○魔法少女まどかマギカのSSです
○オリジナル展開等色々あります
○シメサバ等魚類、特に鯖が多く関わってきます
これらが苦手な方は、ご注意ください
それでもいい方は、駄文ですがお付き合いください
元スレ
シャルロッテ「シメサバしか出せなくなった…」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1335707883/
シメサバ
新鮮なサバを三枚におろして、塩を振り下処理をしたものを、昆布などを入れた酢に漬けこんだもの
完成したシメサバは、わさび醤油などで食べる
注意点としては、血あいをよく取らない等、下処理を怠るとサバ特有の生臭みが出る恐れがある
また、新鮮なサバでないとアキサニス等の食中毒の恐れもあるので注意が必要
新鮮なサバで作ったシメサバなら、脂の乗ったサバ本来の身が味わえ、非常に美味である
~シャルロッテ結界内~
シャル「Zzz…Zzz…」
シャル「Zzz…むにゃ?」
シャル「ふぁぁ…あー良く寝た」
シャル「いや~、魔女になっても睡眠って必要なもんなんだね」
シャル「もっとも、この結界内だと朝も夜も関係ないんだけど」
シャル「今日も一日がんばっていきますか!!」
シャル「そうと決まれば、じゃあさっそくご飯にしますかね~」
シャル「昨日はクッキーだったから、今日はショートケーキにしよう!!」
シャル「じゃあさっそく…ムムム」
シャル「カーーー!」
ボーン!!
シャル「さってと、出来栄えの方は…」
シメサバ「」
シャル「……」
シャル「…えっ?」
シャル「何これ…魚?」ツンツン
シャル「けどそれにしては身のしまり具合がいいというか…」プニプニ
シャル「ちょっと怖いけど、試しに一口」パクッ!
シャル「…すっごく美味しい!けど…これは」
シャル「この酢の漬け具合、特有の魚臭さ、間違いない!!」
シャル「こ、これって…シメサバだ!!」
シャル「…ってな ん で や ね ん」
~ ~ ~
シャル「さて、どうしたものか」ゲプッ
シャル「まあ確かに美味しかったんだけどさ…」
シャル「私が出そうとしたのはお菓子、けど出てきたのはシメサバ」
シャル「ここから出される結論は!!」
シャル「…きっと寝ぼけてたんだよね、だから間違えてこんなものが出来ちゃったんだ」
シャル「そうだ、そうに違いない!!」
シャル「では改めまして…カーーー!!!」
ボカーン!!
シメサバ「」
シャル「……」
シャル「そうだ、ケーキが悪かったんだ、シメサバとケーキって似てるしね…どっちも美味しいって事で」
シャル「じゃあ、今度は気分を変えてクッキーにしよう」
シャル「ではでは…ウォリャーーー!!!」
ボーーーン!!!
シメサバ「」
シャル「じゃあ今度はキャンディー!!」ボーン!!
シメサバ「」
シャル「ティラミス!!」ボーン!!
シメサバ「」
シャル「ういろう!焼きまんじゅう!東京ばなな!」ポポポポーン!!
シメサバ×3「」
~一時間後~
シャル「はぁ…はぁっ」
シメサバs「」オヤマニナリマシター
シャル「な…」
シャル「なんじゃこりゃーーーーーー!!!」
シャル「サバ、サバ、サバばっかりで…なんでお菓子が一つも出てこないんだよー!!」
シャル「何これ試練?試練とでもいうの?」
シャル「いやいや、サバの試練ってなによ。健康になるだけじゃん」
シャル「それともこの生臭さに耐えろとでも?」
シャル「…訳が分からないよ」
シャル「お、落ち着けシャルロッテ、ここはクールに考えるんだ」
シャル「このまま自分だけで考えていたらシメサバに埋もれるのは自明の理」
シャル「この異変、何が何だか分からないけどまずはだれかに相談するのが得策」
シャル「かつこの異変を調べられる相手といったら…」
シャル「エリー!!!」
シャル「仕方ない、ここは周りから見えないように結界を張ってと」ペカーン
シャル「ここからちょっと遠いけど…なんとか行くしかないか!」トコトコトコトコ…
13 : VIPに... - 2012/04/30 00:11:33.23 shpvjpm00 10/302今日はここまでです
次回からもこんなグタグタな展開になると思いますが、ご了承ください
まあ、シメサバっておいしいからいいですよね?
それではまた
~エリー結界内~
エリー「…は?」
シャル「だーかーらー、お菓子じゃなくてシメサバしか出せなくなったんだよぅ」
エリー「…珍しくシャルが訪ねてきたと思ったら、いきなり何、その冗談?」
シャル「むー!冗談じゃないんだってば」
エリー「…百歩譲ってそうだとしても、なんでシメサバなわけ?」
シャル「それが分んないからこうして来たわけじゃん!」
エリー「というより私に何をしろってのよ?」
シャル「だーかーらー、エリーのその箱でこの事を調べてほしいんだってばー!!」
エリー「箱…?ああ、パソコンのことね」
シャル「そうなんだよ、全くエリーったら鈍いんだから~」
エリー「」イラッ
エリー「というよりそれホントなの?イマイチ信じられないんだけど」
シャル「もー、エリーは疑り深いんだから!それなら…トリャー!!!」
ボーーーン!!!
シメサバ「」チワース
エリー「…嘘でしょ?こんなことって」
シャル「さあ、確認してちょうだい!」
エリー「…この青魚特有の形、さらにこの酢の独特の匂い…まさしくシメサバね」ツンツン
シャル「どーだ!これで信じる気になった?」
エリー「ええ。まあ信じるわ…けど、原因なんか分かんないと思うけど」
シャル「えっ!なんで?エリーならすぐに調べられるでしょ?」
エリー「いくらgoog○lとかで調べたって魔女の魔法とシメサバの関係性なんて分かるわけないわよ、というよりなんなのよその組み合わせ」
シャル「えー、せっかく期待して来たのに」
エリー「まあダメもとで調べてみるけどさ、ちょっと待っててね」
シャル「さっすがエリー、頼りになるー」
エリー「えーっと…ここをこうして、で、ここなら…」カチカチ
シャル「……」ジーッ
エリー「…?」
シャル「ねえ、エリーのこの箱バンバンやっていい?」
エリー「いいわけあるか―!!!」
シャル「いや、本能的に、ついね」
エリー「そんな本能捨ててしまえい」
~数十分後~
エリー「お待たせ…けど、やっぱなかったわ。」
シャル「がーん!!!そんな~」
エリー「…唯一検索して出てきたのが『アンキモ!アンキモ』ぐらいだったわ」
シャル「何それ?」
エリー「何でもある人が、警察に捕まりそうになった時に唱えた呪文…だそうよ」
シャル「はぁー、そんな呪文があったんだ、知らなかった」
エリー「まあ結局捕まったみたいなんだけどね」
シャル「ダメじゃん」
エリー「そんな限定的なキーワードで調べてみた結果がこんなもんよ?そんだけないってことよ」
シャル「まだまだ科学では解明できない事がたくさんあるんだね~」
エリー「それを私たちが行ったらおしまいな気がする」
エリー「というよりさ、一つ気になる事があるんだけど」
シャル「はいな、なんでしょうな?」
エリー「あなたの結界内は大丈夫なの?確かシャルの結界内はお菓子だらけだったから、もしかしたら全部シメサバに変わっていたとかなかったの?」
シャル「いや、その辺は大丈夫!今のところ変わっていたのは私の魔法だけだから」
エリー「よかったわね、流石に結界内が全部シメサバだったら」
シャル「やめて!!想像しただけで磯臭いから!」
エリー「けどさー、それだったらしばらくはそのお菓子を食べれば何とかなるんじゃないの」
シャル「…そう思った時期が、私にもありました」
エリー「って何かあったの!?」
シャル「見た目は大丈夫だったんだけど…味は全部シメサバ味にかわってたんだ」
エリー「何その悪夢」
シャル「あーうー、お菓子が食べたいよー!!」バタバタ
エリー「全くもう…ところでシャル」
シャル「どうしたの?そんな改まって」
エリー「このシメサバ、ちょっと味見していい?」
シャル「ああ、そんなことね。どーぞどーぞ」
エリー「それでは遠慮なく、イタダキマース!!」
シャル「はいどーぞ!っていうか箱の中に入っていくシメサバを見るってのもなかなかシュールだね」
エリー「しょうがないでしょ…ってこれ!」
エリー「なんだろう…すごく美味しい!!!」
シャル「そーなんだよ、何故か味はすごくいいんだよね」
エリー「醤油をつけなくてもいけるなんて…まさに至高のシメサバね」
シャル「でしょう!驚いた」
エリー「…うん、ちょっと待って?」ドクン!!
シャル「どうしたの、エリー…ってまさか何か異変でも!!!」
エリー「これは一体、何事なのよ」ドックン、ドックン…
シャル「エリー!!しっかりして」
エリー「何これ…私の中のグリーフシードから穢れが消えていくんだけど…!」シュー!!
シャル「えっ!それってまさかエリーが消えるってこと!?」
エリー「そうじゃないわ…あくまで穢れが取れるだけ。存在自体に影響はないわ」
シャル「なんだ、それならよかった~」
エリー「そう、つまりそういうことね!!」
シャル「なに、何か発見したの!!」
エリー「信じられない事だけど…このサバ、穢れをとる能力を持ってるみたいよ!!」
シャル「なにそれこわい」
エリー「残念な事に浄化されるメカニズムは分からないけど…」
シャル「けどこれって何気にすごくない?」
エリー「すごいってもんじゃないわ、ある意味大発見よ」
シャル「…サバだけどね」
エリー「そこはあきらめましょう」
シャル「本当にどうなってるんだろう?これ」
サバ「」スゴイダロー!
エリー「喋るな!」
エリー「まあおかげで人を人を殺さずに済みそうだけど」
シャル「シメサバのちからってすげー!」
エリー「っていうより、シャル。あんた何があるか分からないもの人に食べさせたわけ?」
シャル「まあやっぱりいきなりの事だったし、使い魔たちも私も平気だったからエリーも大丈夫かな~と思って」
エリー「あたしはモルモットだったんかい!!」
シャル「いやそんなつもりは…ていうか進んで食べてたのはエリーの方じゃん」
エリー「うぐっ!」
シャル「あんまり人を責めるのもどうかと思うよ?」
エリー「…何も言い返せません」
シャル「まあ、何かあっても…エリーの事は忘れないからさ」
エリー「おい、こんにゃろう」
エリー「て言うより、もうこのままでいいんじゃないの?別にお菓子出せなくなっただけで戦闘にはあんま関係ないでしょ?」
シャル「いやいや、私からお菓子をとるなんてとんでもない!そんなのエリーからその箱を取り上げるようなもんだよ!」
エリー「もはや私、存在すらできないじゃん」
シャル「他にもゲルトからバラを、エルザから黒色を取り上げるぐらい大変なんだから」
エリー「いやいや、いくらなんでも大げさな…」
シャル「それに私、三日間お菓子を食べないとこの姿から“恵方巻モード”に強制移行しちゃうんだよ」
エリー「恵方巻…?ああ、あの長くてキモい形態のことね」
シャル「キモいゆーな。ってかあーなるとどこかの初号機よろしく暴走モードに入っちゃって私の意志ではどうにもならなくなっちゃうわけでして」
エリー「そうはなりたくないってか」
シャル「なんだったら今暴走してみようか?もちろん結構な被害になると思うけど」
エリー「よし帰れ、今すぐ帰れ」
シャル「じ、冗談なのに~」
エリー「あんたが言うと冗談に聞こえないの!!」
シャル「とまあ、冗談は置いといてさ」
エリー「本気だったら本気でつまみ出してるわよ」
シャル「これはあくまで気持ちの問題なんだけどさ…」
エリー「ん?まだなんかあるの?」
シャル「あのさ…“お菓子の魔女”から“シメサバの魔女”に変化って…正直どうよ」
エリー「変化ねぇ…」
シャルロッテ シメサバの魔女 その性質は「腹痛」
シメサバを無限に生み出せるが、その青臭さは取れない
大好物はチーズだが、現状鯖で我慢してる
魔女の結界内には、多数の鯖が置いてあり、どれも大変美味しいのだが食べると食あたりを起こす
結界に入った人間(獲物)が鯖を味わった感激から腹痛への絶望への変化を糧に生きている
エリー「…まあ、磯臭そうで正直ないわね」
シャル「でしょ?」
ワルギリアス「鯖と魔女と聞いて」
エリー「(・∀・)カエレ!」
シャル「お帰りください」
ワルギリアス「(´・ω・`)」
エリー「そういえば、あんたの使い魔たちは?原因にしても使い魔たちに調べさせてもよかったんじゃないの?」
シャル「それがさぁ、なんかこのシメサバの味を気に入ったみたいでさ、全く協力してくれないのよ」
エリー「今まで経験したことのない味だったから、さぞかし衝撃だったんでしょうね」
シャル「で、はるばるここまで歩いてきたって訳よ」
エリー「それは…御苦労さま」
シャル「それでもう頼れるのはエリーしかいなかったんだから!!!」
エリー「!それって!わ、私の事を…!!」
シャル「まあ他にこんな事調べられる魔女の知り合いがいないってのもあるけど」
エリー「(´・ω・`)ショボーン」
シャル『あ、かわいい』
シャル「というわけで、どうやれば元に戻るか2人で考えよー!」
エリー「うーん、といってもねぇ…原因が分からない以上、気長にお菓子を出す練習をしながら元に戻るのを待つしかないんじゃないの?」
シャル「いや、私もそれはやってみたわけよ」
エリー「あ、一応特訓とかしてたんだ」
シャル「さすがにこんな事今までなかったしね、そりゃもう必死でやったよ」
エリー「ふむふむ」
シャル「魔力の加減とか、お菓子のイメージとか、そりゃまあ色々とね」
エリー「案外努力家なのね、シャルって」
シャル「そしてその猛特訓の結果…」
エリー「どう?成功したの!?」
シャル「むむむぅ…ウリャー――!!!」
ボワーーーン
サバ寿司「」ハジメマシテ
サバの味噌煮「」コンゴトモヨロシク
シャル「なんと!サバ寿司やサバの味噌煮が出せるようになりました!!」
エリー「な ん で サ バ ば っ か や ね ん」
シャル「知 ら ん が な」
~ ~ ~
エリー「ふぅー、お腹いっぱい」
シャル「なんだかんだいって食べてくれてありがとう、エリー」
エリー「まあ美味しかったし…別にいいわよ」
シャル「けど、私はどうしてもお菓子が食べたいんだよ~!!!」ジタバタバタバタ
エリー「あーじゃあもうめんどくさいから結界を出てどっかでお菓子をかっぱらってくればいいじゃない?それが一番てっとりばやいわよ」
シャル「うーん、けどそれだと誰かしらに迷惑をかけちゃうしなぁー。何とかうまい関係に持っていけないもんかなぁ?」
エリー「シャルって本当にそういうところ変に律義よね。魔女ってだけで結構迷惑かけてると思うんだけど」
シャル「まあ、それはそうなんだけどさ~」
エリー「全くもう…!!!」キュピーン!
シャル「…!!エリーこれって」キュピーン!
エリー「結界に侵入者ね、しかもこの魔力…間違いない!」
シャル「えっ、つまり魔法少女ってこと!」
エリー「静かに!!来るわよ」
ズドドドドドドドドドドドドド!!!!
シャル「ウヒャー」バヒューン!
エリー「シャル!!しっかり…って!!」
ヒュー…
マミ「結界内に入ってみたら魔女が二匹…どういうこと?」
エリー「!シャル、早く逃げるなり戦うなりしないと!」
エリー『まずい、あの姿…噂に聞く巴マミだわ!!』
エリー『マスケット銃を使いこなす、別名魔法少女界のお蝶夫人!!』
エリー『その攻撃は痛烈を極め、今まで倒されてきた魔女は数知れず』
エリー『こっちは2人いるとはいえど、シャルは本調子ではないし…』
エリー『私の得意の接近戦による精神攻撃も、遠距離攻撃の前では危険』
エリー『ならば、ここはひとまず…!!!』
シャル「…!」ピコーン
エリー「どうしたのシャル?こんな時にパリィでもひらめいたの?」
シャル「……!!!」ドドドドド―
エリー「ってなんで相手に近づいて行くのぉぉぉ!」
マミ「…!来る。まず銃撃で距離をとって…!」スチャッ
エリー「シャルーーー!!」
シャル「私を、助けてくださーい!!!」ジャンピングドゲザー!
エリー&マミ「「ええええええええええええぇ!?!?!?!?」」
~ ~ ~
シャル「…とまぁカクカクシカジカな訳でして…」
マミ「これこれうまうまな訳ね」
シャル「いえーす!」
エリー「しっかし、こんなひどい省略でいいの?」
シャル「だって、一から説明するものめんどいし~」
エリー「思い切りぶっちゃけやがったよ、こいつは」
マミ「まあ…大体の事情は分かったわ」
エリー「けどねぇ…」
シャル「なに、まだ何かあるの?」
エリー「いや、ほら…いくらなんでも初対面の敵にこんな事話すなんて。っていうより良く言葉が通じたわね」
マミ「それは私も思ったわ、どうしてかしら?」
シャル「うーん、どうやらあのサバの中に翻訳機能も含まれていたみたいで」
エリー「あんたのあれは翻訳こん○ゃくか!」
シャル「惜しいのはおみそ味じゃなかった事だね」
エリー「やかましい!」
マミ「けど、悪いけど私は協力する気はないわよ」
シャル「な、なんで!?こんなに頼み込んでいるのにさ!!」
マミ「そこの魔女が言った通り私は敵なのよ。そんな私にいきなり相談なんて、どうかしてるんじゃないの?」
シャル「…分かってる。けど、魔女の存在を知ってるのなんて魔法少女ぐらいじゃない! だからこうして頼んでるわけなの!」
マミ「正直信じられないわね。むしろ罠としか見れないわよ。まあ魔女とコミュニケーションをとれるというのを知れたのは貴重だったけどね」
エリー「そう言われるとなんか癪だけどまあ普通に考えればそうだよね、やっぱ無理なんだよシャル」
シャル「もー、そんなに疑うのならこれを食べてから疑ってよ!!!」
マミ「食べる?って一体何を」
シャル「むむむ、トリャーーー!」ボーン!!!
シメサバ「」デバンカイ?
マミ「これは…シメサバ?」
エリー「こんなときに何やってんのあんた!?」
シャル「いいからこれを食べてみて!!もしも嘘をつく魔女だったらこんな味は出せるわけないはずだよ!!信じる信じないはそれからでも遅くないでしょ!!」
エリー「何よその美味し○ぼ的理論」
マミ「…イマイチ信じられないけど、まあいいわ、食べてみましょう」
エリー「あれ、あんたさっきまで罠がどうとかこうとか言ってませんでしたっけ?」
マミ「食べ物さんに罪はないものね」モグモグ
エリー「私が言うのもなんだけど…いいの、それで!?」
マミ「いいn…!って、こ、これは!!!」
シャル「どう、このシメサバの味は」
マミ「酢のバランス…そしてこのサバの絶妙な締め加減…これがシメサバなら、私が今まで食べてきたシメサバってなんだったのよ!」
シャル「ね、私の言ったこと、信じてくれるかな?」
マミ「…いいわ、あなたたちのこと、信じましょう」
シャル「やったねエリー!やっぱ美味しいものは魔女も人間も関係ないんだよ!」
エリー「何この茶番」
マミ「…で、具体的に私は何をすればいいのかしら?」
エリー「さっきとえらい違うけど、そんなにシメサバが美味しかったの?」
マミ「ええ…私の今まで生きてきた人生観すら変えそうなぐらいの衝撃だったわ」
エリー「もっとちゃんと生きなさいな。私が言えた立場じゃないけど」
シャル「まあさっきも言った通り私はお菓子を食べないと姿が変化してしまうわけでして、そうならないためにマミにはお菓子を調達してきてほしいの」
マミ「まあそれぐらいなら…ちなみにどれぐらい必要なの?」
シャル「そーだなー、板チョコで換算すると一日大体500枚ぐらいかな?」
マミ「 」
エリー「ちょっとあんた、一日そんなに食べてたの!?」
シャル「まあ昔から甘いものは別腹って言うじゃん?」
エリー「いや、むしろあんたの場合甘いものしか食べてないじゃない?」
マミ「それ以前にいくらなんでもそんなには無理よ?持ってくるのも大変だけど、まずそんなお金どこにもないわよ!」
シャル「大丈夫、問題ないよ!」
マミ「そんなこと言っても普通に無理だと思うけど」
シャル「ふっふー!実はある作戦があるのです!」
エリー「なに?やっぱり街の人でも襲うわけ?」
シャル「ちがうよ~、ところでマミ、さっきのシメサバもう一度食べたい?」
マミ「ええ、あんなシメサバなら毎日でも食べたいわね」
シャル「そう、これで万事解決だよ!」
マミ「…話が見えてこないわね」
シャル「だーかーらー、こんだけマミが夢中になるってことはきっと他の人もそうだと思うの。だからこれを売ればお金もガッポガッポ入ってくるじゃん!」
マミ「…なるほどね、確かにこれなら大ヒット間違いなしだけど、流石にお店は用意できないわよ」
シャル「大丈夫!今の世の中ネット通販っていう便利なものがあるじゃない。それを私たちでするんだよ」
マミ「それこそ大変でしょ!運送業者の手続きとかサイトの立ち上げとか他にも色々あるわよ!」
シャル「まあ口座とかはマミに作ってもらえれば後はやっておくよ!…主にエリーが」
エリー「そこで私に丸投げかい!!!」
シャル「まあまあ、エリーならこんなん作るの楽勝でしょ!」
エリー「…まあ、出来ないことはないけどさ…」
シャル「お願いエリー!友達のよしみでどーかお願いします!!!」ウルウル
エリー「…!///もう、しょうがないわねぇ…じゃあ、いっちょやっちゃいますか!」
シャル「わーい!エリー大好き!!」ギュー!!
エリー「ちょ、ちょっとそんなにくっつかないでぇー!」
マミ「………」ポー
エリー「ちょ、ちょっとマミもぼーっとしてないでシャルを何とかしてよ!」
マミ「友達…なんて素敵な響きなのかしら…」ジーン!!
エリー「なんかこの人駄目だー!!」
~ ~ ~
エリー「…ってふう、なんとかできたわよ」
シャル「さっすがエリー、はやーい!」
エリー「まあ私の領域みたいなもんだしね、これぐらいなら簡単よ」
マミ「それにとても可愛いわね、パッと見雑貨の通販ページみたいね」
エリー「シャルをモチーフにして可愛らしく仕上げてみたのよ」
シャル「…まあ、売ってるのはシメサバとかなんだけどね」
マミ「けど、こういうのがあってもいいんじゃないの」
エリー「…もう少しデザイン考えた方が良かったかな?」
シャル「これである程度は大丈夫だけど…できたら宣伝もしておきたいよね」
マミ「確かにいきなり問い合わせが来るなんてありえないわね。まあこの味を知ってもらえればすぐにでも口コミで広まりそうだけどね」
シャル「それに、早くお菓子が食べたいんだよー!!」
エリー「それが本音かい!!」
シャル「悪いか!!」
マミ「悪くはないけど…どうしようかしら」
エリー「だったら手っ取り早く街で行商でもしてくる?」
シャル「問題はだれがやってくるかってことだよね?」
エリー「まあ私とシャルは無理だし、マミは…どう?」
マミ「…無理ね」
シャル「だよねー、けど、それならどうしよう?」
マミ「だったら少し待っててくれるかしら?私の知り合いにそういうことが得意そうな子がいるからちょっと探して連れてくるわね」
シャル「そうなの!じゃあ期待して待ってるよ!」
マミ「じゃあ、ちょっと出かけてくるわね~」
シャル「うん、いってらっしゃーい!!」
エリー「じゃあその間私たちは行商の準備でもしてようか」
シャル「うん、がんばってねエリー!」
エリー「あんたもやるの!」
シャル「えー」
エリー「で、商品の方はシャルに任せてっと、私はチラシの準備っと…」
シャル「ねーねーエリー、ちょっと見てもらえる~?」
エリー「なによって、や、屋台!?」
屋台「」スゴイダロー!
