さやか「え…何急に」
杏子「好きだ!好きなんだ!」
さやか「ちょ、何…怖…」
杏子「さやかもあたしのこと好きだろ?」
さやか「え…」
元スレ
杏子「さやか、好きだ!」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1301446251/
さやか「いや、まあ別に嫌いではないけどさ…」
杏子「おい!本当か!?」
さやか「うん、まあ…」
杏子「式はいつにする?」
さやか「……は?」
さやか「何言ってんの…?式って何の式?」
杏子「結婚式に決まってんじゃん」
さやか「…誰の?」
杏子「あたしとアンタのに決まってんだろ!」
さやか「……」
杏子「急に黙ってどうしたんだよ?で、式はいつに…」
さやか「しないから」
杏子「へ?」
さやか「しないから」
杏子「しないって、何を?」
さやか「結婚、しないから」
杏子「……嘘だろ?」
さやか「しないから」
杏子「うわああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
杏子「ああああああああああああ!!」
さやか「……」
杏子「ああ…ああああああああ…」
さやか「……」
杏子「ざやがぁ…」グス
さやか「帰っていい?」
杏子「さやかぁ…どうして…あたしのこと好きって言ってくれたじゃんか…」
さやか「言ってねーよ」
杏子「さやかぁ…さやかぁ…」
さやか「じゃあね」
杏子「ま、待って…さやか…!」
さやか「……」スタスタ
杏子「さやかあああああああッ」
ほむら「ワルプルギスの夜が出現するのは…」
杏子「……」
ほむら「…聞いてる?」
杏子「さやか…さやか…」ブツブツ
ほむら「……チッ」
杏子「ざやがぁ…うっ…うっ…」グズ
ほむら「…今日はもう帰りなさい」
杏子「さやかぁ…」
ほむら「……」
ほむら「帰れと言ってるのが聞こえないの?」
杏子「さやかぁ…えへへ…あたしも好きだよ」
ほむら「……」イラッ
杏子「えへ…えへへへ…さやか…」
ほむら「帰りなさい」
杏子「むにゃ…さやかぁ…」スースー
ほむら「…寝たわね」
杏子「そんなとこ駄目だってぇ…」スースー
ほむら「はぁ…」
チュンチュン
杏子「ん…あれ…?あたし…」
ほむら「ようやく目が覚めたようね」
杏子「へ…?なんでアンタがここに…」
ほむら「ここは私の家よ」
杏子「な…テメェ!あたしに何しやがった!」
ほむら「何もしてないわ」
杏子「ちくしょう…初めからあたしの身体が目当てだったのかよ…」
ほむら「……」
杏子「おかしいと思ったんだ…あたしの名前を知ってたのは、そういう訳だったんだな…」
ほむら「いや、それは…」
杏子「このストーカー女!ワルプルギスの夜の話も、あたしの気を惹くための嘘なんだろ!」
ほむら「話を聞きなさい。だから、それは…」
杏子「くっ…変態の話なんて聞けるか!」
杏子「うう…初めてはさやかにあげるって決めてたのに…」グス
ほむら「私はあなたの身体に指一本触れていないわ」
杏子「白々しい嘘吐いてんじゃねぇ!目の前にこんな美少女が居て、手を出さないはずないだろ!」
ほむら「……」イラッ
杏子「この変態!根暗!鬼畜!冷血女!」
ほむら「…いい加減にしなさい」
杏子「うるせぇ!」
ほむら「ひとつ、言わせてもらうわ」
杏子「…何だよ」
ほむら「あなたはまどかの足下にも及ばない」
杏子「まどか…?…確かさやかと一緒に居た奴だよな…」
ほむら「まどかはこの汚れきった世界に舞い降りた天使。天より差す一筋の光よ。」
杏子「……」
ほむら「いえ、かわいらしさと愛らしさと美しさを兼ね備えたその姿は、女神と呼んだ方が正しいかしら」
杏子「……」
ほむら「もちろんまどかの魅力は外面だけじゃないわ。その心はいつも慈愛に満ちている。まどかの優しさによって世界は成り立っていると言っても過言じゃない」
杏子「……」
ほむら「なんと言ってもまどかの魅力を語る上で欠かせないのは…」
杏子「…どうしてだよ」
ほむら「…何かしら」
