関連
一方通行「そンなフラグはヘシ折ってやる」  ヴェント「・・・・・・あ?」【1】


281 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 19:57:18.50 wisq+uGNo 133/431



――――――――――――――――――――――


日本時間の早朝六時頃。
学園都市の第七学区。そこのとあるカフェに浜面仕上はいた。


「なんだったんだ・・・・・・? 一方通行のヤツ・・・・・・」


彼がいるカフェにはパソコンが常備されており、利用客はいつでもインターネットを使用できるようになっている。
いわゆるネットカフェに似ているが、ここはネットカフェのように個室やシャワールーム、漫画雑誌などは無く、
本当にのんびりと一杯のコーヒーとネットを楽しむ客が利用するようなカフェだ。

ちなみにこのカフェは二四時間営業で、完全下校時刻後も教員などが利用出来るようになっている。


その一席で、浜面仕上は自分の持つ携帯電話のディスプレイを眉をひそめながら見つめていた。
彼の出で立ちはいかにもその辺で屯している不良Aですと言わんばかりの服装で、
パーカーの裾からはだらしなくインナーがはみ出て、チャラいズボンにはチェーンがじゃらりと付けられている。

このオシャレなカフェでは浜面の服装はひどく浮いていたが本人もそれは自覚しているようで、
携帯を閉じた後も彼は周りを見ながら居づらそうな様子を見せていた。


282 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 19:58:50.96 wisq+uGNo 134/431



だが実際、浜面以外の利用客の中でそんな浮きまくった彼を異端視するような人は一人も存在しなかった。
皆、例のハッキング事件のに注目しており、パソコンの操作に夢中になっている。


浜面は本来このような店にはまず赴くことがない。そして今回も浜面は自分の意志で
ここに来たわけではないのだ。ではなぜ彼がこのカフェにいるのかというと、


「さっきから超落ち着きがないですね。 別に誰も超キモい浜面の事なんか見てませんから、
 あなたも超少しは情報収集に励んでくださいよ」

「超少しってどっちだよ・・・・・・、つかキモい言うな。 なあ、もういい加減切り上げねえ?
 これ以上探り入れたって無駄だとおもうんだけどなぁ俺。 それに眠いし・・・・・・」

「これだから超浜面はいつまで経っても村人Aなんですよ。 今回のこのハッキング事件、
 どう考えたって学園都市が絡んでるに超決まってます」


と、浜面の隣の席で超難しい顔をしながら手元のキーボードを超忙しなく操作しているこの超茶髪の少女は
絹旗最愛という、浜面と同じ『アイテム』の構成員だ。


『アイテム』の中で唯一の中学生――自己申告――にして最年少の構成員。
彼女は浜面とは違い能力者で、レベル4の『窒素装甲(オフェンスアーマー)』という能力を持っている。
窒素を自在に操り、それを用いて強力な攻撃力や鉄壁の防御力を生み出せるのだが面倒なので詳細は超割愛。


283 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 19:59:56.28 wisq+uGNo 135/431



「超端折らないでください」

「は?」

「超独り言です。 とにかく浜面ももっと超意欲的に情報収集に取り組んでください」


浜面は早朝、ちょうど『衛星』のデータベースが何者かに掌握された事が公になった頃にに絹旗から連絡を受け、
嫌々ながらもこのカフェに足を運んだのだ。

理由は勿論、このハッキング事件の詳細を追うためなのだが、浜面はそういうハッキングとか
パソコンがどうとかは得意な分野ではなく、適当に情報収集をするふりをしてエロサイト巡りなどを
していた。 が、それを絹旗に見つかり超粛清された後は渋々ハッキングの情報収集を行っている。


しかし、


「だーっ。 やっぱ全ッッ然わからん。 俺にはこれは無理だわ。
 こんなん滝壺とか麦野とかにやらせりゃいいじゃねえか。 なんで俺なわけ?」


284 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:00:49.71 wisq+uGNo 136/431



「私だって超役にも立たない浜面より滝壺さんや麦野を呼びたかったですけど、
 あの二人は連絡しても電話に出なかったんで超仕方なく浜面を
 呼んだだけです。 もしかしてデートのお誘いかもって超期待しました?」

「してねーよ!! つか俺にゃ滝壺がいることくらい知ってんだろうがお前・・・・・・」

「滝壺さんも、どうしてこんなのを超選んだのだか。 弱みでも超浜面に握られましたか」

「無理やり人をここまで引きずっといてその言い草はねえだろコラ・・・・・・」


こめかみに青筋をビキビキと浮かべる浜面を無視して、絹旗は尚もハッキング事件の詳細を追う。


「しっかし、この『天使同盟(アライアンス)』というのは何なんでしょうか。
 やはりネットでも噂されているとおり、どっかの超組織団体とか・・・・・・?」


285 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:01:40.92 wisq+uGNo 137/431



「んなマフィア映画とかじゃあるまいし・・・・・・秘密結社とか? そんなのあるわけねえだろ」

「学園都市の超暗部に所属してた浜面が言えるセリフじゃないですよねそれ」


それもそうだなぁ・・・・・・、と浜面は相変わらず眠たそうに目を擦り、
そのまま机の上に突っ伏してしまう。


「天使・・・・・・ねえ」


浜面仕上は知っている。
一方通行たちが、かの第三次世界大戦時に出現した大天使、ミーシャ=クロイツェフと共に行動していると。

浜面仕上は知っている。
一方通行がミーシャだけでなくホログラム映像のような少女、風斬氷華と、レベル5第二位の垣根帝督。
そしてあの得体の知れない『ドラコ』と名乗る『少女』と共に過ごしている事を。


(・・・・・・・・・・・・『天使同盟』)


そのキーワードと一方通行達を繋げてもいいのだろうか。
浜面は熟考するも、答えに辿り着くことは出来なかった。


286 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:03:28.03 wisq+uGNo 138/431



そんな浜面をギロッと睨み、絹旗は気になっていることを尋ねた。


「ところで浜面、さっきの超電話は誰からですか?」

「んー・・・・・・? ああ、何か一方通行からだった」

「・・・・・・一方通行?」

「第一位だよ。 確か『グループ』の。 あ、今はもう違うんだっけ?
 よく覚えてねえな・・・・・・。 ・・・・・・、どうした?」


視線だけ動かして隣の絹旗を見てみると、彼女はどこか複雑そうな表情を浮かべていた。
さっきまで情報収集に躍起になっていたのだが、心なしか雰囲気が暗くなっている。


「・・・・・・第一位、ですか」

「何でだよ? 一方通行のヤツがどうかしたのか?」

「・・・・・・、・・・・・・"なンで浜面がそンなヤツと超関わってンですか"?」

「・・・・・・? なんでって・・・・・・別に、なんか成り行きで」

「そォですか」

「?」


287 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:04:33.10 wisq+uGNo 139/431



素っ気なく返事をした絹旗は再びキーボードを叩き情報収集を再開した。
浜面は頭に『?』を何個か浮かばせる。彼女と一方通行の間に何かあったのだろうか?
一瞬、絹旗の口調がおかしくなった気がするが・・・・・・。

だが浜面はそれ以上詮索する事はしなかった。


ガラス張りの壁から外を眺めると、既に学校へ登校する学生たちの姿がちらほらと見え始めていた。
女子学生が何やら談笑している、恐らく件のハッキング事件についての話をしているのだろう。
もうすぐ『一端覧祭』が開催されるというのに、今の学生達の間で流行りの話題はなんとも暗い話題だった。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


何なんだ、と浜面は漠然と思う。
確かに今回のハッキング事件は非常に大きな事件だ。全世界の諜報機関、そして宇宙空間に浮かぶ
全ての『衛星』が何者かの手によって掌握されてしまったのだ、浜面でも事の重大さは理解できる。

しかしその他にも大きな事件が起きていないわけではない。
先の第三次世界大戦だって、終結からまだ一ヶ月も経っていないというのに、もうあまり世間の話題には
なっていなかった。

今は皆、ハッキング事件の話題で持ちきりだ。浜面も最初に知ったときは多少驚いたが、
しかしここまで大勢の人間を虜にしてしまうような事件だろうか?


288 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:05:33.81 wisq+uGNo 140/431



(・・・・・・一方通行のあの反応。 やっぱ『天使同盟』について何か知ってんのか・・・・・・?)


否、恐らく皆の興味はハッキング事件そのものよりも、あのエラーメッセージに表示される
『天使同盟』に向いているのだろう。
さっき一方通行にも『天使同盟』の事を伝えたら急に黙りこんでしまっていたような気がする。
あの第一位ですらも興味を持つような存在なのだろうか。それとも『天使同盟』とは、彼に深く関わるキーワードなのか。


何かおかしい。何がおかしいのか分からないが、それでもどこか霧がかった違和感が浜面の頭をぐるぐると回る。
隣にいる絹旗もそうなのだろうか。
この違和感は所謂、嵐の前の静けさに似ているなと思った。


そんな事をボーッと考えていると、突然店内の天井にぶら下がっているマイクから放送の報せを伝える音が流れた。


「ん?」

「?」


289 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:06:26.05 wisq+uGNo 141/431



二人は同時に声を上げ、それぞれ別の方向へ視線を向けた。
絹旗はガラス張りの窓から空を見上げ、浜面はカフェの天井にある店内放送用のマイクを見上げる。

絹旗が見上げている空には、学園都市に浮かぶ『飛行船』があった。
その腹には大型のテレビ画面が搭載されており、天気予報などを街中に報せるための太陽光発電で駆動している飛行船。
つまりは空飛ぶ街頭テレビである。


しかしその飛行船が流しているのは天気予報ではなく、学園都市の『緊急伝達事項』だった。
店内にも飛行船と全く同じ放送が流れている。


緊急伝達事項の放送はこんな内容だった。


290 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:07:17.87 wisq+uGNo 142/431





『学園都市の全学区の生徒、及び職員にお知らせします。 只今より、学園都市第一九学区への立ち入りを
 禁止すると共に、第一九学区に全面的な封鎖工事を行います。
 第四、第六、第一四、第一九学区にいる生徒、教員、研究員等の方々は直ちに他の学区へ移動するようお願い申し上げます。
 繰り返し、お伝え申し上げます。 只今より、学園都市第一九学区への立ち入りを・・・・・・・・・・・・』





291 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:08:31.61 wisq+uGNo 143/431



飛行船の大画面に学園都市のマップが表示される。その第一九学区に当たるエリアが赤く点滅していた。
隣接する学区の境界線に×マークがどんどん現れる。既に封鎖工事が始まっているのだろうか。


「・・・・・・な、なんだよ急に。 第一九学区の立ち入りが禁止?
 あそこって取り立てて目立ったもんは無かったよな?」

「第一九学区は学園都市で最も寂れた学区ですね。 街並みも他と比べて超前時代的ですし、
 蒸気機関や真空管とかを調べる超研究機関がちょこっとだけあったような気がします。
 それと、・・・・・・八月の超上旬頃に起きた『乱雑開放(ポルターガイスト)』事件とか?」

「じゃあまたその『乱雑開放』事件が起きたとか?」

「『乱雑開放』事件で第一九学区の封鎖は超行われてませんよ。
 大体、学区の封鎖なんて超よほどの事が起きない限りあり得ないと思いますが」

「じゃ、じゃあよほどの事が起きたって事かよ・・・・・・?」

「今のところはそんな様子は超ありませんし、・・・・・・"これから起こる"んじゃないんですか?
 私には全く超予想もつきませんけど」


嫌な予感がする。

胸騒ぎがする。


浜面仕上はなぜか、この嫌な予感と『天使同盟』という謎のキーワードが繋がっている気がした。


292 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:09:55.91 wisq+uGNo 144/431



――――――――――――――――――――――


同時刻。
第七学区のファミリーサイドのマンションの一室。


『妹達(シスターズ)』の司令塔、製造番号二〇〇〇一号『打ち止め(ラストオーダー)』と
その第三次製造計画(サードシーズン)によって生まれた『番外個体(ミサカワースト)』は、
学園都市に浮かぶ飛行船から第一九学区の封鎖を報せる放送を聞いていた。


「・・・・・・学区の封鎖って、何があったのかなってミサカはミサカは首を傾げてみる」


現在、この部屋には打ち止めと番外個体しか居ない。
部屋の主である黄泉川愛穂は昨日から例のハッキング事件の調査で警備員(アンチスキル)として呼ばれており、
芳川桔梗は珍しく朝の散歩のために外出していた。黄泉川に『たまには外で運動でもしろ』と叱咤されたためだ。


飛行船の放送を聞いてうーむ?と唸る打ち止めに番外個体は尋ねた。


293 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:11:58.05 wisq+uGNo 145/431



「なんか派手な祭事でもやるんじゃないかな? ひひっ、血生臭い事ならミサカも参加したいとこだったけど、
 どうやら一歩出遅れちゃたみたいだね。 ミサカネットワークで何が起きてるのか調べたらどう?」

「さっきから通信してるんだけど、原因不明の電波障害で連絡がとれないの、ってミサカはミサカは困り顔を浮かべてみたり。
 ・・・・・・でもなんとなく、予想がつくかなーってミサカはミサカは『あの人』の顔を思い浮かべてみる」

「第一位が第一九学区の封鎖に関わってるってこと?」

「それもあるし、今話題に取り上げられてるハッキング事件。 あれのエラーメッセージは
 とても無視できるものじゃないかもってミサカはミサカは胸騒ぎを感じてみる」

「・・・・・・まあ、『天使同盟』だしねえ」


打ち止めと番外個体は『天使同盟』の存在を知っている。
彼らが最初のイギリス訪問から帰国してきたときに全員でここを訪れており、一緒に食卓を囲んだのだ。
その時に『天使同盟』という組織を一方通行が結成したという話を聞いた。無論、黄泉川も芳川も同じだ。


「朝っぱらから騒がしいと思ったら、今度はこれだもん。
 ハッキング事件の騒ぎといい、少しはミサカにも安息の時間ってのが欲しいね」

「番外個体は安息とかそういうのあまり好まないと思ってたけどってミサカはミサカは疑問に思ってみたり」

「あひゃひゃ、まあね」


294 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:13:10.42 wisq+uGNo 146/431



そして打ち止めは一方通行からのイギリス土産で貰ったウサ耳バンドを頭に乗せ、ぴょこぴょこと耳を揺らしながら
再びうんうんと唸り始めた。再度ミサカネットワークとの通信を試みているようだ。


「第一位に電話して状況とか聞いたりしないの?」

「うーん・・・・・・。 多分、ミサカがあの人に電話して聞いても、何も教えてくれないと思うの
 ってミサカはミサカは予想してみる。 あの人、こういう事はすぐ隠そうとするから」

「まあ、あんなのでもお人好しだしねえ。 なんたってミサカみたいなクローンでも
 その身を挺して守ってくれるような馬鹿なんだから」


番外個体は表情をグシャっと悪意一色に染めて一方通行を嘲笑う。
そんな彼女を見て打ち止めはムスーっと頬を膨らませながらも、番外個体に言った。


「・・・・・・とにかく、ミサカ達に出来る事は何もないかもってミサカはミサカは少しションボリしてみる」

「わかりやすくアホ毛まで萎れさせちゃって。 でもミサカ達の出る幕なんか無いってのには同意かな。
 大体状況が把握出来ないし、問題の『天使同盟』は・・・・・・今どこにいるんだっけ」


295 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:14:03.43 wisq+uGNo 147/431



そう、自分たちクローンに出来る事など何も無い。
出来る出来ない以前に、まだ何も大した事は起きてない上に、ハッキング事件と『天使同盟』が
そう関わっているのかもいまいち分からない。関係が無いということはまず無いだろうが。

二人はただ、彼らの帰りをただひたすら待つ事しか出来ない。


「みんなでまた、一緒にご飯食べるって約束したもんねってミサカはミサカはその時をワクワクしながら待ってみる」

「あんなバケモノ達と食事するのが楽しみなんて、アホ毛サマも趣味がいいですなあ。
 ・・・・・・あー、でもあのクソチャラ男からゲーム返してもらわないといけないし、帰ってきてもらわなきゃ
 困るのは間違いないかもね」


そんな風に、二人が適当に談笑していると打ち止めの表情に変化があった。


296 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:15:05.54 wisq+uGNo 148/431



「むむっ! ってミサカはミサカは電波をキャッチ! ミサカネットワークと繋がったかも!」

「お、ご苦労さん。 なんか異変起きてんの?」

「・・・・・・・・・・・・、・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・んー?」

「?」


打ち止めは眉間に皺を寄せ、両手の人差し指でこめかみをギュッと押さえる。


「どうしたの? まさかミサカネットワークまでハッキングされちった☆ とか?」

「ううん、そうじゃないけど・・・・・・・・・・・・。 なんかどの個体も忙しそうで
 なかなか会話が出来ないってミサカはミサカは不思議がってみたり。 あれー?」


結局この日は、世界各地の『妹達』との連絡はとれなかった。


297 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:19:15.97 wisq+uGNo 149/431



――――――――――――――――――――――


学園都市の第一九学区は、街の中で最も寂れた学区である。


学園都市での再開発に失敗し、今や半ば放置状態になっていると言っても過言ではないこの街は、
今でも一応小さな研究機関や学園都市の住人達が少数ながらも生活していたりするのだが、
発展の最先端を走る他の学区と比べると明らかに街並みは古く、今時の若者はあまり立ち寄らなそうな学区だった。

何年も前からシャッターが閉まったままの店も多く見られ、その様子はさながら荒んだ商店街そのものだ。


そんな第一九学区は現在、突然の封鎖が決定されて全面的に人の立ち入りが禁止されてしまっていた。
といっても元々ここに住んでいる住人は少なかったため、住人たちの他学区への移動は
警備員や風紀委員の的確な指示に対応によって速やかに行われ、完了していた。

なので今、第一九学区では生活音というものが皆無な状態になっており、
半ばゴーストタウンと化してしまっている。人など見当たるわけもなく、儚く寂しい風だけが街を流れていく。


そんな無人の第一九学区に、たった一つだけ人影が立っていた。
誰もいないはずのこの学区に、その人影だけはまるで最初からそこに縫い付けられていたかのようだった。


298 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:20:37.08 wisq+uGNo 150/431



「・・・・・・舞台としては華やかさが足りないが、まぁ我儘は言うまい。
 恐らく一番"私"への被害を最小限に抑えられる場所がここだからな」


その人影はゆっくりと歩き出しながら独り言を呟いている。
いや、もしかしたら常人には知りえない何かと会話をしているのかも知れない。

その人影はそんな風に思わせるような、どこか不思議で不気味な雰囲気を纏っていた。


「『ファイブオーバー』の配置も滞りなく完了。 ・・・・・・あとは『客』が来るのをただ待つのみ、か。
 いつ以来だ。 こんなにも特別な日が来るのを待ちわび、緊張し、恐怖し、そして愉快な気持ちになったのは」


人影は空を見上げる。
天気はあまり良くない、この様子だと『当日』も曇り空に覆われているだろう。


一陣の風が第一九学区の大通りを駆け、その人影が身に纏う『緑色の手術衣』がゆらりと靡いた。


その人影は、男にも女にも、子供にも老人にも、聖人にも囚人にも見える、紛れもない『人間』。


299 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:21:41.29 wisq+uGNo 151/431





