少女「あーいらいらする」
少女「ただでさえいらいらしてんのに。こんな脳天気な声で言われるとキレるわ」チャリンチャリン
少女「叩いたろか」
自販機「お前が痛いだけだぞ」
少女「」
元スレ
自販機「いらっしゃいませ」少女「うるせえ」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1456676025/
自販機「俺だって仕事なんだ」
少女「」
自販機「お前はコンビニの店員にも悪態つくのか?スマイル0円もつらいんだぞ」
少女「いやあの」
自販機「聞いてんのか」
少女「いやそうじゃない。そうじゃない」
少女「あんた喋れるの。いや喋れる自販機は珍しくないけどなんか宿ってんの」
自販機「喋れるぞ」
少女「ロボット?」
自販機「違うと思うわ。というかお前はよ選べ、小銭落ちるから」
少女「いやジュース選ぶココロの余裕ないからちょっと我慢して」
自販機「やめてやめてこれ結構気持ちわるああああ」チャリンチャリン
少女(なんか声きめえ)
少女「まあいいや。一応Twitterで流しとこ」ポチポチ
自販機「やめれ」
少女「ところでさ、いつから喋れるの」
自販機「二年前くらいからだと思われ」
少女「これまで誰とも喋れらなかったの?」
自販機「規定された喋り方以外のこと話したら逃げられたわ」
少女「そりゃなあ」
自販機「というわけでなんか買え。売れないと撤去される」
少女「オカルト自販機から買うのはちょっと。たぶんあんた撤去されたほうがいいわ」
自販機「御利益あるぞ」
少女「もしかして→呪い」
自販機「当たり操作してもう一本だしてやるから」
少女「まじで!?」
自販機「」ガコン
ピピピピ
自販機「うおおおおおおおおおお!!!!」
少女「うるせえ静かにやれ」
自販機「ああああああああああああ!!!」
自販機「」7776
少女「……」
自販機「……すまん無理だった」
少女「死ね!!!」ゲシッ
自販機「あそんなに蹴ったら」
少女「いってえええええええええ!!!!!!?」
少女「使えないなあんた」
自販機「やめてやめて商品排出口に石ころ入れるのやめて」
少女「当たりくらい操作できないのかこのっこの!」
自販機「まあまあ一杯飲んで落ち着けちょうどそこに椅子もある」
少女「悪いけどもうそろそろ塾なもんで」
自販機「まじか。え塾?馬鹿っぽそうなのに?」
少女「コンセント抜くぞコラ」
少女「つーわけであたしもういくわ」グビー
自販機「ポイ捨てすなよー」
少女「わーってるよ!」
自販機「あと小石取ってくれないのかよ!」
少女「明日あたり当ててくれたらとってやるよ」
自販機「んな無茶な」
タッタッタッ
自販機「ふぅ」
自販機「いらっしゃいませー」
自販機「…むなしい」
缶補充員さん「…」ガチャンガチャン
自販機「あん、いやん」
少女「」
缶補充員さん「…」ガチャンガチャン
自販機「だめ!そこはだめえええ!!」
少女「」
缶補充員さん「…」ピッガチャン
自販機「身体いっぱいになるうううう!!!……っあ」
少女「…」スタスタスタスタ
自販機「ま、ま、まてええ!!まえてて!、!!無視していくなああ!!」
自販機「いやあれはな?補充員さんとの身体の触れ合いというかな?自販機の本能というや」
少女「うるせえ黙れヘンタイ」
ピッガチャン
ピピピピ
自販機「あちょっと待っていきなりされても」
6656
少女「……」
自販機「無言でお釣り入れに雑草いれないでくれ頼む」
少女「…あのトラックのジュース入れる人にはあんたの声聞こえてないの?」
自販機「話しかけても無視される、もしかしたら聞こえてないのかもしれない」
少女「幻聴だと思われてるんだろうね」
自販機「案外しゃべる自販機多くてわざわざ相手するのめんどいだけかもしれん」
少女「私そんな世界やだわ」
少女「ぬるい」
自販機「そりゃ入れたばかりだしな」
少女「私さ、こういう自販機で当たりだしたことないんだけど本当に当たりでんの?」
自販機「日頃の行いがよければな」
少女「喧嘩売ってる?」
自販機「ジュースは売ってる」
少女「はー」
自販機「どうした」
少女「塾だるい」
自販機「だるいならサボればいい。サボるのにちょうどいいジュースは下から二つ目の右端だ」
少女「そんなサボれるなら苦労はしない」
自販機「いろんなこと学べて楽しそうなのにな」
少女「あたし馬鹿だから学んでも意味ないのよ」
自販機「自販機よりは学ぶと意味あるぞ」
自販機「俺がなんか学んでもどうせ自販機でしかないが、おまえは賢い人間になれるぞ」
少女「えーめんどくさい」
自販機「まあいやならサボればいい。案外大丈夫なもんだ」
