――そのとき一人の子が気がついたんです、壁にかかってるカレンダー
画鋲一つでとめてある奴です、それが傾いているって
あれっと思ってよ~くみてみると
傾いたカレンダーの隙間から、ぎょろっとした目玉がこっちを――
麻子「ぎゃあぁぁぁ」
ウサギチーム(-1)
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
麻子「そ、そういう話は人の居ないところでしろ……」
梓「れ、冷泉先輩居たんですか……」
麻子「ずっと前からここに居る」
梓「先輩怖い話ダメなんですか?」
麻子「当たり前だろ、そんな話人間が好き好んでするか!!」
大野「じゃあこの後の肝試しは?」
麻子「参加するわけないだろ!!」
麻子「大体、合宿でコテージに泊まりに来てるのになぜそんなことをしなくちゃならんのだ!!」
大野「……割と普通だと思いますけど」
宇津木「そんなこと言わずに参加しましょうよ~」
麻子「絶対にお断りだ!!」
カエサル「冷泉さん、肝試しの時間だぞ」
麻子「絶対に行かないといってるだろ!!」
梓「取り付く島もない」
カエサル「アレシアの戦いだな」
エルヴィン「レニングラードだろ」
おりょう「熊本鎮台ぜよ」
左衛門佐「いや、忍城だ」
「「「それだ」」」
沙織「あれ、みんなどうしたの?」
エルヴィン「肝試しの時間になったから、冷泉さんを呼びに来たんだが……」
沙織「あ~ダメダメ、麻子こういうのまったくダメだから」
カエサル「意外な感じだな」
エルヴィン「まあ、誰にでも苦手なものはあるだろう」
左衛門佐「私は真田こねつけ餅が苦手だ」
おりょう「それは饅頭こわいぜよ」
沙織「なんだかよくわかんないけど、麻子行ってくるね」
麻子「ああ」
麻子「行ったか、しつこい奴らめ……」
麻子「大体、なんだってあんな肝試しなんかやりたがるのか理解できん」
し~~ん
麻子「……静かだな……」
麻子「……とりあえず、カレンダーをはずそう」ガサッ
(・.・)
麻子「ひっ!!」
麻子(壁のしみだ、これは壁のしみだ、これは壁のしみなんだ)ガクガク
麻子(意味ありげに見えるのはゲシュタルトの理論で説明が付く)
麻子(……けど、何か別のもので隠そう)
し~~ん
麻子(静か過ぎる)
麻子「テレビだ、テレビを付けよう」ピッ
ナレーション「おわかりいただけただろうか――ブチッ
麻子「おわかりいただけただろうか」
麻子「じゃない、どうして夏になるとこういう番組が出てくるんだ、蚊よりもたちが悪い」
麻子「もう寝る、寝てしまえば良い」パチッ
し~~ん
麻子「し~~んっていうな、寝られないだろ!!」
パタタッ
麻子「ひっ!!」
麻子(今のは水道の水が滴り落ちただけ、それだけのこと……)
麻子(落ち着け、科学で説明できないことなんかあるわけが……あるわけが――
沙織「あれ?、麻子も肝試し参加するの、大丈夫なの?」
麻子「一人になるよりましだ」
沙織「?」
桃「それじぁ、班分けするぞ、くじを引け」
そど子「で、何で私と冷泉さんが同じになるの?」
麻子「くじに文句を言え」
そど子「てか、引っ付かないで歩きづらいでしょ」
麻子「気にするな黙って歩け」
そど子「……」
麻子「黙るな何かしゃべろ!!」
そど子「何なのよ、さっきからいい加減にして」
桂利奈 「なんだか、冷泉先輩ってかわいいですね」
忍「……」
忍「ちょっと!!」
桂利奈 「はいいいい!?」
忍「足触るの止めて、歩きづらいでしょ!!」
桂利奈 「さ、触ってませんけど」
忍「え!?」
桂利奈 「……」←触るとか物理的に不可能な二人の距離
忍「……」
麻子「」ガクッ
そど子「ちょっと、どうしたの冷泉さん」
桂利奈 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ダッ
忍「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ダッ
そど子「ちょっと、置いていかないで、冷泉さん起きてよぉぉぉぉ」
桃「なにぃ~、そど子と冷泉を置いてきたぁ?」
忍「私の足に何かが触ってきて……きっとモスマンです!!」
桂利奈 「メン・イン・ブラックが来る前に逃げましょう」
華「混乱しすぎですよ、河西さんの足に触ったのはリュックの紐です、ほどけてますよ」
忍「えっ、あ!?」
桃「まったく、仕方がない全員で探しに行くか」
忍「たしか、ここだったんですけど」
杏「誰もいないね」
桂利奈 「やっぱり、宇宙人に誘拐されたんですよ」
華「ただ単に移動しただけです」
みほ「どこに行ったのかな?」
優花里「カエサル殿、出番ですね」
カエサル「まかせろ……といいたいが八卦を持ってきてない」
沙織「携帯も通じないよ」
杏「手分けして探そうか」
おばあちゃん「もしもし、あんた達、友達をお探しだね」
優花里「はい、そうですけど」
丸山「……」→
おばあちゃん「あっちにいるよ」
みほ「あ、あがとうございます」
丸山「……」←
杏「いやぁ、親切な人が居て助かったね」
桃「早く、見つけてしまいましょう……ん?」ガサガサ
沙織「な、何か居る」
「「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」」」」
そど子「あっ」
華「園さん、冷泉さん大丈夫でしたか?」
そど子「うっ……くっ……」ジワッ
そど子「うぁぁぁぁん」
沙織「泣かないで、もう大丈夫だから」
そど子「あいつら、懐中電灯は持っていくし、冷泉さん起きてくれないし、道に迷うし最悪でした」ウァァァ
忍「すみませんでした」
桂利奈 「ごめんなさい」
みほ「ずっと、冷泉さんおぶって居たんですね」
そど子「風紀委員だから、置いていけないし」グスッ
麻子「泣くなそど子」ムクッ
そど子「うるさい」グスッ
そど子「でも、私たちがここに居るってわかりましたね」
杏「おばあちゃんが、あっちで友達が困ってるって教えてくれたからね」
そど子「……私たち、誰とも会ってないんですけど……」
杏「……」
全員「……」
麻子「」ガクッ
杏「今日は、みんな、同じ部屋で寝ようか」
全員「賛成」
おしまい

