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ニャル夫「真尋少年を誘拐したったwwwww」【パート1】
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ニャル夫「真尋少年を誘拐したったwwwww」【パート4】
531 : 以下、名... - 2016/03/15 00:02:43.85 DAYRPdXYO 495/689投下します
ニャル夫「なぁ…グッ……ばっ…馬鹿なっ…!?」
ニャル夫「…もう…撃つすべも無い…勝てる見込みが……無い……!!」
ニャル夫「俺は……ここで……死ぬのか…?」
ダゴン「馬鹿野郎!諦めるな!!」
ニャル夫「!!」
ダゴン「残りはもうお前一人だろう!?もう何人の奴が散っていったと思ってやがる!最後まで諦めるんじゃねえ!!」
ラグナラ「そうだよ!王子も…もう危ない状態だけど!向こうだって同じだよ!きっと!」
ナイア「やれやれ、こんな所で諦めてしまう器じゃないだろう?君は」
真尋「……こんな所で終わらせない。最後までやるって決めたのはお前だろ?だったら…」
真尋「最後の一撃…喰らわせてやれ!!」
ニャル夫「おっ……お前等……!」
ニャル夫「……ああ、分かった。いくぜクソ野郎!!俺達の最後の力!見せてやる!!」
ニャル夫「いっけぇぇええええええええ!!!!サンダガァァア!!!!」パチーン
ピピピピピピピピ グォォオオオオ…
≪ラスボスを倒した!≫チャーラチャラッチャララーン
ニャル夫「……おっ……」
ダゴン「おっ……」
真尋「おっ………」
ニャル夫「…おっしゃぁぁああああああああああああああ!!!これでこのゲームも全クリだぁあああああ!!!!」
ラグナラ「やったぁああああ!!これで世界は救われたぁー!!」
ダゴン「ったく、ハラハラさせやがって。」
ナイア「でもまぁ、退屈はせずに済んだよ」
ニャル夫「はっはっはぁ!見たか俺の実力!この世界を支配するのは俺だぁあ!!貴様から座を引き摺り下ろしてやったぜぇぇえええ!!!」
真尋「ははは……ところでさぁ」
真尋「ここに着いてから…何時間が経った?」
ナイア「んーと、目的地に着いてからもうかれこれ34時間は経ってるねぇ」
ダゴン「しっかし、見れば見るほどなんっにも無ぇ所だよなぁ。岩クズみたいな星が散ってるだけ」
ラグナラ「惑星と呼べる惑星も全然無いねぇー」
真尋「…そうだ。ニャル夫が言っていた目的地に着いてから既に一日半は経った。」
真尋「ニャル夫、これから先どうするか分かっているのか?」
ニャル夫「分からん」
真尋「断言した!?こいつ断言したぞ!!」
ニャル夫「とにかく、この場所でデウス・エクス・マキナを持っていれば俺は宇宙の支配者になれる筈なんだ。」スッ
ニャル夫「片時も離さず留まっていれば何かアクションが起こる筈だ。だから今は待つしか無いのだよ」
真尋「いやそうだけど…このゲームのエンディングも終わっちゃったぞ」
ダゴン「嘘ぉ…?このゲームエンディングで主人公いつの間にか死んでんじゃん…」
ラグナラ「ラスボス倒してからエンディングまで何があったの…?」
ニャル夫「なんだとぉ!?これはグッドエンドルートじゃなかったのか!?」
ニャル夫「くそっ…もう一周だ!絶対にグッドエンドにたどり着いてやる!!」
真尋「またやるのかよ!?同じゲームをしかもRPGで二周目をすぐやる奴そうそういないぞ!!」
ニャル夫「黙れ!俺は目標を決めたら最後までやる男…これで終われば男の名が廃る!!」
ニャル夫「グッドエンドになるまでもう一周だぁあああ!!うぉぉおおおお!!!」
ナイア「……はいストップ」ポチッ ブゥン
ニャル夫「ああああ!!電源消しやがったなぁあ!?」
ダゴン「何これデジャヴ」
ナイア「やり残してる事消化するのはいいけどさ、ちょっと周りを見てみなよ。」
真尋「周りって岩しか……って、レーダーに大量の宇宙戦艦が捕捉!?」
ダゴン「うっほwwwマジ四面楚歌wwwww」
ニャル夫「………」
ニャル夫「…そうかい。そろそろって訳か」ザッ
真尋「え?そろそろって……」
真尋「…まさか、まさかと思うが、条件は場所と物と…後一つ」
真尋「”時間”があったのか?」
ニャル夫「おお、察しが良いな相棒。その通りだ」
ナイア「まぁ、惑星保護機構とか宇宙構成機構なんてでかい組織なら、その”時間”がいつなのか知っているだろうし」
ナイア「私達はそれを利用して、奴らが来るのを待ってたって訳。僕達にはその情報が無かったし」
真尋「…………」
真尋「…ダゴン、お前は知っていたのか?」
ダゴン「いやぁー、さすがに俺様がエロイ…いや偉い人だとしても、それを知らされる地位には居なかったから」
ダゴン「全く聞かされなかったっす。いや本当」
真尋「そうか」
ニャル夫「おおーしお前等、覚悟の時間は終わりだ。これからは闘いが始まるぞ」
ナイア「くぷくぷくぷ、まぁ伊達に発明品の開発はやってきてないからねぇ。返り討ちにしてやるさぁ」
ダゴン「さぁーて、かっちょいいダゴン様の姿、全国の可愛い子ちゃんに見せ付けちゃおっかな。セクハラしやすいように!」ビシィッ
ラグナラ「すっごく格好悪いキメポーズとキメ台詞!そんな不純な物じゃなくても私だって頑張るもん!」
真尋「……そうだな。僕も覚悟を決めたんだ」
ニャル夫「…どうやら、俺が心配する事は無かったみたいだな」
ダゴン「おうよ!全宇宙を征服した暁には!この俺を世界一格好良い男として常識に刷り込んでくれよなっ!!」
ニャル夫「ああ。宇宙一愚か者だったという記述も併記してな」
ニャル夫「…それと、相棒」
真尋「だから僕は相棒じゃ…って、何これ?デウス・エクス・マキナ?」
ニャル夫「その玉はお前が持ってろ」
真尋「…………」
真尋「はぁ!?」
真尋「何で僕が持たなきゃいけないんだよ!?この中では僕が一番弱いんだぞ!?」
ダゴン「コンマ無しでフォーク投げる奴が何か言ってるぅぅ~ww」
ニャル夫「茶化すなダゴン」
ダゴン「はい」
ニャル夫「…だが、間違っては居ない。確かに相棒お前はこの中では一番弱いかもしれない。一番最年少かもしれない」
ニャル夫「しかし、俺はお前を一番信用している」
真尋「………っ!」
ニャル夫「後、俺はこの闘いで今度こそ妹との因縁を晴らさなければならねぇ」
真尋「…だったら尚更、この玉は…」
ニャル夫「とにかく!必ず俺はお前を迎えに来る!それまで持っていてくれ!」
ニャル夫「……俺は、必ずこの全宇宙を手に入れてみせる!!!!」
ナイア「ニャル夫、巨大光線砲撃がこっちに向かってる」
ニャル夫「えっ」
「目標!追撃を確認しました!」
アフーム「よくやった。だが、油断はするな。今までの追跡なら奴らは生きている可能性の方が高い」
「しかし、奴らの船は木っ端微塵です」
アフーム「…だからだ。現に奴らはデウス・エクス・マキナを持っている。…慎重になりすぎるくらいが丁度良い」
「了解です。戦闘班!AからTチーム全員出撃命令!オーバー!!」
≪了解。今すぐ出動します。オーバー≫
アフーム「よろしい。私も今から行く」ザッ
「っ!!しかしアフーム船長!」
アフーム「お前達はそこで見ていれば良い。後は私達が現場で何とかしてみせる」ザッザッザッザッザ
アフーム「………………」
アフーム「…ダゴン……悪いな……」
アフーム「私達は……20億年前から掲げている惑星保護機構と…宇宙構成機構の……」
