関連
レッド「ハードボイルドにチャンピオンを目指す」【1】
タマムシシティ
レッド「やはり、こっちの地下通路の警備が厳重になっていたな。閃光弾も手榴弾も全部取り上げられた」
レッド「しかし、大した都会だな…。マサラとは大違いだ」
レッド「………寄りたい所があるが、先にジム戦に向かうか…」
老人「おおっ。お主、タマムシジムに向かうのか?」
レッド「ああ、そうだが?」
老人「あそこは良いぞぉ!若くて綺麗なピチピチのお姉さんしか居なくて、オカズには困らんっ!」
老人「特にジムリーダーのエリカはタマムシだけでなく、カントーに名を馳せる程の別嬪じゃっ!」
レッド「ほぉう…」フゥゥ
老人「良ければ、お主。儂の代わりに写真を取ってきてくれないかのぅ?儂、此間覗きがバレて、写真を没収されたのじゃ…」
レッド「………」スタスタッ
老人「出来れば、着替えの写真を……って、居なくなってしまったな」
タマムシジム
レッド「ジムバッジ、頂きに参上仕った。ジムリーダー、出て来い」ザッ
エリカ「すーすー…」スヤスヤッ
レッド「おい」
アロマなお姉さん「エリカお嬢様!チャレンジャーさんですよっ。カワイイ男の子ですよっ!」ユサユサッ
エリカ「ふぇっ…?あっ…いらっしゃいませぇ。私がジムリーダーのエリカですよぉ」ファァァ
レッド「何かヤる気の無ェジムリーダーだな」フゥゥ
エリカ「あら、未成年が煙草なんていけませんよ?煙を吸いたいのであれば、このお香をお嗅ぎなさいな」モワーンッ
レッド「ふむ……なかなかイイ香りだな…。甘くて大人っぽくて妖艶な…」スンスンッ
エリカ「お気に召しましたか?」ニコッ
レッド「ああ。暫くこの部屋全体に広がる甘い雌の香りを嗅いでいたいものだな」
エリカ「ふふっ。そうやってチャレンジャーの戦意を削いでいくのが作戦なんですよ?」
レッド「ハッ…!俺とした事が…っ。相手の戦略に嵌ってしまった…」ガクシッ
レッド「ただのおっとりした可愛いお嬢様って訳じゃないようだな」
エリカ「ふふっ。可愛いだなんて…照れちゃいますわっ」
レッド「御託は良いんだよ。早くバトルと行こうや」チャキッ
エリカ「そうでしたわね…。改めまして、私はタマムシジム、草を愛するジムリーダーのエリカ。使用ポケモンは三体ですわ」チャキッ
エリカ「そして、私の一番手はこの子ですっ!おいでませっモンジャラ!」
モンジャラ「もーんっ」ポンッ
レッド「草タイプ…ならば、こちらはライ…」
ぽんっ
ピッキー「ピィキャキャキャッwwww」
エリカ「あらカワイイ、ピカチュウ」
レッド「またお前は勝手に…。今回は出番は…」
ピッキー「ピィキャキャッwwwピキャッwピィィキャッキャッwww」
レッド「何?『吾輩は現在ジム戦皆勤賞なのであるwwwどうせならこのまま皆勤で頑張りたいのだwwwそれにバトルは相性で決まるものじゃないのではなかったかwww』だと?一理あるな」
エリカ「そのピカチュウでよろしくて?」
レッド「ああ、相性は俺のタクティクスでどうにかするさ」
レッド「速攻ッ!でんこうせっか!」
ピッキー「ピキャッwww」シュバッ!
エリカ「あら、凄いスピードですわね」
レッド「草タイプは全体的に速度に欠けてる。ならばこちらはスピードで攻めるだけだ!」
エリカ「モンジャラ、つるのむち」
モンジャラ「モジャモジャー!」
シュルシュルシュルシュルシュルシュルッ!!!
ピッキー「ピキャッ!?」
レッド「何だッ!?この手数はッ!?」
エリカ「モンジャラは身体全体がつるに覆われたポケモン。故にモンジャラ系統程、つるを使った技に特化したポケモンはいません」
エリカ「例え、そのスピードでも、この量のつるを前には…」
しゅるるるっ
ピッキー「ピキャァッ!」ガシッ
エリカ「この通り」ニコッ
レッド「ピッキー!そのつるから早く逃れろッ!」
ピッキー「ピィィwww」ジタバタッ
エリカ「無駄ですわ。モンジャラ、そのまま穴と言う穴につるを捻じ込みなさい」
モンジャラ「もんもーんっ」
ピッキー「キャァ…ピ…ッwwwキャッwキャッww」ジュブッズブズブッ
レッド「クッ…何て卑猥な…!触手プレイかよ…!」
エリカ「そのままメガドレイン」
モンジャラ「もんもんもんっ…」ジュルルルルッ
ピッキー「wwwww///」ビクンッビクンッ
エリカ「じっとしてて下さいね?直ぐに気持ち良くなりますから♪」
レッド「この女、Sだな…」
レッド「だが、そんなにピッキーに触れてて良いのか?」
エリカ「えっ?」
レッド「ピッキー、その状態でも10万ボルト位は出せるだろう?」
ピッキー「ピwwww」バチッ…バチバチッ
ビリビリビリィィィ!!!
モンジャラ「モンンンンン!!!」ビリビリビリィ!
エリカ「モンジャラッ!」
モンジャラ「モン…モン」ビリッ…ビリビリッ
レッド「草タイプにゃ電気技の効果は薄いが、せいでんきのピッキーにお触りしている状態での10万ボルト、一撃で麻痺させるには十分だったな」
レッド「今度は捕まるなよ、でんこうせっか!」
ピッキー「ピィィキャッwww」シュバッ
モンジャラ「モォォオオンッ!」バコーンッ
エリカ「モンジャラ…よく頑張りましたね」ショボンッ
レッド「何だ、意外と脆かったな」
エリカ「元来この子は私の○○○○用のポケモンでしたので、あまり強くは育てて無かったのですわ」
レッド「通りでピッキーへの責めが上手い訳だな。恐れ入るよ」
エリカ「お褒め頂き光栄ですわ」ニコッ
レッド「お嬢様の考えている事は分からんな」
エリカ「では私の次鋒を出すとしましょう。おいでませっフシギソウ!」ポーイッ
フシギソウ「ソウソウッ!」ポンッ
レッド「ジムリーダーが御三家だと?」
エリカ「ジムリーダーが御三家を使ってはいけないとは決まってはなくてよ?」
レッド「それもそうだな」
エリカ「じゃあ行きますよ、あまいかおり」
フシギソウ「フシィ…」モワーンッ
ピッキー「ピキャァ………www」ウットリ…
レッド「この香りはさっきの…」ウットリ…
エリカ「イイ香りでしょ?このあまいかおりは相手のポケモンだけでなく、トレーナーの判断能力を鈍らせます」
レッド「クッ…頭がぼーっとする…」
エリカ「今の内に、メロメロ!」
フシギソウ「フゥシッ♡」キュピーンッ
ピッキー「ピキャッwww」ドキーンッ
レッド「しまった!」
フシギソウ「フシフシ♪」ナデナデッ
ピッキー「ピキャァ…///」メロメロ
エリカ「ふふっ。すっかりピカチュウはフシギソウの虜になりましたね」
レッド「チッ…。ちょうはつを撃つ前に…」
エリカ「さあ、たーくさんっ嫐って上げますね♪つるのむち!」
フシギソウ「フシッ!フシッ!」ビシバシッ
ピッキー「ピキャッ///ピキャッ///」ビクンッビクンッ
レッド「ピッキー!しっかりしろ!」
ピッキー「ピィキャァ…///」フリフリッ
エリカ「あらあら。自分からお尻を向けて善がるなんて……なんて変態サン♪」
エリカ「さあ、もっと嫐ってあげて差し上げなさい、フシギソウ。つるのむち」
フシギソウ「フシッ♪フシッ♪」ビシッバシッ!
ピッキー「ピ…ピ…///ピチュウゥゥゥゥッッ///」ドピュッ
レッド「………」
エリカ「あらあら。そのピカチュウはテクノブレイクで戦闘不能ですわね」
ピッキー「ピキャァ…///」ピクッ…ビクンッ
レッド「もう見てられん」ショボンッ
エリカ「貴方の次鋒、見せて下さいまし」
レッド「俺の次鋒は、コイツだっ!」ポーイッ
ライター「リィザァァッ!」ポンッ
エリカ「炎タイプのリザード…セオリー通りで来ましたわね…。ですが…」
フシギソウ「フシィ…」モワーンッ
エリカ「フシギソウのあまいかおりから逃れられますこと?」
レッド「二度も同じ手には食わん!」ブスッ
エリカ「何をしてますの?」
レッド「鼻栓だ」
ライター「リザァ!」ブスッ
エリカ「折角のイイ香りなのに、勿体ないですわね。ですが私のフシギソウにはまだメロメロが残ってますのよ?」
レッド「そんなもの…えんまくだ」
ライター「リザァ…」プシュウゥゥゥ
エリカ「これは…」
レッド「相手を魅了させる技など、姿さえ見えなければどうと言う事は無い」
エリカ「ですが、姿が見えないのは貴方も同じ…」
レッド「今こそ鼻を開放するんだ!あまいかおりがする方角にかえんほうしゃ!」
ライター「リィ…ザァァァ!!!」ボォォォオオ!
フシギソウ「フシャァッ!」
エリカ「フシギソウ!」
フシギソウ「フシィ…」ピクッ…ピクッ
エリカ「あまいかおりが仇になるとは思いもしませんでしたわ…。やりますわね、レッド様」ショボンッ
レッド「お褒めに頂き、光栄だ。エリカ嬢」
エリカ「ではここから小細工無しの真っ向勝負…。行きますわよ、私の大将!おいでませっラフレシア!」ポーイッ
ラフレシア「らぁふぅ」ポンッ
レッド「最後の最後に最終進化系か…」
エリカ「この子は強いですわよ…。にほんばれ!」
ラフレシア「らふぅ!」パァァァァ
レッド「日差しを強くしただと…?この状況で炎タイプを強くして何になる!かえんほうしゃ!」
ライター「リィザァァッ!」ゴォォォオオ!!!
エリカ「確かににほんばれは日差しを強くして、炎タイプの技の威力を上げます。私のラフレシアなど、一撃で葬れましょう…」
エリカ「………当たればですけど」ニコッ
シュバッ!
レッド「何ッ!?」
ライター「リザァ!?」
ラフレシア「らふらふらふぅ」シャバババババッ!
エリカ「ラフレシアの特性、ようりょくそ。日差しが強い時に素早さが上がる特性ですわ」
エリカ「この速度のラフレシア、貴方様に捉えられますか?」
レッド「………3時の方角だ!」
ライター「リザァァ!」ゴオォォォォ!!!
シュバッ!
エリカ「残念、残像ですわ。回り込んでどくどく!」
ラフレシア「らふぅ!」ボフンッ
ライター「ザアァァァッ!」ジュワアァァァ…
エリカ「続けざまにベノムショック!」
ラフレシア「らふらふぅ!」ゲボォォォ!
ライター「リザアアァァァ!!!」ジュワアァァァ…
レッド「毒タイプの技を続けざまに放つか…。えげつないお嬢様だ」シュボンッ
エリカ「ベノムショックは既に毒状態のポケモンに当てると、威力が上がる技ですわ」
レッド「アンタ、もう毒タイプのジムリーダーにでもなれよな…」
エリカ「私には毒は似合いませんわ。私にはおしとやかな草タイプが一番です」
レッド「その減らず口、直ぐに聞けなくしてやるよ」チャキッ
エリカ「それは楽しみですわね」ニコッ
レッド(と、言ったものの…。あのスピードに対応出来るのはキラしかいないな…。止むを得まい…)チャキッ
レッド「……ッ!?」ピクンッ
レッド(お前が行く気か…?だが相性やレベルが…)
レッド(………否、相性、レベル、そんな物に拘っていたらハードボイルドじゃねぇな…。何より、お前が行きたいのならそれを優先させるのもトレーナーの役目だ)チャキッ
レッド「お前に懸けるぞ!ジュニア!」ポーイッ
ジュニア「カラァ!」ポンッ
エリカ「大将戦に地面タイプのカラカラ…。何か策でも有るのですか?」
レッド「さぁな?ただ一つ言えるのは、俺はコイツの戦いたいと言う思いに応えたまでだ」
ジュニア「カラァッ!」
エリカ「ふふっ。優しいお人。ですが、そんな事では私のラフレシアには勝てませんことよ?」
レッド「やってみなくちゃ分からんだろ、そんな事。つるぎのまい!」
ジュニア「カラカラァッ!」ジャキンッ
エリカ「攻撃力を上げて来ましたか…。ですが、力を上げた所で、ラフレシアのスピードを捉えなければ意味はなくてよっ!」
ラフレシア「らふふふふっ」シュバババッバッ
レッド「フィールドにほねこんぼう!」
ジュニア「カァラァッ!」ブオォォンッ!
グラグラグラッ!
ラフレシア「ラフッ!?」コテッ
エリカ「これは…じならし…?」
レッド「疑似じならしだ。技のスペースは大切だからな」
レッド「奴が転んだ所を狙えッ!ほねこんぼう!」
ジュニア「カァラァッ!」ブオォォンッ!
エリカ「勝負を焦りすぎましたね…!どくどく!」
ラフレシア「らふぅん!」ボフンッ
ジュニア「カラァッ!」ジュワアァァァ…
エリカ「勝負は勝利を確信した時が一番危ういのですよ?」
ラフレシア「らふっ」ゲシッ
からんからんっ
エリカ「骨棍棒を落としたカラカラに勝機は無くてよ…?」
レッド「否、まだだっ!つばめがえし!」
ジュニア「カラァッ!」キッ
ザシュッ!
