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638 : 以下、名... - 2016/03/16 11:43:24.65 yoTLwVEcO 590/689投下します
☆シャンタッ君が語るこれまでのあらすじ☆
【夢みるままに待ちいたり】……始
真尋「………………」
真尋「………」
真尋「……」
真尋「(それから、僕は歩き続けた)」
真尋「……………」
真尋「(もう動かない、ニャル夫を担ぎながら、この長い一本道を歩き続けた)」
真尋「……………」
真尋「(次第に、ニャル夫の体温が無くなっていって冷たくなるのを感じた)」
真尋「……………」
真尋「(その体温を感じて、僕は悪の帝王を目指した男が…死んだ事を知った)」
真尋「……………」
真尋「(涙は流れなかった。もう、流しつくしてしまったからなのだろう。)」
真尋「……………」
真尋「(この世界は、全てを失い”無”へと返ってゆく)」
真尋「……………」
真尋「(文字通り、僕とニャル夫以外何もない空間になる)」
真尋「………あれ?」
「………」
真尋「人が……居る…?」
「………」
真尋「…いや、人じゃない。人である筈が無い…」
「………」
真尋「……なぁ、アンタ…神様なんだろ?」
「…………」
真尋「…あれ…?僕と……同じ顔……!?」
「……そう、かもしれないね」
真尋「…! そんな事はどうでも良い!!」
真尋「頼む!なぁ頼むよ!こいつを…ニャル夫を生き返らせてくれ!!」
「………」
真尋「こいつは!こいつはこんな所で死ぬ奴じゃないんだ!こいつが宇宙を支配する悪の帝王になる筈なんだ!」
真尋「ここまで来たんだ!ここまでやっと…やっと来たんだよ!!」
真尋「なぁ、頼む!頼むから……」
真尋「こいつを……神様にしてやってくれ………」
「……大丈夫」
真尋「……!!」
「大丈夫だよ…ちゃんと…」
「ちゃんと……ニャル夫も神様になれるから」
「だから…心配しなくてもいい」
「ニャル夫は…もう、死んでいるけれども」
「君達がここまで来たのは、無駄じゃない」
「ちゃんと前を見て、進め」
「今度は、君の番なのだから」
真尋「(いつの間にか、目の前の僕は消えていた)」
真尋「(”終わり”が来てしまった事を、知った。)」
真尋「(もう、宇宙の寿命にまで来てしまったのだと、僕は理解した)」
真尋「(そして、その終わりの後に始まる”始”が)」
真尋「(僕が手に入れた…”全宇宙を支配”する事なのだろう)」
真尋「(僕が、この宇宙を作らなければいけないのだろう)」
真尋「(たった、一人ぼっちの僕がここで………)」
真尋「(永遠に、一人ぼっちで)」
真尋「……あっ……」
真尋「…これ……ニャル夫が持ってた……」
真尋「デウス…エクス・マキナ……」
真尋「………こんなもの…」
真尋「ここまで来たら…ただのゴミじゃないか!!」ポイッ
ヒューン……
真尋「(目の前で、大きな爆発が起こった)」
真尋「(ビックバンだ。どこかで先生に習った気がする)」
真尋「(そして分かったんだ。僕以外の以前の神も)」
真尋「(こんな風にして、宇宙を作ったのだろう)」
真尋「(以前の神も、本当はだたの人だったのかもしれない)」
真尋「(…そうか。宇宙なんて複雑な理論が絡んでいると思っていたけど……)」
真尋「……ただの、気まぐれで生まれたんだな。宇宙なんて物は」
真尋「……あれ?」
真尋「ニャル夫…ニャル夫の身体は…?」
真尋「…………」
真尋「……ああ……」
真尋「そうか…デウス・エクス・マキナって言うのは…」
真尋「……一応…ニャル夫もここまで来れたんだ…」
真尋「そうだよな……お前の方が…神様になるべきなんだもんな…」
真尋「(デウス・エクス・マキナ。今、ニャル夫はビー玉サイズの神様になっていた)」
真尋「(神様も、退屈な人生を歩んだ事だろう。完全体が動けない球体なんてふざけている)」
真尋「(僕たちは、以前の神様も持ち歩いていたのだ)」
真尋「……ほら、行きな」
真尋「(僕は、ニャル夫だったものをビックバンの中へと放り投げた)」
真尋「(そこで僕は知った。これは繰り返されているのだと)」
真尋「(何百億年、いや何千億年以上の時間が経ち…それが何度もループしている)」
真尋「(二日前にしか戻れないとか、一ヶ月単位でしか戻れないとか…そんなものよりずっと気が長い)」
真尋「(だけど、唯一イレギュラーだった二人目の達成者の僕は、人類の言う”神”となっているのだろうか)」
真尋「(いや、神なんて大層な物じゃないのだろう)」
真尋「(僕は、ただの”観測者”。ただ、見てるだけの神様)」
真尋「…神様は見ているよって、お婆ちゃんが言っていたけど…」
真尋「そんな…感じなのかな」
真尋「(それから、僕はデウス・エクス・マキナの行方を観察した)」
真尋「(いくつもの小さい球体が現れては消えてを繰り返していた)」
真尋「(それが凄く大きくなったり、萎んだりを繰り返して)」
真尋「(馬鹿みたいにでかい……宇宙へとなったのだ)」
真尋「…また、爆発が繰り返されている……」
真尋「……熱を作り出すことによって…生物…惑星を作り出しているのだろうか……」
真尋「ガスが集まって……物質が出来上がって………」
真尋「沢山の衛星が……集まって……銀河になる」
真尋「……生物が生まれた」
真尋「ウイルスみたいに小さい、微生物だけど……生きているには違いない」
真尋「…ははっ」
真尋「生きている者を見るなんて…凄く楽しい事…なんだな」
真尋「水のある惑星には、地震が起こる」
真尋「地震により起こる地熱によって、生物が増える」
真尋「生物が増える事によって、生物は大きくなる」
真尋「弱肉強食」
真尋「そこで、人間が問う”悪”という物が初めて生まれる」
真尋「生物は、生物を殺して食べないと生きていけない」
真尋「……知力のある生物が生まれる」
真尋「知力のある生物は、自分より上位体の”神”を作り出すようになる」
真尋「ただ見てるだけと変わりない、僕と全く同じ”神”を……」
真尋「殺される度に、生物は僕に…いや、”観測者”に助けを請う」
真尋「……………」
真尋「…これほど哀れで、愚かな物は無い」
真尋「邪神は、ここら辺で生まれる」
真尋「違う世界で、長く生きる為のノウハウは何て事無い事だった」
真尋「陸の上がらないで、地下でひっそりと過ごす物、体内に永久機関がある者」
真尋「とにかく生きる為に、身体の構造が進化しただけの存在にすぎない」
真尋「……長く生きるのに飽きた者は、自殺をする」
真尋「更に長く生きたい者は、生物の命を殺す」
真尋「殺される生物の命を守ろうと、破壊を繰り返し叫ぶ者も居る」
真尋「……そこで、僕は気づいた」
真尋「正義なんて物は、この世のどこにも居ないのだと」
真尋「居るとしたら、僕たちの心の中だ」
真尋「自分の中で正義を決めて、ヒーロー像を心の中で妄想する」
真尋「完全に正義思考を持ったヒーローなんて居ない」
真尋「そもそも、完全に正義なんて物は無い」
真尋「完全に正義とは、最早岩みたいに無機質に生きる物である」
真尋「…………」
真尋「……きっと」
真尋「ニャル夫も…クー乱さんも……その事を分かっていたのだろう」
真尋「ここで、ニャル夫が産まれる」
真尋「ニャルラトホテプとして産まれた彼は、最初は純粋な少年だった」
