‐執務室‐
鈴谷「あ゙~~~!暇っ!」
提督「…」カキカキ
鈴谷「ひ~ま~!」
提督「…」カキカキ
鈴谷「ひ!ま!」
提督「ええい五月蠅いッ!」バン
鈴谷「やっと反応した~!」
元スレ
【艦これ】鈴谷「リコンカッコガチ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425043276/
提督「こっちは書類書かないといけないの!」ホレ
鈴谷「こっちは暇で仕方ないの!」ホレ
提督「だったら手伝え。暇なんだろ?」
鈴谷「いや~…そういう退屈な仕事は鈴谷遠慮しとこっかな~って」
提督「ってか何で執務室にいるんだよ…秘書艦じゃないでしょ?」
鈴谷「ん?何となく」
提督「…何でも良いけど、邪魔はするなよ?」ハア
鈴谷「じゃあ提督の机の中身調査でも…」ゴソゴソ
提督「お、おい!」
鈴谷「おやおや~?この反応は…エッチな本でも隠してる?」
提督「そんなものはッ…!」
鈴谷「ふむふむ…えっと…『那珂ちゃんブロマイド』?」
提督「あぁ…それな。明石の店で大量に余っててな。不憫だから在庫買い取りを…」
鈴谷「あぁ…」トオイメ
提督「絶対売れるからって、那珂に頼みこまれたらしくて…断り切れずに生産したとか…」
鈴谷「気を取り直して…ふんふむ…これは…?」ゴソゴソ
提督「!」
鈴谷「…指輪?」
提督「…」
鈴谷「ねぇ提督。これってさ」
提督「あぁ…御想像通りのモノさ。艦娘とのケッコンカッコカリ用の指輪だ」
鈴谷「ほほう!ほほう!」
提督「ほら。返しなさい」
鈴谷「え~良いじゃん!」ブー
提督「全く…仕事の邪魔をするなと言ったろうに…」ブツブツ
鈴谷「そういえばさ!提督って独身だよね?」
提督「…そうだが」
鈴谷「何でケッコンカッコカリしないの?」
提督「…」
鈴谷「ねぇってば!」グイグイ
提督「…何だって良いだろ」
鈴谷「提督の事好き~って艦娘なら、この鎮守府に一杯いるじゃん?」
提督「…」
鈴谷「ホラ!金剛さんとか…千歳さんとか…色々さ~」
提督「仲は良い方だとは思うが…別にそういう関係ではないからな」
鈴谷「あ、違うんだ…って事は…まさか…」
提督「ん?」
鈴谷「この指輪!まさか鈴谷に!?プロポーズ?」
提督「いや、それはない」キッパリ
鈴谷「やだー!盛っちゃって!でもでもー!そんなにして欲しいなら…あれ?」
提督「人の話聞けよ」
鈴谷「す、鈴谷が机の中見るの予測して、指輪を仕込んでおいた…んじゃ?」
提督「ない」
鈴谷「」
提督「鈴谷?」
鈴谷「強がっちゃって!ほれほれ、今なら鈴谷の甲板ニーソ、触り放題だよ~?」チラッ
提督「さて仕事仕事…」カキカキ
鈴谷「もう!じゃあ誰とケッコンするの?練度の面なら大体大丈夫でしょ?」
提督「…悪いが、俺はもうケッコンするつもりは無いんだ」
鈴谷「もう?」
提督「あ」
鈴谷「え?ちょっと待って提督。もうって事は…前にしてたの?」
提督「…昔の話だ。随分昔にリコンカッコガチしたよ」フウー
鈴谷「そ、そうなんだー」アハハ
提督「…」
鈴谷「(気まずい…)」
提督「…」
鈴谷「で、誰なの?誰とケッコンしてたの?」
提督「…ノーコメント」
鈴谷「えー!」
提督「…」カキカキ