ラフレシア「らふぅぅっ!」
エリカ「もう一本の骨棍棒…!?」
レッド「その骨棍棒…太い骨はジュニアの母親のガラガラの形見だ。いざと言うときに隠し持たせていた」
エリカ「太い骨…カラカラの攻撃力を上げる道具ですね…」
レッド「加えて、つるぎのまいによる攻撃力の底上げ、毒状態にさせほねこんぼうを蹴り飛ばしたことでの油断を突いた、つばえがえし…流石に相性やレベル差が合っても…」
ラフレシア「ら…らふぅ……」ムクッ
レッド「…!耐えたのか…」
エリカ「私のラフレシアを舐められては困りますわ」
レッド「流石はジムリーダーのエース…。このレベル差を一撃で覆すのは無理があったか…」
エリカ「いえ、貴方様の戦略、ポケモン達の力強さ、全て評価に値します…私も久々に身体が熱く滾ってしまいましたわ…」ゾクンッ
ですが、もうお仕舞です…。決めますわよ!ソーラービーム!」
ラフレシア「らふらふらふ……らぁふぅぅぅぅぅう!!!」ビイィィィィィムッ!!!
ギュオオォォォォォォォォオオオッ!!!
レッド「ッ!」
ジュニア「カラァッ!?」
エリカ「消し炭になりなさいっ!」
レッド「チィッ…!ジュニア!太い骨を回天させろっ!」
ジュニア「ッ!カラァ!」グッ
ぶんっ…ブンブンブンブンブンブンッ!!!ゴオォォォォォォォォッッ!
エリカ「ソーラービームを太い骨を回天させて受け止めた…!?」
ジュニア「カラァ…!」ググッ…
レッド「ガラガラの太い骨は伊達じゃねェ!そのままラフレシアに弾き返せッ!」
ジュニア「カラカラカラカラァ…カァラァッッ!」
ギュオオォォォォォォォォオオオッ!!!
エリカ「不味い…!避けてっラフレシア!」
ラフレシア「らふぅ…!」
ドゴオォォォォォォォンッ!!!
レッド「天井に外れた…!」
エリカ「良かった…」ホッ
パラッ…パラパラッ……
レッド「ッ!」
ドババババババババッ!!!
エリカ「天井が…!」
アロマなお姉さん「エリカお嬢様ァッ!」
ドシャアァァァァァンッ!!!
エリカ「……うっ、痛っ……くないっ?」
レッド「でぇじょうぶか、エリカ嬢…?」ダキッ
エリカ「レ、レッド…様……?」
レッド「怪我は無ェか?」
エリカ「は、はい…大丈夫…みたいです…///」
レッド「悪かったな、ジムをこんなにしちまって」
エリカ「い、いえ…。偶に激しいバトルをしていれば、こうなる事もあり得ます」
レッド「しかし、フィールドがこんなになってしまったらバトルは中断だな。今回のバトルは無かった事に…」
エリカ「いえ、その必要はありません」スッ
レッド「これはバッジ…。だが…」
エリカ「最後のソーラービーム返し、アレが直撃していれば、負けていたのはこちらです」
エリカ「それに、あのつばめがえしで既に私のラフレシアは体力の限界でしたわ。それに対して貴方のカラカラは毒状態になっているだけ。ですから、この勝負…貴方様の勝ちでございますわ」ニコッ
レッド「………そうか。ならば好意に甘えさせて…ッ痛」ジンッ
エリカ「大丈夫ですかっ!?もしかして落石から私を庇った時に…」
レッド「大事ない…。それより、俺には行かなky…」
エリカ「ダメです!今晩は私のジムで安静にしていて下さい!」グイッ
レッド「………」
タマムシジム・寝室
エリカ「ご加減は如何ですか?」
レッド「ああ、でぇじょうぶだ。迷惑をかけたな、エリカ嬢」
エリカ「いえ。それにレッド様は私を助けてくれたじゃないですか…」
エリカ「あの時のレッド様…とても……///」ポッ
レッド「………」グイッ
エリカ「きゃっ…。レッド様…///そんな…怪我されたばかりなのに…んん…っ///」
レッド「ん……っ、知るか、そんな事…」
チュンチュンチュンッ
レッド「……まさか、母乳を出せるとはな…」フゥゥ
エリカ「すみません…///体質なもので…」
レッド「いや、謝るな。俺にとっては嬉しかったぞ」ニコッ
エリカ「レッド様…///」ウットリ…
レッド「では、本当に世話になったな、エリカ嬢…」スッ
エリカ「お待ちになって!」クイッ
レッド「ん?」
エリカ「もう一晩…もう一晩だけ、一緒に居てくれませんか…?」
レッド「………」
チュンチュンチュンッチュンチュンチュンッ
エリカ「ああ…っ///レッド様の激しい攻め…、私に癖になってしまいましたわ…///」
レッド「アンタ、バトルの時のSっ気は何処に行った…」
エリカ「レッド様の所為で、私Mに目覚めてしまいましたわ…///」
エリカ「見て下さいまし…。レッド様のやどぎりのたねがこんなにも私の中に…///」クパァ…ドロォ…
レッド「………もう、俺は行くぞ…」スッ
エリカ「また、私に会いに来てくださいますか…?」
レッド「多分な…」
エリカ「その時を楽しみにお待ちしております、旦那様♪」ニコッ
レッド「………」
タマムシシティ・路地裏
レッド「………」スタスタッ
レッド「確かにあの郵送のあて先はタマムシシティだった…」
レッド「つまり、この町のどこかにロケット団のアジトが有る筈だ…」キョロキョロッ
女ロケット団「………」スタスタッ
レッド「………ビンゴ」ニヤッ
レッド「オイ、アンタ」
女団員「ん、何だ。私は忙しいんだ。子供と遊んでいる暇は……キャッ」ドンッ
レッド「ちょっと話が有るんだが、俺の部屋に来てくれや」グイッ
女団員「ハ、ハイ…///」カァー
ゲームセンター
レッド「この地下か…」ツヤツヤ
女団員「そうよ。このポスターの裏のボタンを押したら…」ツヤツヤ
ぽちっ ごごごっ
女団員「地下への階段が出てくるの。そこにロケット団のアジトがあるわ」
レッド「では案内してくれるか、お姉さん?」ニコッ
女団員「っ///ええっ、キミみたいな子は大歓迎よっ!」キュンッ
ロケット団アジト
したっぱ「お帰りなさいませっ!女幹部様!」ピシッ
レッド「アンタ、幹部だったんだな」
女幹部「そうよ。キミは女幹部である私に気に入られたんだから、もっと誇ってイイのよ?」フフンッ
したっぱ「女幹部様、この子供は…?」
レッド「本日付でロケット団に入団させてもらう、レ…ロッソだ。よろしく頼む」
したっぱ「こんな子供がロケット団に入るだとぉ?ロケット団に入るには学科、実技、面接をクリアしなければいけないんだぞ!その前にお前みたいな子供が…」
女幹部「私の推薦だ。文句はあるまい」
したっぱ「女幹部様の…?それなら…」
女したっぱ「あの、女幹部様。この子ってそんなに凄いんですか?」
女幹部「ああ、色々スゴかったよ。房中術が半端なくてな…///私、この子のテクニック、癖になっちゃいそう…///」ウットリ…
女したっぱ「へー!そんなにスゴいんですかぁ…。ねえ、今度私とも相手してくれる?」
女したっぱ2「あ、私も相手して欲しいー!」
女したっぱ3「私もー!」
レッド「イイぜ、後で全員相手してやるよ」フゥゥ
したっぱ「じゃあ推薦での入団は学科、実技が免除されて、面接だけになるんだが…」
女幹部「そう言えば、ボスは何処に?」
したっぱ「ボスなら…」
ボス「呼んだかね?」
したっぱ「さ、サカキ様っ!」ビシッ
レッド(コイツが、ロケット団のボス…)
サカキ「む、この子は誰かね?」
女幹部「ハッ。この子は推薦入団を希望している子です!」
サカキ「ほう…。女幹部、キミの推薦かね?」
女幹部「ハイッ!」
サカキ「成程…。キミ、名前は?」
レッド「……ロッソです」
サカキ「そうか。ではロッソ君。面接を始めるから私の部屋に来たまえ」
レッド「はい」
サカキの部屋
サカキ「かけたまえ」
レッド「……はい」スッ
サカキ「そんなに固くならなくて良い。気楽に行こうではないか」
レッド「………よろしくお願いします」コロコロッ
サカキ「では簡単に我がロケット団の概要を話そうか。ロケット団はカントー、ジョウトを中心に2000人近くの団員で結成された秘密結社だ。主にポケモンや人身、兵器の売買、生物実験などの悪い事を専門にしている。そのことは知っているね?」
レッド「はい、重々承知しております」
サカキ「よろしい。だが、その真の目的はカントー、ジョウトのみならず、ホウエン、シンオウなど多くの地方の征服にある。その為には多くのポケモンや人材、資金が必要なのだよ」
サカキ「だが最近は入団する人間も年々減っていき、団員が任務先の事故やポケモン教会や警察との戦闘で殉職したり、自分から辞めて行ったりしている」、
サカキ「故にキミみたいな積極的な若い戦力は大歓迎だよ」ニコッ
レッド「ありがとうございます」ペコリッ
サカキ「ロケット団は月給28万で三食昼寝付、無料の寮などを設備しており、最近では若手の教育にも力を入れている」
サカキ「だが、キミみたいな推薦入団の特待生は初給32万で、強力なポケモンの支給、寮はもちろん、ロケット団系列の施設のは永久無料で使用出来、最終的には一個小隊を与えられる。中々の好待遇だろう?」
サカキ「おっと話が長くなってしまったね。ではまずはキミが我がロケット団に入団しようと思った理由を聞こうか。何せ根っこからの悪の秘密結社だ。普通の人間ならまず入りたがらない。それなりの理由があるのだろうね?」
レッド「他者を虐げ、社会に反抗する力が欲しかったからです」
サカキ「ほう…」
レッド「この行き詰った社会では私は自由になれない。未成年は煙草を吸うなとか、酒を飲むなとか、女遊びするなとか…」
レッド「そんなの俺の勝手だろう。他者にとやかく言われるような事ではないだろうと、毎日毎日憤っていました」
レッド「私は今の世の中を壊したい。ただそれだけです」
レッド「故に私は、反社会勢力であるロケット団に入団を希望しました」
サカキ「………ふっ。素晴らしい悪の…反骨の魂だ。キミはロケット団に向いている。気に入ったよ」
サカキ「合格だ。キミは今日からロケット団の一員だ」ニコッ
レッド「ありがとうございます」ペコッ
サカキ「私はキミが気に入ったよ。どれ、特待生の特権でもう一つ欲しい物をやろう」
レッド「そうですか…。じゃあ……」カチッ
レッド「アンタの首、くれよ」
チャキッ
キラ「ストライ…」
サカキ「………ふっ。成程」
レッド「少しでも変な動きをしたら、キラがアンタの首を撥ねるぞ」
サカキ「このストライク、キラと言うのか…。成程、悪を裁く正義の神に相応しい名だな」
レッド「正義なんて崇高なもんじゃねぇよ」
サカキ「では私の首を取って何を欲す?金か?名誉か?それとも権力か?」
レッド「テメェらロケット団がしょっちゅう俺のハードボイルドな旅の先々で事件を起こすから、目障りなだけだ」
サカキ「そうか…、それはすまなかったね」
レッド「そう思うなら、さっさと縛に着いて死刑台にでも送られてやがれ」
サカキ「だがそうもいかない。私はただ欲しいのだ。この世の全てを。ポケモンも金も女も部下も権力も…」
レッド「己が欲するがままに悪事を働く…。壊滅的に独善的割、短絡的な思想…。まるでガキだな」
サカキ「男とはそう言うものだ」フッ
レッド「違いない」フッ
レッド「だがアンタのその下らない欲望の為にどれだけのポケモンや人間が犠牲になったんだろうな」
サカキ「知りたいかね?我がロケット団では324人が逮捕、52人が殉職。ポケモン協会及び警察権力、59人が殉職。民間人、41人が犠牲。略奪したポケモン27501匹、内、売買したのは9975匹、駆除したのは351匹、残りは戦力とした」
レッド「………大した記憶力だな」
サカキ「私の為に犠牲になった者達の名は全て記憶している…」
サカキ「だが最近の部下の殉職者がいささか妙でな…。皆、大きな鎌のような物で首を撥ねられているのだ」
レッド「………」
サカキ「それに…」ペロッ
キラ「ストッ!?」ビクッ
レッド「おい、妙な真似はするなと…」
サカキ「このストライクの鎌…、血の味がするな…。ポケモン…?否、人の…シオンタウンに配置していたジョンパニィの血の味だ…」
レッド「………!」
サカキ「シオンタウンではジョンパニィ…ポール…ジロー…。地下通路ではジャムバコタ…おつきみやまではキュモール…ナツミ…ポピー…。皆、愉快でエレガントな生き様だっただろう…」
サカキ「全て、キミの仕業じゃないのかい…?ロッソ君?」ギロッ
レッド「………もう良い、喋るな。斬れ」
サカキ「良いのかね?」
チャキッ
レッド「ッ!?」
スピアー「スピッ」
サカキ「少しでも変な動きをしたらスピアーの針がキミの脳天を貫くぞ?」
レッド「………」
キラ「………」
サカキ「………」
スピアー「………」
サカキ「………ここは一旦互いにポケモンを仕舞うとしようか」ショボンッ
レッド「………そうだな」シュボンッ
サカキ「そうそう…キミが欲していたのは私の首だったな…。そうだな…、ポケモンバトルで勝てたら譲ろう」
レッド「………このアジトに居る奴らを全員を一気に相手してか…?」
サカキ「イヤ、場所はこの部屋。相手は私一人だ」
レッド「………信じられるとも…?」
サカキ「私は悪の秘密結社のボスであるが、その前に一人のトレーナーだ。私は決闘を邪魔される事をもっとも嫌う」
レッド「………良いだろう。だがその首は必ず貰い受けるぞ、サカキ殿…」チャキッ
サカキ「望むところだ……」チャキッ
サカキ「さあ………ポォケモォォォンバトォォォォオルゥ!始めようかァァッ!!!」
レッド「コイツ、戦闘狂か…!行けっマスキオ!」ポーイッ
マスキオ「ニドォ!」ポンッ
サカキ「ならば…!ニドクイン!」ポーイッ
ニドクイン「ニドォ!」ポンッ
レッド「みだれつき!」
マスキオ「ニドッニドッニドッニドッニドォッ!」ザシュッザシュッザシュッザシュッザシュッ!
