月火「お兄ちゃんのアホ毛は生き物みたいに動く」
火憐「あたしはアホ毛が文字になってるのを見たことがある」
月火「・・・どういう作りなんだろ?」
火憐「わかんねー。けど、引っこ抜いて調べりゃいいんじゃねーの?」
月火「方法が乱暴すぎるけど、その方法が一番手っ取り早いかも」
火憐「よし、決まり!」
月火「お兄ちゃんのアホ毛を抜く」
元スレ
月火「お兄ちゃんのアホ毛を抜く」
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月火「で、普通に襲い掛かって抜いてもいいんだけど」
火憐「え?それじゃダメなのか?」
月火「最近、お兄ちゃんが妙に筋肉質になってきてて、もしかしたら返り討ちかもよ?」
火憐「ああ、そういえばこの前兄ちゃんをボコった時も、次の日に平然と歩いてたな」
月火「火憐ちゃん・・・お兄ちゃんをボコっちゃだめだよ・・・」
火憐「気をつける」
月火「じゃ、どうやって抜こうか?」
火憐「試しに一回、襲ってみねーか?もしかしたら成功するかもしんねーし!」
月火「私の戦闘能力は0に等しいから、火憐ちゃんヨロシク!」
火憐「おう、まかせとけ!」
~こよこよ部屋~
阿良々木「忍、ちょっといいか?」
影「・・・」
阿良々木「・・・オールドファッション買ってやるから」
忍「オールドファッションっ!!お前様、何の用じゃ!?」
阿良々木「ああ、月火ちゃんについてなんだが・・・」
忍「ああ、あの不死身の」
阿良々木「そう、その事なんだ。」
忍「なんじゃ、またあの陰陽師どもが来たか?」
阿良々木「いや、そうじゃない」
阿良々木「ほら、月火ちゃんだっていつかは、自分の身体が変だって事に気付くかもしれないだろ?」
忍「ま、大怪我とかした時は流石に気付くじゃろうな」
阿良々木「そのときは、どう説明してやればいいのかなーって」
忍「ふむ・・・」
忍「普通に、怪異の事を教えてやればいいのではないのか?」
阿良々木「あんまり月火ちゃんを怪異に関わらせたくない」
忍「じゃったら、一生大怪我をしないようにするしかないのう」
阿良々木「そうか・・・」
忍「ま、今すぐ思いつくことでも無かろう。ゆっくり考えるんじゃな」
~こよこよ部屋の前~
月火「火憐ちゃん、話し声が聞こえるよ?」
火憐「たぶん電話してるんじゃねーかな?」
月火「お兄ちゃんにも電話ができる友達が・・・」
火憐「まあ、とにかく好都合だ。かんっぺきに油断してるだろうし、突入するなら今しかない!」
月火「よし、じゃあ火憐ちゃん、がんばって抜いてくるべし」
火憐「突入ッ!」ドアバターン
阿良々木「か、火憐ちゃん!?それに月火ちゃんも・・・」
忍「ほう、噂をすればなんとやらじゃのう」
火憐「・・・えっと」
月火「お、おおおおお兄ちゃんが・・・」
火憐・月火「幼女を誘拐してる!!!」
阿良々木「ち、ちがうぞ2人とも!!しのb・・・この子はな、えーっとえーっと」
阿良々木「そ、そう!千石の親戚の子供なんだ!」
月火「せんちゃんの?」
阿良々木「そ、そ、そうだ、名前は忍っていうんだ、ほら、挨拶」
阿良々木(適当に幼女のフリしてくれ)
忍(仕方ないのう。その代わり、オールドファッションもう1個じゃぞ)
忍「しのぶです。すこしのあいだですが、こよみさんのおうちでおせわになります。」
月火「なんて出来た子・・・!!」
火憐「かわいいいいぃぃぃーーっ!!」
阿良々木「えっと、で、僕に何の用だ?」
月火「あ、うん、えっと」
