駅
鳴上「やっとついた。確か迎えに来てくれるって事だったが…」
???「あ、悠。やっときた」
鳴上「え?君は…誰?」
???「あー…マリー。一応君の彼女」
鳴上「いや、それはない」
マリー「うーん…ま、いいや。とにかくよろしく。迎えすぐ来るよ。じゃ」スタスタ
鳴上「…逆ナン…なのか?」
???「おーい、悠!」
???「おにいちゃん!!!」ギュ
鳴上「え?」
堂島「待たせて悪かったな。叔父の堂島だ。こっちは…」
菜々子「菜々子だよ!お兄ちゃんいらっしゃい!」ギュー
>随分とアットホームな迎えだ
???「お、来た来た!」
???「あ、ホントですね!」
???「なんか緊張する!」
???「元気そうでなによりじゃ!」
???「そうだな…先輩!」グス
???「明日から楽しみクマー!」
堂島「あいつら来てたのか…ダメって言ったのに」
鳴上「お知り合いですか?」
堂島「ああ、あいつらは。。。ま、そのうちわかる。さ、行くぞ」
ガソスタ
堂島「さて、じゃあこの辺一回りしてきたらどうだ?」
鳴上「はい。でも、ここセルフじゃないですよね?店員いないみたいですが」
堂島「細かい事気にすんな!行ってこい!」
鳴上「は、はい…」
>この町は何かおかしい気がする。
>だが悪い気はしない…
堂島宅
堂島「よし、じゃあ今日はパーティだな!」
菜々子「うん!お兄ちゃんのためにたくさんご馳走準備したからね!」
鳴上「すみません、こんなにして貰って」
堂島「何言ってんだ悠。俺たちは家族なんだ。気にせず食え!」
菜々子「そうだよお兄ちゃん。菜々子、お兄ちゃんがかえっ…来てくれて嬉しいんだよ!」
鳴上「はい、じゃあ遠慮なく」
>やはり何か違和感を感じる…
翌日 学校
>何故か学校までは普通に来る事が出来た
???「お、来た来た!おーい、お前転校生だろ?」
鳴上「あ、ああ。…昨日駅にいた?」
???「あっちゃー、やっぱ見られてたか。俺は花村陽介。同じクラスって事でちょっと見にいったわけ」
鳴上「…」
花村「あっれー?もしかして引いちゃった?ドン引きですかー!?」
鳴上「普通ならそうなんだが…」
>何故だろう。悪い気はしない。
花村「ま、仲良くしようぜ!相棒」
鳴上「いきなり相棒は更に引く」
花村「」
鳴上「…」クスクス
>楽しい学校になりそうだ
???「あ、来た来た!おーい、花村!」
???「花村君、そして・・・鳴上君!」
>名前を知っている?そういえば昨日陽介と一緒に…
???「一応はじめまして…かな?私は里中千枝。よろしく!」
???「私は天城雪子…よろしく」グス
千枝「ちょ、ちょっと雪子!いきなり泣いたらドン引きだって!」
雪子「う、うん、わかってるんだけど。わかってるんだけど」グスグス
鳴上「…」ナデナデ
雪子「鳴上君…」
>つい手が出てしまった。こちらがドン引きされそうだ
千枝「いいなぁ雪子。ねね、鳴上君!私も私も!」
雪子「ちょ、ちょっと千枝!」
鳴上「…」ナデナデ
千枝「えへへ///」
花村「お前は相変わらずすげーよ…」
鳴上「相変わらず?」
花村「いや、何でもない!気にすんな!」
鳴上「…」
>何か違和感を感じる…
昼休み 屋上
花村「さて、悠!お前に会わせたい奴がいる」
鳴上「…」
???「せ、先輩!はじめましてっす!巽完二っす!」
>夜は近づかない方がいいオーラを感じる…
???「せんぱーい!はじめましてだけどずっと会いたかったよー!りせちーだよ!」ギュー
鳴上「…」
>違和感を感じる。やわらかい…
???「先輩…これから宜しくお願いします。白鐘直斗です」モジモジ
>口調は凛としているのに体はモジモジしている。女らしい一面だ
鳴上「はじめまして。よろしく」
全員「…」
鳴上「…何かおかしかったか?」
花村「い、いやそんな事ない!皆これから仲良くやっていこうぜ!」
直斗「そ、そうですよ先輩!僕たちは先輩の仲間ですから」
>仲間…といわれて悪い気はしない
鳴上「…」ナデナデ