鈴谷「ここまで話したんだから、最後まで言っちゃいなよ!気になるじゃん!」
提督「…」カキカキ
鈴谷「じゃあ当てちゃうからね?えーっとねぇ…」
提督「…」カキカキ
鈴谷「足柄さんでしょ!何か最近…合コンを求めて、他の鎮守府を襲ってるって噂聞くし!」ビシイッ
提督「違う。どこで聞いたんだ…足柄はそういう子じゃないからな…」
鈴谷「『(男に)飢えた狼』の二つ名を持ってるって聞いたけど?青葉から」
提督「青葉め…」
鈴谷「違うの?てっきり提督と別れて欲求不満なのかと思ったのに」フム
提督「…」カキカキ
鈴谷「じゃあねぇ…日向さんとか?病気のフリして堕としたとか!?」ワクワク
提督「は?」
鈴谷「ほら!顔が熱いとか言って!んで、近づいた所を布団に引き込み無理矢理関係を…」
提督「こら。人聞きの悪い事を。俺はそんな事しません」カキカキ
鈴谷「『特別な瑞雲』を夜戦で使って堕としたけど、マンネリでリコンとか…?」ニヤニヤ
提督「あの子の頭の中には瑞雲の事しか無いからな…」ハア
鈴谷「それはそうかも…」
提督「昨日も、朝まで瑞雲の素晴らしさについて語られたし…睡眠不足だっての…」カキカキ
鈴谷「Oh…」
提督「いい子なんだけどな。うん」
鈴谷「う~む。他に提督とケッコンしてたっぽい人と言えば…」
提督「まだ聞くのか…」ハア
鈴谷「分かった!長門さんだ!うん。間違いない!でしょ?でしょ?」ムフー
提督「んなこたぁない」
鈴谷「何で!?美人じゃん?スタイル抜群じゃん?夜のビッグ7っぽいじゃん?」
提督「夜のビッグ7て何だよ…」
鈴谷「違うの?」キョトン
提督「あの人とは絶対ケッコンは無いな…」
鈴谷「どういう事?」
提督「何故か…若気の至りで浮気しちゃって、その後ボッコボコにされる光景が頭に浮かぶんだよ…」ゾクッ
鈴谷「?」
提督「もうそろそろ良いか?仕事が全然進まないんだが」カキカキ
鈴谷「えー」
提督「…」カキカキ
鈴谷「長門さんでもないとすると…」
提督「…」カキカキ
鈴谷「もしかして…洋モノ!?ビスマルクさん!?そうなんでしょ!」
提督「!?」
鈴谷「パツキンゲルマンボイン美女vs日本侍、鎮守府夜の大決戦!や~流石提督、目の付けどころが違うね!」
提督「何て言い草だ…」
鈴谷「リコン原因はアレでしょ!提督のザワークラフトを口に…」
提督「言わせねぇよ!」デコピン
鈴谷「あうっ」
提督「ビスマルクが来たのはつい最近だろうが。いつケッコンとリコンしたんだよ」
鈴谷「それはそうだけど~」
提督「ほら。もういいだろ?仕事の邪魔だから帰りなさい」ホレ
鈴谷「教えて教えて教えて~!」ブンブン
提督「…えっと、この書類は…」
鈴谷「むぅ~!」プクー
提督「ん?鈴谷?窓を開けてどうした?」
鈴谷「…」スウーッ
鈴谷「 皆 ー ! 提 督 っ て 伊58 と 毎 晩 お 楽 し み な ん だ っ て ! 」
提督「こ、こらっ!いきなり何を言うか!」アセアセ
鈴谷「ナンダッテー? 呂500 ニモイタズラヲー?(棒)」
ザワザワ エッ テイトクッテ ロリコンデチ? キチク! ケンペイヲヨベー!
シンジテ オクリダシタ ローチャンガ… オイゲンサン、オチツイテ! ダブルピース ヤメナサイ!