真尋「仲が悪いと言われるクトゥグア族の青年と仲良くなるまでは」
真尋「クトゥグア族の青年は言った」
真尋「クー乱「正義なんて物は、ただのエゴだ。確かに有った方が俺達には良いが、だとしたら”悪”も無けりゃならねぇ」」
真尋「ニャル夫「どうして?悪い奴は悪い奴だよ」」
真尋「クー乱「それだけじゃねぇのさ。”悪”って奴が居るから。俺達は出会えたし友達になれたんだぜ?」」
真尋「最初は、ニャル夫も分からなかった。だけど、その日から悪の事を気にかけるようになった」
真尋「そして、ニャル子が生まれた」
真尋「妹が産まれた事により、親は兄に構わなくなった」
真尋「それでもめげずに、せめて妹と仲良くなろうと兄は妹に構った」
真尋「妹は、そんな兄がウザったらしくなった」
真尋「ある日、ゲートボール大会で兄は妹と初めて勝負を持ちかけた」
真尋「そして、妹はあるイタズラを思いついた。」
真尋「兄をゲートボールの玉に見立て、思い切りハンマーでぶん殴った」
真尋「…その日から、兄は妹と仲が悪くなった」
真尋「その日から、兄は妹に負け続け、逆に妹は優等生のエリートコースを進んでいた」
真尋「兄はそんな妹が気に入らなかった。そして、家でも自分の居場所が無くなっていた」
真尋「クー乱さんは、そんな兄を気にしていたが、兄はクトゥグアの言う事は聞かないと耳を貸さなかった」
真尋「兄は家を出て、妹に勝つために努力をした」
真尋「結果は………お察しの通り」
真尋「兄は妹に完全に負け、牢獄へと入れられた」
真尋「そしてもう一人のニャル夫、デウス・エクス・マキナは」
真尋「地球が出来る前、いや正しくはデウス・エクス・マキナが地球を作り終えた瞬間に既に宇宙構成機構に捕らえられていた」
真尋「そして宇宙構成機構は、このデウス・エクス・マキナを調べつくした」
真尋「その強大なエネルギーは、恐らく宇宙を崩壊させてしまう程のエネルギーなのだと知った」
真尋「地球とは比べ物にならない程の科学力を持つ彼等が、何百億年に何があったかを知るのに時間が掛からなかった。」
真尋「そして、デウス・エクス・マキナが”神になれる権利”なのだと知った」
真尋「その魅力的な球体に心を奪われる者は少なくなく、宇宙構成機構はすぐさまデウス・エクス・マキナに関する法律を作った」
真尋「厳重に管理し、その時が来るまでに絶対に手放さない事、そして、情報を極限にまで規制する事」
真尋「そんな、愚かな欲望の為に多くの者が命を落とし、惑星から追放されてしまう者も出てくる。」
真尋「そして、惑星保護機構が生まれた」
真尋「惑星保護機構は、宇宙構成機構に属していた者が別れて作った姉妹機構であり」
真尋「名目の”惑星保護”とは別に、”神になる権利を守る事”を第一に目標としていた」
真尋「デウス・エクス・マキナの情報規制を第一に、彼等は動いていた」
真尋「それを偶然知ってしまったクー乱さんは、惑星保護機構の者に暗殺された」
真尋「死因は隠され、ただの事故という事で調査は終わった」
真尋「警察の警視が殺された事で、デウス・エクス・マキナの存在の露見が危ぶまれた彼等は」
真尋「デウス・エクス・マキナの隠し場所を変えるとの事で、地球の近くで密会して取引が行われた」
真尋「だが、そこでアクシデントが起こった」
真尋「脱獄したニャル夫が、そのデウス・エクス・マキナを盗んだのだ」
真尋「慌てて追いかけ、ニャル夫が地球に逃げ込んだそのとき」
真尋「僕とニャル夫の逃避行が始まったのだ」
真尋「僕を追いかける為に慌てて追いかけるニャル子達」
真尋「デウス・エクス・マキナを使って、逃げ続けるニャル夫と僕」
真尋「道中で出会う、仲間たち」
真尋「鳥篭の中に入れられ、人々から溺愛される鳥の少女」
真尋「愛する人の為に、笑いと笑顔の道化師になると決めた男」
真尋「妖精に作られた巨大ロボット……」
真尋「ラグナラ、ダゴン、ナイア。………」
真尋「彼等と出会って旅をするうちに、時間の流れが違う地球が寿命で滅んでしまう。」
真尋「そこで、僕は決心をした」
真尋「最後まで、この旅に付き合うと……」
真尋「………」
真尋「…………もう、最後も過ぎてるんだけどな…」
真尋「そして、惑星保護機構に掴まる僕たち」
真尋「そこで、僕にとっては二ヶ月、ニャル子達にとっては24年振りの再会となる」
真尋「ニャル子達の喜びに少し迷うも、覚悟を決めた僕は……」
真尋「ニャル夫達についていく事に決めた………」
真尋「そして、彼等はついにここまで辿りついた」
真尋「何度も傷つき、何度も死にそうになりながらも」
真尋「ここまで……」
真尋「……ああ…」
真尋「これって……やっぱり……」
真尋「ループしているんだな……はは……」
真尋「という事は、以前の神様も僕だったのかな…?」
真尋「………いや」
真尋「多分。以前は惑星保護機構の奴らが勝っていたのかもしれない。」
真尋「僕が見てきたのは、この宇宙の0から1までの間だけど」
真尋「本当は、僕が居るのは2とか6かもしれない」
真尋「……それとも…」
真尋「人間も…惑星も……宇宙も……」
真尋「ただ…単純なだけなのかな……」
真尋「……………」
真尋「………」
真尋「……」
「……なぁ、アンタ…神様なんだろ?」
真尋「…………」
「…あれ…?僕と……同じ顔……!?」
真尋「……そう、かもしれないね」
「…! そんな事はどうでも良い!!」
「頼む!なぁ頼むよ!こいつを…ニャル夫を生き返らせてくれ!!」
真尋「………」
「こいつは!こいつはこんな所で死ぬ奴じゃないんだ!こいつが宇宙を支配する悪の帝王になる筈なんだ!」
「ここまで来たんだ!ここまでやっと…やっと来たんだよ!!」
「なぁ、頼む!頼むから……」
「こいつを……神様にしてやってくれ………」
真尋「……大丈夫」
「……!!」
真尋「大丈夫だよ…ちゃんと…」
真尋「ちゃんと……ニャル夫も神様になれるから」
真尋「だから…心配しなくてもいい」
真尋「ニャル夫は…もう、死んでいるけれども」
真尋「君達がここまで来たのは、無駄じゃない」
真尋「ちゃんと前を見て、進め」
真尋「今度は、君の番なのだから」
ニャル夫「……違う。今度は……俺の番だ」
「……えっ?」
真尋「………」
ニャル夫「…………よぉ…?」
ニャル夫「1京年……ぶりだな…」
ニャル夫「相…棒………!」
「ニャル夫…!?お前……お前生きて…」
ニャル夫「…はっ…俺を…誰だと思ってやがる……」
ニャル夫「俺は…俺はぁ!!この全宇宙を支配する悪の帝王になる男だぞ!!」
ニャル夫「例え!!最後の最後で駄目だとしても!!俺は最初から何度もやり直す!!」
ニャル夫「最後まで絶対に!夢を諦めない男!!それがこの俺……ニャルラトホテプ様だぁああああああああああ!!!!!」
真尋「…………はは」
真尋「ははは……はは……」
真尋「はははははははは!!はははははは!!!!!」
ニャル夫「……何がおかしい」
真尋「おかしいよ…もう、何もかもがおかしい…!おかしすぎて…一京年振りに笑っちゃったよ…!」
真尋「お前……そこまで…馬鹿だったんだな……!!」
ニャル夫「ああ。そうだ」
ニャル夫「馬鹿でなければ、馬鹿みたいに大きな夢なんて持てないだろう?」
真尋「…ああ。まさにその通りだ……!」
「…………ニャル夫、一体…どういう事だ…?」
真尋「大丈夫だよ。以前の僕」
真尋「ニャル夫はこれから、本当の意味で”宇宙を支配”する」
