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アリアハンの魔法使い 2 【前編】
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[プレイ日記?]アリアハンの魔法使い【1】
[プレイ日記?]アリアハンの魔法使い【2】
[プレイ日記?]アリアハンの魔法使い【3】
[プレイ日記?]アリアハンの魔法使い【4】
――166日目、マイラ
商人「ここがマイラかあ…想像してたより活気があるね!」
魔法使い「そうね、メルキドみたいだったらどうしようかと思ったけど…」
商人「これならお店もやってるよね!!さあさあ、今日こそはお買い物だよー!!」
魔法使い「はいはい、じゃあまずは武器防具屋に…ここね」
武器防具屋「いらっしゃい!!」
商人「こんにちは!!…うん、うん…うーん、ここすごいよ!!まずこのみずのはごろもを賢者ちゃんに買って、あとこのけんじゃのつえを魔法使いちゃんに…」
魔法使い「その杖、そんなに良いものなの?」
商人「これはね、使うと回復魔法の効果があるの!ベホイミくらいかな?だから魔法使いちゃんが持ってるといいと思うの!!」
魔法使い「なるほど…でも、2つは予算的に無理よね?」
賢者「ごはんを食べるおかねもいるしな!!」
商人「まだ食べるの!?でも、確かにお金は足りないなあ…何か売ろうかなあ…?」
魔法使い「まあ、今すぐ買わなくても良いでしょ?この村にいる間に買えば…まずはこの村を見て回らない?」
商人「そっか、それもそうだね」
賢者「きっとおいしいものもあるしな!!」
魔法使い「…さて、こっちは道具屋さんだけど…」
道具屋「いらっしゃいませ…おお、お客さん、それは…!」
商人「え?それって…オリハルコンの事?」
道具屋「それを是非とも譲っていただきたいのですが、いかがでしょうか?」
商人「オリハルコンかあ…うーん、結構貴重だし、ここで手放して良いのかなあ…?」
道具屋「ちなみにこの位で買い取りたいかと…」ススッ
商人「!?に、22500ゴールド!?う、売ります、今すぐ売ります!!良いでしょ、二人とも?」
魔法使い「ええ、私達が持ってても仕方ないし…でも少し落ち着きなさいよ」
商人「あ、ごめん…オホン、ではこちらとしては不満もないので、商談成立という事で…」
道具屋「ありがとうございます」
商人「いえいえ、こちらこそ…こ、これでさっき買いたかった装備がどっちも買えるよ!!余ったお金でごちそうも食べれるよ、賢者ちゃん!!」
賢者「ごちそう!?」キラキラ
魔法使い「思わぬ臨時収入ね。そういえば、ここの道具屋の主人は昔刀鍛冶だったって聞いたけど、あれも剣にするのかしら?」
商人「あー、ジパングから来たって言ってたね!!オリハルコン製のジパングの剣かあ…面白そうだね、ちょっとしたらまた覗きに来てもいいかもね!」
武器防具屋「みずのはごろもとけんじゃのつえだね?毎度あり!」
商人「ありがとうございます!!やった、これでまたパワーアップ!」
魔法使い「そうね、防御面で強化出来たのは良かったわ。こっちの魔物は攻撃が苛烈だから…」
商人「この前もモンスターのブレスに悩まされたもんね。でもこれで…あれ?賢者ちゃんは?」
賢者「おーい、こんなのひろったぞ!!」
魔法使い「拾った…?それって、笛?どこからそんな…いえ、確かこの村には…」
賢者「これもやまびこのふえみたいになにかさがすのか?」ピュロロー♪
商人「あ………ぐう」zzz…
魔法使い「商人!?ちょっと、しっかりして!」ユサユサ
商人「んー、商売繁盛…はっ!?あれ、あたし…あ、それってようせいのふえ!!」
魔法使い「これがようせいのふえ?その名前の笛は、確か…」
商人「うん、さっき聞いたけど、精霊ルビス様の封印を解けるとかなんとか…ルビス様って、あのあまぐものつえをくれたほこらで言ってたヒトだよね?」
魔法使い「ええ、それが本当ならすごいことよ。賢者、よく探してきたわね」
商人「この笛があれば、ルビス様を助けられる…ルビス様は西の島にある塔に封印されてるんだよね?じゃあ助けに行こうよ!!」
魔法使い「そうね、ルビス様を助ければ、何かが変わるかもしれないわね…」
――マイラ郊外
商人「じゃあこれからルビス様を助けに行くんだね?」
魔法使い「ええ、ようせいのふえも手に入れたし、装備も調えたし…」
賢者「ルビスさまはえらいんだろ?えらいひとたすけたらごほーびにごちそうだな!!」
商人「うーん、精霊ってそういう俗世的なものなのかなあ?」
魔法使い「あまり期待しない方がいいけど…もしかしたら、この暗い世界に光をとりもどせるのかもしれないわ。それなら、この世界の食料事情も変わるし、結果的にごちそうが食べやすくなるかも…」
賢者「おおー!!ぜったいたすけるぞ!!」
商人「賢者ちゃんがやる気に…!でも、マイラで話を聞いた限りでは、ルビス様を助ければ…って感じだったし、他にも良いこと起こるかもね」
魔法使い「そうだと良いわね。話といえば、あの村では他にも良い情報が聞けたわね。大魔王にはひかりのたまが有効だとか…」
商人「あー、言ってたね。ひかりのたまを使えば、大魔王の力を弱められるって…」
魔法使い「これでもしかしたら、私達も大魔王に対抗出来るかもしれないわ。竜の女王様に感謝しないとね…」
商人「そだね…あとは卵を無事に孵すだけだけど…」
賢者「ごちそうかあ…たのしみだなー」ワクワク
魔法使い「…食べられずに孵すのも、孵した後食べられないようにするのも大変そうね…」
商人「…ルビス様が封印された塔は村の西にあるって聞いたけど…あ、あれかな?」
魔法使い「そうね、二人とも塔に入る準備をしてね」
商人「うーん、海を挟んでるとはいえ、こんなに近くにあるのに誰もルビス様を助けようとしなかったんだ…」
魔法使い「仕方ないわ、あの様子だとようせいのふえも行方不明だったようだし…でも、どちらにせよ村人達では難しかったでしょうね」
商人「え、なんで?」
魔法使い「ルビス様はこの世界を作った方だと聞いたわ。そんな方を封印しておく場所だもの、魔物も生半可な実力のものはいないと思うわ」
商人「ああ、確かにそうかあ…」
賢者「でもたすけないとごちそうが食べられないぞ!!」
魔法使い「そうね、ごちそうはともかく助けないとね。それが出来るのは、恐らく私達だけだし…」
商人「いつもながら責任重大だね…」
魔法使い「まあ、今までだっていくつもの国を助けてきたし、今回だって似たようなものよ」
商人「人助けの為だもんね…よし、頑張ろうね!!」
賢者「なさけはひとのためならずだぞ!!たすけたらごちそうが食べられるんだぞ!!」
魔法使い「そのことわざ、そんな意味だったかしら…?まあいいわ、塔に乗り込むわよ」
――ルビスの塔、1階
商人「闇の世界のダンジョンなのに、中結構明るいよね…なんでだろ?」
魔法使い「ルビス様の力…なのかしらね?封印されててもそんな影響力があるのかは分からないけど…」
商人「どうなんだろうね…とりあえず、迷宮に来たからにはまずあなほりを…」
魔法使い「マメねえ…」
賢者「さいきんちょうしわるいけどな!!」
商人「うん、結局あのラダトームとドムドーラの間にあった洞窟でいのちのいしを2つ見つけてからは、何も見つけられてないんだよね…」
魔法使い「やっぱり暗いから探しづらいの?」
商人「そういうわけじゃないと思うんだけど…うーん、またハズレ…」
魔法使い「まあそういうこともあるわよ。それよりほら、宝箱があるわよ」
商人「あ、ホントだ!!開けてみるよ!!」パカッ
1016ゴールドをてにいれた!!
商人「1016ゴールド…アレフガルドに来てから開けた宝箱でこの金額だったの3回目くらいだよ。何か意味あるのかな…?」
魔法使い「うーん、どうなのかしらね…」
――ラゴンヌがあらわれた!!サタンパピーがあらわれた!!
商人「わ、なんか強そうだよ!」
魔法使い「まずは私が呪文で弱らせるわ、ヒャダイン!!」ゴオオオ…
サタンパピーはメラゾーマをとなえた!!ラゴンヌはマヒャドをとなえた!!
商人「わー!!あつっ!!つめたっ!!」
賢者「れいとうはやだぞ、それっ!!」ザクッ
ラゴンヌをたおした!!
商人「あたしも…とうっ!!」ガンッ
――まもののむれをやっつけた!!
魔法使い「ふう…やっぱりこの世界の魔物は強いわね。それぞれが最上位の攻撃呪文をつかうなんて…」
商人「うう、さすがにメラゾーマは痛かったよ…でも体力はあんまりないみたいだね」
賢者「たいりょくはなくても食べるところはたくさんあるぞ!!まずはこっちのライオンから…」
魔法使い「ええ、そっちはいいけど、悪魔は止めときなさいよ…」
商人「…この塔、結構広いね」
魔法使い「塔だからね、下は広くなってるはずよ…あら」
賢者「だれかいるな!!おーい!!」
老人「む、この様なところに、何物かな?」
商人「お、おじいさんこそこんなとこで何を…?」
老人「わしか、わしはな、ルビス様をここから見守っておるのだ。まあ、魔物が強くて近寄れず、見守る以外できぬだけだがな…」
賢者「そいつならこれでたすけるぞ!!」
老人「それは…おお、ようせいのふえか!それがあるならば、5階へ行くと良い」
魔法使い「5階へ…そこにルビス様が封印されているの?」
老人「行けば分かる。それより、この塔の魔物は強力だ、油断するでないぞ。それと、途中にある滑る床に気を付けてな」
商人「滑る床…?」
賢者「おもしろそうだな!!」
老人「滑る床の上をまともに歩こうとしてはいかん、頭を使わねばな…ただ無謀に突き進むだけが勇者ではない、そうであろう?」
魔法使い「なるほど…肝に命じておきます」
商人「…わりとあっさり階段は見つかって2階に来たけど…わ、ここもいきなり宝箱!!」
賢者「おー、このゆかなんだ?へんだぞ?」
魔法使い「これがさっきご老人が言ってた滑る床かしらね。なるほど、宝箱への道が滑る床になってて、うっかり足を滑らせると脇のバリア地帯に足を踏み入れてしまう、というわけね」
商人「な、なるほど、きをつけないとね…でも、頭を使えって言ってたけど、どうすれば…」
魔法使い「うーん…とにかくまずは歩いてみないとね…」
商人「ええー、それ、もちろんあたしが先頭だよね?うう、怖いなあ…」
賢者「はやくいけー!!」ドンッ
商人「わ、ちょっ、賢者ちゃん!?いきなりは、すべ…ぎゃーっ!!バリアー!!………あー、あれ?」
魔法使い「ああ、バリアならトラマナかけたから平気よ」
商人「先に言ってよ!!あと賢者ちゃんも急に押さないで!!」
賢者「ぼうけんのだいいっぽにきけんはつきものである。とらが食べたければとらのすあなにはいらねばならず…」スチャ
商人「インテリめがねでごまかさないでよ!!」
魔法使い「でも、おかげでこれが滑る床だという確認は出来たわ。ありがとうね、やっぱり頼りになるわね、貴方は」
商人「え、そ、そうかな…えへへ…」
賢者「…たんじゅんだなー」
魔法使い「さて、じゃあインパスで調べるから…」
商人「ねえ魔法使いちゃん、あたし達そろそろ宝箱のモンスターにも勝てそうじゃない?調べなくても…」
賢者「おいしいものがはいってるかもしれないしな!!」
魔法使い「おいしいものは入ってないでしょうけど…そうね、インパスの魔力も勿体ないし…じゃあ開けてみて」
ミミックがあらわれた!!
商人「わっ、ホントに出なくても良いのに!とりゃー!!」ガンッ
ミミックはザキをとなえた!!
商人「ぎゃーっ!!…だ、大丈夫かあ…やっぱり心臓に悪い…」
賢者「だいじょーぶか!?ザキでしんだら食べれないんだからな!!」
商人「心配する所違うよね!?」
魔法使い「ほら、油断しないのよ!」ザクッ
商人&賢者「はーい!!」ドカザクッ
――ミミックをやっつけた!!
賢者「これはおいしくなかったからなー…」
商人「ああ、あの魔法の使えない洞窟でも倒したよね。あそこでのザキは怖くなかったけど…」
魔法使い「そうね、やっぱり即死呪文は怖いわね。さあ、それより他の宝箱も開けてみましょう。まだ7つも残ってるわよ」
商人「あ、そうだね!賢者ちゃん、開けてみよ!」パカッ
魔法使い「…いろいろ手に入ったわね。お金にいのちのきのみに…」
商人「はい賢者ちゃん、高いたかーい!!」ヒョイッ
賢者「わー!!どうしたんだしょーにん!?」ジタバタ
商人「魔法使いちゃんも、それー!!」ヒョイッ
魔法使い「ちょっ!?ちょっと、何やってるの!?」
商人「あはは、二人とも軽い軽い!!片手で持ち上がる…ってああ!?ちからのゆびわを外したら…!」ドテッ
賢者「ふぎゃっ!?きゅーにころぶなー!!」ブーブー
商人「ま、魔法使いちゃんがあたしのちからのゆびわを外すから!…いたた…」
魔法使い「っつう…悪かったわよ…それにしても、また装備品で調子に乗って…」
商人「えへへ、つい…」
魔法使い「装飾品も良いけど、他には良いものあったの?」
商人「他?ねえ魔法使いちゃん、あたしはね、大好きな二人がこうやって無事だった事が何よりだよ?他には何もいらない…」
賢者「しょーにん、またへんなのみつけたな…」
魔法使い「はいはい、はくあいリングは前も見つけたでしょ。他には?」
商人「魔法使いちゃん、冷たい…他はね…そうそう、このらいじんのけんがあったよ!!」
賢者「おお、なんかかっちょいいな!!」
魔法使い「これは…ものすごい魔力を感じるわ。とても良いものじゃない?」
商人「うん!!武器としてもそうだけど、何よりすごく高値で売れそうだよ!!これを売れば、あれもこれも買える…」ワクワク
賢者「またごちそうだな!!」
魔法使い「強力なだけに私達が装備出来ないのは残念ね…でも宝箱って剣とか鎧ばかりね。杖とかローブももっとあれば良いのに…」
商人「そういえばそういうのあんまりないね。あればあんなに長いことぬいぐるみで冒険しなくても良かったのにね」
魔法使い「まったくよ。前衛職は良いわよね…」
――3階
魔法使い「…さて、3階まで上ってきたわね」
商人「確かルビス様は5階にいるんだよね?」
魔法使い「ご老人の話によればね。まあ、嘘はついてないでしょうけど…」
賢者「みはりのモンスターがいるかもな!!」
商人「ああ、そういう可能性もあるんだね…強いモンスターじゃないと良いね」
魔法使い「分からないわよ、上の魔王くらいのがいるかも…」
商人「ええー!?それはちょっとやだな…」
賢者「こんどこそ食べるてやるぞ!!」
魔法使い「あれ、おいしいのかしらね…?でも獣の1種にも見えたし、案外…」
商人「ええー…あたしは遠慮しとくよ…」
魔法使い「私も食べないわよ…あら、行き止まりね。下にダイブは出来るけど…」
賢者「おちてみるのか?しょーにん、ほらほら!!」グイグイ
商人「ちょっ、押さないでよ賢者ちゃん!!さっき上りの階段があったから、まずはそっちに…」
魔法使い「そうね、まずは上に行ってみましょう。落ちるのはいろいろとリスクがあるからね…」
商人「4階かあ…もう少しだね」
魔法使い「だといいけど…ここからが長い可能性もあるわね」
商人「そんな…でも、ルビス様の封印ってモンスター達にとっても大事そうただから、そうなのかもしれないね…」
賢者「おーい、あっちにたからばこがあるぞ!!」
商人「あ、賢者ちゃんが呼んでるよ!行ってみようよ!」タタタ…
魔法使い「ほら、廊下とダンジョンでは走っちゃダメよ…あれが宝箱ね。でも…」
商人「あー、すごく怖い所にあるね…足を踏み外さないように…あ、あれは!?」
賢者「どーした、しょーにん?」
商人「あ、あの宝箱…きっとものすごく貴重な物が入ってるよ!!商人の勘ってやつ?で間違いないよ!!」
魔法使い「どちらかというと盗賊の勘みたいだけど…少し落ち着いて…」
商人「ほらほら二人とも、早く来て、あれ今すぐ開けて…あっ!?」ツルッ
賢者「あ」
商人「あああ落ちるううウウ…」ピューン…
賢者「こんどはおしてないぞ…」
魔法使い「ここ、滑る床じゃないの…全く、落ち着いてって言ったのに…」
商人「ひゃー…死ぬかと思ったよ…」
賢者「したにおちてもしんだことないからだいじょーぶだぞ!!」
魔法使い「その考え方もどうかと思うけど…さて、また4階のあの場所に来たわ。今度は慎重にね」
商人「分かってるよ、もう落ちるのはこりごり…ゆっくり、ゆっくりと…」
賢者「しょーにん、おそ…ムガッ!?」モゴモゴ…
魔法使い「ちょっと大人しくね、賢者。あと押さないように」
商人「あ、ありがと魔法使いちゃん。よし、最大の敵は押さえたし…よし、渡りきったよ!!」
魔法使い「早速開けてみたら?私が賢者を押さえてる間に…」
商人「うん、すぐ開けるね…それっ」パカッ
なんと ひかりのよろいをてにいれた!!
