両さんと麗子が結婚して地味な夫婦生活を、という派手なところが何も無いお話です
・・・ある日のよろずや・・・
両津「檸檬、味を見てくれ」
檸檬「うむ……モグモグ……」
麗子「……ドキドキ……」
檸檬「ゴックン……よい味じゃ」
麗子「良かった……」ホッ
元スレ
麗子「私の作りたいもの……?」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1425329693/
両津「さすが麗子だ、檸檬に認められるとは」
檸檬「しっかりとよろずやの佃煮の味を再現できている…が…」
麗子「が?」
檸檬「それだけじゃ。せっかくそれだけの腕を持っておるのじゃ。得意なものや作りたいものをアレンジしてみるのも良いじゃろう。そうだ、勘吉、イナゴの中に殿様バッタを混ぜたな?」
両津「な、何でわかった!?」
檸檬「バッタは、稲以外の草も食べているからエグ味が出るのじゃ」
麗子「両ちゃん!何でそんなくだらないことするの!ゴメンね、檸檬ちゃん」
檸檬「まあよい。それより勘吉をよろしく頼むぞ」
麗子「ええ、まかせてね」ニコ
檸檬「では、帰る」テクテク…ブィーン
麗子「すごい迫力ね。幼稚園児とは思えないわ」
両津「確かに。ジャガーが似合う幼稚園児なんて檸檬ぐらいだろう。一度、海原雄山と戦わせて見たい……
でも麗子すごいじゃないか、三ツ星レストランのシェフだって檸檬にほめられることはめったに無いんだぞ」
麗子「だけど真似してるだけって」
両津「しょうがないだろう。佃煮なんて作ったこと無いんだから。そういえば得意なものを作ってみろっていってたな。麗子が得意な料理って言ったら……」
麗子「どちらかって言えばフレンチかしら」
両津「フランス料理に佃煮ってあるのか?」
麗子「あるわけ無いでしょ」
両津「じゃあ、どんなものが作りてえんだ?」
麗子「私の作りたいもの……作りたいものってなにかしら……あ……」
・・・翌日・・・
両津「新しいメニューのことなんだが……地球に貢献してみないか?」
麗子「地球に貢献?」
両津「ああ。この間、テレビで見たんだが昆虫食は地球環境に優しいらしい」
麗子「じゃあ、イナゴの佃煮?」
両津「それはもうあるだろう」
麗子「だったら、何?テレビの罰ゲームみたいにサソリなんて嫌よ?」
両津「まあ、待て。これを食ってみろ」
麗子「ざざむし?なにこれ、両ちゃんが作ったの?」
両津「馬鹿言うな。長野のほうでは高級品なんだぞ」
麗子「ふーん……パカッ……うわっ!結構グロテスク。小さいムカデみたい……本当に食べ物?」
両津「心配するな。ちゃんとした商品だ」
麗子「あんまり気が進まないけど……パクッ……あら、意外と普通ね。イナゴより少し癖がある感じだけど。じゃあ、これを素材に?」
両津「いや、これだと原価が高すぎて儲けが出ない。素材はこっちのかごの中に準備してある」カサカサ
麗子「なに?………きゃああああああああああああああああああ!!!!!」
両津「どうした?」
麗子「どうしたじゃないわよ!ゴキブリじゃないの!そんなもの食べられるわけ無いでしょ!!さっさと退治して!!」
両津「まあ、そうきめつけるな。おまえだって海老やカニは食うだろう?」
麗子「……まあね」
両津「昆虫も海老も甲殻類ということに違いはあるまい」
麗子「そうだけど……」
両津「言ってみれば、オージービーフと黒毛和牛みたいなものだ」
麗子「うーん……」
両津「さっき食べたざざむしに較べればよっぽどスマートな形じゃないか。アブラムシの足をとったら柿の種と歌にもなっている」
