関連
ハニー・ポッター「勝つのは私、そうでしょ?」【前編】


元スレ
ハニー・ポッター「勝つのは私、そうでしょ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1358657714/



※関連作品

第一巻『ハリー・ポッターと賢者の石』相当
ハニー・ポッター「私が、魔法使い?」
ハニー・ポッター「賢者の石、ですって?」
ハニー・ポッター「賢者の石は、どうなったのかしら」

第二巻『ハリー・ポッターと秘密の部屋』相当
ハニー・ポッター「秘密の部屋?なぁに、それ」
ハニー・ポッター「スリザリンの継承者?なんなの、それ」

第三巻『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』相当
ハニー・ポッター「脱獄囚の、シリウス・ブラック?」
ハニー・ポッター「『エクスペクト・パトローナム!』」
ハニー・ポッター「『守護霊よ、来たれ!』」

第四巻『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』相当
ハニー・ポッター「勝つのは私、そうでしょ?」 【前編】


269 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 12:48:49.97 MdQly6LE0 106/191

新学期

ザワザワザワ

ネビル「おはようハニー!君って新学期の晴れやかな気分にぴったりなくらいステキだね!ヒンヒン!」

ロン「あぁネビル、まさに僕らの心に吹き渡る春うららかな風だよなヒンヒン!」

ハーマイオニー「九月よ。まったくあなたたちは四年生になっても変わらないのね」

ハニー「私の可愛い豚さんだもの。あら、ハーマイオニー?本当に自分で食べることにしたのね……」

ハーマイオニー「まぁね。ざ、残念そうな顔をしないの!どちらにせよもうあんな真似はさせないわ!」

ロン「そういわず」

ネビル「遠慮なさらず」

ハーマイオニー「黙って。屋敷しもべ妖精の地位向上のためにはもっとやるべきことがある、って分かったのよ」

ハニー「そうね。勧誘しにいく?」

ハーマイオニー「精神的には救われるでしょうけど彼ら個人の地位は豚になるじゃないの」

273 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 12:55:59.00 MdQly6LE0 107/191

ロン「おいおい、ハニーの豚なんてそんなクィディッチで例えればチャドリーキャノンズの終身名誉監督レベルだぜ?」

ネビル「キャノンズじゃダメじゃないかな……マグパイズだよ」

ロン「おいネビルいくら豚仲間といえどそれは僕に喧嘩を売ってるぞ……クィディッチといえば、クラムはスリザリンの席で朝食なんだよなぁ」

ハニー「マルフォイがおべっかつかっているわね」

ハーマイオニー「あそこの校長の、カルカロフは。なんだかスネイプ先生と話し込んでいたものね。昨日の席で」

ロン「その理論でいくとハグリッドと同じくらいデカイ校長がいるボーバトンの子たちはグリフィンドールに座るべきjいいや!ここにはハニーさえいればいいそうだよね具体的には僕の背中の上にねヒンヒン!!!」

ハニー「そうね、座り心地はいいけれど最近なんだかおかしなことを口走る豚にはうっかりかぼちゃジュースがこぼれそうだわ」

ロン「がぼがぼありがとうごぼごぼ」

ネビル「……一番豚昇格のチャンスなのかなぁ」

ハーマイオニー「どうかしらね」

275 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 13:07:03.36 MdQly6LE0 108/191

フレッド「へいへいハニー、我らが女王様。例によって初日からマクゴナガルの使いっぱしりな俺達から君らの時間割の配布だぜ」

ジョージ「まったく女史も年々堪忍袋が磨り減っていると見えるね。僕らはただちょいとばかり祭り気分に華を添えただけなのに」

ハーマイオニー「大広間までの壁中に『年齢制限を十六歳に引き下げろ!マーリンの髭!』と書きまくるのはただのやりすぎな主張だわ」

ロン「おかげで僕が疑われたんだからな!マーリンの髭!」

ハニー「二人とも、それでもやっぱり参加するつもりなのでしょう?」

フレッド「もちのそこのマットさ。僕らの見込みじゃ、『老け薬』数滴でいけるはずだ」

ジョージ「ダンブルドア自ら引いた『年齢線』があったって、こいつは見抜けないだろ」

ハーマイオニー「ダンブルドア先生を甘くみすぎよ」

ハニー「一度は成功したとみせかけて叩き落すような気がするわ。あの腹黒だもの」

ネビル「で、でも、本気なの?とっても危険なんだろう?」

フレッド「おっとネビル、豚の中の漢たる君の台詞とは思えんねぇ」

ジョージ「なーに、今年は安全対策ばっちりだっていうじゃないか」

ハーマイオニー「それでも並大抵じゃないはずよ。過去の事例じゃコカトリスと対戦したこともあるというもの」

フレッド「コカトリス?そいつはさぁ」

ジョージ「怒ったママより怖いのかい」

ロン「そんな生物がいてたまるか。ハニーより美しいものが存在してないのと同じだろあぁハニー君は至高だね!」

ハニー「知ってるわ」

276 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 13:20:23.51 MdQly6LE0 109/191

ハーマイオニー「過酷なのは競技だけじゃないわよ。代表選手になるほどの人って、相当な腕前の魔法使いでないと」

フレッド「おいおいハーマイオニー、僕らはグリフィンドールの悪戯番長をやってるんだぜ?」

ジョージ「ハーマイオニー、君は医務室に僕らの被害者専用ベッドがあると知らんとみえるね」

ハーマイオニー「知りたくもなかったわ。あのね、そういうことじゃなくて」

ハニー「私くらいの美しさがないと選ばれない、そういうこと?」

ハーマイオニー「自信があるのは結構だしその通りだけど茶々をいれないの。親善試合といっても、結局のところ各校の代表選手はお互いに激しくライバル視していたそうよ」

ロン「そりゃそうだよな。昨日僕らが豚定例会議に移動する時あっちの子豚勢と鉢合わせたけどさぁ」

ネビル「ヒンヒンとブヒィブヒィの罵り合いだったね、うん」

ハーマイオニー「次元が違うわ色んな意味で。選手はお互いに隠れて蹴落としあったり、情報を手に入れるために探り合ったり。手段を選ばない非情さもないといけないそうよ」

ハニー「よく調べてたのね、ハーマイオニー」

ハーマイオニー「あなたが途中から邪魔をしなければもっと調べられたんですけどね……あっ、別に、別に嫌だったというわけじゃ、その……」

フレッド「ナニをしてたのかは聞かないぜ。ともかくさ、俺たちはやるよ」

ジョージ「ヘイロニー、俺らが手段を見つけたらお前も名前をいれるか?」

ロン「うーん、どうするかな。ハニー、三大魔法学校対抗試合チャンピオン豚って、君としてはどうだい?」

ハニー「私の豚はそれだけで私の可愛い豚だもの。特別なものはいらないわ」

ロン「ヒンヒン!」

ネビル「ヒンヒン!」

フレッド「ぶれないなぁ、関心するぜ」

ジョージ「全くもって尊敬はしないが」

278 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 13:34:30.61 MdQly6LE0 110/191

ハーマイオニー「午前はずっと課外授業のようね」

ロン「ハニーと外で過ごせるなんて豚冥利に尽きるよな。えぇっと、ハッフルパフとの『薬草学』に……うげぇ」

ハニー「またスリザリンとこ合同で『魔法生物飼育学』、ね」

ハニー「……私、あまり授業に関して批判はしないけれど。先生方って、何を考えているのかしら」

ロン「去年あんなことがあったのにな。あぁハニー!今年はフォイの奴が血まみれになる前にすぐに君の目から隠すからね!ヒンヒン!」

ハーマイオニー「ハグリッドが今度こそクビになりそうな予想はやめて。あら、あっちから歩いてくるのはアーニーとジャスティンだわ」

ロン「ハッフル豚だな。ヒンヒン!」

アーニー「ヒン!?ヒン!ヒンヒン!」

ジャスティン「ヒンヒーン!」

ロン「おはようございますハニーあぁハニー今年もあなたはステキですね、とアーニー。当たり前だろう僕達のハニーだぜおはよう、とジャスティンだってさ」

ハニー「知ってるわ」

ハーマイオニー「知らないでほしかったわ……本当に、なんなのあなたたち」

ロン「? ハニーの……」

ハーマイオニー「そうじゃなくて、そうだけどそうじゃなくて、もう」

ハニー「ハーマイオニー、なんだか疲れてるわね……そうね、ロン?まだ授業開始まで、時間はあるわよね……?」

ハーマイオニー「あっ、ちょっと、温室の柔らかい外壁に、なに、ダメよ、もうそんなに時間が、ああ、そんな、ハニー、あなたの悪魔の罠はインセンディオできないわ……」

アーニー「つづけてください」

ジャスティン「どうか」

ロン「ヒンヒン!」

279 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 13:42:58.39 MdQly6LE0 111/191

温室

アーニー「そういうわけで、ハッフルパフからはセドリックが出るんだ」

ジャスティン「ハニーには遠く及ばないけど、彼も模範的な監督生だから。応援してほしいな。ヒンヒン!」

ロン「そりゃ無理な相談だよ二人とも。あいつには個人的に恨みがあるからね」

ハニー「いつまでも引きずらないの。えぇ、豚の頼みとあれば、選手になったら彼を応援するわ」

ロン「ヒンヒン!頑張れセドリック!豚をあげて応援するぜ!!!」

ハーマイオニー「変わり身早いわね、もう。でも、そうね。ズルをして参加しようとしている人たちよりは、よっぽど応援のし甲斐があるわ」

ロン「へー、どうだかね。君はセドリックが監督生だからそう言うんだろ。おまけに、ハンサムだしな。ケッ、ハニーの前じゃ霞む顔なのに女の子にキャーキャーいわれてさ」

ハーマイオニー「お言葉だけど。私はハンサムだからって理由で人を選んだりは……」

ロン「ロック!ゴホン!ハート!ゲフン!あー、なんだか本当に喉の調子が。うん?ハーマイオニー、何か言った?」

スプラウト「いいですか?『腫れ草』の膿を取り出すのは慎重な作業が必要です。いいですね?ゆっく、グレンジャーーーーー!?ウィーズリーに鉢を振りかぶるのはやめなさーーーーーい!?!?!?」

281 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 13:50:26.40 MdQly6LE0 112/191

ハグリッドの小屋

ハグリッド「ようハニー!ヒンヒン!お前さんは今日も晴れやかだな!いつでもおてんとさまみてぇに輝いちょるが!ヒンヒン!」

ハニー「えぇ、眩しいくらいにね」

ハグリッド「ちげぇねぇ!そんで、おはようさんハーマイオニー。ロン、どうした?朝っぱらから顔に絆創膏張ってよぉ」

ロン「マーリンの髭」

ハーマイオニー「おはよう、ハグリッド。何でもないのよ、なんでも」

ドラコ「ふんっ、大方ドンくさいウィーズリーのことだ。何もないとこでそのデカ足でもひっかけたんだろう。なぁ?」

クラッブ・ゴイル「「ゲラゲラゲラ」」

ロン「あぁ、君いたの。誰かさんと違って足が長いもんでね、見えなかったよ。ハニーの姿は城のてっぺんからでも見つけるけどね!あぁ間違えた僕がハニーより高いとこにいるなんて頭が高いね!ごめんよヒンヒン!!」

ハニー「えぇ、あなたは私の大事な椅子だものね?」

ロン「もちのロンさ!」

ハグリッド「おい!ロン!ハニーに最初に腰掛けてもらえたのは俺だからな!豚同志ってぇ言ってもそこは譲らねぇぞ!」

ハーマイオニー「ハグリッド、授業を始めて」

283 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 14:00:55.50 MdQly6LE0 113/191

ワサワサワサワサ
 ガシャガシャガシャガシャガシャガシャチャキチャキ
ボンッ!!! シューーーッ

ロン「……あー、ハグリッド。この、いくつもの木箱に入ったこれ、なんだい?新手のパーティーグッズ?」

ハグリッド「『尻尾爆発スクリュート』だ!とんでもねぇ!今朝孵ったばっかりの赤ちゃんだぞ!」

ハーマイオニー「……生き物には、違いないでしょう、けど。殻をむかれたイセエビみたいな……それなのに、脚が勝手気ままなところについているし……」

ハニー「……」

ロン「頭らしい頭も、どこにあるのやら……尻尾から火花が出てないかい、これ?」

ハグリッド「言っただろ!『尻尾爆発』ってな!」

ハーマイオニー「……棘があるようにも見えるわ」

ハグリッド「あー、多分雄だな。うん。雌には腹んとこに吸盤みたいなもんがある」

ロン「……さっきから名前とか、説明とか聞いてたらさ、ハグリッド。まさここいつ、君が……」

ハグリッド「……うぉっほん!どうだいハニー、すんげぇだろ!」

ハニー「……」

ロン「……」

ハーマイオニー「……」

ハニー「……かわいい!!」

ロン「!?」

ハーマイオニー「!?」

ハグリッド「! そーか!そりゃよかった!!ヒンヒーン!!」

286 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 14:14:04.59 MdQly6LE0 114/191

ハニー「ふふっ、ごらんなさいなネビル。こんなに一生懸命這いずり回って、時々はねて、ふふっ」

ネビル「あー、うん。あ、あはは」

ロン「……そういや蛇に『かわいい』って言うんだもんな、ハニー」

ハーマイオニー「……バックビークを最初に見たときも『綺麗』が感想だったわね」

ハニー「かわいいわ……そうね、さしずめ……爆発豚ね」

ハグリッド「ヒンヒン!気に入ってもらえてなによりだハニー!」

ロン「……どんな生き物にも慈愛を向けるハニー女神!!!ヒンヒン!」

ネビル「!そうか! ヒンヒン!!!」

ハーマイオニー「折り合いつけるの早かったわね、さすがだわ。見習わないけど」

ドラコ「ふんっ、何を言ってるんだか。こんな汚らしくて臭い生き物に」

ロン「おいフォイフォイ、隣の奴らにそんなこと言うなよ。いくらなんでもかわいそうだろ」

ドラコ「はぁ? おい違う!違うぞ!お前達に言ったんじゃない!確かにお前達は食い散らかすし汗臭いが、役に立つぞ!えーっと、風よけとか!」

クラッブ・ゴイル「「……」」

ドラコ「とにかく。こんな何のために生きてるかも分からない生き物を飼育して、なんになるっていうんだい?」

ハグリッド「そりゃドラコ、お前、生き物の命の大切さを学んでもらうための教材に決まってるだろ」

ドラコ「……」

ロン「……びっくりした」

ハーマイオニー「伊達に去年バックビークの裁判のために色々と証言の文句を覚えたわけじゃないのよ」

ハニー「出来る豚ね、ハグリッド」

ハグリッド「ヒンヒン!」

288 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 14:25:06.92 MdQly6LE0 115/191

昼休み

ロン「大層な文句を並べてたけどさ。実際問題、飼育するために何を食べるのかも分かってないんじゃ意味もないよな。まったく、ハニーの豚じゃなかったらフォイを投げ入れてやりたいとこだったよ」

ハーマイオニー「最初の授業は『スクリュートが何を食べるのかを試そう』だものね……結局、なんでも食べたけど」

ハニー「育ち盛りなのよ、きっと。いいじゃない、新しい生き物のことを知れるのは新鮮だわ」

ハーマイオニー「あのね、ハニー。その『新しい生き物』って部分がちょっとマズイとことなわけなの」

ロン「触れてやるなよハーマイオニー、折角豚が増えたんだ。食べると言えば、君、やけに急いで食べてるけどどうしたんだい?ハニーみたいに育つにはちょっと遅いと思うよ、至高だからね」

ハーマイオニー「余計なお世話をありがとう。図書館に行きたいだけよ」

ハニー「図書館?」

ロン「おいおいハーマイオニー、新学期初日だぜ?宿題の『し』の字も出てないのに何を言ってるんだ!?ハニーに出会えて『し』あわせなのは当たり前だけどさ!」

ハーマイオニー「ちょっと調べたいことがあるの。あぁ、ハニー。午後は授業が違うから、また夕食の時に会いましょうね?」

ハニー「……折角、一緒にいられる時間なのに?」

ハーマイオニー「……明日にしようかしら、うん」

ロン「君、僕がその台詞を言うと怒髪天のくせに。あぁ、折れたい気持ちはよーく分かるけどね。マーリンの髭」

290 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 14:35:57.04 MdQly6LE0 116/191

夕食

ロン「トレローニー!あのジャラジャラトンボめがねめ!山ほど宿題を出しやがってマーリンの髭!僕がハニーと過ごせる時間がマーリンの髭になっちまうじゃないか!」

ネビル「天体の動きが向こう一ヶ月どんな影響を与えるか、なんて……分かるわけないよぉ」

ハニー「こう書けばいいわ。『毎日高貴で可憐で儚げで伝説的な女の子の豚でした』って」

ロン「絶対的中に違いないもんな!さっすがハニーだ!ヒンヒン!」

ネビル「君って予言者になれるねハニー!ヒンヒン!」

ハーマイオニー「せめて少しはバリエーションを持たせないとあのインチキ教師様も納得しないと思うわ」

ロン「何言ってんのさハーマイオニー。ハニーの素晴らしさは日を追うごとに膨れ上がるんだぜ?いつだて同じものはないよ」

ハニー「そのうちはじけてしまうかもしれないわね」

ロン「ハニーという宇宙の誕生ってわけだね」

ハーマイオニー「もう何がなんだか」

フレッド「相変わらずネジの緩んだお話をしているじゃぁないか、ようようハニーと豚ども」

ジョージ「そんな君らのネジを絞める話題があるぜ。ムーディ!奴さんの授業、スンゲーや」

ハニー「私以外が豚と呼ばないの。ムーディ?あの、ヘンテコな人ね」

291 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 14:45:37.51 MdQly6LE0 117/191

ロン「スンゲーって、どういうことだよ。ハニーの等身大の像を作り出せる魔法でも教えてくれたのかい?詳しく聞かせろよ」

フレッド「そいつぁ世の豚どもが毎晩と寝不足になる事だなぁ。違う違う」

ジョージ「闇と戦った男の言うことは違うぜ!クール!の一言につきるね」

ハニー「回りくどいのは嫌いだわ」

フレッド「おっとごめんよお姫様。ようやく『闇の魔術に対する防衛術』として様になった授業ってことなのさ」

ジョージ「現実に『闇の魔術』と戦うってのはすげぇぜ。奴さんは全てを見てきてるな、あぁ。流石奇人様様さ」

ロン「この世の素晴らしさ全てを集めてるハニーの前じゃそんなもん。でも、そこまでなのか……えーっと、最初の『闇の魔術に対する防衛術』はいつだっけ?」

ハーマイオニー「木曜ね」

ロン「そっか。それじゃあ豚どもとハニーの視界を塞ぐフォーメーションの打ち合わせはばっちりできそうだな」

ハニー「余計な世話はやめなさい。どうしてそんなものが必要なの」

ハーマイオニー「ムーディ初見のあなたの表情から判断したロンこと一番豚の決定よ」

ロン「ハニー以外が僕を豚って呼ぶなよ!マーリンの髭!」

292 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 14:56:56.06 MdQly6LE0 118/191

木曜日 午後

ロン「やっとこの日がきたねハニー!おいネビル、ボサっとするなよ。君は最前列組だろ」

ネビル「あぁ、ごめんよ……うぅ、スネイプ先生にくらった『かえるの腸取り』の罰則が、キツくって……」

ハニー「あの童貞教師、なんだか今年はいやに荒れているものね」

ロン「四年連続で狙ってた『闇の魔術に対する防衛術』教師のポストを逃してるんだものな。ざまぁみろだ。ハニーの豚にさえなれてないのが運のつきさ」

ハニー「そうね。今までも事情はあれど『闇の魔術に対する防衛術』の先生を嫌ってみえたけれど……なんだか今年は、ちょっと違うわ。ムーディを怖がってるみたい」

ロン「本当かい!?言いこと聞いた、フレッドとジョージに奴さんたちを同じ部屋に閉じ込めてもらおう!」

ネビル「やめてよ!!きっとそのとばっちりで罰則が増えるのは僕だよ!!!!」

ロン「ああ、あと何故か授業でアイマスクを配る率が増えるんだよな。あいつは授業をしたいのか隠したいのかなんなのか……あぁ、ハーマイオニーがやっと来たね」

ハーマイオニー「はぁっ、はっ、ごめ、ん、なさい。はぁっ、私、さっきまで、図書館に、いて」

ハニー「息を荒げるあなたはやっぱりステキだけれど、遅刻寸前なんて珍しいわね」

ロン「間に合ったからいいものの、こんな良い授業で良い席が取れないのは勿体無いよ。まぁみんなハニーのために毎回最前列は空けるけどね」

ハニー「優しい豚たちだわ」

ヒンヒーーン!