学園都市統括理事長、アレイスター=クロウリー。




彼は第七学区の『窓のないビル』から外へ出て、この第一九学区という舞台を下見していた。
しかし『窓のないビル』の中にある生命維持槽には、依然としてアレイスター・クロウリーは存在する。
生命維持槽の中で弱アルカリ性の培養液に浸りながら逆さまの状態で、今も外界の様子を伺っている。

彼の存在はもはや〇と一だけでは表現できない、次元の違う頂点の領域に達しており、
こうして生命維持槽の中にいながらも同時に他の場所に存在できるという『矛盾』を行っているのだ。


そんな、現在『二つ』存在しているアレイスターの表情がわずかに変化した。


「・・・・・・やはり『衛星』の復旧の目処は立てられないか。 エイワスめ、手の込んだ事をしてくれる。
 今更宇宙空間を漂う『星の欠片』を保護することなど出来はしないとわかっているだろうに」


300 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:23:00.18 wisq+uGNo 152/431



どうやらこうしている今も、エイワスと『衛星』の掌握権の争奪戦を繰り広げているらしい。
どこで彼らが戦いを繰り広げているのかは、彼らの領域に立って初めて理解出来るのだろう。


(まあいい。 明日の展開次第では『プラン』の前倒しもやむを得まい。
 『界』の安定がまだ済んではいないが、一方通行とエイワスがあれば『神浄』への到達も可能かもしれない。
 『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が無くとも、な。 そうでなくともホルスの時代の幕を開けることは出来る。
 ・・・・・・明日の結果がどう転ぼうと、私の『プラン』は大幅に進行する)


神浄。アレイスターが語るには、それは『幻想殺し』に秘められた真の意味。
そしてホルスの時代の開幕は、同時に十字教の終焉を意味する。


アレイスターの企んでいる事が本当に成されてしまえば、彼の『プラン』の目的の大半が達成される事になる。


「ともあれ、まずは『天使同盟』」


アレイスターはうっすらと笑みを浮かべて、空を見上げたまま言った。


「どう足掻いてでも存続してみせるというのなら、私は君たちをせいぜい利用させてもらうだけだ」


世界最強最悪と呼ばれる魔術師は、くつくつと邪悪に笑いながら第一九学区の街並みへと姿を消した。


302 : 次回予告はここまでです。  ◆3dKAx7itpI - 2011/03/28 20:30:41.35 wisq+uGNo 153/431




                          【次回予告】



『もしかしてエイワスさん、こんな調子で世界征服を企んでたり・・・・・・。 な、なんちゃって・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・風斬氷華




『エイワスの場合、そのなンちゃってを平気で実行しやがるからタチが悪いンだ。
 もし仮にそォだとしたらアイツとは手を切る。 ンな少年漫画の悪の組織みてェな真似に付き合ってられるかよ』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)




『おやおや、次回の買い物の約束を一方通行さんと交わしたサーシャさんは大人な対応ですなあ。
 胸はまだちんちくりんのお子ちゃまのクセに! にひひひひひひ』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー




『ちょ、胸は関係な―――ひゃうっ!?』
―――――――――――元『殲滅白書』の魔術師・サーシャ=クロイツェフ




『百合はいいね。 百合は心を潤してくれる。 リリンが生み出した文化の極みだよ。
 そう感じないか? 一方通行くん』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・エイワス


327 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:24:43.29 m/ACHlQUo 154/431



――――――――――――――――――――――


一方通行とサーシャはショッピングセンターの薬局で風斬氷華と合流した後、
続けざまにレッサー、ヴェントも回収してさっさと帰路についていた。


突然の帰還発言に三者は驚いていたが、そんなリアクションは無視して
一方通行は女性陣の新たな買い物袋を荷物配送サービスで独立国同盟へ送り、そのまま空港に
停めていた個人所有の飛行機に乗ってショッピングセンターから飛び去っていく。

レッサーがなぜ突然帰るのかとかなんとかゴチャゴチャ文句を言っていたがゲンコツで黙らせ、
女性陣に『ハッキング事件は恐らくエイワスの仕業』、と適当に説明して無理やり納得させた。


そして一向はモスクワ空港に到着。一方通行は買い物へ行く際にこの空港で男からこの飛行機を購入したのだが、
これから先、この飛行機が必要になることはないだろうと判断して着陸後に『乗り捨てた』。

そのまま駐車場に向かい、独立国同盟のクルーザーから乗ってきた偽装トラックに乗り込んで
独立国同盟まで規定速度ギリギリのスピードまでトラックを走らせた。


独立国同盟まであとわずか。その頃にはロシアの空はもう既に真っ暗闇となっていた。


328 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:26:18.01 m/ACHlQUo 155/431



一方通行は運転席に、助手席には風斬を乗せて残りの三人は後ろの荷台へとぶち込んだ。
道中、垣根帝督により改造された『運転席から荷台へ通じる扉』を開けてレッサーが尚も抗議してきた。


「せっかく夜のナイトレジャーを楽しみにしていたのに~・・・・・・。
 あそこ、夜でも結構楽しいんですよ? カジノとかあって」

「それなら独立国同盟に突っ込ンであるあのクソクルーザーにもあンだろ。
 ちゃちい賭け事がしたけりゃそこで死ぬまでやってろ」

「そうじゃなくても私はまだ買い物したかったー!」

「うっせェな!! 埋め合わせはいつか必ずするっつっただろ!
 『天使同盟』名乗ってる立場上、もォあンなARまみれのショッピングセンターなンざ
 居辛ェだけなンだよ!」

「本当に埋め合わせしてくれるんでしょうね~?」

「クドいぞマセガキ。 サーシャとも約束してンだ、嘘じゃねェよ」

「んまぁ!? 一方通行さん、ついにサーシャさんとまでフラグをぉぉ!!?」

「口にモノぶち込まなきゃ黙れねェかなァクソガキ!?」

「あ、一方通行さん! 前見て、前・・・・・・!」


329 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:27:31.01 m/ACHlQUo 156/431



助手席の風斬に注意され、舌打ちしながら運転に集中し直す一方通行。
『ま、そんじゃまたデートしてくださいよ、二人っきりでね~♪』と、レッサーがなんか言いながら荷台へ引っ込んでいった。

風斬はどこか不安そうな表情で一方通行に尋ねる。


「・・・・・・でも、今起こってるハッキング事件がエイワスさんの仕業だなんて・・・・・・。
 どうしてそう思ったんですか・・・・・・? あの人なら確かにやりかねませんけど・・・・・・」

「そォいうこった。 昼飯食った後にハッキング事件の詳細を調べてたンだがよォ。
 妙なウイルスかなンかなのか、『天使同盟』ってキーワードが含まれるエラーメッセージが出てくるンだとよ。
 今この瞬間も、ネットじゃ『天使同盟』の正体についての話題で持ちきりらしい。
 『天使同盟』の事はニュースにゃなってねェがな。 ここまで説明聞いて、思い当たる犯人なンざあのクソ金髪くらいだろ?」

「ね、ネットで私たちの事が・・・・・・!? それってもう世界中に私たちの存在が知られてるんじゃ・・・・・・」

「それはねェはずだ。 それならショッピングセンターにいた時点で俺達は捕まってるし、
 エイワスも馬鹿じゃねェ、そォならねェと判断した上でこンな手の込ンだ祭りを起こしてンだろォよ」

「そ、そうですか・・・・・・、よかった・・・・・・」


ほっと息を吐き、風斬は心の底から安堵した。
こんな世界規模のハッキングが行われた上、それをやったのが『天使同盟』で、構成員までバレていたら
本当に自分たちの居場所が無くなってしまうところだった。


330 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:28:16.20 m/ACHlQUo 157/431



「でもそれじゃあ・・・・・・なんでエイワスさんはこんな事を・・・・・・?」

「それを聞き出しに今戻ってるンだろォが。 あのクソ野郎の考えてることはさっぱり分かンねェが、
 ・・・・・・・・・・・・クソッ、どォも嫌な予感しかしやがらねェ」

「もしかしてエイワスさん、こんな調子で世界征服を企んでたり・・・・・・。 な、なんちゃって・・・・・・」

「エイワスの場合、そのなンちゃってを平気で実行しやがるからタチが悪いンだ。
 もし仮にそォだとしたらアイツとは手を切る。 ンな少年漫画の悪の組織みてェな真似に付き合ってられるかよ」


そんな感じの話を風斬としている内に、一向はエリザリーナ独立国同盟の国境へと辿り着いた。
近くにいた兵士が一方通行達の乗るトラックに停止するよう合図を送る。

その兵士がコンコン、と窓をノックしてきたため、一方通行は舌打ちをして窓を降ろした。


331 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:29:07.70 m/ACHlQUo 158/431



「おや、君だったか・・・・・・失礼した。 船の件、どうもありがとな。
 こんな夜遅くに帰ってくるなんて。 ずいぶんとデートが長引いたんだな、はは」


この兵士はどうやら朝のレッサーによる船の船内放送を聞いていたのだろう。
ギロリと鬼のような顔で睨むと、陽気に笑っていた兵士の顔が途端に真っ青になった。


「ンな事ァどォでもいい。 さっさと通せ。 それと、エイワスのクソったれがどこにいるか知ってるか?
 全身が淡く輝いてる金髪の冗談みてェな『女』の事だ」

「えと・・・・・・あぁ、彼女か。 さっきエリザリーナ様と一緒にいたところを見かけたよ。
 今は多分オフィスにいるんじゃないか? エリザリーナ様は基本的にそこにいるから」

「そォか」


一方通行は軽く手を振ってトラックを走らせた。独立国同盟へ入国していく。


とりあえずは軍事施設のオフィスに直行し、エイワスから事情を説明してもらわなければ。


332 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:30:14.62 m/ACHlQUo 159/431



――――――――――――――――――――――


一方通行はクルーザーにトラックを戻し、そのままズンズンと早歩きでオフィスに向かった。
後ろのほうで女性陣の中にいる風斬の『ま、待ってくださぁ~い・・・・・・!!』という声が聞こえたが無視する。

そしてオフィスの前までやってくると、ノックもせずにドン!!、と乱暴に扉を開け放った。


「エイワスくゥゥゥゥゥン!!! 分かってンよなァ!? さァ、説明してもらお――――」


室内の光景を見て、一方通行の呼吸が止まった。そしてすぐに自分に対して叱咤する。『油断した』、と。
彼の脳裏にありとあらゆる『デジャヴ』が流れこんできた。自分はいくつか、このような光景を目にしたことがある。
最初のイベントは確か黄泉川の家で起きたのだったか。




オフィスではエリザリーナがちょうど着替えをしている途中で、
上下の質素な下着だけというこれまたベタな格好でこちらを見たままフリーズしていた。




333 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:31:17.59 m/ACHlQUo 160/431



確かにその下着姿は艶めかしいものではあったのだが、それ以上に彼女は非常に痩せ型の身体なため、
興奮するよりも前にせめてもう少しふっくらしていたら・・・・・・と思えてしまう。

だが一方通行はそんな感想すら抱く事もなく、しかし明らかに自分の失態である事も重々理解して
コホン、と咳払いをして目を閉じたままエリザリーナに尋ねた。


「・・・・・・あー。 悪ィ悪ィ。 それで、エイワスはどこに―――」

「で、出ていきなさい!!!」


エリザリーナは側にあった水の入ったグラスに、菓子を包むための青い半透明のセロファンを貼りつけた。
第三次世界大戦時に対フィアンマ戦でも見せた即席の霊装だ。
しかしその時より彼女が霊装を作る速度は凄まじく速かった。


ゴオッ!!!、と唸る水が一方通行に襲いかかり、彼はそのまま木の葉のように廊下へ流されてしまった。
それとほぼ同時に、エリザリーナが胸を隠しながら真っ赤な顔でオフィスの扉をバタン、と閉める。


「ゲホッ・・・・・・ゲホッ・・・・・・!! クッソ、久々にきやがったなこのクソイベント・・・・・・。
 完全に油断してた・・・・・・、まだまだ甘ェ証拠だなァ・・・・・・」


334 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:32:29.68 m/ACHlQUo 161/431



極寒の地で冷水を思いっきりぶっかけられた一方通行はガタガタと震えながら扉の前で
エリザリーナが着替えるのを待った。


(いや・・・・・・つーか今ここにエイワスいなかったよなァ?)

「ん? 私を探しているのかね一方通行」

「!?」


突然廊下の向こう側から声がしたので慌てて振り向くと、そこには今回のハッキング事件の犯人であろう
聖守護天使エイワスが、女性陣の四人を連れてのんびりとこちらに歩いてくるところだった。


「え、エイワス・・・・・・!!」

「おやおや・・・・・・、これは可哀想に。 こんな真冬にそんなに濡れてしまって・・・・・・。
 『こんな時に』風邪をひかれても困る。 どれ、ここは私の抱擁で温めて―――痛ッ」


エイワスのふくらはぎ辺りに、ヴェントによるローキックが炸裂した。


335 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:33:33.47 m/ACHlQUo 162/431



「何をする、ヴェント。 それなら君が温めてあげてはどうかな?」

「寝言は死んでから言えよ。 ・・・・・・つかアンタなんでそんなびしょ濡れになってんの? この短時間で」

「ううううるせェ・・・・・・、っくしゅ!! あーちきしょう・・・・・・」


目の前にいるこの金髪の怪物に物申したい事が山ほどあるというのに、
自身の失態のせいで体を濡らしてしまい、寒すぎてまともに会話することも出来ない。


「え、エイワス・・・・・・オマエ。 ・・・・・・オマエうううう、オマエどォなってンだよ」

「質問内容の定義が広すぎるんだが。 私が何か?」

「あ、一方通行さん・・・・・・これを・・・・・・」


怯える子犬のようにプルプルと震える一方通行を見かねた風斬が、自分の着ていたコートを
脱いで一方通行の体に被せた。これほど『温かみ』に感謝したことなど今までの人生でも数えるほどしかないと思った。


「すまねェ風斬・・・・・・、おォ、こいつはマジで温けェ・・・・・・」

「ふふ」


一方通行に喜んでもらえて嬉しくなった風斬の無垢な笑顔が可愛すぎるのだが、
今はそれどころではない。こんなびしょ濡れになったのもエイワスのせいだと一方通行は心の中で
責任転嫁してエイワスに怒鳴る。


336 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:34:23.53 m/ACHlQUo 163/431



「エイワス!! オマエ例のハッキングのヤツ、ありゃ一体どォいうこった!! あァ!?」

「何のことかな」

「とぼけてンじゃねェぞ!! あンな事出来るのはオマエしかいねェだろォが!!
 エラーメッセージの『天使同盟』が動かぬ証拠だクソボケ!!」

「ていうか、とりあえずエリザリーナさんのオフィスに入りません? 外寒いんですけど」


こっちは必死で抗議しているというのに、空気も読まずにレッサーはマイペースに
オフィスの扉を開けて中へ入っていった。ヴェントとサーシャもそれに続く。


「一方通行さん、私たちも中に入りましょう・・・・・・。 そんなずぶ濡れじゃ風邪ひいちゃいますよ」

「そうだよ一方通行。 『風邪は万病の元』とよく言うじゃないか。 さ、話は中で聞くから」

「ぐぬぬ・・・・・・!!!」


どうも自分の思うように話が進展しないことにイライラする一方通行だが、
確かに彼女たちの言う通りこのままだと本気で風邪をひいてしまいそうだったのでおとなしく中に入ることにした。


337 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:35:37.71 m/ACHlQUo 164/431



「おかえりみんな。 買い物は楽しかった?」


エリザリーナは既に衣服を身に纏い、普段どおりの様子で皆を迎え入れてきた。
ただし一方通行に送る視線だけ、どこかジトーっと軽蔑の意が含まれているような気がする。


とりあえず一方通行はオフィスにあるファンヒーターの前に陣取り、
芯まで冷え切った体に暖を与えていった。


「買い物は楽しかったですけど、どうも物足りませんでしたよ。
 急に一方通行さんが帰ろう帰ろう言い出しちゃってさー」

「第一の私見ですが、買い物ならまたいつでもいけるじゃないですか」

「おやおや、次回の買い物の約束を一方通行さんと交わしたサーシャさんは大人な対応ですなあ。
 胸はまだちんちくりんのお子ちゃまのクセに! にひひひひひひ」

「ちょ、胸は関係な―――ひゃうっ!?」


338 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:36:25.94 m/ACHlQUo 165/431



小悪魔という存在が本当にあるのだとしたら、それはこのレッサーという名の少女の事なのだろうと
言えるくらい意地悪な笑顔を浮かべたレッサーは、サーシャの着ている拘束具の隙間に指を潜り込ませ
そのまま『何か』をクニュクニュとつまみだした。


「ちょ、ちょっと・・・・・・!! どこ触って、・・・・・・んっ」

「うへへへ、ここか? ここがええのんか? ん? いーっひっひっひ!」

「・・・・・・やめなさい馬鹿」


コツン、と少年誌にギリギリ掲載出来るかどうかのセクハラを働くレッサーにエリザリーナはチョップを入れた。
てへっ☆、とわざとらしく舌を出すレッサーから避難するように、サーシャはヴェントの背中に隠れる。


「百合はいいね。 百合は心を潤してくれる。 リリンが生み出した文化の極みだよ。
 そう感じないか? 一方通行くん」

「死ね」


339 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:37:34.32 m/ACHlQUo 166/431



最後のシ者のような物言いをするエイワスに、ファンヒーターで暖をとりながら一方通行は毒づく。
が、そんな場合ではない。胸の内にあるエイワスへの怒りが冷めないうちにとっととハッキングについて糾弾しなければ。


「それで、先ほど君は私に何かを問うていたようだが?」

「あァ・・・・・・、あのハッキング事件だよ。 知りませンじゃ通らねェぞこの野郎。
 一体なンであンな馬鹿な事しでかしやがったンだオマエ」


一方通行の言葉に反応したのは、エイワスではなくパソコンデスクの椅子に座っているエリザリーナだった。


やはり彼もハッキング事件を、そしてそれを実行した犯人が分かっていたから早急に帰ってきたのか、と。
無理もない、あれはエイワスが自分から気付いてくださいと言っているようなものだ。
『天使同盟』ではないエリザリーナですら、直感的にエイワスの仕業だと思ったくらいなのだから。


340 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:38:44.00 m/ACHlQUo 167/431



一方通行の問いに、今度はとぼけたりせずエイワスは何を考えているのか分からない笑みを浮かべて答えた。


「うむ、あれは確かに私の仕業だ。 君の推理に間違いはない」

「ほざいてンじゃねェよクソ野郎、こンなモン推理の内に入るわきゃねェだろォが。
 犯人の名前の所に全部マルが囲ってある推理小説みてェなモンだ、答えなンざ丸分かりなンだよ」

「酷い言われようじゃないか。 それでは私が普段からこんな事をやってるような存在だと勘違いされてしまう」

「イヤやってンだろォがいつもいつも癖みてェによォ!! ハッキリ答えてもらうぞ、
 こンな事をした理由はなンなンだ!!?」


普通ならここでオフィス内に緊迫した空気が流れるのだろうが、どうもそんな雰囲気ではなかった。
だが無理もない、ハッキング事件に『天使同盟』が関わっている事を知っているのは一方通行と犯人であるエイワス、
そして風斬氷華とエリザリーナだけだからだ。

レッサーとサーシャ、ヴェントはエイワスの仕業である事は聞かされているが『天使同盟』のエラーメッセージについては
聞かされていない。だから一方通行がなぜあそこまでムキになっているのかいまいち分からず空気にも馴染めないため、
三人はソファに座り込んで買い物の時に買ったスナック菓子をバリボリと食べながら彼らの様子を眺めるだけだった。


341 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:40:00.82 m/ACHlQUo 168/431



エイワスは相変わらず意味のわからない、得体の知れない笑顔を見せながらゆっくりと答えた。


「必要な事だからだ」

「あァ?」

「・・・・・・?」


一方通行にはその言葉の意味がさっぱり分からなかったが、同時にエリザリーナも
眉をひそめた。


(・・・・・・なぜエイワスは『星の欠片』が宇宙にある事を一方通行達に教えないの?)