シャル「どう、女の子でも扱いやすいようにリアカータイプにしてみたんだけど」
エリー「いつの間に…けどいいわね、これ」
シャル「でしょ!…まあ、制作にあたってはちょっとエリーの魔力を借りたけど」
エリー「なに勝手に借りてるのよ!!」
シャル「いや、やっぱエリーの魔力ってすごいなーって」
エリー「いやいや、ごまかしになってねーから!!」
~ 同時刻 隣町 ~
マミ「さて…隣町まで来たけど、どこにいるのかしら?」
マミ「確かいつもならこういう路地裏とかにいるはずなんだけど…」
???「おい、マミ、なに勝手に人の縄張りに入ってきてるんだよ!!」
マミ「あ!いたいた、久しぶりね佐倉さん」
杏子「久しぶりだじゃねーよ!なんだよいきなり人の縄張りに入ってきてさ、横取りでもするつもりか?」スチャッ
マミ「そんな好戦的にならないでよ…今日はそうじゃなくっていいバイトの話しを持ってきてあげたんだから」
杏子「バイトだぁ?」
マミ「そう、佐倉さんにはちょっと知り合いの商品の販売をお願いしたいのよ」
杏子「なんだ、本格的におちょくってんのかい?」
マミ「そんなつもりは全くないわよ」
杏子「まあそこはいいとして、何を販売しろって?」
マミ「うーん、シメサバ…とかかな?」
杏子「 」
マミ「あら、何かおかしい事言ったかしら?」
杏子「…正直全部がおかしいんだけどな」
マミ「まあいいじゃないの、お金の事はちゃんと私が保証するからね!!」
杏子「……」
マミ「それに佐倉さんも、本当は物を盗んでばっかじゃなくて、ちゃんとお金を払って買い物をしたいでしょ?」
杏子「…ったく。分かった、とりあえず信じてやるよ」
マミ「ありがとう佐倉さん、恩に着るわ」
杏子「けど、万が一冗談だったら承知しねーからな!!」ジャキッ
マミ「大丈夫よ!そこまで警戒しなくていいわよ」
杏子「しっかし、シメサバを売ってくれなんて…どんな知り合いだよ」
マミ「まあ会ってみれば分かるわ、多分驚くと思うけど」
杏子「…?」
~ ~ ~
マミ「お待たせ。約束通り連れて来たわよ」
エリー「おかえりー!って…」
杏子「マミがいきなりいいバイトがあるからついて来いっていうもんだから来てみれば…なんだよ、魔女の結界じゃねーか!?」
シャル「やっぱ魔法少女だったか~」
杏子「って魔女が二体!!おい、マミ!どういうことか説明してもらおうか!」
マミ「実はかくかくしかじかまどまどまぎまぎな訳なのよ」
エリー「その略語のセンスはなんなのよ?」
マミ「誰かがいい事を言ったわね…『こまけぇことはいいんだよ!!』って」
エリー「いやいや、全然細かくないからね」
杏子「それでも魔女を信じるなんて…ついに頭がおかしくなったか?」
マミ「やっぱり言葉じゃ信じてもらえないわよね。じゃあシャル、お願い!」
シャル「あいよ!」
杏子「これは(略)」
シャル「これを食べて(略)」
杏子「こ、これは…なんて美味(以下略)」
シャル「じゃあ…!」」
杏子「ああ、魔女にしては特に害もないみたいだし…信じてやるよ」
シャル「やった!!おいしいは正義、まさに名言だね!!」
エリー「ひどい光景を見た」
杏子「で、私たちはこのシメサバとサバ寿司を売ってくればいいんだな?」
マミ「あとはこのアドレスの書いてあるチラシを配ってくると」
エリー「うん。まあ値段は実験みたいなもんだしテキトーでいいよ」
シャル「あと、売れた分でいいからお菓子を買ってきてね!!」
マミ「…まあ、努力するわ」
杏子「なんだよ、ケチケチせずに買ってきてあげればいいのに」
マミ「いいけど…佐倉さん持ってくれる?」
杏子「いいけどよ、どんぐらいなんだ?」
シャル「板チョコで換算して500枚ぐらい」
杏子「悪い、無理だわ」
エリー「まあ、無理じゃない範囲でお願いします」
マミ「分かったわ、じゃあ佐倉さん運搬お願いねー」
杏子「なんで私が…まあいいや、じゃあ行ってくるわー!!」
シャル「はーい、いってらっしゃーい!!」
エリー「はいはい…ってそういえばシャル、魔力の方は大丈夫なの?」
シャル「だいじょーぶ!!さっきマミのソウルジェムの穢れを密かに取って、それを魔力に変換して補給してあるからね!!」
エリー「そう…ってそんな穢れた魔力で作ったので大丈夫なの!?万が一食べた人に何かあったらそれこそあの二人に倒されるわよ!」
シャル「モーマンタイ!!さっきちょっと調べてみたらさ、どうやらサバ類に変化される際に魔力の方も浄化されるみたいなの!流石万能魚だね!」
エリー「いや、そのりくつはおかしい」
92 : VIPに... - 2012/05/04 00:05:22.50 YdinZtRy0 50/302今日はここまでです
あと、今さらなんですが、時系列的にいえばほむらの登場前です
まあこの後まどかを救うために、世界線を移動してくるわけですが…
実際こんなシメサバばっかの世界だったら、さっさとリセットするのかな~と思ってみたり
それではまた
シャル「も~エリーは心配性だなあ~」
エリー「けどさ…」
シャル「ん、どうしたの、エリー?」
エリー「いや~そんな事が出来るんだったらさ、私たちも魔女にならなかったんじゃなかったのかと思ってさ…」
シャル「エリー…?」
エリー「ほら、私たちももとは魔法少女だったわけじゃない?それでソウルジェムの穢れをとるために魔女を倒してグリーフシードを手に入れて…まあ今考えるとお笑いだよね」
エリー「結局さ、お互い何かに絶望して魔女になっちゃったじゃん?けど、もしその時、シャルみたいな魔女がいて…こうやってお互いを支えあっていけてたらさ、それって素敵な事だと思ったのよ」
シャル「………」
エリー「ああ、もちろんシャルを責めてるわけじゃないよ。こんなこともあったんかなーって思っただけだからさ」
シャル「…ねえエリー、相談なんだけど…」
エリー「?なに、シャル?」
シャル「魔女になった私たちがこんな事言うのも何なんだけど…これで他の魔女も救っていけないかな?」
エリー「このサバで?」
シャル「うん、エリーが今言ったみたいにさ、この魔法ってグリーフシードの穢れを浄化できるみたいじゃん。そうすれば他の魔女ももう人間を襲わなくてもよくなるんじゃないのかな?」
エリー「つまり…魔女と魔法少女との共存関係を作りたいの?」
シャル「だって他の魔女もエリーが言ったみたいに、きっと好きで魔女化したわけじゃないと思うの。だから、これ以上絶望させないためにもやってみたいなー…なんて」
エリー「…はぁ~、また随分と面倒なことを思いつくわね~」
シャル「面倒って、エリーひどいよ!」
エリー「…けど、嫌いじゃないよ。シャルのそういう考え方、まあ魔女が魔女を救うってのも奇妙な話だけどね?」
シャル「それじゃあエリー…!!!」
エリー「うん、やっていこうか。けどそれならあの二人にも協力してもらわないとね」
シャル「そういえばあの二人帰ってくるのが遅いね~どうしたんだろ?」
エリー「案外売れてるんじゃないの?」
シャル「ならいいんだけどなー、お菓子的な意味で」
エリー「少しは2人の事も心配してあげなさい!」
~ ~
杏子「ったく…まさか魔女にこんな事依頼されるとはね」ガラガラ
マミ「いいじゃない、佐倉さんもあの2人が悪い魔女じゃないって分かったでしょ?」
杏子「まあそうだけどさ」
マミ「それにしても素敵よね…魔女と魔法少女との協力関係って」
杏子「ってかさ、マミはすぐに奴らの事を信じたのかよ」
マミ「流石にすぐには信じられなかったわよ、けど、あんな美味しいシメサバを食べさせてもらえたら…こう、分かるでしょ」
杏子「まあいいたい事は分かるんだけどさ、万が一罠だったとしたら、確実にやられてたぞ?」
マミ「…否定はしないわ」
杏子「今回は良かったけど、もしかしたら頭からガブリとやられてたかもな~」
マミ「なんでそんな具体的な例を出すのよ」
杏子「いや、分かりやすいかなーと思って」
マミ「おかしいわね、なんかいやな記憶が…」ブルッ!
杏子「にしても…魔女にも感情なんてもんがあったんだな」
マミ「そうね、今まではただの悪の象徴みたいに捉えていたけど、違うものなのね」
杏子「まあ、シメサバのおかげって言ってたけどさ、実際どうなんだろうな?」
マミ「……」
杏子「?どうしたマミ、急に黙り込んじゃってさ」
マミ「…ああ、違うのよ。ただね、もしかしたらって思ったのよ」
杏子「何がだ?」
マミ「…私たちが今まで退治して来た魔女の事よ」
杏子「…それが?」
マミ「私は今まで、魔女はただの悪だと決めつけて、何も考えずに退治して来たわ。もちろんグリーフシードが必要ってこともあったけどね」
マミ「けど…もしもシャルとかみたいに感情があったんだったとしたら…!!」
杏子「やめとけマミ、そんなこと考えても無駄だよ」
マミ「だけど…」
杏子「例え後悔したとしても、もう過ぎた事だろ。そんな事悔やんでも何にもならねーよ」
杏子「それに、向こうだって私たちを攻撃して来たんだ。やらなきゃやられてたのはこっちなんだからさ」
マミ「…魔法少女と魔女って、ずっとこんな関係なのかしら?」
杏子「さあな、ただ」
杏子「…あの2人を見てたらさ、共存もできるんじゃないかなって気はしてきたよ」
マミ「そうよね、私たち…分かりあえるわよね」
杏子「まあ、問題は向こうにその意思があるかどうかってことだがね」
マミ「大丈夫よ、きっと、そんな気がするわ」
杏子「…そうだな」
マミ「それにしても…ずいぶんたくさんあるわね」
屋台「」タップリリアルゼー!
杏子「しっかし、売り切れるもんかね、これ」
マミ「どうかしらね、まあ宣伝も兼ねてるし。まずは試食をしてもらって味を覚えてもらうのがいいんじゃないかしら?」
杏子「それがいいなっと…じゃあこのへんでいいか」
マミ「そうね、じゃあ…恥ずかしいけど、呼び込みをしていきますか///」
杏子「はい、いらっしゃいませー!美味しいシメサバ、サバ寿司はいかかですか~、今ならお値段たったの二百円!さあ、どうぞどうぞ~」アラ、メズラシイワネ
マミ「さ、佐倉さんは平気なの///」サバノヤタイ…ソウイウノモアルノカ!
杏子「まあ…親父の手伝いとかしてたからな、こうやって人を呼び込むのには慣れてるんだよ」オオ、オイシソウダナー
マミ「うらやましいわね…って、はい!いらっしゃいませ!」スイマセーン、シショクトカハアリマスカ?
杏子「まあ、まずは味を見てくれよ、本当に絶品だからさ!」ウッソーダーッテコレハ…!!
~~~
~~~
この時、私たちは自分たちのしたことを甘く見ていた
本当に美味しいものは、人を引き付けるという事を
そして、私たち2人が買い物客の対応にあまりにも不慣れであったという事を
屋台が群衆に包まれたのは、それからすぐの事だった…
~~~
マミ「す、すいませーん、完売しました~」ハァハァ
杏子「こ、これチラシだから…よかったら注文お願いします」ゼ、ゼェゼェ
ナンダー、モウウリキレタノカー
ザンネンムネン シカタナイ、チュウモンシヨウカナ…
コノシメサバヲツクッタノハダレダー!!
ナンチュウモンヲクワセテクレタンヤ…
屋台「」モエツキチマッタヨ…マッシロニナ
マミ「し、死ぬかと思ったわ…」
杏子「ここまで殺到するとは…やっぱなんか魔法がかけられてたんじゃないのか?」
マミ「そう思いたくなるわね」
杏子「まあ、何にせよ…」
お金「」ザックザクヤデ!!
マミ「これだけあればたくさんお菓子が買えるわね」
杏子「っていうか何買って帰ればいいんだ?」
マミ「まあ、特に指定してなかったから目についたものを適当に買い占めていけばいいんじゃないの?」
杏子「よく言う、大人買いってやつか」
マミ「さあ、どの棚から買い占めてやろうかしら!!」
杏子「ここまで悪乗りするマミ、初めてみたな…」
マミ「冗談よ、さて、2人も待ってる事だしチャッチャと買い物して帰りましょう!!」
杏子「おーい、こっちは屋台引いてるんだからちょっとは気を使えよー!」ガラガラガラガラ!!
屋台「」チョ、ツヨイ、ヒッパルノツヨイッテ!!
杏子「帰ったぞ~」
マミ「ただいま、2人とも。いやー本当に大変だったわよ」
シャル「おかえりなさい!それで大変だったって一体どうしたの!!」
杏子「いや~あの味が大評判でよ、もう飛ぶように売れていってさぁ!」
マミ「街中で行列になっちゃったわよ、かなり恥ずかしかったわ」
エリー「そんなに売れたんだ…」
マミ「そんなわけでほら、ご希望のものもたくさん手に入ったわ!」
シャル「おお!」
杏子「色々あるぞ~、酢こんぶに梅しば、かりんとうとかな!」ドサドサ
エリー「セレクト渋っ!!」
シャル「 」
マミ「エリーもどう?梅しばってとっても美味しいのよ?」
エリー「それは知ってるけど…」
シャル「ちょっと待てーーーい!!」
杏子「なんだ、何か不服だったのか?」
シャル「いやいや、確かに美味しいけどさ」
杏子「おい、食べ物を粗末にするのだけは魔女であっても許さないぞ」ジャキ!
シャル「そーじゃなくって!!こう洋菓子っぽいのはないの?」
マミ「ドラ焼きなら」
エリー「…若干マシになったわね」
シャル「あーう―」シオシオ~
エリー「ああ、エリーがショックのあまりどんどん干物みたいに干からびていく~」
マミ「あら、大変!!」
杏子「ちょっと冗談が過ぎたかな」
エリー「冗談って…」
マミ「安心してシャル、ちゃんと洋菓子もってきたから」
杏子「よっと…本当にこの量を買うのは大変だな」ドサドサ!!
エリー「うわっ!お菓子がこんなに…」
シャル「クッキーにケーキ、キャンディとか何でもあるじゃん!!」
マミ「本当はシャルの好みに合わせた買ったんだけど…聞くのを忘れちゃったから手当たり次第に買ってきてみたわ」
杏子「本当にゴメンな、まあこんだけあるんだし大丈夫だとは思ったんだけど…」
シャル「そんなことないよ、本当にうれしい!!マミ、杏子、本当にありがとー!!!」
マミ「いえ、どういたしまして」
杏子「けど当然っていうか…お店の人は目を白黒させてたけどな」
エリー「女の子2人がこんだけの量買っていけば、そりゃぁねぇ」
マミ「普通、一人じゃ一回にこんなには食べれないわよね」
杏子「まあ私も好きお菓子は好きだけどさ、これはないわ」
マミ「そうよね、せいぜい三回分よね」
エリー 杏子 「えっ」
マミ「えっ?」
杏子「マミお前…」
エリー「流石に食べすぎだと思うんだけど」
マミ「そうかしら?普通だと思ってたのだけど」
杏子「だから体重がh」
エリー「ああ、やっぱr」
バキューーーン!!!
マミ「な に が 言 い た い の か し ら」
エリー 杏子「すいませんでしたーーー!!!」orz
シャル「では早速…」モニュモニュ
エリー「始まるのね、ああ2人ともちょっと離れててねー」
杏子「なんだ、そんなに食べ散らかすのか?」
エリー「まあそれに近いのかな…」
マミ「それにしても、どうやってあれだけの量を食べるのかしら?」
シャル「いただきまーす!!!」ニョイーーーン!!
ガツガツガツガツモグモグモグ
杏子「 」
マミ「 」
エリー「解説…必要かな?」
杏子「是非お願いします」
エリー「えーっと、あれがシャルの戦闘時の姿でね、他にも食事時とかもあの姿になるのよ」
杏子「なんというか…えらく毒々しいな」
エリー「本人も気にしてるんだけど…どうにもならないらしいのよね」
マミ「」ガタガタガタガタ
杏子「お、おい、マミ大丈夫か!!」
マミ「コワイコワイコワイコワイタベラレルタベラレルコワイコワイコワイ」
エリー「あちゃ~やっぱ怖すぎたか」
杏子「私は大丈夫だったけど、なんか昔あったのかな?」
エリー「じゃあマミは1d100でSANチェックを…」
杏子「流石にこれ以上追いつめるのはやめてやれ」
シャル「~♪ご馳走様!!」シュシュウーン
杏子「おお、元の姿に戻った」
マミ「良かった…本当によかったわ」ジワッ
エリー「涙目になってるよ、マミ」
杏子「じゃあ、シャルの食事も済んだ事だし、これからの事なんだが」
マミ「基本的には、これからはネットと街での販売を中心にやっていくのでいいのかしら?」
エリー「そういえば注文の方は…おお、さっそく入ってるよ!!」ネットッテスゲー!
シャル「やったねエリー、注文が増えるよ!」
杏子「おいやめろ」
エリー「まあ基本的にはそんな感じでいいかな。それともう一つ2人に頼みたいことがあるんだけど…」
杏子「なんだ、出来る範囲の事なら何でもするぞ」
エリー「うん、これはさっきシャルと2人で話してた事なんだけど…」
シャル「その前にまず魔女の成り立ちを2人には説明していかないとね」
エリー「シャル、なんだったら私から話しておくけど」
シャル「…こんな重要な話をエリーにばっかり任せておけないじゃん!言いだしたのは私なんだからさ」
マミ「魔女の…成り立ち?」
杏子「なんだ、魔女って何処からか出てきてるもんなんじゃいのか?」
エリー「やっぱり…!」
シャル「…そうじゃないの。けどこれは、たぶん2人ともかなりショックを受けると思うんだ…」
魔女
人の形状を保たず、異形の姿で現れる、魔法少女の倒すべき敵
禍の種を世界にばら撒き人々を襲う異形の存在
しかしその正体は、魔法少女が絶望し、ソウルジェムがグリーフシードに変化した際に
羽化した魔法少女のなれの果てである
つまり、魔法少女達が倒していた魔女は、元を辿れば同じ魔法少女という事になる
もしこれを知ってたとしたら、魔法少女達は魔女を倒し続ける事が出来たであろうか?
それは誰にも分からない。
魔法少女達自身でなければ…
~ ~ ~
シャル「…という事なんだよね」
杏子「おい、その話、嘘ついてるんじゃないだろーな!!」
エリー「残念ながら本当なんだよ。実際私たちも魔法少女だった時もあったんだから」
マミ「じゃあ…私たちもいずれ魔女になるってことなの!!」
シャル「その前にやられるって可能性もあるけどね…」
杏子「…!!クソっ!じゃあ私らはずっとあいつに騙されてたってことかよ!!」
エリー「騙してたというより、聞かれなかったから答えなかったんじゃないのかな、向こうに言わせれば」
マミ「いくらなんでもそんな事…QBがそんな事するわけないわ」
シャル「まあ私たちから聞いてもあまり信じてもらえないだろうし、後は本人から聞けばいいんじゃないかな?」
杏子「本人って…まさか!!」
シャル「そう、もうここにいるよ」
エリー「いい加減姿を現したらどう?私の結界に入ってる時点でバレバレなんだからさ」
…ヒョコヒョコ
QB「やれやれ…本当に驚いたよ」
シャル「久しぶりだね。QB」
QB「本当に久しぶりだね、もっとも、魔女になってからでは初めてかな?」
エリー「よくも抜け抜けと…!!」
シャル「!落ち着いてエリー、今QBを倒したところで復活するだけだから無駄だよ」
エリー「くっ…!!」
QB「話しが早くて助かるよ、流石元エースだね」
シャル「勘違いしないでほしいんだけど、私だって許してるわけじゃないから…ただ、ね」
杏子「QB、テメェ…」
マミ「嘘…よね、ねえ、QB!!」
シャル「まずはこの二人が納得しないと、話しが進まないでしょ」
QB「やれやれ…結論から言ってしまえば彼女らが言ってる事は真実だよ」
マミ「そ、そんな…」ガクッ
QB「なにをそんなに悲しんでいるんだい、マミ?」
エリー「アンタってさ、人を逆上させる事は本当に上手いよね!!」
QB「僕は真実を言ったまでだよ?それにここで嘘をついた方がよっぽどひどいだろ?」
杏子「じゃあ私たちは結局お前のために生きてきたようなもんなのかよ!!」
QB「失礼だな~、僕はその対価として君たちの願いを叶えてきたじゃないか、それこそ奇跡でも起きなければできないような事をさ」
エリー「そうやって自分を正当化させるつもり!!」
シャル「そこまでにしとこう、エリー。このまま言い争っても何の価値もないよ」
QB「しかし…なんで君たちはこうして普通に会話ができるんだい?今までの魔女にもこんな事はなかったはずだけど」
エリー「シャルに奇跡が起きたんだよ!アンタに負けないぐらいのね」
シャル「奇跡でいいのかな、これって」
杏子「下手したら呪いだよな」
QB「奇跡?」
QB「今まで絶望の中で生まれてきた魔女の奇跡なんて、実に興味深いね?」
エリー「元は自分が仕組んだくせに…!」
QB「僕はきっかけを与えたに過ぎないんだよ。それで、その奇跡とやらをぜひ教えてもらいたいんだけど」
シャル「お断りします!!それとQB、一つ残念なお知らせがあるんだ」
QB「?なんだい」
シャル「実はグリーフシードに頼らないソウルジェムの浄化方法を見つけたから、もう魔女化のエネルギーを狙おうとしても無駄だよ」
QB「……えっ?」
マミ「そういえば…さっきソウルジェムを見たら浄化されてたんだど…もしかしてそれなの!?」
杏子「お、おい、それって本当かよ」
エリー「そうだよ、ついでに魔女の無害化にも成功したんだよ!!」
シャル「まあ、そういう訳なんでね~まあ自業自得だと思ってね」
QB「そ、そんな事が…訳が」
シャル「分からないでしょう、まあこれから精々頑張ってね~」
QB「ま、待ってくれ!!なんで君がそんn」
シャル「うるさーい!!じゃあエリー、後は好きにやっちゃって!」
ヒュンヒュンヒュンヒュン!!
マミ「QBの周りにモニターが…!!」
QB「い、一体何をするつもりだい!」
エリー「まあ今までの恨みも込めてネ…消え去れ、カーネイジ!」
N O F U T U R E
ズガガガガガガガガガ!!!
