1 : ◆gqUZq6saY8cj - 2015/11/30 06:28:27.38 ac2m9i/Yo 1/595ランプの魔人「願いを叶えてやろう」幼女「ふぇぇ...」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1413905184/
http://ayamevip.com/archives/41298760.html
ランプの魔人「願いを叶えてやろう」幼女「...」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1416210769/
http://ayamevip.com/archives/41440005.html
紅幼女「冬休みなのにどこにも行ってない!」ランプの魔人「...」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420452950/
http://ayamevip.com/archives/42248243.html
紅幼女「バレンタインって知ってるか!?」ランプの魔人「...」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1424350414/
http://ayamevip.com/archives/42948270.html
の続編的な何か
今度こそ終わり
元スレ
ランプの魔人「...願いを叶えてやろう」紅幼女「へ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1448832507/
2 : ◆gqUZq6saY8cj - 2015/11/30 06:29:01.39 ac2m9i/Yo 2/595前回までのあらすじ
もう誰も覚えてない
あらすじ終わり
ランプの魔人「...」カキカキ
ランプの魔人(はぁ、なぜ私がこんなめんどくさいことを)
ランプの魔人(もう私が復活して一年近く過ぎたから、今までどんなやつと知り合ったのかまとめろだと?学生の課題か)
ランプの魔人(というかどうせあいつ全部見てただろ...まったく、さっさと終わらせてネットでもするか)
ランプの魔人(まずは同居人達のことを書くとするか)カキカキ
ランプの魔人(ダーリン...私の封印を解いてくれた恩人だな)
ランプの魔人(よく「ふぇぇ...」と鳴くごく一般的な幼女、まあこれと言って特徴的なことはない)
ランプの魔人(一応、私と結婚してるという設定になってるがなぜかあまり触れられない。というか私が一方的に言ってるみたいな扱いになってる)カキカキ
ランプの魔人(元々はダーリンが言い出したお願いなのに酷い)
ランプの魔人(...少し物足りないな。ダーリンがどれだけ可愛いのか書いて文字を稼ぐか)
ランプの魔人(まずはあの愛くるしい鳴き声だ。「ふぇぇ...」実に素晴らしい、私はこれ以上に優れた言葉を知らない
最近は「ふぇぇ...」も使えないにわか幼女が増えてると聞く。まったく世も末、何を考えているのか
いいか?幼女というものは「ふぇぇ...」と鳴くのが仕事だ。つまり「ふぇぇ...」と言わないやつは全員ニートと同じクズ、ゴミ、社会的不適合者だ
...何だか全部自分に返ってくるので話を戻すとしよう
そもそも「ふぇぇ...」と言わないなら幼女である必要がない。はっきり言って他の方が色々都合がいいだろう
次にダーリンの素晴らしいところはあの...あれ?ダーリンって「ふぇぇ...」以外に特徴あったか?何だかずっと「ふぇぇ...」しか言ってないような...お、おかしいな
思い出せ...「ふぇぇ...」以外に何かあったはずだ...うーむ...
はっ!そうだ!あの性格だ!そうそう性格がいいんだよ!
変人やら変態やらにも優しく接する性格、私の時代にもあんな聖人は居なかったな
えーっと後はその...うん...「ふぇぇ...」っていいよね
「ふぇぇ...」が「ふぇぇ」してふえええええええええええええ!!!!!!
ふえええええええええええええ!!!!!!!ふぇぇ...?ふぇぇぇぇぇぇぇ!?ふぇぇぇぇぇ!!!!
Huee!Huee!Hueeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!)
ランプの魔人「はっ、しまった...何か後半が意味不明になってしまった」
ランプの魔人「「ふぇぇ...」の魔力は恐ろしいな...まあおかげでだいぶ埋まったし良しとするか」
ランプの魔人「次行くか」
ランプの魔人「次は...雪女か」
ランプの魔人「最初はダーリンがスイスかどっかの雪山で拾ってきたんだったな...」カキカキ
ランプの魔人「年齢は中学生ほど、性格良し容姿良し態度良し、まさに完璧な娘と言ったところか。少し天然なところがあるが男にとっては理想の嫁だな」
ランプの魔人「えーっと他は...あれないな」
ランプの魔人「あいつ一緒に住んでるわりに出番なかったからなー...少し惜しいことをしたか」
ランプの魔人「まあいい娘というのは確かだな。よし次だ」カキカキ
黒龍「ピギャー」パタパタ
ランプの魔人(クロちゃん...いや黒龍と書いておくか)
ランプの魔人(元は南極に封印されていた凶悪な龍、はっきり言って力だけなら神以上...この世で5本の指には入る最強の龍だ)
ランプの魔人(ただそんな設定も私の能力の前では無に等しい、今では記憶をなくし幼龍の姿になったある意味可哀想なやつだ)
黒龍「ピギャー?」
ランプの魔人「飯なら机の上に置いてるぞ」
黒龍「ピギャー」パタパタ
ランプの魔人(まあ本人も南極で封印されてるよりこっちの方が幸せだろう。知らんけど)
ランプの魔人(同居人は終わったし次は...少女辺りにしとくか)カキカキ
ランプの魔人(少女、またの名を神とも言う)
ランプの魔人(現代では珍しい封印前の私と知り合いの少女...いや実年齢は結構行ってるが)
ランプの魔人(基本的には神界でずっと仕事してる。よくもまあ飽きないものだ...私だったら耐えられんな)
ランプの魔人(性格は真面目、でも時々スケベなところがある)カキカキ
ランプの魔人(あとそのクローンの黒少女も居たか)
ランプの魔人(こっちも基本的にミスドでバイトしてる、性格は動物好きでホームレスや恵まれない人達に色々恵んでやるほどの聖人)
ランプの魔人(恐らくこの世で私の次に強い、でも2位なんて所詮1位のかませだからどうでもいいな)カキカキ
ランプの魔人(はっきり言って少女の完全上位互換...本人もその事を気にしてるらしく最近姉キャラを目指してるらしい)
ランプの魔人(本当何してるんだあいつ...いや本当に何してるんだ)
ランプの魔人(さて次は...おっと、もう書くスペースが少なくなって来てるな)
ランプの魔人(残りは全部一文でまとめて終わらせるか)
『犬娘 : 淫乱』
『兎娘 : 空気』
『機械男 : 筋肉モリモリマッチョマンの変態』
『プレデター : 世界観無視してるやつ』
『紅龍 : 三馬鹿幼女その1』
『蒼龍 : 三馬鹿幼女その2』
『碧龍 : 三馬鹿幼女その3』
『魔界神 : 魔界の神(仮)』
『その他魔界組 : 大した出番なし』
ランプの魔人「ふぅ、こんなところか」
ランプの魔人「最初からこういう風に簡単にまとめれば良かったな。無駄な時間を使ってしまった」
ランプの魔人「ということでクロちゃん、こいつをポストに届けておいてくれ」
黒龍「ピギャ」パクッ
ランプの魔人「途中で食べたりするなよー」
黒龍「ピギャー」パタパタ
ランプの魔人「まったく総集編みたいなことやらせやがって...面倒くさい」
ランプの魔人「さて、今日は何をして過ごすかな」
ランプの魔人「昨日までやってたソシャゲはアイテム増殖で遊んでたらBANされたしな...いつも通りネットサーフィンでいいか」カチカチ
ランプの魔人「あー私は今、世界で一番無駄な時を過ごしている...何と心地がいいことか...」ホカホカ
ピンポーン
ランプの魔人「...客か」
ランプの魔人「朝っぱらからまったく誰
だ。非常識なやつめ」
ランプの魔人「こういうパターンは大抵ろくでもない、無視だな無視」
ピンピンピンピンポーン
ランプの魔人「チッ...いい加減諦めろ、居留守中だ」
ガンガンガンッ!!!!ガンガンガンッ!!!!
ランプの魔人「ドアを叩くな...痛むだろうが...」イライラ
ガツンッ!!!ガツンッ!!!
ランプの魔人「あぁっ、クソが」スクッ
ガチャ
ランプの魔人「おい一体誰だ?うるさいぞ」
紅幼女「ラ、ランプの魔人んんんんんんんーーーーーーーーーっ!!!!!」ボロボロ
ランプの魔人「お前か...ん?何かすごく久しぶりに会った気がするな」
ランプの魔人「最後に会ったのはいつだ?夏の終わり頃だったか...?」
紅幼女「お、お前忘れたのかっ!?あの日のことを!」ボロボロ
ランプの魔人「あの日...?何のことだ、生理か」
ランプの魔人「というかお前何か汚いな...ちゃんと風呂に入ってるのか」
紅幼女「だ、誰のせいでこんなボロボロになって帰って来たと思ってるんだっ!!!!私がどんだけ苦労したことか!」ボロボロ
ランプの魔人「だから何のことだ...私は知らんぞ」
紅幼女「忘れるか普通っ!?いつか助けに来ると思って私はずっと待ってたんだぞ!!!!」
紅幼女「それなのにお前はずっと来なくて...おかげで一人で帰ってくるハメになったんだよぉ!」
.................................................
.................................................................
~~~~ 8月某日 ~~~~
紅幼女「夏休みなのにどこにも行ってない!」
ランプの魔人「...」ゴロゴロ
紅幼女「他のみんなは旅行とかどこか遠くに行ってるのに私だけずっとこの町にいる!」
紅幼女「もうすぐ学校の夏休みも終わるし私もどこかに連れて行ってくれよぉ!」ダキッ
ランプの魔人「やだ、離れろ暑苦しい」グイッ
紅幼女「ぐぐぐっ...」グイー
ランプの魔人「私はダーリン達との旅行の帰りで疲れてるんだ。この糞暑い期間はもう家で過ごすと決めている」
ランプの魔人「行きたきゃ勝手に一人で行け」
紅幼女「な、なんで私も連れて行ってくれなかったんだよぉ...」グイー
ランプの魔人「なぜお前を連れて行かなきゃならんのだ」グイッ
紅幼女「お、お願いだよぉ...どこでもいいから連れてってぇ...」
ランプの魔人(ん?どこでもいい?)
ランプの魔人「...ちょっと待ってろ」スタスタ
紅幼女「えっ!?どこかに行くのか!?」ワクワク
ランプの魔人「確かこの辺にしまったはずだが...」ガサゴソ
ランプの魔人「あっ、あった。まさかこんな時に役に立つとはな」
ランプの魔人「ほら、このボタンをやる」スッ
紅幼女「ボタン?」
ランプの魔人「それを押せば一瞬で海外に行けるぞ」
紅幼女「マジでっ!?」ポチッ
シュンッ
~~~~ 北極 ~~~~
紅幼女「...え?」
紅幼女「あ、あれ?ここどこ?」キョロキョロ
紅幼女「な、何か辺り一面氷だらけなんだが...というか寒っ!」ブルブル
紅幼女「ラ、ランプの魔人はどこに行ったんだ?おーーーーーーい!」
ヒュウウウウウウウウウウウウウウウ...
紅幼女「...えっ」
紅幼女「まさか私一人なのか?こんなどこかも分からない場所で...?」
紅幼女「ま、まあ一時間もすればランプの魔人も助けに来てくれるだろう!うん!」
紅幼女「...」
紅幼女「ふ、ふぇぇ...さむい...」ブルブル
..............................................
.................................................................
紅幼女「結局、お前は迎えに来ず私は一人で帰ってくるハメになった!帰ってくるのに3ヶ月もかかったわ!」
ランプの魔人「あー...そんなこともあったな。後で迎えに行ってやろうと思ってたが忘れてた」
ランプの魔人「というかお前よく北極から帰ってこれたな」
紅幼女「大変だったんだぞ!歩いて歩いてこっそり船に乗ったり飛行機に乗ったり!」
紅幼女「言葉も分からないし金もなかったし...世界旅行みたいでちょっと楽しかったけど!」
ランプの魔人「楽しかったならそれでいいな、じゃあ私は忙しいからこれで」クルッ
紅幼女「待てぃ!」
紅幼女「こんな酷い目に遭わされたんだ!詫びに>>16に連れて行け!」
15 : ◆gqUZq6saY8cj - 2015/11/30 06:41:38.07 ac2m9i/Yo 15/595はいということで再開です
半年以上も待たせてしまってごめんなさい
毎日更新は厳しいかもしれませんがぼちぼち進めて行きます
17 : 以下、名... - 2015/11/30 07:27:33.94 On5WMz3+0 16/595懐かしいなw
安価ならトルコ
紅幼女「私をトルコに連れて行け!」
ランプの魔人「えぇ...トルコなんて料理とアイスと風呂しかない国だろ...」
ランプの魔人「絶対つまらなさそうだからやだ」プイッ
紅幼女「私を島流しにした癖に何言ってるんだぁっ!!!!」
紅幼女「連れていかないと幼女にチクるからな!いいから早く連れてけ連れてけ!」ガシガシ
ランプの魔人(...めんどうだな、確かにこいつを放置したのは事実だし一理あるが...)
ランプの魔人(今日は出かける気分じゃない。というかここ最近はずっとそうだ)
ランプの魔人(適当にあしらって終わりにするか)
紅幼女「連れてけ連れてけ連れてけ...ん?」ムニュ
紅幼女「...ランプの魔人、お前少し太ったんじゃないか?」
ランプの魔人「」ピクッ
紅幼女「何か前と比べて腹の肉が付いてるぞ」ムニュムニュ
紅幼女「最近運動してないんじゃないか?」
ランプの魔人「...」
ランプの魔人(じ、自分でも最近少し太ったかと思ったことはあったが...でも誰も指摘しないし気のせいかと...まさか気を使われていたのか?)
ランプの魔人(クソッ!お願いで元の体型に戻すか?いや、すぐに戻ったらみんなにもバレる...それは何か恥ずかしい)
ランプの魔人(...少しずつこっそり戻すか)
ランプの魔人「...分かった。付き合ってやる」
紅幼女「え?いいのか?」
ランプの魔人「あぁ...今日だけ特別だ」
ランプの魔人「ただし条件が一つある」
紅幼女「へ?条件?」キョトン
ランプの魔人「今までお前のお願いでどこかに行っても、ろくなことにならなかったからな。お前一人だと護衛役が不安だ」
ランプの魔人「最低でも後一人、まともに戦えるやつを連れてこい」
紅幼女「んー...?別に護衛役が居なくてもお願いの力があれば十分じゃないか?」
ランプの魔人「アホ言え、確かにお願いは万能だが弱点がないわけじゃない」
ランプの魔人「用心に越したことはないからな。弾除けは出来るだけあった方がいい」
紅幼女「弾除けって、まあそんなに不安なら誰か連れてくるけど」
紅幼女「じゃあ急いで連れてくるから待ってろよ!」バサァ
ランプの魔人「...さて時間を稼ぐことに成功したか」
ランプの魔人「ちょっと腹筋でもやるか」フンッフンッ
バサッ バサッ
紅幼女「しかしあいつも意外と臆病だな、急にあんなこと言い出して」
紅幼女「でも戦えるやつって言われてもなー...どのくらいのやつならいいんだ?」
紅幼女「まあいざとなったら蒼龍や翠龍を連れて行けばいいか」
紅幼女「あっ」
紅幼女「そ、そうだった...私この3ヶ月ずっと学校休んでたんだ...」
紅幼女「運動会とか文化祭とか楽しみだったのに...くそー!トルコでその分も遊んでやる!」
紅幼女「...さ、さすがに夏休みの宿題はもう先生も忘れてるよな?」
>>22「」スタスタ
紅幼女「ん?あいつは...」
24 : ◆gqUZq6saY8cj - 2015/11/30 10:57:04.51 ac2m9i/Yo 21/595安価ミス...>>26
26 : 以下、名... - 2015/11/30 11:04:56.49 HbjH+j2D0 22/595プレデター
プレデター「...」キョロキョロ
紅幼女「確かあいつは...バレンタインの時にもいた...」
紅幼女「名前はプレデターだったか?変な名前だな」
紅幼女「ガタイもいいし強そうだしあいつでいいかな。暇そうにしてるし」バサッ
紅幼女「...ん?」ピタッ
紅幼女「何か後ろからすごい勢いでバイクが...あのままだと激突するんじゃないか」
プレデター「はぁ...はぁ...何とか逃げ切ったぜ...」ハァハァ
プレデター「まさか光学迷彩装置を壊されるとは思わなかったが...また修理に出さないと」
ブーーーーーーーーーン!!!!!!!
プレデター「!?」ビクッ
バキュンッ!!!!!!
プレデター「ぐおおおおおおおおっっっ!?」ズサー
プレデター「で、出会い頭にショットガンぶちこむか普通...」ヨロッ
機械男「...外したか」クルンッ
機械男「プレデター、いい加減降伏したらどうだ?」
機械男「お前にはいくつもの賞金首がかけられている。出来ればこちらもあまり手荒な真似はしたくない」スチャ
プレデター「グレネードランチャー構えながら何言ってんだお前っ!?」
機械男「そうか、交渉決裂か。残念だ」キュポン
プレデター「糞がッ!絶対捕まるもんか!!!!」シュンッ
パカッ
ドッカアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!
機械男「...ディスクで空中の弾を撃ち落としたか」
機械男「ムカつく」
ドッカアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!
バッカアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!
紅幼女「うわぁ...何かハリウッド映画みたいにドンパチやってる...」
紅幼女「声をかけるのは止めた方がいいなこれ...とてもそんな雰囲気じゃない」
紅幼女「仕方ない。学校に行って蒼龍と翠龍に手伝って貰うか」バサッ
蒼幼女「...」
教師「えーここがこうなってこうなるとこうなります」
蒼幼女(退屈、ですね...)
蒼幼女(さすがに40分近くもずっと座り続けるというのは何とも言えない気分になります...休憩時間も10分少し)
蒼幼女(人間の子供はよく耐えられるものです。少し感心します)フワァー
蒼幼女(それにしても二学期から紅龍の姿が見えませんがどうしたのでしょうか)
蒼幼女(...別に心配とかそういうわけじゃありませんが、あの子がずっと学校を休むのは少し不自然ですね)
蒼幼女(あと翠龍も学校に来てませんが、あれは単なるサボりですね。あれに学校のシステムは合いません)
蒼幼女(はぁ...私も新技が完成すればこんな退屈なところ早く抜け出せるというのに)
ガラッ
紅幼女「蒼りゅっ...蒼幼女!!!!!」
クラス『』ビクッ
蒼幼女(...急に来たと思ったら今度は何ですか)
紅幼女「いた!ちょっと付き合え!」グイッ
蒼幼女「」ズズー
バタンッ
クラス『な、なんだあいつ...』
バサッ バサッ
蒼幼女「で、急に来たと思ったら今度は何ですか?」
紅幼女「これからトルコに行くぞ!」
蒼幼女「は?」
カクガクシカジカ
蒼幼女「ここ最近見ないと思ったらそういうことですか。というかよく北極から帰って来れましたね」
紅幼女「それほどでもないぞ!」ドヤァ
蒼幼女「褒めてないです」
蒼幼女(トルコ、ですか。普通は断るところですがランプの魔人も同行となると話は別です)
蒼幼女(前回の屈辱凌辱侮辱...一時も忘れたことはありません...今度こそ積年の怨みを晴らしてみせます)
蒼幼女(そのために新技を開発してるんですからね)ニヤァ
蒼幼女「ところでどうしてトルコなんですか?」
紅幼女「>>35だから!」
35 : 以下、名... - 2015/12/01 02:14:39.24 qL0FF/LhO 28/595トルコライスとかいう食べ物があると聞いたから
紅幼女「トルコにはトルコライスって食べ物があるしい!」キラキラ
蒼幼女「...」
紅幼女「何でもとんでもなく美味いらしいぞ!」キラキラ
蒼幼女「あぁ...そうですか」
ランプの魔人「ぜぇ...ぜぇ...」ハァハァ
ランプの魔人「ま、まさか腹筋10回も出来ないとは...筋力がないってレベルじゃないぞ」
ランプの魔人「少し体を動かすのをサボりすぎたか」ゴキッ
ランプの魔人「あっ...やべ、何かゴキッって鳴っちゃ駄目なところがゴキッって」ピキーン
黒龍「ピギャー?」
ランプの魔人「ク、クロちゃん...ここ押してくれ。体が動かない」ピクピク
黒龍「ピギャー」グイッ
ランプの魔人「ふー...危うく筋トレで死ぬところだった」
紅幼女「ランプの魔人!連れてきたぞ!」バサッ
蒼幼女「」バサッ
ランプの魔人「...蒼龍か」
紅幼女「さあトルコに連れて行ってくれ!早くトルコライスが食べたいんだ!」
ランプの魔人「そいつと一緒に行くのはやだ」
紅幼女「はあっ!?」
蒼幼女「」イラッ
ランプの魔人「だってそいつ私のこと恨んでるし、前回も襲われたし」
ランプの魔人「そいつも一緒なら私は行かんぞ」
紅幼女「えぇ...なら最初からそう言ってよ...」
蒼幼女(チッ...やはり警戒されてますか)
ランプの魔人「ということでトルコに行きたいなら他のやつ連れてこい。蒼龍以外のな」
紅幼女「はぁ...また探すのか」
紅幼女「何かそういうことらしい。蒼龍、時間を取って悪かったな...」バサッ
蒼幼女「は?私も一緒にトルコ行きますよ?」
紅幼女「えっ」
ランプの魔人「」イラッ
蒼幼女「そこの腰抜けニートがただの龍に怯えてるのは分かりましたけど、それがどうしたんですか?」
蒼幼女「そんなに不安なら一緒に連れて行けば良いじゃないですか。私より強い人を」ニコッ
ランプの魔人(氷雪系最強のかませのくせに好き勝手いいやがって)イライラ
紅幼女「で、でもお前より強いやつなんて滅多に居ないぞ?龍以上の力を持つやつなんて同じ龍かそれより上の神ぐらいしか...」
蒼幼女「いるじゃないですか、ちょうど時間が余って暇そうな龍が」
~~~~ 翠龍の家 ~~~~
ピーヒョロロロロロ....ピーーーーー...