真尋「僕なりに、一つの答えが思い至ったんだ」
ニャル夫「……何だ?」
真尋「ニャル夫」
真尋「僕を……殺してくれ」
「!?」
ニャル夫「………」
真尋「そうすれば、晴れてこの宇宙は君の物だ」
真尋「何度も繰り返される退屈な世界だけど、君が支配すればきっと新しい宇宙が広がる事だろう」
真尋「だけど、ループを繰り返すには…」
真尋「途中で、僕は何度も八坂真尋に憑依と言った形で道を真っ直ぐ進むんだけど…」
真尋「その流れを断ち切るんだ」
ニャル夫「…………」
真尋「ニャル夫」
真尋「よく…頑張った」
真尋「本当に…最後まで頑張ったよ」
真尋「やっと…やっとだ。君は夢を叶えられるんだ」
真尋「さぁ、早く行こうニャル夫」
真尋「全宇宙を、手に入れるんだろう?」
ニャル夫「はっ一京年生きてきた割には、スケールの小さい考えだな」
真尋「…何を言ってるんだい?寧ろ、これしか方法が無いと思うんだけど」
ニャル夫「もっと、大きなスケールで見てみろ。だから普通の人間は夢が無いと言われるんだ」
真尋「…………」
ニャル夫「分かんねぇのか?簡単な事だろうが」
ニャル夫「この支配構造を、根元からぶっ壊すんだよ」
「…っ!?なっ!!」
真尋「…………」
ニャル夫「俺の中には、まだデウス・エクス・マキナがある」
ニャル夫「たとえ、ここが膨大な場所だとしても」
ニャル夫「俺の力があれば、壊すなんて簡単な事だろ」
真尋「……本当に」
真尋「凄い考え方するなぁ…君は……」
ニャル夫「じゃなきゃ、悪の帝王なんて務まらないからな」
真尋「でも良いのかい、もしここが無くなってしまえばこの世界は神を失ってしまうよ?」
ニャル夫「逆に聞くが、この世界に神は必要か?」
真尋「…………」
ニャル夫「必要な神は、人間が作ってくれるさ」
ニャル夫「それに、俺は神様になりたいわけじゃないんだ。全宇宙の奴らに絶対悪を見せてやりたい」
真尋「…………」
ニャル夫「……なぁ、相棒」
ニャル夫「新しい宇宙で、何がやりたい?」
真尋「……何なのさ、いきなり」
ニャル夫「お前、最後に言ったじゃねぇか」
ニャル夫「過去の思い出話も良いけど、未来の話をしようって」
真尋「……………」
ニャル夫「俺は、もう決めた。お前は?」
真尋「……僕は」
真尋「新しい宇宙が出来るなんて、意味が分からないしスケールがでか過ぎるけど」
真尋「…適度に楽しかったら、何でもいいや」
ニャル夫「…決まりだ」グッ
ニャル夫「いくぜ、相棒!!」
真尋「ああ……頼むぞ!!」
真尋「 相棒!!! 」
ニャル夫「はぁぁあああああああああああああ!!!!!」
ドドドッドドドドドドドッドドドドドドドドドドド
ニャル夫「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル夫「うらららららららららららららららららららら!!!!!!」
ニャル夫「あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴッゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ニャル夫「ラららららあああああああああああああああああああ!!!!!」
バキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキ
ニャル夫「あああああああああああああ!!!ああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
ピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシ
真尋「……………」
真尋「(そこで、僕は気づいたんだ)」
真尋「(デウス・エクス・マキナは…ここに来るためのただの鍵でも、ただのエネルギー体だけでも、神でも無い)」
真尋「(この…クソったれな宇宙構成を破壊しつくす為に)」
真尋「(ニャル夫が……最後の抵抗で作り出した物なのだと……)」
真尋「……ニャル夫…」
真尋「夢が……叶ったな………」
―――――――――――――――新しい世界――――――――――――――――
ニャル夫「……………」
真尋「……………」
ラグナラ「……………」
ダゴン「……………」
ナイア「……………」
ニャル夫「……………」
真尋「………………」
ラグナラ「……………」
ナイア「……………」
ダゴン「……………」
ニャル夫「………なぁ」
真尋「………ん」
ニャル夫「……終わった…んだよな…」
真尋「…………」
真尋「……ああ」
真尋「少なくとも…僕達は……」
真尋「宇宙を支配した神の…支配構造を破壊して…」
真尋「それだけの事をしたなら…間違いなく僕達は…」
真尋「この全宇宙を…支配したって事になるな……」
ニャル夫「………そうか」
ニャル夫「終わり……か」
ラグナラ「……うん」
ラグナラ「王子は……王子はね…夢が叶ったんだよ…」
ダゴン「……そうだな」
ダゴン「どうだ?宇宙の支配者になれた気分は」
ニャル夫「………まぁ」
ニャル夫「悪くは……無いな…」
ナイア「……そうだろうね。だって、何たって宇宙を支配したんだ」
ナイア「それで」
ナイア「これから、どうするんだい?」
ニャル夫「………まず、俺達が居る場所を整理しよう」
真尋「場所は、あの最終決戦があった場所と変わり無いよ」
ダゴン「惑星保護機構の奴らも、デウス・エクス・マキナも無くなってるけどな」
ナイア「そして、僕達は爆発して散った筈の宇宙船の中」
ラグナラ「皆で大の字になって……床で寝ている……」
ニャル夫「………何だか…」
ニャル夫「夢…みたいだったな……」
真尋「……そうだな…」
ニャル夫「ただの、ガキの夢から…俺、ここまで来たんだよな…」
真尋「………そうだな…」
ニャル夫「……本当に……」
ニャル夫「俺達の旅は……これで終わりなんだな……」
真尋「……………」
ラグナラ「……………」
ダゴン「……………」
ナイア「……………」
ラグナラ「…それじゃぁ、新しい夢をつくろうよ!」
ニャル夫「……新しい…夢?」
ラグナラ「うん!だって、王子は全宇宙を手に入れたんでしょ!?」
ラグナラ「それじゃぁ、やりたい事とかいっぱいあるじゃない!」
ニャル夫「……そうか。そうだよな」
ニャル夫「全宇宙征服なんて…すっげぇ夢だったんだ…いくらでもやりたい事がある…」
ニャル夫「だけどな、俺 宇宙を支配する悪の帝王になるのが一番の夢だったんだ」
ナイア「………だからさ」
ナイア「その後の事くらい、やりたい事あるでしょ?」
ニャル夫「……そうだな。ゆっくり考えるか」
ダゴン「おいおい、そんなにのんきな事言ってたら」
ダゴン「俺がお前の座、横取りしようとするかもしれないぜぇ?」
ニャル夫「…だとしたら」
ニャル夫「思いっきり…ぶっ飛ばしてやるよ」ムクリ
ダゴン「ははっ悪の帝王様が言うと説得力あるな」
真尋「………なぁ、ニャル夫」
ニャル夫「何だ?」
真尋「ここは…新しい世界なんだよな」
ニャル夫「ああ」
真尋「それじゃぁ、まだ僕達はまた”始まったばかり”じゃないのか?」
ニャル夫「………」
真尋「終わりは新しい始まりだと、言うじゃないか」
真尋「だからさ、だから……もう少し旅を」
ニャル夫「もうここで、旅なんか必要ないさ」
真尋「………」
ニャル夫「…皆、よくここまで俺に付き合ってくれた」
ラグナラ「…………」