アフーム「この目的を、…失敗させるわけにはいかんのだ」カタカタカタ
ニャル夫「……………」
ダゴン「ッヒュゥー。アフームったら大胆にやっちゃったねぇ☆」
ニャル夫「…他の二人は、無事か?」
ダゴン「まぁww邪神と呼ばれる俺達ならwwwこんなもん屁じゃねぇっしょwwww…問題は真尋ちゃんだけど」
ニャル夫「相棒なら……大丈夫だ」
ダゴン「うっはwwwやっぱりwwwwww何か対策取ってたんすねぇwwwwその対策が俺達にも欲しかったっすwwww」
ニャル夫「悪いが俺は、やる事がある。お前達は第一の目標、目の前の敵を倒し続けてくれ」タッ
ダゴン「あいあいさぁーwww」ダッ
ビュォオオオオオッ
ダゴン「おおっとぉwwww風が強すぎて前に進めません!!この無重力空間でwww台風かぁー!?」
ハス太「…………」ビュォォオオオオオ…
ニャル夫「……え?あれって、確かニャル子の」
ハス太「…イアッ……イアッ…」バチッバチバチバチッ
ニャル夫「おい、あいつ頭に何か装着してるけど、何だあの面白い帽子は」
ダゴン「んんwwwあれはwwwwww……笑えないぞニャル夫」
ニャル夫「え?」
ゴゴオオォオオオオオオオオオオオオオオオオオ
ニャル夫「うわぁああああ!?風が強くなったぁあ!?」ビュォォオオオオオ
ダゴン「あれはぁ!!脳みそに直接機械を刺して潜在能力を極限にまで引き出す【SAN値オーバー】だっ!!!!」ビュォォオオオオオ
ダゴン「あんなもん刺されたら!!終わった後良くて後遺症が残るか死ぬかだ!!!!」ビュォォオオオオオ
ニャル夫「なっ…何やってんだよお前の職場はぁ!!」ビュォォオオオオオ
ハス太「ぁぅ…ぁ……マ…ヒロ……クン……」ガクッガクッガクッ
ニャル夫「クッソ!風が次第に強くなってきやがる!!」ゴゴオオォオオオオオオオオオ
ダゴン「潜在能力を極限にまで引き出してるからな…!そもそも宇宙空間で風なんか出せる筈無いのにこんなに強い風を出しやがる」ゴゴオオォオオオオオオオオオ
ブォォオオオオオオオオオオオオオオオオオッ
ニャル夫「っ!?後ろから風が!?」
ナイア「くぷくぷくぷ…何のための発明だと思ってるのさ」ブォォオオオオオオオオオオオッ
ニャル夫「ナイア!そのでっかい扇風機はまさか!?」
ナイア「そう、僕の発明「兆速羽旋風」さ。風と風で相まって押し返される」ブォォオオオオオオオオオオオッ
ダゴン「一体、こんなでかい扇風機が宇宙船のどこに入っていたんだ?」
ハス太「ぁぁぁあああああああああああああああ!!!!!」ゴゴオオオオオオオオオオオオオオ
ニャル夫「マズイ!あっちの風も強くなってきた!」
ナイア「甘いね…。僕の知力はハスターの力をも凌ぐ事を!教えてやるよぉ!!」ブォォオオオオオオオオオオオッ
ダゴン「ニャル夫君!ここで一つ科学の勉強をしよう!」
ニャル夫「ああ!?何だお前イキナリ!」
ダゴン「実は、上昇気流と下降気流がぶつかると、台風や竜巻が起こるというのは知っているかい!?」
ニャル夫「詳しくは知らねぇが、そうなのか!」
ダゴン「そして、ハスター族の少年は上から下降気流を、フランケンシュタインの少女は下から上昇気流の風を出してるんだっ!!」
ニャル夫「だからなんだってんだよ!!」
ダゴン「顔を上げて前を見ろぉ!」
ニャル夫「何なんだよいった……」
ニャル夫「うわぁ、すげぇ竜巻」
ニャル夫「うわぁぁああああああああああああ!!!」ォォオオオオオ
ダゴン「ああああああああああああああああ!!!!」ビュォォオオオオオ
ナイア「あっ!ニャル夫とダゴンが風に巻き込まれた!」
ナイア「…まぁいいか、死なないだろ」
ナイア「おっしゃぁ!私の知力が上か!それともハスター族の力が上か!試してみましょうかぁ!!」ゴゴオオォオオオオオオオオ
ハス太「………ぁ…ぁぁ……」ゴゴオオオオオオオオオオオオオオオオ
ハス太「ボク……ボクハ…タダ……マヒロクント……イッショニ…イタカッタ……ダケナノニ…」ゴゴオオオオオオオオオオオオオオオオ
ニャル夫「…はぁ…はぁ……ここは?」
ダゴン「…運よく、球体が平らに見える位にでかい岩に当たったみたいだな。」
ニャル夫「そうか。それなら安心し…てる暇は無いか」
ニャル夫「おい!あの物騒な頭の機械は何だ!?惑星保護機構はマジで何を考えてるんだ!?」
ダゴン「うーん…さっきも言ったが俺もよく分からナッシング。そもそもあのビー玉で何やるか知らされてないし上級士官以外知ったら極刑だし」
ニャル夫「…少なくとも、テディベア処刑とか仲間の頭に変な物刺す奴らだ。」
ニャル夫「絶対に碌な事考えてないだろ」
ダゴン「ははwwwまぁそうだよなっ――」ボォォオオッ
ニャル夫「ダゴンが炎に包まれた!!」
クー子「うぐぉ……ぁぁぁ…!!」バチバチバチバチ
ニャル夫「…って、こいつもニャル子……ん?」
クー子「がぁぁ…ニャルコ…ニャルコォ……」ガガガガガガガガ
ニャル夫「……こいつ……ジジイの……」
ダゴン「あー熱かった。さすがにクトゥグアの炎は効くぜ。骨まで炭になっちまった」
ニャル夫「…………」
ダゴン「しかしこれはまぁ…俺じゃなかったら死んでたかもなぁ」
クー子「ガガガガ……アバババ………」
ダゴン「うっはwww白目向きの貧乳ロリ顔ジト目とかwwwww趣深すぎるな」
ダゴン「しかし、この展開…この状況。こいつぁまさしく」
ダゴン「まさか、俺がこの台詞を言う事になるとは…思わなかったぜ」
クー子「…バババ……クーラン……オジサン……ニャルコ……」
ダゴン「ヘイニャル夫ぉ!!」ビシィッ
ニャル夫「…………」
ダゴン「ここは俺に任せて先に行けっ!!どうだ?格好良いだろ今の俺!!」ビシィーッ
ニャル夫「……そうだな。まるでデジャヴみたいだ」
ダゴン「そりゃそうだwww漫画でwwww使い古されてるからなこの台詞www、まぁwww安心しろよwwwwwwww」
ダゴン「俺は絶対に死なねぇから」
クー子「……ガガガ……クーラン…オジサン……ドウカ……ワタシノケッコンシキノ……シカイニ……」
ダゴン「さぁかかって来いクトゥゴエ…クトゥエ…クトゥアル…クリッ」ガリッ
ダゴン「ぐはぁああ!!舌噛んだぁあああ!!」ブシュー
ダゴン「すまねぇニャル夫…俺はここまでのようだ…」ガクッ…
ニャル夫「早っ!?さっきまで格好良い事言ってた癖に早っ!?さっきのと相まって凄く格好悪いぞお前!!」
ダゴン「ふっ……早く行け……お前だけでも………宇宙の中心へ……」チーン
ニャル夫「死んだぁぁああああああ!!!今までで一番ショボイ死に方でこの最終決戦で散ったぁぁあああ!!!!」
クー子「がっ…ああああ!!ああああああああああああ!!!!」ボシュオオオオオオオオッ
ニャル夫「わぁ!!来たぁあああ!!!」
「王子ぃ!!」ヒュンッ
ニャル夫「!!」
ホボォオオオオッ
ラグナラ「やった!この無重力なら私にでも岩星を動かせるよ!」バッサバッサ
ニャル夫「ラグナラ…」
ラグナラ「ねぇねぇ王子!私格好良かった!?王子も怪我しなかっ…キャッ!」ガバッ
ニャル夫「ああ…!お前も生きてたんだな!良かった!そしてありがとうなラグナラ!!」
ラグナラ「うっ……うんっ……」ドクンドクンドクン
クー子「アア………ァァァァァ…アアアアアアアアアアア…!!」ボォオオオオオッ
ニャル夫「…っ!やっぱり押し返してくるか!」
ダゴン「チェストォオオ!!」ドッ
クー子「っ!!」
ドゴオオオオオオッ
ニャル夫「…ダゴン!」