麗子「”あのねのね”の歌ね。派出所に配属されるちょっとまえぐらいに流行ってたわね」
両津「そういうことを言うんじゃない!!年齢設定がおかしくなるだろう!!」
麗子「ごめんなさい」
両津「まあいい。よーく見てみろ。機能美に満ち満ちているじゃないか」
麗子「……ジー……」
両津「ジウジアーロのデザインしたスポーツカーを彷彿とさせるだろう。近くで見てみろ、この触覚なんかまるでダリの髭のように見えて……」
麗子「見えるわけ無いでしょ!!ゴキブリはゴキブリよ!近づけないで!」ガシャン
両津「かごをおとすな!あ、逃げ出した!!」
ゴキブリ カサカサ
麗子「キャー!、天井に集まったわよ」
ゴキブリ「カサコソ……タ・ベ・ル・ナ」
麗子「うわっ!ゴキブリが字の形に集まったわ。ひょっとして両ちゃん、ゴキブリと話せるの?」
両津「ニコニコ寮で長いこと同居してたからな」
麗子「ダメでしょう、お友達を食べようとしたら」
両津「友達じゃない!わしの部屋に勝手に住み着いていただけだ」
ゴキブリ「カサコソ……レ・イ・コ・サ・ン・キ・レ・イ」
麗子「あら、ありがとう」
両津「ゴキブリの分際で媚売りやがって。こいつらの取り柄はゴミをやっとけば勝手に増えることぐらいだからな、ただ同然で食材として安定供給が可能だ」
ゴキブリ「カサコソ……リ・ョ・ウ・ツ・バ・カ」
両津「うるさい!こいつらなんか食い物になるぐらいしか社会に貢献できん」
麗子「でも、昔バラエティー番組でゴキブリを食べた人が死んじゃったって」
両津「それは都市伝説だ。ピンピンしてる」
麗子「そんなこと言ったって、お話できるものを調理するのって抵抗があるわ」
ゴキブリ「カサコソ……レ・イ・コ・サ・ン・ア・イ・シ・テ・ル」
麗子「ゴキブリさんに愛されるって言うのはうれしいようなうれしくないような……でも、どっちにしろ食べるのはちょっと……」
両津「そうか、食材にはやっぱり向かないか」
麗子「いくらなんでも無理よ」
両津「なら、お前らに用は無い。死ね」 ゴキジェットーー!!
麗子「キャッ、人殺し!」
両津「人じゃない!それにさっさと退治してくれって言ったのは麗子だろう」
麗子「そうだけど……」
ゴキブリ「カサコソ……コ・ノ・ウ・ラ・ミ・ハ・ラ・サ・デ・オ・ク・ベ・キ・カ」 ポタッ
両津「魔太郎か、お前達は。麗子、片付けといてくれ」
麗子「もう、めんどくさい事はみんな私に押し付けるんだから。ゴキブリさん、ごめんね」サッサ
・・・翌日、お茶の間・・・
両津「麗子、お茶……」
麗子「はいはい」
両津「麗子、みかん……」
麗子「それぐらい自分でとれば良いじゃない。はい」
両津「麗子……」
麗子「今度は何が欲しいの?」
両津「膝枕してくれ」
麗子「嫌よ。両ちゃんの頭、重いしチクチクするんだもの」
両津「良いじゃねえか。麗子の太ももすべすべして気持ち良いんだ」
麗子「しょうがないわねえ、ちょっとだけよ」
両津「サンキュー」ゴロ
麗子「ほんとに重いんだから、足がしびれちゃう。どうせだから、ついでに耳かきしてあげるわ…コショコショ…今度は、反対側するから私の方向いて」
両津「そうか…ゴロリ…間近で見るとすごいボリュームだな」
麗子「なにが?」
両津「胸」
麗子「エッチ。そんなとこばかり見てるんだから」
両津「前からデカイと思ってたが、下から見るとおしつぶされそうだ」
麗子「もう、言い方ってものがあるでしょう。そういえば、最近ちょっとブラが苦しくなってきて。両ちゃんにいたずらされて少し大きくなったのかしら……
そうだ、仕事中に私の胸にいたずらするのやめて。いくら夫婦だってセクハラよ」