サカキ「良い攻撃だ!だが…!」
ニドクイン「ニドォ…」ニヤリッ
サカキ「些か、攻撃力が足りないなァ!」
レッド「そうかよ…!なら今直ぐでも攻撃力を上げてやるよ!」ポーイッ
サカキ「アレは…月の石か…!」
マスキオ「ニドオッ!」タッチ!
ふぉんふぉんふぉんっ…
マスキオ「ニィドォキィィイングッ!」パッパラー
サカキ「ニドキングに進化させたか!面白い!」
レッド「マスキオ!あばれる!」
マスキオ「ニドォ!ニドォニィドキィィン!」ドタバタッ
ニドクイン「ニィ…!」グッ
サカキ「成程…攻撃力は上がったようだな…。だがァ…!」
ニドクイン「ニドォ……!」ググッ
マスキオ「ニドォ!?」フワッ…
サカキ「レベルが足りんわァ!ばかぢから!」
ニドクイン「ニィドォォォオ!!!」ブオォォンンッ!
どおぉぉぉぉぉんんっ!!!
レッド「マスキオ!」
マスキオ「ニドォ…」ピクッ…ピクンッ
サカキ「その程度のレベルでニドクインお姉ェさんに勝とうなど、片腹痛いわ!」
レッド「………次はお前だ!ジュニア!」ポーイッ
ジュニア「カラッ!」ポンッ
サカキ「カラカラか…。悪くないチョイスだ!」
ジュニア「ッ!カラァ…!」ギロッ
サカキ「む?」
レッド「コイツは母親をテメェらロケット団に殺された。コイツは今、子供でありながら、母親の敵であるテメェらに憤っている」
ジュニア「カラァ!」プンプクリンッ
サカキ「面白い!その小さな身体に宿した怒りの力!この私とニドクインお姉ェさんが全て受け止めてやろう!」バッ
ニドクイン「ニィドォ!」バッ
レッド「怒りを力に変えろ!つるぎのまい!」
ジュニア「カラカラァッ!」シャキーンッ
レッド「ほねこんぼう!」
ジュニア「カラァッ!」ブオォォンッ!
サカキ「攻撃を受けろ!」
レッド「何だとッ!?」
ガンッ!
ニドクイン「ニドォ…」ニヤッ
レッド「チッ…!連続でほねこんぼう!」
ジュニア「カラッ!カラッ!カラッ!カラッ!カァラァッ!」ブンッブンッブンッブンッブオォォンッ!
サカキ「全てその身で受け止めてやれ!」
ニドクイン「ニドォォオオ!」バッ
ガンッガンッガンッガンッガアァァンッ!
ニドクイン「ニドォ…!」ピンピンッ
レッド「何…だと……!?」
ジュニア「カ…カラァ…!?」
サカキ「これだけ殴れば気が済んだだろう?ニドクイン、母親の温もりを失った哀れな少年に、お姉ェさんの愛の抱擁をくれてやれ」パチンッ
ニドクイン「ニィドォ…」ニコッ
ジュニア「カ…カラァ……」ビクビクッ
だきっ
ニドクイン「ニドォ…」ムギュゥゥゥゥ
ジュニア「カラァァァァァアアッッ!!!」グキッバキッベキッ…
レッド「ジュニア!」
ニドクイン「ニドォ」ドサッ
ジュニア「カ…カラァ…」ピクッ…ピクンッ
レッド「ジュニア…すまん」シュボンッ
サカキ「流石はニドクインお姉ェさん!子供のあやし方が上手いものだ。後はゆっくり休め」シュボンッ
サカキ「どうした、ロッソ君!キミの力はこんなものではないだろうッ!?」
レッド「チッ…!行けッフカヒレ!」ポーイッ
フカヒレ「フカッ」ポンッ
サカキ「ほう…。中々珍しいポケモンを使ってくるな…。ならばコチラはスピアー!」ポーイッ
スピアー「スピッ!」ポンッ
レッド「来たな、蜂ヤロー!」
サカキ「私のスピアーは強いぞ」
レッド「紙耐久がほざきやがって!りゅうせいぐんッ!」
フカヒレ「フカフカァ……フカァ!」
ひゅぅ~~~~パアァァァァァンッ!ドドドドドドドドドッ!!!
サカキ「ほう…。これはまた強力な技を使ってくる…。こうそくいどう!」
スピアー「スピッスピッスピッ!」ブンッブンッブンッブゥゥゥゥゥンッ
レッド「アレを躱すか…」
サカキ「確かに強力な技だ!私のスピアーでなければやられていただろうッ!」
レッド「………あなをほる!」
サカキ「スピアー!真下にダブルニードル!」
レッド「ッ!待てッフカヒレ!止まれッ!」
ぼこっ!
フカヒレ「フカッ?」
スピアー「スピッ!」ザシュザシュッ
フカヒレ「フキャァッ!」グサグサッ
レッド「フカヒレ!」
サカキ「あのりゅうせいぐんで上に注意を引かせた後、直ぐに真下から攻撃するとは見事ォ!だが残念だったな!読んでいたわァ!」
レッド「にゃろうっ…」
サカキ「では次はコチラから攻めよう!ミサイルばり!」
スピアー「スピピピピッ!」ドドドドドドドッ
レッド「何処狙って…?………ッ!?」
ガガガガガガガガガガガッ!!!
フカヒレ「フキャッ…!フキャァ…!」
レッド「フカヒレ!」
サカキ「キミのりゅうせいぐんを真似させてもらったよ。ミサイルばりを天井に向けて放ち、天井で跳ね返って来たミサイルばりが雨の如くフィールドに降り注ぐ…」
サカキ「これでは身動きとれまい?」
レッド「チッ…!あなをほるでミサイル雨から逃れろ!」
フカヒレ「フキャッ!」ボコボコッ
サカキ「………一つ忠告しておこう。私の前ではあなをほるは止めておいた方が良いぞ」
レッド「?」
サカキ「なぜならば、地中から直接攻撃するとなれば、必ず敵の近くに出て来なければならない。それに私はフィールドの振動、音で地中のポケモンが何処を掘り進んでいるか感知出来るのだよ」
レッド「ッ!」
サカキ「三時の方向の床にドリルライナー!」
スピアー「スピィィィイ!」ギュルルルルゥ!!!
フカヒレ「フキャァッ!」チーンッ
フカヒレ「ふきゃぁ…」ピクンッ…ピクッ
レッド「………」シュボンッ
サカキ「ふん。この程度の攻撃でやられるなど、大したレベルでは無かったようだな」
レッド「レベル…か……。だったら次はコイツだ。行けッ!キラ!」ポーイッ
キラ「ストラァァアイクッ!」ポンッ
サカキ「さっきの断罪のストライクか。見ただけで分かる。他のポケモンと比べてソイツだけはレベルが異常だな」
レッド「コイツとは長い付き合いだからな」
キラ「ストォ…ストォォ…」フーフー
サカキ「興奮しているみたいだな。私の首をそんなに狩りたいか?」
レッド「落ち着け、キラ。狩るのはこの勝負に勝ってから」
サカキ「そう…。私の首を取るのは私に勝ってからにしてもらおうかァ!」
レッド「キラ、久々に本気でヤるぞ…」
キラ「ストォ…」スゥ…
サカキ「その鎌…相当の切れ味だろうな。だが…」
スピアー「スピッ!」シュンッ
シュンッシュンッシュンッシュンッ!
サカキ「このスピアーのスピードを捉えられなければ、その大鎌も無用の長物となり替わる!」
シュンッ…ガキィィィィンッ!
スピアー「スピッ!?」ググッ…
キラ「ストォ!」ググッ…
サカキ「!……ふっ、捉えられたか…」
レッド「………」
サカキ(パワー、スピード共に中々…。これはレベル40…否、それ以上か…)
サカキ「まさか私のポケモンとタメを張るレベルのポケモンが居るとはなァ!こうそくいどうからのダブルニードル!」
スピアー「スピスピィ!」シュンシュンッ
レッド「キラァ!でんこうせっか!」
キラ「ストッ!」シュンッ
ガキンッ!ガキンッガキンッ!ガキィィィィンッ!
レッド「くっ……」
サカキ「フハハッ!やはり速いなァ!ならばさらなる速さの境地へと招待しよう!さらにこうそくいどうだ!」
スピアー「スピスピィ!」シュシュシュシュシュッ
レッド「最早、かげぶんしんだな…。残像が見えやがる」
サカキ「それだけではないわァ!ミサイルばり!」
スピアー「スピィァァ!」
シュンッドドッ!シュンッドドドッシュンッドドドドッ!
キラ「ストォッ…!」ググッ
レッド「こうそくいどうからのミサイルばりのオールレンジ攻撃か…」
ドドドドドドドドドッ!!!
サカキ「さァ!この怒涛の攻撃、どう捌くのかねっ!?ロッソ君!」
レッド「………」フゥゥゥ
キラ「………」フゥゥゥ
サカキ「むっ…?」
キラ「スゥ…」スッ
ドドドドドドドドドッ!!!
キラ「スゥ…」スッ
サカキ「あのミサイルばりが当たらない…?
ドドドドドドドドドッ!!!
キラ「スゥ…」スッ
キンッ
サカキ「……ククッ…!そういう事かァ!ミサイルばりの弾道を見切って、舞う様に鎌の切先で弾道を変えて躱していたかァ!正しくSWORDDANCE!」
レッド「………」
サカキ「ならば遠距離戦は最早無用!再び接近戦に持ち込んでやるわァ!」
スピアー「スピッ」ギュウゥゥゥンッ!
レッド「構えろ、キラ!」
キラ「ストォ!」チャキッ
サカキ「ハアァァァァ!ダブルニードル!」
スピアー「スピッ!スピッ!スピッスピッ!」グサッグサッグサッグサッ!
キラ「ストォ…!」キンッキンッキンッキンッ
レッド「チッ…何がダブルだ!」
スピアー「スピスピッ!」ザシュザシュッ!
キラ「ストッ…!」ガクッ
サカキ「!もらったァ!」
グサッ!
キラ「ストッ…!」ゴフッ…
サカキ「ふっ…」
レッド「………つばめがえしィ!」
キラ「ストォ…ラァァイクッ!」ザシュッ
ザンッ!
スピアー「ス…スピ……アァ…」バタンッ
サカキ「ほう…。肉を切らせて骨を断ったか」
スピアー「ス…スピィ…」ビクッ…ビクンッ
レッド「あのスピードに一撃ぶちかますにはそれしか思いつかなんだ…」
サカキ「いやはや…。少し見くびっていたよ。ならば次は相性で攻めよう。行け、ゴローニャ!」ポーイッ
ゴローニャ「ゴロゴロッニャンニャンッ!」ポンッ
レッド「岩タイプ…そのまま行くぞ、キラ!」
キラ「ストラァァイ!」ジャキーンッ
サカキ「ほぼ同レベルのポケモン同士なれば、相性の有無は致命的だぞ!それでこのゴローニャンを倒す自信はあるのかァ!?」
レッド「ある!」
サカキ「上等!ならばこのサカキ、容赦はせん!凄絶になァ!ロックブラストォ!」
レッド「舞え!キラ!」
ゴローニャ「ゴロニャンニャー!」ドドドドドドドッ
キラ「ストッストッストォ!」スッスッスッ
サカキ「また鎌で弾道を逸らすかァ!それはみきりか何かかねっ!?」
レッド「そんな技覚えらせた覚えはねぇよ!はがねのつばさ!」
キラ「ストォ!」カキーンッ!
ガキィィンンッ!
ゴローニャ「ニャァァッ!」ドーンッ
サカキ「いくら攻撃力が高く、鋼タイプの技だからと言って、防御力の高いゴローニャがタイプ不一致技にこれ程のダメージ…。まさか、その動きは…!」
レッド「よぉく自分の言動を思い出してみな…。正しくSWORDDANCE…ってな」
サカキ「ククッ…!そう言う事かァ!先程からの舞はつるぎのまいかァ!」
レッド「そうだ、つるぎのまいさ」
サカキ「まさか補助技のつるぎのまいを防御技に応用していたとはなァ」
レッド「どこぞの世界じゃつるぎのまいで炎技を防ぐストライクが居るらしいからな。造作も無い」
サカキ「だが、相手の技を見切ってのつるぎのまい…。そう簡単な芸当ではあるまい。欲しいな、そのストライク。何処で手に入れた?」
レッド「何処だろうな?そんな事よりどんどん行くぞ!はがねのつばさ連打ァ!」
キラ「ストォ!ストォ!ストォォォオ!!!」ザシュッザシュッザシュッ
ゴローニャ「ニャ…ニャァァ…!」ググッ
サカキ(あの動きがつるぎのまいだったのなら、もう既にストライクの攻撃力は極限まで上がっているとみて良いだろう…)
サカキ(私の最速のスピアーがやられた今、あのスピードを躱せるポケモンはもう居ない…。このままではあのストライク一匹に戦局を覆されかねないな…)
キラ「ストォ…ストォォ……!」フーフー
サカキ「む?」
レッド「………チッ」
キラ「スゥゥウトライクゥゥゥウウウッッ!!!」ガオー!
ザンッ!ザンッザァァンッ!
キラ「ストォ!ストォ!ストラァァイクッ!!!」ガオー
サカキ「辺り構わず、暴れ斬っている…?どういう事だ……?」
レッド「チッ…。やはり長期のバトルは無理だったか…」
キラ「ストォ…!」ギロッ
サカキ「ッ!」ハッ
キラ「ストラァァアイクッ!!!」バッ
ザンッ!