ダゴン「ひゃっはぁー!残念だったなぁ!!俺様は死んでも死んでも代わりが居るんだよぉー!!」
クー子「がぁっ………ゲホッ」ブハッ
クー子「ギィ……ギギギギギギギ…」ガガガガガガガガガ
ダゴン「あっ、今ので完全に切れたみたいだな」
ニャル夫「ラグナラ逃げるぞ!このままだとお前だった危ねぇ!」
ラグナラ「…王子!」
ドッ
ニャル夫「……え?」
ラグナラ「きっと…きっと迎えに来てね!王子の相棒も連れて、私達も!」
ダゴン「俺達全員、この宇宙を支配するんだろ?気を引き締めろよ帝王!!」
ニャル夫「…………おい」
ニャル夫「信じて良いんだな…?お前達が、終わった後も待ってくれてる事を」
ラグナラ「勿論だよ!だって」
ラグナラ「私達は!王子が大好きなんだから!!」
ダゴン「さっさと終わらせて、打ち上げでパーっと酒飲んで二日酔いになって吐いてまた飲んで吐こうぜ!!」
ラグナラ「だからそれまで……バイバイ」
ニャル夫「……………」
ニャル夫「……」
ニャル夫「………さて、と」
ザッ……ザッ……ザッ……
ニャル夫「どうやらお前も、ここまで来たみたいだな」
ザッ……ザッ……ザッ……
ザッ……
ニャル夫「…ついに時は来た。俺とお前の因縁を晴らす為の、その時が」
ニャル子「……………」
ニャル夫「なぁ?ニャル子」
ニャル子「…………」バチバチッ バチッ
ニャル夫「…お前も、その頭の奴植え付けられたのか」
ニャル子「……………」スタスタスタ
ニャル夫「つまりお前も、俺相手に本気で闘える…という事だな」
ニャル子「………」ピタッ
ニャル夫「…お前もその頭の奴を植え付けられたとしたら、多分お前は抵抗したのだろう。上に最後の戦いに俺の相棒と敵対するのを拒んだのだろう」
ニャル子「………」
ニャル夫「だが、俺には関係無い。お前もそうだろう」
ニャル子「………」
ニャル夫「さぁ、かかって来いニャル子!!貴様と俺の因縁!ここで断ち切って見せr――――」
ヒュンッ
ニャル夫「」
ニャル子「………」パラパラパラ
ニャル夫「」
ニャル夫「カハッ!!」ブハァッ
ニャル子「……ニクイ…」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル子「ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!」
ニャル夫「がっ!ぐはっ!!がっ!!はぁっ!!!」
ニャル子「ナンデキサマナンカニマヒロサンガキサマナンカニィィイイイイ!!!!!」ガガガガガガガガガガ
ドシャァッ
ニャル夫「……………」ガクッ
ニャル子「……」スタスタスタスタ
ガシッ
ニャル子「………」
ガッ
ニャル子「………」
ガッガッガッガッガ
ニャル子「………」
ガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガ
ニャル子「………」
ガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガ
ニャル夫「」ガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガ
ガッ
ニャル夫「」
ニャル子「………ナンデ…」
ニャル子「ナンデ…アンタハ…!マヒロサンニソコマデウケイレラレタンデスカ…!?」
ニャル子「タダノ…クズナハンザイシャノアナタガ…!!」ガシッ
ニャル子「ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル夫「」ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル子「!?」
ニャル夫「…………おい」
ニャル子「キタナイテデワタシノテヲサワルナ!コノノラニャルラトホテプガァア!!」ブンッブンッ
ニャル夫「お前に一つ、教えてやる」
ブンッ
ゴッ
ニャル子「オゴッ……アッ」
ニャル夫「…最早、お前と俺とは背負う物が違う」
ニャル夫「お前の攻撃、もうまるで重くも何とも無いんだ」
ニャル子「ニャガァッ…ハァッ!」
ザザザザザザ
ニャル夫「…良く聞けニャル子ぉ!!いや、俺の妹よ!!」
ニャル夫「俺は!お前よりも強い力を手に入れた!勉学に励み、優等生となったお前には決して手に入らない力だ!!」
ニャル夫「それはデウス・エクス・マキナよりも大きく!神にも辿りつけん大いなる力!!」
ニャル夫「フルフォースフォーム等いらぬ!この俺が手に入れた力……」
ニャル夫「そう!!それは”馬鹿みたいに大いなる野望”だっ!!!!」
ニャル子「…………」
ニャル夫「貴様らのようにエリート軍団が決して手に入らない馬鹿みたいに巨大な力!」
ニャル夫「それが俺の中にあるが故に!負ける気など更々しないっ!!!」ダッ
ゴッ
ニャル夫「あ”っ……」
ドゴォォアアアアアアアアアッ……
ニャル子「……ガッタガッタガッタガッタうるっさいんですよ……」バチバチバチバチ
ニャル子「んな知った事じゃない話を聞く為に私はここに居るんじゃないです。……真尋さんはどこですか」バチバチバチバチバチ
ニャル夫「………きっキサマ…!?まさかほとんど自我を保って…!!」
ニャル子「どこなんですかって、聞いてるんですよオラァア!!」ゴッ
ニャル夫「ぶっはぁああ!!」ゴハッ
ニャル夫「ぐっ…!ぐ…!!貴様ら…俺の宇宙船を破壊しておいて良くも言えたな…!!」
ニャル子「ええ。…それで?一体どこに隠したと言うんです?」
ニャル夫「…残念だがそれは…宇宙船もろとも…お前等が殺し……」
ニャル子「アンタが真尋さんを守ってる事は知ってるんです。今までの記録でも、いつ見捨てても良いのにアンタはいつでも真尋さんを救っている」
ニャル子「今更、そんなくだらない嘘に騙される程私達は馬鹿じゃないですよ」
ニャル夫「…………」
ニャル子「さぁ、とっとと吐いちゃってください」
ニャル子「”私の”真尋さんは、今、どこに居るんですか?」バチバチバチバチバチ
ニャル夫「…………くくっ……くっ……」
ニャル夫「ふぅーはははははは!!ふぅーはははははははははは!!!!!」
ニャル子「……………」
ニャル夫「俺があいつを守るだと!?当然だろうがぁ!!あいつは俺の人質なんだからなぁ!!」
ニャル夫「そして貴様らが!あの人質に関しては有力だって事も知っている!!」
ニャル夫「貴様はまだ立場が分かっていないようだな!!俺の一声で、あいつを殺す事だって可能だって事を!!」
ニャル子「…今更、また嘘を貫き通すんですか。」
ニャル子「あのですね…もういい加減にしてくださいよ…」バチバチバチバチバチ
ニャル子「アンタと真尋さんが、ただの人質の関係なら…真尋さんは私を突き放してアンタの所に付こうだなんて考えないんですよ…!!」バチバチバチバチバチ
ニャル子「良いからとっとと真尋さんの居場所を吐け!!おい!!!!!ふざけるんじゃねぇぞぉニャルラトホテプ!!!!」バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ
ニャル夫「……はっ」
ガシッ
ニャル夫「何だと思えば…ただの嫉妬かよ…!?」ガガガガガガ
ニャル子「…!」
ニャル夫「そんな物こそ…俺の知った事じゃねぇよ…!!」
ニャル夫「あいつはなぁ!!自分のケジメをつける為に!!男の覚悟を決めたんだ!!!!」
ニャル夫「全てを捨ててでも!!こんなクソっタレを終わらせようと!終わるまで俺達と付き合うって決めたんだよ!!」