ニャル夫「お前等が居なかったら、俺は絶対に宇宙を支配なんてできなかった」
ダゴン「…………」
ニャル夫「皆が居たから、俺はここまでやっていけたんだ」
ナイア「…………」
ニャル夫「終わりは終わりだ。だから皆……まずは」
ニャル夫「ここで、解散だ」
ラグナラ「…………」
ラグナラ「…そうだね…。私も…大好きな人をアズや皆に報告する必要があるし」
ダゴン「…………」
ダゴン「…俺も、アイツに土産話を聞かせてやらなきゃいかん。お前の夢をアイツに横取りされたぜってな。絶対悔しがるだろうな」
ナイア「…………」
ナイア「…僕も、皆に今までの事を報告しようと思う。きっと心配しているだろうし…」
真尋「………地球は……」
真尋「この世界の地球は……元に戻ってるみたい…だな……」
真尋「…それじゃぁ…僕は……また……」
真尋「あの時の…日常に……」
ニャル夫「ほら、お前等もやる事があるだろ?新しい目標があるだろ」
ニャル夫「…寂しくなるが、これで逃避行という名の冒険は終わりだ」
ラグナラ「……………」
ダゴン「……………」
ナイア「……………」
ニャル夫「…全く、しおらしくなんてらしく無い。悪党なら別れ際くらい笑わなければな!」
ニャル夫「こんな風に!ふぅーははははははは!!!サラバだ皆!ふぅーはははははははははははは!!!!!」
ラグナラ「……そうだね…わ……笑って……」ジワッ
ポロポロポロ…
ラグナラ「ぅぐっ…ぅぇ……ええええええ……うぇぇぇぇ………あああああああ…」ポロポロポロポロ
ニャル夫「泣くなよラグナラ。これでもう会えなくなる訳じゃねぇんだから」
ナイア「…その点、僕はロボットで良かったと思うよ。だって、機械は涙を流さないからね……」ポロッ
ナイア「……あっ…あれ……?」ポロポロポロポロ
ナイア「…驚きだ…僕にも……涙を流す機能が……あっ……」ポロポロポロポロポロ
ナイア「…ヒグッ……うええええええええ………エグッ…エグッ……うええええええええええ……ん…」ポロポロポロポロ
ニャル夫「……機械は、涙を流さないんじゃなかったのか」
ナイア「…だって…仕方無いじゃん……ヒグッ……僕だって…僕だって楽しかったんだよ……!」ポロポロポロポロ
ナイア「もう…これで終わりなんて……寂しいよ……泣いちゃうよ……誰だって……」ポロポロポロポロ
ニャル夫「…お前だって俺達の仲間なんだ。同じ悪党同士、泣いて別れなんて締まらないだろ」
ダゴン「…………」
ニャル夫「……てめぇも、その成りで泣くなんて事するなよ」
ダゴン「…………」スッ
スルスルスルッ
ダゴン「………ニャル夫さん」
ダゴン「今まで…ありがとうございました」ペコリ
ダゴン「最高に楽しい旅でした…。本当に、本当に最高の思い出となる旅でした」
ダゴン「さようなら…。また、いつか」ニコリ
ニャル夫「そうだ、また いつか」
真尋「…………ニャル夫」
ニャル夫「……相棒。分かってるさ。ちゃんとお前が死にたい時に殺してやるよ」
真尋「いや…違う!もう僕を殺さなくても良いから!!」
ニャル夫「えっ違う!?…じゃぁ、あれか?お前を攫った時に乗ってたアヒル和則さんが、実はホモだったという…」
真尋「それも違う!!いや…知ってる!そして全然興味がありません!!」
ラグナラ「……プッ」
ナイア「……くぷくぷ…」
ラグナラ「あはははははははははははははははははは!!!!」
真尋「…………」
ニャル夫「…えー?じゃぁ何なの?一体何が言いたいんだお前?」
真尋「……いや」
真尋「やっぱり、いいや」ニコッ
ニャル夫「…………?」
ニャル夫「……」
ニャル夫「………そうか」
ニャル夫「それじゃぁマイホーム!それぞれの目的地は分かっているな!?」
≪了解しております。ニャル夫様≫
ニャル夫「よぉし!それじゃぁマイホームよ!俺の仲間達のそれぞれのマイホームにまで!!そこで」
ニャル夫「こいつらに!「ただいま」と言わせてやれ!!」
――この宇宙で一番壮大な旅は、ここで終わりを迎えて――
――そして…彼等はそれぞれの家に帰っていった――
【銀河系郊外 第七座標束 位置不明】
ラグナラ「………」
ラグナラ「……王子…私……また貴方に会いに行く…」
ラグナラ「次に会いに行く時は…ビックリするぐらい大人の女性になって会いに行く!!」
ラグナラ「そしたら……また…私を素敵な所に連れてって……」
ラグナラ「私と!!結婚してください!!!」
……キュォオオオオン……
ラグナラ「………」
ラグナラ「……えへへ、言っちゃった」
ラグナラ「きっと聞こえてたよね。約束だからね。王子様」
ラグナラ「それじゃぁ…アズー!!」
バタリ
ラグナラ「ただいまぁー!!」
【さんかく座銀河 第7894区 第7惑星系列 座標不明 名称不明の惑星 管轄外領域】
ナイア「…………」
ナイア「…ああ、そうだね。君達と会うのはそんなに久しぶりかぁ」
ナイア「くぷくぷくぷ。まぁ良いじゃないか。それよりも…」
ナイア「とても面白い話があるんだ。きっと気に入ると思う、とっても面白い話が」
ナイア「これからは、もっと素敵な技術でこの惑星も楽しい事がいっぱいになるよ」
ナイア「くぷくぷ。待ちきれないのは分かるけど、まずは言わせて欲しい言葉があるんだ」
ナイア「何てことないよ。長い旅から実家に帰ってきた時に必ず言う言葉さ。それじゃぁ、」
バタリ
ナイア「ただいま」
【惑星保護機構 本部】
ダゴン「ただいまー」
アフーム「こうなったらダゴンの奴を捕まえて監禁して私だけに…って、ダダダダゴン!!?」
ダゴン「うん。貴方の大好きダゴンちゃんだよ☆」
アフーム「大好きじゃなっ…いや!違う!違うくて…」
アフーム「…そもそも!お前は何しに来たのだ!?ここは辞めたんじゃないのか!?」
ダゴン「…あっそうか。じゃぁ、違うな…」
ダゴン「おじゃましましたー」バタン
アフーム「あっいや!そうすぐに出なくても良いではないか!」
ダゴン「いやぁー、そもそもデウス・エクス・マキナが無いこの惑星保護機構が一体何をする機関なのか不透明なもんで不安です」
アフーム「惑星を保護しているに決まっているだろう!惑星保護機構を何だと思っているのだ!!」
ダゴン「まぁ、そうだとしても俺にはまだ行く所があるんだよ」
アフーム「…なんだ?行く所って」
ダゴン「教えなーい♪」
アフーム「きっ貴様!燃やすぞ!?冷たい炎で燃やすぞ!!?」
ダゴン2「首にキックを入れる能力!!」ゴッ
アフーム「ブッ!!」ガクッ
ダゴン「へぇえーい」パァン
ダゴン2「えいへぇーい」パパァン
アフーム「ぐっ…ダ…ダゴン……!!」プルプル
ダゴン「それじゃぁ、そういう事で。3号!見張りよろしくー!!」
ダゴン3「アイアイサー!!」
ダッダッダッダッダ
アフーム「……おい、ダゴンの分身…」
ダゴン3「なぁに?変な事したら殺すよ?」
アフーム「そんな怖い事が聞きたいんじゃなくて…お前等を捕まえるつもりは…無い」
ダゴン3「ふぅん?」
アフーム「…なんて事ない。お前に損は無い取引だ……」
アフーム「一つ……頼みがあるんだ………」
【地球】
真尋「……………」
ニャル夫「…これで、後は相棒。お前だけだ」
真尋「………」
ニャル夫「お前がこのまま帰れば、本当に俺のこの夢は終わり。これから先は、新しい人生が始まる」
真尋「………」
ニャル夫「思えば、ここで相棒と偶然衝突したのが原因で俺の夢が叶ったんだよな。そう考えると何かのシンパシーを感じるな」