直斗「えっ、あの先輩…///」
千枝「直斗君をなでた…」
雪子「なでたね」
りせ「直斗君ずるい!」
花村「な、なあ何で直斗をなでたんだ?」
完二「…ちくしょー…」シクシク
鳴上「あ、いや女の子が寂しそうな顔をしてたからつい…」
直斗「え?僕が女だと?」
花村「お前覚えてるのか!?」
鳴上「え?覚えてる?どういう…」
>猛烈に頭痛がする…
花村「おい、悠!悠!」
保健室
鳴上「ここは…」
マリー「や。目が覚めた?」
鳴上「マリー…」
マリー「名前覚えてくれた?よし、一歩前進」
鳴上「俺は一体…」
マリー「屋上で倒れたんだよ。他の皆は授業中。」
鳴上「そうか。君はいいのか?」
マリー「私は違うから。こことは関係ないし」
鳴上「…」
>意味はわからないが何故か納得出来てしまう
マリー「とにかく無理はダメ。せっかく帰ってきたんだからのんびりするといいよ」
>帰ってきた?どういうことだ
マリー「のんびり出来るといいけどね。あれだけ女の子に手を出していったんだから」クスクス
鳴上「…えっ」
マリー「じゃ、またね」
鳴上「…」
>嫌な予感がする…今日は帰ろう
夜 堂島宅
菜々子「お兄ちゃん!倒れたってホント!?大丈夫!?」
堂島「おい、大丈夫か?すぐ病院に・・・」
鳴上「いえ、ゆっくり休んだから大丈夫です」
堂島「そうか?とにかく無理はするな」
菜々子「そうだよお兄ちゃん。無理したらダメだからね!」
鳴上「…」
>皆本気で心配してくれている…出会って間もない俺を…
>出会って間もない?
鳴上「…」
>今日はもう寝よう
翌日 学校
花村「おい、昨日大丈夫だったのか?」
鳴上「ああ。すまない、黙って帰って…」
千枝「いいよいいよ!気にしないで。何かあったときはすぐ連絡してね」
雪子「そうそう!すぐに飛んでいくから!」
鳴上「そうか…じゃあ俺の連絡先を」
花村「あ、ああ!でも、なんとなく悠の携帯には全員登録されてる気がするなー」
千枝「そ、そうだね!昨日倒れてる間に勝手に登録しちゃったかな。完二君が」
雪子「うんうん、勝手にね。完二君が」
花村「そ、そう!完二がね!」
鳴上「…」
>確かに全員登録されている。完二の仕業…?
鳴上「俺に何か隠してないか?」
花村「そそそんな事ねぇよ!?全くそんな隠し事なんて!」
千枝「」ピーピピー
雪子「あ、旅館から呼び出しが」バタバタ
鳴上「怪しすぎる」
>何を隠されているのだろうか…
放課後
千枝「鳴上君、今日予定無かったらちょっと付き合ってもらえないかな?」
鳴上「…」
>特に予定は無いので付き合うことにした
河原
千枝「昔ね、ここで良くトレーニングしてたんだ。あ、もちろん今もね!」
千枝「その時にね、いつも見守ってくれる人がいたんだ。毎日」
鳴上「…」ズキ
千枝「いつも肉肉言ってる私をね、受け入れてくれて…ほんとに大好きだったんだ」
鳴上「その人は…どうしたんだ?」
千枝「内緒。でも、今でもすぐ近くにいたりしてね」
鳴上「…」
千枝「鳴上君…」ギュ
千枝「ごめんね。少しだけこうさせてて。私の…」
「大切な人」
鳴上「千枝…」
>欠けていた何かが体に入ってきた気がする
>千枝と長い時間一緒に過ごした
翌日 放課後
雪子「鳴上君。ごめんちょっといいかな?」
鳴上「天城か。どうした?」
雪子「今からちょっといいかな?話したい事があるの」
鳴上「…」
>今からは特に予定はない。一緒に行く事にした
神社
雪子「ごめんね、急に。迷惑だと思ったんだけど…」
鳴上「問題ない」
雪子「私がね、凄く悩んでたときがあって。その時、ここで良く話を聞いてもらったの」
鳴上「…」
雪子「旅館を継ぐのがいやでいやで。籠の中の鳥じゃないって。抜け出したいって」
雪子「でも、私をずっと支えてくれた人がいたんだ。」
鳴上「どうして俺に…」
雪子「どうしてかな?でも、鳴上君に聞いて欲しかったんだ」
雪子「ごめんね、迷惑かもしれないけど…」ギュ