ガチャッ!!

ムーディ「何事だ!!!敵か!!呪うぞ!!!!!」

294 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 15:16:15.33 MdQly6LE0 119/191

ムーディ「アラスター・ムーディだ。マッド-アイなんて呼ばれることもある。見てのとおり、こいつ!低俗な輩にえぐりとられた目の代わりにはめたこいつのおかげでな」

ロン「あれってすっげぇんだぜ、ハニー。パパが言ってたけど、万目鏡みたいに遠くまで見通すし、なんでも透視みたいなことも出来るとか。そんなこと出来なくても君はすっげぇけど」

ハニー「へぇ。随分と便利な道具なのね」

ムーディ「耳もすこぶるいいぞ、ウィーズリー!そうだな、この目のおかげで私の目の届かんところは無いと思えフィネガン!チューインガムは机の裏ではなく口の裏にでも貼り付けておくんだな!」

シェーマス「ひぇっ!?ま、マジかよ。ハニーくらいすげぇ」

ハーマイオニー「そればっかりねあなたたち」

ロン「何せすげぇからねハニーが」

ムーディ「元闇払い、オーラーだ。ダンブルドアに頼まれたからこの仕事を引き受けた。お前達に『闇の魔術』と戦う術を教えろ、とのことだ!なるほど、そうだろう!油断大敵!!!」

ハニー「っ」

ロン「おっとごめんよハニー揺らしちまって。驚いたね」

ハニー「そう、そうね。しっかりなさい、私の可愛い豚」

ムーディ「この油断ならん忌むべき術と戦うには、実践教育が一番だ。魔法省によればわしが教えるべきは『反対呪文』、そこまでだ!六年生になるまで『闇の魔術』には一切触れてはいかんことになっている」

ムーディ「あまっちょろい考えだ!その芽がある輩は一年生でとっくに『闇の魔術』にドップリだというのに!対抗する側が後手に回りどうする!?え!?そういうわけで、ダンブルドアはお前達の根性を見込んでわしを採用した!」

ムーディ「戦うべき相手を知り、戦う術を学べ!身をていして守り方を習得しろ!闇の魔法使いがいざ現れたとき!奴さんはお前達に懇切丁寧に魔法のことを教えてくれはせん!!!つねに警戒し緊張しろ!!油断大敵!!!!」

ムーディ「ミス・ブラウン!その手紙はわしを暗殺するための計画を練っていると思っていいのだろうな!!!!」

ラベンダー「ひぃっ!?と、とんでもないわ!!」

ムーディ「よろしい!それでは授業を始める!教科書?閉じておけ!そっとな!勢いよく動けば敵とみなす!!!」

ロン「やべぇよこいつ」


300 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 15:27:19.16 MdQly6LE0 120/191

ムーディ「お前達にまずは質問だ。『許されざる呪文』と呼ばれるものはいくつあるか」

ハーマイオニー「三つです」

ムーディ「その意味は!」

ハーマイオニー「使用が許されて、いないからです。その三つは使うだけで、アズカバンで……」

ムーディ「アズカバンで終身刑!よろしい!わしがぶちこんだ輩の隣で一生を終えたいのなら存分に使うといいだろう!」

ハニー「クィリナスみたいに元気に過ごせるといいわね」

ハーマイオニー「特殊過ぎる例をださないの」

ムーディ「さて、どの呪文から教えるか……知っている者は!手をあげろ!両手を脇を開けてゆっくりな!」

ロン「何をする気だよ……えぇっと、たまにはこういうところでハニーに褒めてもらおう、うん。は、はい」

ムーディ「ウィーズリー!そうだな、貴様ならてておやから何か聞いているだろう。何だ!三つ数える間に答えろ」

ロン「普通に答えさせてよ!えっと、あー、『服従の呪文』とかなんとか?」

ムーディ「よろしい!その通り、こいつは魔法省の役人を随分とてこずらせた!実演してみせよう……ここに一匹の蜘蛛がいるな」

ロン「ひぃ!!」

ハニー「ロン、あれはスクリュート、爆発豚よ。そう考えれば怖くないわ。ね?」

ロン「そ、そそそそそうだねハニー!ヒンヒン!」

ムーディ「『インペリオ!服従せよ!』」

302 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 15:38:46.65 MdQly6LE0 121/191

ハニー「! 蜘蛛が……バレエみたいにダンスを始めたわ」

ロン「うげぇ」

ムーディ「どうだ!?お次はワルツといこう!お前達も冬までには覚えるはめになるだろうからな!」

ハーマイオニー「? どういうことかしら……」

ムーディ「次は糸を使って空中ブランコだ!どうだ!?芸達者だろう!?」

ハハ、ハハハハ
 アハハハハハハ!

ネビル「すごいや!」

ムーディ「お次はこの糸で編み物でもしよう!なんでもござれ!」

シェーマス「ほんと、なんでもできるんだなぁあの蜘蛛!」

ディーン「おっもしれぇ!アハ、ハハハハハハハ!!」

ムーディ「ハッハ、ハッハハハハハ!!こりゃ愉快だ!そうだな、次は何をさせる!?えっ!?この水槽の中に身を投げさせるか!?えっ!?どうだ!!!こいつは今なら な ん で も するぞ!!」

ムーディ「それともなんだ!?同じ蜘蛛を殺させるか!?こいつには牙がある!親だろう親類だろう仲間でも刺し殺すことは他愛ない!!」

ムーディ「それでもこいつには罪はない!そうだろう!?え!?わしがやらせてるだけなのだ!そうだろうが!?」

…………

ムーディ「……魔法省はこの呪文にてこずった。もちろん、何人もの人間がこの呪文によって操られたからだ」

ムーディ「だがそれ以上に『この呪文によって自分は操られていただけだ』と証言されれば、追及のしようがないからだ」

ムーディ「こいつは完全な支配だ。自分の意志で動いているのかそうでないのかすら、呪文を解かれるまで判断のしようがない。どうだ?え?これでもまだ貴様らは笑えるか?」

ムーディ「よろしい。こいつと戦うことに関してはわしは場数を踏んでおる。あぁ、戦う術はある!だがなによりかけられないようにするにこしたことはない!油断大敵!!!」

ムーディ「もっとも、人を支配する方法が一つとは限らんが、それはわしの教えるものじゃない。次!」

ハニー「……そうね、私の専売特許だわ」

ロン「ヒンヒン!確かに、僕ならハニーの命令で湖くらい飛び込むもんなl」

ハーマイオニー「……飛び降りたことは既にあるものね」

304 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 15:54:01.29 MdQly6LE0 122/191

ムーディ「他に知っている者は。安心しろ、かけたりはせん!   多分な!」

ロン「多分までの溜めが長いよ怖いよ」

ネビル「……えっと。一つ、だけ」

ハニー「あら、ネビル。出来る豚ね」

ネビル「あっ、ありがとうハニー。ヒン、ヒン」

ムーディ「お前は……ロングボトムだな!よし、答えてみろ!なんだ!」

ネビル「……『磔の呪文』」

ムーディ「よし、よろしい!いいだろう!ロングボトム、こっちにこい!よーく見ていろ!少し大きくする必要があるな……『エンソージオ、肥大せよ』」

ロン「あれは爆発豚、同胞の爆発豚、拳大から人の頭くらいになってもあれは蜘蛛じゃなあれは同胞同胞キャノンズが1失点キャノンズが2失点……」

ハーマイオニー「スクリュートが大きくなる方が大惨事だわ、ロン」

ハニー「可愛がりがいがありそうね……ネビル?大丈夫?あなたも蜘蛛が苦手なの?」

ネビル「あ、あぁ、ありがとう。ハニー。平気だよ……」

ムーディ「……『クルーシオ、苦しめ』」

蜘蛛「ビギィイイイイイイイイイイイギィィイイイイギィイイイイイ!!!」

ハニー「っ!?」

ロン「う、うっわ、蜘蛛ゲフン爆発豚がひっくり返って、脚をバタバタさせてもがいてら……」

ネビル「――――」

ムーディ「この呪文は、単純に『苦痛』、それだけを相手に与える。ただ、人が受けうる最大限の『苦痛』だ。こいつ前にはあらゆる拷問道具が必要なくなる。これもかつて、盛んに行われた」

ネビル「――――」

ハーマイオニー「っ、やめて!もうやめて!」

ハニー「っ、大丈夫よ、ハーマイオニー。これくらい……」

ハーマイオニー「あなたもだけど!ネビルが辛そうです、先生!」

ネビル「――――」

305 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 16:02:50.73 MdQly6LE0 123/191

ムーディ「っ、そうだな。ロングボトム、戻るといい。少しショックだったか?え?」

ネビル「―――あっ、はっ、いいえ、あの。どうも」

ムーディ「よろしい。なるほど、確かに目の当たりにするのは辛いだろう。うん?しかしだ。学ぶには真正面から見据える他はない、そうだろうが」

ムーディ「グレンジャー、最後の呪文は。お前は最優秀の生徒だと聞いているぞ。闇払いになりたければ三年後来い、鍛え上げてやる」

ハーマイオニー「遠慮します……三つ目は」

ムーディ「そうだ。最後にして最悪の呪文、それは?」

ハーマイオニー「……アバダ ケダブラ」

ムーディ「よろしい!よく知っていた。お前は学ぶということがよく分かっている!さぁ、見せてやろう!服従、苦痛、その次ぎはなんだ!――そう!『死』だ!」

ハニー「っ!?」

ムーディ「『アバダ ケダブラ』!!」

キャアアアアアアアアアア!!
 ウワアアアアアアアアアア!?!?

シェーマス「うわ、み、緑色の光が、飛んだとおもったら!」

ディーン「みろよ、あの蜘蛛!傷もないのに……死んでる!!!」

ハニー「……ロン。覆った手を離して。ハーマイオニー、平気だから。後でね。ええ」

ムーディ「そうだ、よく見ろ。ポッター、これは気分の良いものではない。避けえない死だ。反対呪文も存在しない。これを受けて生き残った者は、ただ一人」

ハニー「……高貴で可憐で儚げで伝説的な、私。そういうことね」

ムーディ「そうだ。正に伝説だろう、生き残った女の子」

306 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 16:15:56.42 MdQly6LE0 124/191








ジリリリリリリリリリッ!

ムーディ「……であるかあsなんだ!!!敵か!!!『レダクト砕けろ!!!』……あぁ、なんだ。終業のベルだったな。いかんな、また修理をせねば」

ロン「……ボケてんのかな」

ハーマイオニー「戦い詰めすぎて神経質になっているっていう証拠でしょう」

ハニー「……」

ムーディ「時間だ!次回からは訓練にうつる!それまでの間にこの呪文をかけられないように警戒を怠るな!油断大敵!!帰れ!背後に気をつけろ!わしがニセモノで貴様らを狙っているかもしれんぞ!ハッハッハッハハハ!!」

ガヤガヤガヤガヤガヤ

ロン「ったく、ほんと、すんげぇー授業だったよな。呆れるくらいにさ……ハニー?平気かい?僕のハニー?」

ハニー「大丈夫よ。パパとママを……そうした魔法のことを知れて、清々したくらいだわ。ホントよ。緑色の閃光のことは、去年知っていたし……それよりも」

ハーマイオニー「えぇ、そうよね……ネビル?」

ネビル「――――あっ。ハニー。やぁ。あ、あはは。すごい、あの。先生だったね。君には遠く及ばないけど」

ハニー「……ネビル?私の豚?」

ネビル「ヒン」

ハニー「……辛いなら言うのよ?」

ネビル「ありがとう、ハニー!僕らのハニー!本当、平気なんだ……あっ」

ムーディ「おう、まだ残っていたか……小僧、平気か?え?」

ネビル「あー……はい」

ロン「……おったまげ。優しい声なんてどっから出るんだろ、あの顔で」

ムーディ「眼かもなウィーズリー。ロングボトム、こっちにこい。茶でも飲もう、お前が興味を持ちそうな本がある。自信をつければ、惨い現実から逃げずにすもう。そうだな、ポッター?」

ハニー「えぇ、そうね。私の豚をよろしく……先生?」

ムーディ「頼まれるまでもない。わしは今はここの教師だ、そうだろうが」 

312 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 16:29:47.92 MdQly6LE0 125/191

夜 談話室

ロン「僕らがあの呪文を教えられたって魔法省に知られたら、教えたムーディも雇ったダンブルドアもまずいことになるだろうなぁ。その時はハニー校長の誕生だね」

ハニー「あの腹黒のことだからそのあたりはどうにかするのじゃないかしら。そうね、そうしたら本当にこの城は私の豚を育てる場になるわ」

ロン「それはとっくの昔に実現してるけどさ……えぇっと、二週間後は『高貴で可憐で儚げで伝説的で眼も眩むようなクラクラする美少女の豚になっていた』っと……」

ハニー「一ヶ月分の予想には時間がかかるわね……宿題と言えば、またハーマイオニーは図書館に行ってしまったわ」

ロン「まさか君の上目遣いで『ついてく』を拒否するなんて罪深い行いをするなんてな。何を調べているのやら。三大のことかな?」

ハニー「さぁ、それだけハーマイオニー自身で何か成し遂げたいんじゃないかしら……人の少ない図書館なんて、たくさん機会があるはずなのに」

ロン「君たちがナニをするにしてもこれからたくさん機会はあるよ、きっと……あれ?」

  フレッジョ「「……」」

ロン「おったまげ。あの二人、あんな隅の方で小難しい顔をしてら。珍しい。ハニーの涙くらい、あぁ、結構あるか」

ハニー「記憶を跪かせられたいのかしら、ロン。そうね、らしくないわ」

ロン「なんだろうね、羊皮紙を持って……手紙でも書いてるのかな」

ハニー「そう見えるわ……コソコソ話しているつもりでしょうけれど、他に人がいないから少し聞こえるわ」

 ジョージ「ダメだ、これだと俺達が奴さんを脅してるみたいじゃないか」
 フレッド「当たり前だろ、これは俺達の正統な要求だぜ?ん?……あっ」

ハニー「……ハァイ」

 ジョージ「あー、ようハニー。ふぁ、あーあぁ。俺達、もう眠いくて仕方ない」

 フレッド「あー、そろそろ寝ようかな。じゃあなハニー、あとそこの弟豚くん」

ロン「ハニー以外が呼ぶなって言ってるだろ。 なんだろあれ、下手な誤魔化し方だ」

ハニー「やっぱり、らしくないわね。何を話し合っていたのかしら」

ロン「脅すとかなんとか言ってたね。ハニーの豚になる気かな、ようやく」

ハニー「頼もしいけれど、一番はあなたに代わりないでしょうね」

ロン「光栄だよハニー!ヒンヒン!」

313 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 16:39:11.50 MdQly6LE0 126/191

ハーマイオニー「こんばんわ、ハニー。会いたかったわ。ロン、宿題は終わったの?」

ロン「もちの僕さ。みろよ、僕の豚的最高の一ヶ月を」

ハニー「誰もが羨む眩しい人生ね」

ハーマイオニー「もはや人と呼んでいいのかしら……そう。こっちも完成したわ!」

ロン「豚って呼んでもらうよハニーにはね。僕らはハニーになら屋敷しもべ妖精のごとく尽くすさ!」

ハーマイオニー「何か言ったかしらロナルド」

ロン「……言葉のアヤだよ、もちの、あの、彼で」

ハニー「ハーマイオニー、般若顔はやめてあげて。それはなぁに?ジャラジャラ音がしている箱のようだけど……」

ハーマイオニー「なんていいタイミングで聞いてくれたのかしら、やっぱりハニーね。これ、見て!」

ハニー「……バッジ?」

ロン「……S、P、E、W?スピュー(反吐)?なんだいこれ、フォイフォイにぶつけるのかい?尖ってた方がいいと思うな」

ハーマイオニー「『S.P.E.W』!しもべ妖精福祉振興協会の頭文字よ!!」

ロン「へぇ、聞いたことないなぁ」

ハーマイオニー「当然よ!だって、私が作ったんだもの!!」

ハニー「……」

ロン「……」

315 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 16:50:34.56 MdQly6LE0 127/191

ハーマイオニー「同じ魔法界に生きる理性ある存在をあんな無碍にしたままでいいのかしら!いいえ、絶対に許されるべきではないわ!」

ハニー「……」

ロン「……」

ハーマイオニー「本当は『魔法生物仲間の目に余る虐待を阻止し、その法的立場を変えるためのキャンペーン』ってしたかったの!だって、屋敷しもべ妖精以外にもたくさんたっくさん迫害されている魔法生物はたくさんいるのよ!私達と同じく理性をもっているっていうのに!」

ハーマイオニー「でもそれだと長すぎるでしょう?だから、それはとりあえずスローガンにしておいたわ。これ、垂れ幕ね」

ハーマイオニー「とりあえずは目下を持って、何世紀にも渡って魔法使いの!まさにしもべのような扱いをされていた小人妖精の奴隷制度の改革!!これを短期目標とするわ!」

ハーマイオニー「具体的には正当な報酬と労働条件ね!長期目標としては『杖の使用禁止』に関する法律を改正して!彼らを私達と等しい立場に……きゃぁ!?」

ハニー「えぇ、そうね。ハーマイオニー、とっても、とっても立派な志だわ。それに……張り切って、自信に溢れてるあなたの顔ってとってもステキ、ええ、仕方ないわ。だって今、ほかに誰もいないもの」

ハーマイオニー「あっ、ちょ、っと。まだ、まだ言いたいことはたくさん、あっ、そんな、自信だなんて、あなたがいたから、あぁ、ハニー、あなたって、なんて私をエネルベートさせるのかしら……」



ロン「つづけて、どうぞ。……なになに?入会金2シックルでバッジを買って、その資金でビラ配り……あー、まったく。マーリンの髭」

317 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 16:56:49.38 MdQly6LE0 128/191

ロン「何度言えば分かるんだろうなぁ……奴さんたちは、言い方は悪いけど、奴隷でいることが好きでやってるのに」

ロン「耳を覚ませてほしいもんだよ、まったく……給料をもらうのが恥だと思ってる連中だぜ?」

ロン「アホくさ……さて、っと。宿題をしまっておこう。いやぁ我ながらいい出来だよ、うん」

ロン「とくにこの途中の、『高貴で華麗で儚げで伝説的で素晴らしい女の子の一番の豚の立場が危うくなる』なんて、波乱万丈であの先生ならお気に入りそうな……あれ?」

コンコンッ、コンッ フィピーッヒンヒン

ロン「ありゃぁ……白豚!」

ロン「あ、大丈夫、ハニー。僕が窓開けて、手紙受け取るから。うん。終わるまで紐を解かずにいるから、うん。つづけて、どうぞ」

ロン「何せすぐに外してやらないとあの窓枠から白豚が落っこちそうな量をもってるからね。もちのロンで」

318 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 17:08:20.48 MdQly6LE0 129/191