ニャル夫「それを!!うざってぇ女のワガママで邪魔すんじゃねぇぇぇええええええええええええええええ!!!!!!!」
ニャル子「がぁぁぁぁっ!!ああああ!!!」
ニャル夫「…………」
ニャル夫「おらぁぁぁああああああああああああああああ!!!!!」
ニャル子「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
ニャル子「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル夫「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル子「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル夫「くたばれこの三流ヒーローがぁああああああああああ!!!!」
ニャル子「ッ――――」
ニャル子≪兄さんが宇宙を掌握する大悪党?≫
ニャル子≪だったら私は、大悪党を成敗する正義のヒーローニャル仮面ライダーになりますよ!!≫
ニャル子≪どんな些細な事でも傷つき、でもそれでも強く生きて闘う正義のヒーロー≫
ニャル子≪それはもう、何よりも格好良いヒーローです!絶対に悪になんて負けません!≫
ニャル子≪兄さんみたいなのが宇宙を支配されちゃぁ、宇宙は大変な事になりますからね≫
ニャル子≪ははっそれを言うなら、一度でも私に勝ってからにしてくださいよ。≫
ニャル子≪でもニャル仮面ライダーの正義は、絶対に悪になんて負けませんけどねっ!!≫
ゴッ
ニャル子「」パラパラ…
ニャル夫「………」
ニャル子「」 バチバチバチ… ボンッ
ニャル夫「………なぁ、ニャル子」
ニャル子「」 プシュゥー…
ニャル夫「お前…選ぶ正義を間違えたな…」
ニャル子「」 パラ…
クー子「…!!」ハッ
ピタッ…
ラグナラ「…え?急に止まったよ?」
ダゴン「頭の奴の、活動限界でも来たのか」
クー子「――ッ」ピュー
ラグナラ「どこかに飛んでった!!」
ダゴン「逃げてった、が正しいな。俺達の勝ちだぜクソガキ!」
ラグナラ「やったぁー!!私達の勝ちだぁー!!」ピョンピョン
ニャル夫「…ん?」
ヒューン
ニャル夫「あれ?こいつって…ジジイの…」
ガシィッ
クー子「ハァハァ…!ニャル子…動けなくなったニャル子ぉ…」モミモミ
ニャル子「」
クー子「ニャル子ぉ…良いよね?今の内に既成事実作っても良いよね…?」ハァハァ
ニャル子「」
クー子「ニャル子ぉ……ニャル子ぉぉおおおん!!」
ニャル夫「何してんだてめぇ!!!」
ガッ
クー子「キュッ!!」
ガッ バキィッ
ボンッ
パラパラパラ……
ニャル夫「おっ、頭の奴を蹴ったら以外と簡単に壊れた」
ニャル夫「…つまり」
ピッポッパ
ニャル夫「こちらニャル夫!おいナイア!奴らの弱点が分かった!頭についてる機械!それをぶっ壊せ!そうすれば奴らも正気に…」
ナイア≪えっ?そうなの?早く言ってよぉ~僕、ウッカリ殺しちゃったかもしれないじゃい≫
ニャル夫「えっ?ウッカリ?ウッカリ殺しちゃったの!?」
ナイア≪…まぁ、別に大した事にはなってないよ≫ズイッ
ハス太≪……キュゥ≫
ナイア≪それに、頭の奴が弱点なんて僕も気づいてたよ。豆腐の角を弾にした銃で一発だったさぁ≫
ニャル夫「ああ…そうか。とにかく無事なんだな?それは良かった。怖いな豆腐の角」
ニャル夫「…という事は」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ニャル夫「…そろそろ、親玉が来てもおかしくないな…」
≪ニャルラトホテップ夫!もうこれまでだ!≫
≪貴様の思い通りにはもうさせん!大人しく降参しろ!≫
≪艦隊も、デウス・エクス・マキナも失ったお前に最早逃げ場は無い!≫
ニャル夫「……………」
≪話も聞いている。お前は全宇宙を支配する悪の帝王になりたいそうだな…。≫
≪分かっていると思うが、私達は正義の味方だ。断じてそんな物を認めるわけにはいかない。≫
ニャル夫「……………」
≪そして、デウス・エクス・マキナを散々持ち歩いた罪、お前が死んでも償いきれる物ではないだろう。≫
≪だから私達は、お前の存在の抹消を遂行する。≫
ニャル夫「…………」
ニャル夫「はっ」
ニャル夫「ふぅーーーははははははは!!!!!!」
≪何がおかしい、ニャルラトホテップ夫≫
ニャル夫「貴様ら…馬鹿なのか…?」
ニャル夫「俺の夢を…お前等正義の味方が許すわけにはいかない?」
ニャル夫「そんなもの!当たり前だろうが!!!!」
ニャル夫「貴様らが正義の味方だというのなら!俺は対極の悪の味方!!」
ニャル夫「俺を消滅させたいのは当然の事だ!!そして俺は!!そんなお前等と全力で戦うのだ!!」
≪…最後の抵抗か≫
≪まぁいい、どうせ我々5万艦隊の前に野良ニャルラトホテップ一匹だ。どうやっても勝てる事は無い。≫
≪それより、もう時間が無い。捜索班!デウス・エクス・マキナの場所は!?≫
≪ニャルラトホテップ夫容疑者が持っているようです。レーダーによると全く同じ位置で引っかかります。≫
ニャル夫「ふぅーはっは!貴様らには見つからんよ!!デウス・エクス・マキナは…俺が隠した!」
≪安心しろニャル夫。お前を消した後に探せば済むだけの話だ。≫
≪いや…でも、おかしいんですよ第三館長≫
≪何がだ?≫
≪ニャル夫のすぐ近くに…そこにある筈なのに、レーダーの反応が薄いんです。まるで遥か遠くにあるように≫
≪…何?≫
ニャル夫「……どうした?まだ撃たんのか?」
≪一体どういうことだ?≫
≪分かりません。ですが、今彼を攻撃するのは得策では無いかと≫
≪このような症状を見る限り…何か特別な隠し方をしたそうです。≫
≪恐らく……彼が死んだら絶対に見つからないような≫
ニャル夫「………」
≪…おい、ニャルラトホテップ、デウス・エクス・マキナをどこに隠した?≫
ニャル夫「わざわざ隠した場所を教える悪党がどこに居る」
≪いい加減にしろ。こっちは時間が無いと言っているんだ!ニャルラトホテプ!!≫
ニャル夫「………俺は言われた覚えが無いが?」
≪そんなジョークに付き合う暇は無い。とっとと教えろ!!≫ガチンッ
ニャル夫「……なぁ、惑星保護機構、宇宙構成機構」
ニャル夫「お前等が言う正義って何だ?お前らの都合の良いように動く世界か?」
≪…そんな話に付き合う余裕があると思うかっ!!!≫
ニャル夫「…どうやら、もうそろそろって感じらしいな」
≪っ!!かっ…館長!!≫
≪何だ!?≫
≪デウス・エクス・マキナの反応が!急速に大きく…!!≫
ニャル夫「待たせたなぁ!!相棒ぉおおお!!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
≪!!なっ…なんだ!?あれは!!≫
≪急に穴が現れて…その穴から……≫
≪我々が撃墜した筈の宇宙船がっ!?≫
ナイア「……おっおおー」
ナイア「やっぱり13次元空間まで飛ばすと、惑星保護機構の奴らも観測難しいみたいだねぇー」
ナイア「くぷくぷくぷ」
ダゴン「……なるほどな」
ダゴン「上位次元空間に飛ばされちゃぁ…安全だわな確かに」
ダゴン「ニャル夫もナイアも……そして俺様も」
ダゴン「本当に、すげぇ仲間に囲まれてるなこのパーティ」
ラグナラ「…やっぱり」
ラグナラ「王子様は…私の王子様だよ」
ラグナラ「だって……王子様は私の大切な人たちを守ってくれる」