キラ「ストォォ……!」ググッ
サカキ「クッ……!真剣…白羽取りィ…!」ググッ
レッド「落ち着けキラ!そいつの首を取るのは今じゃねぇ!バトルに勝った後だ!ハードボイルドじゃねぇぞ!」
サカキ「グゥ…!どぅぉっせぇぇぇぇいっ!!!」ブオォォンッ!
キラ「ストオォ!」ポーイッ
レッド「ハァ…」ホッ
サカキ「ハァ…ハァ……。成程…。そういう事か…」チラッ
サカキ「ロッソ…。私がお前を見誤ったか?ポケモンのレベルの高さ故にポケモンを上手く操れていない。操れても、もって数分か」
レッド「………」ギリッ…
サカキ「ポケモンも自身の能力に呑まれ、我を見失い暴走する…。笑わせる…。その程度でハードボイルドだと?」
レッド「何…?」ピクッ
サカキ「ポケモンもトレーナーも己の力に驕り、自身以上を操ろうと、力に溺れ、力に呑まれる!そんな事でハードボイルドなトレーナーを名乗るなど、笑止千万!醜悪至極ゥ!」ビシッ
レッド「黙れ…!」
サカキ「貴様はもうハードボイルド非ず!否ァ!トレーナーにも非ず!タダの中二病だァ!!!」
レッド「黙れと言っているだろうがァァァッ!!!」
サカキ「貴様の様な傲慢な子供には灸を据えてくれるわァァ!ゴローニャ、だいばくはつッ!」パチンッ
ゴローニャ「にゃあぁぁぁぁぁっ!」カッ!
チュドオオォォォォォォォンンッッッ!!!
………シュゥゥゥゥゥ
ゴローニャ「にゃあぁ……」バラバラッ
バタンッ
キラ「………」ピクンッ…ピクッ
レッド「………」シュボンッ
サカキ「………良くやった、ゴローニャ」シュボンッ
レッド「………自爆はジムリーダーのお家芸だと思っていたがな」
サカキ「御託は良い。早く貴様の次のポケモンを出せ。完膚なきまでに叩き潰してやる」ポーイッ
サイドン「サァァイドォォォオンッ!」ポンッ
レッド「………特攻!ピッキー!」ポーイッ
ピッキー「ピィキャキャキャッwwww」ポンッ
サカキ「………随分下品なピカチュウだな。だが地面タイプに電気タイプをぶつけてくるなど…」
レッド「今にほざいてやがれ…」
レッド(地面タイプの重量級を出した事、後悔させてやる…!)
ピッキー「ピィキャッキャッwww」クイクイッ
サイドン「サァイ゛?」ギロッ
ピッキー「ピギャッww」ビクッ
レッド「怯むな!くさむすび!」
ピッキー「ピ…ピキャァww」スッ
ボコッ!シュルルルルル…
サイドン「サァイ?」グラッ
レッド「ひれ伏せ……!」
ズドオォォォォオン!!!
サカキ「………貴様がなァ!」
サイドン「サァァイドォォォ!」ヌッ
レッド「…ッ!?馬鹿なッ!?」
サカキ「アアァァァム…ハンマアァァァァァッッ!!!」
サイドン「サァァイドォォォオンッ!!!」ブオォォンンッ!
ズドオォォォォオン!!!
レッド「………!」
ピッキー「ピィ…キャキャ…」ピクッ…ビクンッ
サカキ「特攻の高いピカチュウに草タイプであり、相手の体重が重い程威力の上がるくさむすびを使わせた事は評価に値する…」
サカキ「だが、やはりレベルが足りんな。先ほどのストライクとは大違いだ」
レッド「………」グッ
サカキ「どうした?強いのはさっきのストライクだけか?だがそのストライクも長く操れなくては意味もないがな」
レッド「………うるせぇ。俺のポケモンはまだ残っている」チャキッ
サカキ「ならば早くその最後のポケモンを出すと良い。私のサイドンに届くのならばな」
レッド「………ライタァァッ!」ポーイッ
ライター「リィイザァァァッ!!!」ポンッ
レッド「ライター、えんまく!」
ライター「リザァ…」プシュウゥゥゥ
サカキ「小賢しい…。逃げ腰で勝てるとでも?」
レッド「ドラゴンクロー!」
ぶほぉっ
ライター「リィイザァァァ!」ザシュッ!
サカキ「目くらましの後にすかさず背後から攻撃…!受け止めろ!
サイドン「サァイッ!」ガシッ
ライター「リザァッ!?」
サカキ「アームハンマー!」
サイドン「サァァイドォォォオンッ!」ブオォォンンッ!
ズドオォォォォンッ!!!
ライター「リザァァッ!」
レッド「ライター!」
サカキ「終わったな…」
ぐぐっ…
サカキ「むっ?」
ライター「リィ…ザァ…!」ググッ…
レッド「よしっ…!」グッ
サカキ「アレを耐えたか…。ストライク以外にちゃんと育っているポケモンも居たか…」
レッド「接近戦は不利だ!一旦距離を取ってかえんほうしゃだ!相性が悪くても特殊防御が低いサイドンならイケル!」
ライター「リッザァ…!リィィザ…」タッタッ
サカキ「無駄ァ!」
サイドン「ザア゛ァァァァァァイィィィッ」シュバッ
レッド「なっ…!?早…ッ!?」
サカキ「ドリルライナァァァッ!」
サイドン「ドオォォォォォンッ!!!」ギュルルルルゥ!!!
ぐりぐりぃっ
ライター「ザアァッ……!」ゴフゥッ
レッド「バカな…!アームハンマーを二度も使っているのに、先制攻撃だと…!?」
サカキ「これぞ、サイドン先生の力だ」
サイドン「サァイッ」フリフリッ
レッド「…!せんせいのつめか…」
サカキ「如何にも。この爪を持たせることで、サイドンは偶に先制攻撃が出来る様になる」
サイドン「サァイッ!」シュッシュッ
サカキ「さて、効果抜群の技をもろに喰らったのだ。もう流石に立ってられま…!」
ぐぐっ……
ライター「リ……ザ……」ググッ…
レッド「ライター…お前……」
サカキ「バカな……立て続けに威力の高い技を喰らって尚、立ち上がるとでも言うのか……!?」
ライター「リィッ…ザァ……!」
レッド「………ふっ。悪いな、お前には何時も無茶をさせてしまって…」
ライター「リザァ…」フルフルッ
レッド「お前の諦めない不屈の闘志は俺のハードボイルドへの道を切り開いてくれる…感謝しているぞ」
ライター「リザァッ!」コクッ
サカキ「理屈では無い…。奴を立たせるのは、力や体力では無い…。ポケモンとトレーナーの燃ゆる熱き魂…!やはり私の眼に狂いは無かったか…!」
レッド「………勝つぞ、ライター!」
ライター「リザアァァァァッッッ!」ピカーッ
ふぉんふぉんふぉんっ……
レッド「こ、コレは…!」
サカキ「進化か……!」
ライター「グオオオォォォォォォォッッ!!!」バッサバッサッ!
レッド「ライター…お前、リザードンに…」
ライター「グルルルッ…」コクッ
レッド「ふっ…。進化したお前の力、見せてもらうぞ!かえんほうしゃ!」
ライター「グオォォォォッ!」ボオォォッォォッ!
サカキ「気を付けろ、サイドン!先程よりパワーアップしているぞ!」
サイドン「サァァイ…ドサアァァッ!」アチチッ
レッド「相性は悪くても特防の低いサイドンには効いている…!これならいける!」
サカキ「舐めるなァ!アームハンマァァアッ!」
サイドン「サアァァイドオォォォォォンッ!」シュバッ!ブオォォンンッ!
レッド「飛翔して躱せ!」
ライター「グオォォォォツ!」バッサバッサッ
レッド「旋回しながら、エアスラッシュ!」
ライター「グオォォオッ!」ザシュッ!
サイドン「サァイィッ!?」ビクッ
レッド「怯んだ所にドラァゴンクロォォォォ!!!」グッ
ライター「グオアァァァァ!」ゴオオォォッ!
サカキ「アァァァムハンマアァァァァァッッ!!!」グッ
サイドン「サアアァァイィドオォォォォォンッ!!!」ブオォォンンッ!
ドオオオォォォォォォォンッ!!!
ライター「グルゥッ…!」バサバサッ
レッド「決めるぞッ!かえん……」バッ
サカキ「サイドン!うちおとす!」
サイドン「サァイッ!」ポーイッ
ライター「グオッ!?」ガンッ
ひゅう~~どぉぉぉぉんっ!
レッド「ライター!」
サカキ「落ちた所にドリルライナァァァッ!」
サイドン「サアァァイ……!」ギュルルルルゥ!!!
レッド「ッ!」ハッ
ぐりぐりぐりぃ……
ライター「グオッ……!」ゴフッ
サイドン「ドオォォォォォンッ!!!」ギュルルルルルゥゥッ!!!
ライター「グオァッ……!」ドォォォンッ!
レッド「ライ…がはっ……!」メリッ…
ドオォォォォォンッ!!!
サカキ「………」
ぱらっ…ぱらぱらっ……
ライター「ぐ……ごふ…っ…」ピクッ…ピクンッ
レッド「がっ……ぐぅっ……」ズキッ…
サカキ「すまないな。だが、リザードンの延長線上に居たお前が悪い」
レッド「ゲホッ…ッ…かはっ……」
サカキ「悪の秘密結社、ロケット団のボス、サカキ相手によくぞここまで戦った。今、引導を渡そう、ロッソ」
サカキ「大地の奥義、じしん」
サイドン「サアアァァァァイッ!!!」
――――
――
サカキ「………さて、どうしたものかな」
レッド「………」
サカキ「あくまで私の首を取りに単身ロケット団に潜入しに来た度胸は誉めよう」
サカキ「そして、若くしも、その強靭な魂とバトルセンスは惜しいものだな」
サカキ「どうかね?この際本当にロケット団に入団する気はないかね?今なら最初に行った通り、特待生で迎えよう」クイッ
レッド「………」シュボッ…フゥゥゥ
サカキ「げほげほっ」
レッド「………黙っときな、オッサン」
サカキ「………残念だ」
レッド
手持ち 六匹
リザードン ♂ NN ライター ピカチュウ ♂ NN ピッキー
Lv36 Lv29
ドラゴンクロー かえんほうしゃ 10万ボルト でんこうせっか
りゅうのいかり エアスラッシュ くさむすび ちょうはつ
ニドキング ♂ NN マスキオ ??? ♀ NN フカヒレ
Lv35 Lv24
どくづき あばれる きりさく あなをほる
10万ボルト にどげり りゅうのいかり りゅうせいぐん
ストライク ♂ NN キラ カラカラ ♂ NN ジュニア
Lv47 Ⅼv23
つるぎのまい はがねのつばさ ほねこんぼう ずつき
つばめがえし でんこうせっか ほねブーメラン つるぎのまい
――――
――
レッド「………んっ…見覚えのある天井……」モゾッ
レッド「俺……いったい何を……?」
レッド「…………ッ!確か俺は…あの後……」ガバッ
レッド「……………負けた後の事が思い出せん」
ぴしゃんっ
エリカ「レッド様!お身体は大丈夫ですかっ!」ムギュゥ
レッド「え、エリカ嬢っ!い、痛い痛い!」
エリカ「あっ…すみません……」シュンッ
レッド「いや、別に構わない…。なあ、俺はいったい何故ここに…?」
エリカ「それを聞きたいのはこちらですわ。てっきりもう既にタマムシを出られたと思っていたのに、真っ裸でゲームセンターの前に倒られているのですもの」
レッド「ゲームセンターの前……」
エリカ「公衆の面々でレッド様の立派なお身体を見られるのは心外でしたので、ジムに預からせてもらいました」
レッド「そうか…ありがとうな、お嬢」ナデナデ
エリカ「うふふっ///レッド様の妻として当然の事をしたまでですわっ///」ニコッ
レッド「そう言えば、俺のポケモン達と荷物は…?」
エリカ「衣服は全て脱がされていましたけど、モンスターボールやお荷物、バイクも全て無事でしたわ」
レッド「そうか…よかった……」
エリカ「ポケモン達は凄く傷ついてたので、今ジムの回復システムで回復を終えた所ですわ」
レッド「………アイツ等には悪い事をしたな…」
エリカ「レッド様!」キラキラッ
レッド「ん?」
エリカ「お目覚めの後、すみませんが、お食事にします?お風呂にします?それとも…?///」ピトッ…
レッド「………悪ィ。今そんな気分じゃねぇ…」
エリカ「そうですか…。すみません」
レッド「世話になった後で悪ィがもう行くわ…」スタスタッ
エリカ「レッド様、無くされたお着物の代わりにこのお着物をどうぞ」スッ
エリカ「レッド様の以前のお着物を参考にして新しく織り込みましたの」
レッド「ありがとな」
ブロロロロンッ!ブロロロロンッ!
レッド「度々世話になったな、エリカ嬢。ジムのお姉さん達」
エリカ「いえ。気になさらずに、旦那様♪」ニコッ
アロマなお姉さん「何時帰られても、レッド様とエリカお嬢様がお楽しみ頂けるように、床の準備はしておきますのでっ!」
レッド「………じゃあな」
ブロロロロンッ!