真尋「………なぁ」
ニャル夫「ん?」
真尋「本当に……行っちゃうのか?」
ニャル夫「…それは何度も言っただろう。それに、俺は地球に留まる理由がない」
真尋「ニャル子の事は?妹の因縁とか言ってただろ?」
ニャル夫「そんなもの、とっくに晴らした後だ。もう、ニャル子に用は無い」
真尋「……でも、一応お前の妹なんだぞ?」
ニャル夫「俺が心配する事は何一つ無いだろう」
真尋「……そう…だな…」
ニャル夫「ああ。そうだ」
ニャル夫「それに、俺ももう新しい夢を見つけたんだ」
真尋「……え?」
ニャル夫「俺達の旅は凄さまじかった。グレートウォールの外側に行って宇宙の中心にまで行った」
ニャル夫「だけどな、宇宙を制覇しただけで俺はまだ宇宙の外側を見ていない」
ニャル夫「俺は、その宇宙の外側も支配しに行く。更なる絶対悪を求めにな!」
真尋「…………本当に」
真尋「馬鹿みたいに…大きい夢……だな」
ニャル夫「そうだ。このクソでかい夢が、俺を一生支えてくれる」
ニャル夫「だから、何の心配も無い。お前も、ニャル子も」
コツン
真尋「…………」
ニャル夫「…妹の事をこれからもよろしく頼むぞ八坂真尋」
真尋「………ああ」
ニャル夫「じゃぁ」
ニャル夫「あばよ相棒」
真尋「…………」
真尋「……ああ…!」
真尋「あばよ………相…棒……!!」
真尋「(こうして…僕達の旅は終わりを迎えた)」
真尋「(気づけば、もうニャル夫は遠くへと旅立った後で)」
真尋「(誰よりも果てしなく雄大な冒険が始まっていた)」
真尋「(正直、羨ましくないと言えば嘘になるが)」
真尋「(僕は、ようやく戻ってきた普通の日常に)」
真尋「ただいま」
――――懐かしいその日常に、僕は祝福される――――
【夢みるままに待ちいたり】……終
【エピローグ】
ニャル子「はぁはぁ…はぁ……」
ヴンヴンヴンヴンヴン
ハス太「はぁー…はぁー……」
カンカンカンカンカン
クー子「……」クンクン
クー子「……こっち」
真尋「そうか、分かった」シャキンッ
ニャル子「いや!恐らくこっちです!私のアンテナがビンビン感じてますよ!」フヨンフヨン
ハス太「えー?僕なら絶対こっちに逃げたと思うけど…」
ニャル子「なにおー!?」
真尋「…この道は3つに別れてる。なら、3人それぞれ違う道を選んだ方が得策だ」
ニャル子「…なるほど、一理あります。真尋さんはここで待っててください!」
クー子「えっ…ニャル子と二人きりで……捜査したかった…」
ニャル子「道は4つって言ってるでしょうが!」
ハス太「分かった。それじゃぁ皆!絶対に捕まえようね!」ダッ
ニャル子「勿論ですよ!あの野郎を殺す事…私はその為に来たんですからね!」ダッ
クー子「…おじさんに…命令されたから……」ダッ
真尋「……さて、言ったか」
真尋「………おい、本当は上に居るんだろ?」
ニャル夫「………ふっ」
真尋「ニャル夫」
ハス太「っ!?行き止まり…」
ナイア「……おおっと」
ナイア「くぷくぷくぷ…残念だけど、ここにニャル夫は居ないよぉ」
ハス太「…!」
ハス太「あっ…貴方は誰なんですか!?」
ナイア「んー?一度、会った事あるんだけどなぁー」
ハス太「ふざけないで!僕は、貴方の事なんて知らない!会った事無い!!」
ナイア「…女の子の顔ぐらい覚えないと嫌われるよぉ?…まぁいいや」
ナイア「悪いけど、タダで帰すわけにはいかないんだよねぇ~」ジャキンッ
ハス太「!!」
ナイア「うちの大将を捕まえようとしてるんでしょ?悪いけど黙っててもらうよ」
クー子「……行き…止まり…?」
ラグナラ「ピンポォーン!ここには王子様は居ませーん!!」
クー子「………!」
クー子「……子供?」
ラグナラ「子供じゃないもん!こう見えても5万歳だよ!」プンプン
ラグナラ「…そんな事より!貴方、王子を捕まえようとする正義の味方め!」
ラグナラ「このラグナラ様が!貴方達を成敗してくれる!!」キャシーン
クー子「…………」
ラグナラ「どうした!かかってこいクトゥグア族め!!」ブンブンッ
クー子「………」スッ
クー子「飴……食べる?」
ラグナラ「わぁーい♪飴だっ……って!そんな誘惑には乗りません!!」
クー子「…………」
ラグナラ「ふぅー、何とか邪神の誘惑には勝てる程には成長したよ!王子!」
クー子「…………」
クー子「…やっぱり…児童……?」
ラグナラ「違う!こう見えても私は大人のレディーなの!あんた達よりずっと凄いのよ!」
クー子「……じゃぁ……ポンコツ…」
ラグナラ「ムッキィー!!」
ニャル子「…なっ!?いっ…行き止まり!?」
ダゴン「そう、ここは行き止まりという名のラビリンス…」スッ
ニャル子「!!」カチャンッ
ダゴン「お前は今、自分の兄を追い求めている子羊…」
ニャル子「せいやぁあああああ!!」ドゴォオンッ
ダゴン「おっばっぶっ!!」ドテェーン
ダゴン2「てっ…てめぇえええ!!まだダゴンさんが喋ってただろうがぁあああ!!」
ダゴン3「折角格好良く登場してたのに!何てせっかち屋さん!!」
ニャル子「黙らっしゃい!!アンタ達は私の最大の敵の…」
ニャル子「…って、何!?何これ!?同じ覆面がいっぱいです!!」
ダゴン6「ねぇ、こいつ確か大将の妹じゃなかった?」
ダゴン54「どうすっかなぁー…俺もなぁ……殺して良いのか?」
ダゴン88「良いんじゃね?どうせ殺しても死なないっしょ!」
ダゴン634「それもそうだな!」
ニャル子「…どっ…どんどん増えてる…!!」タジッ…
ダゴン32「さて……やるか…」ユラァ…
ダゴン’s「「「「エロ同人みたいに!!」」」」
ニャル子「…来るならかかって来なさいよ……」
ニャル子「まるで無双系主人公みたいに!!全員なぎ倒してやりますよぉおお!!!」ゴォオオオオオッ
ニャル子「うぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!」ダダダダダ
ダゴン「来いニャル子!」
―――ニャル子の勇気が世界を救うと信じて…―――
【パールマスターニャル子】…完
ニャル夫「…………」
真尋「……よぉ」
真尋「随分…久しぶりじゃないか」
ニャル夫「…お前も、邪神ハンターになってやがったのか」
真尋「ああ。僕も新しい道を決めたんだ」
真尋「母さんが残した…僕の才能を活かすってね」
ニャル夫「…そうか。亡き母の為に決めた道とは…中々素晴らしいではないか」
真尋「母さん生きてるぞ。失礼な事言うなよ」
ニャル夫「えっそうなの?」
真尋「うん」
ニャル夫「なんか……ごめん」
真尋「…悪の帝王が謝るなよ!本当、変な所で紳士だなお前は!!」
ニャル夫「…それはともかく」
ニャル夫「相棒、お前が邪神ハンターになったという事は…俺と敵対するつもりなのか?」
真尋「別にアンタだけが相手って訳じゃないさ。でも」
真尋「アンタを捕まえにどこまでも行こうとは思ってるよ。ニャル子もな」
ニャル夫「…そうか」
ニャル夫「ならば…その覚悟!ここで見せてみろ!!」
真尋「言われなくても」シャキンッ
真尋「そのつもりだ!」シャキシャキシャキシャキッ
ニャル夫「ふぅーっはっはっはっはっは!!」
ニャル夫「ふぅーははは!!ふぅううううはははははははははは!!!!!!」
ハス太「ハァ…ハァ……うぅ…負けちゃったよぉ~」ボロッ
クー子「まさか…あんなチート道具を持っていたとは…不覚」グッ
