暦「おう神原。早かったな」
駿河「スピードとボディバランスが私の取り得だからな!」
暦「体幹の強さは聞いてないけど。まぁ上がってくれ」
駿河「お邪魔しまーすっ」
暦「あんま気使うなよ」
駿河「いやいや阿良々木先輩の家に訪れているんだからなっ」
駿河「恐縮してしまうのは至極当然のことだ!」
暦「先輩を敬うその姿勢は褒めてやりたいけどな」
駿河「ちなみに今の『シゴク』はHな意味じゃないぞ?」
暦「分かってるよ!」
元スレ
駿河「阿良々木先輩!あーそーぼっ!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1352812366/
駿河「阿良々木先輩はエロエロだからな。一応説明を入れたまでだ」
暦「お前恐縮してないだろ?」
駿河「阿良々木先輩の家だからな。少しばかり緊張しているんだ」
暦「そうか。色々言ってやりたいが我慢しよう」
駿河「阿良々木先輩は我慢が好きだもんな!」
暦「それはなにか?僕はMっ気があるって意味か?」
駿河「ハハッ」
暦「機械的に笑って誤魔化すな!」
駿河「冗談だ。それより阿良々木先輩、ご家族はいらっしゃるのか?」
暦「父さんは出張で母さんは友人と旅行だ」
駿河「なんと。阿良々木先輩のお父様、お母様にお土産を持ってきたのだが…」
暦「食い物か?父さんも母さんも帰って来るまでそうとう日があるし」
暦「お菓子とかなら今食っちまわないか?」
駿河「お菓子もあるのだが…」
暦「食い物以外にも何かあるのか?悪いなそんな気使わせて」
駿河「バイ○グラはいらなくなってしまったな」
暦「なぜだよ!?何故に精力増強剤を持ってきたんだよ!?」
駿河「阿良々木先輩のお父様用にと」
暦「他人の親父の下半身の血流を心配すんなよ!どんな気遣いなんだそれは!」
駿河「そうか…やはり失礼だったな」
暦「やはりもなにも非常識過ぎるだろ!?コレどんな顔して受け取ればいいの!?」
駿河「阿良々木先輩と血のつながったお父様なのだ。薬になど頼らなくても現役バリバリに決まってる」
駿河「勝手にお父様を勃起不全扱いして申し訳なかった。お父様のお父様はお若いのに」
暦「お前今の台詞文字におこしてみろ!いかに自分の脳が残念か分かるぞ!!」
駿河「ふ、ふざけてるわけではないんだ!阿良々木先輩は妹が欲しいだろうと思って」
暦「妹?すでにやかましいのが二匹、いや二人もいるよ!」
駿河「そんな馬鹿な!?阿良々木先輩は生粋のアレではないか!」
暦「アレってなんだよ?」
駿河「妹好きで幼女好きの、シスコン兼ロリコンではないか!」
暦「変態を兼業した覚えは無い!」
駿河「妹は大好きだが、月日が流れると妹達の年齢も二桁になってしまう!」
駿河「シスコン的には有りだがロリコンとして駄目!だから新しい妹が欲しい!」
駿河「そう思っていたのではないのか阿良々木先輩は!?」
暦「僕が今思う事は一つだ!」
駿河「まさか脱ぐ気か!?」
暦「帰れ!!!!!」
バタン
ガチャリ
駿河「追い出されてしまった」
駿河「阿良々木先輩っ!開けてもらえないか??」バンバン
暦『我が家は訪問販売と変態はお断りなんだ』
駿河「それでは矛盾が生じるではないか!阿良々木先輩も外へ出るべきだ!」
暦『誰が変態だ!』
駿河「阿良々木先輩っ。ごめんなさい!」
駿河「ちゃんとごめんなさいするから入れて欲しいのだ」アセアセ
駿河「阿良々木先輩……?」
暦『反省してるのか?』
駿河「してるしてる凄く反省してるっ!」
駿河「阿良々木先輩が遊んでくれるからはしゃいでしまったのだ」
暦『…………』
駿河「お、お願いだ…阿良々木先輩。ドアを開けてくれ」
駿河「今日は阿良々木先輩と楽しく過ごしたいのだ。本当に、本当だ」
暦『分かった。分かった分かった分かりましたっ』
暦『次はないからな?』
ガチャ
駿河「やっぱり阿良々木先輩は優しいなぁっ」
暦「『そんな事ないよ』と言うべきだろうけど、うん。この件に関しては相当優しいよ」
駿河「のっけから変なテンションで阿良々木先輩の心象を乱して申し訳なかった」
暦「もういいって。気持ち切り換えて遊ぼうぜ?もう怒ってないから」
駿河「ちゃんとお詫びをする!」
暦「いいって」
駿河「私の気が済まないんだ」
駿河「お詫びの気持ちに私の個人的な感情が混ざってしまうのだが」
駿河「今日は……阿良々木先輩に尽くしてあげるぞ」
暦「それは嬉しいけどさ。せっかく遊びに来たんだから」
暦「あんまり肩肘張るなよ」ポンポン