ハニー「! シリウスからだわ!」

ロン「うん、分かってたけどね」

ハーマイオニー「ふーっ、ふーっ、もう!『S.P.E.W』について話す時間が、なくなっちゃったじゃないの!」

ハニー「後でゆっくり聞くわ、ハーマイオニー。ゆっくりね。えーっと」

ハニー「……何か切るものはある?」

ハーマイオニー「……任せて。『ディフィンド、裂けよ』」

ロン「もはや小包だもんなぁ」

ハニー「えぇっと、最初はここね……『親愛なるハニー』……当然ね!あなたは、私のおじさんだもの!えぇ!!!」

ロン「……」

ハーマイオニー「……」

ハニー「……言うまでもないわね?いい?あんまりしつこいと私、一人で読むんだから」

ロン「もちの僕さハニー。ニヤニヤってなんだろうね」

ハーマイオニー「顔の筋肉の緩みね。なんのことかしら」

ハニー「……『手紙をありがとう。便りが無いのは元気な証拠と言うが、もしもどこかで私からの手紙が奪われていたらと少し心配していた』……シリウスったら」

ハーマイオニー「あぁ、そうね。もしも逃亡中のシリウスの手紙が見つかったら、とんでもないことになるわ」

ハニー「……『それとも君に何かあったのではないかと。平気かい?夏にあの家族から酷い扱いを受けたのではないか?風邪は引いていないか?――』」

ハーマイオニー「……」

ロン「……」

ハニー「……『あの二人の子供な君のことだ。体の丈夫さには心配ないことと思うがね。女の子だから、夜はしっかり暖かい格好を――』何の話しをしているの!!!」

ロン「シリウスって……」

ハーマイオニー「……ハニーの何になりたいのかしら」

320 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 17:23:34.00 MdQly6LE0 130/191

ハニー「『――改めて、手紙をありがとう』……前置きが終わったわ」

ロン「うん、深夜ってなんだっけ」

ハーマイオニー「手紙の大部分があんな調子だったわね」

ハニー「心配性ね……えぇ、シリウスにとっては、大事な大事な私だもの!心配するのは当然で……大事、世界中万物の豚にとってそうだけれど!」

ロン「ハニーが顔も髪と同じ色になるのも何回目だろうね」

ハーマイオニー「覚えてないわ。それでつづきは?ハニー」

ハニー「えぇ……『数々の奇妙な噂が隠れている私のもとにも入ってくる。君の見た夢、そして傷の痛みはそれら全てに連なる重大な鍵だ。違いないだろう』」

ハニー「『次に痛む事があればダンブルドアのところに行くんだ。あの人はムーディも引っ張り出したそうだね?何か思う所があってのことだろう。あの人のことだ』……腹黒いものね」

ハーマイオニー「色々と策を講じてらっしゃるのよ」

ハニー「『ムーディにも頼るといい。目はあれだが、気の良い人だ。間違っても後ろから脅かさないように。私と君のお父さんは雨が降ると首の痛みを覚えたものだよ』……何をしたのかしら」

ロン「何かしたんだろうなあ」

ハニー「『またすぐに連絡する。私もじきに国内にたどり着くことだろうから、次はもっと早く返事を――』えっ!?!」

ハーマイオニー「つまり……帰ってくるということ?」

ロン「わぁーお!そりゃいいニュースだね、ハニー!」

ハニー「いいわけ、ないじゃない!わたしのたかが夢のことで、そんな!そんなの、見つかったらどうなると、えーっと、わたし、そんな!喜んでなんか……ニヤニヤしないの!!!!」

322 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 17:35:13.87 MdQly6LE0 131/191

数週間後

ロン「あれからすぐ『なんともないから大丈夫!』って手紙をだしたけどさぁ」

ハーマイオニー「聞かないでしょうね。そもそも文面も『帰ってくる必要なんかないけれど、もしもこの手紙が間に合わなかったのなら仕方ないわ。どこにいるのかしら』ですもんね」

ロン「白豚にばっちり読んで聞かせたし、奴さんは出来る豚だからね。完璧さ」

ハニー「私の豚は迷わずすぐに届けるに決まっているわ……もう」

ハーマイオニー「心配事は、これ以上増やさないことにしましょう?ロン、あなたは宿題で手一杯でしょう?現に今、私達二人に手伝ってもらってるんだもの」

ロン「ごめんよハニー!不出来な豚を許して!ヒンヒン!」

ハニー「誰にだって得意と不得意なことがあるわ。許してあげる」

ロン「ヒンヒン!ハニーは女神だ!知ってたけど!……OWL試験まで時間がないのです!ってマクゴナガルは言ってたけどさぁ。あと一年も先じゃないか。マーリンの髭!」

ハーマイオニー「まぁ、ロン!たったの一年だわ!あの試験が私達の将来に大きく影響してしまうのよ!?」

ロン「僕の将来なんて確定してるから大丈夫だったら。あの占いの通りにね」

ハニー「点が低かったのは納得いかないわ。何が見えてるというのかしら、トレローニー先生は」

ロン「なーんにも、さ。僕は一つだけ褒められたけどね。でもそれもすぐに解決するって書いたからやっぱりお気に召さなかったみたいだけど」

ハーマイオニー「いつのこと?」

ロン「もうじき一番豚の立場が……いや、いいのさ。ムーディの授業に行こうよ。さぁハニー!僕の背中に!ヒンヒン!僕はハニーの一番の豚だからね!」

ハニー「えぇ、出来る豚ね、ロン」

324 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 17:43:13.06 MdQly6LE0 132/191

ムーディ「今から諸君に、『服従の呪文』をかける」

ザワザワザワ

ハーマイオニー「せ、先生!それは違法だ、って!先生が最初の授業で……!」

ムーディ「こうも言ったはずだグレンジャー。実践が一番!そして学ぶことから逃れるなとな」

ムーディ「いいだろう。もっと厳しい学び方を教わりたいのなら、この教室から出て行け。授業は免除してやろう」

ムーディ「そしてのうのうと過ごし何も知らんまま、いつか彼奴らの手によって『服従の呪文』をかけられるといい!またとない体験授業だな!?え!?!?」

ハーマイオニー「……出て行きたいと思っているわけではありません」

ハニー「先生。私のハーマイオニーにそれ以上言うなら酷いわよ」

ムーディ「ハッ、何を言う!むしろ優しいほうだろうが、そうだろう。よし、そっちの席から順に前に出て来い。ロングボトムか!あの本は面白かったか?え?」

ネビル「は、はい!とっても面白かったです、水中魔法植物について……」

ムーディ「よろしい!『インペリオ!!!』」

ロン「会話をしろよ会話を」

ハーマイオニー「日頃ヒンヒン言っておいてなにを……す、すごい!!ネビルが後方二回宙返り一回ひねりを!?」

327 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 17:56:31.24 MdQly6LE0 133/191


オォオオオオオオ!!

 ワァアアアアアア!!

きゃーーーーーー!!

 ………///


ハーマイオニー「……戻ったわ」

ハニー「お帰りなさい、ハーマイオニー……ふふっ」

ハーマイオニー「……忘れて頂戴お願いだから。いいえ、本心だけど、あの」

ロン「ハニーの素晴らしさについて延々語るなんて、僕と君が二人のときはいつものことじゃないか。それにみんな知ってるよ」

ハーマイオニー「クラスみんなの前でなんて!あぁ、恥ずかしくて火がつきそう……ちょ、ハニー、ダメよ、今授業……」

ムーディ「お熱いのは結構だが、ポッター!次だ!!」

ハニー「えぇ、受けてたつわ」

ムーディ「その意気が!よし、そこに立て……『インペリオ!服従せよ!』」

ハニー「……」

ロン「……いつもキリッとしてるハニーの力の抜けた顔……おい豚ども!ハニーの名誉のためにお前らは目をつぶれ!」

ヒンヒーーーーン!

ムーディ「いいや、よーーーく見ておくんだ!いいか、この呪文はたとえ生き残った女の子でも――」

ハニー「(……不思議な感覚……悩みも、考えていたことも……どこかにいったみたい)」

ハニー「(何か言っているけれど……聞こえないわ……あぁ、フワフワ浮いてるみたい)」


――その机の上に飛び乗れ――


ハニー「(なに……?ここに……?)」


――そうだ。そしてその上で――

ハニー「(えぇ……分かったわ……命令、通り)」

ハニー「……」グッ

――そうだ、そのまま飛び上がるんだ――

ハニー「(命、令……)」

ハニー「(なぁに、それ)」

――!?――

ハニー「(わたしが……この、私が!!!)」

ムーディ「むっ……っ!」

ハニー「私の可愛い豚の前で!無様な真似を晒していいわけがないわ!!……そうでしょ?」

ムーディ「! ようやった!よくやったポッター!おい、お前たち、みろ!!何を机につっぷしている!ポッターがやったぞ!なんだ!?わしを襲撃する準備か!?かかってこい!!!」

329 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 18:09:07.56 MdQly6LE0 134/191

地下牢教室

ロン「『ポッターの目に鍵がある!』だってさ。あぁハニー!君は全身あますところなく至高だねハニー!ヒンヒン!」

ハニー「当然ね。あんな呪文で私をおさえられるわけがないもの」

ハーマイオニー「クラスであなただけだったわね、対抗できたのは……ねえ、その話はもういいでしょう?授業に集中しましょうよ」

スネイプ「そうしていただけるとありがたいですな、ポッター一味。思いあがりの激しい女王様は、この薬も簡単に出来てしまうとでも?」

ハニー「えぇ、そうね。『服従の呪文』だのなんだかよりは、そうじゃないかしら。眠ってでもね」

スネイプ「目はつむっておくのは賛成ですがな……『服従の呪文』?待ちたまえ、ムーディの授業、待ちたまえ」

ハーマイオニー「ハニー、ダメよ!他の先生方がムーディ先生の授業内容を知ったら……なんでもありません、スネイプ先生」

ハニー「……えぇ、なんでもないわ。忘れて頂戴、先生」

ロン「フォイフォイがドヤ顔で呼んでますよ、先生」

スネイプ「諸君、少々急用だ。自習をしていたまえ」

バタンッ

ハーマイオニー「……」

ハニー「……悪気はなかったの」

ロン「あんまり責めるなよハーマイオニー!ハニー、平気さ!奴さん、ムーディを怖がってる!そうだろ!?」





スネイプ「『服従の呪い』でナニをさせようとしたのだムーディめ奴めカルカロフなどはすれ違うだけで縮みあがっていたが我輩は違うぞ問い詰めてやるいいやこれはあのリリーではないポッターのためなどではないポッターのためではないあれはリリーではないあれはリリーではない静まれ我輩頑張れスニベルス」

ムーディ「……スネイプ、いくらダンブルドアの側にいる君とは言え、授業時間にブツブツと挙動不審だと退治たくなるが」

331 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 18:15:40.61 MdQly6LE0 135/191

『呪文学』の教室

フリットウィック「うーん、ポッターさん。あなたはあまり、この呪文が得意ではないようですね?いいえ、あなたがダメというわけでは全くありませんよヒンヒン!」

ロン「当たり前だろ!!ハニーだぞ!!!!」

ハニー「……『呼び寄せ』呪文。豚ならすぐに来てくれるのに」

ハーマイオニー「ハニー、ゆっくり発音しましょう?『 ア ク シ オ !』、よ?」

ハニー「……やってるわ。でも、ダメなの。途中でどうしても……」

フリットウィック「あー、ポッターさん?『手に入れる物は自分とはほど遠い』、そう思っていませんか?それとも……うーん、『手に入れたとしてもすぐにどこかに行ってしまう』、とか」

ハニー「……」

ロン「何いってんのさ!!なんだって、いつだってハニーの隣にいるよ!だろ、ハーマイオニー?」

ハーマイオニー「えぇ。当然だわ」

ハニー「……今先生は、呼び寄せる物の話をしてるのよ、ロン。私の豚?ふふっ」

ロン「おっと、そうだったね!ごめんよハニー! 僕はハニーの一番の豚さ。もっとしっかりしないとね」

335 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 18:24:07.97 MdQly6LE0 136/191

ハロウィーンの朝

ハニー「今夜ね、代表選手が決まるのは」

ロン「ハニーだな!」

ハーマイオニー「物理的な無茶を言わないの」

ハニー「私がホグワーツ一なのはみんなが認めるところでしょうけれどね。今日が最終日だから、駆け込みで入れる人が多いわ」

ロン「大広間の真ん中だから、どうやっても目立つよなぁ。クラムやあの例の銀髪の女王様……おらっ!ゲホッ、フラーだかって子達は初日に入れたらしいよ」

ハーマイオニー「会話の途中で自分を殴らないで頂戴、心臓に悪いから。あっ、ねぇそこのあなた!私達のために日夜働きお給料ももらえない屋敷しもべ妖精が可哀想だと思わない!?彼らのために何か出来ると思わない!?あのハニーも会員なのよ?どうかしら!」

ロン「君のほうこそ、隙あらばだれかれかまわず勧誘するのやめろよ。ハニーをだしに使うなよパパに言ったろ君自身が」

ハニー「思ったよりは集まっているけれど……」

ロン「冷やかし半分ってとこだね。もしくはハーマイオニーの迫力に押されたか。ハニーの魅力にゃかなわないけど」

ハーマイオニー「ありがとう!分かってくれて!はい、会員のバッジ……えっ、ちょっと、どうして!?ステキじゃない!あっ!新色もあるわよ!みて!素敵な赤い色でしょう!?」

ロン「文字通り反吐が出る、って顔して帰っていっちまった」

ハーマイオニー「『S.P.E.W』!!!スピューじゃないったら!!!」

336 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 18:33:29.69 MdQly6LE0 137/191

フレッド「実の結ばない努力をしているなぁハーマイオニーは。よっ、お前達」

ジョージ「やめとけよハーマイオニー。奴さん達にとってもいい迷惑だろうさ」

ハーマイオニー「あなた達には分からないわ!」

フレッド「ところがどっこい、ぼくたちは何度も厨房に行ったことがある。君はどうだ?」

ジョージ「へいへい、学生が入る所とは思えない、そんな逃げ文句はなしだぜ?どうだ?」

ハーマイオニー「……ないわね、ええ」

フレッド「実態を知る前に論じるなんざ君らしくないねぇハーマイオニー。口を結んでいてくれるかい?」

ジョージ「今度教えてしんぜようハーマイオニー。それより僕らの実を結んだ努力の話しを聞いてくれ!」

ハニー「なぁに?その小瓶」

フレッド「聞いて驚け!完璧ウェーザビーな『老け薬』だ!」

ジョージ「今朝完成したてホヤホヤのかわいいこちゃんだ!」

ロン「なんだよ、この間真剣な顔をして話してたのはそれだったのか。マーリンの髭」

フレッド「まぁそんな所だ。さっ、いくぜ相棒」

ジョージ「おうよ。こいつを飲めば百人力だぜ」

ハニー「好き好んで歳をとるなんて、変な話だわ」

ロン「君はいくつになっても最高だろうけどね!ハニー!ヒンヒン!」

ハーマイオニー「精々やってみればどうかしら……ダンブルドアの『年齢線』が、誤魔化されるはずないわ」

フレッジョ「「かんぱーーーい!!」」

337 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 18:38:58.32 MdQly6LE0 138/191

アハハハハハハハハハ!!
 ザワザワザワザワ クスクスクスクス

フレッド「ぜんぶお前のせいじゃ!」

ジョージ「いんやお前のせいじゃ!」

ロン「っははは、はははは!『年齢線』を跨いだまでは良かったけど、名前を入れようとした瞬間弾き飛ばされて、二人が白髪でひげもじゃになっちゃうなんて!!」

ハーマイオニー「ほーら、だから言ったじゃない。もう」

ハニー「一度成功したように見せるのが、本当、あの腹黒豚だわ」

ダンブルドア「ヒンヒン」

ハニー「どこから湧いたの」

ダンブルドア「うむ?豚はいつでも君の隣におるのじゃろ? さてさてウィーズリーズ、忠告したはずなのじゃがのう。医務室に行きなさい、君達のベッドが空いておるよ」

フレッジョ「「ありがとよ、アルバス。ふぉっふぉっふぉ」

ダンブルドア「ふぉっふぉっふぉ」

340 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 18:49:50.00 MdQly6LE0 139/191

ロン「いいもん見たよ。これでしばらくは連中をからかうネタができた」

ハーマイオニー「もっと大きな何かで脅し返される姿しかみえないわ」

ハニー「あの二人ですものね……あら!白豚!」

白豚「フィピヒィーン」

ハニー「返事を持ってきたのね……随分と遅かったじゃないの!どこを寄り道していたの!この……」

白豚「ヒィーン……」

ハニー「……ありがとう、ヘドウィグ。さっ、手紙を頂戴……なんだか、とても……薄いわね」

ロン「そうだねハニー!でもさ!奴さんは……あっ!そうか違うよハニー!これで普通の封筒くらいだよ!?」

ハーマイオニー「国内に戻ってきた潜伏先でこれだけ紙が手に入っただけでも凄いと思うわ……切れ端でもなく、きちんとした便箋だし」

ハニー「……無理はしないで、って、書いたのに」

ロン「そりゃムリな相談だぜハニー。彼は豚じゃないけどハニーのためなら何でもござれだろうからな」

ハーマイオニー「それで、手紙にはなんて書いてあったの?」

ハニー「……もう英国で安全な確保したから安心してくれ、って。それで……フクロウを変えて、城で起こったことは全て教えて、ですって」

ロン「白豚を使うな、ってことかい?」

ハーマイオニー「そうね……シロフクロウはもともと英国の鳥じゃないし、目立つから……」

白豚「フィピヒィーーーーーン!」

バシャァアアアアア!ベシャァアアアアアア!!

