星奈「…」ソワソワ
夜空「さっきから気持ち悪い動きをしているそこの肉塊よ」
星奈「に、肉塊ってひどい!」
夜空「一体何をしているんだ」
星奈「何って……今日はバレンタインでしょ」
夜空「ふん…リア充のイベントになんぞ興味はない」
星奈「夜空は今まで誰かにチョコあげたことないの?」
夜空「あるわけないだろ。…何が楽しいのか」
星奈「あー、早く小鳩ちゃん来ないかしら」
元スレ
夜空「チョコをくれてやろう」星奈「え?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1360780184/
夜空「貴様、小鷹の妹から貰えると思ってるのか?」
星奈「何よ、期待して悪い?」
夜空「普段あれだけ嫌がられてるのによく希望を捨てないな」
星奈「う……否定はできないけど」
夜空「とにかく静かにしてくれ。わたしは読書に忙しい」ペラ
星奈「自分から話しかけて来たんじゃない…」
小鷹「おう、夜空、星奈」ガチャ
星奈「こ、小鷹!小鳩ちゃんは!?」ズイ
小鷹「なんだよ急に…、小鳩なら風邪で寝てるよ」
星奈「そ……そんなあ」ヘナ
夜空「無様だな肉、貴様にはその姿がお似合いだ」
小鷹「一体何を待ってたんだ?」
星奈「小鳩ちゃんの手作りチョコよ!ああ…最悪」
小鷹「ああ……今日はバレンタインか」
夜空「忘れていたのか?」
小鷹「いや…女の子からチョコを貰ったことがないもんでな」ハハ…
星奈「確かに縁がなさそうよね。いつも周りから避けられるし」
小鷹「それは言わないでくれ……し、しかし今年は…」チラ
夜空「…?」
星奈「まさか小鷹…私達から貰える、なんて思ってない?」
小鷹「ま、まさかそんなこと」
夜空「残念だが、わたしは小鷹に渡すものはなにもない」
小鷹「そんな…」
星奈「やっぱり思ってたんじゃない」
小鷹「畜生……それなりに好感度上げて来たつもりだったのに…」ガク
夜空「チョコひとつ貰えないだけでくよくよするな。死ぬわけでもないだろう」
小鷹「やっぱり気になってしまうんだよ。この際誰でもいいから」
夜空「いや……一人は小鷹に渡す奴は想像できるな」
小鷹「ん…誰が」
理科「小鷹せんぱーーい!」バン
夜空「噂をすれば来たぞ」
理科「理科の手作りチョコです!どうぞ!」
小鷹「え………俺に?」
星奈「なに間抜けな顔してるのよ」
理科「誰にも貰えず落ち込んでるだろうと思って用意しました」
小鷹「俺の……人生初のチョコが…」フル
夜空「馬鹿みたいに感動してるぞ」
理科「隠し味にイチゴを入れています」
小鷹「お前にしては随分まともだな……包装も綺麗だし」
理科「本当は理科の体に塗りたくってプレゼントしようと思ったんですけどね」
小鷹「……やめて正解だったな」
幸村「兄貴……こんにちは」
小鷹「おお、幸村」
幸村「舎弟であるわたくしから…これを…」ス…
小鷹「チョ、チョコ…くれるのか?」
幸村「はい……昨日徹夜して作りました」
小鷹「今日という日を一生忘れないぞ」ジーン
星奈「オーバーねえ」
幸村「やはり男らしさを追求したいと思ったので、カカオ99%のチョコに挑戦しました」
小鷹「へえ……どんな味だろ」ガサ…パクッ
夜空「あ、おい…」
小鷹「~~~~~~!!」バンバン
星奈「カカオ99%は食べられたもんじゃないわよね…」
幸村「兄貴……お口に合わなかったでしょうか」
小鷹「い……いや、大丈夫だ」ゴホ
夜空「全然大丈夫そうじゃないが」
マリア「お兄ちゃん!今日はバレンタインだぞ」ガチャ
小鷹「まさかマリアもチョコ持って来たのか?」
マリア「すごいのが出来たから!こっちこっち」グイ
小鷹「お、おい引っ張るな」
幸村「マリアどのの自信作のチョコ…興味が湧きます」スタスタ
理科「面白そうなんで理科も見てきます!」タタ
星奈「夜空は行かないの?」
夜空「わたしはいい」フイ
星奈「じゃあ行ってくる」バタン
夜空「…」スク
夜空「みんな出て行ったなら…都合がいい」
夜空「肉の鞄は……これだったな」
夜空「……わたしは一体なにをしているんだ」
夜空「慣れないチョコ作りをして……ご丁寧にラッピングして…」
夜空「それも忌々しい肉にあげようと思いつくなんてバカみたいだ」
夜空「…だが…せっかく作ったものも捨てるのもな…」
夜空「こっそり入れておいてやろう」ス…
夜空「…トイレにでも行くか」ガチャッバタン
