あかり「偏差値は下だよぉ」
元スレ
あかり「高校に上がったよぉ」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1431603565/
あかりちゃんは中学を卒業して
幼馴染や親友の子達と
全然違う高校にいってしまいました
何故ならあかりちゃんは皆より
お勉強ができなかったからです
あかりちゃんは最初は悲しみました
悲しくて涙をこぼした夜も
ありました
だけど高校が違うからって
もう会えなくなるわけじゃありません
あかりちゃんは自分を元気づけて
みんなに笑顔で会うようにしようと
頑張って笑顔を作りました
あかりちゃんの初登校の日になりました
なれない制服を着ました
成長するのを見越して少し大きいサイズでした
あかりちゃんは笑顔の練習をしてから
家を出ました
あかりちゃんは高校の門まで着きました
校内には色とりどりの髪色の人達がいました
みんな怖そうな目つきで
なにに対して威嚇してるのか
ポケットの手を突っ込んで
野生の肉食獣のように周囲に目を配らせてました
あかり「ひえええまさに動物園だよぉ」
そこは、あかりちゃんも思わずそう言ってしまう
知性の欠片もない場所でした
あかり「あかりはこんな政府公認の隔離エリアで」
あかり「アニマルプラネットのような日々を過ごすんだね」
あかりちゃんはディスカバリーチャンネルを見る子でした
あかり「oh my ga!」
あかりちゃんは唯一知ってる英語を口に出してから
ワニに近づくナレーターのように
周囲の人間が近づくと用心深く距離を取って
おそるおそる校内に入りました
あかり「結衣ちゃん・・・京子ちゃん・・・」
あかり「ちなつちゃん・・・」
思わず弱音が出て友達の名前を口にします
ここでやっていけるのか
本格的にあかりちゃんはわからなくなってきました
あの日あの時過ごした娯楽部が
あかりちゃんの脳裏をよぎります
あの日過ごした娯楽部がもうないこと
皆別の道をあるんでしまう事
あかりちゃんは悲しみます
ここにはあかりちゃんの存在の痕跡が
なにもありません
あかりちゃんのお友達の痕跡など
在るはずがない場所です
あかりちゃんは少し目元に涙を
浮かべてしまいました
あかりちゃんは知っています
この悲しみを
あの日小学校を卒業していった
結衣ちゃんと京子ちゃんの
後ろ姿を見送ったからです
あかりちゃんは一人
小学校で取り残されてしまいました
机や黒板や教室に残った
残り香のような結衣ちゃんたちの痕跡を
指でなぞった記憶
だからあかりちゃんは知っています
だけどここには
結衣ちゃんも京子ちゃんも
あの中学一年で親友になったちなつちゃんの
残り香も痕跡もありません
ここはあかりを置いて
何もない場所です
自分の存在が高校という大きな社会性の中で
一つ浮き出ているだけです
あかりちゃんは全くの
一人でした
あかり「心細いよぉ」
あかりちゃんは小さな体を守るように
胸を抑えて体を丸め
目をぎゅっと閉じました
あかりちゃんの席は
最後尾の一番端にありました
この小さな存在が悲しみに溢れているのを
あかりちゃんは誰にも見られずに済みました
社会性という大きな枠組みの中にある
個人という小さな存在を考えた時
その関係性は個人の枠組みでは
補足できないほどの大きなものの中にあることになります
習俗習慣を見た時にそれは
大きな全体集合を構成する一といえるけど
あかりちゃん個人からの視点では
捉えられない無数の要素の中の
数個をピックアップされた集合の中の一の存在にすぎないために
あかりちゃんはその他の部分で全くの一人でした
だからあかりちゃんは一人なのです
あまりにかけ離れたアニマルワールドの中にいるあかりちゃんは
静かに厳格に確かに命題的に厳かに一人でした
だからあかりちゃんは泣きました
あかりちゃんに救いは
この集合体の中にはないからです
ただただ一人で
荒野の中立ちつくすのと変わりません
他の人はあかりちゃんを襲う猛威の
要素でしかありません
彼らは砂です
そこに在る限り何も悪さはしませんが
一たび風が吹き荒れると砂塵となってあかりちゃんを襲います
それは空気です
夜になればあかりちゃんを襲う極寒の冷気となります
それは太陽です
夏になればあかりちゃんを焼き尽くす熱波となります
そこにある要素でしかないもの
それがあかりちゃんを取り巻く隠れた牙です
あかりちゃんはここで
なにを信じどうふるまえばいいのか
あかりちゃんはわかりませんでした
櫻子「あかりちゃん!」
あかり「!!」
櫻子「おはよう!」
あかり「櫻子ちゃん!!!!」
櫻子「あかりちゃんもこの高校なんだ!」
あかり「そうだよぉ!」
櫻子「私もこの高校なんだよ!」
あかり「見たらわかるよぉ!」
櫻子「やったぁ!あかりちゃんと同じだ!」
あかり「あかりも嬉しいよぉ!」
櫻子「これからもよろしくね、あかりちゃん!」
あかり「こちらこそだよぉ!」
周囲と僅かばかりの
共通点をピックアップされて
ある集合体にまとめあげられてしまうこと
その他の部分は全く違うのに
その集合の意にそぐわなければ
排斥されてしまう
物事の裏側の集合的無意識
そこに救いがあるとすれば
すこしでも似通った人を探し
近くに固まるという方法だけ
熱に寄り解かれたDNAが復元する時
同じ塩基同士固まろうとするように
そうやって人は己に近いものを集める事で
自分の居場所を何とか作っていく
櫻子「踊ろうよ!」
あかり「わかったよぉ!」
他の周囲がアニマルでもいい
ここは所詮
勉強の数字で集められただけの全体集合だから
他の部分は全く違う人間なんだ
それならあかりは
櫻子ちゃんや
あかりに近い人だけと
周囲を気にせず踊るだけだよぉ
あかりちゃんは櫻子ちゃんの手をとる
ワルツを踊る
周囲なんて無視して
むしろ周囲を跳ねのけて
そうやって
一つの舞台で踊ること
どこにいるかじゃなく
何を踊るのかが重要だという事
誰かの踊りに無理に合わせるだけなのがつまらないということ
――そして自分の好きな人と一緒に踊るということ
そうやってワルツは人を繋いで
ワルツによって人は溶け合っていく
櫻子「あかりちゃんがいるから安心したなぁ」
あかり「あかりも櫻子ちゃんがいて安心だよぉ」
櫻子「これからもお友達でいようね」
きっと二人ならワルツを上手く踊れるから
おわり


あかりがなんだかんだで、学校の中心になって盛り上げる。もしくは、周囲に染まって娯楽部が「どうしてこうなった…」ってなるオチかと思ったのに