杏子「お前にも、そんな風に思える人が居たんだろ…?わかるさ…あたしだって、さやかのことをその美しさで世界を救う勇者だと思ってる」
ほむら「……」
杏子「なのに何で!あたしに手を出したんだ!」
ほむら「…何もしてないと言ってるでしょう」
杏子「お互い傷つくだけじゃねぇか…どうしてこんなこと…」
ほむら「話を聞いてたの?私はまどか以外に興味はないわ」
杏子「だったら何でこんなこと!」
ほむら「してないって言ってるでしょ!」
杏子「もういいさ。いくら話しても無駄みたいだな」
ほむら「…ええ、そうね」
杏子「じゃあな」
ほむら「ええ」
ほむら「…やっと帰ったわね」
杏子「さやか、ごめんな…あたし…汚れちゃったよ」
杏子「うっ…うっ…」グス
杏子「ん?あれは…」
さやか「……」
杏子「さやか!」
~~♪
さやか「恭介…」
杏子「さやか!」
さやか「げ…」
杏子「こんなとこで何やってんだよ!」
さやか「いや、別に…ていうかあんた、昨日のことについて思うところとかないの…?」
杏子「大丈夫だって。昨日のことならもう気にしてないからさ」
さやか「あんた…」
~~♪
杏子「ん?ヴァイオリンの音?」
杏子「ああ、そっか…アンタが魔法少女になったのって」
さやか「……」
杏子「いやぁ、流石だよなさやかは!ただの幼なじみのためにそこまで出来るなんて…」
さやか「ッ…やめてよ!」
杏子「え…?」
さやか「ただの幼なじみとかっ…確かに、そうだけどさ…」
杏子「え…?さやか…?」
杏子「どうしたんだよ急に…?そんな…まるで、その幼なじみのこと…」
さやか「……そうだよ。そういうこと。ま、向こうは何とも思ってないみたいだけどさ。退院のことも、知らされなかったし…」
杏子「……あ、ああ」
杏子「あああああああああああああ!!」
さやか「うわっ」ビクッ
杏子「さやかああああああああああああああああああ!!」
さやか「ちょ、大声出さないでよ!気づかれちゃうって!」
杏子「さやかぁ…さやかは騙されてるんだよ…」
さやか「何言ってんの…ていうか、離れてよっ…抱きつくな!」
杏子「さやかぁぁぁ」
さやか「離れろっ!」ドンッ
杏子「あうぅ…さやかぁ…」
さやか「あたし、もう帰るから…頼むから恭介には迷惑かけないでよ」
杏子「ま、待って…さやか…」
杏子「さやかあああああああッ」
杏子「ううっ…ぐす…さやかぁ…」
ほむら「どうして私の家に来るの」
杏子「さやか…さやか…」
ほむら「……」
ほむら「あんなことがあって…よくも顔が出せたものね」
杏子「さやか…さやかが…うあぁ…」
ほむら「話を聞きなさい」
杏子「さやか…なんで…なんであんなモヤシを…」
ほむら「……」
ほむら「佐倉杏子…ひとつ忠告してあげるわ」
杏子「うぅ…さやか…」
ほむら「美樹さやかには、これ以上関わらない方がいい。それがあなたの為よ」
杏子「うるせぇ変態」
ほむら「……」イラッ
杏子「さやかぁ…むにゃ」スースー
ほむら「結局こうなるのね…」
杏子「うへへへ…かわいいなぁ…」スースー
ほむら「外に放り投げておこうかしら」
ほむら「……はぁ」
ほむら「毛布出さないと…」
チュンチュン
杏子「んむ…ここどこだ?」
ほむら「……」
杏子「なっ…どうしてここに…あたしに何したんだ!」
ほむら「いい加減にして」
ほむら「私はあなたの身体に指一本触れてないし、あなたにその類の感情は持っていない。あなたが今思ってることは全てただの被害妄想に過ぎないのよ」
杏子「…必死に否定するのが逆に怪しいんだよ!この変態!」
ほむら「変態はあなたでしょう」
杏子「何っ…!?」
ほむら「あなたの美樹さやかへの執着ぶりははっきり言って病的よ」
杏子「テメェ…もう一辺言ってみやがれ!」
ほむら「何度だって言ってあげる。あなたは異常よ。美樹さやかも迷惑している」
杏子「テメェだってまどかってのに執着してんだろ!」
ほむら「まどかは関係ないでしょ!」
杏子「関係あるだろ!あたしがさやかを大好きなのもお前がまどかを大好きなのも同じだ!」