ネビル「ああああ!僕のカボチャケーキとジュースがああああ!!」

白豚「フィピィ、ヒィン」

ハニー「……ヘドウィグ」

ロン「自分を汚して、白じゃなくしたんだ!漢、漢だぜ白豚。豚フクロウの中で」

ハーマイオニー「悪目立ちだわ」

343 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 18:59:08.96 MdQly6LE0 140/191

校庭

ロン「そういえば今学期はまだハグリッドんとこに遊びに行ってなかったね」

ハーマイオニー「授業もあるし、曜日ごとにスクリュートの観察記録をしに行っていたから忘れていたわ」

ハニー「爆発豚たちはスクスク育ってるわね……共食いを始めてしまったのは、とても悲しいけれど」

ロン「うん、まぁ、何でも食べるってことだよね。僕もハニーに出されたら自分の腕だって食べるけど」

ハーマイオニー「腕は一本しかないでしょやめなさい……ハグリッドはきっと、『S.P.E.W』に入ってくれるわよね!」

ロン「吐いて捨てるだろうさ、反吐だけにね」

ハーマイオニー「S!P!E!W!」

ハニー「はいはい……湖が見えてきたわね。あら、あそこ。ダームストラングが寝泊りしてる帆船の先、あの人がいるわ」

ロン「! クラムだ!! どうしよう、サインはもらえるかな!!あぁちくしょ、手持ちの色紙には全部ハニーのサインがある!そうだ!教科書だ!どうせいらないし!!」

ハーマイオニー「学徒にあるまじき台詞が聞こえたわ……なんだかこっちを見てるわね」


  クラム「……」


ハニー「私に見惚れてるのかしら。当然のことだけれど」

ロン「あぁ、もちのね。僕でね。く、クラムが、そんな、僕はどうしろってんだ」

ハーマイオニー「静かにしておけばいいんじゃないかしら。やっぱりなんだか、陰険な感じね。図書館にあの人がくるといつも困るわ、女の子たちがキャーキャーうるさいんだもの」

ロン「ハーマイオニー、僕、今度から図書館通いになるよ」

ハーマイオニー「見上げた志だけど理由が見下げはてるからやめなさい」

344 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 19:06:18.42 MdQly6LE0 141/191

ハグリッドの小屋

ハグリッド「来てくれてありがとうよ!ハニー!ヒンヒン!」

ハニー「当然じゃない、私の可愛い豚の住まいだもの……でもね、えーっと」

ロン「……あー、ハグリッド?まぁ、外の木箱から漂うあの変な生き物のにおいも、あるんだけどさ」

ハーマイオニー「……あー、ハグリッド?髭剃りローションでも、あの、つけっぱなしなのかしら?」

ハグリッド「あ、すまん。あー、匂うか?その、オー・デ・コロンをつけてんだがよぉ」

ロン「……えっ?なに?おいでコリン?あの豚がどうしたって?」

ハニー「……香水をつけるのはこの私を向かえいれるマナーとして褒めてあげるけれど。ハグリッド、まさかあなた全身にかけたんじゃ」

ハグリッド「? おう!浴びたぞ!」

ハーマイオニー「ハグリッド、一張羅の背広を着込んだところ悪いのだけどとりあえず一度脱いで洗い落としてきて頂戴」

ロン「あー、あとその髪の毛のグリースみたいなのもね」

ハグリッド「な、なんかおかしいか!?うん!?俺にとっての目一杯のお洒落なんだがよぉ!」

ハニー「手伝ってあげるからいいから水浴びしてきなさいこの豚!!」

ハグリッド「ヒンヒン!ようがすハニー!ヒン!」

345 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 19:13:58.98 MdQly6LE0 142/191

ハグリッド「お、おぉぉ!すげぇ!これは俺か!別人みてぇだ!」

ロン「そんなでかい人が君とマクシーム以外にいてたまるかい」

ハニー「櫛が中々通らなかったのは困ったけれど、ハーマイオニーの呪文のおかげでなんとかなったわね。ふふっ、さすがね?」

ハーマイオニー「あー、そうね。この癖毛をなんとかしたくって練習はしているの。時間がないから毎日はとてもムリだわ……ハグリッド、見違えたわね」

ハグリッド「おう!ありがとよお前さんたち!ハニー!ハニーはやっぱり女神だ!ヒンヒン!」

ハニー「整えればどんなに冴えなくったって変われるのよ。それで、ハグリッド?その格好はどうしたの?」

ハグリッド「あー、いや!なーんでも!なーんでもねえんだ!うん、おめぇさんが来るって言うから、そんだけ!あぁ!」

ロン「豚としちゃ見直すとこだけどねハグリッド、説得力ないよ頬をハニー色に染めてちゃさ」

ハーマイオニー「そうね。ハニー色に。ところでハグリッド、このハニー色のバッジ、ステキだと思わない?」

ロン「ついにそっちの方向で説得することにしたんだね、君」

ハグリッド「おぉ?そりゃなんだ?……反吐?」

ハーマイオニー「『S.P.E.W』!しもべ妖精福祉振興協会よ!もう!なんでみんなそう読むの!」

ロン「なんで、って。文字通り、文字通りだからに決まってるじゃないか」

346 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 19:22:11.80 MdQly6LE0 143/191

ハグリッド「ハーマイオニー、そりゃダメだ。かえってあいつらのためにゃなんねぇさ」

ハーマイオニー「あなたは魔法生物が好きでしょう?だったら……」

ハグリッド「だからこそ、だ。連中はそれで幸せなんだ。全部の妖精から仕事を奪っちまったら連中を不幸にするだけだし、給料なんざ侮辱もええとこだ」

ハニー「私が自由にしてあげたとき、ドビーは、あの豚はとても嬉しそうだったけれど……」

ハグリッド「そりゃ、マルフォイのようなとこに仕えるのはかわいそうだがなぁ……あぁハニー、おめぇさんは優しいな!ヒンヒン!」

ハグリッド「とにかく、魔法使いはほとんど聞かんだろうよ。それに連中自体も望んでねぇ。何をするっちゅうんだ?」

ハーマイオニー「……もう!いいわ!こうなったら私たち三人だけでも頑張るんだから!ねっ、ロン!」

ロン「……えっ、なんだって?ごめん、今夜のパーティのご馳走のこと考えてた。ハニーの素晴らしさのついでに」

ハグリッド「そんなことより、そうだ。今夜だぞ。いよいよ三大魔法学校対抗試合が始まんだ!」

ハニー「競技について、あなたは何か知ってるの?ハグリッド?」

ハグリッド「おう!まず第一の課題は……だ、ダメだ!ダメだダメだ!ハニー、おめぇさんの頼みでもこればっかりは!」

ロン「なんだか見たことある光景だね」

ハーマイオニー「そんなハグリッドに教える学校側もどうかと思うわ」

348 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 19:32:21.44 MdQly6LE0 144/191

ハグリッド「お前さんたちの楽しみを邪魔したくねぇんだ、聞かんでくれ、ハニー!」

ハニー「……分かったわ。可愛い豚の気遣いに免じてそうしてあげる」

ハグリッド「ありがとうよハニー!お前さんは慈愛の女神だ!ヒンヒン!おっと、暗くなってきおったな」

ロン「なんだか大半をハグリッドの改善計画に使った気がするよ」

ハグリッド「すまねぇなぁ、ありがとよ。さてっと、城にいく前に少しスクリュートたちの世話してこねぇと。待っちょれ。いんや、ハニー。大丈夫だ。ちょいと危ない作業もあるからな。俺一人でやってくる」

ロン「あの生き物と関わることで危なくない工程があっただろうか」

ハーマイオニー「いつだって焼けどしたり刺されたり吸われたりする可能性と隣り合わせだものね」

ハニー「あら、言うでしょう?美しいバラには棘がある、って。かわいい豚にだって歯もついているし」

ロン「うん、君についてる棘は先丸いけどねって去年……あれ?」

ハーマイオニー「どうしたの?……あら、ハグリッド。外に出て、なんだか立ち尽くしちゃってるわね。えーっと、何か顔が、ハニー色どころかもう熱した鉄みたいに……」

ハニー「……あら、ふふっ。ボーバトンの大馬車から出てきた、マダム・マクシームを見つめているわ」

ロン「なーるほどね、あの一張羅やオーデコロンはあの人のため、ってわけか。おっどろきー!あの二人の子供なら1トンくらいあるんじゃないかな」

ハーマイオニー「あっ、そのままマダムと一緒に行ってしまったわ……まぁ。私達と一緒に城に行くんじゃなかったの?」

ハニー「いいことじゃない、応援してあげましょう?さっ、戸締りして私達も……待って。人間矢倉を組ませて城に行くあの子と鉢合わせするのはごめんだわ」

ロン「ハーマイオニー!君が上だ!」

ハーマイオニー「二人で組んでもただのトーテムポールじゃないの」

349 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 19:45:55.11 MdQly6LE0 145/191

大広間

ワイワイガヤガヤ
 ザワザワザワ

アンジェリーナ「私この間誕生日だったからさ。一応名前、入れてきたんだ」

ハニー「あら、それじゃあなたが代表よ、きっと。頼りになるチェイサーだもの」

アンジェリーナ「ははっ、ありがとう。今年はウッドから引き継いでキャプをやる予定なのが中止になって、なんだかやりきれなくってさ。思い切って、ね」

フレッド「わしらのぶんも頑張っておくれよ、あんぜりーな」

ジョージ「そうじゃ、せでりっくなんぞには負けられんのう」

ハーマイオニー「髭も白髪もすっかり治ったのに変な風に喋らないの」

ロン「誰になるかな。まぁ、本当の本当に最高なのはハニー一人だけだけどね!対抗馬なんて、誰も……ハッ!おらっ!」

ハニー「えぇ、そうね。ロン、私も揺れてしまうからせめて一声かけなさい」

ロン「ヒン!」

ハーマイオニー「あと人語にして頂戴、私も驚くから……あっ!ダンブルドア校長が立ち上がったわ!」

ザワザワザワザワ

ダンブルドア「皆、よく食べてよく飲んだことじゃろう。さて、とびっきりのデザートといこうかの」

ダンブルドア「炎のゴブレットほぼ決定を下したようじゃ。もう一分ほどで発表されるじゃろう」

ダンブルドア「呼ばれた生徒は起立しておくれ。皆、拍手で祝福しようぞ。三人出揃ったら、そこの扉から隣の部屋に移ってほしい。最初の指示がなされるじゃろう」

ダンブルドア「さて……いよいよじゃ」

ボォオオオオオオオオ!!

ハニー「炎が激しくなったわ」

ロン「クラム、クラム、クラムクラムクラム……!」

ハーマイオニー「ロン、腕がもげかけてるわ」


ボォオオオオオオオッ……ボッ!

ダンブルドア「名前が、出たようじゃの。よ、っと」

ザワザワザワ……シーン

ダンブルドア「……ダームストラング代表は――ビクトール・クラム!!」

ロン「そうこなくっちゃ!!」


ワアアアアアアアアアアア!!!
 クラム!クラム!クラムクラムクラム!!!

カルカロフ「ブラボーーーー!ビクトール!分かっていたぞ!君が選ばれるのは!」

クラム「……」

350 : VIPに... - 2013/01/22 19:59:01.26 MdQly6LE0 146/191

ロン「やっぱりそうだよな!よし、このクラム人形を代表選手仕様にしないと!あぁ!腕がもげた!マーリンの髭!」

ハニー「ふふっ、ロンったら自分のことみたいに喜んで」

ハーマイオニー「ほんと、ホグワーツの代表よりも彼を応援しそうね……あっ、次だわ」

ボォオオオオオオッ……ボッ!」

ダンブルドア「……ボーバトンの代表は――フラー・デラクール!」

ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオブヒィーーーーーン!
 キャアアアアアアアアアアアアアアアアブヒィーーーーーー!

フラー「おーぉぅ、あっりがとうございまぁーす」


ロン「うわぁ、なんてこった!僕は誰を応援すれば、あぁ、どうし、あっ、眼があっttハッ!ネビル!おらっ!」

ネビル「うん!くらえっ!いつも得してるくせに!」バキャッ!

ハニー「いきなり自分で殴るのはやめてといたけれど他の豚に殴らせろとは言ってないわ」

ハーマイオニー「いつ伝えたのかしら……あぁ、どうせあれねもう」


ボォオオオオオオッ……ボッ!

ダンブルドア「最後は、ホグワーツ代表――セドリック・ディゴリー!」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!
 ヤッタアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

ロン「なんだよ……ってうわ!?うるさいな!大声はハニーを讃える言葉だけにしろよ!」

ハーマイオニー「は、ハッフルパフ生みんなが、泣くくらい喜んでるわ……まぁ少しだけ他の寮よりも地味だったものね」

ハニー「アンジェリーナ、元気だして。来年のクィディッチ杯で思い知らせましょ」

アンジェリーナ「ありがと、ハニー」

ロン「ヒンヒン!ハニーは優しいね知ってたけど!でもそっか、つまんないな。こりゃ応援するのはくら、いやあの子も、でも……あれ?」


ダンブルドア「結構!結構!ハッフルパフの諸君、興奮冷めやらぬことかと思うがセドリックがぺしゃんこになる前に話してあげるのがよかろうて!さて!選ばれなかった者もあらん限りの力を持って応援するのじゃ!そうすることでみながこの催しに貢献でき――」


ハーマイオニー「……どうして、炎のゴブレットがまた。炎が激しくなってるのかしら」

ハニー「これってまるで、さっきみたいに誰かの名前が……あっ!」

ボォオオオオオオオオオオオオッ……ボッ!

ダンブルドア「……」



ダンブルドア「ハニー・ポッター」

ハニー「……えっ」

351 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 20:07:30.33 MdQly6LE0 147/191

シーーーーーーーーン

ダンブルドア「ハニー・ポッター!」

ハーマイオニー「ハニー、立たないと!ほら!」

ハニー「……っ」

ダンブルドア「……」

ハニー「……」

ザワザワザワ ザワザワザワ

ロン「……」

ヒン?ザワザワ……ヒン?


ロン「ヒンヒーーーーン!ハニーも代表だーーーーー!!!」


ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!ヒンヒンヒーーーーン!
 ザワザワザワザワザワザワザワ
 ズルしたんだ!  ザワザワザワザワヒン
17歳じゃないのに! またポッターだ!

ダンブルドア「……選手の諸君。隣の部屋へ移動するのじゃ。すぐに」

ハニー「っ、待ちなさい。私……」

ハーマイオニー「ハニー、今は先生に従って。えぇ、そうしてあげて……」

ロン「ヒンヒン!ハニー!フレーフレーハn……あっ」
 
 フラー「ふふーぅん? ふん、ふん。おもしろーいことみたいでーす」

 クラム「……」

 セドリック「……どうして」

 ハニー「……」

ザワザワザワザワザワ
 ワァアアアアアアアア!ワアアアアアアアア!!
 ふざけるなーーーーー! わああああああああ!! ヒンヒーン!

ロン「……」

ハーマイオニー「一体、どうなってるのかしら……あら?ロン、なんだか急に大人しくなったわね。まさかあの人にまた……ロン?」

ロン「……っ。ハーマイオニー、君、言ってたよな。選手同士はライバル視しあって……どんな手段を使っても、情報を……?」

ハーマイオニー「? えぇ、そうね。そういう話だったわ」

ロン「……」

ロン「ヒンヒーーーーーーーーン!!!」

ジニー「ヒン!?ヒンヒン!」

ネビル「ヒンヒン!?ヒーーーン!」

ハーマイオニー「手段は人知の範囲にしなさいっ!!!!」

352 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 20:23:02.04 MdQly6LE0 148/191

空き教室

バグマン「いやいや、いや!なーんてことだ!声が聞こえていたがおったまげた!まさか、四人目の代表選手とはなぁ!え!ハニー!!」

ハニー「いらっしゃっていたのね……でも、私」

クラウチ「……」

バタン!

ダンブルドア「……」

マクシーム「だんぶりーどーる!?これはいかなことでーすか!?よにーんめの代表なんて、聞いていませーーーん!」

カルカロフ「同じく説明を求めたいものですな!アルバス!各校二人も代表ををだしていいとは聞いていませんが、それとも私が!規則を読み間違っていたとでも!?」

マクシーム「セ・タァンポシーブル!!」

スネイプ「誰の咎でもない。カルカロフ、マダム。ダンブルドアを責めるのはお門違いというものですぞ」

ハニー「……」

スネイプ「全て、は。このポッターの責任だろう。ポッターはこの城に来てからというものあらゆる規則を踏みにじってきた。そう、決められた線を越えてばかりいる。今回はそれが『年齢線』だったというだけの――」

ダンブルドア「もうよいセブルス。下がりなさい」

スネイプ「……ご命令とあらば」

ダンブルドア「ハニー。君は、炎のゴブレットに名前をいれたのかね?」

ハニー「いいえ。それに上級生の誰にも頼んでいないわ」

スネイプ「フンッ、信じられたものでh」

ダンブルドア「セブルス、黙っておいてほしいと言ったのじゃが」

カルカロフ「おやおや、おや!ダンブルドア!なにかつっこまれるとマズイことでもあるのかね!」

マクシーム「おーぅ、そうにちがいませーん。だんぶりーどーるの『年齢線』が、まちがっていーたとか」

マクゴナガル「全く馬鹿馬鹿しい!あなたたちはこれを何だと思っているのですか!アルバス・ダンブルドアですよ!?彼の魔法の腕に文句があるはずはありませんね!?それ以外にはあっても!」

カルカロフ「……まあ」

マクシーム「……」

ダンブルドア「ありがとうミネルバ。心に染み渡る言葉じゃ。色んな部分に」

マクゴナガル「当然です。そして、ダンブルドアもこの子の寮の寮監の私も!ハニーがそのような真似はしないと確信しています!みなさんが納得するにはこれで十分かと思いますが!?」

ハニー「あの……先生」

マクゴナガル「なんですポッター!」

ハニー「……必死すぎて」

357 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 20:41:04.03 MdQly6LE0 149/191

カルカロフ「あー、バグマンさん。それに、あー、あの、く、くら、ひぃっ、クラウチさん」

マクシーム「おふたーりは公正な審査員でーす。おふたーりのいけんをお聞かせくーださい」

バグマン「あぁ、ああ。そりゃ、17歳以上と決められてはいたがね!それは今年に限り特別措置として設けられた制限だ!本来ならどんな年齢だろうがゴブレットには名前を入れられた!」

クラウチ「……そして、このことが重要なのだが。『炎のゴブレットからハニー・ポッターの名前が出てきた』つまり彼女にはこの瞬間から、競技に参加し競い合う義務がある。入れた入れないは関係なく、これは明白なルールであり魔法拘束だ」

ムーディ「そうだ!都合のいいことにな!」

カルカロフ「ひぃっ!?む、むむむぅでぃ!? なんだ、つ、都合!?そうだ、そうに違いない!ダンブルドアが、ホグワーツばかり都合よくことが運ぶように……」

ムーディ「不自然にどもるな呪う気か返り討ちにしてやるぞ!ちがう!わからんか!『炎のゴブレット』を欺くには強力な『錯乱の呪文』が必要だ!この小娘にはそんな真似はできん!この城にいるヒヨッこどもの誰にもな!」

マクシーム「おぉーう、それならやはりだんぶりーどーるの」

ムーディ「まだわからんか!ポッターを試合に参加させて得をするのは誰だ!?え!?こんな危険なものにだ!そう!ポッターを殺したくてしかたない輩にきまっておる!!!!」

ハニー「!」

ムーディ「どうだクラウチ、わしの考えはいきすぎた戯言か!?え!?」

クラウチ「……今年の試合は特別に安全であるからして」

ムーディ「あぁそうだろう!だがな、連中の考えることは狂ってる、そうだろうが!闇の力に魅入られた連中の、そういうやり方を考えるのがお前やわしのやり方だろう!身に覚えがあろうなカルカロフ!それに――」

ダンブルドア「アラスター!!!」

ムーディ「……あぁ、すまん。少し興奮した、ああ。酒でも飲もう、あぁ、取り乱した貴様の様子でも肴にしてな、カルカロフ」


361 : ◆GPcj7MxBSM - 2013/01/22 20:54:10.83 MdQly6LE0 150/191

ダンブルドア「……どういった経緯や思惑の上で今この状況が成り立っておるのか、我々は知らぬ」

ダンブルドア「しかしじゃ、結果を受け入れねばならぬ。ルードやバーティの言ったとおり、『炎のゴブレット』の決定は絶対じゃ。それにあれの炎はもう消えてしもうた。再び選びなおすことも敵わんじゃろうて」

ダンブルドア「他になにか名案があるかの、イゴール。マダム」

カルカロフ「……まぁ、いいだろう。あー、試合を始めてその子がどう、というわけではない。優勝するのはビクトールに決まっている。うん」

マクシーム「……進めてくださーい」

ダンブルドア「だそうじゃ。バーティ、指示を」

クラウチ「……あぁ、指示。うむ」

ハニー「(……病気かしら。なんだか……凄く疲れてみえるわ)」

クラウチ「最初の課題は、君達の勇気を観るものだ。未知のものと遭遇したときの勇気は魔法使いにとって重要な資質であり、なくてはならない。競技は十一月二十四日に行われる」

クラウチ「いかなる助言もいかなる指導も教員から受けることは許されず、競技には杖のみの携帯が許可される。試合は過酷で、また時間のかかるものであるため。生徒は今年度の期末テストを免除するものとする」

クラウチ「……これで全部だろう。どうかね」

ダンブルドア「いかにも。じゃが、うむ。バーティ、少し疲れすぎてはおらんかね。やはり城に泊まってはどうじゃ?」

バグマン「そうだぜバーティ、そうしろよ!今やこのホグワーツが全ての中心だぜ!わたしは泊まらせてもらうよ、ダンブルドア!」

クラウチ「そうはいかない。若手の、ウェーザビーに任せっぱなしでね。熱心だし、最近では周りによく声をかけられているようだ。熱心すぎるのがどうも……それでは。選手、頑張りたまえ」

ダンブルドア「うむ。みな、かえってよろしい。セドリック、ハニー。早く寮に戻るのがよかろう。みな、君たちを中心にドンチャン騒ぎをしたくてしかたないことじゃろうて。さぁおかえり!チーチチッ!」


365 : VIPに... - 2013/01/22 21:13:39.41 MdQly6LE0 151/191

廊下

ディゴリー「……」

ハニー「……」

ディゴリー「それじゃあ、さ。僕達あの、戦うわけだ」

ハニー「……そうね。そうなったみたいだわ」

ディゴリー「……」

ハニー「……」

ディゴリー「あー、今度はさ。まぐれで勝った、とは言われないくらい。あー、僕自身が胸を張れるくらいに、勝つよ」

ハニー「……えぇ。私も、やるからには完璧にしてみせるわ」

ディゴリー「そう……そうか」

ハニー「……」

ディゴリー「……あー、僕、こっちだ。話せてよかった。それじゃ」

ハニー「えぇ、お互い大変ね……私はもう、何がなんだか、だわ。さようなら」

ディゴリー「……」

ハニー「……」

ディゴリー「なあ、あー……ポッター」

ディゴリー「君がどうして、参加することになってしまったんだ?だって、そうだろ?君は……」

ハニー「……えっ?」

ディゴリー「……なんでもないよ。じゃあね」

368 : VIPに... - 2013/01/22 21:20:03.31 MdQly6LE0 152/191

グリフィンドール寮

ガヤガヤガヤガヤ
ヒンヒーーーーーン!
 ヒーーーーーン!

