岡部「ドクペェェェエエエエエエエエエ!!!!!」ダンッ
ダル「ま、まゆ氏! 逃げるんだお!」
まゆり「は、はいオカリン……ドクペだよ……」スッ
ダル「ああ……」
岡部「ドクペッ!」ガシッ
まゆり「あうっ」
岡部「」ゴクゴクゴクゴク
岡部「ふう……お、俺は何をしていたんだ……?」
ダル「また発作を起こしてたんだお」
岡部「……そうだったのか。すまない、迷惑をかけて」
まゆり「オカリン……」
元スレ
岡部「ドクペドクペドクペドクペ……」ブツブツ
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1386583561/
――数日前――
岡部「クリスティーナ! ドクペは買って来たのだろうな!」
紅莉栖「ティーナじゃない。売り切れだったわ」
岡部「ドクターペッパリアンたるもの、ある場所まで買いに行くのが常識だッ!」
紅莉栖「変なカテゴライズをしないでほしいわけだが」
まゆり「スコールならあるよー」
岡部「まあ仕方ない。スコールでも……ん?」プルプル
紅莉栖「どうした、岡部? 手が震えてるような……」
岡部「な、なんでもないぞ。ちょっと疲れてるのかもしれん。ソファで寝てもいいか」
まゆり「いいよー。今のくからねー」ヨイショ
まゆり「はい、どうぞー」
岡部「すまんな。もし夜になっても起きなければ、帰っても構わんからな」
まゆり「うん、わかったー」
岡部「クリスティーナもだ」
紅莉栖「ティーナじゃないと……まあいいわ。わかった」
岡部(少し寝れば治るだろう……)
岡部「……」
岡部「……zzZ」
紅莉栖「大分眠れてるようね」
まゆり「やっぱり疲れてたんだよー」
紅莉栖「中二病全開のせいなのかしら」
まゆり「マッドサイエンティストだからねー」
岡部「」ムクッ
紅莉栖「!? お、岡部、起きてたの?」
まゆり「び、びっくりしたよー。急に起き上がるんだもんー」
岡部「ドクペ」ボソッ
紅莉栖「えっ?」
岡部「ドクペドクペドクペドクペドクペドクペドクペドクペドクペドクペ…」
紅莉栖・まゆり「!?」
岡部「ドクペェェェエエエエエエ!!!!!うわあああああ!!!!!」ドンドンドン!!!
紅莉栖「な、なんだかわからないけどまゆり! 冷蔵庫にまだドクペ残ってない!?」
まゆり「昨日買ったのが確か……」
紅莉栖「岡部に飲ませてみて!」
まゆり「は、はいオカリン! ドクペだよ!」
岡部「ドクペドクペェェェエエエエ」ゴクゴクゴクゴク
岡部「ふう……」
岡部「」バタリ
紅莉栖・まゆり「……」
岡部「そんなことが……」
紅莉栖「……ドクターペッパー依存症ね。それも重度の」
岡部「そ、そんなものが存在するのか……?」
まゆり「そんなの聞いたことないよー」
紅莉栖「岡部の場合、ドクターペッパーを常飲してることで、脳がその状態を普通だと認識してしまっているんだと思う」
岡部「だからドクターペッパーの成分が分解されると禁断症状が出る……ということか?」
紅莉栖「そう考えるのが、一番自然よ」
岡部「……俺は、どうしたらいい」
紅莉栖「おそらくこのままだともっとひどくなると思う。今のうちに治療すべきね」
岡部「どうやって」
紅莉栖「一番手っ取り早いのは断ドクペだけど、岡部の場合何しでかすかわからないわね」
岡部「でも、それ以外に方法があるのか?」
紅莉栖「……有効なものはないかも。結局は慣れてしまった体を戻さないといけないから」
岡部「じゃあ断ドクペをするしかないだろう」
紅莉栖「わかってるの? 依存症の禁断症状は辛いのよ?」
紅莉栖「今日は意識がなかったからいいものの、通常状態で発作が出たら……」
岡部「でも治さないとずっと続く。そうだろう」
紅莉栖「……わかった。できるだけ協力する」
まゆり「よくわかんないけど、まゆしぃも協力するね!」
岡部「お前たち……。フーハハハ!」
岡部「この狂気のマッドサイエンティストにかかれば、断ドクペなどおそるるに足らん!」
紅莉栖「その心意気が大切よ。脱ドクペ依存、頑張りましょう」
――今――
ダル「まゆ氏、牧瀬氏からキツく止められてたっしょ」
ダル「どんなに可哀想でもドクペはあげちゃだめだって」
