあしらわれた軽巡洋艦娘がアイサツする。ユウバリは平坦だった。

141 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 22:21:33.52 Q6XH85MI0 124/455

【KANMUSLAYER】

142 : ◆utp..QOeek - 2016/01/03 22:22:41.88 Q6XH85MI0 125/455

◆短めの更新だが明日は早めの時間から更新する予定なのでごあんしんください◆

145 : ◆utp..QOeek - 2016/01/04 21:01:48.64 cftkBjhdO 126/455

◆突発的温泉家族旅行メントのため遅れました。ケジメし更新します◆

146 : ◆utp..QOeek - 2016/01/04 21:13:08.15 cftkBjhdO 127/455

「ドーモ、ケジメカンムスです」ケジメカンムスは豊満な胸を揺らしオジギした。想定外の事態である。しかし無機質なキツネ・オメーンと同じく、彼女は少しも動揺していない。「知ってるわよ…仲間の服を剥いて全裸にして大破させる変態レズビアン殺人鬼ってね。でもその変態は今ここで!お縄につくのよ!」

147 : ◆utp..QOeek - 2016/01/04 21:20:53.03 cftkBjhdO 128/455

ユウバリが鋼鉄製のブレーサーを装備した両腕をクロスすると拳の先端からカギ爪が飛び出した。ユウバリは姿勢を低くし、ケモノめいた構えをとるとケジメカンムスに飛びかかった!「「イヤーッ!」」しかしケジメカンムスも同時に仕掛ける!

148 : ◆utp..QOeek - 2016/01/04 21:28:02.71 cftkBjhdO 129/455

KILIIIIIN!刃同士の切磋音が響き渡る!ケジメカンムスはバック転してドスダガーを構え直した。今の斬り結びの中でドスダガーはユウバリの装束に届いた。しかし!「ふふふ…!無駄よ。私を裸に剥こうったってね」ユウバリの装束には切り傷こそついているがそれは表面のみの傷だ。ナムサン!ケジメならず!

150 : ◆utp..QOeek - 2016/01/04 21:38:24.12 cftkBjhdO 130/455

「…………」「不思議でならないって顔してるわね。教えてあげる!この装束はマイクロファイバーが織り込まれた特別性!剥けるのはあんたの方よ!」おお、見よ!逆にケジメカンムスの胸元がケジメされ豊満な胸の下部分が覗いてしまっているではないか!しかも彼女は下着をつけていなかった。必要性がよく分からないからだ!

152 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 11:23:45.01 oCORZpuyO 131/455

「あんたを捕まえればムラクモ=サンに続いて私はマスター位階に昇進間違いナシ!私のことを打たれ弱いもやしっ子のエンジニアとか言ってたヤツらを…」ユウバリは懐から素早く取り出したのは、あやしからん、小型注射器であった。「見返してやるわ!このカトリ先生から技術提供された新薬でねェーッ!」

153 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 11:29:59.37 oCORZpuyO 132/455

(カトリ先生…?)ケジメカンムスはその人物の名前にピクリと反応した。その名前は知っている。しかし誰だかは分からない、ただ数少ない記憶の中のひとつのピースであるだけだ。「今からジゴクを見せてあげるわ…グワーッ!」ユウバリは己の頸動脈に注射!

154 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 11:34:00.04 oCORZpuyO 133/455

途端にユウバリの全身の筋肉が活性化を始め、しなやかな筋肉が浮き上がった!「来たわ…来たわよーッ!!」ユウバリは咆哮し、一瞬身をかがめたと思うと、次の瞬間には驚くべき勢いで跳躍していた!「イヤーッ!」天井を蹴り、その勢いでケジメカンムスに襲いかかる!速い!

155 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 11:37:35.39 oCORZpuyO 134/455

「イヤーッ!」ケジメカンムスは上方から襲いかかるユウバリの爪攻撃をドスで受け流す!「イヤーッ!イヤッ!イヤーッ!」ケモノめいたシャウトをあげ、ユウバリはさらに空中から連続カカト落としで攻撃!

156 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 11:40:43.78 oCORZpuyO 135/455

「ケジメ!」ケジメカンムスは上方から襲いかかるユウバリを迎撃する。風を切って繰り出されるドス!だが靴の先から飛び出した暗器ナイフが、危険なダガーを弾き返す!「イヤーッ!」反動で後方へジャンプしたユウバリは壁を蹴ってふたたび襲いかかる。さらに速い!

157 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 11:45:08.00 oCORZpuyO 136/455

ユウバリの繰り出した反動トビゲリはガードをすり抜けケジメカンムスの腹部に命中!「グワーッ!」「イヤーッ!」追撃とばかりに振り下ろされた爪攻撃をケジメカンムスはなんとかドスで防ぐが強化された筋力により吹き飛ばされ身体を壁に打ち付ける!「グワーッ!」

158 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 11:51:11.88 oCORZpuyO 137/455

「ハッハー!見たか!これが私の実力よ!さらにブーストされた実力は実際3倍、いや!4倍にも等しいィイーッ!!」ユウバリは薬物によりハイなっているようだ。目は血走り、犬歯をケモノめいて剥き出しにしている。「……ケジメ!」ケジメカンムスが顔を上げた…その前髪とオメーンに隠れた彼女の右目には青い炎めいた光が灯っている!

159 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 11:55:31.00 oCORZpuyO 138/455

「イヤーッ!」「イヤーッ!」再び突進したユウバリをケジメカンムスは迎え撃つ!「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」両手の爪を繰り出すユウバリ、そしてそれをドスで素早く受け流し続けるケジメカンムス!ゴウランガ!驚くべき高速戦闘だ。部屋に置いてあった調度品が巻き込まれ次々と割れ砕けてゆく!

160 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 12:01:24.24 oCORZpuyO 139/455

互いに一歩も引かぬ攻防!ユウバリが注射した強化薬はカトリ先生が生み出したケモノ娘化ウイルスをもとにした危険なパワードラッグ。しかしこの薬は予想と反して理性を犠牲に凄まじき戦闘能力と残忍さをもたらすものになってしまった。だが恐るべきはこの高速戦闘に応戦するケジメカンムスのワザマエ!「イヤーッ!」ドスを受け流したユウバリの右手の爪がそのまま致命傷を狙う!

161 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 16:58:19.83 CN5i6ueBO 140/455

爪先がケジメカンムスに到達する…その瞬間!「ケジメ!」「グワーッ!?」ケジメカンムスがドスを構え回転するとユウバリが突き出したブレーサーを抑え後ずさった。先の右爪全てが短く切り取られている!「ケジメ!」ケジメカンムスは竜巻めいて高速回転しながらさらに突き進む!

162 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 17:11:18.51 G/05Anb3O 141/455

「イヤーッ!」ユウバリは後方回転ジャンプで間合いを一気に離し、ドアの前に立った。「片爪がどうしたってのよォーッ!これで決めてやるッ!」これはユウバリの切り札!跳躍し空中で爪を構え高速前転!ケジメカンムスを切り裂きにかかる!「剥かれて素っ裸になるのはあんたの方よ!イヤーッ!!」

163 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 17:16:19.56 G/05Anb3O 142/455

そして、おお、ナムアミダブツ!竜巻めいたケジメニンジャの回転の中心部から紙吹雪めいて噴き上がるのは、回転に取り込まれ細切れにされたユウバリの装束だ!ケジメカンムスのドスは二本、ユウバリは片爪。速度もケジメカンムスが二倍!当然の帰結か!「イヤーッ!」「ンアーッ!」当然ユウバリは全裸となった!

164 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 17:18:27.64 G/05Anb3O 143/455

◆緊急インシデント : 一つ文が飛んでしまったので速やかにケジメし再開メントします。ごめいわくおかけしました◆

165 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 17:19:05.56 G/05Anb3O 144/455

「イヤーッ!」ユウバリは後方回転ジャンプで間合いを一気に離し、ドアの前に立った。「片爪がどうしたってのよォーッ!これで決めてやるッ!」これはユウバリの切り札!跳躍し空中で爪を構え高速前転!ケジメカンムスを切り裂きにかかる!「剥かれて素っ裸になるのはあんたの方よ!イヤーッ!!」

166 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 17:19:54.03 G/05Anb3O 145/455

「イヤーッ!」ケジメカンムスはひるまず高速横回転を続ける。いや、その回転速度は二倍の速さになった!空中からの縦回転攻撃を高速横回転攻撃がまるでランドリーめいて吸い込む……二者の影が重なり合う!

167 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 17:22:16.34 G/05Anb3O 146/455

そして、おお、ナムアミダブツ!竜巻めいたケジメニンジャの回転の中心部から紙吹雪めいて噴き上がるのは、回転に取り込まれ細切れにされたユウバリの装束ではないか!ケジメカンムスのドスは二本、ユウバリは片爪。速度もケジメカンムスが二倍!強化繊維をも易々と切り裂いたのだ!「イヤーッ!」「ンアーッ!」ケジメカンムスが斬り抜ける!当然ユウバリは全裸だ!

168 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 17:28:20.23 G/05Anb3O 147/455

「アバッ…そんな、そんな…クスリまで使ったのに…アバッ」全裸の平坦なユウバリはクスリが切れたのか子鹿めいて震えだした。ケジメカンムスはザンシンを解き、静かに立ち上がった。「…私は何者でもない。私は亡霊。意味を探す。意味を」しかしその独り言とも聞こえる言葉を聞き終えることなく、敵は崩れ落ちた。「サヨナラ!」ユウバリは全裸で大爆発四散した。

169 : ◆utp..QOeek - 2016/01/05 17:29:01.96 G/05Anb3O 148/455

【KANMUSLAYER】

171 : ◆utp..QOeek - 2016/01/07 21:10:17.43 R/UqQ1koO 149/455

◆艦◆カンムス名鑑#59【駆逐艦アキグモ】キョート・チンジフ所属のアデプト位階の艦娘。エビだかカニだかを模した恐るべきハサミ型武器を使う。なお彼女が出るエピソードはスレの残りを埋めるために作られた適当なものなどでは決してない◆艦◆

172 : ◆utp..QOeek - 2016/01/07 21:10:53.48 R/UqQ1koO 150/455

◆艦◆カンムス名鑑#60【潜水母艦タイゲイ】ネオサイタマ・チンジフ所属。たまたま駐屯基地で当直していてたまたま敵の襲撃の場に居合わせてたまたま捕まってしまっていた艦娘。胸が豊満でカラテは不得意。なお彼女はスレ埋めにおける申し訳程度のお色気要員などでは決してない◆艦◆

174 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 14:10:19.83 yyeMDeVE0 151/455

◆上記の名鑑は言い訳などでは決してない。なお今日な〜◆

175 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 21:48:00.05 yyeMDeVE0 152/455

【KANMUSLAYER】

176 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 21:50:16.88 yyeMDeVE0 153/455

「アーッ!?また実験体の捕獲に失敗したァーッ!!」阿片窟めいた不気味な室内に、素っ頓狂な絶叫が飛んだ。口から泡を飛ばして怒り狂う白衣の艦娘が室内を跳ね回っている。彼女の名はカトリ、出張先のセイカンヤの潤沢な資金を思うままに使用して狂気の研究に邁進する悪魔的センセイである。

177 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 21:54:51.92 yyeMDeVE0 154/455

オシロスコープを表示する無数の液晶モニタから煙たい空気中へ、コロイド効果でレーザー光線めいた光の帯が放たれている。天井に飾られた額縁には「科学の発展に犠牲は付き物」「安全は度外視してとにかく発展」といった魔術的文言が踊る。そして液晶モニタのひとつには映像が映っている。そこにいるのは全裸で大爆発四散する艦娘と、両手にドスダガーを持ちザンシンする艦娘。

178 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 22:00:19.94 yyeMDeVE0 155/455

「大変な事ですねェ!困った事だ!あれはやっとのことで成功したのだ!軽巡棲キ君!いけないねェ!」カトリ先生が絶叫しながら椅子ごとグルグルと高速回転するのを、長髪におダンゴめいた結びがある黒いアイドルドレスを着た深海棲艦娘が割って入るように止めた。「いけませんわ!いけませんわ先生!まだお尻の傷も治っていないのに!」

179 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 22:10:11.42 yyeMDeVE0 156/455

「尻のダメージなど今は問題ではありません!軽巡棲キ君、モニタを!」出向中のカトリ先生の臨時助手、軽巡棲キはわざとらしいほどにあざとくリモコンを操作し、柱に吊り下げられた巨大モニタの表示を切り替えた。ゴチック体の蛍光緑色の文字で、でかでかと「ユウバリ=サン大破」と表示されている。

180 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 22:21:26.58 yyeMDeVE0 157/455

「なんたるザマだ!大損失!たまらない!そうは思わないか軽巡棲キ君!」カトリ先生は軽巡棲キの肩を掴むと、凄まじい勢いで揺さぶった!「グワーッ!いけませんわセンセイ!」「何と言っても!艦娘の建造技術に深海棲艦娘の遺伝子を取り入れ!やっとのことでカンムスソウルがディセンションできた凄まじく貴重な存在なのだよ!彼女はねェ!」「グワーッその通りですわグワーッ!」

181 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 22:31:06.49 yyeMDeVE0 158/455

「それにしても恐るべきモノですねェ…」急に冷静になったカトリ先生は軽巡棲キを突き放すと、懐から出したイカジャーキーをガリガリと噛み始めた。「通常の駆逐艦娘を大きく凌駕する戦闘能力、それは艦娘と深海棲艦娘のハイブリッドだから!素晴らしいカラテ化学反応だッ!ネオサイタマのヤヨイ=サン、我がキョートのイソカゼ=サンにも匹敵すると思わないかねェ!」「アーン、それは言い過ぎかもしれませんわ先生」「とにかくスゴイのだよ!彼女は!」

182 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 22:36:00.20 yyeMDeVE0 159/455

「しかし…この、このまんじりともできない状況!ストレスが私の脳細胞にダメージを与えかねない!」「それはいけませんわ!先生から知能を取ったら!」軽巡棲キがわざとらしいほどにぶりっ子めいて首を振る。そして彼女のタイツに包まれた足はわざとらしいほどにあざとく内股であった。

183 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 22:37:03.77 yyeMDeVE0 160/455

「しかし…この、このまんじりともできない状況!ストレスが私の脳細胞にダメージを与えかねない!」「それはいけませんわ!先生から知能を取ったら!」軽巡棲キがわざとらしいほどにぶりっ子めいて首を振る。そして彼女のタイツに包まれた足はわざとらしいほどにあざとく内股であった。

184 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 22:41:20.49 yyeMDeVE0 161/455

「でも、だがしかし軽巡棲キ君!捕獲作戦の中で、イクサの中で実験体が、私の仲間たちを倒しその特別さを証明し続ける……それはそれで個人的には嬉しいのです!」「いけませんわ!」軽巡棲キはわざとらしいほどにカトリ先生にしなだれかかった。「公私混同はいけませんわ!」

185 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 22:48:51.63 yyeMDeVE0 162/455

「それはそうですねェ!どうしたものか」「アーン、どうしましょうか」その時二人の声ではない、幼く聞こえる声が二人にかけられた。「ネェネェ、センセイ。ワタシ、ソノコトツタエテキタヨ?」「ムッ?」その声の主は床に敷いたザブトンの上に寝そべりながら、読んでいた子供向けヒーローバケツボーイのコミックから顔を上げ、つぶらな紫色の瞳でこちらを見ている。

186 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 22:55:11.06 yyeMDeVE0 163/455

「伝えてきた…とは?どういうことかね駆逐棲キ君?」その駆逐棲キと呼ばれた黒く短いセーラー上着を着、ビキニパンツをはいた小柄な深海棲艦娘は寝そべりながら続けた。「ウン、ナンカセンセイガタイヘンソウダカラ」「誰に?」「リトウセイキサマニ」「なんと!シックスゲイツの離島棲キ=サンに!?」「ウン」

187 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 23:00:19.52 yyeMDeVE0 164/455

「テメッコラ!何を勝手にコラ…」「それで!?離島棲キ=サンはなんと!?」オニめいた形相で駆逐棲キをしかりつけようとしていた軽巡棲キを押しのけカトリ先生は詰め寄った。「ワカリマシタワ、ナントカシマスワッテイッテタ」「それは!でかした!駆逐棲キ君!」「エヘヘ」駆逐棲キは嬉しそうにはにかんだ。

188 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 23:07:35.89 yyeMDeVE0 165/455

しかし軽巡棲キは釈然としない表情だ。「アーン…でも先生、離島棲キ様の手を煩わせてもよいのでしょうか?」「なんの迷いがあるだろう!セイカンヤに技術提供する代わりに投資と協力は惜しまないというのが我がキョートとセイカンヤの協定の条件の一つだ!だから何をやってもらってもよい!そうだろう駆逐棲キ君!」「ウン」駆逐棲キはコミックの続きを読みながら答えた。「そうだ!やるのだ軽巡棲キ君!」カトリ先生は軽巡棲キの肩を掴むと、凄まじい勢いで揺さぶった!「グワーッ!分かりましたわ先生!」「素晴らしい!」「グワーッ!」

189 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 23:08:10.93 yyeMDeVE0 166/455

【KANMUSLAYER】

190 : ◆utp..QOeek - 2016/01/08 23:44:26.80 yyeMDeVE0 167/455

(親愛なる読者のみなさんへ : 途中作者のUNIXの誤作動で連投インシデントがありました。電子的にケジメしておいたのでごあんしんください。以上です)

193 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 07:55:18.03 zQbSljQmO 168/455

◆今日な◆

195 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 22:15:36.67 QQVYkhSq0 169/455

【KANMUSLAYER】

196 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 22:22:08.52 QQVYkhSq0 170/455

彼女は己の足元に打ち寄せる冷たい波を知覚した。打ち寄せる波である。彼女自身と砂の他には地上に何もない。真夜中の空はオブシディアンめいて荘厳であり、ただひとつの黄金の月がS勝利の表示めいて輝いていた。

197 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 22:24:49.82 QQVYkhSq0 171/455

いや、月ではない。丸くないのだ。あれは黄金の立方体だ。ゆっくりと回転する不可思議なオブジェクトを彼女はただ見上げるのだった。説明のつかぬ憧憬を表現する言葉を彼女は知らない。あれは何なのだろう?