星奈「もう……途中でみんなを見失っちゃったわ」ガチャ
星奈「はあ」ドサ
星奈「あれ……、あたしの鞄に何か入ってる」ゴソ
星奈「こ………ここ、これは…チョコ!?」ドキ
星奈「だ、誰からかしら?……まさか、小鳩ちゃん!?」
星奈「そうよ!きっとあたしのために無理して学校に来て入れてくれたのよ!」
星奈「なんていじらしい子なのかしら///」クネクネ
星奈「ふああ……眠くなって来たわ」フア
星奈「徹夜でエロゲやってたから疲れてるわね……ちょっと寝ようかしら」
星奈「スウ…」
夜空「…!」ガチャ
星奈「…」ムニャ
夜空「まったく……こうして静かにしてれば悪くないんだがな」
星奈「…」スー…スー…
夜空「…最近、わたしはどうかしてるな」
夜空「隣人部が出来たころは憎らしくて敵わなかったが…」
夜空「わたしとはまるで正反対の女……。誰からも注目されて、明るくて」
夜空「実を言うとな………憧れていたんだお前には」
夜空「その憧れが…いつのころからか違うものに変わっていった」
夜空「…まったく自分で自分が分からない、小鷹に告白しておきながら……」
夜空「お前を見てると……話しかけられると、顔が熱くなってしまうんだ」
夜空「それは…小鷹に抱いていた気持ちと同じものだと気付いたとき……ひどく困惑した」
夜空「突然同じ女を……好きになるなんてどうかしてる、否定しようとした」
夜空「だが自分を抑えようとするほど勘付かれそうで…、罵ることでやり過ごしてきたが…」
夜空「…」ゴク
星奈「…」スー…
夜空「お……起きてない、よな」ソロ…
星奈「んん…」ムニャ
夜空「ん…」ゴソ…
夜空(お…思い切ってうなじに顔をうずめたが……)スンスン
夜空(はあ……なんていい匂いなんだ)
夜空(肉のハンカチを嗅いだときとは比べ物にならないくらい甘い香りだ…)
夜空(これなら男も女も魅了されるのも頷ける)
星奈「…」スー…
夜空「も……もう少し嗅いでみたいが…」
夜空「次は…太ももを………触ってみるか」ゴクリ
ススス…
夜空「ほ……本当に真っ白だな、シミひとつない///」
夜空「…」ソー…
ムニ…
星奈「ん…」ピク
夜空「や……柔らかい……吸いつくみたいだ」
夜空「同じ女の太ももを触ってるだけなのに……心臓が飛び出そうだ///」バクバク
夜空「こんなに胸が大きい、いやらしい体して…どうにかなりそうだ///」ムニ…ムニ…
星奈「ふあっ…」
夜空「し………下着はどうだ…」ピラ
夜空「ピンクか……これはそそられる」ゴク
星奈「ん……んん?」パチ
夜空「…」ムニッムニッ
星奈「よ、よよ夜空!?」ガタ
夜空「に、肉!?起きたのか!」ビク
星奈「目が覚めたら夜空が怖い目して太もも触ってたらそりゃびっくりするわよ!」
夜空「あ……うう///」
星奈「一体何をやってたのよ!悪戯でも考えてたわけ!?」
夜空「そ…それはだな」
星奈「珍しくうろたえてるけど………あれ?夜空のポケットから何か……、…リボン?」
夜空「!(しまった…)」
星奈「…そのリボン…、あたしの鞄に入ってたチョコの箱に付いてたのと一緒…」
夜空「く…///」
星奈「もしかして……このチョコって…」
夜空「そうだ………悪いか」
星奈「へ、へえ……まさかあたしにくれるなんて」
夜空「肉には勿体ない代物だが……くれてやる」
星奈「さっきバレンタインには興味ないとか言ってたくせに」
夜空「……うるさい///」
星奈「どれどれ…、あら?手紙が入ってる」ガサ…
夜空「そ、それは!」
手紙『好きだ』
星奈「……これって…、夜空の字じゃないかしら……」
夜空「本人の前で手紙を開ける奴がいるか…馬鹿ぁ///」
星奈「え……これって………え?その…つまり……え…?」
夜空「うう///」
星奈「あたしが……好きって……こと?友達じゃなくて…その、アレで………」
星奈「し…しかもすごくシンプルに一言…」
夜空「………失望しただろう?同じ学校の、同じ部員の、それも同じ女にこんな変態がいるんだ…」
星奈「…」
夜空「散々貴様を嘲笑っていたわたしが……。もはや人間以下だ」
星奈「よ……夜空」
夜空「もうこの部にはいられない…、私は出て行くことにする」
星奈「夜空!」
夜空「…引き止めるな。むしろありったけの言葉で罵倒してくれたほうがまだいい」
星奈「わたしも………夜空が好き!」
夜空「な!?」