雪子「今だけこうしてて…私の」
「大好きな人」
鳴上「…」
>欠けていた何かが体に入ってきた気がする
>雪子と長い時間一緒に過ごした
翌日 放課後
りせ「せんぱーい!」
鳴上「…やわらかアイドル」
りせ「それ私?気に入ってくれたなら嬉しいけど」ギュ
>やわらかい…
りせ「先輩、今日今から空いてる?ちょっと付き合って欲しいんだ」
鳴上「…」
>やわらかいから行ってみよう
りせ「先輩なんか大胆になった?」アハハ
惣菜大学
りせ「ここ、前に良くきてたなぁ。で、いっつも相談に乗ってもらって」
鳴上「…」
りせ「私、アイドルやっていけるかなって凄く悩んでた。そんな時、言ってくれたんだ」
りせ「りせはりせだろ。アイドルのりせちーもりせの一部だって」
鳴上「…」
りせ「嬉しかったな。ホント。なのにその人はそんな事わすれちゃってて。」
りせ「でも、全部許しちゃう。だからさ…」ギュ
鳴上「…」
りせ「今だけこうしてていいよね?私の…」
「大事な人」
鳴上「…」
>欠けていた何かが体に入ってきた気がする
>りせと長い時間一緒に過ごした
翌日 放課後
直斗「あ、先輩…」
鳴上「直斗か。どうした?」
直斗「あ、あの。良かったら今から時間ありますか?ちょっとお話したい事が」
鳴上「ああ、行こう」
直斗「は、はい!」
河原 公園
直斗「ここは僕にとって思い出の場所なんです」
鳴上「…」
直斗「あの時の僕は悩んでました。子供扱いされる僕、女扱いされる僕」
直斗「でも、それを真っ向から否定してくれた人がいるんです。その・・・女でよかったって言ってくれて」
鳴上「…ッ」ズキズキ
直斗「僕は、その人のお陰で成長できました。とても・・・とても大好きで、尊敬してて」
直斗「だからこそ、こんなの耐えられませんよ…」ギュ
鳴上「…」ズキズキ
直斗「先輩、今だけでいいです。だからこのままで…私の…」ギュ
「憧れの人」
鳴上「…」ズキズキ
>欠けていた何かが体に入ってきた気がする
>直斗と長い時間一緒に過ごした
夜 堂島宅
鳴上「何か話をする度に何かを思い出そうとする。でも、何を忘れてる?」
>だが、思い出そうとすると頭痛がする…
鳴上「思い出してはいけない気がする…」
ブゥン
鳴上「テレビが!?」
???「・・・けて・・・たすけて」
鳴上「誰か映ってる。助けて?」
マリー「助けて!」
プツン
鳴上「マリー!?お、おい」
ズルッ
鳴上「えっ。うわああああ!」
テレビの中
鳴上「こ、ここは・・・」
鳴上「…」ズキズキ
鳴上「何かを思い出そうとしてる?でも、俺は…」
ズズズ
シャドウ「プギャー!」
鳴上「な、なんだこの化け物は!?」
シャドウ2「プギャー!」
???「ふははは!そこでとまるのだ!」
鳴上「!?」
???「貴様をおびき寄せる餌にまんまと食いつくとはダメな奴ク…だな!」
???「お前はここで死ぬのだぁ!」
鳴上「これは…」
???「我が主いでよー!」
主「許さない許さない!全部壊してやる!」ドドドドド
ドガーン
鳴上「な、なんなんだこれは…!」
???「わーっはっはっは!全部吹き飛ばすのだ!そして、お前の大事な仲間も…吹き飛ぶクマ!」
鳴上「仲間?」
ブウウウウン
千枝「…」
雪子「…」
りせ「…」
直斗「…」
完二「…」フンドシ
花村「…」
>皆捕まったのか?何故皆が…
>意味がわからない。これは夢?何で完二はフンドシなんだ。
主「きえろおおおお!」
ドンドンドン!
>爆発が皆に近づいている!
???「ほらほら!何とかしないと全員吹き飛んでしまうクマよ!」
鳴上「…」
>どうすればいい。どうしたら。そもそも仲間?出会って数日で?逃げ出す?助ける?どうやって?
>仲間ってなんだ?俺は?俺は空っぽ?誰も俺を知らない。引っ越してきたばかり。俺には何もない?
鳴上「いや、違う!」
鳴上「俺は、仲間とここまで来た!そう、ここで仲間をやらせる訳には行かない!」
>体内にあった欠片が再びひとつになった!