てっきりエイワスはここで全ての真実を暴露するつもりなのだとエリザリーナは思っていたが、
どうやらこの金髪の怪物は『星の欠片』の事をギリギリまで伝える気が無いらしい。


342 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:40:51.97 m/ACHlQUo 169/431



「各国諜報機関へのハッキング・・・・・・いや、厳密には『衛星』のコントロールの掌握か。
 それは私に、我々にとって必要な事だから実行したまでの事」

「言ってる意味がわかンねェな。 ハッキングが俺達にとって何か有益な事態を運んでくれンのかよ?」

「上手くいけば、な」

「・・・・・・あの、具体的に説明してもらえませんか・・・・・・?」


一方通行が聞こうとした事を、代わりに風斬が質問した。


「具体的に?」

「は、はい・・・・・・。 どうして私たちの事を公にしてしまいかねないような、
 あんな事をしたのか・・・・・・。 どうしてあれが私たちに必要な事なのか、
 具体的に教えて欲しいんですけど・・・・・・」

「そォいうこった。 俺達が納得するような説明をしてくださるンだろォなァ?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


343 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:41:33.00 m/ACHlQUo 170/431



エイワスは人差し指を顎に当て、腹がたつほどわざとらしくうーん・・・・・・と考える素振りを見せつけてきた。
ムカつく事に、そんな臭すぎる演技でもどこか美しく見えてしまうからこのバケモノは手に負えない。
レッサーとサーシャとヴェントも、そんなエイワスの様子をジュースを飲みながらのんびりと見つめていた。


「・・・・・・明日まで待ってもらえないか?」

「なンだと?」

「明日になれば全てが分かる。 恐らく、君たちの求める具体的な説明をせざるを得なくなる事態が起こるはずだ。
 だからその時まで待って欲しい。 今ここで全てを説明しても、余計に混乱を招くだけだからね」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・それは『本当』なンだろォな?」

「『本当』だ。 明日になれば必ず分かる。 私の組んでいる『スケジュール』でも、
 君たちに全てを明かすのは明日という事になっている。 だからそれまで待っていてくれないか」


それは、エイワスがエリザリーナを納得させるためにした説明とほぼ同じ内容だった。


344 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:42:41.32 m/ACHlQUo 171/431



とにかく、明日になるまで待て。


現在、時刻は午後の九時を回ったところだ。エイワスの言う『明日』まであと三時間も無い。
もっとも、〇時を回った瞬間何かが起こるとも限らないのだが。


(・・・・・・やはり一方通行達に全てを説明しないのも、それをやっては『予定』が狂うから?
 『敷かれたレール』が歪んでしまうからという事・・・・・・?)


エリザリーナは困惑する。
自分とは違い、一方通行と風斬は『天使同盟』の構成員だ。自分には『星の欠片』について説明し――自力で辿り着いたとはいえ――、
一方通行達に説明をしないというのはなぜなのか。一方通行達はまだ『敷かれたレール』の上に立っていないとでも言うのだろうか。


『聖女』とはいえ『魔導師』とはいえ、人間であるエリザリーナにエイワスの真意は理解出来なかった。


345 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:43:49.67 m/ACHlQUo 172/431



一方通行はしばらくエイワスの顔を穴が空くんじゃないかというほど睨みつけていたが、
それに全く動じないエイワスの雰囲気を悟って視線を逸らし、言った。


「・・・・・・・・・・・・そォかよ。 クソッ、好きにしやがれ」

「ありがとう、一方通行」

「・・・・・・一方通行、それでいいの?」


尋ねたのはエリザリーナだ。彼女は一方通行は噛み付いてでもエイワスに説明させると思っていたのだが、
意外にも彼はエイワスの黙秘を許容した。


「・・・・・・なンでオマエがそンな事聞いてくンだよ」


言われてギクっとしてしまうが、エリザリーナは努めて冷静になり返事をする。


346 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:44:48.98 m/ACHlQUo 173/431



「いえ・・・・・・私もこういう立場だし、あのエラーメッセージの事は知っているわ。
 だからもっと詳しく聞かなくてもいいのかと思って・・・・・・」

「こォなったらもォ無理だ。 コイツの意地っ張り具合は世界でも一、二位を張れるくらいだからな」

「・・・・・・あなたもそれでいいの?」


エリザリーナに聞かれ、風斬はぎこちない笑顔を見せながらも答えた。


「・・・・・・あ、一方通行さんがそう言うなら私もそれでいいです。
 明日になれば説明してくれるってエイワスさんも言っていますし、信じてます」

「なんと優しき心の持ち主か・・・・・・。 エイワス、感激ィ」


およよ・・・・・・とどこから取り出したのか、エイワスは黄金に輝くハンカチで目尻を拭った。
このわざとらしい仕草も演技なのだろうから、本当、手に負えないヤツである。


しかし一方通行はまだ納得出来ていない部分があった。


347 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:45:37.66 m/ACHlQUo 174/431



「・・・・・・ところでよォ。 『衛星』云々よりあのエラーメッセージはなンなンですかァ?
 いや俺は見たわけじゃねェけど、なンでわざわざ『天使同盟』の名前を使うンだよ!
 別にエイワスでもドラコでもいいだろォがオマエがやった事なンだからよォ」

「いやあ、なんかああいうのっていいじゃない。 いかにも謎の組織が世界征服を企んでいる陳腐な感じが。
 ああいうの、前から少しやってみたくてね。 個人名じゃあの胡散臭さは出せんよ」

「そンな事で『天使同盟』の名を使いやがったってのかァ!!?」

「別に商標登録とかしているわけではないのだろう? 『天使同盟』の名に」

「そォだけどそォいう問題じゃねェだろ!! 俺達はもォ『天使同盟』としてかなりの数の人間と
 接触してンだぞ!? 特に魔術サイドの連中となァ! そいつらの中の誰かが今回のハッキング事件の犯人に俺達を思い浮かべて
 奇襲でも仕掛けて来やがったらどォすンだよ! オマエが全部片付けンのかァ!? そしたらオマエ、
 今度は敵討ちの名目で他の魔術結社が俺達に挑ンでくるわな! ンでそれをまた片付けて!? また敵討ちに他の魔術結社が
 やってくる!! はい瞬殺! また来る、瞬殺、また来る、瞬殺・・・・・・!! 結果的には世界征服と相違ねェだろォが!!
 こンな事すンならせめて一言俺に相談してからだなァガミガミギャーギャーペーラペラ・・・・・・!!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ガトリングガンのようにエイワスに対する不満をぶつけまくってくる一方通行。
エイワスは大袈裟に肩をすくめて『やれやれ・・・・・・』と微笑を浮かべながらファンヒーターの前で
怒鳴りまくりながら説教をする一方通行にゆっくりと歩み寄った。

そして彼と同じ顔に高さになるよう自身も膝をついて一方通行に寄ってくる。


348 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:47:08.41 m/ACHlQUo 175/431



「そもそもオマエは何から何まで自分勝手なンだよ!! ロシアに着いたと思えばいつの間にか消えてあちこちフラつくわ、
 そンでもってオマエあのロシアの『GRU』の件でロシア政府は今大混乱状態に陥ってンだぞ!? やりすぎなンだよ!!
 ハッキング事件の発生でうやむやになってるが、あれはあれでとンでもねェ大事件だ!! オマエその辺についての自覚は・・・・・・!!」

「・・・・・・一方通行」

「あァ!? つかオマエ顔が近ェンだよ!! 俺の話聞いてンのか!? いい加減俺達を振り回して
 オモチャみてェに扱うのはやめろ!! あのクソデート計画の時も言っただろ、オマエは――――」


と、


あれだけ一方通行が放っていた怒号が、急にピタリと止んだ。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 え」


風斬がアストロンを喰らったかのようにピキリと固まってしまう。
エリザリーナも、レッサーもサーシャもヴェントも、皆同じように鋼鉄のようになってしまった。


無理もない。


349 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:47:54.46 m/ACHlQUo 176/431






エイワスは一方通行の顔を強引に手で引き寄せ、そのまま思いっきり豪快で濃厚なキスをぶちかましてしまったのだ。





「~~~~~~~~~んンンンッッッ!?!!!!?!!?!?!!?」

「―――――――――――――、」


さっき一方通行が言ったクソデート計画の時にもエイワスは彼にキスをしているが、
あれは頬に軽く触れただけだ。それでも当時の一方通行には耐え難いものだったのだが。


しかし今行われているキスは、それとは比にならないくらい『マジ』だった。
互いの唇と唇は見惚れてしまうくらい見事に密着しており、あろうことか舌まで入っている。
エイワスは目を閉じており、その行為がまた甘い雰囲気作りに貢献していた。


350 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:48:41.14 m/ACHlQUo 177/431



「んンっ、ン・・・・・・!! ン・・・・・・ぐ・・・・・・」

「・・・・・・」


当然、一方通行は顔を引き寄せられた時点で電極チョーカーのスイッチをオンに切り替えている。
今の一方通行は世界の軍隊が束になっても埃一つつけられない最強の超能力者だ。

にも関わらず、一方通行はされるがままだった。
最初は腕を伸ばして引き剥がそうとしたり首を全力で締め上げてみたり腕を引きちぎろうとしたりと
色々な手段で抵抗していたが、いつの間にやらだらりと全身の力を抜き、エイワスに身体を預けるような状態に陥っている。


超至近距離にいるエイワスの髪や身体から香る、頭が蕩けてしまいそうなフェロモンに変な作用でも含まれているのか、
終いには一方通行の意識すら朦朧としてきてしまっていた。
優しく頬をさすりながら尚も唇を離そうとしないエイワスに、もはや一方通行は為す術が無くなっていた。


そして不思議なことに、エイワスの奇行を誰も止めようとはしなかった。
あまりにも、あまりにも突然に、サプライズというにはあまりに衝撃的なその行為に皆が皆圧倒されており、
頭では分かっていても体が、いや、もはや頭でも理解が追いついていないかもしれない。


351 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:49:32.79 m/ACHlQUo 178/431



・・・・・・ていうか、長い。二人の唇の密着時間がやたら長い。
一時間くらいは経っているんじゃないだろうかという錯覚に襲われるほどに長い。


やがて一方通行の目がヤバいクスリでもキメたように据わった頃、エイワスはゆっくりと
彼の唇を開放した。唇と唇の間に淫靡な糸がうっすらと引いている。


そして、一方通行は受身を取ることもなく、そのまま無抵抗に頭から倒れて動かなくなった。


「・・・・・・・・・・・・ハッ。 あ、一方通行さん・・・・・・!!!」


最初に我に返った風斬はエイワスにどうこう言うよりも先に痙攣している一方通行を介抱した。
彼はまるで魂を抜かれたかのような虚ろな目をしており、風斬が呼びかけてもうんともすんとも言わない。
エイワスはそんな彼を上から見下ろしながらジュルリ、と舌舐めずりをする。これがまたとんでもなくエロい。


352 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:50:27.77 m/ACHlQUo 179/431



続けて目を覚ましたサーシャもとりあえず、と一方通行の元へ駆け寄った。
エリザリーナは机に突っ伏して再度真っ赤になってしまった顔を無理やり隠している。
ヴェントは完全にオフィスに飾られた石像と化しており、レッサーはエイワスを
親の仇に向けるような視線で思いっきり睨みつけていた。


「え、え、エイワスぅ~~~~~~~・・・・・・・・・・・・!!!!」

「ふふ、何がプレッシャーキスだ。 そんな生温いアプローチで一方通行が振り向いてくれるとでも?
 これがキス、接吻というものだ。 しっかりと学習し、せいぜい精進したまえ」


そんなエイワスの纏う雰囲気は、聖守護天使というよりは魔女に近かった。
一方通行の身も心も魂も骨抜きにしてしまうその魔力、案外こいつサキュバスとかその辺の種族なんじゃなかろうか。


「むっきーーーーーーーー!!! こんの悪女がぁ!! そんな強引に手で一方通行さんが
 オトせるとでも思ってんですかぁ!? 冗談じゃないですよこのバケモノめええ!!!」

「別に? オトそうと思えばいつでもオトせるが? ただ君たちがあんまりにも奥手なんで
 私が先に仕掛けさせてもらったまでの事・・・・・・」

「こ、このレッサーがお、おお、奥手だとぉ~~!!? ぐぬ、ちくしょう・・・・・・・・・・・・!!!」


353 : ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:51:41.30 m/ACHlQUo 180/431



レッサーはありったけの声を振り絞って叫んだ。


「ちきしょ~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!」

「ふふふ、このエイワス。 何時までも茶番を観賞出来るほど完成された観測者でもないものでね。
 繰り広げられるショーがつまらなければ、私が舞台に乗り込んで脚本を『正してやるまで』だよ」

「あ、一方通行さん!! しっかりしてください・・・・・・!! 一方通行さん!!」

「第一の私見ですがここは一つ、風斬氷華による人工呼吸を・・・・・・」

「じ、じじ、人工呼吸・・・・・・!!? い、いやでも一方通行さん、息はしてますし・・・・・・!!
 どうやってそんな事すれば・・・・・・!! そ、そうか、一方通行さんの息の根を止めれば出来ますね!!」

「第二の私見ですが冗談ですよ。 ・・・・・・いや冗談ですってば風斬氷華、だから彼の首から手を・・・・・・」


・・・・・・・・・・・・何なのだろうか、この光景は。
とても世界規模の惨劇が起きる前日の夜とは思えない光景だった。


357 : 次回予告はここまでです。  ◆3dKAx7itpI - 2011/03/30 20:59:51.84 m/ACHlQUo 181/431




                          【次回予告】



『ねえ、今日はみんなでお風呂入らない? ほら、居住区から少し離れたところに浴場が
 あったでしょ。 確か・・・・・・ジャパニーズ"ロテンブロ"ってのが』
―――――――――――元『殲滅白書』のシスター・ワシリーサ




『だ、第二の私見ですが、私は露天風呂は遠慮しておきます』
―――――――――――元『殲滅白書』の魔術師・サーシャ=クロイツェフ




『・・・・・・私も。 なんでアンタらと一緒に風呂入らなきゃいけないのよ。
 拷問にも限度ってモンがあんでしょうが』
―――――――――――ローマ正教、禁断の組織『神の右席』の元一員・『前方』のヴェント




『ちょっと恥ずかしいけど・・・・・・少し興味あるんです、露天風呂って・・・・・・///』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・風斬氷華




『ダメダメ、ここは民主主義の体制でいきますよ。 はい多数決! 露天風呂に入りたい人は挙手!』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー




394 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:16:28.57 PBRjjy/uo 182/431



――エリザリーナ独立国同盟・とある軍事施設のオフィスルーム


ワシリーサ「いやっほぉぉぉぉい! エリザリーナ、ちょいとお話が~♪」ガチャーン

エリザリーナ「ワシリーサ、・・・・・・乱暴に扉を開けないでよ」ハァ

風斬「一方通行さ~ん・・・・・・! しっかりしてください・・・・・・」

一方通行「」ピクピク

サーシャ「第一の私見ですが、これはもう手遅れかもしれませんね」

ワシリーサ「むむむ!? この私の心をくすぐるような甘~い声は・・・・・・サーシャちゅわん!!?」

サーシャ「げ・・・・・・」

ワシリーサ「サーシャちゃあああああああああん!!! 会いたかったわぁ♪
      帰って来たなら真っ先に連絡してよ私にぃ!!」ダッ

サーシャ「うわ、ちょ、こっち来ん・・・・・・」

ワシリーサ「むっぎゅー♪ サーシャちゃんゲットだぜ!!」ムギュー


395 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:17:47.84 PBRjjy/uo 183/431



サーシャ「~~~~~~ッ!!」ジタバタ

ワシリーサ「んふふふふ、サーシャちゃん成分補給~♪ ・・・・・・・・・・・・、ん?
      何よこの部屋の空気、なんかおかしくない?」

エイワス「相変わらずだな、君は」

ワシリーサ「うん? ・・・・・・、あ! 一方通行、貴様よくも私のサーシャちゃんをぉぉ!!!」ガルルル

一方通行「」シーン

ワシリーサ「・・・・・・って、ありゃりゃ? どしたのこのウサぴょん君、既にノビてんじゃないのよさ」

エイワス「ああ、それは私がさっき―――」

風斬「説明しなくていいですっ!!」

ワシリーサ「なんかあったのかにゃん? レッサーちゃんとヴェントちゃんの様子もヘンだし」

ヴェント「・・・・・・・・・・・・またキス・・・・・・また・・・・・・なんなのよこれは・・・・・・」ブツブツ

レッサー「ぢぐじょ~・・・・・・悔しい・・・・・・」グググ


396 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:18:30.15 PBRjjy/uo 184/431



エリザリーナ「別に何でもないわ・・・・・・。 それよりどうしたの?
       何か話が会って来たんじゃないのかしら?」

ワシリーサ「ああ、そうそう。 サーシャちゃんを前にしてすっかり失念してたわ」ギュウウウ

サーシャ「離・・・・・・せ・・・・・・」



ワシリーサ「ねえ、今日はみんなでお風呂入らない? ほら、居住区から少し離れたところに浴場が
      あったでしょ。 確か・・・・・・ジャパニーズ"ロテンブロ"ってのが」



風斬「ろ、露天風呂・・・・・・? ロシアにそんなのがあるんですか?」

エリザリーナ「そういえばあったわねそんなの・・・・・・。 あまり馴染みがないから
       民間人はほとんど使用していないけど」

レッサー「ほほー。 いいですねえ露天風呂! そんなのあるなら昨日にでも言ってくれればいいのに」


397 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:19:26.99 PBRjjy/uo 185/431



エイワス「うむ、悪くない提案だ。 私も一度でいいから入ってみたかったのだよ」

ヴェント「・・・・・・・・・・・・・・・・・・風呂?」ピク

サーシャ「ちょ、ちょっと・・・・・・」バシバシ

ワシリーサ「あら、ごめんなさいサーシャちゃん♪ 私の胸が苦しかった?」パッ

サーシャ「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・。 だ、第二の私見ですが、私は露天風呂は遠慮しておきます」