提督「わーっ!嘘だから!皆!俺はそんな事してないからなー!」
鈴谷「ふっふっふ…さぁ!これ以上デマを流されたくなかったら、早く教えなさい!」ニヤニニヤ
提督「ああもう…分かったよ」クッ
鈴谷「ほれほれ~」ニヤニヤ
提督「…鳳翔さんだよ」ボソッ
鈴谷「えっ」
提督「…二度は言わん」
鈴谷「あ…うん。何か納得って感じ?」
提督「…」
鈴谷「何か…ゴメンね…じゃ!鈴谷はこれで!」ガチャ
提督「…」
スタスタ
鈴谷「(どうしよう。相手がガチ過ぎて理由聞けなかった…)」
‐重巡・最上型部屋‐
鈴谷「ただいまー…って何やってるの?」
最上「おかえり鈴谷。今ね、タワー作ってるの。トランプとかでやる奴」
熊野「もう少し…もう少しですわ…」プルプル
三隈「くまりんこ!」バサー
鈴谷「そうなんだ…って、材料にしてるのって…」
最上「ん?『那珂ちゃんブロマイド』だよ。何か大量に余ってるからって、貰ってきたんだ。鈴谷も要る?」ホレ
鈴谷「遠慮しとく…」
熊野「それで、結局聞けずに戻って来られたのですね?」
鈴谷「いや~…あの雰囲気はダメでしょ!絶対無理!」ブンブン
最上「ボクも苦手だな…そういう雰囲気」
三隈「くまりんこ!」
鈴谷「…そうだ!皆で予想しようよ!提督と鳳翔さんのリコン理由!」
最上「ええっ!そんなの…良いのかな?」
熊野「少々野暮ですが…私も気になりますわ!」ムフー
鈴谷「じゃあ最初は~熊野!」
熊野「わ、私ですの!?」
鈴谷「何かノリノリだったじゃん?ではっ!熊野さん!理由について答えて下さいッ!」ビシイッ
三隈「くまりんこ!」
最上「ふふ…楽しみだなっ!熊野の予想…」ワクワク
熊野「ええ…」
鈴谷「早く!早くぅ!」
熊野「それでは…宜しくて?」ポワポワポワ
~熊野妄想~
鳳翔「~♪」
提督「あの~鳳翔さん?」
鳳翔「提督?何か御用ですか?」
提督「…この請求書は?」
鳳翔「昨日行ったエステの請求書ですけど?」キョトン
提督「あ、ああ。(金額が…)」
鳳翔「スペシャルボーキサイトコース、凄かったです♪」
提督「そ、それは良かったな…」
鳳翔「ああそれから、夜は空母娘の女子会が有りますので、食事はご自分で用意して頂けます?」
提督「あ、またですか…」
鳳翔「今日は新しく町にオープンしたレストランに行く予定ですので、初めてですよ?」
提督「そうですか…」
鳳翔「もう今から楽しみです♪」
提督「あはは…」
鳳翔「あ、それと新しい家具の注文しておきましたので、受け取っておいて下さいね?」
提督「え?」
鳳翔「これ、請求書です」スッ
提督「どれどれ…一、十、百、千……!?」
鳳翔「?」
提督「じゅ、じゅ、十五万コイン…だと!?」
鳳翔「熟練の家具職人さんに特注で作って貰う事にしたんですけど、何か問題が?」
提督「そ、そ、それにしたって…高すぎ…」
鳳翔「…」ジロッ
提督「あ、いや…ナンデモナイデス…」
鳳翔「気に入って貰えて良かったです!」
提督「で、でも…こういう高い買い物の時は、事前に相談して欲しかったなーって」
鳳翔「私の趣味に不満が?」ジロッ
提督「ヒイッ!問題有りません…(貯金が…貯金が…)」
鳳翔「なら良いんですけど。」
提督「それと、俺のお小遣いなんだけど、もう少しだけ上げて欲し…」
鳳翔「はい?」
提督「あ、いや…その…月に三千コインではちょっと厳しいというか…」
鳳翔「提督ったらおっしゃいましたよね?『君に不自由は何一つさせない。だから俺とケッコンして下さい』って?」
提督「うぐ…言いました」
鳳翔「だったらもっと頑張って頂かないと。妻の幸せの為に働くのが夫の勤めでしょ?」
提督「はい…はい…」
鳳翔「しっかり稼いで下さいね?あ・な・たっ♪」ウフフ
提督「…」
提督「もう…もうケッコンなんてこりごりだァーーーーー!!!!」
…
……
………
熊野「どうでしたか?私の予想は?」フフーン
鈴谷「どうって…言われても…」
三隈「くまりんこ!」
最上「提督…何て不憫な…ボクで良ければ、いつでもお弁当作ってあげるからね!」ウルウル
鈴谷「いや、これ熊野の妄想じゃん。落ち着いてよ」ビシッ