シェーマス「僕らのハニーが代表だ!ヒンヒーーン!」

ディーン「優勝確実だ!ヒンヒンヒーーン!」

フレッド「花火だ煙幕だ火柱だーー!ひゃっほーーーーーーー!」

ジョージ「開発用の花火をぜーんぶ使いきろうぜ!ひゅーーっ!」

アンジェリーナ「ああ!ハニー!ほんと、頑張ってね!私が出れなくて残念だけど、あんたがやってくれればたのもしいわ!」

ハニー「賞賛の言葉は高貴で可憐から……ねぇ、分かったから。もう、可愛い豚たちね、はいはい」

ケイティ「髭も生やさずにどうやったの!?」

ハニー「あのね、私は……」

アリシア「応援旗を改造してマントにしてみたの!ハニー、さぁ!羽織って!未来のチャンピオンだわ!」

ハニー「そういうのは、いいの。あのね……」

ヒンヒン!ヒンヒーーーーン!!

ハニー「っ、もう!ロンとハーマイオニーはどこ?」

ハーマイオニー「こっちよ、ハニー」

ハニー「あら、ようやく……なぁに?談話室の外……そうね。寝室の方が私はいいのだけれど」

ハーマイオニー「そ、そういうのじゃなくて。ううん、そういうのも見越してなのかしら……あのね、ロンの調子がおかしくて。ついてきて、くれるかしら」

ハニー「?私の、一番の豚が?……案内して!早く!」

ハーマイオニー「……」

370 : VIPに... - 2013/01/22 21:31:40.66 MdQly6LE0 153/191

空き教室

ロン「あー、ごめんよハニー。君のお祝いパーティに顔を出せなくって」

ハニー「いいのよ。何か理由があったんでしょう?」

ハーマイオニー「……」

ロン「……まあ、出る気がなかったんだけどさ」

ハニー「……えっ?」

ロン「ハニー、どうして黙ってたんだい?そりゃ、言いづらかったかもしれないけどさ。君が立候補するなら、僕達豚……僕らは応援したのにさ」

ハニー「……ちょっと、何を言ってるの?」

ロン「だって、そうだろ?あー、きっと君はこう思ったんだね。この試合で優勝して、そうさ。カッコいい所をみせれば、もっともっと豚が、って」

ハニー「……」

ロン「何を使ったんだい?透明マント?それとも、僕より有能な使える、大事な豚?僕にはナイショだったのに。ハーマイオニーにも」

ハニー「私が……わたしが!!パパからもらった大事なマントを!そんなもののためにつかうはずがないでしょ!?!?あなたたち以上に、大事、なんて……!!」

ロン「もう付き合いきれない」

パチンッ

ハニー「!ちょっと、誰の許可でその首輪を外しているの。ロン!!やめなさい、ロン!!聞きなさい……聞いて」

ロン「やだね。僕はもう君の豚じゃない。この首輪はもっと相応しい奴につけろよ……それじゃ」

ハニー「待ちなさい!!ロン!!待ち、待って、まってよ、ロン……!!!」

ロン「……」

ハニー「どうしてよ!!どうして!!あなた言ったでしょ、わたしと、ロン!!!!!」

バタンッ

ハーマイオニー「……」

ハニー「……っ、っっっ、呆れたわ。主人のことも信じられない、っ、あんな、出来の悪い豚、いいえ、豚、以下だった、なんて」

ハーマイオニー「……ハニー」

ギュッ

ハニー「……ハーマイ、オニー。あなたは?」

ハーマイオニー「そばにいるわ」

ハニー「……ほんとう?」

ハーマイオニー「えぇ。きっとあの人も、すぐに。だから泣き止んで?ね?ハニー、あなたの涙もとっても、綺麗だけど。わたし、わたし、そうね……慰み者にしても、いいから……」





グリフィンドール寮

ロン「……」

ジニー「……」

ネビル「……」

ロン「……任せたよ」

ヒン!!!!!

378 : VIPに... - 2013/01/22 21:42:08.54 MdQly6LE0 154/191

翌日 大広間

ザワザワザワザワ ザワザワ
 ヒン

ジニー「おはようおねぇさま!ヒンヒン!……あー、いいわねハーマイオニーは。朝からおねぇさまと手が繋げるなんて豚の一生の頼みどころか再々来世まで本物の豚でいいくらいの望みなのに!」

ハニー「おはよう。そうね、来世だってあなたは私の豚に違いないわ、あなたはね」

ジニー「違いないわ!あっ、行かなきゃ!ヒンヒン! それじゃ、おねえさま!」

ハーマイオニー「なんだか忙しいわね、ジニー。ねぇハニー、ふくろう小屋にいきましょう?」

ハニー「……二人きりになるのなら、もっと良い場所があるけれど」

ハーマイオニー「ち、ちがっ、いいえ、どうせそうなりそうだけど……手紙を、書かなくっちゃ」

ハニー「……シリウスに?」

ハーマイオニー「えぇ。三大魔法学校対抗試合のことは新聞には絶対載ることでしょうし、規格外のあなたなら尚更だわ。シリウスも、あなたから知らせてほしいと思うの」

ハニー「……そうね。そうしてあげましょう。シリウスは……分かってくれるかしら」

ハーマイオニー「……」

ハニー「……やめましょう。行ってしまったものは仕方ないし、知らないわ。さっ、ふくろう小屋に行きましょう?しっかり歩いて。自分の足で」

ハーマイオニー「えぇ、あなたらしいわ。ハニー」

383 : VIPに... - 2013/01/22 21:51:16.31 MdQly6LE0 155/191

ふくろう小屋

フィーンフィーン
 ケーーーケーーッゲーッ
 ピーーピピチチピーフォイチチチッ

ハニー「『――私には何がなんだか分からないの。ムーディは、私を殺そうとしている誰かの仕業だ、って』」

ハーマイオニー「……あの人らしいわ。油断大敵!そういうこと?」

ハニー「えぇ、ほんと。あとは、知らせることは何も……でも、そうね」

ハニー「『――シリウスおじさんも、バックビークも。どうかお元気で』」

ハーマイオニー「……二つの意味で泣きそうだわ、シリウスは」

ハニー「? さっ、これをだして、早く授業に行かなくっちゃ……最初は……『薬草学』ね」

ハーマイオニー「……」

ハニー「……アーニーと、ジャスティンは」

ハーマイオニー「平気よ。それは、少しは思う所があるでしょうけど。あなたに二度と無礼なまねはしないって誓ったじゃない」

ハニー「……そうよね。ええ、グリフィンドールのみんなと……可愛い豚たちがいれば、へっちゃらよ」

ハニー「……他の寮の人からの、私がズルをした、なんて視線くらいね。へっちゃらだわ」

白豚「フィピヒィーン……」

ハニー「ありがとう、白豚。でもごめんね、やっぱりあなたは使えないの……女の子なのに汚くさえてごめんね、ヘドウィグ。大事な大事なお友達。一緒にいてくれる?」

ヘドウィグ「フィピヒン!!フィピィ!ヒンヒン!」

 フクロウs「ヒーーィンヒン!」

ハーマイオニー「……フクロウ豚部隊が統制されてるわ。いつの間に……あぁ、見越していたのね。まったく」

390 : VIPに... - 2013/01/22 22:07:31.64 MdQly6LE0 156/191

地下牢教室

スネイプ「そしてこのニガヨモギはこう!こう入れるのだ!分かったな!」

ハーマイオニー「あなたがアイマスクをつけてから、スネイプ先生のテンションがなんだかおかしいわ」

ハニー「あの時の件で最初は苦々しく睨みつけていたくせにね……えぇ、今日は目を守ってくれる優秀な豚がいなかったから」

ネビル「ごめんよハニー!ヒンヒン!僕がノロマなせいで!」

ドラコ「おやおや、この分じゃ試合の結果は目に見えてるな。ポッター、ズルして何でも勝ち取るなんて、君はいつからこっちの寮風に染まったんだい?おっとそうなると、そこの『穢れた血』は君の隣にいるのはちゃんちゃらおかしいね」

ハニー「っ、マルフォイ。あなた今、的確に私の中の禁句を二つも三つも触れたわよ。いい加減にしなさい」

ドラコ「フォーイ?……オホン。ほーう?だったらどうなんだい?」

ハニー「……スネイプは魔法薬を作るのに夢中でこっちを観ていないわよ?」

ドラコ「言い訳は十分だ、くらえポッター!『デンソージオ、歯呪い!』」

ハニー「『ファーナンキュラス!鼻呪い!』」

ネビル「あぁーっ!フォイがフォイッと放った呪いとハニーの杖から放たれたすんごく綺麗な閃光が空中でぶつかって、お互いじゃなくてハニーのはゴイル!フォイのは……は、ハーマイオニー!?」

ハニー「っ!?ハーマイオニー、ハーマイオニー!?あぁ……」

ロン「! なんだよ、何事だい!? あーっと、ハーマイオニー!?どう……あー、あの、笑顔からのぞく前歯がステキ、だね。うん。いつも以上に」

ドラコ「ゴイル!ゴイル!こんの、ポッター!!ウィーズリーいたのか!うるさい鳴き声がしないから死んだものかとばかり!」

スネイプ「この騒ぎはなんだ!我輩が完璧な魔法薬を作る間に何をしている!」

ドラコ「先生!ポッターがゴイルに呪いを!」

スネイプ「……酷い状態の鼻になっておるな。あいにく治癒の薬がない。医務室につれていきなさい」

ドラコ「フォイ!」

ロン「マルフォイのほうだって!これをみろよ、おいハーマイオニーなんだよ、見せろって、ほら」

スネイプ「……とくに、いつもの前歯の様子と変わらんようだが?」

ハニー「っ、このっ、[ピーーー]!!!!」

ロン「オ○ニーオ○ニーオ○ニー」

ネビル「とても聞かせられない言葉なのでヒンヒンで隠しています!!」

395 : VIPに... - 2013/01/22 22:14:06.32 MdQly6LE0 157/191

スネイプ「……左様。授業中に勝手に退出したグレンジャー、そしてお二人の教授に向けるべきではない失礼極まりない言動によって。グリフィンドールから50点減点」

ロン「この万年女日照り!」

ハニー「そんなことだからいつまでも童貞なんだわ!」

スネイプ「黙れ!!!!座れ!!!!!授業を続ける!!」

ロン「ふんっ、あのベタベタ野郎。ところで君ってなんであいつのこと最初っから童貞って……あっ」

ハニー「だって、子供っぽいってことでしょう?あの人ぴったりで……あ」

ロン「っ、おーいシェーマス、薬できたかい!」

ハニー「……一度座らせてくれたのに。そうね、体が覚えてた、だけなのね」

ネビル「なんせ君の一番の豚、だったからね……代わりはいないと思うけど」

ハニー「……どうかしら。ねぇネビル?あなたも、そうね?座り心地はよさそうだわ……?」

 シェーマス「上々さ……おいロン!!やめとけ!!!これ飲んだらマズイって!いや味という意味じゃなく!気持ちはわかるけど!ロン!ローーーーン!!」

399 : VIPに... - 2013/01/22 22:22:32.08 MdQly6LE0 158/191

スネイプ「さて。約一名、一命をなんとか取り留めるような馬鹿げた状態になってはいるが。全員完成間近のようですな」

ハニー「ロンはあっちのほうでなにをしてたのかしら……そんなに私と話したことが嫌だった、ってことね」

ネビル「ち、ちがうよ、きっと、うん、いつものことだよ。ヒンヒン」

スネイプ「私語はつつしみたまえ。これ以上は減点されたくないだろう。さて、この薬品の味見を……ウィーズリー、半死半生で手を上げなくてよろしい。ほかのものに、もう一人。試してもらうこととしよう」

ネビル「これ、なんだっけ。『瞼が閉じて開かなくなる薬』、だったよね?」

ハニー「……正確にできていたらなんてことないけれど……」

スネイプ「さて、それではポtt……うむ?」

ギィィィッ

コリン「こんにちはハニー!ヒンヒン!スネイプ先生、ハニー・ポッターが呼び出されたそうなのでこの豚めがハニーの元に参りました!ヒンヒン!」

スネイプ「……なんの冗談だ。今ポッターはとてもとてもとてつもなく重要な授業の被験体になるのだが」

ハニー「やっぱり私にさせるつもりだったのね。何様なのかしら」

コリン「ですが先生!代表選手の呼び出しです!予言者新聞のインタビューやら、写真撮影、あ、これ僕がやるんですけど、とにかく緊急なんです!ヒンヒン!」

スネイプ「~~~っ、よかろう!ポッター!とっとといけ!」

ハニー「……そうしてあげる。コリン、偉いわね。褒めてあげるわ」

コリン「はいっ!ヒンヒン!」

スネイプ「ロングボトム!一気だ!!」

ネビル「うわああああああああん!!!!」

404 : VIPに... - 2013/01/22 22:33:42.43 MdQly6LE0 159/191

空き教室

バグマン「よう!よう!きたな、四人目の代表選手だ!ようハニー!元気か!」

ハニー「えぇ、あなたほどではないけれどね」

バグマン「はっは!違いない!こっちはリータ・スキーターだ!今日君のインタビューを担当する。短い記事だがね!」

ハニー「リータ……?聞き覚えが……あぁ」

スキーター「短くはないかもしれないわ、ルード。さぁて?ようござんすわ!さぁお嬢さんならんで!まあ!四人がそろいぶみ!すてきざんす!」

クラム「……」

フラー「よーく、言われまーす!」

ディゴリー「……なんだか人形みたいだ」

ハニー「……」

スキーター「んー?ちょーっと固いざんす!そこのマッチョメン!もっと笑って!その鍛え上げられた肉体にはどーんなあくどい術が秘めているんざんしょ!」

クラム「……」

スキーター「んまー可愛らしい!りんごのほっぺがステキざんす!赤いのは血色かしら、それとも誰かの血の涙ざんすかね!」

フラー「……おーぅ?」

スキーター「あまーいマスクの下には優越感かしら!それとも冷徹な瞳が覗いているのかしら!興味は尽きないざんす!」

ディゴリー「……」

スキーター「そしてそして!あぁーぁ!すてきざんすすてきざんす!ハニー・ポッター!反逆者は人気でるわよ!すてきざんす!」

ハニー「……別に反逆なんかしていないわ」

スキーター「生意気なところもスパイスばっちり!ルード!この子からインタビューしてようござんしょ?」

バグマン「あぁ、手短に……

スキーター「あの事はできればあたくしのメモ帳だけにしまっておきたいもんざんす」

バグマン「どうぞどうぞいくらでも!!!」

ハニー「……何を握られているのかしら」

418 : VIPに... - 2013/01/22 22:46:26.28 MdQly6LE0 160/191

箒倉庫

ハニー「……狭いけれど、妙に落ち着くのが嫌だわ」

スキーター「『自動速記羽ペン』を使っても?このほうがあなたとしぜーんに会話ができるざんしょ?」

ハニー「構わないわ。何のことか分からないけれど」

スキーター「そう、あなたはなーんにも知らない、右も左もわからないまだまだひよっこの魔女みならい!そうざんしょ、ハニー・ポッター!」

ハニー「誰に言って……」

スキーター「若干十二歳のあなたが十七歳の魔法使いたちに立ち向かう!どんなお気持ちかしら?」

ハニー「私、十四だけれど……『悲劇の過去の置き土産、額の傷が彼女の可愛らしくあどけない顔を台無しに――』この傷はたしかに苦々しく思ってるわ。だけどそんなこと一言も……」

スキーター「羽ペンは気にしないでほしいざんす。さぁさ、どうして決心したの?この試合に出ようだなんて」

ハニー「何度も説明しているわ。私は入れていない。どうして選ばれたのかも分からないの。悔しいことにね」

スキーター「なるほど、そういう体でいくわけざんすね!」

ハニー「聞いて……体って何よ!」

スキーター「もしかしてなるほど!過去のトラウマがあなたを駆り立てるんざんす?両親はあなたを誇りに思う、そうざんしょ?何せ三大魔法学校の一角ホグワーツの代表選手ざんすから!」

ハニー「選手の一人、よ!」

スキーター「あんな顔だけの鳥頭なんざ興味ないざんす!」

ハニー「あなたそれでも報道者なの!?私の眼には『両親を想うがための涙』なんて溜まってないわ!!」

スキーター「こんなもんざんしょ、どこの世界のマスコミだって。お嬢さん!さぁさ!もっと聞かせて頂戴!すてきざんすわ!」

421 : VIPに... - 2013/01/22 22:56:25.39 MdQly6LE0 161/191

グリフィンドール寮

ガチャッ

ハニー「……ふぅ」

ハーマイオニー「おかえりなさい、ハニー。取材だったり撮影だったり、大変だったそうね」

ハニー「あぁ、ハーマイオニー。えぇ、コリンがやけに張り切ってフィルムを何本使ったのかしら。戻っていたのね……無事、治ったの?」

ハーマイオニー「えぇ……マダム・ポンフリーに頼んだら、すぐだったわ。でも、あの……」

ハニー「? ……ふぅん」

ハーマイオニー「あー、えぇっとね!シリウスから手紙が届いていたわよ?十一月二十一日の午前一時、あなた一人で談話室にいるように、って!」

ハニー「本当!?見せて!……どういうつもりかしら。まさか、城に!ねぇハーマイオニー、し、シリウスに会えるのかしら……あぁ、やっぱり」

ハーマイオニー「あっ、ごめんなさいニヤニヤしていたつもりは……な、なに?あー、そうね。何にせよ、あなたと連絡をとるつもりでしょう……手?えぇ、繋いでほしいわ。なに……?」

ハニー「そうね、お願いしてあげる。ねぇハーマイオニー。今日はとっても嫌な気分だったけれど、シリウスのことや……その素敵なことのおかげで、ふきとんじゃったわ」

ハーマイオニー「な、なんのこと、かしら……あっ、あぁ」

ハニー「……もっと深く、ね?」

ハーマイオニー「あっ、あぁ、そんな、これ以上だなんて、あぁ、ありがとうマダム・ポンフリー、あぁ、ハニー、私の少しは控えようっていう決意まで、レデュシオされてしまうわ……」


ラベンダー「ねぇパーバティ」

パーバティ「なあに、ラベンダー」

ラベンダー「私達、いつまで談話室で寝るべきかしら」

パーバティ「さぁ。でも本望よね」

ラベンダー「もちのウィーズリーのあのおバカさんよ」

426 : VIPに... - 2013/01/22 23:11:31.04 MdQly6LE0 162/191

数週間後

ガヤガヤガヤガヤ

ハニー「……あの女。なにが三大魔法学校対抗試合のインタビューよ。私のことをあることないこと書いているだけじゃないの。私が全国紙をかざるなんて遅すぎる話だけれど」

ハーマイオニー「十三年前も前面記事大見出しだったと思うわ……フラーって子も、クラムも、最後の行に少しだけ。スペルは間違ってるけど

ハニー「セドリックにいたっては名前すらないわ……あぁ、ハッフルパフの人たち……」

ヒソヒソヒソヒソ
 ヒン ヒソヒソヒソ

ハーマイオニー「……ぶれない声が聞こえたわ。アーニーかしら」

ハニー「出来る豚ね」

ドラコ「おーいポッター!ハンカチはいるかい!?『瞳に大きな涙を溜めて気丈に両親へ必ず勝つと誓うハニー・ポッター』なんだろ!?」

ゲラゲラゲラゲラ

ハニー「……」

ハーマイオニー「……ムシよ、ムシ」

ドラコ「おーいポッター!『彼女は学校一の優秀な生徒であるとびきり可愛いグレンジャー嬢ともアブナイロマンス』だとさ!この学校ってのはどこのことだい?そこの頭でっかちが一番だ何てどこの世界だかな!」