198 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 22:30:49.39 QQVYkhSq0 172/455

砂浜の上に立つ彼女を、突如として大きな影が黒く塗りつぶす。彼女はその影の主に視線を移した。その影の主は100mをゆうに超える長さであり、高さも10m以上はある。丸くない月が放つ光にくらんでいた彼女の視界が澄んでゆく。その先にあったもの、それは。

199 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 22:39:53.49 QQVYkhSq0 173/455

「…でな!あの仏頂面提督はうちがいくらアプローチかけてもまーーーーったく無愛想でな!しまいにはゲイなんじゃないかと…あれ?お客さん?また寝ちゃったのけ?」「…いえ、すいません」彼女は目を覚ました。またつかの間のまどろみに落ちてしまっていたようだ。彼女は目を上げる。目の前には怪訝そうな顔をした店主がいる。

200 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 22:43:29.10 QQVYkhSq0 174/455

「もー!仕事のしすぎやお客さん!たまにゃ休まなきゃならんて!」「ハイ」彼女は注文し、出されたサケを一口飲んだ。そしてしばし沈黙し、静かに口を開いた。「また、夢を見たんです」

201 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 22:48:13.89 QQVYkhSq0 175/455

「また夢を?でも忘れちゃったんじゃあ」「…いえ、少し覚えています」「へえ!聞かせてちょーだいな!実は気になってたんじゃけえ!」店主が身を乗り出した。「私の記憶にはない風景です。夢とは、不思議なものです」「うんうん!それで?」

202 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 22:52:19.55 QQVYkhSq0 176/455

彼女は続けた。「海です。私はそれを見ているんです。夜の海を」「海ぃ?海ならまわりにこーんなにあるのに?」「はい。波が砂を洗い、風が吹いて、なにか大きなものが私の前に…私は独り、立っているんです」

203 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 22:55:55.55 QQVYkhSq0 177/455

「ひとりで…ねえ。なんだかちっと寂しげじゃけえ」「そうかもしれません」彼女は元の雪めいた無表情に戻った。そして目の前に置いてあるオデンの皿を見た。「…これは?」まだ注文はしていない。しかしそれは彼女が頼もうとしていたものがすべて入っている。

204 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 23:01:25.51 QQVYkhSq0 178/455

「あっ!それはうちからのおごりじゃ!遠慮せんでええよ」店主は笑いながら皿を前に押し出す。「なぜです?なぜ、私に」彼女の言葉に店主は面食らったような顔をし、頬をかいた「えっ。それは…何ていうか。えーと…」店主は言葉を選んでいるような面持ちだ。

205 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 23:05:18.27 QQVYkhSq0 179/455

「…そうじゃ!なんだかお客さんはなあ、他人みたいな気がしなくてな!そういうわけじゃけぇ!」「………」彼女は押し黙った。「それと何度も来てくれてたのに言い忘れてたなあ!うちはウラカゼっていいます。お客さんのお名前は?」

206 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 23:11:23.59 QQVYkhSq0 180/455

「私…は」何かが頬を伝ってゆくのを感じた。「……あれ?お客さん、泣いてるのけ…?」「泣いているのですか。私は?」何か熱いものが流れ出している。それは普通の左目から、青い右目から、どちらからも。「そう…ですか。泣いているんですね。これは、涙」「ねぇ、大丈夫お客さん?」「不思議なものですね」

207 : ◆utp..QOeek - 2016/01/13 23:11:58.69 QQVYkhSq0 181/455

【KANMUSLAYER】

209 : ◆utp..QOeek - 2016/01/16 09:40:53.91 U0Q3LLXkO 182/455

◆午後更新◆

213 : ◆utp..QOeek - 2016/01/17 13:02:30.55 BmQhSiIx0 183/455

(親愛なる読者のみなさんへ : 更新の予定でしたが使用中のUNIXがばくはつしましたのでできませんでした。ケジメ更新プログラムをインストールーしておいたので今日はふつうにできると思われる)

214 : ◆utp..QOeek - 2016/01/17 13:11:48.30 BmQhSiIx0 184/455

【KANMUSLAYER】

215 : ◆utp..QOeek - 2016/01/17 13:15:36.58 BmQhSiIx0 185/455

ネオサイタマ・チンジフ、武器開発研究室

216 : ◆utp..QOeek - 2016/01/17 13:18:43.77 BmQhSiIx0 186/455

「それなら!これはどうです!?これは私の自信作ですよ!」「アノ…アカシ=サン」「見てくださいこれを!超近接戦闘において敵に巨大な杭を叩き込むパイルバンカーです!」ハツカゼに喋る隙を与えない勢いでまくしたてるのは武器開発部門長の艦娘、アカシである。彼女は熱に浮かされたように武器に対する情熱を迸らせている。

217 : ◆utp..QOeek - 2016/01/17 13:25:12.72 BmQhSiIx0 187/455

「すごいですよこれは!当たった相手はネギトロ重点!反動が凄まじく自分も吹っ飛んでしまうのが弱点ですがこれは私のイチオシなんです!」「わ、わたしは…あんまし相手に近づきたくないかな…」「近距離戦はお嫌いですか!?それならアレにしましょうか!」ハツカゼは武器ラックをひっくり返しているアカシをげんなりと見た。(う〜…また戦いにいかなきゃならないなんて…今まで逃げてきたツケなの?ちくしょう…)

218 : ◆utp..QOeek - 2016/01/17 13:30:26.26 BmQhSiIx0 188/455

先程の会議で、奪われた駐屯基地を奪還する大掛かりな作戦が急遽決定された。廊下では多くの艦娘たちが行き交う音がしている。そしてそれはハツカゼも例外ではなかった。彼女の覚醒したサイキック能力見込んだヒュウガにより、作戦への参加を希望されてしまったのだ。(断れるわけないわ…今まで寝込んでて役に立たなかったんだからなあ。でもなあ…コワイなあ。イクサは…)

219 : ◆utp..QOeek - 2016/01/17 13:34:27.24 BmQhSiIx0 189/455

仕方なくハツカゼは長らく使っていなかった武器の使用申請をするためにここに来ていた。しかし先程からアカシが勧めてくるのは何事かに恐ろしく特化しているが、とんでもない問題点があるような変態兵器ばかりである。「これこれ!これですよ!最近完成したばかりの新兵器、こじまキャノン砲です!これは凄まじくバイオテックですよ!」アカシの情熱は止まらない。

220 : ◆utp..QOeek - 2016/01/17 13:40:35.13 BmQhSiIx0 190/455

「これのスゴイところはですね!こじま粒子という物質を高密度に圧縮し発射!敵を分子レベルまで分解するスゴイ兵器なんです!」「アノ…だから、私…もっと普通のが」「破壊力がとんでもないんです!破壊力が!使用者に致命的な健康被害が出てしまうのが弱点ですがとにかくスゴイんです!破壊力が!」もはやアカシの耳にはハツカゼの言葉は入ってこない。喋り続けるアカシをよそに、ハツカゼは部屋をそろりと脱出した。(やっぱ普通のカラテ砲にしよう…)

222 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 09:07:05.80 8tdCTJKU0 191/455

ハツカゼは自分の部屋に戻りがてら、提督の執務室へ向かった。朝に行った時はタイミングを逃してしまったが、改めて伺おうと思ったからだ。(あそこにいたのはカトリ先生に間違いない。そしてあの時チラリと見えた敵の精神世界…詳しく提督に伝えなきゃ!)

223 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 09:18:38.11 8tdCTJKU0 192/455

「でも確か前に治療した3人のカウンセリングがあるっていってたわよね。もう終わって…ん?」ハツカゼはふと足を止めた。執務室壁の近くの壁に誰かがもたれかかっている。(誰だろ?)艶やかで熱い吐息が聞こえる。その艦娘の足元は小刻みに震えている。「ハァ…ハァ…んんっ…」

224 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 09:27:12.41 8tdCTJKU0 193/455

「エート、タツタ=サンか。大丈夫?」その艦娘が誰だか分かったハツカゼは背を向けていた彼女、タツタの前に回り込んで話しかけた。「んっ…ドーモ、ハツカゼ=サン…ちょっと…予想外のことが起きちゃってね…ウフフ」

225 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 09:29:34.11 8tdCTJKU0 194/455

いつもどおりタツタはにこやかだが、顔がひどく蒸気している。口の端からはかすかに涎もひいてしまっている。「大丈夫じゃなさそうなんだけど…熱でもあるの?」「違うのよ…熱は…確かに熱いものはもらっちゃったけど。ウフフ…」タツタは口元を拭った。どこかとろけたような表情にも見える。何があったのだろう?

226 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 09:38:31.04 8tdCTJKU0 195/455

「今から…提督=サンに会うつもり?」「うん、そのつもりだけど」「それは…また改めた方がいいかもしれないわね。ウフフ…止めは…しないけど…」タツタはそう言い残すと、覚束ない足取りで壁に手をつきながら去っていった。((ハァ…ハァ…まさか、私が最初にされちゃうなんて…本当に予想外だったわぁ…アレを見れないのが残念ねぇ…ウフフ…))その小さな呟きはハツカゼには聞こえなかった。

227 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 09:44:01.66 8tdCTJKU0 196/455

(…?なんかタツタ=サンの内もも濡れてたなあ。汗でもかいたのかな?失禁なんてありえないだろうし)改めたほうがいいと言っていたが、何が起きているのか気になる。床に落ちている粘り気のある正体不明の液体(これ何?)をまたぎ、ハツカゼは執務室のドアに耳をつけた。

230 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 15:04:30.35 8tdCTJKU0 197/455

執務室のドアは分厚く、中の音はかすかにしか聞こえない。しかしハツカゼの持つカンムス聴覚は何かの打擲音をとらえた。それは連続して聞こえてくる。((なにこの音?なんか柔らかいもの同士がぶつかっているような…))部屋の中から聞こえるのは奇妙な打擲音だけではなく、誰かの呂律も回らないような声もする。それは全て声音が違う。3人か?

232 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 19:00:47.81 8tdCTJKU0 198/455

ハツカゼはなぜかビクビクしながらドアを僅かに開け、中を覗き込んだ。((暗くてよく見えない…ん?なんだろあれ?))ハツカゼの視線の先にあったのは3つの桃めいたなにかだった。目をこらすと小刻みに震えるその桃の表面にはいくつもの「正」カンジが書かれている。((んん…?))彼女がさらにドアを開こうとした、その時である!

233 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 19:02:24.70 8tdCTJKU0 199/455







「…………ドーモォ、ハツカゼ=サン」




234 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 19:07:32.41 8tdCTJKU0 200/455

「アイエエエエ!?」ハツカゼは驚きのあまり尻餅をついた!なぜか?細く開けたドアの隙間に急に提督が現れたからである!「覗き見とは…感心できませんね?マナーは守らなければ。そうでしょう?」「アッ…ハイ」提督はブッダめいたアルカイックスマイルを浮かべている。普段の仏頂面からは想像できない表情だ!さらに口調もおかしいのだ!

235 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 19:12:07.14 8tdCTJKU0 201/455

「ち、ちょっと用があったから…覗き見するつもりなんか、なくて…」「いけないぞ…いけないぞハツカゼ=サン!そんなことでは!…でも許してあげましょう」「アッハイ」なぜかハツカゼは小さな恐怖を感じていた。提督は笑っているのに、なぜ?「中で…なにをしていたの?」ハツカゼは恐る恐る聞いた。

236 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 19:19:13.34 8tdCTJKU0 202/455

「それは…そのう…愛しい部下たち3人の、カウンセリングを、直接…していたのです。直接」「でも…この匂いは…」「昨日の夕食の…イカシチューの匂いが残っていましてね…」「あれ…何?」「尻…ではなくて、モモです。モモですよ…食べごろのね…甘くて、オイシイ…とてもね」「聞こえてきた、何かがぶつかる音は…?」「柔らかさを…確かめていたのですよ…果実の柔らかさを」欺瞞!

