関連
【艦これ】提督「この平和な鎮守府の日常」【前編】
【艦これ】提督「この平和な鎮守府の日常」【中編】


578 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/04 22:11:20.85 97juVvOE0 246/400

【艦載機ラブ】

 ―12時、執務室―

提督「むぅ…書類が終わらない…」ガリガリ

瑞鳳「提督ぅ、失礼するわよ?」ガチャ

提督「何だ瑞鳳。艦載機の整備の手伝いは断るぞ」

瑞鳳「そんな事させないわよ。飛鷹や隼鷹じゃないんだから。その、書類片付けるの忙しいんでしょ?だから、差し入れで卵焼きを作ってきたのよ」

提督「おおっ、マジか?助かる!」

瑞鳳「はい、どうぞ」コトッ

提督「おお、美味しそうだ…。じゃ一口…」パクッ

提督「ん。やっぱ美味しい」

瑞鳳「ホント?ありがと!」

提督「じゃ、お礼と言っては何だがこれ」ペラ

瑞鳳「これは?」

提督「新しい艦載機、彩雲の運用許可証」

瑞鳳「え、いいの?私が彩雲を使ってもいいの?」

提督「ああ、あくまで試験運用だけどな」

瑞鳳「それでも十分よ!私、色々な艦載機の運用に興味があったんだから」

提督「そうだったのか…」パクッ

瑞鳳「何度も言うけど、艦載機には色々な魅力があるのよ。例えば九九艦爆は脚が可愛いし、天山はプロペラが可愛いしー」

提督「ほうほう…」モグモグ

瑞鳳「烈風は羽が微妙に曲がっている所がカッコいいのよね。ああ、この彩雲って言うのも、翼がピシーッと真っ直ぐなのがスマートでいいし」

提督「ふむ…ふむ…」モキュモキュ

瑞鳳「あ、あと紫電改二は少しずんぐりした感じのカタチがまた―」

提督(…卵焼きの味に集中できないんだが)


【END】

579 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/04 22:27:32.76 97juVvOE0 247/400

【姉妹を探せ】※2レス続きます

 ―講堂―

提督「この前の大規模作戦で我が艦隊の仲間になった、長波だ」

長波「夕雲型駆逐艦四番艦、長波サマだよ!」

『長波さーん!』

『仲良くなろー!』

『ひゃっはー!これで歓迎会が開けるぜー!』

長波「んん?」キョロキョロ

提督「どうしたんだ?」

長波「いや、あたしの姉妹艦の夕雲姉さんや巻雲、朝霜、早霜、清霜がいないなーって思ってさ」

提督「あー…すまんな、彼女達はまだウチの艦対にはいないんだ…」

長波「そっか…」シュン

提督「…そんなに姉妹が恋しいのか?」

長波「…いやさ、自分がせっかく皆の仲間になれたって言うのに、その中に自分の姉妹がいないって言うのは何だか寂しくてね…」

艦娘達「………」

提督「………」

長波「ま、だけど皆がいるからあんまり寂しくないしね。じゃあ皆、こんなあたしと一緒に―」


提督「よっしテメェら!全力で長波の姉妹艦を探すぞぉぉぉぉぉぉ!!」

艦娘達「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


長波「ええっ!?」

提督「重巡洋艦と軽巡洋艦を軸とした艦隊はバシー島沖と沖ノ島Extra海域へ行け!戦艦を運用しても構わん!」

妙高「了解しました!」

長波「え、ちょっ―」

提督「大淀、他の鎮守府に連絡して、長波の姉妹艦を持っている奴がいないか確認しろ!もしいたら資材と交換するように伝えるんだ!」

大淀「かしこまりました!」

長波「ええっ、何この出撃祭りは!?」

提督「安心しろ!俺達はお前の寂しさを拭い去りたいだけさ!お前が気に病む必要はないぞ!」

長波「ええええ…!?」

580 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/04 22:28:21.00 97juVvOE0 248/400

 ―数日後―

夕雲「夕雲型一番艦、夕雲、着任しました」

巻雲「夕雲型駆逐艦、巻雲と言います」

朝霜「よお!あたいは、夕雲型駆逐艦十六番艦の朝霜さ。

早霜「夕雲型駆逐艦、早霜、着任しました」

清霜「どうも!夕雲型の最終艦、清霜です」

長波「」

提督「どうだ…長波…お前の姉妹艦を全員着任させたぞ…」ゼーゼー

長波「…提督やるじゃんか」ハハッ


吹雪「司令官…過度の出撃と他の鎮守府との取引で資材が底を尽きました…」 提督「…オーマイガッ…」】

581 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/04 22:44:44.92 97juVvOE0 249/400

【バレた】

 ―執務室―

提督「どうしてお前は出撃の度に白旗を振るんだ…」

リットリオ「え…だって敵の攻撃怖いし…」

コンコン

提督「ん?」

伍督「やっほ、失礼するぜ」ガチャ

提督「何だお前か…アポなしで来るなよ…あと返事もしてねぇのに開けるな」

伍督「気にすんな―って、そこの女の方は?」

提督(あ、ヤバッ…できるだけ他の鎮守府にはリットリオの存在を知られたくないんだよなぁ…)

提督「ああ、コイツは―」

リットリオ「Ciao!私はイタリアの戦艦、リットリオだよー!」キュピーン

提督「おいバカ―ッ!!」

伍督「……え?イタリアの戦艦?」

提督「あー!あー!あー!それは嘘で―」

リットリオ「そうだよ!私は生粋のイタリア戦艦!得意料理はパスタだよっ♪」

提督(ああ…もうダメだ…)

伍督「…提督…何でお前がイタリアの艦娘を持ってるんだ…」

提督「…大型建造で偶然できて…」

伍督「…そうか」

提督「…悪かった。今まで黙っていて…もし、リットリオの存在がバレれば色々面倒な事になると思って…」

伍督「…資材配分は?」

提督「え…?燃料4000、弾薬と鋼材が6000ずつ、ボーキが2000で開発資材が20。シオイレシピと同じだけど…」

伍督「…時間は?」

提督「…7時間」

伍督「よっしゃ!俺もそのレシピで回してみるぞー!!」

提督「ほぇっ!?」

伍督「はっはっはぁ!!俺もその美人なイタリアの艦娘をゲットするぜー!!」

バタン

リットリオ「何か、人生楽しんでそうな人だったよねぇー」

提督(ま、そんなほいほいリットリオが出てくるとは思えないし…放っといていいか)


 ―翌日―

伍督『なあ…何か建造時間9時間ってのが出てきて、不気味だからそっちで引き取ってくんね?』

提督「うぉい!!」


【続くのだろうか】

582 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/04 22:49:37.74 97juVvOE0 250/400

【第1回~艦娘知識試験~その20】

ジャンル:理科

問20.『漢字で"希土類元素"と表される、携帯電話等の電子機器に含まれている物質は何か』


・明石の答え 『レア・アース』

 提督のコメント:その通りです。


・瑞鳳の答え 『ホロレア・アース』

 提督のコメント:2文字余計です。


・夕張の答え 『レア・メタル』

 提督のコメント:もはや別の物質になっています。

583 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/04 22:56:10.44 97juVvOE0 251/400

【一日1人、キャラ紹介】

≪リットリオ≫

リットリオ級戦艦。提督が伊401を建造しようとしたところ、偶然建造されてしまった艦娘。すぐに抱き付くのはイタリア式の挨拶だと言い張っている。

当時のイタリア兵のようにヘタレで、敵艦隊の攻撃で(例え当たらなくても)震え上がってしまい白旗を振り命乞う。パスタやピッツァを作るのが得意。

ビスマルクの事を上官並みに信頼している。当然ながら>>1のオリジナル艦でゲームには登場していない。

好きな言葉は『隣人を愛しなさい』。

592 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/05 22:02:53.23 JIc3IPUS0 252/400

【さらなる海外艦】※地文、2レス以上続きます

 ―18時、執務室―

提督「そろそろか…」

 提督は壁に掛けられた時計を見ながらそう呟いた。

 この第参鎮守府の明石が、第伍鎮守府で建造される奇妙な艦娘を引き取りに行ったのだ。その明石から伝えられた、明石が帰ってくる時間が18時なのだ。

そして、明石が第伍鎮守府に引き取りに行った奇妙な艦娘と言うのは、建造時間が9時間という、前例の無い艦娘である。

 なぜ、第伍鎮守府でそのような艦娘が建造されたのかと言うと、第参鎮守府にやってきた第伍鎮守府の提督が、そこで偶然見かけたリットリオが欲しくて、提督にリットリオを建造した時のレシピを聞き、自分の鎮守府でも建造しようと試みたのだ。

 だが、その同じレシピで建造された艦娘は、建造所要時間が9時間。建造時間が7時間のリットリオではなかった。

 そして伍督は、謎の艦娘が来るのが怖くて、既にリットリオがいる第参鎮守府の提督に引き取ってもらう事にしたのだ。

 すると、ドアがコンコン、とノックされる。

明石「提督、失礼します」

 入ってきたのは、やはり明石だった。

提督「どうだった?」

明石「どうやら、海外の艦娘のようです。既に、ドアの傍で待機させています」

提督「よし、ご苦労だったな」

 提督は明石にねぎらいの言葉を言うと、ドアに向かって声をかける。

提督「入ってきてくれ!」

 そう言うと、ドアがノックされ、「失礼します」という声の後にドアが開かれる。

593 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/05 22:15:20.75 JIc3IPUS0 253/400

 入ってきたのは、長い銀髪が特徴のスラリと高い背の女性だった。均整の取れた顔、出るところは出ている身体。上はワインレッドを基調とした、ドレスのように華やかな服。下はグレーのスカート。両手には白い手袋が嵌められている。

 その女性は、ビシッと日本式の海軍の敬礼をして、言う。


マジェンダ「Enchante(アンシェンテ:初めまして)。私はマジェンダ級装甲艦、マジェンダ。フランスより推参致しました。以後、お見知り置きを」


 マジェンダ、と名乗った女性の自己紹介を聞いて、提督は聞き返した。

提督「装甲艦?」

明石「鉄や鋼の装甲が施された戦艦だそうです」

提督「つまり、装甲が硬い戦艦って事か?」

マジェンダ「そう言う事ですね」

 提督は、明石の説明を聞いた後、さらにまた考えた。

提督(よかった…この人は何だか真面目そうだな…。ビスマルクは生真面目すぎる奴だし、リットリオはスキンシップが過剰だし…)

 提督はそう安心しきると、また考え直す。

提督(いや待て…そう考えてはダメだ。絶対こいつも一癖ある艦娘なんだろう…)

マジェンダ「提督」

 マジェンダに言われて提督は慌てて返事をする。

提督「な、何だ?」

マジェンダ「私の事を、他の艦娘のように一癖ある性格だと思っているでしょう?」

提督「し、失礼な!そんな事は断じてないぞ!」

マジェンダ「まあ、別に構いませんけど。1つ、よろしいですか

594 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/05 22:19:24.55 JIc3IPUS0 254/400

提督「ん?」

マジェンダ「この艦隊にイギリスの艦娘はいますか?」

提督「え?ああ、イギリスからの帰国子女、金剛がいるけど」

マジェンダ「分かりました。では、私とその金剛さんとやらを同じ艦隊に所属させないでください」

提督「え、何で?」

マジェンダ「何か…イギリスからの帰国子女…って言うだけで何か虫唾が走るような感じがするんですよね…」

提督(…コイツもやっぱりまともじゃないか)

 提督は心の中でそっと思った。

【END】

611 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/06 21:38:45.38 tA5Nu/d10 255/400

【ホワイトデー】

 ―3月14日、執務室―

提督「あれ?今日って3月14日じゃないんじゃ」

妖精「細かい事は気にしちゃだめだよー」

提督「それもそうか…。さて、今日はホワイトデーだ」

妖精「バレンタインにチョコを貰った男の人が、お返しにチョコか何かのプレゼントを渡すってヤツー?」

提督「その通りだ。去年までの俺には全く関係ない日だったが、この前は小さかったけど鎮守府の皆からチョコを貰ったから、一応全員にはチョコを渡すつもりだ」

妖精「手作りー?それとも市販のー?」

提督「市販のチョコだ。流石にこの鎮守府の全員分のチョコを作るなんて体力的にも俺のスキル的にも無理だし。けど…」

妖精「けどー?」

提督「…由良にだけには、別の物を渡すつもりだよ」

妖精「由良さんにだけ?何でー?」

提督「気にするな」

コンコン

提督「はーい」

由良「失礼します、提督。遠征艦隊が、帰投しました」

提督「おう、お疲れ。成果は?」

「成功しました。資源は燃料が特に多いですね」

提督「おっ、でかしたぞ!ウチの艦隊は若干燃料が不足していたからなぁ」

綾波「そうでしたか。それでしたら、光栄ですね」

提督「じゃ、そのお礼と言っては何だけど…バレンタインデーのお返しって事で、これ。チョコレート」

「い、いいんですか?」

敷波「お、嬉しいねー!」

綾波「えっと…貰っちゃっていいんですか?」

提督「ああ、食べてくれていいぞ?」

綾波敷波「やったー!」

「あ、ありがとうございます!」

提督「ああ、由良には後で渡すから残ってくれ」

由良「え…?う、うん…」

612 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/06 21:49:35.30 tA5Nu/d10 256/400

綾波「では、私達は先に失礼します」

敷波「ありがとねー、司令官!」

「で、では失礼します!」

バタン

由良「ねぇ、提督さん?何で私だけ…」

提督「ああ、これ。バレンタインのお返し」スッ

由良「…この箱は?」

提督「開けてみな?」

由良「う、うん」パカッ

由良「…イルカのガラス細工…?綺麗…」

提督「街で見つけて、お前に似合いそうだなー、って」

由良「これ、私にだけ?」

提督「おう」

由良「…どうして?」

提督「あー、いや…ちょっとした理由があってだな…」

由良「そ、そうなんだ。あ、ありがとね。ちなみに、何で私を残してまで…」

提督「そ、それは、他の皆の前で渡すのは恥ずかしいからだよ…。お前だけチョコじゃないなんて…」

由良「わ、私だけなの?チョコじゃないの…」

提督「あ、ああ。そうだけど」

由良「…そっか。ありがとね」

提督「どうも」

由良「じゃあ、失礼するね」ガチャ

提督「ああ。報告書は明日の昼までな」

由良「分かったわ」

バタン

由良「…やたっ♪///」グッ


妖精「提督さーん。何で由良さんにだけガラス細工をプレゼントしたのー?」

提督「…いやさ。前に長良が『由良がダイエットに苦労してヒーヒー言ってる』って言ってたから、チョコはマズイだろうと思って…」

妖精「……何でそれを由良さんに言わなかったのー?」

提督「…女性のダイエットに関して男がグダグダ言うのも何か気分悪いと思って」

妖精(…ドンマイ、由良さん)


【END】

613 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/06 22:02:40.60 tA5Nu/d10 257/400

【けじめ】※2レス続きます

 ―夜、執務室―

提督「~♪」サラサラ

コンコン

提督「どうぞー」

比叡「し、失礼します」ガチャ

提督「あ…」

比叡「あの、その…今日の演習の報告書、です」

提督「あ、ああ。ありがとう」

提督(あの旅館での出来事以来…比叡とは何かとギクシャクした関係が続いている…。お互いが2人きりになってしまうと緊張して何もしゃべれない…。あの時の事を互いに話そうとはしないし…。だけど…こんな感じの事をいつまでも続けているわけにはいかない…。今がチャンス…、ここで…、あの時の事を謝っておくか…)

提督「…比叡」

比叡「な、何でしょうか?」

提督「ちょっと、話があるんだが…」

比叡「ど、どうぞ…」

提督「この前の旅館での事なんだけど…」

比叡「!!」ビクッ

提督「その時の事に関して、言いたい事があるんだ…」

比叡「な、何でしょうか?」

提督「…本当にすまない…取り返しのつかないことをしてしまった」ドゲザ

比叡「………」

提督「あの時温泉で、俺は理性を失い、ただ欲望のままにお前の事を…。なのに、お前の気持ちなんて考えないでやってしまった。本当にすまない」

比叡「………」

提督「あれは、女の子の処女を奪うって言うのは、お前に限らず女にとっても重要な事だ。それを…俺はただ自分勝手に…だから…」

比叡「………」

提督「本当にすまなかった!」

比叡「………司令」

提督「………?」

614 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/06 22:10:38.70 tA5Nu/d10 258/400

比叡「…司令は1つ、勘違いをしていますよ」

提督「…勘違い?」

比叡「…あの温泉で、司令が私にセ…行為を求めた時…司令は私に確認を取って、私はちゃんと"いいです"って返事を返しましたから。少なくとも、司令の自分勝手で私と…その…体を重ねたというのは、間違いだと私は思います…」

提督「……?じゃあ、俺と2人っきりになるとお前が何だか気分が悪そうな表情を浮かべるのは…」

比叡「そんな表情してましたか…。それは、あの時の事を思い出すと、何かとてももどかしい気持ちになるので…それで…」

提督「…俺てっきり、俺みたいなのとヤっちまった事に不快感を抱いていたのかと…」

比叡「…あの時は、気持ちよかったですよ…///」

提督「そ…そうか…。だけど、あの時みたいなことはもう2度としない。それは、お前とちゃんとした関係になってからするべきだと思うからだ」

比叡「…やっぱり司令って、ちゃんとしたところはちゃんとしてるんですね」

提督「…まあな」

比叡「ふふっ♪」


 ―執務室ドアの外―

榛名「…とりあえず、一件落着ってところですか?」

霧島「そうみたいですね…」

金剛「フンンウヌヌヌヌヌヌヌヌヌ……」

榛名「金剛お姉様、耐えてください…」


【END】

615 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/06 22:27:13.27 tA5Nu/d10 259/400

【ぷらずま】

 ―日没、モーレイ海―

「まさか、あんな強力な敵がいたなんて…」

天龍「ああ。まだ戦艦タ級が残っているなんてな」

龍驤「せやな…。アイツのせいででウチも艦載機をいくつか落された上に飛行甲板にも被弾してしもた…」

祥鳳「私も中破状態で、おう艦載機を飛ばせませんね…」

摩耶「けど、奴の体力はもう半分を切ってる。昼戦でそこまで削る事ができたんだ。それに敵の艦隊は小破したタ級と、大破した軽空母ヌ級だけ。あっちで夜戦ができるのはタ級だけだが、アタシと天龍、電、名取で殴ればタ級とヌ級は多分倒せるだろう」

名取「殴るなんて…野蛮です…」

「あの、あれはたぶん例えで…」

天龍「じゃあ、夜戦行くか?」

摩耶「おう。アイツらを徹底的に撃滅するぞ」

「沈んだ敵も、できれば助けたいのです…」

天龍「何を甘っちょろい事言ってるんだ。これは戦争だぞ」

名取「電ちゃん…。私は、そんな心を持っている事が大切だと思うよ…?」

「はい、なのです…」

摩耶「よっし、夜戦行くぞ!」

龍驤「ほんなら、ウチと祥鳳は下がっとるわ」

祥鳳「皆さん、頑張ってくださいね!」


 ―我、夜戦ニ突入ス!―

天龍「よっしゃあ!じゃあ天龍様の先制攻げ―」

「命中させちゃいます!」バシュッ

天龍「ほぇ?」

チュドォォォォォォォォォン

戦艦タ級「グアアアアアアアアア…」轟沈

天龍「……電」

「何ですか?」

天龍「お前、敵を助けたいんじゃなかったのか…?」

ぷ…電「そのためには、一度沈めなければならないのです。ですから、これは当然の事なのです」

天龍「」

ぷら…電「それに、あっちは民間の船を何度も襲っているのですから、当然の報いだと思います」

摩耶「そ…そうか…」

ぷらず…電「あ、あっちにも沈みかけてる敵が!てぇぃ!」

ズドゴォン

軽空母ヌ級「アイエエエエエエエエエ…」轟沈

ぷらずm…電「成敗!なのです!」

名取「ふぇぇぇ……」


【END】

616 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/06 22:34:38.59 tA5Nu/d10 260/400

【第1回~艦娘知識試験~その21】

ジャンル:家庭科

問21.『基本的に、カレーの隠し味とされているものを1つ挙げよ』


・吹雪の答え 『ニンニク』

・木曾の答え 『リンゴ』

・伊勢の答え 『ソース』

 提督のコメント:その通りです。いつか、貴方の作ったカレーを食べてみたいですね。


・金剛の答え 『うなぎ』

 提督のコメント:隠しきれていません。


・比叡の答え 『セミの抜け殻』

 提督のコメント:どこのジャイアンですか。


・ぷらずma…電の答え 『王水』

 提督のコメント:……………………………………………………………………………………………………………………………………え?

617 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/06 22:40:45.68 tA5Nu/d10 261/400

【一日1人、キャラ紹介】

≪電≫

暁型駆逐艦四番艦。ちょっと内気で引っ込み思案だが、心優しい。暴走気味な艦娘達のツッコミ役になる事がしばしば。敵の事を助けたいとよく言うが、その言葉とは裏腹に敵を倒す事に容赦しなかったり、どぎつい発言をしたりと矛盾している点が目立つ。しかし普段は献身的な性格をしているので、他の艦娘(特に戦艦や空母の人)からは気に入られている。この子のせいでロリコンになってしまった人もいるはず。

好きな言葉は『汝平和を欲さば、戦への備えをせよ』。

627 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/07 21:37:44.34 J/xkA/qb0 262/400

【膝椅子】※2レス続きます

 ―夕方、執務室―

提督「…なあ、ほっぽちゃん」

北方棲姫「ナアニ?」

提督「この体勢…正直キツイ…」

(提督の膝に座るほっぽちゃんの図)

北方棲姫「私ハ気持チイイ。ソレニ、仕事ヲスルノニ支障ハナイデショ?」

提督「まあ、小さいから大丈夫だけど」

北方棲姫「ナライイジャナイ」

提督「…そうか」

コンコン

提督「どうぞー」

皐月「失礼するよ、司令官!」ガチャ

提督「皐月か。どうしたんだ?」

北方棲姫「ヤッホー」

皐月「し、司令官何してるの!?」

提督「いや、ほっぽちゃんが俺の膝に突然座ってきて」

北方棲姫「ソウナノダ」

皐月「ふ、ふーん。そうなんだぁ…。じゃあさ、ほっぽちゃん。そこを降りてくれないかな?」

ほっぽちゃん「…別ニイイケド」スタッ

提督(なぜ俺の時は断ったのだ)

皐月「よいしょっと」ポスッ

提督「でなんでお前はそこに座るんだ!」

皐月「いや、一回司令官の膝の上に座ってみたかったんだよね。ほっぽちゃんがすごく気持ちよさそうだったから」

北方棲姫「座リ心地ハナカナカノモノダッタヨ」

提督「俺を奴隷みたいな言い方するな」

皐月「まあ確かに、この座り心地はいいね…」

北方棲姫「デショデショ?」

提督「まったく…」

コンコン

深雪「失礼するぜー、司令官―って、なんか面白そうな事になってる!」ガチャ

提督「どこを見てこれが面白そうな事なんだ」

深雪「司令官、この深雪様も座らせてくれ!」

提督「…皐月、言った通りだ。代わってやれ」

皐月「えー?でも、この座り心地は譲りたくないなー」

深雪「なんだよー、いいじゃんか!少しぐらい!」

628 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/07 21:49:31.80 J/xkA/qb0 263/400

長月「ん?何か面白そうな事をしているな」ヒョコッ

卯月「おお~、うーちゃんも参加してみるぴょん!」ヒョコッ

「まったくクソ提督ったら…」ムカムカ

如月「何だか、司令官の膝に座る権利を巡ってバトルがあってねー」

荒潮「あらあら…それは面白そうねぇ」

若葉「ふむ…興味がないと言えが嘘になるが…」

白露「よっし、そのバトル乗ったぁ!そして白露が一番になるんだよー!」

夕立「ぽいぽいー!」

島風「私も座ってみたいー!」

Z3「あら、私も興味があるわね」

Z1「へぇ~、提督の膝かぁ。気持ちよさそー」

睦月「よぉ~っし、じゃあ提督の膝に座る権利をかけたバトル、はっじまーるよー!」

提督「やめろ、状況がカオスになるからやめろ!」


 ―数分後―

提督「で、こうなったわけか」

皐月(提督の右腕に抱き付く)ギューッ

深雪(提督の左腕に抱き付く)ギュムッ

卯月(提督の右膝に座る)チョコン

長月(提督の左膝に座る)チョコン

如月(提督に後ろから抱き付く)ギュッ

北方棲姫(肩車)ドッカリ

提督「なんでほっぽちゃんに限っては肩車なんだ」

北方棲姫「意外ト座リ心地ガ良イ」

提督(仕事できない…動けない…キツイ…)

ネーマダー?

オッソーイ!

提督(しかもあと何人いるんだ…?)


【続く】

629 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/07 22:00:26.93 J/xkA/qb0 264/400

【憲兵さん③】※2レス続きます

バァン

提督「!!」ビクッ

艦娘達「!?」ビクゥ

憲兵「ドーモ、ロリコン=サン。ケンペイです」

提督「アイエエエエ!ケンペイ!?ケンペイナンデ!?」

憲兵「…まあ、冗談はさておいてだ」

提督「…うん」

憲兵「貴様、ついにここまで堕ちたのか」

提督「いや違うからな!これは駆逐艦の子達にせがまれてだな!」

憲兵「だが、お前にやけていたぞ?」

提督「え?俺そんな顔だった!?」

長月「ああ。確かににやけていたな」

憲兵「見ろ!その子の言う通りじゃあないか!」

提督「長月、そう言う事は言わないの!」

長月「あ、しまった」クスッ

提督「何楽しそうにしてやがる!」

憲兵「とにかく来い!今日こそは貴様をロリコンの罪で牢にぶち込んでやる!」グイッ

提督「お、おい!」

如月「わわっ」ドサッ

北方棲姫「キャッ!」ドシャッ

皐月「ほっぽちゃん!大丈夫!?」

北方棲姫「ウ…ウゥ…」ウルッ

荒潮「あらあら、ほっぽちゃんが泣いちゃった…」

陽炎「ちょっと何してんのよ憲兵さん!謝りなさいよ!というか提督を離しなさいよ!」

憲兵「今はそれどころではない!」

北方棲姫「ウワァァァァァァァァン…」

不知火「司令官を離せ!この、国家権力の犬が!」

アクマー!

オニー!

ヒトデナシー!

憲兵「ええい、貴様ら五月蠅いぞ!」

630 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/07 22:07:19.03 J/xkA/qb0 265/400

バァン

全員「!!?」ビクッ

長門「いったい何事か!」

提督「長門か…」

憲兵「何だ貴様は」

長門「…む?」

北方棲姫「ヒグッ…ウウ…」

長門「…提督よ、貴様が泣かせたのか?」

提督「断じて違う」

長門「では、お前達艦娘が泣かせたのか?」

皐月「う、うん」

長門「おk把握。つまりは憲兵の仕業だな?」

憲兵「なんだ?貴様も刃向うならば―」

長門「提督しゃがめ!うおおおおおおおおおお!!」ダダダダ

提督「!?」シャガム

憲兵「あ、貴様!」

長門(腕を引き…腰を捻り…十分に踏み込んで…拳を前に突き出す!!)

長門「喰らえ!ビッグ7・トルネード・スターパーンチ!!!」ドゴォ

憲兵「ブギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?」

バリィィィン

キィィィィィィィィィィィィィィィィィィン ドッポーン

提督「……500m、ってトコか」

長門「ふん、幼き子供を泣かす愚か者め。暁の水平線に勝利を刻んでやったぞ!(物理)」

艦娘達「………」アワワワ

 それ以来、誰も提督の膝に座る人はいなくなった。


【END】

631 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/07 22:19:52.45 J/xkA/qb0 266/400

【ダメ提督製造機】

 ―朝、執務室―

提督「さって、今日のノルマの書類は…」

「司令官、私が書類全部片づけちゃったわよ!だから司令官はゆっくりしてていいからね!」

提督「」


 ―昼、執務室―

提督「腹減った…けどもうすぐ遠征艦隊が出撃するからそれの立ち会いに…」

「司令官、私が代わりに行ってくるから、司令官はお昼食べてていいわよ!」

提督「」


 ―夕方、執務室―

提督「ああ、新人研修の先生役俺だったわ…行かなきゃな」

「司令官、私が代わりに行ってくるわ!だから司令官は昼寝でもしてていいわよ!」

提督「」


 ―翌朝、執務室―

提督「雷、もう秘書艦止めてくれ」

「何で!?私は司令官の為に頑張ったって言うのに!?」

提督「確かに頑張ってきたな」

「でしょ!?」

提督「だが、頑張りすぎだ」

「え?」

提督「俺の仕事まで取るな!俺を名ばかり提督にする気か!」


 ―数時間後―

提督「と言うわけで、今週の土曜日まで、夕雲に秘書艦を任せようと思う」

夕雲「お任せ下さいませ、提督」

 その日の夜、夕雲もダメ提督製造機だと言う事に提督は気づいた。


【END】

632 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/07 22:34:36.04 J/xkA/qb0 267/400

【カレー②】

 ―金曜日の夜、食堂―

提督「今日のカレー当番は…木曾か」

吹雪「木曾先輩ですか。なら、当りですね」

鈴谷「そうだねー、木曾の作るカレーは結構美味しいからねえ」

提督「まったくだ。それに比べて比叡が作るのなんて…」

吹雪「…うっ」

鈴谷「…その話はやめよーよ…。それより提督、鈴谷が作るカレーはどう?」

提督「まあ、普通に美味いな」

鈴谷「そっか。へへっ」

提督「まあいいや…ん?」

マダー?

マダナノー?

ハラヘッター!