両津「お前だって喜んでるじゃねえか」
麗子「……よ、喜んでなんかいないわ。部長さんに気が付かれたらいけないと思って、声を抑えるのに必死なんだから」
両津「何もしなかったらさびしいだろ?」
麗子「そんなことないわよ!」
両津「ちょっと突っつくぐらいなら?」
麗子「それぐらいなら、まあ……それより、この間言ってた作りたいものなんだけど」
両津「思いついたか?」
麗子「赤ちゃん」
両津「美味いのか」
麗子「食べるわけ無いでしょ」
両津「ほ、本当の赤ちゃんか!?」ビクン
麗子「だめよ、耳かきしてるときに急に動いたら。鼓膜破れちゃうじゃない」
両津「檸檬がいったのはそういう意味じゃないだろう!」
麗子「それはわかってるけど……つくりたいものって考えたら、赤ちゃんが頭に浮かんで離れなくなっちゃったの」
両津「欲求不満なだけじゃないのか?」
麗子「そんなこと無いわよ。両ちゃんが夜だけじゃなくて朝まで求めてくるから、出勤のときいつもへとへとなのよ」
両津「お前だって朝しないで行くと物足りない顔してるじゃねーか」
麗子「だって、習慣になっちゃったんだもの……そんなことはいいの。両ちゃんだってそんな若くないでしょ」
両津「まあな」
麗子「それにね、お父さんがもう一人孫の顔が見れますようにってお参りしてるのたまたま見ちゃって……」
両津「あの、オヤジが……そろそろ、そういうことも考えなきゃいけねえか」
麗子「うん。たぶん、来週の後半ぐらいが排卵日だと思うから……」
両津「そうか、じゃあそれまではしちゃいかんのか?」
麗子「そういうわけじゃないわ。両ちゃんがしたいって言うのなら、しても大丈夫だけど」
両津「わしはどっちでも良いぞ。麗子はどうなんだ?」
麗子「私は別に……」
両津「じゃあ、1週間ガマンするか」
麗子「え、なんで?」
両津「なんかそっちのほうが濃くなって、一発で妊娠しそうな気がするだろ」
麗子「あんまり確率は変わらないらしいけど……」
両津「そうなのか。でも、まあ無理して……痛えっ!何でいきなりつねるんだ!」
麗子「素直に”したい”って言いなさいよ!」
両津「だって麗子がそんなに乗り気じゃなさそうだから」
麗子「私はどうだっていいの!両ちゃんに聞いてるんだから」
両津「だったら聞かなくったって答えはわかってるだろう」
麗子「じゃあ、そう言えば良いじゃない!」
両津「……したいです」
麗子「最初からそういえば良いのよ、素直じゃないんだから」
両津「どっちが素直じゃないんだ…ブツブツ…じゃあするぞ」ゴソゴソ
麗子「キャッ、いきなりパンツ脱がさないでよ。順番ってものがあるでしょ、せめてキスぐらいしてから…」
両津「順番なんていったって、パンツの上からだってぬれて……」
麗子「うそよ!」
両津「うそじゃねえ。ほら」
麗子「……」
両津「パンツ脱がしていいか?」
麗子「……うん」
・・・1週間後の夜・・・
麗子「今日から本腰入れないと……って言ってもやること変わらないけど。頑張りましょう」
両津「それが……」
麗子「どうしたの?」
両津「どうも調子が……」
麗子「……疲れてるの?」
両津「そういうわけじゃないんだが……」
麗子「私に隠れてなんかしたんじゃない?」
両津「馬鹿なこと言うな、派出所から帰ってくるまでずっと一緒にいたじゃねえか」
麗子「そうだったわね。だけど昨日まであんな元気だったのに……」
両津「う…ん」
麗子「そんな日だってあるわ。5日間ぐらいが受精する確率が高いって言うから、また明日頑張りましょ」
・・・2日後・・・
両津「どうしたっていうんだ……」