紅幼女「な、なにこれ...家というより森...」
ランプの魔人「ここがやつの家のはずだが...前に来たときよりだいぶ変わってるな...」
黒龍「ピギャー...」
紅幼女「ま、前はどういうところだったんだ?」
ランプの魔人「本人が人通りが少ない一軒家を希望したからプレゼントしてやったんだが...何か面積が三倍近く大きくなってる気がする」
紅幼女「人通りが少ないというより林の中じゃないのかここ?」キョロキョロ
ランプの魔人「...コンクリートジャングルから普通のジャングルになってるな」
蒼幼女「いいから入りますよ。呼び鈴が見つからないので勝手に上がらせて貰いましょう」ガチャ
ピカー
蒼幼女「...結界?」
蒼幼女「くっ...この!」ピカッ
シーン
ランプの魔人「ほう...かなり強力な結界だな。いや、結界というより聖域に近いか」
紅幼女「翠龍って私達より魔力あったからなー...多分戦闘もやり合ったら私達より強いと思うし」
ランプの魔人「こりゃ蒼龍が破るのは無理だな。自称氷雪系最強の龍(笑)」
蒼幼女「誰もそんなこと言ってませんよ!!!!」
ランプの魔人「仕方ない、私が破ってやるか。クロちゃんお願いよろしくぅ」
黒龍「ピギャー」
パキーン
ランプの魔人「ほらさっさと入るぞ」ガチャ
蒼幼女(...相変わらず能力だけは一人前ですね)
スタスタ スタスタ
ランプの魔人「...」ジー
黒龍「...」ジー
紅幼女「...」ジー
蒼幼女「...」ジー
猿「ウキ?」
ランプの魔人「...なんで家の中に猿が居るんだ」
紅幼女「ペットか...?」
蒼幼女「一匹や二匹ならペットと言えるかもしれませんが...」
ワニ「」アー
ライオン「」ゴロゴロ
トラ「」ゴロゴロ
カンガルー「」ピョンピョン
コアラ「」ノソノソ
ランプの魔人「なんだここ、サファリパークか」
黒龍「ピギャー...」
紅幼女「動物園みたい...」
蒼幼女「どうやら聖域の影響で動物が住み着いてるらしいですね。家の中も木が生えて天然の森になってますし」
ランプの魔人「まあ動物だけならまだマシなんだが」チラッ
巨大カブトムシ「」ブーン
ランプの魔人「なんだあのカブトムシ。見たことないデカさだぞ」
黒龍「ピギャー」キラキラ
紅幼女「図鑑でも見たことない...」
蒼幼女「聖域の影響で新種が発生したんでしょう。龍の聖域にはそういう報告がいくつかありますし」
ランプの魔人「とにかく先に進むか...どこにあいつが居るか分からんが」キョロキョロ
紅幼女「なあなあランプの魔人」チョイチョイ
ランプの魔人「つつくな」
紅幼女「あれ何の動物だ?それとも虫?」
>>44「」ジー
44 : 以下、名... - 2015/12/03 00:00:55.35 UKf15pj9O 36/595チュパカブラ
紅幼女「チュパチャップス?」
ランプの魔人「チュパカブラだアホ」
ランプの魔人「一度は聞いたことあるだろ。血を吸うグレイみたいなUMAのことだ」
紅幼女「...知らん」
チュパカブラ「チュパ?」キラキラ
紅幼女「」ドキッ
紅幼女「な、何か可愛いなアイツ...」
ランプの魔人「えぇ...どこが可愛いんだよ」
黒龍「ピギャー」
蒼幼女「何ですかあれ、気味が悪い...今すぐ凍らせましょうか」
紅幼女「やめろぉ!チュッパちゃんはを傷つけるなぁ!」バッ
ランプの魔人「名前を付けるな名前を」
紅幼女「ほら、おいでチュッパちゃん」チッチッチ
ランプの魔人「おい、さすがに触るのはやめとけ。血を吸われるぞ」
紅幼女「こんなに可愛い子が血を吸うはずないだろ!」
紅幼女「ほらーおいでー...」チッチッチ
チュパカブラ「チュパー」ノソノソ
ランプの魔人「うわ、寄ってきたぞ」
蒼幼女「こっちに近付けないでくださいよ、汚らわしい」
紅幼女「何だとコラ!」
紅幼女「まったく...ほら、あんな性格が悪いやつらなんて気にしないでいいから!おいでおいで」
チュパカブラ「チュパー」クンクン
紅幼女「よしよし...可愛いなぁ!もう!」サワサワ
ランプの魔人「あんなの触って大丈夫なのか...?何か放射能とか付いてそうだな」
チュパカブラ「チュパ!」ダキッ
紅幼女「お、おぉ!」
チュパカブラ「チュパチュパ」ギュッ
紅幼女「み、見ろ!私に抱きついてきたぞ!」
ランプの魔人「あっそ」
紅幼女「ちょっと誰か写真撮ってくれ!記念写真!」
チュパカブラ「チュパー」ギュー
蒼幼女「うるさいですね...これでいいですか」パシャ
紅幼女「あーもう可愛いなぁ...家に持って帰ってペットにしたい...」ギュー
チュパカブラ「」ガブッ
紅幼女「痛っ!?」ビクッ
紅幼女「ちょ、ちょっとチュッパちゃん...?痛いから噛みつくのはやめて...」
チュパカブラ「」チュー
紅幼女「!?」
紅幼女「す、吸われてる!何か血吸われてる!」バタバタ
チュパカブラ「」チュー
紅幼女「タ、タンマ!ちょっと待ってチュッパちゃん!吸うのはやめて!」バタバタ
ランプの魔人「なるほど、チュパカブラはああやって獲物の血を吸うのか」
黒龍「ピギャー...」
蒼幼女「獲物に媚びるなんて弱者の戦法ですね、あんな手に引っ掛かるマヌケもマヌケですが」
紅幼女「か、解説してないで誰か助けてくれええええええええええ!!!!意外と力が強くて逃げ出せないいいいいいいいいいい!!!!!」バタバタ
チュパカブラ「」チュー
ランプの魔人「抱きつかれるのは自分が望んだことだろ。後始末は自分で何とかしろ」スタスタ
蒼幼女「時間の無駄です」スタスタ
紅幼女「お、おいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」バタバタ
紅幼女「し、死ぬかと思った...」ゲッソリ
ランプの魔人「よく抜け出せたなお前」
紅幼女「な、何か体重が一気に減った気がする...」
ランプの魔人「さて...だいぶこの家を探索したわけだがどこにも翠龍の姿はなかったな」
巨大繭『』
ランプの魔人「あと探してないのはコレだけか」
黒龍「ピギャー」
蒼幼女「どう見てもコレが一番怪しいじゃないですか」
紅幼女「すごいフワフワしてる...何か気持ちいい」サワサワ
ランプの魔人「とりあえず燃やしてみるかコレ」
黒龍「ピギャッ!?」
紅幼女「はぁっ!?」
ランプの魔人「だってどう見たってこの中で寝てるだろ。なら燃やしたらすぐ出てくるはずだ」
蒼幼女「いきなり燃やしたら炎が家に燃え移る可能性があるでしょうが、そんなことも分からないんですか?この駄ニート」
ランプの魔人「」イラッ
蒼幼女「ここは>>52して起こすべきです」
52 : 以下、名... - 2015/12/08 00:54:28.02 butdTuxKO 42/595燻す
蒼幼女「ここは燻しましょう」
ランプの魔人「結局燃やしてるじゃねえか!」
紅幼女「燻すってなんだ?」
黒龍「ピギャー」
紅幼女「へー...煙を出して燃やすことなのか」
蒼幼女「分かったらさっさと燃やしなさい、馬鹿と子龍」
紅幼女「えー私たちが燃やすのか...」ボゥ
黒龍「ピギャー」ボゥ
モクモク モクモク
巨大繭『』メラメラ
モクモク モクモク
ランプの魔人「煙が酷いな...」ゲホッ
モクモク モクモク
蒼幼女(フフフ...煙がだいぶ出て来ましたね。わざわざ燻した甲斐がありました)
蒼幼女(いくらランプの魔人でも、この数メートル先も見えない煙の中での不意打ちには対応出来ないはずです)
蒼幼女(私を辱しめたことを地獄で後悔しなさい!)
モクモク モクモク
ランプの魔人「煙たい...おいクロちゃん、どこか適当な場所に火球を撃ってくれ」
黒龍「ピギャ?」
ランプの魔人「火球で家に穴を開けて換気するんだ」
黒龍「ピギャー」コクッ
黒龍「ピギャー」ゴォォォ
黒龍「ピギャー!!!!!」ボンッ
蒼幼女(しかし凄い煙ですね...ランプの魔人がどこに居るのかも分かりません)キョロキョロ
ゴォォォォ
蒼幼女(ん?何の音...)クルッ
蒼幼女「げぼあっ!?」ドカーン
蒼幼女「な、何が起きて...」ヨロッ
蒼幼女「今の火球は一体何ですか...くっ、あまりの出来事に防御する暇がありませんでした...」
ランプの魔人「んー?おかしいな、穴が空かないぞ」
ランプの魔人「もしかしたら火力が足りなかったのか?クロちゃん、次はもっと強く撃ってくれ」
黒龍「ピギャー...」ゴゴゴゴ
黒龍「ピギャーーーーー!!!!!」ボンッ
蒼幼女「...まさかランプの魔人に計画がバレていて先に手を打たれた?」
蒼幼女「も、もしそうだとしたら厄介ですね...この煙の中だとこちらも不利」
蒼幼女「今のうちに魔法で防御を固めて...」
ゴォォォォォォォォォォ!!!!!!!!
蒼幼女「!?」
ドッカアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!
パラッ...パラッ...
紅幼女「な、なんだ今の音っ!?」
ランプの魔人「安心しろ、ただ換気のために穴を開けただけだ」
スゥー...
紅幼女「お、おう...あれ?煙はなくなったけど蒼龍が居ないぞ?」キョロキョロ
ランプの魔人「トイレにでも行ったんだろ」
翠龍「あっつーーーーーーー!?!?!?!?!?」バッ
ランプの魔人「おっ、やっと出てきたか」
翠龍「な、何!?火事!?地震雷火事親父!?」
翠龍「はっ!?わ、私のベットが燃えてる!!!!」
紅幼女「ベットだったのかそれ」
黒龍「ピギャー」
翠龍「み、水魔法!水魔法!」プシャー
翠龍「あぁ...せっかく1ヶ月かけて作らせた天然繭の特大ベットが...」
ランプの魔人「おい翠龍」
翠龍「また蚕達に作らせないと...あーもうめんどくさい...死にたい...」
ランプの魔人「無視すんなアホ」ゲシッ
翠龍「え?んん??...誰?」
ランプの魔人「」
紅幼女「」
黒龍「」
翠龍「どこかで会ったのは覚えてるんだけど...うーん」
翠龍「ごめんちょっと待って、今すぐ思い出すから」
翠龍「分かった!アキネーターだ!」
ランプの魔人「クロちゃん、雷を落とせ」
黒龍「ピギャ」
ゴロゴロゴロ ドッカアアアアアアアアン!!!!!!!
翠龍「ぎゃあああああああああああああああ!!!!!!!」ビリビリ
ランプの魔人「まったく...名前だけじゃなく顔すら忘れるとは、こいつの記憶力は幼稚園児並みか」
紅幼女「こいつ昔から興味ないやつの名前は忘れる性格だったからなー...私も忘れてたし」
翠龍「お、思い...出した...ランプの魔人だ...」プスプス
翠龍「そのランプの魔人さんが私に何用で...」プスプス
ランプの魔人「単刀直入に言う、私達と一緒にトルコに行くぞ」
翠龍「は?」
カクガクシカジカ
翠龍「えー...えー...トルコ...?」
翠龍「私じゃなくて他の人じゃ駄目?」
ランプの魔人「いるっちゃいるが時間が余って暇なのはお前だけだ」
翠龍「私も暇じゃないんだけど...ごろごろしたり、だらだらしたり、ぐーたらしたり」
ランプの魔人「それを暇って言うんだろうが!」
翠龍(うーん...どうしよう行きたくない)
翠龍(というか人がせっかくフワフワに囲まれて気持ちよく寝てたのに、いきなり燃やされて起こされたら誰だって行きたくないよね)
翠龍(...まあ普通に起こされても行く気はないけど)
翠龍「悪いんだけど今回はお断りということで」
ランプの魔人「着いてきたら>>61をやる」
61 : 以下、名... - 2015/12/12 02:24:03.39 kXIkOB37o 50/595黄ばんだファミコン
ランプの魔人「この黄ばんだファミコンを...」
翠龍「いらない」
ランプの魔人「...」
紅幼女「どうしたんだそれ」
ランプの魔人「前に中古で購入したんだが、この黄ばみがどうしても気になって結局遊ばなかったファミコンだ」
紅幼女「在庫処分させるなよ...」
翠龍「じゃあ私はこれから新ベットの調達で忙しいのでこれで...」ズズズ
ランプの魔人「待てぃ」
翠龍「えっ、ちょ、離してよ」バタバタ
ランプの魔人「よく考えたらお前と一々交渉する必要なんて良かったな、着いてこないなら無理矢理連れていけばいい」
翠龍「はぁっ!?そんな無茶苦茶な!」
ランプの魔人「分かったらさっさと人の姿になって準備しろ、でないと家を吹っ飛ばすぞ」
翠龍「ふ、ふ、吹っ飛ばすっ!?」
紅幼女「あいつってやり方って何かヤクザみたいだよな...」
黒龍「ピギャー」
翠龍「分かったよ!行けばいいんでしょ!行けば!」ピカッ
翠幼女「あーもう、この格好動きにくくて嫌なんだよなぁ...そもそも動かないけど」ポキポキ
ランプの魔人「さて出発...って、蒼幼女はまだ戻ってきてないのか?」キョロキョロ
ランプの魔人「まああいつはどうでもいいから放っておいてもいいか」
ガラッ
蒼幼女「だ、誰がどうでもいいですか...」フラフラ
紅幼女「な、何でそんなにボロボロなんだ蒼龍」
蒼幼女「ちょっと下に落ちただけですよ...問題はないです」ボロボロ
紅幼女「お、おう」
ランプの魔人「チッ...じゃあトルコに行くぞ」
翠幼女「あ、ちょっと待って。お腹空いたから何か食べてくる」
ランプの魔人「食事なら向こうでも食べれるからそっちでいいだろ」
翠幼女「すぐ終わるから大丈夫だって~。あ、見つけた」バサッ
ランプの魔人「見つけた...?」
巨大カブトムシ「」ノソノソ
翠幼女「これでいっか、あむっ」パクッ
ランプの魔人「!?」
紅幼女「!?」
蒼幼女「!?」
黒龍「!?」
バリバリッ ガリガリッ
ランプの魔人「なっ...お、お前!何食ってんだ!?」
黒龍「ピギャー!」
翠幼女「何ってカブトムシだけど?」
紅幼女「カ、カブトムシってそれ食べれるやつじゃないだろ!?」
翠幼女「あぁ、これは私が品種改良した食べれるカブトムシだよ」
翠幼女「最初は買い物に行ってたんだけど、何かめんどくさくなっちゃってね。自家栽培で食べれる物を開発した結果がこのカブトムシってわけ」ペロッ
蒼幼女「な、なぜカブトムシである必要があるんですか...この家の中なら虫じゃなくても育てて食べられる物ならいくらでもあるでしょう」
翠幼女「だって他のやつは調理するのに骨とか血とかめんどくさいんだよねぇ...それに比べてカブトムシは一口サイズで食べれるから楽だし」
ランプの魔人「わ、私でも腹が空いたらさすがに買い物に行くぞ...怠け具合で言えば私以上かコイツ...」
翠幼女「あ、良かったら食べてみる?スジのところとか肉っぽくて美味しいよ?」
「「「「 いらんっ!!! 」」」」
翠幼女「味はいいのになぁ...もったいない」バリバリッ
ランプの魔人「も、もうやめろ...人前でそんなもん食うな」
翠幼女「でも以外と肉が詰まってて美味しいんだよ?お尻のところとかもう最高で」
蒼幼女「それ以上説明したら凍らせますよ」
ランプの魔人「くそっ...変なもん見せやがって...さっさと行くぞ」
黒龍「ピギャー...」
紅幼女「おぇぇ...何か気分悪くなってきた」
蒼幼女「気持ち悪い...」
翠幼女「えぇ、そんなにおかしい?」
ピカッ
シュンッ
~~~~ トルコ ~~~~
シュンッ
紅幼女「おぉ、ここがトルコかぁ...」キラキラ
ランプの魔人「黒海、エーゲ海、地中海に囲まれた国トルコ。
ヨーロッパとアジアの交わるところに位置するその地理的状況と同様に、文化的にもアジアとヨーロッパが交じり合う場所だ。
またこの地は文明発生以来、さまざまな民族が訪れ、去っていったところでもある。
それゆえこの国はさまざまな顔を持つ。
アジアとヨーロッパをつなぐ町イスタンブール、世界遺産に登録されている カッパドキア、世界で愛されるトルコ料理など、その魅力は尽きない...か」ポチポチ
ランプの魔人「まあ一般的には何か丸っこい建物がいっぱいある国という印象だな」
蒼幼女「それはアナタの感想でしょうが」
紅幼女「よし、さっそくトルコライスを食うぞ!」
ランプの魔人「...トルコライス?」
ランプの魔人「言っておくがトルコライスってトルコ料理じゃないぞ」
紅幼女「!?」
カクガクシカジカ
紅幼女「えっと...つまりトルコライスってのは日本が作って勝手にトルコの名前が付いてる料理ってことなのか?」
ランプの魔人「ナポリタンと同じだな。あれもイタリアのナポリの料理じゃない」
紅幼女「えぇ...マジか...ライスって付いてるからてっきり日本の寿司みたいな感じだと思ってたんだが...」ズズーン
ランプの魔人「お前は何でも寿司に変換するのはやめろ」
紅幼女「ならいいや...トルコライスが食べられないならトルコに来た意味ないし...」ズズーン
ランプの魔人「ならお前一人で帰れば?せっかくトルコに来たんだし私は観光してから帰るぞ」
紅幼女「えっ」
蒼幼女「私も本場のトルコ料理には少し興味があります」
蒼幼女(あとランプの魔人の命も)
翠幼女「帰るのっ!?なら私も...」
ランプの魔人「お前は護衛役だ」ガシッ
翠幼女「うぇぇ...」ズルズル
ランプの魔人「どうする?このまま一人で海を渡って帰るか、それとも私達に着いてくるか」
ランプの魔人「まあ私はどっちでもいいがな」
紅幼女「わ、分かった!着いて行く!行きますから!」
ランプの魔人「よし、なら最初はトルコ料理だな。近くの店にでも行くとしよう」
ランプの魔人「とりあえず近くの店に入ったが...」
紅幼女「メニューが読めないんだが...」
翠幼女「そりゃトルコなんだからトルコ語で書いてるよね、じゃあ帰ろっか」
ランプの魔人「まあ適当に頼めばいいだろ、不味い料理なんて滅多にないだろうしな」
ランプの魔人「HEY!come on!」
店員「?」スタスタ
ランプの魔人「これとこれとこれ、あとこれとこれも頼む」
店員「」コクッ
店員「」スタスタ
黒龍「ピギャー」コソッ
ランプの魔人「こらクロちゃん、お前は見つかったら面倒だから隠れてろ。料理は食わせてやるから」
黒龍「ピギャー」コソッ
店員「」スタスタ
ランプの魔人「おっ、料理が来たか。思ったより早いな」
翠幼女「ねぇ、もう帰っていい?」
ゴトッ
店員「」ペコリ
店員「」スタスタ
紅幼女「こ、これは...」
蒼幼女「見たところ>>72と>>73と>>74の料理でしょうか...?」
72 : 以下、名... - 2015/12/12 20:40:15.27 UIdvrXqzO 60/595カブトムシ
73 : 以下、名... - 2015/12/12 20:54:38.89 2C4cBteg0 61/595セミの唐揚げ
75 : 以下、名... - 2015/12/12 20:59:52.50 lxLNQ37IO 62/595トルコアイス
カブトムシ『』ドーン
セミの唐揚げ『』ドーン
トルコアイス『』ドーン
翠幼女「あ、カブトムシだ」
ランプの魔人「...」
黒龍「ピギャー...」
紅幼女「な、なんだこれ...カブトムシとセミとアイス...?」
蒼幼女「何が不味い料理なんて滅多にないですか...三分の二が外れじゃないですか...」
ランプの魔人「さ、幸い他に頼んでおいた料理は普通の魚料理と肉料理だな。カブトムシとセミは翠龍が食べて、他は私達で食べるか」
翠幼女「えー、私ちょっと前にカブトムシ食べたから食べられても一品だけだよ?」
「「「「 !? 」」」」
翠幼女「ということでカブトムシは貰うからセミは自分達で片してね」ヒョイッ
ランプの魔人「...私は食べないぞ」
紅幼女「なっ!?私だって食べたくないぞ!」
蒼幼女「右に同じです」
ランプの魔人「クロちゃん食べるか?」
黒龍「ピ、ピギャッ!?ピギャー!ピギャー!」
ランプの魔人「食べたくないって...よく考えたらお前グンマーの時に生で虫食ってたじゃねえか!設定忘れてるぞ!」
黒龍「ピギャー!ピギャー!」
ランプの魔人「くっ!こうなったらジャンケンだ!ジャンケンで誰が食べるか決めるぞ!」
紅幼女「もう残した方がいいんじゃ...」
ランプの魔人「残したら何か悪いだろ!」
蒼幼女「そもそもアレを頼んだのはアナタでしょう。責任を持ってアナタ一人で食べればいいじゃないですか」
ランプの魔人「は?何で私がセミなんか食べなくちゃいけないんだ?嫌に決まってんだろ!」
紅幼女(ある意味正直者だなぁ...)
ランプの魔人「よし行くぞ、最初のグーはなしの一発勝負だからな」
紅幼女「...」ゴクリ
蒼幼女「...」
黒龍「ピギャー...」
ランプの魔人「じゃんけんポンッ!」
ランプの魔人「この肉美味いな、これが本場のケバブか」モグモグ
紅幼女「うん!魚も美味いぞ!」モグモグ
蒼幼女「...これがトルコアイスですか、何かネバネバしてますね」ネバー
翠幼女「もぐもぐ」バキバキッ
セミの唐揚げ『』
黒龍「ピギャー...」
ランプの魔人「ん?どうした?クロちゃん食べないのか?」
黒龍「ピギャー...」
ランプの魔人「安心しろ、店で出してる以上毒なんて入ってない」
ランプの魔人「それに万が一毒が入ってても、お前の胃袋なら大丈夫だろ」パクッ
黒龍「ピギャー...」クンクン
セミの唐揚げ『』
黒龍「ピギャー...」
黒龍「ピ、ピギャー!」パクッ
黒龍「ピギャッ...ピギャッ...」モグモグ
黒龍「...ピギャ?」ピタッ
黒龍「ピギャー」
ランプの魔人「そうか、意外と行けるのか。良かったな」
紅幼女「えぇ...」
???「すみません、ちょっといいですか?」
ランプの魔人「ん?何だ?」クルッ
>>82「わたしは外国から来た旅行者なんですが、どうもトルコ語が難しくてメニューが分かりません。助けてほしいのですが」
蒼幼女「やかましいです。向こうへ行きなさい」
紅幼女「おいおい蒼龍...まあいいじゃあないか」
ランプの魔人(どっかで見たなこんな展開)
81 : 以下、名... - 2015/12/15 02:42:31.97 0x6IpTdzO 67/595雪男
82 : 以下、名... - 2015/12/15 04:04:53.66 r4zWb/JJO 68/595↑
雪男「」ドーン
ランプの魔人(...やけにでかいな)
蒼幼女(微弱ですが魔力を感じますね、こちら側でしょうか)
翠幼女(...)
翠幼女(...あんまりトルコのカブトムシって美味しくないな)
紅幼女「で、何を注文したいんだ?と言っても肉と魚の料理とトルコアイスくらいしか分からないけど」
雪男「ではそれと同じ物を」
蒼幼女「ずいぶんご立派な肉体ですね。どちらの種族ですか?」
ランプの魔人「...おい」
雪男「いいですよ、別に。こちらも隠すつもりはありませんから」
雪男「申し遅れました。私は雪男です」
ランプの魔人「雪...男か」
雪男「どうかしましたか?」
ランプの魔人「いや、少し知人に似たようなやつが居るだけだ。気にしないでくれ」
紅幼女「へー雪男なのか」ボケー
黒龍「ピギャー」
蒼幼女「雪男さんですか...トルコには似合わないですね。観光ですか?」
雪男「...はい。まあそんなところです」
蒼幼女「なら何日滞在の予定で?観光はどこに行く予定ですか?ホテルはどこに?」
ランプの魔人「おい、あまり質問攻めをするのはやめろ。尋問みたいになってるぞ」
蒼幼女「...まだ気付かないんですか」
蒼幼女「いくらトルコ語が分からないと言っても、ここで私達に話しかけるのはあまりに不自然です」
蒼幼女「自分達の姿をよく見てみなさい。いかにも悪人面の女に」
ランプの魔人「」グサッ
蒼幼女「顔に馬鹿と書いてある幼女」
紅幼女「」グサッ
蒼幼女「そしてさっきからカブトムシをバリバリ食ってるイカれた幼女」
翠幼女「ふぇ?」バリバリ
蒼幼女「唯一知性を感じられるのは私だけ...このメンバーにわざわざ話しかけるやつなんて頭がおかしいですよ」
蒼幼女「では本題に入りましょうか。アナタ、一体何が目的なんですか?」
雪男「...」ゴゴゴゴゴゴゴ
ランプの魔人(...確かに言われてみれば不自然だな)
紅幼女(普通の人から見たら大人と幼女の集団だもんな...しかも一人はカブトムシバリバリ食ってるし)
黒龍(ピギャー...)
翠幼女「」バリバリ
雪男「...鋭い、実に鋭いです」
雪男「確かに、私が貴女達に話しかけたのはメニューが分からないだけじゃありません」
店員「」スタスタ
雪男「...料理が来ましたか。続きは食べながら話しましょう」
雪男「そちらもまだ食事の途中のようですしね」
カチャカチャ...
雪男「...」モグモグ
ランプの魔人「...」
黒龍「...」
紅幼女「...」
蒼幼女「...」
翠幼女「」バリバリ
紅幼女(な、なんだこの空気...なんで誰も話そうとしないんだ)
紅幼女(えっと...結局のところこの男は私達にメニューが分からないだけじゃなくて、他の目的があって話しかけて来たんだよな?)