熊野「あら。神戸の方では良く聞いた話なのですけれど。変でしたか?」
鈴谷「あー…なるほどね」
最上「グスッ…ズビッ…どういう事だい?」
鈴谷「稼ぎを妻の良いようにばかり使われる提督…いわゆるATM提督ね」
三隈「くまりんこ!」
鈴谷「でも…普通に考えて、鳳翔さんがそうなるとは思えないんだけど」
最上「確かに。まさに理想のお嫁さんって感じだもんね」
熊野「むぅ。それは言えてますわね。悔しいけれど、可能性は低いと思いますわ」
鈴谷「リコンの原因は、多分提督の方に有ると思うんだよね~。じゃあ次、私ね!」ポワポワ
三隈「くまりんこ!」
~鈴谷妄想~
鳳翔「ただいま戻りました。遠征が早く終わって良かったです」ガチャ
ギシギシ テイトク アンッ アアンッ
鳳翔「ふふっ…お風呂一緒に入りますか?ご飯先作っちゃいましょうか?それとも…!?」ガラッ
提督「フヒッ!ほれほれ!ここか?ここが良いんか?ん?んん?」グリグリ
あきつ丸「ああっ!提督殿っ!そこは…飛行甲板はダメであります!」ビクンビクン
鳳翔「」
提督「ほら…次はその手のTE●GAで、俺の試製51㎝連装砲を…な?」ボロン
あきつ丸「りょ、了解でありま…きゃあっ!」
鳳翔「…」
提督「ほ、鳳翔!?今日は遠征のはずじゃ!?」
鳳翔「あなた…提督…これはどういう…」
提督「…」
鳳翔「黙っていないで答えて下さい!これはどういう事なのです!」
あきつ丸「…」
提督「チッ…バレてしまっちゃあ仕方ねぇか。ああそうさ。見ての通りお楽しみ中だよ!」
鳳翔「どうして!どうして私じゃないんですか!全然夜戦に誘ってくれないから、お疲れなのかと…」
提督「…ハァ」カチッ シュボー
鳳翔「答えて下さい!」バン
提督「お前の身体に飽きたんだよ。簡単な話だろ?」フー
鳳翔「っ!」
提督「お前とケッコンしてもう随分経つよなぁ…最初の頃は、なんつーか大人の色気っての?最高だったよ。うん」
鳳翔「…」
提督「だけどさー。最近思うんだよねー。やっぱ時代はロ○巨乳かなーって」
鳳翔「そんな…そんな…」
あきつ丸「提督殿は最近毎日自分を求めてくるであります!」スリスリ
提督「こら。くっつきすぎ。今日は全力でお前の身体に揚陸しちゃおうかな~」ドサッ
あきつ丸「ああっ!凄いであります!提督殿の雰囲気に呑まれているであります!」ハアハア
鳳翔「夢…これは夢なのよ…これは悪い夢…」
提督「やっぱ抱くなら若い艦娘に限るよなー!いやーたまらん!」
あきつ丸「提督殿…この前の話、覚えてくれているでありますか?」
提督「改装の事だろ?当たり前じゃないか。航空兵力の充実なら任せとけって」
あきつ丸「本当でありますか!?これで自分も空母並みでありますな!」
提督「そうだな。明日の出撃から、『旧式の軽空母』と交代で第一艦隊の所属決定!」サワサワ
鳳翔「ねぇ…待って!待って下さい!お願い!話を聞いて!イヤです!イヤ!」
提督「あれ?お前まだいたの?」
鳳翔「イヤアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
提督「あーもう面倒くせぇ!もうケッコンなんかこりごりだ!」
…
……
………
鈴谷「どう?どう?」
熊野「典型的なパターンですわね…」
最上「許せない!ボク、今から提督をシメてくるから!」
鈴谷「だから鈴谷の妄想だってば。何で毎回信じるのよ…」
三隈「くまりんこ!」
鈴谷「これはいわゆる不倫提督ね。しかも不倫がバレたら開き直ってしまう外道ぶりよ!」
最上「ここまでヒドイかは別として、可能性高そうだよね!」
熊野「確かに、王道中の王道ですわね」
鈴谷「提督って全然鳳翔さんのお店行かないじゃん?やっぱり気まずいのかなーって!」
最上「あ、でも…あきつ丸さんと仲良くしてるのも見た事ないな…」
熊野「それは例え話ですし…あの子、『海軍のノリは苦手であります』って部屋に引きこもりですし…」
三隈「くまりんこ!」
鈴谷「じゃあ次は…最上姉で!」
最上「ボクの番かぁ~!よっし!じゃあねぇ…」ポワポワ
~最上妄想~