ラグナラ「この全宇宙で、誰よりも格好良い王子様」
スッ
カタン
真尋「…………」
ニャル夫「よぉ相棒、迎えに来たぜ」
真尋「……本当、何度死にそうな目に会えば気が済むんだ僕は…」
ニャル夫「安心しろよ、俺が全部守ってやる」
真尋「ボロボロな癖して何言ってるんだよ。ニャル子にこっぴどくやられたな。」
真尋「…でも誘拐されてるんだから、そのくらいしないと割に合わないな」ニコッ
真尋「最後まで頼むぞ、大悪党」スッ
ニャル夫「ああ。任せろ人質」ガシッ
ゴクン
≪…っ!?デウス・エクス・マキナを…飲んだ!?≫
≪まさかアイツ…”適合”しているのか!!≫
≪ばっ…馬鹿な……そんな事が……≫ガタリ
≪館長!!≫
≪…………≫
≪…殺せぇええ!!あいつを生かすな!!あいつを塵にしてもデウス・エクス・マキナだけは残る筈だ!!!≫
≪例え間に合わなくても!あいつだけは支配者にしてはならん!!宇宙が崩壊する!!≫
≪我々が設立当初から願っていた悲願を!!ここで潰える訳にはいかん!!≫
≪宇宙を…我々の手で守るのだ!!!!≫
アフーム「………適合者…か」
アフーム「本当に、そんな奴が居たんだ。凄いねアンタん所の新しい上司は」
ダゴン「ああ、本当にすっげぇ奴だぜ」
アフーム「でもさ、本当に良いの?」
アフーム「終わった後、多分ニャル夫死ぬよ?」
ダゴン「………死なないさ」
ダゴン「アイツは、今までに何度死にそうな目に会っても、ご覧の通りピンピンしてやがる。」
アフーム「そうだな。だが、私達にとってはそれはとても困る」シャキンッ
アフーム「私は、機関の中でも宇宙の支配者候補に選ばれた一人なんだ。全力で阻止させて貰うよ」
ダゴン「そうか」
ダゴン2「お前の能力だと、さすがに骨が折れそうだ」
アフーム「…と、言いながら分身しているお前に言われたくないがな」
ダゴン23「その通り。俺は無限に増え続ける事ができる。」
ダゴン56「故に、俺が死んで負ける事は絶対に無い!!」
ダゴン786「亀を踏み続けるマリオのように残機は無限に湧いて出てくるのだからな!!」
アフーム「…………おい」
ダゴン3422「俺も、アイツらの為に全力で戦わせて貰うぜ!」
ダゴン24332「遠慮はしねぇ!!」
アフーム「ちょっと待て」
ダゴン4652345「よっしゃぁ!!それじゃぁ貴様に今!見せてやる!!」
ダゴン634623456236523464624363465234「数の暴力という物をなぁ!!!!!」
アフーム「ちょっとこれは卑怯じゃ」
ダゴン「さぁ」
ダゴン「殺ろうか☆」ビシィッ
アフーム「……………」
アフーム「うわぁぁああああああああああああああああああ!!!!!」ボォォオオオオオオッ
ダゴン5243「ぎゃぁあああああああ!!この炎冷たい!痛い!!!」ボボオオオオオオ
ダゴン234523「そんな頑固な炎も…ほらぁ」キュッキュッキュ
ダゴン5243「あああ…あれ?もう冷たくない!!」
ダゴン234523「ナイアに奴の能力を教えたの忘れたのかい?それで、覆面とタイツを超素材に強化してくれたじゃないか」
ダゴン5243「そうか!それじゃぁアフームの能力も全然効かないんだね!!」
アフーム「………」
ダゴン「それじゃぁ、仕切りなおして」
ダゴン’s「「「「勝負だ!!アフーム!!!」」」」
アフーム「」
アフーム「びぃぃいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」ポロポロポロ
≪第三砲台!第二体複合光線砲の準備も整いました!!≫
≪よし!撃て!撃てぇー!!!≫
バババババババババババババババ
ニャル夫「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁぁああああああああああああああああ!!!!!」ババババババババババ
≪ぎゃぁぁああああああああああああああああ!!!!≫チュドォォオオオンッ
≪何でアイツは光線をはじき返せるんだ…!!≫
≪デウス・エクス・マキナを少し適合していると言っても、ここまでとは…≫
ニャル夫「ひゃぁぁぁははははは!!無駄なんだよ虫けら共がぁぁああああああ!!!!」
ニャル夫「この、デウス・エクス・マキナの力さえあれば!!俺は無敵なのだぁああああ!!!!」
≪館長!どうすれば…!≫
≪………これが、最後の戦いだ≫
≪プランGを発動しろ≫
バババババババババ
ニャル夫「来た来たまた来たぁ!!無駄だと分かっている癖にまた来やがったかぁ!!」バババババ
ニャル夫「………っ!!」 ド ク ン
チュドォー―ンッ!!!
真尋「!! ニャル夫ぉ!!」
ニャル夫「……」シュゥゥウ……
ニャル夫「…効っかねぇなぁああ!!」ブワァアッ
パラパラパラパラパラ…
≪風圧で光線の威力を殺されました≫
ニャル夫「分かってんだろぉ!?もう!!この俺には勝てないって事をよぉ!!」
ニャル夫「普通の大魔王なら、世界の半分をやるから仲間にならねぇかって言うんだろうがなぁ!!」
ニャル夫「そんな中途半端な事は言わねぇ!!誰一人として俺の物には触れさせねぇ!!!」
ニャル夫「この全宇宙は全部……俺のっ」
ブシュッ
ニャル夫「っ………!!!」
ガクッ
真尋「………ニャル夫?」
≪プランG、発射用意≫
真尋「…え?」
≪危険ですので、発射砲戦艦より一光年は離れてください。発射まで5秒前…≫
キュインキュインキュインキュインキュインキュインキュイン
≪5、4…カウントダウンを、中止します。≫
真尋「……おい……」
真尋「何だよ……あの光線………」
真尋「あんなもん……惑星どころか銀河系が滅ぶぞ……」
ニャル夫「……………」ブフッ
ニャル夫「……ようやく…本気になりやがったか…!!」
真尋「…ニャル夫?おい、大丈夫なのか!?」
ニャル夫「俺はぁ!!宇宙という超広大な物を手に入れるんだぞ!!!」
ニャル夫「そんな物と比べたらこんなもん…爪楊枝にもならねぇんだよぉおおおお!!!!!」
アフーム「」
ダゴン「…よぉーし、今回も俺の勝ちだな」
ダゴン23「やだぁー!ダゴンさぁーん♪格好良いー♪」
ダゴン「へへっよせよ。照れるじゃねぇか」
アフーム「」
ダゴン「……なぁ、アフーム。ちょっと聞いていいか?」
アフーム「」
ダゴン「お前等は、デウス・エクス・マキナを使って、この宇宙を手に入れて」
ダゴン「一体何をするんだ?」
アフーム「………」
アフーム「……私は……」
アフーム「惑星保護機構が……望む宇宙……そんなものは…ただ一つだ……」
ダゴン「………」
アフーム「私達は………この宇宙から………」
アフーム「どんな些細な悪も無い……完全に幸せな世界を……作るのが…目的だったんだよ……」
ダゴン「……完全に幸せ?」
アフーム「ああ……。どんな悪も居ない…差別も無い……犯罪者も居ない………誰一人かける事無く天寿を全うできる…」
アフーム「皆が清らかで優しくて……美しい世界を作る……」
アフーム「私達は…そんな世界を作るのが目的で……宇宙全てがそうなるようになるのが目的で……」
アフーム「それが……本当の”正義の目標”であると……教えられたんだよ……」
ダゴン「ふーん」
アフーム「……なぁ……ダゴン……」
アフーム「お前は……そんな世界……どう…思う……?」
ダゴン「…お前が言うには、どんな些細な悪も無いんだろ?イタズラも過激な暴力シーンも風俗もスプラッター映画も」
ダゴン「そして、”人を楽しませる為の悪意”も。そこには無いんだろ?」