紅幼女(なら早くそれを聞いたらいいのに...なんでこんな重い空気になってるんだ)
ランプの魔人(わざわざこの店の中で私達を選んだ理由...か。色々考えられるが、もしかしたら私の力が目的かもしれんな)
ランプの魔人(一応警戒しとくか...何があるか分からんからな)
蒼幼女(雪...大男...あぁ、思い出したくない記憶が蘇りますね)
蒼幼女(以前、雪山で出会ったあの獣人のことを...)
雪男「ではお話しましょう。まず、私がトルコに来た本当の理由は>>90です」
89 : 以下、名... - 2015/12/17 06:28:26.05 nU/9Amg4O 74/595生き別れの妹を探すため
90 : 以下、名... - 2015/12/17 08:06:18.81 PwWmvHhlO 75/595↑
ランプの魔人「生き別れの妹?」
雪男「話すと少し長くなるのですが...私には血が繋がっていない妹が居ました」
雪男「ある日、突然私達が住んでいた雪山で酷い雪崩がありました...それは文字通りに全てを流し、崩し、飲み込んでしまったんです」
雪男「その雪崩に妹は巻き込まれて...必死で探したのですが妹は見つかりませんでした」
蒼幼女「そんなに酷い雪崩なら妹さんはもう既に亡くなってるんじゃないですか?」
紅幼女「お、おい...そんな直球に言わなくても...」
雪男「...私もつい最近まではそう思っていました」
雪男「でも数日前、妹らしき人がこのトルコで目撃されたという噂を聞いたのです」
ランプの魔人「他人の空似じゃないのか?」
雪男「いえ...情報が正しければ間違いなく妹だと思います」
雪男「あいつは他の人とは違う...>>93があるんです」
92 : 以下、名... - 2015/12/22 00:52:04.91 54Ax3Ee7O 77/595アホ毛
93 : 以下、名... - 2015/12/22 02:49:18.02 ZkGG/6RzO 78/595うえ
雪男「もの凄いアホ毛があるんです」
ランプの魔人「...」
黒龍「...」
紅幼女「...」
蒼幼女「...」
翠龍「げぷっ...むにゃむにゃ...」スヤァ
ランプの魔人「さ、さすがに曖昧過ぎないか?」
雪男「間違いありません。あいつの第一印象はあの特徴的なアホ毛ですから」
蒼幼女「...アホ毛と言われてもどんなアホ毛なんですか」
雪男「グルングルンです。そりゃもう凄いカーブになってます」
紅幼女(...アホ毛ってなんだろう)
雪男「言葉だけだと少し分かりにくいでしょうね。スケッチしてみましょう」カキカキ
雪男「こんな感じです」
スケッチ『 ゝ 』ドンッ☆
ランプの魔人「分かりにくいわ!」
雪男「貴女達には妹を探すのを手伝ってもらいたいのです...私一人では少し心細いもので」
蒼幼女「自分一人で探せばいいでしょうが...わざわざ私達の力を借りなくても探すくらい一人でも出来るでしょう」
雪男「...それが目撃されたところが少し危険なところなんです」
雪男「私と違って貴女達は強い...何となくですがオーラで分かります」
紅幼女「いや~そんな私が強いなんて~」テレテレ
ランプの魔人「お前は入ってないと思うぞ」
蒼幼女「...で、その妹とやらはどこで見つかったんですか?」
雪男「このトルコの>>97です」
97 : 以下、名... - 2015/12/22 23:54:30.84 xyFcuPb5O 81/595暗黒街
雪男「トルコの暗黒街と言われる「ネ・バーバー」です」
ランプの魔人「何かねばねばしてそうな名前だな...というかそんなところ聞いたことないぞ」
蒼幼女「...なるほど、ネ・バーバーですか」
紅幼女「知っているのか蒼龍?」
蒼幼女「ネ・バーバー...トルコで一番犯罪率が高い町。強盗殺人何でもありの無法地帯、国家も町の沈静化は不可能と判断し放置状態にあるとか」
蒼幼女「町の住民も大半が異形と化し、毎日悲鳴と肉を噛み千切る音が鳴りやまないらしいです」
黒龍「ピ、ピギャー...」ブルブル
紅幼女「な、何それ...こわい...」
ランプの魔人「...つまり町ごとこっち側に取り込まれたということか。何か似たようなところに住んでるだけに笑えないな」
雪男「なぜあいつがそんなところに居るかは分かりません...ですが、唯一あの町からの生存者の報告ではもの凄いアホ毛の少女を見たというのです」
雪男「お願いです。力を貸してください」ペコリ
ランプの魔人「...で、どうする?危険なところだが、私は別にまだ時間が余ってるから構わないが」
紅幼女「何か怖そうなところだけだけど困ってるみたいだし...い、一応こっちにはランプの魔人に龍が二人も居るから大丈夫だよな?」
黒龍「ピギャー!!!!!」プンプン
蒼幼女「まあ危険と言っても下級の雑魚共でしょう。龍である私に勝てるほどの者が居るとは思えません」
蒼幼女(危なければ危ないほどランプの魔人を始末しやすいでしょうからね...こちらとしては絶好の機会です)
翠龍「むにゃむにゃ...もうカブトムシはお腹いっぱい...」スヤスヤ
ランプの魔人「決まったな。いいぞ、付き合ってやる」
雪男「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!」
ランプの魔人「まあただ少し条件というか何というか...私達もある程度リスクを負うわけだから「無料で」というのは厳しいなぁ...」ニヤァ
雪男「いえ!こちらもある程度の謝礼は出すつもりでいましたから!」
雪男「雪山で出来た天然のダイヤです!こちらを市場で売れば時価数千万はするはずです!」
ダイヤ『』キラキラ
ランプの魔人(じ、時価数千万のダイヤ!?よっしゃああああああああ!!!)
紅幼女(うわぁ...こいつの金に対する執着は異常だな...)
黒龍(ピギャー...)
蒼幼女「...」
ランプの魔人「う、うむ!少し足りないがまあそれでいいだろう!」
ランプの魔人(うっひょー!思わぬ収穫だな!)
蒼幼女「ちょっと待ってください」
蒼幼女「報酬は要りませんよ。だって私達、無償で人助けをするのが大好きですから」ニッコリ
ランプの魔人「は?」
ランプの魔人「おいおいおいおい...何言ってんだお前?」
蒼幼女「何って、アナタも無償で人助けするの大好きじゃないですか」
ランプの魔人「は?頭大丈夫かお前?私がそんな非生産的なことするわけないだろ!!!!」バッ
蒼幼女「あまり大声をあげないでくださいよ。お店の中ですよ?」
ジーーーーーー
ランプの魔人「...チッ!」ガタン
ランプの魔人「おい...一体何のつもりだ?」
蒼幼女「別に?私は人助けがしたいだけですよ」
蒼幼女「まあしいて理由を言うなら「アナタがいい思いをするのがムカつく」...と言ったところでしょうか」ニコッ
ランプの魔人「ああん!?やんのかてめぇ!!!!」
雪男「あの」
紅幼女「今は何も言わない方がいいぞ...この二人の争いは止めたら怪我をする...」
黒龍「ピギャー」
ランプの魔人「いいか?私はごく当たり前のことをしてるだけだ」
ランプの魔人「妹を探すのを手伝う、その報酬としてダイヤを貰う。お前に邪魔をされる筋合いはない」
蒼幼女「労力と報酬があっていません、私達の力なら探すのにもそれほど困らないでしょう」
蒼幼女「そうですね...3000円くらいなら報酬として受け取ってもいいですよ?」
ランプの魔人「はあっ!?んなはした金いるか!!!!」
蒼幼女「ニートにはした金もクソもないでしょう」
ランプの魔人「とにかく私は報酬を貰うぞ!お前にとやかく言われる権限はない!」
蒼幼女「...幼女、○○町○○丁目×××学校△年□組」
ランプの魔人「!?」ビクッ
ランプの魔人「...お前なぜダーリンのことを...」
蒼幼女「知ってて当たり前じゃないですか、だって同じ学校の良き友人なんですから」ニコッ
ランプの魔人「...何を企んでいる」
蒼幼女「安心してください。こちらから危害を加えるつもりはありませんよ」
蒼幼女「ただ...もしアナタがダイヤを受け取ったら、このことは幼女さんに報告させてもらいます」
ランプの魔人「!?」ビクッ
蒼幼女「聞きましたよ、アナタ前にも悪どい方法でお金を手にした時があったそうですね」
蒼幼女「その時は「ワンオペ」なるものをさせられたとか」
ランプの魔人「うぷっ...!?」
ランプの魔人(や、やばっ...久しぶりにあの言葉を聞いたから吐き気が)
蒼幼女「心の優しい幼女さんがこの事を聞いたらどう思いますかねぇ...まあ私はどっちのパターンも面白そうなのでどうでもいいですけど」ププッ
ランプの魔人(こ、この野郎!ダーリンを人質に取りやがって...!)
ランプの魔人(くっ...どうするか...こっちには蒼龍を黙らせる”切り札”があるが)チラッ
紅幼女「?」キョトン
ランプの魔人(口の軽いこいつから漏れる可能性もある...何としてもダーリンにバレるのだけはマズい)
ランプの魔人(というかもうワンオベしたくない...)
ランプの魔人(...ここは大人しく引き下がってやるか。見てろよ蒼龍、借りは必ず返してやるからな...)メラメラ
ランプの魔人「チッ!分かった...報酬はナシだ。無償でやってやる」
蒼幼女「えーいいんですかー?数千万ですよー?」ニコニコ
ランプの魔人「いいつってんだろ!ぶっ飛ばすぞ!」
蒼幼女(勝った!ざまあみろランプの魔人!)
ランプの魔人(フン...喜んでいられるのも今のうちだ)
ランプの魔人(蒼龍、お前の心臓は私が握ってるんだからな...むしろ今、私が”アレ”をこの場で公開しなかったことを後で泣いて喜ぶといい)
蒼幼女「ということで雪男さん、報酬は結構ですよ」
ランプの魔人「...」
紅幼女「うそー...あのランプの魔人がただ働きするなんて...」
黒龍「ピギャー...」
翠龍「Zzz...ぐえー...な、何をするのランプの魔人...私の家を壊さないで...」スヤスヤ
雪男「えっ...ほ、本当によろしいんですか?」
蒼幼女「はい♪だって私達、無償で人を助けるのが大好きですから」
ランプの魔人(よく言うわこいつ)
雪男「ですが...あの危険なネ・バーバーに行くのに何もしないというのも...」
雪男「では少ないですがこれを受け取ってもらえませんか?私の全財産の>>107円です」
107 : 以下、名... - 2015/12/23 08:10:01.11 CyaPRIQbO 90/5951000万
雪男「私の全財産の1000万円で...」
ランプの魔人「」パァ
蒼幼女「いらないです」
雪男「」シュン
ランプの魔人「」シュン
紅幼女(...どうして1000万も現金で持ち歩いてるんだろう)
ランプの魔人「はぁ...糞が付くほどめんどくさいが仕方ない...行くか」
ランプの魔人「ネバネバーだったか?いいからその町に飛ぶぞ」
雪男「飛ぶ?ネ・バーバーはここから三時間ほどの場所ですが...」
紅幼女「あぁ、言ってなかったっけ。こいつ何でも願いが叶えられるんだぞ」
雪男「!?」
ランプの魔人(めちゃくちゃ久しぶりに私の能力で驚かれた気がする)
雪男「そ、そのような力があるとは...私が思っていた以上に貴女達は凄いのですね...」
紅幼女「ん?ちょっと待て、そもそもネバネバの町に行かなくてもお願いでその妹をここに呼べばいいんじゃないか?」
蒼幼女(...確かに)
黒龍「ピギャー」
ランプの魔人「んー...まあ呼べる可能性もなくはないが...失敗すると色々めんどくさいんだよな」
紅幼女「失敗?」
ランプの魔人「私のお願いはあくまで私の能力が解釈した結果が反映される、つまり願いがそのまま叶えられるとは限らないわけだ」
ランプの魔人「例としては以前、何でも食材が出てくる冷蔵庫をお願いで出したら魔獣が出てくる冷蔵庫が出てきた」
紅幼女「...?つまりどういうことだ?」
ランプの魔人「今回の場合は雪男の実妹ならお願いの力で呼べたかもしれんが、血が繋がってない義理の妹なら話は別だ」
ランプの魔人「私の能力が義理の妹という存在をどう解釈するか...もしかしたら雪男が今まで出会った全ての年下の女の子を妹という存在と判断し、この場に呼ぶ可能性がある」
雪男「...」
ランプの魔人「あと私のお願いは基本的に取り消せないという弱点があるからな。これがどういう結果を生み出すかは私にも分からん」
ランプの魔人「ということでリスクがある方法を使うより、その妹を探した方が確実ということだ」
ランプの魔人(あー...何かすっごい久々に能力の説明したな...)
蒼幼女「要するにアナタのお願いの力は欠陥能力ということでしょ?」
ランプの魔人「」イラッ
蒼幼女「何ですかその能力、お願いと言っても実際はギャンブルじゃないですか」
蒼幼女「問題なく使えるのはどこかに移動する場合だけ...とんでもない見かけ倒しですね」
紅幼女「確かに...便利な能力だとは思っていたけどちょっと危ないんだな」
黒龍「ピギャー」コクコク
ランプの魔人(...最終的にはダーリンも移動用にしか使わなくなってたから何も言えない)
雪男「そうですか...やはりそんな簡単には行きませんよね」
ランプの魔人「い、いや!やっぱりさっきのは撤回だ!今なら行ける気がするぞ!ほらお願いしてみろ!」
蒼幼女「いいからさっさと連れて行きなさい。人型飛行機」
ランプの魔人「あぁん!?忘れてるかもしれんが今の私でもお前より強いんだからな!」
紅幼女「ほら翠龍、起きろ。行くぞ」ユサユサ
翠幼女「むにゃっ...え?何?帰るの?」
紅幼女「かくがくしかじか...ということでネバネバの町に行くことになった」
翠幼女「はぁっ!?」
翠幼女「い、いやいやちょっと待って!何でそんなめんどくさいことにっ!?」
翠幼女「私は嫌だからねっ!何でそんなところに行かなky」
黒龍「ピギャー」
ピカッ
シュンッ
~~~~ ネ・バーバー ~~~~
シュンッ
ヒュウウウウウウウウウ...
翠幼女「あーもう!文句すら言わせない気か!」
紅幼女「ここがネバネバ...何か町とは呼べないくらい荒廃してるな。それに何かくさい」クンクン
ランプの魔人「...久しぶりだな、この感じ。血と争いの臭いだ」
蒼幼女「汚いところですね、こんなところに本当に人が住んでるとは信じられません」
黒龍「ピギャー...」
雪男「ここにあいつが...」キョロキョロ
ランプの魔人「とりあえず人を探して話を聞くか...と言ってもこの町に住んでる人間がまともに話せるとは思わんが」
>>116「ヒャッハアアアアアアアアアアア!!!!!獲物だあああああああああああああ!!!!」
雪男「...どうやら向こうから来てくれたみたいですね」
116 : 以下、名... - 2015/12/24 02:26:03.31 jTGshYbEO 96/595犬娘
犬娘「ヒャッハアアアアアアアアアアアアアアア!」
ランプの魔人「」ブンッ
犬娘「いてっ」ポコッ
犬娘「いてて...何するのご主人様!せっかく久しぶりに会ったのに」サスサス
ランプの魔人「...いやすまん。何かお前にずっと出番を取られてた気がしてたから」
ランプの魔人「というか何でお前ここに居るんだ?トルコだぞここ」
犬娘「いや~!元のご主人様と旅行に来てたんだけどはぐれちゃってね!」
犬娘「何か探してるうちに治安の悪そうな町に来て迷っちゃって、困ってたところでご主人様を見かけたってわけだよ!」
ランプの魔人「...元のご主人様って誰だよ」
犬娘「で、ご主人様もどうしてここに?」
ランプの魔人「実はかくがく...」
プルルルルルルルル...
犬娘「おっとごめんね。電話だ...あっ!ご主人様だ!」
犬娘『もしもしご主人様!?今一体どこに...えっ!?空港!?』
犬娘『も、もう帰るの!?私まだ迷子で...あと2時間で帰ってこいだなんてそんな無茶な!』
ランプの魔人(こいつの元のご主人様とやらも大変だな)
犬娘『わ、分かったから!あと2時間以内に合流するから待ってて!じゃ!』プツッ
犬娘「うおおおおおおおおお!早く帰らなくちゃ早く帰らなくちゃ!」ダッ
犬娘「ということでご主人様またねえええええええええええ!!!!!」ビューン
ランプの魔人「なんだあいつ」
紅幼女「誰だったんだあれ?知り合いか?」
ランプの魔人「うーん...まあそんなところだ」
ランプの魔人「そんなことより妹探しだ。他に人は居ないのか」キョロキョロ
雪男「...不気味ですね。人の気配はありますが姿は見えない...まるでゴーストタウンだ」
サッ
蒼幼女「」ピクッ
翠幼女「ん?今の影って...」
蒼幼女「翠龍、ちょっと黙っててください」ガシッ
翠幼女「ふがっ!?」
ランプの魔人「クロちゃん、飛んで空から人が居ないか確認できるか?」
黒龍「ピギャー」パタパタ
ランプの魔人「これで見つかればいいんだが...」
ササッ
ランプの魔人「ん?今何か動いたような」クルッ
殺人鬼「シャアアアアアアアアアアアッッッ!!!!」ギラン
ランプの魔人「!?」ビクッ
ランプの魔人(なっ...こいついつの間に!しかも手に持ってるのはナイフ!)
ランプの魔人(刃が届くまで残り2秒といったところか!今の私の運動神経だと避けるのは不可能っ...)
ランプの魔人(くっ!一か八かだが、勘と今までの経験に体を任せる...!)クルンッ
ズサー
紅幼女「ラ、ランプの魔人っ!?」
ランプの魔人「な、何とか避けたか...危なかったな...」ハァハァ
殺人鬼「外したァ!外したァ!アハハハハハハハハハハ!!!!」
殺人鬼「もう一度ォ!」ダッ
雪男「」ガシッ
殺人鬼「アァン?なんだお前ェ...」クルッ
ドギャンッ!!!!!!!!!
殺人鬼「ギャッ!?」ビューン
殺人鬼「」クルクルクルー
ドンガラガッシャーン
殺人鬼「」バタッ
雪男「ふぅー...危ないところでしたね」
紅幼女「な、なんて怪力...ってそんなことより!大丈夫かランプの魔人!」
ランプの魔人「あぁ...怪我はない。何とかな」
ランプの魔人「だが今はそんなことはどうでもいい...おい蒼龍」
蒼幼女「はい?」
ランプの魔人「お前、あいつが私を狙ってることに気付いてただろ」
蒼幼女「何の...ことでしょうか?」
ランプの魔人「隠しても無駄だ。龍のお前があいつが接近したことに気付かないはずがないからな」
ランプの魔人「あと翠龍、お前もだ」
翠幼女「だ、だって蒼龍が黙ってろって...」ビクッ
蒼幼女「チッ...喋るなと言ったでしょうが」
ランプの魔人「どうやら本気で私のことを狙ってるらしいな...いいだろう」
ランプの魔人「ちょっとこっちに来い。お前に見せたい物がある」
ランプの魔人「安心しろ、何も手を出すつもりはない」
蒼幼女「...私がそんな安い罠に乗るとでも?」
ランプの魔人「なら二人きりで話そうじゃないか。これなら私はお願いを使えないただの一般人、何も怯える必要はないぞ」
ランプの魔人「まあ私としては...ここで話しても何も問題はないのだが、お前の立場がどうなっても知らんぞ」
蒼幼女「...」
蒼幼女(一体どういう意図があるのか...気になりますね)
蒼幼女(しかしこれは絶好のチャンス、逃す手はありません)
蒼幼女「...いいですよ、付き合いましょう」
ランプの魔人「じゃあちょっと蒼龍と話してくる、お前達付いて来るんじゃないぞ」スタスタ
蒼幼女「」スタスタ
雪男「...あの二人、大丈夫なんですか?」
紅幼女「うーん...多分平気だと思うぞ」
紅幼女「ランプの魔人のあの顔...あれは悪いことを考えてる顔だからな」
翠幼女「わかる」
蒼幼女「で、話とは何ですか?」
ランプの魔人「あぁ、まずはこれを見て...」
蒼幼女「...」ピキピキッ
ランプの魔人「おい、まずはその氷柱を出すのをやめろ」
蒼幼女「...残念ですがこれはアナタに撃つものではありません」クイッ
シュバババババ!!!!!!!!
食人鬼「ぐえっ!?」グサッ
蒼幼女「彼らに向かって撃ったものです。まあもっとも、今すぐアナタにも飛んでくるかも知れませんけどね」ニヤリ
ランプの魔人「ずいぶん頼もしいじゃないか。では本題だ」
ランプの魔人「これ、何だと思う?」スッ
蒼幼女「...カメラ?」
ランプの魔人「いや少し違うな。正確にはビデオカメラだ」
ランプの魔人「スイッチを押すだけで簡単に録画再生が出来る優れものだ...画質音質ともに素晴らしくよく撮れる」
蒼幼女「それがどうかしたんですか?」
ランプの魔人「ではここに録画されている映像を少し再生してみよう」ポチッ
『やっ...冷たっ!や、やめなさい!ランプの魔人!そんなところ!』
蒼幼女「」
蒼幼女「な...な...な...」プルプル
ランプの魔人「ん?どうした?もっと見たいのか?」
蒼幼女「ち、違いますよ!!!!ど、どうしてアナタがあの時の映像を...!!!!」
ランプの魔人「そう、お察しの通りこれは以前バレンタインの時にお前にかんty...辱しめた時の映像だ」
ランプの魔人「いい機会だと思ってカメラをこっそりセットしてな、よく撮れてるだろ?」
蒼幼女「...」
蒼龍「殺すッ!!!!!」グワッ
ピキピキッ...
ピキピキッ...
ランプの魔人「おいおい早まるなよ、私を殺したらこの映像が全世界に公開されるぞ?」
蒼龍「!?」
ランプの魔人「確かに私を殺してこのカメラを壊せばデータは消える...1785個ある内の一つはな」
蒼龍「はぁっ!?」
ランプの魔人「もうこの映像は既にPCに移してコピーしてある。警備は厳重だ、他人に見られることはない」
ランプの魔人「だが私が一日に一回16桁のパスワードを打たないと...映像が全世界の動画サイトでアップロードされるようにプログラムしてある」
蒼龍「」
ランプの魔人「まあ映像の中身がアレだし一瞬で削除されるとは思うがな、しかし一度でも公開されればネット上から消すのは不可能だ」
ランプの魔人「永遠にお前の醜態は電子の海をさ迷うことになる...これがどういうことになるかは賢いお前なら分かるはずだろ?」
蒼龍「そ、そんな...ば、馬鹿な...」プルプル
ランプの魔人「もし知り合いの龍に見られたら...あぁ、想像するだけで惨いな」
蒼龍「う、嘘です!そんなこと出来るわけ...!」プルプル
ランプの魔人「確かに私の言ってることが真実とは限らん。そんな都合がいいプログラムが作れるはずがないと思うのも無理はない」
ランプの魔人「だがお前にはそれを確かめる術はない...私を殺して試してみるなら止めはしないぞ」
蒼龍「...」プルプル
ランプの魔人「まあ落ち着け、何もこっちはこれを使ってお前を脅そうとするつもりはない」
ランプの魔人「ただ協力しろと言ってるだけだ。お前の態度次第ならデータを消してやってもいいと思ってる」
蒼龍「...ほ、本当ですか?」
ランプの魔人(いや嘘だけど)
ランプの魔人「あぁ本当だ。私を守ってくれさえすればな」
蒼龍「...」
蒼龍「...そ、そうだ」ブツ
蒼龍「ア、アナタが私を脅してると幼女に報告すれば...」ブツブツ
ランプの魔人「言い忘れたけどダーリンにチクっても無駄だぞ。お願いで記憶を消すからな」
蒼龍「...へ?」ポカーン
ランプの魔人「あまりこっちもこの手は使いたくないんだ。お願いとはいえダーリンの身体を弄るような真似はな」
ランプの魔人「さて、もう答えは決まったか?あまり時間はかけたくないんだが」
蒼龍「...」
...........................................................
...........................................