魔法使い「これは…眩しい鎧ね…」
商人「こ、これもきっとあのゆうしゃのたてと同じでラダトームから奪われたっていう武具の1つだよ、きっと!!すごい、こんな鎧が手に入るなんて…」
魔法使い「やったわね。でも…私達はこれを装備出来ないのね…」
賢者「じゃあうってごちそうを食べるぞ!!」
商人「だ、ダメだよこれは!!」
魔法使い「さて、素晴らしい鎧が手に入ったのは良いけど、これ以上上には行かないのね…」
商人「うん、この4階のどこにも階段がないもんね。となると…」
賢者「さっきのところからとびおりるぞ!!」
魔法使い「それしかないみたいね…まあ、1度飛び下りてからまた上るっていうダンジョンは今までも多かったけど…じゃあ戻りましょう」
商人「はーい…あーあ、また飛び下りてなきゃいけないのかあ…さっきの1回は余計だったなあ…」
魔法使い「あんまり興奮して慌てるからじゃない。もっと落ち着いて…」
商人「うん、分かってるんだけどさ、つい…」
賢者「…お、さっきのとびおりばしょだぞ!!」
商人「飛び下りて場所…まあそうだけど…また飛び下りるのかあ…」
魔法使い「ほら、迷ってても仕方ないでしょ」
賢者「そーだぞ、けんじゃがさきにおちるぞ!!それっ!!」ピューン…
商人「うう、羨ましいくらい思いきりが良いなあ………ええい、それっ!!」ピューン…
魔法使い「今まで何回も飛び下りてるのに、まだあんなに怖いのかしら…まあ良い気分ではないけど…それっ!」ピューン…
商人「いたた…ってあれ、ここは?」
魔法使い「今まで来られなかった場所みたいね…どうやら飛び下りて正解かしら?」
賢者「じめんまでおちたんだな!!」
魔法使い「ええ、1階まで落ちて来たみたい…ここからまた上りか…」
商人「階段ばっかりだね…ダンジョンもバリアフリーにすれば良いのに」
魔法使い「それ、ダンジョンっていうのかしら…?」
賢者「よーし、かいだんのぼるぞ!!」ダダダ…
商人「元気だね…でもこれ、5階まで行けるのかな?」
魔法使い「さあ…ね。いつも通り、行けば分かるわ。さあ、行きましょう」
商人「よいしょ、よいしょ…ふうー、キツい上りだね…」
魔法使い「そうね…でも、これだけ上れば…きっと…」
賢者「お?おおー、ひろいところにでたぞ!!」
商人「あ、ホントだ…魔法使いちゃん、あたし達下に落ちてから何回階段上ったっけ?」
魔法使い「確か…4回上がったかしら?という事は…」
商人「ここが5階かな?そう言えば、今までの階とは雰囲気がちょっと違うかな?やっと着いたね…」
賢者「ひろいなー…あ、だれかいるぞ!!」タタタ…
魔法使い「誰か…?それは像よ…あ、それは、もしかして…」
商人「ああ、これがルビス様なの!?封印って、像にされてたんだ…じゃあこの像の前で笛を吹けば…」
賢者「ふえってこれだよな?」ジャララン
魔法使い「ちょっと、それはぎんのたてごと…!」
ダースリカントがあらわれた!!はぐれメタルがあらわれた!!
商人「!?!?!?ま、魔法使いちゃん、あいつ…!」
はぐれメタルはにげだした!!
魔法使い「逃げられた…残念ね。でもここにはあいつがいるのね…」
商人「あの銀色を逃がしたのは痛いけど…でも、ここにはルビス様の封印を解きに来たんだもんね!賢者ちゃん、笛はこっち!」
賢者「こっちかー。じゃあふくぞ!!」ピュララー
魔法使い「…像が…光ってる!?」
賢者「お?ぞうがうごいたぞ!!」
???「ああ…このような日が来るなんて、まるで夢の様ですわ!」
魔法使い「貴方が…ルビス様?」
ルビス「はい、私がルビス。このアレフガルドを創った者です」
魔法使い「貴方が…良かったわ、アレフガルドの人達も喜ぶわね」
ルビス「私の封印を解いてくれたお礼に、このせいなるまもりを差し上げましょう。そしてもし、貴方達が大魔王を倒したら…いつか必ずお礼を致しましょう」
賢者「せいなるまもり?おいしそうじゃ…モゴモゴ」
魔法使い「しっ。分かりました。きっと大魔王は倒してみせます」
ルビス「ええ、私もそれを願っています。私は精霊ルビス。この大地を創った者…」パアアア…
魔法使い「消え、た…これでルビス様は復活、せいなるまもりも手にいれたし、後は…商人?ずいぶん大人しいけど…」
商人「むにゃ…あれ?像は?ルビス様はどうなったの!?」
魔法使い「まさか、またようせいのふえで寝てたの…?」
商人「ええー!?じゃあもうルビス様復活しちゃったの!?あああ、ルビス様見逃した…魔法使いちゃん、起こしてくれても良かったじゃない!」
魔法使い「寝てるとは思わなかったわよ…まさかこの世界の創造者の目の前で眠る人間がいるなんて思いもしなかったもの…」
商人「う、そ、それは…と、とにかく、ルビス様は復活して、せいなるまもりも手に入ったんだよね?ねえ、あたしにもせいなるまもり見せてよ!」
魔法使い「はいこれ。どう?商人の目から見て」
商人「うーん、これを身に付けてると、ザキから身を守れるみたいだよ。でも…あたし達には装備出来ないみたい…」
魔法使い「そう、残念ね……でも装備として以外にも、これには意味があるわよね」
商人「そっか、これで聖なるほこらに持っていくアイテム3つ全部揃ったんだ!!」
賢者「これでだいまおーを食べにいけるな!!」
魔法使い「私は食べないけど…でもいよいよね。私達の旅にも、終わりが見えてきたわね…」
商人「そうだね……でさ。あたし思ったんだけど…」
魔法使い「何?」
商人「大魔王の島に渡るためのアイテムをわあたし達に寄越したって事は…あたし達に大魔王退治は任せた!って事だよね?ルビス様は大魔王に封印された訳だし、大魔王に敵わないのは分かるけど、竜の女王様みたいに対大魔王用の物をくれる訳でもないし、こんな事言いたくないけど……」
賢者「ケチなうえにひとまかせだな!!」
ルビス(……聞こえてるんですけど…)
魔法使い「あまり酷い事言わないのよ、言いたい気持ちも分かるけど…それに、もしかしたらこの場所にルビス様の贈り物があるかもしれないわ」
商人「この場所に?」
魔法使い「ほら、さっき賢者が竪琴弾いた時、メタルが出たでしょう?ここはもしかしたらあいつの出やすい場所なのかも…」
商人「あ、なるほど!じゃあ賢者ちゃん、もう1回竪琴弾いてみて!!」
賢者「おー!!」ポロロン
はぐれメタルがあらわれた!!
商人「わ、ホントに出た!!しかも6匹!?」
魔法使い「これは…大チャンスね!行くわよ、ドラゴラム!!」ゴゴゴ…
賢者「おー、かっちょいいまほー!!」
はぐれメタルはにげだした!!はぐれメタルはにげだした!!はぐれメタルはにげだした!!はぐれメタルはにげだした!!はぐれメタルはにげだした!!はぐれメタルはにげだした!!
魔法使い「……………」シュウウウ…
賢者「やっぱりルビスさまはケチだな…」
ルビス(そんな、ひどい…)
魔法使い「…あれからかなり魔物と戦ったけど、なかなかメタルは倒せないわね…」
商人「数は結構出るんだけどね…すぐ逃げるから、なかなか複数倒せない…」
賢者「でもさっきあなほりでなにかでてなかったか?」
商人「あ、そうそう、かなりのレアモノだよ、このなげきのたて!!きっとルビス様からの贈り物だね!!」モヨヨーン
魔法使い「そのもよよーんっていう明らかに呪われてそうなオーラを放ってるそれがルビス様からの贈り物なの…?」
ルビス(ち、違います!!)フルフル
賢者「ルビスさまはケチだからなー」
商人「やっぱりそうなのかなあ?もしかしてあたし達が勇者じゃないから…」
魔法使い「まあいいわ、もう1回竪琴弾いてみて。これでダメなら帰りましょう」
賢者「おー!!かえってごはんだ!!」ポロロン
はぐれメタルがあらわれた!!
魔法使い「出たわね、しかもまた6匹!!今度こそ逃がさない…賢者、貴方ドラゴラム使えるわよね?私が失敗したら唱えて!」
賢者「おー!!まほーつかいはどーするんだ?」
魔法使い「私は…今までとは違う方法を試してみるわ――混沌に投げ出されし力よ、星に宿りて光を示せ!!我が魔力、夜空に手を伸ばし――星の海より奇跡を掬え!!パルプンテ!!」ペカー
商人「わ、新魔法!?」ドキドキ
商人のきずがかいふくした!!賢者のきずがかいふくした!!魔法使いのきずがかいふくした!!
魔法使い「………」
ルビス(ああ、しっかり…)
商人「け、賢者ちゃん、ドラゴラムを!!」
賢者「おー!!けんじゃもかっちょよくなるぞ!!ドラゴラム!!」ゴゴゴ…
魔法使い「後は逃げない事を祈るのみだけど…」
はぐれメタルはにげだした!!はぐれメタルはにげだした!!
商人「ああ、また逃げた!!また…もう2匹しか残ってないよ、賢者ちゃん、早く!!」
賢者はもえさかるかえんをはいた!!はぐれメタルをたおした!!はぐれメタルをたおした!!
商人「やった、すごいよ賢者ちゃん!!やったね魔法使いちゃん!!」
魔法使い「ええ、よくやったわ賢者。帰ったらごちそうね」
賢者「おー!!ごちそう!!」シュウウウ…
ルビス(良かった、本当に良かった…)
――167日目、ルビスの塔入口
魔法使い「ふう、いろいろあったけど、ルビス様を復活させられて良かったわね」
商人「そだね、アイテムもたくさん手に入ったし!」
賢者 レベル38「レベルもあがったな!!」
商人 レベル41「うん、あの銀色を倒したからね!」
魔法使い レベル44「賢者のおかげね。私のパルプンテは不発だったけど…」
商人「あの魔法って結局何だったの?」
魔法使い「あれは何が起こるか分からない呪文なのよ。良い効果が出れば良いけど、今回みたいに不発になることも多いみたいね…」
商人「そうなんだ。お堅い魔法使いちゃんはあんまり好きそうじゃない魔法だけど…」
魔法使い「まあね。でも今なら私が失敗しても賢者がフォローしてくれると思ったし、実際そうなったしね。ありがとうね、賢者」
賢者「まかせろ!!おれーはごちそうでいいぞ!!」
商人「あはは、じゃあ今日はフンパツしちゃうよ!!さあマイラに戻ろう!!」
賢者「おー!!」
ルビス(…短い間ですけど、賑やかで楽しかったです。またいつか…)
賢者「ついたぞ!!ごちそうだ!!」
商人「うん、賢者ちゃんは先に宿屋に行ってて。あたしはちょっと用事があるから…」
魔法使い「あら、何かあるの?」
商人「ほら、おとといここの道具屋さんにオリハルコン売ったでしょ?もしかしたらあれで何か作ってるんじゃないかなーってさ」
魔法使い「ああ、そういえば…道具屋はジパングの刀鍛冶だという話だったわね」
商人「そうそう、今頃すごい剣が出来上がってたりして…こんにちはー」
道具屋いらっしゃいませ。おや、あなた方は…今、ちょうどこれが出来上がった所なんですよ、いかがですか?」
商人「こ、これすごい…これすごいですよ!!買います、買わせて下さい!!」
道具屋「ありがとうございます」
商人「いいえ、こちらこそ!!やった、魔法使いちゃん、やったよ!!」
魔法使い「ど、どうしたのよ!?落ち着いて…」
商人「落ち着いてられないよ!!これ、おうじゃのけんだよ!!すごいすごい!!」
魔法使い「おうじゃのけん…ってあの、大魔王が砕くのに三年掛かったっていう、あの?」
商人「そうそう、すごい、本当にすごいよ!!」
魔法使い「驚いたわね、そんな剣が、しかも2日で…ジパング恐るべし、ね…」
――169日目
賢者「きょうはどこいくんだ?」
魔法使い「そうね…今日はここの南にあるっていうリムルダールを目指しましょう。リムルダール以外にも、南に行けば何かあるかもしれないし…」
商人「そだね、この村の周りもいろいろ調べたいもんね」
魔法使い「じゃあ行きましょう。魔物が強いから気を付けて…」
商人「…この辺ってさ、死体のモンスター多いよね」
賢者「腐ってて食べれないぞ…」
魔法使い「そうね、人のも、魔物の死体も多いわね。やっぱり過酷な世界だからかしらね…あら」
賢者「おー、洞窟があるな」
商人「ホントだ!でも毒の沼地に囲まれて、いかにも危険そうな感じ…」
魔法使い「そうね、でも危険そうだからこそ何かあるかもしれないわ。行ってみましょう」
賢者「おー、せまいどうくつだな!!」
商人「ホントだね。ていうか、外から見たのとイメージ違う…」
魔法使い「もっとおどろおどろしい洞窟を想像してたけど…これは人工的なものね…」
商人「そうみたいだね…あ、誰かいるよ、こんにちは!」
大男「掘って、掘って…と。ん?なんだいお嬢ちゃん達は?」
賢者「ここでなにしてるんだ?」
大男「何って、見りゃ分かるだろ、トンネル掘ってるんだよ」
魔法使い「トンネルを?」
大男「ああ、海の魔物は強いからな、歩いてリムルダールへ行けるようにな。あーあ、早くリムルダールへ行きたいもんだぜ」
魔法使い「というと、今現在陸路ではリムルダールへは行けないのね?」
大男「ああ、このトンネルが完成するまではな。まあ気長に待っててくれよ、あ掘って、掘って…」
商人「歩いては行けないんだね、残念…」
魔法使い「仕方ないわね、別の方法で行きましょう」
賢者「なあなあ、なんでただのトンネルをどくのぬまちのなかでほるんだ?」
商人「えっ?それは…何でだろ?」
――170日目
魔法使い「さて、歩いて行けないなら、船しかないわね」
賢者「またイカが食べれるな!!」
商人「うーん、でもあのイカ強いからなあ…」
賢者「だいじょーぶだ、けんじゃがやいて食べてやるぞ!!」
魔法使い「ふふ、頼もしいわね」
商人「ホントだね。まあ、海からしか行けないなら行くしかないしね…」
魔法使い「じゃあ船のある所まで戻りましょう…結構遠いわね…」
賢者「おなかへっちゃうな。はやくイカ食べたいぞ!!」
商人「うーん、そんなにあのイカおいしかったっけ?」
魔法使い「まあ、量があるから良いんじゃないかしら?それに海にはイカ以外にもいろいろいるし…」
賢者「そうだ、イカのほかにもおいしいのがたくさんいたな!!マーマンつかまえたらしんメニューのマーマンのいけづくりをつくるぞ!!ふたりにも食べさせてやるからな!!」
商人「ええ!?活け作り!?あたしはちょっと…」
魔法使い「私も遠慮したいわね。しかしよくそんなメニュー思い付くわね…」
――まもののむれをやっつけた!!