提督「どうしたんだ?」

白雪「それが、木曾さんのカレーがまだできてないって」

提督「え?まだ?もう7時を過ぎてるのに…」

初雪「お腹空いた…もうダメ…」

時雨「でも、珍しいね。木曾先輩がカレー作るのに遅れてるなんて…」

提督「何かあったのか?」


 ―十数分後―

木曾「すまねぇ!やっとできた!皆持ってけ!」

ワアアアアア

提督「木曾、どうしたんだ?随分遅かったけど…」

木曾「いや、まるゆに作り方を教えながらやってたから。ちょっと遅くなっちまって…」

まるゆ「あの、ごめんなさい!隊長!」

提督「いや、大丈夫だから。じゃ、一口」パクッ

提督「ん。美味しいよ」

まるゆ「よ、よかった~。ありがとうございますぅ」

木曾「よかったなぁ、まるゆ」ナデナデ

まるゆ「はぅ…木曾さんも教えてくれてありがとうござます…」

木曾「良いって事よ、このぐらい///」

提督(微笑ましいわ~)ニマー

木曾「なっ、別にデレてるわけじゃないからな!」


【END】

633 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/07 22:45:11.60 J/xkA/qb0 268/400

【第1回~艦娘知識試験~その22】

ジャンル:世界史

問22.『次のソ連崩壊についての文で、(  )に当てはまる人名を答えよ。ソビエト連邦大統領のミハイル・(    )が辞任したと同時に、ソビエト連邦共産党が解散を受けて各連邦構成共和国が主権国家として独立し、それに伴いソビエト連邦も解体された』


・響の答え 『ゴルバチョフ』

 提督のコメント:正解です。


・鈴谷の答え 『ゴルフ』

 提督のコメント:できれば後三文字、"バチョ"も覚えてほしかったです。


・赤城の答え 『ボルシチ』

 提督のコメント:人命を答えるのになぜロシア料理を答えにするんですか。


・加賀の答え 『ピロシキ』

 提督のコメント:まさかもう一人いるとは。

635 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/07 22:52:17.31 J/xkA/qb0 269/400

【一日1人、キャラ紹介】

≪雷≫

暁型駆逐艦三番艦。とても世話焼きな性格で、提督の仕事を全部取るくらい、提督に尽くそうとしている。それが"ダメ提督製造機"と呼ばれる所以。

暁型の中では最も常識人(響は若干ずれている所がある)。皆から頼られることが自分の幸せであり、相手がダメであればあるほどやる気が湧いて出てくる。

料理腕や掃除の腕、仕事の腕は超一級。この子を嫁にしたいと思った人は雷が大人になるまで待つかロリコンの道に行く必要がありそうだ。

好きな言葉は『持ちつ持たれつ』。

643 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/08 21:58:11.23 x9/37CFA0 270/400

【ギスギス】

 ―夜、執務室―

提督「どうだ、3日間俺の秘書艦をやっての感想は?」

マジェンダ「そうですね。艦娘と言うものがどういうものか、そしてこの鎮守府の事が分かったような気がします」

提督「ほう…。何かわかったか?」

マジェンダ「私達は元々軍艦でしたが、今では普通の女の子として過ごす事ができます…。だから、その違いが何だか不思議だなと思ったんです…」

提督「…そうか。他には?」

マジェンダ「この鎮守府は…賑やかで、楽しいですね…。提督がこんな人だからですかね…」

提督「そりゃ俺の事を遠まわしにバカって言ってるのか」

マジェンダ「そんな事はありませんよ。それより、そのイギリス帰りの金剛と言う方、まったく目にしませんけど」

提督「え?まだ会った事ないのか?戦艦寮でも?」

マジェンダ「そうですね。会おうとしても会えないというか…」

提督(それは偶然か必然か…?)

ガチャ

金剛「Hey,テートクゥ!失礼するネー!」

提督「あ」

マジェンダ「提督、この方は?」

提督「…金剛だ」

マジェンダ「…へえ、この方がイギリス帰りの間者…」ピクッ

提督「おいその言い草はひどくないか…」

金剛「What?テートク、このLadyは?」

提督「あ、ああ。コイツはフランスから来た装甲艦、マジェンダだよ。っていうか、前に言わなかったか?」

金剛「Oh…コイツがフランスの犬ですか…」ピクッ

提督「い、犬?」

マジェンダ「あら?何を言っているのかしらねぇ、エセ日本軍艦が」

金剛「何ですか、真面目でロマンチストぶって実はむっつりスケベなフランスの●●●が」

マジェンダ「その言葉、そのまま返して差し上げましょう。●●●め」

金剛「………………」ギリギリギリ

マジェンダ「………………」フンギィィィィィ

提督(空気が黒い…気が重い…胃が痛い…逃げたい…)


【END】

644 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/08 22:09:05.61 x9/37CFA0 271/400

【不幸】※2レス続きます
 
 ―昼、広場―

扶桑「いい天気ねぇ…」トコトコ

ボコッ

扶桑「痛っ!?ボール!?」キョロキョロ

涼風「あ、ごめんなさい!皆でキャッチボールしてたんです…!」


 ―夕方、工廠―

山城「新しい装備は何かしらね…」テクテク

ガシャーン

山城「…うぐ…どうしてここにバケツが…」ジンジン

明石「すみません!ドックの赤城さん向けのヤツ置きっぱなしにしてました…!」


 ―朝、廊下―

山城「少し寝坊しちゃった…急いで執務室へ行かないと…」タタタタタ

ドテッ

山城「痛ぁい…どうして何もない所で転んだの…?」

夕立「あ…床のタイルがめくれてるっぽい…」


 ―夕食、食堂―

扶桑「今日はかつ丼ですか。いただきます♪」

パクッ

扶桑「」バタッ

五月雨「え、何で扶桑さん倒れたんですか!?」

比叡「あれ、私の作ったカツの衣にタバスコ入れたやつですかね…?」

天龍「比叡テメェ!今日は俺が当番の日だぞ!」

645 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/08 22:20:30.15 x9/37CFA0 272/400

 ―朝、執務室―

提督「本当にお前らは危なっかしくてしょうがない!」

扶桑「そう言われましても…」

山城「何か…何をしても良くならないというか…」

提督「お守りも大量に買ってきたからこれをやる!」ドッサリ

扶桑「お気遣い、ありがとうございます…」

提督「それと、幸運の象徴の俺も一緒にいてやる」

山城「何で提督が幸運の象徴なんですか」

提督「俺は福引で前に一等を当てたし他にも2等3等を当てた事もある。宝くじだって最低でも5000円は当たるし。この前なんて夕張の着替えシーンに―あ」

扶桑「…ひどいです…。夕張さんはまだしも…」

山城「福引やら宝くじやらでそんなにツキまくるなんて…」

提督(夕張に関してはどうでもいいのか…どんまい)

提督「ま、まあ。そんな運がある俺がついていれば、ちょっとはマシになるんじゃないのか?」

扶桑「まあ、では…お願いします」

山城「まあ、しょうがないですね…」


 ―朝、食堂―

提督「いただきます。じゃあまずは味噌汁を…」ズズズ

提督「」バタッ

扶桑「え、提督!?」

比叡「あ、提督のにだけ間違ってマヨネーズ入れちゃった☆」

山城「比叡ェ!」


 ―昼、散歩中―

提督「いい天気ですね」

扶桑「ええ。そうですね」

カーン

提督「…痛ぇ!?なぜ空からバケツが…」

山城「親方!空からバケツが…!」


 ―夜、廊下―

提督「あ、やべ…」ズルッ

ボフッ

扶桑「あ…ん」

提督「あ、扶桑!これは違くて…」

山城「扶桑姉さまに何をしてるんですかこの変態!」ブン

提督「ちょっとげぱっ!?」ゴシャ


提督「…何か、俺の方が不幸になってないか…?」

扶桑「そうですね…」


【END】

646 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/08 22:29:06.70 x9/37CFA0 273/400

【怪我の功名】

 ―夕方、執務室―

「やったわ司令官!また遠征大成功よ!」

提督「お、よくやったな!じゃあご褒美に頭を優しく撫でてやる」ナデナデ

「ん…そんな事で一人前のレディは…ふわぁ…」

ビスマルク(………………)ギリッ


 ―数日後、アルフォンシーノ方面―

ビスマルク(あの時…提督に頭を撫でられてる暁の光景が頭から離れない…)モンモン

リットリオ「ああ~やっぱり北の方は寒いなぁ~…」

ビスマルク(わかってるわ…醜い嫉妬だって事は…)ムカムカ

リットリオ「何か…コートとか持ってくればよかったなぁ~…」

ビスマルク(でも、一回は撫でられたいものね…)

リットリオ「うえぇ…寒いよ…」

ビスマルク「まったく、防寒対策はしてこなかったの?」

リットリオ「え、そんなもの持ってないよ…」

ビスマルク「ほら、カイロをあげるから」

リットリオ「わあ、あったかーい!ありがとー!」ニコッ

ビスマルク「まったく…」

ビスマルク(というか…撫でられない理由が身長の違いとか…これほどまでに自分の容姿を恨む事は無いわね…)モンモン

飛龍「敵艦隊発見!距離、8500!」

ビスマルク(もしかして私がしゃがめばいいの…?)ウーンウーン

蒼龍「敵艦載機、頭上接近!各自、対空体制を!」

ビスマルク(いや、そもそもあの提督から褒められるくらいの戦果をあげれば…!)

リットリオ「ビス子何してるの!?敵の艦載機が来るよ!」

ビスマルク「え…?え!?」キョロキョロ

飛龍「まず…っ!?」

ズドォォォォォォォン

647 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/08 22:40:05.66 x9/37CFA0 274/400

 ―夜、鎮守府・医務室―

ビスマルク「…ん?ここは…」

提督「気が付いたか…。鎮守府の医務室だよ」

ビスマルク「…私、確か…」ムクッ

提督「リットリオからの報告だと、アルフォンシーノ方面で、敵艦載機の攻撃に気づかなくて攻撃をもろに喰らったそうだな」

ビスマルク「…ええ」

提督「…真面目なお前がなぁ…」

ビスマルク(…やっちゃった…。提督に褒められたいがために考え事をしていたら…こんな失態をさらすなんて…。これじゃ、頭を撫でられるなんて、無理ね…)

提督「…ビスマルク」

ビスマルク「…何?」

ポスッ

ビスマルク「!?」

提督「…何か不安な事でもあるのか?」ナデナデ

ビスマルク「え…?な、何で…?///」

提督「いや、真面目なお前が出撃中にぼんやりしていて攻撃を喰らうなんて事は普段からありえない事だ。なら、酒を飲んで酔っ払っちまったか、何か考え事をしていたんじゃないか、って思って」ナデナデ

ビスマルク(え!?今提督に頭撫でられてる!?ええ!?///)

ビスマルク「あの…その…どうしたら提督に頭を撫でてもらえるかな…って思ってて…///」

提督「何だ…そんな事か…」ナデナデ

ビスマルク「ご、ごめん…///」

提督「そんなの言ってくれたら、いつでもしてあげるのに…」ナデナデ

ビスマルク「え?ウソ!?」

提督「いや、ホントだって。だから、今度からはそんな下らん考え事をして敵の攻撃を喰らうなんて間抜けな事はやめてくれよ?」ナデナデ

ビスマルク「…ええ、分かったわ!///」

提督「あ、あとリットリオにもちゃんと謝っとけよ?アイツお前の事物凄い心配してたから」

ビスマルク「モチのロンよ!///」

提督「古い…」


【END】

648 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/08 22:52:25.17 x9/37CFA0 275/400

【第1回~艦娘知識試験~その23】

ジャンル:英語

問23.『次の英語を過去形に直し、その日本語訳も書け。

    I live in Japan.』


・金剛の答え 『I lived in Japan.(私は日本に住んでいた。)』

 提督のコメント:正解です。~edで過去形を表します。


・扶桑の答え 『I liked in Japan.(私は日本に住んでいた。)』

 提督のコメント:likedはlivedの間違いですか?ケアレスミスは私も何度かした事があります。今度からは気を付けるようにしましょう。この英文だと、訳が『私は日本が好きだった』になってしまいますね。


・利根の答え 『I live in Wakoku.(私は倭国に住んでいる。)』

 提督のコメント:確かに過去ですけど。

660 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/10 21:46:10.93 tHe0nUWO0 276/400

【勃発】※2レス以上続きます

 ―夕方、入渠ドック―

赤城「はぁ…疲れた…」小破

ガチャン、バサッ←艤装を外して服を脱ぐ音

赤城「はぁーっ…」ザバァッ

赤城「えーっと、入渠時間は…」


[1号ドック:残り入渠時間99:99:99]


赤城「」


 ―執務室―

提督「入渠時間が無限だと?何を寝ぼけた事言ってるんだ」ナイセン

赤城『いやホントなんですって!それなのに疲労が回復しませんし、艤装が修復される気配もありませんし…』ナイセン

提督「どっか壊れてんじゃないの?明石とかに連絡をつけてなんとかしてもらえ」

赤城『え、ちょっ―』ガチャ

提督「…ずっと入渠していたいって言う気持ちからの嘘だろうが、その手は食わんぞ」


 ―同時刻、工廠―

千歳「それでは、装備の開発をちゃちゃっと済ませちゃいますか」

千歳「資材を練成炉に入れてと…」ガラガラ

ビーッ、ビーッ

千歳「へ?」


[責任者が不在の為、開発できません]


千歳「……じゃ、建造を…。練成炉に資材を入れて…」ガラガラ

ビーッ、ビーッ


[責任者が不在の為、建造できません]


千歳「」


 ―執務室―

提督「建造も開発もできないって?」

千歳『ええ。資材をいくら練成炉に入れても警告音が鳴って[開発できません]ってメッセージが表示されるんです…』

提督「…ちなみに溶かした資材は?」

千歳『帰ってきませんね…』

提督「ちくしょう!とにかく、責任者が不在って事は、交渉責任者の明石がいればなんとかなるんじゃないか?」

千歳『そうでしょうかね…』

661 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/10 21:57:25.51 tHe0nUWO0 277/400

 ―同時刻、東部オリョール海域―

加賀「そろそろ敵艦隊がいる区域ね…」

長門「うむ、警戒を強めるか」

加賀「では、偵察用の艦載機を飛ばしますので」スチャ

キリキリ

加賀「フッ!」ヒュン


ポチャン


加賀「…あれ?」

陸奥「あら?矢が艦載機に変化しないわね…」

加賀「も、もう一回…」スチャ、キリキリ

加賀「ハッ!」ヒュン


ポチャン


加賀「」ションボリ

長門「って、そうこうしている間に敵艦隊見ゆ!」

陸奥「まずいわね…!気づくのが遅れた…ッ!」

長門「てーっ!」ガシャン


シーン


長門「…ん?」

陸奥「長門姉、もしかして弾が装填されてないんじゃ…」

長門「な、何だと!?いつもなら普通に装填されてるはずだが…っ」

摩耶「チッ、こっちも弾が装填されていない!今から弾を装填する!」カチャカチャ

伊勢「これじゃ、砲撃を始めるのに時間がかかりすぎるよ!」

長門「チッ、止むを得ん…撤退するしかない」


 ―執務室―

提督「そんな事が…?」

長門「ああ、そんな事があったのだ」

加賀「ハア…何て事…空母失格だわ…」ズーン

陸奥「でも、どうして急にこんな事に…?」

662 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/10 22:01:33.59 tHe0nUWO0 278/400

??「はっはっは!その原因は私達だ!」

提督「!?」

艦娘達「!?」


妖精達「私達が仕事をしなかったからだ!」


全員「」

妖精達「我々は我々への待遇が改善されるまでの間、ストライキを実施する!」

提督艦娘「な、なんだってええええええええええええ!!」


【続く】

663 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/10 22:20:09.16 tHe0nUWO0 279/400

【ストライキ】※2レス続きます

 ―夕食の時間、食堂―

ざわ…ざわ…

提督「どうしたんだ?」

皐月「まだ配膳が終わっていないんだって…」

提督「…間宮さん、やっぱり妖精さんがストライキしたからですか?」ヒソヒソ

間宮「そうですね…。普段は料理を作るのに妖精さんが手伝ってくれるのですが、今妖精さんに手伝ってもらえないので、少々時間がかかってしまうんです。今は、金剛さんや木曾ちゃん、鳳翔さんと言った料理が上手な方に手伝ってもらっていますが、それでもまだ足りないくらいで…」ヒソヒソ

提督「そうですか…」

北方棲姫「」クイクイ

提督「ん?どうしたほっぽちゃん」

港湾棲姫「ソレガ、誤ッテ窓ヲ割ッテシマッタノダケレド…」

戦艦棲姫「妖精サンニ直シテッテ頼ンデモ首ヲ横ニ振ッテ直シテクレナインデス…何デ?」

提督「あー…今ちょっとストライキが発生してましてね…」

泊地棲姫「すとらいき?何デマタ?」

提督「どうも、待遇の改善を要求してくるので…ですが、妖精さんが皆に言いたい事があると言うので、後で講堂に集める予定ですけど…」

装甲空母姫「ナルホドネ…」

ヲ級「お腹減ったー!」


 ―夕食後、入渠ドック―

提督「どうだ、調子は?」

赤城「いや、全然変わりませんね…。疲れが取れる感じもしませんし…」チャプ

明石「どうやら、入渠ドックの風呂がただのお湯になっているみたいですね…。普段ドックのお風呂は疲労回復に効く薬効成分とかを配合しているのですが、妖精さんが手を抜いてただのお湯にしてしまったそうです。これでは疲れも取れませんね」

提督「そうか…というか、温泉みたいだな」

明石「それに、妖精さんがストライキをしているせいで、損傷した艤装を治す事もできませんからね…」

提督「…これは、運営に関わるな」

664 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/10 22:30:59.65 tHe0nUWO0 280/400

 ―夜、講堂―

提督「えー…工廠妖精、整備妖精、装備妖精、つまりは全ての妖精がストライキを起こしたため、このストライキが解消されるまでの間、出撃及び遠征を中止します」

ざわ…ざわ…

川内「妖精がストライキ?何で?」

提督「それについては、本人達に言ってもらおうかな」

工廠妖精「どうも、妖精です。今回は私、工廠の妖精が妖精の言葉を代弁しようと思います」

提督「よろしく頼む」

工廠妖精「我々妖精は皆さんの艤装に付いて、弾薬を装填したり各種の装置を点検・整備したりしています。彩雲や流星と言った艦載機に乗っている妖精は、艦載機を操って敵艦隊を攻撃します。私達は誰よりも敵に近づいて戦っています」

艦娘達「………」

彩雲妖精「ですが、私達はその成果の対価が見合っていないと考えたのです。せいぜい、お菓子を貰う事ぐらい。せめて労いの言葉も掛けてほしかったのに、所有者はそんな言葉も言わずにただ報告を聞くだけ。我々は、疲れてしまったんです」

艦娘達「………」

工廠妖精「私のように工廠とかにいる妖精も同じです。新しい艦娘を迎える事ができるのは、工廠の妖精が頑張って建造しての結果なんですよ。それなのに…私達を褒める事もせずに…」

提督「…そうか」

工廠妖精「要するに私達が言いたいのは、私達は日々艦娘の方達よりも頑張っているというのに、その対価が無いに等しいと言う事が気に食わない、と言う事です」

艦娘達「………」

工廠妖精「私達妖精は、この意識が変えられるまで業務を再開する気はありません」

提督「…そうだったのか」

工廠妖精「提督さん、これは貴方にも言える事なんですよ?」

提督「それは分かっている。そこで妖精さん」

工廠妖精「何ですか」

提督「他の妖精をここに連れてきてくれないかな?頼む」

工廠妖精「…わかりました」

665 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/10 22:41:56.08 tHe0nUWO0 281/400

 ―数分後―

妖精達「」ズラッ

工廠妖精「提督さん、言われたとおり連れてきましたけど」

提督「じゃあ……」スクッ

艦娘達「………」スクッ

妖精達「?」

提督艦娘「大変申し訳ございませんでした!!!」ドゲザッ

妖精達「!?」

提督「貴方達妖精さん達が、そんな事を考えているとは思いもしませんでした!」

赤城「仰る通り、私達は貴女達妖精さんを少々蔑ろにしていたかもしれません!」

天龍「一番頑張っていたのは艤装を点検してくれたり、敵艦隊を発見してくれたり、ドックで傷を癒してくれていた妖精さんだったんだって、簡単な事に気づきませんでした!」

明石「それなのに、私達は労いの言葉も掛けずに、ただ成果を期待していただけでした!」

提督「だから、改めて言わせてください!」

提督艦娘「今まで、ありがとうございました!!そして、ごめんなさい!!」

妖精達「………」

提督「ですから、これから一週間は、妖精さん達を労わる事にします!」

明石「そして、これからはお礼としてお望みのお菓子をプレゼントします!」

提督「どうか、これで手を引いていただけませんか?」

妖精達「………」

工廠妖精「ま、まぁ仕方ありませんねぇ!今回は、このくらいで折れる事にしましょうかなぁ!」

提督(…チョロい。って言うのは冗談で、本当にありがとう)

提督艦娘「これからも、よろしくお願いします!」

666 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/10 22:54:43.14 tHe0nUWO0 282/400

 ―一週間後、東部オリョール海―

流星妖精「加賀さん加賀さん!今日は敵艦隊1隻撃沈させたよ!」

加賀「よくやったわね。偉いわ」ナデナデ

流星妖精「えへへー///」


 ―工廠―

工廠妖精「やった!46㎝三連装砲開発成功!」

夕張「すごいじゃない!やるわね!」ハイタッチ

工廠妖精「いえーい!」ハイタッチ


 ―入渠ドック―

[2号ドック:残り入渠時間10:53:42]

赤城「はぁ…疲れた…」

ドック妖精「お疲れ様でした!」ビシッ

赤城「ありがと…。これ、お礼のポ○キーよ」

ドック妖精「わーい!やったー!」


 ―執務室―

提督「これで、よかったのかな…」

執務妖精「多分よかったんだと思いますよー」

提督「…そうですよね。あ、お茶飲む?」

執務妖精「ココアを下さい!」


【END】

667 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/10 23:02:45.22 tHe0nUWO0 283/400

【瑞鳳の場合】

 ―出撃中―

九九艦爆の妖精(以下九九妖精)「やったよ瑞鳳さん!敵艦に大ダメージを与えたよ!轟沈確実!」

瑞鳳「やるじゃない!やったわね!」ギュッ

九九妖精「えへへーありがとー///」

九七艦攻の妖精(以下九七妖精)「ちょっとちょっと、瑞鳳さん独り占めにしないでよー!」

瑞鳳「あなたも頑張ったんでしょ?良い子良い子」ナデナデ

九七妖精「あ、ありがとう…///」


 ―帰投後―

九九妖精「足つっちゃった…いたた…」

瑞鳳「大丈夫?マッサージしてあげるよ?」グイグイ

九九妖精「あうう~…ありがとー…」


 ―非番の日―

瑞鳳「卵焼き作ったよー!食べりゅ?」

九九妖精九七妖精「た、食べりゅううううううう!」

瑞鳳「召し上がれっ♪」

九九妖精「ん、はふっ、美味しいよ!」

九七妖精「うん、いつもながら美味しい!」

瑞鳳「ありがとう♪」


 ―就寝時間―

瑞鳳「さーて、今日も一日疲れたなっと」

九九妖精「疲れたなっと」

九七妖精「なっと」

瑞鳳「じゃ、おやすみ♪」

九九妖精「おやすみー」

九七妖精「すみー」

祥鳳(ここまで艦載機オタクなのは少し直してほしいかも…)


【END】

668 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/10 23:10:05.94 tHe0nUWO0 284/400

【第1回~艦娘知識試験~その24】

ジャンル:社会

問24.『1986年12月から1991年2月までの51ヶ月間に日本で起こった、資産価格の上昇と好景気、及びそれに付随して起こった社会現象の事を何と言うか』


・神通の答え 『バブル景気』

 提督のコメント:その通りです。


・伊勢の答え 『いざなぎ景気』

 提督のコメント:それは1965年からの高度経済成長の事です。高度経済成長の景気の名前は多数存在していますので、ごちゃまぜにならないように、注意しましょう。


・赤城の答え 『シフォン景気』

 提督のコメント:この景気は食べられません。

669 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/10 23:14:22.35 tHe0nUWO0 285/400

【一日1人、キャラ紹介】

≪瑞鳳≫

祥鳳型軽空母二番艦。艦載機をこよなく愛する。新しい艦載機が開発された場合、その試験運用は大抵瑞鳳に任される。そのくらい艦載機の扱いが上手い。

得意料理は卵焼きで、よく提督や妖精に振舞う。艦載機の妖精には日々感謝を込めて触れ合っているため、艦載機の妖精を含めた全ての妖精と分け隔てなく、触れ合える。艦載機の話でご飯が三杯はいける。胸が無い事が少しの悩みだが、自分で揉んだり牛乳を飲んだり日々たゆまぬ努力をしている。

好きな言葉は『親しき仲にも礼儀あり』。

676 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/11 21:38:11.91 js/1156n0 286/400

【お誘い】

 ―日曜日の朝、執務室―

提督「日曜日はいい日だ。一週間で一番いい日だ。なぜだと思う吹雪?」

吹雪「上層部からの書類が来ないから、ですか?」

提督「その通りだ。今日は一週間の中で比較的楽な日だ。まあ、もちろん皆にも休みを与えているし、提督としての仕事がいくつかあるけどな」

吹雪「そうですね。あ、今日は駆逐艦の皆でお茶会を開く予定ですけど、よろしければ提督も参加しますか?」

提督「おお、それは楽しそうだな―」

コンコン

提督「はーい」

陸奥「提督、失礼するわ」ガチャ

提督「陸奥か。どうした、何の用だ?三番砲塔の話ならごめんだぞ」

陸奥「そう言う話じゃなくてね…。提督って、今日暇?」

提督「ん?今のところ予定は入っていないけど…」

陸奥「なら丁度いいわ。ちょっと、買い物に付き合ってくれないかしら?」

吹雪「…!」

提督「買い物?何でまた」

陸奥「ちょっと、休日に着る私服を新調したくてね」

提督「なら長門にでも付き合ってもらえばいいじゃないか」

陸奥「それが、長門姉は今日軽巡洋艦の子達と特訓をするっていうから…」

提督「で、俺に頼むと…?」

陸奥「ダメ…かしら?」

提督「まあ、俺みたいなのでいいなら」

陸奥「じゃあ、1時間後に正門で落ち合いましょ?」

提督「ああ」

陸奥「それじゃ、後でね♪」

バタン

提督「さって、俺も身支度を揃えなくっちゃな。ごめんな吹雪、お茶会に参加できなくて」

吹雪「…いえ、私は別に構いませんので、陸奥さんとのお買い物楽しんできてくださいね?」

提督「ああ。このお返しはいつか返すからな」


【続く】

677 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/11 21:50:51.76 js/1156n0 287/400

【発覚】

 ―1時間と10分後、鎮守府正門―

提督「まあ、女性の方が遅れるって言うのは基本だからなぁ」

陸奥「ごめーん、待ったかしら?」タタタ

提督「いや、全ぜ―」ピタッ

陸奥「どうしたの?」キョトン

提督(やべぇ…普段の服装とは全然違う…薄いピンクのワンピースに、白のカーディガン…だと…?しかも頭の信号旗が無い分ちゃんと女性的な感じが…。しかもしかも出てるところが出ているからホントに何かまさに年上の女性って感じが…)

陸奥「提督?ホントにどうしたの?あ、まさか私の魅力に打ちのめされた、とか?」ニッ

提督「ああ、その通りだよ」

陸奥「えっ」

提督「あ、しまった!それはその…心の声が、じゃなくて!」

陸奥「そっか…嬉しいかな♪」テレテレ

提督「…お、おう」

陸奥「じゃ、行きましょうか」

提督「行先は?」

陸奥「中心街のショッピングモール。服の他にも色々欲しいものがあるしね」

提督「わかった」


 ―道中―

「あの人美人だなぁ…」

「隣を歩いているのは彼氏さんかしら?」

提督(あれ…?今気づいたけど…)

陸奥「提督、どうかしたの?」ギュッ

提督「なんで、手をつなぐ必要が…?」ヒソヒソ

陸奥「しょうがないじゃない…少し人が多いんだからはぐれないように…」ギュムッ

提督「ま、まあそうだな…」

提督(はたから見ればこれってデートなんじゃないか…?)