麗子「今日もダメ?」
両津「ああ」
麗子「こんなこと今までにあった?」
両津「いや、はじめてだ」
麗子「いつもあんな元気なのに。体の調子悪いんじゃない?」
両津「そんなことはない。こいつ以外はどこも……」ションボリ
麗子「元気出してよ、両ちゃん。また明日いっしょにがんばりましょう、私も手伝うから」
・・・そのまた翌日・・・
麗子「どうかしら、この服?」
両津「な、なんだ、その青いセーラー服は?」
麗子「どきメモのきらめき高校の制服よ」
両津「そんなこと見りゃあわかる。何でそんなもの着てるんだ?」
麗子「ひょっとしてマンネリになっちゃってるんじゃないかと思って。左近寺さんに聞いたらこの制服を見て興奮しない男はいないっていうから」
両津「そんなもの見て興奮するのは、あいつだけだ!」
麗子「そうなの?」
両津「それに麗子がいくらキレイだからって、さすがにセーラー服は年齢的に無理があると思うぞ」
麗子「私もそうは思ったんだけど……」ニコ
両津「ん、何ニコニコしてるんだ?」
麗子「だって両ちゃん今まで一度も私のことキレイって言ってくれたこと無かったじゃない」
両津「自分の女房にキレイだなんてこっぱずかしくて言えるか!」
麗子「ほんとに女心がわからない人なんだから……じゃあ、着替えてくるわね」
・・・10分後・・・・
両津「今度は着物か」
麗子「うん。ちょっとここ引っ張ってくれる」
両津「ああ、いいぞ」クイッ
麗子「お代官様、御勘弁ください!アレー……」クルクル
両津「……」
麗子「あれ? ”いいではないか、いいではないか”って言うんじゃないの?」
両津「いまどきそんなのコントでしかやらん」
麗子「そうなの?部長さんに聞いたらこういうのにドキドキしたって。両ちゃんと部長って世代が近いでしょ」
両津「どうしてそういう特殊な趣味を持ったやつにばっかり聞くんだ!」
麗子「あと、汎用人型決戦兵器に乗るための赤い服とか宇宙戦艦の黄色い制服とか、懐かしの月に代わってお仕置きする服とかあるけど」
両津「わしにそんな趣味は無い!わしのことを何だと思ってるんだ……確かに麗子が着ているところは見てみたい気もするが」
麗子「両ちゃんの趣味ねぇ……そうだ、両ちゃんが見てるAVみたいに胸でしてあげましょうか、ちょっと恥ずかしいけど」
両津「そんなものいつの間に覚えたんだ?」
麗子「別にわざわざ覚えたわけじゃないわ。ほら、両ちゃんいつもお下劣なDVDをつけっぱなしで寝ちゃうでしょ。あれなら私でもできるかなって思ったんだけど……」
両津「そうか……」
麗子「じゃあこっち来て」
・・・すこし時間経過・・・・
麗子「やっぱりだめ?」
両津「すまねえ」
麗子「ごめんなさい、上手に出来なくて。マリアちゃんにでも教わろうかしら」
両津「何でマリアに?」
麗子「だって、もともと男の人だったでしょ?どうしたらいいか知ってるんじゃないかと思って」
両津「男はしてもらうだけだ。やり方なんかしってるわけないだろうが」
麗子「あ、そうか……」
両津「それに麗子が悪いんじゃねえ。すごくよかった。よかったんだが……」
ポワン、モクモク……
両津「ゴホゴホ、何なんだいったい?」
小梅「両さん、久しぶり!」
両津「天罰ジジイの孫の小梅じゃねえか」
小梅「あ、麗子さんも。あら、どうしたの二人とも裸で……」
麗子「こ、これは、その……」
小梅「なんて、わかってますよ。結婚したんですよね。おめでとうございます」
麗子「ありがとう……」
小梅「そういえば、何か困ってるみたいだったけど……」