QB「キュップイ!」ベチャッ
杏子「す、すげぇ…これが、魔女の全力かよ」
シャル「はぁ~久しぶりに見たよ、シャルの必殺カーネイジ!」
エリー「あまりこういうのは好きじゃないんだけど、まあ相手があいつだし」
シャル「さっすがサガフロは格が違った」
マミ「あの、シャル…」
シャル「あっ、ゴメンね。2人も言いたい事たくさんあったよね」
エリー「ゴメン…昔の怒りもまとめて出しちゃったからさ」
杏子「そうじゃなくって、さっきの話、本当なんだよな」
シャル「うん、本当だよ。だけど私たちだけじゃ無理だからさ、2人にも協力してもらいたいんだ」
エリー「私たちも、他の魔女を少しでも多く救いたいんだよ」
シャル「ムシのいい話だとは思うんだけど…ダメかな?」
マミ「…一つ聞かせてもらっていいかしら?」
シャル「なにかな、マミ?」
マミ「さっき言った事が事実だとしたら…もう、私たちが争う必要はなくなるの?」
シャル「最終的に目指してるのは魔女と魔法少女との共存だから…もちろんそうなるね」
エリー「まあシャルのシメサバがあっての事だけどね」
杏子「じゃあシャルの奇跡が続くのはいつまでだ?」
シャル「流石にそれは分からないよ。偶然起きた事だし」
杏子「つまり、また敵味方になる事もあるってか」
エリー「そうなる可能性も…あるね」
マミ「…いいわ、私たちも協力させてもらうわ」
シャル「ほ、本当マミ!!」
杏子「おい、さっきも聞いたけどまた敵に回るかも」
マミ「しれないけど…ゴメンなさいね。正直もう私には戦う気になれないのよ」
杏子「マミ…」
マミ「いつもみんなのためと思って倒してた魔女が、実は自分たちと同じ存在だったって知ったら、流石にね」
マミ「甘いってのは自分でも分かってるわ、けど、もし共存できる道があるんだったら、それに懸けてみるのもいいんじゃないかしら」
杏子「ったく…いつ寝首をかかれるのか分からないんだぞ」
マミ「大丈夫よ、シャル達はきっと裏切らないわよ」
エリー「私たちの事、そこまで信じてくれるんだ」
シャル「マミ…本当にありがとう!!!」ギュー!!
マミ「ふふっ、いいのよ」
杏子「ったく…ここまできたら私だけ反対って訳にもいかないじゃねーかよ」
エリー「ってことは杏子も」
杏子「…言っとくけど、あくまで協力だ。ちゃんとバイト代はもらうからな」
シャル「…うん!!ありがとう、杏子!!」
エリー「じゃあシャル!少しでも魔女になったみんなを救えるように…」
シャル「うん、これからもよろしくね、2人とも!!」
マミ「ええ、こちらこそよろしくね」
シメサバ「」イイハナシダナー
~ 見滝原市 病院内 ~
ほむら「………」
ほむら「………!!」ガバッ
ほむら「また、ダメだった…」
ほむら「もう何回目になるのかしら?」
ほむら「こうやって、まどかを救うためにこの時間帯を繰り返すのは…」
ほむら「けど、今度こそ、今回こそ…!!」
ほむら「まどかを…救ってみせる!!!」
それは、たった一つの願いから始まった
まどか『おねがい、ほむらちゃん…』
ほむら『まどか…!しっかりして!!』
まどか『キュウベェに騙される前の、バカな私を…助けてあげて』パリン!
ほむら『まどか、まどかぁー――!!!』
私を始めに救ってくれた、彼女を救いだす事
そのために、私は何度も同じ時間を繰り返した
始めはすぐに救えると思っていた
ただ単にまどかを止めるだけで済むと思っていたから
けど…現実は非情だった
まどか『マミさん!!やめて下さい!!』
マミ『だって…ソウルジェムが魔女を産むなら、みんな死ぬしかないじゃない!!』
マミ『あなたも!!私も!!』ジャキ!
ほむら『!!』
真実を知らされて、狂気に駆られる仲間
さやか『あたしって…ほんとバカ』
杏子『ひとりぼっちは…寂しいもんな』
分かっていても止める事が出来ない、自分の不甲斐なさ
QB『なってしまったね…鹿目まどかは』ゴオオオオ…
QB『最狂にして、最悪の魔女の誕生だよ』
ほむら『……』
QB『さて、残っている魔法少女は君だけだけど、戦わないのかい?』
ほむら『…私の戦場は、ここじゃない』
そして何回も繰り返す、最悪の結末
何度も心が折れそうになった
その度に、自分のソウルジェムが穢れていくのも分かった
けど、私は…
まどか『…ほむらちゃん、あのね』
まどか『私、ほむらちゃんと友達になれて嬉しかった』
まどか『ほむらちゃんを救えた時は、私、魔法少女になって本当に良かったって思えたんだよ…』
私の、最高の友達を、見捨てる事なんてできなかった
だから私は繰り返す
早乙女「はーい、じゃあ自己紹介をおねがいしまーす!」
ほむら「暁美ほむらです、よろしく」
たとえまたあの結末が待っていようとも
ほむら「あなた、友達や家族の事…大切に思ってる?」
結局、無駄に終わるかも知れなくても
ほむら「この先何が起ころうとも、自分を変えようだなんて決して思わないで」
たった一つの願いのために…
~ 見滝原市 ショッピングモール ~
スタタタタタタ
ほむら「……よし」
ほむら『ここはまどかが初めて魔女と遭遇する場所』
ほむら『その前に魔法少女になっていたときもあったけど、今回はそのような兆候はなかった』
ほむら『だから、ここで大切な事はまどかと巴マミを接触させない事』
ほむら『まどかが魔法少女に憧れるきっかけとして、巴マミの存在は大きい』
ほむら『だから今回は先手をとって先に魔女を…!!』
マミ「あら、見慣れない顔だけど…新人さんかしら?」
ほむら「…!!」ギクッ
マミ「なら一応挨拶を、初めまして、新人さん!」
ほむら「巴…マミ!!」
マミ「あら、私ってそんなに有名だったのかしら?」
ほむら「……」
ほむら『まずい、まさかマミに先回りされるなんて』
ほむら『ここで共闘するにしても、戦闘するにしても、確実にまどかは気づいてしまう』
ほむら『たとえそうじゃなかったとしても、QBが何もしないわけがない』
ほむら『だったら、一体どうすれば…?』
マミ「けど残念ね、まだQBの口車に乗っちゃった子がいたなんてね…」
ほむら「…なんですって?」
ほむら「どういう事なの、巴マミ?」
マミ「その反応…どうやら何も聞かされてなかったみたいね」ハァ
ほむら『今回の世界では、マミはすでにQBの目的を知っている!?』
ほむら『これは今までにないチャンス。けど…なんでそれを知っているのにマミは平然としているの?』
マミ「ああ、それなら先輩からの忠告なのだけど」
ほむら「…何かしら?」
マミ「この先に魔女の結界があるのだけど、間違っても倒そうとはしないでね?」
ほむら「どういう事なの、魔女は敵のはずでしょ?」
マミ「敵だなんて、今では大事なお得意さんよ!」
ほむら「…お得意様?」
マミ「そう、大事なお得意様なのよ」
ほむら「…ゴメンなさい、状況が理解できないのだけれど」
マミ「そうよね、じゃあいっしょに着いてくる?ちょうど今荷物を持っていくところだったし」ヨイショット
ほむら「その大きな段ボールを?」
マミ「そうよ、その方が説明も早そうだしね…」
ほむら「一箱手伝うわよ」
マミ「ありがとう、え~っと、そういえばあなたの名前は?」
ほむら「暁美ほむら、マミの呼びやすいほうでいいわ」
マミ「あ、じゃあ暁美さん、こっちよ」スタスタ
ほむら「ええ、分かったわ」
ほむら『罠の可能性は…恐らくないわね』
~ゲルトルート結界内~
マミ「こんにちはー」
使い魔1「オ、オツカレー」
使い魔2「ゴシュジーン、チュウモンノシナガトドイタヨー」
ゲルトルート「ああ、毎回届けてくれてありがとうねー」
マミ「いえいえ…で、今回は『シャル特製、サバの詰め合わせセット』二箱でよろしかったでしょうか?」
ゲルトルート「そうそう、これが美味しいんだよね~」
マミ「シメサバ、サバ寿司、サバの竜田揚げ等色々入ってる当店一押しですから!!」
ゲルトルート「全く、商売上手め~」
マミ「いえ、エリーさん売り方が上手なんですよ~」
ほむら「……」
ほむら「訳が分からないわ」
使い魔1「アー、イイナーイイナー」
使い魔2「ワタシタチニモクレタラ、ソレハトッテモウレシイナッテ」
ゲルトルート「もー、しょうがないわね~、はい、これを分けなさいな」ボフッ
使い魔s「バンザーイ!バンザーイ!!ウタゲジャ、ウタゲジャーーー!!!」
マミ「あらあら、優しいですね」
ゲルトルート「まあ色々やってもらってるからね」
マミ「バラの栽培も大変ですね~」
ゲルトルート「まあ私の存在意義みたいなものだから、もう趣味みたいなものよ」
ほむら「…っていうか、なんで魔女と普通に会話してるの?」
ゲルトルート「ところであの子は?」
マミ「あ、そういえば説明してませんでしたね。彼女は暁美ほむらさん、新しくここに来た魔法少女よ」
ゲルトルート「そうなの、始めまして…暁美さん」
ほむら「…!!」ジャキッ!
ゲルトルート「あらあら、警戒されちゃった」
マミ「そう、まだ彼女は私たちの今の関係性を知らないみたいで」
ゲルトルート「まだ敵だと思ってるわけね…まあ無理もないわね」
マミ「そんな時は…やっぱりこれね」
ゲルトルート「おお、あれを出しますか!!」
ほむら「…!!一体なにを出す気なの!」
マミ「ふふふ、シャルロッテ印のシメサバ~」(ド○えもん風に)
ほむら「( ゚д゚)」
ゲルトルート「なるほど、まずは実際に食べてもらうってね」
マミ「そう、で、食べながら説明していくのよ」
ゲルトルート「確かにそれなら確実ね…ところでそのシメサバは」
マミ「それは、ゲルトさんの荷物の中から」
ゲルトルート「おい、こんにゃろう」
マミ「まあ、後でお礼の品を持ってきますから」
ゲルトルート「仕方ないわね~、まあ彼女に誤解されたままってのも辛いし別にいいか」
マミ「じゃあ…暁美さん」
ほむら「食べてみろって事なの?これを!?」
シメサバ「」タベナイカ?
マミ「食べながら話していくわ、この関係性を築けていけた理由をね…」
ゲルトルート「まあまあ、騙されたと思ってさ~」
ほむら「正直笑えないわ、その冗談」
ゲルトルート「あらま」
ほむら『けどここで下手に警戒しすぎるのも悪いわね』
ほむら『マミがこう言ってる事だし…毒はないわね』
ほむら『ここはもう覚悟を決めて…ええい、ままよ!!』
ほむら「いただきます!!」パクッ
マミ「どうかしら、お味の方は」
ほむら「……!」ビクッ!
マミ「あら、お口に合わなかったかしら」
ほむら「…う」
ゲルトルート「う?」
ほむら「う―――まーーーいーーーぞー――!!」ゴォォォォオオオオ!!
マミ「暁美さんが口から火を!!」
ゲルトルート「ってかミスター味っ子!?ネタが古くない」
マミ「サバは新鮮なんだけど」
ゲルトルート「やかましい!!」
ほむら「美味しい、ホントに美味しいわこれ!!」ガツガツ
マミ「喜んでもらえて何よりよ」
ゲルトルート「ってか一心不乱に食べてるわね、この子」
マミ「ええ、こんな子だったなんて…予想外ね」
ほむら「うまいうまい…お替わり―――!!!」
マミ「ええ!!流石におかわりはないわよ」
ゲルトルート「というより話しをするんじゃ」
ほむら「おかわり、おかわり―――!!!」バタバタジタバタ
ゲルトルート「…だめだこりゃ」
マミ「ど、どうしましょう」
ゲルトルート「いや、私に聞かれても…」
マミ「仕方ない…ゲルトさん、今日の配達分のやつ譲ってもらえませんか」
ゲルトルート「ええ、あれ全部!?」
マミ「明日絶対に持ってきますから、お願いします!!」
ゲルトルート「うう…」
ほむら「おか…わり」ウルッ
ゲルトルート「えーい!絶対明日もってきてよね!!」モッテケドロボー
マミ「ありがとう!!ほら暁美さん、次はサバ寿司よ」
ほむら「わーい!!」
ゲルトルート「ああ、楽しみにしてたのに~」
マミ「…シメサバ、サバ寿司、竜田揚げ、その他諸々…」
マミ「あのセットには結構な量が入ってたはずなのに」
ほむら「ふう、ご馳走様でした」オイシカッタワ
マミ「まさか全部食べてしまうなんてね…」
ほむら「私も正直驚いてるわ、ここまで美味しいサバ、食べたことなかったから」
マミ「まあ、それは何よりなんだけど…」
ゲルトルート「・゚・(ノД`;)・゚・」
マミ「ゲルトさんもそんな泣かないでくださいよ」
ほむら「で、こうなった理由を教えてほしいんだけど」
マミ「えーっと、もう話しても大丈夫なの?」
ほむら「まあさっき話してもらっててもよかったんだけど」
ゲルトルート「あなたどう見ても食べてる時、聞く気なかったでしょ」
ほむら「…ナンノコトカシラ」
ゲルトルート「下手にごまかすな―――!!」
マミ「まあまあ、じゃあ説明していくけど…」
ほむら「できるだけ分かりやすく頼むわ」
ほむら『考えられるのは…マミに新しい能力が誕生した?』
ほむら『まだ仮定でなんともいえないけど』
ほむら『けど、それなら、もしかしたらまどかを救えるかも…!?』
マミ「えっと、暁美さん。今のシメサバ美味しかった?」
ほむら「それはもう、絶品だったわよ。掛け値なしに」
マミ「実はね、そのシメサバのおかげなのよ」
ほむら「……は?」
ゲルトルート「まあその反応になるよね」
ほむら「いや、確かにこれは絶品だったけど…関係性が見いだせないわ」
マミ「普通そうでしょうね、実際私も始めの時は全く理解できなかったしね」
ほむら「じゃあ一体、何があったというの?」
マミ「話せば長くなるんだけど、シャルロッテっていう魔女がいてね」
ほむら「…その魔女って!!」
マミ「あら、知っているの?」
ほむら「いえ…聞いた事があるだけよ」
ほむら『流石に過去、マミが倒された魔女なんて言えないわよね』
マミ「で、その魔女がね…ある日」
~ ~ ~
マミ「…で、まどまどほむほむという事なのよ」
ほむら「なるほど、そんな事があったのね」
ゲルトルート「その略語には突っ込まないのね」
ほむら「けど…ほんとに奇跡みたいね、魔女と魔法少女との共存なんて」
マミ「でしょ!!だからこうして今では普通に付き合える関係になったわけよ」
ゲルトルート「始めはほんとにびっくりしたわよ、魔法少女が来たかと思えば、いきなりシメサバを食べさせてきたんだから」
マミ「エリーの情報が正確で助かったわ…どこが口か分からなかったし」
ゲルトルート「仕方ないでしょ、こういう形態なんだし」
ゲルトルート「まあ本気出せば…!」ピカーン!
ほむら「何、なんなんのこの光は」
マミ「ゲルトさん…!そ、その姿は!!」
ゲルトルート「こうやって、魔法少女形態をとることもできるんだけどね」カワイイデショ?
ほむら「そんな方法があったの!」カワイイワネ
マミ「だったらその姿のままで」エエ、トッテモ
ゲルトルート「いや~この形態だとなにも生産できないし、魔力も無駄に消費するだけなんでね」ニュニュニュ…
マミ「あ、元に戻った」
ゲルトルート「何より疲れるからね~」
ほむら「…知られざる魔女の事実がどんどん出てくるわね」
マミ「あら、もうこんな時間なのね、そろそろ行かなきゃ」
ゲルトルート「はぁ…じゃあ明日絶対に持ってきてよね~」
マミ「分かったわ。…そうだ暁美さん、どうせならこの後シャルの所に来ない?」
ほむら「え、いいの?」
マミ「ええ、他の三人にも暁美さんを紹介したいし、もしよければ手伝ってもらえるとうれしいわ」
ゲルトルート「むしろ後半が目的じゃないの?」
マミ「…そうともいうわね」
ゲルトルート「否定しないんかーい!!」
ほむら「いいわ、付き合うわよ。マミ」
マミ「本当!!ありがとう暁美さん」
ほむら「ただ、行く前にちょっと寄っていきたいところがあるんだけど…」
マミ「あら、どこかしら?」
ほむら「…見たくもない、奴の所よ」
~ショッピングモール内 CDショップ~
さやか「じゃあちょっとCD買って来るから待っててもらえる?」
まどか「いいよ、じゃあ私はちょっとこれ聞いてるね」
さやか「はいよー」
まどか「さて…っと」
まどか「~♪」サカナサカナサカナーサカナヲタベールトー
まどか「ホントいい曲だよねこれ」アタマアタマアタマーアタマガヨクナンルー
まどか「そういえばミス○ルがカバーしたんだよね~」サアーミンナデーサカナヲタベヨウー
まどか「今度そっちのバージョンも聞いてみたいな」サカナハボクラヲー
まどか「待っている~♪」マッテイルー
???『…けて』
まどか「…?何」
???『助けて…まどか』
まどか「誰?誰が私を呼んでるの」
???『助けて…僕を、彼女たちを』
まどか「…こっちからだ!!」ダダダッ
さやか「お待たせーまどか。ってどこ行くのよ」
まどか「誰かが、誰かが私を呼んでるみたいなの!?」
さやか「誰って…さかなクン?」
まどか「違うと思う」
ガチャッ
さやか「ちょっとまどか、ここって従業員しか入っちゃいけないんだよ!!」
まどか「分かってるんだけど、こっちから声がしたから」
さやか「まず声って何なの?私には何も聞こえなかったんだけど」
まどか「なんでだろう、確かにはっきり聞こえたんだよね」
???「まどか!!来てくれたんだね!!」ピョン!
さやか「何あれ!…猫?」
まどか「猫っていうか、ウーパールーパーに近くないかな」
さやか「また分かりづらいものを…」
まどか「じゃあ猫だとして、スフィンクス?」
さやか「いやいや、ちゃんと毛があるみたいだよ」
まどか「えー、じゃあなんだろう」
???「あのー、話しに入っていいかな?」
さやか「ってかしゃべってる!この猫!!」
まどか「だからウーパールーパーだって」
???「残念ながらどっちでもないよ」
まどか「じゃああなたは…」
QB「僕の名前はキュウベェ、鹿目まどか、そして美樹さやか、君たちにお願いがあってここまで呼んだんだ!!」
さやか「呼んだって…私、何も聞こえなかったんだけど」
QB「まあそれは置いといて」
さやか「いやいや、置いとかないでよ。結構重要だよね、そこ!!」
QB「でね、2人にお願いっていうのはね…」
さやか「ついにスルーされたよ」
まどか「まあ、まずは話しを聞いてあげようよ」
QB「あのね、僕と契約して、魔法少女になってほしいんだ!!」
まどか「魔法少女って…あの○ンキーモモとか、アッ○ちゃんとかの?」
さやか「なんでそんなセレクトが古いの!せめてさ○らとかなの○とかたくさんいるよね!!」
QB「実は今この街はね…魔女っていう恐ろしい存在に支配されているんだ!!」
まどさや「「な、何だって―――!!!」」
QB「その魔女を退治するために魔法少女がいたんだけど、今じゃ魔女側に洗脳されてしまって魔女を退治してくれないんだよ」
まどか「けどそういう子は、3クールぐらいにはまた味方に復帰するパターンじゃないの?」
さやか「クールとか言うな」
QB「確かにいつかは正気に戻ってくれるかもしれないけど、それを待ってたらこの街が滅んじゃうかもしれないんだ!」
さやか「まあ、確かに…」
QB「だから二人には魔法少女になって、魔女を退治してほしいんだよ」
さやか「っていきなり言われてもねぇ」
まどか「そうだね…私、魔法少女より戦隊ヒーローの方が好きだし」
さやか「まどか、論点が違う」
QB「けどその代わりに、僕は君たちの願いを一つだけ叶えてあげられるんだ!!」
さやか「願い…?」
QB「そう、願いさ。それこそどんな無茶苦茶な願いでもね」
まどか「例えば、ドラ○もんがほしいとかでも」
QB「それは…版権的にちょっと」
まどか「ダメじゃん」
さやか「いやいや、それはどうやっても無理だから」
まどか「じゃあみkk」
QB「わーわーーーー!」
さやか「お願い!!やめて!!」
???「ハハッ!」
さやか「なんか来たーーー!!!」
まどか「ゴメンなさーーーい!!!」
QB「…まあ、そういう事以外の願いだったら大丈夫だよ!!」ハァハァ…
さやか「たとえ奇跡みたいな願いでも…か」ゼェゼェ…
QB「うん、どんとこいだよ!!」
さやか「うーん、まどかはどう?」
まどか「私は…そんな叶えたい願いとかないし」
QB「そうだ、今なら魔法少女愛用の武器、レイ○ングハートとバールのようなものをセットにするよ!!」
まどか「え~」
さやか「なんかジャパネットみたいになってきた!」
QB「さあ早く、けいやk」ムギュー!
マミ「はいはい、そこまでにしておきなさい」
QB「むぅ、ひどいやマミ」
マミ「ひどいのはあなたでしょ!また知らない子を勧誘しようとして~」
さやか「あなたは…ってか転校生!!何その格好」
ほむら「もしやと思ったんだけど、やっぱりここにいたのね、インキュベーダー」
QB「君は…見たところ魔法少女みたいだけど、契約した覚えはないんだけど」
ほむら「あなたは知らなくていいわ」
まどか「ほむら…ちゃん?」
ほむら「けどよかった、間に合って…契約する前で」
マミ「そうね、ここで契約してたら大変な事になっていたしね」
まどか「あの~、あなたがキュウベェの言っていた洗脳された魔法少女ですか?」
マミ「洗脳…?」
QB「……」ソーットダッシュツ
マミ「待ちなさいキュウベェ、あなた何を吹き込んだのよ」
QB「だって、魔法少女なのに魔女を退治しないなんておかしいじゃないか!!」
マミ「その必要はなくなったっていってるでしょ」
QB「だって~」
さやか「あの…もしかして私たち騙されそうになってたってやつですか」
ほむら「その通りよ、こいつは契約の際に細かい事は説明しないから」
QB「…僕は聞かれなかったから説明しなかっただけで」
ほむら「そんな悪徳業者見たいなセリフ、よく言えるわね」
さやか「万が一、私たちが契約してたらどうなっていましたか?」
マミ「そうね…ものすごい後悔してたと思うわ」
まどか「例えばカイジに例えると?」
ほむら「カード、星共に1枚ずつ、金100万で限定ジャンケンぐらい」
まどか「アカギだったら?」
マミ「鷲頭麻雀する前に献血してきちゃいました~ぐらい」
まどか「じゃあ…零だったら?」
ほむら「味方が誰もいない状態で魔女の館」
まどか「…それは、いくらなんでもひどすぎるよ!!」
さやか「ってかなんで福本漫画限定なのよ?」
さやか「けどまあ、契約しなくて正解って事で良かったのかな」
マミ「その通りね、けどあなたたちキュウベェが見込んだってことだから、かなりの才能があるのね」
さやか「そんな~才能なんてねぇ」テレテレ
まどか「もう、さやかちゃんたら調子に乗っちゃってさ!」
QB『ホントはまどかだけでも十分だったんだけど』
ほむら『まどかが本気出したら地球がヤバい』
マミ「…そうだ、あなたたちもこの後私たちと一緒に来ない?そこで魔法少女とか魔女について詳しく説明してあげるわ」
さやか「うーん、ぜひ聞いてみたいよね」
まどか「そうだね、さやかちゃん」
マミ「じゃあ決定って事でいいわね」
さやか「ところで、あなたは…?」
マミ「ああ、自己紹介が遅れちゃったわね。私は巴マミ、洗脳はされてないけど、れっきとした魔法少女よ」
ほむら「私は…別にいいわね、クラスで自己紹介もしたし」
さやか「なんていうか、そっけないなー」
まどか「まあまあ、ほむらちゃんだって何回も自己紹介したら恥ずかしいもんね」
ほむら「まどか…///」
マミ「あらあら、ホントに恥ずかしいみたいね」
QB「あの~」
ほむら「あら、まだいたの?」
QB「いや~、まどか。契約は…」
まどか「ゴメンねキュウベェ、まずはマミさんたちの話を聞いてからにするね」
QB「そ、そんな…」
ほむら「まあ、諦めなさい」
QB「…!!いや、まどか。君は騙されているんだよ!!」
マミ「キュウベェ、いい加減に…!!」
QB「いいかい、キミもこのままだと彼女たちと同じになってしまうんだ!!そうなら
ないために僕がここまでして止めt」
ほむら「うるさーーーい!!」スパーン!