商人「ふー、マーマン2体とイカ、何とか倒したね!!」
魔法使い「ええ、強敵だけど、私達も慣れてきたからそこまで苦戦もしなかったわ」
賢者「よーし、出来たぞ焼きイカ!!」ホカホカ
商人「わー、焼くとやっぱり美味しそうに見えるね」
魔法使い「そうね…で、あっちは…」
賢者「よーし、マーマンのいけづくりもできたー!!」
キングマーマン「」ピク…ピク…
商人「わ、わー、新鮮そー…」
魔法使い「………いかづちのつえ」ゴオオオ…
賢者「おお!?やきざかなになったぞ!?まほーつかいはやいたほうがすきなのか?」
魔法使い「そうね、あまりに哀れ過ぎてね…」
商人「そ、そうだね、焼いた方が美味しいね!!」
賢者「そっかー。でもやいてもおいしいな!!」
商人「そ、そうそう!…ふう、危なくR指定に…」
魔法使い「…さて、イカやマーマンを食べてる間にだいぶ南下したわね」
商人「うん、あっちに陸も見えてきたよ!あそこにリムルダールもあるのかな?」
魔法使い「さて、どうかしらね?まあ、降りてみれば分かるわ。二人とも支度してね」
賢者「おー!!おりるまでに食べおわるぞ!!」モグモグ
商人「うん、食べるだけじゃなくて、準備もしてね?」
魔法使い「まあ、途中でお腹空いたって騒がれても困るから、しっかり食べてもらった方が良いわね」
賢者「おー!!しっかり食べるぞ!!」ガツガツ
商人「しっかり食べてない賢者ちゃんって見たことないけどね…」
魔法使い「まあね…それはそうと、リムルダールの他にも聖なるほこらを探さなければいけないけど、今の所手掛かりがないのよね…」
商人「そういえばそうだね、アイテムは揃ったのに肝心の行く場所がまだ…」
魔法使い「まあ、次の町で何か情報があるかもしれないし、もしなければここからまた南下すればそのうち見つかると思うけどね」
商人「そだね、まずは次の町!何売ってるかなー?あ、もう陸に着くよ!」
魔法使い「ええ、下りましょう。賢者も準備出来た?」
賢者「おー、おなかいっぱいだ!!いくぞー!!」
魔法使い「…マイラ程ではないけど、森が多くて歩きづらいわね…」
商人「うん、岩山も多いし…」
賢者「なかなかまちがみえないぞ…」
魔法使い レベル45「ただ、魔物は他と比べて特別に強い訳でもないみたいね」
賢者 レベル39「ぎんいろのやつもいるしな!!」
商人 レベル42「またみんなでレベルアップ出来たね!!」
魔法使い「ええ、強くなるに越したことはないし…あら、見て二人とも、あの湖の真ん中に…」
商人「あ、町が見える!!」
賢者「おおー!!でもどうやっていくんだ?およぐのか?」
魔法使い「まさか…ほら、向こうは陸続きになってるわ。あっちからなら歩いて行けるわね」
賢者「おー、そうだな!!まちについたらごはんだな!!」
商人「またごはん!?さっきイカとか食べたのに…でも新しい町はワクワクするね!早くお買い物したいな!」
魔法使い「私は休みたいわね、マイラからここまでに結構魔力も使ったし…良い宿だと良いけど…」
賢者「ごはんがおいしいやどがいいな!!」
商人「あたしは安い宿がいいな!!さあ、早く行こうよ!!」
商人「さあ、無事に着いたね!おっ買いっもの!!おっ買いっもの!!」
賢者「ご は ん!!ご は ん!!」
魔法使い「息合わせなさいよ…まあ、最初は買い物かしらね」
商人「やった!!武器屋さんは…ここ!!こんにちは!!」
武器屋「はい、いらっしゃい」
賢者「おー、かっちょいいぶきがたくさん!!」
商人「うん、格好いいだけじゃなくて、この武器屋さんすごいよ。こっちの世界はどこもスゴい武器防具ばっかりだったけど、その中でもここはピカイチだね」
魔法使い「へえ、すごいわね。でも…私達が装備出来るものはあるの?」
商人「それなんだけど…このはやぶさのけんなら、あたしと賢者ちゃんが装備出来るんだけど…」
魔法使い「…けど?」
商人「このはやぶさのけんってね、軽いから2回連続で攻撃出来るんだけど、その文攻撃力は控え目なの。今のあたし達が装備しても…」
魔法使い「大したダメージは与えられない?」
商人「うん、残念だけどね…」
魔法使い「そう…なら仕方ないわね。それにどちらにしろ、お金足りないんじゃないの?」
商人「うん、実はね…だから今回は買うものはないかなあ…でも、いつかこれを装備出来るくらいになりたいね!」
魔法使い「さて、じゃあ後は宿屋に行きましょうか」
賢者「おー、ごはん!!」
商人「あたしも少しお腹空いたなあ…あれ?あの子、さっきからずっとこっち見てる…どうしたの、坊や?」
子供「ねえ、お姉ちゃん達って、今噂の大魔王を倒そうとしてる人達?」
魔法使い「噂の…?私達、噂になってたのね…」
賢者「おー、だいまおーも食べてやるぞ!!」
子供「そっかー、でもおそかったね。きっとオルテガのおじちゃんが先に大魔王を倒してくれるよ!」
商人「え!?オルテガ様!?オルテガ様が、ここに来たの!?」
子供「うん、この前ね。大魔王を倒しに行くんだって!」
魔法使い「オルテガ殿が、大魔王を…」
子供「そうだよ!お姉ちゃん達、もう遅いだろうけど、がんばってね!!」タタタ…
商人「あ、行っちゃった…ねえ魔法使いちゃん、オルテガ様が…」
魔法使い「ええ、そういえばラダトームや精霊のほこらでもオルテガ殿の名を聞いたわね。私達より先に大魔王を倒そうと…」
賢者「まずいぞ、さきに食べられちゃうぞ!!」
魔法使い「食べはしないと思うけど…」
老人「ああ、慌てる必要はなかろうて」
商人「わっ、今度はおじいさん!?どういう意味ですか?」
老人「哀れなり、オルテガ。魔の島へ渡る術を知らず、海の藻屑と消えたとか」
商人「ええ!?それって…」
魔法使い「にわかには信じがたいけど…」
老人「ああ、ワシも信じとうはない。じゃが…」
魔法使い「そうですか、ありがとうございます…」
商人「ま、魔法使いちゃん、オルテガ様は…」
賢者「なんだ、オルテガってしんじゃったのか?いっしょにだいまおー食べてもよかったんだぞ」
魔法使い「…大丈夫よ、今までだって亡くなってたと思ってたのに生きてらしたオルテガ殿ですもの、きっと…」
賢者「そっか、じゃあいっしょにだいまおーのいけづくりだな!!」
商人「大魔王の活け作り!?それはちょっと…でも、そうだよね、オルテガ様がそんなに簡単に死んじゃうわけないよね。うん、そうだよね、うん…」
――172日目
魔法使い「さて、この町でやる事はもうないわね。二人とも、支度は出来た?」
商人「うん、バッチリ!!」
賢者「たくさん食べたぞ!!」
魔法使い「よし、じゃあ…あら?何か騒がしいわね…」
町人「お待ちください!大魔王打倒を目指すご一行ですよね?」
商人「え?はい、そうですけど…何ですか?町の皆さん総出で…」
町人「ああ、良かった…これを、皆さんの旅のお役に立てていただきたくて…」
なんと さとりのしょをてにいれた!!
商人「こ、これってさとりのしょ!?スゴい!!」
魔法使い「これは…何故これを私達に?」
町人「大魔王打倒は我々の悲願でもあります。どうかお受け取り下さい」
剣士「それから…これを預かっていてくれないか?オルテガ様に届けて欲しいんだ」
なんと いのちのゆびわをてにいれた!!
商人「こ、これもスゴい…でも、オルテガ様は…」
剣士「海の藻屑になったなんて噂もあるが、この町の皆が信じてないよ。同じ目的を持つあんた達なら、いつかオルテガ殿に会うんじゃないかと思ってね」
魔法使い「なるほど…ではお預かりするわ」
子供「頑張ってね!!オルテガのおじちゃんによろしく!!」
商人「うん、絶対会って伝えるから!!」
賢者「いっしょにだいまおー食べてくるぞ!!」
町人「このアレフガルドをよろしくお願いします!!」
女性「あなた達の言う光が溢れる世界…ここもいつかそうなる、そう信じていますわ」
魔法使い「ええ、大魔王を倒せばきっと朝が来るはず。待ってて、きっと…」
商人「きっと、ううん、必ず大魔王を倒してきます!!じゃあ行ってきます!!」
賢者「じゃーな!!またごはん食べに来るぞ!!」
魔法使い「期待されると大変な所もあるけど…でも気持ちが入るわね。さあ、行きましょう!」
商人「…と、勇んで町を出たのは良いけど…」
賢者「どっちにいけばいいかわからないな!!」
魔法使い「そうね、まさかあの雰囲気の中聖なるほこらはどこですかと尋ねに戻る訳にもいかないし…」
商人「ちょっと、ううん、スゴくカッコ悪いよね…とりあえず南に向かってみる?」
魔法使い「そうね…まあ、聖なるほこらを探せばいいのは分かってるし、探し続ければ…」
ゴールドマンがあらわれた!!ダースリカントがあらわれた!!
商人「お、みたことないモンスターがいるぞ!!」
魔法使い「ええ、警戒して…商人?」
商人「見つけた…やっと見つけた、商人達の伝説ゴールドマン!!腕をもいで目玉をくり貫いて全部売り飛ばしてやるんだから!!」ゴゴゴ…
魔法使い「ちょっと、落ちつい…」
商人「たー!!とりゃー!!このっ!!このっ!!このおっ!!こ れ で も かー
!!」ドカバキグシャッ
――まもののむれをやっつけた!!
商人「さあさあさあ、血も肉も!!魂も!!全部全部売り飛ばしてあげる、アハハハハ!!」
賢者「しょ、しょーにん、こわいぞ…」カタカタ
魔法使い「金塊を前にするとこうも人が変わるのね。商人だから仕方ないのかもしれないけと…」
商人「はあ…少し興奮し過ぎたよ…」
魔法使い「やっと落ち着いたようね。もう、欲望丸出しにして…」
賢者「あいつ、食べてみたかったなー…」
魔法使い「食べられないでしょうあれは…ともかく、初見の敵だったんだし、あんな風に突っ込まれては困るわ。そもそも私達、そこまでお金に困ってる訳じゃ…」
商人「突っ込んだのは悪かったけど、お金はいくらあっても困らないよ!!まだまだ…」
魔法使い「はいはい。それより、結構歩いたけど、何も見えて来ないわね…」
商人「うーん、もうちょっと進んでみない?もしかしたら、またゴールドマンが…じゃなくてえっと、そろそろ聖なるほこらが見えてくるかもしれないし…」
魔法使い「欲望が隠しきれてないわよ…」
賢者「…お?なあなあ、あっちにほこらが見えるぞ!!」
商人「え、ホント?ほ、ほら、あたしの行った通り!!」
魔法使い「また調子の良い…でも、私にはまだ見えないわね」
賢者「あのいわやまのむこうだぞ!!でもふねでないといけなそうだぞ!!」
魔法使い「と、いうと…あの島のどこかにあるのね。じゃあ船に戻らないといけないわね。賢者、お手柄だったわね」
賢者「おー!!ごはんやまもりな!!」
魔法使い「山盛りじゃなかった時あったかしら…まあいいわ、聖なるほこらが見つかったのなら安いものね。さて、あそこには何が待ってるのか…」
――クラーゴンのこうげき!!つうこんのいちげき!!
商人「痛ぁい!?し、死にそうだよ…」
賢者「しょーにん、へーきか!?ちをぬくまえにしんじゃだめだぞ!!」
商人「何で食べること前提なの!?あたしよりイカを食べてよ!!」
魔法使い「商人、痛いでしょうけど、まずは敵を片付けるわ!!――炎天の主よその身を分けよ!!汝、堕ちたる太陽の双子よ、地上で再び神の名を纏え!!――メラゾーマ!!」ゴオオオ…!!
――クラーゴンをやっつけた!!
魔法使い「大丈夫、商人?」
商人「うん、ギリギリ…ヒットポイント30ちょい位かな…」
魔法使い「何よそれ…」
賢者「おー、いいひかげんのイカ!!」
魔法使い「ほら賢者、商人のケガを治してあげて。貴方の方が魔力に余裕があるんだから」
賢者「はーい…お、あれみてみて、あれがさっきみたほこらだぞ!!」
魔法使い「ほこら…?あ、あれね!やっと見つけたわ、聖なるほこらを!」
賢者「やったな、またけんじゃがさいしょにみつけたぞ、またごちそうだな!!」
商人「………回復魔法は?」
――173日目、聖なるほこら
ルビス(……)ソワソワ
賢者「おー、ここがせいなるほこらか!!」
ルビス(あ、来ました!!)
商人「あ、中に誰かいるよ!こんにちは!!」
神官「こんにちは。ここは聖なるほこら」
魔法使い「ここで良かったのね。やっと見つけたわ」
神官「うむ、よくぞ来た。今こそ雨と太陽が交わるとき!!」カッピシャアッ!!
ルビス(私の力も…それっ!)
なんと にじのしずくをてにいれた!!
賢者「お?なんだこれ?」
魔法使い「にじのしずく…確か、雨と太陽が交わるとき、虹の橋が架かる、という言い伝えをどこかで聞いたような…」
商人「そっか、これで大魔王の城のある島に橋を架けるんだね?」
賢者「ふーん、でもそれならルビスさまがくれればよかったのに。やっぱりルビスさまはケチだな!!」
ルビス(そんな、ひどい…)
神官「さて、もうここには用はないであろう。行くがよい」
賢者「おっちゃんのうしろのたからばこはなんだ?それもほしいぞ!!」
神官「ああ、これはもう空っぽだから気にしないように」
賢者「え?へんだぞ、だってにじのしずくはたいようのいしとあまぐものつえがあわさってできたんじゃないのか?」
商人「あ…そっか、最初から宝箱の中に入ってたなら その2つ持ってこなくても良かったんだもんね」
賢者「やっぱりそのなかにはなにか入ってるんだな?なんだ?おいしいものか?みせてみせて!!」ギャーギャー
神官「ううむ…実はこれはな、ワシの食料が入っておるのじゃ…」パカッ
賢者「あー!!やっぱり食べものかくしてた!!ちょーだい!!ちょーだい!!」ギャーギャー
魔法使い「もう!!神官殿だってごはんを食べなきゃいけないの!貴方だってごはんが食べられなかったら悲しいでしょ?」
賢者「ごはんが!?…………………うー、じゃああきらめるぞ……」グウウウ…
商人「ほ、ほら賢者ちゃん、町に戻ったらおいしいものいっぱい食べよ?ね?」
賢者「おー、じゃあはやくかえるぞ!!」グイグイ
魔法使い「はいはい、慌てないの…では、失礼します」
神官「うむ、気を付けてな」
ルビス(本当に賑やかな人達…どうかご無事で…)
――174日目、ラダトーム
賢者「おやぶーん、げんきかー?」
カンダタ「おお、お前か!お前こそ無事か?」
賢者「おー、いろんなモンスター食べたぞ!!」
カンダタ「そうか、そりゃ何よりだ!!」
カンダタ「おおそうだ、お前が持ってきた卵だが、まだ孵らないぞ」
賢者「そっかー…でもぜったいかえっておっきくなっておにくたくさんだからな!!おやぶん、食べちゃダメだぞ!!」
カンダタ「ああ、分かってるお前に黙ってそんな事しないよ…もうお前に勝てそうにないしな…」
商人「あー、そうだよね…」
賢者「おやぶん、けんじゃたちこれからだいまおー食べにいくんだぞ!!」
カンダタ「大魔王を!?…本当ですか?」
魔法使い「ええ、少し挨拶回りしてからだけど」
カンダタ「そうですか…いや、貴方達ならきっと出来ます、頑張って下さい!…おい、大魔王の肉、ちょっとくらい食わせろよな」
賢者「おー、もってきてやるぞ!!」
商人「絶対美味しくないと思うけどなあ…」
――ラダトーム城内
王様「…そうか、オルテガはまだ大魔王打倒を諦めておらなんだか。流石勇者と呼ばれる男…」
魔法使い「ええ、ただ安否は不明ですが…」
王様「いや、今までも安否は不明だったのだ。わしらは信じて待つだけじゃ。そなた達の事もな…」
魔法使い「ええ、必ず、とお約束はできませんが、きっと…」
商人「もうオルテガ様が倒しちゃってるかもしれませんし!」
賢者「さきにたおされたら…モグモグ…おにくもってかえれないぞ… 」モグモグ
魔法使い「もう、食べながら喋らないの!…王様、申し訳ございません」
王様「いや、今まで何度もこうやって勇者達と食事をしてきたが、同じ相手と再び食事をするのは初めてなのだ。みな、二度とは帰ってこなんだからな…」
魔法使い「そうですか…」
王様「だから、再びそなた達とこうやって食事を楽しめるのは嬉しいのだ。願わくば、また…」
魔法使い「ええ、きっと…」
商人「また来ます!!ね、賢者ちゃん?」
賢者「おー…モグモグ…また食べに…おかわり!!」
魔法使い「もう、この子は本当に…」
魔法使い「さてと…ここにも挨拶しないとね…私はお城に行くわ」
商人「あたしはまたちょっと取引に…」
賢者「けんじゃはルイーダねえさんのところでごはん食べるぞ!!」
魔法使い「あんまり食べ過ぎないのよ。言っても無駄だと思うけど…さあ、私はお城に…久しぶりね、ここも…あら」
兵士「おう、しばらくじゃないか。どうだ、調子は?」
魔法使い「ああ、久しぶりね。これから大魔王の本拠地に乗り込むから、その前に挨拶をね…」
兵士「大魔王に?お前は本当にスゴい奴だよ。これで王様も元気を出してくれればいいが…」
魔法使い「どうかしらね…?まあ、もし倒せたら元気も出るんじゃないかしら?」
兵士「もし、か。お前にしては弱気だな」
魔法使い「大魔王を向こうに回すんだからね…まあ、負けるために行くわけじゃないし、きっと帰って来るわよ」
兵士「そうか…じゃあ期待して待ってるかな。俺には何も出来ないが…そうだ、もし無事に戻ってきたら、食事でもどうだ?たまにはおごってやるぜ」
魔法使い「あら、嬉しいわね。出世してお給料上がったのかしら?そうね…じゃあ仲間と一緒にごちそうになるわ」
兵士「仲間と?お前…誘いがいがねえなあ…」
魔法使い「あら、そんな事ないわよ。私の仲間、すごい食べるから、覚悟しててね。じゃあ…」
兵士「ああ、達者でな………おいおい脈なしかよ、ったく、行き遅れても知らねえぞ…」
大臣「そうか、ついに大魔王に…本当にお主には頼ってばかりだな」
魔法使い「いえ、これが王様からの命ですから…で、その王様は?」
大臣「ああ、最近は部屋に閉じ籠ってしまってな…まあ、私が王位に着くには都合が良いがな、がはははは!!」
魔法使い「ふふ、そうですね。大臣はお変わりないようで…」
大臣「そんな事はない。王様がああだからな、私が王様の仕事までしなきゃいかん。王位に着くための予行練習とはいえ、大変だよ…」
魔法使い「でも、これくらいでへこたれていては、王様にはとてもなれないのでは?」
大臣「へこたれてなどおらんよ、なにせ私以外に王位を任せられる者もおらぬしな!!」
魔法使い「声が大きいですよ、姫様に聞かれたら大事です…そうだ、1つ報告が…」
大臣「ん?なんだ改まって」
魔法使い「以前報告に来たときには言い忘れていたのですが…下の世界にオルテガ殿がいたという情報が…」
大臣「なんと!?してオルテガは今何を?」
魔法使い「そこまでは…ただ、下の世界でも平和の為に戦っておられるそうです」
大臣「そうか…それは朗報だな!!」
魔法使い「あら、そうでしょうか?オルテガ殿が生還したら、大臣にとっては王位を争う最大のライバルに…」
大臣「おお、なんという事だ…!いや、一国民としてはやはりオルテガの無事は嬉しいが、いやしかし、ううむ…」
魔法使い「さて、お城での用事も済んだし…他の二人は…」
商人「あ、魔法使いちゃん、お城はもういいの?」
魔法使い「ええ、貴方の用事は?」
商人「うん、バッチリ!!ほら、これ見て、ふっかつのつえ!!これはね、使うとザオラルの効果があるんだよ!!すごいでしょ!!」
魔法使い「ザオラルの…?すごいわね。それで、もう1つのそれは?」
商人「え、これは…しんぴのビキニっていうんだけど、これは…」
魔法使い「なるほど、貴方が着るのね。似合うと思うわ」ニッコリ
商人「き、着ないよこんなの!!見かけによらず良いものだったから、つい…」
魔法使い「…まあ、いいわ。それより賢者はどうしてるかしら?」
商人「あ、そ、そうだね!賢者ちゃんは酒場に行ったんだよね?まだ食べてるかな…こんにちはー!」
賢者「おー、ふたりとも!!」モグモグ
魔法使い「…まだ食べてたわね」
ルイーダ「ああ、二人とも。聞いたよ、なんだかすごい魔物を相手にするんだって?」
商人「ええ、まあ…」
ルイーダ「そうかい、頑張っておくれよ。あんた達が魔王を倒したってのに、一向に魔物が減らないから、みんななんとなく不安みたいでね…」
魔法使い「…そう。無理もないわね…」
ルイーダ「でも、今度こそ魔物達の親玉をやっつけるんだろ?みんな期待してるからね!!」
賢者「おー!!みんな食べてやるぞ!!」
商人「うん、きっと平和になるよ。きっと…」
魔法使い「ええ、きっとね。じゃあルイーダさん、私達はこれで…賢者、行くわよ」
賢者「もうちょっと…ごくん。おー、ルイーダねえさん、またな!!」
ルイーダああ、待ってるよ!」
商人「さようなら、みんな元気で!!」
魔法使い「…さて、アリアハンでの用事もあらかた済んだわね。あとは、いよいよ…」
賢者「だいまおー食べにいくんだな?」
商人「まだ食べる話なの!?…でも、いよいよ…」
魔法使い「ええ、いよいよね。いよいよ大魔王との対決、そして私達の旅の終わりも…」
――177日目、リムルダール
商人「ほら二人とも、見てみて、あなほりしたらしあわせのくつが出てきたよ!!幸先いいね!!」
賢者「おー、レベルのあがるくつ!!」
魔法使い「確かに、幸先は良さそうね。それはそうと、確かリムルダールの西にこのにじのしずくを使う岬があるはずだけど…」
商人「もうそろそろだよね…あ、ここじゃない?」
賢者「おー、むこうがわがみえるぞ!!およいでいけないのか?」
魔法使い「これは無理じゃないかしら…海、物凄く荒れてるもの…」ザッパーン
商人「うん、これはちょっと…でも!!だからこそこのにじのしずくの出番だよ!!それっ!!」ピカーッ!!