両津「そうなんだ。もうそろそろいい年だし子供を作ろうと思ったんだが、わしのち……」
麗子「両ちゃん!小梅ちゃんになに言ってるの!まだ16歳なのよ」
両津「すまん、つい」
小梅「大丈夫よ、麗子さん。神様にエッチなお願いする人もいっぱいいるから。それに何か力になれるかもしれないし」
麗子「じゃあ……そのう、ちょっと言いにくいんだけど、肝心なときに両ちゃんが元気にならないって言うか……」
小梅「そういうことね……」
両津「そうなんだ。小梅、魔法で何とかならないか?」
小梅「ならないことは無いけど……」
両津「ほんとか?!」
小梅「ただ楽しむだけって言うのならいいの。例えばね……ひとつやまこえほじゃらかほいほい」
ポンッ
両津「うわっ、いつもよりでっかくなってる」
小梅「こんなことも出来るわよ……ひとつやまこえ……」
ポンッ
両津「な、なんだこりゃ!わしのちん〇こがなんかにょろにょろしたものに……」
小梅「触手。好きなように動かせるし、伸び縮みも自由自在よ」
両津「そうか、じゃあ…」ニョロニョロ
麗子「キャア、両ちゃん!!そんなところいたずらしないで!」
両津「これはおもしれえ!コラ、麗子逃げるな!」ニョロニョロ、シュ
麗子「キャーッ、脚に巻きついたわ!両ちゃん離して!」
両津「さすがにこんなことまでしたら変態みたいだな。小梅、どうしたら離せるんだ?」
小梅「両さんが思ってるように動くわ」
両津「そうか。触手よ、麗子を離せ」
麗子「わっ、やめて!!脚を広げないで!」
両津「いかん!アタマが勝手にお下劣なことを考えてしまう!」
麗子「イヤッ、見ないで!」
両津「あ、ヤバイ、そこはダメだ!!」グイッ
麗子「アッ」ビクン
両津「すまん。間違えて入れちまった」
麗子「アンッ、ひどいわ両ちゃん。あぁ、また……もういい加減にして……ダメェーッ」
両津「どうすれば止まるんだ!!」
麗子「ハアハア……小梅ちゃん、お願い。元に戻して」
小梅「はい……ひとつやまこえ……」
ポンッ
両津「あ、元に戻った」
麗子「ゼイゼイ……もう!小梅ちゃんの前で何てことするのよ!両ちゃんなんか大嫌い!」
両津「しょうがないだろう、こんなこと初めてなんだから」
麗子「何回もされてたまるもんですか!」
両津「したくてやったわけじゃないんだ。すまん」
麗子「余計にたちが悪いわ!いつもこんな事したいって考えてるからでしょ!?」
両津「そういうわけじゃないが……」
小梅「えーと……まあ、やろうと思えば、これくらいのことができるんだけど」
麗子「けど?」
小梅「両さんたちのは、子供を作るためなんでしょ?人の命に係わる事にはあたしみたいな下っ端、手を出しちゃいけないの」
麗子「そう……」ガッカリ
小梅「でも、アドバイスぐらいなら出来るかも…………」ジー、透視
麗子「何かわかった?」
小梅「うん……どうしようかな……両さん、ゴキブリいっぱい殺さなかった?」
両津「この間食材にしようとしたが。それがどうかしたか?」
小梅「そのたたりが両さんの大事なところにまとわり付いて、元気にならないようにしているの」
両津「たたりってのは、もの○け姫に出てくる呪いみたいなものか?」
小梅「そう」
麗子「どうしたらいいの?」
小梅「ゴキブリたちが麗子さんに好意を持ってるから、麗子さんがキスをしてあげれば成仏すると思うわ。昔から美女のキスで魔法や呪いって解けるでしょ。
根元のほうまでいっぱいいるから何回かしないとだめだと思うけど」
両津「それって、つまりその……」
小梅「いつもエッチなビデオで見てるでしょ。両さんの大事なところをあんな感じで」