【END】

678 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/11 22:00:59.39 js/1156n0 288/400

【ショッピングモールにて】※2レス以上続きます

 ―ショッピングモール―

提督「で、最初はやっぱり服か?」

陸奥「そうねぇ」

提督「じゃあ俺はそこらへんで…」

陸奥「待った」ガシッ

提督「ぐげげげげげげげ首はやめて」

陸奥「提督に服の感想とかを聞きたいんだけど?」

提督「服の感想?」

陸奥「自分じゃどんな感じかはぼんやりとしかわからないじゃない?だから、他の人からも見た感想を聞かせてほしいのよね」

提督「そういうもんか?」

陸奥「そういうもんよ」

提督「ならまあ、いいけど」

陸奥「じゃ、行きましょ?」ギュッ

提督「あ、ああ」

提督(やっぱり、手は繋いだままなんだな…)


 ―女性向け衣類の店―

陸奥「じゃあ、ちょっと試着してみるわね。覗いてもいいけど―」

提督「覗きません」

陸奥「ちぇー…」シャッ

提督「………」

シュルッ、パサッ

陸奥「あら、ちょっと胸がきつかったかしら…」

提督(無心無心無心無心無心無心無心無心無心無心むむむむむむむ…)

陸奥「着替えたわよ?」シャッ

提督「おお―って、またワンピースか。今度は白の」

陸奥「そうよ。どこか悪いかしら?」

提督「いや、陸奥がそんな感じの服を選ぶのが何か意外だなーって思ってさ」

陸奥「…それより、どう?可愛い?」

提督「ああ、可愛い」

陸奥「そ、そう…///」

提督「それにしたらどうだ?」

陸奥「そ、そうね。そうしようかしら…?///」

679 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/11 22:13:54.00 js/1156n0 289/400

店員「ありがとうございましたー」

陸奥「お待たせ」

提督「おう。それより、次はどうする?もうすぐ12時だし、昼食にするか?」

陸奥「そうね。そこの喫茶店にでもしようかしら?」

提督「お前が良いのなら」


 ―喫茶店・昼食後―

提督「ふぅ、美味しかったな」

陸奥「そうね。提督と一緒に食べたからかしら?」

提督「…よくそんな恥ずかしいセリフ言えるよな」

陸奥「え、そ、そうかしら?」

提督「…まあいいや。それより、ちょっと気になってたんだけど…」

陸奥「何かしら?」

提督「さっきの服屋でも感じたんだけど、陸奥みたいなしっかり者がワンピースを着るなんて言うのが意外でならないんだ。"違和感を感じるほど"に」

陸奥「………」

提督「何か、考え事でもあるんじゃないのか?」

陸奥「……聞いてくれる?」

提督「もちろん」

陸奥「……私ね、実は普通の女の子の生活って言うのに憧れていたのよね」

提督「……」

陸奥「私達艦娘は常に死と隣り合わせの世界で生きているじゃない?だから、そんな明日も生きているかわからない世界とはかけ離れた、普通の世界に、私は憧れていたのよ」

提督「………」

陸奥「だから、私はこうやって女の子っぽい服を着て、休日の日にショッピングモールに来て、普通にショッピングを楽しんだり美味しいものを食べたり、できるだけ普通の日常を過ごしてみようとしたりしていたのよ」

提督「………そうか」

陸奥「驚いた?普段のしっかりした私とは思えないような理由で」

提督「………陸奥」

陸奥「何?」

680 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/11 22:26:45.08 js/1156n0 290/400

提督「……今日は、この休日を俺と思いっきり楽しもう」

陸奥「…そうね♪」


 ―ゲームコーナー・UFOキャッチャー―

陸奥「そこよ、そこで行けるわ!」

提督「頼む頼む頼むぞ…!」

ウィィィィィィィン

ガシッ

提督陸奥「掴んだ!」

ポロッ

提督「んなああああああああああああ!!!」

陸奥「あら…あらあら…」クスクス


 ―ゲームコーナー・プリクラ―

提督「ちょ、ちょっと…寄り過ぎ…」

陸奥「仕方ないじゃないの…機械が言うんだから…」

提督(色々当たってる…いい匂い…)

陸奥「あ、そろそろよ」

カシャッ


 ―アクセサリーショップ―

陸奥「どうかしら、このネックレス?」チャラ

提督「おお、何か、こう…イイ」

陸奥「そうかしら?じゃ、これ買おっと」

提督「いや、ここは俺が出すから」

陸奥「あら、いいのに…」

提督「こういう時は、男が出すもんだろ?悲しいけど」

陸奥「じゃあ、お願いしちゃおうかしら?」

提督「任せとけ」

提督(やばい…金が…ああ…)


 ―ランジェリーショップ―

提督「待て待てここは流石にヤバい!」

陸奥「いいじゃないの別に」

提督「他人の目が!目がぁっ!」

陸奥「そんなの気にしなければいいじゃない。さ、行くわよ」

提督「えええあああああ…」ズルズル

681 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/11 22:36:30.88 js/1156n0 291/400

【夕暮れの中で】※2レス続きます

 ―帰り道―

提督「ああ…少し疲れた…」

陸奥「そうね…。でも、この疲れは戦闘の疲れじゃなくて、遊んで疲れたって言うんだから、こっちの方が何か心地いいわね」

提督「そうだな…」

提督(と言うか、今でも陸奥は手をつないだままだわ…)

陸奥「ごめんね?荷物半分持ってもらっちゃって」

提督「いや、いいさ。これぐらい」

陸奥「そう…」

提督「…しかし疲れたな。そこの公園で少し休んでいくか?」

陸奥「そうね。そうしましょう」


 ―公園・ベンチ―

提督「ふぃぃぃぃぃぃぃ~…」

陸奥「まったく、おっさんみたいな溜め息ね…」

提督「誰がおっさんだ、誰が!」

陸奥「提督」

提督「コイツ…ッ!」

陸奥「ふふふっ、あはははははっ♪」

提督「…ったく。楽しかったか?」

陸奥「ええ。そりゃもう」

提督「よかったよ…」

陸奥「え?」

提督「お前が戦場の事を少しでも忘れていられたようで」

陸奥「あ…」

提督「俺が少しでもお前の休息に付き合う事が出来たのなら、本望だよ」

陸奥「…こう言う時だけ、もう…」

提督「あ、そうだこれ…」ゴソゴソ

陸奥「何?」

682 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/11 22:42:00.97 js/1156n0 292/400

提督「ほい、俺から普段の感謝も込めてプレゼント」スッ

陸奥「これは…?」

提督「柄が綺麗な砂時計。まあ、何か陸奥に似合いそうだなーって思ってアクセサリーショップで」

陸奥「…ありがと。嬉しいわ」

提督「うっし、じゃあそろそろ戻りますかね」

陸奥「…そうね。でも、その前に私からもプレゼント、いいかしら?」

提督「お?何をくれるのかな?」

陸奥「動かないで…」スッ

提督「え―」

チュ

陸奥「………ん」

提督「ん…」

提督(………ん!?)

陸奥「…ぷはっ」

提督「え、ちょ、えええ…?」

陸奥「続きはまたいつか、ね?」

提督「おおい!?」

陸奥「ふふっ。さ、帰りましょ♪」

 こうして、提督と陸奥の休日は過ぎていった。


【END】

684 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/11 22:57:19.84 js/1156n0 293/400

【シュールストレミング】

 ―夜、≪居酒屋・鳳翔≫―

隼鷹「今日は焼酎♪明日はビール♪」

隼鷹「こんばんはー!鳳翔さーん、今日も飲ませて~!」ガラッ

プォン

隼鷹「うわっ臭っ!?何この匂い!?」

千歳「あら、隼鷹どうしたの―臭ぁ!?」

那智「む?どうした2人とも。臭い。涙目になって。臭い。何かあったのか?臭いっ!」

隼鷹「と、とにかく鳳翔さんの店からすごい異臭がっ!提督を呼ぼう!」


 ―数分後―

提督「―そう言う事か」←マスク装備

隼鷹「ああ。ドアを開けた瞬間に物凄い異臭が…」←マスク装備

千歳「と言うか、鳳翔さんも那珂にいるんじゃ…。でも、原因は何なのかしら?」←マスク装備

那智「店内にスカンクでも潜り込んだのか?」←マスク装備

提督「この日本でか?まあ何にせよ、原因を確かめる必要があるな」

隼鷹「けど、こんな薄着で入ったら多分匂いが数日は抜けないと思うけど…」

明石「困った時の明石さん、とーじょー!」←ガスマスク装備

提督「明石か」

明石「これをどうぞ!明石特製・防護服です!どんな匂いも通しません!」

提督「ありがたい。じゃ、これを着て突入しよう!」

隼鷹千歳那智「了解!」


 ―数分後―

提督「よし、全員着たな?」シュコー

隼鷹「ああ。ヘヘッ、でもなんかこういう服着ると何かわくわくするよねぇ」シュコー

那智「ああ。何だか、子供心をくすぐられるというか…何と言うか…」スーハー

千歳「そんな事より、早く鳳翔さんを助け出しましょう」シュコー

提督「よし、突入するぞ!」

バァン

提督「ぐっ…何かすごい匂いが…マスクを通じて…」

那智「いたぞ!床に倒れている!」

隼鷹「大丈夫ですか!鳳翔さん!」

鳳翔「うう…」

提督「那智!隼鷹と協力して鳳翔さんをシャワールームへ!千歳は他の空母連中を呼んでこの店の窓・換気扇を全て解放しろ!」

隼鷹千歳那智「了解!」

685 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/11 23:06:25.99 js/1156n0 294/400

 ―数時間後・医務室―

提督「大丈夫ですか?」←マスク装備

鳳翔「ええ…何とか…」

提督「一体、何があったんですか?」

鳳翔「それが、リットリオさんから頂いた、ええと、"しゅーるすとれみんぐ"という缶詰を少しだけ食べようとして缶詰を開けたら…突然意識を失って…」


[シュールストレミング]

主にスウェーデンで生産される塩漬けニシンの缶詰。その強烈な匂いから、『世界で最も臭い食べ物』とも言われている。その匂いの例え方は、魚の腐った臭い、生ごみを直射日光の下で何日間も放置したような臭いとも。日本のくさやより6倍以上臭い。


提督「…リットリオの奴め…」

鳳翔「私もとても臭いって事は聞いていたのですが、まさかここまで臭いとは思わなかったです…」

提督「というか、何でリットリオはシュールストレミングなんて持ってたんだ?」

リットリオ「私がどうしたの?」モキュモキュ

提督「リットリオ…って、何食ってるんだ?」

リットリオ「シュールストレミングだけど?美味しいよ?食べる?」モグモグ

提督鳳翔「」


【END】

686 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/11 23:19:08.77 js/1156n0 295/400

【第1回~艦娘知識試験~その25】

ジャンル:数学

問25.『直角三角形の3辺の長さの関係を表す等式の事を「何の定理」と言うか』


・陸奥の答え 『ピタゴラスの定理』

 提督のコメント:その通りです。他にも『三平方の定理』、『勾股弦の定理』とも言います。ですが一般的にはこの『ピタゴラスの定理』と、『三平方の定理』をよく使いますので、これでだけは覚えておきましょう。


・暁の答え 『ピタゴラスイッチの定理』

 提督のコメント:癒される間違いです。


・伊19の答え 『勾股の定理』

 提督のコメント:これ以上とない酷い間違いを見た。

687 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/11 23:19:35.69 js/1156n0 296/400

【一日1人、キャラ紹介】

≪陸奥≫

長門型戦艦二番艦。姉の長門と同じく(?)意外としっかり者。皆の頼れるお姉さんのようなポジション。しかし、三番砲塔の謎の爆発はトラウマ。

そのせいで、映画とかで爆発ドッカーン系のアクション映画が大の苦手。提督に対しては、誘惑するような態度や仕草を取る。だがなかなかつれない。

普通の日常と言うものに憧れを抱いていて、そのせいか普段着は意外と女の子っぽい。決してショタコンではない。そう信じている。

好きな言葉は『雨垂れ石を穿つ』。

694 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/12 21:46:30.07 gwEyVrle0 297/400

【マジレス】

 ―提督着任一か月後、執務室―

提督「もうすぐ、新しい軽巡洋艦の子が来る時間か。明石からの話だと、お前の姉さんって事だけど」

龍田「そうよぉ。私の大切なお姉さんだから、泣かせたらタ・ダ・じゃ、済まさないからねぇ」

提督「お前が言うとシャレにならないからな…。どういう姉なんだ?」

龍田「多分~、普段は強がりで~、でもちょっと抜けてるような感じかなぁ?」

提督「多分?まあ、実際に会ってはいないから分からないよな」

コンコン

提督「お、来たか。どうぞー」

明石「失礼します、提督。工廠で建造された艦娘の方を連れてまいりました」ガチャ

提督「おう。通してくれ」

明石「分かりました。どうぞ、入ってきてください」

??「おう」ツカツカ


天龍「俺の名は天龍。フフフ、怖いか?」


提督「いや、全然」

天龍「」

提督「と言うか、その眼帯は何だよ。木曾の時もそうだったけど、最近はそれが流行りなのか?」

天龍「」フルフル

提督「それにその刀。まったく、中二病をこじらせてるにもほどがあるだろ…」

天龍「うわああああああん!!」ダダダッ

提督「え、何で?」

龍田「てーいーとーくー?」

提督「え、龍田?」

龍田「私のお姉さんを泣かせた罪、償ってもらうわよぉ~?」

提督「ちょちょちょちょっと待った!明石、助け―」

明石「あーそうだったー工廠で新しい装備を夕張さんと開発してるんだったー(棒読み)」スタコラサッサ

提督「明石!?ちょ、ま、龍田待って―あああああああ!!!」

ぐちゃっ



 ―現在、執務室―

提督「そう言う事があったから、俺は初対面の艦娘には温和な笑みで挨拶をするようになったのさ」

吹雪「それが常識だと思うんですけど…」


【END】

695 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/12 22:06:37.84 gwEyVrle0 298/400

【ギャップ】

 ―昼、執務室―

那智「いいや、この編成はこうで行くべきだ!」

提督「いやしかし…ここは軽空母になったちとちよコンビの実力を見極めるためこいつらを―」

那智「だめだだめだ!例え既に攻略したバシー諸島であろうと、敵がどんな戦力かはまだ確定できん。ならば常に熟練された戦力を充てるべきだろう!」

提督「でもなぁ…資材が…」

那智「上からの命に従わなければ我々の立場は無いも同然。我々の立場を保つためには、多少のリスクはしょうがあるまい」

提督「そうかねぇ…」

那智「ともかく、秘書艦として言える事はここまでだ。後は司令官、貴様が決めるが良い」

提督「おう…そうだな…」

提督(那智は秘書艦としては優秀なんだが…厳しすぎるんだよなぁ…。こいつも、妙高ぐらいに丸くなってくればいいんだけどな…)


 ―午後3時、鎮守府中庭―

那智「ふぅ…わずかな休息と言うのも、いいものだな…」

ガササッ

那智「…む?」

「にゃあ」

那智「…何だ、猫か」

「」ジー

那智「……誰もいない、な?」キョロキョロ

「?」キョトン

那智「…!」バッ

「にゃ!?」ガシ

那智「ああ可愛いなぁ~。猫ちゃん可愛いにゃぁ~。部屋に連れて帰りたいなぁ~。このもふもふ感と毛の滑らかさがまた心地いいなぁ~。普段は私も厳しい口調だけどホントはこんな感じの可愛いものが好きなんだよぉ~。いやぁ猫ちゃん可愛いにゃぁ~」ナデナデスリスリ

提督「那智?ここにいたのか。ちょっと相談したい事があって――え」

那智「ああ可愛いにゃぁ可愛いにゃぁホントにもう――あ」

提督「」

那智「///」カァァァァァァァ

「にゃあ?」

提督「………楽しそうで何よりです、那智さん」

那智「忘れろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!そしてこの事を誰にも言うなああああああああああああああああああああ!!!///」

提督「命賭けて守りますんで鉄拳制裁はやめてぶるぅぁ!?」


【END】

696 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/12 22:11:30.87 gwEyVrle0 299/400

【一日1人、キャラ紹介】

≪那智≫

妙高型重巡洋艦二番艦。ルールや規則をきっちり守る真面目。そして自分にも周りにも厳しい。大のお酒好きで、飲む量は隼鷹と同等。酔っ払っても、顔色があまり変わらない故、酔っ払っている事に周囲は気づきにくい。実は、猫や子犬、リスなどの小動物といった可愛いものが大好き。ただしそれは、周りに隠している。しかし同室の妙高にはバレている。隼鷹、千歳とは飲み仲間。提督には仕事上厳しく接するが、最終的には甘やかす。

好きな言葉は『因果応報』。

714 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/13 21:51:25.01 TTvqu/2g0 300/400

【設計図】

 ―執務室―

バァン

利根「提督よ、やったぞ!」

提督「どうしたんだ?後ドアはノックしろ」

利根「今回の出撃の時点で、吾輩の錬度が二度目の改造が可能な数値に達したぞ!」

提督「おお。って言う事は、お前も航空巡洋艦に改造できるのか」

利根「そうなのじゃ!これでやっと吾輩も航空巡洋艦になれる時が来たのだ!」

提督「よし、じゃ早速工廠へ行って改造するとしよう」

利根「わーいわーいやったぞー!」ピョンピョン

提督(そんなに航巡になりたかったのか…。嬉しそうだな)


 ―工廠―

提督「え、できない?」

工廠妖精「ええ。利根さんをはじめとする、筑摩さんやビスマルクさんとかは改造する際に改装設計図って言うのが必要なんですよね」

利根「」

提督「何で設計図なんてのがいるんだ?」

工廠妖精「改造するのが難しい子を改造するには精密な設計図が必要なんですよ。でもその設計図、提督さん持ってないでしょ?」

提督「あ、ああ。ちなみにその改装設計図って、どうすれば貰えるんだ?」

工廠妖精「勲章4つを明石さんの店に持っていけば、交換できますよ」

提督「4つか…」

利根「…提督よ、お主勲章はいくつ持っておる?」

提督「…1つ」

利根「………」ガクッ

工廠妖精「勲章は特別海域を解放すれば貰えますけど。今はまだ特別海域は発見されてませんからねー」

提督「…そうか」チラッ

利根「うぅ…航巡…せっかく航巡になれると思ったのに…」グスッ

提督「そこまでなりたかったのか…」

利根「うむ…。吾輩はこの時をどれほど待ちわびた事か…」

提督「……仕方ない。明石に解放してもらった入渠ドック2つと建造ドック2つをまた明石に明け渡して土下座すれば何とかなるだろ…」

利根「別にそこまでしなくてもよいぞ!?」


【END】

715 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/13 22:07:35.68 TTvqu/2g0 301/400

【セリフ】※2レス以上続きます

 ―第参鎮守府・演習場―

長門「全主砲、斉射!てぇーっ!!」ズドォン

ドッゴォン

大和(相手鎮守府側)「く…こ、こんな所で大和は沈みません!」中破

木曾「おお、すごいな…」

長門「何を感心している。次はお前の番だぞ?木曾」

木曾「おっしゃ、任せとけ!うらあああああああ!!」ズダダダダダダ

ガゴォン

榛名(相手鎮守府側)「やだ!被弾した!?」小破


木曾「はっ!お前らの指揮官は無能だな!」


榛名「」イラッ

金剛(相手鎮守府側)「」ムカッ

大和「」ピキッ

長門「おい、そのような口を利くと―」

榛名「勝手は!榛名が!許しません!」ズドゴォ

金剛「私達のテートクの悪口を言うのは、認めまセーン!!」ドドドドドド

大和「喰らいなさい、46㎝三連装砲の威力を!!」ドン

木曾「えっ、ちょっ、何で俺ばっか―!?」

ドッゴォォォォォォォォ


 ―数十分後、会議室―

大淀「演習が終了しました。第拾弐鎮守府側艦隊の損傷、大和中破、榛名小破、他損傷無し。第参鎮守府側艦隊の損傷、旗艦・木曾撃沈判定、翔鶴中破、長門損傷軽微、他は無傷です。第参鎮守府側の旗艦が撃沈したので、勝利したのは第拾弐鎮守府側艦隊です。勝利判定はAです」

第拾弐鎮守府提督(以下拾弐督)「報告、ありがとうございます。第参鎮守府の提督も、ありがとうございます」

提督「いえいえ。こちらこそ、あいつらを鍛えてくださって、ありがとうございます。また、お願いしますね」

拾弐督「ああ、そう言えばまた一週間後にもう一度貴方の艦隊と戦う予定になっていますけど」

提督「え?そうでしたか?…ああ、そうなっていますね」

拾弐督「その時はまた、お互いに頑張りましょう」ニコッ

提督「はい。もちろん」

拾弐督「では、私はこれで失礼しますね」スクッ

提督「はい。それでは」

パタン

提督(さって、木曾を説教するか)

716 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/13 22:23:06.27 TTvqu/2g0 302/400

 ―数十分後、執務室―

提督「相手側を逆上させてどうするんだ」

木曾「だって、つい口から出ちゃって…」

提督「だってもクソもあるか。しかも、逆上させた挙句旗艦のお前が集中砲火を喰らって撃沈判定か。笑えないにもほどがあるぞ」

木曾「うっ…すまなかった」

提督「ともかく、今後あんな風に相手側を逆上させるようなセリフを演習で言うな。いいな?」

木曾「分かった…気を付ける」


 ―軽巡洋艦寮、木曾&まるゆの部屋―

木曾(確かに、相手の上司をバカにするような事を言うのは、部下からすればすごい不愉快だよな…。俺が提督の事をバカにされたら黙っていられない…それと同じだ。なら、相手の上司をバカにしないような事を言えばいい。例えば、アイツの言葉をマネして…)

ガチャ

木曾「ん?」

まるゆ「ふぇえ…転んで汚れちゃいました~…」

木曾「ああもう…。おい、風呂場へ行くぞ。水着は俺が洗っといてやるから、お前は体を綺麗に流しとけ」

まるゆ「ありがとうございますぅ…」


 ―2日後、キス島沖―

龍驤「敵艦隊発見!距離7000、敵数5!」

木曾「おっしゃ、腕が鳴るぜ!」

鳥海「この距離だと…約40秒で敵と交錯しますね…」

木曾「そんだけありゃ十分。体制を整えるぞ!まずは俺が先制攻撃をする!」ガシャ

木曾(よっし、今だ!)


木曾「馬鹿め…といって差し上げますぜ!」ドォン


鳥海「」

龍驤「」

ガシャァン

駆逐ハ級「グハッ!?」撃沈

重巡リ級elite「」イラッ

木曾「ふぅ!気持ちいいぜ!」

鳥海「あの、それ姉さんのセリフ…」

重巡リ級elite「ばかニスルナァ!」ドォン

ズッドーン


 ―数時間後、入渠ドック―

提督「馬鹿め…といって差し上げますぞ」

木曾「…反省してます」

717 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/13 22:35:10.49 TTvqu/2g0 303/400

 ―夜、軽巡洋艦寮・木曾&まるゆの部屋―

まるゆ「ZZZ…」

木曾(なんで何も言わないっていう選択肢を取らないのかって?なぜなら、俺の中のこう、戦闘意欲が認めないからだ!)

木曾(にしても、何かいいセリフは無いかな…)

木曾「あ、そう言えば川内から借りたマンガ、明日までに返さなきゃいけないから、今日の内に読まないとな…」

木曾「………」パラパラ

ペラッ

木曾「………!これだ!」


 ―数日後、第参鎮守府・会議室―

大淀「ではこれより、第参鎮守府対第拾弐鎮守府の演習を開始します」

提督「では、よろしくお願いします」アクシュ

拾弐督「こちらこそ、よろしく」アクシュ

大淀「第参鎮守府側の艦隊は、旗艦・木曾、長門、飛龍、最上、北上、翔鶴。第拾弐鎮守府側の艦隊は、旗艦・大和、赤城、金剛、榛名、日向、大鳳です」

提督「おや、そちらも前回と同じ編成ですか」

拾弐督「ええ。そちらの方達が、どれほど成長したかを確かめるために、ね」

提督「…前みたいなことにはならないと思いますよ。多分…」

提督(木曾が相手を逆上させるような事を言わない限り…


 ―第参鎮守府・演習場―

木曾「一週間ぶりだが、またよろしく頼むぜ」

大和「ええ、こちらこそ」

長門「前回のようにはいかんぞ?多分…」

長門(木曾が相手を逆なでするような事を言わん限り…)

最上「よっし…カタパルトOK、電探OK…あとは皆とぶつからないようにしないと…」

飛龍「多門丸、見ててね?」

北上「いよっし、酸素魚雷も大丈夫、かな」

翔鶴「被弾しないようにしないと…」

赤城「ふふ…慢心はしませんよ?」

榛名「榛名は大丈夫です!武装も装甲も、問題ありません!」

日向「瑞雲よ、航空戦艦の力を見せてやろうではないか」

大鳳「頑張るわ!」

金剛「私達の実力、チームワークをとくと見るが良いネー!」

木曾「……なら…」

金剛長門「?」

718 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/13 22:46:39.48 TTvqu/2g0 304/400




木曾「一緒に沈んでやるのもチームワークというやつだろう?」ニヤッ



第拾弐鎮守府側「!?」ゾクッ

長門「!」ビクッ

北上「おお…何か痺れるセリフだね…」ウズ

最上「木曾さん…何かカッコいいかも…」キラキラ

飛龍「うん…何かカッコいい…!」ポワー

翔鶴「でも、ちょっと怖いですね…」オロオロ

大淀『では、両陣営、配置についてください』

木曾「よっし、行くか!頑張ろうぜ!」

長門「あ、ああ!」


 ―演習中―

木曾「ハハハ…いいぞォ!もっと踊れぇ!」ズガガガガガ

ドドドドド

金剛「ひ、ひぃっ!?」中破


木曾「航空戦艦とやりあうのは稀だ!相手をしてやる!」ガシャコン

日向「く…っ、この私がこの程度で怯むだと…」ガシャ



 ―数時間後、会議室―

大淀「演習が終了しました。第拾弐鎮守府側艦隊の損傷、大和・赤城大破、金剛中破、榛名小破、大鳳・日向損傷軽微。第参鎮守府側艦隊の損傷は無し。第参鎮守府艦隊の完全勝利、勝利判定はSです」

拾弐督「やりますね…あなたの艦隊も…」

提督「ええ…まあ」

提督(木曾よ…その格好でそのセリフは怖すぎるぞ…)

 当然、今後そのセリフを言う事は禁止された。


【END】

719 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/13 22:55:33.83 TTvqu/2g0 305/400

【第1回~艦娘知識試験~その27】

ジャンル:音楽

問27.『次の歌詞は、童謡"森のくまさん"の歌詞の一部である。空欄に当てはまる言葉五文字を答えよ。

    お嬢さん お待ちなさい ちょっと 落とし物 

    白い貝殻の 小さな □□□□□』


・暁の答え 『イヤリング』

 提督のコメント:正解です。童謡にイヤリングなんて言葉を出しても、小さな子供には理解しがたいと思うんですけどね。


・由良の答え 『ペンダント』

 提督のコメント:アクセサリ、という点では間違ってはいませんが。


・赤城の答え 『ホタテガイ』

 提督のコメント:※このホタテガイはこの後お嬢さんがが美味しくいただきました。

725 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/14 21:31:06.74 ycejz6mI0 306/400

【改造】

 ―1年前、工廠―

提督「よっし、千歳と千代田!改造するぞ!」

千歳「え、私達の改造って、そんなに低い錬度でできるんですか?」LV.10

提督「ああ、いつの間にかなっちまったんだ」

千代田「それって私達が遠征で使い回されていたからなんじゃ…」LV.10

提督「細かい事は気にするな!」

千歳(正直何度も何度も遠征に回されるのはきついんですよね…)


 ―それから数か月後、工廠―

提督「お、また改造できるのか。よーし、改造しよう!」

千歳「え、またですか?」LV.12

千代田「最初の改造から2、3回ぐらいしか出撃してないはずなんだけど…」LV.12

提督「お前らにも演習に何度か参戦してもらったからなあ。その時に増えたんだろう」

千歳「しかし、こう何度も何度も艤装が変わるのは何だか少し落ち着きませんね…」

千代田「でも、強くなるためだから仕方ないよね」

提督「よーし、やろう!」


 ―さらに数か月後、工廠―

提督「改造すっぞ!」

千歳「え、また!?」LV.15

千代田「何だかもう、恒例イベントみたいな感じがしてきたかも…」LV.15

千歳「でもこれで喜ぶ人もいるから…」

隼鷹「よっしゃ!また改造祝いで酒が飲めるぞー!無礼講だー!」

那智「ふむ、楽しそうだ」


 ―そのまた数か月後、工廠―

千歳「そろそろかしら…」LV.35

千代田「そうだね…」LV.35

提督「よっし、改造する!」

千歳千代田「……はぁ」


提督「…しまった…資材が枯渇した…」

千歳「そりゃそんなホイホイ改造を繰り返せばそうなるでしょう…」

提督「…改造するのが楽しいのと艤装がカッコいいのに気を取られて資材の事を考えていなかった…無念」

千代田「そんな理由で改造してたんだ…」

千歳(てっきり…私達を強くするためだったのかと…)


【END】

726 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/14 21:45:46.69 ycejz6mI0 307/400

【泣き虫】

 ―夕方、食堂―

提督「ふー、ちょっと休憩…」

「ふぇぇぇぇぇぇぇん…!」

提督「…え」

「うっ…ぐすっ…うぅ…」

提督「ちょ、暁どうしたんだ!?何で泣いてるんだ!?」

「うぅ…台所で…台所で…」

提督「台所で何があったんだ?…まさか、包丁で手を切っちゃったとか!?ちょっと患部見せろ!」

「うぐぅ…ひぃん…」フルフル

提督「って…出血とかも何もないよな…」

「ううぅぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!」

提督「…もしかして、ジャガイモの芽を間違って食っちまったとか!?」

「ううぅ…あああ…」フルフル

提督「じゃないのか…。じゃ、何で泣いてるんだ?」

「ひぐっ…うぐっ…」

提督「…あのな、暁。お前は普段から自分の事をレディだのなんだのって言ってるけど、今のお前はそれとはまったくかけ離れたような感じだぞ」

「うぅ…えぅ…」グシグシ

提督「そんな、何があったのか言えないくらい泣いちまってるなんて、最早ガキだ」

「うぅぁ…あぁぁぁ…」

提督「レディってのは、そんな大声を上げて泣かない、大人な雰囲気を醸し出す存在だ。そうなりたいんなら、今泣き止んで、またいつものように、背伸びをするんだ!そうすれば、自然と心も強くなれるし、レディっぽくなるもんだよ!」

ガチャ

「あら?暁ったらまだ泣いてたの?」

提督「雷か。なあ、なんで暁はこんなに号泣してるんだ?」

「それがねぇ、私達第六駆逐隊でカレーを作ってたんだけど、玉ねぎを切ってた暁が、『玉ねぎの欠片が目に入ったぁうぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん』って、それから泣き止まなくって」

提督「」

「目を洗って休ませているトコなの。今、電が鳳翔さんを呼びに行ったけど…」

「うぇぁぁぁぁぁぁぁ…沁みる…沁みるよぉ…」ゴシゴシ

提督「………アホらし」


【END】

727 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/14 22:05:40.03 ycejz6mI0 308/400

【鬼教官】※2レス続きます

 ―朝、運動場―

神通「さあ皆さん、自分のペースを守って走ってくださいねー」

長月「はっ、はっ、はっ、はっ…」タタタタタ

皐月「くっ…キツイ…」タッタッタ

長月「確かに…朝から運動場20周はキツイ…な」

文月「すみません神通さーん!遅れちゃいましたぁ!」ズサァッ

神通「ヘッドスライディングはやめてください…。それにしても、またですか…」

文月「すみません…」


神通「今は10時12分。訓練開始時刻の10時から12分遅れだから、12週追加で文月ちゃんは32周ね」ニコッ


文月「ふぇぇぇぇぇぇ…」タタタタ

長月「うわ…鬼…」

皐月「運動が苦手な文月に32周はきついね…」

三日月「望月は意外と時間通りに来るんですね」

望月「あたしはあんな罰は受けたくねーからなー…」


 ―数十分後―

神通「皆さん走り終わりましたね?」

長月「は…ハイ…」

文月「」チーン

菊月(…32周走り終えるとは…やはり艦娘の身体能力ゆえか…)

如月「髪が…傷んじゃう…」ゼハーゼハー

神通「では次に、海上演習場で訓練をしましょう。各自艤装を装備して10分後に演習場へ集合するようにしてくださいね」

皐月「わかりました…」

望月「だるー…10分で艤装をつけてしかも演習場へ走るとか…」


 ―10分後、海上演習場―

神通「ルールは前回と同じです。規定時間内に、移動しながら海上に浮かんでいる1番から10番の的に順番に射撃します」

長月(ここまではいい…。だが…)


神通「1つの的には1回しか射撃できません。規定時間内にクリアできなかった場合や、当てられなかった場合は、最初からやり直しですからね?終わるまで続けましょう♪」ニコッ


三日月「………理不尽な…」

菊月「だが…それはやりがいがあるな…」

望月「…菊月、あんたおかしい」

睦月「は、張り切っていきましょー…」

728 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/14 22:16:26.56 ycejz6mI0 309/400

 ―夕方、執務室―

提督「神通よ、駆逐艦の子達がお前の訓練が厳しすぎるって愚痴ってるけど…」

神通「そうですか…?そんなに厳しい事をした覚えは…」

提督「どんな感じなんだ?」

神通「今日の行程は―」

提督「…そりゃ厳しい。駆逐艦の子達からすれば」

神通「そうでしょうか…。私はただ、皆さんに強くなってもらいたいから…」

提督「だが、それでも限度って言うものがあるからな。もうちょっと、内容を軽くするって事はできないのか?」

神通「…わかりました。やってみます」

提督「ああ。頼むぞ?」


 ―数日後、運動場―

神通「皆さん、おはようございます。今日は遅刻する方もいないようで何よりです」

文月「走るの怖い、走るの怖い、走るの怖い…」ガタブルガタブル

菊月「…完全にトラウマと化してるな…」

神通「皆さんが、私の訓練が厳しいと言っている事が、わかりました」

長月「ん?」

神通「それで、私は訓練の行程を少し変える事にしました」

皐月「お?」

睦月(もしかして…内容が緩くなる?)