まゆり「でも……見てられなくて……」
ダル「まゆ氏……」
岡部「まゆり、お願いだ。じゃないと俺は、ずっとお前たちを苦しめてしまう」
まゆり「……うん、わかった。頑張ってみるね」
岡部「すまないな」
まゆり「ううん、オカリンが悪いんじゃないもん」ニコッ
岡部「……ふっ」ヤレヤレ
ダル「まゆ氏は天使だなあ」
――ブラウン管工房前
鈴羽「あ、岡部倫太郎、おっはー。なんかやつれてるね?」
岡部「ああ、鈴羽か。いや実はな、中毒になってしまって……」
鈴羽「中毒って……麻薬!?」
岡部「ああいや、そういうのではない。ドクペなのだが」
鈴羽「ああ、いつもキミが飲んでるあの炭酸飲料」ナーンダ
岡部「定期的に飲まないと禁断症状が出てしまうのだ」
岡部「狂気のマッドサイエンティストらしいだろう……だが、正直つらい」
鈴羽「岡部倫太郎……。よし、あたしができることならなんでも言って! 力になるよ!」グッ
岡部「はは、心強いな。だがこれは俺自身の問題だから、俺が頑張らなければいかん」
岡部「だが少し気が楽になった。ありがとう、バイト戦士」
鈴羽「へへ、どーも」
――ラボ
紅莉栖「岡部!!!!!!」
岡部「な、なんだどうした。急に大声を出して」
紅莉栖「ドクペ依存症の治し方が分かったわ!」
岡部「本当か!?」ガタン
紅莉栖「もちろん。私は天才科学者なのだぜ」
岡部「し、して、その治し方とは」
紅莉栖「ドクペを……ひたすら飲むことよ」
岡部「……なに?」
紅莉栖「嫌になるほどドクペを飲むの。それもトラウマになるくらいに」
岡部「……それで、治るのか?」
紅莉栖「正直、絶対とは言い切れない。でも、可能性は充分にあるわ」
岡部「ふっ、トラウマになってもドクペを飲み続ける結果になるのは悲惨だが……」
岡部「賭けてみる価値はあるんだろう?」
紅莉栖「当然」
岡部「やってみよう」
紅莉栖「……後悔、しないわね」
岡部「もちろんだ」
紅莉栖「がんばってね」
岡部「ああ」
数日後、ラボにドクペ500ml2ダースの箱が2個送られてきた
総計24リットル
水中毒を起こさずに飲もうとすれば25時間かかる
だが俺はそれを10時間で飲んだ
いや、正確には飲まされた
意識も朦朧とする中、紅莉栖やまゆり、ダルを始めとするラボメンたちが涙ながらに
俺の口へドクペを流し込む光景が強く脳裡に残っている
医者「もうあと10mlも飲んでいたら、死んでいたでしょうね」
その言葉は、俺の耳には届かない
ラボメンが泣いてベッドに寄り添っている
医者「ただ……もうあの人は……」
なぜ泣いている?
というか、ラボメンとはなんだ?
紅莉栖「……そうですか」
あの赤い髪の毛の女性は――
――誰だ?
――ラボ
岡部「うわあああああああああああああああああああああ!!!!!!」
ダル「!!!!」ビクッ
紅莉栖「きゃっ」
まゆり「うわあっ」
岡部「はぁー、はぁー、はぁー」
ダル「ちょ、なんぞ!?」
紅莉栖「急に大声を出すなバカ岡部!」
まゆり「びっくりしちゃったのです」
岡部「夢……か」
紅莉栖「変な夢でも見てたのね。でも、良い夢がこれから見れるわよ」
岡部「なに? 一体どういう――」
紅莉栖「そろそろ来るころだろうけど……」
ピンポーン
紅莉栖が配達業者から恭しく受け取ったそれはまさしく……
岡部「お、おい……それは……なんだ……?」
紅莉栖「ふふ、ドクターペッパー500mlペットボトル2ダースの箱よ」
紅莉栖「べ、別に私が飲みたいだけで、岡部と一緒に飲みたいとかそんなんじゃ……」
ダル「テンプレ乙」
紅莉栖「うっさいわ! ……ねえ、岡部?」
岡部「……りだ」
紅莉栖「えっ?」
岡部「もうドクペはこりごりだあああああああ!!!!」ダダダダ
紅莉栖「ちょ、岡部!? なんぞおおおおおお!?!!?!?」
その後、若干マウンテンデューに浮気をしながらも、1週間も明けずドクペに帰ってきたという
岡部「やはりこの知的飲料こそが鳳凰院凶真にふさわしい!」ゴクゴク
岡部「そこのモニターの向こうにいる貴様! 貴様もマッドサイエンティストになりたいならッ!」
岡部「選ばれし者の知的飲料、ドクペを飲むのだ! フゥーハッハッハッハ!!!!!!!!!」
おわり