ーカントー地方 シロガネ山中ー
???「え、俺?」
ホワイト「そ、あんた。」
???「うーん・・・お姉ちゃんもここに足を踏み入れて無傷って事はエリートトレーナーの部類だろうけど、
俺はある男を超えるために伝説の鳥ポケモンを探してる最中なんだよね。
悪いけどまた今度にして貰えるかな?」
ホワイト「・・・奇遇ね。私もある女を超えるためにカントー地方に修行しに来たの。
こっちには猛者が沢山いるって聞いてね。それに伝説の鳥ポケモン・・・興味あるわ。」
???「はは・・・悪い事言わないから止めておいた方がいいよ。お姉ちゃんの前に姿を現してくれるかどうかすら怪しいもの。」
ホワイト「これを目にしてもそんな口が聞ける?」
すっ・・・・
元スレ
ホワイト「あんた強そうね。ちょっと相手してよ。」
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1285583245/
???「!!・・・それは?」
ホワイト「イッシュ地方のジムバッチと殿堂入り証よ。私は現イッシュ地方ポケモンリーグチャンピオン、ホワイト!」
???「お姉ちゃんが・・・イッシュ地方のチャンピオン?本当に?面白い・・・前言撤回だ。
あいつを超えるための踏み台になってもらう!」
ホワイト「いざ」
???「尋常に」
ホワイト・???「勝負よ・だ!!」
ホワイト「ジャローダ、頼んだわよ!」
ジャローダ「(ラ)ジャー!!」
???「イッシュのポケモンか・・・見たところ草タイプだね。ならこっちはバクフーン!!」
バクフーン「バクフーン!!」
???「一撃で沈めるよ!ブラストバーン!!」
こうかはばつぐんだ!!ジャローダはたおれた
ホワイト「ジャローダ!!?くっ強い・・・あんた何者よ!?」
???「俺?」
ゴールド「俺はジョウトとカントーを制覇した男・・・一時期は天才なんて呼ばれてたな。ゴールドだよ、よろしくね。」
ホワイト「ジョウトとカントーのチャンピオン!?二つのリーグを制覇なんて、聞いた事無いわ!」
ゴールド「史上初らしいね。まあ、今はそんな事どうでもいいけど。どうする?まだ続ける?」
ホワイト「・・・ふふ。こっちはあんたみたいなトレーナーに会うのを待ってたのよ!
遠慮する必要はなさそうね!!」
ゴールド「・・・なに?」
ホワイト「いくのよ!!レシラム!!」
レシラム「モエルーワ!!」
ゴールド「!!?バクフーン、はかいこうせん!!」
ホワイト「レシラム、クロスフレイム!!」
ゴールド「こうかはいまひとつだよ!バクフーン、そのまま押し切れ!!」
バクフーン「バ・・・ク・・・」
バクフーンは倒れた!
ゴールド「なん・・・だと・・・」
ホワイト「ふふ・・・久しぶりだから加減が効かないようね、レシラム!」
ゴールド「くそ・・・あの威力、イッシュの伝説級か?手持ちじゃどうにもならない!」
???「ゴールド、わたしにいかせてもらえないか?」
ゴールド「確かに渡り合えるのはお前しかいなそうだな・・・でもお前は駄目だ。あいつとの決着に温存したい。」
???「久しぶりなのだ・・・。」
ゴールド「???」
???「こんなに胸が高まるのは・・・やつと戦ってみたい。」
ゴールド「!!・・・そうか。はは、存分に暴れてこい!!」
???「承知した。感謝する!そしてやるからには必ず主に花を持たせよう!」
ゴールド「頼んだぞ!!いけ、ルギア!!」
ーシロガネ山、最深部ー
レッド「山の空気が変わった・・・。ここにルギアが?あのゴールドとかいう奴がまた来たのかな?