両津「麗子にそんなことをさせたことは一度も……」
小梅「普段からしてればさっさと成仏してたかもしれないけど」
両津「しかし……」
麗子「やるわ、そうしないと両ちゃんの呪い解けないんでしょ」
小梅「……う、うん」
麗子「小梅ちゃん、ちょっと後ろ向いてて……パクッ…」
両津「うっ」
麗子「……ムッ…チロチロ……ウグッ…………あっ!」
両津「れ、麗子!ゴキブリの呪いが解けたぞ!」
麗子「モゴモゴ……」
両津「もう我慢できん!行くぞ!」
麗子「あ、両ちゃん、ダメよ!小梅ちゃんがいるのに……」
両津「そんなの関係ねえ!」ガバッ
・・・・・しばらくあと・・・・・
両津「グガァーー、グガァーー……」
小梅「両さん寝ちゃった」
麗子「何日かしてなかったから、ハッスルしすぎたんでしょ。ゴメンね小梅ちゃん、恥ずかしいところ見せちゃって」
小梅「大丈夫、天国から見てると、こういうのにぶつかることは良くあるから……」
麗子「でも、本当に助かったわ、呪いのとき方教えてくれて。ありがとう」
小梅「……」
麗子「どうしたの?」
小梅「……ごめんなさい……」
麗子「?」
小梅「ゴキブリの呪いなんて嘘なんです」
麗子「うそ?」
小梅「麗子さんが両さんを独り占めしてるのが悔しくて。で、少し恥ずかしい思いをしてもらおうと……」
麗子「で、両ちゃんのあそこに呪いがかかってるってうそを?」
小梅「うん」
麗子「そうだったの……でも、そうだとしたら、小梅ちゃん半分失敗よ」
小梅「失敗?」
麗子「小梅ちゃんの前であんなことしたのは恥ずかしかったけど。
両ちゃんのオゲレツビデオ見てね、ああいうことしたら喜んでくれるかなってずっと思ってたの。でも、私から言い出すのも悔しいじゃない?」
小梅「あのう、じゃあ、許してくれる?」
麗子「ゴキブリと本当にキスしたわけじゃなくって良かったわ」ニコニコ
小梅「…ホッ…」
麗子「でも、小梅ちゃんもか……」
小梅「え?」
麗子「結婚してからね、みんなの当たりが強くなった…っていうか、ツッコミがきつくなった気がするの。
いじめられるって言うわけじゃあないんだけどね」
小梅「ごめんなさい」
麗子「いいのよ、気にしないで。ひょっとしたら、両ちゃんて、私が思ってたのよりもててたのかなあって。
腹が立つことも多いけど、いなくなると寂しいでしょ」
小梅「うん」
麗子「前ね、両ちゃんが纏ちゃんと結婚するって聞いたとき胸にぽっかり穴が開いたみたいで……
みんながそんな風に感じてるのかな、私なんかが両ちゃんを独り占めしたらいけないんじゃないかって……」
小梅「そんなこと無いですよ!麗子さん以外じゃ誰も納得しないし、他の人じゃ両さんの面倒見れないもの」
麗子「そうかな?だといいけど……そうだ、ゴキブリののろいじゃないとしたら両ちゃんは何でそのあそこが……」
小梅「両さん、自分では気がついていなかったけど、赤ちゃんに麗子さんを取られるのが嫌だったのよ。その気持ちが邪魔してたの。
でも、麗子さんにあそこまでしてもらったから……もう年貢の納め時だって、無意識のうちに納得したの。気持ちよかったってのもあるみたいだけど」
麗子「そうだったの。体の調子が悪いんじゃなくてよかった」
小梅「もしよかったら、両さんのあそこ、さっきぐらい大きくしとくことも出来るけど」
麗子「私はこれで十分、両ちゃんのままで良いの」
小梅「神様のところにこれを大きくしてくれってお願いがいっぱい来るから、大きいければ大きいほうが良いのかと思ってたんだけど?」
麗子「小梅ちゃんも好きな人が出来ればわかるわ」
小梅「ふーん、あたしも早く彼氏作ろうっと。じゃあ、そろそろ天国に帰ります」