237 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 19:23:51.76 8tdCTJKU0 203/455

しかしハツカゼはそれ以上考えるのをやめにした。今すぐここを立ち去るべきだと、そう本能が告げていたからだ!「じ、じゃあ私はこれでオサラバアイエエエエ!?」提督は急に手首を掴みハツカゼを引き寄せた!「待ってください…あとで、この用事が終わったら、次は一緒にモモを食べましょう。あなたの…あなたのものを…フィ…ヒ…」提督は笑っていた。

238 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 19:30:38.57 8tdCTJKU0 204/455

「アッ…………ハ…イ……」「約束ですよ…それでは」ドアが静かにしまってゆく。(ンアーッ…スゴイ…スゴイすぎます!女の子どうしより!ずっとスゴイ!)(アーッ!ヤダ!コワイ!でもしてほしい!コワイ!してください!アーッ!?)(イソナミの…体温何度あるのかな?熱い…熱いよぉ…エヘ、エヘ)部屋の中モモから聞こえる声は遮られ、ハツカゼの耳には届かなかった。

239 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 19:36:40.21 8tdCTJKU0 205/455

ハツカゼはしばらく立ち尽くしていたが。ハッと思い出したように駆け出した。((私は何も見なかった!私は何も見なかった!そうよね!?きっとそうだわ!うん間違いない!きっと!))ハツカゼは何かから逃げるように、一心不乱に駆けてゆく。執務室からは再び何かの打擲音が聞こえ始める。それは廊下の喧騒にかき消され、やがて聞こえなくなった。

240 : ◆utp..QOeek - 2016/01/18 19:37:06.33 8tdCTJKU0 206/455

【KANMUSLAYER】

242 : ◆utp..QOeek - 2016/01/19 23:32:10.70 c+m1UApQO 207/455

◆実際ひどい。明日な◆

243 : ◆utp..QOeek - 2016/01/20 22:04:04.01 9zf4bt4v0 208/455

◆突発的用事メントが発生しました。更新は延長で金曜になる見込みとなり作者はケジメしました◆

244 : ◆utp..QOeek - 2016/01/22 23:02:01.81 nppplRcG0 209/455

◆◆◆◆◆◆◆

245 : ◆utp..QOeek - 2016/01/22 23:02:52.22 nppplRcG0 210/455

【KANMUSLAYER】

246 : ◆utp..QOeek - 2016/01/22 23:06:47.06 nppplRcG0 211/455

ひときわ大きく跳躍し、彼女は屋上へ降り立った。ケジメカンムスが13番基地に赴いた目的は明確だ。自分が何者かということにつながる何かがあるかもしれない。ただそれだけのためだ。

247 : ◆utp..QOeek - 2016/01/22 23:11:35.86 nppplRcG0 212/455

ケジメカンムスのカンムス感覚は基地内の生命存在を探った。小さな反応がいくつかある。警備のクローンヤクザ妖精であろう。カンムスソウルの反応はない。他の駐屯基地襲撃時と比べれば手薄すぎる程だ。しかし、それでも彼女は疑うよりも前に、それぞれの手でドスダガーを構え、屋根に突き立てた。

248 : ◆utp..QOeek - 2016/01/22 23:17:47.98 nppplRcG0 213/455

「イヤーッ!」屋根を四角く切り裂いたケジメカンムスは基地内にしめやかに着地した。降り立った廊下の目の前にはミョウコウの中破顔だるまが描かれたフスマがある。ケジメカンムスは両手でフスマを開け放った。その先の部屋、彼女はザブトンの上で正座し、湯気の立つ紅茶をすする何者かを発見した。

249 : ◆utp..QOeek - 2016/01/22 23:29:42.87 nppplRcG0 214/455

「あら…?」キョートの艦娘?いや違う!黒いゴシックロリータ装束と黒いフリルメンポに身を包んだ駆逐艦娘程の体躯のその女性は恭しく立ち上がると、閉じていた赤い目を開いた。「ドーモようこそおいで下さいましたわね。ケジメカンムス=サン。お会いできて光栄ですわ。……離島棲キです」フランス人形めいた深海棲艦娘がスカートの端を掴み、優雅にオジギした。

250 : ◆utp..QOeek - 2016/01/23 21:35:41.89 3d5Mou9p0 215/455

「イヤーッ!」ケジメカンムスは反射的にバック転して間合いを取り、着地の勢いで隙なくオジギした。「ドーモ、はじめまして離島棲キ=サン。ケジメカンムスです」離島棲キは優雅なオジギ姿勢を崩さない!「残念ですわね。あなたの探している情報はここにはありませんわ。…いえ、どこにもありませんのよ」

251 : ◆utp..QOeek - 2016/01/23 21:44:03.86 3d5Mou9p0 216/455

「ではあなたをケジメします」ケジメカンムスは怯むことなくドスダガーを構える。敵は艦娘ではない、深海棲艦娘だ。しかし彼女はその存在しか知らない。見覚えがあるとすれば、この右目とどこか似ている赤い瞳だけだ。「もう気づいたかもしれませんが、貴女は罠にはめられたのですわ。そしてわたくしはセイカンヤの『所有物』である貴女を回収しにきた、というわけですの」「……」

252 : ◆utp..QOeek - 2016/01/23 21:52:53.73 3d5Mou9p0 217/455

「あなたはキョートと我がセイカンヤにつながりがあるのは知りませんですわね?あなたはわたくしたちの科学者が生み出した存在…キョートとその科学者から要請があったからこのわたくしがわざわざ赴いた、というわけですの」離島棲キは傍に置いてあった黒い西洋傘を手に取った。柔らかい笑みを浮かべているが。その目は殺気を帯びている。

253 : ◆utp..QOeek - 2016/01/24 00:35:44.40 KNZ3opDL0 218/455

◆きんじつの更新不安定をお詫びします。やっと忙しさが落ち着いたので安定更新に戻るのだなあ。寝休憩な◆

254 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 22:21:41.14 GNR4Ydnk0 219/455

◆再開◆

255 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 22:28:53.65 GNR4Ydnk0 220/455

タタミの敷かれたドージョー内の二人に緊張が走る!「そしてあなたが私を待ち受けていた。私を倒すと?」離島棲キは優雅に微笑んだ。「貴女がわたくしに勝つのは不可能ですのよ?…ごめんあそばせ」「イヤーッ!」ケジメカンムスが仕掛けた!両腰のワイヤーを射出し離島棲キの足元のタタミを跳ね上げる!「イヤーッ!

256 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 22:34:41.49 GNR4Ydnk0 221/455

「まあ野蛮ですこと!イヤーッ!」離島棲キはようやく動いた!両足を180度開脚し垂直ジャンプすることでタタミごと跳ね上げられるのを回避!「イヤーッ!」すかさずケジメカンムスはドスダガーを横なぎに繰り出す!「イヤーッ!」離島棲キは右手に持った西洋傘で受ける。刃が通らぬ!特殊ケブラー繊維製だ!

257 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 22:39:07.02 GNR4Ydnk0 222/455

「イヤーッ!」ケジメカンムスはすくい上げるように斬る!「イヤーッ!」離島棲キは身を逸らしダッキング回避!身を沈め足払いを繰り出す!「イヤーッ!」

258 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 22:46:07.49 GNR4Ydnk0 223/455

「イヤーッ!」しかし突如としてケジメカンムスの身体が浮き上がった。おお、見よ!天井に突き刺されたのは二本のワイヤーだ!ケジメカンムスは高速巻き取り機構により引き寄せられ、激突する寸前に天井を蹴る!「ケジメ!」蹴りの反動とカラテ艤装のブースト推進を利用したジゴク車めいた縦斬撃回転で襲いかかる!

259 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 22:50:16.26 GNR4Ydnk0 224/455

なんたる一瞬のうちの回転数!いくら防御を固めようともこの攻撃に伴う衝撃は…否!「イヤーッ!」離島棲キは頭上に掲げた西洋傘でこれを受けきってみせたのだ!なんたる膂力!この小さな身体これほどまでのカラテが!?

260 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 22:56:24.27 GNR4Ydnk0 225/455

「中々のパワーですこと!イヤーッ!」「イヤーッ!」ダメ押しに繰り出された膝蹴りを離島棲キはガッチリと掴み、後方へ投げ飛ばす!「イヤーッ!」「グワーッ!」後方へ投げ飛ばされたケジメカンムスはフスマを破壊しながら隣に吹き飛ばされるがドスダガーをタタミに突き立て踏みとどまる!「ケジメ…!」

261 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 23:03:15.50 GNR4Ydnk0 226/455

離島棲キはパチパチと手を叩いた。「お見事ですわ。カトリ先生の最高傑作、それは疑いようのない事実のようですわね」彼女は余裕の笑みを崩さない。「ちょうどいいですの、貴女の戦闘データも取れればアブハチトラズ…ですわッ!」

262 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 23:09:54.73 GNR4Ydnk0 227/455

離島棲キが傘をタタミに突き立てると、彼女のカラテ艤装に装備されていた攻撃電磁浮遊ビットが起動!黒い鉄球めいたビットのサイバネ牙がケジメカンムスに噛みつきにかかる!「なのでもう少しカラテを続ける必要がありますの。避けてごらんになって!」

263 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 23:19:02.31 GNR4Ydnk0 228/455

「イヤーッ!」ケジメカンムスは噛みつきにかかる電磁ビットをドスの柄ではじき返す!続く電磁ビットはもう片方で!さらに続く電磁ビットは蹴り飛ばす!「イヤーッ!」最後の電磁ビットを踏み台にして跳躍!「ケジメ!」

264 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 23:25:28.92 GNR4Ydnk0 229/455

柱を蹴り三角跳びで襲い掛かる!「イヤーッ!」回転しながら竜巻めいて飛来するケジメカンムス!離島棲キは瞬時に身を床へ投げ出し、リンボーダンスめいた姿勢で跳躍攻撃の下をくぐり抜ける。そのまま仰向けの姿勢で上を通過するケジメカンムスの脇腹を蹴り上げる!「イヤーッ!」「グワーッ!」

265 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 23:30:14.66 GNR4Ydnk0 230/455

ケジメカンムスは跳ね上げられながらも床に向かってワイヤー射出!フックの先端がタタミに食い込む。そのまま彼女は天井を斜めに蹴り、立ち上がった離島棲キのタタミ4枚分前に着地!そして彼女はすでに腰を低く落とし、突撃の体勢を取っていた。

266 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 23:35:20.42 GNR4Ydnk0 231/455

もしやこのムーブメントは!?床に突き刺した両腰のワイヤー、伸びたワイヤーの長躯線上には…そう、今ケジメするべき敵がいる!これはあの手練れの艦娘、ムラクモを一瞬でケジメしたあのワザである!「…イヤーッ!」ケジメカンムスが白銀の弾丸めいた勢いで放たれた!

267 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 23:39:51.09 GNR4Ydnk0 232/455

このまま放たれるドスダガーは離島棲キを全裸ケジメするのは疑いようのないはずだった。…はずだったのである!離島棲キにあとタタミ1枚分と迫った瞬間、ケジメカンムスは突如として大きくバランスを崩したのだ!「イヤーッ!」「グワーッ!!」

268 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 23:43:15.15 GNR4Ydnk0 233/455

姿勢を崩したケジメカンムスに離島棲キに鋭いトゥー・キックが突き刺さる!ケジメカンムスは己の出した勢いの反作用で吹き飛ばされ、壁に打ち付けられた。「グワーッ!」インガオホー!衝撃で彼女のキツネ・オメーンが弾き飛ばされ、人形めいた美しい顔立ちが露わになる!

269 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 23:48:51.58 GNR4Ydnk0 234/455

ケジメカンムスは血反吐を吐きながら寸分の狂い無く射出したはずワイヤーを見た。そのワイヤーは…おお、ナムアミダブツ!突き刺さっている部分の根元で切断されているではないか!そしてそれを成し遂げたのは離島棲キの右手に握られた、細身の刺突剣であった。

270 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 23:55:47.68 GNR4Ydnk0 235/455

しかし彼女は持っていたのは西洋傘だったはずでは!?否!その刺突剣の柄は何を隠そう西洋傘の取っ手と同じ!仕込み刀だったのだ!優雅な微笑みを浮かべる離島棲キのその目には侮蔑的な感情がこめられている。「いくら出来が良いといっても所詮貴女はサンシタの…あら、失敬。やや『足りない』艦娘の血が混じった雑種にすぎない…血統付きには、遥かに及びません事よ?」

271 : ◆utp..QOeek - 2016/01/25 23:56:23.87 GNR4Ydnk0 236/455

【KANMUSLAYER】

274 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 17:24:44.99 fFbWogJ0O 237/455

◆◆◆◆◆◆◆◆

275 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 17:25:24.78 fFbWogJ0O 238/455

【KANMUSLAYER】

276 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 17:27:04.82 fFbWogJ0O 239/455

姿勢を崩したケジメカンムスに、離島棲キの鋭いトゥー・キックが突き刺さる!ケジメカンムスは己の出した勢いの反作用で吹き飛ばされ、壁に打ち付けられた。「グワーッ!」インガオホー!衝撃で彼女のキツネ・オメーンが弾き飛ばされ、人形めいた美しい顔立ちが露わになる!

277 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 17:28:30.80 fFbWogJ0O 240/455

ケジメカンムスは血反吐を吐きながら寸分の狂い無く射出したはずワイヤーを見た。そのワイヤーは…おお、ナムアミダブツ!突き刺さっている部分の根元で切断されているではないか!そしてそれを成し遂げたのは離島棲キの右手に握られた、細身の刺突剣であった。

278 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 17:29:56.21 fFbWogJ0O 241/455

しかし彼女は持っていたのは西洋傘だったはずでは!?否!その刺突剣の柄は何を隠そう西洋傘の取っ手と同じ。仕込み刀だったのだ!優雅な微笑みを浮かべる離島棲キのその目には侮蔑的な感情が露わだ。「いくら出来が良いといっても所詮貴女はサンシタの…あら、失敬。やや『足りない』艦娘の血が混じった雑種にすぎない…血統付きには、遥かに及びません事よ?」

279 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 17:37:44.01 fFbWogJ0O 242/455

ケジメカンムスは口の血を拭いながら立ち上がり、再びドスダガーを構える。ただ無言で。「フン、その飢えた野犬のような目つきをわたくしたちと「同じ目」でしているということ自体が不快ですわ。今からその目を怯えた仔犬の目にして差し上げますのよ!」離島棲キが刺突剣を振りかざす。空気の切れる鋭い音がケジメカンムスの耳に届いてくる。

280 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 17:42:59.74 fFbWogJ0O 243/455

「次はこちらからいかせていただきますわ!イヤーッ!」離島棲キがシャウトとともに前へ踏み込んだ。ハヤイ!ケジメカンムスの瞬き一瞬のうちに彼女のすぐタタミ0.5枚分に踏み込んできた!突き出される刺突剣!「イヤーッ!」ケジメカンムスは右ドスダガーで受け流す。一瞬遅い!彼女の白い頬に一閃の切り傷!

281 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 20:51:49.39 FekEjwWz0 244/455

「イヤーッ!」さらに繰り出される刺突!「イヤーッ!」これも一瞬遅い!ケジメカンムスの白い太腿に一閃の切り傷!「イヤーッ!」さらに繰り出される刺突!「イヤーッ!」これも一瞬遅い!ケジメカンムスの白い脇腹に一閃の切り傷!なんたる連続攻撃!ケジメカンムスの反撃を許さない!

283 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 20:55:04.31 FekEjwWz0 245/455

「イヤーッ!どうなさいましたのイヤーッ!あなたの自慢はイヤーッ!素早い身のこなしイヤーッ!ではなくってイヤーッ!」挑発と共に繰り出される刺突は止まらぬ!徐々にケジメカンムスは壁際に追い詰められていく。このままではジリー・プアー(徐々に不利)だ!

284 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 21:00:44.68 FekEjwWz0 246/455

しかし彼女はここで止まるわけにはいかぬのだ。まだ自分の正体も、何をすべきかも、何のために生まれてきたのかも分かっていない!目の前の敵に勝つためにはケジメ!ケジメあるのみだ!「イヤーッ!」ケジメカンムスは残ったワイヤーを離島棲キの足の間に射出!フックがタタミ4枚分後方に突き刺さった。

285 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 21:04:58.08 FekEjwWz0 247/455

繰り出される刺突を床に倒れこんで回避したケジメカンムスは、すかさずワイヤー高速巻き取り機構を作動し、スライディングめいて離島棲キの足元を狩る!「イヤーッ!」「イヤーッ!」離島棲キはケジメカンムスを飛び越えるように回避!

286 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 21:09:39.00 FekEjwWz0 248/455

ケジメカンムスはスライディング姿勢から両足を振り回すウィンドミル回転で立ち上がり、その回転を止めぬままタツマキめいて離島棲キに突撃する!「イヤーッ!」「またそれですの?芸がありませんこと!まさに野良犬ですわイヤーッ!」離島棲キは真っ向から立ち向かう。彼女は自分の華麗かつ鮮烈な剣技に絶対なる自信を持っているからだ!

287 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 21:11:51.75 FekEjwWz0 249/455

「イヤーッ!」繰り出される斬撃!「イヤーッ!」刺突剣で弾きかえす!「イヤーッ!」さらに繰り出される回転斬撃!「イヤーッ!」さらに刺突剣で弾きかえす!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

288 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 21:22:48.25 FekEjwWz0 250/455

離島棲キの剣先が見えなくなるほどの速度の連続突きは、ケジメカンムスのドスダガー連続ひとつひとつを確実に弾いてゆく!「イーヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤ!!イーヤッ!イヤーッ!!」ナ、ナムアミダブツ!暴れ狂う竜巻を剣一本のみで押しとどめ、その場から一歩も動かぬ離島棲キ!ニュービー艦娘が見たならばカンムス・リアリティ・ショックによる失禁は避けられないだろう。

289 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 21:28:07.19 FekEjwWz0 251/455

「イヤーッ!足元がイヤーッ!お留守ですわねイヤーッ!お気をつけくださいましイヤーッ!」「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イ…グワーッ!?」突如としてケジメカンムスの高速回転が停止する!彼女の右足に、叩き落としたはずの電磁ビットが再起動し噛み付いてきたのだ!「イヤーッ!」「グワーッ!」離島棲キは空中で一回転し鋭いスピンキックを放つ!これをまともに食らったケジメカンムスはタタミを転がりながら吹き飛ばされる!