そこかよドラコ 百合につっこめよ
 お前くらいだろポッターに話きけんの

ドラコ「!?」

「ハァイ、ハニー!」

ハニー「っ、えぇそうよ!私とハーマイオニーで誰も手の届かない高みを目指すタワーでも築いてやるわ!だから放っておいて……あっ」

チョウ「あっ、その、あなた、ハンカチを落としたわ。それを伝えようと思って」

ハニー「あぁ……ごめんなさい。チョウ」

チョウ「えぇっ。試合は、水曜よね?私、応援してるわ!同じシーカーとして、ねっ!」

ハニー「……ありがとう」

チョウ「いいえ!あぁ、あなたとハーマイオニーのタワー?とっても興味あるわ!今度聞かせて?それじゃ!」

ハーマイオニー「……なんというか、マイペースね」

ハニー「なんだか大して話してもいないのに好感度を上げさせられたわ。悔しいけれど」

ハーマイオニー「さすが、レイブンのあなた」

ハニー「なぁに、それ」

ハーマイオニー「今度ロンにでも聞きなさいな、あぁ、分かった、ごめんなさいったら。はいはい、手を繋いでほしいわ。ふふっ」

430 : VIPに... - 2013/01/22 23:21:13.32 MdQly6LE0 163/191

ハグリッドの小屋

ハグリッド「ほんと、おめぇさんはトラブルに巻き込まれやすいよなぁ、ハニー。誰がいれたか、やっぱり分からんのかい」

ハニー「えぇ、悔しいことにね。ジニーによると、ホグワーツで名前を入れた人は間違いなく自分の名前しか入れてないって。出来る豚だわ、彼女って」

ハーマイオニー「そうね、ジニーも」

ハニー「? も?」

ハーマイオニー「何でも。今度の水曜日が試合だなんて、信じられないわ」

ハグリッド「あぁ、あっという間だったなぁ……そんでな、ハニー。あー、今晩は空いてるか?」

ハニー「? 散歩のお誘い?そうね、スクリュートたちもそろそろ外を……あっ」

ハーマイオニー「……あー、今日はどうしても、ハニーは外出できないと思うわ。ねぇ?」

ハニー「そう、ね。ごめんなさいね、ハグリッド。豚なあなたの頼みだけれど……」

ハグリッド「いや、いや!いいんだ……と、すまねぇ。今回ばかりは、どうしても頼みを聞いちょくれ!あー……お前さんのためなんだ!」

ハニー「……」

ハーマイオニー「シリウスとの約束、今夜でしょう?断ったほうが、いいわ」

ハニー「……一時までに、その用事は済むの?」

ハーマイオニー「ハニー……はぁ。えぇ、あなたって、あなたのしたいようにするのよね。分かってたわ」

ハグリッド「ヒンヒン!終わらなくっても終わらせよう!もちの…………すまん、すまんハニー!!!ヒンヒン!ヒーーーン!」

ハニー「……ハグリッド。スクリュートって、あの吸盤に指を入れるとどうなるのかしら」

433 : VIPに... - 2013/01/22 23:33:28.98 MdQly6LE0 164/191

深夜

コンコンッ

ハグリッド「……ハニー?お前さんか?」

ハニー『この私の存在がすぐに分からないなんて、あなたを使える豚と呼んだのは間違いだったかしら?』

ハグリッド「すまねぇヒンヒン! よし、しっかり透明マントを着ちょるな。よし、ついてきてくれ」

ハニー『えぇ、そうしてあげる。ねぇ、どこに行くの?』

ハグリッド「森のはずれだ。あー、すまねぇが途中で人と待ち合わせちょる。お前さんに話しかけられねぇが、勘弁してくれな。すまねぇ、でもお前さんは学生だから、こんな時間に外に出ちゃなんねぇし……あっ!」

ハニー『それってつまり、待ち合わせてるのは……あぁ、やっぱり」

マクシーム「ボング・スーワー、あーぐりっど……指をどうしたんでーす?」

ハグリッド「ちょいとした義務でな!ヒンヒン!あぁ、オホン。マダム、エスコートさしちょくれ。あんたも絶対気に入るはずだ」

マクシーム「?」

ハニー『……マダムを見せたかったのかしら。いつでも観られるのに。この人を見過ごすのはさすがの私でも難しいもの……歩くの、早っ、もう!』

マクシーム「なーにがあるんでーす、あーぐりーっど?」

ハグリッド「着いてきてくれれば分かる。でも、俺が教えたって言わないでくれな?大目玉をくらっちまう」

マクシーム「……もちろんでーす」

ハニー『もう、ほんっと、早……少し休みましょう。あら?あっちの木立に何か……』

 カルカロフ「……」

ハニー『……あの人、マダムとハグリッドを見てつけてきたのね。それは、そうね。二人は目立つし……この城のことを知ってるのなら、ハグリッドがどれだけあの腹黒豚と仲がいいかも承知しているんでしょう』

ハグリッド「さあ、あそこだ。あのくぼみの向こう――どうだい、マダム。美しかろう?ハニーとあんたの次に」

マクシーム「……おぉーーーう!!」

ハニー『聞き捨てなら無いわねハグリッド、それはつまり、その人と――えっ!?」


グギャアアアアアアアアアアギャアアアアアア!
 ボオオオオオオオッ!

おい!そっちに回れ! 目をさましたぞ!
 チャーリー!遊んでないでファイヤーボール種……終わってる?あぁ、うん

ハニー「……ドラゴン?」

434 : VIPに... - 2013/01/22 23:42:39.46 MdQly6LE0 165/191

チャーリー「ふぅ。やぁハグリッド、待ってたよ」

ハグリッド「よう、チャーリー!手紙をありがとうよ。美しいな?え?」

チャーリー「カッコイイんだって言ってるだろ、まったく。あの人を連れてくるなんて聞いてないよ」

マクシーム「おぉーう、おーぉ!」

ハグリッド「気に入るかろうと思ったんだ。思ったとおりだったがな」

チャーリー「すっげぇデートプランだことだよ」

チャーリー「マダム!あまり近づかないでくださいよ。ホーンテール種は7、8メートル炎を吐くってことになってるけど、奴さんはその倍は吐くとこを僕は見てますからね」

マクシーム「おぉーう、わかりましーた」

チャーリー「……あの人、きっと自分とこの生徒に話すだろう?ったく、カンニングもこの試合の伝統とはよく言ったものさ」

ハグリッド「マダムはそんなことはしねぇ!あの人の心はきれぇだ!」

チャーリー「あぁあぁハイハイ、君くらいね。ハニーは元気かい?」

ハグリッド「あぁ最高だ!……こいつらと戦った後も、元気だといいんだがなぁ」

チャーリー「出し抜くだけさ、きっとね。殺すとは聞いていないし……一人一頭なんて贅沢だよな。僕の学生の頃なんて遠目に群れをみたことがあるくらいだった」

ハグリッド「まったくだ。良い経験をするなぁ、ドラゴンに間近で火を噴いてもらうなんて」

チャーリー「しかも敵意むき出しでね。カッコイイよな。代わってほしいよ」

ハニー『……チャーリーって』

436 : VIPに... - 2013/01/22 23:49:24.68 MdQly6LE0 166/191

チャーリー「こっちのことがあるからまだ実家にいるんだけどね。ママは代表が決まってからずーっとハニーのことを噂してるよ」

ハグリッド「あぁ、ハニーだからな。どいつだって口にしたくなるわなぁ」

チャーリー「はいはい。あの新聞が出てからはもう涙涙さ。『あの子はジェームズとリリーを想って夜な夜な泣くんだわ!なんていい子なの!あぁ可哀想に!知らなかった!』だと」

ハグリッド「モリーは、あー、純粋だなぁ」

チャーリー「言葉を選んでくれてありがとうよ。それで、ハグリッド?さぁ、ドラゴンもぶっとばす僕の『失神呪文』をくらいたくなかったらその右足をひっこめるんだ。卵はちゃーーーーんと数えてるからね?」

ハグリッド「後生だ、チャーリー、後生だから」

チャーリー「残りの半生はもうドラゴンを飼おうなんてバカなことは言わん!って言ったろ、君」

ハニー『……そろそろ、時間ね……ハグリッド、ありがとう』ツツーッ

ハグリッド「おっほぉーーー!ヒンヒン、ヒーン!」

チャーリー「きゅ、急になんだよ!?あっ、卵を蹴飛ばして……あー、やぁ。ハンガリー・ホーンテールの角子ちゃん。あー、落ち着こうか。オーケー、クールになろう。君は最高さ」

グギャアアアアアアアアアアアアア!!
 ボオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

ハニー『!?何事かしら……でも、急いで戻らないと』

437 : VIPに... - 2013/01/23 00:00:09.65 Oei6ZC/D0 167/191

グリフィンドール談話室

ハニー「……良かった、誰もいないわ。それに、変な臭いもしないわね」

ハニー「ハーマイオニーの最終手段、双子に依頼して糞爆弾を雨を降らせる、は決行されなかったみたい」

ハニー「……ドラゴン、が。第一の課題、なのね」

ハニー「……知ったところで、どうしろというのかしら。クィリナスも、リーマスも、私にドラゴンに対抗する術なんて教えてくれていないわ」

ハニー「ハグリッドは……孵し方と飼い方を教えてくれたけれど」

ハニー「それに……マクシームもカルカロフも、あれを見たのよね」

ハニー「……ハグリッドの純粋さはとってもステキなところだけれど……マダムは、それにカルカロフも絶対、あの二人に教えるはずだわ」

ハニー「そうなると……ドラゴンのことを知らないのは。セドリックだけ」

ハニー「……」

ハニー「……そうよ、知ったところで何になるの?セドリックだってきっと、私のように途方にくれるだけ。何も、教えなくたって……」

ハニー「……私を信じてくれていた、のよね。あのときの、あの言葉って」

ハニー「……私は」

ハニー「……」

シリウス『……』

ハニー「……」

シリウス『……』

ハニー「……!?し、シリウス!?あぁ、暖炉にあなたの頭だけ……ビックリして、いいえ!あの、あぁ!もう!少しは声をかけて頂戴!」

シリウス『やぁ、ハニー。あぁ、っく、そうだな。その反応を見たかったわけではないのさ。誰かさんには何度も煮え湯を飲まされていたからね。っくく』

ハニー「笑わないで!もう!もう!!」

シリウス『あぁ、そうだな。うん?君も怒るのか笑うのかどちらかにしたらどうだい、ハニー。っくく』

440 : VIPに... - 2013/01/23 00:09:53.39 Oei6ZC/D0 168/191

ハニー「――そういうこと。第一の課題はドラゴンで、それにロンは……まだ一言も、私と口をきかないわ」

シリウス『ちょっとまっていてくれハニー、すぐに体ごとそっちに行ってロンをしこたまぶちころがしてや』

ハニー「ま、待って!いいの!そこまでする時間に余裕はないのでしょう!?自分でなんとかするわ」

シリウス『そうか? そうだな、うん。君の友人だ、きっと話せば分かってくれる。私とジェームズやリーマスなど、話どころか何度拳を交わしたことか。あと肉球とか角とか牙とか前歯とか』

ハニー「じゃれあっていたのか本気で喧嘩していたのか判断に困るわ」

シリウス『私の話は、いいんだ。そう、君のことだ、なぁハニー……君は夜な夜な二人を想っ』

ハニー「その記事を書いた人のことは知ってるわよね!?まったくのデタラメよ!!当然でしょ!?」

シリウス『あっ、あぁ、そうか。もちろん分かっていたさ。あの新聞を読んだ日のネズミがちょっぴりしょっぱかったのは気のせいだろう』

ハニー「なんの事なの……そう、ネズミを食べてまで」

シリウス『何だって食べるさ。君の傍にいるためなら。ハニー、私は君の後見人として当然のことをしているだけだよ』

ハニー「……っ、あの。シリウス。あなたなんだか、そんな生活をしていたわりに、健康そうな顔ね?」

シリウス『そうかね? まぁ、アズカバンの時より食べ物はいいし、南国の温かい気候でゆっくりしていたからね』

ハニー「……パパとママの、結婚式の時の写真の頃に、髪型も近いわ」

シリウス『? ハニー?どうして顔を逸らすね?そろそろ話しを、ハニー?』

ハニー「……ちょっと待ってて、シリウスおじさん」

シリウス『……うん』

446 : VIPに... - 2013/01/23 00:28:30.42 Oei6ZC/D0 169/191

シリウス『ハニー、ドラゴンのことは後回しにしよう。あれの群れに突っ込んだことがあるからね。対処法がある』

ハニー「何をしていたの……」

シリウス『ハンドルを切り間違えて……とにかく、ハニー。君の近くにはドラゴンより警戒すべき相手がいる。イゴール・カルカロフ。あいつは元死喰い人だ。この意味は分かるね?』

ハニー「……あの黒豚に使えてた、闇の陣営(笑)……ダームストラングの校長が!?」

シリウス『そう、闇(笑)の陣営だ。ネーミングセンスはプレティーンだが、あいつのしてきたことは笑えない』

シリウス『あいつはムーディが逮捕したれっきとした犯罪者なんだ。だが、多くの仲間の名前を売ったことで釈放された……連中からみれば、いわば裏切り者なんだ』

シリウス『君を狙って得をする者がいるとすれば、まずあいつだろう。ワームテールと同じだ、君の首を、と。絶対にさせんがね』

ハニー「……ありがとう。ムーディにカルカロフは掴まった、そう言った?」

シリウス『あぁ、だからダンブルドアは奴さんをホグワーツに呼んだのだろう。それに、聞いているだろう?新学期初日、ムーディは何者かの襲撃をうけた……アーサーは、ムーディの勘違いと片付けたようだが』

シリウス『本音はアーサーも気づいている。誰かが、ムーディの邪魔をしようとしたのだ。いいかいハニー、あれはちょっと言動はヤバイが、魔法省始まって以来の闇払いなんだ』

ハニー「えぇ、ちょっとおかしなところはあるけれど。信頼できる人だわ。そう思ってあげてる」

シリウス『あぁ。死喰い人の動きも活発化している。ワールドカップでは随分と図に乗っていたそうじゃあないか。あすこに私かリーマスがいたら壊滅させてやったのに……ジェームズかダンブルドアが出たら二秒で連中の方が逃げただろうが』

ハニー「そうね、随分と臆病な人たちだったようだもの。『闇の印』をみたら、消えてしまったわ」

シリウス『そう、問題はそいつだ。今の世の中でのうのうと暮らしている元闇の陣営の反吐が出るような人間の腐ったベタベタな輩は、そんな気概はないはずだ。ヴォルデモートに心からべったりな者は全員アズカバンにいる。愛しの従姉妹なんかもね』

ハニー「……愛しの?」

シリウス『あぁ、いつか話そう……ハニー、やめてくれ、その顔とその目で睨まれると私は尻尾もないのに丸まりたくなる。やめて』

447 : VIPに... - 2013/01/23 00:46:17.38 Oei6ZC/D0 170/191

シリウス『とにかく、何もかもがきな臭い。失踪した魔法省役人の話は?』

ハニー「……バーサ・ジョーキンズ!?彼女も何か関係しているの!?」

シリウス『ああ、そうだ。彼女は最後アルバニアにいたらしい。ヴォルデモートが最後にいたとされる場所そのものずばりだ……彼女が最後に勤めていたのは?』

ハニー「……『魔法ゲーム・スポーツ部』それじゃ、彼女がヴォルデモートに情報を……」

シリウス『……彼女は私や君のお父さんと歳が近くてね。二つほど上だったか……とにかく知りたがりで、そのくせ頭がからっぽだった。あぁ、バーサならば簡単に罠にはまり、奴に全てを吐いただろう』

ハニー「それじゃあ、そのことを知った黒豚は、カルカロフに依頼した。それで、私の名前を……?」

シリウス『だが少し疑問が残る。カルカロフは絶対に、主人の力が強大になって守ってくださると確信しないと奴の下には戻らないだろう』

ハニー「……ワームテールみたいに?」

シリウス『あぁ、そういう奴らだ。しかし君を試合に出すことはなんにせよ、実行犯が誰にせよ、奴らの側に得することが多い。とりあえず目に見える相手を警戒していて損はない』

ハニー「そうね、なんだかとっても楽な作戦のようだもの。このままだと私は、ドラゴンの前で……たかがトカゲのようなものに、この私が怯える道理なんてないわ!そうでしょ!?」

シリウス『あぁ、その意気だ。なぁに、しっかり見据えていればなんとかなる。いいかい?『失神呪文』は無駄だ。並大抵の呪文じゃ鱗を通せないし、一人の呪文じゃ当てどころを間違えば返って逆上させるハメになる』

シリウス『それでも、簡単な呪文で奴らの動きは封じることが出来るのさ。いいかい、今から言う呪文をよく――」

トントン、トントントン

ハニー「!」

シリウス『!誰か、降りてくる』

ハニー「行って、シリウス!早く!見られたらいけないわ!行って!」

シリウス『しかし……』

ハニー「行って!大丈夫、私を誰だと思っているの?パパとママの子よ!なんとなするわ」

シリウス『あぁ、ハニー……また会おう』

ポンッ!

ハニー「……だぁれ?こんな間の悪い時に談話室に下りてくるのは。豚の誰かだったら、懲らしめて……あっ」

ロン「……」

ハニー「……」

449 : VIPに... - 2013/01/23 00:50:08.02 Oei6ZC/D0 171/191

ロン「一体、何を。こんな時間に誰と話してたんだい?」

ハニー「……あなたには関係ないと思うのだけれど?」

ロン「……ハーマイオニーがいるわけでもなし。君、何してたのさ」

ハニー「あなた、何なの?豚以下の存在が気安く私の視界に入らないで。口をつぐんで回れ右しなさい。ヒンヒン啼く必要さえないわ、あなたなんて」

ロン「……あっそ。悪かったね。どうぞ、インタビューの練習でもしていなよ。どうせ……」

ハニー「あなたなんて……あなた、なんて!!!」

ロン「っ、じゃあね。邪魔してごめんよ。マーリンの髭」

パタンッ

ハニー「っ、っっ!大っ嫌い、なんだから!!!!ばか!!!!!!」






ガシャーーーーーーーン!!

ロン!ローーーーーーン!!!ここが何階だと思ってんだローーーーーン!
もう休め!休むんだローーーーーーーーーン!!!!

454 : VIPに... - 2013/01/23 01:03:38.09 Oei6ZC/D0 172/191

次の日 図書館

ハニー「……ハーマイオニー。次の本を持ってきてくれる?」

ハーマイオニー「えぇ……あぁ、この本は役に立たないかも。『鉤爪を切る呪文』なんて、ドラゴンの健康管理をしたがる人に必要な知識だわ」

ハニー「ハグリッドとか、チャーリーとかね」

ハーマイオニー「チャーリーもやっぱりそんな風だったのね……『ドラゴンをしとめるのは極めて難しい。古代の呪文が原始のドラゴンの皮に浸透したことにより、最強の呪文以外は何一つ……』」

ハニー「……余計なことをしてくれたわよね、グリフィンドール」

ハーマイオニー「?」

ハニー「なんでもないわ。歌の一つを思い出しただけ。でもシリウスは、簡単な呪文で大丈夫と言っていたもの。簡単で、しかも最近ドラゴンに有効だと判明したものなのかもしれないわ」

ハーマイオニー「それじゃあ、呪文集を探してきましょうか……あら、嫌だわ」

  クラム「……」

キャー!クラムサンカッコイーーー!