ハス太「…うんクー子ちゃん。その手に持ってるPSvitaは何かな?」
ニャル子「…ぜぇー…はぁー……」ボロボロ
ハス太「うわ!ニャル子ちゃんも酷い格好!もしかして…負けちゃったの!?」
ニャル子「馬鹿言わないでくださいよ…一匹残らずぶっ潰してやった所です!!」
クー子「ニャル子……その怪我した脇…舐めてあげる…」
ニャル子「それ以上近づいたら殺しますよ!?今なら感覚麻痺してるから本当に殺しますよ!!?」
ハス太「………それよりも…」
クー子「……うん………」
真尋「」
ハス太「…真尋君が…負けるなんて……」
ニャル子「真尋さん!?真尋さぁぁああああん!!!」ガバァッ
真尋「」
ニャル子「うっうっ…まさか…私の真尋さんにここまでの事をするなんて…!」サスサスサスサス ハァハァハァ
ニャル子「…絶対に許しませんよ兄さん!!いつか必ず!!この私の手で葬り去ってくれます!!」サスサスサスサス ハァハァハァハァ
真尋「…変な所を触りながら言うな!!!」ザクッ
ニャル子「ギャァアアアアスッ!!」ブシュー
ハス太「真尋くん!怪我は大丈夫なの!?」
真尋「……ああ。だがフォークを刺してもダメージが少なかった」
真尋「あいつは今、とてつもなく強くなっている」
ニャル子「まっ…真尋さんのフォークを受けて…平気!?」
クー子「兄は…鬼子です…」
ピピピピピピピピピピピピピピ
真尋「ん?誰からだ?ええと…」
真尋「…ああ、警視総監からか」
クー子「…おじさん…から?」
真尋「はい、もしもし。こちら八坂真尋」ピッ
ヴォンッ
クー乱≪おーっす。こちらは警視庁。ニャル子、兄さんには会えたかぁ?≫
ニャル子「…なんですか?嫌がらせですか!?レーダーで兄さんがもう逃げた事は知ってるでしょうが!」
クー乱≪はっはっは。やっぱり逃げられたかぁ≫
ハス太「ぅぅ…ごめんなさい……警視総監…」
クー乱≪まぁ、俺が行っても捕まえられねぇ野郎だ。せいぜい追い求める事くらいしか今の所できちゃいない≫
クー乱≪それに、あいつは世間から”絶対悪”何て言われてるし、本人も自分の事を”絶対悪”なんて事を言っちゃいるが、≫
クー乱≪別に捕まえられなくても問題ないしな。あっはっはぁ≫
ニャル子「あっはっはぁ。じゃないですよ!!こちとら沽券に関わってんですよ!?」
クー乱≪そんなもん正義とっちゃどうでも良い事だぜ≫
クー子「だぜ」キラーン
ニャル子「…クトゥグア族の中では比較的まともなアンタだから、警視総監と惑星保護機構の重役に置かれたんでしょう?」
クー乱≪いやぁ、惑星保護機構に関しては、もう一人の重役がどっか消えたから勝手に俺が選ばれただけで…≫
クー乱≪正直、クッソ忙しいから誰か代わりにやってくんねーかなって≫
ニャル子「どっちでも良いですけど、クトゥグア族の中ではクー子よりマシだから私はアンタが上司でも我慢できてるんです!!」
クー子「……酷い…」
ニャル子「だから!アンタも現場に出て兄さんを捕まえてくださいよ!少なくとも強いでしょうアンタは!!」
クー乱≪まぁまぁ落ち着けよ。元気良いなぁ。何か良い事でもあったのかい?それとも月に一回に来る日が来たのかい?≫
ニャル子「やっぱりアンタ、殺す。クトゥグア族、敵」
クー子「やめて…私の数少ないまともな親族を殺さないで………」
クー乱≪まっ冗談だ。少なくとも今はアイツを本気で捕まえる必要は無いんだ≫
ニャル子「……でも!」
クー乱≪とにかく機構に戻って来い。一応怪我人居るんだろ≫
ニャル子「うっ……」
クー乱≪んじゃ、お疲れさん。また頑張ればいいさ≫
【惑星保護機構】
ニャル子「全く!捕まえる必要が無いってんなら、どうして私達が駆り出されるんですか!」プンプン
ハス太「さすがに放ってはおけないからだよ…仮にも、お兄さんは”絶対悪”なんでしょ?」
ニャル子「そうですけど……そのせいで真尋さんは怪我したんですよ!」プンプン
ハス太「でも、気絶させられただけで外傷も内傷も無かったんだから良かったじゃない」
ニャル子「それでも!…ってクー子、その満面の笑みで握っている封筒はなんですか?」
クー子「……今回も…頑張ったから……」
クー子「ご褒美として……お小遣い…貰っちゃった…」
ニャル子「はぁああ!?アンタ!ただゲームしてただけじゃないですか!!」
ハス太「そっそうだよ!ちょっとズルイよ!?」
クー子「…姪っ子の……特権……」キラーン
ニャル子「ムギギギギ…こうなったら…ボーナス要求してきます!!」ダッ
ハス太「ああ、ニャル子ちゃん行っちゃ……その手に持ってるパール何!?脅す!?脅す気!?」ダダダダダダダ
クー子「…………」
クー子「♪」
クー乱「…………」
真尋「…………」
クー乱「……よぉ、ニャル夫の相棒」
真尋「…どうも、ニャル夫の親友」
クー乱「かかっ、どうだった?今のあいつは」
真尋「……結構…楽しそうでしたよ」
クー乱「楽しいのは分かってるよ。あいつは馬鹿だからな」
クー乱「それよりも…どんな感じだった?」
真尋「…かつての仲間と…一緒に居ました……」
真尋「きっと…また何か冒険を始めるんじゃないかな…」
クー乱「冒険か。一応全宇宙を支配したんだろ?あいつは」
クー乱「一体、何をするつもりなのかねぇ」
ニャル夫「そりゃぁ、もっと遠い所を見に行くに決まってるだろ」
クー乱「そうか。そりゃぁ楽しそうだな」
真尋「ああ…そうだ。楽しそうだ……」
真尋「絶対に、楽しいだろうn……」
真尋「………」
真尋「って、ニャル夫ぉ!!」
ニャル夫「よぉ、久しぶりだな。相棒」
真尋「いや久しぶりじゃないから!2時間前に会ったから!!」
クー乱「誰にも見つからずにここまで来るのはすげぇな。かかっ」
ニャル夫「優秀な発明家が居るからな。」
クー乱「…それで、一体何しに来たんだ?」
ニャル夫「はっ決まってんだろジジイ」
ガッ
ニャル夫「真尋少年を、誘拐しに来たんだよ」
真尋「………」
真尋「……え?」
クー乱「……何だお前、もう見つかったのか」
ニャル夫「ああ。ようやくだ。ようやく見つかった」
ニャル夫「ようやく、グレートウォールの外の世界の行き方、別の宇宙を見つけた」
ニャル夫「俺達は!これで第二段階の夢!”宇宙を支配した悪の帝王”から”全てを支配した悪の神”になる夢に変わり!追い求める時が来たのだ!!」
真尋「そっ…それに僕を連れて行くのか…!?」
ニャル夫「当然だ!何故ならお前は俺の相棒なのだからな!」
真尋「……相棒じゃない!それじゃぁ僕は人質だ!!」
ニャル夫「人質だろうが!それでもお前も立派な俺達の仲間なのだぁ!!ふぅーははははは!!!」
真尋「ぐぅ…!やっぱり勝手な奴だよお前は!!」
クー乱「……良いねぇ、若いねぇ」
クー乱「俺も連れてって貰えないもんかなぁ。見てみたいぜ。誰も見た事のない宇宙の外」
ニャル夫「何故俺が敵の大将を引き入れなければいけないのだ。却下だ」
クー乱「そっかぁ、そりゃ残念だ」
ニャル夫「それに、お前は俺についてこれるだろ。例え俺が次元を越えても」
クー乱「………かかっ」
クー乱「違いねぇ」
ニャル夫「では…サラバだジジイ!!この事はニャル子にも伝えるが良い!!この俺がまた真尋少年を誘拐したとなぁ!!」
真尋「離せぇー!!離せぇええ!!!」
クー乱「そうだな。言っておくよ。真尋君も、皆にお土産よろしくなー」フリフリ
真尋「ちょっおい!!警視総監!!助けろよ!!アンタの職員が攫われそうなんだぞ!?」