290 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 21:34:28.57 FekEjwWz0 252/455

「ハァーッ…笑止ですの。その程度の機体性能であたくしたち深海棲艦娘の血が入っていると?なんたる無礼なのですわ!」離島棲キはヒュンヒュンと剣を振るいながら倒れるケジメカンムスに近づいてゆく。ナムサン!これがシンカイ・シックスゲイツ最強剣士たる離島棲キのワザマエ!ケジメカンムスはなす術もなく敗北を喫してしまうのか!?

291 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 21:40:48.71 FekEjwWz0 253/455

だが!「…ケジメ!」ケジメカンムスは再び立ち上がる。その青き右目から青い光が迸る!「ケジメ!」青い軌跡を描きながら、ケジメカンムスは三たび高速回転を開始!離島棲キに突進する!「本当に芸がないですわ…ならばわたくしが!芸を仕込んであげますの!イヤーッ!」離島棲キは剣を身体の真芯に構え、音速にまで達する速度の前ステップで竜巻に踏み込んだ!

292 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 21:41:28.26 FekEjwWz0 254/455






「「イヤーッ!!」」





293 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 21:47:56.20 FekEjwWz0 255/455

鋭い金属音が鳴った。斬り結んだ両者は背を向け立っている。数秒過ぎた後、身体から力が抜けたように片方が崩れ落ち、タタミに手をついた。「…ハァーッ…ハァーッ…」口元から垂れる血がタタミに吸い込まれてゆく。その鮮烈な赤さが、跪いた彼女の青い右目に映った。「わたくしの剣技に勝てるお方などいませんのよ…あのダークカンムス=サンでさえも、よもや貴女程度では笑止千万ですわ!」

294 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 21:53:13.49 FekEjwWz0 256/455

ケジメカンムスは何も答えない。ただ傷を押さえて荒い息を吐いている。「さて、貴女の実力はすべて分かりましたわ。これで実験は終了。貴女を回収しますの」「………」「フフフ…安心なさって下さいまし。先ほど芸を教えると言ったでしょう?このわたくしが貴女を存分に活用してあげますわ!そうですわねぇ?まずはその反抗的な態度のために首輪でも付け」

295 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 22:00:30.62 FekEjwWz0 257/455

プツリ。音が鳴った。何か布が切れるような音が鳴った。勝ち誇っていた離島棲キの笑みが止まった。その音が自分からしたからだ。((…え?))離島棲キは足元を見た。落ちていた。黒い布切れが。それは自分のスカートだった。次に離島棲キは自分の下半身を見た。そこにあったのは、パンツだけだった。離島棲キは今日、ファンシーな仔犬が、プリントされたカワイイパンツを履いていた。

296 : ◆utp..QOeek - 2016/01/29 22:01:02.23 FekEjwWz0 258/455

【KANMUSLAYER】

300 : ◆utp..QOeek - 2016/01/31 13:09:37.56 fy1rDve50 259/455

◆艦◆艦娘名鑑#61【駆逐棲キ】シンカイセイカンヤ所属。生まれたばかりの深海棲艦娘で、下半身は黒いビキニパンツ一枚。邪悪なる組織に所属しているのにもかかわらず、教育中なのか性格なのか全くもって純真無垢。カトリ先生のお手伝いをしている◆艦◆

301 : ◆utp..QOeek - 2016/01/31 13:15:13.96 fy1rDve50 260/455

◆艦◆カンムス名鑑#62【軽巡棲キ】シンカイセイカンヤ所属、セイカンヤのイメージアイドルを務める艦娘。下半身はフリルスカートにニーソックス。あまりにもわざとらしいほどあざとく、上司によく媚びる。その裏には凄まじき上昇志向と卑屈が隠れている。カトリ先生の臨時助手であり駆逐棲キの教育係だが、駆逐棲キに対しては完全に口うるさい姉である。ネオサイタマのある艦娘をクソ枕クソアイドルと呼び異常に敵視している。常人の3倍の脚力の持ち主で、古代ローマカラテの使い手◆艦◆

302 : ◆utp..QOeek - 2016/02/05 12:38:29.01 B2eccaOsO 261/455

◆◆◆◆◆◆◆◆

303 : ◆utp..QOeek - 2016/02/05 12:39:20.92 B2eccaOsO 262/455

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304 : ◆utp..QOeek - 2016/02/05 12:41:54.68 B2eccaOsO 263/455

(これまでのあらすじ : セイカンヤのみならず、キョート・チンジフとネオサイタマ・チンジフのイクサの火蓋が切られようとしていたその時、キョートの艦娘たちが次々と全裸大爆発四散するケジメ事件が引き起こされた)

305 : ◆utp..QOeek - 2016/02/05 12:44:42.22 B2eccaOsO 264/455

(その襲撃者の名はケジメカンムス。彼女は深海棲艦娘と艦娘それぞれのソウル技術によりカトリ先生から生み出された存在なのだ。自分の存在の意味、何者なのかを知るために彼女はケジメを繰り返してきた)

306 : ◆utp..QOeek - 2016/02/05 12:49:40.69 B2eccaOsO 265/455

(そして駐屯基地襲撃を続ける彼女の前に現れたのはシンカイ・シックスゲイツの一人、離島棲キであった。圧倒的なワザマエにより絶体絶命の危機に陥るケジメカンムス。しかし壮絶な斬り結びによりケジメカンムスは離島棲キのスカートをケジメし、彼女の子供めいたファンシーなパンツを白日の下に晒してみせたのだ!)

308 : ◆utp..QOeek - 2016/02/05 23:05:20.10 3FDL6fw2O 266/455

「ンっ…ンアーッ!ナンデですの!?ナンデ!?」離島棲キは慌てて股を隠す!しかし駄目だ!片手だけでは隠しきれない!剣を落としかけるほど彼女は混乱していた。(まさか!今の斬り結びで!?このわたくしが一太刀浴びてしまったとでも…あ、ありえないっ!ありえないですのッ!!わたくしが、この高貴で優雅で瀟洒なわたくしが!?)

309 : ◆utp..QOeek - 2016/02/05 23:09:45.77 kuEj70PD0 267/455

離島棲キは混乱するニューロンの中で必死に先ほどの斬り結びの瞬間を思い出した。あの時、高速回転するケジメカンムスの姿が一瞬ぶれたように見えた。蓄積したダメージゆえではなかったのか!?((あの回転はぶれて遅くなった訳ではなかったのですの!?あれは逆に…速く…ハッ!?))離島棲キが顔を上げると、すでにケジメカンムスは立ち上がり距離を詰めていた!

310 : ◆utp..QOeek - 2016/02/05 23:17:05.40 kuEj70PD0 268/455

全身の切り傷から血を垂らし、片足を引きずりながらもケジメカンムスは決断的な歩みを止め、離島棲キの前に仁王立ちする。ドスダガーを振り上げながら!「あなたを…ケジメする!」右目から青い光が炎めいて迸る!「ちょっ!待っ…」「…イヤーッ!!」振り下ろされるドスダガー!刃先が、離島棲キのドレスを斬り裂いてゆく!

311 : ◆utp..QOeek - 2016/02/07 15:21:09.22 SJ7PytsI0 269/455

----------------

312 : ◆utp..QOeek - 2016/02/07 15:22:32.23 SJ7PytsI0 270/455

…01001001001

313 : ◆utp..QOeek - 2016/02/07 15:25:38.27 SJ7PytsI0 271/455

ケジメカンムスは、自分が水の中にいることを知覚した。ここはどこだ?自分は敵をケジメすべくドスダガーを振り下ろしていたはずだった。しかしここには何もない、彼女は落ち続けた。かつて夢の中で立っていた砂浜が、遠ざかってゆく。大きなシルエットも遠ざかってゆく。彼女は海の底に引きずり込まれていた。

314 : ◆utp..QOeek - 2016/02/07 15:29:41.65 SJ7PytsI0 272/455

ではここは夢の中なのか?あり得ぬ。先ほどまで現実にいたのに、あの一瞬のうちに眠りに落ちたとでも?ケジメカンムスは己の足を見た。紫色の触手が絡みつき、海の底へと引きずり込んでいる。いくらあがこうが無駄だった。落ちてゆく、どこまでも海の底へ。

315 : ◆utp..QOeek - 2016/02/07 15:35:15.36 SJ7PytsI0 273/455

やがて彼女の視界が101黒く塗り潰さ01101てゆく。紫10110色の触手が身体1011011に絡みつ1100011見えない1011011なにも10011100あの黄金の立方1110101遠ざか00110110意識が101011シルエット1011011落ちる10111001落ちる1010111ああ110110…

316 : ◆utp..QOeek - 2016/02/07 15:36:29.62 SJ7PytsI0 274/455

---------------------

317 : ◆utp..QOeek - 2016/02/07 15:41:27.59 SJ7PytsI0 275/455

「………うぇ?」離島棲キは尻餅をつき、思わず閉じてしまっていた眼を見開いた。服は半ばまで切り裂かれている。しかし止まっていた。目の前に立っているケジメカンムスが止まっている。手からドスダガーが落ちた。「これ…は…」ケジメカンムスの目には光がない。青い右目にも。電池の切れたジョルリ人形めいてすべての動きが止まっている。

318 : ◆utp..QOeek - 2016/02/07 15:48:10.38 SJ7PytsI0 276/455

「ファファファ、ちょっとおイタが過ぎたみたいネ?」「!」離島棲キの後ろ側にあったフスマが小さく開き、その隙間から赤い光が迸っている。この光を、彼女は知っている。「…貴女は」その光の持ち主はフスマをさらに開け、中から現れた。「ドーモ、ケジメカンムス=サン…それとも、もう聞こえてないかしらぁ?」この淫靡な笑みは!?シックスゲイツの一人、港湾棲キその人である!

319 : ◆utp..QOeek - 2016/02/07 15:53:41.19 SJ7PytsI0 277/455

「フン…!来ていたならば、もう少し早く加勢して頂きたかったですわね!」離島棲キは悪態をつきながら立ち上がると斬り裂けかけた上着を閉じ、床に落ちていたスカートをたくし上げ、冷や汗を拭った。「でもさァ、あンたかなりノリノリだったじゃない?邪魔するのも悪いとおもっちゃって。まさか負けかけるとは思わないし」「断じて負けてませんわ!油断しただけですの!」「それにその子供っぽい下着もやめたら?」「だ、だまらっしゃい!余計なお世話ですわ!」

320 : ◆utp..QOeek - 2016/02/07 16:00:03.59 SJ7PytsI0 278/455

「アイ、アイ」港湾棲キは肩をすくめると、ケジメカンムスに向き直る。「しかしまあ…あンたに一太刀加えたってんだから、結構やるじゃないこのコ?」「マグレですわ!」ヒュプノ・ジツに完全に囚われてしまったケジメカンムスは微動だにしない。いくら港湾棲キがその身体に指を這わせようと、その表情はマグロめいて無表情である。「ファファファ…ずいぶんキレイなコね…おっぱいも大っきいし、あら?このコ下に何も着てないの?あたしと同じねェ」「つとめて破廉恥ですわ!」

321 : ◆utp..QOeek - 2016/02/07 23:28:51.98 SJ7PytsI0 279/455

「…コホン。一応、礼はしておきますの!その聞き分けのないワンちゃんをどうするおつもりでして?」「それはもちろん。今までやったことの償いはしてもらわなきゃならないわ。おおいに働いてもらうのよ…あたしたちとキョートのためにねェ」ケジメカンムスはただ虚空を見つめている。彼女のニューロンは黒く塗り潰され、意識は深い眠りめいた底へと消えていった。どこまでも……

322 : ◆utp..QOeek - 2016/02/08 00:13:23.93 faykHa9C0 280/455

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324 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 20:58:42.90 HTg6TSpo0 281/455

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

325 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 20:59:42.40 HTg6TSpo0 282/455

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326 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 21:07:07.55 HTg6TSpo0 283/455

「イヤーッ!」「ンアーッ!」「イヤーッ!」「ンアーッ!」「イヤーッ!」「ンアーッ!」「イヤーッ!」「ンアーッ!」暗い部屋に打擲音と悲痛な悲鳴がなり響く。ここはキョート・チンジフの地下、拷問部屋である。

327 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 21:11:01.77 HTg6TSpo0 284/455

その部屋の中心には木で作られた十字架があり、そこに誰かが括り付けられている。「イヤーッ!」「ンアーッ!」その少年は鞭で打たれながら悲痛の涙を流す。彼はまだ年端もいかぬ子供だ、その容姿はビスマルク派閥のレーベ、そしてマックスによく似ている。しかし髪の色は黒であり、彼は男性だった。

328 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 21:14:08.49 HTg6TSpo0 285/455

「アイエエ……やめてください!ハルナ=サン!もうこんなことは!」少年はべそをかきながらも気丈に顔を上げ、狂ったように鞭を振り続けるかつて自分の秘書艦だった艦娘に呼びかけた。「ハァーッ!ハァーッ!イイ…!だめです!まだわたしの愛は…こんなものでは!イヤーッ!」「ンアーッ!」「イヤーッ!」「ンアーッ!」

329 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 21:20:44.03 HTg6TSpo0 286/455

ナムサン!そのボンデージスーツと巫女服を掛け合わせたかのような冒涜的な装束を着た艦娘は鞭を振るい続ける!彼女の瞳は被虐に悶える少年を捉えて離さない。すでに彼女は重度のトリップ状態にあり、自分の少年への愛情を伝えるためにはこのように痛めつけるべきだと完全に思い込んでいるのだ!「イイ…!アナタへの…私、ハルナの愛が!伝わっていきます!愛していますコドモ提督=サン!イヤーッ!」「ンアーッ!」

330 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 21:24:40.13 HTg6TSpo0 287/455

この部屋にいるのは二人だけではない。このマッポーたる光景を見、なおも穏やかな笑みを浮かべる艦娘がいた。「フフフ…これこそ愛なのですね。素晴らしいことですハルナ=サン」「その通りですよねカシマ=サン!イヤーッ!イイーッ!」「ンアーッ!カ、カシマ=サン!ハルナ=サンを止めて!」「ダメです」「イヤーッ!」「ンアーッ!」

331 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 21:29:27.05 HTg6TSpo0 288/455

彼女の名はカシマ。キョート・チンジフのマスター位階の艦娘であり、拷問、尋問を得意とする生粋のサディストである!「フフフ…いいお姿になりましたね。コドモ提督=サン」「アイエエエエ…」ハルナの息が切れたタイミングを見計らい、下着一枚で縛り付けられた少年に近づいたカシマは笑顔で彼の顔を覗き込んだ。

332 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 21:34:33.94 HTg6TSpo0 289/455

((ナンデ…ナンデこんなことに?優しかったハルナ=サンでさえ…助けて…お兄ちゃ))うなだれる少年にカシマは無言で平手打ちした。「ンアーッ!?」「ダメですよ?会話するときは人の顔を見なければシツレイになってしまいますから。ね?」なんたる非道!しかし彼女の目は優しかった。

333 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 21:39:17.73 HTg6TSpo0 290/455

「上からはとにかく拷問にかけろと言われておりますので。ハルナ=サン?次はどうしますか?」「まだ…こんなものでは私の愛は伝わりきりません!次は女装と逆さ吊りをしましょう!」「アイエエエエエ!アイエーエエエエ!」少年は無力のあまり泣き叫ぶ!しかしその声はどこにも届かない。かつての仲間たちが、今こうして自分を痛めつけている。その現実は幼き彼には、あまりにも残酷な現実であった。

334 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 21:40:22.34 HTg6TSpo0 291/455

【KANMUSLAYER】

336 : ◆utp..QOeek - 2016/02/14 22:22:22.99 HTg6TSpo0 292/455

◆学校テストメントにつき更新頻度が落ちて申し訳ないと思っています。なお放置中のもうひとつのSSは4部アニメイシヨン開始と共に更新再開を考えている。作者が凄み成分を補給できるまではただ、備えよう。以上です◆

340 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 12:42:44.19 6ghmjTG/0 293/455

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

341 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 12:44:15.33 6ghmjTG/0 294/455

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342 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 12:45:12.63 6ghmjTG/0 295/455

同時刻、キョート・チンジフ、「円卓の間」

343 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 12:51:35.63 6ghmjTG/0 296/455