提督「あーーーーーーだりぃーーーー」ゴロゴロ
鳳翔「提督?あの…えっと…」
提督「何ーーーー?」
鳳翔「そろそろ…執務を行って貰いませんと…」
提督「…俺さ、思うんだわ」ゴロゴロ
鳳翔「はい?」
提督「俺ってさ、こんな小さな鎮守府で収まるタマじゃないって」
鳳翔「そ、それは…」
提督「俺の夢、前に話しただろ?デッカイ夢!」
鳳翔「ええ…そうでしたね」
提督「俺はよ!将来ビッグになるから!絶対!絶対!」
鳳翔「ええ…」ハア
スクッ
提督「近いうちによ…俺…喫茶店を開くから!ウサギと可愛い女の子が一杯の!」
鳳翔「えっ!?」
鳳翔「こ、この前お聞きしたのと違うような…」
提督「なあ鳳翔ー。俺は過去に生きてるんじゃねぇ。未来に生きる男なんだぜ?」フッ
鳳翔「そうですね…(前は海賊王になりたいとか言ってたような…)」
提督「時代は喫茶店なんだよ!ネットでも言ってるから!間違いないって!」
鳳翔「…」
提督「こんな一日中猫とペンギンと妖精眺める仕事なんかさ、俺向いてないと思うんだよね」
鳳翔「そんな事は…ないと思いますが(海と艦娘は…?)」
提督「という訳でさ。鳳翔、お小遣い頂戴?」テノヒラー
鳳翔「…昨日渡しましたよね?」
提督「昨日のは昨日の分だろ?今日の分、早くー」ゴロゴロー
鳳翔「何に使ったんですか…確か、総司令部に行く交通費ってお聞きしましたが…?」
提督「そうそうそれそれ。いや~通勤辛いわ~」
鳳翔「…先方に確認をとりましたが、昨日どころか、私とケッコンしてからずっと提督は来ていない…との報告が」
提督「ギクッ」
鳳翔「この所毎日出かけているようですが…本当の事をおっしゃって下さい!」
提督「…キッサ」
鳳翔「え?」
提督「…喫茶店だよ!ウサギが一杯の!可愛い女の子がコーヒー淹れてくれるの!」
鳳翔「仕事もせずに…貴方という人は…」
提督「ち、違うから!これは将来喫茶店を開く為の勉強だから!ね?そう!社会勉強してるんだ!」
鳳翔「貴方には鎮守府の提督というお仕事が!使命が有ります!それを全うして下さい!」
提督「だからこういう仕事は向いてないんだって!」
鳳翔「いい加減にして下さい!私にばっかり働かせて…貴方は毎日遊んでばっかり…もうイヤ…」グスッ
提督「ま、待ってくれ!俺を見捨てるのか!?」ガシッ
鳳翔「うう…そんな目で見ないで下さい…」
提督「お前が居ないと、俺ダメなんだってば…今は力を溜める時期なんだよぉ」ウルウル
鳳翔「もう…どうしてこんな人、好きになっちゃったんでしょうか…」
提督「な?な?俺ちゃんと頑張るから!明日から頑張る!仕事するから!」
鳳翔「…分かりました。提督が心を入れ替えてくれるのなら…」
バタン
卯月「しっれいかん~♪遊びにきたぴょん♪」
提督「卯月ちゃん!おはようだぴょん♪」
卯月「ぷっくぷぅ~!どうして今日はお店に来てくれないぴょん?」
提督「ごっめ~ん!じゃあ今から一緒に行くぴょん♪」
鳳翔「…」プルプル
提督「ハッ!こ、これは…」
鳳翔「…さよなら」バタン
提督「俺は…俺は…ただ…心ぴょんぴょんしたかっただけなんだ…」ガクッ
卯月「?」
提督「ハハ…俺って本当にバカだよな…一番大切な人を傷つけて…失って…ようやく気付いたよ…」
提督「俺みたいな男は…もうケッコンなんかする資格…ないよな…ハハ…ハハハハ…」ドサッ
…
……
………
最上「ボクの予想、どうかな?」
熊野「何という甲斐性無し…こんな男が居たら、はっきり言って幻滅ですわ」
三隈「くまりんこ!」
鈴谷「これはアレね。いわゆるヒモ提督ね。」
熊野「ヒモ?」
鈴谷「ロクに働きもせず、収入は交際相手に頼りっぱなし。かといって家事を行う訳でもないっていうアレ!」
熊野「今真面目なのは、それで心を入れ替えたとか…?」フム
鈴谷「んでもって口だけは達者で、叶いもしない大きな夢ばっかり見てる。そして小遣いを貰って毎日フラフラ…鈴谷は絶対無理!」
最上「あ、でも…ボクはこういうヒモ?と別れられない人の気持ち、分かるかも…」
鈴谷「ええっ!?マジで?」