もう一匹は・・・わからない。カントーのポケモンじゃないな。どう思う?」
グリーン「お前知ってるか?あの子、今のリーグチャンピオンだぜ。空いてた席がやっと埋まったんだ。
次はレッドを超える!真のチャンピオンになる!って躍起になってた。」
レッド「僕はチャンピオンじゃないよ。」
グリーン「今はな。でも・・・いや、間違いなくお前が歴代最強のチャンピオンだよ。なあ、レッド・・・。」
レッド「・・・」
グリーン「かつてのライバルであり、親友の俺がこうして足を運んだ。その理由は・・・わかるよな?」
レッド「・・・わからないよ。」
グリーン「じゃあわかるまで言ってやる。下山して、もう一度チャンピオンとしてリーグに戻れよ!
デビューから各地のジムリーダーを瞬く間に潰し、光の速さでリーグを制覇。
一躍ときの人となったまではいいものの、いきなり行方不明ときた。世間の脚光も浴びずにこんなところで山ごもりとはな。」
レッド「・・・」
グリーン「今、カントーじゃお前は都市伝説みたいな存在になってる。最強のチャンピオン、レッド?それって作り話でしょ?ってな。」
レッド「ははは、面白いねそれ。」
グリーン「面白くなんかないさ!お前がいたから、俺はこいつらとここまで来れたのに!
お前がロケット団を潰したことも、10数年不落だったワタルを潰した俺の更に上を行きリーグの歴史を変えたことも、世間は忘れてる!!」
グリーン「知っているか?山ごもりをしているお前の耳には届いていないと思うが、
今カントーのポケモンバトルは衰退しつつある。」
レッド「そうなの?知らなかったなあ。」
グリーン「知らなかったなあ、じゃねえよ!
シンオウのシロナ、ホウエンのダイゴ、今までノーマークだった他地方のトレーナーが今じゃリーグチャンプ、カントー勢は押されるばかりだ。」
レッド「シロナ?ダイゴ?聞いた事無いよ。」
グリーン「どっちもお前程じゃないが強豪だ。でもな、重要なのはそこじゃねえ。」
レッド「どこだよ。」
グリーン「新聞やメディア報道じゃ最強地区カントーなんて言われているが時間の問題だな。
強豪トレーナーがシロナやダイゴ目指して次々地方へ飛んでいってる。」
レッド「・・・」
グリーン「今、この地方に必要なのは、お前のようなカリスマ性があるリーグチャンピオンなんだよ。誰もが憧れ、目指したくなるような最強チャンピオン、レッドが。」
レッド「あのゴールドとかいう子じゃ駄目なの?」
グリーン「あいつは若すぎるんだ。それに自分の力に驕りがちな節がある。今はチャンピオンの座に就かせておくべきじゃない。今は、な。」
レッド「グリーン、君はたまに年寄りみたいな事を言うよね。」
グリーン「じいさん譲りだよ。とにかく一度下山して来いよ。じいさんもお前に会いたがってる。」
レッド「ああ、言われずともそろそろ頃合いだと思っていた。今、下りる準備するから。出ておいで。みんな。」
グリーン「おい・・・手持ちのポケモン、全部ボールから出して、どうするつもりだ??」
レッド「マサラに帰るのは・・・僕だけだ。この子達は強い。ここで僕なしでも生きていけるさ。」
グリーン「!!」
ー一方、ホワイトとゴールド
ホワイト「レシラム・・・」
レシラム「モ・・・エ・・・」
ルギア「手合わせ、感謝する。」
ゴールド「ルギア、戻れ。」
ホワイト「レシラムが・・・今までこんな事なんてなかったのに・・・。」
ゴールド「いい勝負だったね。一つ技の選択をミスればこちらが負けていたと思う。ありがとう、お姉ちゃん。」
ホワイト「・・・ええ。こちらこそありがとう。負けちゃったけど、久々に緊張感のあるバトルだった。また戦ってくれる?カントーの頂点さん。」
ゴールド「うん。もちろん。それと一つ勘違いしているようだけど、厳密に言えば今カントーの頂点は俺じゃないんだ。」
ホワイト「え、でもあんた今さっきカントーを制覇したって・・・」
ゴールド「肩書きはチャンピオンでも、俺にはまだ超えなきゃいけない男がいるんだよ。
世間に忘れ去られた、伝説のチャンピオンが。そいつはカントーどころじゃない。全世界のトレーナーの頂点なんだ。