円形の広間の照明は多数のロウソク型ライトである。その頭上には黒曜石を切り貼りした、敵艦を討ち取る伝説の艦娘のレリーフが明かりに照らされている。それをムサシは見上げている。どこか懐かしむように。((これもセンチメント、か。姉者よ))彼女はサケを啜った。

344 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 12:55:48.34 6ghmjTG/0 297/455

円形の間ではあくせくとクローンオイラン妖精たちが働いている。化粧こそしているが、軽食の配膳、マッサージ、映像機器の準備などの激務によりほぼ全員が崩れかけている。しかし仕事を止めることは許されない…さもなくば休憩が貰えないからだ。

345 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 13:02:15.84 6ghmjTG/0 298/455

円卓のザブトンに座する艦娘たちは6人、彼女たち全員がチンジフを支配するグランドマスター位階の恐るべき手練れ達だ。かつ、その場のザブトンの数から、ある程度の欠席者がいることがうかがえる。なおロードは神聖なオヒルネ・リチュアルを行っており、この場にはいない。

346 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 13:08:17.82 6ghmjTG/0 299/455

「ん?どうしたムサシ=サン」1人がムサシに話しかけてきた。「珍しい表情をしているな!イクサができないことがそんなに残念か!?」彼女の名はナガト。「ムサシ=サン。なんだか寂しそう」ムサシの隣のザブトンに体育座りする艦娘、ウンリュウが首をかしげる。「…なんでもない。ちと昔のことを思い出していただけじゃ」

347 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 13:15:00.34 6ghmjTG/0 300/455

「フン!そんな似合わぬツラはして欲しくないものですな。ワs…わ、吾輩のサケがマズくなるのじゃ!」ムサシの正面に座するトネがオチョコに注いだラムネを飲んでいる。彼女は以前の失態を引きずったままだったが、怒られたあとにムサシとウンリュウに慰めてもらい、温泉旅行から帰ってきたチクマに泣きつき、怒りすぎるのもカワイソウだと思ったタイホウに許してもらった事で調子を取り戻していた。なお一人称がムサシと被るからと現在矯正中らしい。

348 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 21:05:17.93 6ghmjTG/0 301/455

「ハッ!そりゃあ悪かったのぉ!確かに残念じゃ!ガッハッハ!」サケを一気飲みしたムサシの表情はいつも通りの獰猛な笑顔に戻っていた。「ワシはイクサと美味いサケのみ!それがすべてよ。それさえあれば他には何もいらんのでな!」「ほんとにそれだけ?」豪快に笑うムサシにウンリュウがチャを啜りながら聞いた。

349 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 21:11:46.95 6ghmjTG/0 302/455

「他に?うーむ、セッ○スも試してみたがありゃあイマイチじゃの。女同士だとどうにも」「セッ○ス?なんだそれは?カラテか!?」重度のカラテマニアであるナガトが身を乗り出す。「まあ確かにワザはあるが。四十八手とか」「何!?セッ○スとは四十八ものワザを持つというのか!決めた!次にこのナガトのカラテの礎となるのはセッ○スに決めたぞ!」ナガトは熱っぽく叫び、腰を浮かべる。彼女の知識はカラテ以外の事象を知らないのだ!

350 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 21:20:34.20 6ghmjTG/0 303/455

そんなやり取りをスナック菓子をかじりながら聞いていたスズヤが口を挟む。「そんなことよりさぁー、今から始まるんでしょ?あの連続ケジメ事件の」「ええ、セイカンヤから提供された実験体の戦闘テストが」それに応えたのはロードの側近、タイホウである。彼女の胸は平坦だった。「その実験体は私達の仲間を次々に大破させてきた。そのお詫びと共にセイカンヤから物資と共に提供されたのです。彼女をね」

351 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 21:27:23.69 6ghmjTG/0 304/455

彼女たちグランドマスターの前に置かれた人数分の液晶モニタには、海上を高速巡航する白銀色の髪の艦娘が映っている。「コイツがあたしのところの朝潮姉妹のコたちとユウバリ=サンをやったのよねぇ〜まったく!ちょーむかつく!」「ワシのところのムラクモ=サンをやったのも此奴じゃな。弟子の中でもそこそこやる方だったはずだがブザマに負けよってからに」

352 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 21:38:20.70 6ghmjTG/0 305/455

「そこまでのワザマエか…この私のカラテの礎になる素質がありそうだな!」「強いのかな?」「フン!どうせ実験室生まれのネズミじゃろう?大したことはないに決まっておろう」各々のグランドマスターが感想を述べる。しかしタイホウは氷めいた表情のままだ。「それを今から判断します。全てはロードのために、ガンバルゾー」「「「「「ガンバルゾー」」」」」禍々しいチャントが円卓の間に響く。彼女たちはそれが当然だと疑うことはなかった。自分たちの足の下で、かつて司令官であった少年が痛めつけられていたとしても。

353 : ◆utp..QOeek - 2016/02/21 21:39:09.71 6ghmjTG/0 306/455

【KANMUSLAYER】

362 : ◆utp..QOeek - 2016/02/23 11:52:35.73 4zeqTEgMO 307/455

( 一)<ドーモ、ザ・ヴァーティゴです。久しぶりに登場だ!胸の大きさってのは中々重要なことかもしれない。でもやっぱり女の子に大切なのは心だな!俺ってロマンチストだからさ。相変わらず質問は募集しているぞ、スレ埋めになるからね!もちろん冗談だぜ。

363 : ◆utp..QOeek - 2016/02/23 12:22:38.97 4zeqTEgMO 308/455

>>ネオサイタマチンジフに居るカンムスを強い順で並べるとどうなるの?

( 一)<中々答えづらい質問だな…艦娘たちの「強さ」を順位づけるのはかなり難しい。イクサの場においては何が起こるか分からないからね。強いて言うならば、主人公のセンダイ=サンはもちろんヒュウガ=サンやカガ=サン、ヤヨイ=サンのワザマエはチンジフ内でもトップクラスだ。しかしネオサイタマからキョートに移った艦娘も結構多い、例えばウンリュウ=サンやスズヤ=サンは元ネオサイタマ所属だ。

364 : ◆utp..QOeek - 2016/02/23 12:36:07.29 4zeqTEgMO 309/455

>>ネオサイタマチンジフにいる艦娘で暴走提督に前後されてる艦娘は何人いるの?

( 一)<おいおい!これはもっと難しい質問だ!前にも答えたが正確な人数は分からないぜ。だが、提督とごく普通に接している艦娘の中にも結構…とにかく今回の話で4人増えたのは確かだな。ナムサンだね!

366 : ◆utp..QOeek - 2016/02/28 18:54:10.55 gR19tr/NO 310/455

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

367 : ◆utp..QOeek - 2016/02/28 18:55:09.03 gR19tr/NO 311/455

【KANMUSLAYER】

368 : ◆utp..QOeek - 2016/02/28 18:56:34.06 gR19tr/NO 312/455

ネオサイタマ・チンジフ、中央司令室

369 : ◆utp..QOeek - 2016/02/28 19:20:30.15 aN3UVEmM0 313/455

「第7部隊の展開は完了したか。第8部隊はどうだ?」『ただいまシナガワ海域を巡航中!』『フタマルサンマルには到着予定です!』「了解した。警戒を怠るな」『『『ヨロコンデー!』』』この中央司令室では出撃中の艦娘の無線が飛び交い、オペレーターたちのUNIXを叩く音が絶え間なく響く。その中心で指示を飛ばす艦娘はヒュウガ、提督の秘書艦を務める艦娘だ。

370 : ◆utp..QOeek - 2016/02/28 20:53:43.91 VSBRBwp+0 314/455

そして作戦活動を行う艦娘たちのサポートをするオペレーターたちも、もちろん艦娘である。この業務に当てられる艦娘たちは総じて知能指数が高い者であり、普段はそれぞれの部門長としての業務を行っているアシガラ、チョウカイもオペレーター業務を兼任している。「…そろそろか」ヒュウガは時計をチラリと見た。見立てでは、そろそろ…

371 : ◆utp..QOeek - 2016/02/28 21:07:30.47 VSBRBwp+0 315/455

するとその時!司令室の強化カーボンフスマが開いた!オペレーター艦娘たちの手は止まり一斉にそちらに目を向ける。その視線の先には…肩にかけられた白い軍服!斜めに被られた軍帽!口元に浮かぶ柔らかな笑み!そしてその下にあるのは確固たる意志を秘めた瞳!そう、彼は!「待たせたな…チト遅れちまった」「「「「「「提督=サン!」」」」」ゴウランガ!強姦者のエントリーだ!

376 : ◆utp..QOeek - 2016/02/28 22:32:01.69 VSBRBwp+0 316/455

「お、お疲れ様です!ご休憩はも、もうよろしいのですか?」オペレーターのひとり、タカオはその凛々しい横顔を見て思わず頬を赤らめる。彼の表情は溌剌としており普段の無愛想な雰囲気は幾分か和らいでいる。「ああ、記憶が定かじゃねーが…一寝入りしただけだが随分疲れがとれたみてえだな」

377 : ◆utp..QOeek - 2016/02/28 22:38:43.77 VSBRBwp+0 317/455

「それはなによりですね〜。カウンセリングを受けた3人もぉ、とぉ〜っても悦んでましたよ〜」同じくオペレーターのタツタはにこやかに笑った。なぜか彼女の肌も艶やかである。「あれ?タツタ=サン、やけにつやつやしてますけど」「ウフフ〜気のせいじゃあないかしらぁ?」「ああ…休めたようだな、十分に」ヒュウガの眼は哀しげに優しかった。

378 : ◆utp..QOeek - 2016/02/28 22:41:18.75 VSBRBwp+0 318/455

◆殺戮者≒強姦者。コワイ!一旦寝る◆

381 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 11:23:05.73 SJTIWQ1R0 319/455

◆遅れてすまんな。やる◆

382 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 11:30:17.62 SJTIWQ1R0 320/455

「そろそろ第8部隊あたりが配備完了するところか?作戦は順調に進んでいるようだな」彼の予想は全くその通りである。なんたる頭の冴えか!「さ、さすがです提督=サン…」タカオがうっとりと呟いた。なお彼女は自分の姉が提督に何をされたかは知らない。「ああ、全部隊が揃い次第作戦行動を開始する。時間は…」「フタマルヨンゴーだ。間に合わせろ」「了解した」

383 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 11:38:45.12 SJTIWQ1R0 321/455

オペレータールームの指導権は提督に移された。作戦開始を間近に控え、UNIXのタイプ音はさらに速くなり、提督は細やかに指示を飛ばす。「提督=サン。少しよろしいでしょうか?」「ン?なんだアシガラ=サン」「あの駐屯基地付近で起こった正体不明の襲撃者の事件についてなのですが…」「情報収集任務中のウラカゼ=サンがつかんだアレか」

384 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 11:43:39.99 SJTIWQ1R0 322/455

おでん屋台「うらかぜ」はあくまでもカモフラージュである。その実態は情報収集を得意とする駆逐艦娘、ウラカゼの隠れ蓑なのだ!「ハイ。その連続ケジメ事件の事です」アシガラは聡明な艦娘である。何か考える所があるようだ。「その襲撃者が…まさかとは思いますが。今回の作戦中にも」「現れると?」「可能性がないとも限りません」

385 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 11:52:57.32 SJTIWQ1R0 323/455

「その襲撃者の事はすでに作戦会議の時に皆に伝えてある。しかし警戒するに越したことは…」するとその時!ヒュウガが言い終わる前に巨大戦術液晶パネルの緊急アラートが点滅し司令室のアトモスフィアが一転する!『緊急!緊急重点な!所属不明機体が一つの部隊に接近中な!』「直ちに確認を急げ!」「「「「「ハイヨロコンデー!」」」」」提督の指示は早かった。オペレーター艦娘たちは一斉に各部隊の状況を確認し始める。

386 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 12:00:07.22 SJTIWQ1R0 324/455

「オイオイ…!まさかコイツは」「どうやらアシガラ=サンの予想は当たってしまったようだな」「提督=サン!」タカオがUNIXをタイプしながら提督を振り向く!「所属不明機は極めて高速で接近中です!目標は…!」彼女のUNIX上に表示されたマップ上には高速移動する索敵マーカー、その延長線上にあるのは、2つの自軍マーカーである!

387 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 12:00:48.16 SJTIWQ1R0 325/455


ーーーーーーーーーーーーーーー

388 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 12:40:07.11 SJTIWQ1R0 326/455

◆訂正 : アタゴ=サンはタカオ=サンの姉→妹の間違いでした。ケジメして続けます◆

390 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 12:57:40.11 SJTIWQ1R0 327/455

「で…でさあ、あたしがさ、ミョウコウ=サンと曲がり角で鉢合わせちゃってコケたときにさ、後ろにいたアブクマ=サンも驚いてコケちゃって」「…そうか」展開中の各部隊のかなり後方、2人の艦娘が海上に立っている。1人は腕組みをし目をつぶり、もう1人は落ち着かない様子であたりを見回しながら絶え間なく喋っている。

391 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 13:03:35.77 SJTIWQ1R0 328/455

「つまり、エート…これがホントの、ポイント倍点、なんちて…」「なるほど」「………わたし、黙ってたほうがいい…?」「…いや、いい。続けてくれ、気が紛れる」目を閉じ、瞑想するセンダイはハツカゼにそう言った。2人には不利になった部隊や、想定外の事態が起こった時に対応するための後方支援に配属された。しかしその実態はかなりブランクのあるハツカゼをセンダイが護衛するというものだ。

392 : ◆A9smXrfe2Y - 2016/03/02 13:07:46.02 SJTIWQ1R0 329/455

先ほどからハツカゼは絶え間なく喋り続けている。喋りでもしないと緊張に押しつぶされてしまいそうになるからだ。((ちくしょう…こっちにくるんじゃないわよ!絶対こっちに敵がくるんじゃないわよ!))カラテ連装砲がズシリと重い。作戦に参加したとはいえど、やはりイクサはコワイものはコワイ。自分が必要にならないようハツカゼはブッダに祈り続けていた。

393 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 13:11:58.26 SJTIWQ1R0 330/455

「そこまで戦いたくないのか?」瞑想を続けていたセンダイがおもむろに口を開いた。どうやらお見通しのようである。「そ、そりゃもうそうよ!もしイクサが始まったらあたしは秒速でネギトロ重点になっちゃうわ!」「心配するな。オヌシは私が守る」センダイは短くそう告げる。頼もしいことには限りないが、ハツカゼのニューロンにこびりついた呪詛は未だ聞こえてくる。

394 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 13:16:03.51 SJTIWQ1R0 331/455

無論ハツカゼはセンダイに感謝している。以前捕まった時にいち早く救出しに来てくれたからだ。しかし彼女に対するある種の恐怖感…『敵艦殺すべし』という恐ろしいこの声はなんなのだろうか?その呪詛はあの時よりはかなり小さく聞こえる。しかしいかにハツカゼが気をそらそうとしてもその呪詛は漏れ出してくる。それがハツカゼを一層不安にさせていた。

395 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 13:21:57.30 SJTIWQ1R0 332/455

((うう…ブッダ、マジで頼むわよ。このまま何もなく平穏無事に作戦を…))…だが!ハツカゼの願いもむなしく通信機に緊急入電!『ドーモ!こちらネオサイタマ・チンジフ司令室です!』「こちらセンダイ、何があった」「エッ!?アッハイハツカゼです!」『オツカレサマデス!ただいまそちらに急速に接近する反応があります!所属不明機です!』

396 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 13:27:32.84 SJTIWQ1R0 333/455

「エッ…エエーッ!?ぶ、ブッダシット!ホーリーシット!ブッダ何なんだお前コラー!ちゃんと願い聞いてたのかコラー!?ちくしょうコラー!」ハツカゼは大きく狼狽し思わず地団駄を踏んだ!「ハツカゼ=サン!周囲のソウル反応を探れ!」センダイは即座に全方位をカラテ警戒!「ま、待って!うぐぐ…なんだってこんなことに…!」

397 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 13:33:45.55 SJTIWQ1R0 334/455

こうなるならば先に意識を周囲に張り巡らせておけば良かったのだ。後悔先に立たず!ハツカゼもようやく高速接近するソウル反応を探知!「ファック!滅茶苦茶速いわ何コレ!?このソウルの強さ…エート…!」「敵の数は?」「し、深海棲艦娘よ!…はぁ!?ち、ちがう!艦娘…1人…エッ!?何コレ?なんなのこの反応…半分!?」「何!?」

398 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 21:29:14.63 SJTIWQ1R0 335/455

ハツカゼが返答しようとした、次の瞬間!「これって…え?アイエエエエ!?」海中から正体不明の物体が飛び出した!「イヤーッ!」センダイはあやまたずゼロセンを投擲するが鉄塊めいたそれは全てを弾いてしまう!正体不明の機械のハッチが開き、中に収納されていた者たちが外へ溢れ出してゆく!「「「「「ざっけんなこらー!」」」」」」「「「「「すっぞこらー!」」」」」

399 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 21:32:43.16 SJTIWQ1R0 336/455

「ヌゥッ…!これは」「クローンヤクザ妖精!?」そう!海中から秘密裏に接近していたのはクローンヤクザ妖精のステルス輸送ポッドだったのだ!「「「「「「「「てきかんむすはっけん!ざっけんなこらー!」」」」」」」ナムアミダブツ!2人はあっという間に大量のクローンヤクザ妖精に包囲されてしまった!