ワシリーサ「あ・・・・・・? あ・・・・・・?」

ヴェント「・・・・・・私も。 なんでアンタらと一緒に風呂入らなきゃいけないのよ。
     拷問にも限度ってモンがあんでしょうが」

レッサー「ちょっとちょっと! この流れで辞退ってのはないんじゃないです?
     風斬さんはもちろん入りますよね? 露天風呂」

風斬「え、と・・・・・・どうしようかな・・・・・・」

レッサー「じゃ決定ですね! そのクソ憎たらしいくらいデカい乳を自慢しちゃってくださいよ!」

風斬「ま、まだ私何にも言ってないのに・・・・・・。 あと胸は関係ないです!///」ササッ


398 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:20:43.27 PBRjjy/uo 186/431



ワシリーサ「サーシャちゃんも行こうよぉ・・・・・・お願いだからさぁ・・・・・・」ウルウル

サーシャ「第一の解答ですが行かないって言ってるじゃないですか。
     あとあなたが涙目で懇願してきても鬱陶しいだけです」

ワシリーサ(ヤベェ・・・・・・相変わらずドSモードのサーシャちゃんは可愛い・・・・・・)ハァハァ

ヴェント「アンタらで勝手に入って来ればいいだろ」

エイワス「そう言うなヴェント。 ここは一つ、裸の付き合いと洒落込まないか?」

レッサー「そうですよ。 女同士なんだし、恥ずかしがってないでいきましょ!」

ヴェント「は、恥ずかしがってるわけじゃねえよクソガキが・・・・・・!!///」カァァ

風斬「こ、こうなったら勢いですよヴェントさん・・・・・・。 一緒に入りませんか?」

ヴェント「ちょ、マジで言ってんの? 嫌よ私は」

レッサー「ダメダメ、ここは民主主義の体制でいきますよ。 はい多数決!
     露天風呂に入りたい人は挙手!」ノ

399 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:21:33.67 PBRjjy/uo 187/431



エイワス「ロシアの白銀風景を眺めながら浸かる湯船も悪くはないだろう。
     私は興味深々なのだが」ノ

ワシリーサ「当然よ!! 今日は一日中サーシャちゃんに触れられなかったんだから。
      禁断症状起こしそうになったわよまったく!!」ノ

風斬「みんながそう言うので・・・・・・」ノ

サーシャ「か、風斬氷華・・・・・・あなたの意志はどうなんですか」ジトー

風斬「ちょっと恥ずかしいけど・・・・・・少し興味あるんです、露天風呂って・・・・・・///」

エイワス「やはり同じ製造ラインで生まれた存在故、興味の対象も私と似通うのだな風斬氷華」

風斬「あなたとは違うんです」

ヴェント「ふざけやがってテメェらぁ・・・・・・!! これじゃ半強制的に決定じゃねえかよ・・・・・・。
     大体ロシアは民主主義じゃねえだろうが・・・・・・」

レッサー「厳密にはここはロシアではなく、エリザリーナ独立国同盟です!
     エリザリーナさん、同盟内ではどのような体制になっているんですか?」


400 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:22:36.61 PBRjjy/uo 188/431



エリザリーナ「え? まぁ・・・・・・民主主義に近いわね」テキトー

レッサー「そういう事です」フフン

ヴェント「クソったれがぁぁ・・・・・・!! エリザリーナ、アンタはどうすんのよ?」

エリザリーナ「・・・・・・せっかくだし、ここは思い切ってみんなで入らない?」クスッ

レッサー「リーダーからのお許しが出たぞ~! これで決まりですね!」

サーシャ「嫌だ・・・・・・激しく拒否します・・・・・・」

ワシリーサ「大丈夫よサーシャちゃん! 乱暴に洗ったりしないから♪」グヘヘヘ

サーシャ「第一の質問ですが、なぜ既に私の体をあなたが洗う前提なんですか!?」ガビーン

風斬「あ、あの・・・・・・天使さんも誘っていいですか?」


401 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:23:59.05 PBRjjy/uo 189/431



エイワス「いいだろう。 彼女もきっと喜ぶよ」

エイワス(下手をすれば最期の思い出として、ね)ククク

レッサー「じゃあ風斬さん、ミーシャに声をかけてきましょう。 私も同行します」

風斬「わかりました。 あの、天使さんはどこに・・・・・・?」

エイワス「私の部屋で休ませてある。 場所は分かるだろう? 君がノートを手にしたあの部屋だ」

レッサー「ノート?」

風斬「な、何でもないですよ!? じゃあ行きましょうか・・・・・・(あんな言い方しなくても・・・・・・)」ガチャ

レッサー「あ、露天風呂ってどこにあるんですか? 私たち先に行ってますんで」

エリザリーナ「正直日本の露天風呂よりは雰囲気無いけど・・・・・・居住区から出たら雪山が見えるでしょう?
       あの辺をうろついてたら辿りつけるはずだわ。 日本の銭湯みたいな建物があるの」

ヴェント「エリザリーナ、アンタさっきから適当すぎない?」

レッサー「りょーかいです! みんなも早く来てくださいね~」バタン


402 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:24:50.15 PBRjjy/uo 190/431



ワシリーサ「んじゃ、私たちも向かいましょうかサーシャちゅわん♪」グイッ

サーシャ「いやだ~・・・・・・!! 離せぇ・・・・・・・・・・・・」ズルズル


          バタン


エイワス「おっと、すっかり一方通行と垣根帝督の事を失念していたよ。
     ガールズトークに華を咲かせすぎたな」クク

ヴェント「テメェのどこが『ガール』なんだよ・・・・・・」

エリザリーナ「・・・・・・それじゃ、私も準備してこようかしら。
       さっきは簡潔に説明したけど、場所は分かる?」

エイワス「把握している。 確かに日本ほど風情は見受けられないが、
     それでもよく出来ているじゃないか。 これはミーシャも喜ぶだろう」

エリザリーナ「・・・・・・・・・・・・。 それじゃ、先に行ってるわよ」

エイワス「待て、エリザリーナ。 そこの屍も連れて行ってやってくれ」

エリザリーナ「屍?」


403 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:25:28.52 PBRjjy/uo 191/431



一方通行「」


エリザリーナ「仕方ないわねまったく・・・・・・」ヨイショ

エイワス「男性用の脱衣室にでも放りこんでおいてくれればいい」

エリザリーナ「分かったわ、それじゃあね」バタン

エイワス「・・・・・・で、君はどうするのかね? どうしてもと言うなら辞退してもいいのだよ?」

ヴェント「・・・・・・クソが。 行きゃいいんだろうが行きゃ」

エイワス「無理して同行する必要も無いと思うのだがな。 しかしなぜそこまで頑なに拒む?」

ヴェント「・・・・・・・・・・・・ねえんだよ」ボソボソ

エイワス「?」

ヴェント「・・・・・・あの、あれよ。 誰かと風呂なんか入った事ないのよちくしょう・・・・・・///」プイッ


404 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:26:30.52 PBRjjy/uo 192/431



エイワス「あらやだ可愛い・・・・・・」

ヴェント「殺すぞテメェ・・・・・・!!」

エイワス「ふふ・・・・・・。 ああ、そうだ。 そういえば君にプレゼントがあるんだ」ゴソゴソ

ヴェント「プレゼント・・・・・・?」

エイワス「・・・・・・ほら。 見覚えがあるんじゃないか?」スッ

ヴェント「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・な・・・・・・!!?」ギョッ

エイワス「喜んでもらえると嬉しいのだが。 まあ暇つぶしに作っただけなんだけどね」



ヴェント「・・・・・・『天罰術式』の・・・・・・霊装・・・・・・!!? どうしてそれが・・・・・・!!」





405 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:27:23.18 PBRjjy/uo 193/431



エイワス「だから暇潰しに私が作ったのだと言っている。 持っていけ」ポイッ

ヴェント「あ、・・・・・・」パシッ

エイワス「第三次世界大戦時に『右方』のフィアンマによって四大属性の歪みが修正され、
     『天罰術式』は『神の薬(ラファエル)』が対応属性になってしまっているが・・・・・・
     君でも扱える、いや"誰にでも"扱えるよう私が少し改良を加えている」

ヴェント「『天罰術式』を属性無視で使用出来るだと・・・・・・?」

エイワス「私が作ったその霊装だけの限定特典だがな。 使いたければ自由に使うがいい」



406 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:27:50.90 PBRjjy/uo 194/431



ヴェント「・・・・・・どうしてこんなモンを私に?」

エイワス「んん? 必要だろう、今の君には」ガチャ



エイワス「それがあれば、或いは一方通行の真意を確かめる事ができるんじゃないのか?」



ヴェント「!! ・・・・・・テメェ」

エイワス「ふふ。 では、浴場でまた会おう」バタン

ヴェント「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ヴェント「・・・・・・、確かにこれがあれば、或いは・・・・・・」

ヴェント「・・・・・・・・・・・・クソ」ガチャ

ヴェント(・・・・・・なんなのよ、この気持ちは)


          バタン


407 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:29:40.59 PBRjjy/uo 195/431



近頃はこうして一人でいることが多くなってきた気がする。
いや・・・・・・、それは過ぎた考えか。周りには愉快な人間たちが私の事を考えてくれてるのだから。


でも、ロシアに来てから私はあまり楽しい時間を過ごせていない。
もちろん、それは皆のせいではなく、私自身が原因だ。
『星の欠片』、と皆は呼んでいる。あの『門』の消滅が刻一刻と迫っている。


せっかくこの世界とも波長があってきたというのに、まったくタイミングの悪いことだ。
どうせなら『彼』にもっと我儘を言って色んな国を回れば良かったかな。

・・・・・・いや、よそう。『彼』は私のために世界中を駆け巡ってくれているのだから。
『彼』だけじゃない、私にはもう、大勢の仲間がいる。味方がいる。


少しずつだが、私の中に生まれていた自我というものが無くなっていってるのが分かる。
この自我が消えてしまう前に、せっかくのロシアをもっと満喫したいものだ。


でも、大丈夫。楽しい時間はきっとやってくるはず。
『天使同盟(アライアンス)』は、期待を裏切らず何かを運んできてくれるはず。


408 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:30:28.92 PBRjjy/uo 196/431



私の居る部屋の扉が勢い良く開かれた。


「チョリーッス!! ミーシャ、ご機嫌はいかがかね!」

「こんばんわ天使さん、突然すみません」


ほら、来た。


楽しい時間が。


やって来たのは氷華とレッサーだった。


「ミーシャ、今から皆で露天風呂へ行きますよ!」


409 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:32:02.80 PBRjjy/uo 197/431






露天風呂・・・・・・。『風呂』の部分は理解できる。イギリスで王族の人間と一緒に楽しんだ湯浴みの事だ。
しかし『露天』とはなんだろうか?天が露出している・・・・・・、もしかして浴室ではなく外で湯浴みをするのだろうか。


「お外でお風呂に入るんですよ。 ちょっと恥ずかしいけど・・・・・・天使さんも一緒にいこ?」


氷華が照れくさそうに笑顔で私を誘ってきた。
嬉しい。でもそこに、『彼』はいるのかな?


「多分、一方通行さんも垣根さんも来ますから、早いとこ向かわないと
 あの野蛮人二人に覗き見されちゃいますよ~」

「一方通行さんはそんな事するような人じゃ、・・・・・・ないと思います」

「今ちょっと考えたでしょ」


410 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:32:51.72 PBRjjy/uo 198/431



じゃあ帝督はどうなんだ、とツッコミを入れたくなるが、それは叶わない。
でも、本当に皆が来るというのなら、それは素敵な時間を過ごせるのだろう。


「行きますよね?」

「prtiavn勿論asadyfvn」

「良かった。 じゃあ行きましょう!」


氷華が手を差し伸べてきた。私はそっとその手を握って二人と一緒に部屋を出る。


露天風呂か・・・・・・。


もう、時間は無いのだ。思いっきり楽しんでいかないと損をするだろうな。


うん、楽しもう。


411 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:34:32.57 PBRjjy/uo 199/431



――――――――――――――――――――――


『・・・・・・・・・・・・・・・・・・と、いうわけだ。 それでは待っているよ』

「・・・・・・人が寝てる時に何かと思えば、ずいぶんと愉快な状況になってんじゃねえか」


垣根帝督は突然頭に響いてきたエイワスの念波によって叩き起された。
彼は『明日の決着』に備えて今日はもうゆっくり熟睡するつもりだったのだが、これではとても二度寝は出来ない。


「クソ・・・・・・。 風呂なんて勝手に入ってりゃいいじゃねえか。
 ・・・・・・・・・・・・あー、頭ボーッとする」


垣根は現在、居住区から見える一つの雪山に向かって歩いていた。
エイワスからの連絡によれば女性陣は先に向かっているらしく、一方通行も脱衣所で『寝ている』から
垣根も準備が出来次第、浴場へ向かうようにとの事だ。


(・・・・・・一方通行の野郎が脱衣所で寝てるってのはどういう意味なんだ。 つかアイツら買い物行ってたんだよな?
 ちゃんと俺が頼んだ物も買って来てんだろうな・・・・・・)


413 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:35:43.94 PBRjjy/uo 200/431



ロシアの夜空と鋭く突き刺さる冷たい風に晒されながら垣根は浴場に向かって歩いて行く。
その風のせいで身体の節々にズキズキとした痛みが走り、彼の脳裏にワシリーサと行った訓練を無理やり思い出させた。

今の所はエイワスから受け取ったインチキ臭い魔術の札で身体へのダメージは事なきを得ているが、
これがなければ垣根は本来歩行すら困難なほどの状態なのだ。

しかし痛みはある程度引いているとはいえ、やはり体の動きはぎこちなくなる。
一方通行と一緒に湯船に浸かる事になるだろう事を考え、垣根はどうにか一方通行に自分が魔術を使っている事を
悟られまいと努力することを決めた。


(・・・・・・これが最期の風呂になるかもしれねえと考えると、まあ露天風呂も悪くはねえか)


白い息を吐きながら垣根は薄く笑った。


垣根は明日の朝にワシリーサとの三度目の魔術訓練を控えている。
そしてその訓練で『魔術による攻撃でワシリーサにダメージを与える』という目標を達成出来なかった場合、


垣根帝督はエイワスの手によって殺められる、という事になっている。


414 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:36:56.70 PBRjjy/uo 201/431



あまりにも理不尽なこの提案を、垣根帝督は受け止めた。
彼は理解していた。一方通行と比べて、風斬氷華と比べて、エイワスと比べて、ミーシャ=クロイツェフと比べて、

自分は『普通』過ぎる、と。


『未元物質(ダークマター)』というその反則的な能力を身に秘めていながら、しかし『天使同盟(アライアンス)』の中では
それではステータスにならないというのだから恐ろしい話である。
そんな自分の思いを一方通行に、風斬氷華に、或いはミーシャに伝えたら、三者とも同様に口を開くだろう。


『そんな瑣末な事は気にするな』。恐らくはこんな事を。


だが周りがどう言おうと垣根自身がコンプレックスを抱いているのだからどうしようもない。
『未元物質』だけでは足りない、自分にはまだ『力』が必要だ。

それが、魔術。


(絶対にものにしてやる・・・・・・)


415 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:37:59.05 PBRjjy/uo 202/431



一人、静かに決意を固める垣根帝督。
そしてそのまましばらく原野を適当に歩いていると、雪山の麓にポツンと古めかしい雰囲気の建物が見えた。
銭湯よろしく、大きく伸びた煙突からモクモクと煙が立ち上がっているのが確認できる。


「あれか・・・・・・。 なんだよありゃ、思いっきり日本にある銭湯じゃねえか。
 学園都市にも似たようなもんがあったよな確か・・・・・・」


ともあれ、玄関入り口から中へ入っていく。
入ってすぐにいわゆる『番台』が目に飛び込んできた。こんなところまで日本っぽく作ってある。
そして両脇には『男』、『女』とだけ書かれた青と赤の暖簾が垂れ下がっていた。
思わずここは日本なんじゃないかと錯覚してしまう光景に、垣根はどこか懐かしさを感じる。


「・・・・・・でも番台に人がいねえんじゃ意味ないよな。 商売目的で建てられたってわけじゃねえのか」


女性用の脱衣所から何やらキャッキャと楽しげな声と悲鳴が聞こえる。恐らく女性陣が着替えているのだろう。
さて、と垣根は女性用の脱衣所に入り込むといったベタなボケはかまさず、『男』と書かれた暖簾を押しのけて脱衣所へ入った。


417 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:48:49.16 PBRjjy/uo 203/431




                          【次回予告】



『一方通行・・・・・・俺達、友達だよな?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督




『ワケわかンねェ・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)




418 : 次回予告はここまでです。  ◆3dKAx7itpI - 2011/04/01 21:49:32.69 PBRjjy/uo 204/431






『なんなんですかその歩くたびにたゆんたゆん揺れるデカ乳は!!』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー




『あ、あんまり見ないでください・・・・・・///』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華




『iwqdvj突入mcdvwyg』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・ミーシャ=クロイツェフ




『しかし素晴らしいな。 ロシアの風景を眺めながら入る露天風呂とは。
 日本とはまた違った美しさが窺える。 露天風呂入った事ないけど』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・エイワス




『痩せてるだけよ。 自慢できる体型じゃないわ』
―――――――――――エリザリーナ独立国同盟の中心的人物・エリザリーナ




『せめて・・・・・・せめてタオルを巻かせてください・・・・・・!!』
―――――――――――元『殲滅白書』の魔術師・サーシャ=クロイツェフ




『女同士なんだからそんなもの必要ないの! ふひひひwwww』
―――――――――――元『殲滅白書』のシスター・ワシリーサ




『スッピンで何が悪いのよ』
―――――――――――ローマ正教、禁断の組織『神の右席』の元一員・『前方』のヴェント




456 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:23:40.98 sxhoyzcpo 205/431



――エリザリーナ独立国同盟・外れにある銭湯 女性用脱衣所


風斬「わぁ・・・・・・銭湯ってこんな風になってるんですね」キョロキョロ

エリザリーナ「私は日本の銭湯は行ったことがないから内装がちゃんと
       日本のそれと似ているかは分からないけれど・・・・・・」

ガブリエル「jofocg興味bxade深々dgaysgu」キョロキョロ

エイワス「抜群の再現度だと思うよ。 ここの建設を立案した者は相当の日本通とみた」

レッサー「それじゃ、さっそく脱ぎますか!」ヌギヌギ

サーシャ「第一の私見ですが、せめてもう少し羞恥心を持っていただけませんか」

レッサー「女性用脱衣所で何を言ってるんですかあなたは」ヌギヌギ

ヴェント「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

風斬「ヴェントさん? どうしたんですか?」


457 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:24:44.21 sxhoyzcpo 206/431



ヴェント「別に」

レッサー「なんでそんなにコソコソしてるんですか。 さっさと脱いで行きましょうよ」スッポンポーン

ヴェント「私はちょっと時間掛かるから、化粧とかピアス落としていきたいし。
     だからアンタらは先に行ってなさいよ」

ガブリエル「nltypjih助力cbwehf」

ヴェント「いいから、こっちこなくていいから」シッシッ

エリザリーナ「ところでワシリーサはどうしたの? 見当たらないけど」

サーシャ「第一の解答ですが、ロッカーに閉じ込めています。
     あれと一緒に脱衣するとなると面倒事が起きそうなので」


>んー!! んーんーんー!!!