ランプの魔人「待たせて悪かったな」スタスタ
蒼幼女「...」スタスタ
紅幼女「一体何を話してたんだ?」
ランプの魔人「まあ色々だ。おい蒼龍」
蒼幼女「」ビクッ
ランプの魔人「近くにまた襲ってくるやつは居ないか探知魔法を使って調べろ」
蒼幼女「も、もう私の魔法で町全体の地面が微かに凍っています...」
蒼幼女「こ、これで接近してくる敵は地面の震動である程度は把握できるかと...」
ランプの魔人「そうか、ご苦労」
雪男(さっきまで仲が悪かったのに)
紅幼女(一体二人で何を話してたんだろう)
翠幼女(あーこわい...こわい...)
黒龍「ピギャー」パタパタ
ランプの魔人「おっ、クロちゃん帰ってきたか」
ランプの魔人「どうだった?何か見つけたか?」
黒龍「ピギャーピギャー」
雪男「何と言ってるのですか?」
ランプの魔人「ふむふむ...」
ランプの魔人「どうやら北の方角に>>139の建物があったらしい。中に人の気配がいくつもあったそうだ」
ランプの魔人「他は...何か城みたいな巨大な豪邸があったそうだが、警備が厳重で近寄れなかったらしい」
黒龍「ピギャー」
ランプの魔人「まずは建物の方に行ってみるか。まともに話せるやつが居るかもしれん」
139 : 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします - 2016/01/13 18:18:57.59 pB5hlsD/O 112/595朽ちかけのショッピングモール
~~~~ 朽ちかけのショッピングモール ~~~~
ランプの魔人「何かゾンビが出てきそうな場所だな」
紅幼女「映画とかでよく見るアレか」
雪男「ショッピングモール...籠城にはうってつけの場所ですね」
黒龍「ピギャー」
翠幼女「あーもうだるい...早く帰りたい...」ダラーン
蒼幼女「...」
蒼幼女(ま、まさかこんなことになるなんて...あの時の映像を撮られてたなんて...)
蒼幼女(こ、こうなったらもう一生ランプの魔人に脅され続ける...な、何とか対抗策を考えないと...)
蒼幼女(催眠魔法で洗脳してプログラムを解除させる...いえ、とてもじゃないですがあのランプの魔人に精神系の魔法が効くビジョンが見えない)
蒼幼女(あの技も動きを止めるくらいしか使えませんし...一体どうすれば...)
紅幼女「蒼龍?顔色悪いけど大丈夫か?」
ランプの魔人「さてさっそく入ろうと思ったが」
バリケード『』ドーン
雪男「正面入り口が封鎖されてますね...まるで何かから身を守るためのように見えますが」
紅幼女「どうするんだ?」
ランプの魔人「壊してもいいが何か危ない気がするからな。回って裏口がないか調べてみるか」スタスタ
翠幼女「いや帰ろうよそこは」
ランプの魔人「しかしあのバリケードは何なんだろうな」
雪男「さっきの襲って来たやつらのような暴徒対策では?」
ランプの魔人「それにしては少しでかい気がしたんだが...」
紅幼女(このショッピングモール...何かあちこちの壁に血が付いてるけど何があったんだろ)
ツンツン
紅幼女「ん?どうした?」クルッ
ゾンビ「アアー」
紅幼女「...あ」
ギャアアアアアアアアアアアアデタアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!
ランプの魔人「おいなんだ、急に大声出すな」
紅幼女「た、助けてくれぇ!ゾンビに襲われるぅ!」ググッ
ゾンビ「アアー」ガシガシッ
紅幼女「や、やばいって!も、もうすぐ噛まれっ...」
蒼幼女「...」ピカッ
カチカチッ...
カチカチッ...
紅幼女「!?ゾ、ゾンビが凍って...」
ゾンビ「」カチーン
蒼幼女「...」
紅幼女「うわあああああああ!蒼龍ありがとおおおおおおおお!!!!」ダキッ
蒼幼女「...抱きつかないでください」
雪男「まさか本当にゾンビが出るとは...」
ランプの魔人「そらショッピングモールなんだからゾンビの一体や二体ぐらい出ても不思議じゃないな」
黒龍「ピギャー...」
翠幼女(...これ、正確にはゾンビじゃなくてマミーだよなぁ...あのミイラの仲間の)
翠幼女(こいつの製造法って確か生きた人間を魔法で腐らせて、催眠魔法で操るっていうエグいやり方だった気がするけど一体誰がそんなことしてるんだろ)
翠幼女(ま、どうでもいいけどね)
スタスタ スタスタ
ランプの魔人「ん?あれが裏口か?」
バリケード『』ドーン
雪男「こちらもバリケードで塞がれてますね...」
ランプの魔人「まあこの程度なら壊しても大丈夫だろ。後で適当にテープでも貼って直せば問題ない」
ランプの魔人「おい、誰かこれを壊せ」
蒼幼女「...翠龍、お願いします」
翠幼女「え?私?めんどいなぁ...ほいっと」ピカッ
ジュジュジュ...
ガラーン
ランプの魔人「よし崩れたか。では潜入するとしよう」スタスタ
バッ
>>146「動くな...床に向かって伏せろ」
ランプの魔人「...どうやら待ち伏せされてたみたいだな」
146 : 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします - 2016/01/13 19:52:00.49 0m+4QvR/O 118/595若々しいプレデター
プレデター「...」ブゥゥン
ランプの魔人「...光学迷彩か、どうりでいきなり目の前に現れたわけだ」
若プレデター「どうした早くしろ、頭を吹っ飛ばされたいか」
ランプの魔人「私達はお前の敵じゃない。ただ話を聞きに来ただけだ」
若プレデター「熱線を手から出したり、ゾンビを凍らせたりするやつらの言うことが信じられると思うか?」
ランプの魔人「...まあ確かに」
紅幼女「お、おいランプの魔人...そいつ誰なんだ?何かこの前バレンタインの時にいたやつと似てるけど...」
蒼幼女「...恐らくこの前居た個体と同種族の異星人でしょう。この個体は少し荒っぽい気がしますけどね」
紅幼女「つまりそっくりさんってことか」
ランプの魔人(さてどうするか...戦力的にはこっちの方が上だが今、私は銃を突き付けられてる状態)
ランプの魔人(下手なことをするとお願いを叶える暇もなく「バン!」だ)
ランプの魔人(ここは友好的に行くとするか)
ランプの魔人「私達は人を探しに来ただけだ。そこにいる雪男の妹をな」
雪男「...」ゴクリ
若プレデター「ならお前達が使った不思議な能力の正体はなんだ?」
ランプの魔人「簡単に言えば魔法...お前もこの星に来たのなら一度や二度は見たことあるだろう」
ランプの魔人「この星の生物は不思議な力が使えるんだ。お前達の科学力ようにな」
若プレデター「...お前、俺が何者なのか知ってるのか。それにどうして言葉が通じる」
ランプの魔人「知り合いにお前と同じ種族のやつがいるんだ。そいつから色々話は聞いている」
翠幼女「どうでもいいけどさぁ...ランプの魔人とあの宇宙人は何語を喋ってるの?」
蒼幼女「あの異星人の母国語...いえ、母星語でしょうね」
紅幼女「なんでそんな言葉を喋れるんだあいつ」
若プレデター「...いいだろう、お前はあいつらの仲間じゃないことは分かった」チャキッ
ランプの魔人「やっと信用してくれたか...」
若プレデター「勘違いするな、お前は俺を狙ってるあいつらの仲間じゃないことが分かっただけだ」チャキッ
若プレデター「完全に信用したわけじゃない。もっと詳しく話を聞かせてもらってから判断する」
若プレデター「着いてこい」クイッ
スタスタ スタスタ
紅幼女「なぁ、なんでランプの魔人はあいつの言葉が分かるんだ?」
ランプの魔人「お願いの力で私はあいつらの言葉が分かるようになっているんだ」
紅幼女「なら私達にもそのお願いをした方がいいんじゃないか?色々便利そうだし」
ランプの魔人「...それもそうだな」
ピカッ
若プレデター「!?」ビクッ
若プレデター「おい貴様ら!今の光はなんだ!」チャキッ
ランプの魔人「今のは私の力だ。後ろのこいつらにもお前の言葉が分かるようにした」
紅幼女「ハ、ハロー」
雪男「...どうも」
蒼幼女「...ふん」
翠幼女「ふわぁ~ねみぃ」アー
若プレデター「...」
プレデター「それでは聞かせてもらおうか。まず魔法とは何か一から説明しろ」
ランプの魔人「そこからか...お前まだこの星に来てから日が浅いのか?私の知ってるプレデターは何となく理解してたぞ」
若プレデター「...俺はまだ成人ではない。初めてこの星に来たのは2週間前だ」
若プレデター「戦いの熱を感じて初狩りに来たのだが...この町はどうもおかしい」
ランプの魔人「なるほど、まだ人間でいう子供ということか」
若プレデター「子供ではない!!!!俺はもう立派な戦士だ!!!!」
若プレデター「いいから魔法とは何か説明しろ!」
ランプの魔人「はいはい...話すと長くなるぞ」
カクガクシカジカ
若プレデター「...なるほど、何となくは分かった」
ランプの魔人「じゃあ次は私からの質問だ」
ランプの魔人「お前この町に来て他に人は見たか?」
若プレデター「...人間か、正常なヒューマンはこの町では見てないな」
若プレデター「身体が黒かったり、手足が異形化してるやつらは数えきれないくらい戦ったぞ」
ランプの魔人「...この町にはもうまともなやつは残ってないということか」
雪男「...」
ランプの魔人「雪男、お前の妹の種族はなんだ?翼が生えてたり牙が生えてたりしてなかったか?」
雪男「私と一緒に暮らしていた頃は普通の人間だと思って接していましたが...今は分かりません」
雪男「今思えば色々人間離れしていましたからね...」
ランプの魔人「つまり特徴はアホ毛の少女だけということか。今となっては別人のように感じてきたぞ」
雪男「そんな!絶対に妹のはずです!」
若プレデター「...妹探しという話も本物らしいな」
ランプの魔人「んー...まあ無駄だとは思うが聞いてみるか」カキカキ
ランプの魔人「プレデター、こんな髪型のやつを見てないか?」
スケッチ『 ゝ 』ドンッ☆
若プレデター「...なんだこれは?リンボーダンスをしているミミズか?」
ランプの魔人「いや、違う。この雪男が探しているという妹の特徴だ」
ランプの魔人「他にハサミが生えてようが手が4つあってもいい、こんなアホ毛の少女を見なかったか?」
プレデター「...ふむ」
若プレデター「...どこか覚えがあるな」
雪男「!?」
雪男「み、見たのですか!?この髪型を!?」ガシッ
若プレデター「あ、あぁ...遠目からだが姿だけはな。戦闘はしなかったが」
雪男「お、教えてください!今あいつはどこに...!」
ランプの魔人「おい落ち着け雪男、そこまでは知らんと言っているだろう」
雪男「で、ですが...!やっとみつけた手がかりなんです!」
ランプの魔人「プレデター、髪型の他に何か特徴はなかったか?」
若プレデター「あまり覚えてはないが...確か>>155があった気がするな」
155 : 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします - 2016/01/13 22:51:30.34 cNdh455YO 127/595太ももに7つの傷
若プレデター「脚...太腿辺りに七つの傷があったように見えたな」
雪男「太ももに...」
ランプの魔人「七つの傷...?」
紅幼女「よく太ももの傷なんて見えたな」
翠幼女「きっとスケベ心が働いたんでしょ」
若プレデター「勘違いされる前に言っておくが、やつが脚を露出してる格好をしてたから見えただけだ」
若プレデター「俺はヒューマンのような猿には興奮なんてしないから安心しろ」
ランプの魔人(あれ?)
ランプの魔人(これが普通のプレデターの反応なら、私に付きまとってるプレデターはまさか人間で言うゲテモノ好きというやつなのか...?)
ランプの魔人(...何か無性にイラついて来たぞ)
ランプの魔人「で、どうなんだ?お前の妹に傷はあったのか?」
雪男「...私の記憶ではなかったと思うのですが...」
ランプの魔人「つまり別人か行方不明になった後につけたのか、まあこんな町だと傷の一つや二つはついてもおかしくはないけど」
紅幼女「なぁなぁ」ツンツン
若プレデター「...なんだ」
紅幼女「表にあるバリケードはお前が作ったのか?」
若プレデター「...いや、補強はしたが正確に言えば俺が作った物ではない」
若プレデター「あのバリケードは前からあった物だ。恐らく先客の人間がここで立て籠りでもしてたんだろう」
紅幼女「ならあのバリケード何のためにあるんだ?外にいたゾンビ対策?」
若プレデター「...お前達、外にいた"アレ"を見てないのか?」
紅幼女「あれ...?」
ズズーーーーーーーーーン...
黒龍「ピギャッ!?」ビクッ
ランプの魔人「な、なんだこの揺れは...まるで巨大な何かが突進してきたみたいだが」
若プレデター「チッ...もう来たか!」チャキッ
ランプの魔人「お、おい!なんだこれは!」
若プレデター「俺がここで篭城してるのはアレに追い詰められたからだ!アレはなぜか毎日ここを攻めてくる!」
蒼幼女「...一体何が攻めてくるのですか?」
若プレデター「>>164だ!」
164 : 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします - 2016/01/15 19:49:18.60 PyzCK62kO 131/595黄龍
若プレデター「俺にも分からん!巨大な黄色いトカゲのような生物だ!」
黒龍「ピギャー」
紅幼女「トカゲ...」
蒼幼女「...」
翠幼女「へー食べられるのかな」ボケー
若プレデター「くっ!今度こそは狩ってやる!」ダッ
ランプの魔人「黄色いトカゲか...少し興味があるし見物するか」
ランプの魔人「プレデターのやつは屋上に行ったみたいだな。行ってみるか」スタスタ
黒龍「ピギャー」パタパタ
紅幼女「私も行こっと」
蒼幼女(黄色いトカゲ...まさか...)
翠幼女「めんどいから私はパス~ここのベッドで一休み一休みっと」ゴロン
雪男「私もここを確保しておきます」
ダダダダダダダダッ!!!!!!
バシューン...ドッカアアアアアアアアアアン!!!!!!!!
ランプの魔人「おぉ、やってるやってる」
黒龍「ピギャー」
若プレデター「そこだァッ!!!」∴
ビシューーーーン...
黄龍「グラァッ!!!!!」バシンッ
ランプの魔人「ん?あれ龍じゃないのか?」
紅幼女「...黄龍!?なんでこんなところに!?」
蒼幼女「...やっぱり」
ランプの魔人「知り合いか?」
紅幼女「う、うん...あいつも私達と同期の龍だ...名前は黄龍」
ランプの魔人「また龍か」
紅幼女「性格は...ワガママ?とりあえず自分の気に入らないことは許さないタイプだな」
紅幼女「強さは私達に比べたら弱い方だ。あいつ元々戦闘向きじゃないし」
紅幼女「あとすっごいお金持ち、蒼龍が持ってた黄金郷みたいな建物をいくつも持ってる」
ランプの魔人「」ピクッ
蒼幼女「...黄龍は金を操る力を持っていますからね。あの龍にとってはお金なんてそこら辺に生えてる雑草と同じ扱いです」
ランプの魔人「...ほほう、それは是非お友達になりたいな」ニヤリ
ランプの魔人「とにかくお前らあの龍の知り合いならまずあの争いを止めてこい。なぜプレデターを狙ってるのかは知らんが話し合いで解決するかもしれん」
紅幼女「私は龍の姿になれないし...」チラッ
蒼龍「...また私ですか」グワッ
黄龍「グワアッッ!!!!!」ブンッ
若プレデター「くっ...なんて力だ...!まだこっちは万全ではないというのに!」
蒼龍「黄龍、そこまでです」バサッ
黄龍「グワアアアアアアアアアア!!!!!...ア?蒼...龍?」
黄龍「な、なぜ貴女がここに...」
蒼龍「話すと長くなります。とにかく戦闘をやめてください」
黄龍「はぁっ!?何言ってますの!」
黄龍「とにかくそこを退きなさい!わたくしはそこの異星人に用があるのよ!」
蒼龍「まったく...頑固な性格は相変わらずのようですね」
紅幼女「おーい!黄龍ー!戦いをやめろー!」ピョンピョン
黄龍「...そこのおチビ、馴れ馴れしく名前を呼ぶのはやめなさい。わたくしが誰かご存じで?」
蒼龍「...信じられないかもしれませんがそのチビは紅龍です。あの暴れ者の」
黄龍「ハァ?くだらない冗談はやめてくださる?あの野蛮で下品な紅龍がこんなちっこいわけないでしょうが」
ランプの魔人「お前酷い言われようだな」
紅幼女「や、野蛮って...下品って...」ズズーン
若プレデター「お、おい!急になんだ!戦いに割り込むな!」
若プレデター「これはヤツと俺のサシでの戦い!邪魔立ては許さんぞ!」
ランプの魔人「あぁ、すまん。私の連れがそのトカゲと知り合いなんだよ」
若プレデター「し、知り合い?お前らは一体...」
黄龍「退かない気なら貴女も、そこの異星人と一緒に死んでもらいますわっ!」シュゥゥ
蒼龍「...ずいぶん強気ですね。アナタ、はっきり言って私より弱いくせに」
黄龍「ハンッ!いつまでもわたくしが貴女に負けてると思ったら大違いですわよ!」
黄龍「貢げ金よッ!わたくしの元に集まれッ!」フシュウウウウウ
ランプの魔人「あーもうめんどくさい。クロちゃん、お願いであいつの動きを封じてくれ」
黒龍「ピギャ」
ピカッ
黄龍「 ガ ッ !?」ビリッ
黄龍「な、なんですの...動けッ...」ビリビリ
蒼龍「...最初からそうすれば良かったじゃないですか」
紅幼女「うん確かに」
若プレデター「な、なんだ...あのトカゲの動きが止まったぞ」
黄龍「グッ...これは神級の拘束魔法!?い、一体誰がこれほどの魔法を...!」ビリビリ
ランプの魔人「私だ」
ランプの魔人「おいそこの龍、貴様はなぜプレデターをつけ狙う?」
黄龍「ハァ?誰に向かって口を聞いて...わたくしは偉大な龍、貴女のような愚民が...」ビリビリ
ランプの魔人「...質問しているのは私だ。口答えするな」ギランッ
黄龍「」ビクッ
黄龍「な、なななななな...そ、そんなの決まっていますわ!そこの異星人がわたくしに>>173をしたからよ!」ダラダラ
173 : 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします - 2016/01/16 00:09:39.82 mG3KWVBzo 139/595セクハラ
黄龍「決まっていますわ!そこの異星人があろうことがこのわたくしにセクハラをしたからよっ!」
蒼龍「...」
紅幼女「...」
黒龍「...」
ランプの魔人「お、おう」
若プレデター「なんだ?やつは何と言っている?」
ランプの魔人「お前にセクハラ...つまり性的な嫌がらせをされたらしい」
若プレデター「は?」
黄龍「あぁ思い出すだけで汚らわしい...可憐で美しい私にあんなことをするなんて...」クラッ
黄龍「だからその異星人は私の手で殺すのですわ。自分の汚点は自分で消し去るのが一番よ」
ランプの魔人「とか言ってるが」
若プレデター「...冗談だよな?やつは本当は何と言っている?」
ランプの魔人「いや本当にそのままだ」
若プレデター「...くっ、頭が痛くなってくるな。性的な嫌がらせだと?あのトカゲに?」
若プレデター「ゼノモーフの方がまだマシというやつだ...」
ランプの魔人「つまり身に覚えがないと」
若プレデター「当たり前だ...」
ランプの魔人「と、こっちのプレデターは言ってるが」
黄龍「...わたくしにあんなことをして覚えがないと?」
黄龍「...もう怒りを抑えきれませんわっ!!!!そこの異星人を一刻も早くこちらに寄越しなさいっ!!!!」ブンブン
ランプの魔人「というかセクハラ自体具体的に何をさせられたんだ?勘違いという可能性もあるんじゃないのか」
黄龍「勘違い!?>>181までやって勘違いもクソもないでしょう!!!!」
181 : 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします - 2016/01/17 21:32:02.20 M/AnLB1XO 142/595地面に埋まって寝ているお腹の上で骨付き肉を焼かれた挙句、足の爪で武器を研がれた
黄龍「地面に埋まって寝ているお腹の上で骨付き肉を焼かれた挙句に足の爪で武器を研がれたのですわっ!!!!」
蒼龍「...」
紅幼女「...」
黒龍「...」
ランプの魔人「...とか言ってるが」
若プレデター「そういえば1週間ほど前、地面に柔らかいマットのような物があって一度そこで休憩したことがあったな」
若プレデター「生えてた金属の塊のような物で武器を研いだこともあったような」
若プレデター「...これは性的な嫌がらせなのか?」
ランプの魔人「知らん」
黄龍「こんな屈辱的なことをされたのは生まれて初めてですわ!」
蒼龍「...なぜ地面に埋まって寝ていたのですか?」
黄龍「よく寝れるからに決まっていますわ!外にベッドはありませんからね!」
紅幼女「肉焼かれて爪で武器研がれただけじゃん...何もそこまで怒らなくても」
黄龍「ハァ?大問題に決まっていますわ」
黄龍「わたくしは龍の中でも選ばれし龍、黄龍ですのよ?そのわたくしの身体の上に乗ったあげくに爪を削るなんて...決して許される行為ではないですわ!!!!」
黒龍「ピギャー...」
ランプの魔人「ワガママというか自意識過剰というか...性格に難があるのは本当のようだな」
ランプの魔人「どうするプレデター?あいつがお前を襲ってる理由はこんなくだらない理由だったわけだが」
若プレデター「...もうどうでも良くなってきた」
若プレデター「これは俺が謝ればあいつの気が晴れるのか?」
若プレデター「普段は絶対に謝らないと思うが...もう力が抜けてアホらしくなった。謝罪する、これでいいのか」
ランプの魔人「だって」
黄龍「許すわけないですわっ!!!!」
蒼龍「でしょうね」
紅幼女「やっぱり」
黄龍「貴方が許される唯一の方法は死のみっ!!!!いいから早くこの拘束魔法を解きなさい!」ブンブン
ランプの魔人「とかほざいてるが」
若プレデター「...こんなことで死んだら一族の恥どころか種の恥なんだが」
ランプの魔人「だろうな...一応お前には情報を教えて貰った借りがある。この場は私に任せておけ」
若プレデター「...助かる」
ランプの魔人「おい黄龍とやら」
黄龍「な、なんですの!魔法を解く気になりまして!?」
ランプの魔人「腹で休憩されて爪をちょっと傷つけられたくらいでそんなにキレるな。みっともない」
ランプの魔人「偉大な龍のクセにそんなちっちゃいことを気にするなんて、お前の器もしれたものだな」
黄龍「なっ...」ムッカチーン
蒼龍「...あー、逆効果ですね。あれは」
紅幼女「どういうこと?」
蒼龍「あの子は昔から自分の意見を真っ向から否定されるのが大嫌いですからね」
蒼龍「これから全方位に向けた八つ当たりが始まりますよ...あれは少し厄介です」
紅幼女「マジか...」
黄龍「も、もう許しませんわ...このわたくしに意見するなんて...」ゴゴゴゴゴ
黄龍「全員この場から消え失せないっ!!!!!」パァ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
ランプの魔人「なんだ?これは...何か悪い予感がするぞ」
蒼幼女「...あれは黄龍の技です」バサッ
蒼幼女「あの子、実は常に自分の身体から微量に金が出てるんです。その力を魔法で解放しようとしています」
蒼幼女「早く止めないと...この町が大変なことになりますよ」
ランプの魔人「チッ...拘束魔法にしたのは失敗だったな、魔法を使用不能にすれば良かったか」
ランプの魔人「なら暴れる前にこちらから止めるまでだ。クロちゃん」
黒龍「ピギャー」
ランプの魔人「黄龍を>>189にしろとお願いしてくれ」
189 : 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします - 2016/01/18 00:06:26.49 f9A8dHjdo 148/595全身金粉まみれの幼女
ピカッ
黄龍「!?」
紅幼女「この光...一体なんてお願いしたんだ?」
ランプの魔人「お前と同じように幼女にした。黙らせるならこれが一番だからな」
紅幼女「む、むごい」
蒼幼女(初対面の時に幼女に変えられなくて良かった...)
シュゥゥゥゥ...