アフーム「………」
ダゴン「何かさ、すっっっっっっげぇぇぇぇつまんなそう」
ダゴン「つまり、”悪”そのものを消すって事だろ?それって同時に”正義”も消える訳だろ?」
ダゴン「悪党も消えるかもしれないけど、ヒーローまで消されるんじゃ、夢も希望も消えうせそうだよなぁ」
アフーム「………そうだ」
アフーム「そうなんだよ………私は……そんな世界が怖かった……」ポロポロ
アフーム「怖かったんだ……!そんな…そんな世界になるのが………!!」ポロポロポロポロ
アフーム「だからっ…!お前が……傍に居て欲しかった……」ポロポロポロ
アフーム「お前も…宇宙を支配すれば……私も安心できると……きっと良い世界が作れると思っていた…!!」ポロポロポロポロポロ
アフーム「だけど…違っていたんだな……私達は……」
アフーム「いや……”正義”は間違っていたんだな……!!最初から…最初から!ずっと!!」ポロポロポロポロ
ダゴン「いや、お前も間違ってるだろ。宇宙の支配に俺も巻き込むな」
アフーム「私は怖いんだ…一人だと……怖くて何もできないんだ……」ポロポロポロポロ
アフーム「…きっと、私はお前が居ないと…何もできないんだろうな……」
ダゴン「…………」
ダゴン「…俺は、お前と一応幼なじみをやらせて貰ってるけどよ」
ダゴン「何も変わらねぇな、お前」
アフーム「お前は…変わりすぎだ……」
ダゴン「まぁ違いない」カチンッ シュボッ
ダゴン「だけど、お前の事結構好きなんだぜ俺も」
真尋「…………」
真尋「……っ」
真尋「…………あれ」
真尋「どうして僕……脱出ポットに……閉じ込められ……」
真尋「……あの、背中って……」
ニャル夫「」 ボトボトボト……
真尋「…………ニャル夫…」
真尋「もう………満身創痍じゃないか…!」
≪プランG、直撃。さすがに効いている模様≫
≪息は≫
≪まだあるそうです。ですが、相当なダメージを負っています。≫
≪分かった。引き続き、プランGの発射用意!!≫
キュインキュインキュインキュインキュインキュインキュイン
真尋「…また!あの音!!」
バババババババババ
真尋「光線……こいつら……」
真尋「本当に……僕たちを殺す気だ……!」
シュバババババババババババ
真尋「!」
ニャル夫「………危ないな」
パラパラ……
真尋「ニャル夫…!お前!!」
ニャル夫「悪かったな。今度はもうちょっと早く動くわ」ドクドクドク
真尋「お前!!もう回復能力が!!」
ニャル夫「ばーか。今の俺は…デウス・エクス・マキナの力を持ってるんだぜ?」
ニャル夫「こんなもん……屁でも……ねぇ………」ユラァ
真尋「いや、大丈夫じゃないだろ!!」
ニャル夫「安心しろ、血を出しすぎた……貧血だ……大丈夫だ……全然大丈夫……」
真尋「……もう…止めろ」
ニャル夫「…止めたら…お前死ぬぞ…?・」
真尋「もう…良いから」
ニャル夫「そういう訳には…いかねぇ。お前は……俺の相棒だからな…」
真尋「だから!!」
バシュンッ
真尋「!!」
ニャル夫「死んでも……守って…やっから………」
ニャル夫「……って、あれぇ……?」
ドクンッ ドクンッ
ニャル夫「胸に…風穴空いてんなぁ……すげぇ……ナァ……」ドクドクドク
真尋「……もう……お前……」
真尋「…限界……じゃねぇか……」
ニャル夫「……ははっ…限界なんて……ねぇよ……」
ニャル夫「デウス・エクス・マキナの力は…底なし……俺の……夢も……底なし………」
ニャル夫「そんな物が……限界なんて……あるわけねぇ………俺の……力は………」
ニャル夫「天元突破………天を突き抜ける最強の力だぁぁぁあああああああああ!!!!!!」
≪もう…時間が無い。≫
≪大丈夫です。奴は既に限界を迎えています。≫
≪良く考えれば分かる事だ。デウス・エクス・マキナを吸収したとしても、奴はただのニャルラトホテプ。入りきれる器じゃない≫
≪攻撃を続けていれば、いずれ死ぬただの雑種だ≫
≪はい≫
≪プランG、今は何%だ?≫
≪はっ、もうすぐで100%を超えようとしています≫
≪……我々も、この時の対処をしていない訳では無い。その為にテディベア・マキナを製造していたのだ≫
≪その力も大量に使えば、例え完全体を吸収した奴も一溜りも無い筈≫
≪全てのテディベア・マキナを使え。これが最後だ。最後にでかい花火を上げようでは無いか≫
≪了解です。今、100%を越えました!≫
≪よしっ、では、撃―――――――≫
≪っ!?何だ!!≫
≪大変です!プランGの砲台に奴らの宇宙船が急に発現しました!!≫
≪なっ…なんだと!?≫
ピーピピー…ガッ
≪皆様こんにちは。私は、ニャル夫様に使えるマイホームという者です。≫
≪きゅっ急にスピーカーをジャックされました!!≫
≪大変申し訳ございませんが、貴方達の砲台に急に出現させて頂きました。ニャル夫様の邪魔をさせるわけにはいきませんので≫
≪きっ…貴様…!やってくれたな……そうか貴様の宇宙船にはワープ機能があったのか…!≫
≪だが!残念だがそうはいかん!貴様の機体もろとも粉微塵に出来る!≫
≪怯むことは無い!早く奴を撃っ≫
≪…落ち着いてください。いや、落ち着けよハゲ≫
≪…っ!?≫
≪そんな非情な感情で動いてると、いつか後悔するぜ?今みたいにな≫
≪…え!?何ですか!?声質が急に変わりました!!≫
≪…………≫
≪…ケケケッ驚いてんなぁ。まぁ、しょうがねぇか。≫
≪だって、正義のお前が正義執行で処刑した大悪党様が、今お前と話してるんだもんな≫
≪………貴様……まさかっ!!≫
ナイア「………そうか」
ナイア「それが、君の選択なんだね」
ナイア「さようなら、マイホーム……」
ナイア「さようなら……クー乱……」
クー乱≪久しぶりだなぁ。俺のド頭をぶち抜いてミンチにした時以来か≫
≪…貴様っ…!貴様は裏切るのか!?せめて正義のままに殺してやろうとした恩義を忘れて!!≫
クー乱≪いいや、全く持って覚えてるぜ?慈悲深いゆで卵さんは悪に染まろうとした俺の為にわざわざ処刑したんだもんなぁ≫
クー乱≪そんな恩義、忘れる訳無いじゃないのぉ~≫
≪だったら!!≫
クー乱≪でも、悪いな。俺、アイツらの方が好きになっちまったんだ≫キュィィイイイイイインッ
≪…!きっ…貴様!!≫
クー乱≪…なぁ、ハゲ。俺ぁてめぇの言う正義だけの世界って奴さぁ。正直気に入らねぇんだ≫キュィィイイイイイインッ
クー乱≪そんなもんより、予想できない面白い事の方が大事なんだよ。俺は≫キュィィイイイイイインッ
≪止めろぉ!!クー乱警視総監!!お前は仮にも正義の楯を持っているだろう!!!≫
クー乱≪…馬鹿だなぁ。確かに俺は正義の楯を持ってますよ?でも、ハゲの持つ楯とは違う正義なんだよ≫キュィィイイイイイインッ
クー乱≪それに、正義が闘ってる相手は、違う正義じゃないですかい。戦争なんて正義VS正義ばっかだ≫
クー乱≪だから俺達お互い敵同士でも、違いないでしょう。≫
クー乱≪それをあいつらは、自ら正義と名乗らず”悪”になると言ったんだぜ≫
クー乱≪俺達正義の共通の敵、必要悪の貧乏くじ”悪”の帝王になると言ってるんだ。≫
クー乱≪俺さぁ、それで分かったんですわ。平和ってのは正義だけでは成り立たねぇ≫
クー乱≪分かりやすいくらいの”悪党”が居るからこそ、皆仲良しの平和な世界になるってさぁ。だから≫
クー乱≪悪の無い正義まみれの岩みてぇに無機質な世界なんて、俺はゴメンだ≫
真尋「…………あっ」
ニャル夫「…………」
真尋「あっちの方…爆発してる…」