QB「キュップーーーイ」キラーン!!
さやか「は、ハリセン?」
ほむら「これで静かになったし、行きましょうか」スタスタスタ
マミ「そ、そうね」
さやか「けど、あそこまでしなくても…」
まどか「ほむらちゃん…かっこいいな///」
魔法少女
私も子供の頃は、そういう存在に憧れていた事がある
困っている人を助け、みんなから頼られる存在。それはとっても素敵だなと思った
けど…
さやか「まどか…もう私限界みたい」
まどか「さやかちゃん!!しっかりして」
現実はそんなんじゃないってことに気付いた
マミ「ゴメンなさい、本当にゴメンなさい」
杏子「泣きごとはいい!!今はこれを…!!」
魔法少女だって万能じゃない
たとえ他の人と違っていたって、それ以外は普通の人と何ら変わらない
けどそれは魔女も同じ
人から嫌われる存在であっても、思う事は同じ
シャル「これを…こうして」
エリー「シャル!!早く、時間がないよ!!」
ほむら「まさか…ここまでなんて」
結局、みんな同じなんだ、嬉しい事も、辛い事も…
~少し前~
まどか「…で、今マミさんはそのシャルロッテっていう魔女の所で働いてるんですか」
マミ「働いているというか、まあボランティアみたいなものね」
さやか「はぁー、魔法少女っていうから、もう少し戦闘的なものかと思いましたよ」
マミ「戦闘的ね。確かに前はそうだったわね」
ほむら「じゃあ今は…?」
マミ「全くないわ。まあ、全部彼女のおかげなんだけどね」
まどか「けどいいですね、そういうお互いが支えあえる関係性って」
マミ「私もそう思うの、以前ではそんなこと考えもつかなかったからね」
さやか「けどそのつながりが、シメサバっていうのも変わってますね~」
マミ「そうね、実際暁美さんも信じられなかったみたいだし」
さやか「そうなの、転校生?」
ほむら「…いきなりシメサバ出されて、これが証明だって言われても普通信じられないでしょ?」
まどか「確かにそうだね」
マミ「その割にはずいぶん気にいってくれたみたいだけど…」
ほむら「…それは言わないで」
さやか「なになに、一体何があったの?」
マミ「それがね、暁美さんったら」
ほむら「!!そ、そろそろその魔女の結界に着くころじゃないの」
さやか「あ、ごまかした」
まどか「よっぽど恥ずかしい事なんだね」
ほむら「…///」
マミ「ふふふ、確かにもう近いわね…って」ゴゴゴゴ…
ほむら「この感じ…まさか戦闘状態なの!?」ズゴゴゴゴ…
さやか「えっ!!だってさっきマミさん、もう戦闘なんかしないっていってたじゃないですか!!」
ほむら「まさか…私たちを騙して?」
まどか「そんなことないよ!マミさんもそんな人を騙すようには見えないし」
マミ「…!!そう、そういうことね」
ほむら「何、まさか他の魔女に侵入でも…」
マミ「違うわ!!お願い、ちょっと来てちょうだい!!」
まどか「は、はい!」
ほむら「ちょっと、説明は」
マミ「入ってもらえれば分るわ!!とにかく早く」
さやか「ちょ、ちょっと待って下さいよー」
~シャルロッテ結界内~
マミ「みんな、大丈夫!!」
ほむら「こ、これって…」
使い魔1「」ドイタドイター!
使い魔2「」ハイコッチカンセイネー!
シャル「それそれそれそれ~」ポポポポーン!!
杏子「マミ、いい所に」
エリー「お帰り!っていいたいところだけど、ちょっと手伝って!!」
マミ「分かってるわ、箱詰めの作業でしょ?」
エリー「そうそう、今猫の手も借りたいぐらい忙しいって…後ろの子たちは?」
マミ「魔法少女候補生ってところかしら」
エリー「…何か事情があるみたいだけど、話しは後でいいかな?」
マミ「ええ、じゃあ三人とも、ちょっと手伝ってもらえる?」
ほむら「…何これ?」
マミ「修羅場よ」
マミ「じゃあ鹿目さんと美樹さんは彼女に教わりながら箱詰めをお願い」
使い魔3「」ヨロシクネー
まどか「お、お願いします」
さやか「うわぁ~、本当にこういう世界があったんだ~」
使い魔3「」ハイハイ、ジャアサッソクハジメテクヨー
さやか「はい、了解しましたー」
マミ「で、暁美さんは鹿目さんたちが箱詰めしたのにこのラベルを張ってもらえる?」
ほむら「…これは?」
マミ「宅急便の伝票よ」
杏子「分かんなかったら聞いてくれよ、やりながらだけどちゃんと説明するから」
ほむら「わ、分かったわ」
マミ「で、私と佐倉さんで集荷所まで持っていくと」
エリー「けど、まだ結構な数が残ってるのよ」
マミ「で、あまり時間もないと」
エリー「そうなんだよね、だから急がないと…」
マミ「大丈夫よ、彼女たちも手伝ってくれるし」
杏子「じゃあ気合い入れていくか!!」
マミ「ええ!頑張りましょう!」
ほむら「……」
ほむら「…完全に置いてかれてるわね、わたしたち」
~仕事終了後~
杏子「お、終わった~」
まどか「だ、大丈夫?さやかちゃん」
さやか「ま、魔法少女って…もうちょっとメルヘンっぽいのを想像してたんだけど…」
マミ「本当にゴメンなさいね、急にこんな事になっちゃって」
ほむら「…魔法少女をやってるけど、こんな経験初めてよ」
エリー「お、お疲れさま~」
杏子「そっちもお疲れ、しっかし相変らずの注文の量だな」
エリー「口コミって怖いね~、まあシャルのお菓子代のためだしね。暴走する事に比べたらマシって考えないとね」
まどか「ぱ、パソコンが浮いてる!!」
マミ「そういえば自己紹介もできなかったわね。彼女はエリー、魔女だけど、私たちの友達よ」
エリー「初めまして」
さやか「あっ、こちらこそ」
まどか「魔女って、ほうきに乗ってるもんだと思ってたんですが…違うもんですね」
エリー「あー。やっぱそういうイメージってあるよね~」
ほむら「まあハリーポッターの例もあるしね」
マミ「で、彼女は佐倉杏子。私と同じ魔法少女よ」
杏子「ん、よろしく」
マミ「ちょっと佐倉さん、あまりにもそっけなさすぎない?」
杏子「だって、こういう挨拶って慣れてなくってさ」
さやか「まあ、いいんじゃないですか。そういうのも」
まどか「そういうこだわらない所って、なんかさやかちゃんらしいね」
さやか「まああんまり堅苦しいのは好きじゃないからねー、自然体が一番じゃないかな?」
ほむら「…一理あるわね」
杏子「ま、まあよろしく…///」
ほむら『急に顔が赤くなったけど…美樹さやかを見てかしら?』
マミ「で、向こうでお菓子を食べてる…」ビクッ!
ほむら「あー…あれかしら?」
シャル「」 ガツガツガツガツガツ
さやか「え、恵方巻がお菓子を食べてる!!」
まどか「な、なんか怖いね、さやかちゃん」ドキドキ
エリー「ゴメンね、彼女お菓子を食べる時はああならないとだめなのよ」
マミ「やっぱいつ見ても見慣れないわ」
杏子「あまり無理するなよ?」
エリー「…シャルは落ち着いてから紹介した方がいいわね」
シャル「ふぅ、お待たせしました」ゲプッ
マミ「大丈夫よ。それより満足した?」
シャル「うん、とっても!!」
杏子「まあ、それならよかったけど…」
シャル「で、この子たちは?」
マミ「ああ、この子たちは鹿目さんに美樹さんよ、詳しい事情は…」
シャル「ふむふむ、かくかくしかじか」
マミ「これこれうまうま」
シャル「いあいあクトゥルフという訳なのね」
エリー「略すのはいいんだけど、おかしなもんが混ざってるんだけど」
シャル「気にしたら負けだよ」
エリー「いやいや、気にしなくなったらそれこそ試合終了だからね」
まどか「じゃあ改めて…初めまして、鹿目まどかです」
シャル「はいはい、こっちこそ始めまして」
さやか「この子が…人形みたいなのに、さっきみたいなのにもなるんだよね」
エリー「あの姿は何かを食べるときだけだから、普段はこの格好よ」
さやか「なんていうか…意外だなー」
杏子「まあ、そのうち慣れるって」
さやか「そんなもんかな~。で、私は美樹さやか、さやかちゃんって呼んでね!!」
シャル「り、了解しました」ビクッ
まどか「さやかちゃん…あざといよ」
エリー「まあ、いいんじゃないの?こういうのも少しは必要よ」
さやか「あれ~?なんか全否定されてない私?」
マミ「…で、最後になるけど」
ほむら「暁美ほむらよ、よろしく」
マミ「暁美さんは、私たちと同じ魔法少女なのよね」
エリー「それはなんていうか…ご愁傷さま」
ほむら「いいのよ、私は後悔してないから」
杏子「ところで、ほむらが魔法少女になったきっかけって何なんだ?」
さやか「あ、それは私も気になるなー」
ほむら「…!!そ、それは…」
エリー「はいはいそこまででストーップ!!!」
さやか「なんで!?みんなは気になったりしないの?」
マミ「まあ気にならないって言ったら嘘になるけど」
エリー「本人が話したがらないなら、無理に聞く必要もないでしょ?」
シャル「そうだね…実際に私たちがこうなった経緯も聞かれたら困るしね」
エリー「けどまあ、単純な理由じゃないってことは確実だろうけど」
ほむら「……ええ」
さやか「そっか…ゴメンねほむら」
杏子「悪かったな、ちょっと強引に聞こうとしてさ」
ほむら「…気にする必要はないわ」
シャル「じゃあ気を取り直して…人はお腹すいてない?」
さやか「そう言われれば、結構動いたからね~」グゥー
まどか「そうだね、ちょっと小腹がすいたかもね」ググゥー
シャル「それならこれを食べてみてよ!!」
サバ寿司「」ハラモチノイイミライノーキズシー
さやか「これは…サバ寿司?」
シャル「そう、腹もちもいいからどうかなーと思ってね」
エリー「いまどきエキセン○リック少年ボウイ!?」
シャル「よくネタ分かったね~?」
エリー「…ごっつええ感じ、好きだったんだよね」
さやか「まあ良く分からないけど…いただきまーす!!」パクッ
まどか「じゃあ私も!」パクッ
シャル「2人とも、お味はどうかな?」
まどか「……!」モグモグ
さやか「……!」ムグムグ
エリー「あのーお二人様~?」
杏子「完全に無言で食べてるな」
ほむら「…美味しそうね」
マミ「暁美さん、まだ食べるつもりなの?」
まどさや「「………」」ムゴーン
シャル「も、もしかして口に合わなかった!?」
さやか「…なんていうか、言葉を出したくなかったんだよね」
まどか「ここまで美味しいサバ寿司食べたの、生まれて初めて」
マミ「これはまた…暁美さんとは違った反応ね」
杏子「?じゃあほむらの時はどうだったんだ?」
マミ「口から火を吐いた」
エリー「…は?」
杏子「お、おいマミ、冗談が過ぎるんじゃ~」
ほむら「いいえ、事実よ」
杏子「どんだけ感動したんだよ…」
ほむら「そうね…言葉では表せないわね」
エリー「だからって口から火を吹くのはどうかと思うなー」
シャル「けどよかった、2人とも黙っちゃうからさ口に合わないかと思っちゃったよ」
さやか「いやいや、ホントに絶品だったよ」
まどか「ホント、これならあの人気もうなずけちゃうよね」
マミ「始めはそうでもなかったんだけどね」
杏子「日を追うごとにどんどん注文が増えていったんだよなー」
シャル「…で、人手が足りなくてさっきのような事態になりまして」
マミ「まあ忙しいのはいいんだけど、さっきみたいな修羅場が続くのも考えものよね」
杏子「流石の私もお手上げだな」
エリー「…!!そうだ、三人にお願いがあるんだけど!」
ほむら「バイトでもしてほしいとか?」
エリー「ご名答!三人ともこの結界には入れるみたいだし、それに人手が増えればもう少し楽になると思うんだよ」
さやか「けど中学生でバイトってのはちょっとね~」
エリー「ちなみにバイト代としては…これだけ補償するよ?」ユキチフラッシュ!!
まどさや「「!!!」」
ほむら「こ、これって…嘘じゃないの?」
シャル「大丈夫!私たちはあいつみたいに嘘はつかないからね!!」
ほむら「それにしてもここまで給料に入れなくても、他の所で使うんじゃ…」
シャル「その辺も問題ないの。ってかぶっちゃけお金がかかってるのって言ったら、輸送代と箱代ぐらいだからね」
ほむら「原価無しで商売できるってある意味最高ね」
まどさや「是非やらせて下さい」
エリー「全然オッケーよ!!で、暁美さんはどうするの?」
ほむら「…私もやってみるわ」
エリー「おおっ!!これなら安心だ!!」
杏子「よしっ、これで少しは落ち着くかな」
シャル「じゃあさらに事業拡大を…」
エリー マミ 杏子 「「「やめて!!」」」
さやか「はぁー、これでもっと恭介にCDが買ってあげられるよ」
まどか「本当にさやかちゃんは恭介君の事が好きなんだね」
さやか「ス、好きとかそんなんじゃ///」
マミ「…態度でバレバレね」
エリー「おお、あついあつい」
さやか「あーーーーもーーーー!!」
杏子「……」ズコーン
ほむら『その一方で、杏子から何か黒いオーラが出てるんだけど…』
まどか「けど楽しみだね、ほむらちゃん!!」
シャル「ありゃ、仕事が楽しみっていうのも珍しいね」
まどか「だって、こうしてみんなで作業ができるのって、やっぱりいいじゃないですか!!」
さやか「まあ確かにね、バイトというか、なんかお祭りの準備っぽいよね」
まどか「そうそう、そんな感じ」
ほむら「…そうね、まどか」
ほむら『…まあ私は、どっちでもいいんだけどね』
ほむら『まどかが魔法少女にならず、絶望しなければそれで』
ほむら『……この世界なら』
ほむら『まどかを救えるかもしれない』
~次の日~
ゲルトルート結界内
ほむら「こんにちは~」
使い魔1「」ハイハイッテアナタハキノウノ!!
使い魔2「」アノアトゴシュジンナダメルノタイヘンダッタンダカラネー
ほむら「それはゴメンなさい、けど今日は昨日のお礼をしに来たのよ」
ゲルトルート「まさか、またそれも食べるんじゃないんでしょうね?」
ほむら「あら、こんにちは…って私もそこまで飢えていないわよ」
ゲルトルート「昨日のあれを見たら、安心できないわね」
ほむら「まあそんなにスネないでよ、ほら、ちゃんとマミから荷物も預かってきたんだからね」
フタハコタップリ
ゲルトルート「ああ、よかった!!これまで食べられてたらどうしようかと思ったのよ」
ほむら「…ずいぶんいってくれるわね」
ゲルトルート「冗談よ、流石にそこまで思ってないわ」
ほむら「あとこれ…お礼も兼ねてのシャルからの、サバ料理の新作ですって」
ゲルトルート「あら、じゃあさっそく味見を…」
ほむら「夏に向けた新作、サバのポン酢おろし煮だそうよ」
ゲルトルート「どんどんレパートリーが増えていくわね~シャル」
ほむら「まあ、シメサバの味が落ちたりしてないからいいんじゃないかしら」
ゲルトルート「けど、どうあがいてもサバ限定なのね」
ほむら「それは…どうしようもないわ」
ゲルトルート「うん、美味しい美味しい!!」モッキュモッキュ!
ほむら「じゃあ特に改善点とかはないかしら?」
ゲルトルート「そうね、サッパリとしていいと思うわよ」
ほむら「じゃあこれはシャルに報告しておくわ」
ゲルトルート「はぁー、あの子も勉強熱心だこと」
ほむら「どうせ売るのならとびきり美味しいものを!!がモットーらしいから」
ゲルトルート「うん、商売人として立派だね、シャルは」
ほむら「…忘れそうだけど、一応魔女なんだけどね」
ゲルトルート「そういえば私もそうだったか」
ほむら「で、何か預かってくるものがあるって聞いたのだけど…」
ゲルトルート「そうそう、このサバセットの代金として…これを持っていって頂戴」
ほむら「これは…?」
ゲルトルート「バラのアレンジメントよ」
ゲルトルート「ほら、流石に私たちはお金は持ってないから、物々交換って形でやってるのよ」
ほむら「けどこれ…すごく綺麗ね」
ゲルトルート「でしょう!結構自信作なのよ」
ほむら「で、これをシャル達に渡せばいいの?」
ゲルトルート「ええ、で、それをエリーが作ったサイトに乗っけて売るんですって」
ほむら「なるほど」
ゲルトルート「私も直接見たわけじゃないんだけど、評判は上々みたいよ」
ほむら「まあこれだけ綺麗なら、買いたい人も大勢いるわよ」
ゲルトルート「まあ難点としては…あまり魔力が込められないってところね」
ほむら「あら、何か不都合があるの?」
ゲルトルート「いや不都合というか…日持ちするようになっちゃうのよね」
ほむら「それぐらいなら別に…」
ゲルトルート「一年や二年ももつ花があったら、綺麗というより不気味でしょ?」
ほむら「確かにそうね」
ゲルトルート「まあ、そこの所のさじ加減が難しいぐらいかな~」
ほむら「…ねえ、一ついいかしら」
ゲルトルート「!流石にもうあげられないわよ!!」
ほむら「違うわ、それじゃなくて、一つ聞きたい事があるのよ」
ゲルトルート「聞きたい事…?」
ほむら「ええ、別に答えたくないなら答えなくていいわ」
ゲルトルート「ずいぶん重くなりそうね」
ほむら「あなたは、魔女化した後…こうして喋れない時は何を思い続けてた?」
ゲルトルート「魔女化した後ねぇ。けどなんで急にそんな話を?」
ほむら「私も今まで何体もの魔女を倒してきたけど、実際倒される側の気持ちなんて考えた事がなかったから…気になったのよ」
ゲルトルート「…まあ言葉は通じないし、自分は今まで倒してきた魔女になっちゃうし…なんかもうどうでもよくなったわ」
ゲルトルート「ただ、何もかも憎くて憎くて仕方がなかったの」
ゲルトルート「後はそうね…この結界を守ることで必死だった」
ゲルトルート「魔女化した私にとっては、ここが最後の居場所だったからね」
ほむら「そう…やっぱり魔女にもそういう感情はあったのね」
ゲルトルート「そうだね。やっぱ魔女でも痛いもんは痛いし」
ゲルトルート「いっそのこと魔法少女にやられるのもいいかな~って思ったもんよ」
ほむら「じゃあ…今は?」
ゲルトルート「そうだね、こうやって喋れるようになったってのもあるけど」
ゲルトルート「やっぱ幸せになったって実感してるよ」
使い魔1「」ソウソウ、ゴシュジンモマエニクラベテワラウヨウニナッタヨネー
使い魔2「」ウン、マエヨリイマノホウガタノシソウダシネ
ゲルトルート「そうね…やっぱり人を不幸にしても、結局何もないからね」
ほむら「…ゴメンなさいね、急にこんなこと聞いて」
ゲルトルート「別にいいわ、私もこうやって話せてすっきりしたし」
ほむら「…で、すっきりしたところでお腹はすk」
ゲルトルート「あげないからね」
ほむら「(;ω;)」ヒモジイヨー
ゲルトルート「泣いたってダーメ!!」
ほむら「仕方ない…今回は持ってきたサバ寿司を食べましょう」ゴソゴソ
ゲルトルート「ってか持ってたんかーい!」
ほむら「いや、持ってたって言うか…マミが行くときに持たせてくれたのよ」
ゲルトルート「相当心配されてるのね、あなた」
ほむら「まあ美味しくいただくからいいのだけど」モグモグ
ゲルトルート「それなら始めっからそれを食べればよかったじゃない」
ほむら「…人の持ってるものって、美味しそうに見えるわよね」
ゲルトルート「だからってねだるんじゃないの!!」
ほむら「さて…お腹も少しは満たされたし、そろそろ行くわね」
ゲルトルート「ちょっと待って」
ほむら「あら、もう渡すものは何もないはずだけど?」
ゲルトルート「そうじゃなくって、私からもあなたにちょっと質問があるのよ」
ほむら「…何かしら?」
ゲルトルート「まあ質問っていうか疑問なんだけどね…」
ゲルトルート「…なんで時々、ものすごく悲しい顔をするのかしら?」
ほむら「…!!」
ゲルトルート「確か昨日、マミがシャルとの関係を説明した時があったじゃない」
ゲルトルート「その時、一瞬だけシャルの名前を聞いて、あなたものすごく驚いてたでしょ?」
ほむら「それは、シャルの名前は有名だから…」
ゲルトルート「けどその後、一瞬だけどものすごく悲しい顔をしたわ」
ほむら「…気のせいよ」
ゲルトルート「悪いけど、私も魔女化してから色々とあったのよ」
ゲルトルート「その時に人の表情からその人の感情を読み取れるようになってね」
ゲルトルート「…その時のあなたの顔、何かに絶望してる顔だったわ」
ほむら「……」
ゲルトルート「さらに言えば、あなたみたいな魔法少女聞いたこともなかったしね」
ゲルトルート「別の所から来たらしいけど、それだったらシャルの名前を知ってるのはおかしい」
ゲルトルート「あくまで仮定だけど…シャルをまるで『どこかで見てきた』かのようだった」
ほむら「…!!」
ゲルトルート「あなた…実は何かを隠してるんじゃないの」
ほむら「…うるさい!!」ジャキッ
ゲルトルート「ちょ、ちょっといきなり戦闘態勢に入んないでよ」
ほむら「うるさいうるさいうるさい!!人の心を見透かしたような事を言って!!」
ほむら「どうせ、私の事なんて誰も分からないわよ」
ほむら「どうせ…私の、独りよがりな、事だし…」グスッ
ほむら「どうせ…どうせ…」ヒック…ヒック
ゲルトルート「…!!」ピカーン!
ほむら「何よ…同じ姿にでもなって私と戦うつもり?」
ギュッ!
ほむら「!!」
ゲルトルート「何ていっていいのか、あなたの事何も考えずにズバズバ言っちゃって」
ゲルトルート「私としてはただ気になってた事を言っただけなんだけど」
ゲルトルート「ここまであなたを傷つけるなんて思いもしなかったのよ」
ゲルトルート「…本当にゴメンなさい」
ほむら「…う、うぅ…」
ほむら「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」
ゲルトルート『この感情の爆発のさせ方…よほど辛い事があったのね』
ゲルトルート『…これ以上聞くと、彼女が壊れてしまうわね』
ゲルトルート『まあ、この話は後でにしましょう』
ゲルトルート『だから今は…』
ゲルトルート「…気のすむまで泣きなさい」
ほむら「うう、うぅ…!!」
ほむら「…ゴメンなさい、いきなり気が動転しちゃって」
ゲルトルート「いいのよ、原因はこっちにあるんだしね」
ほむら「けど…」
ゲルトルート「まあ確かにあなたの事は気になるけど」
ゲルトルート「…それはあなたが話したくなったら話してもらえるかしら」
ほむら「……」
ゲルトルート「だから気にしなくていいわ」
ほむら「けど…」
ゲルトルート「あら、何か気になる事でも」
ほむら「なんで魔法少女化したの?」
ゲルトルート「決まってるじゃないの」
ゲルトルート「魔女の状態じゃ、同じ目線で慰められないじゃない?」
ゲルトルート「…少しでも、あなたに気を使わせたくなかったのよ」
ほむら「そう、そんなところまで気を使ってくれたのね」
ゲルトルート「元はつくけど、一応魔法少女の先輩だしね!!」
ほむら「…本当に、ありがとう」
ほむら「じゃあこれ以上遅くなるといけないし、そろそろ行くわね」
ゲルトルート「ちょっと待って、これをあなたに」ポスッ!
