勇者「(この能力があれが…余裕だろうな~)」
勇者「いざっ!魔王!!」
魔王「フンッ…貴様などっ!すぐ倒してくれるわ!!」
勇者「さてと…」
勇者「(なるほど…いきなり魔法ねぇ)」
魔王「くらえ!!」
勇者「…」サッ
魔王「!!?」
魔王「魔法が避けられた!?」
勇者「(まあ、当たり前なんだよねぇ~)」
元スレ
勇者「ボクは…未来予知ができる」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1440871219/
魔王「くそっ!」
魔王「ならばぁ!!」
勇者「…」
魔王「うらぁぁぁ!!一人で来たことを後悔するといい」
勇者「(いくら仲間がいても意味ないけどね)」
勇者「でも、面倒だから」
勇者「はぁ!!」
勇者「はっ!!」バッ
魔王「なっ!?」
魔王「き…貴様なんだその魔法…」
勇者「全体攻撃の魔法って奴かな?」
魔王「…貴様…なめるなよっ!」
勇者「別になめてないけど」
勇者「いくら、魔王が本気で戦おうがボクには絶対に勝てないよ?」
魔王「ふっふざけるなぁぁ!!」ダッダッダ
勇者「(猪突猛進…か)」
勇者「もう少し、期待してたんだけどね」
魔王「はぁぁぁ!」ドーンッ
勇者「バカだなぁ~」
魔王「ぐぐぐ…これでもくらえ!!」
勇者「(知ってたって…)」サッ
魔王「わ…我の行動がまるで読まれてるようだ…」
勇者「(まあ、当たらずとも遠からずって所かな)」
魔王「この動きはさすがに読めまい!!」
魔王「はぁぁぁ!」サッサッサッ
勇者「(いくら動こうが無駄無駄)」サッ
魔王「なっ!!?」
勇者「うらっ!」ザシュッ
魔王「ぐぐぐ…」
勇者「どうしたの?」
魔王「な…なぜ我の位置が」
勇者「(そりゃ…どこに行くかもうわかっちゃってる訳だし)」
魔王「く…くそ」
勇者「つまらないね…魔王」ニコッ
魔王「…っ!!」ゾクッ
魔王「…た…助け」
勇者「(助けて欲しいか…)}
魔王「助けて欲しい…」
勇者「(どうしようか…)」
魔王「わ…我が一体何をしたというのだ…」
魔王「我は…何もしていない…先に攻めてきた癖に…我の大切な部下まで殺して…」
勇者「…別に好きでこんなことしてるわけじゃないよ」
勇者「君がいるだけで…市民が安全に暮らせない…だから君はここで…」
魔王「…!!」ビクッ
勇者「(これじゃ…どっちが敵かわからないな)」
魔王「…」ビクビク
勇者「ごめんね」ニコッ
魔王「!!!」バタッ
勇者「(さてと…魔王倒した…そう倒しただけ…これがボクの依頼…)」
勇者「(はぁ…甘いかな…)」
勇者「(まあ、これからはひっそりと暮らせばいいよ)」
勇者「(これで、市民も安全だしね…)」
勇者「転移魔法!」シュンッ
勇者「魔王を倒してきました…」
王様「おおっ…そうか!それで、魔王の首は?」
勇者「は?その様な依頼は受けてませんが…」
王様「何を言っておる…倒してきた証拠を持ってきてもらわなきゃ困るだろ!」
勇者「…わかりました」
勇者「(本当に…どちらが魔物かわからないな…)」
勇者「転移魔法」シュンッ
勇者「もう…おきてるかな~」
魔王「はっ!貴様…」
勇者「もうおきてたのか…」
魔王「な…何しにきたんだっ!」
勇者「また依頼を受けてきたんだよ」
魔王「依頼…?」
勇者「君の首を持ってこいってね…」
魔王「なっ…!」ゾクッ
勇者「最初は君を生かそうと思ってたけど…話が変わっちゃった…」
魔王「た…ただでやられるとでも…」
勇者「無理だよ…絶対にボクには敵わないよ…」
魔王「ふ…ふざけるなよ」ガクガク
勇者「(ああ、今なら一瞬で殺すことができるだろうな…)」
勇者「(今ここで、ボクが魔王を倒せば…どうなる?)」