如月(それは、いいわね…)

望月「そうか…気づいてくれたか…よかった…」


神通「休憩時間を設ける事にしました!」


睦月型「」

神通「メニューが1つ終わる毎に、5分間の休憩を設けます。今までは休憩時間を設けていなかったので、それが辛かったのだと気付きました」

睦月型「」

神通「あ、でもメニューの内容は変えませんので安心してくださいね?」

睦月型「…嬉しいなー…」

神通「さあ、今日も頑張りましょう!まずは運動場20周から!」

望月「…だめだこりゃ…」

文月「うぁぁぁぁぁ…」


【END】

729 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/14 22:28:39.75 ycejz6mI0 310/400

【第1回~艦娘知識試験~その28】

ジャンル:国語

問28.『"四面楚歌"という言葉の意味として正しいものを、次の選択肢の中から1つ選べ。

    ①誰も彼もが歌を歌っているさま。

    ②言い終わるまでにステージを4つクリアできるぐらい長い言葉の事。

    ③敵や反対者に囲まれて孤立し、助けも無い状態の例え。

    ④四重奏の歌の事。』


・長月の答え 『③』

 提督のコメント:その通りです。この言葉の由来は、中国前漢時代のの史書、"史記"が由来とされています。由来となった書物も覚えておきましょう。


・文月の答え 『①か③のどっちか1つ』

 提督のコメント:2つに絞れるくらいなら、一か八かに賭けて1つだけ書いてください。


・天龍の答え 『①か②か③か④のいずれか1つ』

 提督のコメント:私にはあなたを助けられない。

730 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/14 22:37:25.04 ycejz6mI0 311/400

【一日1人、キャラ紹介】

≪長月≫

睦月型駆逐艦八番艦。他の駆逐艦の子達とは一風変わった、大人びた感じの性格。暁の言うレディを通り越す、最早女戦士ぐらいの雰囲気を醸し出す。

口調、性格全てが勝気。そのせいで女の子っぽいとは思われないらしい。それが悩み。趣味は読書、将棋、兵装の手入れ。つくづく女の子っぽくない。

しかし仲間想いで、熱い心の持ち主。想いを寄せている人がいるが、恋愛など自分の柄ではないと気付かないフリをしている。

好きな言葉は『急がば回れ』。

736 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/15 22:03:04.11 p2a3fNzO0 312/400

【ロマン】

 ―昼、???―

提督「大和、俺はお前を俺達の艦隊の仲間に加えるのが夢だったんだ」

大和「……」

提督「何でそんなにお前を望んでいたのか、その理由が聞きたいか?」

大和「……はい」

提督「元々の戦艦・大和は、世界最強の軍艦とも言われている。その火力、装甲はどの艦にも劣らないものだ」

大和「……」

提督「そんな、世界最強の軍艦…改め艦娘は、男のロマンでもある」

大和「……それは、恐縮です」

提督「そして、資料でお前の写真を見た時、お前はとても美しかった。まさに大和撫子という感じだった」

大和「……ありがとうございます」

提督「俺はそんな強く美しいお前を仲間にしたかった。言ってしまえば、その強さと美しさに俺は打ち負かされたとも言える」

大和「……」

提督「そして長い時を経て仲間に入れたお前は、その強さと美しさが俺達の心の支えになってくれた」

大和「……」

提督「お前を仲間にするために、何度も建造をした。莫大な資材を溶かしてきた」

大和「……」

提督「つまり何が言いたいかと言うとな…」

大和「……」


提督「その世界最強の戦艦娘・大和が、特別海域でワンパン大破されてウチの資材を食い尽くしやがってコノヤロー、と言う事だ」


大和「……すみません…不覚でした。まさか、あんな軽巡ト級に大破させられるなんて…(入渠中)」

提督「入渠時間33時間とはどういう事だ…。おまけに妖精さんから受け取った修復資材の請求書、なんだ鉄が1000って」

大和「本当にすみません…。私は厚い装甲を持つゆえ、それが一度撃ち抜かれるともう一度厚い装甲にするために大量の鉄が必要なのです…」

提督「燃料もガバガバ飲んじまうし…」

大和「お腹が空いてしまって…」

提督「資材は無限にあるわけじゃないんだぞ。コストがバカ高いお前がそんな簡単に大破させられるとこっちも困るんだ。以後気を付けるように」

大和「…はい。精進していきます…」


【END】

737 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/15 22:18:17.82 p2a3fNzO0 313/400

【イメージ】

 ―消灯時間後、駆逐艦寮―

摩耶「あーくっそ…当直勤務も楽じゃねぇなぁ…。眠れる時間減るし…朝も眠いし…」

ザワ・・・ザワ・・・

摩耶「んん?何か話し声が聞こえるな…。あの部屋は…村雨と夕立の部屋か…」

コショコショ…

摩耶「…ちょっくら注意するか」

コンコン

摩耶「おいお前ら!もう消灯時間過ぎてるぞー!」

夕立「わわっ!?」

ガシャァン!!

摩耶「ど、どうしたんだ!?」ガチャ

夕立「わわっ、ごめんなさいっぽいー!!」

摩耶「お、おい…花瓶が割れてるけど…」

村雨「そ、それは、摩耶さんが突然ドアをノックしてきたからびっくりして棚に足が当たっちゃって、そして花瓶が…」

摩耶「何だ…そんな事か…」

夕立「ごめんなさい!ホントにごめんなさい!消灯時間過ぎても話しててごめんなさい!」ドゲザ

摩耶「いや…もういいから…」

村雨「お願いですから、どうか命だけは取らないでください!」ドゲザ

摩耶「そこまでしねぇからな!?」

白露「何々、どうしたの―って摩耶さんの前で夕立と村雨が土下座してる!?」ヒョコッ

摩耶「あっ…誤解するなよ!?これはだな…!」

涼風「何だ何だ喧嘩か?楽しそうだねぇ!」

摩耶「話聞けって!」


 ―翌朝、執務室―

摩耶「…提督、アタシもう当直勤務やりたくない…」

提督「…何があったんだ?」


【END】

738 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/15 22:30:23.43 p2a3fNzO0 314/400

【ウグイス】

 ―昼下がり、散歩道―

提督「ふむ…いい天気だな…」テクテク

提督「こんな日は昼寝がしたいけど仕事が多すぎてできない…ん?」

鳥海「……」

提督(あのベンチに座ってる頭にアンテナがある奴…鳥海か?何してるんだ…)

鳥海「…スー…スー…」コックリコックリ

提督(何だ寝てるのか…まあこんないい天気と温度だから、昼寝したくなるのも無理はないか…)

鳥海「…スー…スー…」コクッコクッ

ウグイス「」パタパタ

提督「ん…?ウグイスが…」

ウグイス「」ピタッ

提督(…鳥海のアンテナにとまる…だと?)

鳥海「…スゥ…スゥ…」コクリコクリ

ウグイス「」キョロキョロ

提督(鳥海気づいていない…。ウグイスも頭が揺れてるのに平気なのか…)

鳥海「…スゥ…スゥ…」コクッ

ウグイス「」ハネナオシ

提督(何か面白いし、写真撮っとこ)

提督「携帯のカメラでカシャッとな」カシャッ


ウグイス「ホーホケキョッ!」


提督「おっ」

鳥海「ふぇっ!?」ハッ

ウグイス「」パタパタ

提督「あ…」

鳥海「あ…司令官さん…。ごきげんよう」メガネナオシ

提督「あ、ああ。いやぁ、春が来たんだなぁ~」」

鳥海「そうですね…。私もうっかり、こんな外でうたた寝をしてしまってました…」

提督「特になんかウグイスの鳴き声聞くと、まさに春が来たんだなあって感じがするよなぁ~」

鳥海「そうですね…。何かさっき、物凄い近くでウグイスが鳴いたような感じがしたんですけどね…」

提督(黙っとこ…)


青葉「青葉、見ちゃいました!」

【END】

739 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/15 22:45:21.70 p2a3fNzO0 315/400

【商船】※2レス続きます

 ―夜、執務室―

提督「…んあーっ!やっと仕事終わったー!」ノビーッ

提督「さっさと風呂入って―お?」


隼鷹『………』


提督「あのボラードに座ってるの、隼鷹か?」


 ―鎮守府内波止場―

隼鷹「………」

提督「…隼鷹?」

隼鷹「お?なんだ、提督か」

提督「こんな時間にこんな所で何してるんだ?」

隼鷹「いや、ちょっとね…」

ボーッ

提督「…あれは、客船か」

隼鷹「ああ。ちょっと、眺めていたんだ」

提督「そうか…」

隼鷹「………」

提督「…商船から改造されて、空母になったけど、どう思ってるんだ?」

隼鷹「…そりゃ、アタシは商船になってたらどんな感じになってたんだろう、って何度も思ったよ」

提督「………」

隼鷹「前までは、商船になりたかったなぁ…って思ってたよ」

提督「…やっぱりか」

隼鷹「でも今は、もうそんな気持ちも吹っ切れたさ」

提督「?」

隼鷹「空母に生まれ変わったから、国を守るために戦う事もできたし、こうして女の姿になって転生できて、千歳や那智とかと酒が飲めるようになれて、皆とワイワイできるようになったんだ。そして、お前って言う素晴らしい提督にも出会えたんだ」

提督「………」

隼鷹「だからさ、アタシはもう未練もないよ。もし商船になってたら、こんな楽しい事に巡り合える事も無かったってな。それだけさ。でもたまに、商船が恋しくなってこうして眺める事もあるけどね」ヒヒッ

提督「…そうか」

隼鷹「…今日みたいな日には、客船がいくつも見えるから、こうやって波止場に来て眺めていたんだ」

提督「…ちょっと待ってろ」タタッ

隼鷹「?」

740 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/15 22:54:43.62 p2a3fNzO0 316/400

 ―数分後―

トクトク

隼鷹「おとと。どーも、提督」

提督「こんな風に、夜風に当たって外で飲むって言うのもいいもんだよな」

隼鷹「酒の肴は、夜の静かな海に、海に漂う商船か。いい雰囲気だねぇ」

提督「まったくだな」

隼鷹「んん…」ゴクッ

提督「…隼鷹」

隼鷹「ん?」

提督「俺達の艦隊に来てくれてありがとう。そして、俺みたいな男の事を素晴らしい提督って言ってくれてありがとう」

隼鷹「……何だい、改まって」

提督「いや…今なら、2人っきりで静かに話せるからな。せめてこの時だけに言っておこうかなと」

隼鷹「…そうかい」

サーッ

提督「あ…雲が晴れて…」

隼鷹「…うぉ、綺麗な月だねぇ」

提督「ああ…。本当にな」

隼鷹「…なあ、提督」

提督「ん?」

 提督が隼鷹の方に向き直った時―


隼鷹「……ん」チュッ

提督「…ん…」


 隼鷹は提督にそっと口づけした。

提督「じゅ、隼鷹…?」

隼鷹「………今のは酔ってやっちまったんだ。気の迷いさ。そう言う事にしてくれ///」

提督「…じゃあ、そう言う事にするよ」

隼鷹「…よろしい」

提督(深く聞くのは男が廃るしな)

 そして2人は、波止場で、日付が変わるあたりまで2人きりで酒を酌み交わした。

【END】

741 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/15 23:02:16.16 p2a3fNzO0 317/400

【第1回~艦娘知識試験~その29】

ジャンル:社会

問29.『主にホテル・レストラン業界や観光業界で用いられる言葉で、顧客に提供する個々のサービスに対し、それらの質を高める考え方の事を、"(     )・マインド"と言うか』


・隼鷹の答え 『ホスピタリティ』

 提督のコメント:正解です。この考え方の根幹は、"おもてなしの心"です。戦いを強いられている私達も、この心を忘れないようにしましょう。


・雷の答え 『思いやり』

 提督のコメント:主旨は間違っていませんが。


・天龍の答え 『スピリット』

 提督のコメント:スピリット・マインド→魂の心?

747 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/16 21:50:08.94 v5e/yrls0 318/400

【来客】

 ―10時、鎮守府正門前―

吹雪「あっさりーしっじみーはーまぐーりさーん♪」サッサッ

吹雪「…あれ?」

??「…………」チラッチラッ

吹雪(あの門に寄り掛かっている女の人…どうしたんだろ…。何か鎮守府の様子を窺ってるみたいな…)

??「あ、あのすみません」

吹雪「あ、はい!何ですか?」

??「南関東第参鎮守府って言うのは、この建物でよろしいのですか?」

吹雪「ええ、そうですけど…」

??「それとこの鎮守府って、○○って方が提督ではありませんか?」

吹雪「ど、どうしてそれを!?」

??「その方、私の知り合いでしてね」

吹雪「あ、あなたは一体…?」

女友達「あ、私は提督の中学校での同級生で友達なんです」

吹雪「そのお友達の方が…なぜ、こんな所に?」

女友達「んー…そうですね…強いて言うならば…」ウーン


女友達「会いたかったから…かな?」


吹雪「」

女友達「それで、提督にお会いしたいのだけれど―って、聞いてる?」

吹雪「」

女友達「おーい?」


【続く】

748 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/16 22:02:22.75 v5e/yrls0 319/400

【再会】

 ―執務室―

提督「分かった。じゃあ、1時間後にそっちへ行くから」

明石『よろしくお願いしますねー』

ガチャン

提督「ふぅ…新建造艦は軽巡洋艦か…」

執務妖精「まだ来ていない子っていましたっけー?」

提督「ううむ、まだいたのか…」

コンコン

提督「どうぞー」

吹雪「し、失礼します司令官」ガチャ

提督「どうしたんだ?何か焦ってるみたいだけど」

吹雪「それが、今しがた司令官にお会いしたいとおっしゃる方がいらっしゃいまして…」

提督「誰?」

吹雪「それが、司令官の中学生時代の同級生っておっしゃってまして…」

提督「…んー…誰か来るってアポ取った奴もいないし…。ま、ここまで来たんだから無下に返すわけにもいかんし、通してくれ」

吹雪「は、はい。わかりました!」

パタン

提督「誰だろうか…一体…」

執務妖精(女のニオイがしますねー…)


 ―数分後―

コンコン

提督「吹雪か?」

吹雪「はい、お客様を連れて参りました!」ガチャ

提督「じゃ、入れてくれ」

吹雪「はい。では、どうぞお入りください」


女友達「失礼します…」


提督「…………あ、え?」

女友達「やっほ、久しぶり♪」

提督「…サキ!?」

サキ「そ、中学時代の友達、サキさんだぞー?」

吹雪(サキ…さん?あだ名かな?それとも名前かな…?)

執務妖精(髪長いなー…)

749 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/16 22:13:21.81 v5e/yrls0 320/400

提督「何で…お前が…?」

サキ「いやね、中学卒業から一回も会ってないじゃん?だから、どうしてるかなーって」

提督「…なら電話でも…」

サキ「私アンタの番号知らないし」

提督「そういや交換した覚えないな…」

サキ「でしょ?」

提督「…で、何で来たの」

サキ「アンタ中学卒業する時に海軍に入るって言ってたじゃん。それで、アンタがこの鎮守府で提督やってるって言うのを風の便りで聞いて、んで気になったから来てみた」

提督「そんな突然…来るんなら来るって言ってくれないと、心の準備がだな…」

サキ「それでついでにさ、海軍の事なんてあんまり知らないから、この鎮守府を案内してほしいなーって」

吹雪「」ピクッ

執務妖精(やばいですねーこれはー…)

提督「ああ、その程度なら別に構わんけど…」

執務妖精(バカー!そんな事したら他の艦娘達が色々誤解しちゃうでしょうがよー!)ワチャワチャ

サキ「ところで、この吹雪ちゃん、だっけ?この子も艦娘なの?」

提督「ああ、そうだけど」

サキ「へえ~…これが艦娘…人類の敵"深海棲艦"を倒せる唯一の存在か…」ジロジロ

吹雪「あ、あの…?」


サキ「…ありがとね。私達の事を守ってくれて」


吹雪「え、あ、どうも…」

コンコン

提督「あ、はーい」

加賀「失礼します、提督―あら?」ガチャ

執務妖精(あ、やな予感…)

提督「加賀か、あの書類見つかった?」

加賀「いえ、書物庫にはありませんでした」

提督「じゃあやっぱり、あの戸棚か…まあいいや。ありがとな」

加賀「いえ、お気になさらず。…ところで、この方は?」

提督「ああ、俺の中学時代の同級生で友達の…サキだ」

加賀「サキさん…ですか?その、サキさんがなぜこの鎮守府に?」

提督「どうやら、俺に会いに来たらしい…」

加賀「…会いに来た?」

執務妖精(あ、これヤバい。逃げよう!)ピューン

750 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/16 22:19:31.44 v5e/yrls0 321/400

サキ「ねえ、この人は?」

提督「ああ、正規空母の加賀だ。ウチの航空戦力のエースとも言える、頼れるやつだよ」

加賀「…自己紹介が遅れました。航空母艦、加賀です」

サキ「提督の中学時代の同級生、サキです。以後、よろしくお願いしますね」

加賀「…ちなみにお二方はどのような関係で?」

提督「そうだな…友だ―」


サキ「そうですねー…友達以上恋人未満ってトコかな?」


加賀吹雪「!?」

提督「お、おい!」

サキ「え、どこか間違ってた?」

提督「いや、確かに間違ってはいないけれども―あ」

加賀「提督…どういう事ですか…」ピクピク

吹雪(怒りを必死で抑えてる…。頑張れ理性!)

提督「いや、確かに間違ってはいないけれどもなぁー…って、それは別にどうでもいいじゃないか!」

加賀「…わかりました…。"今は"深く尋ねない事にします」

吹雪(今は…?)

サキ「ふふっ」ニコッ

提督「よ、よし。じゃあ、早速案内するとしますかねぇ」

751 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/16 22:30:03.22 v5e/yrls0 322/400

サキ「やたっ♪」

加賀「提督、案内をするのは別に構いませんけど、仕事は誰が片づけるんですか?」

提督「………加賀、頼むわ」

加賀「…見返りは?」

提督「…俺一応上司なのに見返り求めてくるか…。まあいいや、今日の夜、≪居酒屋・鳳翔≫で夕飯奢ってやる」

加賀「いいでしょう。ですが明日はしっかりしてくださいね」

提督「分かってるって」

サキ「提督の仕事ってのも、大変そうだねぇ」

提督「ほっとけ。じゃ、吹雪も行くぞ」

吹雪「えっ、私もですか?」

提督「ああ。この鎮守府には、俺よりも艦娘の方が知ってるような事が多いだろうし、最古参のお前がいれば安心だからな」

吹雪「分かりました。では、ご一緒させていただきますね」

提督「よし、じゃ行くか」

サキ「いえーい♪」

吹雪(この人ノリが軽いようなそんな感じが…)

バタン

加賀「…ハァ。この胸の痛みは、嫉妬…でしょうか」

加賀(この私が、そんな感情を…)


 ―廊下―

青葉「なーにかネータは無ーいかなっと♪」スタスタ

青葉「おりょ?」


提督「――。―」

サキ「―。―――?」

吹雪「―――。―――」


青葉「司令官が吹雪さんと見慣れない女性と一緒に談笑しながら歩いてる…スクープの予感!」


大和「見慣れない女性が鎮守府にいる!?」

天龍「アイツが知らない女と一緒に鎮守府を周ってる!?」

金剛「テートクがアンノウンなレディーと仲睦まじく歩いていルー!?」

青葉「そこまで言ってはいませんけど…」


【続く】

762 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/17 21:47:05.43 qzhc46Fz0 323/400

【来訪者の見学~道中】

 ―廊下―

提督「さてと…どこから案内するかね…どこか見たいところとかあるか?」

サキ「えー…私海軍の事なんてなんにも知らないから、どこに何があるのかなんて分からないんだけど…」

提督「そりゃそうか…」

吹雪「でしたら、無難にまず食堂とかから…」


榛名「あれ、提督?」


提督「あ、榛名か」

榛名「丁度良かったです。昨日の出撃の報告書を出そうと…って、そちらの女性は?」

提督「ああ、俺の中学時代の同級生の、サキって人だよ」

サキ「初めまして、サキです」

榛名「あ、こちらこそ。榛名と申します。どうぞよろしくお願いします」ペコリ

榛名(ん?サキ?それって苗字?それとも名前?はたまたあだ名?だとしたら、提督はこの方とそれなりに密な関係を持ってるって事で…)モンモン

提督「あの…榛名…?」

榛名(密な関係って…密な関係って…それってもしかして…相思相愛!?)ハッ

サキ「榛名さん?どうしたんですか?」

榛名(もしそうだとしたら…もしそうだとしたら…榛名はもう…大丈夫でないどころか…闇に堕ちてしまいそうで…!!)

吹雪(これは…まずいですね…)

榛名「…榛名は…大丈夫です…!」フルフル

提督「い、いや…大丈夫そうには見えないんだが…」

吹雪「し、司令官!私達は行きましょう!おそらくサキさんも長居はできないでしょうから!榛名さん、報告書は執務室の加賀さんに出してください!」

榛名「…了解しました…」

吹雪「さあさあ司令官、サキさん!行きましょう!」

提督「お、おう」

サキ「うん、じゃあそうしようか」

吹雪「じゃあ榛名さん!また!」


榛名「波動砲とか撃てそうです…」

霧島「!?」


【続く】

763 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/17 21:59:23.13 qzhc46Fz0 324/400

【来訪者の見学~食堂~】※2レス続きます

 ―食堂―

提督「でまあ、食堂についたわけだけど」

サキ「随分と広いねぇ」

吹雪「この鎮守府には100人を超える艦娘が所属していますし、その100人が一斉に食事を摂るのですからこれぐらいの広さは無ければ」

サキ「…それにしても、何だかいい匂いがするね…」

提督「そうだな…この匂いは…」


瑞鳳「あれ、提督?」


提督「ああ、瑞鳳か。って事は、この匂いは卵焼きか?」

瑞鳳「うん、そうだけど」

鳳翔「あら、提督。ごきげんよう」

提督「鳳翔さんもいらっしゃったんですか。こんにちは」

瑞鳳「…ところで提督」

鳳翔「…その方は?」

提督「ああ、俺の中学時代の同級生、サキです」

サキ「サキです。よろしくお願いしますね」ニコッ

瑞鳳「へぇ~…」ギラリ

鳳翔「そうなんですか…」ギラリ

提督(何だ何だ…。突然目つきが鋭くなった…)

瑞鳳(おそらく、こんな鎮守府を訪ねてまで提督に会いに来たって事は、提督とはそれなりに付き合いが深い人のはず…)

鳳翔(ならば…)

瑞鳳鳳翔(若いうちに摘んでおかないと)

瑞鳳「あ、そうだ。私卵焼き作ったんですけど、よろしかったら食べますか?」

サキ「え、いいんですか?ありがとうございます。私卵焼き好きなんですよね」

瑞鳳「ではすぐに持ってきますので、待っててくださいね~」スタスタ

鳳翔「では、私はお茶を淹れましょうかねぇ~…」スタスタ

サキ「艦娘にも料理ができる人っているんだね?」

提督「俺はそれに対してもう違和感感じなくなったな…」

提督(瑞鳳と鳳翔、なんか変な感じだったけど…大丈夫かな…)

吹雪「…ちょっと様子見てきますね」タタタ


瑞鳳「卵焼きの中に唐辛子を混ぜて…」

吹雪「やめてくださいよ!」

鳳翔「緑茶の茶葉とコーヒーの粉末をブレンドして…」

吹雪「美味しかったら流行るでしょうけど今はやめてください!」

764 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/17 22:07:33.59 qzhc46Fz0 325/400

 ―数分後―

サキ「美味しいです!卵焼きもお茶も!」

瑞鳳「そ、そうですか?」

鳳翔「お茶ぐらいで、そんな…ありがとうございますね」

サキ「いや、2人ともその道のベテランって感じがするくらい美味しいです!」キラキラ

瑞鳳「そ、そこまで褒められると…///」テレテレ

鳳翔「正直…恥ずかしいですね…///」

提督(大丈夫…なのか?)

提督「じゃ、そろそろ移動するか」

サキ「あ、そうだね」

吹雪「では、私達は失礼しますね」

瑞鳳「うん、それじゃ!」

鳳翔「ではまた、お会いする機会があれば」

サキ「はい!ご馳走様でした!」


サキ「ねえ、提督。あのお茶を出してくれた髪の長い人って、何歳なの?」

提督「……お前には何歳に見える?」

サキ「大体、30代前半くらい?」

提督「……それ、あの人の前で言わなくてよかったな」

吹雪「多分…消されるでしょうからね…」

サキ「?」


鳳翔「…何だか…私の事をおばさん呼ばわりしているような感じがします…」

瑞鳳「?」


【続く】

765 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/17 22:23:03.20 qzhc46Fz0 326/400

【来訪者の見学~入渠ドック~】※2レス続きます

 ―入渠ドック―

提督「ここは入渠ドック」

サキ「入渠って?」

吹雪「簡単に言えば、傷ついた艦娘の損傷を治すところですね。中はお風呂みたいな感じになってます」

サキ「へぇ~…」

提督「…って、あの休憩所の奴…」


足柄「プハーッ!やっぱり入渠の後の牛乳は最高よね!」


提督(やばい…この状況を見られるとヤバい奴だ…)

サキ「あの人は?」

提督「重巡洋艦の足柄だ。昨日の夜の出撃でひどい傷を喰らってな、約10時間の入渠だったんだ」

足柄「あら?」

吹雪(あ、ロックオンされた…)

足柄「ごきげんよう、提督!」

提督「おう、どうだ傷の具合は」

足柄「もうすっかり治ったわよ!流石は妖精さんの力ね!」

提督「すまなかったな。昨夜は無茶な作戦に出しちまって…」

足柄「大丈夫だって!でも、次からは気を付けてね?私は砲雷撃が好きだけど、あまり無茶な作戦は嫌だから…」

提督「ああ、分かった」

足柄「ところで…そちらの女性は?」

提督「ああ、元同級生の―」

サキ「提督の元同級生のサキです。よろしく」ダキッ

足柄吹雪「!?」

提督「ちょっ、なぜ腕に抱き付くんだ!?」

サキ「いや、何か気分で。普通に自己紹介を繰り返すのも何だかアレだし、ちょっと気分を変えようかと」

提督「だからって、コイツの前では…」

足柄「あ…あうあ…」ピクピク

吹雪(やっぱり…)

足柄(腕に抱き付く→それなりに深い関係→友達or恋人→友達の場合この後進展するかもしれない→友達だろうが恋人だろうがどのみち提督は結婚する→どうあがいても足柄はハッピーにはなれない)

足柄「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」ガクッ

提督「足柄!?たて…立て…!立つんだ足柄ー!!」

足柄「燃えたよ…燃え尽きた…」

サキ「…何コレ?」

吹雪「…いつもの茶番ですので、お気になさらず」

766 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/17 22:32:24.34 qzhc46Fz0 327/400

那智「む、どうしたんだ司令官、足柄」

提督「あ、那智か。って、那智は昨夜傷を負ってなかったはずだけど…」

那智「いや、私は隣の浴場に入っていたんだ」

提督「まったく…」

那智「ときに貴様、そこの女性は誰だ?」

提督「あ―」

サキ「提督の中学時代の同級生、サキです!」ダキッ

提督「…だよ」

那智「…ほう。私は那智。よろしく頼む」

サキ「はい!」

那智(…ううむ…この司令官に多分人生の伴侶となり得る女性がいたとは…驚きだな…)ジロジロ

サキ「?」

那智(容姿も申し分ない。性格は少々明る過ぎと言った感じだが、大丈夫そうだな。ならば私は、何も言う事は無い。司令官を快く祝福するまでだ)

提督「あー、那智。いいか?」

那智「どうした?」

提督「ちょっと、足柄頼んでいいか?」

足柄「」チーン

那智「…大体の事情は分かった」

提督「よし、じゃサキ、吹雪。行くぞ?」

サキ「はーい」

吹雪「分かりました!」

提督「じゃあな那智!また、いつか一緒に飲もうな?」

那智「ああ、楽しみにしてるぞ?」

那智(しかしなぜだろうか…アイツが幸せになる事に不快な感じは抱かないのだが…なぜ、胸が痛む?)