ほむら「これって…」
ゲルトルート「綺麗でしょ、青いバラよ」
ほむら「さっきのアレンジメントとは違ってちゃんと鉢に植わってるわね」
ゲルトルート「それは、あなたに育ててもらいたいの」
ほむら「私に?」
ゲルトルート「青いバラの花言葉って、知ってる?」
ゲルトルート「その存在がありえないことから『奇跡』とか『夢が叶う』とかなのよ」
ほむら「…!!」
ゲルトルート「何を悩んでるかまでは分からないけど」
ゲルトルート「その願いが、叶うといいなって思ったからね」
ほむら「…大事にさせてもらうわ」
ゲルトルート「うん、そうして頂戴」
ゲルトルート「ただ一つ注文なんだけど…」
ほむら「あら、水のやり方とかかしら」
ゲルトルート「そうじゃなくって…そのバラ、あまり人前に出さないでもらえるかしら」
ほむら「なんで?綺麗だから別に」
ゲルトルート「さっきも言ったけど、青いバラって実際にはないのよ」
ゲルトルート「そんなバラがあるって分かったら、大騒ぎになりかねないからね」
ほむら「…分かったわ」
ゲルトルート「後は水やり、日光浴とかを欠かさずやってくれれば…まあ魔力もあるから半永久的に大丈夫だけど」
ほむら「それでも、大事に育てさせてもらうわよ」
ゲルトルート「うん、お願いね!!」
ほむら『…奇跡、か』
326 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鳥取県) - 2012/05/15 09:28:17.12 UtNYxxSoo 158/302青いバラは実は開発されてる事実
327 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします - 2012/05/15 10:30:58.49 FKrAdnZIO 159/302開発される前は不可能とかだったよな、花言葉
328 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします - 2012/05/15 10:36:52.69 oWSe6pdoo 160/302開発されてるとは言ってもあれ青と言うか薄紫だよね
ゲルトルート「なんか私のバラの発言が話題になってるようなので一言」
ゲルトルート「私があげたバラの花は、完全な青いバラな訳でして」
ゲルトルート「>>326の言うとおり、青いバラは開発されてるのは知ってたけど、やっぱあれを青いバラとして渡すのはどうかなーと思ったのよ」
ゲルトルート「もちろん>>326のいう青いバラに費やした労力とかを考えるとすごく立派だと思うけどね」
ゲルトルート「一応薔薇の魔女だから、薔薇に関するある程度の事は知ってるわよ」
ゲルトルート「…『薔薇族』を除いて」
ゲルトルート「聞いたことはあるけど、あれを知ったら魔女以上の存在になりそうだし…」
~シャルロッテ結界~
ほむら「ただいまー」
まどか「お帰り!ほむらちゃん」
エリー「にしてずいぶん遅かったね~、何かあったの?」
マミ「ま、まさかまた商品に手を出したんじゃ…!!」
ほむら「流石にそれはないわ、まあちょっと世間話をしてたのよ」
シャル「まあ何でもいいんだけどね、それで、ゲルトから商品の方は預かってきた?」
ほむら「ええ、これでいいかしら」ドサドサッ
杏子「そうそう、じゃあさやかとまどかはこれのリボン着けと箱の梱包頼むわ」
さやか「あいよ」
まどか「了解しました!!」
ほむら「あら、すぐに出荷しちゃうの?」
エリー「そうなの、ゲルトのバラってかなりの人気商品でね、これでも予約待ちなのよ」
ほむら「だったらゲルトにいってもっと用意してもらえば」
シャル「数を多く作って、粗悪品が混ざるのが嫌なんだって」
エリー「全く、シャルといいなんでこう職人気質なのが多いんだろう」
さやか「けど、そういうのが本当の物づくりだと思うんだけどな~」
まどか「確かに、安物買いのなんとやらっていうしね」
エリー「そこまで言えるのなら全部覚えときなさいよ!」
杏子「それにしても、ホント大人気だよな。ここの商品」
マミ「まあ利益を追従してるわけじゃないし、そこが人気のもとかもね」
まどか「薄利多売ってやつですね」
さやか「まどか…なんでそんな難しい言葉知ってるの?」
まどか「あー、たまにママが頭抱えながら言ってるから」
さやか「まどかのママ、苦労してるんだね…」
シャル「大人になるって、そういう事なんだよ」
マミ「少なくとも、今考えたい話じゃないわね」
ほむら「ところでエリー、ちょっと聞きたいんだけど」
エリー「はいはい、なになに?」
ほむら「ほら、実際インターネットで通販して大人気とはいってるけど、実際はどんなものなのか確認したくて」
エリー「なるほど、状況を確認したい訳だね」
ほむら「まあ、そんな感じね」
エリー「お安いご用よ、じゃあこれを…」ヨイショット
ほむら「これは…?」
エリー「何の変哲もないプラスチック板よ」
まどか「…?これをどうするの?」
エリー「こうするわけよ!!」トリャー!
シャル「おお、板がディスプレイに早変わりした!!」ピカーン
エリー「実際の所、映像を投影してるだけなんだけどね、こっちの方が大きくて見やすいでしょ?」
杏子「今さらだけど…本当に魔法って何でもありなんだな~」
マミ「流石にここまで万能だとは思わなかったわ」
まどか「はぁー、これがシャルちゃんのサイトなんだ~」
さやか「細部のミニキャラとかも凝ってるんだね」
シャル「すごいでしょー!!」
エリー「やったのは全部私なんだけどね」
杏子「けどやっぱりいちばん目を引くのが…」
マミ「一番に目に着く写真がシメサバって所ね」
シャル「いいでしょ!!やっぱインパクトは大事だから」
ほむら「…まあ本人がいいのなら別に…ただ、雰囲気は壊滅的にあってないわ」
エリー「何とかごまかそうともしたんだけどね、無理でした」
さやか「で、ここが他の魔女からの提供品のページね」カチカチッ
まどか「って大体の商品が予約待ちじゃないですか!!」
エリー「そうなの、ほら、他の魔女からの提供品は数に限りがあるからあまり受けないようにはしたんだけど…」
マミ「結果として予約待ちになったわけね」
杏子「まあ、人気があるのはいい事じゃねーか?」
さやか「まあそうだけどさ…」
ほむら「そういえば他の魔女の提供品って?」
シャル「えーと、ゲルトが薔薇で、エルザが影絵の切り絵、イザベルが風景画、それにベルンカステルがワインで…」
ほむら「ちょっと待って!!今一人おかしな魔女がいたけど!?」
エリー「気のせいじゃないの?」
ほむら「いや、絶対他の世界の魔女がいたわよね!?」
まどか「ほむらちゃん…疲れてるんだよ」
ほむら「えー」
エリー「まあ気を取り直して…ここがメインページよ」
さやか「はぁーここが本命のシメサバのページですか」
シャル「シメサバ以外のものも結構増えてきてるよ!!」
杏子「けどなぁ、このチーズあんしめ鯖バーガーなんて、買うやついるのかよ?」
シャル「まあ冗談のつもりで作ってみたんだけど、これが売れるんだよね~」
マミ「不思議な事もあるのね…」
エリー「何でも、青汁みたいに『まずい!もう一回』みたいな形で買ってく人が多いみたいで」
まどか「変わった人もいるもんだね」
さやか「けど、このページからすぐに申し込めるのは分かりましたけど、実際どれだけ予約って入ってるんですか?」
エリー「そうね、じゃあ管理者用のページに移るわね…っと」カチカチ…ピッ!
ヨヤクガズラー!!
まどか「 (゚д゚ )」
さやか「( ゚д゚ )」
シャル「いやー、改めてみるとすごいねー」
マミ「ここまでとは、知らなかったわ」
杏子「何ていうか、口コミってこえーなー」
エリー「…まあ、こんだけ入ってるのよ、忙しい訳も分かったでしょ?」
ほむら「ええ、とっても」
杏子「しっかし、ホント色んなところから入ってるな―」
エリー「うん、全国各地から入ってるから驚きだよ!」
さやか「そのうちツイッターとかでシメサバなうとかって流行するんじゃないんですか?」
ほむら「…やな流行ね」
マミ「そういえば、流石に海外からの注文はないわよね」
エリー「えー、確か2、3件あったよ」
まどか「それって鮮度的にどうなんですか!?」
シャル「まあ冷凍で送ったし、一応魔力も入ってるから腐る心配はないよ!!」
ほむら「というより海外からはるばる注文って、どんだけ物好きなのよ」
まどか「そのうち宇宙から注文が入るんじゃないですか!?」
さやか「いやいや、流石にそれはないって」
~???~
QB「トホホ…結局新規の契約は取れずじまい」
QB「というより、まさか魔女がグリーフシードを浄化する力を手に入れて、更に喋れるようになるなんてなー」カタカタ
QB「本当に訳が分からないよ」カタカタ
QB「けど報告しないわけにはいかないから」クリッククリック
QB「ここはその原因であるシメサバを本国に送って誤魔化そう」ポチッ
QB「さて…注文はできたけど、流石に名前はこのままじゃまずいよね」
QB「ここはカモフラージュも兼ねて『かりあげ正太』にしとこうか」カタカタ
QB「……報告、怒られなければいいなー」シクシク
~蛇足~
マミ「ねえねえエリーにシャル、ちょっといいかしら?」
シャル「はいはい、何でしょうか?」
エリー「あら、私もなの?」
ほむら「というよりちょっとやってほしい事があるんだけど」
シャル「やってほしい事?」
マミ「そう、ちょっと昔の2人も見てみたいからね…少しの間魔法少女になってもらいたいの」
エリー「えー、あれって疲れるのに」
シャル「多分ゲルトがやったからでしょ」
マミ「その通りよ」
杏子「なんだ!!2人ともそんな事が出来んのか?」
エリー「まあ、できない事はないんだけどね…」
まどか「へー、見てみたいなー」
さやか「私も、きっとかわいいんだろうね、フリフリのスカートで!」
シャル「けどなー」
マミ「もちろんタダとは言わないわ」
ほむら「…流石にこれを用意するのには骨が折れたわ」ゴトッ!
シャル「こ、これは…!!」
ほむら「パルミジャーノレッジャーノ…最高のチーズの一つよ」
マミ「もしやってくれるなら、これを丸ごと一つあげるわ」
まどか「すごい、こんな丸いチーズ初めてみたよ」
さやか「私も、教科書では見た事あったんだけどね」
マミ「…不服かしら?」
シャル「なりますなります!もう魔法少女だろーが陰陽師だろうが何でもやってやるよ」
エリー「あの~、私の意見h」
シャル「ほらほら、エリーもさっさとするよ!」
エリー「ですよねー」
シャル「じゃあいくよ、エリー!」ピカーン!
エリー「はいはい、分かりましたよっと…」ピカーン!
まどか「うわっ、まぶしぃ!」
さやか「全く何って…!!」
シャル「どう、頑張ってみたんだからね」スカートフリフリ
エリー「…本当に久しぶりね、この姿になったのは」ワタシガ、ワタシタチガマホウショウジョダ!!
まどか「…すごく、可愛いです!!」
さやか「うんうん、本当!!服も似合ってるしいいと思いますよ」
エリー「そ、そうかな~」
杏子「けど、やっぱ2人ともスカートか」
マミ「魔法少女=スカートって図式でもあるのかしら?」
シャル「まあ伝統って事でいいんじゃないの」
ほむら「伝統って…それで片付けていいものかしら」
ほむら「…で、ちょっと気になったんだけど、2人は魔法少女時代どんな攻撃方法を持っていたの?」
マミ「ああ、それは気になるわね」
エリー「私は…あまり行動派ではなかったし、魔法でトラップを仕掛けて、そこに魔女を誘導するって形が多かったかな?」
ほむら「…私と少し似てるわね」
まどか「で、シャルちゃんは?」
シャル「マーシャルアーツ」
杏子「…は?」
シャル「マーシャルアーツ+キック」
エリー「そんな攻撃手段だったの、あんた!」
シャル「ちなみに魔法少女効果でダメージは6D6のダメージを与えるよー」
マミ「えーっと、それってどれぐらいのダメージなの?」
エリー「…プラスチック爆弾と同等」
さやか「なんて恐ろしいキックなんだろ…」
シャル「これから毎日魔女を蹴ろうぜ?が合言葉だったからね」
エリー「いい加減にしなさい!!」
361 : VIPに... - 2012/05/15 23:50:32.73 AZOr65RX0 177/302以上です
このネタ、思いついたはいいんですが、この後入れられそうになかったので
蛇足という形で出させてもらいました
それではまた
数日後
~見滝原内 病院~
コンコンコン
恭介「はい、開いてますよ」ガチャッ
さやか「や、ヤッホー、恭介」
恭介「…やあ、さやか」
さやか「結構元気そうだね」
恭介「そうでもないよ」
さやか「そっか…うん、そうだよね」
恭介「で、今日は何を?」
さやか「これ、休んでる間のノート」ポスッ
恭介「さやかが書いてくれたの、これ」
さやか「書いたっていうか…写させててもらったんだよ」
さやか「ほら、私の書いたやつだとさ、逆に参考にならないかな~って」
恭介「…言えてる」
さやか「む、バカにしたなー!!」
恭介「ゴメンゴメン、冗談だって」
さやか「むー、せっかくこうしてお見舞いに来てるのにさー」
恭介「そうだったね、ありがとうさやか」
さやか「そ、そんなつもりじゃ…」
恭介『まあ、それも今じゃ辛いだけなんだけど』
さやか「そうそう、今日は他に恭介にお土産があるんだよ!」
恭介「お土産…?」
恭介『またクラシックのCDか?もう僕が弾けない事を分かってて?』
恭介『慰めのつもりなのかもしれないけど、嫌がらせみたいなものだってなんで分かってくれないんだ!?』
さやか「ちょっと待っててね、今準備するから」カチャカチャ
恭介「準備?」
さやか「えっとこの小皿に醤油を入れて…恭介ってワサビは好き?」チョイチョイ
恭介「まあ好きだけどさ」
さやか「良かった、じゃあワサビを少しっと、これでよし!」
恭介「さやか、一体何を?」
さやか「よしっ、じゃあ恭介、どうぞ食べてみて!」
シメサバ「」ワガミヲクライ、チカラトセヨ
恭介「さやか…これは?」
さやか「これって…見ての通りシメサバだけど?」
恭介「(゚д゚ )」ポカーン
ドアの陰
まどか「やっぱり上条君、ポカーンとしちゃってますよ」
杏子「ってかなんなんだよ、さっきからあいつの態度、迷惑って感じがにじみ出てやがるぜ!!」
マミ「まあ美樹さんの優しさが重荷になってるんでしょう」
杏子「ちくしょう、さやかがあんなに尽くしてくれているってのにさ、いっそ怒鳴りこんで…」
ほむら「止めときなさい、嫌われるのがオチよ」
杏子「けどよぉ、あのままじゃさやかが報われねーじゃねーか!」
まどか「それでもいいってさやかちゃんが望んだんだから仕方ないよ」
マミ「そうね、今は美樹さんを見守るしかないわね…」
ほむら「後は、上条恭介次第ね…」
ほむら『今までの世界では、魔法少女化した美樹さやかは上条恭介の指を治した。しかし結果としてそれが魔女化の原因となってしまった』
ほむら『本人の願い通りとはいえど、あまりにも報われなさすぎる結末は、流石に私も同情したわ』
ほむら『けど今回は違う』
ほむら『美樹さやかは魔法少女化してない、これだけでも奇跡よね』
ほむら『あとは、上条恭介の指が治るかだけど、こればっかりは神頼みか』
ほむら『その望みとなるのが、シメサバってのは不安だけど』
ほむら『シャルの言ってた事を信じて、うまくいく事を願うだけね…』
~数日前~
エリー「うん、これで今日の分の仕事は終わり~っと」
シャル「みんなお疲れ様―」
杏子「ふう、今日も忙しかったな」
マミ「けど以前に比べたら楽にはなったわね」
ほむら「私たちもなんとか仕事のやり方を覚えてきたからね」
まどか「そうそう、始めの頃に比べたらよく動けるようになりましたし」
マミ「けど無理はしちゃダメよ?」
シャル「そうそう、大事なのは身体だからね」
さやか「…あの、マミさん、ちょっと相談があるんですが」
マミ「あら、何かしら?」
ほむら「……!!」ピクッ
まどか「どうしたの。ほむらちゃん、そんな驚いた顔して」
さやか「…QBとの契約って、どんな願いでも叶えてくれるんですよね?」
杏子「ちょ、さやか!!」
エリー「…!!結界に反応!」キュピーン!
QB「契約と聞いて」
シャル「って行動早っ!!」
QB「なになにさやか、契約かい?よしわかった!!じゃあ今すぐ願いw」
ほむら「うるさーーーーい!」スパーン!!
QB「きゅっぷーーーーーーい!!!」キラーーーン!
エリー「結界を通り抜けていったわね」
マミ「暁美さん、ハリセン捌きがうまくなってきたわね」
ほむら「それほどではないわ」
まどか「ほむらちゃん…///」
さやか「あのー、相談を続けてもいいですか?」
杏子「そうだ、さやか!お前まさか本気で契約する気だったのかよ?」
マミ「この前も話したけど、魔法少女化したらもう元には戻れないのよ、それを分かっていってるの?」
エリー「そうね、まあ今はこうしてられるけど、元々あまりいい存在じゃないしね、私たち」
さやか「分かってます!!けど、そうすれば恭介の指も治ると思って…!!」
まどか「さやかちゃん、もしかして恭介君のために?」
マミ「…詳しく聞かせてもらえないかしら」
ほむら「…やっぱりそうなのね」
~事情説明中~
さやか「…だから、私は恭介のために指を治してあげたいんです!!」
まどか「さやかちゃん、そこまで上条君の事を」
杏子「…バッカバカしい」
さやか「なんだと!!」
マミ「佐倉さん、もう少しいい方をね」
杏子「いや、こういうのはハッキリ言わないとだめなんだよ。さやか、お前がやろうとしてるのはただの自己満足なんだよ!!」
さやか「…っ!!」
杏子「まあ仮に契約して指が治ったとする、じゃあお前はそれを伝えるのか?自分を犠牲にしてまで治したって事を?」
さやか「そ、それは…」
杏子「伝えられるわけねぇよな、そんな事、どれだけ相手に重荷になるか分かんねーしな」
杏子「じゃあそのままでいられるのか?…これも無理だ、少なくとも相手に対する嫉妬心に燃えちまうからな『私が治したのに、なんで気付いてくれないの!』って具合に」
杏子「もちろん相手は気づく訳はない、ただの奇跡が起きただけだと思うだけだろう」
杏子「…結局、人のために願いをかなえるなんてのは、ホントに馬鹿馬鹿しい事なんだよ」
ほむら「杏子、いくらなんでも言いすぎじゃ」
杏子「…実際、私もそれで失敗した口なんだからさ」
エリー「それって…」
杏子「まあ、そんな訳だ、だから人にために願いをかなえるのは辞めときなって」
マミ「佐倉さん…」
さやか「…ど、けど」グスッ
さやか「あんなに辛そうにしてるの見るの、辛いんだもん…」ポロポロ
まどか「さやかちゃん…」
杏子「…まあ、言いすぎたかもしれないけど、実際こんなもんなんだよ」
エリー「そうだね、魔女化しちゃった立場から言えば、あまりそういう理由でなるのはお勧めしないかな」
シャル「……」
マミ「そうね、上条君には悪いけど、自分で進む道を見つけてもらった方が」
さやか「けど私は、また恭介の演奏が聴きたいんです!!」
シャル「…あのー、ちょっといいかな?」
エリー「どうしたのシャル、さっきから考え込んでたみたいだけど」
シャル「うーん、私は難しい事は分かんないんだけどさ、要は上条君ってこの指が動くようになればいいんでしょ?」
さやか「簡単に言ってくれるけと、もうお医者さんにも無理って言われたんだよ?」
ほむら「後は…ホントに奇跡でも起こらないと」
シャル「じゃあ起こしてみればいいんじゃない?」
さやか「…そんな方法があるの!!」
シャル「あるというか…治る可能性だったらあるって事で」
エリー「つまり確実じゃないって事?」
シャル「結局最後は本人次第だから…何とも」
さやか「けど、少しでも可能性があるんだったら、私やってみるよ」
シャル「そう、分かったよ、じゃあゲルトにもちょっと連絡しとかないと…」
ほむら「?何か必要なものでもあるの」
シャル「うん、ちょっと取りにいってきてもらえるかな」
ほむら「別にかまわないけど」
さやか「ありがとう、ほむら…」
ほむら「いいのよ、別に」
ほむら「それに、私も見てみたいのよ、その可能性ってのをね」
シャル「むむむ…」ブツブツブツブツ
さやか「あれから一時間、ずっとああしてるね」
エリー「あそこまで真剣なシャル、初めてみたよ」
マミ「それだけ難しいってことなのね」
シャル「…!!!トリャー――!!!」ボカーーーン!
杏子「ようやく出来たのか!」
シャル「ふぅ…ふぅ…、ようやくね」
まどか「けどこれって」
シメサバ「」ワレヲヨンダノハ、ナンジカ…
エリー「結局シメサバなのね」
シャル「けどこれは今までのシメサバとは違うんだからね!」
マミ「って具体的にどの辺が?」
シャル「魔力を極限まで注ぎ込んで完成させた、いわゆるパワーシメサバだよ」
杏子「ネーミングそのまんまかよ!」
シャル「これを食べればあら不思議、あらゆる願いが叶うって代物よ!!」
まどか「それってすごくないですか?」
シャル「まあ、効果はそれを食べた人間の意志に左右されるけどね…もちろん、生半可な願いだったら…」
さやか「だったら?」
シャル「…食べた人の意志を蝕む毒になるよ」
ほむら「つまりは薬にもなるし、毒にもなりうるって事ね」
シャル「そういう事!!」
まどか「けどそれって…かなり危険な賭けだよね」
シャル「だから言ったでしょ。結局は本人次第だって」
マミ「…で、どうするの、美樹さん。これを彼に食べさせるのは美樹さん自身よ」
エリー「確かに、副作用もあるんだったら無理しない方が…」
さやか「…いえ、食べてもらいます」
杏子「さやか、それで本当にいいのかよ!もし何かあったら」
さやか「それでもし、恭介が毒に犯されたとしたら…その時は、覚悟を決めてQBと契約を結び、恭介を助けます!」
まどか「さやかちゃん!!」
マミ「…それでいいのね、美樹さん?」
さやか「だって、シャルちゃんがここまでやってくれたんですもん…後は私が覚悟を決める番なんですよ!」
シャル「うん、じゃあ後は彼次第だけど、私も…幸運を祈ってるよ」
さやか「ありがとうね、シャル」
~ ~ ~
恭介「……」
シメサバ「」アトハオノレシダイヨ…
さやか「え、遠慮しなくていいからね」
さやか『うん、これでいいよね。これで恭介の指が治るんだったら…』
さやか『最悪、私なんてどうなってもいいから、お願い!治って!』
恭介「…けてる?」
さやか「ほえ?」
恭介「…ふざけてるのか!さやかは!!」ドン!