『な、なんですの...今の光は...?』
『ん?な、何か身体に違和感を感じるような...!?』
黄幼女(金粉)「な、なんですのこれは!?」ボフッ
ランプの魔人「ぷっ」
若プレデター「ぷっ」
紅幼女「ぷっ」
蒼幼女「...ぷっ」
黒龍「ピギャ」プッ
黄幼女(金粉)「な、なぜわたくしが人間の姿に...い、いやそんなことよりも!この金粉はなんですの!?」
ランプの魔人「ククッ...な、なんだあれ...金粉まみれになってるぞ...」クスクス
黒龍「ピギャー」ゲラゲラ
若プレデター「こ、滑稽な姿だな...宇宙でもあんな面白い物は中々ないぞ...」ププッ
蒼幼女「どうやら龍から幼女に変化したら身体から出てる微量の金が分かりやすくなったみたいですね...ぷっ」
紅幼女「...ミノムシみたい」
「「「「「 アーッハッハッハッハッハ!!!! 」」」」」
黄幼女(金粉)「なっ...なっ...なっ...」プルプル
黄幼女(金粉)「わ、笑うのをやめなさい!今すぐ全員殺しますわよ!」
ランプの魔人「いや無理!これを見て笑うなって言うのは無理!」ゲラゲラ
黒龍「ピギャギャギャギャギャ」
若プレデター「は、腹痛い...ここまで笑ったのは生まれて初めてだ...!」
蒼幼女「...ププッ...ククッ...」
紅幼女「あはははははは!あひひひひひひ!あくくくくくく!」ゲラゲラ
黄幼女(金粉)「このっ...全員死ねぇ!!!!」ブンッ
ゴォォォォォォォォォ
ランプの魔人「クロちゃんガード」
黒龍「ピギャー」
ピカッ
黄幼女「なっ!?か、完全に防がれた!?」
紅幼女「き、金粉投げて来た...あいつ自分の身体に付いてる金粉で攻撃してきた...」ププッ
アーッハッハッハッハッハ!!!!!!!
黄幼女「...」カッー
黄幼女「お、覚えてなさいーーーー!!!!」バサッ
ランプの魔人「あ、逃げた」
若プレデター「み、見ろ...あいつの飛んだところが金色に光ってるぞ...」プッ
蒼幼女「また金粉が出始めたみたいですね」
紅幼女「...虹みたい」
アーッハッハッハッハッハ!!!!!!!
ランプの魔人「あー笑った笑った。ここまで笑ったのは久しぶりだな」
黒龍「ピギャー」
若プレデター「す、すまない...やつを追い払ってくれて助かった」ククッ
若プレデター「これで俺も自分の星に帰れるというものだ」
紅幼女「もう帰るのか?」
若プレデター「あぁ、元からもっと早く帰還する予定だったがあのトカゲのせいで船が出せなくてな」
若プレデター「やはり俺にはまだ少し経験が足りなかったようだ。また一から訓練のやり直しだな」
ランプの魔人「そうか、頑張れよ」
若プレデター「お前には恩がある...そしてやつを追い払う力もだ」ガサゴソ
若プレデター「ぜひこの>>200を受け取って欲しい。敬意の証だ」
200 : 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします - 2016/01/19 23:07:29.36 SOew0ARAO 154/595キングギドラの鱗
ランプの魔人「...なんだこれ」
若プレデター「キングギドラの鱗だ。俺が仕留めた獲物の中で一番の強敵だった」
ランプの魔人(...いらねぇ)
ランプの魔人「これっていくらで売れ...」
若プレデター「非売品だ。売るなよ」
ランプの魔人「チッ」
若プレデター「ではさらばだ。地球の民達よ、またいつか出会う時が来るかもな」ポチポチ
ゴォォォォォォォォォ
紅幼女「おぉ...すごい。生UFOだ」
蒼幼女「どうでもいいですけど魔法がある世界なのに普通に宇宙人が存在していいんですか?」
シュンッ
紅幼女「UFOって速いなぁ...もう姿が見えなくなった」
ランプの魔人「何かだいぶ本筋からズレてる気がするな...雪男達のところに戻るか」
翠幼女「Zzz...」スヤァ
雪男「お帰りなさい、どうでしたか?」
ランプの魔人「こっちは特に何も問題はなかったぞ。あとプレデターが自分の星に帰った」
雪男「そうですか...あの方には最後にお礼を言いたかったのですが」
ランプの魔人「さて...これからのことだが、とりあえずクロちゃんの報告にあった警備が厳重な建物とやらに行くか」
雪男「...警備が厳重とは具体的にどのようにですか?」
黒龍「ピギャー」
ランプの魔人「建物を囲むように亡者が大量にいるらしい。まあこちらの戦力なら正面突破で問題ないだろう」
雪男「...もしその建物に居なかったら」
ランプの魔人「あぁ、他のところに隠れてるかもしくは...だ。最後に町全体に聞こえるように音声を流しても見つからないようだったら諦めろ」
雪男「...分かっています。妹が見つからなくともここまで付き合ってくれただけで貴女方には感謝しきれません」
雪男「その時は私も...清く妹のことは諦めます」
ランプの魔人「まあ可能性の話だ。きっと妹も見つかるはずさ」
ランプの魔人「さてそろそろ行くか。こっちも晩飯までには帰りたいからな」
ランプの魔人「おい誰か、そこで寝てるアホを起こせ」
翠幼女「むにゃあ...Zzz...」スヤスヤ
紅幼女「おい起きろ翠龍、行くぞ」ユサユサ
翠幼女「あ、あと8時間...」ゴロン
紅幼女「長いわ!」
............................................................
.................................................
スタスタ スタスタ
紅幼女「ところでさっきから気になってんたんだけどさ」
紅幼女「お願いで黄龍を私と同じように幼女にしてたじゃん?」
ランプの魔人「それがどうした」
紅幼女「でもさ、私は幼女にされて魔法が使えなくなったけど、黄龍は幼女になっても普通に金粉を魔法で操って攻撃して来たじゃん?」
紅幼女「なんで黄龍は幼女にされても力を失っていないんだ?」
ランプの魔人「そりゃ当たり前だろ。私は「幼女にしろ」と言っただけで「力を失え」とは一言も言ってないんだからな」
紅幼女「いやいやいや!なら私が力を失ってるのはおかしくないかっ!?」
ランプの魔人「...」ハッ
ランプの魔人「...言われてみれば確かに」
紅幼女「今気付いたんかい!!!」
ランプの魔人「いやなんでお前幼女になって急激に弱体化してるんだ...?」
紅幼女「こっちが聞きたいわ!」
ランプの魔人「うーん...考えられる理由としては、身体が幼女になった影響でお前の魔力が埋もれてしまったのかもしれん」
紅幼女「え?どういうこと?」
ランプの魔人「ようはお前の魔力のコントロールが下手で急激な身体の変化について行けなくなったということだ」
ランプの魔人「魔力の使い方が上手いやつや、普段から人間の身体になったりしてるやつは適応して問題なく魔法を使えるんだろう。知らんけど」
ランプの魔人「まあそのうちお前も幼女の身体に慣れて魔力も復活するだろ...多分」
紅幼女「...そのうちっていつ?」
ランプの魔人「軽く見て100年くらい」
紅幼女「長いわ!」
紅幼女「なあ蒼龍、私どうやったら力を取り戻せるんだ?」
蒼幼女「アナタの場合は魔法も炎以外ろくに使えない、しかも普段から龍の姿で人の姿になったことは一度もないの二重苦ですからね」
蒼幼女「数百年...下手をしたら一生使えないかもしれません」
紅幼女「!?」
紅幼女「え、えぇ...マジか...私ずっとこのままなのか...」ズズーン
蒼幼女(...そもそも龍なのに炎以外の魔法がろくに使えないというのは不自然なんですけどね)
蒼幼女(得意不得意関係なく、一種類しか魔法が使えないのは明らかに異常です...本人はあまり気にしてないようですが)
蒼幼女(まさか、あり得ないとは思いますが...私達が魔法だと思っていた紅龍の炎は本当は魔法ではなくランプの魔人のような能力だったという可能性も)
蒼幼女(...さすがにないですね。魔法抜きで私と同程度の強さなんて)
紅幼女「はぁ...どうすれば元に戻るんだろ」
黒龍「ピギャー」ポン
紅幼女「...励ましてくれるのか?」
黒龍「ピギャー」
紅幼女「自分の力を貸せば問題ないって...それ私の力じゃなくてお前の力じゃん」ズーン
蒼幼女(今までスルーしてきましたけどあの子龍は行方不明になってる黒龍...なんですよね?)
蒼幼女(一体どういう経歴で子龍に戻り、ランプの魔人の仲間になったかと思いましたけど...この流れを見ると大方の予想はつきました)
翠幼女「ふわぁぁ...ねむっ」ゴシゴシ
ランプの魔人「見えてきたな...あれが例の建物か」
雪男「建物というより要塞...ですね。現代にある建物とはとても見えませんよ」
亡者「ア゛ア゛ーーーーーーー!!!!!」ダッ
蒼幼女「」クイッ
シュバババババババ!!!!!
亡者「キ゛ャ゛ッ...」グサッ
ランプの魔人「...今までも何体か襲ってきたがあそこから近くなるにつれて増えてきてるな」
ランプの魔人「そろそろ奴らを一掃してから行くか、頼んだぞお前ら」
蒼幼女「...行きますよ翠龍」バサッ
翠幼女「えぇー私?」
バサッ バサッ
翠幼女「ねぇー!蒼龍一人で倒せばいいじゃん!私連れていく必要ないでしょ?」
蒼幼女「アナタと一緒にすれば効率がいいんですよ」
翠幼女「でも私の種はどちらかと言うと対人用だよ?あの大群相手だと役に立たないってばー」
亡者達「「「「 ア゛ア゛ッ... 」」」」ゾロゾロ
蒼幼女「種は今回は要りません。ただ上から水魔法で雨のように水を降らしてくれれば結構です」
蒼幼女「あとは私が凍らせますから」
翠幼女「あっ、そんな簡単なことでいいんだ。もう先に言ってよね」ピカッ
ザーザー...ザーザー...
亡者達「「「「 ア゛ッ゛? 」」」」ザパー
翠幼女「ほい、濡らしたよ?」
蒼幼女「どうも、これで凍りやすくなります」ピカッ
カチカチ...カチカチ...
亡者達「「「「 ア゛ア゛ア゛ア゛ッ... 」」」」ピキッ
翠幼女「おぉ、あの大群が一瞬で凍った」
翠幼女「...何か寒っ!冷気がこっちにまで来てるじゃん」ブルッ
蒼幼女「これで亡者の対策は完了です。さ、戻りますか」バサッ
ランプの魔人「...寒いな、少し」ブルッ
雪男「そうですか?私は別に気になりませんが」
紅幼女「あー...あったかい」ボォォ
黒龍「ピギャー」ゴォォ
蒼幼女「掃除して来ましたよ...これで正面から入れるはずです」バサッ
翠幼女「あーしんど」バサッ
ランプの魔人「よし、攻め込むとするか」
城門『』ドーン
ランプの魔人「...このでかい扉、結界が張ってあるな」コンコン
雪男「中に誰か居るのは確定...ということですか」
紅幼女「というかさ...この町を壊滅させたやつがこの城の持ち主なんじゃないのか?」
シーン
紅幼女「えっ何この空気」
蒼幼女「...少なくとも、これだけの魔獣を量産してるということはただ者ではなさそうですね」
翠幼女「というかやってることが悪趣味なんだよねぇーこういうのは魔界のやつらの仕業なんじゃないの?」
ランプの魔人「魔界のトップはもう既に改心しているが...それに嫌気がさしての反乱という線も否定は出来ないな」
ランプの魔人「どちらにしても入れば分かることだ。さっそく結界を壊して...ん?」
インターホン『』
ランプの魔人「...おい、ここインターホンがあるぞ」
雪男「罠でしょうか?」
ランプの魔人「いや分からん...普通の呼び鈴みたいだ」
ランプの魔人「...ここは>>220だな」
220 : 以下、名... - 2016/01/21 20:42:45.56 eSB4oAo2o 167/595城をそのまま消す
ランプの魔人「城をそのまま消すか」
一同「「「 !? 」」」
雪男「なっ...本気ですか?」
ランプの魔人「このインターホンは多分押すと爆発する系のアレだ、つまりそういう系のトラップがこの先いっぱいあるということだろう」
ランプの魔人「わざわざ城に入って危険な目に遭うよりも、お願いで消した方が安全だし楽だ」
ランプの魔人「安心しろ。城自体を消すだけだから中にいる生物は消えないはずだ」
ランプの魔人「ということでクロちゃんよろしく」
黒龍「ピギャー」
ピカッ
城『』シュンッ
紅幼女「おぅ...本当に消えた」
蒼幼女「...何でもありですね」
城『』パッ
ランプの魔人「!?」
雪男「ど、どういうことだ...?消えたはずの城が...」
翠幼女「元に戻ってるねー」
ランプの魔人「んな馬鹿な!私のお願いは絶対だぞ!なぜ復活した!?」
紅幼女「こんなこと初めてだな...ランプの魔人のお願いが効かないなんて」
ランプの魔人「おいクロちゃん!もう一度だ!もう一度お願いをしてくれ!」
黒龍「ピギャー」
城『』シュンッ
城『』パッ
蒼幼女「...また元に戻りましたね」
ランプの魔人「...そうか、何となくだが分かったぞ」
ランプの魔人「雪男、そこにある小石をあの城に向かって投げてくれないか?」
雪男「この石ですか.. ?分かりました」スッ
雪男「どこか指定する位置はありますか?」
ランプの魔人「そうだな...なら真ん中辺りに投げてくれ」
雪男「了解です...」グッ
雪男「憤ッッッッ!!!!!!」ビュウン
スゥッ
紅幼女「!?い、石が城をすり抜けたぞ!」
蒼幼女「そういうことですか。つまりあの城は...」
翠幼女「幻覚、マボロシってことだねぇ」
ランプの魔人「やはり張りぼてか...一体何のためにこんなことを」
紅幼女「どうするんだこれ...城がないってことはもう探す当てもないってことだぞ」
雪男「...」
蒼幼女「そうとも言い切れないんじゃないですか?」
翠幼女「どういうこと?」
蒼幼女「簡単な話ですよ、城がまやかしだったら何のためにそんなことをする必要があったかという話です」
蒼幼女「まずは城門を突破して敷地内に入ってみましょうか。そうすれば答えはすぐ分かるはずです」
ドッカーン
ランプの魔人「お願いで城門をブッ飛ばしたがこれで何が分かるんだ?」
蒼幼女「まずあの城、アソコをもしまやかしだと気付かずに入ったらどうなると思いますか?」
紅幼女「うーん...どうなるんだ?」
雪男「仮にあの城がデコイの役割だとすると...何か罠のような物が作動するんじゃないですか?」
蒼幼女「その通りです。では次、どのような罠だと思いますか?」
翠幼女「ベターなやつだと何か飛んでくるとか?」
ランプの魔人「...この質問には何の意味があるんだ?」
蒼幼女「どういった意図で、どのような罠を仕掛けたかが分かれば相手の情報は自然と分かるものです」
蒼幼女「今回の場合は...城門に結界を張って城の幻を作った犯人がどこにいるのかが分かります」
紅幼女「えっ!?本当にそんなことが分かるのか!」
蒼幼女「まず罠というものは生け捕りが基本です。そのまま殺すよりも相手を捕らえて情報を聞き出してから殺した方が有益ですからね」
蒼幼女「ではこの幻にどのような罠が仕掛けられてたか...まあ落とし穴辺りが妥当なところでしょう」
ランプの魔人「お、落とし穴?」
蒼幼女「アレは容易に作れて一度引っ掛かれば簡単に脱出不能にすることが出来る優れものですからね。人は自然と地面から意識が外れますから成功率も高いですし」
蒼幼女「では試しにこの氷柱を城の入り口付近に落としてみましょうか」
カチカチッ...
ヒュー
ズブッ
雪男「!? 地面に穴が!」
蒼幼女「ビンゴ、次はこれを仕掛けた相手がどこに居るかですね」
蒼幼女「私なら...そうですね...」
蒼幼女「罠にかかったことがすぐに分かり、発見されにくい場所...つまり」トントン
蒼幼女「この下ですね」
ランプの魔人「地下ということか?」
翠幼女「あー何か分かる。地下ってジメジメしてて寝やすいんだよね」
紅幼女「それはちょっと違うと思う」
蒼幼女「私の推測が正しければこの近くに出入り口があると思いますが...翠龍、空気の動きでどこか空洞があるか分かりませんか?」
翠幼女「えーそんなこと言われたって見つかるわけな」ピクピクッ
翠幼女「あっ...あるね。そこの3メートル先の地面のところから僅かにだけど違和感を感じるような」
雪男「ここら辺ですか?」トントン
翠幼女「んーもうちょっと右...うんそこそこ」
雪男「では少し殴ってみますか...憤ッッッッ!!!!!」ブンッ
ドンッ!!!!!
ガラガラガラガラガラ......
紅幼女「じ、地面が崩れた...」
ランプの魔人「...どうやら当たりのようだな。確かに道のような空洞になってるぞ」
蒼幼女「どうです?見事に当たったでしょう」ドヤァ
ランプの魔人「...きっとこれを作ったやつは蒼龍と同じくらい性格が悪いんだろうな」
紅幼女「...同じ者同士考え方が似てるんだろうな」
翠幼女「普通分からないよねここまで、普通は」
蒼幼女「聞こえてますよ」イラッ
スタスタ スタスタ
ランプの魔人「しかしこの道狭いな」
紅幼女「え?別に普通だけど」
ランプの魔人「そりゃお前が幼女だからだ。私や雪男の体格だと狭く感じるんだよ」
雪男「...窮屈です」キツキツ
ランプの魔人「おい蒼龍、ここから先がどうなってるかは推測出来るか?」
蒼幼女「詳しくは分かりませんが...私ならまず侵入者を排除するために無数のトラップを配置しますね」
紅幼女「黄金卿にあったやつみたいな?」
蒼幼女「あれはやさしいモードのトラップです。普段仕掛けてるのはもっと過激なハードモードですよ」
ランプの魔人「わざわざ切り替えてたのか...本当性格悪いなお前」
蒼幼女「...アナタにだけは言われたくないです」
翠幼女「ん?あそこの先、広い場所になってない?」
紅幼女「本当だ!もしかして出口か!」
雪男「出口に出たら駄目なような気がしますが...」
パァァ...
ランプの魔人「...なんだここは?ホテルのロビーのように見えるが」
紅幼女「エレベータもあるぞ...地下行きしかないけど」
翠幼女「おっ、ソファー発見っと」ゴロン
蒼幼女「ここがこの要塞の本当の入り口のようですね...」
雪男「なぜか不気味に感じるところですね。これは一見怖いくらいまで整っているこの空間のせいなのか、それとも...」
蒼幼女「皆さんこれからの行動は慎重にお願いします...トラップがあるとしたら確実にここからです」
蒼幼女「不審な物に触ったりするようなことは絶対にやめてください。...分かってますか?紅龍」
紅幼女「」ビクッ
紅幼女「な、なんで私だけ名指しなんだ」
ランプの魔人(...エレベーターは地下1階から地下50階まで、相当な深さだな)
ランプの魔人(見たところ奥に階段も見えるが...どちらで行くとするか)
翠幼女「すぴぃ...すぴぃ...」スヤァ
蒼幼女「翠龍、そのベッドから今すぐ離れてください。それが罠だったらどうするんですか」
雪男「階段とエレベーター、どちらで行きますか?」
ランプの魔人「普通なら楽に移動できるエレベーターだが...トラップがあったら脱出が困難だからな」
ランプの魔人「しかし階段も色々仕掛けやすい場所だし...うーむ」
紅幼女「お願いで一気に下まで行くのは駄目なのか?」
ランプの魔人「...地下50階までの位置には行けるかもしれんが、そこからが問題だ」
ランプの魔人「もし少しでもこの真下からずれていたら地面の中に埋まる可能性がある」
紅幼女「...お前のお願い本当に役にたたないな」
ランプの魔人「うっさいアホ、とりあえずここは>>238だ」
238 : 以下、名... - 2016/01/23 23:11:23.89 3ExXb0a3o 180/595エレベーターに乗る
ランプの魔人「ここはエレベーターだ」
紅幼女「どして?」
ランプの魔人「だって楽だし」
紅幼女「おい!」
ランプの魔人「一応理由を言うなら、どんなトラップが来るか分かりやすいからだ。狭い空間だから音や匂いで発動前に察知することもできるかもしれない」
ランプの魔人「そしてトラップの発動と同時にお願いで対処する、我ながら完璧な作戦だ」ドヤァ
蒼幼女(単純ですがそれが一番...のようですね。離れて移動するよりも固まって移動した方が安全ですし)
蒼幼女(...いや少しシンプル過ぎますか。もう一度よく考えた方がいいですね)
蒼幼女(私がこの要塞の主なら...まず探知魔法か監視カメラで相手の情報を探ります)
蒼幼女(メンバーの中で誰が一番の戦力か...そしてどのような能力なのか)
蒼幼女(そこから罠で相手の戦力を削ぐ...出来るだけ確実に、決定的な戦力を)
蒼幼女(この場合はそうですね...私と翠龍はまず罠で仕留めるのは無理と見るべきでしょうか。あの亡者の流れを見ていたら私達の実力は分かってるでしょうし)
蒼幼女(次は...紅龍は論外ですね。会話的にも戦力として期待されてないことはバレてるでしょうし、同じ理由で黒龍もナシ)
蒼幼女(雪男はあの怪力は脅威ですから物理系の罠は効かないと見るべきでしょうか。ですがこのメンバーなら一番狙われる可能性がたか...)
ゾクッ
蒼幼女(!?)
蒼幼女(な、何か忘れてるような...致命的な何かを......ランプの魔人!)
蒼幼女(そ、そうです!あのお願いは確実に厄介!単純な戦闘力としてもこの中では一番!)
蒼幼女(もしお願いを叶える相手が居ないとただの無能だということが相手に知られていたら...)ゴクリ
ランプの魔人「ほら早くお前らもエレベーターに乗れ」
紅幼女「でも...何か危なくないか?」
黒龍「ピギャー...」
ランプの魔人「ならこれでどうだ、ほら私は一人で乗ったが何も起きないぞ」スタスタ
蒼幼女「ラ、ランプの魔人っ!今すぐこちらに戻ってっ...!」
ランプの魔人「なんだ突然、でかい声を出して」
パカッ
ランプの魔人「ん?今、下から音が...っ!?」
ヒュゥゥゥゥーーーー
バタン
紅幼女「...あれ?」
紅幼女「ラ、ランプの魔人が...落ちた?」
ズササササササササーーーーーーーー
ランプの魔人「うわああああああああああああああああ!!!!!!」ヒュー
ランプの魔人(な、何が起きた!?蒼龍に呼ばれたと思ったらいきなりエレベーターの床が開いてっ...)
ランプの魔人(まさか落とし穴に引っ掛かったのか!?いやこれ何か滑ってるけど!この場合は落とし滑り台だけど!)
ズササササササササーーーーーーーー
ランプの魔人(くっ...このままだと落ちる!まずは身体を止めないと!)グッ
ジュッ
ランプの魔人「痛ぁっ!?」
ランプの魔人(む、無理!この勢いを素手で止めるのは無理!手が持っていかれる!)
ランプの魔人「クソッ...うわああああああああああああああ!!!!!!」
ズササササササササーーーーーーーー
ランプの魔人「ちくしょおおおおおおおおおおおお止まれえええええええええええ!!!!!」バタバタ
ズササササササササーーーーーーーー
ランプの魔人「あああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」
ズササササササササーーーーーーーー
ランプの魔人「...落ちるのが長いな、いい加減慣れてきたぞ」
ポイッ
ランプの魔人(!?きゅ、急に終わるな!)