【続く】

767 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/17 22:43:15.77 qzhc46Fz0 328/400

【来訪者の見学~工廠~】

提督「ああ、そうだった。新造艦ができたから明石に呼ばれてるんだった」

サキ「?」

吹雪「じゃあ、次は工廠に行きますか」

提督「ああ、そうしよう」


 ―工廠―

提督「すまんな、明石」

明石「いえいえ、時間通りですよ―って、その女性は?」

サキ「初めまして、提督の中学時代の同級生のサキです!」ペコリ

明石「ええ、こちらこそ。私は工廠責任者兼≪万屋・明石≫の店長兼工作艦の明石です」

サキ「えっと…どれが本業?」

明石「…どれでしょうね?」

提督「それくらい把握しとけ!」

明石「工廠の見学ですか?」

サキ「はい」

明石「ここはですね、艦娘に装備する艤装を開発したり、新たな戦力となる艦娘を建造したり、結構重要な所ですよ?」

サキ「…艦娘を建造って…どういう意味?」

提督「俺にもわからん。そう言えば、新造艦はどこに?」

明石「あ、あちらに」


鬼怒「きたきたぁ!鬼怒、いよいよ到着しましたよ!」


提督「鬼怒って言うのか。俺は提督、よろしく頼む」

鬼怒「あ、よろしくお願いしまーす!って、およそ海軍の人とは思えないような女性が…。もしかして彼女!?」

提督「いや、そう言うんじゃ―」

サキ「あははは、そんなんじゃありませんよー」

提督「…ああ、そうだな」

吹雪「…?」

明石(においますね…)

鬼怒「?」


【続く】

768 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/17 22:57:14.62 qzhc46Fz0 329/400

【来訪者の見学~空母練習場~】

 ―昼食挟んで廊下―

サキ「お昼ご飯まで食べちゃって、迷惑だったかな?」トコトコ

提督「いや、そんな事は無いよ」スタスタ

サキ「でもなんか、他の人たちが何かこっちを見てヒソヒソ話してたから…」

吹雪(それは多分他の要因があるんじゃ…)テクテク

サキ「ところで、あの弓道場みたいな場所は?」

提督「ああ、あそこは空母の練習場だよ。見ていくか?」

サキ「じゃあそうしよっかなー?」


 ―空母練習場―

提督「よう、蒼龍」

蒼龍「あ、提督。こんにちは」

提督「昼食に来なかったのは、ひょっとして練習に打ち込んでいて気付かなかったからか?」

蒼龍「え?あ、もうこんな時間!どうしよう、昼ごはん残ってるかな?」

提督「多分、間宮さんに言えば軽いモノでも作ってやれると思うけど…」

蒼龍「そっか、よかった…そう言えば、その女の方は?」

提督「俺の友達のサキ」

サキ「ちょっと紹介が雑になってない?」

提督「気にするな」

蒼龍「へー、提督に女の友達なんていたんだ」

提督「何だその言い方は」

蒼龍「いや、意外だなーって」

提督「女の友達…そうだよな…」

蒼龍「…え?」

蒼龍(え、何この反応。何、提督とこの人との間にどんな関係が!?)

提督「蒼龍、食堂へ行くか?」

蒼龍「え、い、いいや。私はもうちょっとここで練習してようかなーって…」

提督「そうか、じゃ」

サキ「失礼しますね」

吹雪「…頑張ってくださいね」

蒼龍「…うん」

蒼龍(提督のあの反応…もしかしてサキさんはただの友達じゃない…?まさか提督…)キリキリ

流星妖精「ちょちょっと蒼龍さん!壁、壁!どこに向けて撃とうとしてるんですか!?ぶつかっちゃいますって!」

蒼龍(提督…もしかしてあの人と進展していって最後には結婚するのかな…?だとしたら…何か嫌だなぁ…)

流星妖精「タンマタンマ!死ぬ!私死んじゃいますから!撃たないでええええええええええ!!!」


【続く】

769 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/17 23:03:46.44 qzhc46Fz0 330/400

【別れ】※2レス以上続きます

 ―夕方、鎮守府正門―

サキ「今日はありがとね。突然来ちゃって、しかも案内までしてくれて」

提督「ああ、別にいいって事よ。じゃあまた、いつか会う機会があれば」

サキ「うん。連絡先も交換したし。それじゃあね」

提督「ああ、じゃあな」

スタスタ

提督「…さてと…執務室に戻るか」


 ―執務室―

提督「ただいまー」

加賀「…お帰りなさい」

提督「すまんな。突然仕事押し付けちゃって」

加賀「その分、今夜の夕食は弾んでくださいね」

提督「はいはい」

加賀「…サキさん、お帰りになられましたか」

提督「…ああ。帰ったよ」

加賀「…ちなみに提督」

提督「何だ?」

加賀「あの方とは、どういった関係なんですか」

提督「…ただの友達…ってだけじゃ納得しないよな」

加賀「当然です」

提督「…やっぱりか」

加賀「私だけではありません。恐らく、この鎮守府のほとんどの艦娘達が、真意を求めているでしょう」

提督「仕方ないな…言うしかないか。これは相当恥ずかしいんだけど…」

加賀「?」

提督「アイツはな…」

加賀「……」

770 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/17 23:17:00.93 qzhc46Fz0 331/400




提督「…俺が中学時代に好き"だった"奴だよ」



加賀「…え」

提督「…今は、ただの友達だよ」

加賀「…どういう事ですか」

提督「…出会いは音楽の授業だっけか。たまたま隣に座って、必死にリコーダーを吹いているあいつが可笑しくって笑ってたら、コノヤローってあっちが反撃してきて」

加賀「………」

提督「そこから、互いに話すようになってきて、いつの間にか俺はそいつの事が好きになったんだ」

加賀「………」

提督「そして卒業する時に、意を決して告白したんだ」

加賀「……その返事は?」

提督「…その時には返ってこなかった。ただ、『嬉しいよ』って言ってたんだ」

加賀「………」

提督「そして、ずっと返ってこなかった。よく、『沈黙は肯定とみなす』って言うけど、これは違うと俺は思った。つまり、俺はフラれたんだよ」

加賀「……ご愁傷様です」

提督「どーも。でだ、フラれたと言う事がわかったら、アイツが好きだったって言う感情も冷めた。それ以来、俺はそいつが"ただの友達"になった」

加賀「…そうでしたか」

提督「だから安心しろ。俺とサキに、お前達が考えているような関係は無い。現に、アイツにはもう別の彼氏がいる」

加賀「…そうでしたか」

提督「いい気なもんだよな。振った女が、振られた側の男に会いに来るなんて。こっちがあまり会いたくないって気持ちも知らず」

加賀「………」

提督「ちなみに、お前達がサキを邪険にしてたのは気づいてた」

加賀「気づかれていたんですか…」

提督「ああ。あまり、嫉妬深い感情を表に出さない方がいいぞ」

加賀「そうですね…」

提督「でもま、誰かに話せた事でやっと吹っ切れたよ。ありがとうな、加賀」

加賀「そんな私は…何も…」

提督「いや、話を聞いてくれただけでも嬉しいさ」

771 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/17 23:21:53.50 qzhc46Fz0 332/400

加賀「…提督」

提督「ん?」

加賀「…今日の夕飯、≪居酒屋・鳳翔≫で提督の奢りって話でしたよね」

提督「ああ、そうだったな」

加賀「…割り勘にしましょう」

提督「…どうした、急に」

加賀「…何だか、私が頑張らなければならないな、と」

提督「?」


那智「そうか…司令官とサキとやらはそんなに深い関係ではなかったのか」

足柄「よかった…」

鳳翔「ちょっと、ホッとしましたね…」

蒼龍「なんだ…杞憂だったか…」

明石「よかったなーと思う反面残念だなーとも」

吹雪「何にせよ、これで明日からは心配なく頑張れますね」

瑞鳳「そうだね!」


全員(つまりこれで提督はフリーって事に…!)


 さらなる波乱が起きるかもしれないし起きないかもしれない。


【END】

780 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/18 22:04:00.76 nKvs1NfQ0 333/400

【本気】

 ―昼、執務室―

提督「すまなかったな、木曾」

球磨「クマ~離すクマ~…」

木曾「ったく…また電気カーペットで昼寝とは…」

(球磨の首根っこを掴む木曾の図)

球磨「そんな事言われても、心地よかったんだから仕方ないクマ」

木曾「んな事言ったって、ここは提督の部屋だぞ?提督が部屋で真面目に仕事してる横で、姉ちゃんは横でのんべんだらりと昼寝かよ。恥ずかしくないのか」

提督「…木曾…お前ってヤツは…」

球磨「ムー…」

提督「…と言うかぶっちゃけ、球磨って本当に木曾とかの姉なのか?」

球磨「なっ、それはつまり私に姉としての貫録が無いとでもいうのかクマ!?」

提督「うん」

球磨「クッ…そんなあっさりと…」

提督「だってお前よく木曾に怒られたりするし、妹の多摩とよくケンカするし、食事は全部魚系で栄養バランス粉々だし…」

球磨「ぐっ…否定できないクマ…!」

提督「しかもお前、妹の北上と大井からもナメられてるじゃないの」

球磨「それは、分け隔てなく接する事が出来ていると言ってほしいクマ!」

提督「隔てなさすぎだろ」

木曾「そう言えばそうだな…俺、こんなのの妹だったのか…再認識して何かがっかりした…」

球磨「こんなの!?」

提督「確かに…木曾の方が何か多摩とかレ…ゴホッ。北上と大井よりも年上っぽいよなぁ…。もう木曾が姉でいいんじゃね?」

木曾「ホ、ホントか!」


球磨「…いい加減にしろぉぉぉぉぉ!!!」


提督木曾「!?」

球磨「さっきっから聞いてりゃ、私の事を姉じゃないだのナメられてるだのと…!テメェらの方こそナメてんじゃねぇのか!?」

提督木曾「」

球磨「こちとら妹達の健康状態、人間関係、その他もろもろを熟知してんだぞ!しかも、出撃や遠征の時は随伴艦の損傷状況だの疲労状態だのを、毎回毎回毎回毎回毎回毎回管理してんだぞぉ!その影の功績はテメェらには分からねぇだろうがなぁ!!!」

提督木曾「」

球磨「と!に!か!く!今後一切私が姉じゃないだの精神年齢が低いだのと抜かすんじゃねぇぞ!もし言ったら、そいつを海の藻屑にしてやる…!」

提督木曾「」

球磨「分かったか!返事は、か・し・こ・ま・り・ま・し・た、だ!分かったか!?」

提督木曾「分かりました」ドゲザ

球磨「ったく!」

バタン

提督木曾「………………………………………………………………………え?」


【END】

781 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/18 22:23:39.24 nKvs1NfQ0 334/400

【正規空母には】

 ―工廠―

祥鳳「ありがとうございます。これなら、正規空母にだって負けません!」

飛鷹「よし、これなら正規空母並みの戦力を発揮できます!やるわ♪」

千代田「ありがとう!これなら、正規空母並みよね!」

飛龍「よしっ、これなら一航戦にも負けませんねっ」

龍驤「ありがとう♪これで、赤城や加賀に負けないかな?って……そりゃ無理か、あはははは……」


 ―夕方、空母寮・談話室―

加賀「…あの、皆さん」

祥鳳「はい?」

加賀「なぜ、艦載機を替える時、私達正規空母、または私や赤城さんの事を口にするのですか?」

飛鷹「あー…それは何と言うか…」

千代田「私達軽空母は、正規空母よりも少し劣っている所がいろいろあるじゃない?だから、少しでも正規空母の皆さんに近づけるようにという…、つまり意気込みです!」

龍驤「ウチら軽空母は若干舐められてるような雰囲気があるから、出撃でいっちょ戦果を挙げて目にもの見せたいっちゅうワケや!」

加賀「…そう。なら、別にいいのだけれど。慢心はしないようにね」

祥鳳「当然です」

加賀「それより、飛龍さん。なぜあなたまで?」

飛龍「えーっと、それはですね。正規空母と言えば一航戦の加賀さんと赤城さんじゃないですか。だから、二航戦も頑張ってるんだぞって言うところを、アピールしようとしてたんです!」

加賀「…そうだったの。でも、二航戦の貴方達も戦果は十分に上がってるらしいわよ」

提督「その通りだよ」

祥鳳「提督!?」

飛龍「え、私達の戦果が上がってるって、ホントですか!?」

提督「ああ、本当だ。それと、これからは少し正規空母の出撃は控えてもらうつもりだよ」

飛鷹「え、何で?」

提督「正規空母を出撃させ過ぎて、ボーキサイトが少し足りなくなったんだ。だから、軽空母のお前達の力も借りたいんだ。今後の戦果に、期待するぞ?」

龍驤「任せときーや!」ドン

提督「…でもま、絶対に正規空母に勝てないところもありそうだけど…」チラッ

龍驤「死ねぇ!!」

ガスッ


【END】

782 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/18 22:39:11.63 nKvs1NfQ0 335/400

【進撃の…】※2レス続きます

 ―夜、???―

ガッシャァン

大淀「第一艦隊、消滅!金剛&吹雪・瀕死、大和・大破、長門・中破、赤城&加賀・小破!」

提督「くそっ…大和でも大破させられるのか…!」

赤城「この私が…」グフッ

提督「医療艦隊の明石、あきつ丸、間宮、伊良湖、まるゆを呼べ!負傷者を曳航するんだ!」

大淀「分かりました!」

ドンガラガッシャァン

霧島「第二艦隊、壊滅!榛名&浦風・瀕死!武蔵・大破!陸奥&飛龍・中破!蒼龍&筑摩・小破!」

提督「バカなっ、筑摩が小破で済むだとっ!?」

筑摩「大丈夫…です。利根姉さんのおかげで、鍛えられていますから…!」グッ

グシャッ

鳥海「第三艦隊も撃破されました!長良&川内・瀕死!リットリオ・大破!鳳翔・中破!龍驤&響、小破!」

提督「響、よくやったな…!」

「不死鳥の異名は…伊達じゃないさ…っ!」ガクッ

ガキャァァァン

大淀「ダメです!第四艦隊も突破されました!扶桑、翔鶴、摩耶、那珂、陽炎、瑞鶴!全員瀕死です!」

提督「クソッ…!こうなったら俺が…!」

大淀「だ、ダメです!危険すぎます!」

霧島「いくら提督といえど、アレに立ち向かうのは無謀です!」

鳥海「やるんなら…私達が…!」

提督「ダメだ!それは、お前達の上司である俺が断じて認めない!」


マジェンダ「なら、私が行くわ」


提督「マジェンダ!?お前…正気か!?」

マジェンダ「大丈夫よ。私のは結構硬いからね」

提督「…生きて帰ってこれる自信はあるか?」

マジェンダ「確証はないけど、多分大丈夫よ」

提督「分かった…なら、お前に俺達の想いを託す!」ビシッ

マジェンダ「ええ。貴方達の想い、受け取ったわ。それと、提督」

提督「…何だ?」

マジェンダ「もし、この戦いから帰ってこれたら…いえ、それは帰ってきてから話すわ」ダッ

提督「…マジェンダ、死ぬなよ…!」

783 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/18 22:48:31.00 nKvs1NfQ0 336/400

―数十分後―

マジェンダ「…ただいま」

提督「…どうだった?」

マジェンダ「問題なかったわ。全て片づけたわ」

提督「…ありがとう…!お前は俺達の英雄だ!」

大淀「マジェンダさん…ありがとうございます!私達の艦隊を全滅から救ってくれて…!」

マジェンダ「別に大したことは無いわ。それにしても…そこまで強烈だったのかしら…」キョロキョロ


マジェンダ「比叡のカレー」


比叡「やっと…私のカレーを完食してくれる人が現れてくれた…っ!」オロローン

提督「いやだって…ホントに前食ったら三途の川が見えたくらいなんだぞ…」

鳥海「私なんて…一度食べたらなぜかお花畑の情景以外何も考えられなくなって…」

霧島「それぐらいなんて事ないじゃないですか…。私なんて…頭の中が真っ黒になって、何も考えられなくなって…」

大淀「私は…しばらくの間、字の読み書きができなくなりました…」

マジェンダ「それは…確かにすごいわね…」

間宮「しかし…この死屍累々は…」

(食堂中に倒れている艦娘達)

提督「…彼女達勇敢なる挑戦者(チャレンジャー)は、医務室へ運んでくれ。彼女達には1週間の休暇を与えよう」

明石「でも、彼女たちは目覚めるのに3日から4日は…」

提督「入院している間の日数は含まないよ。退院してから1週間、彼女たちに休暇を与えるのさ」

まるゆ「た、体調…なんという優しいお方ですか…!」

あきつ丸「提督殿…一生ついていきます!」

提督「おう…俺でよければ!」



マジェンダ「と言うか、比叡に食事当番を任せなければいいだけの話じゃないの?」



全員「」ハッ


【END】

784 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/18 22:55:29.83 nKvs1NfQ0 337/400

【第1回~艦娘知識試験~ラスト】

問30.『あなたの夢は何ですか?』


・鳳翔の答え 『小さな料理店を営む』

 提督のコメント:貴方の料理の腕と優しさがあれば、成功するでしょう。いつか私も行ってみたいです。これからも、料理の鍛錬を頑張ってください。


・天龍の答え 『剣術を極める』

 提督のコメント:貴方の戦闘スタイルは白兵戦のような近接戦闘でしたね。貴方の腕なら、その夢の実現も夢じゃないでしょう。鍛錬を怠らず、夢の実現に向けて頑張ってください。


・金剛の答え 『提督のお嫁さんになって幸せな家庭を築く』

 提督のコメント:頑張ってください。


・大井の答え 『北上さんのお嫁さんになって幸せな家庭を築く』※不正解になりました

 提督のコメント:早く新しい夢を見つけてください。

785 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/18 22:59:32.74 nKvs1NfQ0 338/400

【一日1人、キャラ紹介】

≪球磨≫

球磨型軽巡洋艦一番艦。個性的な球磨型姉妹を束ねる姉。姉のような振る舞いは普段は見せず、誰にも見られないようなスタイルを貫き通す。そのせいで、

皆はだらけているような印象しか抱かない。魚や肉などが大好きで、野菜は嫌い。そのせいで栄養バランスはやや崩れ気味。それを木曾に諭される。

本気でキレると提督や木曾も怖気づくほど覚醒し、ヤク○の様な感じになる。そうなったらもう誰にも止められない。自然に止まるのを待つしかねぇ。

好きな言葉は『漁夫の利』(意味は知らない)。

815 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/19 21:45:18.47 uT2I1lDJ0 339/400

【結果発表】

 ―朝、講堂―

提督「えー、先日開催した、艦娘知識試験の採点が全て終了した」

艦娘「おー!」

提督「しかし、満点を取った奴が1人もいなかったので、予定を変更して1位の者にご褒美をあげる事にした!」

ざわ…ざわ…

夕立「誰が1位かなー?」

金剛「フフフ…たぶんmeネ!」

大和「私かもしれませんね…。私の答えには自信があります…!」

提督「では発表します!第1回艦娘知識試験にて、1位の座に輝いた者は―ッ!」

艦娘「………」

工廠妖精「デレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレレ…(ドラムロールのマネ)」

執務妖精「デーン!」


提督「総得点97点、足柄です!おめでとう!」


艦娘「何いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!?」

足柄「ええっ!?私!?」

提督「そして2位はビスマルク!なんとまさかの1点差で足柄に敗北!」

ビスマルク「くっ…絶対イケたと思ったのに…!」←96点

足柄(…自分の中じゃ、多分60点そこそこ、よくて大体70点かと思ったけど…まさか97点も取った上に1位なんて…)

提督「さてと、足柄。1位のご褒美として、何を望む?」

足柄「あ…え…と…」

提督「…足柄?」

足柄「あの…えと、ごめんなさい。ちょっといきなりすぎて、そんな私が1位になれたなんて未だに信じられなくって…。そんなご褒美なんて、今すぐには思いつかないの…」

提督「…そうか。じゃあ、決まったら俺に言ってくれ」

足柄「ええ。分かったわ」

提督「あ、ちなみにドベは総得点20点の天龍な」

天龍「その情報今の状況で明らかにいらねぇだろ!」←20点

龍田「…ふふっ♪」←84点


【ご褒美イベント編に続く】

816 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/19 21:59:00.93 uT2I1lDJ0 340/400

【卵】

 ―昼、執務室―

提督「ちくしょう…書類が全く片付かない…」

コンコン

瑞鳳「てーいとく!」ガチャ

提督「瑞鳳か、どうしたんだ?」

瑞鳳「はい、卵焼きの差し入れ!食べりゅ?」スッ

提督「おお、サンキューな。丁度小腹が空いてたんだよ」モグモグ

提督「ん。やっぱり美味い」

瑞鳳「へへー、どうも♪」

提督「ところでさ、お前って他に料理作れないの?」

瑞鳳「へ?」

提督「イヤ、お前っていつも卵焼き差し入れにくれるけど、他のものは見た事ないなーって思ってさ」

瑞鳳「つ、作れるよ!」

提督「とか言ってホントは作れなかったりして」ムフフ

瑞鳳「もー!作れるもん!今から作ってくるもん!」ダッ

提督「おお…」


 ―数十分後―

瑞鳳「失礼するよ、提督!」バーン

提督「おお…って、何だそのワゴン!」

瑞鳳「ふふっ、私の料理のレパートリーの多さを見せつけようと思って!」

提督(スゲー量だな…でも男として、全部食わなくっちゃな)

瑞鳳「えーっとね、料理はオムライス、オムレツ、かに玉、ピータン、親子丼、スクランブルエッグ…」

提督「全部卵料理じゃねぇか!それと短時間でよくそんなに作れたな!」


 ―翌日朝10時、食堂―

加賀「まったく…昨日は提督が書類に吐瀉物を…処理が大変だったんですよ。挙句今日は執務ができるような体調じゃないなんて…」

明石「それと、医療妖精さんに言われて検査したら、提督、卵アレルギーになっちゃったみたいですね」

間宮「困ったわね…これじゃスイーツを食べてもらえない…」

明石「あ、でも卵料理だけが嫌いになっただけで、材料に卵を使うスイーツとかカツとかなら平気だそうですよ」

鳳翔「けど、これからの献立で迂闊に卵料理が出せなくなったから…献立を組み直さないと…」

加賀「まったく…なんでこんな事になったのだか…」


祥鳳「…まったく、なんでこんな事になっちゃったのかしらね?ず・い・ほ・う?」

瑞鳳「」メソラシ


【END】

817 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/19 22:29:03.19 uT2I1lDJ0 341/400

【素顔】

 ―執務室―

加賀「提督、何をのんびりしてるんですか。そんな暇があるのでしたら、コチラの書類を片付けてください」

提督「えー…ちょっとそれは無いんじゃないのかなぁ…?」

加賀「提督がそんな態度じゃ、艦隊の士気にも乱れが生じますから、あなたがしっかりしてくれないと困るんです」

提督「へいへい…」


 ―夜、食堂―

赤城「加賀、また提督をたしなめたの?」

加賀「たしなめた、と言うよりは注意したって感じかしら」

赤城「あなたはいつも提督には厳しいわね。あ、ご飯大盛りで」

加賀「あのだらけた提督を見てると、何だか放って置けない気がするのよ。こっちはご飯特盛りで」

赤城「…ホント、厳しいわね。提督にも、自分にも」

加賀「…自覚はしているわ」


 ―翌日、散歩道―

加賀「少し、私は不愛想かしら」

赤城「どうしたの?唐突に」

加賀「確かに昨日あなたが言った通り、私は提督には厳しく接するし、自分にも厳しくしている。そして、鎮守府にはそんな私の事を、怖いと言っている人もいる」

赤城「………」

加賀「それはつまり、私が不愛想だから皆にそんな印象を抱かせてるんじゃないか、と思ったわ」

赤城「…確かに、あなたはちょっと感情を表に出さなすぎよね。それは、過剰と言うくらいに」

加賀「………」

赤城「だけど、あなたはいつも通りの加賀でいていいのよ。無理に感情を表に出そうとしても、きっと上手くいかないわ」

加賀「…そうかしら…」

赤城「それに、何だかんだ言ってもここの皆は貴方の事を信頼しているのよ。それが、突然あなたが変わったように表情豊かになったら、皆も接しにくくなるでしょうから」

加賀「……そうね」

赤城「あ、だけど提督は、ニコニコ笑う加賀を見たいのかもね?」

加賀「…そんな言葉で、私は狼狽えたりは…」

「にゃあ~」

赤城「あら、野良猫かしら?」


加賀「…可愛いわね///」ニッコリ


赤城「………え?」

加賀「………あ。な、何でもないわ」キリッ

赤城「え、加賀、今にっこりと笑ったわよね!?ちょっと、もう一回笑って!」

加賀「し、知りません///」スタスタ

赤城「加賀ー!」


【END】

822 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/20 21:43:01.39 Z5kEt/oQ0 342/400

【露出】

 ―昼、執務室―

雲龍「う…んしょ…」ガサゴソ

提督「あったか?」

雲龍「ありませんね…提督が仰ってた書類…」

提督「そうか…すまんな。手伝わせちゃって」

雲龍「いえ、お気になさらず。秘書艦ですから…。それよりも提督」

提督「ん?」

雲龍「………なぜずっと私から目を逸らしているのですか?」

提督「……仕方ないだろう。だってさ…」

雲龍「?」

提督「お前の服って他の艦娘よりも露出が激しいし…特に後ろなんて…」

雲龍「?私は別に気にしていませんけど…」

提督「俺が気にするんだ。と言うか、他の皆も気にしてると思うぞ?」

雲龍「そうなんですか―くしゅっ」

提督「寒いのか?」

雲龍「そうですね…」

提督「その恰好はやっぱり体調にも影響を及ぼすか…」

雲龍「けど、この程度の寒さは耐えられますから…」

提督「いや、恐らくこのままだと出撃に影響を及ぼすだろうし、それに雲龍の体の事が心配だから、何か普通の服を着せてやろうと思うんだが…」

雲龍「提督…」

提督(よし。これで雲龍に露出の少ない服を着させる口実ができた)

提督「誰かから服を借りれないかな…」


 ―数時間後―

提督「加賀からお下がりの服を貰ってきたよ。弓道着みたいな服だけど、明石に言ってサイズを調整してもらったり、色を替えてもらったり、その他色々、お前のイメージと体形に合うようにしてもらったから、出撃以外で非番の時はこれを着ていると良い」

雲龍「…前は青地だった所が緑になっているんですね。私なんかの為に、ありがとうございます」

提督「これなら大分暖かくなるだろ?」

雲龍「そうですね…。けど…」

提督「けど?」

雲龍「…いつも肌を露出させてるせいか…こんな布生地の多い服を着ると何だか変な感じがするんですよね…」

提督「痴女か!」


【END】

823 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/20 22:15:44.59 Z5kEt/oQ0 343/400

【お好み焼き】※浦風の口調は所々おかしいかもしれません。(広島弁に疎いので…)

 ―夜、執務室―

コンコン

黒潮「司令はーん!差し入れのお好み焼き、持ってきたで―」ガチャ


提督「…うん。広島風のお好み焼きも美味しいな」ムグムグ

浦風「じゃろ?ウチの作るお好み焼きは天下一品じゃけぇ?はい、あーん♪」

提督「あーん」パクッ


黒潮「ええええええええ…」

提督「ん?どうしたんだ黒潮?」

黒潮「浦風…司令はんに何してんの?」

浦風「何て…お好み焼きを食べさしとるところじゃが?」

黒潮「それは分かるわ。何や、"あーん"なんてしおって!図々しい!」

浦風「どう食べさせようとウチの勝手じゃないの」

黒潮「それに、お好み焼きやて?こんな夜中に?」

浦風「そうで。提督さんが徹夜になるって言うとるけぇ、腹の足しになるもんを作っちゃりたんで。お好み焼きってゆぅたら、広島が一番じゃけぇのぉ」

黒潮「そんなの認められへん!お好み焼き言うたら、やっぱ大阪の名物や!」

浦風「な、何!?お好み焼きゃぁ広島の誇る料理じゃ!大阪の奴なんかにとやかくゆわれる筋合やぁないね!」

黒潮「何をもってそんな根拠があるんや!」

浦風「何となくじゃ!」

黒潮「ほんなら証拠は無いも同じや!なら、丁度司令はんもおる事やし、司令はんにどっちのお好み焼きが美味しいか比べてもらおうやないか!」

浦風「そりゃおもろいのぉ。ええよ、その勝負受けて立とうじゃないの!」

黒潮「おっしゃ、じゃあ司令はん!今から関西の誇る最高に美味いお好み焼きを作ってくるから、そこで待っとってね!」

浦風「それならウチも、腕によりをかけて作り直すとするかねぇ。提督さん、待ちょぉってね!広島の方が一番だってゆう事を教えちゃりるけぇのぉ!」

バタン

提督「…俺の意志は…関係無しかーい…」


 ―翌日、執務室―

浦風「まさか…提督さんがお好み焼きの食べ過ぎによる腹痛で仕事ができなくなるなんてのぉ…」

黒潮「まさか…司令はんがお好み焼きの食べ過ぎによる腹痛で執務ができなくなるなんてな…」

加賀「貴方達の自分勝手な所業のせいですよ。ほら、提督の分の仕事をしてください。まだまだ書類はたくさんあるんですから」

浦風黒潮「ヒエエエエエエ…」


【END】

824 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/20 22:29:23.57 Z5kEt/oQ0 344/400