駿河「ふわぁっ!あぅっ、頭を!あ、あああ、頭を!そう、そういう風にポンポンするのは駄目だ!////」
暦「そ、そうなのか?ゴメン」
駿河「と、とにかく駄目ったら駄目なのだ!!勝手にレディーの髪に触れるなんて変態も真っ青の行為だ!///」
暦「悪気があったわけじゃないって!元気付けるためだって!」
駿河「そんな御好意は不要だ!////」
暦「お前顔滅茶苦茶赤いぞ!?大丈夫か!?」」
駿河「あんなまねされたら頬が紅潮してもしょうがないのだ!///」ウガー
駿河「自称変態も真っ赤になる好意だ!」
暦「とりあえず落ち着けよ!」
5分後
暦「やっと落ち着いたか」
暦「どうすっかな。僕の部屋とリビングどっちで遊ぶ?」
駿河(阿良々木先輩に辱めを受けさせられるとは…屈辱だっ)
暦「なぁ?どうする?」
駿河「えぇーっと何の話だ?私はブリーフでもトランクスでも両方好きだぞ!!」
暦「衣類の話はしてない!」
暦「僕の部屋とリビングどっちで遊びたいかって聞いたんだ」
駿河「そんなもの阿良々木先輩の部屋一択だろう」
暦「そうか?自分で言うと悲しいけど、僕の部屋つまらないぞ?」テクテク
駿河「私は阿良々木先輩の部屋が楽しいし嬉しいっ」テクテク
暦「変わってるな、お前は」
ガチャ
駿河「お邪魔します」
暦「あれっ?エロ本探さないのか。せっかく特殊捜査班でも見つけられないレベルの隠し方したのに」
駿河「私がだっていつもいつも馬鹿みたいな行動は取らん」
暦「そりゃ残念だ」
駿河「時に阿良々木先輩」
暦「んー?」
駿河「阿良々木先輩にエロ本は必要なのか?」
暦「こちとら健全な男子高校生だ。不健全な雑誌の10冊20冊30GBくらい所持するさ」
駿河「なかなかの量だな」
暦「普通だろ」
駿河「その物量が普通かはとりあえず置いておいて。男子高校生は妄想力で頑張るのではないのか??」
暦「まぁ妄想もするな」
駿河「阿良々木先輩は美少女に囲まれているだろう?」
暦「そうかな?でもまぁ今だって神原と一緒にいるもんな」
駿河「そうだろう!素材は豊富なのだから本や動画に頼る必要はないと思うのだ!」
駿河(阿良々木先輩の中では私も美少女なんだなっ////)
暦「うーん。でもエロ本ってさ、手っ取り早いじゃん?」
駿河「私で妄想するのが面倒なのか!?」ガーン
暦「そうは言ってねぇよ!」
駿河「とにかく!エロ本はお金もかかるから駄目だ!」
暦「僕はちゃんとカメラのフィルムケースに500円玉貯金をしている!エロ本貯金をしてる!」
駿河「そんな物は口座に入れておけっ!!」
暦「良いじゃねーか!僕が何を見て何を思いどのように慰めてようが自由だ!」
駿河「駄目だ!阿良々木先輩はエロ本禁止だ!」
暦「元気な時期に!旬な時期に!欲望のおもむくまま一人プレイをさせてくれよ!!」
暦「精力落ちてから後悔したくないんだよ!!」
駿河「大丈夫だ!衰えきったおじさんになってもバイ○グラがある!一人でする時もこれを飲めば」
暦「バイ○グラ飲んで一人でしごく中年男性なんて嫌だ!!」
駿河「とにかくエロ本なんて読んじゃ駄目なのだ!」
暦「僕の自由だろ!?」
駿河「一人でそんなことばかりしてると女子から嫌われてしまうぞ?」
暦「別にかまわん!」
駿河「羽川先輩もエロ本ばかり読んでる男子は不潔だって。嫌だって言ってた」
駿河(羽川先輩とそんな話したことないけど)
暦「さてと、古紙回収の日はいつだっけな?」
暦「エロ本なんて所詮インクだもんな。買うなんて馬鹿げてるよ、うん」
駿河(羽川先輩だとすぐに態度変えて……面白くないな)プクー
暦「ん?どうした神原。そんな膨れて?」
駿河「別にいつも通りだ。いつもと何一つ変わらない神原駿河だ」ツーン
暦「どうみても普段通りじゃねーよ!!普段そんな唇とがってないだろ!!」
駿河(阿良々木先輩と今日は楽しく遊びたかったのに。イ、イチャイチャしたりしたかったのに)ゴロゴロ
暦「どうしてご機嫌斜めなんだよ!」
駿河(どうしてって……傷つくなぁ。いや、私が勝手に傷を負ってるだけか)
駿河「斜めじゃない」プイッ
暦「どうみても機嫌悪そうだよ!?」
駿河(阿良々木先輩の鈍感お馬鹿…)
駿河「阿良々木先輩は何も分かってない…」
暦「はぁ?お前の事は良く分かってるつもりだぜ?」
駿河「なら私の機嫌を直すのも造作ないだろう?」
駿河(どうせなんとも思われてない。強気でいこう)
暦「…………どうすれば機嫌が直るんだ?」
駿河(分かってない!!)