クー乱「まぁ大丈夫だろ。ちゃんと部下にも奪還命令出しとくし。それに」
クー乱「面白そうだから、攫われてくれや」ニヤァ
真尋「こっこの野郎ぉぉおおおおおおお!!!!」
ニャル夫「ふぅーははははは!!では行くぞ相棒!!新天地へ!!!」
真尋「だから!僕はまだ行くとは言ってな―――」
フッ
クー乱「……ったく」
クー乱「羨ましいくらいに馬鹿でかい夢を持ちやがって。」カチンッ
クー乱「…頑張れよ、ニャル夫」
【ニャル夫宇宙船】
ニャル夫「ふぅーはははは!!ただいま帰還したぞぉ!!皆!!」
真尋「…………」
ニャル夫「これで、仲間は全員集めた!!ではマイホーム!目的地を指定する!!」
≪了解しました。ニャル夫様≫
ニャル夫「目的地は…宇宙の外だ!!そこで俺達は全てを手に入れる!!」
真尋「……なぁ、ニャル夫?」
ニャル夫「おう、何だ?」
真尋「仲間……全員……だよな…?」
ニャル夫「そうだが」
真尋「でも…僕が見た感じ……!!」
真尋「すっげぇ増えてるんだけど!?」
ダゴン「えー?別に気のせいじゃねぇの?」
ダゴン2「久しく船に居なかったから、狭く感じてるだけだろ」
ダゴン3「ねぇー」
ニャル夫「ああ、またダゴンが増えていたのか。少し自乗しろ」
真尋「いや違う!明らかに増えてる!仲間が!!」
ヒュドラ「あっはっはぁ!何を言っている!私達は元から仲間じゃないか!!」
ハス田中「そうだ!俺達は前世よりもずっと昔から繋がっているマブダチだぜ!!」
真尋「ほら!全然知らない人が居るもん!!どっから取って来たんだこいつら!!」
ニャル夫「ああ、紹介してなかったっけか。こいつは俺の友達でハスター族最強の男だそうだ」
ハス田中「よろしくな相棒!」ビシッ
真尋「…この人も僕の事相棒って呼ぶつもりなの?」
ダゴン「そしてこのボーイッシュさんはニャル夫が全てを支配した暁には世界の半分を貰う予定のヒュドラだ」
ヒュドラ「そしてゆくゆくは、この私が全宇宙を手に入れてニャル夫に代わり、悪の帝王になるのだっ!!」
ニャル夫「ははは。絶対にさせねぇからな!!」
ヒュドラ「言っていろ。この全宇宙で最も”絶対悪”は、この私だぁああ!!!」ビシー
アフーム「…ふん。悪を美化しただけのただの下等チンピラが」
ダゴン「そして皆知ってる、泣き虫小娘アフームちゃんだ」
アフーム「悪意がある!その説明には悪意があるぞダゴォォオオン!!!」ボォオォオオオ
ダゴン「ぎゃぁぁあああああああああああ……冷たくなぁーい☆」キャピッ
アフーム「ムギギギギギギギギギ!!!!」
アズ「全く…騒がしいですね。うるさくて料理に集中できないですよ」
ラグナラ「このメイドさんは!私の大好きなお世話さんのアズって人なんだよ!」
アズ「ああ…ラグナラ様……大好きだなんて…そんな…」ボトボトボトボト
ナイア「わぁ、スープに大量の鼻血が流れて入ってるよ」
ニャル夫「もう喰えないなあれ」
真尋「…じゃなくて!どうしてこんなにいっぱい居るんだよ!!」
ナイア「ええー、そんなに増えたかなぁー」フワフワ
真尋「ナイアさん!貴方の周りに飛んでる大量の光は何でしょうか!?」
ナイア「え?前に見ただろう僕の惑星の住民さぁ。皆も宇宙旅行したいとかで連れてきたんだよ」
ダゴン「いつか誰かがハエと間違えて殺しそうだよな」
ナイア「まぁ大丈夫だよ。そのくらいなら死なないから。くぷくぷくぷ」
真尋「はぁ……もう何がなんだか……」
珠緒「まぁまぁ八坂君。仲間は多いほうが楽しいじゃない?」
真尋「そうだけど、これはただのカオス……」
真尋「って珠緒ぉぉおおおおおおおおお!?何でこの船に乗ってるんだぁあああああ!?」
ニャル夫「ああ、それは―――」ガシッ
真尋「どういう事だニャル夫…!返答によってはタダでは済まさんぞ…!?」
珠緒「落ち着いて八坂君!これは私が頼んだ事なんだよ!」
珠緒「だって、宇宙の外を初めて見るんでしょ!?そんなの、ワクワクしないわけが無いじゃん!!」フンッフンッ
ニャル夫「…どこから嗅ぎ付けたのか、気づいたら宇宙船に乗ってたんだよ」
真尋「…はぁ~…何だよこれ…全くもう」パタリッ
余市「沢山叫んだね八坂君。疲れただろう?コーヒーあるよ」
真尋「ああ。ありがとう余市……――」グイー
真尋「」ブフゥー!!
真尋「よっ余市ぃぃいいいいい!!!????」
ニャル夫「ああ、そいつも――」ガシッ
真尋「殺す…!今度は絶対に殺す……!!」ゴゴゴゴゴゴ
ニャル夫「おっ落ち着けぇええ!!落ち着け相棒ぉ!!!これも俺のせいじゃないんだって!!」
余市「ふふ。僕もちょっと面白そうだなって思って」
余市「暮井君から誘われてついて来たら、いつの間にかここに居たんだ」
真尋「…………」
珠緒「やっやだなぁー八坂君!そんな怖い目で見ないでよ!」
真尋「……そもそも」
真尋「帰って来た時に、時間の流れが違うから地球がある時に戻ってこれるのか分からんぞ…!」
ナイア「その心配はないさぁ。」カチリ
ナイア「この船のアップグレードを繰り返し、今のバージョンは凄い事になってるからねぇ」
ナイア「時間移動だってお手の物。いつでも好きな時間に地球の好きな日に帰れるようになったんだよぉ」クプクプクプ
真尋「…なんだよそれ。最早何でもありじゃん」
ニャル夫「何でもアリくらいが丁度良いだろ。俺達はまだ誰も見た事の無い宇宙を見るんだからな!」
真尋「…………」
ニャル夫「それに、ナイアのアップグレードでまさかのデウス・エクス・マキナ無しでブラックホールワープが使えるようになったしな」
ナイア「あの玉が無くなったのはキツイけど、今の私の技術もハンパ無いからねぇー」クプクプクプ
ニャル夫「本当、いつかお前に追い越されそうで怖いよ俺は。」
ニャル夫「まぁいい。お前が手下の間はこき使ってやるとして、ではこれより!新天地に向かってマイホームよブラックホールワープを――」
真尋「ごめん…悪いけど無理だ」
ニャル夫「えっ?」
ダゴン「おっ?」
ラグナラ「ええ!?」
ナイア「おやぁ?」
珠緒「んん!?」
余市「………」
ヒュドラ「何おっ!?」
アフーム「……ふん」
ハス田中「なっ…何でだよ相棒!何の理由があって!!」
真尋「俺はアンタの相棒じゃねぇよ!……別に、地球に残りたいからとかニャル子の事とか、そういうのじゃなくて」
真尋「それ以前の問題なんだ…」
ナイア「………」
真尋「…あの日以来、ニャル子は僕から離れるのは極端に嫌がって……」
真尋「いつか、誘拐されても大丈夫なように…僕の身体の中には強化GPSが埋め込まれたんだ」
真尋「それは、僕が男であり、八坂真尋のDNAである事で絶対に外されない」
真尋「僕がGPS圏外に出ると……いや、正しくは圏外から絶対に出られないようになってるんだよ」
真尋「出ようとすると、巨大な壁にぶつかって強制的に閉じ込められる…」
真尋「だから…僕の身体がここに有る限り……」
真尋「絶対に……この宇宙どころか銀河から出られない」
ニャル夫「…………」
ダゴン「……えげつねぇなぁ…」
ナイア「……ふぅーん」
真尋「だから…ごめん。ニャル夫」
真尋「僕は…一緒に行けない…」
ナイア「あっヤバイ手が滑った!」カチリ
ビビビビビビビビビビビビビ
真尋「ぎゃぁぁああああああああああああああ!!!!!」
珠緒「やっ八坂くぅううん!?」
ハス田中「うぉおおおお!?おい大丈夫なのかニャル夫!?」
ニャル夫「……この光線は…まさか」