ニャル夫「……………」
真尋「一体何があったんだ…?」
ニャル夫「……おい…相棒……」
真尋「…何だ?」
ニャル夫「近いぞ……」
真尋「え?」
ニャル夫「ほら……見ろよ……もうすぐそこまで来てる……」
真尋「おい…まさか本当に死っ」
真尋「っ!!……これが……」
ニャル夫「……ああ………この…形容し難い………光のような……穴のような………」
ニャル夫「これが……俺が……ここまで最後まで……足掻き…探してきた………」
ニャル夫「……デウス・エクス・マキナ(全ての終わり)…俺達は………」
ニャル夫「ようやく……ここまで………」
≪館長!ついに扉が開かれました!!≫
≪……………≫
≪館長!命令を!≫
≪………足掻け≫
≪…え?≫
≪私達はもう…足掻いて邪魔をするしか方法が無い……≫
≪だから……足掻け、止めろ、あいつを扉にまで行かせるな!!!≫
≪これが最後の命令だ!!勝て!あいつらから我々の正義を奪わせるな!!≫
≪撃て!最後まで撃て!!足掻き続けろ!!我々の力を最後まで出し切るのだ!!!≫
ババババババババババババババババババ
ナイア「…ついに最終段階まで来たか…」
ナイア「君達も必死だねぇ。でも、生憎私達も」
ウィーン ガシャンガシャンガシャン
ナイア「目的を邪魔されて黙ってられる程、お人よしじゃないのさ」
ブブブブブブブブブブブブブブ
≪館長!前方に巨大なバリアーと物質的壁が突如発生しました!!≫
≪第二ゲート班!バリアー中性砲発動!ワープ砲撃も同時刻で発動せよ!!≫
≪了解です!!≫
ボボボボボオオオオオオオオオオオオオ
ダゴン「…あーんなもんまで隠してやがったか。全く、俺様も知らない道具いっぱいあるなぁあっちは」
アフーム「……当然だ…。私達は身内を最も信じていないのだからな……お前みたいな奴も居るから」
ダゴン「……そうかい」
ダゴン「正義って、面倒くさいんだな」
アフーム「…ああ、本当にな」ボォオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオオ
ピキピキピキピキピキ
アフーム「あれくらいの光線、私の炎でも凍らせられる」
ダゴン「おっ!お前もついに悪側についちゃう!?ついちゃうかぁ!」
アフーム「勘違いするな。私は”違う正義”についただけだ」
アフーム「決して、お前等と一緒に闘いたいとかというアレでは無い」
ダゴン4「べっ別にぃ!アンタの為に闘うって訳じゃないんだからね!」
ダゴン「あんな感じか?」
アフーム「違う!!」ボォオオオオオオオ
ダゴン4「ぎゃぁああああああ……冷たくなぁーい☆」
アフーム「ウギギギギギギギギ!!!」
ダゴン5「あっそうかぁ!あっちの正義が怖くなったからこっちに擦り寄って来たんだぁ!」
ダゴン7「それならそうと言ってくれれば良いのに!俺達がお前がママのおっぱい飲めるようにお母さん呼んできてやったぜ!」
ダゴン10「アフームちゃん。ママだよ。ママ、性転換してパパになっちゃった♪」
アフーム「貴様!私を褒めたいのか乏めたいのかどっちだ!!いや後者か!!この野郎ぉおおおお!!!!」
ダゴン「これが新生ダゴンだ。嫌いな奴の前では、ここまで愛嬌込めて馬鹿にしたりはしねぇよ」
ダゴン「まぁつまり、愛してるぜ相棒。って訳なのさ」
アフーム「……………ふん」
アフーム「それならそうと…最初から言ってくれれば良かったんだ」ボォオオオ
オオオオオオオオオオオオオオ
ピキピキピキピキピキ
アフーム「私も愛してるぞ……ダゴン」
≪館長!駄目です!光線が奴らにまで届きません!≫
≪知った事では無い!撃て!抵抗しろ!奴はもう死にかけだ!一発でも当たれば私達の勝ちになる筈なんだ!!≫
チュドォーンッ
≪第七艦隊!何者かに追撃されました!!≫
≪なっ……!≫
≪…構わん!!今!ここで勝たなければ全てが無駄に終わる!私達のやってきた事が全部!!無駄になる!!≫
≪散っていった仲間!死んでいった先任!!伝説となった創立者に合わせる顔が無くなってしまうのだ!!≫
≪我々の正義が!!ここで終わってしまっても良いわけが無い!!≫
チュドォオーン
≪第32艦隊!被弾!!エンジン低下が問題になっています!!≫
≪進め!撃て!!勝て!!勝てぇぇぇぇええええええええええ!!!!!!!≫
ラグナラ「王子の元には行かせない……」
ラグナラ「王子の…私達の夢をアンタ達に奪わせはしない!!」
ラグナラ「私だって…!ただ、飛べる事しか出来なかった私だって!武器は使える!!」
ジャキンッ
ラグナラ「アンタ達を!!ここから先へ行かせるもんか!!!」
ラグナラ「宇宙を制覇するのは!!私の王子様!!ニャルラトホテップ夫様だぁあああああああ!!!!」
チュドォオオオオオオオンッ
「こちら第3隊員452番。指定の場所に着きました。発砲を許可してください」
≪こちら司令部。許可は既に出ております≫
「了解、暗殺を開始します」ポチリ
「……俺が、この戦争を終わらせる」
「お前達、悪の思い通りにはさせっ―――――」
ガツッ
「がっ――――――」
バタリ
ニャル子「……………」
ニャル子「…私の正義が…間違ってる……?」
ニャル子「そんな物は……アンタが宇宙を支配する大悪党になってから言ってくださいよ……」
ニャル子「真尋さんを誘拐した時点で、私の中では大悪党ですけど…その上宇宙を支配するんでしょう…?」
ニャル子「そんな大悪党を……討伐させてくださいよ……!!」
ニャル子「ヒーローなんて!”悪”が居なければ成り立たないんでしょう!?」
ニャル子「だったら!アンタが絶対悪になって!私がアンタをぶっ殺してやります!!!」
ニャル子「だから……今は見逃しますが……!」
ニャル子「私が倒すまで!!そこで待ってろ!!………”兄さん”!!!」
ニャル夫「……俺は………」
ニャル夫「ここまで……やっと………」
真尋「…ああ。やっと…ここまで来たんだ。もう目の前まで来てるんだ。」
真尋「だから……行こう」
真尋「僕も…一緒に居てやるから…。」
真尋「行こう……最後まで…!!」
ニャル夫「………ああ。そうだな……」
真尋「(宇宙が終わっていく)」
真尋「(いや、僕たちが宇宙から出てしまったのかもしれないが)」
真尋「(もう、ここには)」
真尋「(僕と、ニャル夫の二人しか居なかった)」
真尋「………あれ?」
真尋「…………」
真尋「ここって…………一本道?」
ニャル夫「……………」
真尋「……ああ…そうか」
真尋「まだ、終わってないんだな」
ニャル夫「……………」
真尋「………」
真尋「…おい?大丈夫か?ニャル夫」
ニャル夫「……………」
ニャル夫「ゲホッ!」ドバッ
真尋「!」
ニャル夫「ゴホッ!ゴホッ!!」
真尋「おい!ニャル夫!」
ニャル夫「…ハァ…ハァ……大丈夫だ……」
真尋「大丈夫って…お前その血……」
ニャル夫「大丈夫だって…ほら、デウス・エクス・マキナ」スッ
真尋「………っ」
ニャル夫「これを吐き出して……こんなに動けるんだ……大丈夫に決まってるだろ……?」
真尋「………そうだな。いらない心配だったかもしれない」
ニャル夫「そうだ…分かれば良いんだよ…分か……」フラッ
真尋「うぉっ」ガシッ
ニャル夫「……はは……でも……やっぱり出した後は……キツイな……」
真尋「…………」
真尋「…はぁ。しょうがないから、ゴールまで肩を貸してやるよ」
ニャル夫「………悪いな……相棒……」
真尋「だから、僕はお前の相棒じゃねぇっての」
ニャル夫「………………」