ルビス(…いよいよですね…皆さん、護武運を…それっ!!)パアアア…
賢者「おー、にじがでたぞ!!」
魔法使い「ええ、虹が…いえ、これは…橋!?橋が…海峡に…架かる…!」
商人「わあ、すごい…まるで奇跡だね…」
ルビス(ふふふ、私の力ですから!)ドヤッ
賢者「うーん、でもこれっぽっちのながさのはしをかけるだけなんだな、だいまおーのしろまでとばしてくれればいいのに…やっぱりルビスさまはケチだな!!」
ルビス(そんな、ひどい…)
商人「…わあ、この橋、ちゃんと渡れるのか不安だったけど…」
魔法使い「ええ、しっかりした橋ね。これなら…」
賢者「はしってもへーきだな!!それー!!」ダダダ…
魔法使い「ほら、走らないの!落ちたら大変よ、もう…」
商人「本当、これから大魔王と戦うのに、よくあんなに元気で…」
賢者「なあなあ、だいまおーってどんなあじかな?あまいかな?すっぱいかな?」
魔法使い「…この子には不安なんて無縁みたいね…」
商人「そだね…でも賢者ちゃん、その質問には世界中の誰一人答えられないよ…」
賢者「お?ほら、あそこ、おしろがみえるぞ!!」
商人「あ、ホントだ!あれが…あれ?お城、2つ見えるよ?ほら、海の向こうにも…」
魔法使い「あれはラダトーム城じゃないかしら?ほら、あの門の形…」
商人「ああ、そっか。じゃあ…今辿り着こうとしてるこのお城が…」
魔法使い「ええ、こっちが大魔王の城ね。さあ、行くわよ、覚悟は出来た?」
賢者「おー、いつでも食べれるぞ!!」
商人「ホント言えばやっぱりちょっと怖いけど…うん、行こう!!」
――大魔王の城
賢者「おー、ここがだいまおーのしろか!!」キョロキョロ
商人「立派なお城だね…ダンジョンにありがちなクモの巣とかカビ臭さとかもないし…」
魔法使い「大魔王の城だからね。そんなしみったれた感じにはならないでしょ」
商人「これってやっぱり手下のモンスター達がマメに掃除してるのかな?」
魔法使い「どうなのかしらね…大魔王ですもの、魔力でなんとかするんじゃない?」
商人「うーん、でも魔力でとはいえ自分でお掃除してる大魔王もちょっとイメージ違うなあ…」
賢者「ぶかのモンスターたちがしごとでそうじしてるんだぞ!!しごとがないとごはん食べれないんだぞ!!」
商人「大魔王 配下も給料制なのかなあ?福利厚生とかどうなってるんだろ?」
魔法使い「私に聞かれてもね…さあ、無駄話はここまでよ。例えお城が綺麗でも、漂う魔物の気配までは消しきれてない…いえ、消す気もないんでしょうね」
商人「うん、感じるよ…でも、あたし達なら大丈夫、きっと…」
トロルキングがあらわれた!!バルログがあらわれた!!
魔法使い「出たわね、見たことない魔物もいるけど…まずはあの大きな方から倒すわよ!!ベギラゴン!!」ゴオオオ…!
商人「バシルーラされるといけないもんね、それっ!!」ドカバキ
賢者「でっかいおにくでステーキだぞ!!」ビシバシ
――トロルキングをたおした!!トロルキングをたおした!!
バルログはザラキをとなえた!!
賢者「しょ、しょーにん!?だいじょーぶか!?」
商人「う、うん、平気…それっ!!」ドカッ
――まもののむれをやっつけた!!
魔法使い「ふう、大きな被害もなく…商人?」
商人「あ…これ、いのちのいしが…」バラバラ…
魔法使い「…身代わりに砕けたのね。良かったわね、持ってて」
商人「そだね…ねえ、魔法使いちゃん…」
魔法使い「ほら、予備のいのちのいしを持って…不安になるのは分かるわ。でも大丈夫よ、私達が付いてるわ」
商人「…うん、そうだね。よし、行こう行こう!!」
魔法使い「…さすがに魔物達の本拠地ね、強敵ばかりだわ…」
賢者「トロルとライオンはおいしかったぞ!!」
魔法使い「捌くのも食べるのも早いわね…でも、思ったよりずっと消耗が激しいわね…出来れば今日中に決着をつけたい所だけど、撤退も選択肢に入れておかないとね…」
商人「そだね、無理だけは…あ、賢者ちゃん、一人で先に行っちゃダメだよ!!」
賢者「おー、ほら、見てみて、でっかいぞう!!」
魔法使い「像…?厳めしい像ね、それに今にも動き出しそうな…」
ゴーーーン!!
商人「へ!?な、なんの音!?」
魔法使い「後ろの…扉が閉まった?閉じ込められたわね…」
――我等は大魔王の部屋を護るもの!!
賢者「なんだ?どこでしゃべってるんだ?」キョロキョロ
――我等を倒さね限り、先には進めぬぞ!!
ゴゴゴゴゴゴ…
商人「ぞ、像が動き出した…!」
魔法使い「本当に動いたわね…でも大魔王の城だもの、これ位は…さあ、やるわよ!!」
――だいまじんがあらわれた!!
商人「これって、あのやたら力の強いモンスターだよね…そんなのが2体も…」
魔法使い「大丈夫、今までだって戦って来たもの…ベギラゴン!!」ゴオオオ…
商人「そ、そだね、えいっ!!」ドカッ
賢者「こいつらはたべれないなー…それっ!!」ビシャッ
魔法使い「あとはいかづちのつえを使って、二人が攻撃すれば倒せるはず…!?」
だいまじんのこうげき!!だいまじんのこうげき!!
商人「痛っ!!た、倒せないの!?こいつら、こんなに丈夫だったっけ!?」
賢者「くそー、食べれないくせにー!!そりゃー!!」ドカッ
だいまじんたちをやっつけた!!
魔法使い「ふう、倒せたけど…先は長そうなのに、こんなに消耗していては…」
――だいまじんがあらわれた!!
商人「またこいつらと戦うの!?」
魔法使い「厳しいけど…一斉に掛かって来なかっただけましかもね。ベギラゴン!!」ゴオオオ…!
賢者「食べれないからおなかがへるだけだぞ…」ビシャッ
商人「頑張って賢者ちゃん!それっ!!」ドカッ
だいまじんのこうげき!!つうこんのいちげき!!
商人「ひっ!?いったあ…」フラフラ
魔法使い「大丈夫!?」
商人「うん、まだまだ平気、あたし頑丈だから!!それっ!!」バキャッ
魔法使い「出し惜しみはなしね、もう一発…ベギラゴン!!」ゴオオオ…!
――だいまじんたちをやっつけた!!
商人「倒した、倒したけど、まだ…」
賢者「あと2たいぞうがあるぞ…」
魔法使い「ええ…でも戦うと分かってるから、準備は出来るわ。二人とも、回復を忘れないでね」
――だいまじんがあらわれた!!
魔法使い「今までは節約しようとしてかえって消耗してしまったわ。今度は最初から全開で行くわよ!イオナズン!!」キャボーン!!
商人「それっ!!このぉっ!!」ドカバキ
賢者「このー!!なんでにくじゃないんだー!!」ビシバシ
――だいまじんたちをやっつけた!!
魔法使い「よし、結果的に一番消耗が少なくて済んだわね」
商人「でも、ここまででかなり体力も魔力も使っちゃったよ…どうしよう?引き返す?」
賢者「ええー!?もうか!?」
魔法使い「……いえ、まだ行きましょう。まだ空っぽになった訳ではないし、それに…いざとなればいのりのゆびわも、まだたくさんあるわよね?」
商人「うん、まだっていうか、今まで1つも壊れてないよ!」
賢者「おー、うんがいいな!!」
魔法使い「なら進みましょう。ここで引き返してたら、いつ大魔王まで辿り着けるか分からないわ。もっと敵陣深くまで行きましょう…」
商人「あ、でも後ろの扉が閉まって閉じ込められたから、どっちにしろ戻れないのか…」
ゴーーーン!!
賢者「お?なんのおとだ?」
魔法使い「扉が開いたみたいね。これで進めるし戻れるわ」
商人「ああ、良かった…戻らないにしても、退路は確保したいもんね…で、進んでみたは良いものの…玉座はあるけど誰も居ないね…」
賢者「ここじゃないのか?ほかにかいだんでもあるのか?」
魔法使い「いえ、それならあの門番みたいな魔物がここに居た意味がないわ。あの魔物達、この先には進ませない、ってはっきり言ってたからね…」
商人「ああ、言ってたね。てゆうか、それじゃあのモンスター達、あたし達にヒントくれたようなもんだね…」
魔法使い「ええ、でもここには何もない、これはどういう…待って、確かリムルダールかどこかの囚人が、玉座の後ろに秘密の階段があるって…賢者!」
賢者「おー、調べてみるぞ…あ、かいだんだぞ!!」
商人「ホントだ!!やったね魔法使いちゃん!!」
魔法使い「ええ、これで先に進めるわね。さあ、行くわよ――」
商人「…階段を下ってみたけど、ここは狭い部屋だね…」
賢者「またかいだんがあるぞ!!」
魔法使い「そうね、また下りね。さあ、もたもたしないで…」
商人「あ、待って、あなほりしたい!」
魔法使い「…普段通りね。感心するわ」
商人「普段通りじゃないよ、びびってるよ!!でも商人としての本能が体を動かすの!!」
魔法使い「あなほりするのが本能なの…?」
賢者「けんじゃは食べるのがホンノーだぞ!!」
魔法使い「知ってるわよ…」
商人「うん、知ってるね…あーあ、2ゴールドが4回だけかあ…大魔王の城だから、豪華な物が出てくるかと思ったんだけど…」
魔法使い「魔物達の本拠地ってそういう事を期待する所かしら…?」
賢者「おかねがあるってことはやっぱりモンスターもきゅうりょうもらってるんだな!!食べないといきていけないもんな!!」ウンウン
商人「うーん、このお金ってそういう事なのかな…?」
賢者「お、やっとひろいところにでたな!!」
商人「うん、でも床が穴だらけだよ。それに…」
魔法使い「ええ、これは滑る床のようね。不用意に進んでも下に落ちるだけだわ」
賢者「じゃあどうするんだ?しょーにんをさきにおとすのか?」
商人「なんで落ちなきゃいけないの!?落ちたくないよ!!」
魔法使い「そうね、落ちたくないわね…待ってて、今落ちないように歩けないか考えてるから…」
商人「え?どうすればいいか分かるの?」
魔法使い「ルビス様のいた塔で散々滑ったり落ちたりしたからね…うん、分かったわ。行きましょう」
商人「え?ほ、ホントに?」
賢者「ムリしなくていいんだぞまほーつかい、しょーにんをおとせば…」
商人「だから落ちたくないよ!!…って魔法使いちゃん、こんなにスイスイ進んで良いの!?」
魔法使い「ええ、大丈夫よ…ここはこうで…ここは…ほら、上手く進めたわよ」
賢者「おお、すごいぞまほーつかい!!」
商人「うーん、さすがいのちしらずに変わってもきれものだね!!」
魔法使い「これくらいはね…それに、この程度で足止め出来ると思われてもね…」
商人「…結構消耗はしてるけど、順調といえば順調だね」ゴソゴソ
魔法使い「まあそうね…って何してるの?」
商人「あ、これね、さっきあなほりで見つけたどくけしそうだよ。多分使わないからしまっておこうと思って…」
賢者「それにがいからな、しまっていいとおもうぞ」ウンウン
魔法使い「ああ、袋を出したついでに、ひかりのたまも出しておいてもらえる?大魔王と対峙したのにひかりのたまは袋にしまいっぱなしじゃ笑い話にもならないわ」
商人「あ そだね…っと。はいこれ、誰が持つ?」
魔法使い「私が持つわ。ほしふるうでわを着けてる私が一番素早く使えそうだからね」
商人「じゃあはい、魔法使いちゃん!賢者ちゃんもいいよね?」
賢者「それはおいしくないからいいぞ!!」
魔法使い「かじったのね…」
商人「あはは…でも、こういう準備をしてるとホントにいよいよって気がするよ。大魔王、かあ…」
マントゴーアがあらわれた!!