【開発】

 ―昼、工廠―

夕張「…明石さーん…」

明石「はい?どうしたんですか?」

夕張「ちょっと、装備の開発をしたいんだけど…」

明石「あ、いいですよ。提督からの許可証はありますか?」

夕張「無いです」

明石「…え?」

夕張「提督非公認の開発を要求します!」

明石「いやいやいや、ちょっと待ってくださいよ。え、非公認?なんでそんな事を…」

夕張「その…ウチの艦隊って、41㎝三連装砲とか火力に特化している装備が少ないじゃないですか?何だか、火力・回避・対空その他諸々のバランスがいい、そんな感じの装備しか開発しませんよね?だから、もうちょっと火力とかに集中した装備を開発したいんですよ」

明石「それは…」

夕張「…提督、最近忙しそうで、装備開発に余裕を割いてられないみたいで…。だから、代わりに私がやってあげようって思ったんです」

明石「………」

夕張「…それに、私達の艦隊の子達も最近損傷を負って帰ってくる事も増えてきました…。だから、皆が傷つけられないような、守れるような、皆の負担を減らすような…そんな装備を作りたいんです…」

明石「…わかりました。開発してみましょう」

夕張「…良いんですか?」

明石「私も、そんな兵器を開発したいと常々思っていましたから。やってみましょう」

夕張「…はい!」


 ―数時間後、執務室―

提督「…で、10回開発して結果は何もなしか」

夕張「…はい」セイザ

提督「しかも、溶かした資材はそれぞれ300を超えたって?」

明石「…仰る通りです…」

提督「…でもま、お前達が俺らの事を思ってやったって事は嬉しいよ」

夕張明石「!」パァァァァァァァァァ

提督「だが罰は与える。夕張、お前はしばらくの間工廠の出入り禁止な」

夕張「」

提督「それと明石。お前は頑張って中破の奴も修復できるようになれ」

明石「そ、そんな殺生なー!」

提督「ほ○やくコンニャクだのデュエルディスクだのが作れるんだからそれぐらい余裕だろうが!」


【END】

829 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/21 21:52:00.11 ASTbu45a0 345/400

【憎悪】※2レス続きます

 ―昼、カムラン半島―

龍田「みんな~?燃料とか弾薬とか、調子は大丈夫~?」

「まだ問題ないわ。十分よ」

「こちらもまだ大丈夫なのです」

「大丈夫だ。問題ない」

早霜「私も、同じく」

龍田「了解♪それじゃ、これからも気を抜かないでね~」

「!」ピクッ

「どうしたの?」

「対水上電探に感あり!敵艦隊との距離4000!」

龍田「っ…!全員、複縦陣!早霜ちゃんと電ちゃんは私の後ろに、響ちゃんは私の隣、雷ちゃんはその後に続いて!」

龍田以外「了解!」

(龍田先輩はいつもは気の抜けたような話し方だけど、こういう緊迫した感じになると口調が少しキリッとするようになるのね…)

「雷危ない!左方から砲撃!」

「えっ―」

ズガァァァァァン

「キャァァァァァァァァッ!?」

龍田「雷!?大丈夫!?」

「くっ…油断したわ…伏兵がいたなんて…」中破

龍田「電ちゃん、雷ちゃんとと並走して護衛に意識を―」

ドゴォ

龍田「…今度は何!?」

早霜「くっ…やられました…」中破

龍田「なんてこと…私が少し列を外れたのを良い事に…」

「キャッ!?」ドガッ

龍田「ッ!?」

「後ろから…撃たれた…のです…」小破

龍田「…………………………………………う」グッ

「龍田、先輩…?どうしたの…?」


龍田「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」ダッ


「え、そんな敵に突っ込むなんて…」

早霜「無謀です!戻って来てください!」

龍田「私の仲間を…傷つけたアイツらが、憎い!許さない!もう、悲劇は繰り返させない!!」

「あれが…いつもクールな龍田先輩…?」

「…全員、龍田さんの援護射撃を、するのです…」

「…たとえ中破にされても、やれるだけの事は、やるべきよね…!」

830 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/21 22:05:57.38 ASTbu45a0 346/400

 ―夜、執務室―

龍田「あ~あ…ちょっと派手にやられちゃった…」中破

提督「…損傷を負ってる場合は、報告は入渠が済んでからでいいと言ったはずなんだけどな…」

龍田「ちょっと、内容を忘れそうになっちゃうからねぇ~…」

提督「…雷や響から聞いたよ。皆がやられたのにキレて深海棲艦を倒したんだって?」

龍田「……私とした事が、そんな事で怒って我を忘れちゃうなんてねぇ~…」

提督「………」

龍田「…認めるわ。あの時私は、確かに怒りに身を任せて深海棲艦を根こそぎ倒した。まぁ、皆の援護もあって倒せたんだけどね…。でもね、皆がやられるのを見るのはとても辛かった…。だから、相手を徹底的に倒したの。当然の報い、とも言えるわねぇ…」

提督「…本当にそうか?」

龍田「…?」

提督「確かにお前は、皆が傷を負ったのを見て怒り、その報復として敵を倒した。それは、人から見れば正当な目的で敵を倒したという感じだろう。だけど、ただ怒りに任せて敵を倒すなんて、先にやった相手側と何も変わらない」

龍田「………」

提督「だから、恨み、怒りに燃えて敵を倒すなんてやめろ。そんなものは、虚しいだけだ」

龍田「……そうかもねぇ」

提督「………」

龍田「…ホント、私とした事が、何をしているんだろうねぇ」

提督「ああ。クールなお前に、怨嗟なんて言葉は似合わないよ」

龍田「まったくね…。でも、1つ言い訳をさせてもらってもいいかしら?」

提督「ん?」

龍田「彼女たちは、私の前世、私が"本当の"軽巡洋艦・龍田だった頃の仲間だったの。だから、なおさら許せなかったのかもね」

提督「………」

龍田「…あら、ちょっとしんみりさせちゃったわね~。ごめんなさい」

提督「ああ。じゃ、ドックへ行ってゆっくり傷を癒して来い」

龍田「了解♪それじゃ、失礼しま~す」

パタン

龍田「…そうね。怒りに身を任せて戦うなんて、私の柄じゃないわよね」ハァ

龍田(天龍ちゃんみたいに、少し戦いを楽しむって言うのも、いいかもしれないわね…)


【END】

831 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/21 22:18:01.93 ASTbu45a0 347/400

【身長】

 ―夕方、休憩室―

「ムムムムムムムムムム…」

ビスマルク「あら、どうしたの暁。そんな悩み込んで」ヒョコッ

「あ、ビスマルク。ちょっと、聞きたいんだけど…」

ビスマルク「何かしら?私で答えられる事ならいいけど」

「どうしたらビスマルクぐらいの身長になれるのかしら?」

ビスマルク「…何で私?」

「えっと、この前リットリオが私の事を『小っちゃいビス子みたーい!』って言ったから…」

ビスマルク(あいつ…後で尻を十回はたいてやる…)

「それはつまり、ビスマルクは私が大きくなった姿って事よね?」

ビスマルク「ま、まあそう言う事になるのかな…?」

「だから、どうすればあなたぐらいの身長に成長できるのかなって、聞いてみたいの!」

ビスマルク「ええ~…?人の身長の変わり具合なんて、それぞれだし…。私のやり方で身長が伸びるかどうかも分からないけど…」

「それでもいいの!参考までに聞かせてもらいたいの!」

ビスマルク「本当にいいの?」

「うん!」

ビスマルク「そうね…。まず牛乳を毎日飲むのは基本ね」

「それはやってるし」

ビスマルク「あとは…ヴルスト…つまりソーセージをよく食べてたわね」

「ソーセージ…分かったわ!」

ビスマルク「それと…フルーツは基本好き嫌いなく食べていたから…その結果がこれかしらね?」

「フルーツもね。よし!」

ビスマルク「まあ、大体これくらいかしら?」

「ありがとうね!早速今日から実践してみる!」



 ―数日後―

「…体重が、あっという間に、また増えた…」

「ここ最近フルーツとかソーセージとか食べてばっかりだったからね…」

「身長を伸ばしたかっただけのに…」

提督(というか…艦娘って体重は増えるけど身長は伸びないものなんじゃ…?)


【END】

832 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/21 22:27:25.44 ASTbu45a0 348/400

【不幸②】

 ―朝、執務室―

提督「…じゃあ扶桑。1週間、秘書艦を頼むぞ」

扶桑「はい。お任せ下さいませ」


 ―数十分後―

扶桑「………」カキカキカキ

提督「………」カキカキカキバキッ

提督「あああああああ!お気に入りの万年筆が折れたぁ!?」


 ―さらに数十分後―

提督「よっと…あの書類…もうちょっとで…」グググ

扶桑「あの、提督?棚の上の箱ぐらい私が…」

提督「いや…もしお前がやったらたぶん踏み台が倒れるとかって言う不幸が起きるかもしれん…」グラッ

扶桑「あ」

提督「うおおおおおお!?」

ドンガラガッシャン


 ―昼、執務室―

提督「よし、じゃあ昼飯にしようか、扶桑」

扶桑「はい、わかりました」

提督「じゃあ早速食堂へ―」

長良「司令官、お昼ご飯食べよー!」バァン

提督「ゲエーッ!?」ガァン

扶桑「!?」

提督「」チーン


 ―夕方、執務室―

提督「…………」カキカキカキ

扶桑「…………」カキカキカキ

バリィン

提督「痛ってぇ!?ガラスの破片と何かボールみたいのが…」

天龍『あー、済まねぇ!かっ飛ばし過ぎたわ!』

扶桑「…………」


 ―夜、執務室―

提督「くっそ…ひどい1日だった…」

扶桑(もしかして、私がいるから提督に不幸が降りかかっているんじゃ…)

提督「痛たたたた…」

扶桑(ごめんなさい提督…。ちょっとの間、私を不幸から解放してくださいね…。1週間過ぎたら、何かお礼をして差し上げますから…)


【続くかも?】

840 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/22 22:14:22.68 f8s83yfO0 349/400

【衝突】

 ―演習中―

ズダダダダダダダダ

最上「マズイ…あの攻撃は避けないと…ッ!」ダッ

三隈「ああっ!?」

最上「げっ!?」

ドカッ

最上「三隈…なんでここに―」

ドゴォォン


 ―演習終了後、執務室―

提督「また三隈とぶつかったのか?」

最上「うん…。敵側の攻撃を避けようと思ったら、三隈に気がつかなくって…」

提督「そう言えば、前に出撃した時も三隈とぶつかったよな?」

最上「そうだね。それに、鎮守府でもよくぶつかる事があるね。食堂でだったり、風呂でもぶつかったり…」

提督「風呂でぶつかるってどういう事だよ」

最上「色々あるんだよ…」

提督「しかし、そこまでぶつかり過ぎると、最上の身がもたないだろうな…。仕方ないから、しばらくの間最上と三隈は別の艦隊にするか。それでもいいか?」

最上「ボクは別に構わないけど…」

提督「よし、じゃあそういう事で。三隈にも言っといてくれ」


 ―翌日、モーレイ島―

最上「今日は那智さんと同じ艦隊ですね。お互い、がんばりましょう!」

那智「ああ。私も、力の限りを尽くすとしよう」


 ―数十分後―

最上「えっ?大鳳さんがピンチ?じゃあすぐにそっちへ―」クルッ

那智「お、おい急に振り返るな―」

最上「えっ、ちょっ、やばっ―!」

ゴッキィィィィィン


 ―帰投後、執務室―

提督「………敵と交戦していないのに中破、か…」

最上「ご、ごめんね…?」←中破

提督「もうお前しばらく出撃するな…」

最上「…悔しいけど、そうするよ…」


【END】

841 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/22 22:37:01.45 f8s83yfO0 350/400

【ホットケーキ】

 ―昼、執務室―

提督「さてと、残り僅かの書類を片付けて…」

コンコン

提督「はい?」

蒼龍「失礼するね、提督?」ガチャ

提督「蒼龍か。何か用か?」

蒼龍「提督って、ホットケーキ作れますか?」

提督「何だ、急に」

蒼龍「私ってさ、ホットケーキが好きなんですよ。特に人に作ってもらったヤツが」

提督「つまり自分では作れないのか。酷いな」

蒼龍「自分で作ると何か失敗しちゃうんですよ。それは置いといて、今無性に食べたくなってきたんです」

提督「そんなの、鳳翔さんや間宮さんにでも作ってもらえばいいじゃないか」

蒼龍「いえ、あの2人のはもう食べた事があるから、提督のが食べてみたいんですよね~?」

提督「まあ…作れない事は無いけど…」

蒼龍「じゃ、今から作ってくれます?」

提督「…ケーキぐらいならまあいいか」

蒼龍「楽しみにしてますよ~♪」

提督「…仕方ない。作るか」


 ―1時間後、食堂―

提督「おい、蒼龍。できたぞ」

蒼龍「ホントですか?やったー!」

提督「ほれ」コトッ

蒼龍「うーん、この芳ばしい匂い…。美味しいそうですねぇ」

提督「早く食わないと、冷めるぞ」

蒼龍「そうですね。いただきまーす」パクッ

蒼龍「うん…。普通に美味しいです」

提督「そうかい。でも、何で俺の作ったのを食べたかったんだ?」

蒼龍「細かいことはいいじゃないですか、別に」

提督「ふーん…。ま、いいか」

蒼龍「そうそう」

提督(…もしかして…)チラッ

蒼龍「美味し~♪」プルン

提督(あの胸って…いや、まさかな…)


【END】

848 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/23 21:49:28.23 0fr2w4Am0 351/400

【決定】

 ―夜、執務室―

提督「これが最後の書類か…。やっと終わる…」

コンコン

提督「ん?どうぞー」

提督(誰だ…?こんな夜に…)

足柄「失礼するわね」ガチャ

提督「足柄か。どしたの?」

足柄「この前の試験1位のご褒美、やっと思いついたのよ」

提督「おお、決まったのか。それで、何をご所望で?」

足柄「あのね…、明日って提督は暇?」

提督「明日か?あー…うん、特に予定はないな」

足柄「なら、明日ちょっと買い物に付き合ってくれない?」

提督「何だ、デートか?」

足柄「うーん…デートって言うか、そうでもないような…?」

提督「?」

足柄「ともかく、明日付き合ってくれるかしら?」

提督「まあ、別に構わないけど」

足柄「それじゃ、明日の10時に正門の前ね!行先は中心街のショッピングモール!」

提督「りょーかい」

足柄「それじゃあ、また明日!」

パタン

提督「…意外だな。ただのデートで済ますなんて」

提督(てっきり、『私の人生の伴侶になって!』とでも言うのかと思ったけど…)


【続く】

849 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/23 22:00:09.84 0fr2w4Am0 352/400

【出発】

 ―翌朝、執務室―

提督「…と言うわけで、済まないが諸々の仕事は頼んだぞ?」

扶桑「そうでしたか…足柄さんが…」

提督「扶桑の負担が少し増えるかもしれないが、それだけはゴメンな?今度埋め合わせをするから」

扶桑「では、その埋め合わせを楽しみにしてますね?」クス

提督「それじゃ、行ってくる!」

パタン


 ―10時15分、鎮守府正門―

提督「分かってたよ。女の方が遅れてくるなんて事はよ」

足柄「ごめんなさい、遅れちゃった?」タタタ

提督「あ、いや。俺も今来たところ―おぅ」

足柄「ん?どうしたの?」

提督「意外だな。シックな感じの服とは。何と言うか、普段の制服とあまり変わらん」

足柄「ま、そうね。あまり着飾る必要もないと思ってね」

提督「でも、陸奥がワンピースを着た時なんてすごい驚いたぜー?」

足柄「えー?あの陸奥がワンピース?」クスッ

提督「ああ。初めて見た時はすごい意外だったけど、可愛かったぞ」

足柄「…提督」

提督「何だ?」

足柄「デートの時の鉄則って、知ってる?」

提督「?」

足柄「他の女の話はしない事」

提督「あー…すまん」

足柄「これからは気を付けてね?」ニコッ

提督「お、おう」

提督(あの笑顔…キュンと来る前に怖いと感じた)

足柄「さ、行きましょ!」

提督「ああ」


【続く】

850 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/23 22:10:52.58 0fr2w4Am0 353/400

【目的】

 ―11時、ショッピングモール―

提督「で、何をするんだ?」

足柄「へ?」

提督「何か目的があるんだろ?」

足柄「……」

提督「昨日、俺が『デートか?』って聞いたらお前は答えを少し濁らせただろう?つまり、ただのデートじゃない、何か理由があるってわけだ。違うか?」

足柄「…笑わないでくれる?」

提督「当たり前だろう」

足柄「…実はね、姉さん達と羽黒にプレゼントをしてあげようと思ってね」

提督「へえ?また何で」

足柄「(合コンで)失敗とか挫折とかをした時に、いつも3人に励まされてね…」

提督「へえ、お前が(出撃とか演習とかで)失敗や挫折ねぇ…」

足柄「それもあるし、生活の色々な面でもちょっと頼っちゃってるところもあるから、それらの感謝も込めて、ね」

提督「なるほどね…」

足柄「だから、それを買うために来たのよ」

提督「…俺いらなくね?」

足柄「そんなわけないわ」

提督「え?」

足柄「こういう時は、第三者からも意見を貰いたいのよね。特に姉妹で色々ある時は客観的にモノを見る事ができる男の意見も」

提督「…なるほど」

足柄「だから、お願いできるかしら?」

提督「…分かった。じゃあ、今11時だから、12時までどんなモノを買うのか決めて、昼飯を食べた後に買うって事にするか」

足柄「そうねぇ…。じゃあ、そうしましょう」

提督「よっし、じゃあ行くか」

足柄「ええ」


【続く】

851 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/23 22:23:59.01 0fr2w4Am0 354/400

【買うもの】

 ―13時、レストラン―

足柄「ちょっと…選ぶのに時間がかかり過ぎちゃったわね…」

提督「結局、妙高にはペンダント、那智には服、羽黒には髪留めって事にするんだな?」

足柄「ええ。あの3人には、このイメージが似合ってるかなーって思ったのよ」

提督「確かに、な。でも、妙高にペンダントって言うイメージはあまりないけどな…」

足柄「私も最初はそう思ったけど…妙高姉さんは何か、大人な雰囲気が漂ってるじゃない?それこそ、暁ちゃんの言う"レディ"って感じが。そこで、そんなレディに似合うものは何かなーって思ったら、ペンダントに行きついたのよ」

提督「ふむ…。だが、那智に服って言うのは正直な…」

足柄「那智姉さんは、いつも真面目にきっちりしていて、女性らしさって言うのがあまり感じられないのよね…。休日でもじみーな感じの服だし」

提督(悔しいけど…想像できる)

足柄「だから、せめて服だけでも女性らしくできないかなって思って」

提督「なるほどなるほど…。羽黒に髪留めってのは?何かこれも地味な感じがするけど」

足柄「いや、それがね…」

提督「?」

足柄「…多分羽黒って、何か妙高姉さんとか那智姉さんとかにあげる大きなものを買ってあげたら、感動で咽び泣いちゃうんじゃないかと思って…」

提督「…簡単に想像できちまう」

足柄「だからまあ、そんな感じでいいかな?って思ったのよ」

提督「うん。俺も、そう言う感じでいいと思う」

足柄「よっし、じゃあ行きましょうか!」

提督「あ、そう言えば足柄…」

足柄「何?」

提督「…いや。なんでもない」

足柄「?」


【続く】

852 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/23 22:35:05.12 0fr2w4Am0 355/400

【買い物中】

 ―アクセサリーショップ―

提督「これなんかいいんじゃないか?」

足柄「でも~…これは妙高姉さんのイメージとは何か違うような…」

提督「…じゃあ、これ?」

足柄「うーん…これも何か…」

提督「それじゃあ、コイツか?」

足柄「…ええ。これがいいかな?」

提督「よっし、じゃあこれにしよう」


 ―婦人服店―

足柄「これにしましょう」

提督「いやいや、これは何か女性的すぎるわ…」

足柄「でも、これぐらいにしないと…」

提督「そうか…。じゃあ1つ例えばの話をしよう」

足柄「?」

提督「このデザインとかがこてこての『THE・女の子』な服をあの那智にプレゼントしたとして、那智はどんな反応をするだろうな」

足柄「…ちょっとこの服戻してくるわ」

提督「思い直してくれたようで何よりだ」


 ―小物店―

提督「どれもいいデザインだな…」

足柄「この、太陽の形のヤツは?」

提督「いやいや、俺はこの三日月の形のヤツを勧めるぜ?」

足柄「それなら私はこの蝶の形のを!」

提督「ならば俺はバラの形のヤツを!」

足柄提督「………」

足柄「…よく考えたら、髪飾りって姉さん2人の物よりも小さいし、値段もリーズナブルだから、2つくらい買っても問題ないわよね」

提督「じゃあ、蝶のヤツと三日月のヤツを買うか」

足柄「そうね」

提督「……………」チラッ


【続く】

853 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/23 22:47:03.95 0fr2w4Am0 356/400

【帰路】※2レス続きます

 ―15時、ロビー―

足柄「ちょっと、集中し過ぎちゃったわね…」

提督「ああ。でも、いいプレゼントが買えたなぁ」

足柄「そうね。姉さん達と羽黒、喜んでくれるといいな…」クス

提督「………」

足柄「…?どうしたの、提督?」

提督「…すまん、ちょっと買うモノを思い出した。すぐ戻るから待っててくれ」

足柄「え、ええ」

提督「じゃ!」タタタタ


 ―十数分後―

提督「すまん、待たせたな」

足柄「ううん、別に大丈夫!」

提督「それじゃあ、帰りますかね」

足柄「ええ。そうしましょ」


 ―帰り道―

足柄「そう言えば提督、何を買ったの?」

提督「ああ、これか?」ガサッ

提督「別に、何でもないよ」

足柄「…じゃあ、お願い!試験1位のご褒美として、それを教えて?」

提督「おいおい。もう俺を買い物に付き合わせたじゃないか」

足柄「この程度の事、別にどうって事ないでしょ?」

提督「…はぁ…しょうがないな…」

足柄「?」

提督「ちょっと、場所を移そう」

足柄「何で?」

提督「何でもだ」


 ―公園―

足柄「提督?何でこんな所に?」

提督「それじゃ、お望みの買ったモノの正体を明かしますか」ガサゴソ

足柄「?」

提督「ほい」スッ

足柄「…へ?」

854 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/23 22:53:01.56 0fr2w4Am0 357/400



提督「俺からの、プレゼントだ」


足柄「え…何で…?」

提督「日ごろから、お前には出撃とかでも励ましてもらって元気を貰ってるからな。そのお礼さ」

足柄「…ありがとう」グスッ

提督「この程度の事で泣くなよ…」

足柄「開けてもいい…?」

提督「どうぞどうぞ」

足柄「あ…カチューシャ…」カパッ

提督「小物店に行った時に、お前に似合いそうだなーって思って」

足柄「…ありがと…」

提督「喜んでくれたようで、なによりだよ」

足柄「…ね、提督。カチューシャ、つけてくれる?」

提督「…もちろん」スッ

足柄「…どう?」

提督「十二分に似合う。可愛いよ」

足柄「…本当に、ありがとう」

提督「…さてと、じゃあ帰るか」

足柄「…そうね」ギュッ

提督「…何で腕に抱き付く?」

足柄「…せめてデートっぽく、ね」

提督「…ふっ」

足柄「…提督」

提督「ん?」

足柄「…私達の鎮守府の提督になってくれて、ありがとう」


【END】

855 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/23 23:02:14.27 0fr2w4Am0 358/400

【泣き虫】

 ―数か月前、執務室―

提督「君が新しく加わった羽黒か」

羽黒「はい。妙高型重巡洋艦姉妹の末っ子です。あ、あの…ごめんなさいっ!」

提督「え、何で急に謝ってんの?」

羽黒「ひぃぃぃぇ、ご、ごめんなさいっ!これは癖って言うか…なんていうか…」

提督「いいからいいから、落ち着いて…。それは置いといて、もうすでに、妙高と那智と足柄は配属されてるから、君は足柄と同室に―」

羽黒「ごめんなさいっ!何か、一番遅く着任してしまって…」

提督「いや、別にそれは―」

羽黒「ごべんだざぃぃぃぃぃ~!!」ダッ

提督「あっ、ちょっと!?まだ色々説明する事とかがー…」

バタン

提督「えー…スゴいショック…。初対面の女の子が泣くなんて…」

コンコン

提督「はい?」

妙高「失礼しますぅ~…」ゴゴゴゴゴ

提督(あの…背中からにじみ出るオーラ…死ねるっ!)

妙高「何私の可愛い可愛い妹を会ったその日に泣かせてるんですか~…?」

提督「ちょっと待て、俺のせいか?俺のせいか!?」

妙高「問答無用ッ!」

提督「理不尽だべっ!?」


 ―現在、執務室―

提督「だから、そう自分を卑下して泣くな。俺の身が危なくなるから、な?」

羽黒「スゴイ自分勝手ですね…」


【END】

856 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/23 23:09:39.10 0fr2w4Am0 359/400

【第1回~艦娘知識試験~番外編1】※もうちっとだけ続くんじゃ

ジャンル:世界史

問39.『第一次世界大戦敗北を契機として勃発した、ドイツ革命によって帝政ドイツが崩壊した後、1919年に制定されたドイツ国の共和政憲法の名前は何か』


・羽黒の答え 『ワイマール憲法』

 提督のコメント:その通りです。この憲法の通称は『ヴァイマル憲法』ですが、英語読みが『ワイマール』なのでこちらの呼び方が浸透しているそうです。


・長良の答え 『ネイマール憲法』

 提督のコメント:憲法はサッカーをしません。


・大和の答え 『マイワールド憲法』

 提督のコメント:自分勝手極まりない憲法ですね。


※大和は世界史、世界地理の問題ができなくて満点を取れなかった。

864 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/24 21:47:41.79 +NOh+91L0 360/400

【イク】※NOT R-18

 ―知識試験後、執務室―

イク「提督失礼するのね!」バァン

提督「何だ突然。ノックぐらいしろよ」

イク「この前やった知識試験に、教育上よろしくない問題があったのね!」バッ

提督「どれ、どんな問題だよ?」

イク「これ!」ビシッ


問39.『第一次世界大戦敗北を契機として勃発した、ドイツ革命によって帝政ドイツが崩壊した後、1919年に制定されたドイツ国の共和政憲法の名前は何か』


提督「ああ、この問題か」

イク「この1919年って言うのが、卑猥なの!」

提督「卑猥?どこが?」

イク「しらばっくれても無駄なのね!この1919年って言うの、語呂合わせにすると…その…」

提督「語呂合わせ?」

イク「その…イク、イクって…」

提督「何だそんな事か。別に卑猥じゃないだろう。今や中学生でも知ってる知識だぞ?」

イク「ダニィ!?」

提督「って言うか、俺も中学生の頃に塾に通ってた頃、この憲法の事『イクイク(1919)僕らのワイマール憲法』って覚えさせられたぞ?(※実話)」

イク「ふぇっ!?」

提督「でもよかったじゃないか。お前の通称と同じで分かりやすかっただろ?」

イク(悔しいけど…答えられちゃったのね…)

提督「で、どこが卑猥なんだ?」

イク「い、いやっ、そのっ、もういいのね!」

提督「何だよ気になるじゃないか…。教えてくれよ?どうして卑猥なんだ?」

イク「いや、だから、それは、その…」

イク(もしかして提督って、こういうあっち方面の事に疎い…?)

提督(やべぇ面白れぇ)

 この後イムヤに怒られた。


【END】

865 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/24 22:07:38.02 +NOh+91L0 361/400

【スクランブル】

 ―昼、休憩室―

ワイワイガヤガヤ

あきつ丸「ふぅ…やはり緑茶は美味、であります」

ビーッビーッ!