ニャル夫「結局……お前は最後まで相棒と…認めなかったな……」
真尋「そりゃそうだろ。だってお前は大悪党で、俺はずっと人質だろ?」
真尋「相棒だったら、それが成り立たなくなるだろうが」
ニャル夫「はは……そりゃぁ……そうか………」
ニャル夫「……まぁ、別に……いいか……」
真尋「そう。寧ろ、それで良い」
ニャル夫「…でも………なぁ……相棒……」
ニャル夫「楽しかった……よなぁ…?」
真尋「……………ああ」
真尋「楽しかった。本当に楽しかったよ」
ニャル夫「……そうか……その言葉が聞けて……良かった……」
真尋「何言ってんだよ、前も言ったろ?確か…僕達が惑星保護機構に掴まって脱出した時に」
ニャル夫「そうだっけか……?はは……ちょっとド忘れ…しちまったみたいだ………」
真尋「しっかりしろよ、後もう少しでお前の夢が叶うんだからよ」
ニャル夫「……夢……か…………」
ニャル夫「…………ここまで……ここまで来るのが……奴ら正義を出し抜いて……ここまで来るのが……夢だった……けどさ……」
ニャル夫「……本当は……終わって欲しく……無かったのかもな……」
真尋「何言ってるんだよ」
ニャル夫「だってよ……楽しかったんだろ……?これまでの旅……ここまで来るまでの……この逃避行が………」
ニャル夫「……きっと……俺は……夢が叶う事よりも……叶えている最中に夢を……見ていたのかもしれない……な」
真尋「……クトゥグアの爺さんと、ハスター族の友人の約束が果たせなくてもか?」
ニャル夫「……なんだ……知っていたのか………」
真尋「記憶で、見たよ。地球で地球最後の記憶の中で」
ニャル夫「…………それは……すげぇ体験だ」
真尋「ああ。終わりなんて…案外あっけない物だったけどな」
ニャル夫「そうだ……終わりなんて………そんな物なんだ………」
ニャル夫「……俺は……もう……終わってしまっても……親も…ニャル子も悲しまないだろう……けどな……」
真尋「終わってって、お前が宇宙の帝王になったらの話か?……どうなんだろうな」
真尋「親とかは知らないけど、ニャル子は……ごめん。本当に悲しまなそうだ」
ニャル夫「ああ……そんなもんだ………」
ニャル夫「……俺達は……ここまで来た………誰も辿りつけなかった……ここまで……」
真尋「おい、何度言うんだよその似たような台詞。やっぱり大丈夫か?血を流しすぎたんじゃ…」
ニャル夫「……妹の……因縁も……最後で………果たせた………」
ニャル夫「俺は……きっと……もう…充実してたんだ……悔いも……無いんだ………」
真尋「…何言ってんだよ。まだ叶えてないだろ。宇宙を支配する大悪党になってないだろ」
ニャル夫「………そうだな……やっぱり……まだ死ねねぇ……か……」
真尋「当たり前だろ、しっかりしろよニャル夫」
ニャル夫「……なぁ……相棒……」
真尋「だから、僕は相棒じゃないんだってば」
ニャル夫「……最高の……景色だな………」
真尋「ああ。本当に綺麗な一本道だよ」
ニャル夫「楽しかったなぁ……この………俺達の………」
真尋「ああ。楽しかった。楽しかったよ」
ニャル夫「……俺達の…夢…は……」
真尋「…まぁ、最後に思い出話をするっていうのも良いかもしれないけど」
ニャル夫「」
真尋「もうちょっとさ、未来の話とかしようよ」
ニャル夫「」
真尋「だってさ、お前の長年の夢が今叶おうとしてるんだろ?最高じゃないか」
ニャル夫「」
真尋「夢を叶えるまでが楽しいとか言ってたけど、叶えた後にやりたい事もいっぱいあるだろ?」
真尋「だって、宇宙の帝王だぞ?楽しい事が沢山ありそうじゃないか」
真尋「国も、惑星も、銀河も、宇宙も…全部お前の物になるんだぞ」
真尋「そんな奴、宇宙で一人しかいないんだ。それが、お前になるんだ」
真尋「……なぁ、ちょっと重くなってきたぞ。ちゃんと歩けてるのか?」
真尋「何だよ、疲れて寝てるのかよ。起きろよ。お前が悪の帝王になるんだぞ」
真尋「おい、返事しろよ。何勝手に寝てるんだよ」
真尋「………なぁ、何か言えよ」
真尋「いつものジョークのつもりか?そんなの笑えないよ。いい加減にしないと置いていくぞ」
真尋「……なぁ…ニャル夫………」
ニャル夫「」
真尋「起きろよ」
真尋「……………ふざけんなよ…」
真尋「お前が宇宙の帝王にならないで!誰がなるってんだ!!」
真尋「僕は嫌だぞ!!!そんな!そんな地球人にいは荷が重過ぎる事!!絶対!!」
真尋「僕はお前の人質なんだぞ!?お前に勝ってに連れ去られた哀れな被害者のただの人間なんだ!!」
真尋「起きろよ、お前が起きないと、僕が宇宙の帝王になっちゃうじゃないか!!」
ニャル夫「」
真尋「……お前が……お前が終わったら……親もニャル子も悲しまないと言ったな…?」
真尋「そんな訳…そんな訳無いだろうが!!仮にもお前は家族なんだぞ!?」
真尋「お前の父さんも!母さんも!!お前が居なくなったら悲しくて泣くんだよ!!」
真尋「ニャル子だって同じだ!!お前が…兄が死んで悲しくない妹なんて居ねぇんだよ!!」
真尋「ああ見えてなぁ!強そうに見えて結構泣くんだよアイツは!!」ポロポロポロポロ
真尋「お前が居なくなったら……寂しくて泣いちまうよ……」ポロポロポロポロ
真尋「だって……家族でも何でもない僕が………こんなに泣いてるんだ……!」ポロポロポロポロ
真尋「………なぁ……頼む……頼むよ……ニャル夫………」ポロポロポロポロ
真尋「目を……開けてくれよ………返事を……してくれよ………」ポロポロポロポロ
ニャル夫「」
真尋「……ぁぁ……あああ………」ポロポロポロポロ
真尋「うわあああああああああぁぁぁぁぁぁ………あああああああああああ……」ポロポロポロポロ
真尋「ああああああああ……ぁぁぁ……ああああああああああああああ……」ポロポロポロポロ
真尋「あああああ……ああ…………」ポロポロポロポロ
真尋「……………」ポロポロポロポロ
ニャル夫「」
ニャル夫「」
ニャル夫≪俺は将来、宇宙を支配する大悪党になる!!≫
ニャル夫≪何?悪党なんてなるもんじゃない?ハッ、これだから素人は≫
ニャル夫≪俺がなる大悪党は!貴様らが考えているような外道で小さい悪じゃない!もっと大きく壮大な悪だ!!≫
ニャル夫≪皆が恐れ!正義が一番に俺を倒そうとする最大目標!そう!”絶対悪”だ!!≫
ニャル夫≪ショッカーの意思を継ぎ、そして奴らからも恨まれる最大の悪!!≫
ニャル夫≪そうだ!俺は!!邪神に生まれた俺は!!寧ろそう考えなければおかしいのだ!!≫
ニャル夫≪見ていろ!正義の味方共!そしてニャル子!いつかお前等に勝ち、お前達が怯え、お前達の最大の目標に!俺はなってみせる!!≫
ニャル夫≪それまで!首を洗って待っているがいい!ふぅぅううはははははははははは!!!!!≫
ニャル夫≪ははははは!!ふぅーはははははは!!!!!≫
【天元突破ニャルラトホテプ】…終
624 : 以下、名... - 2016/03/15 00:56:24.61 DAYRPdXYO 587/689今回はこれでおしまいです。そして次回、最終回です。
最後までお付き合い頂けたら幸いです。
628 : 以下、名... - 2016/03/15 21:22:52.76 ISW7IJf0O 588/689
629 : 以下、名... - 2016/03/15 21:27:32.53 ISW7IJf0O 589/689
続き
ニャル夫「真尋少年を誘拐したったwwwww」【パート6】
ニャル夫かっけぇ