風斬「ああ・・・・・・だからロッカーがさっきからガタガタいってるんですね・・・・・・」


458 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:25:50.69 sxhoyzcpo 207/431



レッサー「ところでサーシャさん、その服ってどうやって脱ぐんですか?」

サーシャ「第二の解答ですが、こうして肩の留め具を外して・・・・・・」プチン

風斬「そういう構造になってたんですねー・・・・・・」

サーシャ「ここを外したら後は簡単にスルリと・・・・・・、あ」スルリ

レッサー「うっひゃー! つるぺたつるぺた、つるぺた幼女wwwwwww」


>んんんん!!? んっふぅ、んんっふううう!!!!!


エリザリーナ「ワシリーサ、うるさいわよ」

エイワス「早いところ浴場に向かわなければ、ワシリーサはあの程度の拘束術式など自力で解いてしまうぞ」

サーシャ「わ、分かりましたからあまりこちらを見ないでください///
     ていうか何であなたが私の拘束術式の事を・・・・・・」


459 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:26:48.56 sxhoyzcpo 208/431



風斬(・・・・・・この隙に颯爽と服を脱いでタオルを巻いた私に資格はない・・・・・・)

ガブリエル「――――――――」ジー

風斬「はっ! て、天使さん・・・・・・。 ・・・・・・そ、それじゃ早速行きましょうか!」アセアセ

ガブリエル「ehithu御意cbfru」

エリザリーナ「レッサー、あなたせめてタオルくらい巻いたら?」

レッサー「だーかーら、女性同士なのにそんなの気にする皆さんがおかしいんですよ」

エイワス「禿同」

サーシャ「うおお・・・・・・(え、エイワスって脱いだらこんなにすごいのか・・・・・・)」

ワシリーサ「うおらああああああああああああああああああ!!!!!!!!」ドカァァァァン

サーシャ「げ・・・・・・!!?」

ワシリーサ「うはwwwwwwサーシャちゃんのバスタオル姿wwwwww
      不覚にも拙者、勃――――」

エリザリーナ「それ以上言ったら投下が中止されるわよ」

エイワス「さりげにメタ発言をするエリザリーナも、そろそろこの空気に馴染んできたな」


460 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:27:59.98 sxhoyzcpo 209/431



――エリザリーナ独立国同盟・外れにある銭湯 男性用脱衣所


垣根「思えば銭湯なんざいつ以来だ? ガキの時分に行った記憶があるくらいだな・・・・・・」ペタペタ

垣根「・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・あ?」


一方通行「」


垣根「んだテメェ、先に来てたのかよ」

一方通行「」シーン

垣根「オイ、無視してんじゃねえ。 裸に剥いちまうぞ」

一方通行「」

垣根「なんだコイツ・・・・・・魂でも抜かれちまってんのか。 こら」ゲシッ

一方通行「う」ゴロン


461 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:28:48.90 sxhoyzcpo 210/431



垣根「ハハッ、こりゃいいな。 おら、おら」ゲシッ ズギャッ

一方通行「ぐふっ、ごはっ。 ・・・・・・・・・・・・う、ゥ」パチッ

垣根「チッ、生きてやがったか」

一方通行「あ、あ・・・・・・? ていとくゥゥンじゃねェか・・・・・・。
     ンだここ、オマエがいるって事は俺まさか死ンだのか?」

垣根「なんでお前の中じゃ俺は死んだことになってんだよクソボケ。
   ここは居住区から少し歩いたとこにある銭湯だよ」

一方通行「は? 銭湯? 風呂?」

垣根「そうだよ、露天風呂だとよ。 ったく、呑気なもんだよな」

一方通行「帰る」スタスタ

垣根「勝手にしろ」


462 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:29:51.03 sxhoyzcpo 211/431




>おいいいいいいィィィィ!!!? ここのドア、ビクともしねェンですけどォオ!!?



垣根「やっぱりな・・・・・・。 多分エイワスがなんか封でもしたんじゃねえのー!!?」

>ふざっけンなあのクソ金髪!! そォいやアイツ、さっきも俺に・・・・・・!!

垣根「諦めて戻って来いよクソもやし!! こうなったらなるようになれだ」

一方通行「クッソ、わざわざ俺の着替えも用意してやがるし・・・・・・」スタスタ

垣根「あ、これ俺達のか? なんで俺達の着替えが甚平なんだ。
   どこまで日本気取りなんだよここは」ゴソゴソ

一方通行「オマエ先入れよ」

垣根「あ? んな面倒な事しなくても一緒に入ればいいだろ」

一方通行「何が悲しくてオマエと一緒に湯船に浸からなきゃなンねェンだ」

垣根「じゃあ女湯に行って来ればいいだろ。 ・・・・・・ん? なんだこれ」ゴソゴソ


463 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:30:40.93 sxhoyzcpo 212/431



一方通行「遠回しに死ねっつってンのかそりゃ」

垣根「・・・・・・・・・・・・カメラ、か? なんで着替えの中にこんなもんが」

一方通行「結構いいデザインのデジイチじゃねェか。 これオマエのか?」

垣根「違えよ。 なんだこれ・・・・・・手紙か?」ガサッ


『今のうちに"アレ"を撮っておいた方がいいんじゃないかね?
             by ドラコ=アイワズ』


垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」グシャ

一方通行「オイ、なンて書いてあったンだよクソメルヘン」

垣根「・・・・・・一方通行」

一方通行「あ?」

垣根「・・・・・・俺達、友達だよな?」

一方通行「はァ?」

垣根「とりあえずさっさと入るぞ」ヌギヌギ

一方通行「ワケわかンねェ・・・・・・」ヌギヌギ


464 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:32:05.33 sxhoyzcpo 213/431



――エリザリーナ独立国同盟・外れにある銭湯 露天風呂 女性サイド


レッサー「うっひゃーーーー!! 絶景ですなー!!」ペタペタペタ

風斬「ちょっとレッサー・・・・・・! タオル巻いてから入ってくださいよ・・・・・・」ペタペタ

レッサー「何度言わせれば気が済むんですか、女同士なのにタオルなんか必要ないでしょ、・・・・・・チッ。 でけえなぁ」ジロ

風斬「え?」

レッサー「え? じゃないでしょ! なんなんですかその歩くたびにたゆんたゆん揺れるデカ乳は!!」

風斬「あ、あんまり見ないでください・・・・・・///」タユーン

ガブリエル「pvjsdbdg露天mbddsarj」

レッサー「さすが天使・・・・・・風呂入る時も入らない時も格好は変わらないんですね・・・・・・」

ガブリエル「iwqdvj突入mcdvwyg」バッ


         ザッパーン


465 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:33:04.41 sxhoyzcpo 214/431



風斬「きゃあっ!」

レッサー「こらー! あんまりはしゃがないでください!」

エイワス「こうして皆で入浴するのはバッキンガム宮殿以来だからな、
     ミーシャも嬉しいのだろう。 私はその時いなかったが」ペタペタ

エリザリーナ「私たち以外に利用客はいないようね。
       客といってもここは営業しているわけではないけれど・・・・・・」

風斬「うわー・・・・・・、エリザリーナさん、すっごい体の線が細いですね。 モデルみたい・・・・・・」

エリザリーナ「痩せてるだけよ。 自慢できる体型じゃないわ」

レッサー「ダイエットに励んでいる全国の女性を敵に回す発言ですね」

エイワス「しかし素晴らしいな。 ロシアの風景を眺めながら入る露天風呂とは。
     日本とはまた違った美しさが窺える。 露天風呂入った事ないけど」

エリザリーナ「悪くないでしょう?」


466 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:34:38.27 sxhoyzcpo 215/431



エイワス「そしてこの風斬氷華の見事なボディライン・・・・・・存在が犯罪だな君は」

風斬「そんな事ないです・・・・・・/// というかエイワスさんだって私と大差ないじゃないですか」

エリザリーナ「くす、羨ましいわね」

風斬「からかわないでください///」カァァ


サーシャ「せめて・・・・・・せめてタオルを巻かせてください・・・・・・!!」ズルズル

ワシリーサ「女同士なんだからそんなもの必要ないの! ふひひひwwww」スタスタ

風斬(あ・・・・・・タオル奪われちゃったんだ・・・・・・)

レッサー「おお!!? サーシャさん、全裸で引きずられるその姿はなんとも犯罪的ですね。
     しかも金髪ロリときたか、これは全国で放送出来ない絵面ですよ・・・・・・」

サーシャ「見るなー!!///」


467 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:35:36.24 sxhoyzcpo 216/431



ワシリーサ「ふひひひwww 拙者、もうさっきから涎が止まらんですたいww オウフww」ジュルリ

サーシャ「た、助けてミーシャ・・・・・・」

ガブリエル「ofbng御意zxzafjk」バッ


           ヒュン バチャァ


ワシリーサ「ぶわー!!? なんて強力な水属性魔術!!」ドサッ

サーシャ「あ、ありがとうございます・・・・・・!!」タタタッ バッシャーン

レッサー「ちょっとサーシャさん! ミーシャも! 湯船の前にまず体を流さないと!」

エリザリーナ「最初に浸かっておくのもいいんじゃないかしら。 このままだとすごく寒いし」

サーシャ「第一の私見ですが、もうこのまま出たくありません・・・・・・」ブクブク

レッサー「だめだめ、ほら、さっさと上がってそのロリロリな全裸の肢体を見せつけんかーい!」グイッ

サーシャ「もうやだぁ・・・・・・・・・・・・///」ザバァ


468 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:37:10.10 sxhoyzcpo 217/431



風斬「あれ・・・・・・? ヴェントさんは?」キョロキョロ

エリザリーナ「まだ脱衣所にいるんじゃない? 皆が着替えるの待ってたみたいだし」


        ガラガラ・・・・・・


風斬「ん・・・・・・?」

ヴェント「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」コソコソ

風斬「ヴェントさん、こっちですよこっち」

ヴェント「う・・・・・・」ギク

風斬「あ・・・・・・、本当にピアス全部外してるんですね。 お化粧も落としてるし」

ヴェント「み、見んな・・・・・・///」プイッ

レッサー「おおー、なかなかレアですね。 ヴェントさんのスッピンなんて」


469 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:37:43.37 sxhoyzcpo 218/431



ヴェント「スッピンで何が悪いのよ」コソコソ

レッサー「いや、普通にスッピンの方が可愛いなって」

ヴェント「・・・・・・・・・・・・そ、そう」

エイワス「うーむ・・・・・・」

エリザリーナ「どうしたの?」

エイワス「ミーシャ=クロイツェフよ」

ガブリエル「gosqgq何pvmdqdug」ジャバジャバ


エイワス「せっかくの銭湯だというのに、皆が皆タオルを着用していては興が冷めると思わんかね?」


風斬「!?」

ヴェント「!?」

エリザリーナ「!?」


470 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:38:24.80 sxhoyzcpo 219/431



ワシリーサ「激しく同意!!!」ハァハァ

レッサー「同じく同意します!!」

ガブリエル「yugbnnhr同意cfyefryu」コクン

風斬「ちょ、ちょっとエイワスさん・・・・・・!?」ゴクリ

サーシャ「第二の私見ですが、私も同意します。 なんで私だけ醜態を晒さなければいけないのですか・・・・・・」グスン

エイワス「多数決により、この場においてのタオルの着用を禁ずる」

ヴェント「おいテメェふざけた事言ってんじゃねえぞ!!? やめろ馬鹿マジやめてお願―――」


471 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:38:57.76 sxhoyzcpo 220/431



エイワス「レッツ、ドラコ☆マジック♪」シャランラー


       ポフン ポフン ポフン


レッサー「おお、タオルが煙のように消えた・・・・・・」

エリザリーナ「ちょっと・・・・・・! やめなさいエイワス!///」

風斬「きゃー!! きゃー!!」タタタッ

レッサー「逃がすかっ!」ダキッ

風斬「いやー! 離してくださいレッサー!!」

レッサー「にひひひひ。 こりゃ最高の揉み心地ですぜ♪ すっげえ柔らかいんですけど」モミモミモミモミモミ

風斬「ひゃあああああああ!!!? どこ触ってんですかー!!!」ジタバタ


472 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:39:45.35 sxhoyzcpo 221/431



ヴェント「クッソ・・・・・・!!!///」タタタッ

レッサー「あ! ヴェントさんが脱衣所に逃げこもうとしてます!」

エイワス「逃がさん。 ドラコ☆マジック♪」シャランラー


       ガチャン!!!


ヴェント「!? あぁ!? なんでだ、ドアが開かねえ!!?」ガチャガチャ

エイワス「ほほう・・・・・・ヴェント、なかなか良い尻を持っているではないか」

ヴェント「見るなああああああああああああああ!!!!」サササッ

エイワス「むしゃぶりつきたくなるようないい形をしている。 実に興味深い」フフフ

ヴェント「見るな見るな見るなああああああああああああああ!!!//////////」

エリザリーナ「まったく・・・・・・こんな騒がしい入浴は初めてだわ・・・・・・」

風斬「なんでエリザリーナさんはそんなに余裕なんですか・・・・・・」グスン


473 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:40:34.49 sxhoyzcpo 222/431



レッサー「あれが大人の余裕というもんです。 まぁしゃがみ込んで胸隠してる格好が可愛いですけど♪」

エリザリーナ「ほ、放っといてちょうだい・・・・・・///」


サーシャ「・・・・・・私たちは湯船でのんびりくつろぎましょう、ミーシャ。
     私の味方はあなただけです・・・・・・」ブクブク

ガブリエル「icmguiergh了解clfrugh」ザバザバ

サーシャ「第三の私見ですが、あまり湯船で泳がないでください。 体隠すの大変なんですから・・・・・・」

ガブリエル「kdghdnu最高laivgfrgdsi」バシャバシャ

サーシャ「・・・・・・・・・・・・、あれ。 ワシリーサは・・・・・・?」キョロキョロ

ガブリエル「pjbnvbmnth眼下otcb2qdsm,vm」

サーシャ「?」チラッ


474 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:41:22.04 sxhoyzcpo 223/431



ミーシャが足元を指差すので見てみると、そこには湯船の底でサーシャの股下をジーッと見上げながら
鼻血をどくどくと噴出しまくっているワシリーサの姿があった。


サーシャ「どこガン見してんだこのクソ変態シスターがあああああああああ!!!!」ボグシャァ

ワシリーサ「ごっぱぁっ!!?」ザッバァ

レッサー「人間って蹴り上げられただけで数十メートルも飛ぶモンなんですね・・・・・・」

風斬「もうみんなはしゃぎ過ぎです・・・・・・」

エイワス「つーかまえた♪」ガシィ

ヴェント「殺す!! テメェ絶対殺すマジ殺すうわあああああああん!!!! 離せゴラァ!!!」ジタバタ


475 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:42:06.31 sxhoyzcpo 224/431



エイワス「こらこら、暴れると余計に丸見えになるぞ。 ふむ・・・・・・胸も結構あるな君は」モニュモニュ

ヴェント「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す触んな揉むな見るんじゃねええええええええ!!!!」

エリザリーナ「頭痛くなってきたわ・・・・・・先に体洗ってるわね」

ガブリエル「背中」ザバッ

エリザリーナ「? 背中? あ、・・・・・・流してくれるの?」

ガブリエル「xnkig肯定yuoxbgfh」コクン

エリザリーナ「ありがとう。 じゃあお願いしようかしら。 あなただけはおとなしくていい子ね」

ガブリエル「bgjeighk確認lsjgfrgh」モミュモミュ

エリザリーナ「揉まんでよろしい」ゴツン

レッサー「なんだか混沌として来ましたねえ。 あっちもこっちも揉みまくりの触れまくりですよ」

風斬「お願いですから普通に露天風呂を満喫しましょうよ・・・・・・」


477 : 次回予告はここまでです。  ◆3dKAx7itpI - 2011/04/03 00:47:21.89 sxhoyzcpo 225/431




                          【次回予告】



『ガブリエル、あれから調子はどォだ? 気分悪くなってたりしねェか?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)




『vndgugh平気xbadighjl』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・ミーシャ=クロイツェフ




『俺の『未元物質(ダークマター)』に常識は通用し・・・・・・ぎゃあああああああああああああああああ』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・垣根帝督




509 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:01:26.85 QBShV9c8o 226/431



――エリザリーナ独立国同盟・外れにある銭湯 露天風呂 男性サイド




キャーキャー!! サワルンジャネエエエエ!!! ダイイチノシケンデスガイマスグシネエエエエ!!!! ギャーギャー!!!!!




一方通行「・・・・・・黙って風呂にも入れねェのかあのクソメス共」ジャバー

垣根「でもよ、悪くねえよな? 風呂のあっち側から聞こえる黄色い声って」ゴシゴシ

一方通行「何がどォ悪くねェンだよ・・・・・・うるせェだけだ」

垣根「お前本当に女嫌いなんだな。 買い物云々の時もそうだったけど」

一方通行「別に嫌いじゃねェよ」

垣根「よく言えるなそんな事。 じゃあお前今回の買い物で誰かとフラグ立てたりしなかったのかよ?」


511 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:02:51.04 QBShV9c8o 227/431



一方通行「・・・・・・・・・・・・そンなイベントは起こらなかったがなァ」

垣根「お前がそう思ってるだけで、あっちは意外とお前の事意識してたりするもんだぞ?」

一方通行「ンな勘違い野郎みてェな思考回路は持ち合わせてねェンだよ」

垣根「相変わらずの鈍感っぷりだなテメェは。 いつか酷い目に遭うぞ」

一方通行「女関連で酷い目ならもォ散々遭ってきた。 そォいうイベントが起きるたびに五セント貰ってたら
     俺は今頃大富豪に仲間入りしてンぞ」

垣根「比喩表現古くねそれ? 銃を向けられる度にどうこうってヤツだろ?」

一方通行「放っとけ」

垣根「とりあえず湯船浸かろうぜ。 寒くてしょうがねえ」ペタペタ

一方通行「あァ」カツッ カツッ

垣根「お前風呂ん時も杖つかなきゃ駄目なの?」

一方通行「風呂入る度に能力なンざ使ってられるか」カツッ


512 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:03:59.32 QBShV9c8o 228/431



垣根「雰囲気ブチ壊しだな・・・・・・。 ・・・・・・熱ッ!」チャプ

一方通行「・・・・・・確かにかなりの熱湯だな。 温度調整とかしてねェンか」チャプ

垣根「五〇度くらいあるぞこれ。 コントじゃねえんだから」

一方通行「早く入れよ」ゲシッ

垣根「!?」ザッバーン

一方通行「うお、あっつ!」

垣根「あああああ熱ッッあ゛あ゛!!!?」ジャバジャバ

一方通行「メルヘン野郎のボイル一丁上がりってなァ」ギャハハハ

垣根「ぶはぁっ!! はああああ・・・・・・テメェぶち殺すぞコラァ!!」ザバッ

一方通行「つかこれじゃ入れなくね?」

垣根「俺にいい考えがある。 ミーシャ、ちょっとこっち来い!!!」オーイ


513 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:04:49.99 QBShV9c8o 229/431



ガブリエル「bjdegr颯爽cvnxbkght登場fnewj」シュタ


一方通行「普通に飛ンできやがった・・・・・・」

垣根「お前の力でここの湯の温度下げてくれよ。 出来るだろ?」

ガブリエル「―――――――――」チラッ

一方通行「いちいち俺の確認とらなくてもいいンだよ。 やってくれ」

垣根「冷水にしたりするオチは無しな」

ガブリエル「lcnvhf楽勝gxvhrghi」ヒュウウウウン

一方通行「・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・おォ、かなりいい感じの湯加減だ」チャプ

垣根「せっかく天使様がこの世にご降臨してくださってんだ。
   使える力は有効に使わねえとな」

一方通行「ガブリエルを道具みてェに言うンじゃねェよクソボケ」


514 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:05:50.38 QBShV9c8o 230/431