ニャル夫「………そうか、そういう事かナイア」
プスプスプスプスプスプス
ムクリ
真尋(♀)「…………」
ナイア「確かに、そのGPSはその人を”完全に”対象にしているから、強力なんだろうけど」
ナイア「逆手に取って、身体の構造を変えちゃったら……効果は発揮しない…」ニヤァ
珠緒「…おっおお!!八坂君が女の子になっちゃった!」
余市「これはこれは…何とも不可思議な道具だね」ニコ
ダゴン「よっしゃぁあああ!!これで女比が増えた!!女真尋ちゃんクラスタァァアアアア!!!セwクwハwラw日w々w再w開wwww」
ヒュドラ「ははは!何を言っているか分からないが、お前浮気する気満々だなぁ!?アンタのそういう所、結構嫌いだぜ!!」
アフーム「……さすがの私も、本気で怒るぞ?ダゴン」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
ハス田中「……………」
ハス田中「……かっ…」
ハス田中「可憐…だ……!」ドクン
真尋(♀)「…………」
ニャル夫「…さて、これでお前を縛り付ける物は無くなった」
ニャル夫「それで、お前は何をしたいんだっけ?」
真尋(♀)「………なんだよ」
真尋(♀)「妹を頼んだぞって…言ったのは誰だと思ってやがる…」
ニャル夫「アイツの事は関係ない。絶対に迎えに来るしな」
ニャル夫「それまで、俺と一緒にまた、夢を追いかけて、色んな惑星に行って」
ニャル夫「…また、楽しく騒ごうぜ。相棒!!」
真尋(♀)「………はっ。だから…相棒じゃねぇって…言ってるだろ」
ニャル夫「ふっ。残念ながら諦めろ。この船に乗ったからには!お前は俺の相棒と呼ば――――」
グイッ
ラグナラ「っ!!!!!!!!!」
ナイア「……おおー」
ダゴン「ファッ!?」
ヒュドラ「おおー!!」
アフーム「ほう……」ゴクリ
アズ「………」
ハス田中「」
珠緒「…おおっ!?」
余市「おやおや」
ニャル夫「…………」
ニャル夫「っ!!!!!」////////////
真尋(♀)「……ぷはっ」パッ
ニャル夫「なっなっ…ななっ!きっ貴様ぁあ!?」
ラグナラ「唇奪われた……」
ラグナラ「王子様の唇が奪われたぁあああ!!私だって唇はまだなのにぃいいいい!!!」ピィイイイイイ
アズ「唇は”まだ”……?」
アズ「…貴様…一体ラグナラ様に”どこ”にキスされたぁぁぁぁ…!!」ゴゴゴゴゴゴゴ
ダゴン「へいニャル夫ぉ!お前、このままホモコース一直線行っとくかぁwwwww」
ダゴン2「今ならwwwwスタジオノーデンスがwwwww男優募集してるwwwwww」
ニャル夫「うっうるさい!これしきの事!俺は怯まぬ!媚びぬ!へつらわぬ!!!!」
アフーム「…意味が若干違っているような気がするぞ」
ヒュドラ「くははは!所詮キスぐらいでうろたえるようでは、悪の帝王としてまだまだだな!!」
ハス田中「……ダチ公…そうか……あれはダチ公の女だったのか……」
ハス田中「…すまねぇダチ公!俺はお前の女を少しでも猥褻な目で見ちまった!許してくれぇ!!!」ガバッ
ニャル夫「ああもう畜生!面倒臭ぇ!!!」
真尋(♀)「…お前はまた、僕を誘拐したんだ。だったら…」
真尋(♀)「また、最後まで連れてってくれよ。相棒」ニコリ
ニャル夫「………はっ」
ニャル夫「んなもん、当然だろうが」
ニャル夫「俺達は!この宇宙全てを一度支配した大悪党だ!!」
ニャル夫「そんな偉大な悪党に!!最早できない事は無い!!」
ニャル夫「見ていろお前ら!!今から俺はお前等を新天地へと連れて行く!!」
ニャル夫「そこで!誰も見た事無い景色を手に入れてやるのだぁ!!」
――――ブツッ――――
ニャル子≪おんどりゃぁああああああああ!!!クソ兄貴ぁああああああああああ!!!!≫
ニャル夫「えっ」
ニャル子≪よくもまた!私の真尋さんを誘拐してくれましたねぇええ!?≫
ニャル子≪今度こそ!!原形とどめない程に形容し難い死体にしてやりますわぁああああああ!!!!≫
ダゴン「ちょっ嘘。もうバレたの?」
ラグナラ「はっ…早くない!?」
アフーム「当然だ。惑星保護機構は優秀な者が集まる。ここを探知できるのも容易い事だろう」
ヒュドラ「だったらそれ早く言って!!」
珠緒「今の、ニャル子ちゃんの声だよね。…これは楽しくなってまいりました」ニヤニヤ
余市「ふふ。八坂君はこんな楽しそうな状況に居たんだね」
真尋(♀)「…クー乱さん。今言ったのか。だとしたら、ちょっと遅いなぁ」
ニャル夫「…ふん。どうやら喋りすぎたようだな」
ニャル夫「百聞は一見にしかず!マイホーム!全力であいつらから逃げ、目的地へと向かうのだ!!」
≪あいあいさーニャル夫様。ブラックホールワープを開始します≫
ニャル夫「よぉーし!掴まってろよお前等!!今度のワープは超早いからな!!」
ナイア「さすがに、デウス・エクス・マキナがあった時程強くないけどねー」クプクプクプ
ラグナラ「了解!しっかり捕まってるよ!!王子様愛してるぅ!」
アズ「愛してる…!?ニャルラトホテプ…貴様…いつか殺す」
ダゴン「狂気の冒険のwwwww始まりだぜぇえーwwwwwww」
ヒュドラ「いよっしゃぁああ!!行くぜ!全てを支配しに!!」
アフーム「…惑星保護機構を辞めてまで来たんだ。せいぜい楽しませてくれよ」
ハス田中「おっしゃぁああ!!超楽しみだぜダチ公ぉぉおお!!早く発進させてくれぇぇええええ!!!!」
珠緒「さぁさぁ!この膨大で偉大な冒険!この暮井珠緒!!全部書き記させていただきます!」
余市「ふふ。まさに何でも来い…だね」
真尋(♀)「……はは。全く、前より騒がしい旅になりそうだ」
真尋(♀)「……愛してるぜ。相棒」
ニャル夫「よし掴まったな!ではマイホーム!!新しい夢の初出を祝って……」
ニャル夫「発進!!!!!」カチッ
――――これは―――――
――――全宇宙を支配した絶対悪を名乗る偉大な帝王と仲間達が―――――
――――正義を名乗る人たちに追いかけられながらも―――
――――誰も見た事の無い新世界を探し求め、雄大な旅をした―――――
――――この宇宙の誰よりも輝いた男の物語である―――――
730 : 以下、名... - 2016/03/16 12:57:54.55 yoTLwVEcO 682/689これで、このスレのssは終わりです。
約1ヶ月半かかりましたが、ここまで見てくれてありがとうございました。
これで、輝いたニャル夫の物語はおしまいです。
734 : 以下、名... - 2016/03/16 14:53:05.72 n1ueaSsLO 683/689
735 : 以下、名... - 2016/03/16 14:53:35.25 n1ueaSsLO 684/689次に、アフームとヒュドラ
736 : 以下、名... - 2016/03/16 14:54:58.57 n1ueaSsLO 685/689
737 : 以下、名... - 2016/03/16 14:57:14.76 n1ueaSsLO 686/689
738 : 以下、名... - 2016/03/16 14:59:34.33 n1ueaSsLO 687/689
739 : 以下、名... - 2016/03/16 15:03:34.63 n1ueaSsLO 688/689
740 : 以下、名... - 2016/03/16 15:07:31.09 n1ueaSsLO 689/689