さやか「き、恭介!?」
恭介「前からそうだ…もう僕がバイオリンを弾けないのを分かっててるのに、CDを毎日毎日…」
恭介「正直もううんざりだったんだよ!!」
さやか「!!」
恭介「それだけでも飽き足らず、今日はシメサバなんか持ってきて、理解できないよ!!」
さやか「こ、これは恭介の指が治るように」
恭介「治る?医者が匙を投げだしたこの指がシメサバで!?何を言っているか分かってるのかい!」
恭介「そんな簡単に治るわけないのにさ」
さやか「あの、そんな私、ふざけてるわけじゃ…」
恭介「帰ってくれ」
さやか「えっ?」
恭介「帰ってくれって言ってるんだよ!!」
恭介「こんなさやかの悪ふざけに付き合いたくないんだよ!!」
さやか「そ、そんなつもりじゃ…ないのに」
マミ「そこまでにしておきなさい!」
さやか「ま、マミさん!?」
恭介「あなたは…?」
マミ「ゲルトさんに頼んでたものが出来たから届けに来たら…案の定こうなってたのね」
恭介「…あなたもさやかとグルですか?」
さやか「違う、グルなんかじゃ」
マミ「なるほどね、あなた、指が治らないからってずいぶん自暴自棄になってるわね?」
恭介「…さやかから聞いたんですね?」
マミ「ええ、それを踏まえて言わせてもらうわ」
マミ「あなた…何も見えていないわね?」
恭介「何が言いたいんですか!?」
マミ「あなた、美樹さんの目を見てないでしょ。あの目が嘘をついてる目に見えるの?」
さやか「ほ、本当なんだよ…恭介」
恭介「……」
マミ「ここまで心配してくれているっていうのに、あなたはただふざけてるの一点張りで試そうともしない」
マミ「これじゃあ、本気で心配してる美樹さんが哀れでならないわよ」
マミ「幼馴染だったら、少しでも試してあげてもいいんじゃないの?」
恭介「……くっ」
さやか「…いいんです、マミさん」
マミ「けどこのままじゃ…」
さやか「…確かに、恭介の言うとおりです。ふざけてるようにしか見られなくっても仕方ないですよ」
さやか「こんな無理させた私が、わるいんでs」
恭介「いただきます」パクッ
さやか「き、恭介!?」
マミ「…ありがとう、上条君。美樹さんの気持ちを分かってくれたのね」
恭介「…」モグモグ…ジワッ
さやか「どうしたの!?何かが辛かったの?」
マミ「まさか、もう副作用が?」
恭介「…もんを」ポロッ
さやか「へ?」
恭介「なんちゅうもんを、くわせてくれたんや…」ポロポロ
さやか「な、なんか言葉がなまってるんだけど?」
恭介「…うまい、今まで食べたどんなシメサバより美味い」
恭介「これに比べたら、今までのなんてカスや」ポロポロ
マミ「なってしまったのね、美味しんぼの京極さんの域に…」
さやか「えっ、っていうかこれが副作用なんですか?」
マミ「いえ、多分感動しすぎただけだと思うわ」
さやか「だからって、こんなの元ネタ分かる人いないですよ!?」
マミ「元ネタは鮎なんだけどね」
さやか「いや、知らないですから、そんな情報」
恭介「…ご馳走様でした」
さやか「全部食べてくれたんだね、ありがとう恭介」
恭介「いいんだ、それより僕の方こそゴメン、あんな怒鳴りちらしっちゃってさ」
さやか「いいよ、私の方が悪かったんだし」
恭介「けど、ほんとにこれd」ドクン!
さやか「恭介!大丈夫!?」
恭介「身体が、身体か熱い!!」
マミ「シャルが言ってたのはこの事だったのね、で、これの出番ってわけね」ゴソゴソ
さやか「マミさん、それは?」
マミ「シャルがゲルトさんに頼んでた物…薔薇の蜜を集めて作った、果糖よ」
さやか「そ、それをどうするんですか?」
マミ「これを水で溶いて…さあ、上条君、飲みなさい」
上条「これ、すごい量あるんですけど!」メッチャオモイ!
マミ「いい、あなたの体は今、修復しようと必死になっているんだけど、そのためのエネルギーが足りてない訳よ」
さやか「それでこの砂糖水ですか!?」
マミ「そう、身体に最も早く吸収される糖だからね、きっと良くなるわ」
上条「…分かりました、いただきます」ゴクリ!
さやか「恭介、無理しなくてもいいんだよ!」
上条「…これで、奇跡が起こせるんだったら、やってみる価値はあるよ!!」ゴクゴク
さやか「恭介…」
マミ「上条君、頑張って…!!」
ほむら「…なにこれ」
まどか「私に聞かれても」
杏子「ってかなんかもう超人みたいになってねーか?あいつ」
~ ~ ~
さやか「恭介、あの後すぐに眠っちゃっいましたね」
マミ「身体に入ったエネルギーを完全に回復に回すために必要なのよ」
さやか「けど、なんかものすごい蒸気が出てたんですけど」
マミ「…それだけ全力だって事ね。私たちにできる事は彼の眠りを邪魔しない事よ」
さやか「…恭介、治りますかね?」
マミ「美樹さん?恭介君は、あなたを信じてシメサバを食べてくれたのよ。なのにあなたが彼の事を信じられないでどうするの?」
さやか「…!そうですね」
マミ「そう、後は彼が治る事を祈りましょう」
さやか「さて、と…このへんでいいかな」ゴソゴソ
マミ「…?美樹さん」
さやか「おし!!準備完了!」バシッ!
マミ「は、ハリセン!?そんなのをどうするの?」
さやか「まあ、いまさら警告する事もないけど…隠れてないでさっさと出てこい!!」
三人「!!」ピコーン
マミ「メタルギア!?」
さやか「やっぱまどか達か…ずっと気にはなってたけどね」
まどか「え、まさか気づいてたの!?」
さやか「>>378からね」
杏子「なんでそんな具体的に答えられるんだよお前!!」
さやか「黙らっしゃい!」
ほむら「そ、それに覗いていたのは私たちだけじゃないわ、そこにいるマミだってあなたの事を見てたのよ」
マミ「あ、暁美さん!何私を貶めるような事をいうn」
さやか「チェスト―――!!」スパーーーン!!
マミ「あべし!」バタッ
さやか「…ゴメンなさい、マミさん。」
さやか「恭介を一緒に説得してくれた事、本当に感謝してます」
さやか「本当に、ありがとうございます」
さやか「けど…やっぱ許せない事は、ありますよね」ニコッ
まどか「ま、マミさんが一撃で…」
ほむら「この怒り…想像以上ね」
杏子「ど、どうすんだよ?最悪マミを盾にすれば説教ぐらいで済むっていってたじゃねーかよ」
さやか「へぇ~、そこまで考えていたんだ…けど無駄だったね」ゴゴゴゴゴゴ
まどか「さ、さやかちゃんからなんかすごいオーラが…」
杏子「鬼やぁ…鬼がおるでぇ…!!」
さやか「さぁ、お前たちの罪を数えろ!!」
杏子「く、来るぞ!!」
ほむら「こうなったら策は一つ!!」
まどか「それは!?」
ほむら「にげるんだよぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ダダダダダーーー!
杏子「あ、テメぇ!こんにゃろー一人で逃げんじゃねーよ」バヒューン!
まどか「ま、待ってよ2人ともーーー!!!」テテテテテーー
さやか「逃がすかーーー!!!」ズドドドドドドドト!!
タスケテー ソコニナオレーーー! コウナッタラジカンテイシデ… ソンナモンツウヨウシナイ ナンデヨ!!
マミ「…良かったわ、美樹さんがいつも通り元気になって」
マミ「けど、あの一撃は…ないわ…」バタッ
~次の日~
ナース「上条さん、身体の調子はどうですか」
上条「……」
ナース「ほら、今日もいい天気ですよ。指の件は…私も残念に思いますけど、だからといってずっと塞ぎこんでたら、それこそもっと悪化してきますよ」カーテンシャーッ
上条「…け」
ナース「…上条さん?」
上条「動け、動け、動け動け動け!!!」ギギギギギ…
ナース「ちょ、無理しちゃいけませんって!!」
医者「どうしたんだい、キミ!!」
ナース「あ、先生、急に上条さんが指に力を入れようとして」
医者「そんな無茶な!!ほら、上条君、すぐに止めるんだ!!」
上条「動け動け動け動け動け動け動け動け動け!!!」ギギギギギ!!!
医者「上条君、キミの気持ちは分かる、けど、私たちでもどうしようもないんだよ。何とか治してやりたい気持ちは私たちにもあるんだが…」
上条「動け…!!動け!!」ギギギ…ピクッ
ナース「えっ?」
上条「さっさと動かんか―――!!!」グワシィィィィィィィl!!!
ナース「う、動いた!?」
医者「バカな…一体何が」
上条「はぁ…はぁ、せ、先生?」
上条「奇跡って…自分でも起こせるんですね」バタッ
ナース「上条さん!?」
医者「大丈夫だ、疲れただけだろう。ずいぶん無理していたみたいだからな…」
医者「しかし、まさか指が動く様になるとは」
ナース「それじゃあ、上条さんは…!!」
医者「ああ、まだリハビリも必要だろうが、この意志力があれば大丈夫だろう」
ナース「そうですか…本当に良かった」
ナース「彼、バイオリンが弾けないって知ってから、本当に毎日のように落ち込んでましたから」
医者「…そうだな、彼にとってはこれ以上ない奇跡だな」
医者「しっかし、この短期間の間に、彼の体に一体何があったというんだ?」
~ ~ ~
ほむら「その後、リハビリを重ねた結果、完全に上条恭介の指は完治した」
ほむら「魔法少女にならず、この結果になったのはほんとに奇跡だと思うけど…」
マミ「ゴメンなさい。ほんとにゴメンなさい、美樹さん」
ほむら「上条恭介の好意は、何故かマミの方にいってしまい、それに気付かず告白した美樹さやかは見事に玉砕した」
さやか「いいんですよ…全部、きょ、恭介のやつが~」エグエグ
シャル「ほらほら、食べて食べて…全部サバだけど」
エリー「いっぱい泣いて、早く忘れるといいわよ」
ほむら「ちなみにその後、上条恭介はマミに告白したが、こちらも見事に玉砕」
ほむら「傷心中の所、慰めてくれた志筑仁美に好意を抱き、現在交際中とのこと」
さやか「余計な情報流すな―――!!!」ウガー
まどか「さ、さやかちゃん落ち着いて!」
杏子「だから言っただろーが、他人の願いを叶えるなんて、結局ロクな事になんねーんだよ」
さやか「なんで、こんな時に現実に戻すような事言うんだよ―――」ムギューー
杏子「っておい、抱きつくなって!?」
さやか「もうこうなったら杏子を嫁にしてやるー」ギュー!!
エリー「シャル、まさかお酒入れたの?」
シャル「ほら、嫌な事を忘れる時って、お酒って便利じゃん?」
エリー「まだ未成年だっつーの!?」
マミ「美樹さん、顔が真っ赤よ、大丈夫!?」
さやか「大丈夫ですよ~、だって杏子の顔も赤いんですから、きっと熱いだけですって~」
杏子「…///」
まどか「さやかちゃん…多分それさやかちゃんが原因だよ」
さやか「あー、違うよね~杏子?」
杏子「なっ!テメーがそれを言うか?」
エリー「何ていうか、酔っぱらってると色々と無敵だね」
まどか「こんなさやかちゃん初めてかも?」
杏子「ちくしょう…責任、とってもらうからな///」
さやか「おーおーおー、杏子は私の嫁になるのだ―――!!」イェーイ!
シャル「あー、もう収拾つかないよこれ」
マミ「どうしましょうか?」
ほむら「…もうどうにでもなーれ」
~エルザマリア結界~
杏子「ちわーす!」
エルザ「ああ、いらっしゃい!いつも御苦労さま」
杏子「今回は、いつものサバセット二つと、後この闇鯖袋で良かったか?」
エルザ「ええ、間違いないわ。ありがとうね」
杏子「ところで、この闇鯖袋って…中身なんなんだ?」
エルザ「うーん、毎回違うから何ともいえないんだけど」
杏子「ちなみに前回はなんだったんだ?」
エルザ「確か…サバのオロシ煮だったわね」
杏子「なんだ、結構普通なんだな」
エルザ「その前はミンティア(シメサバ味)だったけど…あれは辛かったわね」
杏子「もはや何でもありなんだな」
エルザ「それが案外楽しいのよ。だから嫌なものがあっても買い続けたくなるんだけど」
杏子「じゃあ、今日の分の支払い頼むわ~」
エルザ「分かったわ、えーと、じゃあこれね」バサッ
杏子「はいはい、じゃあ一応中身を確認させてもらうぞ」
エルザ「はいはい、どうぞどうぞ」
杏子「しっかし、ほんと上手くできるもんなんだな。この切り絵」パラッ、パラッ
エルザ「まあ、私の場合は紙に私が造形した影を張り付けてるだけなんだけどね」
杏子「それがうまく影絵みたいな切り絵なってるのは驚きだけどな」
エルザ「見本があれば基本何でも造形できるからね」
杏子「…けどさぁ」パラッ
エルザ「……」
杏子「それはすごいのは分かるんだけど…依頼される内容が、基本萌えキャラばっかりなんだよな」ミックミクトカ
エルザ「…依頼されたら何でもやるわよ」ケイオントカネ
杏子「ただ、申し訳ないような気がしてさ」
エルザ「まあ確かにもっと天使とかそういう系のを描きたいとは思うけど」
杏子「依頼されても、撲殺天使とかそういうのばっかだしな」
エルザ「今はそっちの方が需要が高いんでしょ?仕方ないわよ」
杏子「エリーから聞いたんだけど…たまに十万越えたりもするんだってさ。依頼料」
エルザ「なんというか…業が深いわね、最近の人って」
杏子「しっかし、エルザも変わってるよな」
エルザ「変わってる?確かに闇鯖袋とかそういうのが好きだったりするけど」
杏子「違う違う、そっちじゃなくてエルザ自身の事だよ」
杏子「どうしたら、そんな他人なんかのために祈り続ける事ができるのかって思ってさ」
エルザ「あら、あなたはできないの?」
杏子「当たり前だろ、こっちは生きることで精一杯なんだからな」
杏子「他人の事なんて考えた事もねーよ」
エルザ「…そう思う人が多いのも確かね」
エルザ「けど、私は自分勝手な理由で奪われていく命を見過ごすことができなかったのよ」
エルザ「…少なくとも、私はそうだったわ。魔法少女になったのもそれが一番の理由だけど」
杏子「けど魔女化したってことは…」
エルザ「…そう、救う事ができなかったのよ」
エルザ「目の前の命が救えなかった時、自分の気持ちが真っ暗になっていくのが分かったわ」
エルザ「考える事は、どうして何もできなかったのか?ただ助けたくなかっただけじゃないのか? …そんな自問自答ばかり」
エルザ「それで、気づいたらソウルジェムが割れていたの」
エルザ「それでも私は祈り続けたわ」
エルザ「たとえ異形の姿になっても、この祈りが独善でもいい、何でもいいから救いたい…って」
エルザ「まあ、結果的には悪影響を与えてたっていうのはお笑い草だけどね」
杏子「今は違うだろ。ちゃんと自分の意志も持ってるし、こうやって話もできる」
エルザ「そうね、本当にシャルには感謝してるわ」
杏子「だったらもっと自由に生きても」
エルザ「…けどね、私はそれでも祈りたいのよ」
エルザ「私の祈りが少しでもこの世界をいい方向に導けたら…ってのは独善的なのは分かるんだけど」
エルザ「…こんな魔女が一人ぐらいいてもいいんじゃないかしら?」
杏子…分かったよ、悪かったな、急に変な事聞いてさ」
エルザ「…あなたも、過去に何かあったのね?」
杏子「大した事じゃないさ、ただエルザみたいに人を救おうとしてた父親のために魔法少女になって、結果全てが壊れちまった…そんだけの事よ」
エルザ「それって…!」
杏子「だからさ、エルザみたいに他人のために何かをするってやつが信じられねーっていうか…違う、羨ましくてね」
杏子「こんな人一人信じられなくなった私と違って」
エルザ「そんなことないわ、こうやって思う事ができるだけでも十分立派よ」
エルザ「そんな辛い過去があるのだもの、そうなっても不思議じゃないわ」
エルザ「すぐには無理かもしれないけど…きっと時間をかければまた元のように人のために何かできるようになるわよ」
杏子「…そうかな?」
エルザ「そうよ、だからそんな悲しい顔しないで、ね?」
杏子「…ありがとう、エルザ」
エルザ「別にいいわよ。こうやって人のために何かができるのが、私の幸せだもの」
杏子「…で、このついでで悪いんだけど…ちょっと相談に乗ってくれないか?」
エルザ「ええ、私でよければ何でも相談して頂戴」
杏子「あのさー、実は最近彼女ができてさ…///」
エルザ「あら、いい事じゃない!そうやって自分をさらしだせる相手がでk…彼女?」
杏子「で、そいつのために何かしてやりたいんだけどさ、何をしたら喜ぶかなーって」
エルザ「え、ええ…その彼氏の好きな事はなんなのかしら」
杏子「だから彼氏じゃねーって、まあいいや、いや~それがさ、皆目見当がつかなくて」
エルザ『嫌な予感!!』
杏子「じゃあそいつの特徴を言ってくからさ、ちょっとエルザも一緒に考えてくれねー?」
エルザ「い、いいわよ、どんどこいよ!!」
エルザ『もう…逃げれないわね』ハァ…
~二時間後~
エルザ『この世界には、聞かなければ良かったって思う事がたくさんある』
エルザ『例えば口の中の細菌の数とか、漫画の裏設定とか色々とあるけど…』
エルザ『だけど一番聞かなければよかったと思うのは』
杏子「でさ、さやかのあの時の表情がまた可愛くってなー、本当子猫っていうか、何ていうかな~」
エルザ『…恋人のノロケ話ね』
エルザ『それ以前に性別とか突っ込みたいところは色々あったのだけど』
エルザ『なんか相談から気づいたら完全にノロケ話になってるし』
エルザ『ってか話しだしたらこの子止まらないし…』
エルザ『かれこれ二時間…さんまさんでもバテるわよ』
エルザ『あ、けどサバはサンマより大きいから大丈夫なのかしら』
エルザ『ってダメダメ。だんだん私も思考回路が壊れてきてる』
エルザ『けどこの子の今の表情を見てると…』
杏子「でさー、本当に可愛くって、もう抱きしめたいっていうか///…って何言ってんだ!私!?」
エルザ『思ったより早く解決しそうね』
エルザ『それだけその子の事が大事なんでしょうけど』
エルザ『その子が、きっといい方向に導いてくれるわ』
エルザ『だから今はそうなるように祈りまsy』
杏子「だからな…って本当に聞いてくれてんのか!?」
エルザ「だ、大丈夫よ!問題ないわ」
杏子「ならいいんだけどよ、でなー」
エルザ『…祈る前に一つ』
エルザ『この話、いつまで続くのかしら?』ハァッ…
~ゲルトルート結界~
ほむら「こんにちは、シャル印のサバセットの配達にきたわー」
使い魔「」ハーイ、ゴシュジーン!
ゲルト「はいはい、いつも御苦労さま」ナカミダイジョウブカシラ…
ほむら「それほどでもないわ」モウシナイッテ!
ゲルト「それにしても、あなたもだいぶ慣れてきたんじゃないの?」
ほむら「…学生がこういう事になれるってのもどうかと思うけど」
ゲルト「いいじゃないの!人生、色々な経験が大事なものよ」
ほむら「…そうね」
ほむら『確かにこうして仕事にも慣れてきたし、魔女を退治してた時よりもずっと楽しい時間を過ごしてると思う』
ゲルト「はい、じゃあまた次もよろしくねー!」
ほむら『そして、こうやって今まで敵対してきた魔女とも親交を深めているのも事実』
イザベル「おー、いらっしゃい!毎度悪いねー」
ほむら『これが可能性の一つだとしたら…とても素晴らしいわ』
CC「ふむ、サバのピザか…なかなか変わってるが、案外美味なものだな」
ほむら『けど、こうしている間にも、あの時は迫ってきている』
ワルギリア「なるほど、このようなサバの処理の仕方もあるのか、参考になる」
ほむら『私の運命を変えた、あの時が…』
フェイト「このサバ寿司、後でなのはと一緒に食べようっと!」
ほむら『今回こそ、乗りこえて見せる』
ほむら「って、話がややこしくなるからあなたたちは元の世界に戻って!!!」
三人「「「えー」」」
ほむら「まったく、もう」ハァハァ
ほむら「まあ気を取り直して…そろそろ近づいてくる予定ね」
ほむら「舞台装置の魔女…ワルプルギスの夜」
ほむら「今回はまどかも魔法少女化してないし、マミ達も無事」
ほむら「更にシャルやエリーの魔女も味方になっている」
ほむら「今までから比べたら、打ち倒すのに最高の条件ね」
ほむら「けど、問題は、この好条件を生かしながらどう倒すかよね」
ほむら「あの強大な力を持つ、あの魔女を」
ほむら「マミと杏子に協力してもらって総攻撃…NO」
ほむら「2人が協力してくれれば心強いけど、私の総攻撃でも倒れもしなかったのを、2人加わったところで、結果がどうなるかは分からない」
ほむら「最悪、倒せない事に絶望して魔女化する事もあり得る」
ほむら「…手段は悪くないけど、かなり危険ね」
ほむら「じゃあいっそのこと、シャル達に協力してもらって説得…NO」
ほむら「説得できるかは分からないし、その前に辿りつく前に使い魔たちがいる」
ほむら「説得中に攻撃された時には私たちよりシャル達が危ない」
ほむら「…魔女を心配するなんて、私もどうかしてるかもね」
ほむら「じゃあいっそのこと今までと同じようにシメサバで説得…」
ほむら「…何故かしら、今までで一番これが成功率が高いような気がしてならないのは」
ほむら「ってか蛇道にもほどがあるわ」
ほむら「例えるならナムタルウトクになった瞬間にフェニックスの尾を投げつけるような…そんな感じね」
ほむら「というよりワルプルギスの夜ってシメサバを受け付けるのかしら?」
ほむら「時間停止させて口の中に放り込むってのもあるけど、問題はその後どうなるかよね」
ほむら「大人しくなってくれればいいけど、感動のあまり絶叫された日には」
ほむら「…地球が滅びるかもしれないわ」
~ ~ ~
ほむら「うーん、じゃあこうすれば…いや違うわ」ブツブツ
マミ「…暁美さん、最近ずっとあんな調子ね」
さやか「うーん、なんか悪いものでも食べたのかな~」
杏子「悪いもの…さやかの手料理とかか?」
さやか「なんでさ!」
杏子「いやだってさ、あの肉じゃがはないわ~」
さやか「あ、あれは時間がなくて慌ててね、その…」
杏子「けどさ、せめて芋の皮ぐらいはむこうよ」
さやか「う、うるさいなー、じゃあなんでお替わりしたのよ」
杏子「そ、それはだな、ほらさやかの料理なんて初めてだったからな…」
マミ「はいはい、ご馳走様!」
エリー「リア充爆発しろ」
シャル「まあこのバカップルは置いといて、ほんとに心配だね」
まどか「うん、その事を聞いてみても『まどかには関係ない!』の一点張りなんですよ」
シャル「はぁー、ずいぶん深い悩みなんだね~」
エリー「けどさ、本人が話したくないんだったら、それはそれで仕方ないんじゃないかな?」
まどか「そうですかね?」
エリー「だって、まどかだって誰にも話したくない事ってあるでしょ?」
まどか「…あります///」
マミ「そんなに顔が赤くなるようなことなの!?」
シャル「はいはい、そこは野暮になるから聞かないように」
エリー「確かに相談に乗ってあげるってのも一つの手だけど、それよりもほっといてあげるってのも手段としてはあるわけよ」
まどか「けど、それって薄情すぎませんか!?」
エリー「逆ね、逆にしつこく聞かれた方が辛い時もあるでしょ?」
エリー「今回の場合は多分聞かれたくないと思うの」
エリー「まああくまでカンなんだけど…今のほむらからはそんな感じがする」
エリー「だから今回は静かにさせてあげるのが私は一番だと思うな」
まどか「…ありがとうございます、エリーさん。私、そこまで気が回りませんでした」
エリー「いやいや、けどね…本当に危なそうだったらさ、まどかがそばにいってあげてね」
エリー「口には出してないけど、ほむらはあなたの事をすごく大事に思ってるからさ」
まどか「…はい!!」
シャル「やれやれ、こっちはこれでいいとして…」
マミ「(;ω;)」キャラトラレタヨー
さやか「大丈夫、大丈夫ですって、お姉さんキャラは被ってませんから」
杏子「そ、そうそう、ほら、他にもマミにはいい所がいっぱいあるじゃないか!!」
マミ「…例えば?」グスッ
さやか「たとえばって、えーと」
杏子「ほ、ほらその母性溢れる、ふ、ふくよかなとことかさ!!」
さやか「ちょ!杏子のバカ~!!」
マミ「(;ω;)」ソ、ソンナニフトッテナイモン!!