ハーマイオニー「またあの人、ここに来るようになったみたい……もう、どうして自分の船の中で勉強できないのかしら」

ハニー「……」

  クラム「……」

ハニー「ハーマイオニー?あの人が見えるときは、なるべく笑顔にならないで。いい?」

ハーマイオニー「? どうしたの? 心配しなくったって、あなたといる時が一番笑顔よ、私」

ハニー「えぇ、だからそれを……あっちで詳しく聞きましょう」

ハーマイオニー「えっ、そんな、ここ図書館だから、そんな、人気の無い書架にいけばとかじゃ、ダメよ、時間がないのがわから、あぁ、そうね、静かに、あぁ、ハニー、あなたたってどうして、私にすぐにシレンシオを……」

  クラム「…………」

457 : VIPに... - 2013/01/23 01:15:22.35 Oei6ZC/D0 173/191

校庭

ハーマイオニー「ここならいいわね。今日は晴れているし、気持ちがいいわ」

ハニー「私としてはもっと静かで二人っきりの所のほうがいいのだけれど」

ハーマイオニー「勉強にならないでしょうあなたはどっちなのドラゴンに挑むのか限界に挑むのか」

ハニー「どっちだって極めてみせるわ、私よ?」

ハーマイオニー「ほとんど攻略しかかってる方は放っておいて。いいからドラゴンのことを……あっ、マズイわ」


 ワイワイワイワイ アハハハハハハ!

ディゴリー「あっ、じょ、冗談か。なんだ、良かった。不治の病で困っている小鬼はいないんだね?もう、酷いぞみんな」


ハーマイオニー「ハッフルパフの一団だわ……えーっと、ハニー。湖の方に……?」

ハニー「……いいえ。ちょっとここで、待っていて? 彼に話さないといけないことがあるの」

ハーマイオニー「えっ!?ちょ、ハニー!?あぁ……もう」

ネビル「ヒン!」 ジニー「ヒンヒン!」 コリン「ヒーン!」デニス「ヒヒン!」

ハーマイオニー「……えぇ。いざという時のために茂みに待機してるのね。心強いわ。頭に悪いけど」


ハニー「……ハァイ、セドリック」

ディゴリー「アハハ……あっ。や、やぁ。ポッター?」

ザワザワザワザワ

ハッフル生1「おいおい、代表選手がなんのようだい」

ハッフル生2「これ、みろよ!ポッター!『セドリックディゴリーを応援しよう!』バッジさ」

ハニー「……みんなバッジ好きね。ちょっといい?話があるの」

ディゴリー「えっ、いいのかい。あー、いや。話?ここじゃ、ダメなのかな」

ハニー「二人きりで。お願い」

ディゴリー「あー、うん!みんな、ごめんよ。ちょっと……」

ハニー「……遠目に見えるけれど、凄く睨まれてるわね。私」

ディゴリー「あー、ごめんよ。あんなバッジはいいよ、って言ったんだ。それに、もう一種類……なんでもない。それで?話っていうのは?」

ハニー「……一つ目の課題は、ドラゴンよ」

ディゴリー「……えっ?????」

459 : VIPに... - 2013/01/23 01:31:03.42 Oei6ZC/D0 174/191

ハニー「ドラゴンなの。一人につき一頭。出し抜く必要があるわ。何をすればいいのかまでは、悔しいけれど分からない」

ディゴリー「……あー、えーっと?うん。嘘をついている、風ではないね」

ハニー「当然よ。私は私のしたいようにするのがモットーなの。嘘なんて言っていないわ」

ディゴリー「だけど君……どうやって知ったんだい?」

ハニー「見たのよ、現物を。それにマクシームもカルカロフもね。残りの二人も知ってるに違いないわ」

ディゴリー「……」

ハニー「……」

ディゴリー「どうして僕に、教えてくれたんだい?」

ハニー「だってそれが、フェアじゃない。そうでしょ?」

ディゴリー「あー、まぁ。これで四人全員の足並みが……うん、確かに。やっぱり、君は」

ハニー「違うわ。あなた、私のことを信じてくれていたんでしょ? これで、借りは無しよ」

ディゴリー「あっ……ははっ。なるほどね。それじゃ、あー。ポッター。正々堂々、戦おう」

ハニー「? あぁ、えぇ。そうね、握手を。あなたも精々、頑張って頂戴」


ドラコ「おやおや、おや。ポッター!ホグワーツの真のチャンピオンに泣きついているのかい?」

ハニー「……」

ディゴリー「?あー、君は。フォイフォイ?違うよ。彼女は……」

ドラコ「マルフォイだ!仮にも君の応援者になんて言い方だ!おいポッター、こいつを見ろよ」

ハニー「……『セドリック・ディゴリーを応援しよう』バッジでしょう?知ってるわ。ほんと、この城の人たちバッジ好きね。私色のものは中々普及していないようだけれど」

ドラコ「どっこい、あるぜポッター。このバッジを押すと……」

グルグルグルッ パッ

ハニー「……」

ディゴリー「……あー」

ドラコ「ハッハ!!『汚いぞ、ポッター!』バッジにはや代わりさ!ハッフルパフと共同開発したけど、そっちの連中は一面しかないのしかつけていないみたいだな。本当はこっちが主体さ!汚いぞ、ポッター!このバッジや君の目みたいな薄茶色だ!はっは!」

ハニー「ハシバミ色っていうのよ。語彙が無いと困るフォイね。せいぜいそのおもちゃで喜んでいるといいわ。童貞らしく」

ドラコ「っ!なんだと!?」

ハニー「話は終わりよ。あなたもね、ディゴリー。それじゃ……」

ドラコ「まて!こら!ポッター!くっそぉ、涼しい顔で背中を……まるで僕が負け犬みたいじゃないか!させるか!『デンソー……」

ムーディ「おい若造!!!!後ろから襲うだと!!!卑怯な!!!貴様!!!!闇に落ちる芽があるな!死ねえええええええええ!!!」

ドラコ「フォオオオオイ!?!?!?」

ハニー「!?!?」

467 : VIPに... - 2013/01/23 01:47:50.67 Oei6ZC/D0 175/191

イタチ「ピィイイイイ!ピィイイィイイフォイ!!!」

ムーディ「なんと下賎な奴だ!こいつめ!わしの目の前でよくも胸糞の悪いものを見せてくれたな!こいつめ!」

ハニー「あ、あー、あの。先生。ムーディ先生。目の前もなにも、ついさっきまであなたはいなかったような気がするわ」

ムーディ「なーにを言っとる!!この木の上に闇の輩がいそうな気がしてな!調べていたらお前達の方が下にきたんだろうが!こいつめ!こいつめ!」

イタチ「ピィイイイイイィ!フォイィイイイイイイ!」

ハニー「そう、それは分かったけれど。その白ケナガイタチは、あのフォイフォイなの?」

ムーディ「そうだ!こんな卑怯者にはこのくらいせんといかん!そーれ!跳ねろはねろ!このまま校庭を散歩させてやろう!!」

ザワザワガヤガヤ
 ザワザワザワ

シェーマス「おい、なんだよあれ。あっ、ハニーだ!ヒンヒン!やった、城以外で久々に会えた!」

ディーン「ムーディのやつ、何をやってんだろ……ヒンヒン」

フレッド「ちっくしょ、あのとんちきめ!しらばっくれやがって……フォイ?」

ジョージ「むかつくな、ああ。何か面白いことでも……おいおい、ドラコか?」

イタチ「ピィイイイイイイフォォオイイ!」

ムーディ「人も集まってきたな!よろしい!貴様の下劣な行為を反省させるのに丁度いい!いいか諸君!敵が後ろを見せた瞬間杖をぬく鼻持ちならん臆病者もおるのだ!油断!大敵!ほーれ、跳ねろ跳ねろ!!」

アハハハハハハハハハ!
 ゲラゲラゲラゲラゲラ

マクゴナガル「む、ムーディ先生?何の騒ぎです、これは!」

ムーディ「やあ、マクゴナガル先生。うむ、教育だ」

マクゴナガル「教……ムーディ!?こ、これは生徒だと言うのですか!?」

ムーディ「いかにも!!ポッターの背中に杖を向けた下劣な奴だ!」

マクゴナガル「…………」

ハニー「先生。マクゴナガル先生?」

マクゴナガル「ミス・ポッター。ミスター・ディゴリー。わたくしは今、この場に来ました。そうですね?」

ハニー「はい先生」

ディゴリー「ちがいありません先生」

マクゴナガル「おやムーディ、なんだか愉快なことをしていますね。童心に返って私もやってみましょう」

ムーディ「……う、うむ」

マクゴナガル「いいですか、みなさん?イタチというのは猫ほどではありませんが柔軟な肉体を持っていますので。もし例え間違ってこれが人間が変身した姿であったとしても――このように!これだけ高く打ち上げられても無事に着地できるのです。いいですね?何故メモをとらないのです、ええ、それではもう一度やるしかありません。そうですね?」

ハイセンセーーーー!

ハニー「……先生、ありがとうございます、とはいいにくいわ」

ムーディ「運のない奴が悪い。ポッター、こっちにこい。お前がディゴリーに話したことで、ちょっと話がある」

ハニー「っ」

474 : VIPに... - 2013/01/23 02:06:26.82 Oei6ZC/D0 176/191

ムーディの部屋

クルクルクルクル ジーーッ パチパチッ

ハニー「……壁一面に、これ、大きさはまるで私の持っているものとは違うけれど。『隠れん防止器<スニーコスコープ>』ね」

ムーディ「ここに来てから鳴りっぱなしで止めておかないといけなくなった。『秘密発見器』もだ。生徒が四方八方で嘘やいい訳をしているからな。え?」

ハニー「っ、いい訳なんてしないは。私は、ただ――自分の知ったことをディゴリーにも、って」

ムーディ「あぁ、ああ。責めているのではない、ポッター。お前のしたことは、非情に道徳的な行為だ。そうだろうが?」

ハニー「……」

ムーディ「まあ座れ。『敵鏡』は気にするな。わしの敵が近づくにつれて姿がはっきりしてくるが、目が白く映る時には、わしのトランクが空けられた時だろうさ」

ハニー「? よく分かりませんわ」

ムーディ「老人の戯言だ。それでだ、ポッター。わしは別にお前がどうやって知ったのかを追求する気はない。カンニングは伝統あるこの競技で日常的に行われていたことだ」

ムーディ「ダンブルドアはあくまで高潔にしておるからお前に何にも接触してこないだろうが、残りの連中、カルカロフとマクシームは違う。連中は必死だ。ダンブルドアもただの人だと証明したいのだ」

ハニー「……腹黒い、ね」

ムーディ「あぁ、あいつほど澄んだ目で人を抜き去る奴も……それはいい。さて、ポッター。お前はどうやってドラゴンと対決する?」

ハニー「……それは」

ムーディ「ディゴリーは言ったな?これで四人の足並みがそろった。本当にそうか?え?ディゴリーはお前の歳には笛を歌う時計に変えていたそうだ」

ハニー「……」

ムーディ「デラクールは、わしを妖精のお姫様にしたようなものだ。笑うか?笑えんぞ?あの顔でわしなのだからな」

ハニー「……」

ムーディ「クラムは、頭の中はオガクズだが恵まれた肉体に、それにカルカロフの後ろ盾がある。あいつがどうやつで、クラムに何を入り知恵するかくらいは想像がつくな?え?」

ハニー「……」

ムーディ「それで、ポッター。さて、お前には  何があるんだ?」

479 : VIPに... - 2013/01/23 02:16:16.89 Oei6ZC/D0 177/191

ハニー「……」

ムーディ「生き残った女の子!絶対死の呪文から逃れた伝説的な存在!わしの『服従の呪文』さえ覆す精神力!さぁ答えてみろ、ポッター!お前にはどんな強みがある!」

ハニー「……」

ムーディ「遠慮するな!ここにはわしとお前しかおらん!そうだ!そのカーテンの陰に輩でもおらん限りな『ステューピファイ!!!』」

ハニー「っ!」

ムーディ「ふむ、杞憂だったか。また窓を直さねば。ほら、ポッター!言ってみろ!え?どうだ!」

ハニー「……っ、っ」

ムーディ「ほら、どうした!もったいぶらずに言ってみろ!え?お前の強み!どうした!うつむいて、なんだ、溜めているのか?それともわしを呪う準備か!こい!さぁ……………あ」

ハニー「っ、っぅっ、っ」

ムーディ「あー、まて。まてまてまて。違う。わしは、そうじゃない。何も、別にお前を、その、あの」


ハニー「っっぅぅ」

ムーディ「……泣かそうとしたわけじゃ」

489 : VIPに... - 2013/01/23 02:30:44.70 Oei6ZC/D0 178/191

ハニー「っ!泣いてなんか、ないわ!何よ……そう、わたし、わたしには、何にもない、わ……!」

ハニー「強がりも自信も、ほんとは、なんにも!!そうよ、わたしなんて、わたしなんて、ちっぽけな……なんにももっていないの!わたしは!」

ムーディ「……あー」

ハニー「大事な人、一人、そばにいてもらえなかった! 本当に、大事だったのに わたしに何か、あれば! きっとこんなことには、ならなかった わたしが……わたしが!」

ハニー「もっと力があれば わたしは愛してもらえたの!?」

ムーディ「っ」

ハニー「ううん、そうじゃない あの人はそんな風にわたしをみてない。 わたしの、大事な人たちは。そんなことでわたしを慕ってくれていたわけじゃない。わたし、わたしはいつだって、足手まといだった」

ムーディ「……」

ハニー「……大事な人にもいなくなっちゃって。なんにも力もないわたしは。もうこの試合に出るべきじゃない。先生。先生は、優しいわ。わたしに、そう教えてくれたのでしょう?」

ムーディ「……いいや、違うぞ。ポッター」

ハニー「……え?」

ムーディ「お前にはあるだろう。お前にしかない、なんだ。力が。煽らないから考えてみろ。お前の得意なものはなんだ?え?」

ムーディ「自信がなくてもいい。誇れるものでなくてもいい。お前の好きなものはなんだ?それは絶対に、お前を支える強みになる。そうだろうが?」

ハニー「……クィディ、ッチ」

ムーディ「そうだな、お前は素晴らしい乗り手だと聞いている」

ハニー「……わたしが、初めて人の役に立てた。空を飛ぶなんて怖いことを、初めて、迷わずに出来た。えぇ。わたし……飛ぶのが、好きだわ」

ムーディ「よろしい!さあ、ポッター。ここまでくれば、お前なら解決できるだろう?」

ハニー「……競技に箒は、持ち込めないわ」

ムーディ「そうじゃない。あぁ、持ち込めるのは杖だけだ。ポッター!お前ならば、それ一つで全て手に入れられるだろう!恐れるな!なにもかもすぐ近くにあるんだ!あぁあのウィーズリーとやらはまどろっこしい!!!」

ハニー「? ……手に入れる、すぐ近く……あっ」

――『手に入れる物は自分とはほど遠い』、そう思っていませんか?それとも……『手に入れたとしてもすぐにどこかに行ってしまう』――

――いつだってハニーの隣にいるよ!――




ハニー「……『呼び寄せ呪文』?」

494 : VIPに... - 2013/01/23 02:46:45.10 Oei6ZC/D0 179/191

水曜日

ワアアアアアアアアアアア!! 
 ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

ディゴリー「……テント越しだけど、すごい歓声だ」

フラー「おぉーう、緊張しまーす。ねぇー?……オッオー、このひーと、無口でーす」

クラム「……」

ハニー「……」

 ハーマイオニー「ハニー、ハニー。そこにいる?」

ハニー「……ハーマイオニー?テントの外……そこにいるの?」

 ハーマイオニー「もうすぐ始まるみたいだけど、やっぱり少しでもあなたの傍に、って。あぁ、ハニー。怖いわね、当然よね……」

ハニー「……そんなわけないじゃない。私を誰だと思って……うん。そうね。ちょこっとだけ」

 ハーマイオニー「っ、リラックスしてね?平気よ、一晩かけて、成功したじゃない。試したのは教室の端から端だけど、きちんと効果が発揮されれば距離なんて、関係ないわ。すぐにあなたの傍に、あの箒が……」

ハニー「えぇ……ねぇ、ハーマイオニー。あなたはずーっと、わたしといてくれたわね」

 ハーマイオニー「それは、そうよ。一晩であの呪文を習得するなんて持ちかけられたときは、あなたがムーディに何かされたんじゃないかって殴りこみにいきそうだったんだから……」

ハニー「そうじゃ、なくて。手、だして」

 ハーマイオニー「えぇ……ハニー。やっぱりあなたの手、震えてるわ」

ハニー「うん。わたしは、ちっぽけで弱いわ。ふふっ。知ってたはずなのに、あの時は泣いちゃって、こぼしてしまったけれど」

ハニー「でも。わたしにはこんなにも、力をくれる人がいる。えぇ、確かに……あの人は今、ここにいないけれど」

ハニー「わたしは一人じゃない。一人じゃなにも出来ないこと、知ってるわ。だから」

ハニー「大好きよ、ハーマイオニー。いってきます」

 ハーマイオニー「っ!!ハニー!!!」

ハニー「なぁに……っ!?ちょ、っと、んむっ、~~~っ!?」

ディゴリー「!?」

フラー「おぉーぅ、レズビアーン?」

クラム「……」

ハニー「ぷはっ、はっ、はぁっ、あなた、何……」

ハーマイオニー「まるでいなくなっちゃうみたいに言わないで!何よ!大好きってなによ!私の方が大好きなんだから!!!」

ハニー「……あっ」

ハーマイオニー「ふーっ、ふーっ……もう。いってらっしゃい、ハニー。待ってるわ……あなたの大事な人たちと一緒に」

ハニー「……うんっ!」

497 : VIPに... - 2013/01/23 02:54:32.46 Oei6ZC/D0 180/191








ワアアアアアアアアアアアア!ワアアアアアアア!
 バグマーーーーン!ブンブンブンブン! 詐欺師ーーーー!!

バグマン「レディースアンドジェーントルメーーーーン!」

バグマン「さぁさぁさぁさぁ!三大魔法学校対抗試合、第一の課題!いよいよ最後の一人となりました!」

バグマン「これまで三人の選手が!三様に素晴らしい術をもって、このおそろしい!ドラゴンに立ち向かいました!」

バグマン「腹の下に隠された、黄金の卵!さあさあ!最後の一人は無事に獲得となるでしょうか!頼む!お願い!」

バグマン「ご紹介しましょう!ハニー・ポッター!!!そして対するは、ハンガリー・ホーンテール!!!」

グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴォオオオ!
 キャーーーーーー!キャーーーーーーー!

ハニー「……えぇ。この私を迎え入れるのに十分な歓声じゃない」

「グアアアアアアアグルルルルルルルル!!!」

キャーーーー!キャーーーーーーーーーー!
 ハニーーーーー!!ヒンヒーーーーン!

ハニー「……」

ハニー「『アクシオ!ファイアボルト』」

499 : VIPに... - 2013/01/23 03:07:37.69 Oei6ZC/D0 181/191

ハニー「(これが、私にできる精一杯)」

ハニー「(観客席からは、滑稽に見えるでしょうね)」

ハニー「(なんの魔法力も示さないで、ただ突っ立っているだけで)」

ハニー「(杖を前に向けて。目を瞑っている女の子なんて)」

ハニー「(それでも、わたしは信じてる)」

ハニー「(何の力もないわたしが、輝けるものがあるって)」

ハニー「(みんなが待ってる。みんなが。わたしの大事なもの、全部)」

ハニー「(みてなさい、ロン)」

ハニー「全部、全部!私の、手の中に!」


バグマン「おっと、ありゃぁ……競技場につっこんでくる、あの、赤い稲妻はわあああああああ!?!?」

ワアアアアアアアアアアアアア!!!
 ワアアアアアアアアアアアアア!!

パシッ!

ハニー「っ。遅い!でも、褒めてあげるわ。さぁ……いくわよ」

「グルルルラアアアアアアアア!!」

ボオオオオオオオオオオオオ!!!

ハニー「……ああ」

ハニー「なにが恐れよ。何が炎よ」

ハニー「こんなもの」


ビュンッ!!