ほむら「あなたの変態じみた執着とは違うわ!私のまどかへの感情はもっと純粋なものよ!」
杏子「へっ、どうだかな。お前あいつの下着の一枚や二枚、隠し持ってそうだけどな」
ほむら「なっ…それとこれとは話が別よ!」
杏子「別じゃねーよ!本当に持ってるのかよこの変態!」
ほむら「ぐっ…」
杏子「変態!変態!」
ほむら「まどかに言われるならともかく、あなたなんかに変態呼ばわりされたくないわ!」
杏子「なんだとぉ…!」
ほむら「出て行きなさい…」
杏子「言われなくても出て行ってやるよ」
杏子「じゃあな!変態!」
ほむら「さようなら、変態さん」
杏子「ちくしょう…あの変態め…」
杏子「ん?あれは…」
さやか「……」フラフラ
杏子「おーい!さやか!」
さやか「ああ…あんたか…」
杏子「どうしたんだよ…なんか元気ないじゃん」
さやか「…別に、何でもないよ」
杏子「何もないことないだろ」
さやか「…本当に、何でもないから」フラリ
杏子「お、おい!そこに椅子あるからさ、ちょっと座ろうよ」
さやか「……」
杏子「何かあったんだろ…?話してみろよ」
さやか「……ちゃった」
杏子「え?」
さやか「恭介…取られちゃったよ…私…」
杏子「さやか…」
さやか「はは…本当は、取られちゃったって言い方もおかしいんだけどね…」
杏子「……」
さやか「あたしの、仲の良い友達がさ…恭介のこと、好きだって言ってさ…それであたし…助けなければ良かったって…」
杏子「もう…いいよ、さやか…」
さやか「…そうだね。もういい。もう、どうでもいい」
杏子「さやか…?」
さやか「あたしは何がしたかったのか、何のために魔法少女になったのか、何を守りたかったのか」
さやか「全部、わかんなくなっちゃったからさ」
さやか「だからもう、どうだって良いんだよ」
杏子「さやか…!」
さやか「あたしって、ほんとバカ」
杏子「そんなことない!!」ギュッ
さやか「……」
杏子「バカなんかじゃねぇよ!さやかは、ずっと誰かのために頑張って来たじゃんか!」ギュウゥ
さやか「…どうかな。ほんとは全部自分のためだったんじゃないかな」
杏子「自分のためだろうが何だろうが構わないだろ!それで救われた人が居るんだから…さやかのして来たことは誰かのためになったんだ…」
さやか「あたしは…」
杏子「なあ、さやか…恭介って奴がいなくたって、あたしがいるだろ」
さやか「あんたが…」
杏子「ひとりぼっちは寂しいもんな…あたしが側にいてやるよ」
さやか「……杏子」ギュッ
杏子「さやか…」ギュッ
さやか「あはは…あたし、なに自棄になってたんだろ。ほんとバカ」
杏子「ああ、本当にバカだよ」ギュウゥ
さやか「……」
杏子「……」クンカクンカ
杏子(さやかの匂い…)ハァハァ
杏子(お尻触るくらいなら、良いよな?)
さやか「…杏子?」
杏子「さやか…さやか…」サワサワ
さやか「ちょっと、どこ触ってんのっ」
杏子「さやかぁ…」
さやか「離れろ変態!」ドンッ
杏子「あぁ…」
さやか「この変たっ…うっ」
杏子「さやか…あんたソウルジェム…」
さやか「うぅ…」
杏子「さやかっ…くそ…どうすれば…」
ほむら「これを使いなさい!」シュタッ
杏子「お前…それ、グリーフシードか!」
ほむら「良いから早く…!」
杏子「あ、ああ!」キュイーン
さやか「うっ…」
杏子「さやか!大丈夫か?」
さやか「うん。もう大丈夫。ありがとう、杏子……それと、転校生」
杏子「良かった…さやかっ…さやかぁ!」
ほむら「……」
さやか「…ところでさ」
さやか「転校生、あんたなんでパンツ被ってんの…?」
ほむら「……」
杏子「……」
さやか「……」
ほむら「…急いでたから」
杏子「変態じゃねぇか!」
ほむら「くっ…黙りなさい。私は変態ではないわ」
杏子「だったらそれ誰のパンツか言ってみろよ!」
ほむら「ぐっ…」
杏子「やっぱり変態じゃねぇか!」
ほむら「変態はあなたでしょ!」
杏子「な、なんだと!変態はテメェだろ!」
さやか「あんたら2人とも変態だよ…」
終わり