そいつを倒して初めて、僕は真のチャンピオンになれるはず・・・!!」
ホワイト「伝説の・・・チャンピオン・・・。」
ゴールド「俺は今からそいつに会いにいく。・・・一緒にくる?」
ーシロガネ山最深部
グリーン「どういうことだよ。」
レッド「どうもこうもないさ。やっと決心が着いた。僕はこの子達と一緒にいるべきじゃない。ここでお別れだ。」
グリーン「お前がマサラを旅立った時から連れ立っている仲間もいるんだぞ!!?」
レッド「そうだ。ピカチュウ。君はトキワの森で出会ったんだったね。
君を探しまわってたらスピアーに刺されちゃって病院に運ばれたのを覚えているよ。」
ピカ「ピカ・・・」
レッド「カビゴン・・・はは・・・ジム戦の賞金はほとんど君の食費で消えていったっけなあ。」
カビ「ゴン・・・」
レッド「ラプラス、君に乗って海を渡るのは最高だった。最後にもう一度だけ、一緒に泳ぎたかったなあ。」
ラプラス「キュー・・・」
レッド「カメックスにリザードン、君たちは本当問題児だったねえ。すぐに喧嘩するし。これからは仲良くね。」
カメ&リザ「ウォーン・・・」
レッド「フシギバナ・・・最初っから最後まで本当にありがとう。あの時君を選んで、本当に良かったって思うよ。僕の、初めてのポケモンだ。」
フシ「バナ・・・」
グリーン「なぜそこまでして、仲間と別れてまでバトルから遠ざかろうとする・・・?お前とポケモンを成長させたのはあの戦いの日々だろ!!?お前と同じ道を歩んだ俺ならわかるさ!!」
レッド「そうだね・・・君には話しておこうか。僕がリーグチャンプとなった後、何が起こったのか。」
レッド「最初は、とても嬉しかった。リーグチャンピオン、誰よりも強いトレーナー。
僕の目指していたものが確かにそこにあった。」
グリーン「・・・」
レッド「カントー地方を一回りして、ポケモンも僕もずいぶん成長できた。傷ついたりもしたけど、この子達との旅はとても楽しかった。つらいものでもあったけどね。
だからリーグチャンピオンとなってからは、ゆっくり長旅の疲れを癒そうと思った。
ただただポケモン達と一緒にゆっくり休みたかったんだ。」
レッド「でも僕達を待ってたのは心休まる日々なんかじゃなかった。」
レッド「チャンピオンという肩書きを持ってしまった以上挑戦者が増えるのはしょうがない事だ。
挑まれれば戦うのがポケモントレーナー。僕は次々現れる挑戦者達をみんな葬り去ったよ。
休み暇もなくね・・・。自分のポケモンに無理をさせ、相手のポケモンを傷つけ続けた。」
グリーン「・・・」
レッド「脅威なのは挑戦者だけじゃなかった。ワタルさんは10年以上リーグの頂点に君臨し続けたカリスマだ。ワタル信者、と呼ばれる熱狂的ファンも多かった。そのファンからの嫌がらせや、ひどかったのが手持ちのポケモンを盗まれそうになった事もあった。」
グリーン「そんな事が・・・でもそれは、時間が解決したはずだろ??」
レッド「ああ。確かにそのうち挑戦者も嫌がらせも収まって、やっと一段落着いたと思った。
これでやっと休めると思ってた矢先の出来事だった。」
グリーン「何が・・・あったんだ?」
レッド「グリーン、僕にはもう一人仲間がいたのを覚えていないかな?君も彼には苦戦したはずだよ。」
グリーン「・・・あっ」
レッド「野生のポケモンを素手で殺すなんて、常人には不可能だ。だがそれがボールの中に入ったポケモンとなれば話は別。モンスターボールの生命維持装置をOFFにすれば、酸素が行き届かなくなって中のポケモンはたちまち絶命する。」
グリーン「まさか・・・」
レッド「可哀想な・・・エーフィ・・・」
レッド「警察の話によると、逮捕した犯人はロケット団の残党だったらしい。
サカキに忠実な幹部だった人で、僕を恨むあまりの犯行だったんだって。
でも、そんな事はどうでもよかった。この子を殺したのはロケット団じゃない。僕なんだ。」
グリーン「おい、それはちが」
レッド「そうだよ!!僕なんだ!!エーフィを殺したのは!!