ランプの魔人「いでっ!」ドサッ
ランプの魔人「ち、ちくしょう...ここはどこだ?」サスサス
バタンッ
ランプの魔人「...見た感じ何もない白い部屋だな。本当に何もない」
ランプの魔人「出口も窓も...完全な密室だ...私一人だと脱出は不可能...」
ランプの魔人「...」ゾー
ランプの魔人「そ、そうだ!さっき滑った滑り台を逆走すれば!!」
シーン
ランプの魔人「な、ない...私がこの部屋に来たと同時に閉まったのか...」
ランプの魔人「これはつまりあれか...監禁状態というやつか」
ランプの魔人「くっ!完全な密室などこの世にはない!どうにかして脱出できるはずだ!」
ランプの魔人「とりあえず落ち着いて今の私の手持ちを確認してみよう...脱出に繋がるものがあるかもしれん」ガサゴソ
スマホ『』
鍵『』
ガム『』
キングギドラ鱗『』
ランプの魔人「ろくな物がない...!?そ、そうだ携帯があるじゃないか!」
ランプの魔人「これで助けを呼べばいいんだ!フハハハハハまさに文明の勝利だな!人間を舐めるなよ!」ポチポチ
スマホ『圏外』
ランプの魔人「」
ランプの魔人「...まあ冷静に考えたらそりゃそうだよな。ここ地下だし」
ランプの魔人「...そうだ、地下なら声も響くんじゃないのか?」
ランプの魔人「おい!私はここだあああああああああああああ!!!!!!助けろおおおおおおおおおおおお!!!!」ドンドン
ランプの魔人「誰かああああああああああ!!!!!居ないのかああああああああああ!!||」ドンドン
シーン
ランプの魔人「ぜぇ...ぜぇ...さ、さすがに無理があるか...無駄なエネルギーを消費するだけだな」ハァハァ
ランプの魔人「仕方ない...これだけは使いたくなかったが最終手段だ」
ランプの魔人(おい...創星神、見てるんだろ?私に魔力を返せ)
シーン
ランプの魔人「無視すんな!」
ランプの魔人「緊急事態だ!いいから早く私に魔力を戻せ!」
シーン
ランプの魔人「ク、クソが...あいつ絶対楽しんでるな...私が簡単に脱出したら面白くないから無視してるんだ...」
ランプの魔人「後で力が戻ったらただじゃおかないからな...覚えてろよ」メラメラ
ランプの魔人「仕方ない、救助が来るまで待つか」ゴロン
ランプの魔人「あいつらも私が居なくなったら困るから必死に探すはずだ...特に蒼龍が」
ランプの魔人「それまで一眠りでもして過ごそう...きっと1時間くらいでここから出られると思うからそれまで一休み一休みっと」
ランプの魔人「...」
ランプの魔人「なんて待てるかああああああああああああ!!!!!」ドンガラガッシャーン
ランプの魔人「誰かあああああああああ!!!!助けにこおおおおおおおいいいいいいいいいい!!!!!」
紅幼女「ラ、ランプの魔人が...落ちた?」
黒龍「ピギャー!?」
翠幼女「おぉ、ボッシュートされた」
蒼幼女「クッ!間に合いませんでしたか!」
雪男「...少し下がっていてください」スタスタ
蒼幼女「ま、待ちなさい!今そのエレベーターに入るのは危険っ....」
雪男「覇ァッッッッッ!!!!!」ズドン
ベキィ!!!
パラパラパラッ...
雪男「落とし穴の形跡は...ない。物理的に消されたのか魔法で消したのかは分かりませんが、追うのは不可能のようですね...」
紅幼女「マジか...」
蒼幼女「私としたことが...こんな簡単なことに気付けなかったなんて」
蒼幼女(この状況でランプの魔人を奪われたのは痛すぎる...何だかんだであの能力は使えますからね...)
蒼幼女(救出...はほぼ不可能と言ってもいいでしょうか。この要塞でランプの魔人をピンポイントに探し出すのは時間がかかり過ぎる)
蒼幼女(探知魔法での捜索もあまり期待は出来そうにないですね...相手もそれを警戒して対策はしてあるでしょうし...)
蒼幼女(一番手っ取り早いのは犯人を見つけて直接叩いて居場所を吐かせる...それもなるべく素早く)
蒼幼女(もし...ランプの魔人に何かあったらあの動画は...)ゴクリ
紅幼女「ど、どうするんだ...こんなパターン初めてだぞ...ランプの魔人が居なくなるなんて」
黒龍「ピギャー...」
雪男「不覚...」
翠幼女「さすがに一度撤退した方がいいんじゃないの?このままだとジリ貧になりそうだけど」
蒼幼女「...行きますよ」
紅幼女「え?」
蒼幼女「このまま行くって言ってるんですよ。ここの主を見つけ出してランプの魔人を救出します」
翠幼女「えぇ...本気?」
蒼幼女「こちらには戦力として使える龍が二人+αも居ます。単純な力勝負ならまず負けません」
蒼幼女「ならここで引かずに攻めるべきです。そして出来るだけ素早くランプの魔人を連れ戻します」
翠幼女「...何か蒼龍らしくない作戦だね、どうかしたの?」
蒼幼女「何でもないですよ!!!!」
紅幼女「私は賛成だ!ここまで来たらランプの魔人を助け出して雪男の妹も見つける!」
黒龍「ピギャー!!!!」
雪男「私もです...!ここまでする奴だ、きっと妹の居場所も知っているはず!」
蒼幼女「決まりですね」
翠幼女「うへぇ、まじで...」
蒼幼女「では行きますか、肝心の敵の場所は恐らく最下階の地下50階です」
蒼幼女「そこまでは先程、雪男さんが開けたエレベーターの穴を降りて行きましょう。エレベーターの昇降路が一番罠が少ないでしょうからね」
紅幼女「なんで敵が地下50階に居るって分かるんだ?」
蒼幼女「勘です」
紅幼女「えっ」
蒼幼女「とにかくこういう場合は一番下か上にいるものです」
紅幼女「お、おう」
バサッ...バサッ...
蒼幼女「だいぶ深いですね、地下数百メートル近くはありますか」
翠幼女「ねーなんでわざわざ翼を使って飛びながら降りてるの?そのまま下に向かってジャンプすればよくない?」
蒼幼女「一応警戒のためです。何が起こるか分かりませんからね」
紅幼女「お、重い...」バサッバサッ
黒龍「ピギャー...」バサッバサッ
雪男「す、すみません...私飛べなくて...」
『ワーギャアアアアアアアアアア!!!!!!』
蒼幼女「」ピクッ
蒼幼女「この音、いや鳴き声は...」
翠幼女「どうやら下からお客さんのようだね...いやこの場合は私達がお客さんで向こうはお出迎えか」
>>257「ファアアアアアアアアアア!!!!!」
257 : 以下、名... - 2016/01/25 23:39:47.76 jsYYFlE3O 195/595クローントルーパー
クローントルパー達「」ピョーン
蒼幼女「...何ですかあの如何にも雑魚っぽいモブキャラは」
蒼幼女「とりあえず敵っぽいですし打ち落としておきますか」クイッ
シュババババババババババ!!!!!!!
紅幼女「あっ!あれ映画に出てたやつだ!」
雪男「黒いアレは出てこないんですかね」キョロキョロ
黒龍「ピギャー」
蒼幼女「ふぅ、全部打ち落としましたか」
翠幼女「いやー何か蒼龍にばっかり戦闘させて悪いねぇ...おかげでこっちは楽にくつろげるよ」フワフワ
蒼幼女「大丈夫ですよ、ここのボスはアナタに譲りますから」
翠幼女「えぇっ!?」
翠幼女「蒼龍一人で戦えばいいじゃん!私、戦いなんてめんどくさいことするつもりはないよっ!?」
蒼幼女「今更何言ってるんですか。そもそもアナタは戦闘用として連れてこられたんですから、その仕事はしてもらいます」
翠幼女「なっ...じゃあ私このまま帰るからね!よく考えたらそもそもランプの魔人を助ける義理もないし!」バサッ
蒼幼女「...別にこのまま帰ってもいいですけど、後でどうなるか知りませんよ?」
翠幼女「」ゾクッ
翠幼女「えっ...どういうこと?」
蒼幼女「もしランプの魔人が無事に戻ってきたらどう思うんでしょうね...自分がピンチの時にアナタが一人だけ勝手に帰ったと知ったら」
翠幼女「」ゾー
蒼幼女「確実にキレてアナタに罰を与えるでしょうね...例えば家を爆発させるとか」
翠幼女「はぁっ!?」
翠幼女「ちょ、ちょちょちょちょ!そんなことあるわけな...!」
紅幼女「...ないとは言い切れないよなぁ。むしろそっちの可能性の方が高いかも」
黒龍「ピギャー」
翠幼女「ぐ、ぐぬぬ...」
蒼幼女「駄々こねてないでさっさと行きますよ。早く帰りたいでしょ?」
翠幼女「くそぉぅ!!!!!」バサッ
........................................................
..........................................
スタッ
蒼幼女「到着、ここが最下層のはずです」
翠幼女「あー...深かった...一体どれだけあるんだよぅ」
紅幼女「お、重かった...」バサバサ
黒龍「ピギャー...」バサバサ
雪男「ご、ごめんなさい...」
蒼幼女「とりあえずエレベーターの扉をぶち壊して外に出ます」
蒼幼女「...ここから先はこの階自体が罠だと思ってください。決して警戒を怠らないこと」
蒼幼女「翠龍、アナタが先陣です。私はその次、そして三人は私のあとに続いてください」
雪男「了解です...」ゴクリ
紅幼女「とうとうここまで来たのか...一体どんなやつがいるんだ...」
黒龍「ピギャー...」
翠幼女(あー早く帰ってカブトムシ食べたい)
蒼幼女「...行きます」ピカッ
ドッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!
翠幼女「よっと」ダッ
翠幼女(はぁ...私が最初か、めんどいな)
翠幼女(一応、何かないか見ておくかな、蒼龍に怒られそうだし)キョロキョロ
蒼幼女「...翠龍は行きましたか、次は私ですね」
蒼幼女「私の後にすぐ続いてください」ダッ
翠幼女「...」ボケー
蒼幼女「...ちょっと翠龍、なんでそこに突っ立てるんですか」
翠幼女「い、いやだってさ...」
蒼幼女「アナタ先陣がどういう役目か知ってるんですか?下手をしたら全滅もあり得るんですよ?」
翠幼女「あ、あそこ見てみてよ...」
蒼幼女「...?一体何が...」キョロッ
雪男「どうしたんですか...?こんなところで立ち止まって」
蒼幼女「...アソコを見てください、どうやら向こうは逃げも隠れもしなかったようですね」
雪男「...椅子に誰かが座って、いる?」
>>268「...」ニヤリ
268 : 以下、名... - 2016/01/27 22:09:35.80 A8BEzSV8O 202/595ホッカイロ・レン
黒仮面『...』シュコー
蒼幼女「...なんですかあのどこかで見たことがあるような仮面と格好は」
雪男「...今話題の映画の敵のコスプレに見えますね」
翠幼女「ミーハーなやつだねぇ」
紅幼女「私あれまだ見てないんだけど」
黒龍「ピギャー」
紅幼女「や、やめろぉ!ネタバレするなぁ!」
蒼幼女「...で、そこにいるコスプレさん。アナタがここの主、この町を壊滅させた本人ですか?」
黒仮面『...ご名答』
蒼幼女「ランプの魔人を監禁してるのもアナタですか?」
黒仮面『...ご名答』
蒼幼女「なるほど、話が早くて助かります」
蒼幼女「なら早くランプの魔人をこっちに返してください。私達は人を探しているだけです」
蒼幼女「返してくれるなら特別にアナタの悪行と、失礼なおもてなしは見逃してあげます」
紅幼女「お、おい!やつは町一つを滅ぼした極悪人だぞ!それを逃がすのか!?」
蒼幼女「...私達はあくまでこの件とは関係ありません。わざわざ面倒ごとに首を突っ込む必要はないです」
蒼幼女「...ただ、帰ったら神界の方に通報はしますけどね」ボソッ
紅幼女「そ、そういうことか...」
黒仮面『残念ながらそれは無理な相談だな』
黒仮面『お前達の行動は見させてもらった...あの女は特別な能力を持っていることを知ってる』
黒仮面『あれはこの世を簡単に動かせるほどの力だ...我が野望を果たすためにあの力は使わせてもらう』
蒼幼女「...一応聞いておきましょうか。アナタの野望とは何ですか?」
黒仮面『そんなことは決まっている、世界をこの町と同じように死と絶望で塗り替えるのだ』
蒼幼女「...そうですか。それはこちらとしても見逃せませんね」
翠幼女「どーすんのあれ...?頭がイっちゃってることしか言ってないけど」
蒼幼女「やりますよ翠龍。一応、殺しはしないでください...ランプの魔人の居場所を聞き出さないといけませんからね」
翠幼女「了解...さすがに私もこの世界を滅ぼされるのは嫌だからね」
紅幼女「私もやるぞ!」
蒼幼女「アナタはここで子龍や雪男さんと大人しくしていてください」
紅幼女「えっ」
紅幼女「な、なんでっ!?私もクロちゃんの力を借りればそれなりには戦えるぞ!」
蒼幼女「アナタの炎は私の氷ごと溶かすから共闘だと相性が悪いんですよ」
紅幼女「え、えぇ...」
翠幼女「まっ、秘密兵器ってことでいいんじゃないの?ピンチになったら加勢すればいいじゃん」
蒼幼女「...そうですね。紅龍はとっておきの秘密兵器です」
紅幼女「私が...秘密兵器?」
紅幼女「し、仕方ないなぁ!私は待機してるから二人とも頑張ってな!もし負けても私がいるから!」ダッ
蒼幼女「...ふぅ、単純で助かりますね」
蒼幼女(秘密兵器...ですか。私達が負けると思えませんが何だか嫌な予感が...)
雪男「...」
雪男(あの仮面を被っているやつ、どこかがおかしい...一体なんだこれは...)
274 : ◆gqUZq6saY8cj - 2016/01/27 23:39:08.62 Eusd/L69o 207/595今日はここまで
ホッカイロ・レンさんはコスプレということになりました
まだ未見でごめんなさい...
蒼幼女「翠龍、まず私が仕掛けますのでアナタは隙があったら種をぶちこんでください」
翠幼女「いいの?蒼龍の氷ってどちらかというとサポート向けのような気がするけど」
蒼幼女「長いこと戦ってないアナタに前線を任せる...というのは少し不安ですからね」
翠幼女「ひどっ...まあ私もちょっと不安だったからいいけど」
蒼幼女「では行きます、援護は任せましたよ!」ダッ
黒仮面『』シュコォォ
蒼幼女(まずは様子見で氷柱を数本撃ってみますか)
シュババババババ!!!!!!!
黒仮面『...』クイッ
ピキーン
蒼幼女(本体に当たる前に何かに防がれた...バリアのような物を張っているのでしょうか?)
蒼幼女(ならそのバリアがどれだけ頑丈が試してあげましょう、氷柱に魔力を込めて貫通力を高める!)ピカッ
ギュリィィィィィ!!!!!!
蒼幼女(並みの者ならまず防ぐのは不可能!これで相手の実力がある程度分かるはず!)
黒仮面『』クイッ
ピタッ
蒼幼女(止まった...?)
クルンッ!!!!!
蒼幼女「!?」
蒼幼女(クッ!まさか跳ね返してくるとは!)ピカッ
ビシャー
黒仮面『ほう...貴様は氷を解凍することもできるのか』
蒼幼女「...」
蒼幼女(こいつの力...想像以上に未知数ですね、まさか私の氷柱を跳ね返すとは)
蒼幼女(ですが...少し余裕を持ちすぎです。もっと回りに注意を向けるべきですよ)
シュンッ
翠幼女「隙ありィ!」ブンッ
黒仮面『...!?』
ピカッ
黒仮面『...くっ』ブオン
翠幼女「ぶおっ!?」ビューン
ズサー
翠幼女「い、いてて...何か吹き飛ばされた」
蒼幼女「やりましたか?」
翠幼女「うん...返り討ちにはあったけど一応、種は植えたと思うよ」
蒼幼女「そうですか、よくやってくれました」
黒仮面『...なんだ?身体に何かの気配が』
黒仮面『貴様ら...我に何をした』
蒼幼女「なに、戦っていれば分かりますよ...今すぐにでもね!」ピカッ
シュババババババババババ!!!!!!!!
黒仮面『小細工を...』スッ
蒼幼女(またあのバリアのようなもので防ぐ気ですか...ですがこちらの狙いはそっちではない)ピカッ
ビシャー!!!!!!!
雪男「氷が水になり破裂した...?一体あのお二方は何を狙って...」
黒龍「ピギャー」
紅幼女「あれは多分、翠龍の種の芽を出そうとしてるんだと思うぞ」
雪男「種?」
黒龍「ピギャー」
紅幼女「翠龍は自分の魔力を種のようにして、相手に植えることが出来るんだ。そのためには相手を殴って直接触れる必要があるけど」
紅幼女「で、その種の芽が出るには条件がいくつかあって、それをクリアすると種が出るんだ」
紅幼女「条件は...うーんなんだっけ?現実と同じような気がするけど忘れた」
雪男「現実と同じなら酸素、温度、水の三つじゃないんですか?」
紅幼女「そう!それそれ!」
紅幼女「酸素って空気のことだろ?えっ違った?まあどうでもいいや。それは元々あるからもうクリア済み」
紅幼女「次に温度もあいつ極端じゃないところならわりとどこでもいいから、ここならクリア済み」
紅幼女「つまり最後の水をかけるだけで簡単に芽が出るというわけだ!ちなみに服の上からでも魔力がこもっていればOKらしい」
雪男「...もし発芽したらどうなるんですか?」
紅幼女「魔法が発動する、ちなみに防御することは無理に近いぞ」
紅幼女「なんたって身体の内側からの攻撃だからな...私が言うのもなんだけど相当エグい魔法だ」
雪男「...強力な魔法ですね。実質水を浴びせるだけで発動するなんて」
黒龍「ピギャー...」
紅幼女「翠龍は龍の中でも結構強い方だからなー...本人はあんまり戦わないから実戦には向いてないけど」
黒仮面(氷が溶けた?一体何を...)
蒼幼女「やはりバリアを張っていたのは自分の前だけでしたか。今度は回りもちゃんと守った方がいいですよ?」
蒼幼女「ほら...アナタの足元、破裂した水が集まって少し濡れています」
プルプル...プルプル...
黒仮面『!? 罠か!』グッ
翠幼女「もう気付いても遅いよ!」ピカッ
シュルルルルルル...
黒仮面『これは...』
グルグル...グルグル...
翠幼女「イバラ...これで君は動けない」
黒仮面『...』
茨『』グルグル
蒼幼女「イバラ...ですか。確か効果は動こうとすると神経に魔法が走り、激痛が走るというやつですね」
翠幼女「そそー。この魔法は発動するとまず相手は動けなくなるからねー」
黒仮面『...』
蒼幼女「どうです?動けないでしょう」
蒼幼女「私としてはこのまま動けない相手をリンチするというのも悪くないですが...どうしますか?喋る気になりましたか?」
黒仮面『...相手の動きを封じる、か』
黒仮面『冗談としては中々面白いな』フラフラ
蒼幼女「!?」
翠幼女「なっ!?」
蒼幼女「ど、どういうことですか!アイツ普通に動いてるじゃないですか!」
翠幼女「わ、私に言われても!ちゃんと魔法は発動してるはずだよ!?」
蒼幼女「じゃあなんで動けるんですか!不発したんじゃないんですかアレ!」ビシッ
翠幼女「いや確かに発動はしてるって!イバラも出てるし!」
蒼幼女「...ならどういうことですか?アイツには痛覚なんてないと?」
翠幼女「考えられる可能性はそれしかない...ね。だって普通はどんなに我慢強い人でも耐えられないほどの痛さだし」
黒仮面『漫才はそろそろ終わりか?そろそろこちらも攻撃を仕掛けたいところだが』
蒼幼女「...どうやらカラクリがありそうですが、今はそれを考えてる時間はないですね。次はイバラ以外の種をお願いしますよ」
翠幼女「うぅっ...これで終わると思ったんだけどなぁ」
.............................................................
..................................................
ランプの魔人「」クチャックチャッ
ランプの魔人「」プクー
パンッ
ランプの魔人「...」ベター
ランプの魔人「」クチャックチャッ
ランプの魔人「」プクー
パンッ
ランプの魔人「」ベター
ランプの魔人「...」
ランプの魔人「...ガム噛むの飽きた」
ランプの魔人「たかが数十分が何時間時間にも思える...ネットなら数秒の感覚で終わるのに」ゴロゴロ
ランプの魔人「あいつらは一体何をやってるんだよ...早く助けにこいよ...」ゴロゴロ
ランプの魔人「...やはり自力で脱出するしかないか」
ランプの魔人「しかしこの手持ちで一体何をすれば...」
鍵『』
ランプの魔人「」ピコーン
ランプの魔人「そうだ!この鍵で壁を掘ればいいんだ!」
ランプの魔人「よっしゃああああああああああ掘るぞおおおおおおおお!!!!」ガンガン
ランプの魔人「あはははははははは!絶対に脱出してやるからなああああああ!!!!」
ランプの魔人「私は何をやっているんだ」
ランプの魔人「鍵なんかで掘れるわけないだろ...馬鹿じゃねえの...」ドズーン
ランプの魔人「いかん...密室に閉じ込められて少し気が狂ってるな。ランプの中で数千年も過ごしたことがトラウマにでもなっているのか?」
ランプの魔人「はぁ、他に使えそうな物は」チラッ
キングギドラ鱗『』
ランプの魔人「...こんなことならプレデターにあのプラズマのやつとか、ディスクのやつとか貰っておけばよかった」
ランプの魔人「なにこれ?キングギドラの鱗?何に使えっていうんだよ!捨てるにしても燃えるゴミか燃えないゴミかも分からんわ!」
ランプの魔人「くそっ!いるかこんなもん!」ブンッ
ランプの魔人「やはり脱出は無理か、大人しくガムでも噛んで待つ...」
グサッ
ランプの魔人「...ん?なんだ今の音?」クルッ
ランプの魔人「何かが刺さったような音がしたが...気のせいか?」
キングギドラ鱗『』グサー
ランプの魔人「!?」
ランプの魔人「こっ...これは!いまさっき投げた鱗が壁に刺さってる!?」
ランプの魔人「い、いや待て...たまたま壁に亀裂があったのかもしれない...も、もう一度この鱗を壁に刺してみよう」グサッ
ガリッ...
ランプの魔人「ほ、掘れる!!!!よく触ってみたらこの鱗!とてつもなく固いじゃないか!」
ランプの魔人「ハハハハハハハハハ!脱出の光が見えて来たぞおおおおおおおおおお!!!!」ガリガリ
...............................................................
.................................................
黒仮面『ではこちらからも攻めさせてもらおうか』スゥー
シュンッ
蒼幼女(速いッ...!狙いは私!?それとも...)
翠幼女「ぐへぇっ!?」ガシッ
黒仮面『...』ガチガチ
翠幼女「く、くそっ...離せ...!」
蒼幼女「やはりそっちですか!」ピカッ
シュババババババババババ!!!!!!!!
黒仮面『...』スッ
ピキーーーーーーーーン...
氷柱『』フワフワ
蒼幼女(どうしても氷柱は止められるようですね...なら望み通り近距離戦に付き合ってあげますよ!)ダッ
翠幼女「は、離せぇ!!」ブンッ
黒仮面『...』サッ
翠幼女「げほっ...げほっ...お、おもいっきり首絞めやがってこの野郎...」
蒼幼女「ふんっ!」ブンッ
黒仮面『...』サッ
カチカチ...カチカチ...
黒仮面(これは...完全に避けたはずなのに凍っているだと?)
蒼幼女(やっと気付きましたか!私の拳と足は冷気を纏っています!つまり!)ブンッ
黒仮面『くっ...』ヒヤァ
蒼幼女(完全な防御や回避をしたとしても、接近しているだけで冷気がアナタを凍らせる!)
黒仮面『...やはり、中々厄介だな。この身体ではこれが限界と言ったところか』
黒仮面『なら...もう遊ぶのは止めだ』クイッ
ズドォォォォォォォォォン!!!!!!!
蒼幼女「ぐっ!?」ブオン
蒼幼女(何かに弾き飛ばされた!?まるでダンプカーにはねられたような衝撃!)
黒仮面『まだだ』クイッ
ギュィィィィィィィィィィィン!!!!!!!
蒼幼女(なっ...!?今度は引っ張られっ...)
黒仮面『』グッ
蒼幼女(マ、マズイ!この状況で一撃を食らうのは!氷で防御をッ...)
黒仮面『ハァァッ!!!!』ブオオンッ
翠幼女「あーあー...喉が変な感じ...」
翠幼女「あっ、そうだ。蒼龍のところに援護しに行かないと...」
ビシュゥゥゥゥン...