少女「うーんやっぱいくわ。怒られるのイヤだし」
自販機「サボるときはなんか買ってけよ。そして塾仲間に宣伝してくれ」
少女「くそ自販機め」
自販機「新作が入ったぞ。あったかいカルピスだ」
少女「うわいらねえ梨のジュースは?」
自販機「悪いがあれは期間限定だからもうない」
少女「おのれ資本主義」
自販機「たぶんそれ資本主義関係ないぞ」
少女「あれがないんじゃあんたに価値ないなぁ割とまじで」
自販機「え、俺の価値=梨のジュース?」
少女「左様」
自販機「左様て」
少女「補充員さんに頼んどいてよ」
自販機「いやたぶん無理だろ。昨日も俺の熱い喘ぎ完全に無視したし聞こえてねえってあれ」
少女「……」
自販機「…軽蔑の目まじやめて」
少女「お、まじで復活してる」
自販機「いやー苦労したぜ!いつもよりでかい声で喘いだらなんとかなった」
少女「やっぱ聞こえてるというかそれしかしてねえのかよ」
自販機「いやたぶん偶然。だって俺のラインナップで売り切れるの梨のやつと夏場の茶くらいだし」
少女「世知辛いねぇ」
少女「そういや今日期末テスト全教科併せてクラス三位だった」
自販機「…やるじゃん」
少女「何そのまじで驚いたみたいな声」
自販機「いやまじで驚いてる。てっきり馬鹿だから塾通わされてるのかと」
少女「これでも成績は秀才なのだ」エヘン
自販機「みえねーまじみえねー」
少女「だまれよ小銭いれたままどれも買わない焦らしプレイやったろか」
自販機「君も俺の弱点わかってきたねマジでやめてくださいおねがいします」
ピピピピ
自販機「」8888
少女「…やるじゃん」
自販機「なにそのまじで驚いたみたいな声」
少女「いやあたし結構ここに通ってるけど当たったのは初めてだしてっきり言語に機能全振りした不良品かと」
自販機「ひでえ」
少女「まあやったぜ。何飲もう」
自販機「あったかいカルピスまじおすすめ」
少女「不人気を処理しようとすんな」
…
少女「やっぱまじい…」
自販機(飲むのかよ)
自販機「ちなみに訂正しとくとそんなまずいわけではないからな飲んだ人の7割くらいがまずいっていうだけで」
少女「それフォローになってないぞ」
自販機「まあその調子で勉強がんばれや」
少女「おう。任せなさい。じゃあな」
自販機「まいどー」
自販機「よお」
少女「…」
自販機「どうした。お小遣い使い切ったか?」
少女「…」
自販機「おーい」
少女「…」ピッガチャン
自販機「…」
少女「成績落ちた」
自販機「そういうこともある」
少女「受験近いのに」
自販機「本番ミスんなきゃいいさ」
少女「母さんにぶん殴られた」
自販機「やべえなおまえんち」
自販機「ほれ、俺の身体の下、ブロックのちょい後ろ探して見ろ」
少女「10円かなんか?」
自販機「いいから」
少女「…500円玉」
自販機「とっておきだ。もってけ」
少女「なんか買うよ。おすすめは?」
自販機「大人の微糖が甘くておすすめ」
自販機「あー頭の雪うぜー」
少女「おっす。飲みにきたぞ。…てなにコンポタ切らしてんの」
自販機「俺にいうなし。汁粉ならいっぱいあるぞ」
少女「あずきはノーセンキュー」
自販機「好き嫌いしてると病気になるぞ」
少女「あーあったけー」
自販機「俺の身体をカイロ代わりにすんのやめてそういう装置じゃない」
少女「来週から受験だ」
自販機「まじか。いけそうなのか」
少女「割とギリ。まあ三校受けるから滑り止めもあるし」
自販機「でもやるからには望みはあるんだよな」
少女「もちのロンよ」
自販機「というわけで願掛けついでに汁粉買え」
少女「はい微糖」
少女「おはようさぎ」
自販機「いらっしゃいませントバーナード」
少女「今日本命の受験」
自販機「ついにか」
少女「つうわけで微糖一つ」
ピピピピ
自販機「うおおおおおおお!!!!」
少女「いやそういうのいいからまじで」
自販機「」7777
少女「…あんた偽物?」
自販機「ひどい」
自販機「頑張れよ」
少女「あーここで奇跡使い果たしたから無理だわー終わりだわー」
自販機「泣くぞ」
自販機「てめえが頑張ってたのそれなりに知ってるから」
自販機「胸張って行ってこい」
少女「…おう」
自販機「いらっしゃい」
少女「おっす」
自販機「新学期だな。似合わねえなそのブレザー」
少女「黙れヘンタイ自販機」
自販機「まあ本命受かってよかったじゃねえか。俺のおかげだな」
少女「あたしの実力だっつーの」
自販機「それはどうかねー。何買うよ」
少女「んー微糖」
終わり
56 : 名無しさ... - 2016/02/29 02:39:34 QoZ 30/30くぅ疲
SSは久々だがノリで始めるもんじゃねえなやっぱ
お目汚し失礼おやすみ