          ザバーン


一方通行「おォ・・・・・・」ジーン

垣根「あー、きくわこれ。 たまんねえな」アー

一方通行「おっさンかオマエは」

ガブリエル「――――――――――」ソワソワ

垣根「あん? なんだよお前、あっち戻らねえのか?」

一方通行「だったら来いよ。 イギリスの時とはまた違う心地良さが味わえるぜ」

ガブリエル「jfeougt御意wodfvhbb」チャプン

垣根「・・・・・・あのなあ、一応だけどコイツも女なんだぞ? 多分」

一方通行「別にいいだろ。 混浴だと思えば」


515 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:06:51.74 QBShV9c8o 231/431


垣根「お前混浴とか入った事あんの?」

一方通行「いや、無い。 つか銭湯自体入ったことねェ」

垣根「いやイギリス行った時云々ってさっき言ってたじゃねえか」

一方通行「バッキンガム宮殿のは露天風呂とか銭湯とかじゃなかった」

ガブリエル「ocfheufg極楽cbefuytg」フイー

一方通行「ガブリエル、あれから調子はどォだ? 気分悪くなってたりしねェか?」

ガブリエル「vndgugh平気xbadighjl」

垣根「なに? コイツどっか悪いのか?」

一方通行「俺もよくわかンねェけど、コイツ朝倒れてたらしいンだ」

垣根「ああ? それヤバくねえか? 医者に診てもらえよ」

一方通行「どこの世界に天使の容態が分かる医者がいるンだよ」

垣根「エイワスならわかるだろ」

一方通行「アイツそン時いなかったンだと。 ていうか呼ぼォとしたら――――」


516 : >>515の一番最初に"垣根「お前混浴とか入った事あんの?」"が入ります。 申し訳ない ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:08:40.92 QBShV9c8o 232/431



ガブリエル「vmerhide攻撃ytdmvnhug」バシャ

一方通行「ぷあっ!!? 何すンだよこのクソエンジェル!!!」

垣根「やっぱミーシャにはこの世界は合わねえんじゃねえの? よく知らねえけどよ」

一方通行「・・・・・・さァな。 あ、ところでエイワスといえばオマエ、」

垣根「?」

一方通行「今日の昼頃に世界各国の諜報機関と宇宙の『衛星』がハッキングされてんだけど、
     ニュースとか見たか?」

垣根「はぁ? ハッキング? 知らねえ、俺昼前からさっきまで寝てたし」

一方通行「そォいう事があったンだよ。 エイワスのヤツが何か『必要な事だ』とかほざいてな。
     しかも『天使同盟』の名が世界中に広まっちまってる」

垣根「・・・・・・俺達やミーシャの事もか?」


517 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:09:51.22 QBShV9c8o 233/431



一方通行「いや、あくまで『天使同盟』って名前だけが独り歩きしてる状況だ。
     そこに俺達が関わってるてのは発覚してねェ」

垣根「じゃあ問題はねえって事か。 ・・・・・・しかしエイワスの野郎、マジで頭沸いてんのか?」

一方通行「・・・・・・俺は『衛星』まで乗っ取ってるって点がどォも引っかかってる」

垣根「なんで『衛星』なんだろうな。 どの『衛星』だ?」

一方通行「全部」

垣根「・・・・・・っつー事は『ひこぼしⅡ号』もか。 レーザー爆撃でも仕掛けようとしてんのかもな」

一方通行「・・・・・・それならまだいいンだがな」

垣根「?」

一方通行「・・・・・・もしかしたらの話だが、俺――――」


518 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:10:20.33 QBShV9c8o 234/431



ガブリエル「fjggvn連射cnghge」バシャ ドバッ

一方通行「ぶっ」パシャ

垣根「うおっ!?」パシャ

ガブリエル「aqiofhb命中amaoffhjk」ケラケラケラ

一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・いいねェいいねェ最ッッ高だねェ」ピクピク

垣根「いい度胸してんじゃねえかこの天使。 そしてムカついた」ワナワナ

ガブリエル「bawgjh逃走vbfbcwgph」ザバッ


「「待てゴラァッ!!!」」バッシャーン


ガブリエル「tuids楽fg愉快mfjefhjeg」キャッキャッ


519 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:11:28.77 QBShV9c8o 235/431



――エリザリーナ独立国同盟・外れにある銭湯 露天風呂 女性サイド


>俺の『未元物質』に常識は通用し・・・・・・ぎゃあああああああああああああああああ

>垣根ェェェェェェェえええええええええええええ!!!! まーた死ンだよコイツ




レッサー「・・・・・・・・・・・・なんだか向こうは騒がしいですね。
     せっかくのお風呂を優雅に満喫出来ないもんなんでしょうか」ヤレヤレ

風斬「私たち、全っ然人のこと言えないですよね・・・・・・」チャプ

エイワス「うーむ・・・・・・素晴らしい湯加減だ。 感極まるな」ゴクラクー

ヴェント(堕天使とエイワスの野郎・・・・・・胸が湯に浮かんでやがる・・・・・・)ジー

エリザリーナ「たまにはこうやってゆっくり羽を伸ばすのも悪くないわね・・・・・・」

レッサー「サーシャさんとワシリーサさんはいつまで体洗ってるんですかー?
     そろそろ浸からないと風邪引いちゃいますよー?」


520 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:13:21.04 QBShV9c8o 236/431



>んふふふ・・・・・・もうちょっと、ミーシャがいない内に好きなことやっちゃいたいのぉ♪

>だ、第一の懇願ですが誰か助けて・・・・・・

風斬(あの二人、すごい事してるなぁ・・・・・・・・・・・・///)ドキドキ



ワシリーサ「どぉお? サーシャちゃん、私の体で直接ゴシゴシされる気分、は♪ あっふ・・・・・・」ゴシゴシ

サーシャ「第一の解答ですが非常に不愉快です・・・・・・ていうか何の真似ですかこれは。
     どうしてあなたにがっちりホールドされて体擦りつけられなきゃならないのですか・・・・・・」

ワシリーサ「奉仕よ奉仕。 今日も一日頑張ったサーシャちゃんへのご褒美よん。
      ああー・・・・・・気持ちいい」ゴッシゴッシ

サーシャ「あなた一人で満足してだけじゃないですかぁぁ・・・・・・」

ワシリーサ「ほらほら、次は仰向けになって♪ 体の前側をゴシゴシしまちゅよ~」グイッ

サーシャ「ちょ、ちょ、お腹の上に乗っからないで・・・・・・冷たっ!
     な、なぜ私の体に直接ボディソープを・・・・・・!!?」トローリ

ワシリーサ「ひひひひひ・・・・・・、ああ・・・・・・いよいよ夢にまで見た『[ピーーー]でゴシゴシ』が出来る・・・・・。
      今日と言う日をどれほど待ちわびたか・・・・・・うけけけけけけけけ」ジュルリソ

サーシャ「な、な、何をする気ですか・・・・・・!!?」ガクブル


521 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:14:11.19 QBShV9c8o 237/431



レッサー「・・・・・・あれ止めたほうがよくないですか? ワシリーサさん完全に暴走してますよ」

ヴェント「知らねえよ、放っとけ」ブクブク

エイワス(非常に美しい騎乗位だ・・・・・・やるな、ワシリーサ)

エリザリーナ(というかなぜ誰もサーシャを助けてあげないのかしら・・・・・・)

風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・ん?」

ヴェント「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー

風斬「?」

ヴェント「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ススー


522 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:14:49.43 QBShV9c8o 238/431



風斬(なんだろ・・・・・・? こっちに来た・・・・・・)

ヴェント「・・・・・・・・・・・・ねえ」ボソッ

風斬「(なんで小声・・・・・・?) は、はい、なんですか?」

ヴェント「・・・・・・・・・・・・・・・・・・きくなるの?」ボソボソ

風斬「え? な、なんです?」

ヴェント「ど、ど・・・・・・///」

風斬「?」

ヴェント「・・・・・・ど、どうやったら胸って大きくなるの?///」ボソボソ

風斬「え、胸を大きくする方法ですか・・・・・・?」

ヴェント「復唱すんじゃねえよこの堕天使がああっ!!!」

風斬「ひいいいいいい!! ご、ごめんなさいごめんなさい!!」


523 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:15:48.95 QBShV9c8o 239/431



レッサー「む? なんだか今面白いワードが聞こえましたねえ?」ニヤリ

ヴェント「な、何でもねえよ」

エイワス「うむ、聞こえたぞ。 『しゃぶりつきたくなるような胸にするにはどうしたらいい?』とな」

ヴェント「そこまで飛躍した話はしてねえよ!!」

エリザリーナ「あなた、胸を大きくしたいの?」

ヴェント「べ、別にそういうんじゃないけど・・・・・・」

風斬「すみません・・・・・・」シュン

ヴェント「こうなったらもういいわ・・・・・・。 で、どうすりゃいいのよ?」

風斬「どうって言われても・・・・・・私、生まれた時からこの大きさでしたし・・・・・・///」


524 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:16:43.19 QBShV9c8o 240/431



ヴェント「!!?」

レッサー「!?」

エリザリーナ「う、生まれた時から・・・・・・!?」

風斬(え・・・・・・私なんか変な事言っちゃったかな・・・・・・?)アセアセ

エイワス「風斬氷華、君がそんな事を言ったら誤解を招くだけだろう。
     君に赤子時代など存在しないのだから」

風斬「・・・・・・? あ、そ、そうでした・・・・・・! ごめんなさい」

レッサー「んー? あ、そういえば風斬さんは人工天使でしたね」

エリザリーナ「それは聞いたけど、それでも赤ん坊の頃が『無い』というのはどういう意味?」

エイワス「風斬氷華は学園都市に集まる・・・・・・何と説明したものか。
     そうだな、魔術サイド風に説明すると『アストラル』の集合体か」


525 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:17:52.19 QBShV9c8o 241/431



ヴェント「・・・・・・早い話が『幽霊』って事?」

エイワス「魔術的にはそれでも間違いではないな。 『スピリット』・・・・・・『精妙体』。
     ・・・・・・まぁ解釈は十人十色だ」

風斬「幽霊・・・・・・ですか」ショボン

レッサー「こんな巨乳の美少女幽霊なんて居たら、例えテレビ画面から出てきても
     世の狼は大喜びでしょうね」ニヒヒ

エリザリーナ「なるほどね。 でもここではみんなあなたを『人間』として接するから、
       安心していいわよ」

風斬「あ、ありがとうございます・・・・・・!」パァァ

ヴェント「ていうかそんな話はどうでもいいのよ」

レッサー「そんなに胸を大きくしたいんですか」ニヤニヤ

ヴェント「う、うるせえな・・・・・・///」


526 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:18:29.67 QBShV9c8o 242/431



風斬「私にはどうしたらいいかわからないですね・・・・・・そんな大きいと思ったことはないですし」ポヨーン

レッサー(ムカつく)

ヴェント(ムカつく)

エイワス「とりあえず定番の方法があるのだが」

ヴェント「ど、どんなの?」

エイワス「『男性に胸を揉み込んでもらう』、諸説の一つだがそうすると大きくなると言われているよ」

エリザリーナ(言うと思った)

ヴェント「は、はあ!!?」

レッサー「まあ言いますよね」

風斬「お、男の人に・・・・・・///」カァァ


527 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:19:44.07 QBShV9c8o 243/431



ヴェント「そんなの出来るわけねえだろ!!」

エイワス「他にも色々あるぞ? 無難なところで豊胸手術、あとは専用のサプリメントとか。
     胸を大きくするための器具などもあるがあまりオススメはしない。
     それとマッサージも効果的だと聞くな。 筋力トレーニングも簡単に出来る方法の一つだ」

ヴェント「い、色々あるのね・・・・・・」

レッサー「牛乳飲めば大きくなるって言いません?」

エリザリーナ「それは背を伸ばす方法じゃないかしら? あれは嘘らしいけど」

風斬「空気とか入れたら大きくなるんじゃないですかね・・・・・・?」

レッサー「風斬さんってたまに面白いこと言いますよね」

エイワス「そうだな・・・・・・とりあえず手っ取り早くバストアップ出来る裏技があるんだが・・・・・・」

ヴェント「も、勿体ぶらないで早く言いなさいよ・・・・・・」ドキドキ

エイワス「一方通行に揉んでもらうのが一番じゃないかと私は考える」


528 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:20:37.32 QBShV9c8o 244/431



ヴェント「ど、どうしてそこであの白いのが出てくるのよ!!?」

風斬「それってどういう事ですか・・・・・・?」

エイワス「いや、簡単な話だよ。 『ベクトル操作』で胸の成長作用を促進してもらえばいい」

レッサー「よくわかりませんけど、それ実行した前例とかあったりします?」

エイワス「あったら一方通行は今頃ブタ箱行きになっているだろうね」

風斬(無いのか・・・・・・良かった)ホッ

エリザリーナ「彼にそんな事が出来るの?」

エイワス「出来ない事はないと思うが・・・・・・どうだろうな。 適当に言ってみただけなのでな」

レッサー「どれ、ここはいっちょ私がモミモミして確かめてみましょうか」

ヴェント「やれるもんならな・・・・・・?」ゴゴゴゴ

レッサー「じ、冗談ですよ冗談・・・・・・」


529 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:21:31.30 QBShV9c8o 245/431



サーシャ「いやあの皆さん! そんな話題で盛り上がってないで助けてくださいよ・・・・・・!」

ワシリーサ「さぁ~って・・・・・・そろそろハッスルしちゃおっか? サーシャちゃあん・・・・・・」ウヘヘヘ

サーシャ「ひいい・・・・・・。 み、ミーシャ! ミーシャ=クロイツェフ! た、助けてええええ!!!」ジタバタ



ガブリエル「cufgjhc見参mcvfeigh」シュタッ

サーシャ「み、ミーシャ・・・・・・・・・・・・!!」ウルウル

ワシリーサ「来たなお邪魔虫め・・・・・・。 いいわ、『殲滅白書』最強であるこの私、
      ワシリーサが愛の力で天使を倒せる事をここで証明してくれるわー!!!」シュバ

ガブリエル「nveigif成敗obifhgerig」

ワシリーサ「一本足の家の人喰い婆さん――――――」ゴゴゴゴ

ガブリエル「vmergjvd瞬殺pxjbwdvf」ズドギャア

ワシリーサ「ば、婆さああああああああああん!!!?」

ガブリエル「psgbbhk覚悟uyscfjmb」ドンッ


533 : 次回予告はここまでです。  ◆3dKAx7itpI - 2011/04/04 23:28:18.78 QBShV9c8o 246/431




                          【次回予告】



『・・・・・・今からコイツで、向こうにいるサーシャの全裸写真を盗撮してくる』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督




『・・・・・・・・・・・・・・・・・・垣根ェ』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)




569 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:33:41.36 xNTmDeugo 247/431



――エリザリーナ独立国同盟・外れにある銭湯 露天風呂 男性サイド


>ちくしょう・・・・・・!! サーシャちゃんは永遠に私の物なのごっ、がああああああああああ!!!?

>や、やった! あのワシリーサを秒殺・・・・・・! ミーシャ、そのまま彼女を大気圏外まで吹き飛ばしてください!!




一方通行「また騒がしくなりやがった・・・・・・。 ン、なンだ・・・・・・? 全裸の女が空へ・・・・・・」


垣根「・・・・・・・・・・・・ぐ、う・・・・・・」ヨロヨロ


一方通行「オマエも難儀だなァ」

垣根「クソったれ・・・・・・ミーシャの野郎、なんのつもりだ」フラフラ チャプン

一方通行「とりあえず湯船でゆっくり休もォぜ」チャプン

垣根「ああ・・・・・・・・・・・・」


570 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:34:48.12 xNTmDeugo 248/431



一方通行「・・・・・・オマエよォ」

垣根「?」

一方通行「脱衣所で着替えてた時も思ったが、体のあちこちが青あざだらけじゃねェか。 見てて痛々しいわ」

垣根「・・・・・・・・・・・・ッ」ギクッ

垣根「見てんじゃねえよ」

一方通行「こそこそと何やってンだか・・・・・・。 ン?」

垣根「今度は何だ」

一方通行「そこに置いてあンの、脱衣所にあったカメラかァ?」

垣根「ああ、これか。 ・・・・・・・・・・・・持ってきたんだよ」

一方通行「ていうかオマエのじゃなきゃ誰のなンだそれ?」

垣根「・・・・・・さあな。 ちょっと電源入れてみるぞ」カチッ

一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


571 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:35:49.22 xNTmDeugo 249/431



垣根「・・・・・・なんだこりゃ、既に五〇〇枚以上写真が撮られてるぞ」ピッ ピピッ

一方通行「はァ? どンな写真だよ?」

垣根「待て。 ・・・・・・あ、これか。 ・・・・・・・・・・・・、・・・・・・うおっ!!?」ビクッ

一方通行「ど、どォした?」

垣根「なんだよこれ!? 全部女の全裸写真じゃねえか!!」ピッピッピッ

一方通行「な・・・・・・に・・・・・・? まさかあっちにいるヤツらの誰かか!?」ザバッ

垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、違う。 エイワスかと思って吐きそうになったが、これ誰だ?」ピッ

一方通行「俺にも見せろ」チラッ

垣根「ほらコイツ。 クソ長え金髪の女。 あーあー・・・・・・無修正写真もいいとこだなこれ」

一方通行「誰だこの女・・・・・・もしかしてこの写真、とンでもねェ変態が持ち主なンじゃねェの?」

垣根「ワシリーサとか?」

一方通行「あのアホのカメラならサーシャの写真で埋まってンだろ。
     ・・・・・・・・・・・・一人、非常に心当たりがあるヤツが居る」


572 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:37:13.61 xNTmDeugo 250/431



垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「「エイワスだろう(ォ)な・・・・・・」」


垣根「何考えてんだあの馬鹿」ピッピッ

一方通行「・・・・・・これ多分超連写で撮影されてンな、高速スライドショーに設定すると
     パラパラ漫画みてェになってこの女が暴れてるのが分かる」

垣根「ハハッ、見ろよこれなんか。 股思いっきり開いてヤバい部分が丸見えじゃねえか」

一方通行「・・・・・・なんでこんなモンがオマエの着替えのとこに?」ジトー

垣根「あ・・・・・・ああ!? 俺を疑ってんじゃねえだろうな!!?
   これはエイワスのヤツが置いてったんだよ!!!!」

一方通行「なンで断言出来る? 俺は予想しただけだが、今のオマエの発言は明らかに断言してる」

垣根「・・・・・・チッ、手紙だよ。 さっき俺が丸めて捨てたやつ」

一方通行「あれエイワスからだったのか。 今度は一体何を企ンでンだ?」

垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


573 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:38:00.12 xNTmDeugo 251/431