全員「!」

あきつ丸「熱っ!うっかりお茶を零してしまったであります…」

提督『北方海域でタンカーが深海棲艦から奇襲を受けた模様。これから告げる艦娘は直ちに艤装を装備し、執務室へ集合せよ。吹雪、深雪、夕立、卯月、白露、あきつ丸』

吹雪「よし、行こう!」ダッ

深雪「任せとけって!」ダッ

夕立「素敵なパーティ始めるっぽい!」ダッ

卯月「頑張るぴょん!」ダッ

白露「白露がいっちばーん!」

あきつ丸「自分も出撃でありますか…頑張らねばっ。と、その前に机を拭かなければ…」グッ

提督『なお、次に告げる艦娘は艤装を装備した上で待機せよ。時雨、浦風、敷波、巻雲、那珂』

那珂「よーっし、がんばろー!」ダッ

時雨「よし、行こう!」ダッ

浦風「ウチに任しとき!」ダッ

敷波「さって、行きますかね~」ダッ

巻雲「司令官様のお役に立てるよう、頑張ります!」タタッ


 ―艤装引渡所―

ギャーギャー

明石「押さないで下さーい!順番に渡しますからー!」

吹雪「あれ?この艤装、夕立ちゃんのじゃない?」

夕立「あ、ホントっぽい!」

那珂「あっれー?那珂ちゃんの艤装が大きすぎる気が…」

明石「あ、しまった…それ最上さんのだった…」


 ―執務室―

提督「…で、一番早かったのはお前か」

あきつ丸「はい!自分の艤装は他の方々とは違う陸軍タイプの物でありますから、自分用の倉庫から引き出してきただけであります!」

提督「どうやって自分用の倉庫なんて確保したんだ?」

あきつ丸「妖精さんに間宮羊羹で手を打ったのであります!」

提督「安いなオイ!」


【END】

866 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/24 22:19:32.62 +NOh+91L0 362/400

【ぼんやり】

 ―昼、休憩所―

雲龍「…………」ポケー

提督(あ、雲龍だ…)

雲龍「…………」ポケー

提督「…………」ジー

雲龍「…………」ポケー

提督「…………」ジー

雲龍「…………」ポケー

提督「…………」ジー

雲龍「…………」ダラダラ

提督「…………」ジー

雲龍「………あの、提督?」

提督「何?」

雲龍「何か、御用でも?」

提督「いんや、ただ眺めていただけ」

雲龍「その…私なんかを眺めて…一体何が…?」

提督「ええとな、こう、今世間は深海棲艦との戦いでギスギスしている感じが若干あるだろ?」

雲龍「まあ、そんな感じもあるとテレビで言ってますね」

提督「そんな世の中で、雲龍みたいに世間に流されずにただただぼーっとしていて、平和そうにしてるのが、うらやましいなーって思っただけさ」

雲龍「そうですか…」

提督「あと、雲龍ってそれなりに美人だから、見続けても飽きないと思ったのさ」

雲龍「…よくもまあ提督って、そんな歯の浮くようなセリフを平然と言う事ができますね」

提督「え、そんな事言ったか?」

雲龍(しかも自覚なし…タチが悪いですね…)


【END】

867 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/24 22:35:07.89 +NOh+91L0 363/400

【第1回~艦娘知識試験~番外編2】

ジャンル:国語

問42.『次の一文は"走れメロス"の冒頭の部分である。(    )に当てはまる漢字2文字を答えよ。

    メロスは(    )した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。』


・長月の答え 『激怒』

 提督のコメント:正解です。


・天龍の答え 『死亡』

 提督のコメント:いきなり殺さないでください。


・夕張の答え 『絶望』

 提督のコメント:絶望した!こんな邪智暴虐の王に絶望した!


※長月は文系の問題はパーフェクトだったが、やはり幼く知らない事も多く、得点は中の上程度だった。

  夕張はアニメのネタを先に思い出してしまい、得点を落とす事が多かった。

  天龍は言うに及ばず。

874 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/25 21:47:28.62 ReUoa+k/0 364/400

【アイドル】

 ―昼、軽巡洋艦寮・那珂の部屋―

提督「おい、那珂。いいか?」コンコン

那珂「はいはーい、どうしたの?」ガチャ

提督「鎮守府の郵便受けにお前宛の手紙がたくさんあるんだが」ガサッ

那珂「あー、もしかしてあそこからの手紙?見せて見せてー!」

提督「ああ。しかし、誰からなんだ?」

那珂「えっとね、色々な場所から!」

提督「?」

那珂「那珂ちゃんは、タンカー護衛任務とか資源輸送任務とかで、タンカーの人や資源集積地の近くの島の人達と仲良くなったんだよねー」

提督「どうやって仲良くなったんだ?」

那珂「…どこかの誰かさんが那珂ちゃんを遠征にばっかり出しているせいで、タンカーの人とか島の人達が顔を覚えちゃったんじゃないかなー?」

提督「…すまん」

那珂「まあそれは置いといて、ひょんな事から那珂ちゃんの持ち歌を披露する事になって―」


 ―数か月前、港―

船員A『へー、那珂ちゃんってアイドル目指してるんだー』

那珂『そうだよー!いつか、艦娘初のアイドルになるんだー!』

船員B『持ち歌とかあるの?』

那珂『あるよ?』

船員A『おおー。じゃあ一曲歌ってみてくれない?』

那珂『りょーかい!じゃあ"恋の2-11-4"いっくぞー!』

~♪~♪

那珂『ふぅ…』

船員C『おお!すごい上手いなぁ!』パチパチ

那珂『え、ホント~?』

船員D『ああ、ホントホント!俺ファンになっちゃいそうだよ!』

那珂『ありがとー!』


 ―現在―

那珂「って感じだよ?」

提督「そんな事があるのか…と言う事は島の人達とも?」

那珂「うん。大体そんな感じだよ?」

提督「…普段は"解体のアイドル"とか言われてるけど、ホントは(超限定的だが)皆のアイドルになってたんだな…」

那珂「そうだよー!えっへん!と言うわけでー、今度鎮守府でライブやらせてー」

提督「……考えとくわ」

那珂「えっ」

 この数日後、鎮守府で那珂のライブが行われ、那珂ちゃんの歌はバカウケしたという。


【END】

875 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/25 22:00:23.63 ReUoa+k/0 365/400

【まだ】

 ―夜、執務室―

提督「よし、扶桑。今日は上がっていいぞ?」

扶桑「え、でも、まだ書類が残っているのでは?」

提督「いや、何だかお前やつれてるように見えるから。今日は休んで、明日から頑張ってくれよ」

扶桑「…わかりました。では、お先に失礼いたします」

提督「ああ。おやすみ」

パタン

提督「よし、じゃあ仕上げますかね…」カリカリ

ガチャ

提督「ん?」

日向「あ…君…まだいたんだ」

提督「…それは俺がこの鎮守府にいる事に対しての言葉か?」

日向「ふっ、そんなはずないじゃないか。冗談だよ」クスッ

提督「ひどい冗談だな」

日向「まあ、君がこんな時間になってもまだ執務室にいる事に対して、だが」

提督「?」

日向「最近、夜遅くまで書類仕事をしている事が多いそうじゃないか」

提督「………」

日向「そんなにたくさん、何を書いているんだ?」

提督「…社会に出ると、書くべき書類なんて腐るほど送り付けられてくるってもんだよ」

日向「………」

提督「別に他意は無いよ。事実だ。ただの資源に関する書類とか、上層部からの観艦式開催要求とか。まあ色々さ」

日向「そうか…観艦式か」

提督「いつか、ウチの鎮守府でもやるつもりだよ。その時が来たら、皆に伝えるからさ」

日向「…ああ」


【END】

876 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/25 22:08:39.99 ReUoa+k/0 366/400

【カレー③】

 ―金曜日の夜、食堂―

鈴谷「やったー!カレーの日だー!」

提督「ホントに鈴谷はカレーが好きだな…」

鈴谷「当たり前じゃん!カレーは老若男女が食べられる国民的食じゃん!」

提督「まあ、それについては反論しないが」

鈴谷「今日は何カレーかな?ポーク?チキン?それとももしかしてビーフ?」

提督「残念ながらビーフカレーを作るほど、ウチの鎮守府はあまり裕福じゃないんだ」

鈴谷「まあ、カレーなら何でもいいけどねー」

提督「っと、今日の当番はリットリオか」

鈴谷「おほっ、ていう事はイタリア式のカレーが食べられるって事?よっしゃー!」


 ―数分後―

鈴谷「…………何でパスタ?」

リットリオ「え、何か変だった?」

提督「あのな…日本の海軍は金曜日にカレーを食べるっていう習慣があるんだよな」

リットリオ「え?そうなの!?知らなかった!」

提督「ま、知らなかったらパスタなんて作らないよな」

リットリオ「今日が初めての食事当番だから、腕によりをかけてパスタを作ったのに…何かごめん」

鈴谷「ああ…いいよ…別に…パスタも美味しいから…」モキュモキュ

提督(すんごい落ち込んでる…)

リットリオ「え?ホント?よかったー!」

提督「…後で、レトルトカレーやるよ」

鈴谷「…ありがと」


【END】

877 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/25 22:19:22.98 ReUoa+k/0 367/400

【第1回~艦娘知識試験~番外編3】

ジャンル:英語

問44.『次の英文を訳せ。

    My sister was to like the big dog.』


・金剛の答え 『私の姉はその大きな犬を気に入った。』

提督のコメント:正解です。


・那珂の答え 『私の姉は喜ばしい事に大きな犬でした。』

提督のコメント:ちっとも喜ばしくございません。


・漣の答え 『(          )←金剛さんと同じ答えを入れてね!』

提督のコメント:それは自分で書き入れるものでは?


※金剛は英語系問題はパーフェクトだったが、国語の問題は出来が悪く得点が伸びなかった。

  那珂は答えられた問題と答えられなかった問題の割合が半々。つまりそこそこ良かった。

  漣はユーモアのある答えで特別点を貰おうと考えていたが、無理だった。

883 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/26 22:04:48.10 qwjRPszW0 368/400

【アニメ】

 ―朝、講堂―

提督「あー、どうやら俺達海軍と艦娘の世界をアニメにした作品が放送を終了したようだ」

吹雪「そんなのあったんですね…知りませんでした」

提督「そこでだ、上層部からも一応見ておけ言われたので、後で上映会をやろうと思います。と言うわけで、午後の出撃と演習は中止になります」

艦娘達「おおー」

提督「ちなみに俺も見た事が無いので楽しみである」

艦娘達「おおー」


 ―昼、講堂―

扶桑「すみません提督…コードが切れてしまいました…」←秘書艦

提督「ああもう…!」

明石「これでよしっと。繋がりましたー!」

提督「よし、じゃあ上映開始ー!」

艦娘達「わー」パチパチパチ


 ―上映終了後―

吹雪「やった…!私、主人公として出演していた…!やった…!」

間宮「私も正式に出演してたし、これでもうNPC娘とは言わせないわ…!」

「私最初の方ハラショーしか言ってない…」

如月「………」

赤城(あのアニメに出ていた山盛りパフェ、食べたいなぁ~)

加賀(私も大食いと思われてるのでしょうか…)

長門「ふ、ふん。私は別に、可愛いものになんて興味はないぞぉ~…!」

陸奥(ウソ丸見えよ…)

明石「いやぁあの出撃の仕方はかっこいいなぁ~。ウチの鎮守府でもやってみようかなぁ~」

祥鳳(私の出番…大破炎上しているあれだけ…?)

島風「ぶー!私連装砲ちゃんとしか遊ばないなんて事は無いからね!」

足柄「私の行き遅れキャラはもう拭えないの…?」

霧島「…誰かが私の事を"艦隊の頭脳(笑)"と呼んだ気がしますけど」

金剛「」ビクッ

瑞鶴(加賀さん、リアルでもデレてくれないかな~…)

妙高「私妙高型のネームシップなのに出てこなかった…」

木曾「俺は、まあ、仕方ないかな…」

夕立「私ぽいぽい言い過ぎっぽいー!」

大井「いいわいいわいいわぁ~!北上さんとの絡みが描写されているのがまた何ともいいわぁ~…!」

大和(なぜ、私の大食い癖がアニメスタッフにバレたの…!?)

提督(……………俺は!?)


【続く】

884 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/26 22:14:51.73 qwjRPszW0 369/400

【当然の悩み】

 ―夜、執務室―

提督「………」カリカリカリ

コンコン

提督「はい?」

ガチャ

如月「…失礼します、司令官」

提督「…やっぱりか」

如月「その口ぶり、如月が来る事は予測していたんですか?」

提督「ああ。大方な」

如月「…なら、何で如月がここへ来たのかも、わかるのですか?」

提督「…あくまで予測だけど」

如月「………」

提督「アニメでの事は、あまり気にしない方がいい。あくまであれは創作だ。本当に現実でお前が沈むなんて事にはならない」

如月「……本当に?」

提督「ああ」

如月「……絶対に?」

提督「もちろん。俺が、そんな事はさせない」

如月「………」

提督「…と言っても、多分すぐには立ち直れないだろうな。画面の中の自分が、万が一の確率であり得るかもしれない未来を迎えるなんて、な。1回も映っていない俺が言うのもなんだが」

如月「………」クスッ

提督「でも、これだけは言える。俺は絶対にお前を沈めたりはしない。約束だ」

如月「……はい」

提督「俺は、この海が平和になったら、皆でその喜びを分かち合いたいと思ってる。だから、誰かが欠けるなんて事は許さない。だから、お前も生きるんだ」

如月「…はい!」


【続く】

885 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/26 22:24:02.59 qwjRPszW0 370/400

【当然の悩み2】

 ―如月退室から数分後、執務室―

提督「………」カリカリ

コンコン

提督「はーい」

ガチャ

吹雪「失礼します、司令官!」

提督「吹雪か、どうした?」

吹雪「司令官。あなたが、私の事をあんな風に思ってくれているとは、思いませんでした!」

提督「あんな風…あっ!」

吹雪「私の、ウェディングドレス姿を夢で見て、私を選んでくれて…!」

提督「ちょいちょいちょい待って…」

吹雪「私、司令官となら…!」

提督「ちょいと待ったぁ!」

吹雪「へ?」

提督「いいか、あれはあくまでも創作だ!現実じゃない、架空だ!」

吹雪「………」

提督「お前と俺がケッコンカッコガチするとは限らない!それはまだ分からないんだ!」

吹雪「………」ジワッ

提督「架空の世界の自分を現実の世界の自分にすり替えるな!」

吹雪「……ふぇ」

提督「え?」

吹雪「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん…」ダッ

提督「……泣かせちゃった…やべぇ…」

 結局吹雪は提督との一日デートで妥協した。


【続く】

886 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/26 22:33:25.10 qwjRPszW0 371/400

【当然の悩み3】

 ―如月が執務室を訪れている頃、≪甘味処・間宮≫2階・間宮の部屋―

間宮「うーん…」

伊良湖「間宮さん、まだ起きてたんですか?」

間宮「ええ。ちょっと、悩んでいる事があってね…」

伊良湖「悩み、ですか?」

間宮「ええとね、昼に皆でアニメを見たじゃない?」

伊良湖「はい」

間宮「あのアニメを見終わった後、赤城さんや加賀さん、それに駆逐艦の皆から『アニメで作ってたあのパフェを作ってほしい!』って要望が…」

伊良湖「なら、作ればよろしいのでは?」

間宮「それはやまやまなんだけど、あのデカさのパフェを作るとなると、大量の材料が必要になるのよね。つまり、それ相応の代金が必要になるわけで…」

伊良湖「?」

間宮「私達艦娘はお給料を貰ってるけど、その作る予定のパフェは相当高額になるし、その給料の割に合わないものになりそうなのよねぇ…」

伊良湖「…ええと?」

間宮「でも、皆の期待に応えられるようにするのが商売人の定めだし…だけど、コストがぁ~…」

伊良湖「………」

間宮「もう、どうすればいいのよぉ…!」

伊良湖「………」

間宮「ハッ、それなら期間限定または数量限定にすれば…っ!」

伊良湖(思考が完全に商売人のそれですね…)


【続く】

887 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/26 22:47:21.92 qwjRPszW0 372/400

【当然の悩み4】

 ―吹雪が執務室を訪れている頃、工廠―

明石「むむむむ…」

工廠妖精「あれー、明石さんどしたのー?」

明石「ああ、妖精さん。それがね、昼に私達でアニメを見ていたのよ」

工廠妖精「えー、いいなー」

明石「それが私達艦娘を描写していた作品なんだけど、出撃の仕方がめっちゃくゃカッコよくってね」

工廠妖精「どんな感じに?」

明石「艤装が艦娘の体に接続される時の効果音がブッピガン!みたいな感じでもいいと思うのに…。そこで私考えたのよ」

工廠妖精「何を?」

明石「出撃の仕方を、そのアニメみたいにしようって!」

工廠妖精「何で?」

明石「だって、技術者としては、新しいシステムを試してみたいから!」キラキラ

夕張「その話、乗ったわ!」タッ

明石「夕張さん!」

夕張「私も正直、あんなシステムで出撃してみたいと考えていたわ!私も技術者(?)の端くれ、その明石さんの考えに協力します!」

明石「よーっし、早速造りましょう!」

夕張「ラジャー!」

工廠妖精「…知ーらないっと」スタコラサッサ


 ―深夜―

提督「ZZZ…」

ズドォォォォォォォォォン

提督「な、何だ!?陸奥か日向か大鳳の爆発か!?」


 ―数分後、工廠"跡地"―

「」

(粉々に吹っ飛んでる工廠の図)

明石「大変申し訳ございません」ドゲザ

夕張「今後はこのようなことが無いよう、精進していきます」ドゲザ

提督「…反省してるようで何よりだ」

明石夕張「…………」

提督「じゃあまずは工廠を元通りに直せ。2人だけで」

明石夕張「いえっさー」ビシッ


【END】

888 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/26 23:03:14.16 qwjRPszW0 373/400

【カラオケ】※2レス続きます

 ―夕方、執務室―

川内「失礼するよー、提督」ガチャ

提督「何だ、川内?」

神通「私もいます」コソッ

那珂「私もいるよー!」ヒョコッ

提督「川内型三姉妹が、どうしたんだ?」

川内「私達、これから娯楽室でカラオケするんだけど、提督も来ない?」

提督「え、カラオケ?」

神通「はい、今日で私達三姉妹が揃った日から1年になるんです」

提督「そうか…確か、最後に来たのは那珂だっけ?」

那珂「そうだよ。だから、皆がそろった記念の日だから、那珂ちゃんの歌を披露するついでに皆の歌も聞いてみたいなーって思って」

提督「で、何で俺も?」

川内「私たち三姉妹を引き合わせてくれたのは、提督のおかげみたいなもんだからね」

神通「そのお礼として、提督をお誘いしたんです」

提督「そうか…。なら、ご一緒しようかな?」

那珂「やったー!」


 ―数十分後、カラオケルーム―

提督「まあ、明石だろうな。作ったのは。カラオケの基本的機能とか採点マシーンとか。最新の曲まで登録されてやがるし…」

川内「何でもいいって。それより、誰から歌う?」

那珂「そりゃーもちろん那珂ちゃんから!曲は"恋の2-4-11"!」

川内神通提督「おー」

~♪~♪

那珂「ふぅ、気持ちよかった!」

川内神通提督「おおおおお…」パチパチパチ

提督「これなら、本当にアイドルになれる日も近いだろうな」

那珂「ホント?わーい!」

川内「点数は…」


採点機「79点」テレーン


那珂「えー?持ち歌なのに点数ビミョー!」プンスカ

提督「まあまあ。俺に比べたら上出来だって」

神通「でも、まだ腕を磨く必要がありそうですね」ニコッ

那珂「ぶー…」

川内(神通さらっと那珂に訓練要求している…)

889 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/26 23:13:45.75 qwjRPszW0 374/400

川内「じゃあ次は提督が歌ってー!」

提督「お、俺がか!?」

川内「当たり前じゃない!何のためにカラオケ来たの?」

提督「いや、俺は、その…音痴だし…」

神通「大丈夫ですよ。私達は気にしませんから…」

那珂「笑わないってば!」

提督「そ、そうか…じゃあ一曲だけ…」

~♪~♪

提督「はぁ…はぁ…」

川内型三姉妹「」

提督「あ、あれ?」

川内「ひ、ひどい歌だった…」

神通「だ、大丈夫です…。人には不得意な事が1つや2つあるものですから…」

那珂「………」クスクス

提督「おいコラ解体のアイドル」

採点機「40点」テレーン

川内「じゃあ次は私が歌うねー」

神通那珂提督「おおー」

~♪~♪

川内「その血のさぁだぁめぇぇぇぇぇ!!ジョォォォォォォォォォォォォジョ!」

提督(川内ってこういう歌うたうんだ…)

神通(すごい力強い曲でした…)

那珂(カッコいいー!)

採点機「69点」テレーン

川内「ありゃー…じゃあ次は神通ね」

神通「あ、はい。では、少し恥ずかしいですけど…」

那珂「頑張れー」

提督(神通はどんな歌を歌うのか…ラブソングとか?それとも流行りの歌か?)

~♪~♪

神通「ああぁ~…津軽海峡冬景色ぃぃ~…」

川内那珂提督(意外!それは演歌ッ!!)

川内(ビブラートとか完璧だった…)

那珂(ていうか、歌い方が歌ってるご本人にめっちゃ似てる…)

提督(ぶっちゃけ、那珂よりうまい…)

神通「ふぅ。スッキリしました!」


採点機「96点」テレーン


川内那珂提督「」


【END】

890 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/26 23:23:23.62 qwjRPszW0 375/400

【第1回~艦娘知識試験~番外編4】

ジャンル:社会

問50.『スイスのように、将来もし多国間で戦争が起こってもその戦争の圏外に立ち、自国は中立の立場であることを宣言し、

    他国がその中立を承認・保障している国を、何と言うか』


・響の答え 『永世中立国』

 提督のコメント:その通りです。永世中立国は他にもオーストリア、ラオスなどがあります。


・利根の答え 『鎖国』

 提督のコメント:古すぎますし国も違います。


・初雪の答え 『ひきこもり』

 提督のコメント:あなたと一緒にしないでください。


※響はロシアに行っていたこともあるからか、外国関連には詳しい。しかし、点数は90点。駆逐艦では最高点数。

  利根は日本史及び日本地理には詳しいが、それ以外があまりできていなかった。特に英語は全滅。

  初雪は、いつも通り。

894 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/27 21:34:14.12 WVj0rk650 376/400

【エスカルゴ】

 ―金曜日夜、食堂―

提督「今日の食事当番は…マジェンダか」

鈴谷「」ズーン

提督「どうした鈴谷、しょげた顔して。今日は金曜日、カレーの日だぞ?」

鈴谷「…マジェンダって、今日が初めて食事当番だよね」

提督「ああ。俺の記憶では、そうだったが」

鈴谷「…じゃあリットリオと同じくカレーじゃないものを作るって事も考えられるよね?」

提督「あー…確かにな」

鈴谷「はぁ…」

提督「ま、一週間後の当番は鳳翔さんだし、その日に期待したらいいんじゃない?」

鈴谷「…うん」


 ―数十分後―

鈴谷「分かってたさ…カレーじゃないって事はさ…」ムグムグ

提督「…何だこりゃ。見た事ない料理だけど…」モグモグ

マジェンダ「どうしたんですか、提督?」

提督「ああ、いや。何か、奇妙な色と食感がする料理だなーって思ってね」

マジェンダ「そうですか?」モクモク

扶桑「ですけど、この料理美味しいですね」

長門「うむ。これもまたフランス料理なのか?」

マジェンダ「ええ。エスカルゴ、と言う料理ですよ」

鈴谷「…エスカルゴ、でゲスか?」

提督「そりゃエスカルゴンだ。って…まさかこれって…」


マジェンダ「カタツムリです」


マジェンダ以外「ブ――――――――――――――――――――ッ!!!!」

マジェンダ「えっ、ちょっ、なぜ皆さん揃いも揃って吐き出すんですか!」

提督「……カタツムリって…」

鈴谷「……あの、雨降った後に葉っぱやコンクリートの壁にくっついてる…」

扶桑「…うっ」

長門「それは…汚いな…」

マジェンダ「汚くありませんよ!ちゃんと泥や臭みも取っていますし、そもそもこのエスカルゴはフランスからの支給物資ですし、普通のカタツムリではなくリンゴマイマイという食用のカタツムリで!」

提督「フランスって…意外とえげつないもの食べてるんだな…」

鈴谷「…ちょっと、鈴谷のフランスに抱いていたイメージが…」

扶桑「……ああ、カタツムリなんかを食べるなんて、不幸だわ…」

長門「これも鍛錬と割り切って食べるか…」

マジェンダ「汚くありませんってば!」


【END】

896 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/27 21:45:21.46 WVj0rk650 377/400

【シャワー】

 ―昼、執務室―

青葉「前々から思っていたんですけど、司令官」

提督「何だ?」

青葉「司令官って、風呂はどうしてるんですか?」

提督「唐突だな。どうしたんだ」

青葉「この鎮守府にはちゃんと私達艦娘用の浴場が設置されてますけど、司令官用の風呂場は見た事が無いんです。だから、どうしてるのかなって思って」

提督「何だ、そんな事か。俺はいつも、消灯時間を過ぎたらシャワールームでシャワーを浴びてるよ」

青葉「そうなんですか。じゃあ、全身お湯につかるって事はしないんですか?」

提督「いや、それは流石に汚いから、日曜とかに銭湯に行くんだ。ほら、俺日曜になるといない時ってあったじゃん?その時だよ」

青葉「そうだったんですか…」

提督「ほら、もうすぐ消灯時間だから、早く風呂入って寝る準備しとけ」

青葉「はーい」

青葉「」ニヤリ


 ―翌日朝、食堂―

青葉「―と言う話を昨日聞いたのです」

提督LOVE勢「……………」コクコク

青葉「そして昨夜、明石さんに頼んで小型カメラをシャワールームの前に設置しました」

提督LOVE勢「……………」フムフム

青葉「昨日、司令官が使用したシャワールームの番号も把握済みです」

提督LOVE勢「……………」ジーッ

青葉「そして、そのシャワールームの鍵が今、ここにあります」チャリン

提督LOVE勢「……………」ゴクリ

青葉「そのシャワールーム、昨日司令官が入った後、誰も入ってはいません」

提督LOVE勢「……………」


青葉「…この鍵、売ってあげてもいいですけど?」ニヤリ

提督LOVE勢「言い値で買おうじゃないか」


??「やった!」

青葉「毎度ありー、です」チャリン

天龍「お前ら、やってる事が変態レベルだぞ…」


【END】

897 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/27 21:55:02.61 WVj0rk650 378/400

【第1回~艦娘知識試験~番外編5】

ジャンル:社会

問53.『2012年5月に電波塔・観光施設として開業した"東京スカイツリー"の高さは何mか』


・明石の答え 『634m』

 提督のコメント:その通りです。これは語呂合わせで634(ムサシ=東京の旧国名)を表しています。このように覚えやすいのもいいですね。


・扶桑の答え 『666m』

 提督のコメント:ケアレスミスだと信じたい不吉な答えです。


・摩耶の答え 『546m』

 提督のコメント:それはムサシの相方です。


※明石は社会、数学・理科はほぼ正解できたが、国語の問題はあまり答えられなかった。

  扶桑はケアレスミスが多く、取れるような問題も落としてしまった。ケアレスミスが無ければ、足柄と同等の点数が取れたかもしれない。

  摩耶は暗記系の科目が苦手だった。

916 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/28 21:35:14.13 A2ajC0Xm0 379/400

【犬?】

 ―昼、散歩道―

提督「桜も咲いたし、もうすっかり春だな…」テクテク

提督「……ん?」

ガサッガサッ

提督(何か、茂みの隙間から…動物の耳みたいのが見える…。まさか、野良犬?)