中途半端な正義感を振りかざして、後先考えず大人相手に一つの組織を潰した。
そして僕は嬉しかった。世間に認められて。街の人にチヤホヤ感謝されて、喜んでいたんだ!!
結果としてそれがエーフィの命を奪ったのに!!
正義のヒーローぶって喜んでた!!」
グリーン「レッド、落ち着け!!」
レッド「僕は絶望したんだ。僕自身の今までの行動、そしてチャンピオンという肩書きの重さに。
僕はチャンピオンの器じゃなかった。僕なんかじゃポケモン達を守れなかった。
どこか遠くへ逃げたかった。ポケモン達と一緒に静かに暮らしたかった・・・。」
グリーン「・・・」
レッド「だからここへ来た。ここなら人も近づかない。野生のポケモン達も最初は襲ってきたけど、うまく手なづけた。今はこの子達とも友達だ。」
レッド「でもさ、ここにもやっぱり人はやってくるんだ。最初は、ただの登山好きのトレーナーとかだった。一戦どうですか?みたいに声を掛けられたんだ。
一戦くらいいいか、と承諾してしまったのが間違いだった。この子達は強すぎたんだ。
あっという間に噂になって、次々エリートトレーナーがやってくるようになった。」
レッド「だから撥ね除け続けた。やってくるトレーナーとポケモン達を傷つけ、痛めつけ、二度とここに足を踏み入れないように。僕たちが安らげるように。
でも、僕がここにいる限り、噂を聞きつけてやってくるトレーナーは耐えなかった。」
レッド「シロガネ山の亡霊、なんて呼ばれていたみたいだ。文字通り僕はもう亡霊だったよ。
この子達にも辛い思いをさせ続けた。だから、もう終わりにしたいんだ。
僕たちが安らぐためには、別々に生きるしかない。そろそろ、この子達を僕から解放してあげなくちゃ、駄目なんだ・・・って思った。」
グリーン「・・・レッド。」
レッド「グリーン、君の望み通り僕は山を下るよ。ただし、ポケモン達はここに置いていく。
リーグにも戻らない。実家に帰って仕事を探して母さんと暮らすよ。」
レッド「それが・・・ポケモンにとっても、僕にとっても一番なんだ。きっと。」
ザ・・・・ザ・・・・ザ・・・・
???「話は聞かせてもらったわ!!」
レッド「誰だ?」
ゴールド「あなたにそんな過去があったなんてね。驚愕だよ。」
レッド「君か。もう挑戦は受けないよ。僕はトレーナーを辞めた。今からマサラに帰るんだ。」
ホワイト「あんたがカントー地方伝説のチャンピオンってやつ?ゴールドが言ってた?
ふぬけもいいとこね。」
グリーン「おい、そこの嬢ちゃん。口の聞き方に気をつけろよ。こいつが誰だかわかって言ってるのか?」
ホワイト「カントーのも・と・チャンピオンでしょ?わたしはイッシュの現チャンピオンよ。文句ある?そんなことよりそこの赤いの。あんたそれでもポケモントレーナーなの?」
レッド「元気のいい女の子だね。元ね。たった今、ただのポケモン好きの一般人になった。」
ホワイト「あんた、自分からポケモンを解放するとか言ってたわね?