400 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 21:39:59.34 SJTIWQ1R0 337/455

「ちっ…ちくしょう!ナメんじゃないわよ!こんなアンブッシュであたしがやられると思ってんのかコラー!」ハツカゼはカラテ砲を慌てて構える!早くもヤバレカバレか!?しかしその一方でセンダイは冷静だった。先程から高速接近していた敵は?「…イヤーッ!」センダイは考える前に動いていた!「かかってきなアイエッ!?」後ろのハツカゼの襟首を掴み引き寄せる!ハツカゼのワン・インチ距離を一抹の旋風が駆け抜けた!

401 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 21:53:43.20 SJTIWQ1R0 338/455

「ちょっと!いきなり何を…え?」ハツカゼは自分のカラテ砲を見た。砲塔が切り落とされている!「ナンデ!?」困惑するハツカゼを庇うようにセンダイはカラテを構え、立ちはだかる。一対のドスダガーを持った白銀の襲撃者に対して。「……………」目元はサイバーサングラスで覆われている。しかし、そこから漏れ出す青い光は無機質かつ確定的な殺意を露わにした。

402 : ◆utp..QOeek - 2016/03/02 21:54:23.42 SJTIWQ1R0 339/455

【KANMUSLAYER】

404 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 13:17:28.40 4txnqH7HO 340/455

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

405 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 13:19:03.48 4txnqH7HO 341/455

【KANMUSLAYER】

406 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 13:22:29.64 FVX48APcO 342/455

「ドーモ……センダイです」「あ…あわ、あわわわ…ハツカゼです…あわわ…!」殺戮者はゆっくりとアイサツした。腰を抜かしたハツカゼもぱくぱくとそれに続く。イレギュラー存在は、半ば本能的に拳を顔の前で組み合わせアイサツを返した。「ドーモ。……………」センダイは彼女を凝視し、名乗りを待った。

407 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 21:09:45.48 C0MLmZx70 343/455

「…………私は…………」イレギュラー・艦娘は言葉を押し出すように口にした。「私は。ケジメカンムスです。あなた達は排除の対象。あなた達をケジメします」アイサツ完了と共に空中を取り囲んでいたクローンヤクザ妖精たちが一斉に散会する!「展開重点!」「はりめぐらせろおらー!」「すっぞすっぞこらー!」各々が手に持っているワイヤー装置を展開する!

408 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 21:14:55.74 C0MLmZx70 344/455

「これは」「何よ…これ!?」センダイたちの上方数十メートル上に物理ワイヤーフレームが張り巡らされ、クモの巣めいてケジメカンムス含む3人を覆ったのだ!「展開完了!」「保持重点!」「保持だこらー!」センダイとハツカゼが上げていた視線をケジメカンムスに戻す。だがそこにすでに彼女はいない!「ケジメ!」上だ!

409 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 21:22:00.60 C0MLmZx70 345/455

ケジメカンムスの両腰に装備されたワイヤー射出装置のダートは、クローンヤクザ妖精たちの展開したスパイダー・ネストに引っかかっている。これはケジメカンムスが持つ三次元的戦闘能力を最大限発揮するためのバトルフィールドなのである。そして彼女はクモの巣にかかった餌の2人に猛然と襲いかかったのだ!

410 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 21:28:22.13 C0MLmZx70 346/455

センダイはケジメカンムスの縦回転ドス斬撃を腕をクロスして受ける!「イヤーッ!」鋭い金属音!だが見よ!この恐るべき攻撃を防いだのはドウグ社謹製の黒鉄のブレーサー!職人による手作業で作られたこの一品がセンダイの腕を守ったのだ!ケジメカンムスは即座に海面に降り立ち、すかさずドスダガーを振るう!「イヤーッ!」

411 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 21:33:21.06 C0MLmZx70 347/455

センダイは刃が到達する寸前に持ち手に裏拳を当ててこれを弾く!「イヤーッ!」お返しとばかりにショートフックを叩き込む!「グワーッ!」ケジメカンムスは衝撃で後方へ吹き飛ぶが、空中で態勢を立て直しワイヤーを射出!センダイに再度飛びかかる!「イヤーッ!」「グワーッ!」ワイヤー巻き取りの勢いを利用したキックがセンダイに直撃する!

412 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 21:37:54.00 C0MLmZx70 348/455

センダイはひるみつつもゼロセンを連続投擲する。「イヤーッ!」「イヤーッ!」しかし高速回転を開始したケジメカンムスはゼロセン全てをはじき返す。しかも回転しながらセンダイへコマめいて迫る!「センダイ=サン!アブナイ!」ハツカゼが思わず叫ぶ!「イヤーッ!」センダイは垂直ジャンプでこれを回避!

413 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 21:41:51.82 C0MLmZx70 349/455

しかし回転の勢いそのままにケジメカンムスはセンダイに再度接近!「イヤーッ!」センダイは着地まもなく再びジャンプ回避!再々度襲いかかるケジメカンムス!「イヤーッ!」センダイは着地まもなくダッキング回避!装束の切れ端が宙を舞う!ケジメカンムスはセンダイを中心に突進を止めぬ!「イヤーッ!」センダイは回避を強制される!

414 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 21:48:59.20 C0MLmZx70 350/455

((やっば…!何者なのよコイツ?センダイ=サンが、このままじゃあ))ハツカゼから引き離すように戦うセンダイをハツカゼはただ見守ることしかできていない。このままではダメだ!((とにかく援護しなきゃ!))予備のカラテ砲を慌てて構える。「こ、このやろちくしょう!張り巡らされてるワイヤーさえ取り除ければ!」ワイヤーを支えているクローンヤクザ妖精を狙う。しかし!

415 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 21:57:22.72 C0MLmZx70 351/455

ズガッ!ズガッ!その時、彼女の立っている場所が2人のヤクザ妖精が支えるサーチライトでいきなり照らし出された!照らし出されたハツカゼは悲鳴を上げた。「え…………アイエエエエエエ!?」なぜ悲鳴を!?答えはこうだ!ハツカゼの足元に映し出されたのは…特大のミョウコウ中破画像だったからだ!「ナンデ!?またミョウコウ=サンナンデ!?アイエエエ!アイエーエエエエ!!」絶叫が戦場を満たした。ナムアミダブツ!

416 : ◆utp..QOeek - 2016/03/06 22:05:09.62 C0MLmZx70 352/455

【KANMUSLAYER】

423 : ◆utp..QOeek - 2016/03/07 23:58:49.04 npIptxEe0 353/455

◆艦◆カンムス名鑑#63【離島棲キ】シンカイセイカンヤ所属、シンカイ・シックスゲイツのひとりである深海棲艦娘。ゴシックロリータ装束に身を包み、高貴かつ優雅に振る舞う。口調こそ似ているがどこかのデオチ・カンムスとは違い、傘に仕込まれた刺突剣による剣技は剣士として組織内最強を誇る。港湾棲キとは付き合いが長いが破廉恥は嫌い◆艦◆

425 : ◆utp..QOeek - 2016/03/09 21:14:03.59 sgIs0lHT0 354/455

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

426 : ◆utp..QOeek - 2016/03/09 21:17:14.80 sgIs0lHT0 355/455

【KANMUSLAYER】

427 : ◆utp..QOeek - 2016/03/09 21:25:20.58 sgIs0lHT0 356/455

「…ハッキング完了、モニタに出力するわ」テンサイ級のハッカーであるハヤシモがセンダイとハツカゼを包囲するクローンヤクザ妖精の1人が持つカメラをハッキングし、司令室の大モニターに現場の映像を映し出した。「でかしたハヤシモ=サン。これは…中々にヤバイ状況のようだな」提督は顔をしかめた。明らかに押されている。このままではセンダイが倒れるのは時間の問題かもしれない。

428 : ◆utp..QOeek - 2016/03/09 21:31:35.63 sgIs0lHT0 357/455

「キョート所属の艦娘のデータと照合してもどこにも当てはまりません!新造艦でしょうか…?」タカオが高速タイプをしながら提督を振り向く。「かもな。俺も見たことのないヤツだ。しかもこのワザマエ…」モニタ上にはセンダイの周りを高速回転しつつ斬撃を加えてゆくケジメカンムスが映っている。その目元は仮面めいたサイバーサングラスで覆われているようだ。

429 : ◆utp..QOeek - 2016/03/09 21:37:56.91 sgIs0lHT0 358/455

「提督=サン!あのワザはおそらくカマイタチ・ジツかと!」カラテ知識に詳しいアシガラが発言する。「私は詳しいんです。卓越したカンムス三半規管の持ち主のみがカマイタチ・ジツを極めると……しかしこのワザをマスターした艦娘がいるという情報はどこにもありません」「それが現に今センダイ=サンとやりあってるってか?チッ…面倒くせえことになっちまったな」

430 : ◆utp..QOeek - 2016/03/09 21:45:03.56 sgIs0lHT0 359/455

この状況下、普通ならばひとつの部隊を援護に回している。しかし…「…それもできねえ状況か」大規模なイクサはすでに始まっていたのだ!2人が強襲されたその直後、全部隊が敵方であるキョートの艦娘たちと会敵した。ヒュウはそれぞれの部隊に指示を飛ばしている。司令室はフル稼働中だ。「これは偶然なのでしょうか?」「いや、できすぎてやがる。おそらくこれが狙いだったんだろう。2人を孤立させるたのな」

431 : ◆utp..QOeek - 2016/03/09 21:53:54.41 sgIs0lHT0 360/455

このままではセンダイはジリー・プアー(徐々に不利)である。だがこの状況下では彼女に任せるしかないのだ!((センダイ=サンは『アイツ』の弟子だ。簡単には…やられるんじゃねぇぞ))再び部隊への指示へ戻った提督は司令室に檄を入れる!「お前ら!これは総力戦だ!なんとしてでも勝つ…キアイ入れろ!」「「「「「ヨロコンデー!!」」」」」

432 : ◆utp..QOeek - 2016/03/09 22:03:14.97 sgIs0lHT0 361/455

そして場面は戦場へと戻る!「イヤーッ!」ケジメカンムスの回転攻撃は止まらぬ!センダイはいまだ回避を強いられていた。「ハツカゼ=サン!援護を!」センダイが叫ぶが、「アイエエエ!」中破ミョウコウサーチライトに照らされたハツカゼは当然戦闘不能だ!「…イヤーッ!」センダイは垂直ジャンプして回転斬撃を回避!しかしこれだけでは終わらぬ。さらにカラテ艤装のブーストさせる!

433 : ◆utp..QOeek - 2016/03/09 23:38:25.65 sgIs0lHT0 362/455

◆「の→を」訂正ケジメ寝休憩します◆

436 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 09:54:45.12 sbRxuHwu0 363/455

◆再開◆

437 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 10:03:55.58 sbRxuHwu0 364/455

センダイはその勢いのまま、頭上に展開されるワイヤーの一本を逆さまに蹴って跳ね返る。回転するコマは真上から押さえて止めるべし!センダイの降下ストンピングがケジメカンムスを捉える!「イヤーッ!」「グワーッ!」高速回転の慣性で完全回避は間に合わない!

438 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 10:09:48.40 sbRxuHwu0 365/455

脳天を踏みつけられることは免れたものの、左肩に重い一撃を受け姿勢を崩し、スピンしてダウン!「イヤーッ!」センダイはダウンするケジメカンムスに向かって容赦なくカラテ魚雷発射!だがケジメカンムスはワイヤーを射出し飛び上がって回避!「イヤーッ!」「イヤーッ!」さらに追い打ち投擲されたゼロセンも叩き落としてみせた!

439 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 10:18:53.25 sbRxuHwu0 366/455

「オヌシの攻撃はすでに見切った」再び海上に降り立ったケジメカンムスにセンダイはジゴクめいて言い放つ。「回ることしかできない玩具程度のワザマエでは話にならぬ。敵艦殺すべし」その赤黒いシルエットは月の光を受けて不吉に浮き上がった。ケジメカンムスは挑発に無言で答え、改めて殺戮者に対峙する。「アイエエエ!」それにつけてもハツカゼのブザマ!

441 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 10:48:32.87 sbRxuHwu0 367/455

「イヤーッ!」まず仕掛けたのはセンダイだ!木人拳めいた目まぐるしい乱打がケジメカンムスを襲う!ケジメカンムスは二本のドスを防御に回さざるを得ない。攻守は逆転した。厄介な回転攻撃に入る前に優位を得ようという戦術だ!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」次々に繰り出されるセンダイの乱打!

442 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 10:51:13.71 sbRxuHwu0 368/455

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」それに応じるケジメカンムス!目にも留まらぬ両者の両手!互角!いや、センダイが長じた!「イヤーッ!」防御をくぐり抜け、ショートアッパーカットがケジメカンムスを捉える!「グワーッ!」ケジメカンムスはたたらを踏む。

443 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 10:57:06.99 sbRxuHwu0 369/455

ケジメカンムスがドスで反撃!「イヤーッ!」ナムサン、しかしタツジン同士のワン・インチ距離戦闘においては、武器よりも素手が実際小回りが利き実際有利!センダイは手の甲でドスを跳ね上げて反らし、ネコネコカワイイ・パンチでケジメカンムスの顎を打つ!「イヤーッ!」「グワーッ!」

444 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 11:01:39.63 sbRxuHwu0 370/455

センダイは追撃のチョップ動作に入る!「イ……ヌウッ!?」だがその時!センダイが唐突に片膝をついた。見よ、センダイの足元を!右足首にワイヤーが巻きついている。無論そのワイヤーはケジメカンムスの射出装置に繋がっている!「イヤーッ!」振り下ろされたケジメカンムスのカカト落としがセンダイの左肩を捉える!「グワーッ!」

445 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 11:07:31.57 sbRxuHwu0 371/455

ケジメカンムスが右ドスダガーで追撃!「イヤーッ!」だがセンダイは持ち手に頭突きを叩き込みこれを防ぐ!「イヤーッ!」「イヤーッ!」逆の手で繰り出されるドスダガー斬撃!センダイは切磋にブレーサーで防ぐ、「イヤーッ!」「グワーッ!」しかしお返しとばかりにケジメカンムスの頭突きが顔面に叩き込まれる!

446 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 11:16:06.14 sbRxuHwu0 372/455

センダイは怯みつつもケジメカンムスの装束を掴み、トモエ投げに投げとばす!「イヤーッ!」「グワーッ!」海面に叩きつけられるケジメカンムス!「ヌウゥーッ!」センダイはダメージを顧みず両足を開いて腰を落とし、ゼロセンを構えた。上半身にカラテが集中する!これは奥義ツヨイ・ゼロセンの準備動作!