雪風「あーっ、時津風見ーつけた!」

提督「えっ」

時津風「あー、見つかっちゃったか…」ガサッ

雪風「茂みの隙間から犬みたいな髪の毛見えたらわかるって!」

提督「な、なんだ時津風か…」

時津風「あっ、司令、こんにちは!」

雪風「あ、ホントだ!しれぇ、こんにちは!」

時津風「あ、ああ。かくれんぼ?」

雪風時津風「うん!」


 ―翌日昼、運動場―

提督「いかんな…気分転換に外に来たつもりが、寝ちまいそうだ…」

ピューン

提督「ん?フリスビー?」

時津風「待てー!」タタタタ

提督「…………」

時津風「もー、はふはへっはらほほふひほはひふひー!(もー、初風ったら遠くに飛ばし過ぎー!)」タタタタ

提督(なぜフリスビーを咥える…犬か)

初風「ごめんごめん、つい力を入れ過ぎちゃった」


 ―さらに翌日、廊下―

提督「おい時津風、今度の作戦についてなんだが…」

時津風「ふぁひ?」クルッ

提督「…なんで骨を咥えてるんだ」

時津風「えっと、朝食の後に間宮さんが『これを咥えてみて』って骨を差し出してきて、ソレを咥えて見せたら『可愛い!』って興奮しちゃって、なんか時津風もいい感じーって思ってそのまま咥えてた!」

提督「お前は犬か!」


【END】

917 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/28 21:51:12.72 A2ajC0Xm0 380/400

【2人で】※2レス続きます

 ―夕方、執務室―

コンコン

提督「どうぞー」

千歳「失礼します、提督。遠征の報告書の提出に参りました」ガチャ

提督「おう、ご苦労さん」

千歳「それで提督~」

提督「…何だよ」

千歳「私、結構頑張って家具コインも見つけてきたし資材も1.5倍で持ってきたんだから、ご褒美が欲しいなぁ~」チラッチラッ

提督「…今晩、呑むか」

千歳「やたっ♪」

提督「じゃあ夜に、≪居酒屋・鳳翔≫で」

千歳「楽しみにしてまーす。あ、今日はサシで呑みましょうねぇ~」フリフリ

提督「りょーかいっと」

パタン

提督「…すまんな。扶桑も呼びたいと思ったんだけど、千歳にああ言われちゃ…」

扶桑「いえ、私の事は構わずに。それに、私はあまり酒には強くありませんので…」

提督「ホント、悪いな…」

扶桑「…それより提督、インクがこぼれていますけど…」

提督「…うあああああああ…」


 ―夜、≪居酒屋・鳳翔≫―

提督「じゃあ、入るか」

千歳「ええ、今日は思いっきり呑みましょうね」

ガラッ

那智「む、提督と千歳じゃないか」

隼鷹「おー、提督に千歳ー!ばんわー!」

千歳「………」

提督「おう、やっぱりお前らもいたか」

那智「どうだ、席を一緒に呑もうじゃないか」

隼鷹「そーしよーぜー」

提督「俺は構わんが、千歳?」

千歳「…え、ええ。私も、いいですけど」

提督「じゃあ、お隣失礼するぜ」

那智隼鷹「どうぞどうぞ」

918 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/28 22:08:26.41 A2ajC0Xm0 381/400

 ―数時間後―

那智「じゃあ、私達は帰るよ」

隼鷹「ZZZ…」

提督「おう。隼鷹運ぶの頑張れよ」

那智「千歳が提督に話があるって言うからな。じゃあ、また明日」

千歳「……ええ」

提督「おう、また明日」


 ―波止場―

提督「千歳、話ってのは何だ?」

千歳「…なぜ今日、提督とサシで呑みたかったのだと思いますか?」

提督「……すまんが、言われてすぐには分からないよ」

千歳「…私は、ある事を提督に伝えたかったんです」

提督「?」


千歳「私は、貴方の事がずっと好きでした」


提督「…え?」

千歳「私が着任した時からずっと。一目惚れでした。だから、私と付き合ってください」

提督「なっ…な…え…?」

千歳「…ふふっ、冗談ですよ」

提督「え」

千歳「ちょっと、提督の反応が見てみたくって、ついやっちゃいました♪」テヘッ

提督「ち、千歳ぇ~!!」

千歳「でも、提督の反応。初々しくて可愛かったですよ?」

提督「やめろぉ!!」

千歳「さ、提督。帰りましょう?」

提督「くっそぉ…」


千歳(……なんで、あんな出まかせ言っちゃったのかしら…)

千歳(私、本当に提督の事が好きだったのに…。サシで呑むのだって…告白しようと思っていたのに…)

千歳(それなのに、恥ずかしくって、ついウソを言っちゃって…)

千歳(恥ずかしくなったり、怖くなったりすると、ついウソをついちゃう…それが私の嫌いな所…)

千歳(でも、次はこんな事はしない…!次こそは提督に想いを伝える…)


千代田「提督、千歳お姉ぇとナニしてたの…?」ゴゴゴ  提督「ひぃ!?」】

924 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/29 21:52:36.13 QUivlhsh0 382/400

【旅客機】

 ―昼、空母練習場―

バルルルルル

瑞鳳「うーん…烈風も流星改も使い心地はいいし可愛いけど、何か物足りないのよねぇ~…」

烈風&流星改妖精「ごめんなさい…」

瑞鳳「あ、ごめんね?変な事言っちゃって。貴女達は今のままでいいのよ?」

キーン…

瑞鳳「…ん?」テンアオギ

瑞鳳「……これだわ!」

烈風&流星改妖精「?」


 ―工廠―

明石「えっ?旅客機型の艦載機?」

瑞鳳「そうそう。旅客機ってカッコいいし、敵の眼をごまかして奇襲をかける事もできるじゃない?だから、作ってほしいの!」

明石「まぁ、作れない事は無いけど…一応やってみますね」

瑞鳳「やった!明石さんてホントすごい!」


 ―翌日、オリョール海域―

瑞鳳「敵艦発見!距離7000!」

長門「よし!全艦、輪形陣!空母は艦載機を飛ばせ!他の者は航空戦後の戦闘に備えよ!」

天龍龍田「了解!」

瑞鶴「アウトレンジで、決めたいわね!」キリキリ

瑞鳳「よーし、今日の私は一味違うわよ!」キリキリ

瑞鶴瑞鳳「はぁっ!!」ピシュ

バルルルルル

瑞鶴「よし――え?」

キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイインン

瑞鳳「わー!!大きい!そしてカッコいい!あっ、ちゃんとコックピットに妖精さんもいる!可愛い!」ピョンピョン

瑞鳳以外「」ポカーン


 ―敵艦側―

軽空母ヌ級「エッ、ナンデじゃんぼじぇっとガ戦闘海域ニ!?」

駆逐イ級「ウォー!カッケー!」

ズガガガガガガガガガ

重巡リ級「何デ旅客機ガ爆撃シテクルノ!?マサカアレモ艦載機…?」撃沈

戦艦タ級「納得デキナイ!ソコハ現実ノト合ワセナサイヨ!」撃沈

他敵艦「ギャアアアアアアア…」撃沈


 ―鎮守府側―

長門「…全艦、撃沈」

瑞鳳「いえーい!」

瑞鳳以外「」ポカン

 当然提督にバレてジャンボジェット型艦載機は使用禁止になった。


【加賀「ジャンボジェット型艦載機…使ってみたいわね…」  瑞鶴「えっ」】

925 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/29 22:18:16.21 QUivlhsh0 383/400

【胸】

 ―休憩室―

「ビス丸!聞きたい事があるの!」

ビスマルク「ビス丸言うな!誰からそんな呼び方教わったのよ!」

「リットリオだけど?」

ビスマルク(あいつ…!)

ビスマルク「で、今日は何が聞きたいの?」

「どうすればビスマルクぐらいの胸の大きさにできるか聞きたいの」

ビスマルク「…前から思っていたけど、何で私に聞くのかしら」

「リットリオが、私の事を"小さいビス子"って言ってたのよ。つまり、暁=小さいビスマルク=暁の成長した姿=ビスマルク、つまり暁=ビスマルク、って事よね?」

ビスマルク「いやその理屈はおかしい」

「だから教えてほしいの、どうすれば胸は大きくなるのかしら?」

ビスマルク「…ちょっと、いいかしら?」

「?」

ビスマルク「そんな、他人に聞いてばっかりで、つまらなくないのかしら?」

「……どういう事?」

ビスマルク「他人に聞かないと何もできないようじゃ、それは他人の人生をなぞって人生を送るっていうのと同じ。それがつまらないの、ってわけよ」

「………」

ビスマルク「それに、例えあなたが胸を大きくしたとしても、周りの人達は以前のように貴方と接してくれるかしら?」

「へ?」

ビスマルク「恐らくの話だけど、もし胸が私と同じくらいになった暁を見たら、貴女の妹達は貴女と距離を取ろうとするかもしれない。それに、龍驤とか大鳳とか胸が無い子は嫉妬もするでしょうしね」

「…それは、ちょっとイヤかも」

ビスマルク「それに、提督は暁の子供っぽさが気に入ってるのよ。貴女が無理に大人になろうとする姿が可愛いって前に言ってたわ」

「提督が?」

ビスマルク「それが、胸が大きくなって少し大人っぽくなった暁になったら、提督はいつものように頭を撫でたりしなくなったり、お子様ランチをあげる、なんて事も無くなるでしょう」

「そんな…」

ビスマルク「だから、皆と今みたいに接したいって言うのなら、胸を大きくするのはやめといた方がいいわよ?」

「……そうね。なら、胸を大きくするのは諦める事にするわ」

ビスマルク「そう…。よかったわ」

「やっぱり、ビスマルクの方がずっとレディっぽいわね」

ビスマルク「…ありがと」

ビスマルク(なんとかハッタリで話を逸らす事はできたけど…どう胸を大きくするなんて分からないのよね。何か、自然に大きくなったって言うか)


【END】

926 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/29 22:35:27.02 QUivlhsh0 384/400

【深海料理?】

 ―水曜日の夜、食堂―

提督「あー、腹減ったな…」

吹雪「そうですね。お腹が空いちゃいました」

赤城「私も演習で体力を使っちゃいましたし」

加賀「同じく」

長門「やはり、ビッグ7ともなると食事の量も増えるからなぁ。いやぁ困った困った」

提督「さてと、今日の食事当番は誰かなー…?」


提督「……わるさめ?」


ダダダダダダダダダッ!!!

提督「え、何で皆逃げるの!?」

吹雪「だって深海の料理なんてろくなものじゃないに違いありません!」ダッシュ

赤城「いくら私でもそんな得体のしれないものを食べるわけにはいきません!」ダダッシュ

加賀「私も、こんな所で腹痛なんて嫌です!」ダダダッシュ

長門「ビッグ7にも嫌いなものはあるのだ!」ビューン

ワー!キャー!


 ―数分後―

わるさめ「アレ、皆ハ?」

提督「あ、ああ。皆は何か用事だの腹痛だので夕食には出れないようだ」

鳳翔「あら、残念ですね」←監視役

間宮「そうね…とっても美味しそうなのに…」←監視役

わるさめ「ドウゾ」コトリ

提督「……刺身?」

わるさめ「私達深海棲艦ハ、海ニ居タ頃ハ魚ヲツカミ取リシテ捌イテ食ベテタカラ、コウイウ料理シカ分カラナクテ…」

提督「この魚はどこで買ったんだ?」

わるさめ「ソコノ海ニ潜ッテ取ッテキタ」

提督(軽く密漁なんだが…黙っとこ…)パク

提督「うん。美味しいよ」

わるさめ「本当?ヨカッタ…。皆ニモ食ベテ欲シカッタノニ…」

提督(惜しい事したな、皆)

提督「こういう事が出来るなら、海鮮丼とかもできそうだな。今度やってみるか?」

わるさめ「…マタ、食事当番ヤッテイイノ?」

提督「もちろん」

わるさめ「ヤッタ!」


【END】

931 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/30 22:05:31.48 1ct5PQZN0 385/400

【作戦】

 ―昼、沖ノ島海域―

北上「作戦って?」

大井「いつかやった、北上さんと手をつないで円を描くように回って酸素魚雷を散らすように発射するの」

長門「なるほど。それなら広範囲に攻撃をする事ができるな」

赤城「確かに、それで敵を撃滅できれば戦艦級の方達の弾薬を節約する事もできます。いいアイデアですね」

大井「でしょう?」

北上「まー、やってみる価値はあるよね」

大井(っしゃぁ!これで合理的に北上さんと手をつなぐ事ができるぅ!)ガッツ


 ―数十分後―

赤城「制空権確保!重巡リ級撃沈!」

大井「よーし、北上さん、行くわよ!」ザザザザ

北上「ほいさっさー」ザザザザ

長門「上手くいくだろうか」

赤城「信じましょう。あの子達を」

大井「北上さん、手を!」スッ

北上「よしきたー!」スッ

パシィ

大井北上「酸素魚雷、発射!!」バシュシュシュシュシュ

ズドドドドドド

長門「おお…全艦撃沈か…」

赤城「壮観ですね」

大井「やったわ北上さーん!」ダキッ

北上「いいねぇ、痺れるねぇ」


ズドォォォォン

赤城長門「ゲヒイイイイイイイイイイイ!?」


大井「あ」

北上「…流れ弾か」


 ―帰投後、入渠ドック―

赤城「…………」←大破

長門「…………」←中破

提督「…何か、言い訳は?」

北上「大変申し訳ございません」ヒラアヤマリ

大井「作戦が悪いのよ…」チッ

提督「お前が立てた作戦じゃないのか?」

大井「…そう言えばそうでした」


【END】

932 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/30 22:17:09.29 1ct5PQZN0 386/400

【目隠れ】

 ―食堂―

早霜「今日のおかずは…サバの味噌煮?」

ガッシャァン

早霜「痛たた…」

提督「早霜、大丈夫か?」

早霜「…ちょっと、つまづいちゃいました」


 ―出撃中―

早霜「フッ!」ズドドドドドド

ズドォォォォォォォォォン

早霜「よし、敵艦撃沈…!」

ドゴォ

早霜「!?」

愛宕「早霜ちゃん!?大丈夫!?」

高雄「死角からの魚雷攻撃ですか…!」

早霜「…気づかなかった…」


 ―風呂場―

早霜「~♪」シャワシャワ

早霜「ふぅ…気持ちよかった…」

ツルン

早霜「痛い!?」ゴチン

島風「あー!早霜ちゃんが石鹸で滑って転んだー!」


 ―執務室―

提督「お前、右目が隠れてるから視界が狭いんじゃないのか?」

早霜「そうかもしれませんね…」

提督「その前髪を払ってみたらどうだ?」

早霜「やってみます」ハラリ

早霜「どうですか?」

提督「そうだな。その方が見やすいだろう?」

早霜「そうですね。でも…」

提督「?」

早霜「右目が開けません…。長い間日の目を見ていなかったので…」

提督「なら、目が隠れていた方がいいかもしれないしな」

早霜「そうします」ハラリ

提督(それに、目が隠れていた方が可愛いって思うけど、黙っとこう)


【END】

942 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/31 22:18:31.58 X61lFW1Z0 387/400

【写真】※2レス以上続きます

 ―夕方、執務室―

青葉「失礼します、司令官」ガチャ

提督「来てくれたか、青葉」

青葉「この青葉に、何のご用でしょうか?」

提督「ああ。明日ちょっと、皆で写真撮影をしようと思ってね」

青葉「…あの、司令官。少々質問してもいいですか?」

提督「うん。何だ?」

青葉「その話をなぜ青葉に話すのですか?」

提督「ああ、お前は"デイリー青葉"を発刊しているだろう?それで記事に載せる写真も撮っているわけだ?」

青葉「ええ、あの写真は全て青葉が撮ったものですけど?」

提督「だから、写真の腕も相当なものだろうと思って、皆の写真の撮影役を頼みたいんだ」

青葉「それなら、構いませんけど。あと、もう1つ質問いいですか?」

提督「ん?」

青葉「なぜ、唐突に写真撮影をしようと考えたのですか?」

提督「…俺が着任した2年前から、この鎮守府ももう100人を超える大所帯になった。そこで、『そう言えば皆で写真を撮った事ってないなー?』って、ふと思ったわけだ。思い立ったが吉日、そこで実行に移そうと思ってな」

青葉「そう言う事ですか」

提督「……それと、もし誰かが沈んだりしていなくなる前に、皆で写真を撮っておこうと―」

青葉「……あの、司令官」

提督「?」

青葉「そう言う理由があるのでしたら、青葉は写真を撮りたくないです…」

提督「……」

青葉「司令官が、『もし誰かが沈んだら…』なんて悲しい理由で写真を撮ろうとするなんて、何か、イヤです」

提督「……確かに、提督である俺がそんな事を考えているなんて、メンタル弱すぎだよな」

青葉「…まったくです」

提督「だけど、さっきの話には続きがある」

青葉「?」

提督「もしも、誰かが沈んでいなくなったりしたら、そいつが生きていた証を何かに残しておきたいと、そう思ったのさ」

青葉「………」

提督「だから、皆が揃っている、この時にその写真を撮っておきたいんだ」

青葉「…わかりました」

提督「だけど青葉、これだけは覚えておいてくれ。俺は、誰も沈めたりはしない。誰一人欠ける事なく、平和になった世界を迎えるつもりだ」

青葉「…はい」

提督「よし、じゃあ写真撮影は明日の昼頃にしよう。機材とか撮影場所とかはお前に任せる。今度間宮でスイーツを奢ってやるよ」

青葉「分かりました。間宮パフェ、期待してますから」

943 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/03/31 22:29:26.48 X61lFW1Z0 388/400

 ―翌日の昼、広場―

提督「おおー桜が綺麗に咲いてるねー」

青葉「はいはーい!駆逐艦・潜水艦の皆と提督は最前列の椅子に座ってくださーい!軽巡・重巡の方々は、2段目に!それ以外の戦艦・空母の方達は、3段目に立ってくださーい!」

あきつ丸「青葉殿。私達は?」

青葉「ああ、あきつ丸さんや明石さん、間宮さんも3段目に立ってください!」

わるさめ「青葉、私達深海棲艦組ハ?」

青葉「貴方達も3列目で!」

工廠妖精「私達は?」

青葉「妖精さん達ですか。あなた達は2段目、3段目の方達の方に乗ってください。後で別っこでも撮りますけどね」

提督(こういう時青葉はすごい指揮能力があるなぁ)


 ―数十分後―

青葉「準備はいいですかー?」

「オッケー!」

青葉「ハイハイじゃあ、にっこり笑って―」

提督「おい青葉、お前もこっちで映ろうぜ?」

青葉「え、え、私もですか?」

提督「当たり前だろうが。それにそのカメラ、セルフタイマー機能付いているんだろ?」

青葉「あ、はい。付いてますけど」

提督「じゃあそれ使って、こっちに来い!」

「青葉さーん、早くー!」

青葉「……はいっ、わかりました!10秒後にシャッターが切られますから!」カチャリ

タタタタ

青葉「って、もう立つ場所が無い!?」

提督「あー、こりゃマズイな……」

青葉「…じゃあもう、ここに座ります!」チョコン

提督「おい何で俺の膝に座るんだ!」

金剛「ヘイ青葉ー!それはちょっといただけないネー!」

天龍「アイツっ、何抜け駆けしてやがる…!!」

長門「貴様、許さんぞ!」

青葉「あー、もうすぐシャッターが切られますよー!はい皆さん笑ってー!」

「」ニコリ

カシャッ

青葉「はいオッケーで―」

提督LOVE勢「よし、青葉死ねぇ!!!」

青葉「青葉、捕まるわけにはいきません!」ダダッ

提督「やれやれ…」

 その青葉が提督LOVE勢から逃げ回る姿を見て、他の皆は苦笑したり、笑ったり。

 皆、この時だけは戦いの事を忘れて、普通の女の子のように笑っていた。


【END】

951 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/02 21:27:01.61 t6iNJUj30 389/400

【衝突回避】

 ―朝、食堂―

深雪「よーっし、今日の朝飯は鮭の塩焼きだー!」ピョン

深雪「さって、吹雪や白雪はどこかなー…」トコトコ

「え」

深雪「あ」

「…………」ススス

深雪「…………」サササ

初雪「…どうしたの?」

深雪「い、いや。何かやな予感がして…」


 ―昼、運動場―

深雪「はーっ、はーっ、はーっ…」タタタタタ

神通「皆さん、頑張ってくださいねー」

白雪「神通先輩の訓練って、本当に厳しいです…」タタタ

深雪「まったくだぜ…ったく」タタタタタ

「あっ」

深雪「えっ」

「…………」ダダダダダダダダダ

深雪「…………」タッ、タッ、タッ、トコ、トコ

「ちょっと電、ペース上げ過ぎよ!」

白雪「どうしたの、深雪ちゃん。そんなにペース落して?」

深雪「いや、その…」


 ―夕方、執務室―

深雪「演習の報告書、できたぜ!」

提督「はい、ごくろうさん。字は綺麗かな?」

コンコン

提督「どうぞー」

「失礼するのです―あ」ガチャ

深雪「うわぁ!?」ササッ

提督「気にしすぎだろ…」


【END】

952 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/02 21:34:36.46 t6iNJUj30 390/400

【ドレス】

 ―軽空母寮、飛鷹&隼鷹の部屋―

飛鷹「ふぅ…これでいらないものは全部かな?」

隼鷹「まめだねぇ。突然物置の中整理するなんて」

飛鷹「もう年度も変わったし、気持ちを改めないとね」

隼鷹「じゃ、アタシは食堂へ行ってるわ」

飛鷹「ええ。じゃあ後でね」

パタン

飛鷹「さて、もういらないものは無いかな?」ガサゴソ

飛鷹「あ、ドレス…」ファサ

飛鷹「商船改造艦だから、使うかもと思って買っておいたけど、結局使わなかったわね…」

飛鷹「ちょっと、着てみようかな…?」

飛鷹「もうすぐご飯だから急がないと…」シュルッ、プチッ、パサッ

飛鷹「初めて袖を通すけど…」スッ

飛鷹「え、ちょっと…背中のファスナーが…」グイグイ

飛鷹「くっ…閉まらない…ッ!」グイグイ

ガチャ

提督「おい、飛鷹。そろそろ夕食の―」

飛鷹「」

提督「」

飛鷹「」

提督「あ、すま―」

飛鷹「ノックぐらいしなさぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!」

パァン


 ―数十分後、食堂―

提督「その時俺は見たんだよ。ドレス姿で背中オープンな飛鷹を」

隼鷹「えー、何かの見間違いじゃないの~?」ニヨニヨ

提督「そうかな…。でもなんか頬が痛い…」

隼鷹「でも、飛鷹のドレスかー…見てみたいねぇ?」チラッ



飛鷹「……………」


【END】

960 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/03 21:50:15.59 +MHEXhAi0 391/400

【幸運】※2レス以上続きます

 ―夜、執務室―

提督「さて、1週間経ったから、扶桑ももう秘書艦の仕事は終わりだな」

扶桑「何だかごめんなさいね…?私が秘書艦でいる間に提督を不幸な目に遭わせちゃって…」

提督「なぁに、気にするな。頭の上にライトが落ちてきたり、瑞鶴に間違って爆撃されたり、比叡の作ったカレーを完食する羽目になったり。その程度の事、屁でも無いさ」

扶桑(常人なら死んでますね…)

扶桑「それでですね、提督」

提督「うん?」

扶桑「その、私のせいで不幸な目に遭わせてしまったので、その、お詫びがしたいのですけど…」

提督「いや、いいよ、そんな事で」

扶桑「いいえ。私がしたいのです」

提督「む…」

扶桑「と言うわけで、明日私とお出かけしませんか?」

提督「お詫びじゃなかったのか」

扶桑「提督も、私のような美人と外出できるのだから、嬉しいのではありませんか?なんて―」

提督「…まあ、確かにな」

扶桑「え、ええ。でしょう?では、明日の10時に正門前で落ち合いましょう」

提督「ああ。分かった」

扶桑「では、また明日」

パタン

提督「…扶桑とお出かけ、か」

提督「山城にバレたらタダじゃすまないな…」

961 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/03 21:56:30.56 +MHEXhAi0 392/400

 ―翌朝10時、正門―

提督「さて、約束の10時だが、多分扶桑も遅れて…」

扶桑「お待たせしました、提督」

提督「え、時間ぴったりに来た…」

扶桑「当たり前でしょう?常識ですもの」

提督「あ、ああ。だよな。…にしても、桜色の和服か…」

扶桑「いかがですか?」

提督「ああ。扶桑のイメージと相まって、すっごく可愛らしいよ」

扶桑「ありがとうございますね」

提督「そう言えば、その服着る時に山城から何か言われなかったか?」

扶桑「ああ。山城は、時雨ちゃんに押し付け―いえ、時雨ちゃんの訓練に付き合わせました」

提督(さらっと毒吐くな、扶桑…)

提督「で、目的地は決まってるのか?」

扶桑「ええ。私のお気に入りの場所です。行きましょう」ギュッ

提督「…手をつなぐのに、何か意見しても構わないかね?」

扶桑「却下です♪」

提督「ですよねー」

ガァン

提督「痛ぃ!電柱に!電柱にぃ~…!」

扶桑「…すみませんね。本当に」

962 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/03 22:05:31.97 +MHEXhAi0 393/400

 ―数十分後、神社―

扶桑「着きました」

提督「神社?」

扶桑「よくお守りを買いに来たり、おみくじを引いたりしているんです」

提督「へぇ…。何で俺まで?」

扶桑「境内に立派な桜の木があるんです。それを提督と見たいなぁ、と思って」

提督「ほう…」


 ―境内―

扶桑「あの木ですよ」

提督「ほぉ…確かに立派だなぁ…」

扶桑「鎮守府の皆さんも連れてお花見でもしたいのですけど、ここは神社の敷地内ですから…」

提督「確かにな…」

扶桑「じゃあ、本殿でお参りをしましょう」

提督「そうだな」


 ―本殿―

提督「ふぅ…」

扶桑「提督は、何を願ったのですか?」

提督「そう言うものは、他人に言わないものらしいぞ?」

扶桑「あら、そうでしたか」

提督「俺よりもお前の方が来ているはずなのに、何で知らないんだよ」

扶桑「確かに、可笑しいですね」クスッ

提督「まったくだな」フフッ

扶桑「ふふっ」

提督「で、扶桑は何を願ったんだ?」

扶桑「自分で20秒前に言った事を思い出してください!?」

提督「冗談だって」

扶桑「もう…」

提督「いや、扶桑の反応が面白くてな。ついつい…」

扶桑「では最後に、おみくじを引きましょうか」

提督「お、そうだな」

963 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/03 22:13:44.09 +MHEXhAi0 394/400

 ―おみくじ―

提督「さてと、どうなってるか…?」ペラリ

提督「…吉か…。まあ、いい感じかな」

扶桑「私はどうかしら…。今まで凶と大凶しか引いた事が無いから…」

ペラ

扶桑「えっ…」

提督「どれどれ…?おお!」

扶桑「この私が、大吉を引くなんて…」

提督「すごいじゃないか。記念に取っておくといいぞ」

扶桑「そうですね。では、そうします」

提督「で、これからどうするんだ?」

扶桑「え?」

提督「まだ昼前だし、昼食も食べてない。このまま鎮守府に戻るか?」

扶桑「…提督は、どうしたいですか?」

提督「俺?そうだな…扶桑と出かけるのなんて初めてだから、もうちょっと外出を続けたいな」

扶桑「では、そうしましょう。中心街の方にも、行きつけの店がたくさんあるんです」

提督「それは楽しみだなぁ。じゃ、早速行こう」

扶桑「はい」

964 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/03 22:19:13.35 +MHEXhAi0 395/400

 ―夕方、執務室―

提督「ああ…ちょっと遊び過ぎたな…」

扶桑「そうですね。私もあんなにはしゃいだの、初めてでした」

提督「でも、比較的不幸な事にもならなかったよな」

扶桑「確かに、そうですね」

提督「しかし、遊びすぎて疲れた…眠い…」

扶桑「あ、それでしたら提督」

提督「ん?」

扶桑「膝枕、して差し上げます…」

提督「……Realy?」

扶桑「Yes」


 ―ソファ―

提督「じゃ、失礼します…」

扶桑「どうぞ、いらしてください」

提督「よ…っと」ポフ

扶桑「ん…」

提督「重くないか…?」

扶桑「大丈夫です」

提督「扶桑の膝って、柔らかくて丁度いい感じだなぁ…」

扶桑「ありがとうございます」

提督「い、いかん…本格的に眠くなってきた…」

扶桑「構いませんよ、お休みになられても…」

提督「そうか…じゃあ、ちょっと、だけ…zzz」

扶桑「あっという間に…本当に疲れていらしたんですね…」

965 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/03 22:21:49.93 +MHEXhAi0 396/400

提督「ZZZ…」

扶桑「………」

提督「ZZZ…」

扶桑「ちょっとだけなら…」

提督「ZZZ…」


チュ


扶桑「提督、愛しています…」


 ―ドアの外―

山城「」ビクンビクン

時雨「もしもし、明石さん?山城先輩が鎮守府のドアの前で白目をむいて泡を吐いて気絶しています。どうすればよいでしょう?」

明石『あー、すぐに回収に行きますので待っててくださいねー』


【END】

966 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/03 22:31:58.23 +MHEXhAi0 397/400

【陰謀】

 ―夜、浴場・脱衣場―

提督「シャワールーム故障で、仕方なく艦娘用の浴場を使う、か」ヌギヌギ


 ―回想―

明石『ごめんなさいねー。でも、もうこんな遅くですから艦娘の皆さんはもう入っていないと思いますよー』ニヨニヨ


提督「やれやれ…でもあの笑いって何なんだ?」パサッ

ガラッ

提督「おお、これが艦娘用の浴場か…初めて入ったけど、広いな」


吹雪「え」


提督「」

吹雪「…な、なぜ司令官が…?」


 ―回想―

明石『艦娘の皆さんは入っていないと思いますよー(絶対入っていないとは言っていない)』ニヨニヨ


提督(あんにゃろおおおおおおおおおお!!!)

吹雪「あの、司令官?」

提督「あ、ああ、済まなかった吹雪!!」

吹雪「せめて、前は隠して…///」

提督「」

吹雪「///」

提督「もう、死にたい…」

吹雪「ま、まぁ私は構いませんから、湯船に浸かられたらどうですか?」

提督「いいのか?」

吹雪「え、ええ。お湯も濁ってますから見えませんし。…………多分」

提督「今多分って言ったな!多分て言ったよな!?遠慮しておくっ!」ダダッ

吹雪「あっ…。残念…」


 ―万屋・明石―

明石「さてさて、吹雪ちゃんは頑張ってますかね?」

明石(吹雪ちゃんが提督に好意を抱いている事は百も承知。そこで、シャワールームが故障したと偽って提督を艦娘浴場に行かせ、吹雪ちゃんとばったり会わせて、夜戦をさせれば吹雪ちゃんの夢も成就…うん。私ッたら完璧に愛のキューピット!」

提督「だーれが愛のキューピットだってぇ?」

明石「あ」

 理由ある暴力が明石を襲う!


【END】

967 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/03 22:38:03.92 +MHEXhAi0 398/400

【中断】

 ―夜、執務室―

提督「ふぅ…やっとできた…」

提督「観艦式の申請書…」

提督「後はこれを上に出して許可を貰い、皆の艤装と服を整えれば開催。晴れて皆も一人前になれるわけだ」

提督「さてと、じゃあ早速コイツを…」

コンコン

提督「ん?どうぞー」

大淀「失礼いたします、提督」

提督「大淀か。どうしたんだ?こんな夜に」

大淀「それが、上層部から特別海域攻略要請が…」

提督「………………………………………………」

大淀「提督…?」

提督「はぁ…。せっかく、この書類を出そうと思ったのに…」

大淀「?それは、何の書類ですか?」

提督「いや、何でもない」

大淀「そうですか。では、この要請書類に目を通しておいてください。私はこれで、おやすみなさい」

提督「ああ、おやすみ」

パタン

提督「……観艦式はまだ先、か」

提督「また、忙しくなるのか…」

提督(まぁ、ほのぼのと戦いが五分五分なのが、ウチの日常なんだけどな…)


【第一部、完】

968 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/03 22:41:40.43 +MHEXhAi0 399/400

と言うわけで、日常編の第一部はこれで終わりです。

このスレを始めてから、まさかの3か月弱と言う長いのか短いのか分からないような長さでした。

読者の皆様、ここまで応援していただき、ありがとうございます。

>>1は皆さんの期待に応えられたでしょうか?


そして、>>1の突然の遊戯王だの、オリジナル艦登場などのわがままに付き合って下さって本当にありがとうございます。

では、陸奥編のスレを立てますので、しばしお待ちください。

969 : ◆aKZmxL4TCc - 2015/04/03 22:53:41.08 +MHEXhAi0 400/400

新スレ立てました。↓

【艦これ】陸奥「盲目の提督」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428068999/


なお、陸奥編の後に書くSSは以下の通りです。タイトルは全て仮です。

・【艦これ】提督「この平和な鎮守府の日常」2

・【艦これ】那智「完璧な提督」


これ以降、>>1000までのレスは日常編のリクエストに充てます。

できれば、>>1000まで埋めていただけると嬉しいです。

それでは。

記事をツイートする 記事をはてブする