一方通行「オイ、黙ってねェでなンとか言えよ」

垣根「・・・・・・一方通行」

一方通行「あ?」

垣根「俺達、友達だよな?」

一方通行「またそれか! 一体なンだってンだァ?」

垣根「答えろよ、俺達は友達だろ? 仲間だろ?」

一方通行「・・・・・・マジで聞いてンのか?」

垣根「ああ、マジで聞いてる」

一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

一方通行「・・・・・・・・・・・・あァ、そォだな。 まァ友達・・・・・・なンじゃねェの」


574 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:38:37.43 xNTmDeugo 252/431



垣根「まさかお前の口からそんな言葉が聞けるとはな・・・・・・」ププッ

一方通行「うっせェ。 マジで聞いてきたからマジで答えただけだ」

垣根「だが、それを聞いて安心した」

一方通行「どォすンだ?」

垣根「・・・・・・いいか、よく聞け一方通行。 これは俺の命に関わることだ」

一方通行「また死亡フラグがどォこォ言い出すンじゃねェだろォな」

垣根「いいから聞け。 ・・・・・・俺はこのカメラである事をする」

一方通行「はァ? 何をすンだよ」



垣根「・・・・・・今からコイツで、向こうにいるサーシャの全裸写真を盗撮してくる」



575 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:39:20.28 xNTmDeugo 253/431



一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

垣根「俺も男だ。 一度交わした約束を無下には出来ねえ。 ・・・・・・やるしかねえんだ」

一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・垣根ェ」

垣根「わかってんだよお前の言いたい事は。 そんな事したらワシリーサにぶっ殺されるとか、
   また死亡フラグ立てる気かとか、そういう事が言いたいんだろ?」

一方通行「いやそォじゃなくて・・・・・・」

垣根「だがその点は心配ねえよ。 何たってこれはワシリーサ本人に頼まれたんだからな」

一方通行「だからそォじゃねェ」

垣根「アイツが所望してるのは生着替え写真だが、この際シチュエーションなんざどうだっていい。
   とにかくサーシャをカメラに収めればいいんだ。 一〇枚くらい撮りゃ満足すんだろ」

一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


576 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:40:15.09 xNTmDeugo 254/431



垣根「そこでだ、一方通行。 どうやってアイツらに悟られずに写真を撮るか作戦を・・・・・・・・・・・・、
   って、何だよその性的犯罪者を見るような目は」

一方通行「見るよォなっていうか、現在進行形で見てるよ、性的犯罪者を」

垣根「誰が性的犯罪者だ!! 俺はやりたくてやってるんじゃ――――」

一方通行「いやオマエ・・・・・・マジで、心の底から、心の深層の最奥部から見損なったわ」ハァ・・・・・・

垣根「なんでだよ!!? 聞け、俺はマジでやりたくてやるんじゃねえんだよ!!」

一方通行「でも普通・・・・・・そンな事で覚悟決めたりするかァ?」

垣根「そんな事だと!? 俺が心でどんだけ葛藤したかお前にわかるのかよ!!」

一方通行「さっきの友達発言は取り消させてもらうわ・・・・・・」

垣根「見捨てんなよ! ホントにマジで頼むから! 後生だ、この通り!」パンッ

一方通行「必死すぎてキモいンだけど・・・・・・」

垣根「必死にもなるわそりゃ!! やらなきゃワシリーサの野郎に何されるかわからねえんだからなぁ!!」

一方通行「大体成功するわけねェってこンなの・・・・・・あっちにゃエイワスがいるンだぞ?
     もォ既に今の会話も聞かれてるンだろォし、オマエの企みは見抜かれてる」

垣根「いやまず俺の企みじゃねえし、エイワスもワシリーサも了承済みなんだよ。
   あとの連中は至ってマヌケな女しかいねえから大丈夫だ」


577 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:41:12.50 xNTmDeugo 255/431



一方通行「ヴェントとかサーシャ本人は気付きそォだがな」

垣根「大丈夫だろ。 そいつらも気配を完全に抹殺した俺には気付けねえ」

一方通行「まさかあっちに忍びこむつもりか?」

垣根「男湯と女湯を遮ってる壁は薄いが高すぎる。 ここは無難に脱衣所から女湯へ突撃だ」

一方通行「・・・・・・本気なのか?」

垣根「ミーシャを呼んでカメラ持たせて撮らせるって手も考えたが、信用できねえ。
   サーシャだけを重点的に撮ってくれるとは限らねえし、何よりすぐ壊しそうだ」

一方通行「そのカメラ防水仕様じゃねェのか?」

垣根「いや防水仕様だけど、ミーシャの場合は変に弄って壊しそう」

一方通行「『未元物質』を上手く利用すりゃもっと簡単に出来るンじゃね?」


579 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:41:58.33 xNTmDeugo 256/431



垣根「『未元物質』はそこまで便利なもんじゃねえよ。 あんな派手なの使ったら速攻でバレる。
   ていうかなんでお前俺の盗撮に肯定的になってきてんだよ・・・・・・・・・・・・」

一方通行「結局バレてオマエが粉々にされるのが楽しみだから」

垣根「死ね。 つかお前も来るんだよ」

一方通行「オマエが死ね。 なンで俺まで行かなくちゃならねェンだ?」

垣根「最悪、盗撮がバレてもオマエなら多分許される。 そしてお前が許されてる間に俺が逃げるって寸法だ」

一方通行「オマエ本当に第二位か? 頭悪すぎンだろ・・・・・・大体なンで俺なら許されるンだ」

垣根「あっちにゃお前にお熱な女が何人かいるからな。 少なくとも風斬やミーシャは間違いねえ。
   レッサーも多分そうだし、あとは知らねえが・・・・・・まぁお前なら大丈夫だ」

一方通行「なンでこンな可哀想な子になっちゃったンだろコイツ・・・・・・。
     脳に異常が発生してるとしか思えねェ根拠ゼロの発言だな」


580 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:42:54.34 xNTmDeugo 257/431



垣根「頼む、今度なんか奢るから」

一方通行「いやまず盗撮の前に診察に行った方がいいンじゃねェの・・・・・・?
     俺、結構真面目にオマエの頭が心配だわ・・・・・・」

垣根「頭は正常だから余計な心配してねえでさっさと首を縦に振れよ!」

一方通行「それで正常とかオマエマジで終わってるぞ・・・・・・」

垣根「今回のこの作戦にお前へのデメリットは全く無えんだよ。
   バレてもお前はきっと許されるし、俺の仕業だって暴露しなきゃ大丈夫だ。
   それにもしかしたらエイワスが面白がってサポートしてくれるかもしれねえ」

一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

垣根「サーシャにも配慮してそんなヤバい写真を撮ったりはしねえと考えてる、普通に後ろ姿とかでもいいと思ってる。
   だから行くぞ! あいつらが何時までも風呂に入ってるとは限らねえからな」


581 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:43:40.37 xNTmDeugo 258/431



一方通行「・・・・・・しゃァねェ、今回だけだぞ」ザバッ

垣根(え、マジで了承してくれた・・・・・・。 コイツもコイツで女の裸に興味あんのかな・・・・・・)ザバッ

一方通行「なンだよ」

垣根「い、いや。 何でもねえ、助かるぜ。 礼は必ずするからな」

一方通行「容量不足や電池切れで撮れませンでしたってオチは無しだぞ」

垣根「問題ねえ、電池は満タンだし容量はどういう訳か『∞』って表示されてる」ピッ

一方通行「なンだよ『∞』って・・・・・・さすがエイワスの私物ってかァ?」

垣根「・・・・・・よし、シャッター音が出ねえように設定した。 ・・・・・・おお、本当に出ねえ」ポチッ ポチッ

一方通行「デジカメとかってそォいうの出来ねェよォになってンじゃねェの?
     今お前がしよォとしてる盗撮対策やらなンやらで」

垣根「普通に消せたぞ? まぁこれエイワスのだからな」スタスタ

一方通行「カスタムしすぎだろアイツ・・・・・・」カツッ カツッ


582 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:45:31.34 xNTmDeugo 259/431



――エリザリーナ独立国同盟・外れにある銭湯 男性用脱衣所→番台のある玄関→女性用脱衣所


一方通行「さっむ・・・・・・」ガタガタ

垣根「うおーすげえ。 俺達の体から湯気出てるぞ」モクモク

一方通行「つかマジでやるのかよ・・・・・・引き返すなら今のうちだぞ?」

垣根「ここまで来たらやるしかねえだろ。 後には退けねえ」

一方通行「男二人がタオル一枚でカメラ持って何やってンだか・・・・・・」

垣根「心配するな。 自覚はある」

一方通行「他に客が来たらどォすンだよ」

垣根「来ねえんじゃねえの? その辺はエイワスが手ぇ回してんだろ」

一方通行「エイワスに頼りすぎだろオマエ・・・・・・俺も人の事言えねェけど」

垣根「よし、入るぞ」ガラララ

一方通行「クソが・・・・・・どォにでもなれ」カツッ カツッ


584 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:46:24.37 xNTmDeugo 260/431




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



垣根「ここが女用の脱衣所だ」

一方通行「なンで説明してンだよ」

垣根「ああ・・・・・・聞こえる聞こえる。 女どもの黄色い声が・・・・・・」

一方通行(コイツマジでやべェ・・・・・・)

垣根「おお・・・・・・!!?」ゴクリ

一方通行「ど、どォした・・・・・・?」

垣根「見ろ、一方通行。 ・・・・・・女どもの下着があるぞ!」

一方通行(恨むぜ神様・・・・・・垣根をこンなにしちまいやがって)ハァ

一方通行「脱衣所なンだから下着ぐらいあるだろそりゃ・・・・・・」


585 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:47:44.09 xNTmDeugo 261/431



垣根「これ多分風斬のじゃね? アイツが付けてる髪留めがあるし・・・・・・。
   ・・・・・・この下着まだ生温か―――――――」

一方通行「触れてンじゃねェよミンチにすっぞこの三下がァ!!!」ドゴォ

垣根「ごほっ!!? ・・・・・・テメェ、マジのパンチだろ今の・・・・・・」ゲホッ

一方通行「今後風斬の衣服に指一本でも触れてみろ・・・・・・本気で殺す」

垣根「あ、ああ・・・・・・悪かったよ、ちょっと俺どうかしてたわ。
   相変わらず風斬には優しいんだなあお前・・・・・・」

一方通行(女の邪気に当てられやがって・・・・・・つか下着なンかで興奮してンじゃねェよコイツ・・・・・・)

垣根「・・・・・・サーシャの服はこれか?」

一方通行「オイ」

垣根「いや待て、こればっかりは見逃してくれ。 サーシャの下着が必要なんだよ」

一方通行「なァ、真剣に聞くけどオマエ大丈夫か?」

垣根「俺が必要なんじゃねえよ。 ワシリーサが確か欲しがってた気がする。
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?」ゴソゴソ


586 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:48:44.92 xNTmDeugo 262/431



一方通行「どォした」



垣根「・・・・・・・・・・・・サーシャのヤツ、下着着けてねえじゃん・・・・・・」



一方通行「・・・・・・『下』も?」

垣根「ああ、上下共に無えよ・・・・・・あいつノーブラノーパンかよ」

一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


587 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:49:19.74 xNTmDeugo 263/431



一方通行「・・・・・・つかこンな事してる場合じゃなくね?」

垣根「そ、そうだな。 俺達には本来の目的があるんだ」

一方通行「俺『達』って言い方やめてもらえますゥ?」

垣根「行くぞ・・・・・・浴場はこっちだな」スタスタ

一方通行「もォさっさと終わらせてくれ・・・・・・」カツッ

垣根「ここが扉だな」

一方通行「・・・・・・型板ガラスだな。 でも一応屈ンだ方がいい」サッ

垣根「なんかMGSみてえでワクワクしてきたな」サッ

一方通行「これをゲーム感覚で実行出来るとかオマエある意味大物だな」


588 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:50:07.31 xNTmDeugo 264/431



一方通行「さっさと扉を開けろよ」

垣根「催促すんな。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」グッ グイッ

一方通行「・・・・・・どォした」

垣根「開かねえ・・・・・・鍵でもかかってんのか? クソッ」グッ グッ

一方通行「やっぱ神ってのは盗撮なンかしよォとしてるヤツには微笑まねェって事だ」

垣根「だからしたくてしてるわけじゃねえっつってんだろ」グイイイッ



             シャランラー



589 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:50:54.00 xNTmDeugo 265/431



一方通行「あ? なンだ今の・・・・・・」

垣根「ん? ・・・・・・オイ、一方通行」

一方通行「?」

垣根「(どうやら盗撮の神は俺に微笑んだらしいぞ。 見ろ)」ヒソヒソ

一方通行「(盗撮の神って・・・・・・そンな歪みまくった神がいてたまるか)」ボソボソ


            ガララララ・・・・・・


一方通行「!」

垣根「(多分金具の具合が悪かったんだろ。 ここからは全方位に意識を集中させろよ)」


590 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:51:33.11 xNTmDeugo 266/431



一方通行「(チッ・・・・・・)」

垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ソロソロ

一方通行「(・・・・・・オイ、扉は閉めといた方がいいンじゃねェか?)」

垣根「(頼む)」

一方通行「(客観的に自分を見ると本当に馬鹿丸出しだよなァ俺・・・・・・)」ガララララ・・・・・・ピシャン



>それで、ヴェントさんはどうして胸を大きくしたいんです?

>・・・・・・別に何でもねえよ、この話はもうオシマイ



一方通行「!」

垣根「!」


591 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:52:23.64 xNTmDeugo 267/431



一方通行「(・・・・・・・・・・・・耳に届いた今の会話の音量から計測するに・・・・・・、アイツら今湯船の中だな)」

垣根「(それも全員だ。 ますますツイてやがる、絶好の好機だ)」ヒタヒタ



>cpigbvkn砲撃bndepfjg   バシャバシャ

>あん、ちょっとやめなさいミーシャ

>・・・・・・第一の私見ですが、本当に胸大きいですよね

>あ、あんまりそういう事言わないでください・・・・・・///



一方通行「(で、どォすンだ)」

垣根「(とりあえずサーシャの位置情報を把握しておきたい。
    ・・・・・・ここの露天風呂、無駄に広いから状況が把握しにくいんだよなー)」


592 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:53:02.97 xNTmDeugo 268/431



一方通行「(少しだけ顔を覗かせて湯船の状況を掴ンどけよ)」

垣根「(言われなくても分かってる。 ・・・・・・・・・・・・チッ、湯気が立ち込めててよくわかんねえ)」



>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ シャランラー

>どうかしました? エイワスさん

>ん? いや・・・・・・・・・・・・何でもないよ、ふふ



垣根「・・・・・・・・・・・・?」

一方通行「(オイ、こりゃ一体・・・・・・)」

垣根「(気付いたか)」

一方通行「(湯気が不自然に晴れていきやがる・・・・・・どォいう現象だ?
      風なンざ吹いてねェぞ)」

垣根「(考えるのは後だ。 そこの蛇口やシャワーがあるゾーンに身を隠すぞ)」コソコソ

一方通行「(どォ楽観的に考えてもロクなオチになりそォもねェな・・・・・・)」コソコソ


594 : 次回予告はここまでです。  ◆3dKAx7itpI - 2011/04/06 21:59:45.02 xNTmDeugo 269/431




                          【次回予告】



『そ、そうだな。 素数を数えよう・・・・・・・・・・・・A、B・・・・・・C・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督




『落ち着けェェェェえええ、それは数字ですらねェだろォが!!』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)




『え!? だ、誰かいるんですか・・・・・・!!?////』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華




『もしかしていわゆる覗きですか・・・・・・?』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー




『(さあ・・・・・・この展開をどう乗り切る?)』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・エイワス




638 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:27:28.50 /dXNIOG7o 270/431



レッサー「いやーしかし極楽ですなあ。 温かい湯に浸かりながら
     ロシアの雪山を眺めるのもなかなか風情があるじゃないですか」フヒー

風斬「なんだか贅沢ですよねー・・・・・・。 本当にタダでいいんですか?」

エリザリーナ「営業しているわけじゃないから構わないわよ。 ここの民間人の中に
       日本通の人がいるの。 その人が日本の露天風呂の素晴らしさを延々と語ってたら
       周りも感化されてきちゃったらしくて、それでこの銭湯を建てたのよ」

ヴェント「暇な同盟国ねアンタら・・・・・・」

サーシャ「見てくださいミーシャ、温泉ではこうやって走るヒヨコのオモチャを浮かばせて
     遊ぶのが一般的なのだそうですよ」パシャシャシャシャ

ガブリエル「ohgvbv素敵nc,xpwgg」


639 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:28:50.31 /dXNIOG7o 271/431



垣根「ッッ!!?」ガタッ

一方通行「(オイ馬鹿かオマエ! 声出すなよ!!)」ヒソヒソ

垣根「(お前こそ馬鹿か!? 見ろよあれを! あの状況を!!)」

一方通行「(あン?)」チラッ

垣根「(なんでアイツらタオル巻いてねえんだ!? 全員生まれた時の姿になってんぞ!)」

一方通行「(・・・・・・風呂だからだろ)」

垣根「(す、すげえ・・・・・・見ろよ、風斬なんか胸が浮いてんぞオイオイオイ双子山かっての)」

一方通行「(そォだな)」

垣根「(お前なんでそんな冷静でいられるんだ? 男としてここは興奮する場面だぞ?)」

一方通行「(まァ・・・・・・そォだけどよォ)」

垣根「(テメェの股間にぶら下がってる息子が死んでるんじゃねえのか? おかしいぞお前・・・・・・)」

一方通行「(うるせェよ)」


640 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:29:49.64 /dXNIOG7o 272/431



垣根「(・・・・・・待て)」

一方通行「(今度はなンだ)」

垣根「(・・・・・・・・・・・・なんかミーシャがおかしい)」



ガブリエル「―――――――――、」ピクン

エイワス「む、」

サーシャ「第一の質問ですが、どうしましたミーシャ?」

ガブリエル「jgrgh貴方lxfhie」パシャパシャ

サーシャ「わぷっ・・・・・・どうしたんですか急に腕突き出して・・・・・・」

ガブリエル「fkgjqs貴方urrg貴方pkajhrg」パシャパシャ

風斬「・・・・・・? どうしたんですか天使さん」

サーシャ「だ、第一の解答ですが急に落ち着きがなくなって・・・・・・ぷはっ」ザバッ


641 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:30:43.75 /dXNIOG7o 273/431



レッサー「ミーシャ、子供じゃないんですから大人しくしてなきゃダメですよ」

ヴェント(え、コイツ大人なの・・・・・・?)