エリカ「………」
アロマなお姉さん「…今回は引き留めなくて良かったのですか?」
エリカ「ハードボイルドなチャンピオンになられるお方を引き留められる女性がおりますこと?」
アロマなお姉さん「それもそうですね」クスッ
エリカ「ただ…」
アロマなお姉さん「ただ?」
エリカ「倒れていたレッド様を預からせてもらった時、レッド様から沢山の雌の香りが香ってきたのは不快ですわね」ニコッ
アロマなお姉さん「そ、そうですか…」
タマムシデパート・屋上
サカキ「行ったようだな…」
女幹部「………サカキ様、この度は彼の命をお許し頂き、ありがとうございます」ペコッ
サカキ「私もキミの様に彼の事は気に入ってね」
女幹部「ですよねっ!」バッ
サカキ「ただし、キミは減給だ」
女幹部「はうぅ…」シュンッ
サカキ「………彼とは再び会い見える時が来るだろう…。そう、彼の精神が折られていなければな…」
サカキ「だが、このサカキが完膚無きまで叩きのめしたのだ。そう簡単に立ち上がれる事が出来るとも思えんがな…」
女幹部「………」
サカキ「そう言えば、ロッソが気絶した後、他の女団員達と一緒になって彼とお楽しみだったようだな」チラッ
女幹部「はいっ!」ツヤツヤッ
女したっぱズ「とっっても気持ちよかったでぇーすっ!」ツヤツヤッ
サカキ「………」
レッド(そう言えば、何故裸で倒れていたんだ……?)ブロロロロロンッ
ブロロロロロォォォンッ!!!キキイィィッ!
レッド「………またコイツか」
カビゴン「ぐおー」
レッド「確か眠っているポケモンを起こす笛があったな」スッ
ぴ~ひゃらぴ~ひゃら♪
カビゴン「カビィ…?」ムクッ
レッド「おらよっ」ポーイッ
カビゴン「カビッ?」バシュッ
カチッ
レッド「ふんっ…」
グリーン「おおっレッドゥ!よくやったZE!」ヒョコッ
レッド「………グリーンか」
グリーン「いやー、サイクリングロードを下ってセキチクシティに行きたくてもコイツが邪魔だったから助かったZE!」
レッド「お前もこの笛貰っただろう」
グリーン「いや、じいさんとの間接キスはもうゴメンだね」
グリーン「そんな事よりYO!次に会ったらバトルする約束だったよな!」
レッド「そう言えば、そうだったか」
グリーン「じゃあ早速ヤろうZE!ポケモンバトル!」チャキッ
レッド「………」チャキッ
グリーン「使用ポケモンは三体!俺の一番手はコイツだ!ケンタッキー!」ポーイッ
ケンタッキー「ピジョットォォォオッ!」ポンッ
レッド「あの時のポッポか…」ポーイッ
ピッキー「ピィキャッキャッキャッwww」ポンッ
グリーン「何かムカつくピカチュウだな…」ムカッ
レッド「でんこうせっか!」
ピッキー「ピキャァッwww」シュバッ
グリーン「フェザーダンス!」
ケンタッキー「ピジョォォッ!」バァサッバァサッ
ピッキー「ピキャッwww」フワッ
グリーン「お返しのでんこうせっかァッ!」
ケンタッキー「ピジョォッッ!」シュバッ
ピッキー「ピキャァッwww」ドーンッ
レッド「空中反転して10まんボルト!」
ピッキー「ピィキャァチュウゥゥゥッwww」バチバチバチィッ!
グリーン「遅ェッ!こうそくいどうで躱しまくれ!」
ピジョット「ピジョッ!ピジョォッ!」ヒョイッヒョイッ
レッド「………ちょうはつ」
ピッキー「ピキャピキャッwww」オシリペンペンッ
ケンタッキー「ピジョォ!」ムカッ
グリーン「ああんっ!?本当にムカつくピカチュウだなァッ!つばさでうつ!」
ケンタッキー「ピジョォォッ!」ゴオオォォッ!
レッド「………」
どぉぉぉんっ!
ピッキー「ピギャァッwww」メリッ…
グリーン「オラァッ!頭部と胴体の間にピンポイントで喰らわしてやったZE!飛行技でも急所じゃ聞いただろ!?」
レッド「………否」
がしっ
ピッキー「ピキャッキャッwww」ガシッ
ケンタッキー「ピジョォッ!?」
グリーン「コイツ、翼にしがみ付いて…!」
レッド「所詮は飛行技……か…」フゥゥ
グリーン「チィッ!でんこうせっかで振り落せ!」
レッド「くさむすびで離すな」
ケンタッキー「ピジョォッッ!ピジョォォッ!」ビュオォォッ!
ピッキー「ピィキャッキャッwww」シュルルッ
グリーン(ヤベェ…あのまま電気技を喰らったら…)チラッ
レッド「………」
グリーン「?」
ピッキー「ピキャァw?」ギュゥゥ
グリーン「っ今だ!急上昇から急降下で振り落せ!」
ケンタッキー「ピジョオォォォォッ!」ギュオォォォォッ!
ピッキー「ピギャアァァァァッッwww」ギュゥゥゥッ
レッド「っ!そのまま10万ボルト!」ハッ
バチバチバチイィィィィッ!!!
ケンタッキー「ピジョオォォォッォッ!!!」ビリビリビリィッ
ひゅうぅぅぅぅ~~どおぉぉぉぉぉんんっ!
ピッキー「ピィ…wピィ……w」ゼーゼー
ケンタッキー「ぴ…ぴじょぉ……」プスッ…プススッ
レッド「ふぅ…」
グリーン「………?」
グリーン「って考えてもしょうがねえかっ!次だ次!カモンッハードガイ!」ポーイッ
ハードガイ「リッキィィィ!」ポンッ
レッド「カイリキーか…」
グリーン「おうよっ!俺のカイリキー、ハードガイの圧倒的なパワーを見せてやるZE!」
ハードガイ「ウー!ホー!」ムキムキッ
レッド「筋肉ダルマにはスピードで攪乱するまでだ。でんこうせっか」
ピッキー「ピキャッwピキャッw」シュバッシュバッ
グリーン「ハードガイ、メロメロ!」
レッド「ッ!?」
ハードガイ「リッッッィキィ❤」ムキッムキムキッ
ピッキー「ピキョッwww」ギンギンッ
レッド「カイリキーがメロメロだとッ!?見かけ騙しがァッ!ちょうはつだ!」
ピッキー「ピキャッwピキャッww」メロメロギンギンッ
レッド「チィッ!」
グリーン「無駄無駄ァ!ハードガイの筋肉にメロメロだZE!ぶぁぁくれつパンツ…じゃなくてパンチィ!」
ハードガイ「カイ…リィィキィィィッ!!!」ブオォォンンッ!
ピッキー「ピギャッwww」メリメリッ
どおぉぉぉんんっ!
ピッキー「ピキャッwwピキャァッ……www」ビクンビクンッドピュッ
レッド「………お前のカイリキーが♀だとはな…」シュボンッ
グリーン「は?俺のハードガイは♂だぞ?」
レッド「………」
レッド「………試しにコイツを出してみるか」ポーイッ
フカヒレ「フキャッ」ポンッ
グリーン「?何だそのポケモン。見た事ねぇな」
レッド「俺にも分からん」
グリーン「まあいいや!取り敢えずメロメロになっちまいなァ!」
ハードガイ「リキッ」プイッ
グリーン「オイッ!何無視してんだYO!早くメロメロしろよっ!」
レッド「………りゅうせいぐん」
フカヒレ「フキャッ」カパッ
ひゅぅ~~~~パアァァァァァンッ!ドドドドドドドドドッ!!!
ハードガイ「リキィッ!?」
グリーン「何だよ、この技ァ!?」
どおぉぉぉぉぉんんっ!!!
ハードガイ「リ…リキィ……ウホッ」ピクッ…ピクンッ
グリーン「ハードガイ!クソォ!何だよ、そのサメェ!」
グリーン「ふぅ…。やっぱり強いな、レッドゥ」
レッド「強い……か」
グリーン「だけどよぅ、俺だってポケモンタワー以来かなり修行したんだZE?色んなトレーナーやポケモンと戦って、レベルを上げていったんだ」
グリーン「その成果がコイツだァ!」ポーイッ
マネー「ガアァッァメエェェェクスッ!」ポンッ
レッド「カメックスか…」
グリーン「言っとくけど、コイツは前の二体とはレベルが違うZE?覚悟しろよ?」
レッド「もう一度りゅうせいぐんだ」
フカヒレ「フキャッ!」カパッ
ひゅぅ~~~~パアァァァァァンッ!ドドドドドドドドドッ!!!
グリーン「マネー!こうそくスピンで弾け!」
マネー「ガメガメガメェ!」ギュルルルルゥ!!!
ガガガガガガガガガッ!!!
グリーン「どうだァ!」
レッド「あなをほる!」
ぼこっ!
フカヒレ「フキャァッ!」ドーンッ
マネー「ガエェッ!?」
グリーン「さっきの技で上に注意を引いた後、直ぐに下から攻撃かよッ!卑劣だZE!」
レッド「続けてきりさくッ!」
フカヒレ「フゥキャァッ!」ザシュッ
グリーン「マネー!こうそくスピンで攻撃を弾け!」
マネー「ガァメェッ!」ギュルルルルゥ!!!
ガンッ!
フカヒレ「フキャァッ!」
グリーン「続けてみずのはどう!」
マネー「ガアァァァメェェッ!」バシャァァァンッ!
フカヒレ「フギャアァァッ!」
レッド「………」
グリーン「どうだァ!」
フカヒレ「フ…フカァ……」ムクッ
グリーン「チッ。一撃じゃ倒せなかったか…」
フカヒレ「フキャァ…」チラッ
レッド「………」
フカヒレ「フキャッ?」
グリーン「ッ!今だ!こうそくスピン!」
マネー「ガメェェェ!」ギュルルルルゥ!!!
レッド「ッ!フカヒレ!あなをほって……」
どおぉぉぉぉぉんんっ!!!
フカヒレ「フ……フキャァ……」ピクッ…ピクンッ
レッド「………チイッ」シュボンッ
グリーン「………やっぱりおかしい」
レッド「……俺は別におかしくは無い」
グリーン「いや、どう見ても、お前……」
レッド「グダグダ言わずにさっさと続きを始めるぞ!ライター、特攻!」ポーイッ
ライター「グオォォォォッ!!!」ポンッ
グリーン「やっぱり最終進化させてやがったなっ!」
レッド「彼奴の足元にエアスラッシュ!」
ライター「グオォォッ!」ザシュッ!
マネー「ガメェッ!?」
ドオォォンッ!モクモク……
グリーン「地面に攻撃して煙を立てるなんてなァ…!」
レッド「ドラゴンクロオォォー!」
ぼふっ!
ライター「グオアァァァッ!」ゴオォォォ!
グリーン「また後ろから…!受け止めろ!」
ガシッ!
マネー「ガメェ…!」ググッ
ライター「グオッ…!」ググッ
レッド「コイツ…ッ!」
グリーン「そのままの体制でみずのはどう!」
マネー「ガメエェェッ!」ゴポゴポッ…
ライター「グオォッ!?」
バッシャアァァァァンッ!!!
ライター「グオアァァァッ!」ビチャビチャッ
レッド「チイッ…!」
グリーン「いつも卑怯な手ばっか使いやがって!それでハードボイルドかッ!」
レッド「…!」ハッ
『ポケモンもトレーナーも己の力に驕り、自身以上を操ろうと、力に溺れ、力に呑まれる!そんな事でハードボイルドなトレーナーを名乗るなど、笑止千万!醜悪至極ゥ!』ビシッ
レッド「うるさい…」ワナワナッ
グリーン「そんな逃げ腰な奴にはお灸を据えてやるYO!」
『貴様の様な傲慢な子供には灸を据えてくれるわァァ!』
レッド「黙れェッ!かえんほうしゃアァァァッ!」
ライター「グオォォォオッ!」ボオォォッォォッ!
グリーン「みずのはどう!」
マネー「ガアァァァメェェッ!」バシャァァァンッ!
ドオォォォォォンッ!!!
レッド「………」
ライター「グオォ……」ピクッ…ピクンッ
グリーン「………」
マネー「ガァァメェェェッ!」
レッド「………クソ」シュボンッ
グリーン「………ヘイ、レッドゥ。今日のお前本当に変だZE?あんなに感情的になってよォ」シュボンッ
レッド「………お前には関係ないだろ」
グリーン「ま、そうなんけどYO…」
レッド「………?」
グリーン「普段クソ生意気に大人ぶってる癖に、変にナヨナヨしくしてるのが気にいらねェんだよ。ライバルとしてな」
レッド「………」
グリーン「今回のバトル、認めねェからな。また会った時はちゃんとしたバトルしろよな」
レッド「………ああ」
グリーン「あ、そうだ。コレ」スッ
レッド「何だ?」
グリーン「俺のマネーが持ってたおまもりこばん」
レッド「………」
グリーン「金出せや」ニコッ
サイクリングロード
ブロロロロロロッ
レッド(無一文…か……)
レッド(あの時のたった一度の敗北が俺に負の連鎖を起こさせている…)
レッド(別に負けたのは初めてではない…。一度シロナの姐さんにも完敗している。なのに、あの敗北が脳に焼き付いて離れない……)
レッド「クソッ…」
ブロロロロンッ!ブロロロロンッ!
暴走族1「オイオイオイィッ!ガキがいっちょまえにハーレー乗り回してんじゃねぇよ!」
暴走族2「ここが誰のシマだか分かってんのかァ?アァンッ?」
レッド「………」
暴走族1「オイオイオイィッ!シカト決め込んでんじゃねぇよ!」
暴走族2「さっさとここから消えな、バァーカッ!」ペッ
レッド「チンピラか…。憂さ晴らしには丁度良い…」フゥゥゥ
暴走族1「テメェみたいなガキにゃハーレーは似合わねぇよ!俺達によこしな!」
レッド「おい。バトルしろよ」チャキッ
暴走族2「なぁにぃ?まさか俺達にライディングバトルを挑もうって腹じゃねぇよな?」
レッド「さっさと構えろ」
暴走族1「じゃあ俺達がライディングバトルに勝ったら、そのハーレーは貰うぜ!」チャキッ
レッド「良いだろう。ならば俺が勝てば、テメェらのハーレーを頂戴する」
暴走族1「イイぜ!だけど二対一でも文句は言うなよ!?」
暴走族2「ライディングバトル…。それはスピードの世界で進化したポケモンバトルの形態…。そこに命を懸ける伝説のトレーナー達を、人々は5P,sと呼んだ!」
レッド「ライディングバトル…」
暴走族1「アクセラレーションッ!」
ドルルルルルルルルルルルルルンッ!!!
