八幡×雪乃
短編です。
(注)八幡と雪乃が付き合っているという設定です。
あらかじめご了承ください。
元スレ
比企谷「雪ノ下との未来予想図」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385526702/
【休日 比企谷家】
ピンポーン
比企谷「おう、雪ノ下。いらっしゃい」ガチャ
雪ノ下「おはよう比企谷君。お邪魔するわ」
カマクラ「にゃーん」トコトコ
雪ノ下「あら、今日もお出迎えしてくれるのね」
比企谷「最近お前が来るのがわかってきたみたいでな」
カマクラ「にゃー」スリスリ
雪ノ下「相変わらず人懐っこい子ね。小町さんに似たのね、きっと」ダキッ
比企谷「おい、一言余計だろ。さらりと俺をディスるんじゃない」
【リビング】
比企谷「飲み物持ってくるわ。コーヒーでいいか?」
雪ノ下「ええ、お願いするわ」
~~~~
カマクラ「にゃー」
雪ノ下「……♪」ナデナデ
比企谷「ほい。砂糖は一つだよな」カチャ
雪ノ下「ええ、ありがとう」
雪ノ下「……」キョロキョロ
雪ノ下「そういえば小町さんの姿が見えないようだけど…」
比企谷「」ピク
雪ノ下「どこかへお出掛けかしら?」
比企谷「…川崎の弟と映画だとさ」ムスー
雪ノ下「お付き合いは順調そうね」
比企谷「…ああ、今日は早起きして弁当作ってたよ」イラ
比企谷「大志の野郎… 小町の手作り弁当だと…?」イライラ
雪ノ下「いい加減大人げない態度は止めなさい、このシスコン」
(補足)
小町と大志も付き合っているという設定で補完してください。
雪ノ下「大志君は真面目で誠実そうな良い子じゃない」
比企谷「そういう奴に限って将来犯罪者になるんだよ。見かけなんか信用ならん」
雪ノ下「(あなたが言うと複雑な気分ね…)」
雪ノ下「本当はもう大志君を認めているのでしょう?」
比企谷「…気に食わんものは気に食わん」
雪ノ下「妹さんの恋人くらい快く迎えてあげなさい。器の小さい男ね」
比企谷「ほっとけ」
カマクラ「にゃー」
雪ノ下「……♪」ナデナデ
比企谷「…なぁ、どこか出掛けるか?」
雪ノ下「私は十分楽しんでいるのだけれど」
比企谷「お前はな。デートと言っても休みの日にお前がカマクラと遊ぶのがほとんどじゃねーか」
雪ノ下「…やはり人の欲望は際限無いものなのね。
少し前は、『俺は雪ノ下と一緒ならそれでいい』、って言ってくれたのに…///」ポッ
比企谷「ストップ! ストーップ! 黒歴史を本人の前で掘り返すのはやめろ」
雪ノ下「冗談はともかく、どこか出掛ける当てはあるのかしら」
比企谷「お前がこの前見たいって言ってた映画あったろ。昼飯食ってからだとちょうどいい時間なんだが…」
雪ノ下「…そうね。ずっと家にいるのも不健康だし、午後からは出掛けましょうか」
【お昼時】
比企谷「よっし、今日は俺がメシ作るわ」
雪ノ下「私も手伝おうかしら」
比企谷「いいっていいって。今日こそはお前をぎゃふんと言わせてやる」
雪ノ下「ふふっ、楽しみにしてるわ」
~~~~
比企谷・雪ノ下「「いただきます」」
「……」モグモグ
「……」モグモグ
雪ノ下「!」
雪ノ下「比企谷君… あなた料理の腕上げたわね」
比企谷「おっ、本当か」
雪ノ下「今までもそれなりに美味しかったけど、最近は上達が目覚ましいわ」
比企谷「そりゃ雪ノ下の料理の手際を見てればイメージが掴みやすいからな」
比企谷「やっぱり誰かのやり方を見るのが一番参考になるのかもな」
雪ノ下「…そうかもしれないわね」
比企谷・雪ノ下「「ごちそうさまでした」」
雪ノ下「後片付けは私がやるわ」