麗子「また来てね。今度は渋谷にでもいっしょにお買い物行きましょう」
小梅「お願いします。えーと、言おうかどうか迷ってたんだけど……」
麗子「なあに?」
小梅「両さんと毎日朝と夜にそのう……ね?」
麗子「え!?そんなとこまで見てたの!?」
小梅「うん」
麗子「あれは、両ちゃんがどうしてもって言うからしょうがなく……」
小梅「……」
麗子「信用してない目ね……」
小梅「それは……まあどっちでもいいんだけど、麗子さん、今回はいつもより早く排卵してるわ」
麗子「どういうこと?」
小梅「これ以上言ったらおじいちゃまに怒られちゃうから。バイバーイ」
麗子「さようなら……」
麗子「小梅ちゃんなに言ってたのかしら。いつもより早く排卵ってことは予定日より前に……あっ!」
・・・またまた、ある日のよろずや・・・
麗子「今度のはどうかしら?」
檸檬「モグモグ」
麗子「しょうゆを控えめにして、バターと生クリームの風味をきかせた、牛肉のそぼろを作ってみたんだけど……」
檸檬「ずいぶん薄味じゃな。よろずやに佃煮を買いに来る客にはものたりないじゃろう」
麗子「そうかもね……」
檸檬「しかしさわやかで上品な甘さがきいている。塩分も控えめでくどくないから小さな子供にも喜ばれるじゃろう」
麗子「よかった……檸檬ちゃん、あのね」
檸檬「?」
麗子「両ちゃん、しばらくするとお父さんになるの」
檸檬「勘吉がお父さん?………!」
麗子「まだ両ちゃんには言ってないんだけど」
檸檬「……」
麗子「さみしい?」
檸檬「……檸檬はおねえちゃんじゃ。勘吉の赤ちゃんも蜜柑と同じぐらいかわいがってやろう」
・・・ある日の亀有公園前交番・・・
両津「本田、せっかく給料が出たんだ。飲みいくぞ!」
本田「えー先輩、麗子さんにまた怒られますよ」
両津「なに言ってやがる、こちとら江戸っ子だ!女房が怖くて酒を我慢なんて真似が出来るか!」
本田「そんな事言って、昨日も麗子さんに飲み屋の入り口でつかまって、お仕置きされてたじゃないですか」
両津「今日は大丈夫だ。わしですらずっとあるのに気がつかなかった、裏通りのそのまた奥の店だ。麗子が知ってるわけが無い」
本田「ホントに大丈夫ですかねえ」
両津「心配するな。もうじき仕事も終わりだな……5,4,3,2,1、本田行くぞ!」ダッ
本田「はい、先輩!」ダッ
麗子「あ、両ちゃん、待ちなさい!!」
両津「”待て”で待ったら警察はいらねえ!あばよ!」
麗子「もうしょうがないんだから……」
部長「両津のやつ!わしが一度しっかりお灸をすえてやる!」
麗子「大丈夫です、部長。どこに行くかすぐにわかりますから」
部長「なに?発信機でも付けてるのか?」
麗子「そんなところです。では、お先に失礼します」
・・・・場末の居酒屋・・・・
本田「では、お疲れ様でした。かんぱーい」
両津「くーっ、うまい!やっぱり仕事の後のビールは最高だ!」
本田「でも、先輩うらやましいですよ」
両津「なにが?」
本田「麗子さんみたいな超美人と結婚して」
両津「たいしたこと無い、ハーフだからきれいに見えるだけだ」
本田「そんなこと無いですよ。じゃあ、麗子さんよりきれいな人って思いつきますか?」
両津「ん?それはまあ……」
本田「ほら。それにやさしいし上品だし」
両津「そんなの職場ではすましてるだけだ。寝るときなんかいつも大イビキかいてるし、布団の中で屁をこくことも……」
麗子「あら、ごめんなさい、イビキがうるさくて。でも、私より遅くまで起きてたこと一度だって無いのに、イビキかいてるなんてよくわかったわね?」