セキチクシティ・フレンドリィショップ
ガランガランッ
店員「いらっしゃーいっ」
レッド「すまないが、表のハーレーポケッドソンを二台売りたい」
店員「まいどー」
レッド「これで無一文からは脱したな」フゥゥゥ
セキチクシティジム
『閉』
レッド「………閉まってやがる」
レッド「………」コンコンッ
レッド「………出直すか」
「しまってないでござるよっ!」
どろんっ
レッド「………何奴だ」
キョウ「拙者はセキリクジム、ジムリーダーのア…キョウでござるっ!」
レッド「アンタ、その恰好…」
キョウ「そうでござるっ!忍者でござるっ!にんにんっ」
キョウ「そう言うお主は挑戦者でござるかっ?」
レッド「俺の名はレッド。ジムバッジ、頂きに参上仕った」
キョウ「そうだったでござるかっ。じゃあジムにいらっしゃいでござるっ!」ガチャッ
キョウ「ここのジムは毒タイプ、使用ポケモンは三体でござるっ」
レッド「………」チャキッ
キョウ「拙者の先鋒はイトマル!行くでござるっ」ポーイッ
イトマル「イトー」ポンッ
レッド「………図鑑が反応しねェ…。まあ蜘蛛みたいだから虫タイプか…」ピッピッ
レッド「なら俺は…コイツだッ!」ポーイッ
ジュニア「カラッ!」ポンッ
キョウ「準備は良いでござるねっ?イトマル!いとをはく!」
イトマル「イトー」プシュー
レッド「骨で糸を引き裂けッ!」
ジュニア「カラッ!」ザシュッ
キョウ「なんとっ!」ガビーンッ
レッド「突っ込め、ジュニア!」
ジュニア「カラァッ!」ダッ
レッド「ほねこんぼう!」
ジュニア「カラァッ!」ブオォォンッ!
キョウ「イ…イトマル!逃けるでござるっ!」アセアセッ
イトマル「イ…イトォッ」ササッドピュッ
レッド「逃がすな!」
ジュニア「カラァッ!」ブオォォンッ!
イトマル「イトッ!」ササッドピュッ
レッド「ちょこまかとォ…!」
キョウ「イトマル、逃げて逃げて逃げまくるでござるよぉ!」
イトマル「イトッ!イトッ!」ササササッドピュドピュッ
レッド「小賢しい…!」
イトマル「イトッ…!」コテッ
レッド「ッ!今だっ!」
ジュニア「カァァラァッ!」ブオォォンッ!
べちょっ
レッド「ッ!?」
キョウ「やったでござるっ!」キャッホーイッ
ジュニア「カラァ…!」ネバネバァ…
レッド「コイツは…!」
キョウ「実は逃げながら蜘蛛の巣設置していたでござるよっ!ざまーみろっでござるっ!」
キョウ「イトマル!動けなくなった獲物をどくづきで止めを刺すでござるっ!」
イトマル「イトォ!」ピョーンッ
レッド「ジュニア!ほねブーメラン!」
ジュニア「カラァッ!カァラッ!」ブンッブンッ
めりっ!ぼきっ!
イトマル「イ…トォ……」ピクッ…ピクンッ
キョウ「ああっ!イトマルゥ!」
レッド「別に身動きが取れなくとも攻撃手段が無い訳じゃねぇ」フゥゥゥ
レッド(だが、この俺があの程度の罠を見抜けなかっただと…?クソッ…)
キョウ「こうなったら次はコイツでござるっ!いでよっモルフォン!」ポーイッ
モルフォン「モルフォーンッ」ポンッ
レッド「蜘蛛の次は蛾か…。ジュニア!もう一発ほねブーメラン!」
ジュニア「カァラッ!」ブンッブンッ
キョウ「モルフォン!サイコキネシス!」
モルフォン「モルゥッ!」ピキーンッ
ぴたっ
レッド「チィッ…!」
キョウ「返却するでござる!」
モルフォン「モルモルゥッ!」ピキーンッ
ぶおぉぉんっ!
レッド「キャッチしろ!」
ジュニア「カラ!」パシッ
キョウ「今でござる!どくのこな!」
レッド「ッ!」
モルフォン「モルモルゥ…」バッサバッサ
ジュニア「カラァ…!」ドクドクッ
キョウ「ふぁっふぁっふぁっ!動けない相手ならどくのこなを当てるのも楽でござる!」
ジュニア「カラァ…」ドクドクッ
レッド「ほねブーメランも効かないし、身動きも取れない上に毒状態にさせられとはな…」チッ
キョウ「モルフォン、このままのんびりと逃げ回れば、カラカラの体力は尽きるでござるよっ!」
モルフォン「モルモルッ♪」
レッド「チィッ…!くものすで交代も出来ない…。打つ手が…」
ジュニア「カラッ!」ピカーッ
ふぉんふぉんふぉんっ……
キョウ「な…何でござるかァー!?」
レッド「コイツは…!」
ジュニア「ガラガラァッ!」
レッド「ジュニアが…進化した……」
キョウ「で…でもっ!進化したとして、身動きが取れなければ…!」
ジュニア「ガラァッ!」ビリビリィッ
キョウ「なんとっ!?」
レッド「進化した事でパワーが上がったな…。しかも新技も覚えたか…」
レッド「ジュニア!ストーンエッジ!」
ジュニア「ガラァ……ガラァッ!」ブォンッ…カキンッカキーンッ!
キョウ「あわわわわっ…!」
モルフォン「モル…ッ!」
どおぉぉぉぉぉんんっ!!!
モルフォン「モルモルゥ……」ピクッ…ピクンッ
キョウ「バトル中に進化するなんて聞いてないでござるよぉー!」ウワァァァンッ
レッド「よしっ…!」グッ
レッド「二タテは出来たが…」チラッ
ジュニア「ガラァ…ガラァ…」ゼーゼー
レッド(ジュニアの毒による疲労が危ういな…)
キョウ「うぅ…こうなったら…」チャキッ
キョウ「とっておきのポケモンで行くでござるよぉー!」ポーイッ
クロバット「クロバッツ!」ポンッ
レッド「コイツは…また図鑑が反応しないか……」ピッピッ
レッド「だが見ただけで分かる…。コイツは……」チラッ
キョウ「このクロバットはズバットの最終進化系!さっきの二匹とはレベルがちがうでござるよっ!」
レッド「ズバット系統ならば毒・飛行タイプか…。ジュニア!ストーンエッジ!」
ジュニア「ガラァ…ガァラァッ!」ブォンッ…カキンッカキーンッ!
キョウ「クロバット!かげぶんしん!」
クロバット「クロッ!」シュバッシュババッ
レッド「速ェな…」
キョウ「そのままクロスポイズン!」
クロバット「クゥロバットォ!」ドクドクッザシュッ!
ジュニア「ガラアァァッ!」ドクドクッ
レッド「ジュニア!」
ジュニア「ガ…アラ……」ピクッ…ピクンッ
レッド「良くやった、ジュニア…」シュボンッ
キョウ「きゃっほーいっ!流石は父上の…じゃなくて拙者のクロバット!」
レッド「あのスピードに対抗出来、割相性の良い技で攻められるのは…お前しかいないな!行けッ!ピッキーマウス!」ポーイッ
ピッキー「ピィキャキャキャッwww」ポンッ
レッド「10万ボルトォ!」
ピッキー「ピィキャチュゥウwww」バチバチバチィ!
キョウ「かげぶんしんで回避して、ちょうおんぱでござるっ!」
クロバット「クロッ!バババババッ………!」シュバッ!パパパパパパッ
ピッキー「ピキャッwww!?」ピクンッ
レッド「しまった…!」
ピッキー「ピィ…///ピキャチュゥ……www///」シコシコシコシコッ
レッド「混乱して訳も分からず自分を慰めてやがる…」ハァ
キョウ「ピカチュウが何か股間を弄っている間にクロスポイズン!でござるっ!」
クロバット「クゥロッバットォッ!」ガブッドクドクッ
ピッキー「ピギャアァッンwww///」ドクドクドピュッ
レッド「………クソッ」
ピッキー「ピ…ピキャチュゥ…www」ピクッ…ピクンッ
レッド「やはりあの蝙蝠ヤロー、レベルが他のと違い過ぎる…。だが…」シュボンッ
キョウ「やっぱりクロバットは強いでござるねー!流石でござるっ!」キャッキャッ
クロバット「クロッ」プイッ
レッド(さっきの技…クロスポイズンではなくどくどくのきばだ…。一体どうなってやがる…?)
レッド「ただ言えるのはいい年したおっさんが忍者のコスプレでガキみたいにはしゃぎまわる姿は気持ち悪いって事だ」フゥゥ
キョウ「ふぁっふぁっふぁっ!拙者のクロバットは最強!誰にも勝てないでござるっ!」
レッド「まだだ…。まだ俺のポケモンは残っている」チャキッ
レッド「行けッ!フカヒレ!」ポーイッ
フカヒレ「フキャァッ!」ポンッ
キョウ「むっ!?謎のポケモンでござるっ。でもそんなの関係ねー!でござるっ!」
クロバット「クロォ!」ドクドクザシュッ!
レッド「穴を掘って躱せ!」
フカヒレ「フキャァッ!」ボココッ
キョウ「焼きが回ったでござるねっ!飛行タイプにあなをほるを使っても効果は無いでござるよ!」
レッド「地面の中からりゅうせいぐんッ!」
ごごごごごごっ…
キョウ「な…なんでござるかッ!?」
ぼこっ!ひゅぅ~~~~パアァァァァァンッドドドドドドドドドッ!!!
キョウ「何でござるかッこの技はッ!?」ガビーンッ
クロバット「クロォ!?」
キョウ「か…かげぶんしんで躱すでござるっ!」
クロバット「クロババババッ…」パパパパパパッ
キョウ「ちょうおんぱじゃなくてかげぶんしんでござるよっ!」
ドオォォォォォンッ!!!
クロバット「クロォッ!」
レッド「…地面から出てきて、ドラゴンクロー!」
フカヒレ「フキャアァッ!」ボコッザシュッ!
キョウ「どくどくのきばで攻撃するでござるっ!」
クロバット「クロバァット!」ドクドクザシュュ!
キョウ「だーかーらー!言う事聞くでござるよぉぉっ!」
レッド(コイツ……同じだ。俺と………)
『ストォ!ストォ!ストラァァイクッ!!!』ガオー
『クッ……!真剣…白羽取りィ…!』ググッ
『落ち着けキラ!そいつの首を取るのは今じゃねぇ!バトルに勝った後だ!ハードボイルドじゃねぇぞ!』
レッド(ポケモンのレベルの高さ故にそのポケモンの力を操れずにいる…)
レッド(自分とポケモンの力を驕り、暴走する…。俺とキラと同じだ…)
キョウ「クロバット!言う事聞くでござるっ!」
クロバット「クロォッ!」ザシュッ!ザシュッ!
フカヒレ「フゥキャッ!」ザシュッ
レッド(俺はキラが俺の言う事を聞かずに暴走しても、敵を倒せるなら構わないと思い、放って置いた…。だが…)
キョウ「なんでェ…なんで…エグッ…ぎいでぐれないでござるがあぁ…グスッ」エグエグッ
レッド(他人のを見たらかなり見苦しいな…)
レッド(俺も……か…)
レッド「キラ、ドラゴンクロー!」
フカヒレ「フゥキャアァッ!」
ザンッ!
フカヒレ「ガバァッ…!」ザッ
クロバット「ク…クロォ……」ガクッ
キョウ「クロバットォ!」
レッド「俺ももっと強くならなければな…」フッ
クロバット「ク…ロバァ…」ピクッ…ピクンッ
キョウ「うぅ……ぐろばっどぉ……」メソメソ
レッド「フカヒレ、進化、おめでとさん」ポンッ
フカヒレ「ガバッ!」
レッド「さて、アンタのお陰で色々考えさせてもらったよ。さっそくバッジでも…」
キョウ「………いやでござる」ボソッ
レッド「何?」ピクッ
キョウ「バトル中に二回も進化するなんてずるいでござるよぉー!こんなので負けるなんて認めないでござるぅー!バッジもやらないでござるぅー!」
レッド「オイ、何をガキみたいな…。それでもジムリーダーかよ」
キョウ「うるさーいっでござるっ!こうなったらジムのポケモン全員で……!」ゴソッ
「良い加減にするでござるッ!未熟者ッ!」
どろんっごちーんっ!