比企谷「そっか、じゃあお願いするわ」
~~~~
ゴロン
比企谷「ふあぁぁぁ…」
比企谷「……」ウツラウツラ
比企谷「(いかん、腹いっぱいになったら眠くなってきた… 昨日遅くまでデートプランを考えてたせいだな…)」
比企谷「(寝るな俺… 寝たら… 午後からのデートが…)」
比企谷「……」
比企谷「zzz…」
雪ノ下「比企谷君、洗い物終わったわ。食後のコーヒーでも――」
比企谷「zzz…」
雪ノ下「(…映画を提案した方が眠ってどうするのよ)」
雪ノ下「(まぁ目の下のクマから察するに、デートプランでも考えてロクに寝ていないんでしょう)」
雪ノ下「(お腹いっぱいになって眠くなるなんて… まるで子どもね)」ナデナデ
比企谷「zzz…」
雪ノ下「(…仕方ないわね)」
ファサー(毛布を取り出す雪ノ下の図)
雪ノ下「……」モゾモゾ
雪ノ下「…お休みなさい、比企谷君」ギュッ
【数時間後】
ガチャ
小町「たっだいま~」
大志「お、お邪魔しまーす――って」
比企谷「zzz…」グー
雪ノ下「zzz…」スヤスヤ
小町「おやおや、これはこれは…」ムフー
大志「お兄さんとお姉さん、気持ちよさそうに寝てるっすね…」
比企谷「んん…」パチクリ
比企谷「…おお、小町お帰り」
雪ノ下「ん… あら小町さん。お邪魔してるわ」
小町「こんにちは雪乃さん。お二人でお昼寝ですか? いいですねー」
雪ノ下「ええ。この男が、この男が映画を見に行こうと言い出したにも関わらずさっさと眠ってしまったせいでね」
比企谷「わ、悪かったって… 今度埋め合わせするから」
雪ノ下「期待しないで待ってるわ」
大志「お兄さんお姉さん、お邪魔してるっす!」
比企谷「…げ。お前は」
大志「お兄さん、そんな露骨に嫌そうな顔しなくてもいいじゃないっすか!」
比企谷「お兄さんお兄さんうるせーよ、この犯罪者予備軍が」
比企谷「俺が寝てる間にずけずけとウチの敷居を跨ぎやがって…」
比企谷「さては寝てるのをいいことに、邪魔者の俺を亡き者にするつもりだったな?」
比企谷「冷蔵庫のMAXコーヒーに毒を入れるか、あるいはカマクラの爪に毒を塗って…」
大志「やらないっすよそんなこと! 被害妄想激しすぎっす!」
小町「もーお兄ちゃん! 失礼なこと言わないでよー。小町的にポイント低―い」
小町「あっ、そうだ! せっかくなんで雪乃さんも晩御飯一緒にどうですか?」
雪ノ下「あら、もうそんな時間なのね… いいかしら?」
小町「もちろんです! みんなで食べた方が美味しいですし、雪乃さんから料理教えてほしいです!」
雪ノ下「…そうね、たまには賑やかなのも悪くないわね」
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比企谷「雪乃さん『も』… だと? まさか…」
大志「はい、自分もお呼ばれされてるっす!」
比企谷「お前に食わせる晩飯は無い」
大志「お兄さんひどいっす!」ガーン
雪ノ下「男の子2人だと材料は… ちょっと足りなそうね。比企谷君、買い物に行くわよ」
比企谷「だが断る。俺はこの家の将来の大黒柱として、家族の行く末と風紀を見守る義務がある」キリッ
雪ノ下「下らないこと言ってないでさっさと行くわよ。お二人の邪魔をしないで、今日の埋め合わせに荷物持ちくらい付き合いなさい」ズルズル
比企谷「い、いてててて… わ、わかったから、耳を引っ張らないでくれぇ…」ズルズル
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比企谷「雪ノ下との未来予想図」
終わり