勇者「(他に方法がないかな…)」
勇者「あ、いいこと思いついた…」
魔王「っ!」ビクッ
勇者「そうだよ…なんで思いつかなかったんだ…」
魔王「?」
勇者「君が死ななくていい方法…考えついたから」
魔王「…貴様」
勇者「何?」
魔王「なぜ、我にこんな優しくする…」
勇者「別に…ただもう殺したくないだけ…自分勝手な理由だよ」
魔王「…」
勇者「できたっと…首完成」
魔王「不気味だな…」
勇者「魔王のイメージなんてこんなもんだろ」
魔王「…」
勇者「なんだよ…」
魔王「我のイメージがこれ?」
勇者「そうだ!世界を滅ぼす…!」
勇者「ってイメージだ」
魔王「そんな事考えたこともないな…」
勇者「(魔王って人間が考えたイメージとだいぶかけ離れてるな…)」
勇者「ま、俺が今まで殺してきた部下の為にも最後はボクが死んであげるよ」
魔王「違う…」
勇者「ん?」
魔王「お前は…殺した奴らの分まで生きなきゃダメだ!」
勇者「…それが魔王のセリフかよ」ハッ
魔王「な…なにが悪い!」
勇者「いいや…別に」
勇者「(はぁ~嫌味かよ…)」
勇者「(俺の殺して来た奴らは…全員こんな奴だったのか?)」
勇者「(これじゃ、本当に俺が悪役じゃねえか…)」
勇者「さて…とりあえず、俺は城に戻るから」
勇者「じゃあ」
魔王「ああ」
勇者「転移魔法」シュンッ
王様「おお、待ちくたびれたぞ…」
勇者「首持ってきました…」
王様「おおっ!これで完璧だ!」
勇者「(完璧か…)」
王様「市民の皆様これが魔王の首ですっ!世界は平和になったのですっ!」
ワーワーキャーキャー
王様「今日は勇者を祝してパーティーをしましょう!!」
ワーワーキャーキャー
勇者「(パーティーか…俺は別に祝福されるような事してねぇな…)」
パーティー後
勇者「(はぁ…疲れた)」
勇者「(本当に…魔王がイメージ通りなら…このパーティーも楽しいものになったろうな…)」
勇者「(今日はもう…寝よう…)」
王様「さて…わかっておるな大臣」
大臣「ハッ…」
王様「次は勇者を殺すのだ…」
大臣「わかっております」
王様「(魔王を倒した者だ…危険すぎる…)」
王様「(あやつには、悪いが死んでもらう)」
勇者「…」zzz
勇者「…」zzz
ドーンッ
勇者「!!?」ビクッ
勇者「なっ!?」サッ
兵士「くっ!!」
勇者「なんだっ!?」ドンッ
兵士「ぐあっ!」
勇者「(くそっ…なにがどうなってる…)」
勇者「(っ!こういう訳かよっ!)」
勇者「(用無しは消されるって訳か…腐ってやがるぜ)」ハハハ
勇者「(ああ~こんな世界をなんでボクは守ろうとしたんだろうな)」
勇者「(いっそ…ぶっ壊したほうが…いいかもな)」
勇者「(そうだ…ボクには壊すだけの力がある…だったら…)」
勇者「…できないな…ここには大切な仲間もいるし…」
勇者「はぁ…だったらもうボクがここにいても意味無いな」
勇者「転移魔法」シュンッ
勇者「結局ここか…」
魔王「なんだっ!?貴様…!また来たのか…」
勇者「お願いがあるんだが…」
魔王「な…なんだ…一応命を助けてもらった礼もあるし…」
勇者「俺をここに住まわせてくれ!」
魔王「なっ!?///」
勇者「頼むっ!」
魔王「いきなりそんな///」
魔王「さすがにそれはちょっと…」
勇者「やっぱりダメか…じゃあ、他を当たるよ」
魔王「あ、いや…いいぞっ!」
勇者「え…マジかっ!」
魔王「あ、ああ」
勇者「ありがとおおおおお!」ダキッ
魔王「抱きつくなッ!」
勇者「うおおおお」
勇者「これからも、お願いします」
勇者「(まあ、結果はわかってたけど…)」
魔王「こちらこそ」
勇者「(だって、ボクは未来予知ができる…)」
終わり