キョウ「ぴぎゃっ!」ゴチーンッ
キョウ「全く、人の留守中に何をたわけたことを…」プンプンッ
レッド「キョウが…二人だと……!?」
キョウ「いい加減に変化の術を解くでござる、アンズ!」
どろんっ
アンズ「うわあぁぁぁぁんっ!ちちうえぇ~!ごべんなざぁぁぁいっ!」ウワァァァンッ
レッド「片方のキョウがガキになりやがった……」
キョウ「申し訳ござらん、挑戦者殿。この者は我が娘、アンズでござる。拙者の留守中に拙者になりすまし、お主とバトルしておった」
アンズ「………」シュンッ
レッド「成程な…通りでジムリーダーの割にトレーナーのレベルが低いと思った」
キョウ「これ、アンズ!お主は何故こんな事をしたでござるか!?」
アンズ「だ…だってぇ…」
アンズ「いずれ父上は四天王になられるお方!父上が四天王になられた後のセキチクジムは拙者が守らなければいけないでござるっ!」
アンズ「でござる故に…今からでも父上の代わりを務めようと、こんな事を……」
レッド「………」
キョウ「アンズ……拙者はまだ修行の身。四天王になるのはまだ先の話。今はまだこのセキチクジムのジムリーダーでござる」
キョウ「それにお主にはまだ実戦は早い。その証拠に拙者のクロバットを使いこなせてはないではないか」
アンズ「あぅ…」シュンッ
キョウ「クロバットも家でアンズの様子を見ておけと言った矢先にコレとは…」ジトー
クロバット「ク…クロォ……」
キョウ「だがアンズ。お主が拙者の代わりにセキチクジムを守ろうと努めてくれていた事は、父として実に嬉しいぞ」ギュッ
アンズ「ぢぢう゛え゛ぇ~」ムギュー
レッド「………」フッ
キョウ「申し訳ござらん、挑戦者殿。此度は拙者が遊郭へ行っている間に我が愚娘が迷惑を…」
レッド「………オイ、待て。今さっき聞き捨てならんセリフを聞いたぞ」
キョウ「これ、アンズ。この者にも謝罪するでござる」
アンズ「ご…ごめんでござるぅ…」ペコッ
キョウ「今回はお詫びとしてこのピンクバッジを進呈しよう」スッ
レッド「………待て、俺はアンタを倒してからそのバッジを貰い受ける」
キョウ「何とッ!?」
レッド「今はまだアンタがここのジムリーダーだ。アンタを倒さずにお情けでジムバッジを貰うなど、ハードボイルドじゃねェ」
キョウ「成程……しかと了解した」チャキッ
レッド「………」チャキッ
――――
――
キョウ「ふぁっふぁっふぁ。見事でござる」
レッド「………アンタに四天王はまだ早いな」
アンズ「父上をバカにするなでござるっ!」
サファリゾーン
レッド「………サファリゾーン、色んな珍しいポケモンが生息していると言う楽園………」
レッド「ハードボイルドな俺には関係ない場所だな……」チラッ…チラッ…
レッド「………」スタスタ
レッド「………」ピタッ
レッド「………こんな施設にはしゃぐのはガキだけだろ」ウズウズ
ブルー「きゃっほーいっ!」ユサユサッ
ケンタロス「モォォォォッ!」ドドドドドッ
レッド「………見なかった事にしよう」
ブルー「あっ!レッドくぅ~んっ!見て見て~ケンタロスだよ~!」ユサユサッ
レッド「………ハァ」
ブルー「よかったー。レッドくんにやっと追いついた」ヒョイッ
レッド「………あの人達はもう構わないのか?」
ブルー「うん。皆もう大丈夫みたいだよ」
ブルー「あの二人もレッドくんに謝っておいてくれだって」
レッド「そうか…」フッ
ブルー「もしかして、レッドくんもサファリゾーンに遊びに来たの?」
レッド「………………………………………別に」フイッ
ブルー「えー。サファリゾーン楽しいよ?このケンタロスのブルタウルスもここで捕まえたんだよ」
ブルタウルス「モォォッ!」
レッド「ケンタロスか…。ハードボイルドなポケモンだな」
ブルー「ね、ねえ…?レッドくんが、その…良かったら一緒にサファリゾーン回らない?」
レッド「何…?」ピクッ
ブルー「えっ?レッドくん、こう言う所好きじゃなかった?」
レッド「………………そんな事はない」
ブルー「………もしかして、私と一緒に回るのイヤ…?」ウルッ
レッド「………………そんな事はない」
ブルー「じゃあ決まりダネ!さっ、行こっ!」ギュッ
レッド「………ふぅ」
ブルー「いっぱいポケモン捕まえるぞー!」オー
レッド(………何だかあの頃に戻っていっている気がするな)
サファリゾーン・広場
サイホーン「サァァイ…」ムシャムシャ
コンパン「コンパンッパンパパンッ」ピョンピョンッ
ラッキー「ルァァァァァァッキィィィィエェェェッ!」シュッシュッ!
サイホーン「サ…サィィ…」ビクッ
レッド「……………っ!」パァァッ
ブルー「すごい迫力ー!あのラッキーがこの辺りのボスなのかな?」
――――
――
ガルーラ「ガルゥ…」ナデナデ
子ガルーラ「アゥーアゥー」ニパァ
レッド「………っ」ホッコリ…
ブルー「あの子ガルーラ、カワイイィ~!」キャッキャッ
――――
――
ドードー「ドードー!」シュタタタタッ
ドードリオ「トリオ!」シュタタタタッ
レッド「………ッ」ワクワクッ
ブルー「速ーいっ!でも私のブルタウルスの方が凄い速いもんねっ!」
――――
――
ニドリーノ「ニィドォ!」ガオー
ニドリーノ「ニドリィ!」ガオー
ニドリーナ「ニドリィナ……///」ポッ
レッド「………ふっ」ニヤニヤ
ブルー「一人の女の子を巡っての男の子通しの熱い戦い!イイねぇ!」
――――
――
ブルー「ホラッ!サファリゾーン楽しいでしょっ?」
レッド「…………………悪くは無いな」
ブルー「もうっ。素直じゃないなぁ、レッドくんは。顔に隠してるつもりだろうけど、顔に出てるよ?」
レッド「………………」フイッ
ストライク「ストォッ!」シュッシュッ
ブルー「あ、あそこに居るのってストライクじゃない?木で居合切りしてるよっ」
レッド「………ストライク、か」チラッ
レッド「………」チャキッ
レッド(………キラ)
四年前・マサラタウン
がさごそっ
グリーン「なあ、ロリ巨乳ー。本当にここらへんにいるのかYO?」
ブルー「噂じゃこの辺りに出るんだって、死神!あと、そのあだ名やめてよー」
グリーン「でも町の大人やグランパが言ってたZE?ブルーは発育が良いから将来巨乳になるってYO」
ブルー「もうヤダなぁ、大人って!ねえ、レッドくん?」
レッド「知らねぇよ、そんな事。そんな事より、その死神ってどんな奴だよ」
ブルー「町の子たちが言うにはね、おっきい鎌を持ってるんだって!」
レッド「鎌だけで死神って言いすぎじゃないのか?」
ブルー「でも、この辺りのポケモンをいっぱい襲ってるんだって!」
グリーン「ふ~ん…」ゴソゴソ
レッド「それで?その死神さんを見つけてどうするんだよ?」
ブルー「………どうしよう?」
レッド「おいおい…」
ブルー「でも会ってみたいものは会ってみたいんだもんっ!」
レッド「それでソイツが本当に死神だったら命取られるかもよ?」
ブルー「だいじょうぶだよっ!レッドくんが居るし!」
レッド「そ…そうかよ///」フイッ
グリーン「………」
レッド「おい、緑。さっきから黙ってどうしたんだよ?」
グリーン「………コレ、死神じゃね?」
ストライク「ストォ……ストォ…」ゼーゼー
レッド「大きい鎌だな」
ブルー「死神さんだぁっ!」パァァッ
グリーン「ヘイヘイッ!何のんきに言ってんだYO!」
ストライク「スト…?」チラッ
赤緑青「っ!」ハッ
ストライク「ストォ…」ジリ…
レッド「………」ジリ…
ブルー「うぅ……」ギュー
グリーン「く、来るかっ!こんにゃろー!」
ストライク「ス……ト…」バタンッ
グリーン「あり?」
ブルー「死神…さん……?」
レッド「………コイツ、よく見たら傷だらけじゃねぇか」
ストライク「ス……」ボロボロッ
レッド「この傷…。鳥ポケモンのくちばしや爪の痕だな…。ポッポとかの大人しい奴じゃないのは確かだろうけど…」
ブルー「ね…ねえっ!早く手当してあげないと!」
グリーン「だ、だけどYO!コイツ、死神じゃないのかYO!?」
レッド「俺もブルーの言う通りだと思う。じゃなきゃ、死神が本物の死神に魂狩られちまうぞ。と言う訳でグリーン、傷薬取って来い」
グリーン「俺はパシリじゃねぇYO!」
――――
――
ストライク「ストッ…!」ズキッ
ブルー「沁みるけどガマンしてね?」シュッシュッ
ストライク「ストォ…」フゥゥ
レッド「しかし、この辺りじゃ本当に見かけない奴だな…。流れのポケモンか?」
グリーン「さっきグランパの研究所から取って来たポケモンの本によると、かまきりポケモンのストライクだってYO」
レッド「ストライクって言うんだな、お前」
ブルー「強そうだねー」
グリーン「強いってかボロボロじゃん」
ブルー「ねえ、この子、この後どうしよう?町に連れてく?」
レッド「いや、見かけないポケモンをいきなり町に連れてッたら大人たちがびっくりしてコイツに何するか分からねぇだろ」
グリーン「じゃあ傷が治るまでどこかの茂みに隠そうZE!」
ブルー「それ名案!」
レッド「グリーンにしては良い考えだな」
ストライク「スト…?」
――――
――
ストライク「スト…?」
レッド「よぉ」スッ
ブルー「ちゃんと大人しくしてる?死神さん」
グリーン「おっ、割と元気じゃんかYO」
ストライク「ストッ」コクッ
レッド「お前、結構物分かりがいいじゃねぇか」
ブルー「ポケモンも見かけによらなよね」
グリーン「ガキのくせに大人ぶってる奴も居るしな」
レッド「誰の事だ?」
ストライク「ストトトッ」クスッ
ザァーザァーザァー………
ストライク「スト…?」
レッド「よぉ」スッ
ストライク「スト?」キョロキョロッ
レッド「あの二人なら居ないぜ。ブルーは風邪ひいて、グリーンはオーキドの爺さんの手伝いがあるんだとよ」
ストライク「スト…」シュンッ
レッド「ククッ…。俺で悪かったか?」
ストライク「ストッ」フルフルッ
レッド「気ィ遣わしちゃったか?悪いな」ニカッ
レッド「ホレ、メシ持ってきたぞ」スッ
ストライク「スト…」ムシャムシャッ
レッド「旨いか?」
ストライク「ストッ!」コクッ
――――
――
グリーン「ヘイ、グランパ」
オーキド「何じゃ、グリーン?」
グリーン「もしよぉ、元々そこに居ない筈のポケモンがそこに住み付いたらどうなるんだ?例えば、イワークが近所の草むらに居るとかさ」
オーキド「そうじゃのぅ…。そこの生態系が崩れるのではないのか?いわゆる外来種って奴かのぅ?」
グリーン「………!」
オーキド「どうかしたのか?」
グリーン「な…何でもないYO!」
オーキド「………」
――――
――
レッド「だいぶ傷も治って来たな」
ブルー「良かったね、キラ!」
レッド「キラ?」
ブルー「ストライクって種族名でしょ?それじゃ自分の事を人間って呼ぶのと同じじゃん」
レッド「それで何でキラなんだ?」
ブルー「テレビでやってるガンポケ種の主人公のキラってトレーナーのポケモンがストライクだったから!」
ブルー「あと、デスレポートって漫画の死神自称してる主人公がキラって名乗ってたから!」
レッド「ふぅん…、それで良いのか、お前」
ストライク「ストッ」コクッ
ブルー「良いって!アリガト、キラ!」
グリーン「………」
レッド「どうしたんだよ、グリーン?さっきから黙り込んで」
グリーン「いや、あのn…「成程のぅ…そう言う事だったか」
赤緑青「!?」
オーキド「最近三人で隠れてこそこそしてると思ったらポケモンを匿っていたんじゃな」
レッド「オーキドの爺さん…」
グリーン「あちゃー」
オーキド「成程、ストライクか…。確かにこの辺りには見かけないポケモンじゃのぅ…」チラッ
キラ「スト…?」
ブルー「な…何で……?ムギュー
オーキド「どうりでグリーンがあんな事を聞いて来たと思ったわい」
ブルー「グ…グリーンくんっ!?」
レッド「グリーン…お前ェ。大人にチクったな…?」キッ
グリーン「ち…チクってねぇYO!ただ、グランパに元々そこに居ない筈のポケモンがそこに住み付いたらどうなるんだって聞いただけで…」
オーキド「さてはて…どうしたものかな…」スッ
ストライク「ストッ!?」
ザッ
レッド「………」キッ
ブルー「むぅっ…」キッ
グリーン「ヘイヘーイ」キッ
キラ「ストォ…」
オーキド「お前達…」
レッド「キラにヒドイことはさせねェ」
ブルー「キラを連れてかないで!」ウルッ
グリーン「まあ、流れ的な?」
オーキド「やれやれ…困ったのぅ……」
がさがさっ
町人「大変だ、オーキド博士!町にオニドリルとオニスズメの大群が!」
オーキド「何じゃと!?すぐに向かわなければ!」ダッ
キラ「ッ!」ズキッ
ブルー「た…大変!私たちも町に戻らなきゃ!」
グリーン「でもオニスズメとオニドリルの大群が何で…?」
レッド「………もしかして」
『この傷…。鳥ポケモンのくちばしや爪の痕だな…。ポッポとかの大人しい奴じゃないのは確かだろうけど…』
レッド「キラ!居ない…」
ブルー「キラ!?一体どこにいっちゃったの!?」
グリーン「それより早くマサラタウンに戻ろうZE!」ダッ
レッド「キラ…」ダッ
マサラタウン
オニドリル「ギャァーギャァー!」バッサバッサッ
オニスズメ「ギャァーギャァー!」バッサバッサッ
「キャー!」
「カツラ盗られた―!」
オーキド「まさか…昨日散歩してて、間違ってオニドリルたちの巣に石を投げてしまったからか…?」
レッド「アンタの所為か!」
ブルー「このジジィ!一瞬キラの所為かと思ったじゃんっ!」
グリーン「クソッ…流石に俺も見損なったZE!」
オーキド「ス…スマン……」シュンッ
ゴォォォォッ!
オニドリル「ギャァーギャァー!」ゴォォ!
ブルー「きゃぁっ…!」
レッド「ブルー!」バッ
ガキィィンンッ!
キラ「ストォ…!」ググッ
レッド「キ…キラ……?」
ブルー「キラァ!」
グリーン「あ…危なかったぁ…」ホッ
キラ「ストォォッ!」キッ
オニドリル「ギャアァー!」プンプンッ
キラ「ストォォ……」フーフー
レッド「キラ……?」
シュンッ…ザシュッ!