火憐「兄ちゃんの部屋から話し声が聞こえたから、誰かと電話してんのかなーって思って」
月火「そ、そう、どんな友達かなーって」
阿良々木「・・・じゃあなんでドアが大破されてるんだ?」
火憐「すっごい気になったから!!」
阿良々木「おいおい・・・」
火憐「わりーな兄ちゃん、とりあえず友達と話してたんじゃなかったなら、この部屋に用はない」
月火「・・・でも、お兄ちゃんはやっぱり友達が少ないんだね」
阿良々木「ほっとけ!」
月火「さて」
火憐「失敗っていうか、タイミングを逃しちまった感じだな」
月火「でも、あの忍ちゃんって子もいるし乱暴なマネはできないし・・・」
火憐「そーだなぁ・・・」
月火「あ、寝てる時に切っちゃえばいいんだよ」
火憐「なーるほど!」
月火「ふふふ・・・これでようやくお兄ちゃんのアホ毛の秘密が・・・!」
火憐「学会とかに発表すれば有名になれるかもしんねーぜ、月火ちゃん!」
夜(こよこよ睡眠中)
月火「火憐ちゃん、お兄ちゃんの寝息が聞こえるよ」
火憐「よし、再び突入だ」
そろーりそろーり
月火「よし、切るよ・・・」ハサミキラーン
火憐「あたしがアホ毛を押さえとくから・・・ゆっくりゆっくり」
月火「そーっと・・・そーっと・・・」ドキドキ
月火「えいっ」
じょきん
月火「やった・・・!ついにお兄ちゃんのアホ毛を手に入れた!」
火憐「よし、部屋で調べよう!」
阿良々木「う・・・っぎゃあああああああああぁぁぁぁぁ!!!」
月火・火憐「!?」
阿良々木「うおおおおぉぉぉぉ、痛ったったったっ!!!」ゴロンゴロンゴロン
月火「どういうこと・・・?お兄ちゃんがアホ毛があった部分を押さえながらもがいてるよ?」
火憐「まさか本当に生き物なんじゃ・・・!?」
月火「どうしよう・・・」
阿良々木「」ビクンビクン
火憐「と、とりあえず部屋に戻ろうぜ・・・」
月火「うん・・・」
ちょっとしてから
月火「よく見たら、骨があった」
火憐「しかもけっこう堅い」
月火「なるほど、こういう仕組みだったんだ・・・」
火憐「兄ちゃんは・・・まあ、ほっとけば治るか」
月火「・・・治るの?」
火憐「おう、なんたってあたしにボコられても次の日平気で歩いてた兄ちゃんだからな」
月火「そう・・・まあ、明日になっても治ってなかったら、素直に謝ろう、火憐ちゃん」
火憐「わかった」
次の日の朝
阿良々木「・・・」モグモグ
月火「・・・」チラッ
火憐「・・・」チラチラッ
月火(アホ毛がない・・・)
火憐(ないな・・・)
月火「えっと、お兄ちゃん」
阿良々木「・・・どうした月火ちゃん」
月火「お兄ちゃんのアホ毛切っちゃったの・・・私なの!」
阿良々木「えっ」
月火「ちょっと仕組みが気になって・・・ごめんなさい」
火憐「ごめんなさい!」
阿良々木「・・・えっと、あのな、2人とも」
月火・火憐(お、怒られる・・・!)
阿良々木「別にそんなに気にしなくてもいいんだぞ?」
月火「え、でも・・・」
火憐「そうだぜ兄ちゃん、アホ毛は兄ちゃんの特徴なんだぜ!」
阿良々木「だから別に気にしなくていいって」
月火「お兄ちゃん・・・」
阿良々木「だってさ」
阿良々木「そろそろ植え替えの季節だったしな」
月火「あれって植えるものだったの!?」
火憐「さすが兄ちゃんだぜ・・・頭で謎の生物を飼育するなんてな・・・」
阿良々木(実はそんな恐ろしいものじゃなくてただの髪だけど)
阿良々木(忍に血吸ってもらえば治るだろたぶん)
阿良々木(・・・っていうか)
阿良々木(昨夜の激痛はなんだったんだろうか・・・)
おわり