シャル「なんかえらい事になってるなー」
さやか「ちょっと、シャルもマミさんを慰めるのを手伝ってよ!!」
シャル「はいはい~」トテテテテ
シャル『けど、あそこまでほむらちゃんが悩んでるのは一体何が原因だろ…?』
マミ「…ゴメンなさいね、つい感情的になっちゃって」グスッ
さやか「い、いえ、大丈夫ですよ」ハァ…
杏子「そ、そうだな、さやか…」フゥー
シャル「…何はともあれメデタシメデタシってね?」
さやか『ってか泣きやむのに一時間もかかるなんて』
杏子『マミのやつ、感情が爆発すると止まらないしなー』
シャル『まあ…逆上してマスケット銃乱射されるよりはましだったかな』
エリー「ちょっとシャル、こっち来てー!!」
シャル「どうしたの、急に呼んだりして?」
エリー「いや、あの…を確認し…ど」ボソボソ
シャル「なになに、って何だこりゃ!!」
エリー「しかも…なのよ」ボソボソ
シャル「うわぁ、これだけの…ああ、けど…然か」ボサノバ
まどか「2人で何話してるんだろうね、ほむらちゃん?」
ほむら「鯖が…いや、だったらいっそのこと一本釣りで…けど」ブツブツ…
まどか「ほーむーらーちゃーん!!」
ほむら「!!!、な、何かしらまどか?」
まどか「もう、ほむらちゃんったら!大変なのも分かるけど私の話も聞いてほしいな~」
ほむら「…ゴメンなさいね、で、何の話かしら?」
まどか「ほら、あの二人が何かボソボソ話してたから、何を話してるんだろうねーってね」
ほむら「!!!」
ほむら『あの二人が急に相談事を!?…妙ね』
ほむら『まさか、私の行動を悟られた!?』
ほむら『…シャル達は今は私たちの味方だけど、流石に同じ魔女を倒されたくなかった』
ほむら『だからこそ…?』
ほむら『けど流石に先手を打って奇襲って訳にはいかないわ』
ほむら『少なくともその日までは私たちを襲う事はないでしょ』
ほむら『…まあ、私が疑いたくないってのもあるけど』
ほむら『なんにせよ、用心するに越した事はないわね』
エリー「で、問題は…かってことよ」ボソボソ
シャル「だったら、その時は…ほむらちゃんに…」ヒソヒソ
エリー「…ほど、名案ね…」ボソボソソ!
シャル「ねえほむらちゃーん、ちょっとお願いがあるんだけど~」
まどか「ほむらちゃん、呼ばれてるよ?」
杏子「また試作品のテストじゃねーのか」
さやか「だったら…ゲテモノじゃない事を祈ってるよ」
ほむら「…そんないらない心配しなくていいわよ」
ほむら「それに、結構ゲテモノでもいけるものよ?」
マミ「暁美さん、強くなったわね」
ほむら「それほどでもないわ」ホムッ!
シャル「あ、ゴメンね~大声で呼んじゃって」
ほむら「構わないわ、で、何かしら?」
エリー「あのね、ちょっとお願いがあってね」
ほむら「お願い?」
エリー「あのさ、ほらほむらって魔法少女の時、盾に何でも収納できるじゃない」
ほむら「収納っていうか…また違うものだと思うけど」
シャル「でね、それを見込んでお願いしたいんだけどさ」
シャル「ものすごい量になるんだけど、サバセットをその中に入れてほしいの!!」
ほむら「ものすごい量って、実際どんだけなのよ」
エリー「えーっと、20000個」
ほむら「…は?」
エリー「20000個」
ほむら「…どういう事なの」
シャル「いやー、お得意さんがまとめて欲しいって要望でね…まあ断れなくてさ」
エリー「けどそんだけの量は流石に持ち出すのも一苦労だから、それでお願いしたって次第よ」
ほむら「ちなみに在庫は」
シャル「全然ないよー」
エリー「だからこれから必死で作ってくことになるわね」
シャル「これからが、本当の地獄だ…」
ほむら「だまらっしゃい!」
シャル「あーうー、ほむらが冷たいよー」
ほむら「で、それはいつまでに用意すればいいの?」
エリー「ちょっと待ってね…えーと、二週間後かな?」カタカタ
ほむら「二週間後…!?」
エリー「そんな訳でお願いします!私たちの計画の要にもなりそうなんで!!」ペコリ!
シャル「お願いしまーす!!」ドゲザー!
ほむら「ちょ、ちょっと土下座なんかしなくてもいいわよ!!」
エリー「じゃあ引き受けてくれるの?」
ほむら「…別にいいわよ、ただ一つ教えてほしい事があるんだけど」
シャル「なになに、まどかのスリーサイズとか今日はいてる下着の色とか?」
エリー「あんたはどこぞのエロ親父か!?」
ほむら「違!…まあそれもあるけど」アトデオシエテネ
エリー「いや、あっちゃうの!?ほむら」
ほむら「…失礼、そうじゃなくって、このバカげた数の注文者は?」
シャル「あー、そんなことね」
エリー「一応大先輩になるんだけど」
2人「「ワルプルギスの夜よ」」
~ ~ ~
ほむら『…予想通りというか、やっぱりワルプルギスの夜だったか』
ほむら『なら、シメサバを使ってなんとか街の崩壊を阻止できるかもしれない』
ほむら『けど…実際問題として阻止できるかしら』
ほむら『ワルプルギスの夜の場合、そこに現れただけで崩壊を招く台風みたいな存在』
ほむら『街に近づけさせなければ…って来る事前提になってるからそれも難しいか』
ほむら『まあ、この街にはシャル達もいる事だし、向こうも流石に無理はしないと思いたいけど』
ほむら『…こればっかりはその時になってみないと分からないわ』
ほむら『…後は賭けね』
ほむら『この世界、この後どうなっていくか』
ほむら『っていうより、今は…』
マミ「ふぅ、ふぅ…これで終わr」
使い魔「」ハイコレツイカブンネー
マミ「 」
まどか「ひどいよ…こんなのってないよ」
シャル「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無無駄無駄無駄無駄ァ!!」ポポポポポポーン
まどか「こんなパックの山、裁ける訳ないよ!!」ヤマモリドサー!
ほむら「!!負けちゃだめよ、まどか」
ほむら『この状況をどうにかしないとね』
杏子「ってさやか、入れる内容間違ってんんぞ」
さやか「嘘!ここまでやったのに」
杏子「その袋は一つにつき三個入れるんだよ、二個じゃだめだって!!」
さやか「ははは…あたしって、ほんとバカ」アー、オハナバタケダー
杏子「さやかー!戻ってこーい!!」
エリー「そうそう、配達も合間見ていってきてね」
マミ「無理無理無理無理、その間にまたたまっていくじゃないの!?」
エリー「いや、こっちも大事だけど依頼された方も同じぐらい大事だからさ。お願い!!」
まどか「マミさん、私が変わりますから行ってきてください」
マミ「鹿目さん!?」
まどか「…いつもマミさんに頼りっぱなしですからね、こういう時ぐらいしか恩返しできませんし」
シャル「ドラドラドラドラドラドラドトラドラドラドラドドラドラドラドラァ!!」
スポポポポポポン!!
マミ「…ありがとう、鹿目さん。じゃあお言葉に甘えて、行って来るわね」
まどか「はい、行ってらっしゃーい!」
まどか「さてと…じゃあ後はお願いしてもいいかな、ほむらちゃん?」ドサッ
ほむら「えっ!?私も手いっぱいなんだけど」
まどか「駄目…かな?」ジワッ
ほむら「こんな事造作もないわ」キリッ
まどか「ホント!それじゃあお願いね!!」
エリー「あー、なんかまどかが悪女化してるよ」
さやか「ほむらが断れないのを分かっていて、しかも涙まで見せて」
杏子「まどか…恐ろしい子!!」
エリー「これで…うん、ようやく40%は達成できたよ」
さやか「嘘、でしょ…」ガクッ
杏子「準備期間って、確か後一週間だったよな」
ほむら「無心、無心になるのよほむら…」
まどか「じゃあ後一週間のうちに、今まで以上にこなさないといけないの!?」
エリー「あー、気休めかもしれないけど、隅の方にレッ○ブルとか養○酒とかいろいろ用意してあるから、疲れたら飲んでちょうだい!」
さやか「ホント気休め程度にしかなりそうにないね」
杏子「クソっ、こうなったら背水の陣だ!!」
まどか「そうだね、できるだけがんばってみよう!!」
ほむら「目標をセンターに入れて投入、目標をセンターに入れて投入…」ブツブツ
まどか「…!!早くしないとほむらちゃんが壊れちゃうよ」
エリー「いや、こうなった多分原因はまどかにあると思う」
シャル「アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリィ!」
シャル「アリ―ヴェデルチ!!!(さよならだ)」
エリー「って勝手にさよならすんな~!!」
ほむら「…誰か助けて」
~二週間後~
…現在、暴風警報が見滝原全域に出されています、近隣の住民の方は避難をお願いします…
…繰り返します、暴風警報が…
シャル「いやー、ついに来るね~」
ほむら「そ、そうね…」ゲッソリ
シャル「ゴメンね、最後の最後まで仕事をさせちゃって」
ほむら「べ、別に、構わないわ」フラフラダケド
シャル「他のみんなはなんとか休めてるのかな?」
ほむら「最後の方はみんな気力だけでやってたし、今頃避難所で倒れてるんじゃないかしら?」
~その頃~
マミ「」モウダメ…
さやか「」サバ、サバガ…
杏子「」モウ、ダイジョウブダヨナ
まどか「」オワッタ、オワッタンダヨネスベテ…
知久「だ、大丈夫かな、まどか達」
詢子「なに、こんな災害なんて今までなかったからね、避難とかで疲れたんじゃないかな?」
知久「ならいいんだけど…」
詢子「なーに、起きた時にこれが終わってれば、それに越した事はないじゃないか」
知久「そうだね」
詢子「後は、被害がでかくならない事を祈るだけだな」
~ ~ ~
ほむら『私は何度もこの時を体験して来た』
ほむら『その時、マミ達がいた時もあれば一人の時もあった』
ほむら『けどどんな状況でも結果は一緒』
ほむら『結果、私たちが勝つ事はなかった』
ほむら『けど今回は今までにない状況、しかも好条件でもある』
ほむら『このチャンス、必ず活かして見せる!!』
ほむら『…それにしても』
ほむら『少しは、体力を回復させたかったわね…』マジデヘトヘトヨ…
シャル「しっかし相変らず派手好きなんだからなー」
ほむら「ハデ!これってそんなもので片付けられるの!?」
シャル「そうそう、よく戦隊ヒーローの登場の仕方を参考にしてたし」
ほむら「爆風の代わりに暴風…発想が恐ろしいわね」
シャル「まあ魔女だしね」
ほむら「…もう、何でもいいわ」
シャル「突っ込むのに疲れたみたいね…って!来るよ!」
ビュオーーーン!!!
ほむら「っ!!今まで以上の暴風が!!」ゴゴゴ
シャル「…見えてきたね!」ゴゴゴゴゴ
キャハハハハ…
キャハハハハ…
ワルプルギスの夜「キャハハハハ!!!」ゴゴゴゴコ!!!
ほむら「…!!ついに姿を」
シャル「うるさーーーーーい!!!」
ワルプルギスの夜「あー、ゴメンねー、ちょっとテンション上げ過ぎたみたい」ボリュームサゲルネー
ほむら「って軽っ!!」
シャル「まあいいや、久しぶりにここまで来たんだし仕方ないね」
ワルプルギスの夜「分かってくれてうれしいわ」
シャル「けどさー、そのままだと話すのに首が疲れるから、魔法少女形態になってもらえるかな?」
ワルプルギスの夜「オッケーじゃあちょっと待っててねー」ニュニュニュ…
ほむら「どんどん小さくなっていく」
ワルプルギスの夜「…っと、これでいいかな?」ヒサシブリネ
シャル「うんうん、これで話しやすくなったね」ヨクニアッテルヨ!
ほむら「…もう何でもありね」
ワルプルギスの夜「そうだ、ごめんね!!急に大量の注文をしちゃって」
シャル「本当だよ!!おかげでこっちは修羅場だったんだからね!?」
ワルプルギスの夜「いやー、どうしても世界中を回るのに必要だったからさ」
ほむら「…あなた、本当にワルプルギスの夜なの?」
ワルプルギスの夜「そうよ、そういうあなたは?」
シャル「従業員兼友達の暁美ほむらちゃんです!!魔法少女で、今回の運ぶ手伝いをしてくれました」
ワルプルギスの夜「そうなの、初めまして、ワルプルギスの夜…まあ通称なんだけどよろしく!!」
ほむら「は、初めまして…」
ほむら『実際は何度も戦ってる、なんて流石に言えないわね』
シャル「けどここまで直接来るなんてどうしたの?」
ワルプルギスの夜「いやー、孤独のグ○メってマンガがあってね」
シャル「あー、最近とわの市編が始まったあれね」
ほむら「それは他の人の話よ」
ワルプルギスの夜「それに載ってた焼きまんじゅうを見てたらさ、なんかこう本場のを食べたくなったね」
シャル「おお、行動派だね!」
ほむら「ってそのためにここまで来たの!?」
ワルプルギスの夜「まあ、焼きまんじゅうはもう食べたから、後は観光も兼ねてね」オイシカッタワ
ほむら『お願いだから、今までの襲撃理由は違ってますように…!!』
シャル「で、さっきもちょっと聞こえたけど、世界中を回るってどういう事なの?」
ワルプルギスの夜「そうね…シャル達に影響されて」
シャル「私たちに?」
ワルプルギスの夜「そう、他の魔女から聞いたわよ。シャル達が他の魔女も救いたいって事をね」
シャル「それで、どうするの?」
ワルプルギスの夜「決まってるでしょ、私が世界を回って魔女した子たちにこれを配って、人と共存できるようにするのよ」
ワルプルギスの夜「幸いにも私は単独行動できるし、私以上の魔女なんていないでしょうから説得も可能よ」
シャル「…そのために?」
ワルプルギスの夜「私がこういう風になれたのもシャル達のおかげだからね、少しでも手伝いをしたかったわけよ」
ワルプルギスの夜「…迷惑だったかしら?」
シャル「そんなことないよ!!!ありがとう!」ギュッ!!
ワルプルギスの夜「ふふっ、どういたしまして」ヨシヨシ
ほむら「…こんな事って、あり得るのね」ウルッ
シャル「けどこの登場の仕方はやめといた方がいいよ、色んなところに迷惑がかかるから」
ワルプルギスの夜「えー」
シャル「え~じゃない!!!」
ワルプルギスの夜「…善処します」
ワルプルギスの夜「まあいいわ、じゃあ商品の受け渡しをお願いできる?」
ほむら「…分かったわ、けど、かなりの量があるわよ?」
ワルプルギスの夜「大丈夫よ、どんな量でも私のスカートの中に格納できるから」
シャル「ほむらちゃんのもすごいけど、そっちも大概だよね」
ワルプルギスの夜「じゃあどんどん入れてってねー」バッチコーイ!
ほむら「…我ながら、何してるんだろうって気になるわ」マアヤルケドサ
シャル「気にしたら負けだよ」
ドサドサドサドサドサ!!!
ワルプルギスの夜「おお、本当にどんどん出てくる」
シャル「あなたが注文したんでしょ!」
ワルプルギスの夜「まあそうだけど、改めてみると壮観だなーってね」
~ ~ ~
ほむら「…ふう、じゃあこれで全部ね」
ワルプルギスの夜「ありがとう、じゃあこれが代金ね~」
シャル「またこれも派手な物を用意してくれたね」
ほむら「これって…宝石!!」
ワルプルギスの夜「そう、魔力を使って練成してるんだけど、綺麗なもんでしょ」
ほむら「ホントに綺麗だけど…これって本物?」ルビーニサファイア…ガーネットマデ!
ワルプルギスの夜「間違いなく本物よ」
シャル「いいの?料金以上の額になっちゃうと思うけど」
ワルプルギスの夜「いいわよ、大変だったんでしょうから手間賃って事でもらっといて!!」
シャル「分かった、じゃあありがたくもらっとくよ!!」
ワルプルギスの夜「うん、それでよし!」
ワルプルギスの夜「じゃあこれ以上いると迷惑になりそうだから、そろそろ行くね」
シャル「もう行っちゃうの!?」
ワルプルギスの夜「そんな心配しなくていいわよ、このストックが終わったらまた戻ってくるからさ」
シャル「…無事でいてね、約束だよ!!」
ワルプルギスの夜「大丈夫よ!!私を誰だと思ってるのよ?」
シャル「うん、そうだったね。じゃあ私も元気でいるから」
ワルプルギスの夜「ええ、じゃあ暁美さん、シャル達の事これからもよろしくね!!」
ほむら「…もちろんよ」
シャル「今度は他のみんなも連れてくるから」
ほむら「それと、注文はもっと早めにお願いね」
ワルプルギスの夜「ええ、了解したわ…忘れない限り」
ほむら「お願いだから忘れないで」マジデヤバカッタンダカラ
ワルプルギスの夜「じゃあ、また会いましょうね」ムクムクムクムク!!
ワルプルギスの夜「キャハハハハ!!!」
キャハハハハ
キャハハハハ…
キャハ…
シャル「…行っちゃったね」
ほむら「ええ、これで終わったのね」
シャル「まあ、街にもそこまで被害も出なかったし、よかったよ」
ほむら「ようやく、私は、乗りこえられた…」ガクッ
シャル「ほむらちゃん!!!」
ほむら「Zzz…Zzz…」
シャル「寝てる…まあ無理もないか」
シャル「仕方ない、じゃあ家までなんとかして運んであげよう」ヨイショット!
シャル「…御苦労さま、ほむらちゃん」ユックリヤスンデネ
QB「…嗚呼、やっぱりこうなっちゃったか」
~???~
QB「…ワルプルギスの夜の襲撃も結果的にはエネルギーの回収には至らず」
QB「また鹿目まどかとは契約は取れず、こちらも進展は無し」
QB「どうしよう、このままじゃ僕のノルマが」prrrrr!prrrrrr!
QB「!!本星から連絡!ま、まさか…」pi!
QB「も、もしもし!え、ええお久しぶりです」
QB「あ、契約ですか!それは、まだ進展途中といいますか、その~」
QB「…え?契約はもういい、それってどういう事…」
QB「…!!!まさか、そんな事って!」
QB「…分かりました、それが次の仕事ですね。了解しました」
QB「それでは、終了次第また連絡します…では」pi!
QB「……ふぅ、信じられない事をやってくれたよ」
QB「本当に奇跡の塊だね、彼女は」
542 : VIPに... - 2012/05/23 00:36:55.33 k5mRAOZ90 261/302今日はここまでです
ここで連絡なんですが、恐らく次でこの話は終了になります
ですが、ネタバレになってしまいますが、実はEDは二種類考えています
ばらしてしまうと、魔女エンドと人間エンドです。まあ内容としてはシャル達のその後なんですが…
問題はどっちを書こうかという事です。
そこで、見てる人はいるか分かりませんが、アンケートを取りたいと思いまして
どっちのEDがいいか応えていただけないでしょうか?
で、多いほうのEDを書かせていただこうと思います
…いるとは思いませんが、二種類どちらもみたいなんて人…は
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・) バンバンバンバン゙ン
_/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
\/___/ ̄
でも貼ってください。好きなので
よろしくお願いします
それではまた
575 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) - 2012/05/23 22:25:24.67 sJyiUF0U0 262/302そんなことを言われた日にゃ……
これを貼るしかないじゃない!
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・) バンバンバンバン゙ン
_/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
\/___/ ̄
~ ~ ~
シャル「やれやれ、これでいつもどおりに戻れるね」アーツカレタ
さやか「本当によかったよ。あの時は流石のさやかちゃんでも限界が来てたからね」
杏子「ずーっと避難所でも寝てたしな」
まどか「まあ私たち全員寝ちゃってたから…」
マミ「そうね、暁美さんにだけに苦労をかけちゃったけど」
ほむら「問題ないわよ、それに」
ほむら「こうして、みんなといられるだけで幸せだしね」
さやか「…!!!大変、ほむらが病気になったみたい!!」
ほむら「どういう意味よ!?」
杏子「だってさ、ほむらってそういうキャラじゃなかったじゃないか?」
ほむら「どんなイメージだったの!私は」
マミ「えっと、そうね…」
まどか「何ていうか…ミステリアスというか」
さやか「オタクっぽいかな~」
マミ「!!美樹さん」
ほむら「…分かったわ、美樹さやか」ジャキッ!!
さやか「ちょ、ちょっと何物騒なものを出してるのよ!」
ほむら「大丈夫よ、ちょっと修正するだけだから…あなたの頭をね」ガチャガチャ!
さやか「いやいや、目が笑ってないから!!絶対大丈夫じゃないから」
杏子「おっと、さやかには触れさせないぜ」シュン!!
ほむら「邪魔しないで、杏子」
さやか「杏子、信じてたよ!」
杏子「だって…さやかを傷物にするわけにはいかないからな」
マミ「あら、なんだか雲行きが…」
杏子「私が、さやかを嫁にするまでは誰にも触れさせねーぜ」
さやか「あんたもどさくさまぎれに何言ってるのよ!!」
ほむら「…どうやら引く気はなさそうね」カチッ
杏子「そっちもな」チャキッ
2人「「なら…勝負!!!」」
ズドドドドドド!! ガキィーーーン! ボーン ボーン ボーン ズガガガガガ!!!
まどか「大変!2人を止めないと」
マミ「鹿目さん、そのうち落ち着くから放っておきなさい」
エリー「まあ、疲れたら止めるでしょ」
まどか「けど…」
オイオイソンナモンカ? アナタモニブッタンジャナイノ? チョ、ナガレダマガ、ナガレダマガーーー!!
まどか「流石にやり過ぎなんじゃ…」
シャル「最近先頭なんてないし、たまには暴れたくなるんじゃないの?」
マミ「それにケンカするほど仲がいいって言うしね!」
まどか「えー」
エリー「いいね~こういうのも…ってこの反応は!!」キュピーーン
QB「やれやれ…相変らずだね、君たちは」ヒュン!
シャル「QB…!!!」
ほむら「大変、杏子!!」
杏子「ああ、同時に仕掛けるぞ」
QB「今日は君たちに朗h」
杏子「喰らえ、無双三段!!!」ゴス!ズカ!バコーーーン!!
ほむら「からの十字砲火!逃れられるなら逃れてみなさい!!」ズガガガガ!!!
QB「きゅっぷーーーーい!!!」ボカーーーン!!