オニドリル「ギャアァァァー!」ブシャー
レッド「ッ!?」
ブルー「へっ?」
グリーン「な…何が……?」
オニスズメ「ギャアァッ!?」
シュンッ……ザシュッ!ザシュッ!ザシュッ!
オニスズメ「グギャアァァァッ!」
キラ「…………ストォ…ストォ……」ハァハァ…
ブルー「キ…キラ………?」
グリーン「オニスズメとオニドリルが一瞬で……」
レッド「コレをキラ……が…?」
オーキド「凄いレベルじゃのぅ」
キラ「ストォォ………!ストォォォ………!」フーフー
レッド「キ…ラ……?」
キラ「ストラァァァイクッ!」ガオー
「わー!何だ何だー!?」
「まだポケモンが暴れているぞー!」
ブルー「ちょっと!キラァ!どうしちゃったの!?」ワタワタッ
グリーン「ちょっ…コレ、マズくね?」
オーキド「さっきのバトルで何かのスイッチが入ってしまったのかもしれんのぅ」
キラ「ストラァァァイクッ!ストラァァァイクッ!!!」ブオォォンッ!ブオォォンッ!
レッド「キラ………」
ブルー「レッドくん!」
グリーン「待てレッドゥ!今のキラに近づいたら…!」
レッド「………」フゥゥ
レッド「………来な、キラ」ニカッ
キラ「ストラァァァァァァッイクッッ!!!」シュバッ!
ちゃきっぽんっ
ガルーラ「ガルゥゥラアァァッ!」
レッド「っ!?」
オーキド「ガルえもん、ねこだまし!」
ガルえもん「ガルゥツ!」パンッ
キラ「ストォッ!?」ビクッ
オーキド「続けて…」チャキッポーイッ
ラッキー「ラッキー」ポンッ
オーキド「ラキえもん、うたうじゃ!」
ラキえもん「ら~きィィィィィイイイイッ♪」
キラ「ス……ト……」ウトウト…
ばたんっ
キラ「ストォ……」スヤスヤ
レッド「………」
ブルー「レッドくぅぅんんっ!よがっだあぁぁっ!」ウワアァァンッ!
グリーン「ひやひやしたZE…」
オーキド「レッドよ、あまり暴走して我を忘れたポケモンを相手に無茶してはならぬぞ」
レッド「………」
レッド「………なあ、オーキドの爺さん。キラ…このストライクをどうするつもりだ?」
ブルー「っ!」
グリーン「………」
オーキド「そうじゃのぅ……。このまま野生に還しても、この辺りの生態系に影響が出てしまうじゃろうし、誰かに捕獲してもらうのが一番じゃろうな…」チラッ
レッド「………なら、俺がキラを捕獲して育てる」
オーキド「………良いのか?さっきの様に暴走するかもしれんぞ?」
レッド「俺がキラを暴走させないように育てる。そうすれば文句無ェだろ?」
オーキド「………良いじゃろう」
――――
――
「……ッドく……レッ……くんっ!」
ブルー「レッドくん!聞いてるっ?」ユサユサッ
レッド「ん……ああ。すまん、ぼーっとしてた。何だっけ?」
ブルー「だからあっちでハクリューのシューがあるんだって!一緒に観に行こっ!」ギュッ
レッド「………ああ」
レッド(あれから俺はキラを暴走しないように育てていたが、今だにキラのレベルの高さ故に成果を上げれていない…)
レッド(俺は………)ギリッ…
――――
――
ブルー「あー、楽しかったね、サファリゾーン!」
レッド「そうだな」
ブルー「ねえ、レッドくんはこれからどうするの?」
レッド「海に出ようと思っている」
ブルー「海、かぁ…。じゃあまたここでバイバイだね」
レッド「お前はどうするんだ?」
ブルー「私、まだセキチクシティでやり残した事があるんだ」
レッド「そうか…。じゃあ、またな。ブルー」
ブルー「うんっ!」
たったったっ………
ブルー「あっ!」
レッド「?」
ブルー「私ィ!ぜったいぜっったい!ぜぇぇったぁいっ!レッドくんに追いつくからねェェッ!」
レッド「………?、おう追いついてるじゃねぇか?」
レッド
手持ち 六匹
リザードン ♂ NN ライター ピカチュウ ♂ NN ピッキー
Lv39 Lv32
ドラゴンクロー かえんほうしゃ 10万ボルト でんこうせっか
りゅうのいかり エアスラッシュ くさむすび ちょうはつ
ニドキング ♂ NN マスキオ ??? ♀ NN フカヒレ
Lv36 Lv30
どくづき あばれる きりさく あなをほる
10万ボルト にどげり ドラゴンクロー りゅうせいぐん
ストライク ♂ NN キラ ガラガラ ♂ NN ジュニア
Lv48 Ⅼv30
つるぎのまい はがねのつばさ つばめがえし ストーンエッジ
つばめがえし でんこうせっか ほねブーメラン つるぎのまい
ボックス
カビゴン
19番水道
レッド「………」
カビゴン「ぐおーぐおー」プカプカッ
ぴくんっ
レッド「っ!とーうっ!」グイッ
クラブ「ごぽぽぽっ」バシャァァァンッ
レッド「モンスターボール、特攻!」ポーイッ
ばしゅんっ!
レッド「クラブ、か…。これでは波乗りするには心もとないな」
レッド「かく言う、このカビゴンも…」チラッ
カビゴン「ぐおーぐおー」プカプカ
レッド「ただの浮島状態、か…」
あほーあほー
レッド「そして、いつの間にかどこかに流されていた。いわゆる遭難って奴か…」フゥゥ
レッド「どこかに海を渡るに適したポケモンは居ないものか…」キョロキョロ
「ラアァァァッ!」
レッド「この声は…?」
ラプラス「ラプラプウゥゥッ!」
レッド「アレはラプラス…。のりものポケモンか…。あれほど波乗りに適しているポケモンは居ねぇな…」チャキッ
ぽっぽー!
密猟者1「コラー!待てや、ラプラスゥ!」
密猟者2「大人しく捕まれやー!」
ラプラス「ラプラアァッ!」ウワアァァンッ!
レッド「む?」
密猟者1「いい加減にしねェと…」チャキッ
バァンッ!バァンッ!
ラプラス「ラプゥッ!」ガクッ
密猟者2「オイオイ、あんま傷つけて売り物にならなくなったらどうするんだよ!」
密猟者1「悪ィ悪ィ」
ライター「グオォォォォッ!」バァサバァサッ
密猟者1「な…何だァ!?」
密猟者2「リザードン!?」
レッド「ライター!かえんほうしゃ!」
ライター「グオォォォォッ!」ボオォォッォォッ!
密猟者1「アチチチチッ!」
密猟者2「何なんだ、あのガキィ!」
レッド「大丈夫か、お前」ナデナデ
ラプラス「ラプゥ…?」
レッド「………テメェら小悪党にゃ生きる価値も見出せねェな」チャキッ
レッド「斬れ…キr……ッ!」ハッ
『ストラァァァイクッ!』
『ポケモンもトレーナーも己の力に驕り、自身以上を操ろうと、力に溺れ、力に呑まれる!そんな事でハードボイルドなトレーナーを名乗るなど、笑止千万!醜悪至極ゥ!』
レッド「チィッ…!」
バァンッ!
レッド「ッ……!」ゴフッ
密猟者1「あっ…」シュゥゥ
ライター「グオォッ!?」
ラプラス「ラプゥッ!?」
レッド「………グッ」グラッ
ばっしゃあぁぁぁぁんっ!
ふたごしま
バッシャアァァァァンッ!グオォッ!ラプラァッ!ヤッチマッタァー!ズ…ズラカルゾォ!
?「ミロォ!ミロォ!」クイクイッ
?「どうかしたの?」ナデナデ
?「………!アレってもしかして…!」
?「行くわよっ、ミロカロス!」ヌギッ
ミロカロス「ミロォ!」
ばっしゃあぁぁぁぁんっ!
――――
――
「……ッド……ッド……ん……レ……」
レッド「ん……」
シロナ「レッドくんっ!」ペチペチッ
レッド「ん……あ…シロナ…の…姐…さん……?」
シロナ「良かった、意識はあるようね」ホッ
レッド「ここ…は……?ッ痛ゥ…!」ズキッ
シロナ「まだ無理に動かない方が良いわ。急所は外れてるけど、結構血が出てたから」
レッド「ああ…」フゥゥ
シロナ「それにしても驚いたわ。キミとこんな形で再開するなんてね」
レッド「ああ、俺もだよ。………と言うか、何で俺、裸?」
シロナ「服が濡れてたから。そのままだと風邪引いちゃうだろうし」
レッド「そして何故に姐さんも裸?」
シロナ「コートが濡れるのがイヤだったんだもの」
レッド「だけど、何で姐さんはこんな所に居るんだ?」
シロナ「ちょっとこの島には面白いのがあるのよ」
レッド「ふぅん…」
シロナ「そ・れ・で♪」グイッ
レッド「な…何ですか?」
シロナ「レッドくんはハードボイルドなチャンピオンを目指す為にあれからどれくらいの女の子を味わったのかしら?」
レッド「ああ…マサラ出る時も入れたら、ナツミさんにカスミにエリ子、エリカお嬢…あと、逆痴漢して来たミニスカ…」
シロナ「あらあら。中々大人な体験をしたのね」
レッド「………だけど、あの時、姐さんに言われた言葉…。外の世界には沢山俺より強い奴が居る…。それをあれから体験した…。文字通り…身を持ってな」
シロナ「そう…」
レッド「そいつと戦って以来…どうしてもそいつの言葉が俺を揺さぶって来る…。俺の積み重ねてきた努力を全てぶち壊された気分だ…」
シロナ「………」
レッド「俺がキラを…使いこなせずにいる。いや、キラだけじゃねェ…。ライターもピッキーも皆俺のレベルの低さの所為で傷つけてしまった…」
レッド「今の俺はちっともハードボイルドじゃねェ…。スレタイ詐欺にも程がある…!」グッ…
ぎゅっ…
レッド「あ…っ」
シロナ「そんなに塞ぎ込む事はないわ。何だかんだでレッドくんはまだ十歳じゃない」ナデナデ
レッド「だが…!俺はハードボイルドな漢にならなければ…!」
シロナ「レッドくんがどうしてそんなにハードボイルドになりたいのかは知らないけど、たまには無理せず大人に甘える事も大事よ?」
レッド「姐さん…」
レッド「ぐ…っ…うァ゛……ッ」グッ…
シロナ「………」ナデナデ
――――
――
レッド「………すまなんだ、姐さん。らしくなく取り乱した」
シロナ「年相応で可愛かったわよ?」
レッド「………よしてくれ」テレッ
ばしゃあぁんっ
ラプラス「ラァプゥ!」
レッド「お前は…!そうか、無事だったか…」ホッ
シロナ「この子、キミについて来たのね」
ラプラス「ラアプゥッ!」
がしゃぁんっ
レッド「これは俺のハーレー!お前が拾ってくれたのか?」
ラプラス「ラプッ!」コクッ
レッド「ありがとな」ナデナデ
ラプラス「ラプゥッ♪」スリスリ
シロナ「ねえ、この子、レッドくんの仲間になりたいんじゃないの?」
レッド「そうなのか?」
ラプラス「ラプゥ!」コクッ
レッド「そうか…来いよ、ラプラス」カチッ
ばしゅんっ!
レッド「これから宜しく頼むぞ、ラプラス…」
レッド「そう、名は…乗り物…舟…アークにするか」
シロナ「良かったわね、レッドくん」ニコッ
レッド「………シロナの姐さん、折り入って頼みがある」
シロナ「なぁに?」
レッド「俺を鍛えてくれ」
シロナ「それは構わないけど……どうして?」
レッド「俺は弱い。トレーナーとしての…ハードボイルドとしての精神も力も…!」
レッド「そう、一番長く一緒にいる筈の奴にさえも認められない程にな…」
レッド「今の俺じゃ、この先の強い奴や、俺にトラウマを植え付けた奴にも一生勝てねェ…」
レッド「俺はあの漢に………勝ちたいんだ。トレーナーとしてもハードボイルドさにしても」グッ
シロナ「そう…分かったわ。でもこれだけは先に言っとくわ」
レッド「?」
シロナ「バトルは勝ち負けより大切な事があるって事を覚えといてね」
レッド「………ああっ!」
シロナ「ふふっ。じゃあ楽しみましょ、二人っきりでの修行♪」
――――
――
シロナ「二週間、よく頑張ったわね」
レッド「結局一度もバトルに勝つ事も先にイかす事も出来なんだがな…」
シロナ「ふふっ。そう落ち込まないの」
レッド「誰がっ」
シロナ「じゃあコレは頑張ったレッドくんへのご褒美」スッ
レッド「………石?赤と黒の二種類の色の石なんて珍しいな…」
シロナ「以前偶然拾った物なんだけど、私は使わないもの」
レッド「このお姉さん、要らないものを押し付けやがった」
シロナ「でもレッドくんの役には立つと思うよ」
レッド「どう言う意味だ…?」
シロナ「その石を試しにキラに持たせてみると良いわ」
レッド「姐さんがそう言うなら…」
シロナ「この島をずっと西に向かえば、次のジムのあるグレン島に着くわ」
レッド「ああ、分かった」ポーイッ
アーク「ラプゥッ!」プンッ
レッド「姐さんはまだこの島に残るのか?」スタッ
シロナ「ええ。まだちょっと調べたい事があるから」
レッド「そうか…。じゃあ世話になったな、姐さん」
シロナ「またいつか会いましょ、レッドくん」ニコッ
レッド「次会った時は本気でバトルしようぜ」
シロナ「ふふっ。その時は本気を出させてね?」
レッド「ふっ…今に見てな」ニヤッ
レッド「行くぞ、アーク!」
アーク「ラプゥゥッ!」
続き
レッド「ハードボイルドにチャンピオンを目指す」【3】