それでポケモンが喜ぶとでも思ってるの?あんた見てるとイッシュで会ったあいつを思い出してムカつくのよ!
あいつもポケモンをバトルで使うのは可哀想だとか、解放するだとか、訳わかんない事ばっか言ってた。」
レッド「凄くまともな事を言ってるように聞こえるけど、違うのかい?」
ホワイト「大違いよ!!あいつも最後には間違いに気づいてたわ。勝手にどっか行っちゃったけど、いつか自分の本当の仲間に出会って、凄いトレーナーになって私に挑戦しに帰ってくるって信じてる!!」
レッド「・・・勝手にやってくれ。僕はもうバトルで自分のポケモンが疲れきってしまう所を見たくない。」
ホワイト「へぇ・・・じゃあその後ろにいるポケモン達、あれはあなたのポケモンじゃないの?」
ピカカビラプフシリザカメ「!?」
レッド「この子達は・・・もう僕のポケモンじゃない・・・!!」
ポケ一同「!!?」
ホワイト「なら、そこのポケモン達は野生って事ね?わたしがどうしようと勝手ね。」
レッド「・・・!!」
ゴールド「何するつもりだい、ホワイト?」
ホワイト「黙って見てて。回復して・・・と、行くのよ。レシラム。」
レシラム「モエルーーーーワ!!!」
グリーン「おい、嬢ちゃん、何するんだよ!!」
ホワイト「何?ってレベル上げよ。終わったら回復してあげるし、野生のポケモンなんだからいいでしょ。この世は弱肉強食なのよ。レシラム、クロスフレイム!!」
フシギバナ「ギャオーーーー!!」
グリーン「おい!!このガキ!!こいつはレッドの!!」
ゴールド「ホワイト、やり過ぎだよ!!」
ホワイト「やり過ぎって?野生のポケモンを倒してレベル上げ、あなたもやってきた事でしょう?
レシラム、一気に攻めるのよ!!」
グリーン「糞ったれ!!おいカメックス!!反撃だ!!ハイドロカノン!!駄目だ。レッドの言う事しか聞かねえ・・・。」
ホワイト「元チャンピオンのポケモンとは思えないわねえ。指示がないと何もできないのかしら?
レシラム、もういいわ。全員焼きつくして。」
レッド「!!」
ードクン
レッド「ピカチュウ」
ードクン
レッド「ボルテッカー。」
ゴールド「なっ・・・レシラムが・・・イッシュの伝説ポケモンが・・・」
レシラム「ガ・・・・」
グリーン「・・・やった!!さすがピカチュウ!!」
ホワイト「・・・レシラム、戻って。ご苦労様。ごめんね。行くのよ、ココロモリ!!」
ココロモリ「キューーーー!!」
ホワイト「サイコキネシス!!」
レッド「カビゴン、のしかかり。」
どごぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
ホワイト「くっ!!ドリュウズ!!じしんよ!!」
レッド「カメックス、ハイドロカノン。」
どごぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
ホワイト「ジャローダ!!リーフストリーム!!」
レッド「リザードン、とどめ。」
ゴールド「・・・これが・・・。」
グリーン「今更驚いたか?これがレッドの実力だよ。」
ゴールド「ホワイトには、レシラムもいたって言うのに。あの人・・・俺には本気じゃなかったっていうのか・・・。」
グリーン「さあな。あいつ、途中で、俺の中の何かが弾けた!!みたいな顔したな。何か吹っ切れたのかもしれない。いずれにしても、あの嬢ちゃんのおかげだな。」
レッド「はぁ・・・はぁ・・・」
ホワイト「負けちゃったわね。はい!!」
レッド「この手は、何??」