447 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 11:23:50.88 sbRxuHwu0 373/455

しかも、おお、見よ!ゼロセンをそれぞれの手に持ち、クロスさせて構えている!2機!2機同時に投げようというのか!一方のケジメカンムスはどうか?ナムサン!彼女とて大爆発四散を無力に待つようなサンシタではない。足を振り回すウインドミル回転で立ち上がり、その勢いのまま瞬く間にその身体は剣呑なドス・ダガーのタツマキとなる!「イヤーッ!」

448 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 11:27:04.95 sbRxuHwu0 374/455

「イヤーッ!」センダイは2機のゼロセンを同時投擲した!ダブル・ツヨイ・ゼロセン!反動風圧が海を切り裂く!二枚のスリケンはDNA螺旋めいた絡まり合う軌道を描いて、ケジメカンムスへ襲いかかる!「イヤーッ!」迎え撃つケジメカンムスの回転がブースト加速し音速に近づく!

449 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 11:30:11.09 sbRxuHwu0 375/455

ゼロセンが回転するケジメカンムスを捉える!ギャリギャリギャリ!不可思議な摩擦音が鳴り響きセンコ花火めいた火花が大量に噴き出す。やがて回転の中から流れ星めいて火の玉が飛び出し、明後日の方向へ飛んでゆく!火の玉の正体は弾かれたゼロセンだ!

450 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 11:32:45.62 sbRxuHwu0 376/455

ギャリギャリギャリ!摩擦音は収まらぬ。二枚のゼロセンの残る一枚が火の玉となって回転の中から飛び出し、いまだ戦闘不能のハツカゼのすぐ近くに着水!「アイエエエ!」それにつけてもハツカゼのブザマ!タツマキとなったケジメカンムスはセンダイめがけて降下する!「イイイイヤーッ!」

451 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 11:35:32.24 sbRxuHwu0 377/455

「イヤーッ!」センダイは果敢に迎撃!ブーストジャンプし襲いかかるケジメカンムスにみずから跳躍、タツマキに飛び込む!なんたる蛮勇!これでは切り裂かれて全裸重点……否!センダイはケジメカンムスと共に回転を開始した。ゴウランガ!一体何が!?

452 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 11:38:39.54 sbRxuHwu0 378/455

望遠レンズとスローモーション処理が可能な読者諸氏には見える!回転するケジメカンムスの手首をセンダイの左手が掴んでいる。これによってセンダイはケジメカンムスの回転と同体となり、斬撃を無効化したのである。さらに自由な右手で、回転しながらケジメカンムスに連続攻撃!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

453 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 11:40:08.20 sbRxuHwu0 379/455

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」繰り出される苛烈なチョップ連打!ケジメカンムスも回転しながら、掴まれていない手で相殺攻撃!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

454 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 14:48:56.86 sbRxuHwu0 380/455

センダイの瞳にセンコめいて灯る赤黒い光と、ケジメカンムスの右目の青い光が美しくイルミネーションする。だがこの回転の渦中にバイオスズメが紛れ込んだとしたら、即座にネギトロと化すであろうことは間違いない。ケジメカンムスはセンダイのチョップを打ち返し続ける!「「イヤーッ!!」」やがて二者が地面に叩きつけられた!しかし……「アイエエエ!」それにつけてもハツカゼのブザマ!

455 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 14:49:30.02 sbRxuHwu0 381/455

【KANMUSLAYER】

458 : ◆utp..QOeek - 2016/03/10 23:30:28.72 CovcM0eJO 382/455

◆艦◆カンムス名鑑#64【駆逐艦、朝潮型姉妹】キョート・チンジフ、スズヤ派閥の艦娘たち。たぶん全員がアデプト位階かと思われる。名前がなんかややこしい◆艦◆

459 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:03:20.31 nYVVtPOY0 383/455

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

460 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:04:06.29 nYVVtPOY0 384/455

【KANMUSLAYER】

461 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:15:07.55 nYVVtPOY0 385/455

「どちらもやりおる!」ナガトは液晶モニタに熱っぽく叫び腰を浮かせた。「素質があるやも知れん…私のカラテの礎となる素質がな!流石はセンセイの弟子といったところか」「ふーん」スズヤは鼻を鳴らした。「別にアンタの獲物になると決まったわけじゃないじゃん」「駆逐艦娘にしてはやるようじゃな。ムラクモ=サンよりやや上か」ムサシは唸った。「イソカゼ=サン程ではないが、だが実際強い」

462 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:19:23.56 nYVVtPOY0 386/455

「結構つよいねこの2人」ウンリュウは茶菓子をつまんでいる。「でもセイカンヤの人たちやソウリュウ=サンをやっつけたのがこの人なんだよね?もうちょっとつよくてもいいかもしれないけど」「……秘密が隠されているのです」タイホウが静かに言った。

463 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:23:58.45 nYVVtPOY0 387/455

「スズヤ=サン、やっぱりセンダイ=サンが勝つと思う?」ウンリュウはスズヤに茶菓子を手渡した。スズヤはひとつつまみ取り、齧りながら言った。「どーかなー…有効打がお互いに撃ててないしぃ。どっちがやられてもおかしくないけど、でも得物がある分ケジメなんとかの方が有利かも」

464 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:28:08.66 nYVVtPOY0 388/455

「そう、それが一番の脅威要素です」とタイホウ。「ケジメカンムス=サンのあの奇妙な回転攻撃はカマイタチ・ジツ。おいそれとお目にかかれるジツではありません」「知っているのかタイホウ=サン?」ナガトはタイホウを見る。「少しだけですが、古事記の時代より秘密伝承されてきた暗黒魔技と聞きます」

465 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:33:01.10 nYVVtPOY0 389/455

「暗黒魔技…か」「それほどのワザマエであればこそ、かもしれません」タイホウは画面を凝視している。「艦娘と深海棲艦娘のハイブリッド、さらにカマイタチ・ジツか。かなりの脅威要素というワケじゃ…だから」ムサシはチラリと後ろを見た。「やられてしまったということか。しっかりと反省せい」

466 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:39:47.63 nYVVtPOY0 390/455

ムサシが振り向いた先には8人の艦娘が立っている。朝潮型姉妹のうち6人、そしてムラクモ、ユウバリである。「「「「「「「「ハイ………ゴメンナサイ…!」」」」」」」」8人の顔は総じて真赤、足をガクガクと震わせている。その足元にあるのは健康マッサージタタミだ!8人は一時間程前からこの上に立たされており、さらに両手には水の入ったバケツを持たされている!その痛みは読者諸氏には想像できないであろう痛みだ。

467 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:44:50.70 nYVVtPOY0 391/455

「ちょっとカワイソウだけどねー」「がんばって」スズヤとウンリュウは茶菓子を食べながらその壮絶な有様を呑気に眺めている。「あともう一時間はそのままでいろ。ところでトネ=サン。お前はどう思う?ケジメカンムス=サンが勝つと思うか?」ムサシは先ほどから黙って画面を凝視しているトネに話を振った。

468 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:49:04.97 nYVVtPOY0 392/455

「いや…まだわからんのじゃ。センダイ=サンとかいう艦娘、中々やる…中々…」トネは画面を凝視しながら言った。「ほう?お前が褒めるとは珍しいこともあるものじゃの。『大したことないのじゃ!吾輩に比べれば!』とでも言うと思ったが」ムサシにからかわれるが、トネは真剣な様子で扇子を仰ぐ手も止め画面を凝視している。

469 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:55:30.08 nYVVtPOY0 393/455

「…トネ=サンの言う通りかと。センダイ=サン、まだまだやりそうです。これは…中々…」タイホウがトネに続く。2人は画面を凝視している。その視線はセンダイの身体の、ある一部分に注がれているようだ。とても神妙な面持ちである。「お前らどこを見とる…?」ムサシは不思議そうな顔をした。「いや待て!ケジメカンムス=サンが仕掛けたぞ!見ろ!」ナガトが液晶モニタを覗き込み、叫んだ。

470 : ◆utp..QOeek - 2016/03/14 11:57:22.08 nYVVtPOY0 394/455


ーーーーーーーーーーーー

471 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 16:19:08.80 TVL/r/vCO 395/455

◆間が空いてしまったが即座に更新する◆

472 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 17:07:18.85 qYm8Uan90 396/455

「イヤーッ!」「グワーッ!」ケジメカンムスが先んじた!着地の隙を狙ったワイヤーブースト加速膝蹴りがセンダイの胸板を打ち、弾き飛ばす。吹き飛ばされたセンダイの装束はところどころが切り裂かれ、切り傷の入った肌が露わ。対するケジメカンムスの至る場所にも痣ができている。しかしいち早く膠着状態から復帰したのは彼女だったのだ。

473 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 17:13:03.38 qYm8Uan90 397/455

センダイはバック転を二連続で繰り出し着地。そこへケジメカンムスが危険な横回転攻撃で迫る!「イヤーッ!」センダイはゼロセンを2機投擲!しかしこれは悪手だ!「イヤーッ!」ケジメカンムスは回転の勢いそのままにゼロセンを明後日の方向へと弾き飛ばす。ドスダガー斬撃がついにセンダイに到達!「グワーッ!」

474 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 17:18:30.51 qYm8Uan90 398/455

飛び散る鮮血!咄嗟に身をそらしたが脇腹に一閃の斬り傷が描かれる。センダイはたまらずダウンし膝をつく!「ヌウーッ…!」「貴方をケジメする!」これを勝機とみたケジメカンムスはセンダイの頭上にワイヤーを放ち、ブースト加速跳躍した!爆発的な勢いで上昇!

475 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 17:24:03.74 qYm8Uan90 399/455

そのままケジメカンムスは頭上に張り巡らされたワイヤーを蹴り、さらにブースト加速!「ケジメ!」容赦なき高速縦回転斬撃で襲いかかる!ほんの一瞬の間にケジメカンムスは音速に達する速度まで加速し、空気を切り裂くような耳障りな音がセンダイに覆い被さった。センダイは未だ動けぬ!ケジメのち大爆発四散不可避か!?

476 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 21:06:07.13 qYm8Uan90 400/455

だが…その時である!タタミ1/4程にも満たない距離で、センダイをケジメせんと襲いかかるドスダガーが、音速回転するケジメカンムスの身体が大きくブレたのだ!「!」ケジメカンムスは信じられないという表情を浮かべた。それはコンマ数秒にも満たないほんの一瞬であった。だが遅い!「イヤァアアアーッ!!」センダイが限界近くまで溜めたサマーソルトキックを叩き込むには十分な程に!おお、ゴウランガ!

477 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 21:14:20.64 qYm8Uan90 401/455

「グワーーーッ!!」粉々に砕け散るサイバーメンポ!ケジメカンムスは仰け反りながら海面に叩きつけられた!なぜケジメカンムスほどの使い手がフィニッシュムーブをしくじってしまったのか!?そう、その答えは!「私だ!」ケジメカンムスの背後で颯爽とアイサツする者あり。海面に膝をつき、己のこめかみに指を当てている「改めましてドーモ……ハツカゼです!」

478 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 21:21:01.31 qYm8Uan90 402/455

「何」ケジメカンムスは再び信じられないという表情を浮かべた。それはハツカゼに向けられたものではない、自分の頭上だ!「あばばばばばーっ!!」「脳あばーっ!?」「ざっけあばばばばばーっ!!」上空でワイヤーを保持していたクローンヤクザ妖精が、口から泡を吹きながら、殺虫剤を吹きかけられたハエめいて海面にぼとぼとと落ちてゆく!「ゲホッ!やっぱ単純な思考してるわ。揃いも揃って『休んで遊びたい』って思ってる!何匹いようが朝メシ前よ!」

479 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 21:27:01.93 qYm8Uan90 403/455

鼻血を垂らし、片目から出血しながらもハツカゼは勝ち誇る。つまりこうだ、ケジメカンムスが回転攻撃の支点にしていた頭上のワイヤーを保持するクローンヤクザ妖精に、ハツカゼはまとめてマインド攻撃をかけたのだ!「イクサってのはやっぱロクなことがない…ミョウコウ=サンのサーチライトには首がヘシ折れて死ぬかと思ったけど、クローン妖精は使い物にならないわ!徹底的にやってやったからね!」

480 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 21:35:32.11 qYm8Uan90 404/455

これも説明せねばなるまい!センダイはケジメカンムスに先ほど2機のゼロセンを投擲した。これは回転攻撃によっていとも簡単に弾き飛ばされてしまったように見えた。しかしこれは決して悪手ではなかったのだ!その弾き飛ばされたゼロセンは中破ミョウコウサーチライトを支えるクローンヤクザ妖精の片方の顔面に直撃!それに驚愕するもう片方の顔面にも残りのゼロセンが直撃!センダイは弾かれる方向を予測してゼロセンを投擲したのである。その証拠として、壊れたサーチライトの部品と、二匹のクローンヤクザ妖精の水死体が浮かんでいる。なんたる窮地に陥った状況にも関わらぬ冷静なカンムス、そしてニンジャ判断力か!

481 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 21:42:34.05 qYm8Uan90 405/455

センダイは傷も晒されかけている素肌もものともせずジゴクめいた歩みでケジメカンムスに突き進む。その瞳にセンコめいて灯るのは赤黒き炎!殺艦衝動がバトルフィールドを満たしてゆく!殺気に当てられたケジメカンムスが再び戦闘態勢を取ろうとする。だが次の瞬間、一瞬にしてワン・インチ距離に踏み込んだセンダイは、渾身のカラテストレートをケジメカンムスの顔面に放ったのだ!「イヤーッ!」「グワーッ!」

482 : ◆utp..QOeek - 2016/03/19 21:44:38.70 qYm8Uan90 406/455

【KANMUSLAYER】

485 : ◆utp..QOeek - 2016/03/20 23:13:45.69 F5RPHh2r0 407/455

◆艦◆カンムス名鑑#65【駆逐艦ケジメカンムス】無所属、セイカンヤ出張中のカトリ先生によって生み出された、艦娘と深海棲艦娘の製造技術の結晶。無機質なキツネ・オメーンで顔を隠し、自分の生まれた意味を見つけるために無差別ケジメ事件を引き起こした。彼女の本当の名前は…。なお下着はつけていない。履く意味がよくわかっていないからだ。◆艦◆

487 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 11:07:37.35 oy2Zii8k0 408/455

◆久方ぶり更新メント、クライマックスまで近いのだなあ◆

488 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 11:10:12.15 oy2Zii8k0 409/455

【KANMUSLAYER】

489 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 11:30:39.41 oy2Zii8k0 410/455

海面に叩きつけられるケジメカンムス!その姿を海に落ちてもなお、ヤクザ妖精が持っていたライブカメラは浮かびながら捉え続けている。「提督=サン!見てください!」ネオサイタマ・チンジフ司令室でその様子を見守っていたオペレーター艦娘たちは浮足立った。「提督=サン?もっとよく画面を見てください!なぜ目を背けているのですか!?」

491 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 11:38:49.46 oy2Zii8k0 411/455

各部隊の戦闘状況も落ち着きつつあった。中には撤退を始めたキョートの部隊もある。未だ激しい戦闘を行っているのはセンダイとアンノウン艦娘のイクサだけだった。「だからなぜ目を逸らすのですか!」提督は画面を直視しようとしない。否!できぬのだ!「いや……だから、ソイツ…はいてな」「ま、待ってください!対象のカラテ反応が急激に上昇…これは!」画面内のケジメカンムスが立ち上がる。その眼には…

492 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 20:07:30.02 oy2Zii8k0 412/455

ケジメカンムスのニューロンは青く塗りつぶされた。飛びかけた意識が現実に引き戻される。目の前に立つのは誰だ?分からない。しかしケジメだ、ケジメあるのみ!「…ケジメ!」右目から青き光が焔めいて吹き出す。再度センダイに向けて高速回転突進!「イヤーッ!」センダイは垂直跳躍!「何度も同じ手など実際悪手!」

493 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 20:12:26.57 oy2Zii8k0 413/455

「それは貴方の行いです」回転しながらケジメカンムスが叫び返す。回転の軌道が突如不規則にぶれ、センダイの降下攻撃を回避!そのまま着地したセンダイの周囲を衛星めいて回転する!アブナイ!「貴方をケジメする!」今までにおいて最速のドスダガー斬撃である。もはや音速の域に達している!