最上「何というか…ボクが見捨てたら、居なかったらダメになっちゃうって思うと…つい…みたいな?」
熊野「甘えられると、母性本能がくすぐられるのでしょうか…?」
最上「(提督が…もし本当にそんな人だったら…ボクの…ボクだけの提督に…)」ゾクゾク
鈴谷「じゃあ最後は…三隈姉?何か予想はついてるの?」
三隈「くまりんこ!」ポワポワ
~三隈妄想~
提督「今帰ったぞ!」ガラガラ
鳳翔「お帰りなさいませ、あなた」
提督「…チッ」
鳳翔「あの…今日は給料日だったと思うのですが…」
提督「あ?んなもんねぇよ!」
鳳翔「こ、困ります!家に生活費を入れて貰わないと!」
提督「うるせぇ!帰りに全部スッちまったんだよ!」
鳳翔「また…また競艦ですか…」
提督「チクショー!まさかターンで魚雷の直撃くらってクラッシュとはな!やってらんねーよ!!」バン
鳳翔「…」
提督「ふざけんなっての!てめぇに全額賭けてたんだぞ!雷ィ!」
鳳翔「…」
提督「今回の島風杯こそ、ガッポリ儲けられると思ったのに…ケッ!」
鳳翔「とにかく、一度ゆっくりとお話を致しましょう。ね?」
提督「おい、酒持ってこい」
鳳翔「あなた…お酒は軍医さんから禁じられているでしょう?」
提督「うるせぇ!俺の言う事が聞けねぇのか!おらっ!おらっ!」ペチーンペチーン
鳳翔「ああっ!あなた!止めて下さい!お尻ペンペンは止めて!」
提督「酒だ!酒!」ペチーン
鳳翔「お酒は出せません…あなた下戸じゃないですか…」
提督「ああん?出せない?酒なら店にいくらでも有るだろうが!」
鳳翔「何言ってるんですか…お店は、あなたがケッコン前に作っていた借金のカタに売り払って…」
提督「う、うるせぇ!全ては雷が悪いんだ!あのチビ駆逐艦!何が『私に頼っていいのよ』だ!コラ!」ペチーン
鳳翔「痛い!痛いっ!あぁん//」ビクンビクン
提督「ハァハァ…これでもう分かっただろう!俺に逆らうと痛い目に遭うぞ!」
鳳翔「お金…もう蓄えも少ないんですよ?私達これからどうすれば…」
提督「…しゃあねぇな。艦娘達から借りるか…」
鳳翔「!?」
提督「赤城は確か、休日はフードファイターで稼いでるって聞いたな。よし、今から行ってみよう」スクッ
鳳翔「やめて!部下にお金を借りるなんて…そんな姿、見たく有りません!お金なら私が…」
提督「俺に命令するんじゃねぇ!おらっ!おらっ!」ペチーンペチーン
鳳翔「だ、ダメェ!」
ドタドタドタ
憲兵「おい!貴様!何をしている!」バキッ
提督「ぐふっ」バタッ
憲兵「カッコカリとはいえ、妻に手をあげるとは、何たる事か!来い!!」グイッ
鳳翔「あ、あなた…」
憲兵「アンタが奥さんか?こんな男、早く捨てた方が良いぞ!」
鳳翔「…」
提督「…鳳翔…テメェ…帰ったら覚えとけ…お尻ペンペン20回の刑…だからな…」
鳳翔「ごめんなさい…ごめんなさい…」グスッ
憲兵「奥さん安心しな。裁判所に頼めば、リコン手続きも接近禁止令もすぐ貰えるからよ」
提督「チクショー!離せ!離せ!」ジタバタ
憲兵「いい加減にしろ!このゴミが!」ドスッ
提督「おぼぉ!」
憲兵「貴様には海軍特製、教育指導棒の刑が待っているからな!」ドスッボコッ
提督「」
鳳翔「…」ポロポロ
提督「(クソ…ケッコンなんか…二度とするものかよ…)」
アッー
…
……
………
三隈「くまりんこ!」ドヤ
最上「…」
熊野「…」
鈴谷「…」
最上・熊野・鈴谷「(可愛い顔してトンデモな妄想してやがるッ…!)」
三隈「くまりんこ!」
鈴谷「ギャンブル狂いで家庭にお金を入れず…」
最上「ロクに飲めないのにお酒を飲み…」
熊野「あろう事か妻に暴力を振るう…」
三隈「クズですわ」
最上・熊野・鈴谷「!?」
鈴谷「い、いわゆるDV提督ってやつね。うん」
最上「しかもギャンブルで借金作ったり、酒で暴れたりという属性付き…」
熊野「流石に提督がこのような方とは思えませんわ…」
三隈「くまりんこ!」
鈴谷「ま、まぁ…ここまでヒドいのは無い…かなーって」
最上「結局何でリコンしたんだろうね?」
熊野「答えは闇の中…ですわ」
ワイワイ ヤイノヤイノ クマリンコ!
