八幡「あのゆるふわ感がたまらないよな」
雪乃「……」
八幡「それでいて生徒会長として信頼を得てるしな」
雪乃「……」
八幡「ん、雪ノ下どうかしたか?本をめくる手が止まってるが」
雪乃「いえ、なんでもないわ」ペラッ
八幡「そうか」
八幡「だが時々黒い所もまたいいよな」
雪乃「……」
八幡「『君、最低だね』と言われたときには全身がゾクゾクッときたしな」
雪乃「……」
元スレ
八幡「めぐり先輩って可愛いよな」雪乃「……」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1399123349/
雪乃「……比企谷くん」
八幡「ん、なんだ?」
雪乃「なんのつもりかしら」
八幡「は?何が?」
雪乃「さっきからずっと呟いていたのは何?」
八幡「何って、お前には関係ないだろ」
雪乃「それはそうだけれど……」
八幡「だろ?」
雪乃「……」
八幡「それに」
雪乃「いえ、やっぱり関係あるわ」
八幡「いやお前今関係ないって」
雪乃「関係あるの」
八幡「じゃあどんな関係があるんだよ」
雪乃「それは……」
八幡「それは?」
雪乃「私と城廻先輩が……その……」
雪乃「恋敵だっていう関係……かしら」
八幡「は?」
八幡「それは……どういう……」
雪乃「だから……私はあなたが好きだと言っているの」
八幡「でも俺はお前のこと嫌いだけどな」
雪乃「」
八幡「大体な、お前は今まで俺にどれだけの暴言を浴びせてきたと思ってるんだ」
雪乃「それは……」
八幡「そんな奴のこと好きになるなんて相当のMじゃなきゃあり得ないだろ」
雪乃「でもあなたさっき」
八幡「めぐり先輩のあれはスパイス程度だろ」
雪乃「」
八幡「お前のは限度を超えて不快だ」
八幡「だからお前のこと嫌いだ、これで関係無くなっただろ?」
雪乃「なら……どうすれば嫌いでは無くなってくれるの?」
八幡「そんなもんわからん」
雪乃「そう……」
八幡「文化祭当日の時みたいに全力ではっちゃける姿も可愛いよな」
雪乃「……」
八幡「それに」
雪乃「ねえ」
八幡「今度はなんだ?」
雪乃「それってもしかして私に対するヒントというかアドバイスというか」
雪乃「私にそうなって欲しいという誘導だったりしない?」
八幡「しない」
雪乃「」
八幡「だからさっき言っただろ」
八幡「俺はお前のこと嫌いなんだ」
雪乃「…………そう」
八幡「めぐり先輩って居るだけでなんか安心感が湧いてくるよな」
雪乃「……」
八幡「俺も毎日一緒に居れたらな……」
雪乃「……ねえ」
八幡「またか、今度はなんだ」
雪乃「あなた……知らないの?」
八幡「なんのことだよ」
雪乃「城廻先輩……彼氏居るわよ」
八幡「え」
八幡「は?嘘だよな?」
雪乃「いいえ」
八幡「お前が俺を諦めさせようっていう」
雪乃「なぜそんなことしなければいけないの?」
八幡「いやでも……」
雪乃「私は虚言は吐かないの」
八幡「」
雪乃「大分前に由比ヶ浜さんに聞いたわ」
八幡「あ……相手は?」
雪乃「材木座君よ」
八幡「」
八幡「なんだ……嘘か……」
雪乃「一応写真もあるのだけれど」
八幡「いや……いい……」
雪乃「そう」
八幡「はぁ……」
雪乃「……」
八幡「はぁ……」
雪乃「……比企谷」
八幡「……なんだよ」
雪乃「そのため息止めて欲しいのだけれど」
八幡「ああ……すまん」
八幡「……」
雪乃「……」
八幡「……なあ」
雪乃「なにかしら」
八幡「お前、まだ俺のこと好きか?」
雪乃「ええ」
八幡「そうか……すごいなお前」
雪乃「そう?」
八幡「ああ……」
雪乃「……ねえ」
八幡「ん……」
雪乃「もしも……もしもよ」
八幡「ああ……」
雪乃「あなたの気が変わって……私の事を嫌いで無くなってくれたなら……」
雪乃「私と……恋人になってちょうだい」
八幡「失恋したばかりの奴にそういうこと言うか?」
雪乃「ええ」
雪乃「だって……力になりたいもの」
雪乃「あなたが落ち込んでいる時、あなたの心の支えになりたい」
雪乃「あなたが嬉しい時、私も一緒にその嬉しさを感じたい」
雪乃「だって私は……あなたが好きだから」
八幡「ははは……こりゃ参ったな……」
雪乃「……」
八幡「なあ雪ノ下……」
八幡「俺はお前のことが嫌いだけどな」
八幡「お前のこと、好きにもなりそうだ」
完