エリー「敵を見つけたら、戦闘中でも共闘する…これも生き物のサガか」
マミ「あなたは何を言ってるのよ」
まどか「というより、今何か言いかけてたような…」
QB「いきなり話も聞かず、集中砲火なんてひどいじゃないか…」ボロッ
ほむら「今までの行動が全ての原因よ」
杏子「そうだそうだ!」
さやか「いやいや、2人とも少しぐらい反省しなよ」
ほむら「それはできないわ、いつまどかが契約させられるか分からないもの」
QB「そう、今日はその事について君たちに話したい事があって来たわけだよ!!」
ほむら「あなた…まだ懲りてないの?」ジャキッ
QB「ま、待ってくれ。もう契約なんて事は言わないから!!」
マミ「契約なんて言わないって…一体何があったの?」
QB「そうだね、簡単に言うと、僕たちの星が抱えていたエネルギー問題が解決したんだよ!!」
シャル「…なんでまた急に?」
QB「それはね…シャルロッテ、キミのおかげなんだよ!!」
シャル「ほえ?」
エリー「…ややこしくなりそうだから、一から説明してもらえる?」
杏子「どうせなら分かりやすく頼むわ」
さやか「杏子に合わせたら、それはそれで問題かもしれないけど…」
杏子「なんだと!」
まどか「2人とも落ち着いてよ~」
QB「じゃあ一から説明していくと…僕たちが、君たち魔法少女から魔女になる時のエネルギーを回収していたって事は知ってるよね?」
ほむら「…嫌ってぐらいに」ギロッ
QB「そんなに睨まないでくれよ。で、そのエネルギーなんだけど、実は僕たちでも生成できない事はなかったんだ」
まどか「だったら始めから自分たちで生成してればよかったんじゃ」
QB「できるだけさ。得られるエネルギーはそれこそ微々たるもの、それだったら君たちからエネルギーを得ていた方が効率的だったという訳さ」
エリー「その後の事は、自分たちは知ったこっちゃないってね」
QB「…それもまた事実だ。だけど、そのエネルギーの生成方法に革新的な進化があったんだよ!!」
マミ「…それとシャルと何の関係が?」
QB「実は、秘密裏にシャルロッテの生み出したシメサバを本星に送ったんだ」
さやか「なんという科学力の無駄づかい!」
QB「そしたら驚きだよ!!そのシメサバ内に含まれる成分を触媒にすることで、自分たちで生成できるエネルギーを増大する事に成功したんだよ!!」
シャル「それって本当なの!?」
QB「僕も始めは信じられなかったけど、本当なんだよ」
QB「ついでに調べてみたところ、ただのサバじゃダメみたいなんだ。シメサバになってこそその成分が得られるんだ」
まどか「シメサバってすごいんだね、知らなかったよ」
QB「僕たちも予想してなかったよ。こんな辺境な惑星の生物の加工品にそんなものが含まれているなんてね…灯台もと暗しとは言ったものだね」
エリー「ところで、そのエネルギー効率ってどれだけ良くなったの?」
QB「うーん、説明したいところだけど、君たちじゃ理解できるかどうか…」
まどか「じゃあ、何かに例えてもらえないかな?」
QB「例えば?」
さやか「そうだね…じゃあガンダムで」
QB「試作型ボールからストライクフリーダムになるくらい」
マミ「ロボットアニメだったら?」
QB「ボスボロットからガンバスターになるくらい」
エリー「じゃあ女神転生で!」
QB「スライムからルシファーになるぐらい」
杏子「す、すっげーーー!!!」
ほむら「っていうかなんでそんなに地球の文化に詳しいのよ」
QB「説得の際に使う時もあるからね、ある程度は知っとかないとね」
シャル「…で、エネルギー問題も無くなって、もう勧誘する必要もなくなった…そういうことね」
QB「そういう事だよ、で、ここからが重要なんだけど…」
ほむら「ってまだ何かあるの?」
QB「エネルギー問題も解決したお返しに、君たちを元の姿に戻したいんだ!」
マミ「それって…魔法少女じゃなくなるって事?」
QB「そういう事だよ。まあ今思えば君たちにもひどい事をしたからね…お詫びみたいなものと思ってくれればいいよ」
ほむら「じゃあ…もう普通に生きていけるのね!!」
まどか「良かった…本当に良かったね、ほむらちゃん!」
ほむら「まどか、ありがとう!」
杏子「……」
さやか「なに、嬉しくないの?」
杏子「いや、嬉しいけどさ…なんかこう、いきなり言われても実感がわかないっていうか…その」
さやか「いいじゃん、もっと素直に喜びなって!!」
杏子「こういう時って、どういう顔をしたらいいか…」
さやか「…笑えばいいと思うよ」
杏子「…うん!!」
マミ「あらあら、みんな幸せそうね」
エリー「そういうマミは?」
マミ「もちろん嬉しいわよ!!こんな気持ちになったのは初めてよ!!」
シャル「…でも、分かち合える人がいないと」
エリー「ちょっとシャル!!」
マミ「(;ω;)」ダッテ、ジャマデキナイジャナイ!
エリー「あーシャル、責任もって慰めてあげなさい」
シャル「よしよし、良かったね~元に戻れて、これから楽しい事がいっぱいあるからね」
マミ「(;ω;)」ソ、ソウカナ?
エリー「うん、全部これからだよ!!だから泣かないで!」
マミ「…ありがとう、2人とも!」
QB「…さて、ここからが本題なんだけど」
QB「…君たち2人も、元に戻る事もできるけど…どうする?」
エリー「私たちも…?」
シャル「元に戻れるの!!」
QB「もちろん、魔法少女としてではなく、一人の女の子としてね」
シャル「つまり…この能力も無くなるって事だよね」
QB「元々イレギュラーみたいなものだったのだろう?別になくなったっていいんじゃないかい?」
シャル「まあ、それはそうだけど…」
QB「もちろん、僕も強制する気はないよ、後は君たちが決める事だ」
エリー「……」
シャル「…エリー」
エリー「…こうやって、みんなと出会えたのもみんなシャルのおかげだから、後はシャルが決めていいよ」
QB「ちなみに、先に他の魔女の元にも行って来たんだけど…みんなシャルの意見に従うってさ」
ほむら「先に行ってきていたの!?」
QB「ああ、だけど驚いたよ…まさか他の魔女までキミに合わせるなんて思いもしなかったからね」
QB「全く、訳が分からないよ」
シャル「みんな…」
QB「さて、どうするかい?」
シャル「…私は」
シャル「私は…このままがいいかな」
シャル「偶然にしても、こうしてみんなと出会えるきっかけになったんだし、なくしたくはないんだよね」
QB「なるほどね、後悔はしないのかい?」
シャル「…うん、後悔なんて、あるわけないよ」
QB「じゃあ、マミ達は元に戻るって事でいいかい?」
マミ「ええ、私たちは…けど、シャル達は?」
杏子「そうだよ、流石にあのままってのもかわいそうだぞ」
まどか「QB、なんとかできないかな…?」
QB「そうだね、じゃあちょっとだけ性質を変えさせてもらうよ」
ほむら「変えるって…一体?」
QB「まあそれはなってみてからのお楽しみって事で」
さやか「なんだかQBらしくないなー」
QB「…そうだね、自分でも不思議だよ」
QB「もしかしたら、感情でも芽生えたのかもしれないね」
QB「では…これを終わらせたら、僕は本星に帰らなくてはいけないから」
QB「恐らく、これでお別れだね」
まどか「そうなんだ…けど、戻っても元気でね」
ほむら「大丈夫よまどか、こいつならきっとブラックホールの中でも生きていけるわ」
QB「最後までひどいなーキミは、僕はそこまで何かしたかい?」
ほむら「まあ、今となっては関係ない事だけど」
QB「全く、キミは最後までよく分からないなー」
エリー「それじゃあQB」
シャル「こんな事言うのもなんだけど…ありがとう」
QB「…どういたしまして」
ピカーーーン!!!
―――――
―――
―
シャル「ふう、これでよしっと」ドサッ
エリー「何ていうか不思議なもんだねー、穢れを変換せずにこうして魔法が使えるのってさ」
シャル「まあ、なかなかいい置き土産なんじゃないの?」
エリー「そうだね、まったく、始めっからここまでサービスが良ければねー」
シャル「…元気でやってるのかな、QB?」
エリー「あら、懐かしくなったの?」
シャル「そんなんじゃないけどさ…」
あの後、マミ達は元の少女に戻りる事ができた
そして、私たちはというと…魔女というではなくなった
厳密に言うと、魔女ではあるけど人の負の感情を完全に必要としなくなった…いい方を変えれば妖精みたいなものになったのだと思う
QBにしては、なかなか粋な計らいをしてくれたもんだ
エリー「しっかし、また大きな工場を作ったものね」ケッカイノナカニヨクモマァ
シャル「モデルはチャーリーとチョコレート工場だよ!!」
エリー「…こっちは鯖専門なんだけど」
シャル「それは言わない約束よ」
使い魔「」コノフタリモアイカワラズナネー
使い魔「」ダカ、ソレガイイ!
ちなみに、他の魔女も同じように変化したみたいだけど…特に変わらず過ごしてるみたい
ゲルトは相変らず薔薇を育てているし、エルザは今でもみんなのために祈り続けてる
ワルプルギスの夜は…話でしか聞かないけど、世界中を旅しながらシメサバの普及につとめてるとか
ちなみに、ワルプルギスの夜のいる場所はすぐに特定ができるってほむらが言ってた
どうやら派手好きの性格は治ってないらしい…まあらしいといえばらしいけど
エリー「そうそう、どうせならみんなを驚かせるのに魔法少女形態になっとかない?」
シャル「あ!それいいかも」
エリー「じゃあさっそく…」
シャル「トリャー――」
ボカーーーン!!
エリー「…ふぅ、制限が無くなったとはいえ、やっぱ疲れるわね」トシカシラネ
シャル「うーん、ひっさしぶりに何かにキックしたいなー」バカーントネ
エリー「止めなさい」
シャル「えー」
そして私たちはというと、特に前と変わらない生活をしている。もうする必要もないかもしれないけど、他の魔女たちからも好評をいただいてる以上、簡単に止めるわけにもいかないし
それに…みんなとのつながりができたキッカケだから、大事にしたいってのもある
まあ、続けられるまで続けよう…かなと
まどか「こんにちわー」
さやか「って、2人ともどうしたの!?」
シャル「うーん、イメチェン?」
マミ「イメチェンって…」
杏子「しっかし、ちょっと前までは私たちもそうだったんだよなー」
ほむら「…こうしてみると不思議なものね」
エリー「じゃあ、今日もよろしくお願いね」
五人「「「「はーーーい!!!」」」」
シャル「うん、ねぇエリー」
エリー「うん、どうしたのシャル?」
シャル「私…今まで色々とあったけど、今が一番幸せだよ!!!」
エリー「…そうね、こういう日々が続くといいわね」
シャル「じゃあさっそく、この試作品のアンコ入りパスタサバライスの試食を…」
エリー「最後の最後でぶち壊しにするなー!!」
シャル「だってー、ほむらも試食を断ったんだもん!」
エリー「私はモルモットじゃないってーの!」
それは、一つの偶然が起こした小さな奇跡
その奇跡は、負の連鎖を乗り越え、その連鎖さえ断ち切り、ついには一人の少女の願いを
成就するものになった
そして、その奇跡はこれからも色々な人を幸せにするだろう
彼女たちがどうなったのかはまた別の物語になるが、彼女たちが幸せになった事は確かである
シャルロッテ「シメサバしか出せなくなった…」
FIN
604 : VIPに... - 2012/05/24 01:04:43.64 aR8HTuPE0 285/302…さて、これで魔女編が終了です
なんというか、最後は長文ばかりになって読みにくかったかもしれませんが、いかがでしたでしょうか?
まあ、自分としてはやっぱ魔女のままでもまどか達の繋がりを切りたくなくて、こんな形にしました。
で、人間編なんですが
ぐだぐだな感じなので、本当にやっていいのかどうか…最悪これで終わりでもいいような
どうでしょうか?
>>593の分岐からです
シャル「…それなら、戻ってみたいな」
シャル「それで、みんなと一緒に過ごしてみたい」
シャル「今度は魔法少女とか魔女とかじゃなくて、ただの友達としてね!」
さやか「おー、それなら大歓迎だよ」
マミ「ええ、私もとても素敵だと思うわ」
シャル「そうかな!で、エリーはどう思う?」
エリー「…私も賛成よ」
エリー「まあ私も、何にも縛られない普通の学生生活をしてみたいしね」
シャル「けど、仮に戻ったとしたら私たちはどうなるの?」
QB「その辺は僕がなんとかしておくよ!」
ほむら「…信用ならないわね」
QB「ひどいや!!せっかくこうして来てあげてるのに」
マミ「まあまあ、ここは信用してあげましょうよ」
さやか「けど、そうするともうこのシメサバとか食べられなくなるのか」
杏子「ああ、ちょっとそれは辛いかもなー」
ほむら「!!!」ガーーーン!!!!
まどか「ほ、ほむらちゃん、しっかりして」
エリー「どんだけショックだったのよ…」
QB「あー、その件なんだけど…僕たちが受け継いでもいいかな?」
シャル「別にいいけど、どうしてまた?」
QB「いやー、本星に送った時に検査も兼ねて試食したらしいんだけどね、これがまあ大評判だったらしくて」
QB「僕も知らなかったんだけど、実はかなりの予約待ちらしいんだよ」
エリー「いつの間に宇宙まで手を伸ばしてたし」
QB「で、このままこれが無くなるのは僕たちからしても惜しいからね、ここを受け継いで、販売を続けていきたいんだ」
さやか「けど、シャルがいなくて生産は大丈夫なの?」
QB「その点は心配ないよ、ちゃんと学習したからね」
ほむら「…!!じゃあ、このシメサバはこれからも食べられるのね?」
QB「そうだけど、なんで君がそんな感動しているんだい?」
ほむら「良かった…本当に良かったわ」ウルッ
まどか「ほむらちゃん、そこまで好きだったんだね」
QB「訳が分からないよ」
QB「さて、じゃあそろそろはじめていこうか」
シャル「じゃあ次に会う時には」
エリー「また違う姿出会う事になるんだね」
まどか「けど、記憶とかは変わらないんだよね?」
QB「もちろん、ただちょっと状況が変わる…それだけの事さ」
マミ「じゃあ、またすぐに会えるわね」
シャル「もちろん、その時はよろしくね!!」
さやか「もちろんよ、だって私たち仲間d」
杏子「言わせねーぞ!!」アノメイゲンハナ!
さやか「えー、なんでよー」ナージャ…
ほむら「…じゃあ、2人とも」
ほむら「絶対にまた、会いましょうね」
エリー「ええ、約束よ」
シャル「じゃあQB、後の事は任せたよー」
QB「大丈夫だよ、それと…改めて」
QB「…偶然とはいえ、僕たちも救ってくれてどうもありがとう!」
シャル「どういたしまして!!!」
ピカーーーン!!!
―――――
―――
―
~見滝原中学校 まどかのクラス~
ザワザワ ザワザワ
早乙女「はいみんな静かにしてーーー!ホームルームを始めるわよ」
早乙女「今日は、みんなに新しい友達を紹介したいと思います!!」
早乙女「しかも、女子が三人もよ!男子は喜びなさーい」
中沢「あのー、なんでウチのクラスってそんなに転校生が集中してr」
早乙女「はいはい、細かい事を気にしるのはいけませんよ!!男子はもうすこし、こう堂々としなさい!!」
中沢「えー」
早乙女「堂々としていて、かつ細かい事を気にしないのがいいんです!!具体的には砂糖をグラムとキロを勘違いしていても、笑って食べてくれるような人がですね…」ブツブツ
さやか「…また駄目だったんだね、先生」
ほむら「というより、途中で気がつかなかったのかしら」
まどか「さあ、一体何を作ったんだろうね?」
早乙女「…!コホン、じゃあ入ってきてもらえるかしらー」ハーイ!!
ガラガラガラ!!! ア、カワイイー!! アカガミダト…アリダ! ワガヨノハルガキタァーーー
まどか「あっ!!」
ほむら「なるほど…こういうことね」
さやか「な、なんで!?」
早乙女「はい、じゃあ自己紹介どうぞ!」
エリー「初めまして、エリーっていいます。好きなのはパソコンと読書です。皆さんよろしくお願いします!」
シャル「初めまして!!シャルと申します。好きなのはチーズ、嫌いなのは注射!これからよろしくお願いします!!!」
杏子「…佐倉杏子、好きなのは美樹さやか。以上」
さやか「ちょっと待てーーーい!!」ビュン!!
杏子「ちょ、いきなり辞書を投げつけるなって!!」ヒュ!
さやか「何をいきなり言ってるのよあんたは!」
杏子「何って、第一印象は大事だろ?」
さやか「もう何もかもぶち壊しだよ!」
早乙女「あのー、美樹さん…痴話喧嘩は後でお願いできるかしら」
さやか「…!!す、すいません///」
仁美「あらあら、美樹さんったらいつの間にあんなかわいい子を…?」
中沢「おいおい恭介、お前から見たらあの三人はどうだ?」
恭介「そうだね…三人とも違った個性でとてもいいと思うよ、けど誰か一番か選ぶとしたら…!!!」キュピーン!!
中沢「こ、このオーラは!!!」ゴゴゴ
仁美「上 条 さ ん ?」ゴゴゴゴゴゴゴ
恭介「あ…や、やだなー、冗談だって。ボ、僕には仁美がいるんだからね」
仁美「そう、それならいいんですけど…」ウソダッタラ…ネ
恭介「ハ、ハハハ、イヤダナーヒトミハ…」
中沢「なんというか…ご愁傷さま」
シャル「おお、なんか転入早々修羅場ってるね?」
エリー「…このクラス内でも、色々とあるみたいね」
~お昼休み~
さやか「あ、マミさーん!!」
アラアラ、ソウダッタノ、 ソレデネッテ、アラ、アノコタチガキタミタイヨ ソウネ、オドロクカシラ?
マミ「あらあらみんなしてどうしたの?」
まどか「いや、それがですね…って、その2人は?」
マミ「この二人?あなたたちにも馴染みのある2人よ」
シャル「ま、まさか…!?」
ゲルト「久しぶりね、シャル」
エルザ「あなたには感謝してもしきれないわね、ありがとう」
シャル「エルザ!!ゲルト!!2人もこの学校に入ったんだね!!」
ゲルト「うん、一学年上だったけど」
エルザ「入った先がたまたまマミと一緒のクラスでね、こうして話をしてたわけ」
マミ「けど、本当に信じられないわね、こうして一緒にいられるのって」
エリー「…けどよかった、こうしてまたみんなで会えて」
ゲルト「エリーね、久しぶりって言った方がいいかしら」
エリー「そんなのどうだっていいわよ」
杏子「しっかし、やっぱ魔女の時とは印象が違うんだなー」
エルザ「まあそんなものよ。ところで、あなたの悩みは解決したかしら?」
杏子「いや、それがな…」
さやか「ってあんたの入れ知恵かー!!!」
エルザ「えええぇぇぇ!?」
マミ「…一体何があったの?」
ほむら「かくかくしかじか」
シャル「これこれうまうまってことなの!」
ゲルト「うわぁ…」
マミ「…それはきついわね」
エルザ「ってそれなら私あんま悪くないんじゃないの!?なんでそんな怒って」
さやか「連帯責任じゃーーー!!!」コンニャロー!
エルザ「た、助けてーーー!!!」ダダダダダー
まどか「はたから見たら上級生を追いかけまわす下級生って…すごい光景だよね」
ほむら「こういう時、便利な言葉があるわ。もうどうにでもなーれって」
エルザ「ちょ、ちょっと見捨てないでよー!!」
~屋上~
エルザ「…ふぅ、ふぅ、疲れた~」
マミ「お疲れ様!はいお茶」
エルザ「あ、ありがとう…」
まどか「けど、本当にQBが言った通りになりましたね」
エリー「ちゃんとやってくれた事には感謝しないと」
シャル「そうだね…それに、ちゃんと私の後も継いでくれてるみたいだし」カタカタカタ…
エルザ「あら、今まで通り注文できるのね」ページモマエトオナジネ
ほむら「そうみたいね…後で注文してみましょう」
ゲルト「!!!」ビクッ
ほむら「もうそこまで警戒しなくても…」
ゲルト「いやいや、なんかトラウマになってるみたいでね」
杏子「そういえば、他のやつらは?」
エルザ「うーん、ちょっと分からないけど、みんな元気でやってるんじゃないかしら?」
マミ「…一人だけなら知っているわ」
さやか「えっ、一体誰ですか!?」
マミ「昨日買ってきた雑誌にね、『街中のアイドル特集』ってコーナーがあったのよ」バサッ
マミ「その中にね…そう、これこれ」パラパラ
~目指せ!!逆立ち系アイドル!!~
見滝原市 N・W
逆立ち系アイドルをこれからのスタンダードにしてみます!!
目指せ武道館!!!けどスカートだけは勘弁よ
シャル「あー、これは間違いないわ」
エリー「…結局あんま変わらなかったみたいね」
ゲルト「まあ、らしいっちゃあらしいけど」
エルザ「流石元最強の魔女…パねぇわ」
ゲルト「でさ、いまさらなんだけど…結局シャルってなんであんな風になっちゃったんかな?」
シャル「それが全く心当たりがないんだよねー、朝起きたら急にだったからさ」
杏子「けどそのおかげで今こうしていられるんだから、本当に何が幸いするか分からないもんだよなー」
エリー「そうだね、ほんとにこの奇跡には感謝だよねー」
シャル「まあお菓子が出せなくなったのは辛かったけど」
ほむら「……奇跡、か」
シャル「まあ昔から言うじゃん!終わりよければすべてよしって!!!」
マミ「そうね、今はこの状況を楽しむべきよね」
杏子「じゃあ帰りにでもゲーセンにでも行こうぜ!!」
ゲルト「いや、それなら私は園芸巡りをしたいんだけど…」
エリー「それなら私はパソコン巡りを」
シャル「ケーキバイキングーーー!!!」
アージャナイ コージャナイ ワイワイガヤガヤ
まどか「ウェヒヒ!!みんな楽しそうだね、ほむらちゃん!!」
ほむら「そうね、まどか…」
ほむら「本当に、幸せよね」
それは、一つの偶然が起こした小さな奇跡
その奇跡は、負の連鎖を乗り越え、その連鎖さえ断ち切り、ついには一人の少女の願いを
成就するものになった
そして、彼女たちはまた負の連鎖を断ち切り、元の少女に戻る事ができた
魔法少女と魔女という奇妙な関係だったが、その垣根がなくなった今、彼女たちの絆は
それ以上に強くなるはずだ
そして、きっとこれからも…
シャルロッテ「シメサバしか出せなくなった…」
FIN
632 : VIPに... - 2012/05/25 00:41:54.69 fHfUIgiY0 301/302…これで、人間編も無事に終わりました
最後はなんというか魔女編と被ってしまいましたが…
なんにせよ「シャルロッテ「シメサバしか出せなくなった…」」はこれで完全終了です
ここまでご覧になった方、本当にお疲れ様でした!!そして、こんな駄文に付き合ってくれまして
本当にありがとうございます!!
以下裏話的な駄話に続きます
637 : VIPに... - 2012/05/25 00:59:41.64 fHfUIgiY0 302/302タイトルについて
…完全に思いつきです。ただ、チーズって酸味のあるのがあるよなー→あれ、その酸味ってシメサバと
似てない?→よし、書いてみよう!!
完全にこんな感じで、深い考えなんて微塵もありませんでした
ストーリーについて
一応考えたときから大まかなストーリーは決まってました
シャルロッテがシメサバで魔女と魔法少女とをつないでいくと…書いていると意味不明ですね
…まあ、ほむらがここまでサバ中毒になるなんて予定はなかったんですが。どうしてこうなった
今後について
…期待されてる方なんていないとは思いますが、一応いくつかネタは思いついてあるので、気が向いたら
どれかをまた書いていくと思います
○花子「3Dおめでとうございます!!」貞子「どうもどうも」
○キャスター「豆腐というものには鮮度があります」
○勇者「ひとまず」魔王「同盟ってことだな」
他…ネタが思いついたら
※内容、タイトルなどには変更がある場合があります
最後になりますが
毎回凛子の姿で応援してくれた「井之頭五郎「ここがとわの市か」」の方
エリーとシャルのシメサバとのこラボ画像を書いてくださった>>104さん
そして、ここまで見てくださった皆さん
本当にありがとうございました!!!
それでは、また別の話で
管理人様
ありがとうございます