494 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 20:14:56.90 oy2Zii8k0 414/455

センダイは一転、防御専念を強いられる。周囲を回転しながら激しく繰り出されるケジメカンムスのドス斬撃!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

495 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 20:16:11.96 oy2Zii8k0 415/455

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」

496 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 20:26:22.19 oy2Zii8k0 416/455

ゴウランガ!恐るべき攻守の応酬!ケジメカンムスの衛星回転ドス斬撃の執念深さは驚異以外の何物でも無い。それら斬撃の一つ一つを速く、なおかつ丁寧にチョップで弾き、あるいはブレーサー(手首装甲)でそらしてゆくセンダイ。そのニンジャ&カンムス集中力が試されている!「…っつ、ぷあー!!へ、へへ…ザマアミロってのよ!全滅重点ね!良しちくしょう!」その側ではすべてのクローンヤクザ妖精を戦闘不能にしたハツカゼが大きく息をついた。

497 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 20:35:29.08 oy2Zii8k0 417/455

「次はセンダイ=サンを…アイエッ!」ハツカゼのすぐそばをドスダガー斬撃が通過する!驚いて飛び退くハツカゼ。二者の凄惨なイクサを目にし、思わず身体が震え上がる。((あんなに重い一撃食らったってのにいつの間に…!と、とにかくヤツにもニューロン攻撃を!))果敢にユメミル・ジツによる攻撃を仕掛けるが…「ンアーッ!?」ハツカゼの意識はケジメカンムスのニューロンに弾き飛ばされた!今の感覚には覚えがある。これは、あの時の!

498 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 20:41:35.84 oy2Zii8k0 418/455

「ゲホッ!センダイ=サン!聞いて!」ハツカゼはふらつく頭を抱えながら呼びかける。返答を求めている訳ではない。しかし分かったことがあった。「その人……操られてるわ!おそらく前戦った港湾棲キ=サンに!!」これは憶測ではない。確かに感じたことである。囚われていた仲間達を治療した時にも感じた、対象のニューロンに絡みつく紫色の触手のイメージをケジメカンムスにも確かに感じたのだ!

499 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 20:45:49.17 oy2Zii8k0 419/455

だが当の本人は、自分がジョルリ人形めいて操られているということすら理解していなかった。傷口から血が吹き出し、回転する斬撃の風圧を受けて霧状に拡散する。「ケジメ!ケジメ!ケジメ!」なぜこの目の前の艦娘は全裸ケジメされて崩れ落ちぬのだ!いつしか彼女の視界は余分な周囲の光景を流し去り、斃すべき敵であるセンダイだけの世界が映し出される。やがてその像すらぼやけ、その動きと空気の振動だけが輝く影となって立ち昇ってくる……。「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」・・・・

500 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 20:47:19.76 oy2Zii8k0 420/455

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」背後の暗黒はいつしか不可思議な光景に変わってゆく。平らな水平線と無機質な地面……砂浜……そして宙に浮かぶ黄金の月……敵対者のカンムスソウルの輪郭。そしてセンダイのニンジャソウル!赤黒き炎!

501 : ◆utp..QOeek - 2016/04/03 23:22:45.65 oy2Zii8k0 421/455

◆寝休憩◆

503 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 11:21:26.25 H1BxY+ZA0 422/455

◆速朝再開◆

504 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 11:21:57.83 H1BxY+ZA0 423/455

イヤーッ!イヤーッ!」「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」背後の暗黒はいつしか不可思議な光景に変わってゆく。平らな水平線と無機質な地面……砂浜……そして宙に浮かぶ黄金の月……敵対者のカンムスソウルの輪郭。そしてセンダイのニンジャソウル!赤黒き炎!

505 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 11:22:59.45 H1BxY+ZA0 424/455

ケジメカンムスは困惑した。そして畏れた……ケジメカンムスの内なるカンムスソウルは、眼前のこの不定形の混沌めいた存在、ニンジャソウルに本能的な恐怖を感じた。それは感情に乏しい自分においてすら経験した事のない、不可解な恐怖である。これは何なのか?彼女は何なのか?「イヤーッ!」ケジメ!乱れ飛ぶセンダイの衣服の切れ端!剥かれていく装束!「こっ…これは!マズイわ!」何かを察して慄くハツカゼ。アブナイ!このままではセンダイのIP が!

506 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 11:26:11.67 H1BxY+ZA0 425/455

回転するケジメカンムスから紙吹雪めいて噴きあげられる衣服の破片!おお…ナムアミダブツ!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」もはやセンダイはもはや下着一枚の姿でケジメカンムスの攻撃をいなしているのだ!しかしその最後の砦である下着でさえも綻び、ほつれ破けようとしていた。ケジメカンムスの攻撃は止まらない!そして……ついに!!

509 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 11:33:05.46 H1BxY+ZA0 426/455

「ンアーッ!!」ケジメカンムスの恐るべき斬撃がついにセンダイの下着を捉える!センダイの下着の破片は空高く吹き飛び…おお、ナムアミダブツ!ナムアミダブツ!そこにあったのは生まれたままの姿のセンダイ!カメラ一面に映し出されるたわわな尻!そして……おお、前も、前も!「ウッ…ウワアアアアアアーッ!センダイ=サーーーーン!!」叫ぶハツカゼ!さらにケジメニンジャが高速回転しながら迫る。狙うはカイシャクただひとつ!「イヤーッ!」

510 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 21:40:21.83 H1BxY+ZA0 427/455

センダイが全裸ケジメされた瞬間、提督はさらに画面から目を背け、固唾を飲んでその様子を見守っていたタイホウとトネはなぜか自分の胸がしめつけられるような感覚に陥った。センダイのIPが、完全に開示され……「イヤーッ!」ケジメカンムスのドスダガーを持つ手が止まった。回転が瞬時に止まったケジメカンムスは己の拳を見た、掴まれている。

511 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 21:44:40.89 H1BxY+ZA0 428/455

「なぜ…!」自分の拳を掴んでいるのはただ1人しかいない、センダイだ。全裸ケジメしたはずの艦娘が平然と自分の腕を掴んでいる。「…う?センダイ=サン、それって!?」恐る恐る眼を開いたハツカゼは驚愕に眼をむいた。その視線はセンダイの身体に貼られていたものに釘付けとなった!両胸の先端、そして股の間に貼られているものに!!

512 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 21:51:53.76 H1BxY+ZA0 429/455

「ばっ……絆創膏!?ナンデ!絆創膏ナンデ!?」そこに貼られていたのは3枚の絆創膏であった。普段なら傷口を守るための絆創膏が、今はセンダイの羞恥心の最後の砦とも言える部分を実際完璧に保護しているのだ。おお、ブッダも照覧あれ!センダイは決して全裸などではない!全裸の寸前で踏みとどまってみせたのである!提督は画面に目を戻し、また背けた。タイホウとトネは顔を赤くして思わず胸を隠した。「ヌウーッ!」センダイの視界が赤く染まる。羞恥心を殺艦衝動で押しつぶすが如く!

513 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 21:57:27.52 H1BxY+ZA0 430/455

センダイの赤く染まった視界がすぐに晴れ、彼女は己の自由な方の手がケジメカンムスの首を掴んでいるのを見た。首を掴み、もろともに大きく跳躍していた。ニューロンの指令をも上回る速度であった。持ち上げられながらケジメカンムスがもがいた。しかしセンダイが手を離すことはなかった。「敵艦…」センダイは己の口から自然と言葉を口にした。

514 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 22:11:33.62 H1BxY+ZA0 431/455

『憲 兵』のカンジが刻まれたメンポがバキバキと音を立てて変化した。その一層凶暴に変化したメンポに刻まれるのは『殺 艦』の禍々しき二文字!「敵艦、殺すべし!」ケジメカンムスがもがく。「イヤーッ!」両手を離し、握った拳をケジメカンムスに叩きつけた。「イヤーッ!」叩きつけた。「イヤーッ!」叩きつけた。「イヤーッ!」叩きつけた。己の拳と瞳は赤黒き瞳に包まれている。

515 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 22:16:42.63 H1BxY+ZA0 432/455

ケジメカンムスの瞳には、自分を打ち上げ続けるセンダイの双眸を、鏡めいて写していた。センコ花火めいた眼光を。最高点まで達したセンダイは両手指を組み、振り上げた。「スゥーッ!ハァーッ!」背中を反らし、拳に力を込める。そして、「イヤーッ!」振り下ろす!ケジメカンムスに、両拳が叩きつけられる!「グワーッ!サヨナラ!」海面に叩きつけられたケジメカンムスが爆発四散!「グワーッ!」同じく海面に落下し、後方へ吹き飛ばされるセンダイ!

516 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 22:26:09.18 H1BxY+ZA0 433/455

「ンアーッ!」自分の方向に飛んできたセンダイをハツカゼはなんとか受け止めた。慌ててセンダイの無事を確かめる。意識を失っている。しかし脈はあり、呼吸もしている。気絶しているだけのようだ。ハツカゼは全ての力が抜け切ったように脱力する。ケジメカンムスは大破した。センダイに言葉が伝わったかどうかは分からない。自分たちを呼ぶ声が遠くに聞こえる。引き返してきた仲間の部隊たちだ。ハツカゼには声を出す気力すら残っていない。できることといえば、あられもないセンダイの姿に上着をかけること。それくらいだけだった。

517 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 22:26:54.05 H1BxY+ZA0 434/455

【KANMUSLAYER】

518 : ◆utp..QOeek - 2016/04/04 22:28:31.06 H1BxY+ZA0 435/455

◆開示は防がれたのだなあ。もう少し続くが早めに更新すると思う。以上です◆

523 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 21:29:01.57 mNR+UkK60 436/455

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

524 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 21:30:00.14 mNR+UkK60 437/455

【KANMUSLAYER】

525 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 21:31:11.17 mNR+UkK60 438/455

…………01101011010

526 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 21:35:52.34 mNR+UkK60 439/455

彼女はいまだ暗い海に落ち続けていた。海面は遥か遠く、もう見えない。闇がひろがっている。彼女は抵抗しなかった。もう終わりにしよう。そう思った。ただ身を預けて落ちてゆく。最後まで自分の生まれた意味を理解することはなかった。後悔はあまりなかった。

527 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 21:41:51.21 mNR+UkK60 440/455

彼女は目を閉じようとした。「待て」しかし、それを遮るように声が響く。それは超自然的な声で、彼女の意識に響くように聞こえた。自分の隣に大きなシルエットが現れる。見覚えがある。これは、夢の?「私はお前だ」影は言った。その影は以前見たときよりも明らかに風化し、崩壊しつつある。

528 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 21:51:25.33 mNR+UkK60 441/455

「あなたは誰ですか?」彼女は思わずそう返す。影は語り始めた。「私はお前の中にある。1939年に、13番艦として生まれ、第17の部隊のひとつだった」何を言っているのかはよく分からない。だが彼女は静かに耳を傾ける。「私は最後まで戦った。戦い切ったのだ。そして坊ノ岬、ここで私は終わった」影は急激に風化してゆく。どんどん崩れ、形をなくしてゆく。

529 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 21:59:20.65 mNR+UkK60 442/455

「これが01私の0101全てだ」影は彼女にそう語りかけた。ノイズがそれをかき消してゆく。「最後に0101伝え011010る。お前の101名前10110110」「私の名前?」「そう0110101、お前の名は101011010001011010………」彼女は影の最後の言葉を聞いた。影は消えた。彼女は再び1人で落ち続ける。

530 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 22:09:23.87 mNR+UkK60 443/455

彼女は薄れゆく意識の中で、最後に自分の名を知ったのだ。それは彼女にしかないもの。今まで持っていなかったものだ。彼女は満足し、再び目を閉じる。生まれた理由は分からないまま、しかし最後に知ることができたもので彼女は満たされていた。さまざまな景色がソーマト・リコールしてゆく。後悔はないと思っていた。そう思っていたが一つ心残りなことを見つけた。できれば、もう一度、もう一度だけ、あの人のあの店で……あの味を。

531 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 22:10:29.34 mNR+UkK60 444/455



『待って!』


532 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 22:22:47.08 mNR+UkK60 445/455

再び彼女に誰かの声が響いた。先ほどとは比べようもない、ちいさな影がこちらに手を伸ばしている。その銀色の小さな影は必死に落ちる自分を追いかけている。『この手を掴んで!』影が叫ぶ。その声には決死の覚悟があった。彼女は無意識に手を伸ばしていた。『もう…ちょっと!』銀色の手が自分の手を掴もうと伸ばされた。彼女はそれに応えるように、さらに手を伸ばした。やがて、銀色の手が自分の手を掴んだ。意外なまでに、それは力強く彼女の手を掴んだのだ。

533 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 22:30:37.74 mNR+UkK60 446/455

その直後、彼女は急激に上昇した。身体と意識がどんどん引っ張られる。あれほどまでに長く感じていたはずなのに、光が見えてくる。あれはなんだろう?理解が追い付かないほどにそれは鮮烈な変化だった。銀色の影に導かれ、彼女は光に包まれていく…………

534 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 22:31:14.39 mNR+UkK60 447/455

ーーーーーーーーーーーーーーー

535 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 22:38:54.19 mNR+UkK60 448/455

…目を開けた。上体を起こし、あたりを見回す。彼女の視界に入ってきたのは『誰かたち』の顔だった。そろって自分の顔を見つめている。見覚えのある顔は少ない。安堵する顔、固唾を呑むような顔、その中の白い軍服を着た人物の顔には最も見覚えがない。今まで会った艦娘の中にはこのような体つき、顔立ちに覚えはない。「…………」しかし見覚えのある顔もある。自分の手を掴んでいる艦娘だ。荒く息を吐き、鼻血を垂らしている。

536 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 22:44:38.53 mNR+UkK60 449/455

そして自分が寝かされていたベッドを囲んでいる『誰かたち』の中の一人が一歩前に進み出た。この顔にも見覚えがある。「ドーモ、はじめまして!」その艦娘は青い右目を持つ自分を覗き込み、人懐こそうに笑った。「私はセンダイです。あなたの名前は?」センダイと名乗る艦娘はこちらに手を伸ばしてきた。彼女はゆっくりとその手を取ると、絞り出すように答えた。自分の名を。

537 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 22:46:18.08 mNR+UkK60 450/455




「………私は、ハマカゼです」



538 : ◆utp..QOeek - 2016/04/06 22:47:24.57 mNR+UkK60 451/455

【ブレードカンムス・ヴェイカント・ヴェンジェンス】終わり

542 : ◆utp..QOeek - 2016/04/07 21:10:54.14 7y2COcv3O 452/455

(親愛なる読者の皆さんへ : 終わるのに凄まじく長くなってしまって申し訳ありませんでした。続きの話は思いついたらやる。なお放置中のもういっこのSSも再開できそうならするつもりです。今はただ、備えよう。以上です)

544 : ◆utp..QOeek - 2016/04/14 17:44:46.84 5Hq7psDwO 453/455

◆艦◆カンムス名鑑#66【駆逐艦ウラカゼ】表向きはオデン屋の店主、しかしその実はネオサイタマ・チンジフ直属の情報収集部隊長である。生来の気前、面倒見の良さから店に訪れる敵艦娘だけでなく深海棲艦娘までも懐柔する手腕を持つ。度々チンジフにも帰還し、提督のことをカタブツだと思っているが、やけにちょっかいをかけているらしい。ハマカゼが姉妹艦であったことには薄々と気づいていたようだ。◆艦◆

545 : ◆utp..QOeek - 2016/04/14 17:45:29.28 5Hq7psDwO 454/455

◆艦◆カンムス名鑑#66【駆逐艦ウラカゼ】表向きはオデン屋の店主、しかしその実はネオサイタマ・チンジフ直属の情報収集部隊長である。生来の気前、面倒見の良さから店に訪れる敵艦娘だけでなく深海棲艦娘までも懐柔する手腕を持つ。度々チンジフにも帰還し、提督のことをカタブツだと思っているが、やけにちょっかいをかけているらしい。ハマカゼが姉妹艦であったことには薄々と気づいていたようだ。◆艦◆

546 : ◆utp..QOeek - 2016/04/14 17:48:47.68 5Hq7psDwO 455/455

(親愛なる読者のみなさんへ : こんなのってないぞ、エラー連投いい加減にしろよ…。続きのなんかが思いついてきたので一週間以内にはやると思える。なおもういっこのSSの方は未だ備えてください。以上です)

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