賢者「お、あいつはおいしいやつだぞ!!」
魔法使い「本当、良くおなか壊さないわね…さあ、やるわよ!イオラ!!」ドカーン!
賢者「ムチでたたいて柔らかくするぞ!!」ピシャッ
マントゴーアをやっつけた!!
マントゴーアはメラゾーマをとなえた!!マントゴーアはバギクロスをとなえた!!
賢者「わー、きられてやかれてステーキになっちやうぞ!!」
魔法使い「ステーキになるのはイヤね…商人!」
商人「うん!!とー!!」ドカカッ
――マントゴーアをやっつけた!!
商人「ごめん、あたしの攻撃が遅れて…」
魔法使い「平気よ、それに貴方達はまだ魔力に余裕あるでしょ?回復出来るから大丈夫」
商人「あ、そうだね、ベホマラー!!」ピカー!
賢者「おー、げんきいっぱいだ!!」
魔法使い「このペースなら魔力持つと思うけど…先が見えないから不安にもなるわね…」
商人「―てい、たぁ、とー!!」ドカバキ
マントゴーアをたおした!!
アークマージはザオリクをとなえた!!マントゴーアはいきかえった!!
魔法使い「完全蘇生呪文!?厄介ね…ヒャダイン!!」カキーン
マントゴーアをたおした!!エビルマージをたおした!!
賢者「こんどはいきかえらせるまえにたおすぞ!!そりゃー!!」ザクッ
――まもののむれをやっつけた!!
商人「うーん、ホントに厄介なモンスターばっかりだね…」
魔法使い「本当ね。だんだん魔力も少なくなってきたわ…」
賢者「…お?おー、あそこにたからばこがあるぞ!!」
魔法使い「大魔王の城のお宝…魔物じゃないの?」
商人「ううん、きっと物凄いお宝だよ!!…それっ!!」パカッ
なんと もろはのつるぎをてにいれた!!
魔法使い「あら、凄いお宝ね。で、これいくつ目かしら?」
商人「ろ、6…あーあ、初物じゃない上に呪いの剣かあ…いかにも大魔王
のお城のお宝だけど…現実は厳しいね…」
――まもののむれをやっつけた!!
魔法使い「よし、良い調子で…」
賢者はレベルがあがった!!
賢者 レベル40「おー!!おーだいとっぱ!!」
商人 レベル43「やったね!!これでこのお城に来てからみんなレベルが上がったね!!」
魔法使い レベル46「そうね、レベルは高いほど良いから…」
賢者「これでパルプンテがつかえるようになったぞ!!」ドヤッ
商人「おお、すごいね賢者ちゃん!!」パチパチ
魔法使い「やったわね…これで私が使えて賢者が使えない呪文は無くなったわね。嬉しいような、淋しいような…」
商人「そうなんだ…でも魔力は魔法使いちゃんが2倍くらいあるよね?」
魔法使い「流石に2倍まではないけど…」
賢者「あととしのこーだな!!」
魔法使い「年寄りみたいに言わないでよ…でも、仲間が強いのは心強い事だわ」
商人「そだね!!よーし、首を洗って待っててよ大魔王ー!!」
賢者「もうすぐ食べにいくからな!!」
商人「…このお城も、かなり奥まで来たよね…」
魔法使い「そうね、そろそろ何かあっても良さそうだけど…」
賢者「なにかってなんだ?ごはんのじかんか?」
魔法使い「違うわよ…そろそろ、大魔王の住処にたどり着いても良い頃…」
商人「それか大魔王のお宝の在処とか!」
魔法使い「まだ諦めてないのね…」
賢者「でもここ、おたからのにおいするぞ!!しかもたくさん!!」
商人「おー!!ね、魔法使いちゃん、聞いた聞いた?お宝、たくさんあるって!!」
魔法使い「それは良いけど、また呪いの剣とかじゃないの?」
商人「そ、そんな事ないよね賢者ちゃん…賢者ちゃん?」
賢者「なあなあ、あそこにひとがいるぞ」
魔法使い「人が?私にはまだ見えないけど…」
商人「あたしにも…こんな所にいるなんて、やっぱりモンスターかな?…ううん、違う、あれ、モンスターと戦ってる!!」
魔法使い「どういう事かしら…行ってみましょう!」
商人「あれ、すごい大きなモンスターじゃない?」
賢者「おろちみたいなやつだな!!」
魔法使い「ええ、それに立ち向かってるのはたった一人みたいね、早く行って助太刀に…」
ゴロピカドーン!!
商人「きゃっ!?な、なに!?」
魔法使い「あれは…ライデイン!?稲妻の呪文は勇者だけが使える呪文のはず…まさか!?」
商人「え、ど、どういう事!?」
賢者「あー!!ニンゲンがやられてるぞ!!」
魔法使い「いけない!!二人とも、戦闘準備を!まだ遠いわ、お願い、間に合って…」
商人「あ、あたしが回復に回るね!!賢者ちゃんは…」
賢者「あー、もう…」
――キングヒドラはほのおをはいた!!
男「ぐわあああ…!!」
魔法使い「まずいわ、間に合わない…!もう少し、もう少し堪えて…」
賢者「あ、モンスターがにげてくぞ!!」
商人「良かった、間に合いそう…待ってておじさん!!」
男「だ、誰かそこにいるのか…?私にはもう何も見えぬ、何も聞こえぬ…」
魔法使い「しっかり!!今回復呪文を…」
男「私の名はオルテガ…今、全てを思い出した…」
商人「お、オルテガ様!?」
魔法使い「商人、早く回復を!!」
男「もしそなたがアリアハンに行く事があったら、そこにいる勇者に伝えてくれ…」
商人「それは自分で…!」
賢者「しょーにん、あぶない!!」ガバッ
商人「え!?も、モンスター!?逃げたんじゃ…!」ドッ
キングヒドラはほのおをはいた!!
男「平和な世に出来なかった父を…許し…ぐふっ!!」
魔法使い「オル…!!」
商人「そ、そんな…」
賢者「もえてはいになっちゃったぞ…これ、いきかえらせれないのか?」
魔法使い「………姿形がなくなるまで燃えてしまっては、もう…」フルフル
商人「そんな、オルテガ様…あ、も、モンスターは!?」
魔法使い「…いなくなったみたいね。今度こそ逃げたみたい…」
賢者「あいつ、だいまおーのてしたか?」
魔法使い「おそらくね…オルテガ殿を倒す程の魔物…」
商人「オルテガ様…せっかく会えたのに…こんな事って…」
魔法使い「…私達はずっとオルテガ殿の後を追って旅をしてきたようなもの…ノアニールでもアッサラームでも、そしてムオルでも私達はオルテガ殿の噂を聞いたわね。もしかしたら、人知れず魔物を倒して、私達の旅が楽になっていたのかもしれない。この偉大な勇者のお陰で…」
商人「…うん」
魔法使い「この城でだって、もしかしたら大魔王の手下を倒していてくれてたのかも…でも、これからは私達が自ら道を開かなければいけない。大魔王を目前にして…」
賢者「だいじょーぶだぞ!!おっちゃんがいなくてもけんじゃたちさんにんなら!!」
商人「そ、そうだね。うん、きっとそう、ううん、絶対!!絶対そうだよ!!」
魔法使い「ええ、ここで引くわけにはいかないわ。オルテガ殿の為にも、アリアハンの勇者殿の為にも。そう…」
(もし私達が倒れても、若き勇者殿の戦いが少しでも楽になるように…)
賢者「うーん、オルテガのおっちゃんといっしょにだいまおー食べれなかったな…」
魔法使い「まあオルテガ殿は大魔王を食べはしなかったと思うけど…」
商人「ねえ、魔法使いちゃん。魔法使いちゃんもそうかもしれないけど、オルテガ様ってあたしが物心つく頃にはもうアリアハンに居なかったけど、みんな…両親もきょうだいも、町の人達もみんながオルテガ様を尊敬してて…」
魔法使い「ええ…」
商人「そんなオルテガ様を追っかけてるみたいで…オルテガ様みたいになったような気がして、あたし、旅が楽しくて、それで…」
魔法使い「うん、私もよ…」
商人「でももう、オルテガ様はいなくて…なんか…悲しいね…」
魔法使い「ええ…でも、だからこそ、私達は目的を果たして帰らなくちゃ。帰って、やっぱりオルテガ殿は大魔王に一人挑んだ偉大な勇者様だったって、アリアハンの人達に、オルテガ殿の家族に伝えなければいけないわ…」
商人「うん、分かってる…ここでくよくよしてられないよね…よーし!!ねえ賢者ちゃん、お宝、たくさんあるんでしょ?どこにあるかなあ?」
賢者「んーと、もうそろそろだぞ!!」
商人「そっか、じゃ早く行こうよ!!ね、ね?」
魔法使い「ええ、行きましょう…あの子も強くなったわね…」
賢者「ほら、たからがあったぞ!!」
商人「おー!!いちにいさん…宝箱が6つも!!やったね!!さ、賢者ちゃん、開けよ!!」
賢者「おー、あけるぞ!!」パカッ
なんと ひかりのドレスをてにいれた!!
商人「わー、こ、これは…これはすごいよ!!直接攻撃も、炎も吹雪も、それに魔法まで防いでくれる超優れものだよ!!」
魔法使い「そんなにすごいの?確かに、普通ではないのは分かるけど…」
商人「うん、すっごい!!あたし達が今まで見つけた防具の中でもピカイチじゃないかな?」
賢者「すっごいな!!食べれないけどな!!」
商人「あたしもこんなにすごい物があるなんて、こうやって目の前にしても信じられないくらいだよ…で、どうしよう?これ、誰が装備する?」
魔法使い「それはやっぱり貴方じゃないかしら?私達の中で一番装備が不安だったし…」
商人「え…良いの?確かにあたし、こっちの世界に来てからも兜以外は新調出来なかったけど…」
魔法使い「ええ、私達は鎧は新調したし…」
商人「そ、そっかあ、じゃあお言葉に甘えて…えへへ、あたしがこれ着たら、今までより更にきゅーとでせくしーだいなまいつに…」
魔法使い「はいはい、それでもいいから、防具を新しくした分しっかり働くのよ」
商人「うーん、やっぱりドレスを着るとテンション上がっちゃうね!!」
魔法使い「もう、魔物の総本山なんだからあんまりはしゃがないのよ。さて、他の宝箱は…」
賢者「ほらほら、ゆびわだぞ!!」
商人「あ、いのりのゆびわだね。これ、確か20個位あったはず…」
魔法使い「まあ、あって困るものじゃないし…他は?」
賢者「んーと、なんかあおいいしがあったぞ。なんだこれ?」
商人「こ、これって…まさか、けんじゃのいし!?」
魔法使い「けんじゃのいし!?私も名前だけは聞いたことがあるけど、まさか…」
商人「うん、これはすごいよ。戦ってる時に使うとみんなの傷を治せるの!!しかも何回使ってもなくならないよ!!」
賢者「おー、おなかもへらないのか?」
商人「そ、それはどうだろう…?でもこれは回復魔法が使えない魔法使いちゃん用だね!はい!!」
魔法使い「ええ、ありがとう。じゃあこのけんじゃのつえは賢者に渡しておくわね」
商人「これでかなりの戦力アップだね!!これなら大魔王もイチコロだよ!!あ、戦力よりもあたしのせくしーだいなまいつさにメロメロになるかもしれないけど…」
賢者「それはないぞ!!」
商人「そ、そんなに断定しないでよ!!」
魔法使い「それで、残りの宝箱は?」
商人「えっとね、せかいじゅのはとか、いのちのいしとか…」
魔法使い「せかいじゅのははいいわね。いのりのゆびわと一緒で、たくさんあって損はないし…」
賢者「なあなあ、そのはっぱ、いちまいだけ食べちゃダメか?」
商人「賢者ちゃん、これは貴重なモノだから…」
魔法使い「そうよ、それにまんげつそうよりも更に苦いわよ、きっと」
賢者「うー…じゃあやめとくぞ…」
魔法使い「そうね、それにもし死んだらイヤでも食べさせてあげる」ニッコリ
商人「こ、怖いよ魔法使いちゃん…」
魔法使い「さて、これでこの宝物庫にはもう何もないわね。じゃあ先に進みましょう」
商人「そだね、行こう!!」
賢者「そろそろだいまおーがでてくるかな?はやく食べたいぞ!!」
魔法使い「そうね、きっとそろそろよ。二人とも、油断しないでね…」
商人「でも実際、大魔王が出てくるまでどのくらいなんだろうね?」
魔法使い「私は本当にもうそろそろだと思うわ。さっきの…オルテガ殿と戦ってた魔物、あれはきっと大魔王を守る為に配置されてる魔物だと思うの」
商人「ああそっか、あれだけ強いんだもん、そこら辺のザコじゃないよね」
魔法使い「そこら辺の雑魚にも私達結構苦戦してるけどね…」
賢者「さっきのおっちゃんとたたかってたモンスター、もうそろそろあえるのか?あれはおいしそうだったな!!」
商人「あー、やまたのおろちそっくりだったよね。やまたのおろちも美味しかったから、あのモンスターも…」
だいまじんがあらわれた!!アークマージがあらわれた!!まもののむれはいきなりおそいかかってきた!!だいまじんのこうげき!!アークマージはイオナズンをとなえた!!アークマージはイオナズンをとなえた!!
賢者「わー、モンスターだぞ!!」
魔法使い「いけない、完全に不意を突かれたわ!!呪文攻撃が…!」
商人「痛い痛い痛い!!ふ、二人とも大丈夫!?」
魔法使い「大丈夫、とは言い難いけど…貴方達はまずあの魔術師達を倒して!蘇生が出来るあいつらを先に倒さないと…」
賢者「分かったぞ!!とりゃー!!」ビシャッ
商人「で、でも魔法使いちゃん、傷が…!」
魔法使い「大丈夫よ、さっき手に入れたけんじゃのいしがあるから…それっ!」パアア…
商人のきずがかいふくした!!賢者のきずがかいふくした!!魔法使いのきずがかいふくした!!
商人「す、すごい…!よーし、これなら…それっ!!」ザクザクッ
アークマージはイオナズンをとなえた!!アークマージはイオナズンをとなえた!!
魔法使い「っつう…本当に厄介な魔法使いね…でも、もう1度けんじゃのいしで…!」パアア
商人のきずがかいふくした!!賢者のきずがかいふくした!!魔法使いのきずがかいふくした!!
賢者「すごいすごい、ケガがパーってなってピカーッてなおったぞ!!」
魔法使い「でも相手の攻撃も強烈よ、早く倒さないと持たないわ!」
商人「だいじょーぶ!!それっ!!」ザクザクッ
アークマージをたおした!!
賢者「けんじゃもこうげきだぞ!!」ビシバシッ
アークマージをたおした!!アークマージをたおした!!
魔法使い「よし、残りはあの大きいのだけよ!!」
商人「うん、いっくよー!!」ドカバキッ
賢者「それー!!」ザクッ
――まもののむれをやっつけた!!
魔法使い「ふう、完全に油断してたわね。ここは敵の本拠地、それを忘れていたわ…」
商人「油断大敵だね。でもその石すごいよ!!これなら大魔王だって…!」
魔法使い「ええ、確かにすごいけど、戦うのは私達。あまり道具に頼りすぎては駄目よ」
賢者「そうだな、食べるのもけんじゃたちだもんな!!」
商人「言ってる事分かってるかなあ?…あ、二人とも見てみて、階段だよ!!」
魔法使い「…この階段は…二人とも、警戒してね」
賢者「そろそろだいまおーか?」
魔法使い「ええ、きっとね…だから慎重に…」
商人「あ、待って、あたしあなほりしたい!!よっせ、よっせ…よしっ、なげきのたてゲット!!…って、呪いの盾かあ…」
賢者「さきゆきがあやしいな!!」
魔法使い「本当にね。まあ、大魔王が待ってる以上、先行きなんて分からないけどね…」
商人「…階段を下りてみたけど…ここ、真っ暗だね…それに…」
魔法使い「ええ、ものすごい圧力を感じるわ。しかもこれは…やっぱり大魔王だけがいるわけではないわね」
賢者「けはいがたくさんするぞ…ぜんぶ食べてやるぞ!!」
商人「ほ、ホントに食べるの…あ、明かりが!?」
ボッ…ボッ…ボッ…ボッ…ボッ…ボッ…
賢者「おー、あかるくなったな!!…お?だれかあるいてくるぞ!!」
魔法使い「あれは…あれは…!」
???「商人よ!!生け贄の祭壇へよくぞ来た!!」
商人「こ、この声…!アリアハンで聞いた大魔王の…!大魔王が、大魔王があたしの名前を…!」
大魔王「我は全てを滅ぼすもの!!」
賢者「うー、すべてを食べるのはけんじゃだぞ…!!」
大魔王「生きとし生けるものを生け贄とし、世界を絶望で覆い尽くしてやろう!!」
魔法使い「勝手な事を…!そんな事はさせないわ…!」
大魔王「商人よ、我が生け贄となれい!!出でよ我が僕達、こやつらを八つ裂きにして――その苦しみをワシに捧げよ!!」ゴオオオ…!!