鈴谷「(提督…寂しいなら鈴谷が一緒に…なんてね)」フフッ
-空母寮 鳳翔の部屋-
ドサッ
提督「ハァ…ハァ…相変わらずだな…」ギュッ
鳳翔「ふふっ…提督も凄く良かったですよ?」ギュッ
提督「おぅ…」
鳳翔「もっと顔を出して下さっても良いのに…」
提督「あ、ああ…すまんな。最近仕事が忙しいから…」
鳳翔「分かってます。それでも忙しい中、会いに来て下さって、嬉しいです♪」ウフフ
提督「他の艦娘に会ってる所見られたら、色々マズイからな…」
鳳翔「特定の娘とばかり仲良くしていたら、士気低下や問題発生に繋がりかねませんし…」
提督「実際、ケッコンがバレた時は凄かったもんな…大井なんか酸素魚雷を乱射し始めて…流石に死を覚悟したよ…」ゾクッ
鳳翔「北上さんが、提督の匂いをつけた着ぐるみを着て囮になったんでしたっけ?」
提督「そうそう。徐々に用意するモノを、俺の軍服→シャツ→ハンカチ…と薄めていってな」
鳳翔「今ではすっかり安定…ゴホン、仲良くなったみたいで、良かったです」
提督「北上には感謝せねばな。お礼として、夕食を奢ったりはしてるが」
提督「そういえば昼間、鈴谷に指輪が見つかってしまってな。迂闊だったよ」
鳳翔「まぁ。ちゃんと持っていてくれたんですね」
提督「そりゃあ…当然だろ?捨てるなんて…出来ないよ」チュッ
鳳翔「ふふっ。そうですよねっ♪」チュッ
提督「あのさ…この戦いが…深海棲艦との戦いが終わったらさ…」
鳳翔「はい?」
提督「一緒に…旅にでも行こうか」
鳳翔「!」
提督「ゆっくりと、船旅とか…どうかな?」
鳳翔「はいっ!喜んで!」
提督「良かった…あ、この話は他の艦娘には内緒で頼むよ。金剛とか『ついて行きマース!』て言いそうだし…」
鳳翔「ええ。それより…ね?」ニギッ
提督「おわっ!ほ、鳳翔さん…」
鳳翔「まだ大丈夫でしょ?もう一回…」ニギニギ
提督「ちょ、ちょっと入渠を…」
鳳翔「あら?でもこっちの単装砲は、もう次弾装填済みのようだけど?」クスッ
提督「うおっ!緊急退避!緊急…ぐおっ!」
鳳翔「~♪」ギシギシ
提督「(リコンの本当の理由…絶対誰にも…鳳翔さんにも…言えない……よな…)」ギシギシ
提督「(鳳翔さんの夜戦が凄すぎて、身体がもたない…仕事にならないから、なんてさ…)」ビクンビクン
-終わり-
77 : ◆6wyBJfmq22 - 2015/02/27 23:35:12.77 POUspbMR0 62/62以上で終わりになります。読んで下さった方、有難う御座いました。
ケッコンだけが全てじゃないって事が言いたかっただけです。はい。