鳴上「ペルソナ!イザナギ!」
???「おお、センセイー!」
主?「やった!?」
鳴上「メギドラオン!!!!」
???「え、ちょっと待つクマ!!」
主??「ちょ、ちょっと待って!それダメだよ!」
千枝「え、ちょっとヤバイって!」
雪子「鳴上君ストップ!ストップ!」
りせ「花村先輩のせいだよ!何とかしてよ!」
花村「え、無理だって!あんなの止められるわけねーって!」
直斗「先輩!皆無事ですからやめてください!」
完二「やめねーとフンドシぶつけっぞ!!!」
鳴上「それは嫌だな…」プシュー
主???「全く、君わざとやったでしょ。ばかさいてーきらいだよまったく」プシュー
マリー「わざわざここまでやってあげたのに。感謝してよね」
???「ホントクマよ!こんなあくどいのはクマじゃないクマ!」
花村「まあ、クマは途中からバレバレだったけどな…」
クマ「そんなの酷いクマー!」
鳴上「何より完二のフンドシは勘弁だ」
完二「ぶつける準備までしてたのに…酷いっすよ!」プラーン
女性陣「キャー!へんたーい!!!」ペルソナ!
完二「ちょ、まてってダイン形は死ぬ!マジで死ぬって!」
…
翌日
花村「で、結局お前の記憶喪失の原因はなんだったの?」
鳴上「いや、それが全然思い出せない」
花村「そっか・・・実際どこまで覚えてるもんなの?」
鳴上「俺が記憶にあるのは。確か千枝と雪子と直斗とりせが遊びにきて・・・」
花村「ちょ、何それ!?俺きいてないよ?行ってないよ!?」
鳴上「で、夜皆で泊まってたんだが」
花村「泊まってた!?どこにだよ!」
鳴上「聞きたいか?」
花村「いや、いい…」
>陽介は勇気が足りない
鳴上「で、誰が一番か喧嘩になって…」
花村「聞かなきゃ良かった」
鳴上「仲裁に入ったとこで記憶が無いな」
花村「もうそれってあいつらのせいじゃね?」
鳴上「そうだな…でも、そのお陰でこうして戻ってこれた」
鳴上「案外悪くは無いかな」
千枝「な、鳴上君…ごめんね、今回のは私のせいなんだ」
花村「里中!?やっぱりお前らかよ…でもなんでだよ!」
千枝「鳴上君がハッキリしないからついドゴッと…」アハハ
千枝「で、記憶戻すために皆にお願いして…」
>思い出したくない記憶が蘇りそうだ
>そっとして
雪子「鳴上君」
>何かまずい気がする
りせ「先輩♪」
>これはヤバイ気がする
直斗「先輩!」
>死の予感すらする…
千枝「ごめんね、今回は私たちが喧嘩したせいで。だからね、私たち考えたんだ!」
雪子「ちょっと花村君黙ってて。でね、その結果なんだけど」
花村「ひでぇ…」
りせ「私たち、5股でも全然いいかなって・・・///」
花村「」
鳴上「えっ」
直斗「先輩と一緒にいられるなら、全員一緒でも問題無いかなって…///」
花村「でもでも、それだと一人おおくね!?お前ら4人じゃん!まさか完二…」
鳴上「それはない!」
マリー「うん、それはない。その一人は私だから」
花村「マリーちゃんか…羨ましいぞこのー!」ダダダダ
千枝「花村いっちゃったね…ま、ほっとこ」
雪子「とにかく、5人なら1週間に1回は回ってくるし、いいかなって///」
りせ「先輩、期待してるからね!」
直斗「そのかわり、これ以上ふえたりしたらダメですよ!」
鳴上「…」
>今なら逃げ出せそうな気がする。逃げ出そうか…
千枝「鳴上君?どうしたの?」
綾音「あ、先輩!帰ってきてたんですね!また一緒にいられるんですね///」
結実「見つけた!帰ってきたならなんで連絡くれないの?寂しかったんだから…」
エビ「あ、ほんとにいた。帰ってきたのに連絡くれないってどういうこと?…寂しかったんだから」
マーガレット「私もついでに出てきました。お帰りなさいませ。」
菜々子「おにーちゃーん!」
鳴上「…」コソコソ
>早く逃げよう
千枝「やっぱりもう一回記憶無くそうか…」ポキポキ
雪子「そうだね。それがいい」ボボボ
りせ「急所検索・・・後頭部だね」キュイーン
直斗「僕のナンブ…結構痛いですよ?」カチャ
・・・
鳴上「」チーン
ツンツン
マリー「おーい、生きてる?死ぬのはダメだよ」
マリー「それにしても手加減無しだったね。でも、あちこち手を出した君が悪いね」
マリー「でも記憶が無くす、か。あんなに辛い事無いのにね。でも、大丈夫」
マリー「君がどんな人になっても、私は一緒にいるから」
マリー「だから安心してね。私の」
「最愛の人」
おわり