キングヒドラがあらわれた!!
賢者「おー、おいしそうなモンスターだな!!」モグモグ
魔法使い「何を食べてるの?こんな時に…」
商人「ホント、やまたのおろちそっくりだよね」モグモグ
魔法使い「商人、貴方まで…」
商人「ち、違うよ、最終決戦の前に種を食べてたの!ちからのたねとすばやさのたねと…」
賢者「かしこさのたねも食べたぞ!!」
魔法使い「緊張感ないわね…相手はオルテガ殿を倒した程の魔物よ?油断しないで…」
商人「油断してないよ!!むしろ警戒してるからぱわーあっぷしてるんだよ!!ね、賢者ちゃん?」
賢者「おー!!おなかへったからな!!」ボリボリ
魔法使い「ただのおやつの時間じゃない…まあいいわ、腹が減っては、と言うし…でもたくさん食べたからには、ちゃんと戦ってもらうわよ!」
賢者「おー!!あいつも食べるぞ!!」
商人「賢者ちゃんは種だけじゃ絶対足りないもんね…じゃあやろっか!まずはどうしよう?」
魔法使い「まず私は貴方にバイキルトを使うわ…バイキルト!!」ミュミーン
賢者「けんじゃはフバーハとなえるぞ!!」ポワーン
魔法使い「ええ、良くできました。さあ商人、殴ってきなさい!!」
商人「うう、完全に怪力女ポジション…でもしょうがないかあ、いっくよー!!」ドカッ
キングヒドラはもえさかるかえんをはいた!!
商人「わ、熱い熱い!!」
賢者「でもこのくらいならやきにくにらならないぞ!!」
魔法使い「そうね、思ったよりは…」
キングヒドラのこうげき!!
商人「きゃっ!?す、すっごく痛いよ…」
魔法使い「だ、大丈夫!?かなり強烈だったわよ?」
商人「へ、へーきへーき…3桁近く持ってかれたけど…」
魔法使い「何よその数字は…でもあの攻撃を放ってはおけないわね…賢者!」
賢者「おー、スクルトだな!!」ミュウーン
魔法使い「そうよ、今日は冴えてるわね!」
キングヒドラはもえさかるかえんをはいた!!キングヒドラのこうげき!!
魔法使い「また商人に…!」
商人「だ、だいじょーぶ!!さっきよりはぜんぜん痛くないよ!!」
魔法使い「良かったわ…あとは攻撃するだけよ、賢者も殴ってきなさい!!バイキルト!!」ミュミーン
賢者「おー!!ぶんなぐるぞ!!」ドカッ
キングヒドラはもえさかるかえんをはいた!!
魔法使い「さすがに連発されると辛いけど…いまならけんじゃのいしがあるわ!」パアア…
商人「ありがとー!!すごく楽になったよ!!それー!!」ドカバキッ
賢者「てやー!!」ザクッ
――キングヒドラをやっつけた!!
魔法使い「よし、オルテガ殿の仇は討てたわね」
商人「うん、やっぱり3人で戦えばどんな敵にだって負けないよ!!ね、賢者ちゃん?」
賢者「…これ、ひがとおらないのか…?かわをはげば…おー、こーすればやけるぞ!!」
魔法使い「相変わらず手早いわね…妙に冴えてたのは焼肉を食べるため…?」
商人「ああ、大魔王のお城に焼肉の臭いが…」
???「ククク…キングヒドラが食われたようだな…だが奴は我々大魔王様の僕の中でも一番の…食われた?」
骸骨?「……」
???「まさか…いやしかしこの食欲を誘う臭いは…あいつ、こんなにおいしそうだったのか…」
骸骨?「……」
???「尻尾くらい食わせてもらえば良かったな…お前もそう思うだろ?兄弟」
骸骨?「……」
???「あいつらのせいでお前はそんな姿に…見てろ、必ずあいつらを血祭りにあげてやる」
骸骨?「……」
???「…俺の出番だな。行ってくる。大魔王様の為にも、あいつらは皆殺しだ。ククク…」
骸骨?「……ぞ…」
骸骨?「……わしは…わしは…あ き ら め ん ぞ…わしは…」
賢者「うん、うん、おいしい…」ガツガツ
商人「ホントだね、思ったよりずっと柔らかい!!」モグモグ
魔法使い「確かに美味しいけど…貴方達、ここが大魔王の城だって忘れないでよ」
商人「あ、いけない!!」
魔法使い「いけない、じゃないわよ…賢者もね」
賢者「けんじゃはわすれてないぞ!!だいまおーも食べるからな!!」
魔法使い「ああ、そうね…」
???「ええい、いつまで待たせる気だ!?」
商人「わっ!?な、何このモンスター、上の魔王そっくりだよ!?」
賢者「おおー、食べそこねたまおーだ!!」
???「それは俺の兄弟だ!!キングヒドラは貴様らにとって仇だったようだが、俺にとっては貴様らが仇だ、覚悟はいいな!?」
魔法使い「上の魔王の兄弟…!」
???「俺は兄弟のように眠りの呪文に負けたりはせん!!行くぞ!!」
賢者「こい!!食べてやるぞ!!」
バラモスブロスがあらわれた!!
魔法使い「大魔王と戦う前の正念場ね…でも、攻略のヒントもくれたわね」
商人「うん、眠りの魔法は効かない、だよね?」
魔法使い「ええ、だからこの魔物は正面突破よ。大丈夫、上の魔王にも勝って、その上更にレベルも上がった私達なら…!」
賢者「おー!!こんどこそあい食べてやるぞ!!」
商人「正攻法で行くって事は…まずは守備固めからだよね?」
魔法使い「ええ、私と賢者はスクルト、貴方はフバーハをお願い。さあやるわよ、スクルト!!」ミュウーン
賢者「けんじゃもスクルトだぞ!!」ミュウーン
商人「よし、あたしはフバーハ!!」ミュミーン
バラモスブロスはイオナズンをとなえた!!
魔法使い「っ…!やっぱり最大級の攻撃呪文を使ってきたわね!!」
商人「うん、でもこの魔法だって散々使われてきたもん、平気だよ!!」
賢者「そーだそーだ、このくらいじゃやきにくはつくれないぞ!!」
魔法使い「守備を固めたら、後は攻撃あるのみ…商人、行きなさい!バイキルト!!」ミュウーン
商人「おっけー!!いっくよー!!」
魔法使い「次は賢者にも…バイキルト!!」ミュウーン
賢者「おー!!たたくぞ!!」ザクザク
バラモスブロスはイオナズンをとなえた!!バラモスブロスははげしいほのおをはいた!!
魔法使い「くっ…攻撃が凄まじいわ…けんじゃのいしで…」パアア…
バラモスブロスはイオナズンをとなえた!!バラモスブロスははげしいほのおをはいた!!バラモスブロスはイオナズンをとなえた!!
魔法使い「っ…!」
商人「た、畳み掛けてきたよ…魔法使いちゃん、魔法使いちゃん!?」
魔法使い「まだ…平気よ…でも…賢者、貴方も回復に回って…」
賢者「おー!!みんななおれー!!ベホマラーだ!!」ペカー
魔法使い「更に、けんじゃのいしを使えば…」パアア…
商人「持ち直したね!!よーし、反撃開始だよ!!」
バラモスブロスはイオナズンをとなえた!!バラモスブロスははげしいほのおをはいた!!バラモスブロスのこうげき!!
魔法使い「くっ、!攻撃力だけなら上の魔王より強烈かもね…」
商人「コソクな事しない上の魔王って感じだね…でも、今のあたし達にはけんじゃのいしがあるよ!!」
魔法使い「ええ、それに…」パアア…
賢者「けんじゃのベホマラーもあるぞ!!」ペカー!
魔法使い「回復のタイミングさえ間違わなければ大丈夫よ!さあ、早めに決めるわよ!」
商人「うん!てやー!!」ドカバキッ
バラモスブロスははげしいほのおをはいた!!
魔法使い「今回は攻撃1回だけ…チャンスよ、賢者!」
賢者「やっとけんじゃもなぐれるな!!」ザクザク
商人「一気に行くよ!!これで――どうだぁっ!!」ドガンッ
――バラモスブロスをやっつけた!!
魔法使い「ふう、なんとか勝てたわね…強敵だったわ…」
商人「うん、ある意味上の魔王よりも強かったかも…」
賢者「やっとまおー食べれるな!!」
商人「ほ、ホントのホントに食べるの…?」
賢者「いきとしいけるものはどくがないかぎり食べるんだぞ!!」
商人「うん、毒があるかどうかの話をしてるんだけど…」
魔法使い「!待って、魔物が…!」
商人「あ!!ま、まだ生きて…!」
バラモスブロス「よ、よくぞお
賢者「よーし、かいたいするぞ!!まずはここをきって…」
商人「あ、賢者ちゃん、まだ捨て台詞の最中…」
ブロス「ま、待っ…ぎょえー!!!!」バタッ
賢者「よしよし、うまくちがぬけたぞ、あとは…」テキパキ
魔法使い「…末期の言葉くらい聞いてあげなさいよ…」
賢者「よーし、にくは食べおわったな!!」
魔法使い「そうね…で、おいしかったの?」
賢者「まあまあだな!!さっきのドラゴンのほうがおいしかったぞ!!」
商人「あー、まああんまりおいしそうじゃなかったもんね…」
魔法使い「さあ、満足したなら進みま…」
賢者「あ、まって、ムチでほねをくだいて…」バシッ
商人「え!?な、何してるの!?」
賢者「ほねのなかにはずいがあるんだぞ!!のむとしおけがあっておいしいんだぞ!!」
商人「え、ええー!?魔法使いちゃんは知ってた?」
魔法使い「知らないわよ…そもそも知っててどうするのよ…」
商人「だ、だよね…」
賢者「うん…うん…まずまずおいしいな!!」
商人「ああ…そう…ってさっきドラゴン食べたばっかりなのに、まだ…」
魔法使い「賢者相手にそれを言ってもね…あ!二人とも、魔物よ!」
商人「え?あ、が、骸骨!?で、でっかい骸骨が…って骨!?賢者ちゃん、まさか…」
賢者「うーん…このほねはふるそうだな、ちょっとしょくようにはできないぞ…」
商人「ああ良かった…でもこのモンスター、どこかで見たような…?」
骸骨「……しょ う に ん……は…んぞ…」
商人「え!?が、骸骨まであたしの名前を…?」
魔法使い「待って…今の、今の声は…!」
骸骨「商人…わしは…あきらめんぞ…わしはあきらめんぞ…わしは…」
商人「こ、この骨ってもしかして、上の魔王!?」
賢者「うわあ…もう食べれないぞ…」
魔法使い「あの魔王でさえこんな姿にしてしまうなんて…!大魔王はどれだけ…」
――
大魔王「…お前も見ただろう?あやつらが我が僕を貪り喰う様を…あの様はわしとは相容れぬ…あやつらは消さねばならぬ…お前なら出来るだろう…?」
大魔王「…今度こそは、な」
――バラモスゾンビがあらわれた!!
魔法使い「まさか、またあの魔王と戦うなんて…!」
賢者「うー、こいつは食べれないのか…」
商人「出てくるモンスター全部食べるつもりだったの!?」
魔法使い「ほら賢者、こいつを倒さなければ大魔王と戦えないわよ?」
賢者「そーだな、こいつたおさないとだいまおー食べれないんだな!!やるぞー!!」
商人「おお、やる気が復活した!さすが魔法使いちゃん!」
魔法使い「さあ、賢者のやる気が戻った所で戦闘開始よ!まずは守備固めを…スクルト!!」ミュイーン
賢者「けんじゃもスクルトだぞ!!」ミミューン
商人「よーし、守りも固めた所で…」
バラモスゾンビのこうげき!!
賢者「ふぎゃっ!?」ゴロゴロ…
商人「け、賢者ちゃんが吹っ飛んだ!?賢者ちゃん、大丈夫!?」
賢者「うー…あぶなくまおーとドラゴンをもどしちゃうところだったぞ…」
商人「そ、それは危ない!!」
魔法使い「二人とも微妙に余裕あるわね…この攻撃力だとまだ守備固めが必要だわ…スクルト!!」ミュイーン
商人「よーし、賢者ちゃん、あたしにバイキルトちょうだい!!」
賢者「いくぞー!!バイキルト!!」ギュニーン
商人「ありがとー!!じゃあ行くよー!!骸骨め、砕けちゃえ!!」ドカッ
バラモスゾンビのこうげき!!
魔法使い「っこの…!でもスクルトを重ねた甲斐があったわ!まずはけんじゃのいしでリカバリーね!」パアア…
賢者「けんじゃはけんじゃにバイキルトだぞ!!」モミューン
商人「それー!!このこのこの!!」ドカバキッ
バラモスゾンビのこうげき!!
商人「いったあ!?スクルトあんなに使ってもこれなんだ…」
賢者「しょーにんはたいりょくバカだからへーきだな!!」
商人「だ、誰がバカ!?」
魔法使い「ほら、戦闘中にケンカしない!攻撃が貴方に行ったなら大丈夫ね、私も攻撃に回るわよ、メラゾーマ!!」ドゴオオッ!!
商人「ま、魔法使いちゃんまであたしを体力バカ扱い…」
魔法使い「もう、頼りにしてるって事よ!攻撃の手を緩めないで!!」
商人「まだ納得いかないけど…そりゃー!!」ドカバキッ
賢者「とー!!たー!!」ザクザク
バラモスゾンビのこうげき!!
商人「ひいー、2回連続はキツいよー!」
魔法使い「待って、けんじゃのいしで…それにしても、あの魔王の骨にしては、やる事が単純ね。これなら、回復にさえ気を付ければ…」
商人「う、うん。その単純な攻撃が痛いんだけど、メダパニとかバシルーラは忘れちゃったのかな?」
賢者「あのあたまのほねのなかにのーみそのこってないんじゃないのか?」
魔法使い「そうかもしれないわね…でも攻撃が厳しいのは確かよ、早めに倒さないと…メラゾーマ!!」ドゴオオッ!!
商人「よーし、これで…!」ドカッ
賢者「どーだあっ!!」ザシュ!!
――バラモスゾンビをやっつけた!!
骸骨「あ…き…ら…め………」ガラガラ…
魔法使い「…崩れ落ちた…倒したわね…」
商人「ふー、強敵だったね…」
魔法使い「ええ、さっきから強敵続きね。さすが大魔王直属の魔物達だわ…」
賢者「食べれないなんてヒキョーだぞ…」
商人「別に卑怯ではないと思うけど…」
魔法使い「…でも、恐らく残りは大魔王だけよ」
商人「え、そうなの?まだまだ手下がいたり…」
魔法使い「いえ、あの上の魔王は大魔王にとっても切り札のはず。それを倒した以上は…」
商人「そっか、あとは大魔王だけ、か…」
賢者「うー、あとはだいまおーしか食べれないのか…」
魔法使い「賢者、確かにそうだけど、逆にそろそろ大魔王を食べられると考える事も出来るわよ」
賢者「おー、そうだな!!メインディッシュだな!!」
商人「メインディッシュ、か…確かにある意味そうだね…」
魔法使い「ええ、あと少し、あと少しで私達の旅の終点よ。さあ、この旅の果てにあるのは平和か、それとも…」
商人「じゃ、じゃあいよいよ大魔王との決戦かあ…ふ、二人はもう準備した?」
賢者「はらごしらえがまだだぞ!!なにかないかな…」ゴソゴソ
魔法使い「まだ食べるの!?貴方さっきの魔物ほぼ1人で文字どおり骨の髄までしゃぶり尽くしたじゃない…」
賢者「あれは食べたからなくなったんだぞ!!だからつぎの食べるものをさがすんだぞ!!」
商人「底無しにも程があるよ…」
魔法使い「最早理屈にもなってないしね…まあいいわ、袋を開けたついでに、準備も済ませましょう。ひかりのたまは出したから…商人、貴方はこれを装備して。少しでも攻撃力を上げた方がいいわ」
商人「ごうけつのうでわだね、分かった…がはははは!!大魔王はどげんかせんといかんぜよ!!」
魔法使い「…貴方達、頼むから緊張感持ってよ…」
商人「えへへ、つい…」
賢者「たたかいのまえにやるべきことをしてるだけだぞ!!」モグモグ
魔法使い「…まあ、戦いの最中にお腹減ったって騒がれるよりはいいか…それにしても…はあー…」
賢者「よーし、またせたなだいまおー!!いま食べてやるからな!!」
大魔王「商人よ!何故藻掻き生きるのか?」
商人「またあたしを名指しに…!なんで生きてるかって…」
賢者「おいしいものを食べるために決まってるぞ!!」
大魔王「…わしはお前達の姿をずっと見ていた。お前達がわしの僕を貪り喰う様をな…」
商人「む、むさぼるって…うん、むさぼってました…」
大魔王「それはわしとは相容れぬ姿だ。決してな…」
魔法使い「相容れぬ…?」
大魔王「食事に興ずるお前達には笑顔があった。それこそ、わしの求める悲しみや絶望と相反するもの。それを見逃す訳にはいかぬ。我が喜びは滅び…そう、滅びこれが我が喜び。死に逝く者こそ美しい…」
賢者「たしかにおにくはしんでるからな。うつくしいかもな」ウンウン
商人「賢者ちゃん…でもそれはあたし達じゃないよ、そっちの方だよ!!」
賢者「そーだな、おにくはだいまおー、おまえだ!!」
魔法使い「ええ、お互いが相容れないのなら、貴方には滅んで貰うしかないわ――私はアリアハンの魔法使い!アリアハン王の命により、仲間と共に、貴方を討ちます!覚悟!!」
大魔王「そうか――さあ、我が腕の中で息絶えるがよい!!」
――精霊のほこら
ルビス「…はあー、久しぶりにここに戻ってきました。やっぱり落ち着きます…」フウ…
精霊「ルビス様、お茶はいかがですか?」
ルビス「あ、いただきます…うーん、このお茶美味しいですね、落ち着きます…」ホノボノ
精霊「これ、ジパングの人間達が上から持ってきたお茶なんですよ。あ、今お茶菓子も出しますから…ほら、お茶菓子を用意して」
エルフ「……」
ルビス「…またオルテガの事を考えていたんですか?オルテガの事は本当に残念でした。でも、彼という偉大な先達がいたからこそ、彼女達が…」
エルフ「…それもだけど、ルビス様、そろそろあの人間達が大魔王と戦う頃じゃないの?」
ルビス「あ、いけない!あ、貴方達、戦いの様子を見れたりしませんか?」
精霊「そういう術はルビス様の方が…」
ルビス「あ、ああ、そうでした…それっ!」ミュイーン
精霊「ああ!?今まさに、大魔王と対峙していますよ!…あれ、あの小さな子、何か叫んで…?」
賢者「よーし、こいつをたおせばけちなルビスさまでもきっとごちそう食べさせてくれるな!!けちなルビスさま、みてろよー!!」
エルフ「…ケチだケチだ言ってるけど」
ルビス「そんな、ひどい…」
――ゾーマがあらわれた!!