両津「ゲッ!!何で麗子がここに!!」
麗子「いつ私が布団の中でオナラしたって言うのよ!!」
両津「ボ、ボクの勘違いだと思います……あ、そろそろ帰ろうかなぁ……」
麗子「本田さんに悪いでしょ、お酒頼んだばっかりなのに。いっぱい飲み終わるまでは待っててあげるわ」
本田「あ、麗子さんも何か飲んだら……」
麗子「赤ちゃんに良くないからいいわ」
両津「そうだな……ん、赤ちゃんなんてどこにいるんだ?」
麗子「私のおなか」
両津「麗子の?……ってことはわしの子供か!?」
麗子「当たり前でしょう!浮気するとでも思ってるの?」
両津「わ、わしが父親に!!ど、どうすればいいんだ!」
麗子「私のジャマをしないで、おとなしくしてくれてたら助かるけど」
本田「先輩、おめでとうございます」
両津「そ、そうだ、産婆さん連れてこなきゃ!あ、でももし逆子だったらいけないから産婦人科に行ったほうが……いや、大学病院で万全の体制を……」
麗子「両ちゃん、落ち着いてよ。生まれるのは9ヶ月先よ、そんなにおなか大きくなってないでしょ?」
両津「なんかの拍子で出てくるかもしれないじゃないか!」
麗子「そんなわけないでしょ!」
両津「しかしだな、そんな急に言われても心の準備が……」
麗子「しっかりしてよ、お父さんになるんだから」
両津「……ど、どうして赤ちゃんが出来たんだ……」
麗子「どうしてってセッ○スしたからに決まってるでしょ!!いいかげん落ち着いて!」
本田「れ、麗子さん、ほかの人がいるところでそんなことを大声で……」
麗子「あっ……お騒がせしました…両ちゃん、帰りましょう…」マッカッカ
・・・・・・・・・帰り道・・・・・・・・
両津「いつわかったんだ?」
麗子「小梅ちゃんが教えてくれたの。両ちゃんがやりたい放題したあと、大いびきで寝てるときに」
両津「あの時はほんとにすまなかった……で、誰かに言ったのか?」
麗子「檸檬ちゃんだけよ」
両津「なんか言ってたか?」
麗子「蜜柑ちゃんと同じくらいかわいがってくれるって」
両津「そうか、檸檬も成長したんだな」
麗子「成長してないのは私たちだけかもね……」
両津「違いねえ……そういやあ、どうしてあの店が分かったんだ、わしですら気がつかないようなところにあるのに?」
麗子「お友達が教えてくれたのよ」
両津「友達?本田がバラしたのか?」
麗子「違うわ、本田さんがそんなことするわけ無いでしょ」
両津「じゃあ、誰だ?」
麗子「このあいだ両ちゃんが紹介してくれたじゃない」
両津「わしが紹介?」
???「カサコソ……ト・モ・ダ・チ」
両津「てめえら、生きてやがったのか!裏切りやがって!今度こそ息の根を止めてやる!逃げるなっ!!!」
お わ り
75 : 以下、名... - 2015/03/10 06:28:34 fQKyjMzk 70/72もうちょっと派手な展開があったほうがよかったかな
でも両さんと麗子の地味な夫婦生活を書いてみたかったので……
76 : 以下、名... - 2015/03/10 07:16:33 QEK1SEKw 71/72乙
前におもちゃ屋から始まったやつの続きか?
77 : 以下、名... - 2015/03/10 08:54:25 QdaoSDHk 72/72続きと言えば続きですが、それぞれ読みきりのつもりで書いてます、本家と同じで
※関連
おもちゃ屋「両さん、ちょっと相談ごとがあるんだけど」
http://ayamevip.com/archives/41433420.html
両さんらしい笑えて泣けるじゃん、これ以上いらにい