「ぐるる……ぐぅぅ!?」

バグマン「ハニー・ポッターが炎にのまれた!?あぁなんてこった……あ、あれ?どこに……」



ロン「おい、どこに目ぇつけてんだ豚ども!!!!   上だ!!ヒンヒーーーーーン!!!」

ヒン!ヒンヒンヒーーーーーーーン!!」


ハニー「ホーンテール!さぁ、来なさい!」

ハニー「ただでさえ、高貴で可憐で儚げで、伝説的なこの私は!」

ハニー「飛んでいると――強いわよ!」


バグマン「嗚呼……あれは……なんだ」

ハグリッド「女神だ!!!女神にちげぇねぇ!!!ヒンヒン!ヒーーーーーン!」

502 : VIPに... - 2013/01/23 03:16:11.99 Oei6ZC/D0 182/191

バグマン「こりゃぁおったまげた、いやぁ、すごい!なんたる飛びっぷり!!」

リー「そりゃそうでしょう、ええ!何せ彼女は我がグリフィンドールが誇る高貴で可憐で儚げで伝説的な最年少シーカー、ハニー・ポッターなんですから!」

バグマン「おや、君は?」

リー「ここからは僕が。ヘイ豚ども!用意はいいか!実況はわたくしリー・ジョーダン!解説は今日もこの方をお呼びしています!マクゴニャガルせんせーーーー!!」

にゃんこーーーー!!!

マクゴナガル「リー!マイクをルードに返しなさい!あと変な掛け声で呼ぶんじゃありません!」

リー「やなこった! さぁさぁさぁ、箒を片手に我らが女王様は今日も飛ぶ!辛くもへっぽこトカゲの炎から逃れた炎より赤く熱く僕らを滾らせる彼女はどこだ!?天か!?天使だからなそりゃそうさ!ヒンヒン!」

リー「いいやちがうね!ハニーは何度となく撃ちつけられるホーンテールの文字通り棘だらけの尻尾を!すんばらしい動きで避けております!」

リー「あれだけ間近にいてあんな動きができるなんて!あぁ!最高な彼女に相応しい最高の箒『炎の雷ファイアボルト』俗称炎豚の柄が光ります!」

リー「しかしなにより輝いているのはそれを駆るハニー!あぁハニー!君は光り輝いているぜまるでそのトカゲの腹の下にある卵のように!!」

ヒンヒーーーーン!
 ハニーーーーー!!ヒンヒンヒーーーーン!

510 : VIPに... - 2013/01/23 03:27:38.77 Oei6ZC/D0 183/191

ハニー「っ、あれね。見えているけれど、警戒が強くて飛び込めない」

「グルルルルルルルルゥ!」

リー「ヘイトカゲ!いい度胸だ僕らのハニーを睨みつけやがって!」

ブーーーーブーーーーー!!
 くたばれトカゲーーーーーー!!

マクゴナガル「リー!あれは一応ドラゴンです!無駄に刺激することを言うのはやめなさい!」

リー「合点です先生!さぁさぁご大層なハンガリー・ホーンテールだなんてまるでぼくのかんがえた最強のどらごん(笑)の名前をもつドラゴンちゃん!お前なんか角子ちゃんがお似合いだぜ!」

アハハハハハハハッハハハハ!!
 ツノコチャーーーーーン!

「グルウウウウウグルルルル!!」

ハニー「えぇ、いいわ。私を顔の周りを飛ぶハエのように思ってイラだっているのね。伏せたままなんて傲慢な態度かしら。立たないと、尾も届かない場所に行ってあげる」

「グルルルルル!!グオオオオオオ!」

ボオオオオオオオオ!

リー「あぶない!っと、ハニーは角子ちゃんの炎さえ急上昇はたまた彼女の十八番な急降下で難なくかわします!いやあすごい!僕ならもう20回は死んでるね!その度にハニーの豚として生まれなおすけどねヒンヒン!」

リー「さぁさぁハニーの陽動は続きます!角子ちゃん、見ために反して猫舌かい?続けては炎が出せないようです!いいじゃんいいじゃん可愛いじゃん角子ちゃん!顔以外はなっ!!!」

ハハハハハハハハハハハハ!!
 ヒンヒーーーーン!

511 : VIPに... - 2013/01/23 03:46:02.42 Oei6ZC/D0 184/191

「グルルルルルルルッ!」

ハニー「ええ、そうよ。もうあなたの今の体勢じゃ届きっこないわ。さっきまですぐそこだったのに、おかしいでしょう?」

リー「あんなに激しい動きで尾をよけていたにも関わらず!少しずつ少しずつ角子ちゃんと保った一定の距離を伸ばしていたハニー!あぁなんてテク二、おっと、これ以上は豚からクレームがくるのでやめましょう」

リー「さぁ!さぁ!角子ちゃん!どうすんのよ!つーのーこ!へい!つーのーこ!」

ツーノーコ!ツーノーコ!

「グルルルルルゥ、グゥゥゥッ!」

ググググッ

ハニー「! 来たわね」

リー「角子が立った!角子が立った!角子のバカ!根性なし!おっと前後した、失敬。さあ角子ちゃんの射程が大いに広がりました!あぁハニー!こりゃちょっと……」

「グォオオオオオオオオオオオオウ!」

ハニー「!」

ボォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

リー「あぁああああーー!角子ちゃんここに来て本日一番の大火炎ぇえええええん!ハニーーーーー!!ヒンヒーーーン!」

キャーーーーーーー!キャーーーーーーー!
 ハニーーーーーーー! ヒンヒーーーーーーーーン!


リー「あぁハニー!ハニー……ハニーーーーーー!!ヒンヒーーーン!あの大火炎をもろともせず!!ハニーは!角子ちゃんの後ろをとったああああああああ!」

ヒンヒンヒーーーーーーーン!

ハニー「っ、さぁ!!終わり……!!!」

「グオオオオオオオオオオオオォ!!!」

リー「!?角子の尻尾が!あぁ!!立ったことで尻尾の動きも……ハニーーーーーーーーー!」

ハーマイオニー「ハニーーーーーーーーーーー!!」

ロン「ハニー……ハニー!!僕のハニーーーーー!!ヒンヒーーーーーン!」

512 : VIPに... - 2013/01/23 03:47:17.56 Oei6ZC/D0 185/191



ハニー「えぇ、そうよ。角子ちゃん」

ハニー「あなたは立ち上がったことで炎を吹き出す範囲も広がった。尻尾もさっきまでと違って、早く、十分に動かせるようになったわ」

ハニー「でもね。あなたは立ち上がってすぐ、私の誘いにのって大きな炎を吹き出した。そうね。周りが見えないくらいの」

ハニー「悔しい事に、いなしきれなくって少しやけどしたけれど。私はあなたの後ろに回る」

ハニー「あなたは焦って、そうね。必殺の尻尾を振り回すでしょうね」

ハニー「まだよく見ていない、この岩場で。クィディッチ競技場とは様変わりした、このたくさんの岩が塔のようになっている、この場所で」

ハニー「ついさっきまで、ほど近くをブンブン飛び回っていた私を見ていた、遠近感の崩れた!!その目でみながら!!!!!」


ガシャアアアアアアアア!!

「グルルルアアアアアア!?」

ハニー「あなたの後ろに!伸ばしてしまうと届くようになった!あなたより高い岩の塔があるとも知らずに、ね!」

ハニー「さぁ……」

「グルルルルルルゥウウ!?グウウウウウウウ!!!」


ハニー「跪きなさい、この豚ぁあああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

ドサアアアアアアアアアアアアアアアア!

 ヒンヒン、ヒーーーーーーーーーーーーーン!!!

519 : VIPに... - 2013/01/23 04:02:02.77 Oei6ZC/D0 186/191

ワアアアアアアアアアア!!
 ワアアアアアアアアアアアア!!
ヒンヒーーーーン!ヒンヒーーーーーーーーーン!!

ハニー「っはぁ、はぁ。あぁ、もう……フラフラよ……あぁ」

ハグリッド「ハニー!こっちだ!ハニー!ヒンヒン!」

ハニー「ハグリッド……出来る豚ね……っ!」

ハグリッド「おうふっ!怪我ねぇか、ハニー!いやあるにきまってらぁ!でもすげぇ!みろ!城中、みーーーんながおめぇさんのやったことに感激しちょる!あぁ、ハニーはいつでも最高だけどな!ヒンヒン!」

ハニー「あぁ……そうみたいね。グリフィンドールはもちろんだけど……レイブンクローも、ハッフルパフも。ふふっ。すこーしだけれど、スリザリンまで」

ムーディ「言っただろうが。お前の強みを生かせば全部手に入るとな」

ハニー「先生……ありがとう」

ムーディ「むっ。礼を言われる筋合いなどないぞ。単純明快で、簡単な作戦だ。それでいて上手いがな。よぉくやった」

マクゴナガル「ポッター、ポッター!平気ですか!?あぁ、火傷があちこち。すぐにポピーのところへ行きなさい。大丈夫、彼女なら跡一つ残しません!あなたのような素晴らしいレディの顔に、それ以上傷はいらないでしょう。えぇ、ポッター。とても、あなたはとても素晴らしかった!」

ハニー「はい、先生。先生の最大限の褒め言葉だ、って。知ってるわ」

リー「おいおいなんの冗談だ!カルカロフ!点数が低すぎるだろ!?クラムには10点やったくせに!ちぇっ、まあいいや!ハニー!ハニー!僕らのハニーはあのクラムと同得点で第一の課題を終えました!いやぁバグマンさん、どうでした」

バグマン「順当だね、あぁ!わたしは元クィディッチ選手としてどちらも応援したいが、今日は素晴らしい飛行を見せてくれたポッターさんに拍手をおくろう!ハニー!素晴らしい!ハニー!そのままどうか!頼む!」

リー「なんだか情けない顔で我らがハニーの勝利を拝むバグマンさんを見れたところで今日のところはお別れです!ハニー!僕らのハニー!僕の声は角子ちゃんにゃ分からないから意味がなかったろうけど、どうだった!?」

ハニー「えぇ、とっても良かったわ。リー、あなたは出来る豚ねっ!」

リー「! ウィンクいただきましたーーーー!!ヒンヒーーーン!」

ヒンヒン!ヒンヒーーーーーン!

520 : VIPに... - 2013/01/23 04:12:13.32 Oei6ZC/D0 187/191

救護テント

ポンフリー「去年は吸魂鬼!今年はドラゴン!なんです!?来年はヌンドゥか何かでも入れるつもりかしら!まったく!まったく!!」

ハニー「……マダム。しみるわ、この薬」

ポンフリー「当たり前です!精一杯染み渡らせて反省なさい!まったく!座っているんですよ!」

ハニー「えぇ……あー」

フラー「……むーっ」

ハニー「あなた、どうしたの?えぇっと、服がなんだか」

フラー「すっかーとに、火がついたんでーす……おぉーう、わたーしそういう趣味ないでーす、のーせんきゅー」

ハニー「? なんのこと?」

フラー「あのこーでーす」

ハーマイオニー「ハニー!ハニー!あぁ!あなたってやっぱりステキ!あぁハニー!」

ハニー「あー、そうね。うん……あら」

ロン「……」

ハーマイオニー「えーっとね、ハニー。ロンが、話がある、って。あのね。自分が間違いだって気づいたみたいで……」

ハニー「……」

フラー「オッオー……わたーしの怪我、もういいでーす。失礼しまーす」

ロン「……」

ハーマイオニー「……あなた、こんなところでもまさかあの子に見惚れて……」

フラー「あのーこは、このーこがガールフレンドなんでーす?おんなーのこを魅了するのは、わたーしでも時間かかりまーす。諦めまーすから、こわいこわーいかおしないでくださーい。ね?」

ロン「触んな!マーリンの髭!!!」

ハニー「……えっ!?」

ロン「……ハニー、あぁ、ハニー。まずは何も言わず。この僕。ロナルド・ビリウス・ウィーズリーの一世一代の土下座をみてやってください」

ロン「どうも……すみませんでしたああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

521 : VIPに... - 2013/01/23 04:24:03.44 Oei6ZC/D0 188/191

ハーマイオニー「あの、フラーって子が!男の子を魅了して、ハニーの情報を手に入れようとしてた!?」

ロン「そうなんだ、うん。あの子を見てるとさ、ボーッとしちゃって。それで、なんだか話をしなくちゃいけない気分にさせられる」

ロン「ハニーが代表に選ばれたとき、真っ先にハニーに声援を送る僕を見た瞬間、あの女、僕を完全に標的にしてたんだ」

ロン「……ハニーに一番近くて、最も情報を持っていて、それで……ひっかかりやすそうな、僕を」

ハニー「……」

ロン「だから、僕は君から離れた。豚たちを使って、あの女に出くわさないように細心の注意は払えたけど。万一鉢合わせて、君が今何をしてるか、どんな状況か分からなくさせるために」

ロン「ほかの豚たちもさ。僕ほど君に近くないから、君が校庭に出た時はあの女に見つからないように茂みの中なんかに潜んでた。ヒンヒンで合図しあってね」

ロン「僕は隠れながら……ハニー、君のことをジニーから聞いてた。ヒンヒンって」

ロン「白豚と一緒に、シリウスに手紙を送れるようフクロウたちに話を通したのも……僕なんだ。ヒンヒンって」

ロン「でも、もしかしたらあの女が君に直接何かしかけてくるかもしれない。何か、コンタクトをとってくるかもしれない」

ロン「だから、心の底から、僕を嫌ってもらう必要があったんだ」

ハニー「……」

ロン「……馬鹿げてた。何度も死にそうになるし。君が心の中で何度も何度も泣いているのを僕は見てみぬふりしたんだ。君のためだ、って。独りよがりで」

ロン「ごめんなさい。ハニー。こんな手段でしか君を守れなかった僕を見下げはててほしい」

ロン「こんな方法でしか君のために尽くせなかった僕を罵ってほしい」

ロン「こんな僕を、たった、少しでもいいから、許してもらえるのなら」

ロン「君の豚の、端っこの席に。座らせてください」

523 : VIPに... - 2013/01/23 04:37:19.92 Oei6ZC/D0 189/191

ハニー「……」

ロン「……」

ハーマイオニー「……ハニー」

ハニー「……まだまだ、頭が高いわね」

ロン「!ごめんなさい!!こうですか!!」

ハニー「頭をめり込ませてもだめよ。そうね。ます足を折って楽をしてみえるのが、許せないわ。しっかり地面に、体ごと押し付けなさい」

ロン「はいっ!こう!こうだねハニー!それで、次は……ぐぇ!?  は、ハニー……?」

ハニー「……いい座り心地ね、ロン」

ロン「……」

ハニー「信じてたわ。当然じゃないの。私を、誰だと思っているの?」

ロン「あぁ。君は高貴で可憐で。儚げで伝説的で。僕ら……僕の」

ハニー「ええ。あなたの。私の一番の豚の。なぁに?」

ロン「っ、僕のハニー!僕のハニーは、ハニー以外のなんでもないよ!ヒンヒン!」

ハニー「そうよ。だから。信じて、たんだから。ほんと、なんだから。っ、っぅ」

ロン「あぁ、ハニー!ヒンヒン!ごめんよ!あれ!?ここ、なんでテントなのに雨が降っているのかな!パパがたてたほうがまだマシだねマーリンの髭!」

ハニー「いい、ロン!分かっていたけれど、とっくにお見通しだったけれど!っ、こんなことは、こんな、ふざけたことは、っっぅ」

ロン「はい!二度としません!ハニーに嘘なんて金輪際つきません!もちの、あの、ロナルドさ!!」

ハニー「いい、ロン!二度と私に、あなたのことが、だいっ、っ、大嫌いだなんて、言わせないで!!!」

ロン「はい!僕ももう一度でも聞いたら全身からマーリンの髭が噴出して絶命しますので!」

ハニー「いい、ロン!ロン!!!ロン……ロン!わたし、わたしの、ロン!!」

ロン「なんだい、ハニー!」

ハニー「よかった……本当に、よかった、よぉ……!」

ロン「……ハニー」

ハーマイオニー「……ぐすっ、っ、これで、元通りね……ふふっ。あなたがここで頭をなでてあげられる甲斐性あってよかったわ、ロン」

ロン「もちのロンさ。だって僕は……ハニーの一番の豚だぜ? ヒンヒン!!」

527 : VIPに... - 2013/01/23 04:56:09.27 Oei6ZC/D0 190/191

スキーター「あーぁっあもう!すてきざんす!すてきざーーーんす!」

ディゴリー「……バグマンさん、もう解散してはだめなんですか?」

クラム「……」

バグマン「あー、そうしたいんだがね。ハニーがまだ救護テントから戻らないし、それに、あー、リータが試合後のインタビューがしたいといって、聞かないんだ」

フラー「ふぅーふ、どうーせ一番ダメダメなわたーしをこきおろすはなしになるにきまってまーす」

スキーター「それはもうどーんどんぶち込ませていただきまーす!一度本性が知られた相手には楽ざーんす!もう遠慮しなくていいざんすから……おーやおや!スーパーヒロインの登場ざんすわ!ハニー!一言聴かせてもらいましょう!!!」

ロン「それでねハニー、だからねハニー、やっぱり君って最高だねっていうね!ヒンヒン!うわなんだいこいつ、あらゆる方向に全力で悪趣味なババアだな」

ハーマイオニー「巻きすぎカールに宝石ブチの眼鏡、刺すくらいの着け爪、真っ赤なワニ皮バッグ……ハニーの言ってたことから察するに、リータ・スキーターのようね」

スキーター「ご名答ざんすわ!さぁっすが学年一番愛嬌一番そんでハニーの一番のぞっこんさんざーんす?おんやおやぁ?ハニーを真ん中にこの二人とてをつないでいる、って、こ、と、はっ!ハニー!このぼーやがあなたのフィアンセざんす???」

ロン「違うよ、豚だよ僕は。ハニーの一番のね!ヒンヒン!」

スキーター「ぶ、豚あ!?なんざんすそれ、なんてセンセーショナルな、なんてキャラ付けざんす!?」

ハニー「キャラも何も、全くの事実だもの。ロンは私の一番の豚。それ以上でも以下でもないわ。そうでしょ?」

ロン「ヒンヒン!もちの僕だぜ!」

ハーマイオニー「あー、私としてはもう少しいい関係に改善してほしかったわ……とはいっても普通の友人という意味よ!いいわね!」

ロン「なんでそこで睨んでくるのさ!大体君、試合の前にハニーとここで何してたのさ!あとここ一ヶ月!ジニーがヒンヒン知らせてくれたんだからな!ずるいぞ!マーリンの髭!髭!!」

ハニー「あぁ、だからあなたあの夜あんなタイミングで……さて。わたしは見てのとおりのとっても高慢で、そして高貴で可憐で儚げな私なわけだけれど。そうね、一言?そう言ったわね」

スキーター「え、えぇ。それでようござんす……あぁっ!?わ、私の自動速記羽ペンQQQをへし折って、なにをするざんすーーーーー!?!?」

ハニー「この私のことを書くのに嘘いつわりは一切いらないの。いいこと?」

サラサラッ

ハニー「勝つのは、私。そうでしょ?」


上巻・完


シリウス「なんであんなに喋りあう暇があったら呪文だけでも教えなかったんだ私はバカか私はバカかバカ犬か僕はあぁ僕はハニーの後見人失格だなんてざまだすまんジェームズリリーあぁハニーはどうなったんだあぁお腹すいた」

 リーマス「……ハニーだがね、一位で通過だそうだよ。まったく、近くを通ったから来てみれば……餌はぬきだね」

今度こそ、完

531 : VIPに... - 2013/01/23 05:00:39.21 Oei6ZC/D0 191/191

っちゅうわけで上巻はこれで!
下巻は最短で今週末、遅くとも来週までには!
ここは落とすんでまた新スレでよろしゅう!スレタイは残念ながら考えてへん!堪忍な!
ラドクリフお大事に
じゃあの!


 ハリー・ポッターシリーズ

 一巻~七巻

 世界的大ヒット発売中!

 2014年後半、USJにて

 ハリポタアトラクション建設決定!!



続き
ハニー・ポッター「何がこようと、受けて立つわ」


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