賢者「よーし、さっさと倒してだいまおーのやきにくだ!!」
魔法使い「焼き肉の話は後!私はひかりのたまを用意するから…」
賢者「まずはしょーにんにバイキルトかけるぞ!!」
商人「ありがとー!!よーし、これで…」
ゾーマのゆびさきから いてつくはどうがほとばしる!!
商人「わ!わ!あ、あれ?力が抜けてく…」
魔法使い「呪文の無効化!?そんな事が…」
ゾーマはこごえるふぶきをはいた!!
賢者「わー!!れーとーになっちゃうぞ!!」
商人「こ、こんなすごい吹雪を吐けるなんて…魔法使いちゃん、まだ!?」
魔法使い「待たせたわね、使うわ、ひかりのたまを!」ピカー!!
賢者「わー!?眩しいぞ!!」
商人「す、すごい光…あ、ああ、大魔王の衣が!?」
魔法使い「光が…大魔王の衣を剥ぎ取って…!衣と一緒に、闇の力も弱まった…?これなら、これならいけるかも…いえ、いけるわ、絶対に!」
大魔王「ほほう…我がバリアを外す術を知っていたとはな」
商人「なーにが我がバリアよ、強がっちゃってさ!!」
賢者「そーだぞ、おとなしくやきにくになれー!!」
大魔王「だか無駄なこと。さぁ我が腕の中で藻掻き苦しむがよい」
商人「苦しむのはそっちだよ!!あたし達は絶望なんてしてあげないんだからね!!」
賢者「あ…でも、やっぱりぜつぼーてきだぞ…」
商人「え!?ど、どういう事…?」
賢者「さっきしょーにんがだいまおーをせくしーさでメロメロにするって言ってたのに、だいまおーはなんのはんのーもないぞ…」
商人「そ、その話はもう良いでしょ!?」
魔法使い「まあ、確かに絶望的ね…」
商人「魔法使いちゃんまで!?何よ、自分だって…!」
魔法使い「ほら、大魔王の前よ、集中して!」
賢者「にくしみをかてとするだいまおーをあいてにふのかんじょうはぎゃくこうか。こころをおちつけてたたかわなければ…」スチャ
商人「むー!ならばこの怒りは…大魔王、覚悟ー!!」ダダッ
魔法使い「…なんでこんなに緊張感ないのかしら?」
精霊「――あ、ほら、ひかりのたまで大魔王が弱体化しましたよ!!」
ルビス「すごいですね!ああ、あの玉があれば私だって大魔王に…」
エルフ「勝てたの?」
ルビス「…いい勝負は出来たかなーって」
エルフ「………」
精霊「そ、それよりこの後どう戦うんでしょうね?呪文は使いづらいし…」
ルビス「うーん、そうですね…荒ぶっては大魔王の思うつぼ。心を落ち着かせて、冷静に戦えば、きっと勝機が…」
エルフ「あ、商人が何か言ってる」
商人「――私の!!中の!!憎しみを!!全部全部!!大魔王に叩きつける!!このっ!!このっ!!大魔王め!!ルビス様め!!人任せにして!!えい!!えい!!」ドカバキッ
精霊「…憎しみの権化ですね」
エルフ「またケチだって言われてるよ」
ルビス「そんな、ひどい…」
商人「それで、これからどうやって戦おう?魔法は効果を消されちゃうし…」
魔法使い「そうは言ってもあのブレス攻撃をそのまま受け続ける訳にはいかないわ。消されてもその度に唱え直しましょう。賢者!」
賢者「おー!!フバーハだ!!」ミュイーン
ゾーマのゆびさきからいてつくはどうがほとばしる!!
商人「あー、また消され…」
ゾーマはこごえるふぶきをはいた!!
魔法使い「くっ…!無効化されてからのブレス…!」
商人「ど、どうしよう魔法使いちゃん!?」
魔法使い「大丈夫!回復が間に合わない訳ではないわ。賢者、同じように!商人、貴方は攻撃の手を緩めないで!」
賢者「もいっちょフバーハだー!!」モニューン
商人「う、うん!よーし、早く倒れちゃえ!それっ!」ドカッ
魔法使い「私はけんじゃのいしで…」パアア…
ゾーマはこごえるふぶきをはいた!!ゾーマのこうげき!!
賢者「!?ひぎゃあっ!!」ズザザ…!
商人「け、賢者ちゃん!?」
賢者「うー、もどしたらもったいないぞ…」
魔法使い「…平気そうね」
商人「と、とりあえず良かった…でももしかして、さっきのゾンビより力も強いの?」
魔法使い「どちらが上かは分からないけど…防御呪文が使えない分ダメージは多いでしょうね…」
賢者「さっきよりいたかったぞ…」
商人「そっか…やっぱりあの波動が厄介だね…」
魔法使い「そうね。さあ、まずは回復よ、今回は賢者も回復に回って!」
賢者「おー!!ベホマ!!」ペカー
魔法使い「そしてけんじゃのいしで…れで…」
ゾーマのゆびさきからいてつくはどうがほとばしる!!ゾーマのこうげき!!」
商人「きゃあっ!?た、確かにさっきより痛い…くらくらするよ…」
魔法使い「でも体力に余裕のある商人に攻撃が行った分余裕が出来たわ!賢者はフバーハを唱え直して!私は…メラゾーマ!!」ゴバアア…!
賢者「おー!!やきにくまほー!!」キャッキャッ
商人「効いてる…!大魔王に炎の魔法効くんだね!!」
魔法使い「ええ、これだけ氷に偏った攻撃をしてくるんですもの、効いてもらわないと…」
ゾーマはマヒャドをとなえた!!ゾーマのこうげき!!
魔法使い「っあ…!効いたわ…」
商人「ま、魔法使いちゃん!!」
賢者「だいじょーぶか!?しぬな!!」
魔法使い「へ、平気よ…商人は攻撃、賢者はまた回復に回って…戦いはまだまだこれからよ、怯まないで!!」
商人「もっちろん!!怯んでなんかいられないよ!!」
賢者「そーだぞ、やきにく食べるまではたたかうぞ!!」
魔法使い「ふふ、頼もしいわね。私も負けてはいられないわ!」
ルビス「ああ、魔法使いさん、危ない!!」
精霊「あ、回復が間に合いましたよ!」
ルビス「よ、良かった…でも、回復にはけんじゃのいしとけんじゃのつえを使いましたね。結構ダメージ受けてましたし、ベホマでも良かったのではないかしら?」
エルフ「戦いが長引きそうだから節約したんでしょ。それに魔法使いは体力少なそうだからベホマ使わなくても間に合いそうだし…」
ルビス「な、なるほど。貴方、詳しいですね。もしかして戦えたりするんですか?」
エルフ「こんな闇の世界にいれば、戦えるようにもなるわよ。ルビス様だってそうでしょ?」
ルビス「え?ももももちろんです!」
精霊「あ、ルビス様!人間達が反撃してます!」
ルビス「凄いですね!よーし、行けー!!」
エルフ「…モンスター格闘場にいる品のない人間みたい…」
――ゾーマのゆびさきからいてつくはどうがほとばしる!!
魔法使い「くっ…!しつこいわね」
商人「今度はあたしがフバーハするね!賢者ちゃんは…」
賢者「こーげきだな!!いくぞー!!やきにくまほー、メラゾーマ!!」ゴオオオ…!
商人「え、ちょ、魔力の節約…」
魔法使い「いえ、早く倒すのが一番の節約と考えれば悪くないわ。でも魔力が無くなりそうになったら早めに言うのよ?」
賢者「おー!!まだおなかへってないぞ!!」
商人「魔力の話してるんだけど…でも、ここに来てホントになったね!」
魔法使い「何が?」
商人「ほら、賢者ちゃんが盗賊から転職するとき、魔法使いちゃんがこれからはこの子が主力になる、って言ってたでしょ?あれ…」
魔法使い「ああ、そうね。まあ、もう少し早くても良かったけどね」
商人「はは、魔法使いちゃんは厳しいね!」
賢者「おーいしょーにん、フバーハまだか?」
商人「あ、ごめんごめん!!それ、フバーハ!!」シュリーン
魔法使い「…全てがいい感じに回ってる。手応えを感じる、これなら…!」
商人「とりゃー!!このー!!うーん、なかなか倒れないね…」
魔法使い「大魔王ですもの…賢者!魔力に余裕ある?」
賢者「んー、はらにぶんめとさんぶんめのあいだくらいだぞ…」
商人「ちょっと心許なくなってきたね。みんな戦いの前にいのりのゆびわで回復してたんだけど…」
魔法使い「そうね、もうそろそろだと思いたいけど…」
ゾーマのゆびさきからいてつくはどうがほとばしる!!
商人「わ、また…」
ゾーマのゆびさきからいてつくはどうがほとばしる!!
魔法使い「二回連続!?どういうつもりか知らないけど…チャンスね!賢者!」
賢者「おー!!いくぞーまほーつかい、せーの!!」
魔法使い&賢者「「メラゾーマ!!」」ゴオオオオオオオ…!!
商人「あ、効いてる効いてる!!あたしは…フバーハ!!」モミューン
ゾーマのゆびさきからいてつくはどうがほとばしる!!ゾーマのこうげき!!
商人「いったあ…でもだいじょーぶ、体力バカのあたしが受けたから!!魔法使いちゃんも攻撃して!!」
魔法使い「分かったわ!――炎天の主よ闇を貪れ!!汝、原始より輝きし者よ――魔天の王よりその名を奪え!!――メラゾーマ!!」
商人「いっけー!!」
賢者「やきにくだー!!」
魔法使い「お願い、これで――!」
ルビス(この大地の、全ての生きとし生けるもの思いを乗せて……!)
魔法使い「燃え尽きなさい、大魔王!!」ゴオオオ…!
商人「――どう?どうなの!?」
賢者「あー、まだたって…」
ルビス(いえ、もう――)
魔法使い「倒れる、大魔王が…!」
――ゾーマをやっつけた!!
大魔王「商人よ…よくぞわしを倒した」ボッ…
商人「な、なんで魔王とかそういうヒト達ってあたしを名指しなの!?」
大魔王「だが光ある限り闇もまたある…」ゴオオオ…
賢者「だ、だめだぞ、それいじょうもえたら…」
大魔王「わしには見えるのだ。再び何者かが闇から現れよう…」ゴオオオ…
魔法使い「………」
大魔王「だがそのときは、お前は年老いて生きてはいまい…」メラメラメラ…
商人「そんな事ないよ!!あたしアンチエイジングしっかりするし!!」
魔法使い「そういう問題…?」
大魔王「わはははは…!ぐふっ!」
賢者「あ、待って…」
商人「け、賢者ちゃん?何を…ってえ!?だ、大魔王が光って…!」
パアアアアアアアアア…!
賢者「あー、きえちゃったぞ…なんでだ!!なんでまおーって食べれないんだ!?」ギャーギャー
魔法使い「知らないわよ…」
精霊「やった!!ついに大魔王を亡き者にしましたよルビス様!」
ルビス「やりましたね!いえーい♪」
精霊「いえーい♪」パチン
エルフ「…ハイタッチしてる。なんでこここんなに俗っぽくなったの…?」
ルビス「はい、貴方も♪いえーい♪」サッ
エルフ「………」
ルビス「いえーい♪」ワクワク
エルフ「い、いえーい…」パチン
ルビス「いえーい♪じゃあ、人間達の勝利を祝って…頑張れ!頑張れ!しょ お にんっ♪」
精霊「はーくぎーんのーゆめかーらー♪さーめーるーはーなー♪」
エルフ「応援歌歌い出した…もうやだ…」
賢者「うー、だいまおー食べたかったぞ…」
商人「まあまあ賢者ちゃん、町に戻ったらごちそうを…きゃあっ!?」ゴゴゴゴゴ…!
魔法使い「じ、地震!?いけない、城が崩れ始めたわ!!二人とも、上に気を付けて…!」
賢者「それよりしょーにん、ごちそうってホントか!?」グイグイ
商人「ええ!?ほほホントだから、今は逃げることを考えて!!」
魔法使い「そうよ、まず無事に帰らないとごちそうも食べられないわよ!」
賢者「そーだな!!よーし、はやくにげるぞ!!」ダダダ…
商人「どこまでも食欲に忠実だね…」
魔法使い「そうね。それより、私達も早く逃げるわよ!」
商人「そうだね、早く…あ!!賢者ちゃん、足下!!」
賢者「わ、くずれ…わー!!」ピューン
魔法使い「け…!あ、いけない、私達の足下も…!」
商人「あ、あ、あー!!」ピューン…
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
賢者「おー、おちるおち…お!?あがってるぞ!?わー!!」ピューン
ドサッ ドサッ ドサッ
商人「あいたあ…だ、大丈夫二人とも?」
魔法使い「ええ…何だったのかしら、落ちたと思ったのにいつの間にか上に…ここは…?」
賢者「いつかきたまほーのつかえないどーくつだな!!」
商人「ええ!?な、なにが…どうなって…?」
魔法使い「…そういえばここの底無しの穴、確か魔王の爪跡なんて呼ばれてたわね。もしかしたら、大魔王と何らかの関係があるのかも」
賢者「そんなことよりはやくもどってごちそうだぞ!!」グイグイ
商人「わ、わかったよ…でもここ、魔法使えないから歩いて戻らなきゃいけないんだね…あーあ、さんざん大魔王のお城を歩き回った上に連戦でへとへとだよ…」
魔法使い「そうね、でも仕方ないわ…それにしても、さっきから魔物の気配がしないわね…」
商人「モンスターの?そういえば…」
賢者「おーい、はやくいくぞ!!」
商人「あ、はいはい今行くよ、待って!」
魔法使い「…ふう、もう少しで外に出られるわね…」
賢者「はやく!!はやく!!」
商人「そ、そんなに急かさないで…でもホントにモンスター出ないね…」
魔法使い「ええ、もしかして大魔王を倒した事と関係あるのかしら?」
商人「そうなのかな…あ、出口だよ魔法使いちゃん!んーまぶしー!!…ってえ!?ま、眩しい!?なんで!?」
賢者「おー、あさがきたぞ!!これでやさいもとれるな!!」
魔法使い「…これも大魔王を倒したから、かしら?でも、本当に眩しい…私達、やり遂げたのね」
商人「そうだよ、あたし達、ついにやったんだよ!!ほら見て、太陽もあんなに眩しく…え!?ま、魔法使いちゃん、空見て、何か落ちてくる!!」
魔法使い「え…?本当だわ、あれは…人!?女の子が落ちてくる…!」
女の子?「わー!!わー!!あ、危ないです、ど、どいて…!!」
商人「え、ちょ、ぎゃー!!」ドゴスッ!!