蒼幼女「ガハッ!!!」ズサー
翠幼女「蒼龍!?だ、大丈夫!?」
蒼幼女(ぐっ...な、何とか防御は間に合いましたか...)
蒼幼女「肋骨が何本か持っていかれましたね...治癒魔法をお願いします」
翠幼女「う、うん!」ピカッ
黒仮面『肉塊にするつもりで打ったが、細い体のわりに意外と頑丈なようだな』
蒼幼女(バリアにあの不可解な力...そして私の骨を簡単に折る身体能力、やつの能力は恐らく...)
蒼幼女「念力...ですね。それもかなり強力な」
翠幼女「え?念力?」
蒼幼女「あいつが使った魔法のことですよ。テレキネシスやサイコキネシスの類でしょう」
翠幼女「あー...確かに言われてみるとそれっぽい」
蒼幼女「厄介な能力ですねあれは...防御にも攻撃にも使えて、しかも遠距離近距離に対処可能、おまけに身体強化まで出来るんですから」
翠幼女「...何か話だけ聞いてるとヤバそうな相手だけど大丈夫?勝てるの?」
蒼幼女「...」
蒼幼女(一応やつを倒せる技を私は持っていますが、まだ未完成です)
蒼幼女(それにあまり人に見られるのは好ましくない...何しろ「とっておきの切り札」というやつですからね)
蒼幼女「よし、作戦を考えました」
蒼幼女「次は翠龍が前線です。何としてもアイツにヒマワリの種をぶちこんでください」
翠幼女「ヒマワリの種?...えぇっ!?私がやるの!?」
蒼幼女「私はすぐに発芽出来るように準備をします。頼みましたよ」バサッ
翠幼女「う、うそぉー...」
黒仮面『...今度は一人か』スタスタ
翠幼女「マ、マジか...戦闘慣れしてない私に一人で任せるのか...」
翠幼女「め、めんどくさいけど...やるしかないよね、うん」
翠幼女「...そうと決まったら先手必勝じゃあ!!!!」ダッ
黒仮面『...』
翠幼女(あいつは確か遠距離にも近距離にも対応出来るって蒼龍が言ってたっけ)
翠幼女(なら狙うは種のみ!何としても一発ぶち当てる!)ピカッ
フゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!
黒仮面『...』
翠幼女(風魔法で突風を起こす!これであいつの弾き飛ばしもある程度は対応でき...)
ズドォォォォォォォォォン!!!!!!
翠幼女「へぶちっ!?」ズサー
黒仮面『...阿呆か』
翠幼女(そ、そうだった...あいつの能力は念力、風程度だとどうにもならない...)
黒仮面『言っておくが貴様を近付かせる気はない。面倒な能力らしいからな』
翠幼女(や、やっぱり私の種は警戒されてるか...この様子だと馬鹿真面目に突っ込んで何とかなりそうにないね)
翠幼女(あー...めんどくさいけどここは物量で押すか、これ使うとだいぶ魔力を消費するから嫌だったんだけど!)ピカッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ......
雪男「な、なんですかこの揺れは...!」
黒龍「ピギャー!!!」
紅幼女「こ、これは...翠龍のやつここであの魔法を使うのか!?」
翠幼女「種を植えるにはまず環境を整えないとね!」
パァァァァァァァ......
雪男「じ、地面から木のような物が生えた?」
黒龍「ピギャー...」
紅幼女「これは翠龍の技だ...自分の魔力を地面に流して木を大量に作って、その場所を魔力の森に変える...」
雪男「魔力の森とは一体なんですか?」
紅幼女「うーん...説明しにくいけど、自分の分身を大量に作ったって感じだと思う」
蒼幼女(翠龍が森化の魔法を使うなんて...珍しいですがナイスな判断です)
蒼幼女(この木は翠龍の魔力で出来ています。一つ一つが翠龍の意思で動き、行動する)
蒼幼女(そして成長し続ける...地下にある龍脈のエネルギーを吸い続けてより膨大に、より巨大に)
蒼幼女(いくら万能の念力でもあの森の猛攻を止めるのは無理ですよ)
黒仮面『...これは、木か?』
翠幼女「ぜぇ...ぜぇ...ここだと50本作るのが限界か」
翠幼女「まあでも充分!みんな!あの変なコスプレ野郎に一斉攻撃!」
木『』グキッ
木『』シュルルルルルルルルルル
黒仮面『クッ...邪魔くさい枝だ』クイッ
ズドォォォォォォォォォン!!!!!!
ギギギギギギギギギギ!!!!!!!
黒仮面『...ッ!何だとッ...』
翠幼女「へへーん!弾き飛ばせないでしょ!いくら無敵のバリアでも次から次に来る攻撃には追い付けないよ!」
翠幼女「おっと!言っておくけど逃げ道はないからね!もう君の回りは木で囲まれてるよ!」
黒仮面『...ならこれではどうだ』クイッ
ドドドドドドドドドォォォォォ!!!!!!!!
蒼幼女(念力の力を最大に上げて一気に木を消し飛ばすようですね...どうやら翠龍の作戦は上手く行ったようです)
蒼幼女(あとは私が...)チャキッ
黒仮面『所詮木は木だ。伐採すれば何も問題はない』
翠幼女「...そうだね。木はそれで問題ないと思うよ?でも今戦ってる相手は一体誰かな!」バッ
黒仮面『!?』
黒仮面(しまった...!一瞬やつから目を離してしまったか)
翠幼女「貰ったああああああああ!!!!」ブンッ
黒仮面『...』クイッ
ズドォォォォォォォォォン!!!!!!!
翠幼女「」ズサー
黒仮面『フン...一瞬遅かったな。もう少しで届くところだったが』
翠幼女「ううん、大丈夫だよ?あれ木の魔力で作った偽物だから」
黒仮面『!?』
ボコッ!!!
黒仮面『グッ...』フラッ
翠幼女「よっしゃあ!一発当てた!蒼龍!」ダッ
蒼幼女「なるほど...二重の囮ですか。よくやってくれましたよ翠龍」
蒼幼女「では最後に...種に水をあげるとしますか」チャキッ
蒼幼女「氷で作った特製の水鉄砲です。まあ普通の水鉄砲と比べて弾速がライフル並にあるんですけどね」カチッ
ズキューーーーーーーン!!!!!
黒仮面『しまっ...』ベチャー
翠幼女「ヒマワリの種!発動!」ピカッ
ドッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!!
ビュウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!
雪男「なっ...これは爆風!?」
黒龍「ピギャアアアアアアアアアアーーーー」ガシッ
紅幼女「な、なんて威力の爆破魔法...翠龍のやつヒマワリの種を使ったのか...」
翠幼女「あ、危ない...もう少しでヒマワリの爆発に巻き込まれるところだった...」ハァハァ
蒼幼女「お手柄ですよ翠龍、おかげで上手く行きました」バサッ
翠幼女「...ねぇ、もしかして蒼龍が戦わずに離れてたのって」
蒼幼女「? 爆発に巻き込まれる可能性があったからですけど?」
翠幼女「ならそれを私にも教えてよ!!!!!」
紅幼女「おーーーーい!倒したのかーーーーー?」タッタッタ
蒼幼女「えぇ、あの爆発にはさすがに耐えられないでしょうからね」
翠幼女「やっと終わりか...早く家に帰って寝たい」
雪男「...ちょっといいですか?」
紅幼女「ん?どうしたんだ?」
雪男「あの爆発でやつは生きているんですか?体内からの爆発なら普通死ぬと思うんですけど」
蒼幼女「」ハッ
翠幼女「」ハッ
紅幼女「えっ?ま、まさか...」
黒龍「ピギャー...」
蒼幼女「し、しまった...わ、忘れてた...アイツを殺したらランプの魔人の場所が...」
翠幼女「ちょ、ちょっと蒼龍!?まさか考えてなかったの!?」
蒼幼女「くっ...私としたことがなんて失態...頭が自然とランプの魔人ことを忘れようとしてたなんて...」
紅幼女「え、えぇ...ならこれからどうするんだ」
ガラッ
雪男「」ピクッ
雪男「みなさん静かに!今、何か音が!」
ガラッ...ガラッ
ガララララララッ...
黒仮面『...』シュコォー
蒼幼女「..ま、まさかヒマワリを食らって生きているなんて...今回は助かりましたが恐ろしい生命力ですね...」
翠幼女「い、いやいや...ありえないよ?ヒマワリって火力だけなら私の種の中では一番だよ?」
紅幼女「こ、こいつ何者なんだ...」
黒仮面『...今のは危なかった』シュコォー
黒仮面『一つ判断を間違えたら...この身体は間違いなく粉微塵になっていた』
黒仮面『...貴様らは生きては帰さんぞ』
蒼幼女「無傷...というわけではなさそうですが、あまりダメージは負ってないようですね」
翠幼女「イバラも効かなくてヒマワリでも倒せないなんて...わ、私の種だと無理な気がしてきたよ」
紅幼女「龍の一撃を耐えるなんて...こいつの正体ってまさか神の一人なんじゃないか?」
蒼幼女「可能性は否定出来ませんが今はどうでもいいことです。まずはこいつを戦闘不能にしないとどうしようもないですからね...」
雪男「!?」ビクッ
雪男「ま、まさか...ありえなっ...そんな...」プルプル
紅幼女「ど、どうしたんだ雪男?」
雪男「や、やつの足を見てください...!爆風で服の一部が燃えて...」プルプル
7つの傷『』
黒仮面『...』シュコォー
蒼幼女「なっ...!?」
翠幼女「えっ?どういうこと?」
黒龍「ピギャッ!?」
紅幼女「つ、つまりこいつは...!」
雪男「あ、あの傷っ...太ももに7つの傷...」プルプル
紅幼女「ふ、太ももに7つも傷ということは...あの仮面の中身は...」
蒼幼女「雪男さんの妹、ということにねりますね...たまたま同じところに傷がある別人の可能性もありますが」
黒龍「ピギャー...」
翠幼女「あーそんな話もあったねぇ」
雪男「...みなさん、少し下がっていてください」グッ
紅幼女「な、何をするつもりなんだ?まさか一人で決着をつけようなんて...」
雪男「本当にあいつが妹なのか確かめてきます。仮面を叩き割って顔と髪を確認します」
蒼幼女「やめた方がいいですよ、龍二人がかりでも仕留められないほどのやつです。とてもじゃないですがアナタの手に負える者では...」
雪男「...大丈夫です。自分、力とスピードには自信があるので」ダッ
シュンッ...バァァァァァァァ!!!!!!!
紅幼女「速っ!?な、なんて足の力だ!」
蒼幼女「チッ...やはり言っても聞かないですか。翠龍、私達も行きますよ」
翠幼女「えー...ここで見てればいいんじゃないの?」
蒼幼女「ここであの仮面に殺されたら私達のせいみたいじゃないですか、目の前で死なれるのは色々迷惑なんですよ」バサッ
黒仮面『...今度は別のやつか』
雪男「覇ァァァァ!!!!!!!」ブンッ
黒仮面『どこを狙っているんだ?』
グシャアアアアアアアアアアン!!!!!!
紅幼女「惜しい!雪男の蹴りが外れた!もう少しずれてたら当たったのに!」
蒼幼女(...いえ、あれは意図的に外したように見えました)
蒼幼女(コスプレ野郎も外れることは分かっていたはずです。だってもし当たると分かっていたら、私達と同じように念力で吹き飛ばされていますからね)
黒仮面『あの二人と比べたらまるで素人だな。まさかこの程度の距離から蹴りを外すとは』
雪男「...オオオオオオオオオオオオ!!!!」グルンッ
黒仮面『だがそのパワーは厄介だ...貴様に使うのは過ぎた技だが大人しく寝てろ』クイッ
ズドォォォォォォォォォン!!!!!!
雪男「ぬぅっ...!!!!」グググッ
黒仮面『...なんだとっ!?』
紅幼女「ゆ、雪男が吹き飛ばされてない!?どういうことだ!?」
黒龍「ピギャー!!!!」
紅幼女「えっ?足を見ろ?...はっ!雪男の足が地面に埋まってる!?」
蒼幼女(...一発目の蹴りはわざと外したように見せ、相手に油断を与えたと同時に自分の位置を固定したということですか)
蒼幼女(しかし地面で足を支えてるとはいえ、あの弾き飛ばしを生身で耐えるなんて...とんでもない筋力ですね)
雪男「オオオオオオオオオオオオ!!!!!」ブオンッ
黒仮面『グッ...間に合わっ...』
バキィ!!!
黒仮面『ガッ...!?』メキメキメキィ
ゴロゴロゴロゴロゴロー!!!!!
ドッシャアアアアアアアアアアアアン!!!!!!
雪男「フゥー...フゥー...」ハァハァ
紅幼女「す、すごい吹っ飛んだ」
翠幼女「数十メートルは飛んだんじゃないのあれ...」
蒼幼女「どうですか?割れましたか?」バサッ
雪男「手応えはありました...出来ればこのまま倒れていることを願います」ズボッ
紅幼女「いや普通あんなパンチで顔殴られたら首の骨どころか頭が吹っ飛ぶぞ...」
ガラッ...
ガラララララララッ...
雪男「...どうやらそう上手くは行きませんでしたか」
翠幼女「やっぱりまだ立ってくるかぁ...しつこいやつだなぁ」
黒龍「ピギャー」
紅幼女「ん?あいつ仮面が...」
パリンッ
アホ毛少女「...」シュゥゥゥゥ
雪男「あのアホ毛...!」
蒼幼女「どうやら確定のようですね。まあ分かったところで状況が変わるわけでもないですが」
紅幼女「I am your fatherってやつか...」
黒龍「ピギャー」
翠幼女「確かにすんごいアホ毛だねぇ」
アホ毛少女「ぐっ...はっ...あぁっ...」クラクラ
アホ毛少女「か、身体が上手くコントロールできん...この肉体の限界ということか...」
アホ毛少女「もはや...なりふりかまっていられない...か!」
雪男「ぐっ...な、なぜだ!なぜお前がこんなことを!」
雪男「答えてくれ!お前は誰なんだ!本当に...そうなのかっ!?」
アホ毛少女「よくも...よくもここまでやってくれたな貴様ら!」ハァハァ
アホ毛少女「はぁはぁ...今すぐ...今すぐこの場で死ねェ!!!!」カッ
蒼幼女「!?」ミシッ
蒼幼女「な、なんですかっ...これは...!ぐっ...苦しっ」バタッ
蒼幼女(こ、これは...念力で直接私達をッ..まさかこんなことが...!)
雪男「ぐっ!?」バタッ
雪男「クッ...こ、ここまで来て...!!!」ミシミシッ
紅幼女「な、何かが首を絞めて...!息がッ!!」ミシミシッ
黒龍「ピ、ピギャー...!」ミシミシッ
翠幼女「ちょっ...さ、さすがに死ぬのはめんどくさくないん...だけど!」ミシミシッ
アホ毛少女「や、やはりこの力はこちらにも負担がかかるかっ!」ツー
アホ毛少女「だがそんなことはどうでもいいッ!今はこの場で...貴様らを殺すッ!!!!」
蒼幼女(ど、どうやらこの技は相手にもリスクがあるようですねっ...)ミシミシッ
蒼幼女(魔法を...どうにかして魔法を出して反撃しないと)
カチッ...カチッ...
蒼幼女(うっ!?だ、駄目ですか...氷を作る前にこちらが持たな)
雪男(ここまで...ここまで来たんだ...!あいつがなぜこんなことになってるのか...もう少しで分かるのに...!)ミシミシッ
雪男(ま、また俺はやつを救えなっ...)
ガシャーーーーーーーン!!!!!!
アホ毛少女「!?」クルッ
パッ
蒼幼女「!?」スゥ
蒼幼女「ゲホッゲホ!な、何が起こって...どうして急に...」
雪男「身体が楽になった?それに今、何か崩れるような音が...」スゥ
紅幼女「ぷはーーーーーーーーっ!?」スゥ
紅幼女「や、やばかった!マジでやばかったぞ今の!」
黒龍「ピギャーピギャー」スゥ
翠幼女「」シーン
アホ毛少女「こ、この感覚...まさか...!」
「...どうやらやっと正解の部屋を当てたみたいだな」
「まったく重労働させやがって...明日は筋肉痛確定じゃないかこの野郎」グルングルン
黒龍「ピギャー!!!!」
紅幼女「こ、この声は!」
蒼幼女(ほっ...良かった。これであのビデオは無事ですね)
ランプの魔人「ランプの魔人の帰還、というやつだな。あー腕痛い」グルングルン
雪男「ラ、ランプの魔人さん!?落とし穴に落ちたはずじゃ...!」
ランプの魔人「あぁ...何か密室に閉じ込められたが、プレデターから貰ったこの鱗で壁を掘って脱出した」
ランプの魔人「さてどこのどいつだ?私を罠に嵌めた怖い者知らずは」キョロキョロ
ランプの魔人「たっぷり仕返しさせてもらおうか...私は執念深いからな」ニヤァ
アホ毛少女「ハァ...ハァ...」ダラダラ
ランプの魔人「む、そこにいるアホ毛は雪男の妹か?」
雪男「は、はい...ですがどうやらあいつが...」
ランプの魔人「なるほど、何となくだが状況は分かった」
アホ毛少女「また...また貴様は我らの邪魔を...」
ランプの魔人(また...?)
ランプの魔人「...まあいい。クロちゃん、やつに拘束魔法だ」
アホ毛少女「させるかァ!」ダッ
紅幼女「ランプの魔人!危ない!!」
アホ毛少女(お願いをされる前にこいつを殺すッ!)
蒼幼女「させませんよ!」バサッ
アホ毛少女「邪魔だァ!!!!」ブンッ
ズドォォォォォォォン!!!!!
蒼幼女「ぐっ...」ビューン
ランプの魔人「タンク役ご苦労だ、蒼龍」
黒龍「ピギャー」
ピカッ
アホ毛少女「ガッ...!」ビリビリ
ランプの魔人「これで身動きは取れなくなったはずだ。後は煮るなり焼くなり好きにすればいい」
アホ毛少女「...まだだァ!!!!」ダッ
ランプの魔人「!?」
ランプの魔人(私の拘束魔法を解いた!?)
アホ毛少女「貰ったァ!死ねぃ!!!」ブンッ
ガシッ
雪男「...!」ギチチ
アホ毛少女「なっ!?」
雪男(こ、この手の感触は...)
ランプの魔人「雪男ナイス!よく守ってくれた!」
ランプの魔人「クロちゃん!お願いでやつの魔力を全て奪え!これで何もできん!」
黒龍「ピギャー!!!」
ピカッ
アホ毛少女「ガッ...ガッ...ガッ...」シュゥゥ
ランプの魔人「おい翠龍!いつまでそこで寝てるんだ!さっさとやつに拘束魔法をかけろ!」ペシッ
翠幼女「むにゃむにゃ...」スヤァ
ランプの魔人「寝るな!起きろ!」ゲシッ
翠幼女「...はっ!え、なになに!?拘束魔法!?」
翠幼女「え、えいっ!」ピカッ
アホ毛少女「グ、クソがァ!」ビリビリ
ランプの魔人「ふぅ...これで一段落だな」
雪男「...ランプの魔人さん、少し気になることがあるんですが」
雪男「あいつの手を掴んだ時に感じたんですが...中がボロボロだったんです」
ランプの魔人「...ボロボロ?」
雪男「はい...恐らく中は骨までグチャグチャになっていると思います」
雪男「一応私達は戦闘で相当なダメージを与えていますが...ここまでになっても動けるものなのでしょうか?」
ランプの魔人「...そういうことか。仕掛けが分かってきたぞ」
蒼幼女「...向こうは動きを止めることに成功したみたいですね」ズキッ
蒼幼女「...っつ、吹き飛ばされた時に瓦礫の破片が刺さりましたか」
紅幼女「おーい!蒼龍大丈夫かー!」タッタッタ
蒼幼女「平気ですよ...さすがに何回も吹き飛ばされたら受け身も慣れます」
紅幼女「!? お前血が出てるじゃないか!全然大丈夫じゃないぞ!」
蒼幼女「かすり傷です。そんなに気にするほどじゃありません」
紅幼女「いやダメだ!ちゃんと手当てしないと!」
蒼幼女「うるさいですね...」ピカッ
蒼幼女「はい、治癒魔法をかけました。これでいいですか?」
紅幼女「うん!これで治ったな!」
蒼幼女(あーもう...アナタは本当に...)
ランプの魔人「翠龍、こいつと戦っていてどこか変なところなかったか?」
翠幼女「変なところ?」
ランプの魔人「あぁ、普通だとありえないことや違和感を感じたところだ」
翠幼女「うーん...どうだっけ...」
翠幼女「あっ、そういえば私のイバラが効かなかったね。普通はあれ一発で動けなくなるんだけど」
ランプの魔人「イバラ?」
翠幼女「私の魔法の一つなんだけどさ、動くと激痛が走って動けなくなるはずなのにまったく効果がなかったんだよね」
翠幼女「あとやけに強くてタフだったねぇ...私と蒼龍とそこの雪男の三人でもいい勝負してたし」
ランプの魔人「...なるほど、これで納得がいったぞ」
ランプの魔人「雪男、お前の妹の体は誰かに乗っ取られてる可能性がある」
雪男「ど、どういうことですかっ!?」
ランプの魔人「まず翠龍のイバラとやらが効かなかった理由だが、これは痛覚がないからだ」
ランプの魔人「しかし普通は痛覚をなくすことなんて出来ん。感覚を一つでも失うということは魔力のコントロールも難しくなるからな」
ランプの魔人「私の拘束魔法を解いたりやけにタフな理由も半分はこれだ」
ランプの魔人「恐らく拘束魔法は刃物のように魔力を放出して強引に断ち切ったんだろう...普通は自身を傷付ける自殺行為だが、こいつの場合は他人の身体だから関係ないからな」
雪男「...!」ギリッ
ランプの魔人「さて次の問題だ。一体誰がこいつの中に入ってるか」
ランプの魔人「私の推測では...幽霊だな」
アホ毛少女「」ビリビリ
雪男「ゆ、ゆう...?」
翠幼女「れい?」
黒龍「ピギャー?」
蒼幼女「...ちょっと待ってください。幽霊なんてこの世にいるわけないじゃないですか」バサッ
蒼幼女「私は生まれて数百年は経ちますが、今まで一度も幽霊なんて見たことないですよ」
ランプの魔人「まあそう思うのも無理はない。私達の世界でも幽霊という存在はかなりレアだからな」
ランプの魔人「まず幽霊は確実に存在するし、数もそれなりには居るんだが...それを見られるやつが極端に少ない」
ランプの魔人「魔力とはまた別の力が必要になるからな...これは才能だからどうにもならん。だからこっち側でも認知度が低いんだ」
蒼幼女「...つまり私はその才能がないと」
ランプの魔人「そういうことだ。幽霊を感知できる才能...まあいわゆる霊感というやつは元々は人間が持ってる力だからな」
ランプの魔人「お前達が見たことないのも無理はない、いやむしろそれが普通だ」
ランプの魔人「...話が逸れて来たな。まずは一度、引っ張り出してみるか」
アホ毛少女「!!!!」ビリビリ
ランプの魔人「...私にはこいつの正体に少し心当たりがある。クロちゃん、このアホ毛の身体を乗っ取っているやつを追い出してくれとお願いしてくれ」
黒龍「ピギャー」
ピカッ
アホ毛少女「」ビクッ
アホ毛少女「」スゥ
アアアアア...