駿河「………もういい。私は寝る」
暦「おい!」
駿河「ここで寝るのは迷惑ならば帰宅するとしよう」
暦「なんでそうなる!?」
駿河「阿良々木先輩が私を傷つけるからお昼寝をして心を癒したいのだ。だから帰る」
暦「落ち着けって!ぼ、僕なんかまずい事言った?」
駿河「……別に」シュン
暦「気に障る発言をしたなら謝るよ。ごめんな?だから怒るなって」
駿河「………」
駿河(謝ってほしいんじゃない)
駿河(私のことも見てほしい)
駿河(ただそれだけ)
駿河(私の我儘だ)
暦「……神原?」
駿河「一つお願いがあるんだが」
暦「なんだ?僕に出来る事なら何でもしてやるぞ?」
駿河(結局、阿良々木先輩を困らせてるだけだな…)
駿河(私は全てが下手糞だ)
駿河(自分の感情すら上手く扱えない)
駿河「お昼寝がしたいから阿良々木先輩のベッドで寝ても良いか?」
暦「お昼寝ってお前」
駿河「とにかく眠ってしまいたいんだ。私はぐっすり寝て起きると元気になるんだ」
暦「妹達のベッドの方が良いんじゃないか?」
駿河「阿良々木先輩のベッドじゃなきゃ嫌だ」
暦「え?まぁいいけど」
駿河「では失礼するぞ」
駿河「暖かいなぁ」
駿河(阿良々木先輩はいつもここで寝てるのか…)
暦「僕は大人しく読書でもしてるかな」
駿河「阿良々木先輩」
暦「どうした?」
駿河「今日は寒い」
暦「布団もう一枚出すか?それとも暖房つけるか?」
駿河「……いや、心遣いはありがたいが結構だ」
駿河「寒いから……阿良々木先輩が湯たんぽになってくれないか?」
暦「それはどういう」
駿河「温かい抱き枕が欲しいなぁ…と」
駿河「思ったりした……だけだ」
駿河(嫌われちゃったかな)
暦「お、お前が言いだしたんだからな」バサッ
駿河「っ!?!?////」
暦「僕は抱き枕だからな!こうしてじっとしてるだけだ」
駿河「まさか本当に女子が寝てるベッドに入ってくるとはな」アセアセ
駿河(ちょ、ちょっと声上ずっちゃったないか)
暦「僕は抱き枕だ。喋らないし動かないぞ」
暦「煮るなり焼くなりお前の好きにしろ」
駿河「…………/////」ドキドキ
駿河(阿良々木先輩公認なんだ。躊躇することはない!)
駿河「んっ、んん~っ///」ギュー
暦(む、胸!当りすぎだろ!)
駿河「暖かいなぁ。それに……大好きな匂いだ////」ギュー
駿河(嬉しすぎて絶対寝れない~っ!好き好き好き~!)
暦(神原が呼吸をする音が聞こえる!息使いエロ!)
駿河「阿良々木先輩は私の抱き枕~///」
駿河「私だけの抱き枕だっ///」
駿河「阿良々木先輩っ。背中だけじゃ嫌だからこっち向きになってくれ」
暦(近い近い近い!顔近すぎ!)クルッ
駿河「えへへ~///」ギュー
駿河「阿良々木先輩も私の体をギューっと抱きしめてくれ」
暦(無理無理無理!ハードル高すぎっ)
駿河「私は阿良々木先輩に抱きしめて欲しいのだ。お願いだっ///」グリグリ
暦(……よし!覚悟決めろ)ギュー
駿河「んんっ!あぁっ、ふわぁっ/////」
駿河「ちょっと苦しいぞ///」
暦(加減が難しいな。ってそんな事どうでもいいわ!何で?何でこんな甘い匂いするの???)
駿河「幸せだ……////」
暦(ヤバイ。もう頭働かないかも)ギュー
駿河「あんっ、いやぁっ!んっ、阿良々木先輩っ///」
駿河(阿良々木先輩も……嬉しいのかな?)
駿河(そうだったら嬉しいな)
駿河「ふふっ。もしかして阿良々木先輩?」
駿河「後輩の私にメロメロになったのではないか?////」
暦「ば、馬鹿言うな!」
駿河(抱きしめる腕を緩めないあたり……)
駿河(もしかしたら)
駿河(私にもチャンスはあるのだろうか?)
終わり