賢者「しょーにんのうえにヒトがおちてきたぞ!?しょーにん、だいじょーぶか!?」
商人「痛い…な、何が起こったの…?」
女の子?「あ、ご、ごめんなさい!!下敷きにしてしまって…だ、大丈夫ですか?」オロオロ
魔法使い「大丈夫よ、その子丈夫だから。それより貴方は?」
商人「丈夫だから、じゃないよ!!もっと心配してよ!!」
魔法使い「ほら、大丈夫そうでしょう?」
商人「………」
女の子「あ、あの、えっと、わたし、アリアハンから来たんですけど、もうすぐ魔王退治をするって聞いて、わたし居てもたってもいられなくて、それで…」
魔法使い「…もしかして貴方、勇者殿?」
勇者「あ、はい!!わたし、勇者です!!」
商人「えー!?この子が!?あたしとそんなに歳変わらなそう…っいうかもしかして年下!?」
魔法使い「当たり前でしょう、まだ旅立ちが許されてない歳なんだから…それより、よく…」
賢者「もうだいまおーはいないのにいまさらだな!!」
勇者「え!?居ないって、どういう…?」
魔法使い「ああ、申し遅れたわね。私はアリアハン王から旅立つよう言われていた魔法使いよ、王様から聞いていたでしょう?」
勇者「え!?あ、貴方があの魔法使いさん!?」
魔法使い「そう、そしてこの二人が私の仲間の商人と賢者よ」
商人「よろしくね、勇者様!」
賢者「ごくろーだなしたっぱ!!」
勇者「し、下っ端!?あ、貴方はわたしより年下じゃない!!」
賢者「なまいきだなしたっぱ、レベルはいくつだ?」
勇者「い…1…です…」
商人 レベル43「…だよね」
賢者 レベル40「ならにもつもてしたっぱ、あとごはんがかりと、ひじょうしょくと…」
勇者「ひ、非常食!?」
魔法使い レベル46「ほら、あまり勇者殿をいじめないのよ賢者」
賢者「こういうのはさいしょがかんじんなんだぞ!!けんじゃもおやぶんのとーぞくだんにはいったころはしたばたらきだったぞ!!」
勇者「と、盗賊って…!」
魔法使い「もう、分かったわよ。とにかく、町に行くわよ。言い争いはご飯食べてからにしましょう?」
賢者「おー、ごはんだごはん!!あ、にもつもってこいよしたっぱ!!」
勇者「な…!何よ、これくらい…お、重い!?な、何がどれだけ入ってこの袋こんなに重いの…?」
勇者「ええ!?じゃあもう魔王倒しちゃったんですか!?」
賢者「そーだぞ、むだあしだったなしたっぱ!!」
商人「け、賢者ちゃん…」
勇者「そうなんですか…わたし、何しに来たんだろ…元居た世界にも帰れなくなっちゃったみたいだし…」
商人「え!?そうなの!?」
魔法使い「ああ、そういえばさっき空で大きな音がしてたわね。もしかしたら、とは思ったけど…」
勇者「ああ、わたし…」
魔法使い「…ねえ、勇者殿。何も戦うだけが勇者の仕事じゃないわ。平和な世の中を守るのも立派な、大切な勇者の仕事だと思うわ。むしろ、大変なのはこれからかもしれない…」
商人「そだね、共通の敵が居なくなったら人間同士で争っちゃうかもしれないし」
勇者「でも…でもわたし、何もしてないし…」
賢者「ごちゃごちゃゆーなしたっぱ!!だまってせんぱいのゆーことをきけ!!」
魔法使い「もう、賢者!…でも、この子の言うことも一理ない訳じゃないわ。大変な事はあるでしょうけど、貴方よりいくらか物を知ってる私達が助けてあげるから、ね?」
商人「そうそう、大船に乗ったつもりでいてよ!!」
勇者「はい…ありがとうございます…!」
――178日目、ラダトーム城下町
町娘「ねえ、大魔王を倒したって本当?すごい!だから急に明るくなったのね!!」
町人「本当に大魔王
倒してしまうなんて…あなた方はいったいどういうお方なのですか…?」
商人「わ、わー、もう噂になってる…」
魔法使い「朝が来たからね、みんな気づくわよ」
賢者「なあなあ、けんじゃはおやぶんのところにいってるぞ!!」ダダダ…
商人「あ、賢者ちゃん!ふふ、賢者ちゃんも嬉しそうだね!」
魔法使い「そうねここれだけの事をやったんだし…」
勇者「…なんか、良いですね。わたしは何もしてないけど…こうやってみんなが喜ぶのを見るのは良いですね…」
魔法使い「…ええ、そうね。いろいろあったけど…全てが報われた気がするわ」
商人「ホント、いろいろあったね。牢屋に入ったり…」
勇者「ろ、牢屋に…?」
商人「え?えええーっと…ほら、あたし達もカンダタさんの所に行ってみよ、ね?」
カンダタ「どひゃー!!ホントにあの大魔王を倒しちまったんですかい!?どうりで何回戦っても勝てなかったわけだ…」
賢者「そーだな、いまはけんじゃのほーがつよいな!!」
魔法使い「そうね…カンダタさんもかなりのものだけど」
商人「苦戦したね、2回とも…2回目はあたし殺されちゃったし…」
カンダタ「あ、ああ、その節は…」
商人「あ、ごめんなさい、そんなつもりで言った訳じゃ…」
カンダタ「いやいや、でもこれからは真面目に働く事にしますよ、ははは…」
魔法使い「まあ、それが良いでしょうね」
賢者「え?もうとーぞくだんやらないのか?おやぶんならけんじゃがつくるとーぞくだんのなんばーつーにしてやるぞ!!」
勇者「と、盗賊団!?」
魔法使い「そんな物が出来たら全力で取り締まるけどね。ねえ、商人?」
商人「え?あ、うん、そうだね…カンダタさんと賢者ちゃんのコンビ…ある意味大魔王より手強そう…」
賢者「うー、ふたりがあいてか…ふたりとはケンカするよりごはんをおごってもらうほうがよさそうだぞ…」
魔法使い「そういう計算は良く出来るのね…あら、誰か来た?」
兵士「あ、ここでしたか!皆さん、王様がお待ちかねです!すぐに来ていただければ…」
商人「あ、王様も大魔王を倒したって知ってるんだ…って当たり前か。分かりました、今行きます!」
賢者「お?おーさま、ごちそうしてくれるのか?」
魔法使い「ごちそうもしてくれるでしょうけど、その前に長々と式典なんかがあるでしょうね…面倒ね」
商人「え?魔法使いちゃん、そういうの苦手だっけ?」
魔法使い「ここ半年の気ままな旅暮らしで、ああいう肩がこるのはすっかり苦手になったわ。さて、どうしたものか…ああ」ニヤリ
勇者「え!?わ、わたしが何か…?」
魔法使い「いえ、とりあえずお城に行ってみましょう。ふふふ…」
商人「うわ、魔法使いちゃん何か企んでる…」
魔法使い「そんな事ないわよ…やっぱりお城の前はすごい人ね」
「おお、あれが勇者様達か!!」「ありがとうございます!ありがとうございます!」「おかげで朝が来ました。本当に…」
魔法使い「さて…皆さん!!ここにいる少女が、かの地アリアハンより来た勇者様です!!」
勇者「え?え!?ま、魔法使いさん!?」
魔法使い「この勇者様によって大魔王は倒され、この世界にも朝が来ました!!皆さん、この偉大な勇者様をどうか讃えて下さい!!」
「おお、あの子が勇者様!」「ありがとうございます!朝をありがとうございます!」「勇者様万歳!!万歳!!」
勇者「あ、あの、魔法使いさん…?」
魔法使い「さあ、勇者のお仕事の第一歩よ。豪華な式典で立派に英雄を努めて見せて。私達はお邪魔だから外すわ、ふふふ…」
勇者「え、ええ!?さっき大船に乗ったつもりでって…!」
賢者「がんばれよしたっぱ!!ごちそうがでてきたらよぶんだぞ!!」
商人「じゃ、じゃあそういうことで…」
勇者「しょ、商人さんまで…!」
「さあ勇者様、王様がお待ちかねですぞ!!」「お急ぎ下さい勇者!!」「勇者様!!勇者様!!」
勇者「え、ええー!?」
商人「うーん、やっぱりちょっとかわいそうじゃない?」
賢者「ただでえーゆーになれるんだからあれくらいはするべきだぞ!!」
魔法使い「そうよ、私何もしてないし…っていつまでも負い目を持っているよりはずっといいわ、ふふふ…」
商人「そ、そうかなあ…」
魔法使い「あら、なら別に貴方は戻っても良いのよ?」
商人「い、良いよあたしは!…でも大魔王を倒したらやる事無くなったね。どうしよう?」
賢者「けんじゃはまたとーぞくにもどりたいぞ!!」
魔法使い「やっぱり盗賊が良いのね…私はどうしようかしら…」
商人「魔法使いちゃん、この町に弟子居なかったっけ?後身の指導とかすればいいんじゃないの?」
魔法使い「別に弟子じゃないわよ、ただ呪いの解き方のさわりを教えただけで…でもそうね。後身の指導、か…」
商人「そうそう、魔法使いちゃん、魔法使いの魔法全部使えるんでしょ?お師匠さんになるのが絶対良いって!!入門希望者続々で指導料タンマリだよ!!」
魔法使い「結局お金なのね…そういう貴方はどうするの?」
商人「あたし?あたしはやっぱり町作りしたいな!ほら、例の放蕩息子さんの実家辺りに…」
魔法使い「ああ、そんな事言ってたわね」
賢者「またろーやにはいるのか?こりないな!!」
商人「入らないよ!!」今度はもっとゆっくりじっくりやるの!」
魔法使い「そうね、それがいいと思うわ。でも、それらは少し先の話…今はゆっくりしたいわね…」
商人「そだね、ちょっと時間を置いてからだね。でさ、ゆっくりって、具体的に何するの?」
魔法使い「そうね、それはやっぱり…」
商人&賢者「みんなでぼーけん!!」
魔法使い「今までと変わらないじゃない…でもまあ、他に思いつかないし…」
商人「だよね!じゃあ早速行かない?まんまりのんきにしてると、お城の人達が…」
賢者「あー、でもごちそう食べてから…」
魔法使い「ごちそうは後で食べさせてあげるわ。じゃあ行きましょうか、とりあえず船に乗って――」
――アリアハンの魔法使い 完
ルビス「…え?私達の所に寄って行ってくれなかったんですか!?ひどい…」
――おしまい
魔法使い「と、いうわけでこれにてこのSSはおしまいです。読んでくれた人達、どうもありがとう」
商人「ありがとうございました!!ちゃんと商人使ってる?」
賢者「けんじゃはみんなをしょくざいにつかったぞ!!また食べさせろな!!」
商人「…よく読んでくれた人達いなくならなかったね」
魔法使い「全員食べられたと思ったけどね…」
商人「そうそう、大魔王との戦いさ、上手いこと魔法使いちゃんがトドメ刺せたね!」
魔法使い「ああ、あれは…ちょうど賢者の魔力が50まで減って、節約と勝負を急ぐために私が攻撃役になった矢先だったのよね。正直、もっと長引くと思ってたんだけど…」
賢者「いがいとあっけなかったな!!」
魔法使い「そうねえ、誰も死ななかったし…まあ書き手は相変わらず臆病者だから、ブロスあたりで全滅するんじゃないかとヒヤヒヤしてたみたいだけど…」
商人「でも大魔王を倒せた事より、大魔王を倒すまでこのSSが続いた事が驚きだったね…」
魔法使い「そうね、やっぱり読んでくれてた人がいたから…何より、書き手は書いてて嫌な思いした事が1度もなかったしね」
商人「そうそう、みんな温かくて…なんでみんなこんなに好い人なんだ?って思いながら書いてたみたいです!」
賢者「食べてもだれもおこらなかったしな!!」
魔法使い「貴方は誰がどう反応しても食べるでしょう…?おかげでストレスなく、悩む事もほとんどなく書き終える事が出来ました」
商人「悩んだのはラストバトルくらいだよね?いかにして大魔王の格を落とさずに緊張感のないバトルにするか…」
魔法使い「そもそもこのSSは、第1部の途中辺りでシリアスは極力排除して珍道中路線で行こうと決めたんだけど…」
賢者「しょーにんのまちあたりだけはダメだったけどな!!」
魔法使い「あれは避けて通れないからね…もしかしたら、もう少しやりようがあったのかもしれないけど…とにかく、あのイベントが終わってからはできる限り軽いノリで、と決めていたの」
商人「だから大魔王を含めた連戦はどうしようかと思ってたんですけど…賢者ちゃんの食欲とルビス様がどうにかしてくれました!」
商人「それにしても、このSSって他のSSとなんかノリが違うよね?それが良いのか分からないけど、書き手はこれで良いのかずっと不安だったみたい…」
魔法使い「それでも読んでくれた人がいたって事は…とても勝手な想像なのだけど、読んでる人と書き手は結構歳が近いんじゃないかって思っていたの」
商人「歳が近いとノリも近そうだし…」
賢者「このアラサーどもめ!!」
商人「こらっ!…あと、最後になりますが、あたしと魔法使いちゃんには特に元ネタはありません」
魔法使い「強いて言えば、公式のイラストからのイメージね。ほら、この子調子良さそうでしょう?」クスクス
商人「そ、そんな事ないよね!?で、賢者ちゃんは…皆さんご存知ではないと思いますが、満月ポトフー、という歌がありまして、その歌に出てくる山賊の女の子が一応のモデルになってます。満月ポトフーは…」
賢者「セコいヤツもニブいヤツもまとめてなべにぶちこむぞ!!」
魔法使い「…という感じの、書き手の言葉を借りれば、宇宙一キュートなカニバリズムの歌、だそうなんだけど…これ、キュートの意味間違ってないわよね…?」
商人「だ、大丈夫だよ、たぶん…あと、満月ポトフーで画像検索すると、人間の手足を遠慮容赦なく鍋に放り込んで満面の笑みのきゅーとな女の子の画像がいくつか出てきますが、賢者ちゃんのイメージはだいたいあんな感じです…」
賢者「おいしそうななべだな!!」
魔法使い「そう思うのは貴方だけよ…そうそう、本当の最後になるけど、続きや隠しダンジョンでの冒険の話を望む声もあるようだけど…」
商人「たぶん書くことになると思うし、今回はそんなに間も開けずに書きたいな、と思っています!」
賢者「かいてるヤツがかくしダンジョンやりたくて仕方ないみたいだしな!!」
魔法使い「ただ…お話としては、ここまでで完結にしたいの。だから、ここから先は、あくまでもおまけ、蛇足…そう思って見ていただければ、と思ってるわ。ではこの辺で、また…また無駄話に来るかもしれないけど…」
368 : 以下、名... - 2015/04/24 02:49:36 dKeRCFL6 225/624スレ立った直後からずっと見てたよ乙
>>1のせいであなほりに目覚めた
スマホ版で休憩時間中ずっとあなほってる
商人「ほら、休憩時間ずっとあなほりしてるって人がいるよ魔法使いちゃん!!」
魔法使い「そうねえ、やっぱり商人なのかしら?」
商人「やっぱりこれって商人界のきゅーとなカリスマ商人ちゃんのお陰だよね?」
魔法使い「そうかもね…さあ賢者、準備出来た?」
賢者「おー!!いつでも食べにいけるぞ!!」
商人「軽く流さないでよ!!…って二人ともどこ行くの?」
魔法使い「どこって…隠しダンジョンに決まってるじゃない」
賢者「みちのモンスターを食べにいくんだぞ!!」
商人「え!?もう行くの!?てっきりだらだらと無駄話を…」
魔法使い「書き手がもうプレイし始めてるからね、あまり時間が空くと忘れちゃうし…」
賢者「ただでさえものわすれがおおいのにな!!」
魔法使い「という訳だから、貴方も早く準備するのよ。さ、行きましょうか、賢者」
賢者「おー!!」
商人「ま、待ってよ!あたしも今行くから…」
374 : 以下、名... - 2015/04/26 02:44:32 lvpD6XgE 227/624>>364
でも商人の町でブチギレた魔法使いは凄くカッコ良かったぞ。かなり好きなシーンだ
そういや賢者がああいうキャラなのには理由があると言っていたが、結局なんだったんだろう
竜王の卵をアレフガルドに持ち込む理由付けかな?
魔法使い「さて、始める前にもう少しだけ無駄話を…」
商人「>>374さんの仰るシーンは、書き手としても複雑というか…」
魔法使い「上手く書けたかなーと思いつつ、受け入れられるか心配だったようね」
商人「ほら、これってプレイ日記でしょう?でもあんなシーンはゲーム内に出てこない訳で…」
魔法使い「実際のプレイに従って書くというのは、制約もあるけど道標でもあるの。つまり…」
賢者「ほじょりんつきでかいてるんだぞ!!」
魔法使い「その補助輪を外した状態で書いたから、とても不安があったのだけど…そう言ってもらえると本当に嬉しいわね」
商人「補助輪と言えば、何よりドラクエ3という作品が原作である、という点が何よりの補助輪な訳だけど…原作を知らないけど楽しめた、という感想はとても嬉しかったです!!ありがとうございました!!」
魔法使い「あと、最後になるけど…賢者がこんなな理由は?という質問だけれど、元ネタがある、というだけで理由は特にないの…」
賢者「ごかいをまねいたな!!やっぱりかいてるヤツを食べて…」
商人「た、食べるのは蛇足が終ってからにして!!さて、無駄話は以上です!さあレッツ蛇足!!ゴーゴー!!」
続き
アリアハンの魔法使い 2 【蛇足・前編】