ガブリエル「rugvbs貴方jfhewgf0irh」



垣根「(やべええええええええええええええ)」

一方通行「(クッソ!! ガブリエルのヤツ、俺達に気付いてやがるな!?)」

垣根「(テメェらこんな時に赤い糸引っ張り合ってんじゃねえよボケがぁ!!)」

一方通行「(いきなりなンの話だ!? 錯乱してねェで落ち着け!!)」

垣根「(そ、そうだな。 素数を数えよう・・・・・・・・・・・・A、B・・・・・・C・・・・・・)」

一方通行「(落ち着けェェェェえええ、それは数字ですらねェだろォが!!)」

垣根「(クソ、もういつミーシャの野郎がこっち飛んでくるかわかんねえぞ)」


642 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:31:35.74 /dXNIOG7o 274/431



一方通行「(とりあえず接近だ。 斜め左前の積雪を盾にするぞ)」サササッ

垣根(コイツ度胸あるな・・・・・・普通ならここで退散するべきなんだが)シュバッ



エリザリーナ「ところで、あなた達はいつまでロシアに滞在する予定なの?」

風斬「えーっと・・・・・・とりあえず一方通行さんは漠然と次の目的地を決めているみたいですけど」

レッサー「え、初耳ですよそれ」

エイワス「どうやら『右方』のフィアンマとの接触を図っているようだね」

ヴェント「フィアンマ・・・・・・!?」

サーシャ「第二の質問ですが、なぜ今更第三次世界大戦の首謀者との接触を?」

エリザリーナ「・・・・・・ミーシャ=クロイツェフを召喚した張本人、だから」

エイワス「恐らくはそうだろうな。 フィアンマに『星の欠片』の行方を聞き出そうとしているのかもしれない」

エリザリーナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(白々しい事を・・・・・・)」

レッサー「じゃ、じゃあもうすぐここを離れるんですか・・・・・・?」

風斬「それはわかりません、一方通行さん次第というか・・・・・・」

ヴェント「さっさとロシアから出ていきなさいよ」ボソッ


643 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:32:56.99 /dXNIOG7o 275/431



一方通行「(死ぬほど寒ィ・・・・・・)」ガタガタ

垣根「(ガマンしろ、ここが正念場だ。 サーシャは今、ミーシャの傍にいる。 俺達に気付いてる天使を
    上手く利用すれば写真が撮れるかもしれねえ。 ・・・・・・よし)」

垣根「(・・・・・・ミーシャ! ミーシャ!)」

一方通行「(!? オマエ何考えて――――)」

垣根「(ミーシャが少し場所をずらしてくれればサーシャがバッチリ映るんだよ。
    ここは少し勇気を出して呼びかけるんだ。 ・・・・・・ミーシャ!)」

一方通行「(クソ・・・・・・こォなったらヤケだ。 ・・・・・・ガブリエル!)」



ガブリエル「――――――――、」クルッ



644 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:34:14.94 /dXNIOG7o 276/431



垣根「(よし! おいミーシャ、ちょっと横にずれろ横に!)」シッシッ

一方通行「(オマエはカメラ構えてろ、俺が指示を出す!)」

垣根「(ああ、任せたぞ!)」サッ

一方通行「(ガブリエル、少しでいいから横にズレてくれ・・・・・・)」スッ



ガブリエル「―――――――――、」キョトン



一方通行(クソ、首を傾げてやがる・・・・・・ジェスチャーの意図が通じてねェのか?)

一方通行「(ガブリエル・・・・・・あっちだ、右、少し右に移動しろ・・・・・・!)」スイッ スイッ


645 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:35:21.81 /dXNIOG7o 277/431



垣根(・・・・・・・・・・・・・・・・・・さっむ)ガタガタ

一方通行「(バカ違う、手前じゃねェ! 俺達の方に来てどォする! 右だ! 箸持つ方!)」

垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ブルブル

一方通行「(よし! そォだ、・・・・・・って少しにもほどがあンだろ! もォちょい右!)」

垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふぇっ」ムズッ

一方通行「(いいねェいいねェ最ッッ高だねェ、その調子だ! よォしいいぞ・・・・・・)」

垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふぇっ、へっ、」

一方通行「(ストップ! よォォしベストポジションだァ、よくやったぞガブリエル。
      サーシャのヤツがバッチリ見えるぜ。 オイ、垣根――――――――)」クルッ






垣根「ぶええええええええええええええええっくしょおおおおおおおおおおおおおおおおい!!!!!!!」ブホァッ






646 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:36:54.63 /dXNIOG7o 278/431



風斬「!」

レッサー「!」

エリザリーナ「!」

サーシャ「!」

ヴェント「!」

エイワス「ぷぷっww」

ガブリエル「ruvhink貴方mchjthi」



一方通行「」

垣根「・・・・・・っくしょおおい! うううう、・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・あ、」ズズッ


647 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:37:38.95 /dXNIOG7o 279/431



一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

垣根「(ハハッ、なんかベタなオチになっちまったな)」エヘヘヘ

一方通行「(今更声潜めても遅ェよていとくゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!?!?!?)」



風斬「え!? だ、誰かいるんですか・・・・・・!!?////」ザバッ

サーシャ「まさかワシリーサ・・・・・・? 彼女は宇宙まで飛ばしたはず・・・・・・!」ササッ

レッサー「もしかしていわゆる覗きですか・・・・・・?」


648 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:38:18.36 /dXNIOG7o 280/431



エリザリーナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」サッ

エイワス(さあ・・・・・・この展開をどう乗り切る?)

ヴェント「チッ。 おい天使」

ガブリエル「oefjgj何mfefi」

ヴェント「そこに積もってる雪、ちょっと吹き飛ばしてみろ」

一方通行「」

垣根「」

ガブリエル「fkgug御意cnwetrfg」ブオンッ


             ドッパァァァァァン


一方通行「あ、待て・・・・・・!」

垣根「くっ!!!」


649 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:39:07.97 /dXNIOG7o 281/431



風斬「きゃあああああああああ!!?//////」サッ

レッサー「あ、一方通行さんに垣根さん・・・・・・!!?」

エリザリーナ「あなた達・・・・・・!!」

サーシャ「はわわわわ・・・・・・///」ササッ

ヴェント「て、テメェらぁぁぁ・・・・・・!!! 何のつもりだコラァ!!」ササッ

エイワス「万事休すとはこの状況の事を言うのかな。 というかなぜ皆、私の背中に隠れてるんだ?」

一方通行「ま、待てオマエら!! これは全部――――」



垣根「一方通行の企みだあああああああああああああ!!!!!」ドンッ!



651 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:41:26.68 /dXNIOG7o 282/431



風斬「ええ・・・・・・!? あ、一方通行さんが・・・・・・?」ヒョコ

垣根「一方通行の仕業だ!! 一方通行の計画だ!! 一方通行の陰謀だ!!
   俺は第一位に脅されて仕方なくここに来ただけなんだあああああ!!!」

一方通行「てェェいとくゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!? ついに頭トチ狂っちゃったのかなァァ!?」

レッサー「ちょ、これは一体どういう・・・・・・!!」

エリザリーナ「え、エイワス。 とりあえずタオルを返してちょうだい!///」

エイワス「有を無に還す事は容易い。 だが無から有を創り出すことは容易ではない、わかるね?」

エリザリーナ「なにを悠長な事を・・・・・・!!」

ガブリエル「gtrgjovs射影機,ckjgheri」

エイワス「おや、垣根帝督。 その手に持っているカメラは何かね?」

垣根「ハッ! い、いやこれは・・・・・・!!」ササッ


653 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:42:34.35 /dXNIOG7o 283/431



レッサー「あ、あんにゃろ~まさかそれで私たちのせくしぃなヌード写真を!?」

一方通行「因果応報自縄自縛ってなァ!! 人に責任転嫁しやがるからそォなるンだよクソボケェ!!!」ケケケケ

ヴェント「テメェも人の事言えねえだろうが白いのぉ!!」

一方通行「あァ!? だから俺は違うって、」クルッ

ヴェント「こ、こっち見るなバカ・・・・・・!///」サッ

一方通行「チッ!」

エリザリーナ「・・・・・・・・・・・・説明してもらえるかしら? 垣根」ゴゴゴゴ

垣根(くっそ・・・・・・!! こんなとこで・・・・・・)

サーシャ「釈明の言葉があるというのならこの場で拝聴させていただきます・・・・・・」ギロッ

垣根(こんな所で俺は死ぬわけには・・・・・・!!!)


655 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:43:40.80 /dXNIOG7o 284/431



ガブリエル「――――――、上空」

一方通行「あァ? 上空?」チラッ


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん」


風斬「ん・・・・・・?」

ヴェント「何よこの声・・・・・・」

サーシャ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まさか」チラッ




ワシリーサ「サーシャちゅわああああああああああああああああああああん!!!!!!!!!!!」ゴオオオオオオオオオオオ




659 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:45:06.95 /dXNIOG7o 285/431



サーシャ「ぎゃああああああああああああああああああああああ!!!?」

エリザリーナ「わ、ワシリーサ!?」

風斬「こ、ここに落ちてきますよ!!(全裸で)」


               ザッパァァァァァァァァン!!!!!


一方通行「ぐおっ!!」バシャァ

垣根(い、今しか逃げるチャンスはねえ!!)ダッ

レッサー「ぶはっ、げほっ・・・・・・! あ、垣根さんが逃走してますよ!!」

エリザリーナ「エイワス!」

エイワス「ホルス使いが荒いなまったく・・・・・・」スッ


               シャランラー


垣根「・・・・・・あ!? 扉が開かねえ!?」ガチャガチャ


660 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:46:44.92 /dXNIOG7o 286/431



ワシリーサ「高度一〇〇〇〇メートルは寒かったよサーシャちゃん暖めてぇぇぇぇぇん♪」ムギュー

サーシャ「ちくしょう・・・・・・コイツどうやってあんな高さから生き延びて・・・・・・ぐ、ぐるじ・・・・・・」ジタバタ

垣根(もうこうなりゃ逃走は無理だ! ・・・・・・ならば残された選択肢は一つしかねえよなぁ!!)ザッ

レッサー「垣根さん、覚悟してもらいますよ~!」

垣根「ほざいてろ雑魚ども!! 全裸じゃ湯船からも出れねえクセしやがってよお!!」

一方通行「うわァ・・・・・・開き直ってる」

垣根「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッ!!!!」ドドドドドドドド

風斬「は、走ってきた・・・・・・!!?」

垣根「・・・・・・っく!!」キキーッ

レッサー「そ、そして急停止しましたよ!?」

一方通行「頭おかしくなってるわコイツ」


662 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:47:58.79 /dXNIOG7o 287/431



垣根「どけえワシリーサ!!!」

ワシリーサ「うゆ?」


垣根「テメェのお望みのもんを撮ってやる。 サーシャの全裸姿の写真をなぁ!!」


サーシャ「」

ヴェント「なんかヤバいクスリでも決めてんのかこのクズ・・・・・・」

風斬「え、でも、それなら垣根さんはワシリーサさんに頼まれてここに忍びこんで・・・・・・?」

垣根「この状況で最後まで話を聞いてくれるお前の器のデカさに感謝するぜ風斬。
   つまりはそういう事、元凶はそこにいる変態シスターなんだよぉ!!」

エイワス(この実直さ溢れる行動があえて功を奏するか・・・・・・?)




ワシリーサ「いらにゃい」




665 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:49:03.19 /dXNIOG7o 288/431



垣根「あ・・・・・・? あ・・・・・・?」

ワシリーサ「だってもう目の前に裸のサーシャちゃんがいるし、写真はもういらにゃいのだ。
      うふふふ、さぁーってサーシャちゃん、さっきの続きといこうかしらぁ?」

サーシャ「もうやだこの星・・・・・・」

垣根「・・・・・・・・・・・・な、なにを・・・・・・・・言っ・・・・」パッ


          カターンッ


風斬「あ、カメラが・・・・・・」

レッサー「さっそくチェックしてみましょう! もしかしたらさりげなく私たちも撮られてるかも」ピッピッ

エリザリーナ「私にも見せてちょうだい」チラッ


667 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:50:03.25 /dXNIOG7o 289/431



ヴェント「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」チラッ

垣根「じゃあ俺は一体なんのためにここまで・・・・・・・・・・・・」ガシャアアアアアアア ガクッ

一方通行(もォ哀れすぎてかける言葉が見つからねェよ・・・・・・)ホロリ

風斬「・・・・・・・・・・・・な、こ、これは!?」

垣根「?」

レッサー「こ、この写真は・・・・・・・・・・・・」

垣根(え? 写真はまだ一枚も撮ってねえぞ・・・・・・?)

一方通行(・・・・・・まさか)


669 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:51:04.01 /dXNIOG7o 290/431





ヴェント「・・・・・・これ、『清教派』のトップの女じゃねえか。 ローラとかいうイギリス清教の」




垣根「」

一方通行(これ死亡フラグとかそォいうレベルじゃなくなってンだろwww)

レッサー「垣根さん、これはとんでもない大犯罪ですよ!? あろうことか『清教派』のトップの
     こんなあられもない姿を写真に撮るだなんて・・・・・・うひゃー///」ピッ ピピッ

垣根「い、いや、それは俺じゃな――――――」


エイワス「これはいくらなんでもやりすぎだよ垣根帝督、冗談の域を逸脱し過ぎている」キリッ


垣根「!?」

一方通行「こ、コイツ白々と・・・・・・」

エリザリーナ「垣根・・・・・・残念だけど、あなたはここまでだわ」


672 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:52:16.90 /dXNIOG7o 291/431



垣根「な、なにが」

エリザリーナ「これをイギリス清教に報告する事はしないわ。 ローラ=スチュアートの
       立場も考えると、それは得策じゃない。 ・・・・・・でもね、」

垣根「だからそれは俺じゃ―――」

レッサー「・・・・・・ここで制裁しなきゃ、ですね」

垣根「ま、待て」

風斬「か、垣根さん・・・・・・・・・・・・」グスッ

エリザリーナ「エイワス、何でもいいから体を隠す物をちょうだい」

エイワス「全裸では制裁も加えられないものな」シャランラー

エリザリーナ(やっぱり出せるんじゃない・・・・・・)


673 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:53:18.52 /dXNIOG7o 292/431



レッサー「よっし、これでバッチグー(死語)です!」

一方通行(今どこからタオルが出てきたンだ?)

垣根「ち、ちくしょう・・・・・・もう抵抗する気力すら起きねえ・・・・・・」ガクン

一方通行「今回ばかりは同情するぜ・・・・・・、じゃあな垣根」ポンッ


ヴェント「オイ待てや白いの・・・・・・」ゴゴゴ


一方通行「あ・・・・・・?」

レッサー「どこへ行くんですか一方通行さん? いくらフラグを立てまくってるあなたとは言っても、
     許される事と許されない事はあるんですよ?」

一方通行「俺が何したってンだ?」

ヴェント「普通に女湯に忍びこんでおきながらその発言はねえだろ・・・・・・!?」

エイワス「垣根帝督の犯罪に助力しているものな君は」


676 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:54:42.30 /dXNIOG7o 293/431



一方通行「な、なンで・・・・・・俺こそ潔白だろォ!? 俺は何もしてねェじゃねェか!!」

エイワス「何もしていないと言う君が今ここにいるのはおかしな話ではないかね?」

一方通行「ぐ・・・・・・う・・・・・・」

風斬「あ、一方通行さん・・・・・・」

ワシリーサ「どうしたのみんな? 何だか怖い顔してるけど」

サーシャ(元はといえばあなたのせいですよワシリーサ・・・・・・)

垣根「・・・・・・一方通行」

一方通行「な、なンだ・・・・・・」

垣根「もうこうなったらヤケだ。 コイツら全員ここでぶっ潰す」バサァ


678 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:56:30.31 /dXNIOG7o 294/431



風斬「だ、『未元物質(ダークマター)』・・・・・・!!」ビクッ

一方通行「正気か?」

垣根「このまま黙ってやられるなんて受け入れられるか!!」」

レッサー「ついに本性を現しましたね・・・・・・!? 上等です!」ザバッ

一方通行「が、ガブリエル、オマエからコイツらを説得してくれ!!」

ガブリエル「―――――――――――、」バシャシャシャシャシャ

一方通行(ダメだ、ヒヨコの玩具に夢中になってやがる・・・・・・)

ヴェント「ブチ殺される覚悟は出来たかしら?」

一方通行(な、なンで俺にまで死亡フラグなンてモンが・・・・・・・・・・・・!!
     クソ・・・・・・ふざけてンじゃねェぞ)


680 : ◆3dKAx7itpI - 2011/04/08 23:57:57.36 /dXNIOG7o 295/431



一方通行(な、なンで俺にまで死亡フラグなンてモンが・・・・・・・・・・・・!!
     クソ・・・・・・ふざけてンじゃねェぞ)

エイワス「もう終わりだ、学園都市のトップ2も愚かさが極まったな」

一方通行「死亡フラグだかなンだか知らねェが・・・・・・」

垣根「?」

一方通行「そンなフラグはヘシ折ってやる」カチッ

ヴェント「・・・・・・あ?」

レッサー「何を言っているのか分かりませんが、覚悟しろこのケダモノがー!!」ズドドドド

ヴェント「このハンマーの露払いくらいには役立ってくれよなぁ!!」ゴォッ

風斬(・・・・・・も、もう知らない・・・・・・)

垣根「ここをテメェらの墓場にしてやんよ!!」ブワッサー

一方通行「どォにでもなりやがれ、クソったれがァァァァ!!!」ギュオオオオ



             チュドーン



686 : オ・マ・ケ  ◆3dKAx7itpI - 2011/04/09 00:00:33.36 MZ69PvRqo 296/431



――エリザリーナ独立国同盟・外れにある銭湯 女性用脱衣所


サーシャ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴソゴソ

サーシャ「・・・・・・・・・・・・、・・・・・・あれ?」

レッサー「どうかしましたかサーシャさん? さっさと着替えて帰りましょうよ」

サーシャ「あ、・・・・・・いや、第一の私見ですが皆さんは先に帰っててください。
     ちょっと急用を思い出したので・・・・・・」

風斬「? じゃあ、お先に失礼しますね・・・・・・」スタスタ

レッサー「垣根さん、あれ多分一〇回くらいは死んでましたよねえwww」スタスタ

エリザリーナ「一方通行も、襲いかかってきたかと思ったら急に昏倒して・・・・・・。
       バッテリー制限だったわね? どうして急に電極が切れたのかしらね」


687 : オ・マ・ケ  ◆3dKAx7itpI - 2011/04/09 00:01:38.70 MZ69PvRqo 297/431



ガブリエル「oevmbn部屋cafghj待機wgjhs」

ワシリーサ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ

サーシャ「お、おやすみなさい皆さん。 ・・・・・・って、ヴェントは帰らないのですか」

ヴェント「放っとけ、私もちょっと用事があるのよ。 つかアンタどうしたの?」

サーシャ「いえ・・・・・・別に」ゴソゴソ



サーシャ(・・・・・・・・・・・・なんで? 私のパンツが無くなってる・・・・・・どうしよう)ゴソゴソ



――――――――――――――――――――――


ワシリーサ(・・・・・・ふひひひww誰だか知らないけどサーシャちゃんの生下着を
      私にプレゼントしてくれるだなんて気の利いたサプライズを披露してくれるじゃない)ニヤリ

ワシリーサ(今日は朝までクンカクンカしよっと♪ ふっひゅwwwwwwwww)


694 : 次回予告はここまでです。  ◆3dKAx7itpI - 2011/04/09 00:08:22.98 MZ69PvRqo 298/431




                          【次回予告】



『しっかしオマエが浴衣とはなァ・・・・・・、どォやって着付けたンだよ?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)




『レッサーのヤツにやってもらったのよ。 私は別に着たくなかったんだけど』
―――――――――――ローマ正教、禁断の組織『神の右席』の元一員・『前方』のヴェント






続き
一方通行「そンなフラグはヘシ折ってやる」  ヴェント「・・・・・・あ?」【3】


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