ホワイト「何??ってあんたそれでもトレーナー!??握手よ握手。バトルが終わったら握手でしょ!!」
レッド「・・・いや、僕は・・・」
ホワイト「まだ言うか!!あんた、自分のポケモンが傷つくのが嫌だからポケモンを手放すって言ったわね。でも、この子達あんたがいないと何もできないわよ?この子達は弱い。あんたが力を引き出してるだけ。」
レッド「・・・」
ホワイト「このままこの子達野放しにしたら、わたしみたいなトレーナーの餌食にされちゃうかもしれないのよ!?いくらレベルが高くても、トレーナーの指示がないと動けないんじゃ話にならないわ!」
レッド「僕は・・・」
ホワイト「あんたもあんたよ。何年もこの山に引き蘢ってたらしいけど、いつでもこの子達を置き去りにして下山できたじゃない。トレーナーを辞めるって言っておきながら、ずーっとあなたはこの子達を手放さなかった。それはなぜ?」
ホワイト「あんたもこの子らも、お互い必要としてるのよ。もう運命共同体ってわけ。
この子達、あんたがしっかり守るのよ!!そうして絆が生まれたんじゃない。忘れたの?」
レッド「・・・」
ホワイト「わたしはイッシュに帰る。戦わなくちゃいけない人がいるから。戦って、勝って、ポケモン達と喜びをともにしたいから。この子達といる限り、わたしは戦い続けるわ。」
レッド「・・・」
ホワイト「じゃあね。レッドさんだっけ?もし気が向いたらイッシュのカノコタウンに来てね。いつまでもヒッキーしてないでさ。マサラ、わたしの地元に似てていい町だったわ。」
ギュッ・・・・
ホワイト「ゴールド、帰るわよ!!」
ゴールド「びくっ!・・・は、はい。」
ホワイト「なによ。びくっ!て。」
ゴールド「さっきのホワイト、ちょっと怖かったよ。」
ホワイト「わたしはドSなの。」
ーーーーー
レッド「ねえ、グリーン。僕は間違っていたのかな。」
グリーン「お前なりに考えて精一杯やってたんだ。だけど、あの嬢ちゃんの言う事は正しいと思うぜ。こいつらを見捨てるのだけは、間違ってる。」
レッド「この子達の事、まだまだわかってなかったんだな。あんな女の子に見抜かれちゃうなんてね。」
グリーン「ちょっとぶっ飛んでたけどな。お前のポケモンを痛めつけだした時は焦ったぜ。」
レッド「僕のポケモン・・・か。そうだよね。」
レッド「あの子と戦っているとき、凄く久しぶりにポケモン達がイキイキしている様に見えたんだ。
僕が技の指示を出すと、嬉しそうに吠える。ピカチュウがまかせとけ!って言った様な気がしたよ。」
グリーン「そうかい。俺の言う事は聞かなかったけどな。」
レッド「・・・グリーン、イッシュにはあの子みたいなトレーナーが沢山いるのかなあ?
あんなにイキイキした顔を見せてくれるなら、ポケモンバトルを続けてもいいかもしれない。」
グリーン「行ってみればいいんじゃないか?俺ももうリーグがどうのこうの言わないさ。お前の好きにすればいい。」
レッド「ポケモン達とまた一から旅をすれば、また一緒に笑い合えるようになるような気がしたんだ。・・・そうだね。僕は、イッシュに行ってみるよ。この子達と一緒に。」
グリーン「そうか。じゃあ俺はジムに戻るよ。カントーの発展のために骨のある奴を鍛えておくんだ。もちろん、俺も次会った時はお前に負けないからな!!」
レッド「久しぶりだね。その台詞。」
グリーン「うるせえ!」
レッド「じゃあ、久しぶりに・・・」
ここまでのかつやくをポケモンレポートにかきこみますか?
はい
レッドはレポートにたくさんかきこんでいる。。。
レッドはレポートにしっかりかきのこした!!
完結