亡霊『アアアアアアアアアアッッッッッ!!!!!!』シュゥゥ
ランプの魔人「...ふん、やはりな」
黒龍「ピギャッ!?」
紅幼女「な、なんだっ!?アホ毛の中から人が出てきた!?」
雪男「私にはあいつの体が急に跳ねた後、意識を失っただけにしか見えませんでしたが...」
翠幼女「え?うそ、本当に幽霊いるの?どこどこ?」キョロキョロ
蒼幼女(...見えない)
ランプの魔人「見えるのはクロちゃんと紅幼女か、クロちゃんは別に不思議でもないがお前も本当に見えてるのか?」
紅幼女「あ、あぁ...何か半透明なやつがアホ毛の真上に浮いてる...でも足はあるぞ」
ランプの魔人「ふむ...馬鹿でも幽霊は見えるのか」
紅幼女「んだとコラ」
亡霊『グッ...貴様ァ!よくも我をここまで愚弄してくれたな!』
亡霊『一度ならず二度までも...!絶対に許さんぞ!』
ランプの魔人「まったく...またお前、いやお前達の顔を見るとはな」
ランプの魔人「これも運命というやつか?...まさか殺した相手と再会するとは」
紅幼女「ど、どういうことだ?向こうはお前のことを知ってるっぽいが知り合いなのか?」
ランプの魔人「...やつは以前、この世界を滅ぼそうとした"たけのこ"派の神の一人...>>353神だ」
紅幼女「え?たけのこ?」
353 : 以下、名... - 2016/02/08 10:29:29.89 bMSh9RRaO 260/595香田
ランプの魔人「香田の神だ」
紅幼女「...香田って誰?」
ランプの魔人「んなことどうでもいいんだよ!」
蒼幼女「...一応聞いておきますけど、たけのこ派の神とはなんですか?」
ランプの魔人「うむ、話すと長くなるが説明してやろう。時は数千前、私がまだ普通に魔力を持っていてバリバリ言わせていた時代の話だ」
ランプの魔人「この時にあるお菓子が流行ってな...カカオの実をすり潰してミルクを加えて加熱し、それを冷やしてクラッカーに乗せるという今のチョコの原型のような菓子だ」
ランプの魔人「これが爆発的に流行ってなぁ...初めて食った時の衝撃は今でも覚えてる」
紅幼女「...それがどうかしたのか?」
ランプの魔人「問題はここからだ。物が広まるということは自然と派閥が出来る」
ランプの魔人「どちらがより優れているか...どちらがより美味しいか。最初は小さな争いだったが、やがてはこれは戦争に発展した」
紅幼女「えっ」
ランプの魔人「これが第一次きのこたけのこ戦争だ。神すらも巻き込む神話級の大戦がこの世界で起きた」
蒼幼女(...話についていけない)
雪男(ほ、本当にそんな馬鹿げた戦いがあったんでしょうか)
翠幼女(昔の人の考えることは分からんなぁ...)
黒龍(ピギャー...)
紅幼女「...その戦いはどっちが勝ったんだ?」
ランプの魔人「そりゃきのこに決まってるだろう。私が味方にいる方が勝つに決まっている」
ランプの魔人「これで戦争はきのこ派が勝ち、たけのこが敗れ、戦いは終わった...これが歴史に残されている結末。だがまだ続きがある」
紅幼女(まだあるのか...)
ランプの魔人「戦争からしばらく時が経ち、人々の記憶からきのこたけのこ戦争が消えようとしている時に事件が起きた」
ランプの魔人「ある日...とある村が丸ごとたけのこの里になってしまったんだ」
蒼幼女「...は?」
紅幼女「ど、どういう意味だそれ」
ランプの魔人「言葉の通りだ。村に住んでいる人や建物がたけのこの里になってしまったんだ」
ランプの魔人「私はその事件が気になり独自に調査した結果...ある恐ろしい計画にたどり着いた」
ランプの魔人「それが『人類たけのこ計画』!!!なんと隠れたけのこ信者の神々がこの世界をたけのこの里に変えようとしていたんだ!」
紅幼女「お、おう」
ランプの魔人「私は即座にこの事実を先代の神に報告した...だがたけのこ派のやつらは表面上は真面目で人々に慕われているやつらばかりだったんだ」
ランプの魔人「あのクソジジ...先代の神は私の言うことを信じなかった。それどころか私に罰を下そうとした」
翠幼女「誰でもそんなこと言われても信じないと思う」
ランプの魔人「このままだと人類がたけのこの里になってしまう...私はそれを防ぐためにある決心をした」
ランプの魔人「それが神殺しだ...私はたけのこ派の神々を全員殺害し、世界を守ることに成功した」
ランプの魔人「だがその事実を知る者は居ない...この事件がきっかけで私は封印され、罰として数千年ランプに閉じ込められていたんだ」
紅幼女「そんなことがあったのか...」
蒼幼女「あの、これ本当にあったんですか?いくら何でも酷すぎませんか?」
ランプの魔人「やつはその殺した神のうちの一人だ...まさか幽霊になってこの世に残っているとはな」
亡霊『我々たけのこは不滅だッ!!!!滅びはせん!!!!』
亡霊『まずはこの町をたけのこに変え、いずれは世界を変えるはずが...貴様のせいで全て台無しだッ!!!!』
ランプの魔人「誰が黙ってたけのこなんかに変えさせるか、アホかお前」
ランプの魔人「さてそろそろお前との感動の再会にも飽きてきた。今度こそ本当にこの世から消えてもらおうか」
雪男「ま、待ってください!」
ランプの魔人「...なんだ?」
雪男「そいつに一言聞きたいことがある...!なぜ妹の身体に憑いていたのか...!」
ランプの魔人「...お前の妹は雪山で雪崩に巻き込まれて行方不明になっていたんだったな」
ランプの魔人「確かになぜこいつがアホ毛の身体に乗り移っていたのかは謎だ」
亡霊『クックック...そうか、小僧...貴様あの時のガキか』
ランプの魔人「...まさかお前」
亡霊『そうだ...あの雪崩を起こしたのは他でもないこの我自身だ...!』
亡霊『偶然配下のゴーストが雪山であの女を見つけてな...アレは我ら幽霊にとっては極上の器だ』
亡霊『手っ取り早く身体を手に入れるために、雪崩を起こしたが...あれは失敗だったな。危うく殺すところだった』ニヤリ
紅幼女「こ、こいつ...!」
ランプの魔人「ということだ...全ての元凶はこいつだ」
雪男「...っ!」ギリッ
雪男「...姿が見えないのがこれほど悔しいとは!!!!」ブンッ
ドンッッ!!!!!
雪男「今すぐやつをこの壁のように粉々に砕いてやりたいですっ...!!」
ランプの魔人「安心しろ雪男、復讐は私がしてやる」
ランプの魔人「さて...これからお前を成仏させてやるが何か遺言はあるか?一つくらいなら聞いてやる」
亡霊『...ククク、これで終わりだと思っているのか?』
亡霊『まだ我らには同志と遺産が残っている...いつか必ずッ!この世界をッ!そしてランプの魔人ッ!貴様を殺すッ!』
ランプの魔人「フン...聞いて損したな。クロちゃん、やつを成仏させろ」
黒龍「ピギャー」
ピカッ
幽霊『グッ...消えるのか...!?まさか二度も貴様に殺されるとは....ッ』ピカァァ
ランプの魔人「殺す?馬鹿を言うな、お前はもう死んでるんだよ。この世にいていい存在じゃない」
ランプの魔人「あぁ、一つ言い忘れてたな。あの世では天国はないが地獄はあるぞ」
ランプの魔人「たっぷりと自分の罪を償ってこい...一万年ほどな」
亡霊『ク、クソがアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!!!!』ピカァ
シュンッ
紅幼女「消えた...」
ランプの魔人「完全に逝ったな...これでもう戻ってくることはない」
紅幼女「そうか...」
紅幼女(ランプの魔人の顔...一瞬だけどすごく怖い顔になってたな...今まで見たことないくらいに)
蒼幼女「終わったんですか...?」
ランプの魔人「あぁ、呆気ないがこれで終わりだ」
翠幼女「はうわぁ~やっと終わったか~」ゴロン
雪男「...はっ!そうだ!」ダッ
アホ毛少女「」
雪男「...良かった!息がある!」
雪男「ランプの魔人さん!妹の傷を治してもらえますか!?」
ランプの魔人「おっと忘れるところだったな、クロちゃん」
黒龍「ピギャー」
ピカッ
アホ毛少女「」シュゥゥ
雪男「良かった...!本当に良かった!」ギュッ
ランプの魔人「後は目を覚ますのを待つだけだが...少し時間がかかるかもな」
雪男「どのくらいですか?」
ランプの魔人「うーん...今までずっとやつに身体を奪われてたからな...一週間ほどはずっと寝たきりかもしれん」
雪男「そうですか...でも安心しました...」
ランプの魔人「とりあえずこの町から出て、元に居た町に戻るとするか」
ランプの魔人「クロちゃん、レストランがあった町に移動だ」
ピカッ
紅幼女「おぉ、もう外も暗くなってるなぁ」
蒼幼女「そりゃ色々ありましたからね」
翠幼女「あー...早く帰って寝たい」ウトウト
ランプの魔人「おいお前ら、今日の夕飯はここで食うから近くにレストランがないか探してこい」
紅幼女「んー?分かった!探してくる!」ダッ
ランプの魔人「雪男、お前はこれからどうするんだ?」
雪男「そうですね...とりあえずはこいつが目覚めるまでトルコに滞在しようと思います」チラッ
アホ毛少女「スゥ...スゥ...」
雪男「その後は...一緒に故郷の雪山にでも行こうかなと。今、一番必要なのは療養だと思いますしね」
ランプの魔人「そうか...これは私の電話番号だが何かあったらいつでも呼べ。料金次第で相談に乗ってやるぞ」
雪男「ははっ、どうもありがとうございます」
雪男「...あの本当に今回のお礼はいいんですか?私としては全財産を差し上げたいくらいなのですが」
ランプの魔人「いやもういいさ...1000万やダイヤは惜しいがそんな気分じゃなくなったからな」
雪男「そうですか...残念です」
紅幼女「おーい!ランプの魔人ー!夕飯のレストランが見つかったぞー!」ピョンピョン
ランプの魔人「そうか、今行く」
ランプの魔人「お前も一緒にどうだ?...って妹を抱えてはさすがに無理か」
雪男「はい...お気持ち嬉しいですがまずはこいつを病院に連れて行かないと」
雪男「ではまた...あの三人の幼女さん達にもお礼を言っておいてください。心から感謝します、ありがとうと」
ランプの魔人「あぁ伝えておく、達者でな」
雪男「はい...!今回は本当にありがとうございました!またどこかで」
ランプの魔人「じゃあな」
紅幼女「ん?雪男はどうしたんだ?」
ランプの魔人「もう別れたぞ。妹を病院に連れていくそうだ」
紅幼女「そっかぁ...最後に別れの挨拶ぐらいしときたかったんだが」
ランプの魔人「なに、生きてればまたいつか会えるだろ。あと雪男がお前達にありがとうだってさ」
紅幼女「...うん!そっか!そうだな!」
ランプの魔人「さてここが夕飯のレストラン...」
カブトムシ『』ドーン
ランプの魔人「...おい、どういうことだ」
蒼幼女「私は止めましたが翠龍が...」チラッ
翠幼女「いやー今日はいっぱい動いたからお腹空いちゃって」バリバリッ
ランプの魔人「はぁ...注文し直すか」
..............................................................
.................................................
紅幼女「ふぅー食った食ったー」ポンポン
ランプの魔人「」ポチポチ
紅幼女「ん?ランプの魔人、携帯で何をしてるんだ?」
ランプの魔人「ダーリンに帰りが遅れた謝罪メールと神界への報告だ」ポチポチ
ランプの魔人「ネ・バーバーにはまだ魔獣が何体も残っているだろうからな。外に漏れる前に神界に掃除してもらう」
紅幼女「へー」
ランプの魔人「さ、そろそろ帰るか。忘れ物はないな」
蒼幼女(はぁ...長い一日でしたね)
翠幼女「準備おっけー」
紅幼女「こっちもいいぞ!」
ランプの魔人「よし、クロちゃん頼む」
黒龍「ピギャー」
ピカッ
シュンッ
ランプの魔人「...む、だいぶ町外れに来てしまったか」キョロキョロ
ランプの魔人「私はお願いで家まで帰るが、お前らは飛んで帰れよ」
紅幼女「えぇっ!?お願いで送ってくれてもいいじゃん!」
ランプの魔人「やだよ、めんどくさい。じゃ」
ピカッ
シュンッ
紅幼女「ちょっ!待てぇ!」
紅幼女「い、行ってしまった...」
翠幼女「使えるのか使えないのか分かんない能力だなぁ」
翠幼女「じゃ、私は飛んで帰ることにするねーまたねー」バサッ
紅幼女「お、おうー」フリフリ
紅幼女「はぁ...私も飛んで帰ることにするか。蒼龍は?」
蒼幼女「私は家が近いので歩いて帰りますよ。飛んでる姿を見られたら色々めんどくさいですし」
紅幼女「そっか。じゃあここでお別れだな」バサッ
紅幼女「また明日学校でな!蒼龍!」バサッ
蒼幼女「えぇ...また明日」
バサッ バサッ
蒼幼女「...行きましたか」
蒼幼女「なんでしょうか...この別れる時の気持ちは...まるで胸に穴が開いたような」
蒼幼女「...もしかしてこれが寂しい?」
スタスタ スタスタ
蒼幼女「...今まで人と別れる時に寂しいなんて思ったこともなかったのに」
蒼幼女「これも...あの子の影響でしょうか」
スタスタ スタスタ
蒼幼女「...おかしな話ですね。龍である私が人の姿でいることで、まるで人のような感情を持つようになるなんて」
蒼幼女「ですが...それも悪くありませんような気もします」
蒼幼女「...難しいものですね。人というものは」
スタスタ スタスタ
蒼幼女「...さて、いい加減出てきたらどうですか?とっくにアナタの尾行には気付いてますよ」
蒼幼女「その溢れるような殺意にも...ね」
仮面『...』スゥー
蒼幼女「はぁ...また仮面ですか。流行ってるんですかそれ?」
仮面『...』
蒼幼女「1つ質問...いえ、やっぱりいいです」
蒼幼女「どうみてもアナタは敵ですもんね。なら理由も動機も聞く必要はありません」
仮面『ッッッッッ!!!!』ダッ
蒼幼女「やれやれ...喧嘩を売るなら相手は選んだ方がいいですよ?」
蒼幼女「今回の授業料ということで...特別に半殺しで許してあげます。まあ加減できるかどうかは運次第ですけどね」スッ
シュババババババババババ!!!!!!!!
仮面『...!』ボッ
ジュッ...
ゴォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!
蒼幼女(炎ッ!?それも私の氷をいとも簡単に溶かすとは)
蒼幼女(どうやらそれなりの自信はあって挑んできたようですね。ですが)
蒼幼女「...私がただ氷を撃つだけしか出来ないと思ったら大間違いですよ」クイッ
キューーーーーーーーーン
仮面『!?』ビシャッ
蒼幼女「氷を溶かすなら、蒸発させるほどの温度で溶かすのをオススメします。あっ、もう言っても遅いですか」
蒼幼女「今、どういう状況か分かりますか?溶けた水がアナタの服に付着しました」
蒼幼女「私の氷で溶けた水は特別製です。アナタが少しでも動けばその衝撃で水が凍り始め、コンマ数秒もしないうちに氷漬けになります」
蒼幼女「全身に水がかかってるということは...言わなくてもどういうことか分かりますよね」
仮面『...』ビチャビチャ
蒼幼女「今この場で身を引くというなら特別に、凍らせるのは右腕だけで勘弁してあげますが...どうします?」
仮面『...』
仮面『...!!!!』ボッ
蒼幼女「!?」
ゴォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!
蒼幼女(なっ...!?自分に炎を放った!?)
蒼幼女(イ、イカれてますね...まさか自分から死にに行くなんて)
ボォォォォォォォォ...
蒼幼女「チッ...この炎では一瞬で丸焦げですか。一体何が目的で...」
ボォォォォォォォォ...
ダッ!!!
仮面『...』バッ
蒼幼女(なっ...気配!?)クルッ
仮面『...!!』ブンッ
蒼幼女(こ、こいつ!あの爆炎の中で生きてるなんて!)
蒼幼女(接近を許してしまいましたね...ここは防御!)グッ
ガシッ
仮面『...』ググッ
蒼幼女「ガッ...!?」ギシッ
蒼幼女(こ、こいつパンチじゃなくて首を...!くっ、息が...)
ギュインッ......ギュインッ......
蒼幼女「!?」ビクッ
蒼幼女「アッ...アナタ...!何を...!!!」
仮面『...』ググッ
蒼幼女(な、何か分かりませんがこのままでは非常にマズいッ!拘束を解かなければ!)クイッ
カチカチ...カチカチ...
仮面『!?』バッ
蒼幼女「このぉ!!!!」ブンッ
バキィ!!!!
仮面『』ビューン
蒼幼女「ゲホッゲホ!くっ...」クラッ
蒼幼女(た、助かった...念のために水を肌にくっつけて、即座に凍る氷の鎧を仕掛けて正解でしたね。もしあれがなかったら...)
蒼幼女(い、いや...今はそんなことよりも)チラッ
蒼幼女「...」グッ
蒼幼女「...魔力が...減っている?」
蒼幼女(い、いや...ただ減っているだけじゃない...まるで削られたかのように丸ごとゴッソリなくなっている...)
蒼幼女(アイツに掴まれたせい...ですよね、間違いなく)
仮面『...』フラッ
蒼幼女(さっきはとっさの不意打ちで何とかなりましたが...二度通用するとは思えない)
蒼幼女(次に捕まったらアウト、ですかね...)
蒼幼女(...どうやらかなりヤバいやつに喧嘩を売られたみたいですね...あーもう、今日は厄日です)
仮面『...』ダッ
蒼幼女「クッ!もう起きて来ましたか!」
蒼幼女(アイツがどんな能力かは分かりませんが、恐らく翠龍の種と同じように相手に触れると発動する!)
蒼幼女(なら...接近を許さなければ問題ありません!)ピカッ
カチカチッ...カチカチッ...
仮面『...ッ!』バッ
蒼幼女(凍った地面を見て空中に逃げましたか、賢い判断です)
蒼幼女(ですが計算通り!引っ掛かってくれましたね!)ピカッ
シュババババババババババ!!!!!!
蒼幼女「全方位からの氷柱...空中での逃げ道はありませんよ」
仮面『...ッ!』ボッ
ジュッ...
ゴォォォォォォォォォォォ!!!!!!
蒼幼女(炎をドーム状にして全て溶かす気ですか、70点ってところですかね)
蒼幼女(私の氷はそんな簡単に溶けません!)ピカッ
グサッ
グサッ
仮面『...ッッ!?』
蒼幼女「その氷柱は魔法で全て耐熱性に特化しています。いくらアナタの炎が強力と言っても、広範囲をカバーするのは無理なようですね」
仮面『...ッ!!』グラッ
バタッ
仮面『...!!』ハァハァ
蒼幼女(耐えられずに地面に落ちましたか、ですが手を緩めるほど私は優しくありません)ピカッ
ピキーーーーーーーーン!!!!!!
ガチンッ!!!ガチンッ!!!ガチンッ!!!
仮面『!?』
蒼幼女「氷の牢...と言ったところでしょうか」
蒼幼女「さて、ここからアナタはどうしますか?」
仮面『...ッ!』ボォ
ゴォォォォォォォォォォォ!!!!!!
蒼幼女「また炎で溶かすつもりですか...芸がないですね」
蒼幼女「その氷はどちらかと言うと水に近く出来ています。それにさっきの氷柱のように耐熱処理もバッチリです」
蒼幼女「だから...アナタの炎でも溶かすには4秒はかかる計算になるはず」
仮面『ッッッ!!!!』ゴォォ
蒼幼女「で、私は2秒もあればアナタを潰す程の氷の塊を作れます」ピカッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ......
仮面『!?』サッ
蒼幼女「潰れなさい」スッ
ドシーーーーーーーーーーン!!!!!!
蒼幼女「ダメ押しにもう二、三本氷柱をプレゼントです」ピカッ
グサッグサッ!!!
グサッグサッ!!!
シーーーーーーーーーン
蒼幼女「...終わりましたか」
蒼幼女「ふぅ...何とかなりましたね。魔力を削られたり、トルコの一件で少し魔力を使いすぎて最後は地味になってしまいました」
蒼幼女「炎使いとしては中々悪くなかったですが...まだあの子の炎の方が熱かったですね」
メラッ...
メラァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!
蒼幼女「っ...黒い炎!?」
仮面『...ッッッ!!!!』ゴォォ
蒼幼女(クッ...あの黒い炎が切り札ということですか!今までの炎とはレベルが違う...食らったら確実にヤバい!)
蒼幼女(今の私の魔力では...アレを防ぐのは無理ですね...全快状態なら話は別ですか)
蒼幼女(かと言って接近すれば終わり...万事休すというやつです)
仮面『...』スタスタ
蒼幼女「...」キョロキョロ
蒼幼女(一対一の決闘、回りに人の気配はナシ...誰かに見つかる心配はない)
蒼幼女(そしてこの状況...フフッ、あの技以外の選択はないですね)
蒼幼女(対ランプの魔人用に開発した技...今となったら無駄に思えますが、作って正解でしたね)
蒼幼女(何しろこれを撃ったら...相手の強弱に関係なく勝負が終わるんですからね)
蒼幼女「...先に謝っておきます。ごめんなさい」
蒼幼女「アナタを半殺しにすると言いましたが...もしかしたらこのまま意識が戻ることはないかもしれません」
蒼幼女「何しろ未完成の技なもんで」
仮面『...?』
蒼幼女「凍って凍えて凍てつくほどの苦痛を死ぬまで味わうことになっても...恨まないでくださいね。元々悪いのは襲ってきたアナタなんですから」スッ
蒼幼女「...フリーズ」ピカッ
仮面『...』スタスタ
仮面『...ッ!?』ピタッ
蒼幼女(無事に発動したようですね。不発という最悪のパターンは回避出来ましたか)
仮面『...!?...!!!!』ピクピクッ
蒼幼女「どうしました?急に足が止まったようですが」
仮面『...ッッ!...ッッ!』バンバン
蒼幼女「無駄ですよ...いくら叩いたってアナタの脚は動きません」
蒼幼女「だってアナタは...見えない氷で凍ってるんですから」
仮面『...!?』ピクピクッ
蒼幼女「何も知らずにやられるというのは可哀想ですし、完全に凍る前にアナタに何が起こったのか説明してあげます」
蒼幼女「今、アナタにかけた魔法は特別なものでしてね。催眠魔法と氷魔法の複合魔法...凍結魔法とでも言っておきましょうか」
蒼幼女「この魔法は精神...魂を凍らせる魔法です。いかなる手段を用いても、物理的に解除することは不可能」
蒼幼女「アナタはあと十秒ほどで全身が動かなくなり、魂が完全に凍ります」
仮面『...ッッッ!!!!!』ピクピクッ
蒼幼女「いやいや...この魔法を開発するのは苦労しましたよ。何しろ"心"というものを理解する必要がありましたからね」
蒼幼女「わざわざ学校に毎日通って、感情の変化が激しい人間の子供を観察、研究してやっと出来たんですから」
蒼幼女「でも...まだいまいち解除の方法が分からないんですよね。これが未完成の理由です」
蒼幼女「...ん?」
仮面『』
蒼幼女「...もう聞いていませんか」
蒼幼女「では私はこれで。安心してください、一週間ほどしたら解除しに来ますすから」クルッ
蒼幼女「それまで飲まず食わずで肉体が生きている保証は...まあ頑張ってください」
仮面『』
仮面『』
ピキッ...
蒼幼女「チッ...余計な時間を使わせてくれましたね。もうこんな時間じゃないですか」スタスタ
蒼幼女「歩くのもめんどくさいですしワイバーンに迎えを頼みますか」ポチポチ
蒼幼女『もしもし?私です、実は今...』
ガシッ!!!!!
蒼幼女「ガッ!?」ギチギチ
『蒼龍様!?どうしましたかっ!?』
蒼幼女「ア、アナタは...どうやっ...て...」
ギュイン...ギュイン...
仮面『...ッ!』グイッ
蒼幼女(魔力が吸い取られっ...いや奪われてるっ...!?)
蒼幼女(コ、コイツどうやって私の凍結魔法を...)
ギュインッ...ギュインッ...
蒼幼女(ま、まさか...!この魔力を吸収する能力を使って...強制的に解除をっ...!!)
蒼幼女(一体コイツは何者...魔力を奪う能力なんて聞いたことも...ハッ!?)
蒼幼女「そ、そういうこと...ですか...!アナタはあのっ...!」
仮面『...まず、ひとり』グイッ
ギュインッ...ギュイン...
蒼幼女(ダ、ダメですっ...意識がもうっ...)
蒼幼女(...ごめんなさい紅龍、明日の学校は行けそうにないです)
続き
ランプの魔人「...願いを叶えてやろう」紅幼女「へ?」【後編】