夜空「か、からかうのはよせ!そんなものは嬉しくない!」
星奈「違う…あたしは本気」
夜空「…」
星奈「初めてのアダ名付けてくれたのも嬉しかったし……まあ、いつも口喧嘩ばっかりだけど…」
星奈「すごく部活が楽しいの!夜空がいるから」
夜空「肉…」
星奈「友達になりたいってことももちろんだけど……、それ以上でも…いいかな、なんて」
夜空「な…」
星奈「だって、夜空すごく可愛いもん。その気になるのも仕方ないよ」
夜空「わたしが……可愛い?」
星奈「だから………ね?あたしたち……付き合わない?」
夜空「……肉、いや……星奈」ポロ
星奈「夜空……ほら」
夜空「ありが………とう」ギュ
星奈「夜空…」
夜空「わたしは幸せ者だ…」グス
星奈「今の夜空…なんだか守ってあげたくなるような可愛さね///」
夜空「星奈に情けない泣き顔を見られるとは…」ズズ
星奈「いいのよ……弱いところ見せたって」ギュウ
スタスタ
2人「!!」パッ
小鷹「うう……気持ち悪い」ガチャ
理科「まさか小山のようなチョコを食べさせられるとは思いませんでした…」ウプ
幸村「わたくしも………しばらくはチョコは見たくないです」
マリア「どうだ!美味かっただろう?」エッヘン
小鷹「もう食べ過ぎて味なんて分からねえよ…」
理科「おや?夜空先輩…目が赤いですよ?」
夜空「こ、これはだな!肉があまりにもくだらないモノマネをするから、泣くほど笑ったんだ」ゴシ
マリア「どんなモノマネだ?見てみたいぞ!」
星奈「ちょ、夜空!」
小鷹「あー……頭がくらくらする」
ワイワイ
星奈「そ……それでさ夜空」コソ
夜空「ん?」
星奈「今日……ウチに泊まらない?」
夜空「え…」
星奈「夜空がその気なら………あたし…///」
夜空「そ…それはつまり?」
星奈「分かってるでしょ…。その……え、エッチを///」
夜空「!!」
星奈「そ、それなりに知識はあるからさ……、あたしが教えてあげる///」真っ赤
夜空「……ああ…、わたしも………して、みたい///」
星奈「そ、それじゃあたしたちは帰るわ!」
小鷹「え?まだなんにもしてない気もするが」
夜空「じゃあ……また明日だ」
バタン
小鷹「夜空と星奈が一緒に帰った…、いつの間にか仲良くなったんだな」
理科「間違いありません!お二人からは甘美な百合の香りがしました!!」
小鷹「なんだそりゃ…」
翌日
夜空「ん……うん…」ゴソ
星奈「あ…、夜空、起きた?」
夜空「星奈………か」ムク
星奈「気持ち良さそうに寝てたから、ずっと眺めてたわ」フフ
夜空「そうか……昨日星奈の家に泊まることになって…それで…」
夜空「あ…///」カアア
星奈「すごく気持ちよかったでしょ///」
夜空「そ、そうだ……星奈と、せ、セッ○スを…///」
星奈「夜空ったら…部屋に入った途端ベッドに押し倒すんだもん///」
夜空「そ…それはつい我慢できなくて……」
星奈「もう獣みたいに襲われてさ……ま、まあ…あたしは強引でも嬉しかったし…///」
夜空「星奈があまりにも柔らかいのがいけないんだ///」モジ…
星奈「あたしが教える間もなく胸にしゃぶりついてさ…///」
夜空「い、言うな」
星奈「それでどう?感想は……?」
夜空「溶けそうな位…気持ち良くて…、正直………病みつきになりそうだ」
星奈「あたしも……女の子同士で肌を合わせるのがこんなに気持ちいいなんて、思わなかった///」
夜空「こ……これがエロゲでいう、朝チュンという奴か…///」カア
星奈「あ…改めて言われると恥ずかしいわね///」
夜空「そういえば今日も学校か…、かなり気恥ずかしいな///」
星奈「でも………すごく幸せ。夜空と結ばれたんだもん」
夜空「…思いだす内になんだかムラムラしてきたぞ」グイ
星奈「え……ちょ、よぞ………ああっ!」ビク
夜空「んむ…じゅるる……///」チュウウ
星奈「も、もう!急に胸を吸わないでよ!」ビクン
夜空「何度でも味わいたくなるんだ…星奈の体は」クチュ…
星奈「も、もう!昨日あれだけ……したのに…///」
夜空「どうだ……もう一回、しないか?」
星奈「駄目!もたもたしてると学校に遅れるわよ」
夜空「そ、そうか……、なら仕方ない」
星奈「その代わり…」スク
夜空「?」
コポコポ…
星奈「あたしが入れたコーヒー、一緒に飲も?」スッ
夜空「…ああ」ニコ
星奈「夜空……大好き」
夜空「わたしも、大好きだ」チュッ
終わり